JP2020048384A - 処理システム、処理方法、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄心を励磁することによる動作する電気機器における鉄損を低減することができる励磁信号の時間波形を短時間に決定する。【解決手段】目標信号波形決定装置100は、目標信号波形で鉄心試料を励磁した場合の、当該鉄心試料の板厚方向における磁束密度および渦電流密度の分布を導出することにより、当該鉄心試料の鉄損が最小になる目標信号波形を目標信号波形の最適値として導出する。駆動装置200は、この目標信号波形の最適値の励磁電圧がモータMのステータコイルに印加されるようにインバータ回路を動作させる。【選択図】図4

Description

本発明は、処理システム、処理方法、およびプログラムに関し、特に、鉄心を励磁することによる動作する電気機器に用いて好適なものである。
鉄心を励磁することにより動作する電気機器においては、その損失を低減することが求められる。例えば、モータは、一般に、インバータ電源を用いて、ステータコイルに励磁電圧を印加することで駆動する。このため、インバータ電源から出力される電圧波形を制御することでモータの損失(鉄損)を低減することが行われる。この種の技術として、特許文献1では、励磁電圧の波形をパルス波形とすると共に、電気一周期のパルス数を5として、モータにおける電力損失が最小になるパルス幅を導出する。このとき、特許文献1では、モータを励磁した際のモータの損失(鉄損)を、電磁場解析を行うことにより導出する。また、特許文献1では、パルス波形が擬似正弦波になるようにする。
特許第5594301号公報
中田高義、高橋則雄著、「電気工学の有限要素法」、第2版、森北出版株式会社、1986年4月
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、電気一周期のパルス数を5としている。実際にモータを駆動する場合には、電気一周期のパルス数が5である場合は少ない。このため、特許文献1に記載の技術を、実際のモータの駆動に適用する場合には、電気一周期のパルス数を多くしなければならず、決定すべき変数が多くなる。更に、特許文献1に記載の技術では、モータの鉄心(ステータコア)そのものを電磁場解析する。従って、計算負荷が非常に大きくなる。また、特許文献1に記載の技術では、電流の高調波成分に着目しているが、どのような電磁場解析を行うのかについて、具体的に示していない。また、特許文献1に記載の技術では、パルス幅のみを変数としているため、パルスの信号レベルを考慮することができない。従って、モータの鉄損を十分に低減することが容易ではない。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、鉄心を励磁することによる動作する電気機器における鉄損を低減することができる励磁信号の時間波形を短時間に決定することができるようにすることを目的とする。
本発明の処理システムは、鉄心を有する電気機器を動作させるための処理を行う処理システムであって、前記電気機器に印加される励磁信号の時間波形の目標値である目標信号波形を決定する目標信号波形決定手段を有し、前記目標信号波形決定手段は、前記鉄心の鉄損解析用試料が励磁された際の磁束密度および渦電流密度の分布を、マクスウェルの方程式に基づいて導出し、当該磁束密度および渦電流密度の分布に基づいて、当該鉄損解析用試料の鉄損を導出し、当該鉄損解析用試料の鉄損に基づいて、前記目標信号波形を決定し、前記磁束密度および渦電流密度の分布は、前記鉄損解析用試料の内部において磁束および渦電流が浸透する深さ方向における分布を含むことを特徴とする。
本発明の処理方法は、鉄心を有する電気機器を動作させるための処理を行う処理方法であって、前記電気機器に印加される励磁信号の時間波形の目標値である目標信号波形を決定する目標信号波形決定工程を有し、前記目標信号波形決定工程は、前記鉄心の鉄損解析用試料が励磁された際の磁束密度および渦電流密度の分布を、マクスウェルの方程式に基づいて導出し、当該磁束密度および渦電流密度の分布に基づいて、当該鉄損解析用試料の鉄損を導出し、当該鉄損解析用試料の鉄損に基づいて、前記目標信号波形を決定し、前記磁束密度および渦電流密度の分布は、前記鉄損解析用試料の内部において磁束および渦電流が浸透する深さ方向における分布を含むことを特徴とする。
本発明のプログラムは、前記処理システムの各手段としてコンピュータを機能させるためのものである。
本発明によれば、鉄心を励磁することによる動作する電気機器における鉄損を低減することができる励磁信号の時間波形を短時間に決定することができる。
目標信号波形決定装置の機能的な構成の一例を示す図である。 渦電流密度が磁性体内部で減衰する様子を概念的に示す図である。 鉄心試料の一例を示す図である。 駆動装置の機能的な構成の一例を示す図である。 目標信号波形の決定方法の一例を説明するフローチャートである。 モータの駆動方法の一例を説明するフローチャートである。 目標信号波形の一例を示す図である。 鉄損、渦電流損、およびヒステリシス損を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態の処理システムは、目標信号波形決定装置100と、駆動装置200と、モータMとを有する。このように本実施形態では、鉄心を励磁することにより動作する電気機器がモータMである場合を例に挙げて説明する。また、本実施形態では、PWM(Pulse Width Modulation)制御により得られるパルス信号(パルス電圧)をモータMに印加する場合を例に挙げて説明する。
[目標信号波形決定装置100]
目標信号波形決定装置100は、目標信号波形を生成する。目標信号波形は、駆動装置200から電気機器に印加される励磁信号の時間波形の目標値である。本実施形態では、モータMのステータコイルに印加する励磁電圧の時間波形の目標値として、PWM制御により得られるパルス信号の時間波形の目標値が、目標信号波形になる。目標信号波形は、電気一周期の各時刻における値が特定されればよい。例えば、目標信号波形を、電気一周期の各時刻における値とし、当該値から、各周期の各時刻における値を導出することができる。また、例えば、電気半周期の各時刻における値から、残りの半周期の各時刻における値を導出する場合、目標信号波形は、電気半周期の各時刻における値とすればよい。以下の説明では、電気一周期の各時刻における電圧値を、目標信号波形とする場合を例に挙げて説明する。
図1は、目標信号波形決定装置100の機能的な構成の一例を示す図である。目標信号波形決定装置100のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを備える情報処理装置、または、専用のハードウェアを用いることにより実現される。本実施形態では、目標信号波形決定装置100は、遺伝的アルゴリズム(GA:Genetic Algorithm)を用いて、目標信号波形の最適値を導出する。その一例を以下に説明する。
<候補解設定部101>
候補解設定部101は、モータMの速度指令値およびトルク指令値として想定される値を入力する。以下の説明では、モータMの速度指令値として想定される値を、必要に応じて、モータMの速度指令の想定値と称する。また、モータMのトルク指令値として想定される値を、必要に応じて、モータMのトルク指令の想定値と称する。モータMの速度指令の想定値およびトルク指令の想定値の入力の形態としては、例えば、目標信号波形決定装置100のユーザインタフェースのオペレータによる入力操作、外部装置からの受信、または、可搬型記憶媒体からの読み出しが挙げられる。
候補解設定部101は、遺伝的アルゴリズムに従って、それぞれが、目標信号波形を特定する情報からなる個体を候補解として複数設定する。このとき、候補解設定部101は、電気周期(電気周波数)が、モータMの速度指令の想定値に応じた電気周期(電気周波数)になるように、複数の候補解(目標信号波形)を設定する。目標信号波形を特定する情報は、例えば、電気一周期の各時刻における目標信号波形の値である。
候補解設定部101は、初期の候補解を設定する際には、例えば、電気周期(電気周波数)および振幅以外のパラメータについてはランダムに設定して初期の候補解を設定する。
また、候補解設定部101は、2回目以降に候補解を設定する際には、例えば、複数の候補解のうち、後述する電磁場解析部102により導出される鉄心試料の鉄損が小さくなるものから順に所定数の候補解を選択する。このとき、候補解設定部101は、後述する電磁場解析部102により導出される鉄心試料の磁束密度の実効値が、トルク指令の想定値に対応する値以上になる候補解のみを選択する。即ち、候補解設定部101は、後述する電磁場解析部102により導出される鉄心試料の磁束密度の実効値が、トルク指令の想定値に対応する値以上になる候補解を、鉄心が小さくなるものから順番に並べ、並べた候補解を鉄損が小さいものから順に所定数だけ選択する。
そして、候補解設定部101は、交叉や突然変異を行い、新たな候補解を設定する。新たな候補解(目標信号波形)も、電気周期(電気周波数)が、モータMの速度指令の想定値に応じた電気周期(電気周波数)になるように設定される。尚、トルク指令の想定値に対応する磁束密度は、トルクと磁束密度との関係式から得られる。例えば、トルクをマクスウェル応力とし、マクスウェル応力と磁束密度との公知の関係式から、トルク(トルク指令の想定値)に対応する磁束密度(の実効値)を得ることができる。後述するように、本実施形態では、鉄心試料の鉄損が最小となる解を探索する。従って、トルク指令の想定値に対応する磁束密度の実効値の下限値を定めておけば、トルク指令の想定値に近い(好ましくは一致する)磁束密度の実効値が得られる。
<電磁場解析部102>
電磁場解析部102は、候補解設定部101により設定された複数の候補解(目標信号波形)のそれぞれで鉄心試料を励磁した際の鉄損を、マクスウェル(Maxwell)の方程式に基づく電磁場解析を行うことにより導出する。
<<着想>>
一般に、電気自動車やハイブリッド車等の駆動用モータのように、可変速、可変トルクで運転するモータは、インバータによって駆動し、モータの損失はインバータの駆動条件によって異なる。そのため、インバータの電圧パルスパターンを適切に制御することで、モータ効率を向上できる可能性がある。モータでの損失は、銅損、機械損、鉄損に大別される。これらのうち、銅損、機械損は、インバータ条件によって大きく変動しないのに対し、鉄損は、インバータ条件によって大きく変動する。鉄損は、渦電流損およびヒステリシス損に分類され、渦電流損は電磁鋼板などの磁性体内部の渦電流密度によって決定され、ヒステリシス損は磁束密度によって決定される。
ここで、本発明者は、渦電流密度および磁束密度は、表皮効果により磁性体内部で減衰するため、渦電流損およびヒステリシス損を精度良く見積もるためには、この減衰の影響を含めて電磁場解析をする必要があることを着想した。図2は、渦電流密度が磁性体内部で減衰する様子を概念的に示す図である。図2において、z軸方向は、鉄心試料において、磁束および渦電流が浸透する深さ方向(表皮深さの方向)である。本実施形態では、鉄心試料は、磁性体板(電磁鋼板)により構成されるので、z軸方向は、磁性体板の板面に対して垂直な方向(板厚方向)である。また、図2において、z軸に垂直な方向を向いている実線の矢印線は、渦電流を示す。当該矢印線の長さは、渦電流密度の大きさに対応する。図2に示すように、表皮効果により、磁性体板の内部の位置であるほど、渦電流密度は小さくなる。このことは、磁束密度についても同じである。
本発明者は、渦電流の表皮深さは、磁性体の透磁率によって変化するため、高透磁率領域では渦電流の減衰量が大きいために鉄損が低減されるという現象から、鉄損を低減できるような励磁信号の時間波形は、擬似正弦波に限られないと考えた。また、前述したように、このような渦電流密度および磁束密度の減衰は、表皮深さの方向(板厚方向)で生じる。本発明者は、このような減衰を考慮することができれば、モータMのステータコアそのものに対して電磁場解析を行わなくても、実用上要求される精度で鉄損を導出することができると考えた。
このような着想の下、本実施形態では、モータMのステータコアを簡略化した形状の鉄心試料における磁束密度および渦電流密度の板厚方向の分布を導出し、当該磁束密度および渦電流密度に基づいて鉄損を導出し、当該鉄損をモータMの鉄損として推定する。このようにすることにより、大きく精度を低下させることなく短時間(実用上実現できる時間内)に、モータMの鉄損を推定することができる。
<<鉄心試料>>
鉄心試料の一例について説明する。
本実施形態では、鉄心試料は、モータMのステータコアの鉄損解析用試料である。鉄心試料は、モータMのステータコアよりも簡略化した形状を有し、モータMのステータコアに使用される材料と同じ材質の軟質磁性材料(電磁鋼板等)で構成されるものとするのが好ましい。図3は、鉄心試料の一例を示す図である。図3(a)は、単板(1枚の矩形状の板)である鉄心試料CS1を示し、図3(b)は、リング状(1枚のリング状の板)である鉄心試料CS2を示す。図3(a)および図3(b)において、鉄心試料CS1、CS2に対して巻き回されているコイルC1、C2は、鉄心試料CS1、CS2を励磁する際に用いる励磁コイルを概念的に示す図である。目標信号波形に対応する励磁電流がコイルC1、C2に流れることにより、図3(a)および図3(b)において鉄心試料CS1、CS2の内側に両矢印線で示すように磁束が発生する。鉄心試料CS1、CS2の板厚は、モータMのステータコアに使用される軟磁性体板の板厚と同じであるのが好ましいが、異なっていてもよい。ただし、後述する電磁場解析において、板厚方向に複数の離散化領域(複数のメッシュ)を設定することができる厚みを有する必要がある。
図3(a)および図3(b)では、鉄心試料CS1、CS2が、1枚の板である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、鉄心試料は、必ずしも1枚の板である必要はない。例えば、複数枚の板を積み重ねたものを鉄心試料としてもよい。複数枚の板は、同じ形状および大きさを有していてもいなくてもよい。また、同じ形状および大きさを有する複数枚の板を積み重ねる際に、縁の全ての部分を一致させなくてもよい。同じ形状および大きさを有する複数枚の板を積み重ねる際に、縁の全ての部分を一致させないようにする例として、公知のエプスタイン試験器における試験片のように、端部が一枚ずつ交互に重なり合うようにして正方形に組み、長さと断面積の等しい4個の辺が形成されるようにする構成が挙げられる。
<<電磁場解析>>
次に、電磁場解析の手法について説明する。
本実施形態では、電磁場解析部102は、非線形非定常有限要素法を用いた電磁場解析を行うことにより、鉄心試料に対して設定した要素(メッシュ)のそれぞれにおいて、目標信号波形に従って励磁された場合の鉄心試料の磁束密度Bと渦電流密度Jeを導出する場合を例に挙げて説明する。
有限要素法を用いた電磁場解析の手法としてA−φ法を用いる手法がある。この場合、電磁場解析を行うための基礎方程式は、マクスウェルの方程式に基づき以下の(1)式〜(4)式で与えられる。尚、各式において、→は、ベクトルであることを表す。
Figure 2020048384
(1)式〜(4)式において、μは、透磁率であり、Aは、ベクトルポテンシャルであり、σは、導電率であり、J0は、励磁電流密度であり、Jeは、渦電流密度であり、Bは、磁束密度である。(1)式および(2)式を連立して解いて、ベクトルポテンシャルAとスカラーポテンシャルφを求めた後、(3)式および(4)式から磁束密度Bと、渦電流密度Jeを要素のそれぞれに対して求める。尚、(1)式では、表記を簡素化するため、透磁率のx成分μx、y成分μy、z成分μzが等しい場合(μx=μy=μzの場合)の式を示す。
鉄心試料の磁束密度B、渦電流密度Jeの板厚方向における分布を導出していれば、必ずしも3次元解析を行う必要はない(x成分、y成分、z成分の全てを導出する必要はない)。例えば、図2に示すように、鉄心試料の板面に垂直な断面(鉄心試料を板厚方向(z軸方向)に沿って切った断面)において、板面方向の位置(x−y平面の位置)が同じ位置(x軸およびy軸の値が同じ位置)での、磁束密度Bおよび渦電流密度Jeの板厚方向の分布を導出してもよい。また、板面方向の複数の位置(x−y平面の複数の位置)での、磁束密度Bおよび渦電流密度Jeの板厚方向の分布を導出してもよい。以上のようにする場合、例えば、(1)式において、透磁率μをx成分、y成分、z成分毎に表記した上で、ベクトルポテンシャルのz成分Az、∂/∂x、∂/∂yをそれぞれ0(ゼロ)とする(Az=0、∂/∂x=0、∂/∂y=0)。尚、電磁場解析を行う手法は、非特許文献1等に記載されているように一般的な手法であるので、その詳細な説明を省略する。
電磁場解析部102は、以上のようにして、目標信号波形の電気一周期の各時間ステップtにおいて、鉄心試料の各要素における磁束密度Bおよび渦電流密度Jeを導出する。例えば、電磁場解析部102は、目標信号波形の電気一周期の各時間ステップtにおいて、鉄心試料の各要素における、鉄心試料の磁束密度(のx成分およびy成分)Bx、Byおよび渦電流密度(のx成分、y成分)Jex、Jeyを導出する。
そして、電磁場解析部102は、鉄心試料の各要素における磁束密度Bおよび渦電流密度Jeを用いて、鉄心試料のヒステリシス損および渦電流損(古典的渦電流損)を導出する。
例えば、電磁場解析部102は、各要素の磁束密度から磁束密度ベクトルを導出し、当該磁束密度ベクトルの大きさを導出することを、目標信号波形における電気一周期の各時刻ステップtのそれぞれにおいて行う。電磁場解析部102は、その結果から、磁束密度ベクトルの大きさと時間との関係を示す波形の最大値と最小値の差Bmを導出し、以下の(5)式により、各要素におけるヒステリシス損Whを導出する。
Figure 2020048384
(5)式において、fは、励磁周波数(モータMの速度指令の想定値に応じた電気周波数)であり、Khは、ヒステリシス損係数であり、βは定数(例えば、1.6または2)である。ヒステリシス損係数Khは、例えば、二周波法により予め求められるものである。
電磁場解析部102は、以上のヒステリシス損Whの導出を全ての要素に対して行い、全ての要素におけるヒステリシス損Whの総和を鉄心試料のヒステリシス損として導出する。尚、ヒステリシス損は、公知の方法で導出することができ、各要素の磁束密度を用いて導出する方法であれば、どのような方法で導出してもよい。
また、電磁場解析部102は、各要素の渦電流密度Jeから渦電流密度ベクトルを導出し、当該渦電流密度ベクトルの大きさを導出することを、目標信号波形の電気一周期の各時刻ステップtのそれぞれにおいて行う。そして、電磁場解析部102は、以下の(6)式により、各要素における渦電流損We(古典的渦電流損)を導出する。
Figure 2020048384
(6)式において、vは、要素の大きさであり、Tは、目標信号波形における電気一周期に相当する時間である。要素の大きさは、1次元解析を行う場合には長さ、2次元解析を行う場合には面積、3次元解析を行う場合には体積の大きさになる。
電磁場解析部102は、以上の渦電流損Weの導出を全ての要素に対して行い、全ての要素における渦電流損Weの総和を電磁鋼板の渦電流損として導出する。尚、渦電流損は、公知の方法で導出することができ、各要素の渦電流密度を用いて導出する方法であれば、どのような方法で導出してもよい。
そして、電磁場解析部102は、鉄心試料のヒステリシス損と渦電流損の和を鉄心試料の鉄損として導出する。
以上のようにして、1つの目標信号波形に対して、モータMの速度指令の想定値およびトルク指令の想定値に対応する鉄心試料の鉄損が1つ導出される。電磁場解析部102は、候補解設定部101で設定された複数の候補解(目標信号波形)のそれぞれに対して、モータMの速度指令の想定値およびトルク指令の想定値に対応する鉄心試料の鉄損を導出する。
そして、前述したように候補解設定部101は、電磁場解析部102により導出された鉄心試料の磁束密度の実効値が、トルク指令の想定値に対応する値以上になる候補解(目標信号波形)を、鉄心が小さくなるものから順番に並べ、並べた候補解を、以上のようにして導出した鉄損が小さいものから順に所定数だけ選択する。そして、候補解設定部101は、交叉や突然変異を行い、新たな候補解を設定する。
<終了判定部103>
終了判定部103は、電磁場解析部102における鉄損の導出の終了条件を満足したか否かを判定する。終了条件としては、例えば、所定数の世代交代が行われたことや、前回と今回とでの候補解の差が所定の条件になったこと(例えば、前回と今回とでの候補解が変わらなくなったこと)等、遺伝的アルゴリズムの手法で一般的に採用されている条件を用いることができる。
尚、遺伝的アルゴリズム自体は公知の技術で実現することができるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
前述した候補解設定部101における候補解の設定と、電磁場解析部102における鉄心試料の鉄損の導出は、終了判定部103により終了条件を満足すると判定されるまで繰り返し実行される。
<出力部104>
出力部104は、終了判定部103により終了条件を満足したと判定された直前に電磁場解析部102により導出された鉄損のうち、最小の鉄損に対応する候補解(目標信号波形)を最適解(最適な目標信号波形)として出力する。出力の形態としては、例えば、外部装置への送信、コンピュータディスプレイへの表示、または目標信号波形決定装置100の外部または内部の記憶媒体への記憶が挙げられる。
以上のようにして、モータMの速度指令の想定値およびトルク指令の想定値に対応する目標信号波形の最適値が1つ導出される。モータMの速度指令の想定値およびトルク指令の想定値の組として想定される組のそれぞれに対して候補解設定部101、電磁場解析部102、終了判定部103、および出力部104の処理を行う。これにより、モータMの速度指令値およびトルク指令値に対応する目標信号波形の最適値が得られる。
[駆動装置200]
駆動装置200は、速度指令値およびトルク指令値に対応する目標信号波形を取得して、モータMに印加される励磁電圧が目標信号波形になるようにインバータの動作を制御する。
図4は、駆動装置200の機能的な構成の一例を示す図である。駆動装置200のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、各種のインターフェース、およびインバータ回路、または、専用のハードウェアを用いることにより実現される。
<目標信号波形記憶部201>
目標信号波形記憶部201は、モータMの速度指令値およびトルク指令値と目標信号波形の情報とを相互に関連付けて記憶する。モータMの速度指令値およびトルク指令値に関連付けられて記憶される目標信号波形の情報は、出力部104から出力される、モータMの当該速度指令値および当該トルク指令値に対応する目標信号波形の最適値を特定する情報である。目標信号波形記憶部201は、モータMの速度指令の想定値およびトルク指令の想定値の組として想定される組のそれぞれに対する目標信号波形の情報を記憶する。このようにして、モータMの速度指令の想定値およびトルク指令の想定値の組として想定される組のそれぞれに対する目標信号波形の情報が記憶された後に、目標信号波形取得部202およびインバータ部203の動作が開始する。
<目標信号波形取得部202>
目標信号波形取得部202は、モータMの速度指令値およびトルク指令値の現在値に対応する目標信号波形の情報を、目標信号波形記憶部201から取得する。モータMの速度指令値およびトルク指令値の現在値は、モータMの運転中に駆動装置200の外部で発せられるものである。モータMが三相モータである場合、目標信号波形取得部202は、例えば、モータMの速度指令値およびトルク指令値の現在値に対応する目標信号波形の位相をずらすことにより、各相の目標信号波形を導出することができる。
<インバータ部203>
インバータ部203は、インバータ回路と、当該インバータ回路を制御する制御回路とを有する。本実施形態では、目標信号波形は、パルス信号の時間波形である。インバータ回路は、スイッチング素子を有する。モータMが三相モータである場合、スイッチング素子を、例えば、上アームおよび下アームを有する三相フルブリッジ型回路とすることができる。制御装置は、目標信号波形取得部202により取得された目標信号波形がインバータ回路から出力されるように各スイッチング素子の開閉動作を制御する。これにより、目標信号波形(または目標信号波形に近い時間波形)の励磁電圧がモータM(のステータコイル)に印加される。
[動作フローチャート]
次に、図5のフローチャートを参照しながら、目標信号波形決定装置100による目標信号波形の決定方法の一例を説明する。図5のフローチャートは、モータMの(1つの)速度指令の想定値および(1つの)トルク指令の想定値の組ごとに繰り返し実行される。ここでは、モータMの(1つの)速度指令の想定値および(1つの)トルク指令の想定値の組を運転条件と称する。
ステップS501において、候補解設定部101は、運転条件を1つ入力する。
次に、ステップS502において、候補解設定部101は、初期の候補解を設定する。このとき、候補解設定部101は、ステップS501で入力した運転条件に含まれるモータMの速度指令の想定値に応じた電気周期(電気周波数)になるように、複数の候補解(目標信号波形)を初期の候補解として設定する。
次に、ステップS503において、電磁場解析部102は、ステップS502で設定された複数の候補解のそれぞれについて、鉄心試料の鉄損を導出する。このとき、鉄心試料の磁束密度の実効値も導出される。
次に、ステップS504において、候補解設定部101は、ステップS503で導出された鉄心試料の鉄損および磁束密度の実効値に基づいて、ステップS502で設定された複数の候補解から、所定数の候補解を選択すると共に交叉や突然変異を行い、新たな候補解を設定する(複数の候補解を更新する)。
次に、ステップS505において、終了判定部103は、終了条件を満足するか否かを判定する。この判定の結果、終了条件を満足しない場合、処理はステップS503に戻る。この場合、ステップS503において、電磁場解析部102は、ステップS504で更新された複数の候補解のそれぞれについて、鉄心試料の鉄損を導出する。そして、ステップS505において終了条件を満足すると判定されるまで、ステップS503〜S505の処理が繰り返し実行される。
ステップS505において、終了条件を満足すると判定されると、処理はステップS506に進む。処理がステップS506に進むと、出力部104は、ステップS505で終了条件を満足すると判定された直前にステップS504で更新された複数の候補解のうち、最小の鉄損に対応する候補解を、ステップS501で入力した運転条件に対応する最適解(最適な目標信号波形)として出力する。そして、図5のフローチャートによる処理が終了する。尚、出力部104は、想定される全ての運転条件に対応する最適解が導出された時点で、各運転条件に対応する最適解(最適な目標信号波形)を出力してもよい。
次に、図6のフローチャートを参照しながら、駆動装置200によるモータMの駆動方法の一例を説明する。尚、図6のフローチャートは、想定される全ての運転条件に対応する最適解(最適な目標信号波形)の情報が、目標信号波形記憶部201に記憶された後に開始される。
ステップS601において、目標信号波形取得部202は、モータMの速度指令値およびトルク指令値を、駆動装置200の外部(外部装置)から取得するまで待機する。モータMの速度指令値およびトルク指令値を、外部装置から取得すると、処理はステップS602に進む。
処理がステップS602に進むと、目標信号波形取得部202は、ステップS601で取得したモータMの速度指令値およびトルク指令値に対応する目標信号波形の情報を、目標信号波形記憶部201から取得する。
次に、ステップS603において、インバータ部203は、モータMのステータコイルに印加される励磁電圧の時間波形が、ステップS602で取得された目標信号波形になるようにインバータ回路を動作させて目標信号波形を生成し、モータMのステータコイルに印加(出力)する。そして、図6のフローチャートによる処理が終了する。尚、図6のフローチャートにおいて、ステップS602、S603は、ステップS601において、モータMの速度指令値およびトルク指令値が、駆動装置200の外部から取得されるたびに繰り返し実行される。
[計算例]
次に、計算例を説明する。本計算例では、解析対象のモータを同一のモータ(集中巻のIPMSM(Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)とし、本実施形態の手法で求めた目標信号波形(電圧パルスパターン)をIPMSMに印加した場合(発明例)の鉄損と、擬似正弦波の目標信号波形をIPMSMに印加した場合(比較例)の鉄損とを電磁場解析により求めた。このとき、何れの手法においても、トルク指令値を3[Nm]、速度指令値を10000[rpm]とした。
図7は、目標信号波形の一例を示す図である。図7(a)は、擬似正弦波の目標信号波形(比較例(正弦波PWM))を示し、図7(b)は、本実施形態の手法で求めた目標信号波形(発明例(最適化電圧波形))を示す。尚、図7(a)および図7(b)では、電気一周期分の目標信号波形を示す。また、図7(a)および図7(b)における目標信号波形の振幅および電気一周期は同じ値である。図8は、発明例と比較例における鉄損、渦電流損、およびヒステリシス損を示す図である。図8に示すように、本実施形態の手法を用いることで、目標信号波形を擬似正弦波とする場合に比べ、鉄損を8[%]程度低減できることが分かる。また、図7(a)および図7(b)に示すように、モータの鉄損を低減する目標信号波形は、擬似正弦波とは大きく異なることが分かる。
[まとめ]
以上のように本実施形態では、目標信号波形決定装置100は、目標信号波形で鉄心試料を励磁した場合の、当該鉄心試料の板厚方向における磁束密度および渦電流密度の分布を導出することにより、当該鉄心試料の鉄損が最小になる目標信号波形を目標信号波形の最適値として導出する。駆動装置200は、この目標信号波形の最適値の励磁電圧がモータMのステータコイルに印加されるようにインバータ回路を動作させる。したがって、モータMの鉄損を低減することができる励磁電圧の時間波形を短時間(実用的な計算時間内)に決定することができる。
また、本実施形態では、目標信号波形(パルスパターン)自体を最適化の設計変数とし、遺伝的アルゴリズム(最適化手法)を用いて設計変数の最適値を導出するため、解空間を限定しない探索が可能となる。したがって、特許文献1のような擬似正弦波に限定されず、目標信号波形(パルスパターン)を敢えて擬似正弦波(正弦波PWM)とは異なる形にすることで、渦電流密度の減衰などを考慮して、モータMの鉄損を低減することができる目標信号波形を設定することができる。
また、本実施形態では、マルチレベルインバータにおける多段階の電圧レベルを有する候補解(目標信号波形)を設定することにより、シングルレベルインバータに限らず、マルチレベルインバータに対しても本実施形態の手法を適用することができる。
[変形例]
<変形例1>
本実施形態では、遺伝的アルゴリズムを用いて目標信号波形の最適値を導出する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしも遺伝的アルゴリズムを用いて目標信号波形の最適値を導出する必要はない。例えば、遺伝的アルゴリズム以外のメタヒューリスティック手法による最適化計算を実行することにより、目標信号波形の最適値を導出してもよい。
<変形例2>
本実施形態では、有限要素法を用いて電磁場解析を行う場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしも有限要素法を用いて電磁場解析を行う必要はない。例えば、有限要素法以外の数値解析の手法(離散化手法)を用いて電磁場解析を行ってもよい。
<変形例3>
本実施形態では、PWM制御を実行する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、PAM(Pulse Amplitude Modulation)制御を実行するようにしてもよい。
<変形例4>
本実施形態では、目標信号波形決定装置100と駆動装置200とが別の装置である場合を例に挙げて示した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、目標信号波形決定装置100の機能を駆動装置200に含めてもよい。
<その他の変形例>
尚、以上説明した本発明の実施形態のうち、目標信号波形決定装置100および駆動装置200のインバータ回路を除く部分は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:目標信号波形決定装置、101:候補解設定部、102:電磁場解析部、103:終了判定部、104:出力部、200:駆動装置、201:目標信号波形記憶部、202:目標信号波形取得部、203:インバータ部、M:モータ

Claims (10)

  1. 鉄心を有する電気機器を動作させるための処理を行う処理システムであって、
    前記電気機器に印加される励磁信号の時間波形の目標値である目標信号波形を決定する目標信号波形決定手段を有し、
    前記目標信号波形決定手段は、前記鉄心の鉄損解析用試料が励磁された際の磁束密度および渦電流密度の分布を、マクスウェルの方程式に基づいて導出し、当該磁束密度および渦電流密度の分布に基づいて、当該鉄損解析用試料の鉄損を導出し、当該鉄損解析用試料の鉄損に基づいて、前記目標信号波形を決定し、
    前記磁束密度および渦電流密度の分布は、前記鉄損解析用試料の内部において磁束および渦電流が浸透する深さ方向における分布を含むことを特徴とする処理システム。
  2. 前記目標信号波形決定手段は、前記鉄心の鉄損解析用試料が励磁された際の磁束密度および渦電流密度の分布を、マクスウェルの方程式に基づいて導出し、当該磁束密度および渦電流密度の分布に基づいて、当該鉄損解析用試料の鉄損を導出する電磁場解析手段を有し、当該鉄損解析用試料の鉄損が最小になる前記目標信号波形を、最適化計算を実行することにより決定することを特徴とする請求項1に記載の処理システム。
  3. 前記目標信号波形決定手段は、前記目標信号波形の候補を前記鉄損解析用試料に印加して当該鉄損解析用試料を励磁した際の磁束密度および渦電流密度の分布を、マクスウェルの方程式に基づいて導出し、当該磁束密度および渦電流密度の分布に基づいて、当該鉄損解析用試料の鉄損を導出することを、前記目標信号波形の複数の候補のそれぞれについて行う電磁場解析手段を有し、メタヒューリスティック手法による最適化計算を実行することにより、当該鉄損解析用試料の鉄損が最小になる前記目標信号波形の候補を、前記目標信号波形として決定することを特徴とする請求項1または2に記載の処理システム。
  4. 前記電気機器は、モータであり、
    前記目標信号波形の候補は、前記モータの速度指令値に対応する周期を有し、
    前記目標信号波形決定手段は、前記モータのトルク指令値に対応する磁束密度を満足する磁束密度が得られる範囲内で前記鉄損解析用試料の鉄損が最小になる前記目標信号波形の候補を、前記目標信号波形として決定することを特徴とする請求項3に記載の処理システム。
  5. 前記目標信号波形決定手段により決定された前記目標信号波形を目標値として励磁信号の時間波形を生成して前記電気機器に印加する駆動手段を更に有し、
    前記駆動手段は、前記モータの速度指令値およびトルク指令値と、前記目標信号波形を特定するための情報とを相互に関連付けて記憶する目標信号波形記憶手段と、
    前記モータの速度指令値およびトルク指令値に対応する前記目標信号波形を、前記目標信号波形記憶手段により記憶された前記情報に基づいて取得する目標信号波形取得手段と、を有し、
    前記目標信号波形取得手段により取得された前記目標信号波形を目標値として励磁信号の時間波形を生成して前記モータに印加することを特徴とする請求項4に記載の処理システム。
  6. 前記鉄損解析用試料は、1枚または複数枚の板を有し、
    前記磁束密度および渦電流密度の分布は、前記板の板厚方向の分布であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の処理システム。
  7. 前記目標信号波形は、インバータに対する目標信号波形であり、
    前記励磁信号は、パルス信号であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の処理システム。
  8. 前記目標信号波形決定手段により決定された前記目標信号波形を目標値として励磁信号の時間波形を生成して前記電気機器に印加する駆動手段を更に有することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の処理システム。
  9. 鉄心を有する電気機器を動作させるための処理を行う処理方法であって、
    前記電気機器に印加される励磁信号の時間波形の目標値である目標信号波形を決定する目標信号波形決定工程を有し、
    前記目標信号波形決定工程は、前記鉄心の鉄損解析用試料が励磁された際の磁束密度および渦電流密度の分布を、マクスウェルの方程式に基づいて導出し、当該磁束密度および渦電流密度の分布に基づいて、当該鉄損解析用試料の鉄損を導出し、当該鉄損解析用試料の鉄損に基づいて、前記目標信号波形を決定し、
    前記磁束密度および渦電流密度の分布は、前記鉄損解析用試料の内部において磁束および渦電流が浸透する深さ方向における分布を含むことを特徴とする処理方法。
  10. 請求項1〜8の何れか1項に記載の処理システムの各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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