JP2019019150A - 粘着剤組成物および粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】UV照射前の粘着力が十分に高く、UV照射後の粘着力および表面抵抗値が低い粘着剤層を形成できる粘着剤組成物の提供。【解決手段】SP値9.50(cal/cm3)0.5以上のモノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%、SP値9.50(cal/cm3)0.5未満のモノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%を含む共重合体(A)と、式(1)で示される(B)と、イオン液体(E)とを含む粘着剤組成物。(式(1)中、R1は水素原子又はメチル基。R2は水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基。R3は水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基。Xは環構造を有する基。nは正の整数。)[化1]【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤組成物および粘着シートに関する。
電気部品、電子部品、半導体部品などの部品を製造する際には、ダイシング加工が行われている。ダイシング加工では、複数の部品が形成されているウエハを切断して、個々の部品に切り分け、素子小片(チップ)とする。
従来、ダイシング加工などのウエハ加工は、ウエハ上に粘着テープなどの粘着シートを貼り付けた状態で行われている。ウエハ上に粘着シートを貼り付けることで、加工されるウエハ上に設けられている部品が固定されるとともに、加工されるウエハの表面が保護される。ウエハ上に貼り付けた粘着テープは、ウエハ加工が完了した後、剥離されて除去される。
近年、ウエハ加工時にウエハに貼り付けられる粘着シートとして、UV(紫外線)硬化する樹脂組成物を含む粘着剤層を有するものが用いられている。このような粘着シートをウエハに貼り付けて紫外線を照射すると、粘着剤層中の樹脂組成物の架橋が進行し、粘着力が低下する。このため、粘着シートをウエハから剥離する際に、小さい力で剥離できる。
粘着シートの貼り付けられているウエハ(被着体)が絶縁材料である場合、粘着シートをウエハから剥離する際に、被着体と粘着シートとの間に剥離帯電と呼ばれる静電気が発生する。剥離帯電は、被着体上に設けられている回路破壊などに静電気障害を生じさせる場合がある。このため、被着体が絶縁材料である場合には、粘着シートとして剥離帯電を抑制できる帯電防止性を有するものが用いられている。
帯電防止性を有する粘着シートとしては、帯電防止処理を施した基材シート上に粘着剤層が設けられている粘着シート、基材シートと粘着剤層との間に帯電防止層が設けられている粘着シート、帯電防止剤を含む粘着剤層を有する粘着シートなどがある。特許文献1には、イオン性液体を含む粘着剤組成物が記載され、その粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する帯電防止性の表面保護フィルムが記載されている。
特許第3912686号公報
しかしながら、従来の粘着シートでは、剥離帯電を十分に抑制できない場合があった。このため、剥離帯電をより効果的に抑制できる粘着シートが要求されていた。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、UV照射前の粘着力が十分に高く、かつUV照射後の粘着力および表面抵抗値が低い粘着剤層を形成できる粘着剤組成物を提供することを課題とする。
本発明は、UV照射前の粘着力が十分に高く、かつUV照射後の粘着力および表面抵抗値が低い粘着剤層を有し、剥離帯電を効果的に抑制できる粘着シートを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。
その結果、特定の(メタ)アクリル系モノマー由来の構成成分を特定の割合で含む共重合体である(メタ)アクリル系樹脂と、特定の多官能エポキシ(メタ)アクリレートと、硬化剤と、光重合開始剤と、イオン液体と、を含む粘着剤組成物を用いればよいことを見出し、本発明を想到した。
すなわち、本発明は以下の事項に関する。
[1](メタ)アクリル系樹脂(A)と、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と、硬化剤(C)と、光重合開始剤(D)と、イオン液体(E)と、を含み、
前記(メタ)アクリル系樹脂(A)は、SP値が9.50(cal/cm0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%含み、SP値が9.50(cal/cm0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%を含む共重合体であり、
前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が下記式(1)で示される化合物であることを特徴とする粘着剤組成物。
Figure 2019019150
(式(1)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。Rは水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基である。Rは水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基である。Rは、nが1であってRが水素原子である場合には、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する。Rは、nが2以上であってRが水素原子である場合には、複数のRのうち一部または全部のRが少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する。Xは環構造を有する基である。nは正の整数である。)
[2]式(1)中のXが、式(2)で表される基であることを特徴とする[1]に記載の粘着剤組成物。
Figure 2019019150
(式(2)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。)
[3]式(1)中のXが、式(3)で表される基であることを特徴とする[1]に記載の粘着剤組成物。
Figure 2019019150
(式(3)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。)
[4]前記イオン液体(E)が、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO)からなるイオン液体と、4−メチル−1−オクチル−ピリジニウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO)からなるイオン液体のうち、少なくともいずれか一方を含む[1]〜[3]のいずれかに記載の粘着組成物。
[5]前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計量中における前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の含有量が、10〜70質量%であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の粘着組成物。
[6]前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対して、前記硬化剤(C)を0.05〜10質量部含むことを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の粘着組成物。
[7]前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)100質量部に対して、前記光重合開始剤(D)を0.1〜5質量部含むことを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の粘着組成物。
[8]前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対して、前記イオン液体(E)を0.5〜5質量部含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の粘着組成物。
[9]シート状の基材と、前記基材上に形成された粘着剤層とを有し、
前記粘着剤層が、[1]〜[8]のいずれかに記載の粘着組成物を含むことを特徴とする粘着シート。
本発明の粘着剤組成物によれば、UV照射前の粘着力が十分に高く、かつUV照射後の粘着力および表面抵抗値が低い粘着剤層を形成できる。
また、本発明の粘着シートは、シート状の基材上に本発明の粘着組成物を含む粘着剤層が形成されたものであるため、剥離帯電を効果的に抑制できる。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた。
その結果、SP値が9.50(cal/cm0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%含み、SP値が9.50(cal/cm0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%を含む共重合体である(メタ)アクリル系樹脂(A)と、式(1)で示される化合物ある多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と、硬化剤(C)と、光重合開始剤(D)と、イオン液体(E)と、を含む粘着剤組成物であればよいことを見出した。
上記粘着剤組成物は、UV照射前の状態が、(メタ)アクリル系樹脂(A)および多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の有する官能基と、硬化剤(C)とが架橋した状態となる。上記粘着剤組成物では、(メタ)アクリル系樹脂(A)として、SP値が9.50(cal/cm0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%含み、SP値が9.50(cal/cm0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%を含む共重合体を用い、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)として上記式(1)で示される化合物を用いているため、UV照射前の状態で高い粘着力が得られる。よって、上記粘着剤組成物によれば、UV照射前の粘着力が高い粘着剤層を形成できる。
また、上記粘着剤組成物では、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)として上記式(1)で示される化合物を用いているため、UVを照射して光重合開始剤(D)の開裂が起こると、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)両末端の(メタ)アクリロイル基、および骨格中のエチレン性不飽和基が重合して架橋が進む。このことにより、UV照射後の粘着剤組成物全体の粘着力が低下する。よって、上記粘着剤組成物によれば、UV照射後の粘着力が低い粘着剤層を形成できる。
しかも、上記粘着剤組成物は、イオン液体(E)を含み、(メタ)アクリル系樹脂(A)が特定の(メタ)アクリル系モノマー由来の構成成分を特定の割合で含む共重合体であるため、(メタ)アクリル系樹脂(A)によってイオン液体(E)の作用が阻害されることがなく、表面抵抗値の低い粘着剤層を形成できる。
以下、本発明の粘着剤組成物および粘着シートについて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態のみに限定されるものではない。
「粘着剤組成物」
本実施形態の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系樹脂(A)と、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と、硬化剤(C)と、光重合開始剤(D)と、イオン液体(E)と、を含む。
なお、本明細書中で「(メタ)アクリル」とは「アクリル」または「メタクリル」を意味する。また「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」または「メタクリレート」を意味する。また、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「アクリロイルオキシ基」または「メタクリロイルオキシ基」を有するモノマーを意味する。
[(メタ)アクリル系樹脂(A)]
本実施形態の粘着剤組成物に含まれる(メタ)アクリル系樹脂(A)は、SP値が9.50(cal/cm0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)(以下、「(メタ)アクリル系モノマー(a−1)」という場合がある。)由来の構成成分と、SP値が9.50(cal/cm0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)(以下、「(メタ)アクリル系モノマー(a−2)」という場合がある。)由来の構成成分とを含む共重合体である。(メタ)アクリル系樹脂(A)は、本実施形態の効果を損なわない範囲で、第3のモノマー((メタ)アクリル系モノマー(a−1)(a−2)以外のモノマー)由来の単位を含んでいてもよい。(メタ)アクリル系樹脂(A)は、1種のみ単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分と(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分との相乗効果により、(メタ)アクリル系樹脂(A)を含む粘着剤組成物は、UV照射前の粘着力が十分に高く、耐水性にも優れ、かつUV照射後の再剥離時に粘着剤組成物が被着面に残存することのない粘着剤層を形成できる。
(メタ)アクリル系樹脂(A)において、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分および(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分は、いずれも繰り返し単位である。(メタ)アクリル系樹脂(A)においては、繰り返し単位の配列順序に特に制限はない。したがって、(メタ)アクリル系樹脂(A)は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体のいずれであってもよい。
本明細書において「SP値」とは、Fedorsの式δ=ΣE/ΣV(δはSP値、Eは蒸発エネルギー、Vはモル体積を意味する。)により算出される計算値のことである。SP値の単位は(cal/cm0.5である。Fedorsの方法については、日本接着協会誌、1986年22巻566ページに記載されている。
((メタ)アクリル系モノマー(a−1))
(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分は、UV照射前の粘着剤組成物の粘着力に寄与する。(メタ)アクリル系モノマー(a−1)は、SP値が9.50(cal/cm0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)であればよく、15.0(cal/cm0.5以下であることが好ましい。(メタ)アクリル系モノマー(a−1)のSP値は、10.0(cal/cm0.5以上が好ましく、11.0(cal/cm0.5以上がより好ましい。また、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)のSP値は、13.0(cal/cm0.5以下であることがより好ましく、さらに好ましくは12.5(cal/cm0.5以下である。
(メタ)アクリル系モノマー(a−1)としては、例えば、テトラヒドロフルフリルアクリレート(SP値9.62(cal/cm0.5)、テトラヒドロフルフリルメタクリレート(SP値9.54(cal/cm0.5)、ベンジルアクリレート(SP値10.14(cal/cm0.5)、ベンジルメタクリレート(SP値10.03(cal/cm0.5)、グリシジルアクリレート(SP値9.91(cal/cm0.5)、グリシジルメタクリレート(SP値9.79(cal/cm0.5)、フェノキシエチルアクリレート(SP値10.12(cal/cm0.5)、フェノキシエチルメタクリレート(SP値10.02(cal/cm0.5)、アクリル酸(SP値11.08(cal/cm0.5)、メタクリル酸(SP値11.42(cal/cm0.5)、4−ヒドロキシブチルアクリレート(SP値11.64(cal/cm0.5)、4−ヒドロキシブチルメタクリレート(SP値11.39(cal/cm0.5)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(SP値12.45(cal/cm0.5)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(SP値12.06(cal/cm0.5)等の(メタ)アクリル系モノマーや、
N,N−ジメチルアクリルアミド(SP値10.60(cal/cm0.5)、N,N−ジエチルアクリルアミド(SP値10.20(cal/cm0.5)、N−イソプロピルアクリルアミド(SP値10.60(cal/cm0.5)、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(SP値14.40(cal/cm0.5)、アクリルアミド(SP値14.20(cal/cm0.5)等の(メタ)アクリルアミド系モノマーや、
N−ビニルピロリドン(SP値11.40(cal/cm0.5)、N−ビニルカプロラクタム(SP値10.80(cal/cm0.5)、N−ビニルアセトアミド(SP値10.90(cal/cm0.5)、N−アクリロイルモルフォリン(SP値11.20(cal/cm0.5)、アクリロニトリル(SP値11.10(cal/cm0.5)等が挙げられる。
上記の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)の中でも、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドが好適であり、中でも特に、アクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレートが好適である。
上記の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル系樹脂(A)は、上記の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%含む共重合体である。(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分の含有量が1モル%未満であると、UV照射前の粘着剤組成物の粘着力が不足する。また、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分の含有量が1モル%未満であると、粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートを、被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、粘着剤層が被着体に残存しやすくなる。また、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分の含有量が5モル%を超えると、(メタ)アクリル系樹脂(A)によるイオン液体(E)の作用への阻害が顕著となる。その結果、粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートが、UV照射後の表面抵抗値が十分に低いものとならず、剥離帯電を十分に防止できない。また、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分の含有量が5モル%を超えると、(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分の含有量が不足して、UV照射前の粘着剤組成物の耐水接着力が不足することがある。
((メタ)アクリル系モノマー(a−2))
(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分は、(メタ)アクリル系樹脂(A)の主成分であり、UV照射前の粘着剤組成物の耐水接着力に寄与する。(メタ)アクリル系モノマー(a−2)は、SP値が0(cal/cm0.5超で9.50(cal/cm0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)であればよい。(メタ)アクリル系モノマー(a−2)のSP値は、8.0(cal/cm0.5以上であることが好ましく、8.5(cal/cm0.5以上であることがより好ましい。(メタ)アクリル系モノマー(a−2)のSP値は、9.0(cal/cm0.5以下であることが好ましい。
(メタ)アクリル系モノマー(a−2)としては、例えば、メチルアクリレート(SP値8.95(cal/cm0.5)、メチルメタクリレート(SP値8.93(cal/cm0.5)、エチルアクリレート(SP値8.89(cal/cm0.5)、エチルメタクリレート(SP値8.88(cal/cm0.5)、n−ブチルアクリレート(SP値8.82(cal/cm0.5)、n−ブチルメタクリレート(SP値8.82(cal/cm0.5)、シクロヘキシルアクリレート(SP値9.26(cal/cm0.5)、シクロヘキシルメタクリレート(SP値9.22(cal/cm0.5)、2−エチルヘキシルアクリレート(SP値8.62(cal/cm0.5)、2−エチルヘキシルメタクリレート(SP値8.63(cal/cm0.5)、イソボルニルアクリレート(SP値8.70(cal/cm0.5)等が挙げられる。
上記の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)の中でも、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレートが好適であり、中でも特に、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートがより好適である。
上記の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル系樹脂(A)は、上記の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%含む共重合体である。(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分の含有量が95モル%以上であると、UV照射前の耐水接着力の高い粘着剤組成物となる。UV照射前の耐水接着力が高い粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートは、ウエハに貼り付けてダイシング工程を行う用途に好適である。(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分の含有量が95モル%未満であると、UV照射前の粘着剤組成物の耐水接着力が不足する。また、(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分の含有量が99モル%を超えると、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分の含有量が不足して、UV照射前の粘着剤組成物の粘着力が不足する。
(メタ)アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量は20万〜200万であることが好ましく、20万〜150万であることがより好ましく、40万〜100万であることがさらに好ましい。(メタ)アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が20万以上であると、粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートを、被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、粘着剤層が被着体に残存しにくくなる。(メタ)アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が200万以下であると、(メタ)アクリル系樹脂(A)の粘度が高くなりすぎず、作業性が良いという効果が得られる。
(メタ)アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標) GPC−101)を用いて、下記条件にて常温で測定し、ポリスチレン換算にて算出される。
カラム:昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)LF−804
カラム温度:40℃
試料:共重合体の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1ml/分
溶離液:テトラヒドロフラン
(メタ)アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は−80〜0℃であることが好ましく、より好ましくは−60〜−10℃、好適には−40〜−10℃である。(メタ)アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度が−80℃以上であると、(メタ)アクリル系樹脂(A)と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)との相溶性が良好となる。その結果、UV照射後の粘着力が十分に小さい粘着剤組成物となる。このため、粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートを、被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、粘着剤層が被着体に残存しにくくなる。また、(メタ)アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度が0℃以下であると、UV照射前の粘着剤組成物の粘着力が良好となる。
(メタ)アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は、以下の方法により求められたものを指す。
(メタ)アクリル系樹脂(A)から10mgの試料を採取する。示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分の昇温速度で−80℃から200℃まで試料の温度を変化させて示差走査熱量測定を行い、観察されたガラス転移による吸熱開始温度をTgとする。なお、Tgが2つ観察された場合には、2つのTgの平均値とする。
((メタ)アクリル系樹脂(A)の製造方法)
(メタ)アクリル系樹脂(A)の製造方法は、特に限定されるものではない。
例えば、(メタ)アクリル系樹脂(A)の構成成分となる(メタ)アクリル系モノマー(a−1)と(メタ)アクリル系モノマー(a−2)とを含む原料モノマーを、公知の重合方法により共重合することにより得られる。具体的には、重合方法として、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法、交互共重合法などを用いることができる。これらの重合方法の中でも、重合後に得られる(メタ)アクリル系樹脂(A)の透明性およびコストの点から溶液重合法を用いることが好ましい。
溶液重合法により(メタ)アクリル系樹脂(A)を製造する際には、必要に応じて、重合開始剤および/または溶媒を用いる。
重合開始剤としては、特に限定されず、公知のものの中から適宜選択して使用できる。重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系重合開始剤;
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン等の過酸化物系重合開始剤などの油溶性重合開始剤が例示される。
これらの重合開始剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
重合開始剤の使用量は、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)と(メタ)アクリル系モノマー(a−2)との合計100質量部に対して、0.01〜5質量部であることが好ましく、0.02〜4質量部であることがより好ましく、0.03〜3質量部であることがさらに好ましい。
溶媒としては、一般的な各種の溶媒を用いることができる。溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル等のエステル類、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶媒が挙げられる。
これらの溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
[多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)]
本実施形態の粘着剤組成物に含まれる多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、粘着剤組成物にUV照射されることによって、三次元架橋構造を形成する。三次元架橋構造が形成されると、粘着剤組成物の粘着力が低下する。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、エポキシ(メタ)アクリレートの変性物であり、下記式(1)で示される化合物である。
Figure 2019019150
(式(1)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。Rは水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基である。Rは水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基である。Rは、nが1であってRが水素原子である場合には、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する。Rは、nが2以上であってRが水素原子である場合には、複数のRのうち一部または全部のRが少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する。Xは環構造を有する基である。nは正の整数である。)
式(1)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。
式(1)中、Rは水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基である。Rがエチレン性不飽和結合を有する基である場合、光重合性の点から、アクリロイル基、メタクリロイル基から選ばれるいずれかであることが好ましい。
が水素原子である場合(言い換えると水酸基が形成されている場合)、Rを含む水酸基は、UV照射前の粘着剤組成物中において、硬化剤(C)を介する(メタ)アクリル系樹脂(A)および多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)との架橋構造に寄与する。
がエチレン性不飽和基である場合には、粘着剤組成物にUV照射することにより光重合開始剤(D)の開裂が起こると、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)両末端の(メタ)アクリロイル基、およびRのエチレン性不飽和基が重合して架橋が進む。その結果、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力がより小さいものとなり、好ましい。
式(1)中、Rは水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基である。
が水素原子である場合(言い換えると水酸基が形成されている場合)、Rを含む水酸基は、UV照射前の粘着剤組成物中において、硬化剤(C)を介する(メタ)アクリル系樹脂(A)および多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)との架橋構造に寄与する。
がエチレン性不飽和結合を有する基である場合には、粘着剤組成物にUV照射することにより光重合開始剤(D)の開裂が起こると、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)両末端の(メタ)アクリロイル基、およびRのエチレン性不飽和基が重合して架橋が進む。その結果、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力がより小さいものとなり、好ましい。
は、式(1)中のnが1であってRが水素原子である場合には、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する。Rは、式(1)中のnが2以上であってRが水素原子である場合には、複数のRのうち一部または全部のRが少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する。
が、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する場合、粘着剤組成物の光重合性の点から、アクリロイル基、メタクリロイル基から選ばれるいずれかであることが好ましい。
式(1)中のRとRの合計数のうち、エチレン性不飽和結合を有する基の数の割合は、30〜90%であることが好ましく、40〜80%であることが好ましい。エチレン性不飽和結合を有する基の数の割合が30%以上であると、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力がより小さいものとなり、好ましい。エチレン性不飽和結合を有する基の数の割合が90%以下であると、剥離した際の粘着剤層が残存しにくくなり、好ましい。
とRの合計数のうち、エチレン性不飽和結合を有する基の数の割合は、H−NMR等の公知の方法を用いて特定できる。また、RとRの合計数のうち、エチレン性不飽和結合を有する基の数の割合は、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の製造に使用した材料の使用量(仕込み量)より算出してもよい。
式(1)中、Xは、環構造を有する基である。環構造を有する基としては、2つの六員環が炭化水素からなる二価の連結基で結合された構造を有する基が挙げられる。このような基を含む多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を含む粘着剤組成物は、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力が十分に小さくなるため好ましい。
式(1)中のXは、式(2)で表される基または式(3)で表される基であることが好ましい。
Figure 2019019150
(式(2)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。)
Figure 2019019150
(式(3)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。)
式(2)中のRおよび(3)中のRは、水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。式(2)中の2つのR(式(3)中の2つのR)は、同じであることが好ましい。
式(1)中のXとしては、具体的には、下記一般式(1−2)〜(1−5)で表される基などが挙げられる。
Figure 2019019150
式(1)中、nは正の整数であり、1〜20であることが好ましく、1〜5であることがより好ましい。nが20以下であると、粘度が高くなりすぎず、ハンドリング性の良好である。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、式(1)で示される化合物であればよく、1種のみ単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
(メタ)アクリル系樹脂(A)と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計量中における多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の含有量は、10〜70質量%であることが好ましく、20〜60質量%であることがより好ましい。上記の合計量中における多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の含有量が10質量%以上であると、粘着剤組成物にUV照射することにより、三次元架橋構造が十分に形成される。その結果、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力が十分に小さくなり、好ましい。上記の合計量中における多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の含有量が70質量%以下であると、(メタ)アクリル系樹脂(A)が不足して粘着剤組成物の凝集力が不足することがなく、UV照射前の粘着剤組成物の粘着力が良好となる。
(多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の製造方法)
粘着剤組成物に含まれる多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の製造方法は、特に限定されるものではない。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、例えば、エポキシ(メタ)アクリレートに、エチレン性不飽和結合を導入する方法により製造できる。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を製造する際に用いるエポキシ(メタ)アクリレートは、α,β−不飽和一塩基酸を、エポキシ樹脂のエポキシ基に対して50モル%以上反応させて得られる。エポキシ(メタ)アクリレートを製造する際には、α,β−不飽和一塩基酸を、エポキシ樹脂のエポキシ基に対して80モル%以上反応させることが好ましい。エポキシ(メタ)アクリレートは、分子中に未反応のエポキシ基を有していてもよい。
α,β−不飽和一塩基酸とエポキシ樹脂とは、従来公知の方法により反応させることができる。α,β−不飽和一塩基酸とエポキシ樹脂とを反応させてエポキシ(メタ)アクリレートを合成する際には、必要に応じて、触媒および/または重合禁止剤を用いてもよい。触媒としては、例えば、トリフェニルフォスフィンなどの従来公知の触媒を用いることができる。重合禁止剤としては、例えば、メチルハイドロキノンなどの従来公知の重合禁止剤を用いることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、例えば「滝山栄一郎著、ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社編、1988年刊)または「塗料用語辞典」(色材協会編、1993年刊)などに記載されている。
エポキシ(メタ)アクリレートを製造する際に用いるα,β−不飽和一塩基酸としては、例えばアクリル酸またはメタクリル酸などが挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレートを製造する際に用いるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール型(例えばビフェノール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールSH、ビスフェノールZ、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、ジヒドロキシナフタレンなどのビスフェノール類、テトラクロロビスフェノールA等)のエポキシ樹脂、ノボラック型(フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、ジシクロペンタジエン−フェノールノボラック等)のエポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート及びこれらに臭素原子などのハロゲン原子を導入したエポキシ樹脂などが挙げられる。
これらのエポキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、水添ビスフェノールA型、水添ビスフェノールF型のエポキシ樹脂を使用することが好ましい。これらのエポキシ樹脂を用いて製造した多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を含む粘着剤組成物は、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力が十分に小さくなるため、好ましい。上記のエポキシ樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
式(1)中のXが式(2)で表され、式(2)中のRがメチル基である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、エポキシ(メタ)アクリレートの材料であるエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用することにより得られる。
また、式(1)中のXが式(2)で表され、式(2)中のRが水素原子である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、エポキシ(メタ)アクリレートの材料であるエポキシ樹脂として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を使用することにより得られる。
式(1)中のXが式(3)で表され、式(3)中のRがメチル基である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、エポキシ(メタ)アクリレートの材料であるエポキシ樹脂として、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用することにより得られる。
エポキシ(メタ)アクリレートに、エチレン性不飽和結合を導入して多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を製造する方法としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基に、α,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートを反応させる方法、エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基に、不飽和基含有酸無水物を付加させる方法等が挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレートに、エチレン性不飽和結合を導入する際には、原料であるエポキシ(メタ)アクリレート分子中の全ての2級水酸基の水素原子を、エチレン性不飽和結合を有する基に置換してもよい。
この場合、例えば、式(1)中のRとRの両方が、エチレン性不飽和結合を有する基である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が得られる。
エポキシ(メタ)アクリレートに、エチレン性不飽和結合を導入する際には、原料であるエポキシ(メタ)アクリレート分子中の一部の2級水酸基の水素原子のみを、エチレン性不飽和結合を有する基に置換してもよい。すなわち、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)には、2級水酸基がそのまま残存していてもよい。
この場合、例えば、式(1)中のRとRのいずれか一方が、エチレン性不飽和結合を有する基である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が得られる。なお、式(1)中のnが2以上である場合、Rがエチレン性不飽和結合を有する基であるとは、Rの全てがエチレン性不飽和結合を有する基である場合のみではなく、複数のRのうち一部のRのみがエチレン性不飽和結合を有する基である場合も含む。
エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基にα,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートを反応させる方法を用いる場合、α,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートとしては、例えばメタクリロイルイソシアネート、イソシアナトエチルメタクリレート、2−イソシアナトエチルアクリレート、1,1−ビスアクリロイルオキシメチルエチルイソシアネートなどが挙げられる。
これらのα,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートの中でも、イソシアナトエチルアクリレート、イソシアナトエチルメタクリレート、1,1−ビスアクリロイルオキシメチルエチルイソシアネートが好ましい。これらのα,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートを用いて製造した多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を含む粘着剤組成物は、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力が十分に小さくなり、好ましい。
エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基と反応させるα,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートの比率は、エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基1モルに対してα,β−エチレン性不飽和モノイソシアネート0.3〜0.9モルであることが好ましく、0.4〜0.9モルがより望ましい。α,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートの比率が0.3モル以上であると、原料中に含まれるエポキシ(メタ)アクリレート分子の2級水酸基の水素原子のうち、エチレン性不飽和結合を有する基に置換されたものの数が十分に多くなる。その結果、エチレン性不飽和結合を多く有する多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を含む粘着剤組成物となり、十分な凝集力を有するものとなる。また、α,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートの比率が0.3モル以上であると、これを用いて製造した多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を含む粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートを、被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、粘着剤層が被着体に残存しにくくなる。α,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートの比率が0.9モル以下であると、残存する水酸基が架橋剤(C)と架橋するため十分な凝集力を有することとなり、剥離した際の粘着剤層が残存しにくくなる。
エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基とα,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートとの反応は、付加反応であり、通常のウレタン化反応の条件を用いることができる。例えば、エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基とα,β−エチレン性不飽和モノイソシアネートとを反応させる際に、必要に応じてジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジアザビシクロオクタン(DABCO)などのいわゆるウレタン化触媒を使用し、溶媒の存在下または不在下で反応させることができる。
エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基に、不飽和基含有酸無水物を付加させる方法を用いる場合、不飽和基含有酸無水物として、無水(メタ)アクリル酸を付加させることが好ましい。
エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基と反応させる不飽和基含有酸無水物の比率は、エポキシ(メタ)アクリレート中の2級水酸基1モルに対して不飽和基含有酸無水物0.3〜0.9モルであることが好ましく、0.4〜0.9モルであることがより望ましい。不飽和基含有酸無水物の比率が0.3モル以上であると、原料中に含まれるエポキシ(メタ)アクリレート分子の2級水酸基の水素原子のうち、エチレン性不飽和結合を有する基に置換されたものの数が十分に多くなる。その結果、エチレン性不飽和結合を多く有する多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を含む粘着剤組成物となり、十分な凝集力を有するものとなる。また、不飽和基含有酸無水物の比率が0.3モル以上であると、これを用いて製造した多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を含む粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートを、被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、粘着剤層が被着体に残存しにくくなる。不飽和基含有酸無水物の比率が0.9モル以下であると、残存する水酸基が架橋剤(C)と架橋するため十分な凝集力を有することとなり、剥離した際の粘着剤層が残存しにくくなる。
[硬化剤(C)]
本実施形態の粘着剤組成物に含まれる硬化剤(C)は、水酸基、カルボキシル基又はエポキシ基に対して反応性を有する官能基を2つ以上有するものであれば特に限定されず、その他の官能基と反応することを制限するものではない。
硬化剤(C)としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物、トリメチロールプロパンのキシリレンジイソシアネート付加物、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタン)トリイソシアネート等のイソシアネート系化合物、
ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物、
テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等のアジリジン系化合物、
ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン等のメラミン系化合物等が挙げられる。
これらの硬化剤(C)の中でも、(メタ)アクリル系樹脂(A)および多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)との反応性が良好であるため、イソシアネート系化合物を用いることが好ましい。
上記の硬化剤(C)は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
粘着剤組成物に含まれる硬化剤(C)は、(メタ)アクリル系樹脂(A)と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計量100質量部に対して、0.05〜10質量部であることが好ましく、0.1〜5質量部であることがより好ましい。上記の合計量100質量部に対する硬化剤(C)の含有量が0.05質量部以上であると、粘着剤組成物に三次元架橋構造が十分に形成される。その結果、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力が十分に小さくなり、好ましい。硬化剤(C)の含有量が10質量部以下であると、UV照射前の粘着剤組成物の粘着力が良好となる。
[光重合開始剤(D)]
本実施形態の粘着剤組成物に含まれる光重合開始剤(D)としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ω−ブロモアセトフェノン、クロロアセトン、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルホルメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン、4−N,N’−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のカルボニル系光重合開始剤が挙げられる。
光重合開始剤(D)としては、ジフェニルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルアンモニウムモノスルフィド等のスルフィド系光重合開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類;ベンゾキノン、アントラキノン等のキノン系光重合開始剤;スルホクロリド系光重合開始剤;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤等を用いてもよい。
これらの光重合開始剤(D)の中でも、粘着剤組成物への溶解性の点から、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び/又は、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを用いることが好ましい。
上記の光重合開始剤(D)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
粘着剤組成物に含まれる光重合開始剤(D)は、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましく、0.5〜2.0質量部であることがより好ましい。多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)100質量部に対する光重合開始剤(D)の含有量が0.1質量部以上であると、UV照射することにより十分に速い硬化速度で粘着剤組成物が硬化するとともに、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力が十分に小さくなり、好ましい。光重合開始剤(D)の含有量が5質量部以下であると、粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートを、被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、粘着剤層が被着体に残存しにくくなる。また、光重合開始剤(D)の含有量が5質量部を超えても、光重合開始剤(D)の含有量に見合う効果が見られない。
[イオン液体(E)]
本実施形態の粘着剤組成物に含まれるイオン液体(E)は、粘着剤組成物の帯電防止性を向上させる。イオン液体とは、融点が100℃以下の溶融塩化合物(イオン性化合物)を指す。イオン液体の融点は、室温(25℃)以下であることが好ましい。イオン液体(E)は、1種のみ単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
イオン液体(E)としては、有機カチオンと、無機アニオンもしくは有機アニオンとを組み合わせた有機塩化合物を用いることが好ましい。
イオン液体(E)を構成する有機カチオンとしては、オニウムが挙げられる。具体的には、有機カチオンとして、第四級窒素原子のアンモニウム(代表構造:Q )、インモニウム(代表構造:Q C=N )、スルホニウム(代表構造:Q )、オキソニウム(代表構造:Q )、第四級リン原子のホスホニウム(代表構造:Q )、ヨードニウム(代表構造:Q )等が挙げられる。
上記の有機カチオンの代表構造において、Qはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基等の置換基を表す。Qは水素原子または置換基を表す。分子中の複数のQ、分子中の複数のQ、または分子中のQとQは、互いに結合して環を形成してもよい。さらに、分子中の2つのQまたは2つのQが共同して二重結合の基(例えば、=O、=S、=NQ)を形成してもよい。
上記の有機カチオンの中でも、第四級窒素原子のアンモニウム、インモニウム、スルホニウムが好ましい。これらの有機カチオンとしては、例えば、ピリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、テトラヒドロピリミジニウムカチオン、ジヒドロピリミジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオン、トリアルキルスルホニウムカチオンなどが挙げられる。これらの有機カチオンの中でも、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオンが好ましく用いられる。
有機カチオンとして、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオンを用いたイオン液体(E)を含む粘着剤組成物は、帯電防止性に優れる。さらに、粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートをウエハに貼り付けてダイシング工程を行った場合、ダイシング工程後におけるチップのピックアップ性に優れるため、好ましい。
有機カチオンとして用いられるイミダゾリウムカチオンの具体例としては、例えば、1−メチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン等が挙げられる。これらのイミダゾリウムカチオンの中でも、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンが好ましく用いられる。
有機カチオンとして用いられるピリジニウムカチオンの具体例としては、例えば、1−エチルピリジニウムカチオン、1−ブチルピリジニウムカチオン、1−へキシルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−へキシル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−へキシル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3,4−ジメチルピリジニウムカチオンなどが挙げられる。これらのピリジニウムカチオンの中でも、1−へキシル−4−メチルピリジニウムカチオン、4−メチル−1−オクチル−ピリジニウムカチオンなどが好ましく用いられる。
イオン液体(E)を構成する無機アニオンとしては、イオン液体になることを満足するものであれば特に限定されない。無機アニオンとしては、例えば、Cl、Br、I、AlCl 、AlCl 、BF 、PF 、ClO 、NO 、AsF 、SbF 、NbF 、TaF 、F(HF) (mは0以上の整数である。)、(CN)等が挙げられる。
イオン液体(E)を構成する有機アニオンとしては、イオン液体になることを満足するものであれば特に限定されない。有機アニオンとしては、例えば、CHCOO、CFCOO、CHSO 、CFSO 、(CFSO、(FSO、(CFSO、CSO 、(CSO、CCOO、(CFSO)(CFCO)N等が挙げられる。
イオン液体(E)を構成する無機アニオンもしくは有機アニオンとしては、上記の中でも特に、フッ素原子を含むアニオンを用いることが好ましい。フッ素原子を含むアニオンを用いることで、イオン伝導性に優れるイオン液体(E)となる。フッ素原子を含むアニオンの中でも含フッ素有機アニオンが好ましく、特に、(FSO、(CFSOを用いることが好ましい。有機アニオンとして(FSO、(CFSOを用いたイオン液体(E)を含む粘着剤組成物は、特に帯電防止性に優れるものとなる。
イオン液体(E)としては、市販のものを使用してもよい。
市販されているイオン液体(E)中でも、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO)からなるイオン液体(第一工業製薬(株)製、商品名:AS−110)、4−メチル−1−オクチル−ピリジニウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO)からなるイオン液体(第一工業製薬(株)製、商品名:AS−804)が好ましい。イオン液体(E)として、上記AS−110、AS−804を含む粘着剤組成物は、帯電防止性に優れるため、好ましい。
粘着剤組成物に含まれるイオン液体(E)は、(メタ)アクリル系樹脂(A)と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計量100質量部に対して、0.5〜5質量部であることが好ましく、1〜3質量部であることがより好ましい。上記の合計量100質量部に対するイオン液体(E)の含有量が0.5質量部以上であると、より良好な帯電防止性能が得られる。その結果、粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートが、表面抵抗値の十分に低いものとなり、好ましい。イオン液体(E)の含有量が5質量部以下であると、粘着剤組成物を含む粘着剤層を有する粘着シートを、被着体に貼り付けた後に剥離した場合にイオン性液体による汚染が起きにくくなる。
(イオン液体(E)の製造方法)
イオン液体(E)は、上述したように市販のものを使用してもよいが、以下に示す製造方法により合成してもよい。
イオン液体(E)の合成方法としては、目的とするイオン液体が得られればよく、特に限定されない。例えば、イオン液体(E)の製造方法として、文献“イオン液体−開発の最前線と未来−”[(株)シーエムシー出版発行]に記載されているハロゲン化物法、水酸化物法、酸エステル法、錯形成法および中和法などを用いることができる。
[他の成分]
本実施形態の粘着剤組成物は、必要に応じて、上述した(メタ)アクリル系樹脂(A)と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と硬化剤(C)と光重合開始剤(D)とイオン液体(E)の他の成分を含有していてもよい。
他の成分としては、粘着付与剤、溶媒、各種添加剤などが挙げられる。
(粘着付与剤)
粘着付与剤としては、従来公知のものを特に限定なく使用できる。粘着付与剤としては、例えば、テルペン系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂、ロジン系粘着付与樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、キシレン樹脂、エポキシ系粘着付与樹脂、ポリアミド系粘着付与樹脂、ケトン系粘着付与樹脂、エラストマー系粘着付与樹脂が挙げられる。これらの粘着付与剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の粘着剤組成物が粘着付与剤を含む場合、その含有量は(メタ)アクリル系樹脂(A)100質量部に対して、30質量部以下であることが好ましく、5〜20質量部であることがより好ましい。
(溶媒)
溶媒は、粘着剤組成物を塗工する場合に、粘着剤組成物の粘度の調整を目的として粘着剤組成物を希釈するために用いることができる。
溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、n−プロパノール、イソプロパノールなどの有機溶媒を用いることができる。これらの溶媒は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
(添加剤)
添加剤としては、可塑剤、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、ベンゾトリアゾール系等の光安定剤、リン酸エステル系およびその他の難燃剤、界面活性剤のような帯電防止剤などが挙げられる。
[粘着剤組成物の製造方法]
本実施形態の粘着剤組成物は、従来公知の方法により製造できる。
例えば、上述した(メタ)アクリル系樹脂(A)と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と硬化剤(C)と光重合開始剤(D)とイオン液体(E)と、必要に応じて含有される粘着付与剤、溶媒、各種添加剤を、従来公知の方法を用いて混合し、撹拌することにより製造できる。
[粘着シート]
本実施形態の粘着シートは、シート状の基材と、基材上に形成された粘着剤層とを有する。
粘着剤層の基材と反対側の面には、剥離シート(セパレーター)が備えられていることが好ましい。粘着剤層上に剥離シートが備えられている場合、剥離シートによって使用時まで粘着剤層を保護できる。また、粘着剤層上に剥離シートが備えられている場合、剥離シートを剥がして粘着剤層を露出させ、粘着剤層(貼付面)を被着体に圧着する作業を効率よく行うことができる。
本実施形態の粘着シートは、打ち抜き法などにより被着体の形状に応じた形状とされた粘着テープとして用いてもよい。また、本実施形態の粘着シートは、巻き取って切断することにより、粘着テープとして用いてもよい。
基材としては、公知のシート状の材料を適宜選択して使用できる。基材としては、透明な樹脂材料からなる樹脂シートを用いることが好ましい。
樹脂材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルシート;ポリ塩化ビニル(PVC);ポリイミド(PI);ポリフェニレンサルファイド(PPS);エチレン酢酸ビニル(EVA);ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが挙げられる。これらの樹脂材料の中でも、適度な可撓性を有するシートが得られるため、PE、PP、PETを用いることが好ましい。樹脂材料は、1種のみ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
基材として樹脂シートを用いる場合、樹脂シートは、単層であってもよいし、二層以上の多層構造(例えば三層構造)であってもよい。多層構造を有する樹脂シートにおいて、各層を構成する樹脂材料は、1種のみを単独で含む樹脂材料であってもよいし、2種以上を含む樹脂材料であってもよい。
基材の厚さは、粘着シートの用途、基材の材料などに応じて適宜選択できる。粘着シートが、ウエハのダイシング工程を行う際にウエハを保護するものであって、基材として樹脂シートが用いられている場合、基材の厚さは、例えば10〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは50〜300μmである。基材の厚さが10μm以上であると、粘着シートの剛性(コシ)が高くなる。そのため、粘着シートをウエハなどの被着体に貼り付けたり、被着体から剥離したりする際に、粘着シートにしわや浮きが生じ難くなる傾向がある。また、基材の厚さが10μm以上であると、被着体に貼り付けた粘着シートを被着体から剥離しやすくなり、作業性(取扱い性、ハンドリング)が良好となる。基材の厚さが1000μmを超えると、粘着シートの剛性(コシ)が高くなりすぎ、その場合も作業性が低下する。
基材の粘着剤層と接する側の表面には、基材と粘着剤層との接着性を向上させるための表面処理が施されていてもよい。
表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、酸処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、下塗剤(プライマー)塗付等が挙げられる。
基材として、樹脂シートを用いる場合、従来公知の一般的なシート成形方法(例えば押出成形、Tダイ成形、インフレーション成形等あるいは、単軸あるいは2軸延伸成形等)を適宜採用して、基材を製造できる。
本実施形態の粘着シートの有する粘着剤層は、上述した粘着組成物を含む。
粘着剤層の厚みは、1〜100μmとすることが好ましく、2〜80μmとすることがより好ましく、5〜50μmとすることがさらに好ましい。粘着剤層の厚みが1μm以上であると、粘着剤の厚みの均一性が良好となる。一方、粘着剤層の厚みが100μm以下であると、溶媒を用いて粘着剤層を形成した場合であっても、溶媒を容易に除去できるため好ましい。
粘着剤層の基材と反対側の面に剥離シートが備えられている場合、剥離シートとして、公知のシート状あるいはシート状の材料を適宜選択して使用できる。剥離シートとしては、基材として使用される上述した樹脂シートを用いることが好ましい。
剥離シートの厚さは、粘着シートの用途、剥離シートの材料などに応じて適宜選択できる。剥離シートとして樹脂シートを用いる場合、剥離シートの厚さは、例えば5〜300μmであることが好ましく、より好ましくは10〜200μm、さらに好ましくは25〜100μmである。
剥離シートの剥離面(粘着剤層に接して配置される面)には、必要に応じて従来公知のシリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系等の剥離剤を用いて剥離処理が施されていてもよい。
[粘着シートの製造方法]
本実施形態の粘着シートは、例えば、以下に示す方法により製造できる。
まず、上述した粘着剤組成物溶媒に溶解または分散させた粘着剤溶液を作製する。上述した粘着剤組成物は、そのまま粘着剤溶液として使用してもよい。
次に、基材上に粘着剤溶液を塗布し、加熱乾燥して、粘着剤層を形成する。その後、粘着剤層上に、剥離シートを貼り合せることにより得られる。
また、本実施形態の粘着シートを製造する別の方法としては、剥離シート上に上記の粘着剤溶液を塗布し、加熱乾燥して、粘着剤層を形成する。その後、粘着剤層を有する剥離シートを基材上に、粘着剤層側の面を基材に向けて設置し、基材上に粘着剤層を転写(移着)する方法が挙げられる。
上記の粘着剤溶液を基材上に(または剥離シート上に)塗布する方法としては、公知の方法を用いることができる。具体的には、慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどを用いて塗布する方法が挙げられる。
[粘着シートの用途]
本実施形態の粘着シートは、被着体に貼り付けた後に剥離する用途に好適である。特に、ウエハのダイシング工程を行う際にウエハを保護する用途に好適である。
この場合、ダイシング工程を行う前に、複数の部品が形成されているウエハに、粘着シートを貼り付ける。次に、ウエハを切断して、個々の部品に切り分け(ダイシングして)、素子小片(チップ)とする。その後、各素子小片上に貼り付けられている粘着シートに、紫外線(UV)を照射する。このことにより、粘着シートの基材を介して、粘着剤層にUVが照射され、粘着剤中の多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が三次元架橋構造を形成して硬化する。その結果、粘着剤層の粘着力が低下する。その後、各素子小片上から粘着シートを剥離する。
被着体に貼り付けられた剥離する前の粘着シートに、UV照射を行う際に使用される光源としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトなどが挙げられる。
粘着シートに照射するUV照射量は、50〜3000mJ/cmであることが好ましく、100〜600mJ/cmであることがより好ましい。粘着シートに照射するUV照射量が50mJ/cm以上であると、UV照射することにより十分に速い硬化速度で粘着剤層が硬化するとともに、UV照射後の粘着剤層の粘着力が十分に小さくなり、好ましい。粘着シートに照射するUV照射量を3000mJ/cm以上にしても、それに見合う効果が得られない。
本実施形態の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系樹脂(A)と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と硬化剤(C)と光重合開始剤(D)とイオン液体(E)とを含む。本実施形態の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系樹脂(A)が、SP値が9.50(cal/cm0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%含み、SP値が9.50(cal/cm0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%を含む共重合体であり、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が、式(1)で示される化合物であるので、UV照射前の粘着力が十分に高く、かつUV照射後の粘着力および表面抵抗値が低い粘着剤層を形成できる。
本実施形態の粘着シートは、シート状の基材上に本実施形態の粘着組成物を含む粘着剤層が形成されたものであるため、剥離帯電を効果的に抑制できる。
より詳細には、本実施形態の粘着シートは、被着体に貼り付けた後、剥離する前の粘着シートにUV照射を行うことにより、粘着剤層の粘着力が十分に小さくなる。また、本実施形態の粘着シートの粘着剤層は、高いイオン伝導度を有するイオン液体(E)を含むため、表面抵抗値が低い。これらのことから、本実施形態の粘着シートは、UV照射を行うことにより弾性率が上昇したとしても、剥離帯電を抑制しつつ容易に剥離できる。
しかも、イオン液体(E)は、粘着剤組成物中の含有量が少量であっても、十分な帯電防止性を発現する。したがって、イオン液体(E)を含有することによる粘着剤組成物の物性への影響を最小限に抑えることができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
以下の記述で「%」「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
以下の製造例1〜4で製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)の固形分およびガラス転移温度は、次の方法により測定した。
また、製造例1〜4で製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)、および製造例5〜6で製造した多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)(B−2)の重量平均分子量は、次の方法により測定した。
<固形分>
製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)について、それぞれ2g秤量し、これを110℃で5時間乾燥した後、再度、秤量を行い、乾燥前の質量と乾燥後の質量を元に、下記の式から求めた。
なお、(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)中の固形分は、全て共重合体であるとみなす。
固形分(%)=[A/B]×100
A:乾燥後の質量
B:乾燥前の質量
<ガラス転移温度>
示差走査熱量計(株式会社日立ハイテクサイエンス社製、DSC7000X)を用いて測定した。
具体的には、(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)からそれぞれ10mgの試料を採取した。そして、示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分の昇温速度で−80℃から200℃まで試料の温度を変化させて示差走査熱量測定を行い、観察されたガラス転移による吸熱開始温度をガラス転移温度(Tg)とした。なお、Tgが2つ観察された場合には、2つのTgの平均値とした。
<重量平均分子量>
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)GPC−101)を用いて、下記条件にて常温で測定し、ポリスチレン換算にて算出した。
カラム:昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)LF−804
カラム温度:40℃
試料:製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)または多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)(B−2)の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1ml/分
溶離液:テトラヒドロフラン
製造例1<(メタ)アクリル系樹脂(A−1)>
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ブチルアクリレート251.7部、エチルアクリレート76.7部、メチルメタクリレート17.2部、アクリル酸2.8部、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.8部及び溶媒として酢酸エチル645部を仕込んだ。加熱還流を開始した後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応させた。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた。このことにより、固形分35%、重量平均分子量65万、ガラス転移温度−40℃の(メタ)アクリル系樹脂(A−1)を得た。
製造例2<(メタ)アクリル系樹脂(A−2)>
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ブチルアクリレート246.4部、エチルアクリレート76.7部、メチルメタクリレート17.2部、アクリル酸2.8部、2−ヒドロキシエチルアクリレート7.0部及び溶媒として酢酸エチル645部を仕込んだ。加熱還流を開始した後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応させた。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた。このことにより、固形分35%、重量平均分子量67万、ガラス転移温度−40℃の(メタ)アクリル系樹脂(A−2)を得た。
製造例3<(メタ)アクリル系樹脂(A−3)>
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ブチルアクリレート350.5部、メチルアクリレート2.0部、ジメチルアクリルアミド39.7部、アクリル酸1.2部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3.9部及び溶媒として酢酸エチル595部を仕込んだ。加熱還流を開始した後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応させた。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.4部を酢酸エチル5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた。このことにより、固形分40%、重量平均分子量58万、ガラス転移温度−41℃の(メタ)アクリル系樹脂(A−3)を得た。
製造例4<(メタ)アクリル系樹脂(A−4)>
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ブチルアクリレート207.0部、メチルアクリレート103.1部、ジメチルアクリルアミド34.9部、アクリル酸1.0部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3.3部及び溶媒として酢酸エチル645部を仕込んだ。加熱還流を開始した後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応させた。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.4部を酢酸エチル5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた。このことにより、固形分35%、重量平均分子量55万、ガラス転移温度−25℃の(メタ)アクリル系樹脂(A−4)を得た。
Figure 2019019150
表1に、製造例1〜製造例4で製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)に使用したモノマーを示した。表1中におけるモノマー成分構成比は、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)と(メタ)アクリル系モノマー(a−2)との合計中の各モノマーの割合(モル%)である。
製造例5<多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)>
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成株式会社製、商品名;アラルダイト(登録商標)AER2603、エポキシ当量189)100部、アクリル酸38部、触媒としてトリフェニルフォスフィン0.6部、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.12部を仕込んだ。反応装置内に空気を吹き込みながら、120℃で8時間反応を続け、エポキシ(メタ)アクリレートを含む酸価0.5KOHmg/gの反応物を得た。
次に、反応物の温度を60℃まで下げ、滴下ロートを通じて2−イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工株式会社製、商品名;カレンズMOI(登録商標))49部とウレタン化触媒であるジブチル錫ジラウレート0.02部の混合液を滴下した。滴下終了後、反応系を70℃で4時間保持し、イソシアナート基を消失させた。以上の工程により、重量平均分子量1,300の多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)を得た。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)は、式(1)中のRは水素原子であり、式(1)中のXが式(2)で表される基であった。また、式(1)中のRとRの合計数のうち60%がアクリロイル基であり、40%が水素原子であった。式(2)中のRはメチル基であった。式(1)中のnは1〜2であった。
上記の合計数のうちのアクリロイル基の割合および水素原子の割合は、H−NMRを用いて特定した。
製造例6<多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−2)>
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製、商品名;ST−3000、エポキシ当量230)100部、アクリル酸31部、トリフェニルフォスフィン0.4部、メチルハイドロキノン0.08部を仕込んだ。反応装置内に空気を吹き込みながら、120℃で8時間反応を続け、エポキシ(メタ)アクリレートを含む酸価0.5KOHmg/gの反応物を得た。
次に、反応物の温度を60℃まで下げ、滴下ロートを通じて2−イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工株式会社製、商品名;カレンズMOI(登録商標))45部とウレタン化触媒であるジブチル錫ジラウレート0.02部の混合液を滴下した。滴下終了後、反応系を70℃で4時間保持し、イソシアナート基を消失させた。以上の工程により、重量平均分子量1,400の多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−2)を得た。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−2)は、式(1)中のRは水素原子であり、式(1)中のXが式(3)で表される基であった。また、式(1)中のRとRの合計数のうち60%がアクリロイル基であり、40%が水素原子であった。式(3)中のRはメチル基であった。式(1)中のnは1〜2であった。
上記の合計数のうちのアクリロイル基の割合および水素原子の割合は、H−NMRを用いて特定した。
(実施例1)
<粘着組成物の製造>
活性線の遮断された室内にて、プラスチック製容器に、(メタ)アクリル系樹脂(A−1)142.9部、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)50.0部、硬化剤として、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の45%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン工業株式会社製、コロネート(登録商標)L−45E)2.0部、光重合開始剤として、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製、L−TPO)2.0部、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO)からなるイオン液体(第一工業製薬株式会社製、商品名;エレクセルAS−110)1.5部を加えて攪拌し、粘着組成物とした。
<粘着シートの製造>
得られた粘着組成物を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートに、乾燥後の膜厚が20μmになるように塗工し、105℃で2分間、加熱乾燥して粘着剤層を形成した。その後、粘着剤層上に、PETシートからなる剥離シートを貼り合せ、粘着シートを得た。
(実施例2〜9、比較例1〜2)
(メタ)アクリル系樹脂(A)、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)、イオン液体(E)の材料および含有量を表2に記載の通りに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを製造した。
(比較例3)
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)に代えて、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(昭和電工株式会社製、商品名;VR−77)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを製造した。
(比較例4)
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)に代えて、トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名;ビスコート#295)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを製造した。
(比較例5)
イオン液体を含有しないこと以外は、実施例1と同様の方法で、粘着シートを製造した。
Figure 2019019150
Figure 2019019150
表2および表3に、実施例1〜9、比較例1〜5において、粘着組成物に使用した材料および含有量を示した。
(メタ)アクリル系樹脂(A)の数値は、製造例1〜製造例4で製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)の使用量である。(A−1)〜(A−4)の括弧内に記載の数値は、固形分の使用量(質量部)である。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の数値は、(メタ)アクリル系樹脂(A)の固形分と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計量中における多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の含有量(質量%)である。
硬化剤(C)、光重合開始剤(D)およびイオン液体(E)の含有量の数値は、それぞれ(メタ)アクリル系樹脂(A)の固形分と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対する含有量(質量部)である。
次に、実施例1〜9、比較例1〜5の粘着シートについて、以下に示す方法により、UV硬化前後でのガラス板への粘着力、表面抵抗率、剥離帯電性を評価した。その結果を表2および表3に示す。
(粘着力の測定)
粘着シートを縦25mm、横100mmの大きさに切り取り、剥離シートを剥がして粘着剤層を露出させた。次に、露出させた粘着剤層(測定面)がガラス板に接するように、粘着シートをガラス板に貼付し、2kgのゴムローラー(幅:約50mm)を1往復させ、UV照射前サンプルとした。
また、UV照射前サンプルに、コンベヤー型紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、2KWランプ、80W/cm)を用いてUV照射量500mJ/cmの条件でUV照射し、UV照射後サンプルとした。
UV照射前サンプルおよびUV照射後サンプルを、それぞれ23℃、湿度50%の環境下で24時間放置した後、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、粘着力(N/25mm)を測定した。得られた測定値を粘着力とした。
(糊残りの評価)
UV照射後サンプルについて、粘着力測定後のガラス板に粘着剤が残っているか否かを目視で確認し、以下の基準で評価した。その結果を表2および表3に示す。
評価基準
○:被着体に粘着剤が残らない。
×:被着体に粘着剤が残った。
(剥離帯電性の評価(表面抵抗率の測定))
粘着シートを縦120mm、横120mmの大きさに切り取り、剥離シートを剥がして粘着剤層を露出させた。次に、粘着剤層を露出させた粘着シートについて、温度23℃、相対湿度(RH)50%の環境下、印加電圧500V×60秒の条件で、高抵抗率計(株式会社三菱化学アナリテック製、ハイレスタ−UX)を使用して、粘着剤層側の表面抵抗率を測定した。そして、以下の基準で評価した。その結果を表2および表3に示す。
評価基準
◎:表面抵抗率が1×1012Ω/□未満
○:表面抵抗率が1×1012Ω/□以上であり5×1012Ω/□未満
△:表面抵抗率が5×1012Ω/□以上であり1×1013Ω/□未満
×:表面抵抗率が1×1013Ω/□以上
表2に示すように、実施例1〜実施例9の粘着シートは、UV照射前の粘着力が10(N/25mm)以上であり、粘着力が高かった。また、実施例1〜実施例9の粘着シートは、UV照射後の粘着力が0.15(N/25mm)以下であり、粘着力が低く、糊残りの評価が「○」であった。また、実施例1〜実施例9の粘着シートは、表面抵抗率が5×1012Ω/□未満と低く、剥離帯電性が「○」または「◎」であった。
これに対し、表3に示すように、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)の使用量が多く、(メタ)アクリル系モノマー(a−2)の使用量が少ない(メタ)アクリル系樹脂(A−3)(A−4)を含む粘着剤組成物を用いた粘着剤層を有する比較例1、比較例2の粘着シートは、表面抵抗率が高く、剥離帯電性が「×」であった。
式(1)で示される化合物である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)を含まず、式(1)中のRおよびRが全て水素原子であるビスフェノールA型エポキシアクリレートを含む粘着剤組成物を用いた粘着剤層を有する比較例3の粘着シートは、UV照射後の粘着力が高く、糊残りの評価が「×」であった。
式(1)で示される化合物を含まない粘着剤組成物を用いた粘着剤層を有する比較例4の粘着シートは、UV照射前の粘着力が10(N/25mm)未満であり、UV照射前の粘着力が低かった。また、UV照射後の粘着力も高く、糊残りの評価が「×」であった。
イオン液体(E)を含まない粘着剤組成物を用いた粘着剤層を有する比較例5の粘着シートは、表面抵抗率が高く、剥離帯電性が「×」であった。

Claims (9)

  1. (メタ)アクリル系樹脂(A)と、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と、硬化剤(C)と、光重合開始剤(D)と、イオン液体(E)と、を含み、
    前記(メタ)アクリル系樹脂(A)は、SP値が9.50(cal/cm0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%含み、SP値が9.50(cal/cm0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%を含む共重合体であり、
    前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が下記式(1)で示される化合物であることを特徴とする粘着剤組成物。
    Figure 2019019150
    (式(1)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。Rは水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基である。Rは水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基である。Rは、nが1であってRが水素原子である場合には、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する。Rは、nが2以上であってRが水素原子である場合には、複数のRのうち一部または全部のRが少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する。Xは環構造を有する基である。nは正の整数である。)
  2. 式(1)中のXが、式(2)で表される基であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
    Figure 2019019150
    (式(2)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。)
  3. 式(1)中のXが、式(3)で表される基であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
    Figure 2019019150
    (式(3)中、Rは水素原子又はメチル基であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。)
  4. 前記イオン液体(E)が、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO)からなるイオン液体と、4−メチル−1−オクチル−ピリジニウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO)からなるイオン液体のうち、少なくともいずれか一方を含む請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の粘着組成物。
  5. 前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計量中における前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の含有量が、10〜70質量%であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の粘着組成物。
  6. 前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対して、前記硬化剤(C)を0.05〜10質量部含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の粘着組成物。
  7. 前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)100質量部に対して、前記光重合開始剤(D)を0.1〜5質量部含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の粘着組成物。
  8. 前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対して、前記イオン液体(E)を0.5〜5質量部含むことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の粘着組成物。
  9. シート状の基材と、前記基材上に形成された粘着剤層とを有し、
    前記粘着剤層が、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の粘着組成物を含むことを特徴とする粘着シート。
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