WO2021125153A1 - 粘着シート - Google Patents

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耕治 直田
中西 健一
一博 佐々木
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昭和電工株式会社
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Abstract

OLEDのガスバリア層など、脆弱な被着体に貼り付けることができ、張り直しの必要が生じた場合にも被着体を損傷せずに剥離して貼りなおすことができ、さらに工程終了後には光を照射することにより粘着力が大きく低下し、容易に剥離できる粘着シートを提供する。本発明の粘着シートは、基材と、第一粘着剤層と、第二粘着剤層と、を備える。基材上に、第一粘着剤層と、第二粘着剤層とがこの順に積層される。前記第一粘着剤層は、架橋樹脂(A)と、光照射により気体を発生する気体発生剤(B)とを含有する。前記第二粘着剤層は、ウレタン樹脂(D)を含有する。前記架橋樹脂(A)が官能基含有樹脂(A-1)と硬化剤(A-2)との反応物である。前記ウレタン樹脂(D)が、ウレタンプレポリマー(D-1)と硬化剤(D-2)との反応物である。

Description

粘着シート
 本発明は、粘着シートに関する。
 光学部材や電子部材の製造工程においては、加工、組立、検査、輸送などの際の表面の傷付き防止のために、一般に、表面保護フィルムが貼着される。このような表面保護フィルムは、表面保護の必要がなくなった時点で、光学部材や電子部材から剥離される。
 本願は、2019年12月19日に、日本に出願された特願2019-229410号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 このような表面保護フィルムが貼着された光学部材や電子部材において、上記のように表面保護フィルムを剥離しようとする際には、該表面保護フィルムと光学部材や電子部材との界面でのみスムーズに剥離できることが重要である。
 しかしながら、光学部材や電子部材が薄ガラスやバリアフィルムなどの破損し易い部材を備えている場合、貼着された表面保護フィルムを剥離しようとすると、剥離力によって該破損し易い部材が破損してしまうことがある。従来の軽剥離性を備えた表面保護フィルムを用いた場合であっても、破損してしまうことがある。
 これらの課題を解決する手段として、種々の粘着シートが提案されている。
 特許文献1には、超軽剥離性を備えた表面保護フィルムとして、ベースポリマーと、シリコーン系添加剤および/またはフッ素系添加剤とを含む粘着剤組成物から形成された粘着剤を有する粘着シートが開示されている。
 また、特許文献2、3には、高い粘着力と剥離性を有する電子部品加工用粘着テープが記載されている。具体的には、接着剤層が内層と外層との二層構造からなり、内層が、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有し、外層が、光及び/又は熱による刺激により架橋する硬化性の粘着剤を含有する粘着テープが開示されている。
特開2017-160422号公報 特開2010-202833号公報 特開2019-70104号公報
 近年薄膜化が進むOLED(Organic Light Emitting Diode)は、その製造工程においてガスバリア層の保護フィルムとして粘着シートを使用する。ガスバリア層は物理的に非常に脆弱であり、位置ずれなどにより、粘着シートの貼り直しが必要な状況に陥ると、粘着シートの剥離時にガスバリア層を損傷する問題があった。
 また、所定の加工が終了した後に粘着シートをガスバリア層から剥離する際にも、従来の粘着シートでは剥離力が強すぎてガスバリア層を損傷する問題があった。
 本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、物理的に脆弱な被着体への貼り直しが必要な状況に陥っても、被着体を損傷することなく剥離できる粘着シートを提供することを課題とする。さらに、表面保護の必要がなくなった際には、光照射により粘着力を大きく低下させて、脆弱な被着体から容易に剥離できる粘着シートを提供することを課題とする。
 すなわち、本発明の一態様である粘着シートは以下の事項に関する。
[1] 基材と、第一粘着剤層と、第二粘着剤層と、を備え、
 前記基材上に、前記第一粘着剤層と、前記第二粘着剤層とがこの順に積層され、
 前記第一粘着剤層は、架橋樹脂(A)と、光照射により気体を発生する気体発生剤(B)とを含有し、
 前記第二粘着剤層は、ウレタン樹脂(D)を含有し、
 前記架橋樹脂(A)が官能基を複数含有する樹脂(A-1)と硬化剤(A-2)との反応物であり、
 前記ウレタン樹脂(D)が、ウレタンプレポリマー(D-1)と硬化剤(D-2)との反応物であることを特徴とする粘着シート。
[2]前記第二粘着剤層が多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)と、光重合開始剤(F)とをさらに含有する[1]に記載の粘着シート。
[3] 前記ウレタンプレポリマー(D-1)が、ポリオールとポリイソシアネートの反応物である[1]または[2]に記載の粘着シート。
[4] 前記ポリオールが、1分子中に水酸基を2個以上有するポリオールであり、
 前記ポリイソシアネートが、1分子中にイソシアナト基を2個または3個有するポリイソシアネートである[3]に記載の粘着シート。
[5] 前記第二粘着剤層がフッ素含有化合物(G)をさらに含有する[1]~[4]のいずれかに記載の粘着シート。
[6] 前記第二粘着剤層がカルボン酸エステル(H)をさらに含有する[1]~[5]のいずれかに記載の粘着シート。
[7] 前記樹脂(A-1)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂である[1]~[6]のいずれかに記載の粘着シート。
[8] 前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂が、全構成単位において、0.5~20質量%のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位を含む[7]に記載の粘着シート。
[9] 前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が、-60~-10℃である[7]または[8]に記載の粘着シート。
[10] 前記第一粘着剤層が、光増感剤(C)をさらに含有する[1]~[9]のいずれかに記載の粘着シート。
[11] 以下の条件で測定した剥離力が、3.0N/25mm以下である[1]~[10]のいずれかに記載の粘着シート。
 測定条件:
 サンプルサイズ:縦25mm×横100mm;被着体:ガラス;測定温度:25℃;剥離速度:2400mm/min;測定モード:180°剥離。
[12] [1]~[11]のいずれかに記載の粘着シートを、OLEDのガスバリア層に貼り付ける工程と、
 作業終了後に光を照射して前記粘着シートを前記ガスバリア層から剥離する工程と、を含むOLEDの製造方法。
 本発明の粘着シートは、第二粘着剤層を被着体と密着させることにより、被着体に対して一定の粘着力が得られ、加工作業等の所定の工程を経る間、良好に被着体の表面を保護することができる。前記所定の工程終了後には、粘着シートに光を照射することにより、被着体から容易に剥離することができる。さらには、光を照射しない状態でも、粘着力が十分に低く、被着体への貼り直しが必要な状況が発生しても、被着体を損傷することなく貼り直すことができる。
 以下、本発明の粘着シートについて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態のみに限定されるものではない。
 本実施形態の粘着シートは、基材と、第一粘着剤層と、第二粘着剤層と、を備え、基材上に、第一粘着剤層と、第二粘着剤層とがこの順に積層されたものである。
(基材)
 本実施形態の粘着シートは、シート状の基材を有する。基材の材料としては、公知の材料を適宜選択して使用できる。粘着シートへの光照射は基材側から行うため、基材としては、透明な樹脂材料からなる樹脂シートを用いることが好ましい。
 樹脂材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリ塩化ビニル(PVC);ポリイミド(PI);ポリフェニレンサルファイド(PPS);エチレン酢酸ビニル(EVA);ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが挙げられる。これらの樹脂材料の中でも特に、適度な可撓性を有する粘着シートが得られるため、PE、PP、PETから選ばれる1種以上を用いることが好ましい。基材に用いる樹脂材料は、1種のみでもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
 基材として樹脂シートを用いる場合、樹脂シートは、単層であってもよいし、二層以上の多層構造(例えば三層構造)であってもよい。多層構造を有する樹脂シートにおいて、各層を構成する樹脂材料は、1種のみを単独で含む樹脂材料であってもよいし、2種以上を含む樹脂材料であってもよい。
 基材として、樹脂シートを用いる場合、従来公知の一般的なシート成形方法(例えば押出成形、Tダイ成形、インフレーション成形等あるいは、単軸あるいは2軸延伸成形等)を適宜採用して製造できる。
 基材の厚さは、粘着シートの用途、基材の材料などに応じて適宜選択できる。基材として樹脂シートを用いる場合、基材の厚さは、10~1000μmであることが好ましく、50~300μmであることがより好ましい。基材の厚さが10μm以上であると、粘着シートの剛性(コシ)が高くなる。そのため、粘着シートを被着体に貼り付ける際に、粘着シートにしわが生じたり、粘着シートと被着体との間に浮きが生じたりし難くなる傾向がある。また、基材の厚さが10μm以上であると、被着体に貼り付けた粘着シートを被着体から剥離しやすくなり、作業性(取扱い性、ハンドリング)が良好となる。基材の厚さが1000μm以下であると、粘着シートが適度な柔軟性を有し、作業性が良好となる。
 基材の第一粘着剤層側の面には、基材と第一粘着剤層との接着性を向上させるために表面処理が施されていても良い。
 表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、酸処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、下塗剤(プライマー)塗付等が挙げられる。
(第一粘着剤層)
 本実施形態の粘着シートは、基材上に第一粘着剤層を有する。第一粘着剤層は、架橋樹脂(A)と、光照射により気体を発生する気体発生剤(B)と、を含有する。前記架橋樹脂(A)が官能基含有樹脂(A-1)と硬化剤(A-2)との反応物である。第一粘着剤層は、架橋樹脂(A)および気体発生剤(B)だけでなく、さらに光増感剤(C)を含有していてもよい。また、前記官能基含有樹脂(A-1)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂であることが好ましい。
 第一粘着剤層の厚みは、1~100μmとすることが好ましく、5~80μmとすることがより好ましく、10~70μmとすることがさらに好ましい。第一粘着剤層の厚みは、40~65μmであってもよい。第一粘着剤層の厚みが1μm以上であると、第一粘着剤層の厚みの均一性が良好となる。一方、第一粘着剤層の厚みが100μm以下であると、溶媒を用いて第一粘着剤層を形成した場合に、溶媒を容易に除去できるため好ましい。
「架橋樹脂(A)」
 架橋樹脂(A)は官能基を複数含有する樹脂(A-1)(以下、「官能基含有樹脂(A-1)」とも言う。)と硬化剤(A-2)との反応物である。前記架橋樹脂(A)が官能基含有樹脂(A-1)と硬化剤(A-2)との硬化物であることが好ましい。前記官能基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基またはエポキシ基等が挙げられ、中でもヒドロキシ基が好ましい。
「官能基含有樹脂(A-1)」
 官能基含有樹脂(A-1)としては、官能基を複数個有する樹脂であれば特に限定されないが、官能基含有モノマー由来の構成単位を含む(メタ)アクリル樹脂を含むことが好ましい。特に、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位を含む(メタ)アクリル樹脂を含むことが好ましい。本明細書において、「(メタ)アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリルモノマー由来の構成単位を60モル%以上有する樹脂を言う。
 官能基含有樹脂(A-1)のガラス転移温度(Tg)は、-80~0℃であることが好ましく、-70~-5℃であることがより好ましく、-60~-10℃であることがさらに好ましい。ガラス転移温度(Tg)は、-60~-35℃であってもよい。官能基含有樹脂(A-1)のガラス転移温度(Tg)が-80℃以上であると、第一粘着剤層と第二粘着剤層の間の密着性がより一層良好となる。また、官能基含有樹脂(A-1)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下であると、第一粘着剤層と第二粘着剤層との界面での剥離が起こりにくくなる。
 官能基含有樹脂(A-1)のガラス転移温度(Tg)は、以下の方法により求められたものを指す。
 10mgの官能基含有樹脂(A-1)を試料として採取する。示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分の昇温速度で-80℃から200℃まで試料の温度を変化させて、示差走査熱量測定を行い、観察されたガラス転移による吸熱開始温度をTgとする。なお、Tgが2つ観察された場合には、2つのTgの平均値とする。
 官能基含有樹脂(A-1)の重量平均分子量は、10万~200万であることが好ましく、20万~150万であることがより好ましく、30万~100万であることがさらに好ましい。官能基含有樹脂(A-1)の重量平均分子量は、40~60万であってもよい。官能基含有樹脂(A-1)の重量平均分子量が10万以上であると、第一粘着剤層の凝集破壊が起こりにくくなる。架橋樹脂(A)の重量平均分子量が200万以下であると、官能基含有樹脂(A-1)の粘度が高くなりすぎず、第一粘着剤層を形成する際における作業性が良好である。
 官能基含有樹脂(A-1)の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標) GPC-101)を用いて、下記条件にて常温で測定し、ポリスチレン換算にて算出される。
  カラム:昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)LF-804
  カラム温度:40℃
  試料:樹脂の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
  流量:1ml/分
  溶離液:テトラヒドロフラン
 官能基含有樹脂(A-1)としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ゴム、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、粘着剤としての物性及び経済性の観点から、官能基含有樹脂(A-1)として(メタ)アクリル樹脂を用いることが好ましい。
 本実施形態において「(メタ)アクリル」とは、「メタクリル」および「アクリル」から選ばれる1種以上を指す。
 官能基含有樹脂(A-1)中の官能基含有モノマー由来の構成単位の割合は、全構成単位において0.5~20質量%であることが好ましく、1~15質量%であることがより好ましい。上記割合が0.5質量%以上であると、硬化剤(A-2)と反応する官能基含有モノマー由来の構成単位を十分に含む官能基含有樹脂(A-1)となる。その結果、粘着シートを剥離する際に、第一粘着剤層内部での凝集破壊が起こりにくくなる。官能基含有モノマー由来の構成単位の割合が、全構成単位において20質量%以下であると、硬化剤との反応によって粘着力が低下しにくく、基材および第二粘着剤層との粘着力が良好な第一粘着剤層が得られる。
「硬化剤(A-2)」
 硬化剤(A-2)としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基またはエポキシ基に対して反応性を有する官能基を2つ以上有するものであれば特に限定されず、その他の官能基と反応することを制限するものではない。
 硬化剤(A-2)は、官能基含有樹脂(A-1)の官能基と反応し、架橋させることにより、第一粘着剤層の凝集力を向上させる。硬化反応は、第一粘着剤層を加熱することにより行う。後述のように、基材に第一粘着剤組成物を塗布した後に、乾燥を兼ねて加熱することで硬化させても良い。硬化反応の温度は、使用する硬化剤(A-2)およびその硬化剤と反応する官能基の種類、第一粘着剤層の厚みにもよるが、30~60℃が好ましい。反応時間(加熱時間)は24時間~120時間が好ましい。
 硬化剤(A-2)としては、ポリイソシアネート化合物、ポリグリシジル化合物等を用いることができる。
 ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3-キシリレンジイソシアネート、1,4-キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物、トリメチロールプロパンのキシリレンジイソシアネート付加物、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4-フェニルメタン)トリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソホロンジイソシアネート三量体などが挙げられる。
 ポリグリシジル化合物としては、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
 これらの硬化剤(A-2)は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
 官能基含有樹脂(A-1)としてヒドロキシ基を含有する樹脂を用いる場合、ヒドロキシ基との反応性の観点から、硬化剤(A-2)としてポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
 硬化剤(A-2)の含有量は、官能基含有樹脂(A-1)100質量部に対して、0.05~10質量部であることが好ましく、0.1~5質量部であることがより好ましく、0.5~3質量部であることがさらに好ましい。硬化剤(A-2)の含有量が0.05質量部以上であると、架橋樹脂(A)に三次元架橋構造が十分に形成される。硬化剤(A-2)の含有量が10質量部以下であると、基材および第二粘着剤層との粘着力が良好な第一粘着剤層となる。
 官能基含有樹脂(A-1)の有するヒドロキシ基、カルボキシ基またはエポキシ基の総量に対して、硬化剤(A-2)に含まれる官能基の総量が、好ましくは0.01~300モル%、より好ましくは0.1~200モル%となるように、硬化剤(A-2)の含有量を用いる。硬化剤(A-2)に含まれる官能基の総量が0.01モル%以上であると、十分な凝集力が得られる。硬化剤(A-2)に含まれる官能基の総量が300モル%以下であると、第一粘着剤層中に未反応の硬化剤(A-2)が残存していても悪影響がない。
(官能基含有樹脂(A-1)の製造方法)
 官能基含有樹脂(A-1)は、例えば、(メタ)アクリルモノマーを含む原料モノマーを、公知の重合方法により共重合することで得られる。官能基含有樹脂(A-1)の原料モノマーは、1種のモノマーのみを単独で含むものであってもよいし、2種以上のモノマーを含むものであってもよい。
 原料モノマーを重合する重合方法としては、例えば、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法、交互共重合法などが挙げられる。これらの中でも、重合後に得られる(メタ)アクリル樹脂の透明性およびコストの点から溶液重合法を用いることが好ましい。
 官能基含有樹脂(A-1)の原料モノマーとして用いる(メタ)アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルアミドモノマーなどが挙げられる。(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の環式炭化水素基含有(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
 (メタ)アクリルアミドモノマーとしては、例えば、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
 官能基含有樹脂(A-1)の原料モノマーとして、(メタ)アクリルモノマーとともに、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルアセトアミド、N-アクリロイルモルフォリン、アクリロニトリルなどを用いても良い。
 官能基含有樹脂(A-1)の原料モノマーとしては、基材および第二粘着剤層との粘着力が良好な第一粘着剤層が得られるため、特に、アルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドモノマーから選ばれる1種以上を用いることが好ましく、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上を用いることがより好ましい。
 架橋樹脂(A)が官能基含有樹脂(A-1)と硬化剤(A-2)との反応物であり、官能基含有樹脂(A-1)の原料モノマー中に、官能基含有モノマーが含まれている。官能基含有モノマーに含まれる官能基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、エポキシ基などが挙げられる。これらの官能基の中でも特に、硬化剤との反応性が高いため、ヒドロキシ基が好ましい。
 具体的には、官能基含有モノマーとして、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートなどのグリシジル基含有(メタ)アクリレートからなる群から選択される1種または2種以上を用いることができる。
 官能基含有樹脂(A-1)の原料モノマー中の官能基含有モノマーの含有量は、0.5~20質量%であることが好ましく、1~15質量%であることがより好ましい。言い換えると、官能基含有樹脂(A-1)が、0.5~20質量%の官能基含有モノマー由来の構成単位を含むものであることが好ましい。原料モノマー中の官能基含有モノマーの含有量が0.5質量%以上であると、官能基含有モノマー由来の官能基と硬化剤(A-2)とが反応し、十分な凝集力を有する第一粘着剤層が得られる。原料モノマー中の官能基含有モノマーの含有量が20質量%以下であると、官能基含有モノマーと硬化剤(A-2)との反応によって第一粘着剤層の粘着力が低下しにくく、基材および第二粘着剤層との密着性が良好な第一粘着剤層が得られる。
 官能基含有樹脂(A-1)として用いる(メタ)アクリル樹脂を溶液重合法により製造する場合、原料モノマーとともに、重合開始剤および/または溶媒を必要に応じて用いる。
 重合開始剤としては、特に限定されず、公知のものの中から適宜選択して使用できる。重合開始剤としては、例えば、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4,4-トリメチルペンタン)、ジメチル-2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロドデカン等の過酸化物系重合開始剤などの油溶性重合開始剤が例示される。
 これらの重合開始剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
 重合開始剤の使用量は、官能基含有樹脂(A-1)の原料モノマー100質量部に対して、0.01~5質量部であることが好ましく、0.05~4質量部であることがより好ましく、0.1~2質量部であることがさらに好ましい。
 溶媒としては、一般的な各種の溶媒を用いることができる。溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸n-ブチル等のエステル類、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、n-ヘキサン、n-ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶媒が挙げられる。
 これらの溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
「気体発生剤(B)」
 第一粘着剤層に含まれる気体発生剤(B)は、光照射により気体を発生する。
 気体発生剤(B)としては、特に限定されないが、例えば、アゾ化合物、アジド化合物などを好適に用いることができる。アゾ化合物およびアジド化合物は、光、熱等による刺激により窒素ガスを発生する。
 アゾ化合物としては、例えば、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、2,2’-アゾビス(N-シクロヘキシル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’-アゾビス[N-(2-プロペニル)-2-メチルプロピオンアミド]、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾイリン-2-イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾイリン-2-イル)プロパン]、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミダイン)ハイドロクロライド、2,2’-アゾビス{2-[N-(2-カルボキシエチル)アミダイン]プロパン}等が挙げられる。
 これらのアゾ化合物の中でも特に、化合物の安定性の観点から、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス(N-シクロヘキシル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’-アゾビス[N-(2-プロペニル)-2-メチルプロピオンアミド]から選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。
 アジド化合物としては、例えば、3-アジドメチル-3-メチルオキセタン、テレフタルアジド、p-tert-ブチルベンズアジド、3-アジドメチル-3-メチルオキセタンを開環重合することにより得られるグリシジルアジドポリマー等のアジド基を有するポリマー等が挙げられる。
 これらのアジド化合物の中でも特に、(メタ)アクリル樹脂との相溶性の観点から、グリシジルアジドポリマーを用いることが好ましい。
 第一粘着剤層中の気体発生剤(B)の含有量は、官能基含有樹脂(A-1)100質量部に対して5~50質量部であることが好ましく、8~40質量部であることがより好ましく、9~25質量部であることがさらに好ましい。気体発生剤(B)の含有量が5質量部以上であると、粘着シートに光を照射することにより十分な量の気体が発生する。その結果、第二粘着剤層の表面のうち凹凸が形成される面積の割合が十分に大きくなり、第二粘着剤層の表面と被着体との接触面積が大きく低下し、被着体をより一層容易に剥離できる粘着シートとなる。気体発生剤(B)の含有量が50質量部以下であると、第一粘着剤層中での気体発生剤(B)の析出を防止できる。
「光増感剤(C)」
 第一粘着剤層は、光増感剤(C)を含有しても良い。光増感剤(C)は、気体発生剤(B)への光による刺激を増幅する効果を有する。したがって、第一粘着剤層が光増感剤(C)を含有することで、気体発生剤(B)から気体を放出させる際に用いる光の照射量を少なくしたり、照射する光として波長領域のより広い光を用いたりすることが可能となる。
 光増感剤(C)としては、特に限定されず、公知の光増感剤を使用できる。
 光増感剤(C)としては、例えば、チオキサントン化合物及びアントラセン化合物などが挙げられる。
 チオキサントン化合物の具体例としては、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン及び2,4-ジエチルチオキサントンなどが挙げられる。
 アントラセン化合物の具体例としては、9,10-ジメトキシアントラセン、9,10-ジエトキシアントラセン、9,10-ジブトキシアントラセン、9,10-ジベンジルオキシアントラセン、9,10-ジ-α-メチルベンジルオキシアントラセン、9,10-ジ(オクタノイロキシ)アントラセン、9,10-ジ(2-ヒドロキシエトキシ)アントラセン、9,10-ジ(グリシジルオキシ)アントラセン、9,10-ジ(2-ビニルオキシエトキシ)アントラセン、9,10-ジ(p-エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ジ(p-エポキシフェニルメトキシ)アントラセン、9,10-ジ(p-ビニルフェニルメトキシ)アントラセンなどが挙げられる。
 これらの光増感剤(C)の中でも特に、官能基含有樹脂(A-1)として(メタ)アクリル樹脂を用いる場合、(メタ)アクリル樹脂との相溶性の観点から、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、9,10-ジブトキシアントラセン、9,10-ジ(オクタノイロキシ)アントラセン、9,10-ジ(2-ヒドロキシエトキシ)アントラセンから選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。
 光増感剤(C)の含有量は、官能基含有樹脂(A-1)100質量部に対して、0.03~5質量部であることが好ましく、0.05~3質量部であることがより好ましく、0.1~2質量部であることがさらに好ましい。光増感剤(C)の含有量が0.03質量部以上であると、十分な増感効果が得られる。また、光増感剤(C)の含有量が5質量部以下であると、第一粘着剤層中において、光増感剤(C)と官能基含有樹脂(A-1)とを均一に分散させることができる。
 気体発生剤(B)と光増感剤(C)との質量比(気体発生剤(B):光増感剤(C))は、200:1~1:1であることが好ましく、100:1~5:1であることがより好ましく、30:1~8:1であることがさらに好ましい。質量比が前記範囲であると、粘着シートへの光の照射量が少量であっても、気体発生剤(B)から効率的に気体を発生させることができる。
(第二粘着剤層)
 本実施形態の粘着シートは、第一粘着剤層の基材と反対側の面に第二粘着剤層を有する。第二粘着剤層は、ウレタン樹脂(D)を含有する。前記ウレタン樹脂(D)が、ウレタンプレポリマー(D-1)と硬化剤(D-2)との反応物である。第二粘着剤層は、さらに多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)および光重合開始剤(F)を含有してもよい。さらに任意成分としてフッ素含有化合物(G)および/またはカルボン酸エステル(H)を含有してもよい。
 第二粘着剤層の厚みは、1~50μmとすることが好ましく、2~40μmとすることがより好ましく、5~20μmとすることがさらに好ましい。第二粘着剤層の厚みが1μm以上であると、第二粘着剤層の厚みの均一性が良好となる。一方、第二粘着剤層の厚みが50μm以下であると、溶媒を用いて第二粘着剤層を形成した場合に、溶媒を容易に除去できるため好ましい。
 また、第二粘着剤層の厚みは、第一粘着剤層の厚みよりも薄いことが好ましい。この場合、粘着シートに光を照射することにより、第二粘着剤層の表面により一層凹凸が形成されやすくなる。
「ウレタン樹脂(D)」
 ウレタン樹脂(D)は、ウレタンプレポリマー(D-1)と硬化剤(D-2)との反応物である。ウレタン樹脂(D)は、ウレタンプレポリマー(D-1)と硬化剤(D-2)との硬化物であることが好ましい。前記ウレタンプレポリマー(D-1)が、ポリオールとポリイソシアネートの反応物であることが好ましい。
「ウレタンプレポリマー(D-1)」
 ウレタンプレポリマー(D-1)は、ポリオールとポリイソシアネートの反応物であり、両者の反応が途中まで進行した状態のウレタン樹脂であって、さらに重合または架橋を進行させたウレタン樹脂に変換可能なウレタン樹脂をいう。例えば、ウレタンプレポリマーは水酸基またはイソシアネート基を複数有することにより、さらに重合または架橋を進行させたウレタン樹脂に変換可能である。
 ウレタンプレポリマー(D-1)の重量平均分子量は、1万~50万であることが好ましく、2~40万であることがより好ましく、5~30万であることがさらに好ましい。ウレタンプレポリマー(D-1)の重量平均分子量が1万以上であると、粘着シートを被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、第二粘着剤層が被着体に残存しにくくなる。ウレタンプレポリマー(D-1)の重量平均分子量が50万以下であると、ウレタンプレポリマー(D-1)の粘度が高くなり過ぎず、作業性が良好である。
 ウレタンプレポリマー(D-1)の重量平均分子量は、官能基含有樹脂(A-1)と同様の条件で測定できる。
 ウレタンプレポリマー(D-1)を生成する原料であるポリオールとしては、1分子中に水酸基を2個以上有するポリオールであれば、特に限定されない。例えば、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオールが挙げられる。前記ポリオキシアルキレンポリオールは好ましくは炭素数2~4のアルキレン鎖を有するポリオキシアルキレンポリオールが挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシブチレンポリオール等が挙げられる。また、2種以上のアルキレンポリオールの共重合体を使用することもでき、2種以上のポリオキシアルキレンポリオールの混合物を使用することもできる。前記ポリエステルポリオールは、下記カルボン酸(二塩基酸)のうち1種類または複数種類と、下記多価アルコールのうち1種類または複数種類との縮合反応によって得られるポリエステルポリオールが挙げられる。前記カルボン酸(二塩基酸)としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等が挙げられる。前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等が挙げられる。また、前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、ε-カプロラクトンを多価アルコールに開環重合して得られるようなポリカプロラクトン類等も挙げられる。前記ポリカプロラクトン類としては、例えば、テトラメチレンカーボネート、ヘキサメチレンカーボネート等の1種類または複数種類を多価アルコールに開環重合して得られるようなポリカプロラクトンポリオールも挙げられる。
 ウレタンプレポリマー(D-1)を生成する原料であるポリオールとしては、他にも、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類;及び、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールを使用することもできる。また、エチレンジアミン、N-アミノエチルエタノールアミン、イソホロンジアミン、キシリレンジアミン等の多価アミン類をポリオールの一部と置き換えて併用してもよい。
 これらの中でも、ポリオールとして3官能以上のポリオールが好ましく、3官能以上のポリオキシアルキレンポリオールまたはポリエステルポリオールを用いることがより好ましい。
 ウレタンプレポリマー(D-1)を生成する原料であるポリオールの数平均分子量は、500~15000が好ましく、800~10000がより好ましい。数平均分子量が500以上であれば、粘着シートが十分な剥離力を有する。数平均分子量が15000以下であれば、ウレタンプレポリマー(D-1)中にウレタン結合が十分に形成され、第二粘着剤層の凝集力が向上する。
 ウレタンプレポリマー(D-1)を生成する原料であるポリイソシアネートとしては、1分子中にイソシアナト基を2個以上有するポリイソシアネートであれば、特に限定されない。具体的には、トリレンジイソシアネート及びその水素添加物、キシリレンジイソシアネート及びその水素添加物、ジフェニルメタンジイソシアネート及びその水素添加物、1,5-ナフチレンジイソシアネート及びその水素添加物、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート等のジイソシアネートが挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。中でも、耐光性、反応性の制御の点から、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート及びその水素添加物が好ましい。
 前記ポリオールの使用量は、特に限定されないが、ウレタンプレポリマー(D-1)において、例えば30~98質量%、好ましくは40~95質量%である。前記ポリイソシアネートの使用量は、特に限定されないが、ウレタンプレポリマー(D-1)において、例えば1~20質量%、好ましくは2~15質量%である。
 ポリオールが有するヒドロキシ基の総量に対し、ポリイソシアネートが有するイソシアナト基の総量が少ない場合がある。その場合には、ウレタンプレポリマー(D-1)としてヒドロキシ基を有する化合物となるため、硬化剤(D-2)としてポリイソシアネート化合物又はポリグリシジル化合物を組み合わせると良い。一方、ポリオールが有するヒドロキシ基の総量に対し、ポリイソシアネートが有するイソシアナト基の総量が多い場合がある。その場合には、ウレタンプレポリマー(D-1)としてイソシアナト基を有する化合物となるため、硬化剤(D-2)としてポリオール化合物を組み合わせると良い。
(ウレタンプレポリマー(D-1)の製造方法)
 ウレタンプレポリマー(D-1)の製造は、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートを、不活性な有機溶媒の存在下で、ウレタン化触媒を用いて、通常、30~100℃で1~5時間程度反応させて行われる。ウレタンプレポリマー(D-1)の原料であるポリオールおよびポリイソシアネートはそれぞれ1種類のものを単独で使用してもよいし、2種類以上のものを併用して使用してもよい。
 ウレタン化触媒としては、例えば、3級アミン系化合物、有機金属系化合物等の公知のウレタン化触媒が挙げられる。
 前記3級アミン系化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-ウンデセン-7(DBU)等が挙げられる。
 前記有機金属系化合物としては、錫系化合物、非錫系化合物を挙げることができる。前記錫系化合物としては、例えば、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫オキサイド、ジオクチル錫ジラウレート、2-エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。前記非錫系化合物としては、例えば、ジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネートなどのチタン系;オレイン酸鉛、2-エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系;2-エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネートなどの鉄系;安息香酸コバルト、2-エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系;ナフテン酸亜鉛、2-エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系;ナフテン酸ジルコニウム等が挙げられる。中でもジブチル錫ジラウレート、2-エチルヘキサン酸錫、ジオクチル錫ジラウレートなどが好ましく使用される。
 前記有機溶媒は、特に限定されず、公知の有機溶媒を使用できる。例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル等のエステル溶媒、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒等が挙げられる。ポリウレタンポリオールの溶解性、溶媒の沸点等の点から、トルエンが特に好ましい。
「硬化剤(D-2)」
 硬化剤(D-2)は、ウレタンプレポリマー(D-1)に残存する官能基の種類に応じて、ポリイソシアネート化合物、ポリグリシジル化合物、ポリオール化合物等を使い分ける。例えば、ウレタンプレポリマー(D-1)が残存するヒドロキシ基を有する場合、硬化剤(D-2)としては、ヒドロキシ基に対して反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物を使用する。具体的にはポリイソシアネート化合物またはポリグリシジル化合物を用いる。同様に、ウレタンプレポリマー(D-1)が残存するイソシアナト基を有する場合、硬化剤(D-2)としては、イソシアナト基に対して反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物を使用する。具体的にはポリオール化合物を用いる。
 ポリイソシアネート化合物および、ポリグリシジル化合物としては、前述の硬化剤(A-2)として挙げたものを同様に用いることができる。中でも、反応性の観点からは、ポリイソシアネート化合物を用いることが好ましく、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、イソホロンジイソシアネート三量体を用いることがより好ましい。
 ポリオール化合物としては、ウレタンプレポリマー(D-1)を生成する原料であるポリオールとして挙げたものを同様に用いることができる。
 硬化剤(D-2)は、ウレタンプレポリマー(D-1)に残存する官能基と反応し、架橋することにより、第二粘着剤層の凝集力を向上させる。硬化反応は、第二粘着剤層を加熱することにより行う。後述のように、剥離フィルムに第二粘着剤組成物を塗布した後に、乾燥を兼ねて加熱することで硬化させても良い。硬化反応の温度は、使用する硬化剤およびその硬化剤と反応する官能基の種類、第一粘着剤層の厚みにもよるが、30~60℃が好ましい。反応時間(加熱時間)は24時間~120時間が好ましい。
 硬化剤(D-2)の含有量は、ウレタンプレポリマー(D-1)100質量部に対して、0.1~30質量部であることが好ましく、1~20質量部であることが好ましく、5~15質量部であることがさらに好ましい。硬化剤(D-2)の含有量が0.1質量部以上であると、ウレタン樹脂(D)に架橋構造が十分に形成される。硬化剤(D-2)の含有量が30質量部以下であると、第一粘着剤層および被着体との粘着力が良好な第二粘着剤層となる。
 ウレタンプレポリマー(D-1)の有するヒドロキシ基またはイソシアナト基の総量に対して、硬化剤(D-2)に含まれる官能基の総量が好ましくは0.01~300モル%、より好ましくは0.1~200モル%となるように、硬化剤(D-2)の含有量を用いる。硬化剤(D-2)に含まれる官能基の総量が0.01モル%以上であると、十分な凝集力が得られる。硬化剤(D-2)に含まれる官能基の総量が300モル%以下であると、第二粘着剤層中に未反応の硬化剤(D-2)が残存していても悪影響がない。
「多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)」
 第二粘着剤層は、多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)を含有していてもよい。多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)は、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基等のエチレン性不飽和基を少なくとも2つ有するモノマー又はオリゴマーであれば特に限定されない。
 エチレン性不飽和基を少なくとも2つ有するモノマーとしては、数平均分子量が1000未満の化合物を指す。例えば、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロキシエチルイソシアヌレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ヘキサヒドロフタル酸ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロキシエチルイソシアヌレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を併用して使用しても良い。中でも、高い硬化性の観点から、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が好ましい。
 エチレン性不飽和基を少なくとも2つ有するオリゴマーとしては、数平均分子量が1000以上の化合物を指す。例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロピレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ブタジエン(メタ)アクリレート、イソプレン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を併用して使用しても良い。中でも、入手容易な点から、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が好ましい。
 多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)の含有量は、多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)の分子量や官能基数等により異なる。多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)の含有量は、ウレタンプレポリマー(D-1)100質量部に対して、1~150質量部が好ましく、5~100質量部がより好ましく、10~50質量部がさらに好ましい。多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)の含有量が1質量部以上であれば、粘着シートは十分な剥離強度を有し、光照射後に被着体から剥離する際には被着体を破損することなく容易に剥離することができる。多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)の含有量が150質量部以下であれば、被着体に対し粘着シートを貼り直す際にも被着体を破損することなく粘着シートを被着体から剥離することができる。
「光重合開始剤(F)」
 第二粘着剤層は、光重合開始剤(F)を含有していてもよい。光重合開始剤(F)としては、例えば、カルボニル系光重合開始剤、スルフィド系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド類、キノン系光重合開始剤、スルホクロリド系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等を用いることができる。
 カルボニル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ω-ブロモアセトフェノン、クロロアセトン、アセトフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、p-ジメチルアミノアセトフェノン、p-ジメチルアミノプロピオフェノン、2-クロロベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、4,4’-ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン-n-ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、メチルベンゾイルホルメート、2,2-ジエトキシアセトフェノン、4-N,N’-ジメチルアセトフェノン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンなどが挙げられる。
 スルフィド系光重合開始剤としては、例えば、ジフェニルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルアンモニウムモノスルフィドなどが挙げられる。
 アシルホスフィンオキサイド類としては、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイドなどが挙げられる。
 キノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾキノン、アントラキノンなどが挙げられる。
 チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-メチルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。
 これらの光重合開始剤(F)は、1種のみ単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの光重合開始剤(F)の中でも特に、有機溶剤、ウレタンプレポリマー(D-1)に対する溶解性の点から、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよび/または2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを用いることが好ましい。
 光重合開始剤(F)の含有量は、多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)100質量部に対して、0.1~10質量部であることが好ましく、1~8質量部であることがより好ましい。光重合開始剤(F)の含有量が0.1質量部以上であると、光を照射することにより、十分に速い硬化速度で第二粘着剤層が硬化するとともに、光を照射した後の第二粘着剤層の粘着力が十分に小さくなり、好ましい。光重合開始剤(F)の含有量が10質量部以下であると、粘着シートを被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、第二粘着剤層が被着体に残存しにくくなる。また、光重合開始剤の含有量が10質量部を超えても、光重合開始剤の含有量に見合う効果が見られない。
「フッ素含有化合物(G)」
 第二粘着剤層は、フッ素含有化合物(G)を含有していてもよい。フッ素含有化合物(G)は、フッ素を有する化合物であれば特に限定されない。フッ素含有化合物(G)を含有することにより、粘着シートのラミネート性(濡れ性)、泡抜け性(貼合時に挟み込んだ気泡の抜けやすさ)、易剥離性が向上する。
 フッ素含有化合物(G)の例としては、フルオロアルキル基および/またはフルオロフェニル基を含有する、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミノ類、エステル類、アミド類、ウレタン類、ウレア類が挙げられる。フルオロアルキル基は、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などの水素原子がフッ素原子で置換された置換基である。フルオロフェニル基は、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基などの水素原子がフッ素原子で置換された置換基である。
 フッ素含有化合物(G)として、市販品を利用することもできる。具体例としては、例えば、DIC(株)製のメガファックシリーズのレベリング剤(「メガファックF-477」、「メガファックF-552」、「メガファックF-553」、「メガファックF-554」、「メガファックF-555」、「メガファックRS-75」、「メガファックF-556」、「メガファックF-558」、「メガファック F-570」、「メガファックRS-55」、「メガファックRS-56」、「メガファックRS-76-NS」、「メガファックRS-78」、「メガファックRS-90」など)が挙げられる。
 これらのフッ素含有化合物(G)は、1種のみ単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
 フッ素含有化合物(G)の含有量は、ウレタンプレポリマー(D-1)100質量部に対して、0.001~5質量部であることが好ましく、0.01~3質量部であることがより好ましく、0.1~2質量部がさらに好ましい。フッ素含有化合物(G)の含有量が0.001質量部以上であると、粘着シートのラミネート性(濡れ性)、泡抜け性(貼合時に挟み込んだ気泡の抜けやすさ)、易剥離性が向上する。フッ素含有化合物(G)の含有量が5質量部以下であると、粘着シートを被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、被着体に対するフッ素含有化合物(G)の残存を抑制できる。また、5質量部を超えてフッ素含有化合物(G)を使用しても、含有量に見合う効果が得られない。
「カルボン酸エステル(H)」
 第二粘着剤層は、カルボン酸エステル(H)を含有してもよい。カルボン酸エステル(H)は、カルボン酸とアルコールとのエステル化合物であれば特に限定されない。その好ましい例としては、炭素数8~18の脂肪酸と炭素数18以下の直鎖状もしくは分岐状アルキルアルコールとのエステル、炭素数6~16の直鎖状飽和炭化水素基を有する多塩基酸と炭素数18以下の直鎖状もしくは分岐状アルキルアルコールとのエステル、炭素数14~18の不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル、分岐状炭化水素基を有する酸と多価アルコールとのエステル等が挙げられる。
 炭素数8~18の脂肪酸としては、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等が挙げられる。中でも、揮発性の観点から、炭素数10~18の脂肪酸が好ましく、炭素数16~18の脂肪酸がより好ましく、ステアリン酸が特に好ましい。
 炭素数6~16の直鎖状飽和炭化水素基を有する多塩基酸としては、スベリン酸、セバシン酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸等が挙げられる。
 炭素数が18以下の直鎖状もしくは分岐状アルキルアルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、デカノール、オクタデカノール等が挙げられる。中でも沸点の観点から、炭素数2~12のアルキルアルコールが好ましく、炭素数4~10のアルキルアルコールがより好ましく、ヘキサノール、2-エチルヘキサノールが特に好ましい。
 炭素数14~18の不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。
 分岐状炭化水素基を有する酸としては、エチルヘキサン酸、ネオデカン酸等が挙げられる。
 多価アルコールとしては、グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
 カルボン酸エステル(H)の具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸メチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸2-エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、トリエチルヘキサノイン等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を併用して使用しても良い。
 カルボン酸エステル(H)の含有量は、ウレタンプレポリマー(D-1)100質量部に対して、0.5~30質量部が好ましく、3~20質量部がより好ましく、5~15質量部がさらに好ましい。カルボン酸エステル(H)の含有量が0.5質量部以上であると、粘着シートのラミネート性(濡れ性)、泡抜け性(貼合時に挟み込んだ気泡の抜けやすさ)、易剥離性が向上する。カルボン酸エステル(H)の含有量が30質量部以下であると、粘着シートを被着体に貼り付けた後に剥離した場合に、被着体へのカルボン酸エステル(H)の残存を抑制できる。また、30質量部を超えてカルボン酸エステル(H)を使用しても、含有量に見合う効果が得られない。
(剥離シート)
 本実施形態の粘着シートは、第二粘着剤層の第一粘着剤層と反対側の面に剥離シート(セパレーター)を有していても良い。剥離シートを有することにより、粘着シートの粘着面(第二粘着剤層の表面)を被着体に接着する直前まで保護することができる。また、粘着シートの使用時には、剥離シートを剥がして第二粘着剤層(貼付面)を露出させて、効率よく被着体に圧着する作業を行うことができる。
 剥離シートの材料としては、公知の材料を適宜選択して使用できる。例えば、剥離シートの材料として、基材として使用される樹脂シートを用いることができる。
 剥離シートの厚さは、粘着シートの用途、剥離シートの材料などに応じて適宜選択できる。剥離シートとして樹脂シートを用いる場合、剥離シートの厚さは、例えば5~300μmであることが好ましく、より好ましくは10~200μm、さらに好ましくは25~100μmである。
 剥離シートの剥離面(第二粘着剤層に接して配置される面)には、必要に応じて従来公知のシリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系等の剥離剤を用いて剥離処理が施されていてもよい。
 また、粘着シートをロール状に巻き取って粘着テープとして用いる場合には、基材の第一粘着剤層と反対側の面に剥離処理を施してもよい。この場合、基材が剥離シートの機能を兼ねるものとなる。
(粘着シートの製造方法)
 本実施形態の粘着シートは、例えば、以下に示す方法により製造できる。
 まず、第一粘着剤層を形成するための第一粘着剤組成物を用意する。第一粘着剤組成物は、官能基含有樹脂(A-1)と、硬化剤(A-2)と、気体発生剤(B)と、必要に応じて含有される光増感剤(C)とを、従来公知の方法を用いて混合し、撹拌することにより製造できる。第一粘着剤組成物は、必要に応じて粘度調整を目的として希釈溶媒を含有してもよい。希釈溶媒としては、官能基含有樹脂(A-1)を製造する際に用いた溶媒をそのまま使用することができる。
 次に、基材上に、第一粘着剤組成物を塗布し、加熱乾燥して、第一粘着剤層を形成する。硬化反応を進行させるのに好ましい温度と時間で加熱乾燥を行う。第一粘着剤組成物の塗布方法としては、公知の方法を用いることができる。具体的には、アプリケーターおよび慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどを用いて塗布する方法が挙げられる。
 次に、第二粘着剤層を形成するための第二粘着剤組成物を用意する。第二粘着剤組成物は、ウレタンプレポリマー(D-1)と、硬化剤(D-2)と、必要に応じて含有される多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)と、光重合開始剤(F)と、フッ素含有化合物(G)およびカルボン酸エステル(H)とを、従来公知の方法を用いて混合し、撹拌することにより製造できる。第二粘着剤組成物においても、第一粘着剤組成物と同様に、必要に応じて粘度調整を目的として希釈溶媒を含有してもよい。希釈溶媒としては、ウレタンプレポリマー(D-1)を製造する際に用いた溶媒をそのまま使用することができる。
 次に、剥離シート上の剥離面に第二粘着剤組成物を塗布し、加熱乾燥して、第二粘着剤層を形成する。硬化反応を進行させるのに好ましい温度と時間で加熱乾燥を行う。第二粘着剤組成物の塗布方法としては、第一粘着剤組成物の塗布方法として用いることができる方法を適宜選択して用いることができる。
 次に、第一粘着剤層と第二粘着剤層とを対向させて貼り合わせる。具体的には、基材側を下にして設置した第一粘着剤層の上に、剥離シート側を上にした第二粘着剤層を積層して貼り合わせる。このことにより粘着シートが得られる。
 本実施形態の粘着シートは、打ち抜き法などにより、被着体の形状に応じた所定の形状とされたものであっても良い。
 また、本実施形態の粘着シートは、巻き取って切断することにより、ロール状の粘着テープとして用いても良い。
 本実施形態の粘着シートは、剥離力が3.0N/25mm以下であることが好ましく、0.01~1N/25mmであることがより好ましく、0.05~0.25N/25mmであることがさらに好ましい。剥離力が3.0N/25mm以下であれば、脆弱な被着体への貼り直しが必要な状況に陥っても、被着体を損傷することがない。
 粘着シートの剥離力は、以下の条件にて測定する。
 粘着シートを25mm×100mmのサイズに切り出してサンプルとし、被着体であるガラスに貼り付け、25℃の条件下、2400mm/minの剥離速度で180℃剥離を行う。
 すなわち、測定条件:
 サンプルサイズ:縦25mm×横100mm;被着体:ガラス;測定温度:25℃;剥離速度:2400mm/min;測定モード:180°剥離。
 また、光照射後には、粘着シートの剥離力が光照射前の10分の1以下になることが好ましく、50分の1以下になることがより好ましく、剥離力が実質0N/25mmであることがさらに好ましい。
(粘着シートの使用方法)
 粘着シートが剥離シートを有する場合、使用時に剥離シートを剥がして第二粘着剤層(貼付面)を露出させる。次に、露出した第二粘着剤層を被着体(OLEDのような電子部品)に対向して配置し、圧着する。このことにより、粘着シートと被着体とを密着させる。この状態で、例えば、被着体の切断工程等を行う。そして、粘着シートが不要となった段階で、粘着シートに好ましくは基材側から光を照射して粘着シートの粘着力を低下させ、被着体から粘着シートを剥離する。
 粘着シートに照射する光としては、紫外線(UV)を用いることが好ましい。UV照射を行う際に使用される光源としては、例えば、LEDランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトなどが挙げられる。LEDランプ、高圧水銀灯またはメタルハライドランプを用いることが好ましい。
 粘着シートに対するUVの照射量は、LEDランプ、高圧水銀灯またはメタルハライドランプを用いる場合、500~10000mJ/cmであることが好ましく、1000~5000mJ/cmであることがより好ましい。粘着シートに照射するUV照射量が500mJ/cm以上であると、UV照射することによる粘着シートの粘着力を低下させる効果が十分に得られる。具体的には、十分に速い硬化速度で第二粘着剤層が光硬化して弾性率が上昇し、第二粘着剤層の被着体に対する粘着力が十分に小さくなる。また、UV照射によって第二粘着剤層が加熱され、第二粘着剤層が十分に軟化する。一方、第一粘着剤層では気体発生剤(B)から十分な量の気体が発生する。その結果、軟化した第二粘着剤層の表面が押し上げられて、第二粘着剤層の表面に凹凸が形成されやすくなる。粘着シートに照射するUV照射量を10000mJ/cm以上にしても、それに見合う第二粘着剤層の粘着力低下効果が得られない。
 本実施形態の粘着シートは、基材上に、架橋樹脂(A)と光照射により気体を発生する気体発生剤(B)を少なくとも含有する第一粘着剤層と、ウレタン樹脂(D)を少なくとも含有する第二粘着剤層と、がこの順に積層されたものである。このため、第二粘着剤層と被着体とを密着させることにより、被着体に対して粘着力が得られる。また、被着体に密着させた粘着シートに光を照射することにより、被着体に対する粘着力が低下する。よって、本実施形態の粘着シートは、光を照射することによって、被着体から容易に剥離できる。
 本実施形態の粘着シートは、OLEDなど、脆弱な電子製品を加工する工程に好適に用いることができる。
 本実施形態の粘着シートは、脆弱な電子製品に一定の粘着力で貼り付けられ、仮工程中に電子製品に貼り付けられた状態からでも電子製品を傷めない程度の力で剥がすこともできる。また、作業終了後は、UVを照射することで、電子製品に力を加えることなく、自然に剥離させることができる。
 これらのことから、本実施形態の粘着シートを用いることで、OLEDなど脆弱な電子製品を高い歩留まりで生産することができる。
 例えば、本実施形態の粘着シート用いて、OLEDを製造する方法は、本実施形態の粘着シートを、OLEDのガスバリア層に貼り付ける工程と、作業終了後に光を照射して前記粘着シートを前記ガスバリア層から剥離する工程と、を含む。
 以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
 以下の記述で「%」「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
 以下に示す方法により、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)~(A-13)、およびウレタンプレポリマー(D-11)~(D-13)を製造した。
(合成例1)
<ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)>
 攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、表1に示す種類および割合(質量部)の重合性モノマーと、溶媒としての酢酸エチル100質量部とを仕込んだ。加熱還流を開始した後、重合開始剤としてV-601(富士フィルム和光純薬工業製)0.1質量部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応させた。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を酢酸エチル15質量部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた。最後に酢酸エチルを70質量部加えることにより、固形分35%のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)溶液を得た。固形分とは、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)溶液に対する、溶媒の含有量を除いた残分の割合(質量%)であり、以下の方法によって求めた値である。
(合成例2~3)
<ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-12)、(A-13)>
 表1に示す種類および割合(質量部)の重合性モノマーを用いたこと以外は、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)溶液と同様の方法で、固形分35%のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-12)、(A-13)溶液を得た。
(合成例4)
<ウレタンプレポリマー(D-11)>
 攪拌機、温度調節器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を付した反応装置に、表2に示す種類および割合(質量部)のポリオール、表2に示す種類および割合(質量部)のポリイソシアネート、トルエン30質量部、およびジオクチルスズジラウレート0.1質量部を入れ、撹拌しながら65℃~75℃で6時間反応させた。最後にトルエンを12質量部加えることにより、固形分70%のウレタンプレポリマー(D-11)溶液を得た。
(合成例5~6)
<ウレタンプレポリマー(D-12)、(D-13)>
 表2に示す種類および割合(質量部)の重合性モノマーを用いたこと以外は、ウレタンプレポリマー(D-11)溶液と同様の方法で、固形分70%のウレタンプレポリマー(D-12)、(D-13)溶液を得た。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1中に記載の重合性モノマーは、以下に示す化合物を用いた。
 ジメチルアクリルアミド KJケミカル株式会社製
 ブチルアクリレート 東亜合成株式会社製
 2-エチルヘキシルアクリレート 東亜合成株式会社製
 メチルアクリレート 東亜合成株式会社製
 2-ヒドロキシエチルアクリレート 大阪有機化学工業株式会社製
 4-ヒドロキシブチルアクリレート 大阪有機化学工業株式会社製
 アクリル酸 日本触媒株式会社製
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2中に記載の原料は、以下に示す化合物を用いた。
 ポリオール グリセリンのプロピレンオキシドおよびエチレンオキシド付加物(ライオン社製、数平均分子量2000)
 ポリオール ポリカプロラクトンポリオール(パーストープ社製、製品名:Capa、数平均分子量2000)
 ポリイソシアネート デュラネートD101(旭化成ケミカルズ株式会社製、)
 ポリイソシアネート デュラネートA201H(旭化成ケミカルズ株式会社製、)
 表1および表2に記載の合成例1~3で得られた樹脂(A-11)~(A-13)、および合成例4~6で得られた(D-11)~(D-13)の重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度(Tg)、固形分を、以下に示す方法により測定した。その結果を表1および表2に示す。
<重量平均分子量(Mw)>
 ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)GPC-101)を用いて、下記条件にて常温で測定し、ポリスチレン換算にて算出した。
 カラム:昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)LF-804
 カラム温度:40℃
 試料:樹脂の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
 流量:1ml/分
 溶離液:テトラヒドロフラン
<ガラス転移温度(Tg)>
 示差走査熱量計(株式会社日立ハイテクサイエンス社製、DSC7000X)を用いて測定した。
 具体的には、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)~(A-13)溶液からそれぞれ1g採取し、100℃で10分間乾燥させて、溶媒である酢酸エチルを揮発させ、固形分とした。それぞれの固形分から10mgずつ試料を採取した。そして、示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分の昇温速度で-80℃から200℃まで試料の温度を変化させて示差走査熱量測定を行い、観察されたガラス転移による吸熱開始温度をガラス転移温度(Tg)とした。なお、Tgが2つ観察された場合には、2つのTgの平均値とした。
<固形分>
 合成例1~3で得られたヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)~(A-13)、合成例4~6で得られたウレタンプレポリマー(D-11)~(D-13)を、それぞれ2g秤量し、これを110℃で5時間乾燥した後、再度、秤量を行った。そして、乾燥前の質量と乾燥後の質量を用いて、下記の式から求めた。
 なお、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)~(A-13)、ウレタンプレポリマー(D-11)~(D-13)中の固形分は、全て共重合体であるとみなす。固形分(質量%)=[A/B]×100
A:乾燥後の質量
B:乾燥前の質量
(実施例1~3)
「第一粘着剤組成物(a1)~(a3)の製造」
 活性線の遮断された室内にて、プラスチック製容器に、合成例1~3で得られたヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)~(A-13)の溶液をそれぞれ285.7質量部(固形分として100質量部)、硬化剤(A-2)を1質量部、気体発生剤(B)および光増感剤(C)を表3示す割合で加えて攪拌し、第一粘着剤組成物(a1)~(a3)を製造した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表3中に記載の下記記号は、以下に示す化合物である。
「コロネート(登録商標)L-45E」トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の45%酢酸エチル溶液 日本ポリウレタン工業株式会社製
「V-40」1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル) 富士フィルム和光純薬工業株式会社製
「VAm-110」2,2’-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド) 富士フィルム和光純薬工業株式会社製
「GAP-5003」グリシジアルアジドポリマー 日油株式会社製
「UVS―1331」9,10-ジブトキシアントラセン 川崎化成工業社製、アントラキュアー(登録商標)UVS―1331
(実施例4~8、比較例1~2)
「第二粘着剤組成物(b1)~(b7)の製造」
 活性線の遮断された室内にて、プラスチック製容器に、合成例4で得られたウレタンポリマー(D-11)、合成例5で得られたウレタンポリマー(D-12)、合成例6で得られたウレタンポリマー(D-13)、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)、およびヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-12)のいずれかと;硬化剤(D-2)、多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)、光重合開始剤(F)、フッ素含有化合物(G)、カルボン酸エステル(H)を、表4に示す割合で加えて攪拌し、第二粘着剤組成物(b1)~(b7)を製造した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 表4中に記載の下記記号は、以下に示す化合物である。
「コロネート(登録商標)L-45E」トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の45%酢酸エチル溶液 日本ポリウレタン工業株式会社製
「アートレジンUN-3320HS」ウレタンアクリレート 根上工業株式社製
「L-TPO」2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド BASF社製
「メガファック(登録商標)RS-56」含フッ素化合物 DIC株式会社製
「メガファック(登録商標)F-571」含フッ素化合物 DIC株式会社製
 表3および表4中のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)~(A-13)、ウレタンプレポリマー(D-11)~(D-13)の数値は、樹脂溶液としての含有量(質量部)である。また、括弧内に記載の数値は、固形分としてのヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂(A-11)~(A-13)、ウレタンプレポリマー(D-11)~(D-13)の正味の含有量(質量部)である。
 次に、表3に示す第一粘着剤組成物(a1)~(a3)および表4に示す第二粘着剤組成物(b1)~(b7)を用いて、以下に示す方法により、実施例9~18、比較例3~8の粘着シートを製造した。
(実施例9)
<第一粘着剤層の製造>
 第一粘着剤組成物(a1)を、基材の処理面側に、加熱乾燥後の膜厚が60μmとなるようにアプリケーターを用いて塗工した。前記基材は、コロナ放電処理が施された厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートからなるものであった。第一粘着剤組成物(a1)層を含むシートを、80℃で2分間、加熱乾燥して硬化させ、第一粘着剤層を形成した。なお、第一粘着剤層の膜厚は、第一粘着剤層の上にPETシートを張り付けたものの厚みを、膜厚計を用いて測定した後、PETシートと基材の厚みを差し引くことにより求めた。
<第二粘着剤層の製造>
 第二粘着剤組成物(b1)を、剥離シートのコーティング面に、加熱乾燥後の膜厚が15μmとなるようにアプリケーターを用いて塗工した。前記剥離シートは、剥離剤でコーティングされた厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートからなるものであった。第二粘着剤組成物(b1)の層を含むシートを、100℃で2分間、加熱乾燥して硬化させ、第二粘着剤層を形成した。なお、第二粘着剤層の膜厚は、第二粘着剤層の上にPETシートを張り付けたものの厚みを、膜厚計を用いて測定した後、PETシートと剥離シートの厚みを差し引くことにより求めた。
<粘着シートの製造>
 第一粘着剤層と第二粘着剤層とを対向配置し、剥離シートの上から1kgのゴムローラー(幅:約25cm)を一往復させて貼りあわせることにより、基材上に、第一粘着剤層と、第二粘着剤層と、剥離シートとがこの順に積層された粘着シートを得た。
(実施例10~18、比較例3~8)
 表5および表6に示す第一粘着剤組成物を用いて表3に示す膜厚の第一粘着剤層を形成したことと、表5および表6に示す第二粘着剤組成物を用いて表4に示す膜厚の第二粘着剤層を形成したこと以外は、実施例9と同様の方法で実施例10~18、比較例3~8の粘着シートを作製した。
 次に、実施9~18、比較例3~8の粘着シートについて、それぞれ以下に示す方法により、試験片を作製し、UV照射前の剥離力、UV照射後の剥離性を評価した。その結果を表5および表6に示す。
(試験片の作製方法)
 粘着シートを縦25mm、横100mmの大きさに切り取り、剥離シートを剥がして第二粘着剤層を露出させた。次に、露出させた第二粘着剤層(測定面)がガラス板に接するように、粘着シートをガラス板に貼付し、2kgのゴムローラー(幅:約50mm)を1往復させ、UV照射前サンプルとした。
 また、UV照射前サンプルの基材側に、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、LEDランプ(365nm))を用いて、UV照度150mW/cm2、UV照射量3000mJ/cm2の条件でUV照射し、UV照射後サンプルとした。
(UV照射前の剥離力の評価)
 UV照射前サンプルを、25℃、湿度50%RHの環境下で24時間放置した。その後、JIS Z0237に準じて、剥離試験機(協和界面科学社製)を用いて、剥離速度2400mm/minで180°方向の引張試験を行い、ガラス板と粘着シート間の剥離力(N/25mm)を測定した。その結果を表5および表6に示す。
(UV照射後の剥離性の評価)
 UV照射後のサンプルについて、粘着シートの剥離性を以下の基準で評価した。
「評価基準」
○:粘着シートが下になるようにした状態でガラス板を持ち上げると、粘着シートがガラス板から剥離する。
△:粘着シートが下になるようにした状態でガラス板を持ち上げ、振動を加えると剥離する。
×:粘着シートが下になるようにした状態でガラス板を持ち上げ、振動を加えても、粘着シートがガラス板から剥離しない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 表5に示すように、実施例9~実施例18の粘着シートは、UV照射前の剥離力が0.2N/25mm以下であり、UV照射前の剥離力が十分に低いものであった。また、実施例9~実施例18の粘着シートでは、UV照射後には、粘着シートが下になるようにした状態でガラス板を持ち上げると、すべての粘着シートがガラス板から剥離した。
 これに対し、表6に示すように、第二粘着剤層に用いた(メタ)アクリル樹脂である比較例3~8ではUV照射前の剥離力が4.0N/25mm以上であり、実施例9~実施例18の粘着シートと比較して、UV照射前の剥離力が高かった。
 また、比較例3、5、7では、UV照射後には、粘着シートが下になるようにした状態でガラス板を持ち上げても、粘着シートがガラス板から剥離しなかった。

Claims (12)

  1.  基材と、第一粘着剤層と、第二粘着剤層と、を備え、
     前記基材上に、前記第一粘着剤層と、前記第二粘着剤層とがこの順に積層され、
     前記第一粘着剤層は、架橋樹脂(A)と、光照射により気体を発生する気体発生剤(B)とを含有し、
     前記第二粘着剤層は、ウレタン樹脂(D)を含有し、
     前記架橋樹脂(A)が官能基を複数含有する樹脂(A-1)と硬化剤(A-2)との反応物であり、
     前記ウレタン樹脂(D)が、ウレタンプレポリマー(D-1)と硬化剤(D-2)との反応物であることを特徴とする粘着シート。
  2.  前記第二粘着剤層が多官能エチレン性不飽和基含有化合物(E)と、光重合開始剤(F)とをさらに含有する請求項1に記載の粘着シート。
  3.  前記ウレタンプレポリマー(D-1)が、ポリオールとポリイソシアネートの反応物である請求項1または2に記載の粘着シート。
  4.  前記ポリオールが、1分子中に水酸基を2個以上有するポリオールであり、
     前記ポリイソシアネートが、1分子中にイソシアナト基を2個または3個有するポリイソシアネートである請求項3に記載の粘着シート。
  5.  前記第二粘着剤層がフッ素含有化合物(G)をさらに含有する請求項1~4のいずれか1項に記載の粘着シート。
  6.  前記第二粘着剤層がカルボン酸エステル(H)をさらに含有する請求項1~5のいずれか1項に記載の粘着シート。
  7.  前記樹脂(A-1)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂である請求項1~6のいずれか1項に記載の粘着シート。
  8.  前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂が、全構成単位において0.5~20質量%のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位を含む請求項7に記載の粘着シート。
  9.  前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が、-60~-10℃である請求項7又は8に記載の粘着シート。
  10.  前記第一粘着剤層が、光増感剤(C)をさらに含有する請求項1~9のいずれか1項に記載の粘着シート。
  11.  以下の条件で測定した剥離力が、3.0N/25mm以下である請求項1~10のいずれか1項に記載の粘着シート。
     測定条件:
     サンプルサイズ:縦25mm×横100mm;被着体:ガラス;測定温度:25℃;剥離速度:2400mm/min;測定モード:180°剥離。
  12.  請求項1~11のいずれか1項に記載の粘着シートを、OLEDのガスバリア層に貼り付ける工程と、
     作業終了後に光を照射して前記粘着シートを前記ガスバリア層から剥離する工程と、を含むOLEDの製造方法。
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