JP2013131071A - 磁性体特性解析プログラム、磁性体特性解析装置、及び磁性体特性解析方法 - Google Patents
磁性体特性解析プログラム、磁性体特性解析装置、及び磁性体特性解析方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】磁性体特性解析装置に、解析対象が分割された各要素について与えられる平均磁化を用いて、各要素のベクトルポテンシャルを算出させ、算出される各要素のベクトルポテンシャルを用いて、各要素内において一方向に並ぶサブグリッドを用いた磁場解析を行わせ、サブグリッドを用いた磁場解析により得られた磁界を用いてLLG(Landau Lifshitz Gilbert)方程式を時間積分することにより各要素についての平均磁化を算出させることを特徴とする磁性体特性解析プログラム。
【選択図】図16
Description
磁性体特性解析プログラムにおいて、
磁性体特性解析装置に、
解析対象が分割された各要素について与えられる平均磁化を用いて、前記各要素のベクトルポテンシャルを算出させ、
前記算出される各要素のベクトルポテンシャルを用いて、前記各要素内において一方向に並ぶサブグリッドを用いた磁場解析を行わせ、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により得られた磁界を用いてLLG(Landau Lifshitz Gilbert)方程式を時間積分することにより前記各要素についての平均磁化を算出させることを特徴とする磁性体特性解析プログラムである。
図1は、本発明の一実施例に係る磁性体特性解析装置1のハードウエア構成例である。磁性体特性解析装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)10と、ドライブ装置12と、補助記憶装置16と、メモリ装置18と、インターフェース装置20と、入力装置22と、表示装置24と、を備える。これらの構成要素は、バスやシリアル回線等を介して接続されている。
(有限要素法の基本概念)
有限要素法は、解析対象を有限個の小領域(要素)にメッシュを分割し、解を求める手法である。流体、構造、磁場等の物理状態を支配する微分方程式は一般に支配方程式と呼ばれ、空気や固体・液体等の物質中に連続的に定義される物理量(連続場)が未知変数となる。有限要素法は、解析的に解くことが難しい微分方程式の近似解を数値的に得る方法の一つである。有限要素法では、本来は無限の自由度を持つ支配方程式の定義領域Ωを有限個の小領域(要素)にメッシュを分割することにより、解を求めることが可能になる。図3は、有限要素法においてメッシュへの分割が行われる様子を示す図である。
空気中に磁化Mが存在する場合の磁場の方程式は、式(8)で表される。以下、数式等においてアルファベット上に矢印が付されたベクトル表記を、明細書文中では「→A」等と表記する。また、<>は平均を表すものとする。式(8)中、→Aはベクトルポテンシャル、v0は真空の透磁率の逆数、→J0は励磁電流、→Mは磁化ベクトルである。
本実施例の第3演算処理部60は、マイクロマグネティクスにおけるLLG方程式を積分し、LLG方程式が所定値未満となる定常状態の磁化ベクトル→Mを求める。LLG方程式は、式(25)で表される。LLG方程式は、磁性体の磁性体の磁区構造やそれに基づく磁気特性を解析するために用いられる。式(25)中、→Miは磁化ベクトル、→Heffは磁化ベクトルに作用する有効磁界、γはジャイロ磁気定数(Hz・m/A)、αはダンピングコンスタントである。
ところで、特性解析対象となる磁性体の一例である平板状の電磁鋼板に流れる渦電流には、二つのタイプが存在する。一つは、電磁鋼板面に垂直な磁束が変化することで生じる渦電流であり、この渦電流は電磁鋼板の厚さ方向に分布を持たない。図8は、電磁鋼板面に垂直な磁束が変化することで生じる渦電流を示す図である。もう一つは、電磁鋼鈑面に平行な磁束が変化することで生じる渦電流であり、この渦電流は板厚方向に分布を持つ。図9は、電磁鋼板面に並行な磁束が変化することで生じる渦電流を示す図である。
図16は、第1演算処理部40、第2演算処理部50、及び第3演算部60により実行される処理を概念的に示す図である。また、図17は、制御部70により実行される処理の流れを示すフローチャートである。
ここで、本実施例に係る手法と、サブグリッドを設定せずに磁性体の特性解析を行う手法(以下、参考手法と称する)との比較について説明する。図19は、参考手法において実行される処理を概念的に示す図である。図示するように、参考手法では、有限要素法によるマクロの磁場解析によって磁界の成分H1 n+1を算出し、これを固定値としてLLG方程式を複数回積分している。また、図20は、参考手法において実行される処理の流れを示すフローチャートである。図20に示す参考手法の処理の流れは、図17に示す本実施例の処理の流れと比較すると、S114、S116、S128の処理が省略され、ループ(B)が無くなっている。このため、サブグリッドを設定しないことをカバーするためにメッシュへの分割を細かく行う必要が生じる。
・導電率 :1.92E6[/Ωm]
・透磁率 :500×μ0[H/m](μ0=4π×10-7)
・外部磁界の周波数 :1000、5000[Hz]
・外部磁界の振幅 :5000[A/m]
・外部磁界の向き :X軸(図8、9、21を参照)
以上説明した本実施例の磁性体特性解析プログラム、磁性体特性解析装置、及び磁性体特性解析方法によれば、板状の磁性体の厚さ方向にサブグリッドを設定し、サブグリッドについて磁場解析を行うため、高速且つ高精度に磁性体の特性を解析することができる。
(付記1)
磁性体特性解析プログラムにおいて、
磁性体特性解析装置に、
解析対象が分割された各要素について与えられる平均磁化を用いて、前記各要素のベクトルポテンシャルを算出させ、
前記算出される各要素のベクトルポテンシャルを用いて、前記各要素内において一方向に並ぶサブグリッドを用いた磁場解析を行わせ、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により得られた磁界を用いてLLG(Landau Lifshitz Gilbert)方程式を時間積分することにより前記各要素についての平均磁化を算出させることを特徴とする磁性体特性解析プログラム。
(付記2)
磁性体特性解析プログラムにおいて、
前記各要素のベクトルポテンシャルを算出させる処理と、
前記サブグリッドを用いた磁場解析を行わせ、前記各要素についての平均磁化を算出させる処理と、を交互に繰り返し実行させることを特徴とする付記1記載の磁性体特性解析プログラム。
(付記3)
前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記磁性体特性解析装置に前記各要素についての平均磁化を算出させる場合、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出させた後、
前記算出した磁界を固定値として前記各要素に作用する有効磁界を算出させ、
前記算出した有効磁界を用いてLLG方程式を時間積分することにより前記サブグリッドを包含するサブ要素内の磁化ベクトルを算出させ、
前記算出した磁化ベクトルを平均して前記各要素についての平均磁化を算出させることを特徴とする付記1又は2記載の磁性体特性解析プログラム。
(付記4)
前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記磁性体特性解析装置に前記各要素についての平均磁化を算出させる場合、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出させた後、前記有効磁界を算出させ、前記磁化ベクトルを算出させ、前記各要素についての平均磁化を算出させる処理を、該算出された平均磁化を前記有効磁界に再帰的に反映させて複数回行わせることを特徴とする付記3記載の磁性体特性解析プログラム。
(付記5)
前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記各要素についての平均磁化を算出する処理を、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出する処理と、前記複数回行う処理と、を交互に複数回ずつ前記磁性体特性解析装置に実行させることを特徴とする付記4記載の磁性体特性解析プログラム。
(付記6)
前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記磁性体特性解析装置に、
設定値である外部磁界を反映させて前記有効磁界を算出させ、
前記各要素についての平均磁化を算出する処理を実行させた後、該各要素についての平均磁化を算出する処理において算出された平均磁化と、前回の前記各要素についての平均磁化を算出する処理において算出された平均磁化との変化を示す指標値が所定値未満であるか否かを判定させ、
該指標値が所定値未満である場合、前記外部磁界を変更させることを特徴とする付記1ないし5のいずれか1項記載の磁性体特性解析プログラム。
(付記7)
前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記指標値が所定値未満となった場合、前記各要素についての平均磁化を算出させる処理により算出された平均磁化に応じた値と、前記指標値が所定値未満となった際に設定されている外部磁界の組み合わせを解析結果として前記磁性体特性解析装置に出力させることを特徴とする付記6記載の磁性体特性解析プログラム。
(付記8)
前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記磁性体特性解析装置に、
前記磁性体特性解析装置に前記各要素についての平均磁化を算出させる場合、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出させた後、前記有効磁界を算出させ、前記磁化ベクトルを算出させ、前記各要素についての平均磁化を算出させる処理を、前記有効磁界に再帰的に反映させて複数回行わせる処理の実行回数を、前記外部磁界が不変である期間の経過に応じて徐々に減少させることを特徴とする付記4記載の磁性体特性解析プログラム。
(付記9)
解析対象が分割された各要素について与えられる平均磁化を用いて、前記各要素のベクトルポテンシャルを算出するベクトルポテンシャル算出部と、
前記算出される各要素のベクトルポテンシャルを用いて、前記各要素内において一方向に並ぶサブグリッドを用いた磁場解析を行なう磁場解析部と、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により得られた磁界を用いてLLG(Landau Lifshitz Gilbert)方程式を時間積分することにより前記各要素についての平均磁化を算出する平均磁化算出部を有することを特徴とする磁性体特性解析装置。
(付記10)
磁性体特性解析装置において、
前記ベクトルポテンシャル算出部による処理と、
前記磁場解析部による処理及び前記平均磁化算出部による処理と、を交互に繰り返し実行させることを特徴とする付記9記載の磁性体特性解析装置。
(付記11)
前記平均磁化算出部は、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出した後、前記算出した磁界を固定値として前記各要素に作用する有効磁界を算出し、
前記算出した有効磁界を用いてLLG方程式を時間積分することにより前記サブグリッドを包含するサブ要素内の磁化ベクトルを算出し、
前記算出した磁化ベクトルを平均して前記各要素についての平均磁化を算出することを特徴とする付記9又は10記載の磁性体特性解析装置。
(付記12)
前記平均磁化算出部は、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出した後、
前記有効磁界を算出し、前記磁化ベクトルを算出し、前記各要素についての平均磁化を算出する処理を、該算出した平均磁化を前記有効磁界に再帰的に反映させて複数回行うことを特徴とする付記11記載の磁性体特性解析装置。
(付記13)
前記平均磁化算出部は、前記各要素についての平均磁化を算出する処理を、前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出する処理と、前記複数回行う処理と、を交互に複数回ずつ実行することを特徴とする付記12記載の磁性体特性解析装置。
(付記14)
前記平均磁化算出部は、設定値である外部磁界を反映させて前記有効磁界を算出し、
前記各要素についての平均磁化を算出する処理を実行した後、該各要素についての平均磁化を算出する処理において算出された平均磁化と、前回の前記各要素についての平均磁化を算出する処理において算出された平均磁化との変化を示す指標値が所定値未満であるか否かを判定し、
該指標値が所定値未満である場合、前記外部磁界を変更することを特徴とする付記9ないし13のいずれか1項記載の磁性体特性解析装置。
(付記15)
前記指標値が所定値未満となった場合、前記各要素についての平均磁化を算出させる処理により算出された平均磁化に応じた値と、前記指標値が所定値未満となった際に設定されている外部磁界の組み合わせを解析結果として出力することを特徴とする付記14記載の磁性体特性解析装置。
(付記16)
前記平均磁化算出部は、前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出した後、前記有効磁界を算出し、前記磁化ベクトルを算出し、前記各要素についての平均磁化を算出する処理を、該算出した平均磁化を前記有効磁界に再帰的に反映させて複数回行う処理の実行回数を、前記外部磁界が不変である期間の経過に応じて徐々に減少させることを特徴とする付記12記載の磁性体特性解析装置。
(付記17)
磁性体特性解析方法において、
磁性体特性解析装置が、
解析対象が分割された各要素について与えられる平均磁化を用いて、前記各要素のベクトルポテンシャルを算出し、
前記算出される各要素のベクトルポテンシャルを用いて、前記各要素内において一方向に並ぶサブグリッドを用いた磁場解析を行ない、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により得られた磁界を用いてLLG(Landau Lifshitz Gilbert)方程式を時間積分することにより前記各要素についての平均磁化を算出することを特徴とする磁性体特性解析方法。
(付記18)
磁性体特性解析方法において、
前記各要素のベクトルポテンシャルを算出する処理と、
前記サブグリッドを用いた磁場解析を行い、前記各要素についての平均磁化を算出する処理と、を交互に繰り返し実行することを特徴とする付記17記載の磁性体特性解析方法。
(付記19)
前記磁性体特性解析方法は更に、
前記磁性体特性解析装置が前記各要素についての平均磁化を算出する場合、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出した後、
前記算出した磁界を固定値として前記各要素に作用する有効磁界を算出し、
前記算出した有効磁界を用いてLLG方程式を時間積分することにより前記サブグリッドを包含するサブ要素内の磁化ベクトルを算出し、
前記算出した磁化ベクトルを平均して前記各要素についての平均磁化を算出することを特徴とする付記17又は18記載の磁性体特性解析方法。
(付記20)
前記磁性体特性解析方法は更に、
前記磁性体特性解析装置が前記各要素についての平均磁化を算出する場合、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出した後、前記有効磁界を算出し、前記磁化ベクトルを算出し、前記各要素についての平均磁化を算出する処理を、該算出された平均磁化を前記有効磁界に再帰的に反映させて複数回行うことを特徴とする付記19記載の磁性体特性解析方法。
(付記21)
前記磁性体特性解析方法は更に、
前記各要素についての平均磁化を算出する処理を、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出する処理と、前記複数回行う処理と、を交互に複数回ずつ前記磁性体特性解析装置が実行することを特徴とする付記20記載の磁性体特性解析方法。
(付記22)
前記磁性体特性解析方法は更に、
前記磁性体特性解析装置が、
設定値である外部磁界を反映させて前記有効磁界を算出し、
前記各要素についての平均磁化を算出する処理を実行した後、該各要素についての平均磁化を算出する処理において算出された平均磁化と、前回の前記各要素についての平均磁化を算出する処理において算出された平均磁化との変化を示す指標値が所定値未満であるか否かを判定し、
該指標値が所定値未満である場合、前記外部磁界を変更することを特徴とする付記17ないし21のいずれか1項記載の磁性体特性解析方法。
(付記23)
前記磁性体特性解析方法は更に、
前記指標値が所定値未満となった場合、前記各要素についての平均磁化を算出する処理により算出された平均磁化に応じた値と、前記指標値が所定値未満となった際に設定されている外部磁界の組み合わせを解析結果として前記磁性体特性解析装置が出力することを特徴とする付記22記載の磁性体特性解析方法。
(付記24)
前記磁性体特性解析方法は更に、
前記磁性体特性解析装置が、
前記磁性体特性解析装置に前記各要素についての平均磁化を算出する場合、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出した後、前記有効磁界を算出し、前記磁化ベクトルを算出し、前記各要素についての平均磁化を算出する処理を、前記有効磁界に再帰的に反映させて複数回行わせる処理の実行回数を、前記外部磁界が不変である期間の経過に応じて徐々に減少させることを特徴とする付記20記載の磁性体特性解析方法。
10 CPU
12 ドライブ装置
14 記憶媒体
16 補助記憶装置
18 メモリ装置
20 インターフェース装置
22 入力装置
24 表示装置
30 設定入力受付部
40 第1演算処理部
50 第2演算処理部
60 第3演算処理部
70 制御部
Claims (10)
- 磁性体特性解析プログラムにおいて、
磁性体特性解析装置に、
解析対象が分割された各要素について与えられる平均磁化を用いて、前記各要素のベクトルポテンシャルを算出させ、
前記算出される各要素のベクトルポテンシャルを用いて、前記各要素内において一方向に並ぶサブグリッドを用いた磁場解析を行わせ、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により得られた磁界を用いてLLG(Landau Lifshitz Gilbert)方程式を時間積分することにより前記各要素についての平均磁化を算出させることを特徴とする磁性体特性解析プログラム。 - 磁性体特性解析プログラムにおいて、
前記各要素のベクトルポテンシャルを算出させる処理と、
前記サブグリッドを用いた磁場解析を行わせ、前記各要素についての平均磁化を算出させる処理と、を交互に繰り返し実行させることを特徴とする請求項1記載の磁性体特性解析プログラム。 - 前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記磁性体特性解析装置に前記各要素についての平均磁化を算出させる場合、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出させた後、
前記算出した磁界を固定値として前記各要素に作用する有効磁界を算出させ、
前記算出した有効磁界を用いてLLG方程式を時間積分することにより前記サブグリッドを包含するサブ要素内の磁化ベクトルを算出させ、
前記算出した磁化ベクトルを平均して前記各要素についての平均磁化を算出させることを特徴とする請求項1又は2記載の磁性体特性解析プログラム。 - 前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記磁性体特性解析装置に前記各要素についての平均磁化を算出させる場合、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出させた後、前記有効磁界を算出させ、前記磁化ベクトルを算出させ、前記各要素についての平均磁化を算出させる処理を、該算出された平均磁化を前記有効磁界に再帰的に反映させて複数回行わせることを特徴とする請求項3記載の磁性体特性解析プログラム。 - 前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記各要素についての平均磁化を算出する処理を、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出する処理と、前記複数回行う処理と、を交互に複数回ずつ前記磁性体特性解析装置に実行させることを特徴とする請求項4記載の磁性体特性解析プログラム。 - 前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記磁性体特性解析装置に、
設定値である外部磁界を反映させて前記有効磁界を算出させ、
前記各要素についての平均磁化を算出する処理を実行させた後、該各要素についての平均磁化を算出する処理において算出された平均磁化と、前回の前記各要素についての平均磁化を算出する処理において算出された平均磁化との変化を示す指標値が所定値未満であるか否かを判定させ、
該指標値が所定値未満である場合、前記外部磁界を変更させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の磁性体特性解析プログラム。 - 前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記指標値が所定値未満となった場合、前記各要素についての平均磁化を算出させる処理により算出された平均磁化に応じた値と、前記指標値が所定値未満となった際に設定されている外部磁界の組み合わせを解析結果として前記磁性体特性解析装置に出力させることを特徴とする請求項6記載の磁性体特性解析プログラム。 - 前記磁性体特性解析プログラムは更に、
前記磁性体特性解析装置に、
前記磁性体特性解析装置に前記各要素についての平均磁化を算出させる場合、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により磁界を算出させた後、前記有効磁界を算出させ、前記磁化ベクトルを算出させ、前記各要素についての平均磁化を算出させる処理を、前記有効磁界に再帰的に反映させて複数回行わせる処理の実行回数を、前記外部磁界が不変である期間の経過に応じて徐々に減少させることを特徴とする請求項4記載の磁性体特性解析プログラム。 - 解析対象が分割された各要素について与えられる平均磁化を用いて、前記各要素のベクトルポテンシャルを算出するベクトルポテンシャル算出部と、
前記算出される各要素のベクトルポテンシャルを用いて、前記各要素内において一方向に並ぶサブグリッドを用いた磁場解析を行なう磁場解析部と、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により得られた磁界を用いてLLG(Landau Lifshitz Gilbert)方程式を時間積分することにより前記各要素についての平均磁化を算出する平均磁化算出部を有することを特徴とする磁性体特性解析装置。 - 磁性体特性解析方法において、
磁性体特性解析装置が、
解析対象が分割された各要素について与えられる平均磁化を用いて、前記各要素のベクトルポテンシャルを算出し、
前記算出される各要素のベクトルポテンシャルを用いて、前記各要素内において一方向に並ぶサブグリッドを用いた磁場解析を行ない、
前記サブグリッドを用いた磁場解析により得られた磁界を用いてLLG(Landau Lifshitz Gilbert)方程式を時間積分することにより前記各要素についての平均磁化を算出することを特徴とする磁性体特性解析方法。
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