JP2020055414A - 転がり旋回キャスター - Google Patents
転がり旋回キャスター Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020055414A JP2020055414A JP2018187131A JP2018187131A JP2020055414A JP 2020055414 A JP2020055414 A JP 2020055414A JP 2018187131 A JP2018187131 A JP 2018187131A JP 2018187131 A JP2018187131 A JP 2018187131A JP 2020055414 A JP2020055414 A JP 2020055414A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- turning
- wheel
- shaft
- caster
- rolling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Abstract
Description
その先行事例1は、支持枠に転動体を介して旋回部材を旋回自在に支持するとともに、その旋回部材に車輪を回転自在に支持し、当該旋回部材の旋回中心線と車輪の接地点との間にトレールを与えた旋回キャスターにおいて、旋回部材と車輪との間にトレールの反転機構を設けたことを特徴とする旋回キャスターである(実開昭61−115704)。この考案は台車の進路変更に対して車輪がトレールの反転機構の作用により反転して、旋回に伴う台車の大きな挙動を抑えることができるものである。当該先行事例1は、キャスターの前後動作によって車輪が180度反転する挙動を少ない動作で成立させるための機構として第2の軸を導入して、導入した機構によって車輪ではなく、トレールを反転させている点が特徴である。しかしこの考案は、第2の軸受けに支持された車輪の旋回中心線の延長ラインが路面に接する点が車輪の接地点より進行方向Aに対して後方にあるため、進路変更時における車輪の追従性が良好でなく、車輪の操行抵抗が増大してタイヤの摩耗が大きくなる難点がある。
第1作用形態を始動形態として台車を駆動すると、直ちに第2作用形態へ移行し、さらに同一方向に駆動し続けると最終的に第3作用形態へ移行する。そのときの車輪の転舵追従の関係を示すと、図11に示すように、車輪接地点Cは近似的にトラクトリックス軌道Eを描いている。
回転対称の軸を持ち表面が球面状の車輪は、いわゆるドーナツ状の表面形状がある。当該ドーナツ状の表面形状はトーラスと称されている。当該トーラスを回転対称軸方向から見た場合、ドーナツの穴の円と外形の円の2重の同心円となっているが、この2重の同心円を形成している円はドーナツの芯に相当する円でトーラス大円と呼ばれる。また、当該トーラスは、その軸方向の断面形状も円形であるが、これはトーラス小円と呼ばれている。
このように第2の車軸を低くオフセットした位置の車軸としたうえで、当該第2の車軸を路面に対して傾斜した取り付け角度に構成にすること図12(ロ)としても、大円円周方向の転がり動作と小円周方向の転がり動作を維持することができる。ただし、トレッドがトーラス形状のままでは、第2の車軸回りの回転によって、キャスターベースと車輪接地点との垂直距離が多少変化する。
図1は、転がり旋回キャスターの一実施例を示す2面図であり、(イ)はその側面図であり、(ロ)は同正面図である。
図1においてキャスターベース1は台車やボストンバック等にキャスターを固定するための部材であり、そのキャスターベース1には、路面Aに垂直な第1旋回軸2が装着されており、その第1旋回軸2には旋回部材3が回転自在に軸着されている。当該旋回部材3は、その軸着部から側方に延び、且つその後方部が下向きに「く」の字状に曲がった延長旋回部4を形成している。この延長旋回部4には前記第1旋回軸2の旋回中心線M−Mと交差する旋回中心線N−Nを有する第2軸体5を装着し、その下部に車輪支持部6が回転自在に装着されている。その際、第2軸体5は、第1旋回軸2に対して傾斜しており、両者は交差するように設定されている。更に、当該延長旋回部4の下部には車輪支持部6を装着しているが、当該車輪支持部6の下端部には路面に平行な車軸7が設けており、当該車軸7には球形状又は円弧状の接地面を持った車輪8が回転自在に装着してある。
本発明に係る転がり旋回キャスターの一実施例を示す図1において、キャスターベース1の基準面Bと車輪接地点Cの垂直距離は、旋回部材3の方向、車輪支持部6の取り付け角度、車輪支持部6の回頭角度に依存することなく常に一定でなければならない。そのようにキャスターベース1の基準面Bと車輪接地点Cとの垂直距離が一定であることを満たすための、車輪半径、車輪支持部の第2軸体5への取り付け角、トレッド形状の関係等は、幾何学的な一意により確定する。垂直距離が一定であることを満たすためには、車輪半径、車輪支持部の第2軸体5の取り付け角、トレッド形状の関係は幾何学的な一意により確定する。
転がり旋回キャスターにおいても駆動力K1方向に駆動されると旋回位相角θ5が0度で車輪支持部回頭角θ6が90度の場合、車輪は駆動力K1によって回転することができず、また車輪支持部6を回頭するトルクも発生しないので、横車を押す形態となり、一時的にスタック状態に陥る。しかし、その際、転がり旋回キャスターに形成されている前記第1トレールt1と第2トレールt2の向きとが同じ向きとなっていれば、その特異点は不安定となり、駆動力のわずかな変動で均衡が破られてスタック状態から脱出することができるのである(図7)。従って転がり旋回キャスターの製作をする際は、第1トレールt1と第2トレールt2の向きを同じ向きとなるように設計する。
図8(イ)、(ロ)は、球形車輪の軸縦断面トレッド形状を示す要部断面した車輪8の正面図である。図8(イ)の場合は、球形状の車輪8であるから、断面形状はほぼ真円の円弧状となっている。このような形状の場合、車輪の駆動方向への復帰する力は微弱である。
そこで直進安定性を得るためには、ヨーク傾斜角が0度付近で車輪の自由度を1に制限すればよいから、球面のドレッドを出来るだけ円筒面の形状に近づけるのが望ましく、接地点の軸縦断面方向のドレッドの曲率を変更することによって、直進安定性を調整することができる。
また、軸端付近のトレッドを図8(ロ)に示すように円錐面形状にすることで、図8(ハ)に示すように車軸の傾斜角度を指定角度以内に制限することができるので、車輪形状をトーラス型、樽型においても適用することができる。
当該回頭復帰機構の一実施例は、図9(イ)(ロ)に示すように、旋回部材3の延長旋回部4に装着した第2軸体5の頭部を旋回部材3の背面より突出し、当該旋回部材3の背面に突出した第2軸体5の頭部には扇状突出部10を設けるとともに、旋回部材3の背面には扇状突出部10の回転範囲を規制するストッパ11を設け、前記扇状突出部10とストッパ11との間にはピン9により円弧状のばね12を装着してあり、前記ストッパ11と扇状突出部10とが当たることにより車輪支持部6の回頭角度に制限を与えるように構成してある。車輪支持部6の回頭によって前記円弧状ばね12が変形すると車輪支持部6の回頭角に比例して復帰トルクが発生するようになる。本発明に係る旋回キャスターの実施例として、基本構成に上記のように構成された車輪支持部6の回頭復帰機構を設けてもよい。
2…第1旋回軸
3…旋回部材
4…延長旋回部
5…第2軸体
6…車輪支持部
7…車軸
8…車輪
9…ピン
10…扇状突出部
11…ストッパ
12…円弧状ばね
13…カム
14…円弧状ばね
15…ローラー
16…接地交点
A…路面
A1…第1旋回軸の路面との交点
A2…第2軸体の路面との交点
M―M…第1旋回軸の旋回中心線
N−N…車輪支持部の旋回中心線
K1…駆動力
K2…抵抗力
L…旋回部材の方向
P0…車輪の中心位置、
P1…車輪トーラス大円の最下部位置、
P2…P1から路面におろした垂線の足、
T1…旋回部材を旋回させるトルク
T2…車輪支持部を回頭させるトルク
Z…大円円周からの距離
θ1…第2車軸と路面とのなす角度
θ2…第2車軸の回頭角度、
θ3…大円円周上の点の方向を表す角度、
θ4…大円の平面から見た接地点の振れ角
θ5…旋回位相角
θ6…車輪支持部回頭角
f…車軸オフセット
t1…第1トレール
t2…第2トレール
Claims (4)
- 本発明は、路面に垂直な第1旋回軸をもつキャスターベースと、
その垂直な第1旋回軸に回転自在に軸着し、その軸着部から側方に延び、且つその後方部が下向きに「く」の字状に曲がった延長旋回部を形成してなる旋回部材と、
前記延長旋回部には第2軸体を装着し、その第2軸体の下部には車輪支持部を軸着するが、当該第2軸体は、第1旋回軸に対して傾斜しており、当該前記第1旋回軸の旋回中心線と交差する旋回中心線を有しており、
前記車輪支持部の下端部には路面に平行な車軸を設け、当該車軸に回転自在に装着した球形状またはトーラス状の円弧状の接地面を持った車輪を装着し、
前記垂直な第1旋回軸に装着した旋回部材の旋回中心線と車輪の接地点との間にトレールを形成するようになし、
前記キャスターベースに任意な進行方向へ駆動力が負荷されると、前記車輪が当該進行方向に牽引されながら回頭旋回しながら追従するとともに、
進路変更により駆動力が当該トレールと車輪の進行方向とが垂直な方向に負荷されたときは、球形状またはトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪が傾斜して車輪が横方向に転がりながら進行方向へ旋回追従するようにしたこと
を特徴とする転がり旋回キャスター。 - 垂直な第1旋回軸に装着した旋回部材の旋回中心線と、当該第1旋回軸に対して傾斜した第2軸体の下部に装着されている車輪支持部の旋回中心線とが交差するように装着しており、
当該車輪支持部の下端部には路面に平行な車軸を設けて、その車軸に球形状またはトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪を回転自在に装着して、
前記垂直な旋回部材の旋回中心線と車輪の接地点との間に第1トレールを形成するともに、車輪支持部の旋回中心線と車輪の接地点Cとの間に第2トレールを形成するようになすが、
当該第1トレールと第2トレールの向きが同じ向きになるようにしたこと
を特徴とする請求項1に記載の転がり旋回キャスター。 - 旋回部材の延長旋回部に装着した第2軸体の頭部を旋回部材の背面より突出し、
当該旋回部材の背面に突出した第2軸体の頭部には扇状突出部を設けるとともに、
旋回部材の背面には扇状突出部の回転範囲を規制するストッパを設け、
前記扇状突出部とストッパとの間には円弧状のばねを装着し、
前記ストッパと扇状の突出部とが当たることにより車輪支持部の回頭角度に制限を与えるように構成し、
車輪支持部の回頭によって前記円弧状ばねが変形すると車輪支持部の回頭角に比例して復帰トルクが発生するようにした車輪支持部の回頭復帰機構を設けたこと
を特徴とする請求項1に記載の転がり旋回キャスター。 - 旋回部材の延長旋回部に装着した第2軸体の頭部を旋回部材の背面より突出し、
当該旋回部材の背面に突出した第2軸体の頭部にカムを設けるとともに、
旋回部材の背面には円弧状ばねを装着し、
当該円弧状ばねの先端部にはカム面を転がるローラーが取り付けられており、
前記カムと円弧状ばねとが当たることにより車輪支持部の回頭角度に制限を与えるように構成し、
車輪の回頭により車輪支持部の第2軸体が回転すると、カムの回転によってローラーが押されて前記円弧状ばねが変形して車輪支持部の回頭角に対応して復帰トルクが発生するようにした車輪支持部の回頭復帰機構を設けたこと
を特徴とする請求項1に記載の転がり旋回キャスター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018187131A JP7245965B2 (ja) | 2018-10-02 | 2018-10-02 | 転がり旋回キャスター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018187131A JP7245965B2 (ja) | 2018-10-02 | 2018-10-02 | 転がり旋回キャスター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020055414A true JP2020055414A (ja) | 2020-04-09 |
JP7245965B2 JP7245965B2 (ja) | 2023-03-27 |
Family
ID=70106188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018187131A Active JP7245965B2 (ja) | 2018-10-02 | 2018-10-02 | 転がり旋回キャスター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7245965B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0487801A (ja) * | 1990-07-31 | 1992-03-19 | Nissan Motor Co Ltd | 旋回キャスタ |
JP2002293108A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Torimu Plan Kk | 横流れ防止可能なキャスター |
JP2003211906A (ja) * | 2002-01-25 | 2003-07-30 | Nippon Yusoki Co Ltd | キャスタ |
US20110232028A1 (en) * | 2009-11-23 | 2011-09-29 | Seung Youl Lee | Caster |
-
2018
- 2018-10-02 JP JP2018187131A patent/JP7245965B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0487801A (ja) * | 1990-07-31 | 1992-03-19 | Nissan Motor Co Ltd | 旋回キャスタ |
JP2002293108A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Torimu Plan Kk | 横流れ防止可能なキャスター |
JP2003211906A (ja) * | 2002-01-25 | 2003-07-30 | Nippon Yusoki Co Ltd | キャスタ |
US20110232028A1 (en) * | 2009-11-23 | 2011-09-29 | Seung Youl Lee | Caster |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7245965B2 (ja) | 2023-03-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5217016B2 (ja) | 自在キャスタ及びそのキャスタを用いた台車 | |
JP3543223B2 (ja) | キャンバコントロ−ルサスペンション | |
US10450028B2 (en) | Traveling apparatus | |
US20150265907A1 (en) | Skateboard truck with dynamic action angle | |
CN103419585A (zh) | 用于车辆的悬架臂装置 | |
JP2009255848A (ja) | チルトステアリング装置 | |
CN102673642A (zh) | 用于使车轮转向的装置和方法 | |
CN114206636A (zh) | 具有可移动转向轴线的轮子悬架系统 | |
JP2020055414A (ja) | 転がり旋回キャスター | |
CN1320936C (zh) | 汽车模型 | |
CN105443598A (zh) | 等速接头 | |
JPWO2021045111A5 (ja) | ||
JP2023531161A (ja) | 偏心の転がり軸受のステアリングコラム内部装置 | |
CN107804406B (zh) | 行驶装置 | |
JPS62137211A (ja) | 前後輪操舵車輌の後輪用懸架装置 | |
KR102224004B1 (ko) | 지오메트리 가변 능동 현가장치 | |
WO2024053374A1 (ja) | 操舵装置 | |
JP2018165112A (ja) | キャスター構造 | |
JP2006082622A (ja) | 車両の連結構造 | |
JP6684417B2 (ja) | 車両 | |
CN211196348U (zh) | 车体转向结构 | |
JP2007131073A (ja) | サスペンション装置 | |
JPH04193616A (ja) | 車両のサスペンシヨン装置 | |
JP6319108B2 (ja) | 車両のタイロッドエンド | |
BR202020021707U2 (pt) | Mancal para eixo auto direcional |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181005 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210806 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220628 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220808 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221230 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7245965 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |