JP2019019150A - 粘着剤組成物および粘着シート - Google Patents
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Abstract
Description
従来、ダイシング加工などのウエハ加工は、ウエハ上に粘着テープなどの粘着シートを貼り付けた状態で行われている。ウエハ上に粘着シートを貼り付けることで、加工されるウエハ上に設けられている部品が固定されるとともに、加工されるウエハの表面が保護される。ウエハ上に貼り付けた粘着テープは、ウエハ加工が完了した後、剥離されて除去される。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、UV照射前の粘着力が十分に高く、かつUV照射後の粘着力および表面抵抗値が低い粘着剤層を形成できる粘着剤組成物を提供することを課題とする。
本発明は、UV照射前の粘着力が十分に高く、かつUV照射後の粘着力および表面抵抗値が低い粘着剤層を有し、剥離帯電を効果的に抑制できる粘着シートを提供することを課題とする。
その結果、特定の(メタ)アクリル系モノマー由来の構成成分を特定の割合で含む共重合体である(メタ)アクリル系樹脂と、特定の多官能エポキシ(メタ)アクリレートと、硬化剤と、光重合開始剤と、イオン液体と、を含む粘着剤組成物を用いればよいことを見出し、本発明を想到した。
すなわち、本発明は以下の事項に関する。
前記(メタ)アクリル系樹脂(A)は、SP値が9.50(cal/cm3)0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%含み、SP値が9.50(cal/cm3)0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%を含む共重合体であり、
前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が下記式(1)で示される化合物であることを特徴とする粘着剤組成物。
[6]前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対して、前記硬化剤(C)を0.05〜10質量部含むことを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の粘着組成物。
[8]前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対して、前記イオン液体(E)を0.5〜5質量部含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の粘着組成物。
前記粘着剤層が、[1]〜[8]のいずれかに記載の粘着組成物を含むことを特徴とする粘着シート。
また、本発明の粘着シートは、シート状の基材上に本発明の粘着組成物を含む粘着剤層が形成されたものであるため、剥離帯電を効果的に抑制できる。
その結果、SP値が9.50(cal/cm3)0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%含み、SP値が9.50(cal/cm3)0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%を含む共重合体である(メタ)アクリル系樹脂(A)と、式(1)で示される化合物ある多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と、硬化剤(C)と、光重合開始剤(D)と、イオン液体(E)と、を含む粘着剤組成物であればよいことを見出した。
しかも、上記粘着剤組成物は、イオン液体(E)を含み、(メタ)アクリル系樹脂(A)が特定の(メタ)アクリル系モノマー由来の構成成分を特定の割合で含む共重合体であるため、(メタ)アクリル系樹脂(A)によってイオン液体(E)の作用が阻害されることがなく、表面抵抗値の低い粘着剤層を形成できる。
「粘着剤組成物」
本実施形態の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系樹脂(A)と、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と、硬化剤(C)と、光重合開始剤(D)と、イオン液体(E)と、を含む。
なお、本明細書中で「(メタ)アクリル」とは「アクリル」または「メタクリル」を意味する。また「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」または「メタクリレート」を意味する。また、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「アクリロイルオキシ基」または「メタクリロイルオキシ基」を有するモノマーを意味する。
本実施形態の粘着剤組成物に含まれる(メタ)アクリル系樹脂(A)は、SP値が9.50(cal/cm3)0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)(以下、「(メタ)アクリル系モノマー(a−1)」という場合がある。)由来の構成成分と、SP値が9.50(cal/cm3)0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)(以下、「(メタ)アクリル系モノマー(a−2)」という場合がある。)由来の構成成分とを含む共重合体である。(メタ)アクリル系樹脂(A)は、本実施形態の効果を損なわない範囲で、第3のモノマー((メタ)アクリル系モノマー(a−1)(a−2)以外のモノマー)由来の単位を含んでいてもよい。(メタ)アクリル系樹脂(A)は、1種のみ単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分は、UV照射前の粘着剤組成物の粘着力に寄与する。(メタ)アクリル系モノマー(a−1)は、SP値が9.50(cal/cm3)0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)であればよく、15.0(cal/cm3)0.5以下であることが好ましい。(メタ)アクリル系モノマー(a−1)のSP値は、10.0(cal/cm3)0.5以上が好ましく、11.0(cal/cm3)0.5以上がより好ましい。また、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)のSP値は、13.0(cal/cm3)0.5以下であることがより好ましく、さらに好ましくは12.5(cal/cm3)0.5以下である。
N,N−ジメチルアクリルアミド(SP値10.60(cal/cm3)0.5)、N,N−ジエチルアクリルアミド(SP値10.20(cal/cm3)0.5)、N−イソプロピルアクリルアミド(SP値10.60(cal/cm3)0.5)、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(SP値14.40(cal/cm3)0.5)、アクリルアミド(SP値14.20(cal/cm3)0.5)等の(メタ)アクリルアミド系モノマーや、
N−ビニルピロリドン(SP値11.40(cal/cm3)0.5)、N−ビニルカプロラクタム(SP値10.80(cal/cm3)0.5)、N−ビニルアセトアミド(SP値10.90(cal/cm3)0.5)、N−アクリロイルモルフォリン(SP値11.20(cal/cm3)0.5)、アクリロニトリル(SP値11.10(cal/cm3)0.5)等が挙げられる。
上記の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分は、(メタ)アクリル系樹脂(A)の主成分であり、UV照射前の粘着剤組成物の耐水接着力に寄与する。(メタ)アクリル系モノマー(a−2)は、SP値が0(cal/cm3)0.5超で9.50(cal/cm3)0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)であればよい。(メタ)アクリル系モノマー(a−2)のSP値は、8.0(cal/cm3)0.5以上であることが好ましく、8.5(cal/cm3)0.5以上であることがより好ましい。(メタ)アクリル系モノマー(a−2)のSP値は、9.0(cal/cm3)0.5以下であることが好ましい。
上記の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カラム:昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)LF−804
カラム温度:40℃
試料:共重合体の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1ml/分
溶離液:テトラヒドロフラン
(メタ)アクリル系樹脂(A)から10mgの試料を採取する。示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分の昇温速度で−80℃から200℃まで試料の温度を変化させて示差走査熱量測定を行い、観察されたガラス転移による吸熱開始温度をTgとする。なお、Tgが2つ観察された場合には、2つのTgの平均値とする。
(メタ)アクリル系樹脂(A)の製造方法は、特に限定されるものではない。
例えば、(メタ)アクリル系樹脂(A)の構成成分となる(メタ)アクリル系モノマー(a−1)と(メタ)アクリル系モノマー(a−2)とを含む原料モノマーを、公知の重合方法により共重合することにより得られる。具体的には、重合方法として、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法、交互共重合法などを用いることができる。これらの重合方法の中でも、重合後に得られる(メタ)アクリル系樹脂(A)の透明性およびコストの点から溶液重合法を用いることが好ましい。
重合開始剤としては、特に限定されず、公知のものの中から適宜選択して使用できる。重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系重合開始剤;
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン等の過酸化物系重合開始剤などの油溶性重合開始剤が例示される。
重合開始剤の使用量は、(メタ)アクリル系モノマー(a−1)と(メタ)アクリル系モノマー(a−2)との合計100質量部に対して、0.01〜5質量部であることが好ましく、0.02〜4質量部であることがより好ましく、0.03〜3質量部であることがさらに好ましい。
これらの溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の粘着剤組成物に含まれる多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、粘着剤組成物にUV照射されることによって、三次元架橋構造を形成する。三次元架橋構造が形成されると、粘着剤組成物の粘着力が低下する。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、エポキシ(メタ)アクリレートの変性物であり、下記式(1)で示される化合物である。
式(1)中、R2は水素原子又はエチレン性不飽和結合を有する基である。R2がエチレン性不飽和結合を有する基である場合、光重合性の点から、アクリロイル基、メタクリロイル基から選ばれるいずれかであることが好ましい。
R2が水素原子である場合(言い換えると水酸基が形成されている場合)、R2を含む水酸基は、UV照射前の粘着剤組成物中において、硬化剤(C)を介する(メタ)アクリル系樹脂(A)および多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)との架橋構造に寄与する。
R2がエチレン性不飽和基である場合には、粘着剤組成物にUV照射することにより光重合開始剤(D)の開裂が起こると、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)両末端の(メタ)アクリロイル基、およびR2のエチレン性不飽和基が重合して架橋が進む。その結果、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力がより小さいものとなり、好ましい。
R3が水素原子である場合(言い換えると水酸基が形成されている場合)、R3を含む水酸基は、UV照射前の粘着剤組成物中において、硬化剤(C)を介する(メタ)アクリル系樹脂(A)および多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)との架橋構造に寄与する。
R3がエチレン性不飽和結合を有する基である場合には、粘着剤組成物にUV照射することにより光重合開始剤(D)の開裂が起こると、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)両末端の(メタ)アクリロイル基、およびR3のエチレン性不飽和基が重合して架橋が進む。その結果、UV照射後の粘着剤組成物の粘着力がより小さいものとなり、好ましい。
R3が、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する場合、粘着剤組成物の光重合性の点から、アクリロイル基、メタクリロイル基から選ばれるいずれかであることが好ましい。
式(1)中のXは、式(2)で表される基または式(3)で表される基であることが好ましい。
式(1)中のXとしては、具体的には、下記一般式(1−2)〜(1−5)で表される基などが挙げられる。
粘着剤組成物に含まれる多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の製造方法は、特に限定されるものではない。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、例えば、エポキシ(メタ)アクリレートに、エチレン性不飽和結合を導入する方法により製造できる。
また、式(1)中のXが式(2)で表され、式(2)中のR4が水素原子である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、エポキシ(メタ)アクリレートの材料であるエポキシ樹脂として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を使用することにより得られる。
式(1)中のXが式(3)で表され、式(3)中のR5がメチル基である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)は、エポキシ(メタ)アクリレートの材料であるエポキシ樹脂として、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用することにより得られる。
この場合、例えば、式(1)中のR2とR3の両方が、エチレン性不飽和結合を有する基である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が得られる。
この場合、例えば、式(1)中のR2とR3のいずれか一方が、エチレン性不飽和結合を有する基である多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が得られる。なお、式(1)中のnが2以上である場合、R3がエチレン性不飽和結合を有する基であるとは、R3の全てがエチレン性不飽和結合を有する基である場合のみではなく、複数のR3のうち一部のR3のみがエチレン性不飽和結合を有する基である場合も含む。
本実施形態の粘着剤組成物に含まれる硬化剤(C)は、水酸基、カルボキシル基又はエポキシ基に対して反応性を有する官能基を2つ以上有するものであれば特に限定されず、その他の官能基と反応することを制限するものではない。
ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物、
テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等のアジリジン系化合物、
ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン等のメラミン系化合物等が挙げられる。
上記の硬化剤(C)は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の粘着剤組成物に含まれる光重合開始剤(D)としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ω−ブロモアセトフェノン、クロロアセトン、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルホルメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン、4−N,N’−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のカルボニル系光重合開始剤が挙げられる。
上記の光重合開始剤(D)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の粘着剤組成物に含まれるイオン液体(E)は、粘着剤組成物の帯電防止性を向上させる。イオン液体とは、融点が100℃以下の溶融塩化合物(イオン性化合物)を指す。イオン液体の融点は、室温(25℃)以下であることが好ましい。イオン液体(E)は、1種のみ単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
イオン液体(E)を構成する有機カチオンとしては、オニウムが挙げられる。具体的には、有機カチオンとして、第四級窒素原子のアンモニウム(代表構造:Q1 4N+)、インモニウム(代表構造:Q2 2C=N+Q1 2)、スルホニウム(代表構造:Q1 3S+)、オキソニウム(代表構造:Q1 2O+)、第四級リン原子のホスホニウム(代表構造:Q1 4P+)、ヨードニウム(代表構造:Q1 2I+)等が挙げられる。
市販されているイオン液体(E)中でも、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO2)2N−)からなるイオン液体(第一工業製薬(株)製、商品名:AS−110)、4−メチル−1−オクチル−ピリジニウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO2)2N−)からなるイオン液体(第一工業製薬(株)製、商品名:AS−804)が好ましい。イオン液体(E)として、上記AS−110、AS−804を含む粘着剤組成物は、帯電防止性に優れるため、好ましい。
イオン液体(E)は、上述したように市販のものを使用してもよいが、以下に示す製造方法により合成してもよい。
イオン液体(E)の合成方法としては、目的とするイオン液体が得られればよく、特に限定されない。例えば、イオン液体(E)の製造方法として、文献“イオン液体−開発の最前線と未来−”[(株)シーエムシー出版発行]に記載されているハロゲン化物法、水酸化物法、酸エステル法、錯形成法および中和法などを用いることができる。
本実施形態の粘着剤組成物は、必要に応じて、上述した(メタ)アクリル系樹脂(A)と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と硬化剤(C)と光重合開始剤(D)とイオン液体(E)の他の成分を含有していてもよい。
他の成分としては、粘着付与剤、溶媒、各種添加剤などが挙げられる。
粘着付与剤としては、従来公知のものを特に限定なく使用できる。粘着付与剤としては、例えば、テルペン系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂、ロジン系粘着付与樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、キシレン樹脂、エポキシ系粘着付与樹脂、ポリアミド系粘着付与樹脂、ケトン系粘着付与樹脂、エラストマー系粘着付与樹脂が挙げられる。これらの粘着付与剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶媒は、粘着剤組成物を塗工する場合に、粘着剤組成物の粘度の調整を目的として粘着剤組成物を希釈するために用いることができる。
溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、n−プロパノール、イソプロパノールなどの有機溶媒を用いることができる。これらの溶媒は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
添加剤としては、可塑剤、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、ベンゾトリアゾール系等の光安定剤、リン酸エステル系およびその他の難燃剤、界面活性剤のような帯電防止剤などが挙げられる。
本実施形態の粘着剤組成物は、従来公知の方法により製造できる。
例えば、上述した(メタ)アクリル系樹脂(A)と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と硬化剤(C)と光重合開始剤(D)とイオン液体(E)と、必要に応じて含有される粘着付与剤、溶媒、各種添加剤を、従来公知の方法を用いて混合し、撹拌することにより製造できる。
本実施形態の粘着シートは、シート状の基材と、基材上に形成された粘着剤層とを有する。
粘着剤層の基材と反対側の面には、剥離シート(セパレーター)が備えられていることが好ましい。粘着剤層上に剥離シートが備えられている場合、剥離シートによって使用時まで粘着剤層を保護できる。また、粘着剤層上に剥離シートが備えられている場合、剥離シートを剥がして粘着剤層を露出させ、粘着剤層(貼付面)を被着体に圧着する作業を効率よく行うことができる。
本実施形態の粘着シートは、打ち抜き法などにより被着体の形状に応じた形状とされた粘着テープとして用いてもよい。また、本実施形態の粘着シートは、巻き取って切断することにより、粘着テープとして用いてもよい。
樹脂材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルシート;ポリ塩化ビニル(PVC);ポリイミド(PI);ポリフェニレンサルファイド(PPS);エチレン酢酸ビニル(EVA);ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが挙げられる。これらの樹脂材料の中でも、適度な可撓性を有するシートが得られるため、PE、PP、PETを用いることが好ましい。樹脂材料は、1種のみ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、酸処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、下塗剤(プライマー)塗付等が挙げられる。
粘着剤層の厚みは、1〜100μmとすることが好ましく、2〜80μmとすることがより好ましく、5〜50μmとすることがさらに好ましい。粘着剤層の厚みが1μm以上であると、粘着剤の厚みの均一性が良好となる。一方、粘着剤層の厚みが100μm以下であると、溶媒を用いて粘着剤層を形成した場合であっても、溶媒を容易に除去できるため好ましい。
本実施形態の粘着シートは、例えば、以下に示す方法により製造できる。
まず、上述した粘着剤組成物溶媒に溶解または分散させた粘着剤溶液を作製する。上述した粘着剤組成物は、そのまま粘着剤溶液として使用してもよい。
次に、基材上に粘着剤溶液を塗布し、加熱乾燥して、粘着剤層を形成する。その後、粘着剤層上に、剥離シートを貼り合せることにより得られる。
また、本実施形態の粘着シートを製造する別の方法としては、剥離シート上に上記の粘着剤溶液を塗布し、加熱乾燥して、粘着剤層を形成する。その後、粘着剤層を有する剥離シートを基材上に、粘着剤層側の面を基材に向けて設置し、基材上に粘着剤層を転写(移着)する方法が挙げられる。
本実施形態の粘着シートは、被着体に貼り付けた後に剥離する用途に好適である。特に、ウエハのダイシング工程を行う際にウエハを保護する用途に好適である。
この場合、ダイシング工程を行う前に、複数の部品が形成されているウエハに、粘着シートを貼り付ける。次に、ウエハを切断して、個々の部品に切り分け(ダイシングして)、素子小片(チップ)とする。その後、各素子小片上に貼り付けられている粘着シートに、紫外線(UV)を照射する。このことにより、粘着シートの基材を介して、粘着剤層にUVが照射され、粘着剤中の多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が三次元架橋構造を形成して硬化する。その結果、粘着剤層の粘着力が低下する。その後、各素子小片上から粘着シートを剥離する。
粘着シートに照射するUV照射量は、50〜3000mJ/cm2であることが好ましく、100〜600mJ/cm2であることがより好ましい。粘着シートに照射するUV照射量が50mJ/cm2以上であると、UV照射することにより十分に速い硬化速度で粘着剤層が硬化するとともに、UV照射後の粘着剤層の粘着力が十分に小さくなり、好ましい。粘着シートに照射するUV照射量を3000mJ/cm2以上にしても、それに見合う効果が得られない。
より詳細には、本実施形態の粘着シートは、被着体に貼り付けた後、剥離する前の粘着シートにUV照射を行うことにより、粘着剤層の粘着力が十分に小さくなる。また、本実施形態の粘着シートの粘着剤層は、高いイオン伝導度を有するイオン液体(E)を含むため、表面抵抗値が低い。これらのことから、本実施形態の粘着シートは、UV照射を行うことにより弾性率が上昇したとしても、剥離帯電を抑制しつつ容易に剥離できる。
しかも、イオン液体(E)は、粘着剤組成物中の含有量が少量であっても、十分な帯電防止性を発現する。したがって、イオン液体(E)を含有することによる粘着剤組成物の物性への影響を最小限に抑えることができる。
以下の記述で「%」「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
以下の製造例1〜4で製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)の固形分およびガラス転移温度は、次の方法により測定した。
また、製造例1〜4で製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)、および製造例5〜6で製造した多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)(B−2)の重量平均分子量は、次の方法により測定した。
製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)について、それぞれ2g秤量し、これを110℃で5時間乾燥した後、再度、秤量を行い、乾燥前の質量と乾燥後の質量を元に、下記の式から求めた。
なお、(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)中の固形分は、全て共重合体であるとみなす。
固形分(%)=[A/B]×100
A:乾燥後の質量
B:乾燥前の質量
示差走査熱量計(株式会社日立ハイテクサイエンス社製、DSC7000X)を用いて測定した。
具体的には、(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)からそれぞれ10mgの試料を採取した。そして、示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分の昇温速度で−80℃から200℃まで試料の温度を変化させて示差走査熱量測定を行い、観察されたガラス転移による吸熱開始温度をガラス転移温度(Tg)とした。なお、Tgが2つ観察された場合には、2つのTgの平均値とした。
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)GPC−101)を用いて、下記条件にて常温で測定し、ポリスチレン換算にて算出した。
カラム:昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)LF−804
カラム温度:40℃
試料:製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)または多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)(B−2)の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1ml/分
溶離液:テトラヒドロフラン
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ブチルアクリレート251.7部、エチルアクリレート76.7部、メチルメタクリレート17.2部、アクリル酸2.8部、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.8部及び溶媒として酢酸エチル645部を仕込んだ。加熱還流を開始した後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応させた。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた。このことにより、固形分35%、重量平均分子量65万、ガラス転移温度−40℃の(メタ)アクリル系樹脂(A−1)を得た。
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ブチルアクリレート246.4部、エチルアクリレート76.7部、メチルメタクリレート17.2部、アクリル酸2.8部、2−ヒドロキシエチルアクリレート7.0部及び溶媒として酢酸エチル645部を仕込んだ。加熱還流を開始した後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応させた。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた。このことにより、固形分35%、重量平均分子量67万、ガラス転移温度−40℃の(メタ)アクリル系樹脂(A−2)を得た。
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ブチルアクリレート350.5部、メチルアクリレート2.0部、ジメチルアクリルアミド39.7部、アクリル酸1.2部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3.9部及び溶媒として酢酸エチル595部を仕込んだ。加熱還流を開始した後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応させた。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.4部を酢酸エチル5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた。このことにより、固形分40%、重量平均分子量58万、ガラス転移温度−41℃の(メタ)アクリル系樹脂(A−3)を得た。
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ブチルアクリレート207.0部、メチルアクリレート103.1部、ジメチルアクリルアミド34.9部、アクリル酸1.0部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3.3部及び溶媒として酢酸エチル645部を仕込んだ。加熱還流を開始した後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応させた。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.4部を酢酸エチル5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた。このことにより、固形分35%、重量平均分子量55万、ガラス転移温度−25℃の(メタ)アクリル系樹脂(A−4)を得た。
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成株式会社製、商品名;アラルダイト(登録商標)AER2603、エポキシ当量189)100部、アクリル酸38部、触媒としてトリフェニルフォスフィン0.6部、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.12部を仕込んだ。反応装置内に空気を吹き込みながら、120℃で8時間反応を続け、エポキシ(メタ)アクリレートを含む酸価0.5KOHmg/gの反応物を得た。
上記の合計数のうちのアクリロイル基の割合および水素原子の割合は、1H−NMRを用いて特定した。
攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製、商品名;ST−3000、エポキシ当量230)100部、アクリル酸31部、トリフェニルフォスフィン0.4部、メチルハイドロキノン0.08部を仕込んだ。反応装置内に空気を吹き込みながら、120℃で8時間反応を続け、エポキシ(メタ)アクリレートを含む酸価0.5KOHmg/gの反応物を得た。
上記の合計数のうちのアクリロイル基の割合および水素原子の割合は、1H−NMRを用いて特定した。
<粘着組成物の製造>
活性線の遮断された室内にて、プラスチック製容器に、(メタ)アクリル系樹脂(A−1)142.9部、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)50.0部、硬化剤として、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の45%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン工業株式会社製、コロネート(登録商標)L−45E)2.0部、光重合開始剤として、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製、L−TPO)2.0部、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO2)2N−)からなるイオン液体(第一工業製薬株式会社製、商品名;エレクセルAS−110)1.5部を加えて攪拌し、粘着組成物とした。
得られた粘着組成物を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートに、乾燥後の膜厚が20μmになるように塗工し、105℃で2分間、加熱乾燥して粘着剤層を形成した。その後、粘着剤層上に、PETシートからなる剥離シートを貼り合せ、粘着シートを得た。
(メタ)アクリル系樹脂(A)、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)、イオン液体(E)の材料および含有量を表2に記載の通りに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを製造した。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)に代えて、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(昭和電工株式会社製、商品名;VR−77)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを製造した。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B−1)に代えて、トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名;ビスコート#295)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを製造した。
イオン液体を含有しないこと以外は、実施例1と同様の方法で、粘着シートを製造した。
(メタ)アクリル系樹脂(A)の数値は、製造例1〜製造例4で製造した(メタ)アクリル系樹脂(A−1)〜(A−4)の使用量である。(A−1)〜(A−4)の括弧内に記載の数値は、固形分の使用量(質量部)である。
多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の数値は、(メタ)アクリル系樹脂(A)の固形分と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計量中における多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の含有量(質量%)である。
硬化剤(C)、光重合開始剤(D)およびイオン液体(E)の含有量の数値は、それぞれ(メタ)アクリル系樹脂(A)の固形分と多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対する含有量(質量部)である。
粘着シートを縦25mm、横100mmの大きさに切り取り、剥離シートを剥がして粘着剤層を露出させた。次に、露出させた粘着剤層(測定面)がガラス板に接するように、粘着シートをガラス板に貼付し、2kgのゴムローラー(幅:約50mm)を1往復させ、UV照射前サンプルとした。
また、UV照射前サンプルに、コンベヤー型紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、2KWランプ、80W/cm)を用いてUV照射量500mJ/cm2の条件でUV照射し、UV照射後サンプルとした。
UV照射後サンプルについて、粘着力測定後のガラス板に粘着剤が残っているか否かを目視で確認し、以下の基準で評価した。その結果を表2および表3に示す。
評価基準
○:被着体に粘着剤が残らない。
×:被着体に粘着剤が残った。
粘着シートを縦120mm、横120mmの大きさに切り取り、剥離シートを剥がして粘着剤層を露出させた。次に、粘着剤層を露出させた粘着シートについて、温度23℃、相対湿度(RH)50%の環境下、印加電圧500V×60秒の条件で、高抵抗率計(株式会社三菱化学アナリテック製、ハイレスタ−UX)を使用して、粘着剤層側の表面抵抗率を測定した。そして、以下の基準で評価した。その結果を表2および表3に示す。
◎:表面抵抗率が1×1012Ω/□未満
○:表面抵抗率が1×1012Ω/□以上であり5×1012Ω/□未満
△:表面抵抗率が5×1012Ω/□以上であり1×1013Ω/□未満
×:表面抵抗率が1×1013Ω/□以上
式(1)で示される化合物を含まない粘着剤組成物を用いた粘着剤層を有する比較例4の粘着シートは、UV照射前の粘着力が10(N/25mm)未満であり、UV照射前の粘着力が低かった。また、UV照射後の粘着力も高く、糊残りの評価が「×」であった。
イオン液体(E)を含まない粘着剤組成物を用いた粘着剤層を有する比較例5の粘着シートは、表面抵抗率が高く、剥離帯電性が「×」であった。
Claims (9)
- (メタ)アクリル系樹脂(A)と、多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)と、硬化剤(C)と、光重合開始剤(D)と、イオン液体(E)と、を含み、
前記(メタ)アクリル系樹脂(A)は、SP値が9.50(cal/cm3)0.5以上の(メタ)アクリル系モノマー(a−1)由来の構成成分を1〜5モル%含み、SP値が9.50(cal/cm3)0.5未満の(メタ)アクリル系モノマー(a−2)由来の構成成分を95〜99モル%を含む共重合体であり、
前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)が下記式(1)で示される化合物であることを特徴とする粘着剤組成物。
- 前記イオン液体(E)が、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO2)2N−)からなるイオン液体と、4−メチル−1−オクチル−ピリジニウムカチオンとビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン((FSO2)2N−)からなるイオン液体のうち、少なくともいずれか一方を含む請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の粘着組成物。
- 前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計量中における前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の含有量が、10〜70質量%であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の粘着組成物。
- 前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対して、前記硬化剤(C)を0.05〜10質量部含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の粘着組成物。
- 前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)100質量部に対して、前記光重合開始剤(D)を0.1〜5質量部含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の粘着組成物。
- 前記(メタ)アクリル系樹脂(A)と前記多官能エポキシ(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対して、前記イオン液体(E)を0.5〜5質量部含むことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の粘着組成物。
- シート状の基材と、前記基材上に形成された粘着剤層とを有し、
前記粘着剤層が、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の粘着組成物を含むことを特徴とする粘着シート。
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