JP2020055414A - 転がり旋回キャスター - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の改善策とは原理の異なる方法で、駆動した方向に台車を円滑に移動させることができる駆動追従性を向上させた転がり旋回キャスターを提供する。【解決手段】トレールによって転舵追従するキャスターの車輪8が完全な2自由度の転がり対偶となるように構成するとともに、車輪8が完全な2自由度の転がり対偶で動作するためにキャスターベース1と車輪接地点の垂直距離が幾何学的に一意かつ一定になるように車輪のトレッド形状を構成した。【選択図】図1

Description

本発明は、台車やボストンバック等の下部に反転自在に装着される旋回キャスターの駆動追従性を向上させた転がり旋回キャスターに関するものである。
旋回キャスターは台車等の下部に車輪軸に対して定められた角度の軸の周りを自由に旋回する車輪であり、これは台車の荷重を支えつつ台車を希望する方向に駆動しようとしたとき、当該車輪軸を駆動する方向に旋回させて台車を円滑に移動させる機能をもつものである。通常の旋回キャスターは、路面に垂直な旋回軸をもつキャスターベースと、その下に旋回自在に設けられた旋回部材と旋回部材に取り付けられた車輪で構成されており、当該旋回軸と車軸は同一平面上になく、所定長のトレールが形成されており、進行方向に駆動する力が加えられると車輪の路面抵抗力によるセルフアライニングトルクによって車輪が旋回部材と共に進行方向に旋回して転舵追従する構造となっている。
前記通常の旋回キャスターにおいては、進行方向への駆動力が車輪の路面抵抗力によって旋回する方法であるため、進行方向への旋回が車輪の方向と駆動方向のなす角度等に依存している。そのため、発生する抵抗力の大きさは一定ではない。従ってキャスターを用いた台車が駆動する方向によって抵抗力が異なる状況が生じることになる。従って、進路変更によって、それまでの車輪の転がり方向とは進行方向を逆向きにしたり、大きく方向変更した場合には、台車等に駆動力を加えても当該台車は当該駆動方向に動かなくなったり、進路変更のために台車の挙動を大きくしなければならない等、円滑には動きにくい現象が生じていた。
また普通、台車には旋回キャスターを複数個取り付けるため、それぞれのキャスターがランダムな向きになっていれば、キャスターごとに異なる抵抗力を発生する。このような状況下で台車を思う方向に進路変更しようとする際、その駆動力が弱ければ車輪の接地状況に依存した台車の複雑な挙動操作が求められ、進路変更した方向に台車を円滑に移動させるという旋回キャスター本来の機能が果たせなくなってしまう。特に重量物を運搬する場合や路面状況が劣悪な場合はこの課題が顕著となる難点があった。
上記のような旋回キャスターの有する技術的課題を解決せんとして、これまで次のような改善技術が開発されてきた。
その先行事例1は、支持枠に転動体を介して旋回部材を旋回自在に支持するとともに、その旋回部材に車輪を回転自在に支持し、当該旋回部材の旋回中心線と車輪の接地点との間にトレールを与えた旋回キャスターにおいて、旋回部材と車輪との間にトレールの反転機構を設けたことを特徴とする旋回キャスターである(実開昭61−115704)。この考案は台車の進路変更に対して車輪がトレールの反転機構の作用により反転して、旋回に伴う台車の大きな挙動を抑えることができるものである。当該先行事例1は、キャスターの前後動作によって車輪が180度反転する挙動を少ない動作で成立させるための機構として第2の軸を導入して、導入した機構によって車輪ではなく、トレールを反転させている点が特徴である。しかしこの考案は、第2の軸受けに支持された車輪の旋回中心線の延長ラインが路面に接する点が車輪の接地点より進行方向Aに対して後方にあるため、進路変更時における車輪の追従性が良好でなく、車輪の操行抵抗が増大してタイヤの摩耗が大きくなる難点がある。
先行事例2は、旋回キャスターにおいて、上記支持枠に固定された第1の軸体に旋回部材を回転自在に支持するとともに、該旋回部材側方に延びる延長部を形成して、この延長部に上記第1の軸体の旋回中心線と交差する旋回中心線を有する第2の軸体を設けて、当該第2の軸体の下端部に車軸を回転自在に支持し、且つ車軸の接地点よりも車体の進行方向に第2の軸体の旋回中心線があるように設定したことを特徴とする旋回キャスターである(特開平4−87801)。
当該先行事例2は、先行事例1を改善しようとしたもので、第2の車軸の傾斜が進行方向に対して先行事例1とは逆の構成にしてトレール状態を形成する。このようなトレールの状態を形成することによって、安定した車輪の追従動作が得られるとしているが、このようなトレールの形成と車輪との関係を追求すると、先行事例2と先行事例1には、トレール状態と車輪との関係において必然的に類似する欠点がある。旋回キャスターの車輪の回転軸は路面と平行であることが動作原理の基本原則であるが、当該先行事例2及び先行事例1では、傾斜する第2の軸の下端部の車軸を支持する支持軸が路面と平行でなく、傾斜している。そのため第2の軸体の駆動方向への傾斜方向(トレール)と車輪の進行方向への向きが相違した場合には、車輪の追従性が悪くなり、当該トレールと車輪の進行方向とが垂直な方向になった時には、旋回させるモーメントが発生しなくなり当該キャスターは脱出困難なスタック状態に陥ってしまう難点がある。
先行事例3は、上記のような先行事例2の旋回キャスターが有している技術的課題を解消して、車両の据切り時における死点を解消して旋回モーメントが得られる上、走行中の旋回部材に車両進行方向と逆向きの駆動力が加えられた場合にも安定した走行状態を得られるようにした旋回キャスターである(特開平4−151302)。
実開昭61−115704号(先行事例1) 特開平4−87801号(先行事例2) 特開平4−151302号(先行事例3)
通常の旋回キャスターにおいては、車輪の方向と駆動方向のなす角度等に依存して、発生する抵抗力の大きさが一定ではない。そのため、キャスターを用いた台車では駆動する方向によって抵抗力が異なる状況が生じる。車輪の転がり方向と駆動方向が同一方向にならない場合、台車は駆動方向に動かない。またキャスターは通常複数個取り付けるため、それぞれのキャスターがランダムな向きになっていればキャスターごとに異なる抵抗力を発生する。このような状況下で台車を駆動する力が貧弱な場合、車輪の接地状況に依存した台車の操作が求められ、駆動した方向に台車を円滑に移動させるという旋回キャスター本来の機能が果たせなくなってしまう。このような旋回キャスターが有する難点を解消しようとして、これまで改善策が開発されてきたが、満足すべきものではなかった。そこで、本発明では、従来の改善策とは、原理の異なる方法で上記課題を解決せんとするものである。
本発明は、上記課題を解決するためにトレールによって転舵追従するキャスターの車輪が完全な2自由度の転がり対偶となるように構成するとともに、車輪が完全な2自由度の転がり対偶で動作するためにキャスターベースと車輪接地点の垂直距離が幾何学的に一意かつ一定になるように車輪のトレッド形状を構成したことが主要な特徴である。
本発明は、上記課題を解決するために、まず、以下のように旋回キャスターの動作抵抗のメカニズムについて研究した。
前述したように従来の旋回キャスターは車輪の方向と駆動方向のなす角度に依存して、発生する抵抗力の大きさが一定ではない。そのため、キャスターを用いた台車では駆動する方向によって抵抗力が異なり、車輪の転がり方向と駆動方向が同一方向にならない場合には、台車は駆動方向に動かなくなる。このように台車が駆動方向に動かなくなるのは、車台を進路変更しようとする駆動力が付加された場合が最も多い。本発明は、旋回キャスターが有するこのような特性による難点を解消せんとしたものである。そこで、従来の旋回キャスターの難点を解消するためには、その技術的原理を正確に理解する必要があるので、まず最初に、以下のように従来旋回キャスターの動作抵抗のメカニズムについて研究した。
図11に示したように、従来の旋回キャスターDの車輪接地点Cにおける抵抗力の作用形態は3通りに分けて考えることができる。第1の作用形態は、駆動力が車輪の転がり方向に対して直角に作用する場合で、駆動方向と車輪の転がり方向の駆動位相角は90度である図11(イ)。この場合は駆動力がすべて旋回力として作用し、車輪の接地点は移動しない。そのように駆動力の転がり方向への成分がないため車輪が静止した状態での据切りとなり最大の旋回抵抗が発生する。しかしこの作用は車輪の転がり方向と駆動方向が完全に直角の場合であって、これをわずかにでも外れると第2の作用形態に移行する。
前記第2の作用形態では、駆動位相角は90度を下回り、車輪は駆動力の転動成分により転がりながら、駆動力の旋回成分で車輪が方向転換する図11(ロ)。
第3の作用形態は、駆動力の方向が車輪の転がり方向と一致する場合で、駆動位相角は0度である図11(ハ)。この場合、旋回力は発生せず台車は駆動方向に車輪の転がり抵抗を伴って移動する。
第1作用形態を始動形態として台車を駆動すると、直ちに第2作用形態へ移行し、さらに同一方向に駆動し続けると最終的に第3作用形態へ移行する。そのときの車輪の転舵追従の関係を示すと、図11に示すように、車輪接地点Cは近似的にトラクトリックス軌道Eを描いている。
上記従来の旋回キャスターDの動作抵抗のメカニズムから、普通の旋回キャスターが最大の旋回抵抗トルクとなるのは車輪が静止している状態で方向転換を行う場合に発生する。これは駆動位相角が90度の状態で発生するが、この状態では接地点と旋回軸との水平距離が最大であるため抵抗力は最大にはならない。駆動力に対する最大の抵抗力は駆動位相角が概ね45度のときに発生するのである。駆動力によって旋回抵抗が発生するのは車輪の接地部分が点ではなく実際には面であるためである。車輪の接地部分が面であっても、もし転がり移動であれば大きな抵抗力にはならないが、車軸を水平に保持したまま車輪を方向転換すると、車輪が転がりながらであっても接地面にすべりが生じて旋回抵抗となる。
そのため理想的な旋回キャスターには、路面のすべての方向に対して同一の転がり特性を持っていることが求められる。車輪が球形であれば、路面のどの方向に対しても同等の転がり特性をもつことができるからである。しかも、旋回キャスターにはその商品特性として、全方向への移動の機能を持つだけでなく、その構成が単純で且つ強固な構成の車輪が求められる。そのため、これまで旋回キャスター用に、上記の条件を備えた球形状の車輪はほとんど用いられることはなかった。
上記のように、理想的な旋回キャスターには、路面のすべての方向に対して同一の転がり特性を持っていることが要請されていることから、次に、車輪の転がり基本動作について研究した。
回転対称の軸を持ち表面が球面状の車輪は、いわゆるドーナツ状の表面形状がある。当該ドーナツ状の表面形状はトーラスと称されている。当該トーラスを回転対称軸方向から見た場合、ドーナツの穴の円と外形の円の2重の同心円となっているが、この2重の同心円を形成している円はドーナツの芯に相当する円でトーラス大円と呼ばれる。また、当該トーラスは、その軸方向の断面形状も円形であるが、これはトーラス小円と呼ばれている。
このようなトーラスを車輪と見なしたとき、トーラスの回転対称軸は車輪の車軸であり、トーラス表面は車輪のトレッドと見なすことができる。当該車輪が路面に接触して車軸回りに回転し転がる状況は、トレッドが路面と接触してトーラスの大円の円周方向に転がる動作であると解釈することができる。これは通常の車輪の転がり動作である。しかし、トーラス表面の形状が車輪のトレッドであるとすれば、大円の円周方向に転がることが可能であると同時にそれと直角方向の小円円周方向に転がることも可能である。小円の円周方向への転がり動作に伴い車軸は傾斜する。このように2方向の転がり動作ができれば、一定の範囲内で球形状又はトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪であれば転がり動作を起こすことができる。従って本発明に、球形状又はトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪を用いるとともに、その車軸を傾斜させる機構とを組み込めば、車輪を大円円周方向への転がりと小円円周方向への転がり動作を同時にさせることができるのである。
このように、トーラス状の車輪における大円円周方向に転がることが可能であると同時にそれと直角方向の小円の円周方向に転がることを可能にするには、当該大円の車軸を第1の車軸とし、小円の車軸を第2の車軸とする2軸方式にすることである。具体的には第2の車軸は路面に対して平行で、且つ第1の車軸と直交するようにすると共に、第2の車軸を第1の車軸から垂直方向に大円の半径分だけ低くオフセットした位置とすることである図12(イ)。
このように第2の車軸を低くオフセットした位置の車軸としたうえで、当該第2の車軸を路面に対して傾斜した取り付け角度に構成にすること図12(ロ)としても、大円円周方向の転がり動作と小円周方向の転がり動作を維持することができる。ただし、トレッドがトーラス形状のままでは、第2の車軸回りの回転によって、キャスターベースと車輪接地点との垂直距離が多少変化する。
しかし旋回キャスターは台車を水平に移動させることが求められるため、転がり旋回キャスターにおいてもキャスターベースと車輪接地点との垂直距離が一定であることが要求されている。そこで旋回キャスターのキャスターベースと車輪接地点との垂直距離が一定であるような要求を満たすトレッド形状を求めるために、第2の車軸の傾斜角、オフセット、車輪の半径から幾何学的作図、あるいは幾何計算によって一意に確定することによって旋回キャスターとして許容される垂直距離一定の条件を満たす範囲で第2軸を任意の角度に取ることができる。そのほか旋回キャスターの挙動安定性を考慮して、オフセット、車輪の半径、車輪の幅等々を確定することもできるのである。
上記のような旋回キャスターの動作抵抗のメカニズムとその車輪の転がり基本動作の研究から、旋回キャスターにおいても、球形状又はトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪を用いるとともに、その車軸を傾斜させる機構を組み込むようにすれば、すべりのない転がり動作のみで車輪を方向転換することが出来ることが解った。
上記の様な原理と技術的思想に基づいて、課題を解決するための手段として本発明を以下のような構成にした。
本発明は、路面に垂直な第1旋回軸2をもつキャスターベースと、その垂直な第1旋回軸2に旋回部材を回転自在に軸着する。当該旋回部材は、その軸着部から側方に延び、且つその後方部が下向きに「く」の字状に曲がった延長旋回部を形成してなり、この延長旋回部には前記第1旋回軸の旋回中心線と交差する旋回中心線を有する第2軸体を装着して、当該第2軸体の下部に車輪支持部を装着し、その車輪支持部の下端部には路面に平行な車軸を設けて、当該車軸に球形状又は円弧状の接地面を持った車輪を回転自在に装着してある。それによって、前記垂直な第1旋回軸に装着した旋回部材の旋回中心線と車輪の接地点との間にトレールを形成するようにする。そして、台車を任意の方向へ進路変更させるためにキャスターベースに駆動力が負荷されると、前記トレールと車輪の進行方向とが大きく相違したり、垂直な関係になっても、球形状又は円弧状の接地面を持った車輪は付加された駆動力が旋回モーメントになって横方向に転がり旋回して旋回キャスターの進路変更方向への旋回始動力の低減と車輪の回頭特性を向上させるようにしたことを特徴とする転がり旋回キャスターである。
上記のように本発明に係る転がり旋回キャスターは、第1に、球形状又はトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪を用いたこと、第2に、当該車軸を傾斜させる機構を新たに設け、水平に固定されていた車軸を傾斜させて車輪を横方向にも転がり可能としたことを特徴とするものである。以下、本発明に係る転がり旋回キャスターの特徴について詳しく説明する。
本発明は、路面に垂直な旋回軸をもつキャスターベースと、その下に設けられた旋回部材と、旋回部材に取り付けられた路面に平行な車軸をもつ車輪で構成されている通常のキャスターの旋回部材において、次のような車軸を傾斜させる機構を新たに設けた点が第1の特徴である。
本発明に係る車軸を傾斜させる機構は、路面に垂直な第1旋回軸をもつキャスターベースと、その垂直な第1旋回軸の下部に旋回部材を回転自在に軸着する。当該旋回部材は、その軸着部から側方に延び且つ、その後方部が下向きに「く」の字状に曲がった延長旋回部を形成する。この延長旋回部には第2軸体が装着されているが、当該第2軸体は、前記第1旋回軸に対して傾斜して、第1旋回軸の旋回中心線M−Mと交差する車輪支持部旋回中心線N−Nを有するように設定装着している。更に当該第2軸体の下部には車輪支持部を装着し、その車輪支持部の下端部には路面に平行な車軸を設けて当該車軸に球形状またはトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪を回転自在に装着する。しかも、前記垂直な第1旋回軸2に装着した旋回部材3の旋回中心線M−Mと車輪の接地点Cとの間にトレールを形成する。
車軸を傾斜させる機構は、上記のような構成にすることにより、第2軸体が傾斜して、当該トレールと車輪の進行方向とが垂直な方向になっても車輪が横方向に転がり車輪の進行方向への回頭する特性を向上させるようにした転がり旋回キャスターとなるのである。
本発明の第2の特徴は、車輪を球形状又はトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪とする。これは、車台への駆動力が付与して車輪が傾斜しても路面に接触しながら横方向に転がりながら傾斜した車軸を水平に保って、車輪を進行方向へ回頭するのである。
本発明に係る転がり旋回キャスターは、路面に垂直な第1旋回軸をもつキャスターベースと、その下に第2車軸に旋回自在に装着された旋回部材と旋回部材に取り付けられた球形状又はトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪で構成されており、当該第1旋回軸と第2車軸は交差していて同一平面上にはなく、車輪の接地点との間に所定長のトレールが形成され、進行方向に駆動する力が加えられると車輪の路面抵抗力によるセフルアライニングトルクによって車輪が旋回部材と共に進行方向に転がりながら旋回して転舵追従する構造となっている。
このように、本発明は、第1旋回軸と第2車軸の2軸方式を採用して、それら両者の旋回中心線を交差させて車輪の接地点との間に所定長のトレールを形成してなる車輪を傾斜させる機構を設けるとともに、車輪を球形状またはトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪としたので、進路変更のために駆動力が負荷されて前記トレールと車輪の進行方向とが垂直となっても、球形状又は円弧状の接地面を持った車輪は傾斜して路面に接触しながら横方向に転がり、容易に進路変更方向への旋回始動をさせることが出来る。
また、本発明に係る旋回キャスターは、これを全方位のいかなる方向に進路変更しようとした場合でも、車輪に負荷された駆動力が旋回モーメントになって車輪を転がりながら旋回するので、容易に車輪を進行方向に転舵追従させることができるものである。
本発明に係る転がり旋回キャスターの基本構造を示す一実施例の2面図であり、(イ)はその側面図であり、(ロ)は正面図である。 本発明に係る転がり旋回キャスターの基本構造を示す第2実施例の2面図であり、(イ)はその側面図であり、(ロ)は正面図である。 本発明に係る転がり旋回キャスターの基本構造を示す第3他実施例の2面図であり、(イ)はその側面図であり、(ロ)は正面図である。 本発明に係る転がり旋回キャスターへ負荷された駆動力の方向と旋回部材3の方向とのなす角度における当該旋回キャスターの挙動について示す2面図で、(イ)はその角度が90度より小さい場合の斜視図であり、(ロ)はその角度が直角の場合の斜視図である。 本発明に係る転がり旋回キャスターに進路変更のために駆動力が負荷されて前記トレールと車輪の進行方向とが垂直となった場合に球形状又は円弧状の接地面を持った車輪が傾斜して路面に接触しながら横方向に転がり、容易に進路変更方向への旋回始動する動作状態(イ)(ロ)(ハ)を示す3面図であり、(イ)は、進路変更のために駆動力が前記トレールと車輪の進行方向とが垂直の状態となったときの斜視図、(ロ)は、車輪が傾斜して路面に接触しながら横方向に転がった状態を示す斜視図、(ハ)は、転がり旋回して駆動力が前記トレールと車輪の進行方向と一致した状態となった斜視図である。 第2軸体5の回りに車輪が回頭する動作を示す幾何学図である。 転がり旋回キャスターに形成されている第1トレールと第2トレールの向きを同じ向きにし、転がり旋回キャスターが一時的にスタック状態に陥っていることを示す側面図である。 (イ)(ロ)は球形車輪の軸縦断面トレッド形状を示す要部断面した車輪の正面図であり、(ハ)は、車輪(ロ)における車軸の傾斜角度を指定角度以内に制限している状態を示す正面図である。 旋回部材の背面に突出した車輪支持部軸部と旋回部材本体の間に設けた車輪支持部の回頭復帰機構を示す説明図であり、(イ)は旋回部材の背面に取り付けられた車輪支持部の回頭復帰機構の実施例を示す背面図、(ロ)は車輪支持部の回頭によって円弧状ばねが変形し、車輪支持部回頭角に比例して復帰トルクが発生した際の車輪支持部の回頭復帰機構の実施例を示す背面図、(ハ)は旋回部材の背面に取り付けられた車輪支持部の回頭復帰機構の他実施例を示す背面図、(ニ)及び(ホ)は、車輪支持部の回頭によってカムの回転により円弧状ばねが変形して車輪支持部回頭角に対応して復帰トルクが発生した際の車輪支持部の回頭復帰機構の他実施例を示す背面図である。 旋回軸体を揺動させない方向転換機構を備えた転がり旋回キャスターの実施例を示した側面図である。 普通の旋回キャスターと、その車輪接地点における抵抗力の作用形態を示す説明図である。 (イ)(ロ)は、第2の車軸を低くオフセットした位置の車軸とし、当該第2の車軸を路面に対して傾斜した取り付け角度に構成することを示した説明図である。
以下、本発明に係る転がり旋回キャスターを実施するための形態について説明する。
最初に本発明に係る転がり旋回キャスターの基本的構造について説明する。
図1は、転がり旋回キャスターの一実施例を示す2面図であり、(イ)はその側面図であり、(ロ)は同正面図である。
図1においてキャスターベース1は台車やボストンバック等にキャスターを固定するための部材であり、そのキャスターベース1には、路面Aに垂直な第1旋回軸2が装着されており、その第1旋回軸2には旋回部材3が回転自在に軸着されている。当該旋回部材3は、その軸着部から側方に延び、且つその後方部が下向きに「く」の字状に曲がった延長旋回部4を形成している。この延長旋回部4には前記第1旋回軸2の旋回中心線M−Mと交差する旋回中心線N−Nを有する第2軸体5を装着し、その下部に車輪支持部6が回転自在に装着されている。その際、第2軸体5は、第1旋回軸2に対して傾斜しており、両者は交差するように設定されている。更に、当該延長旋回部4の下部には車輪支持部6を装着しているが、当該車輪支持部6の下端部には路面に平行な車軸7が設けており、当該車軸7には球形状又は円弧状の接地面を持った車輪8が回転自在に装着してある。
図1において、第1旋回軸2は、路面Aに対して垂直であり、第1旋回軸2の旋回中心線M−Mの路面との交点A1と車輪接地点Cとの間にトレールt1が形成されており、同時に車輪支持部6の旋回中心線N−Nの路面との交点A2と車輪8の接地点Cとの間にトレールt2が形成されるように設定する。
また、本発明に係る転がり旋回キャスターの基本構造として、キャスターベース1の基準面Bと車輪接地点Cとの垂直距離が一定であることについて説明する。
本発明に係る転がり旋回キャスターの一実施例を示す図1において、キャスターベース1の基準面Bと車輪接地点Cの垂直距離は、旋回部材3の方向、車輪支持部6の取り付け角度、車輪支持部6の回頭角度に依存することなく常に一定でなければならない。そのようにキャスターベース1の基準面Bと車輪接地点Cとの垂直距離が一定であることを満たすための、車輪半径、車輪支持部の第2軸体5への取り付け角、トレッド形状の関係等は、幾何学的な一意により確定する。垂直距離が一定であることを満たすためには、車輪半径、車輪支持部の第2軸体5の取り付け角、トレッド形状の関係は幾何学的な一意により確定する。
本発明に係る転がり旋回キャスターの第2実施例を示す図2の(イ)側面図、同(ロ)正面図においても、第3実施例を示す図3の(イ)側面図、(ロ)正面図においても、キャスターベース1の基準面Bと車輪接地点Cとの垂直距離は一定でなければならない。そのように垂直距離が一定であることを満たすためには、車輪半径、車軸オフセットf、車輪支持部の第2軸体5の取り付け角、トレッド形状の関係を幾何学的な一意により確定することにより確定する。また、第1旋回軸2は、路面Aに対して垂直であり、第1旋回軸2の路面との交点A1と車輪接地点Cとの間にトレールt1が形成されていると同時に、車輪支持部6の旋回中心線N−Nの路面との交点A2と、車輪8の接地点Cとの間にトレールt2を形成するように設定する。
図6は、第2軸体5の回りに車輪8が回頭する動作を示す幾何学図である。図中の記号P0は車輪8の中心位置、P1は車輪トーラス大円の最下部位置、P2はP1から路面におろした垂線の足、fは第2軸体5のオフセット量である。図中θ1は第2車軸と路面とのなす角度、θ2は第2車軸の回頭角度、θ3は車輪8のトーラス大円の回頭角θ2の時に大円円周部が最も路面に接近している大円円周上の点の方向を表す角度、θ4は大円の平面から見た接地点の振れ角を表している。大円円周面から角度θ4に振れた方向で大円円周からの距離Zの位置にトレッド面があれば垂直距離が一定となる。
垂直距離を一定に保つトレッド形状を基本トレッド形状と呼ぶが、垂直距離が一定である条件のもとで、車軸オフセットがゼロ(0)の場合、基本トレッド形状は図1のように球面となる。オフセットfによって車輪支持部の第2軸体5の上部に車軸7が位置するように構成する場合、車輪8は図2のような縦長球形状となる。逆にオフセットfにより車輪支持部の第2軸体5の下部に車軸7が位置する場合、当該車輪8は図3のような樽型形状となる
次に、図4は、本発明に係る転がり旋回キャスターへの負荷された駆動力K1の方向と旋回部材3の方向Lとのなす角度における当該旋回キャスターの挙動を示す2面図で、図4(ロ)はその角度が90度より小さい場合の斜視図であり、図4(イ)はその角度が直角の場合の斜視図である。
図4(ロ)において、駆動力K1の方向と旋回部材3の方向とのなす角度を旋回位相角θ5とし、旋回部材3と車輪支持部6とのなす角度を車輪支持部回頭角θ6とする。旋回部材3はマイナスY方向を正方向とする。上記の構成において図4(イ)に示すようにキャスターベース1にK1方向の駆動力がかかった場合、旋回位相角θ5は90度で車輪支持部回頭角θ6は0度である。この状態の場合、接地点Cにはマイナス方向の抵抗力K2が発生する。駆動力K1と抵抗力K2は偶力を構成し、この偶力は旋回軸2回りに旋回部材3を旋回させるトルクT1を発生する。同時に車輪支持部の第2軸体5回りに車輪支持部6を回頭させるトルクT2が発生する。
図5の(イ)(ロ)(ハ)は、本発明に係る転がり旋回キャスターのキャスターベース1に進路変更のために駆動力K1に負荷されてトレールと車輪8の進行方向とが垂直となった場合に、球形状又は円弧状の接地面を持った車輪8が傾斜して路面Aに接触しながら横方向に転がり、容易に進路変更方向への旋回始動する動作状態を示す3面の斜視図である。その(イ)は、進路変更のために駆動力が前記トレールと車輪8の進行方向とが垂直の状態となったときの斜視図であり、車輪8は駆動力K1に追従して車軸回りに回転しはじめる。(ロ)は、車輪8が傾斜して路面Aに接触しながら横方向に転がった状態を示す斜視図であり、車輪支持部は第2軸体5の回りに横転して旋回位相角θ5を減少する。(ハ)は、更に転がり旋回して駆動力が前記トレールと車輪8の進行方向と一致した状態となった斜視図であり、旋回位相角θ5が減少すると車輪支持部6を回頭させるトルクが減少し、車輪支持部回頭角θ6が減少する。更に、当該駆動が続行されると最終的に旋回位相角θ5は0度、車輪支持部回頭角θ6も0度に収束する。
次に、転がり旋回キャスターがスタック状態にならないようにしたトレールの構成について説明する。
転がり旋回キャスターにおいても駆動力K1方向に駆動されると旋回位相角θ5が0度で車輪支持部回頭角θ6が90度の場合、車輪は駆動力K1によって回転することができず、また車輪支持部6を回頭するトルクも発生しないので、横車を押す形態となり、一時的にスタック状態に陥る。しかし、その際、転がり旋回キャスターに形成されている前記第1トレールt1と第2トレールt2の向きとが同じ向きとなっていれば、その特異点は不安定となり、駆動力のわずかな変動で均衡が破られてスタック状態から脱出することができるのである(図7)。従って転がり旋回キャスターの製作をする際は、第1トレールt1と第2トレールt2の向きを同じ向きとなるように設計する。
次に、転がり旋回キャスターにおけるトレッド形状最適化の実施例について説明する。
図8(イ)、(ロ)は、球形車輪の軸縦断面トレッド形状を示す要部断面した車輪8の正面図である。図8(イ)の場合は、球形状の車輪8であるから、断面形状はほぼ真円の円弧状となっている。このような形状の場合、車輪の駆動方向への復帰する力は微弱である。
そこで直進安定性を得るためには、ヨーク傾斜角が0度付近で車輪の自由度を1に制限すればよいから、球面のドレッドを出来るだけ円筒面の形状に近づけるのが望ましく、接地点の軸縦断面方向のドレッドの曲率を変更することによって、直進安定性を調整することができる。
また、軸端付近のトレッドを図8(ロ)に示すように円錐面形状にすることで、図8(ハ)に示すように車軸の傾斜角度を指定角度以内に制限することができるので、車輪形状をトーラス型、樽型においても適用することができる。
次に、トレッド形状を変えずに車輪支持部6の回頭復帰力を発生させるためには、車輪支持部6が回頭して車輪支持部6と旋回部材3との間に回頭変位が生じたとき、この変位を減少させようとするトルクが発生すればよい。そのためにバネによって車輪支持部の回頭復帰力を発生させる機構を設けた実施例を提供するようにしても良い。以下、車輪支持部6の回頭復帰機構を備えた実施例を説明する。
図9は、突出した車輪支持部6の第2軸体5と旋回部材3との間に設けた車輪支持部6の回頭復帰機構の一実施例を示す側面説明図である。
当該回頭復帰機構の一実施例は、図9(イ)(ロ)に示すように、旋回部材3の延長旋回部4に装着した第2軸体5の頭部を旋回部材3の背面より突出し、当該旋回部材3の背面に突出した第2軸体5の頭部には扇状突出部10を設けるとともに、旋回部材3の背面には扇状突出部10の回転範囲を規制するストッパ11を設け、前記扇状突出部10とストッパ11との間にはピン9により円弧状のばね12を装着してあり、前記ストッパ11と扇状突出部10とが当たることにより車輪支持部6の回頭角度に制限を与えるように構成してある。車輪支持部6の回頭によって前記円弧状ばね12が変形すると車輪支持部6の回頭角に比例して復帰トルクが発生するようになる。本発明に係る旋回キャスターの実施例として、基本構成に上記のように構成された車輪支持部6の回頭復帰機構を設けてもよい。
次に、図9(ハ)(ニ)(ホ)は、本発明に係る旋回キャスターの基本構成に回頭復帰機構を設けた他実施例である。その構成は、旋回部材3の延長旋回部4に装着した第2軸体5の頭部を旋回部材3の背面より突出し、当該旋回部材3の背面に突出した第2軸体5の頭部にはその復帰トルク特性を規定するカム13を設けるとともに、旋回部材3の背面には円弧状ばね14を装着し、当該円弧状ばね14の先端部にはカム面を転がるローラー15が取り付けられており、前記カム13と円弧状ばね14とが当たることにより車輪支持部6の回頭角度に制限を与えるように構成する。そのうえで、車輪8の回頭により車輪支持部6の第2軸体5が回転すると、カム13の回転によってローラー15がおされて前記円弧状ばね14が変形して車輪支持部6の回頭角に対応した復帰トルクが発生するようにした車輪支持部6の回頭復帰機構を設けたことを特徴とする転がり旋回キャスターである。
図10は、旋回軸体を揺動させない方向転換機構を備えた転がり旋回キャスターの実施例の側面図である。本発明の基本的構成を備えた転がり旋回キャスターにおいて、第1旋回軸2の旋回中心線M−Mの接地点と傾斜している第2軸体5に装着した車輪支持部6の旋回中心線N−Nの接地点とが接地交点16となるように形成し、旋回部材3を強制的に旋回させたとしても、当該接地交点16を中心として旋回部材3の第1旋回軸2を揺動させることなく、球形状またはトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪8の転がりにより旋回して、円滑に車輪8の方向転換をすることが出来る。
従来のキャスターの場合、これに荷重がかかっているときに旋回部材に転向トルクを加えて、車輪を方向転換させようとした場合、車輪の接地点に据切りが発生し、転向トルクの反力で旋回軸を揺動させる作用が生じる。
しかし、図10に示す旋回軸体2を揺動させない方向転換機構を備えた転がり旋回キャスターの場合、旋回部材3を強制的に旋回させたとしても、球形状またはトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪8の接地点Cは、交点16を頂点とする円錐面の一部となって完全な転がり動作で接地交点16の回りを旋回する。
また、旋回軸2と車輪支持部6の第2軸体5の接地交点16が路面A上に設定されているため、旋回部材3の旋回動作は旋回軸2を揺動させることがない。実際には荷重による車輪8の転がり抵抗および車輪支持部復帰機構の反力が作用するが、大荷重で路面が劣悪な状況、駆動力が貧弱な状況であっても、台車と路面に対する影響を最小限にして車輪の方向を転換することができるのである。
1…キャスターベース
2…第1旋回軸
3…旋回部材
4…延長旋回部
5…第2軸体
6…車輪支持部
7…車軸
8…車輪
9…ピン
10…扇状突出部
11…ストッパ
12…円弧状ばね
13…カム
14…円弧状ばね
15…ローラー
16…接地交点
A…路面
A1…第1旋回軸の路面との交点
A2…第2軸体の路面との交点
M―M…第1旋回軸の旋回中心線
N−N…車輪支持部の旋回中心線
K1…駆動力
K2…抵抗力
L…旋回部材の方向
P0…車輪の中心位置、
P1…車輪トーラス大円の最下部位置、
P2…P1から路面におろした垂線の足、
T1…旋回部材を旋回させるトルク
T2…車輪支持部を回頭させるトルク
Z…大円円周からの距離
θ1…第2車軸と路面とのなす角度
θ2…第2車軸の回頭角度、
θ3…大円円周上の点の方向を表す角度、
θ4…大円の平面から見た接地点の振れ角
θ5…旋回位相角
θ6…車輪支持部回頭角
f…車軸オフセット
t1…第1トレール
t2…第2トレール

Claims (4)

  1. 本発明は、路面に垂直な第1旋回軸をもつキャスターベースと、
    その垂直な第1旋回軸に回転自在に軸着し、その軸着部から側方に延び、且つその後方部が下向きに「く」の字状に曲がった延長旋回部を形成してなる旋回部材と、
    前記延長旋回部には第2軸体を装着し、その第2軸体の下部には車輪支持部を軸着するが、当該第2軸体は、第1旋回軸に対して傾斜しており、当該前記第1旋回軸の旋回中心線と交差する旋回中心線を有しており、
    前記車輪支持部の下端部には路面に平行な車軸を設け、当該車軸に回転自在に装着した球形状またはトーラス状の円弧状の接地面を持った車輪を装着し、
    前記垂直な第1旋回軸に装着した旋回部材の旋回中心線と車輪の接地点との間にトレールを形成するようになし、
    前記キャスターベースに任意な進行方向へ駆動力が負荷されると、前記車輪が当該進行方向に牽引されながら回頭旋回しながら追従するとともに、
    進路変更により駆動力が当該トレールと車輪の進行方向とが垂直な方向に負荷されたときは、球形状またはトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪が傾斜して車輪が横方向に転がりながら進行方向へ旋回追従するようにしたこと
    を特徴とする転がり旋回キャスター。
  2. 垂直な第1旋回軸に装着した旋回部材の旋回中心線と、当該第1旋回軸に対して傾斜した第2軸体の下部に装着されている車輪支持部の旋回中心線とが交差するように装着しており、
    当該車輪支持部の下端部には路面に平行な車軸を設けて、その車軸に球形状またはトーラス状などの円弧状の接地面を持った車輪を回転自在に装着して、
    前記垂直な旋回部材の旋回中心線と車輪の接地点との間に第1トレールを形成するともに、車輪支持部の旋回中心線と車輪の接地点Cとの間に第2トレールを形成するようになすが、
    当該第1トレールと第2トレールの向きが同じ向きになるようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載の転がり旋回キャスター。
  3. 旋回部材の延長旋回部に装着した第2軸体の頭部を旋回部材の背面より突出し、
    当該旋回部材の背面に突出した第2軸体の頭部には扇状突出部を設けるとともに、
    旋回部材の背面には扇状突出部の回転範囲を規制するストッパを設け、
    前記扇状突出部とストッパとの間には円弧状のばねを装着し、
    前記ストッパと扇状の突出部とが当たることにより車輪支持部の回頭角度に制限を与えるように構成し、
    車輪支持部の回頭によって前記円弧状ばねが変形すると車輪支持部の回頭角に比例して復帰トルクが発生するようにした車輪支持部の回頭復帰機構を設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の転がり旋回キャスター。
  4. 旋回部材の延長旋回部に装着した第2軸体の頭部を旋回部材の背面より突出し、
    当該旋回部材の背面に突出した第2軸体の頭部にカムを設けるとともに、
    旋回部材の背面には円弧状ばねを装着し、
    当該円弧状ばねの先端部にはカム面を転がるローラーが取り付けられており、
    前記カムと円弧状ばねとが当たることにより車輪支持部の回頭角度に制限を与えるように構成し、
    車輪の回頭により車輪支持部の第2軸体が回転すると、カムの回転によってローラーが押されて前記円弧状ばねが変形して車輪支持部の回頭角に対応して復帰トルクが発生するようにした車輪支持部の回頭復帰機構を設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の転がり旋回キャスター。


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