JP2020056138A - 靴下 - Google Patents

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功一 中林
Koichi Nakabayashi
功一 中林
友子 北澤
Tomoko Kitazawa
友子 北澤
知宏 中林
Tomohiro Nakabayashi
知宏 中林
博美 皆川
Hiromi Minagawa
博美 皆川
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Abstract

【課題】脚部の筋力が低下するなどして摺り足のように歩行する人が着用した場合であっても、歩行中の転倒を抑制することができる滑り止め用の靴下を提供する。【解決手段】靴下は、糸を編成することにより形成された靴下であって、着用者の足裏面のうちつま先を含む所定範囲を覆う領域である第1の領域と、第1の領域に踵側において隣接し、足裏面のうち母趾球を含む所定範囲を覆う領域である第2の領域であって、第1の領域を編成する糸が有する摩擦係数よりも高い摩擦係数を有する糸を用いて編成された第2の領域と、を含む足底部を備え、第2の領域に荷重がかかった場合に、上記高い摩擦係数を有する糸が足底部に当接する面と接する範囲が、第2の領域に荷重がかかってない場合と比較して増加する。【選択図】図1

Description

本発明は、靴下の構造に関する。
近年、高齢化社会の進展に伴い、高齢者の病気や怪我の予防がますます重要になっている。高齢者においては、骨折等の怪我が要介護状態になるきっかけとなることが多い。また、骨折等の怪我の原因の多くは転倒であり、高齢者の事故発生原因の約8割が転倒であるとも言われている。さらに、その転倒の過半数は居住場所において発生していることから、高齢者が要介護状態になるのを予防するためには、居住場所における転倒を防ぐことが重要である。
他方、足元の冷え防止や保湿など様々な理由から、居住場所で靴下を着用する人は多い。しかし、靴下を着用した状態でフローリングや畳敷きの床面上を歩行すると非常に滑り易い。そのため、脚部の筋力が低下した高齢者や、片麻痺などで脚が不自由な人は、滑った際に自身の姿勢を支えることができず、そのまま転倒してしまうことがある。そのため、その対策として、靴下の足底(接地底面)に滑り止めを施すことが考えられる。
靴下の滑り止めに関する技術として、例えば、特許文献1には、接地底面にゴムや軟質のプラスチック等から成る滑り止め部材を点状に貼り付けた靴下が開示されている。
特許文献2には、少なくとも編地の片面の分割された編地部分の一つが、他の編地部分よりも摩擦係数が大きな摩擦領域に構成されていると共に、この摩擦領域に隣接する編地部分が、他の編地部分よりも隣接方向での伸縮率が小さな鑑賞領域に構成されている滑り止め補償部を備える滑り止め機能付き靴下が開示されている。
特許文献3には、靴下本体の爪先部分と踵部分を、摩擦係数の高い糸を用いて編み上げることにより、爪先部分と踵部分における足裏下面と足裏内面との両方に滑り止め機能を設けた靴下が開示されている。
特許文献4には、靴下の足底側つま先領域内の所要位置に、針下げ編成で編成した針下げ領域と、針上げ編成で編成した針上げ領域をコース方向に並設し、この針下げ領域、針上げ領域の双方または何れか一方を、足底側つま先領域内の他の領域の編成糸とは異なる機能糸にて編成した第1機能部とした靴下が開示されている。
特開2001−98401号公報 特許第4488932号公報 特開2007−162149号公報 特許第5269835号公報
一般的な歩行動作は、(1)踵部の接地、(2)つま先側へ加重移動、(3)足指付け根部から親指部による蹴り出し(特許文献4の段落0005参照)の各動作により構成される。しかしながら、腰部や脚部の筋力が低下した高齢者や、片麻痺などで足を持ち上げることが困難な人は、上述した歩行運動が困難である。そのため、床面を擦るようにしてつま先を前方に出す、所謂摺り足のような歩行運動をする人も多い。このような歩行運動の場合、靴下の足底側のつま先近傍に滑り止めが施されていると、前方につんのめってしまい、かえって転倒の原因になることも考えられる。
しかしながら、上述した特許文献1〜4においては、踵から接地し、爪先側へ加重移動し、足指付け根部から親指部による蹴り出すという、通常の歩行運動が可能な人が着用することが想定されている。そのため、特許文献1〜4に開示された靴下は、筋力が低下するなどして摺り足のように歩行運動をする人等が着用する靴下として適しているとは言えない。
例えば、特許文献1においては、靴下の足裏部にゴムや軟質のプラスチック材から成る滑り止め部材を貼り付けるため、足裏部の表面(床面と接する面)から滑り止め部材が突出してしまう。そのため、このような靴下を着用して摺り足をしようとしても、まず滑り止め部材が床面と接触してしまうため、摺り足で足を移動させることが困難である。
また、特許文献2〜4に開示された靴下を着用して摺り足をすると、つま先又はつま先近傍に露出している摩擦領域(摩擦係数の高い糸を用いて編成した領域)において引っ掛かりが生じ、着用者がつんのめってしまう可能性がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、脚部の筋力が低下するなどして摺り足のように歩行する人が着用した場合であっても、歩行中の転倒を抑制することができる滑り止め用の靴下を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様である靴下は、糸を編成することにより形成された靴下であって、着用者の足裏面のうちつま先を含む所定範囲を覆う領域である第1の領域と、前記第1の領域に踵側において隣接し、前記足裏面のうち母趾球を含む所定範囲を覆う領域である第2の領域であって、前記第1の領域を編成する糸が有する摩擦係数よりも高い摩擦係数を有する糸を用いて編成された第2の領域と、を含む足底部を備え、前記第2の領域に荷重がかかった場合に、前記高い摩擦係数を有する糸が前記足底部に当接する面と接する範囲が、前記第2の領域に荷重がかかってない場合と比較して増加するものである。
上記靴下において、前記足底部の外側表面において、前記第2の領域は前記第1の領域よりも凹んでおり、前記第2の領域に荷重がかかっていない場合、前記第2の領域と前記面との間に隙間が存在し、前記第2の領域に荷重がかかった場合、前記隙間が塞がれるようにしても良い。
上記靴下において、前記第2の領域は、前記高い摩擦係数を有する糸を、該高い摩擦係数よりも低い摩擦係数を有する糸に編み込むことにより編成され、前記第2の領域に荷重がかかった場合、前記面と接する糸における前記高い摩擦係数を有する糸の比率が、前記第2の領域に荷重がかかっていない場合と比較して増加するようにしても良い。
本発明によれば、移動させる方の足にあまり荷重をかけずに、床面を擦るようにしてつま先を前方に出している間は、第2の領域において、高い摩擦係数を有する糸が床面と当接する範囲は比較的小さいので、つま先が床面に引っ掛かることなく、スムーズに足を移動させることができる。また、つま先の移動を終え、移動させた足に荷重をかけると、第2の領域において、高い摩擦係数を有する糸が床面と当接する範囲が増加するので、滑り止めが作用する。従って、脚部の筋力が低下するなどして摺り足のように歩行する人が着用した場合であっても、前方へのつんのめりを防ぎ、歩行中の転倒を抑制することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る靴下を模式的に示す側面図である。 図1に示す靴下を折り畳んだ状態を足底側から見た平面図である。 図1に示す靴下の一部断面図である。 人の足裏を示す模式図である。 摺り足の歩行動作をした場合における本発明の第1の実施形態に係る靴下の作用を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る靴下を模式的に示す側面図である。 図6に示す踏み込み領域における編成方法の一例を示す模式図である。 図7のA−A断面図(荷重をかけていない場合)である。 図7のA−A断面図(荷重をかけた場合)である。
以下、本発明の実施の形態に係る靴下について、図面を参照しながら説明する。なお、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。以下の説明において参照する図面は、本発明の内容を理解し得る程度に形状、大きさ、及び位置関係を概略的に示しているに過ぎない。即ち、本発明は各図で例示された形状、大きさ、及び位置関係のみに限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る靴下を模式的に示す側面図である。図2は、同靴下を折り畳んだ状態を足底側から見た平面図である。図3は、同靴下の一部断面図である。図4は、人の足裏を示す模式図である。
本実施形態に係る靴下1は、綿、ウール、シルク、ナイロンやウレタン等の合成繊維などの糸(繊維)を材料として、編み機等によって編成することにより作製されるニットであり、着用者のくるぶしから先端側を覆う本体部10と、着用者のくるぶしから上方の脚部を覆うレッグ部13とを備える。このうち、本体部10は、足底側を覆う足底部11と、甲側及び側面を覆う甲部12とを含む。また、レッグ部13の端部には、足を挿入するための開口が設けられ、この開口周囲に口ゴム部14が設けられている。後述するように、靴下1の一部には滑り止めが施されており、図1及び図2においては、滑り止めが施された領域をメッシュの網掛けで示している。
図1及び図2に示すように、足底部11は、つま先領域(第1の領域)111と、踏み込み領域(第2の領域)112と、踵領域113と、中間領域114とを含む。つま先領域111は、着用者の足裏面100(図4参照)のうち、つま先を含む所定範囲を覆う領域であり、具体的には、足指の裏101を覆う領域である。踏み込み領域112は、つま先領域111に踵側において隣接する領域であり、母趾球を含む所定範囲を覆う領域である。好ましくは、母趾球から小趾球に渡る範囲102を覆うように、踏み込み領域112を設けると良い。踵領域113は、足裏面100のうち踵103を覆う領域である。中間領域114は、踏み込み領域112と踵領域113との間の領域である。
本実施形態においては、つま先領域111と踏み込み領域112との境界の形状を、つま先側に凸となる湾曲形状(図2参照)としている。これは、5本指の全ての指先がつま先領域111で覆われるようにすることにより、摺り足で足を前方に移動させる際に、指先が床に引っ掛かって転倒するのを防ぐためである。もっとも、つま先領域111と踏み込み領域112との境界の形状は、つま先側に凸となるような湾曲形状(図2参照)には限定されない。例えば直線状としても良いし、踵側に凸となる湾曲形状としても良い。要は、つま先や足指の裏など、摺り足の歩行運動において足を移動させる際に床面と接する足裏の領域を、つま先領域111で覆うことができ、且つ、摺り足の歩行運動において体重移動をする際に荷重がかかる足裏の領域を、踏み込み領域112で覆うことができれば良い。
また、踏み込み領域112の踵領域113側の境界の位置は特に限定されない。例えば、足裏面100の土踏まず104を半分程度覆うように踏み込み領域112を設けても良いし、土踏まず104全体を覆うように踏み込み領域112を設けても良い。後者の場合、踏み込み領域112と踵領域113とを合体させ、中間領域114を省略しても良い。
中間領域114の範囲は、着用者に応じて変更しても良い。例えば、歩行時に脚で踏ん張る力の弱い人が靴下1を着用する場合には、中間領域114を狭く、或いは、中間領域114をなくしても良い。つまり、滑り止めが設けられた踏み込み領域112及び踵領域113を広くすることにより、足底におけるグリップ力を高めることができる。また、歩行に問題はないが、指先の力が加齢とともに衰え始めた人が靴下1を着用する場合には、中間領域114を広く取っても良い。つまり、滑り止めが設けられた踏み込み領域112をやや狭くすることにより、足の運びをスムーズに行うことができる。
また、踏み込み領域112の踵領域113側の境界の形状は、図2に示すような直線状に限定されない。例えば、足裏面100の外側104と内側(土踏まず側)105とが踵側に突出するように湾曲させても良い。或いは、靴下の左右を区別して、外側104のみ、又は、内側105のみにおいて、踏み込み領域112を踵側に延出させても良い。
踏み込み領域112及び踵領域113は、つま先領域111及び中間領域114を編成する糸が有する摩擦係数よりも高い摩擦係数を有する糸(以下、高摩擦糸という)を用いて編成されている。高摩擦糸の具体例として、天然ゴム糸、合成ゴム糸、ウレタンをナイロンでカバーリングした糸(ナイロンカバーリングウレタン糸)、帝人株式会社製の超極細ポリエステルナノファイバー(製品名「ナノフロント(登録商標)」)に代表されるポリエステル結束糸など、種々の糸を用いることができる。踏み込み領域112及び踵領域113においては、摩擦係数が異なる複数種類の糸を用いても良く、該複数種類の糸には、高摩擦糸の他、つま先領域111を編成する糸と同程度の摩擦係数又はこれよりも低い摩擦係数を有する糸が含まれていても良い。要は、踏み込み領域112及び踵領域113全体の摩擦係数が、つま先領域111の摩擦係数よりも高ければ良い。
図3に示すように、足底部11の外側表面において、踏み込み領域112及び踵領域113は、つま先領域111及び中間領域114よりも凹んでいる。言い換えると、踏み込み領域112及び踵領域113の厚みは、つま先領域111及び中間領域114の厚みよりも薄くなっている。
つま先領域111及び中間領域114の厚みに対して、踏み込み領域112及び踵領域113の厚みを薄くするためには、各領域を編成する糸の太さを変更すれば良い。即ち、つま先領域111及び中間領域114を編成する糸よりも細い糸を用いて、踏み込み領域112及び踵領域113を編成する。または、各領域を編成する糸の本数を変えても良い。例えば、踏み込み領域112及び踵領域113については1本の糸で編成し、つま先領域111及び中間領域114については2本の糸で編成する。或いは、各領域を編成する際の糸の張力を変更しても良い。即ち、つま先領域111及び中間領域114の編成時における糸の張力よりも、糸の張力を大きくして、踏み込み領域112及び踵領域113を編成する。さらには、各領域の編成方法を変えても良い。一例として、つま先領域111及び中間領域114をリブ編みとし、踏み込み領域112及び踵領域113を天竺編みとすることが挙げられる。もちろん、これらの複数の手段を組み合わせることにより、つま先領域111及び中間領域114の厚みと、踏み込み領域112及び踵領域113の厚みとを異ならせても良い。
靴下1は、例えば、ホールガーメント(登録商標)横編機(株式会社島精機製作所の製品)を用い、領域ごとに異なる糸を使用することにより、無縫製で製造することができる。もちろん、靴下1の製造方法はこれには限定されず、公知の種々の編み機や編成方法によって作製しても良いし、手編みで作製することも可能である。
このように、足底部11の外側表面において、踏み込み領域112及び踵領域113は、つま先領域111及び中間領域114よりも凹ませることにより、踏み込み領域112及び踵領域113への荷重に応じて、高摩擦糸が床面(足底部と当接する面)と接する範囲が変化する。具体的には、踏み込み領域112に荷重がかかっていない場合、踏み込み領域112と床面との間に隙間が存在するので、高摩擦糸が床面と接する範囲は比較的少なくなる。そのため、この状態では、踏み込み領域112における滑り止めの作用は小さい。これに対し、踏み込み領域112に荷重がかかった場合、踏み込み領域112と床面との間の隙間が塞がれ、高摩擦糸が床面と接する範囲が増加する。それにより、踏み込み領域112において滑り止めを十分に作用させることができる。
また、踵領域113については、踵領域113に荷重をかける、又は、足底部11を傾けることにより踵領域113を床面にしっかりと接触させることにより、踵領域113における滑り止めを十分に作用させることができる。
図5は、摺り足の歩行動作をした場合における靴下1の作用を説明するための模式図である。まず、図5の(a)に示すように、着用者が、左足に重心をかけたまま、つま先で床面を摺るように右足を前方に出すとき、右足の靴下1のつま先領域111及び踏み込み112には、あまり荷重がかかっていない。そのため、主につま先領域111が床面に接触し、これに加えて、踏み込み領域112と床面との間には隙間が存在し、踏み込み領域112が床面と接するとしても僅かであるので、踏み込み領域112における滑り止めは十分には作用しない。従って、着用者は、床面への引っ掛かりを感じることなく、スムーズに右足を前方に出すことができる。
続いて、図5の(b)に示すように、着用者が、左足から右足に体重移動をする際に右足を踏み込み、荷重fをかけると、踏み込み領域112と床面との隙間が塞がれ、踏み込み領域112の高摩擦糸が床面と接触する範囲が増加する。これにより、踏み込み領域112における滑り止めが十分に作用するので、着用者は、床面に踏ん張り、バランスを崩すことなく体重移動をすることができる。また、このとき、踵領域113においても滑り止めが作用しているので、着用者は、安定的に身体を支持することができる。
続いて、図5の(c)に示すように、着用者は、右足に重心をかけ、左足を摺るように前方に進める。このとき、左足の靴下1のつま先領域111及び踏み込み112には、あまり荷重がかかっていない。そのため、主につま先領域111が床面に接触し、これに加えて、踏み込み領域112と床面との間には隙間が存在するので、踏み込み領域112における滑り止めは十分には作用しない。従って、着用者は、スムーズに左足を前方に出すことができる。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、靴下の着用者は、つま先辺りで床面に摺っている間は、スムーズに足を前方に移動させることができると共に、体重移動をする際には、踏み込み領域112の滑り止め作用により、床面をしっかりとホールドすることができる。従って、脚部の筋力が低下した高齢者や、片麻痺などで脚を持ち上げることが困難な人が着用して摺り足の歩行動作を行った場合であっても、前方へのつんのめりを防ぎ、歩行中の転倒を抑制することが可能となる。
なお、上記第1の実施形態においては、踏み込み領域112及び踵領域113に滑り止めを施すこととしたが、摺り足の歩行動作における転倒抑制という観点では、踵領域113に対する滑り止めは必須ではない。しかしながら、踵領域113にも滑り止めを施しておく方が、踵に体重が集中した場合にも床面をホールドして転倒を抑制することができるので、より好ましい。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る靴下を模式的に示す側面図である。図7は、図6に示す踏み込み領域における編成方法の一例を示す模式図である。図8及び図9は、図7のA−A断面図(荷重をかけていない場合)である。このうち、図8は、荷重をかけていない場合を示し、図9は、荷重をかけた場合を示す。
図6に示すように、本実施形態に係る靴下2は、第1の実施形態に係る靴下1と同様に、綿、ウール、シルク、ナイロンやウレタン等の合成繊維などの繊維を材料として、編み機等によって編成することにより作製されるニットであり、着用者のくるぶしから先端側を覆う本体部20と、着用者のくるぶしから上方の脚部を覆うレッグ部13とを備える。このうち、本体部20は、足底側を覆う足底部21と、甲側及び側面を覆う甲部12とを含む。
足底部21は、つま先領域111と、踏み込み領域212と、踵領域213と、中間領域114とを含む。本実施形態に係る靴下2は、足底部21において滑り止め作用を発揮する踏み込み領域212及び踵領域213の構成が、第1の実施形態と異なる。
踏み込み領域212及び踵領域213は、つま先領域111を編成する糸が有する摩擦係数よりも高い摩擦係数を有する糸(以下、高摩擦糸という)を、該高摩擦糸よりも低い摩擦係数を有する糸(以下、低摩擦糸という)に編み込むことにより編成されている。高摩擦糸としては、第1の実施形態と同様に、天然ゴム糸、合成ゴム糸、ナイロンカバーリングウレタン糸、ポリエステル結束糸などを用いることができる。また、低摩擦糸としては、つま先領域111を編成する糸と同じ糸を使用しても良い。
踏み込み領域212及び踵領域213の編成方法としては、例えば、図7に示すように、低摩擦糸22でリブ編みをし、高摩擦糸23を横方向に編み込む方法が挙げられる。
これにより、図8に示すように、踏み込み領域212に荷重がかかっていない場合、低摩擦糸22のみが床面24に接触し、高摩擦糸23は床面から浮いた状態となる。従って、この場合、踏み込み領域212が床面24に接触しているときでも、踏み込み領域212で床面24を摺るようにスムーズに移動させることができる。これに対し、図9に示すように、踏み込み領域212に荷重がかかった場合、高摩擦糸23も床面に接触するようになる。つまり、荷重がかかっていない場合と比較して、高摩擦糸23が床面24と接する範囲が増加し、踏み込み領域212の表面(床面24との当接面)における摩擦係数が全体として大きくなる。それにより、踏み込み領域212において滑り止めを十分に作用させることができる。踵領域213においても同様に、踵領域213に荷重をかけることにより、高摩擦糸23が床面に接触し、踵領域213における滑り止めが作用する。
踏み込み領域212及び踵領域213の編成方法としては、図7に示す例の他にも、様々な編成方法を用いることができる。例えば、低摩擦糸22及び高摩擦糸23でリブ編み又は天竺編みをし、この際に、部分的にこれらの糸の本数を変えて、縦又は横方向の凹凸編みや、穴のある編み方をしても良い。それにより、踏み込み領域212及び踵領域213の各領域に荷重がかかっていない場合に、各領域の表面に露出する低摩擦糸22と高摩擦糸23の比率と、各領域に荷重がかかった場合に、各領域の表面に露出する低摩擦糸22と高摩擦糸23の比率とを変化させることができる。
なお、図8においては、低摩擦糸22のみが床面24に接触している状態を示しているが、踏み込み領域212に荷重がかかっていない場合であっても、高摩擦糸23が床面24に接触していても良い。要は、踏み込み領域212に荷重がかかった場合、高摩擦糸23のうち床面24に接触する範囲(或いは、床面24に接触する糸全体における高摩擦糸23の比率)が、踏み込み領域212に荷重がかかっていない場合と比較して増加するようにすれば良い。言い換えると、踏み込み領域212に荷重がかかっている場合と荷重がかかっていない場合とで、床面24に接触する低摩擦糸22と高摩擦糸23の分量の比率を変化させ、踏み込み領域212全体としての摩擦係数が、踏み込み領域212に荷重がかかっていない場合と比較して、荷重がかかっている場合の方が高くなるようにすれば良い。踵領域213についても同様である。
以上説明した第1及び第2の実施形態においては、指先が一体化した一般的な形状の靴下を例示したが、靴下の形状はこれに限定されない。例えば、指先が足袋のように二股に分かれた靴下や、5本指に分かれた靴下の踏み込み領域や踵領域に、第1又は第2の実施形態において説明した滑り止めを施しても良い。また、レッグ部の長さ(丈)についても図1に例示したショート丈に限定されず、くるぶし丈(所謂、超ショート丈)やロング丈(所謂、ハイソックス)など、種々の丈を適用することができる。
本発明は、上記第1及び第2の実施形態に限定されるものではなく、上記第1及び第2の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、上第1及び第2の実施形態に示した全構成要素からいくつかの構成要素を除外して形成しても良いし、上記第1及び第2の実施形態に示した構成要素を適宜組み合わせて形成しても良い。
1、2 靴下
10、20 本体部
11、21 足底部
12 甲部
13 レッグ部
14 口ゴム部
22 低摩擦糸
23 高摩擦糸
24 床面
100 足裏面
101 足指の裏
102 母趾球から小趾球に渡る範囲
103 踵
104 外側
105 内側(土踏まず側)
111 つま先領域
112、212 踏み込み領域
113、213 踵領域
114 中間領域

Claims (3)

  1. 糸を編成することにより形成された靴下であって、
    着用者の足裏面のうちつま先を含む所定範囲を覆う領域である第1の領域と、
    前記第1の領域に踵側において隣接し、前記足裏面のうち母趾球を含む所定範囲を覆う領域である第2の領域であって、前記第1の領域を編成する糸が有する摩擦係数よりも高い摩擦係数を有する糸を用いて編成された第2の領域と、
    を含む足底部を備え、
    前記第2の領域に荷重がかかった場合に、前記高い摩擦係数を有する糸が前記足底部に当接する面と接する範囲が、前記第2の領域に荷重がかかってない場合と比較して増加する、靴下。
  2. 前記足底部の外側表面において、前記第2の領域は前記第1の領域よりも凹んでおり、
    前記第2の領域に荷重がかかっていない場合、前記第2の領域と前記面との間に隙間が存在し、
    前記第2の領域に荷重がかかった場合、前記隙間が塞がれる、請求項1に記載の靴下。
  3. 前記第2の領域は、前記高い摩擦係数を有する糸を、該高い摩擦係数よりも低い摩擦係数を有する糸に編み込むことにより編成され、
    前記第2の領域に荷重がかかった場合、前記面と接する糸における前記高い摩擦係数を有する糸の比率が、前記第2の領域に荷重がかかっていない場合と比較して増加する、請求項1に記載の靴下。



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