JP2020046591A - 熱収縮性筒状ラベル及び筒状ラベル連続体 - Google Patents

熱収縮性筒状ラベル及び筒状ラベル連続体 Download PDF

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祐司 大矢
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悠希 山▲崎▼
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【課題】 被着体に熱収縮装着した後、好ましい外観を有する熱収縮性筒状ラベルを提供する。【解決手段】 熱収縮性フィルム3を有し且つ第1側縁211と第2側縁221を向かい合わせて筒状に形成されたラベル基材2と、前記ラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221の間を接続する接続用基材6と、を有する熱収縮性筒状ラベル1において、前記ラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221の間が5mm以下となるようにして、前記接続用基材6が、前記ラベル基材2の第1側端部の内面と第2側端部の内面に跨がって貼り付けられており、前記接続用基材6の筒周り方向の80℃における20%収縮時間が、前記ラベル基材2の筒周り方向の80℃における20%収縮時間よりも短い。【選択図】 図3

Description

本発明は、ラベル基材の第1側縁と第2側縁を向かい合わせて接続用基材で接続した熱収縮性筒状ラベルなどに関する。
熱収縮性筒状ラベルは、容器などの被着体に外装し、それを加熱することによって被着体に熱収縮装着される筒状のラベルである。熱収縮性筒状ラベルは、シュリンクチューブ、シュリンクラベルなどとも呼ばれている。
熱収縮性筒状ラベルは、熱収縮性フィルムを有するラベル基材を筒状に形成することによって得られる。
前記熱収縮性筒状ラベルの形成方法(ラベル基材を筒状に形成する方法)としては、代表的には、ラベル基材を筒状に丸め、ラベル基材の第1側端部の内面を第2側端部の外面に重ね合わせ、その重ね合わせ面を溶剤又は接着剤にて接着する方法がある。
重ね合わせ面(第1側端部の内面と第2側端部の外面)が溶剤又は接着剤で接着可能なラベル基材にあっては、前記方法を用いることができるが、重ね合わせ面が溶剤又は接着剤で接着不能又は接着困難である場合には、前記方法を用いることができない。
例えば、熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムの外面に積層された不織布とからなるラベル基材にあっては、その第1側端部の内面が熱収縮性フィルム面となり且つ第2側端部の外面が不織布面となるので(熱収縮性フィルム面と不織布面は異種素材であるので)、溶剤で接着不能又は接着困難である。
特許文献1には、熱収縮性フィルムを筒状に丸め、熱収縮性フィルムの両端部を突き合わせ、その突き合わせた両端部の外面に跨がって接続用テープを接着した熱収縮性筒状ラベルが開示されている。
突き合わせた両端部の外面は、同種素材であるので、両端部の外面に跨がるようにして接続用テープを溶剤又は接着剤で接着させることができる。
特開平8−156963号公報
しかしながら、特許文献1の熱収縮性筒状ラベルは、その外面側に接続用テープが設けられているのでそれが目立ち、接続用テープが熱収縮性筒状ラベルの装着外観を低下させる。
本発明の目的は、被着体に熱収縮装着した後、好ましい外観を有する熱収縮性筒状ラベル及び筒状ラベル連続体を提供することである。
本発明者らは、接続用基材を外面側に設けた場合に接続用基材が目立つことから、接続用基材を熱収縮性筒状ラベルの内面側に設けることを検討した。しかしながら、接続用基材を内面側に設けた場合には、ラベル基材の第1側縁と第2側縁に生じる隙間が、外側から目立つ虞がある。
そこで、本発明者らは、この隙間が生じないように、ラベル基材を筒状に形成する際に、第1側縁と第2側縁を突き合せて接触させるようにして(両端縁が重ならないようにして)、隙間を零とすることに想到した。
他方、熱収縮性筒状ラベルは精密機器ではないので、熱収縮性筒状ラベルの機械的製造過程において、ラベル基材の第1側縁と第2側縁を厳密に接触させることは現実的には困難である。仮に、機械的製造の設定上で、第1側縁と第2側縁が接触するように設定すると、ラベル基材や接続用基材の位置ずれにより、第1側縁と第2側縁が重なる箇所が所々で生じるおそれがある。ラベル基材の第1側縁と第2側縁が重なった熱収縮性筒状ラベルは、その重なり部分が盛り上がり、手触りが悪く、外観も損なわれる。また、そのような筒状ラベル連続体は、巻き崩れの原因になったり、ラベル搬送時に引っかかるなどの製造上の問題が生じる。
本発明者らは、ラベル基材を筒状に形成する際に、ラベル基材の第1側縁と第2側縁とをある程度離した状態に設定して熱収縮性筒状ラベルを製造でき、熱収縮性筒状ラベルを熱収縮装着した際には、前記隙間が目立ち難くなるように前記隙間を可及的に小さくするというコンセプトの下、本発明を完成した。
本発明は、熱収縮性フィルムを有し且つ第1側縁と第2側縁を向かい合わせて筒状に形成されたラベル基材と、前記ラベル基材の第1側縁と第2側縁の間を接続する接続用基材と、を有する熱収縮性筒状ラベルにおいて、前記ラベル基材の第1側縁と第2側縁の間が5mm以下となるようにして、前記接続用基材が、前記ラベル基材の第1側端部の内面と第2側端部の内面に跨がって貼り付けられており、前記接続用基材の筒周り方向の80℃における20%収縮時間が、前記ラベル基材の筒周り方向の80℃における20%収縮時間よりも短い。
本発明の好ましい熱収縮性筒状ラベルは、前記接続用基材の筒周り方向の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率が、前記ラベル基材の筒周り方向の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きい。
本発明の好ましい熱収縮性筒状ラベルは、前記接続用基材の筒周り方向の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率が、前記ラベル基材の筒周り方向の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きい。
本発明の好ましい熱収縮性筒状ラベルは、前記ラベル基材が、前記熱収縮性フィルムと、前記熱収縮性フィルムの外面側に積層された装飾層と、を有し、前記装飾層が、前記熱収縮性フィルムの第1側縁を含む第1側端部及び第2側縁を含む第2側端部に少なくとも積層されている。
本発明の好ましい熱収縮性筒状ラベルは、前記装飾層が、熱収縮性フィルムの第1側縁及び第2側縁にまで存在する接着剤層を介して、熱収縮性フィルムの外面に積層接着されている。
本発明の好ましい熱収縮性筒状ラベルは、前記装飾層が、不織布を含む。
本発明の別の局面によれば、筒状ラベル連続体を提供する。
本発明の筒状ラベル連続体は、上記いずれかの熱収縮性筒状ラベルが連続的に繋がって構成されている。
本発明の熱収縮性筒状ラベルは、接続用基材が筒状のラベル基材の内側に貼り付けられているので、接続用基材によって外観が損なわれることはない。さらに、本発明の熱収縮性筒状ラベルは、接続用基材の筒周り方向の80℃における20%収縮時間がラベル基材の筒周り方向の80℃における20%収縮時間よりも短いので、第1側縁と第2側縁の間に5mm以下の隙間を有していても、それを熱収縮させた際に、ラベル基材の向かい合った第1側縁と第2側縁の間隔が可及的に小さくなる。従って、第1側縁と第2側縁の隙間が目立ち難く、被着体に熱収縮装着した後、好ましい外観を有する熱収縮性筒状ラベルを提供できる。
本発明の熱収縮性筒状ラベルの斜視図。 同熱収縮性筒状ラベルを扁平状に折り畳んだ状態の平面図。 図2のIII−III線で切断した拡大断面図。 図3の一部分の拡大断面図。 ラベル基材を外面側から見た斜視図。 筒状ラベル連続体の平面図。 ラベル基材原反の製造過程を示す一部省略斜視図。 筒状ラベル連続体の製造過程を示す一部省略斜視図。 熱収縮性筒状ラベルを被着体に装着する過程を示す斜視図。 ラベル付き容器の正面図。 変形例に係る熱収縮性筒状ラベルの拡大断面図。 ラベル基材及び接続用基材の収縮曲線を示すグラフ図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、外面は、ラベル基材を筒状に形成した際の外側となる面(つまり、熱収縮性筒状ラベルとなった際の筒外側)をいい、内面は、その反対側の面(熱収縮性筒状ラベルとなった際の筒内側)をいう。ラベル基材や熱収縮性フィルムなどの横方向は、ラベル基材などの面内の1つの方向を指し、縦方向は、前記面内において前記横方向と直交する方向を指す。また、筒周り方向は、筒状に形成されたラベル基材(熱収縮性筒状ラベル)の周方向をいう。
「下限値X〜上限値Y」で表される数値範囲は、下限値X以上上限値Y以下を意味する。前記数値範囲が別個に複数記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「任意の下限値〜任意の上限値」を設定できるものとする。
各図における構成要素の厚みなどの寸法及び要素間の比率などは、実際のものと異なっていることに留意されたい。
[熱収縮性筒状ラベルの概要]
図1乃至図4に示すように、本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、少なくとも筒周り方向に熱収縮性を有する。本明細書において、「熱収縮性」は、所定温度(例えば、60℃〜100℃)に加熱されると収縮する性質をいう。
この熱収縮性筒状ラベル1は、少なくとも筒周り方向に熱収縮性を有するラベル基材2を筒状に形成した筒状体から構成される。
ラベル基材2は、熱収縮性フィルム3を有し、好ましくは、熱収縮性フィルム3及び装飾層5を有する。
ラベル基材2を筒状に丸め且つその第1側縁211と第2側縁221を向かい合わせた状態で、第1側縁211と第2側縁221の間に接続用基材6を設けて接続することにより、前記熱収縮性筒状ラベル1が構成されている。
熱収縮させる前の熱収縮性筒状ラベル1は、図1に示すように、全体的に円筒状に開くことができる。後述するように、熱収縮性筒状ラベル1を熱収縮させた後には、容器などの被着体の外形に沿って密着するように、熱収縮性筒状ラベル1は変形する。
通常、熱収縮性筒状ラベル1は、図1に示すように、被着体に装着する際には筒状に開かれる。もっとも、熱収縮性筒状ラベル1の製造、保管及び運搬時には、図2及び図3に示すように、扁平状に折り畳まれている。
なお、現実的な機械的製造過程では、一般に、熱収縮性筒状ラベル1は、その複数が連続的に繋がった連続体であって扁平状に折り畳まれた連続体の形態で提供され、この筒状ラベル連続体を適宜切断して個々の熱収縮性筒状ラベル1が得られ、被着体に装着する直前に筒状に開かれる。
熱収縮性筒状ラベル1の周長は、それを装着する被着体に応じて適宜設定され、例えば、被着体の装着部位の最大周長×1.01倍〜同最大周長×1.3倍である。
また、熱収縮性筒状ラベル1の縦方向長さも、それを装着する被着体に応じて適宜設定される。
以下、ラベル基材及び接続用基材の詳細を説明した後、熱収縮性筒状ラベル及び筒状ラベル連続体について詳述する。
[ラベル基材]
ラベル基材2は、図5に示すように、平面視略矩形状(略長方形状又は略正方形状)である。
ラベル基材2は、少なくとも熱収縮性フィルム3を有し、好ましくは、熱収縮性フィルム3と装飾層5とを有する。
装飾層5は、例えば、熱収縮性フィルム3の外面に積層されている。
熱収縮性フィルム3は、熱収縮性を有し且つラベルとしての柔軟性及び剛性を有するものであれば特に限定されず、従来公知の合成樹脂フィルムを用いることができる。
合成樹脂フィルムの材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリ乳酸などのポリエステル系樹脂、ポリプロピレンや環状オレフィン樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリスチレンやスチレンーブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
合成樹脂フィルムは、単層構造でもよく、或いは、複層構造であってもよい。複層構造の熱収縮性フィルム3としては、例えば、表面樹脂層/中間樹脂層/裏面樹脂層からなるフィルムが挙げられる。この場合、中間樹脂層は、1層でもよく、2層以上でもよい。
また、熱収縮性フィルム3として、金属蒸着膜などのガス又は/及び光バリア膜が積層されている合成樹脂フィルムを用いてもよい。
熱収縮性フィルム3は、透光性の観点では、透明(透明は、有色透明又は無色透明を意味する)又は不透明のいずれでもよい。合成樹脂フィルムは、通常、無色透明であるが、着色された合成樹脂フィルムも知られており、着色された合成樹脂フィルムを用いてもよい。着色された合成樹脂フィルムとしては、代表的には、乳白フィルムなどが挙げられる。
なお、金属蒸着膜が積層された合成樹脂フィルムは、不透明である。
熱収縮性フィルム3の厚みは、特に限定されず、例えば、8μm〜120μmであり、好ましくは、10μm〜100μmである。
熱収縮性フィルム3は、収縮挙動の観点では、熱収縮性を有していることを条件として、自己伸縮性を有するものでもよく、或いは、実質的に自己伸縮性を有さないものでもよい。なお、自己伸縮性は、引っ張り力を加えることによって伸張し、その後、引っ張り力を解除することによってほぼ元の状態に復元する性質をいう。
前記熱収縮性フィルム3は、横方向に主として熱収縮し、必要に応じて、縦方向に若干熱収縮又は熱伸長するものでもよい。なお、横方向は、筒状に形成した際の筒周り方向に対応する。
前記熱収縮性フィルム3は、公知の製膜法によって得られる。例えば、合成樹脂及び必要に応じて各種の添加剤を配合した樹脂組成物を、ミキサーなどで混合し、押出機を用いて溶融しTダイスから押出し、これを延伸して熱セットすることにより、熱収縮性フィルム3を得ることができる。延伸処理は、テンター方式、チューブ方式の何れでもよい。延伸処理は、通常、70〜110℃程度の温度で、一方向(例えば、製膜時のTD方向)に2.0〜8.0倍、好ましくは3.0〜7.0倍程度延伸することにより行われる。さらに、必要に応じて、他方向(例えば、製膜時のMD方向)にも、例えば1.5倍以下の低倍率で延伸処理を行ってもよい。延伸処理によって、フィルムに熱収縮性を付与できる。このようにして前記一方向が主たる熱収縮方向となった熱収縮性フィルムが得られる。
前記熱収縮性フィルム3の外面には、装飾層5が積層されている。装飾層5は、熱収縮性フィルム3の外面の全体に渡って設けられていてもよく、或いは、熱収縮性フィルム3の外面の一部分に設けられていてもよい。
熱収縮性フィルム3の外面全体に渡って設けられる装飾層5は、平面視で、熱収縮性フィルム3と同形同大である。
熱収縮性フィルム3の外面の一部分に設けられる装飾層5は、平面視で、熱収縮性フィルム3よりも小面積である。
装飾層5が一部分に設けられる場合、装飾層5は、熱収縮性フィルム3の第1側縁を含む第1側端部及び第2側縁を含む第2側端部に少なくとも設けられることが好ましい。第1側縁を含む第1側端部及び第2側縁を含む第2側端部に少なくとも装飾層5を設けることにより、ラベル基材2を筒状に形成した際に、第1側端部と第2側端部に設けられた装飾層5が筒周り方向において連続し、ラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221の間の隙間が目立ち難くなる。
ここで、本明細書において、ラベル基材又は熱収縮性フィルム又は装飾層の第1側縁は、ラベル基材又は熱収縮性フィルム又は装飾層の横方向一方側の縁をいい、同第2側縁は、横方向反対側の縁をいう。第1側縁及び第2側縁は、いずれも縦方向に延在する。また、ラベル基材又は熱収縮性フィルム又は装飾層の第1側端部及び第2側端部は、それぞれラベル基材又は熱収縮性フィルム又は装飾層の概念上の1つの領域であり、第1側端部は、前記第1側縁を含み且つその第1側縁から横方向に所定幅(例えば、5mm〜30mm)の帯状領域をいい、第2側端部は、第2側縁を含み且つその第2側縁から横方向所定幅(例えば、5mm〜30mm)の帯状領域をいう。
前記装飾層5は、熱収縮性フィルム3と同様な熱収縮性を有するもの又は熱収縮性フィルム3よりも劣る熱収縮性を有するものを用いてもよいが、通常、装飾層5は、実質的に熱収縮性を有さないものが用いられる。ただし、実質的に熱収縮性を有さない装飾層5であっても、熱収縮性フィルム3の熱収縮を大きく阻害して、熱収縮性フィルム3が熱収縮しなくなるほどのものを用いないものとする。
前記装飾層5としては、不織布や和紙などの繊維含有層、発泡樹脂フィルム、デザイン印刷層などの印刷層などが挙げられる。これらは、1種単独で或いは2種以上を用いてもよい。
前記不織布としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、キュプラなどの繊維を、接着法、ニードルパンチ法、スパンボンド法、メルトブロー法などによってウェブ状に作製されたものなどを用いることができる。不織布を構成する繊維は、中実繊維、中空繊維、又はこれらの混合繊維を用いることができる。また、繊維長については、繊維同士の絡み合いにより形成される3次元網目構造による強度や取扱い性などの点では長繊維不織布が好ましく、カット適正では短繊維不織布が好ましい。繊維の太さは、例えば、約2〜5dである。不織布の目付量は、例えば、約5〜50g/m(好ましくは8〜20g/m)であり、厚みは、例えば、約10〜200μmである。目付量が5g/m未満であると、熱収縮性フィルム3に積層接着する際に破断するおそれがあり、目付量が50g/mを超えると、熱収縮性フィルム3の熱収縮に十分に追従しないおそれがある。
前記和紙としては、楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)などの天然靭皮長繊維を原料とし、これにネリを加えて手漉きした伝統的な和紙のほか、麻、ケナフ、レーヨン、木材パルプ、合成繊維などの各種の長繊維原料を機械的に漉いて得られる和紙を用いてもよい。中でも、繊維の質感が明確に表れる雲龍紙又は雲龍紙などの和紙を用いることが好ましい。
和紙の目付量は、例えば、5〜35g/mであり、好ましくは9〜30g/mである。目付量が5g/m未満であると、熱収縮性フィルム3に積層接着する際に破断するおそれがあり、目付量が35g/mを超えると、熱収縮性フィルム3の熱収縮に十分に追従しないおそれがある。
前記発泡樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタンなどの比較的軟質な熱可塑性樹脂を発泡させたフィルムを用いることができる。発泡樹脂フィルムの発泡倍率は、例えば、10〜40倍であり、厚みは、例えば、0.3〜1mm程度である。このような厚み及び発泡倍率の発泡樹脂フィルムは、熱収縮性フィルム3の熱収縮に十分に追従する。
前記デザイン印刷層は、文字、絵柄などのデザインを表した印刷層である。デザイン印刷層は、熱収縮性フィルム3の外面に、1色又は2色以上のインキを公知の印刷法により単刷り又は複刷りすることによって形成される。従って、デザイン印刷層などの印刷層は、熱収縮性フィルム3の外面に固着したインキ固化物からなる。デザイン印刷層などの印刷層の厚みは、例えば、1μm〜5μmである。
上述の装飾層5のうち、不織布や和紙などの繊維含有層、発泡樹脂フィルムなどは、それ自体、ウェブ状を維持できる機械的強度を有し且つロールに巻き取ることができるものである。このような単独でウェブ状を維持できる装飾層を、特に、装飾ウェブ層という。一方、デザイン印刷層などの印刷層は、それ自体、シート状を維持できるほどの機械的強度を有さず且つロールに巻き取ることができない。不織布などの装飾ウェブ層は、通常、接着剤層4を介して熱収縮性フィルム3の外面に積層接着される。印刷層などは、通常、熱収縮性フィルム3に直接形成される。
図示例のラベル基材2は、装飾層5として装飾ウェブ層(例えば、不織布)が接着剤層4を介して熱収縮性フィルム3の外面全体に渡って積層接着されている。
接着剤層4は、熱収縮性フィルム3及び装飾ウェブ層(装飾層5)の双方に強固に接着するものであれば特に限定されず、例えば、ウェットラミネート型、ドライラミネート型のラミネート接着剤などが挙げられる。ウェットラミネート型の接着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、アイオノマー樹脂などのエマルジョン型接着剤;天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体などのラテックス型接着剤;などが挙げられる。ドライラミネート型の接着剤としては、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、アミド系樹脂、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ゴム系などの溶剤型接着剤などが挙げられる。
接着剤層4は、装飾層5と熱収縮性フィルム3の間にベタ状に介在されており、特に、接着剤層4は、装飾層5及び熱収縮性フィルム3の第1側縁にまで存在し、且つ、装飾層5及び熱収縮性フィルム3の第2側縁にまで存在している。第1側縁及び第2側縁にまで接着剤層4が延在することにより、装飾層5が第1側縁又は第2側縁から捲れ難くなる。
なお、図示例では、熱収縮性フィルム3の内面に、装飾層5が設けられていないが、必要に応じて、熱収縮性フィルム3の内面の全体又は一部分に装飾層5が設けられていてもよい(図示せず)。
さらに、熱収縮性フィルム3の内面の全体又は内面の一部分に、装飾層以外の層、例えば、滑剤を含む滑り印刷層、保護印刷層、感熱接着剤層などが設けられていてもよい(図示せず)。
前記装飾層5を有するラベル基材2の横方向(筒周り方向)の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率は、特に限定されないが、例えば、5%〜35%であり、好ましくは20%〜30%である。同ラベル基材2の横方向(筒周り方向)の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率は、前記80℃で5秒間の熱収縮率よりも大きく、例えば、7%〜38%であり、好ましくは22%〜33%である。
ラベル基材2は縦方向に熱変化するフィルムであってもよい。装飾層5を有するラベル基材2が縦方向に熱変化する場合、その縦方向の80℃及び90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率は、それぞれ独立して、例えば、−3%〜15%であり、好ましくは1%〜10%である。前記熱収縮率のマイナスは、熱伸長を意味する。
前記装飾層5を有するラベル基材2の横方向(筒周り方向)の80℃で10秒間加熱した際の熱収縮率は、前記5秒間よりも大きく、例えば、20%〜50%であり、好ましくは25%〜45%である。同ラベル基材2の横方向(筒周り方向)の90℃で10秒間加熱した際の熱収縮率は、前記5秒間よりも大きく、例えば、22%〜60%であり、好ましくは27%〜55%である。
ただし、本明細書において、熱収縮率は、加熱前(標準状態(23℃、1気圧、50%RH雰囲気下)で24時間保存)のサンプル(ラベル基材、接続用基材、フィルムなど)の長さ(元の長さ)と、所定温度の温水中に所定秒間浸漬して取り出した後のサンプルの長さ(浸漬後の長さ)と、をそれぞれ標準状態下で計測し、下記式1及び式2に代入して求められる。なお、各サンプルの長さは、標準状態下で計測する。
例えば、80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率は、加熱前のサンプルの長さと、80℃の温水中に5秒間浸漬後の長さとを計測する。例えば、90℃で10秒間加熱した際の熱収縮率は、加熱前のサンプルの長さと、90℃の温水中に10秒間浸漬後の長さとを計測する。
式1:横方向の熱収縮率(%)=[{(横方向の元の長さ)−(横方向の浸漬後の長さ)}/(横方向の元の長さ)]×100。
式2:縦方向の熱収縮率(%)=[{(縦方向の元の長さ)−(縦方向の浸漬後の長さ)}/(縦方向の元の長さ)]×100。
ラベル基材2の横方向(筒周り方向)の80℃における20%収縮時間は、例えば、2秒〜5秒であり、好ましくは2秒〜4秒である。
このような熱的特性を有するラベル基材2は、合成樹脂の種類、延伸倍率、熱セットの温度などを適宜設定することにより得ることができる。
本明細書において、80℃における20%収縮時間は、80℃に加熱した際に、熱収縮率が20%となるまでに要した時間を意味する。
80℃における20%収縮時間は、サンプルの収縮曲線グラフを作成し、そこから熱収縮率20%の時間を読み取ることによって測定できる。
具体的には、図12は、1つの実施例に係るラベル基材(熱収縮性フィルムに不織布が積層されているラベル基材の一例)の収縮曲線グラフである。
サンプル(ラベル基材)を、80℃の温水に2秒間浸漬したときの熱収縮率を測定する。熱収縮率の測定方法は、上述の通りである。同様に、サンプル(ラベル基材)を、80℃の温水に4秒間、6秒間、8秒間、10秒間浸漬したときの熱収縮率をそれぞれ測定する。横軸を時間、縦軸を熱収縮率とするグラフに、前記測定された5点の熱収縮率をプロットし、二次曲線を引くことによって、前記収縮曲線グラフが得られる。
このグラフから熱収縮率が20%になるまでに要した時間を読み取り、それを80℃における20%収縮時間とする。
なお、図12では、5秒間浸漬したときの熱収縮率も測定し、そのデータをプロットしている。
熱収縮性フィルム3に装飾層5が積層されているラベル基材2は、熱収縮性フィルム3の収縮力及び装飾層5の収縮力によって熱収縮する、又は、熱収縮性フィルム3の収縮力及びその収縮に追従する装飾層5の追従性によって熱収縮する。もっとも、実質的に熱収縮性を有さず且つ比較的追従し難い装飾層5が熱収縮性フィルム3に積層されているラベル基材2の横方向及び縦方向の熱収縮率は、熱収縮性フィルム3の横方向及び縦方向の熱収縮率の0.7倍以上1倍未満であり、好ましくは、0.8倍〜0.99倍である。
なお、ラベル基材2が熱収縮性フィルム3のみからなる場合には、ラベル基材2の熱的特性は熱収縮性フィルム3のみに依存する。
[接続用基材]
接続用基材6は、筒状に丸めたラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221の間を接続する基材である。
接続用基材6は、熱収縮性を有する。
接続用基材6は、熱収縮性を有し、且つラベルとしての柔軟性及び剛性を有するものであれば特に限定されず、従来公知の合成樹脂フィルムを用いることができる。
接続用基材6として用いられる合成樹脂フィルムの材質としては、例えば、上記熱収縮性フィルム3で例示したようなものが挙げられる。また、接続用基材6として用いられる合成樹脂フィルムは、熱収縮性フィルム3と同様に、単層構造でもよく、或いは、複層構造であってもよく、さらに、透光性の観点では、透明(透明は、有色透明又は無色透明を意味する)又は不透明のいずれでもよい。
なお、接続用基材6には、必要に応じて、デザイン印刷層などの各種の印刷層が設けられていてもよい。印刷層を設ける場合には、外観上、ラベル基材と同様な色彩及び/又は模様を有する印刷層を接続用基材6に設けることが好ましい。このような印刷層を設けることにより、熱収縮性筒状ラベル1が熱収縮した後に、隙間が僅かに存在してもそれが外観上目立たなくなる。
接続用基材6の厚みは、特に限定されず、例えば、8μm〜120μmであり、好ましくは、10μm〜100μmである。
接続用基材6は、収縮挙動の観点では、熱収縮性を有していることを条件として、自己伸縮性を有するものでもよく、或いは、実質的に自己伸縮性を有さないものでもよい。
接続用基材6は、少なくとも横方向(接続用基材6の横方向は、接続用基材6が熱収縮性筒状ラベル1として組み込まれた状態で、筒周り方向に相当する)に主として熱収縮し、必要に応じて、縦方向に若干熱収縮又は熱伸長するものでもよい。
前記接続用基材6の横方向(筒周り方向)の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率は、前記ラベル基材2の筒周り方向の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きいことが好ましい。
前記接続用基材6の横方向(筒周り方向)の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率は、前記ラベル基材2の筒周り方向の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きいことが好ましい。
前記接続用基材6の横方向(筒周り方向)の80℃で10秒間加熱した際の熱収縮率は、前記ラベル基材2の筒周り方向の80℃で10秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きいことが好ましい。
前記接続用基材6の横方向(筒周り方向)の90℃で10秒間加熱した際の熱収縮率は、前記ラベル基材2の筒周り方向の90℃で10秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きいことが好ましい。
前記接続用基材6の横方向(筒周り方向)の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率は、例えば、ラベル基材2の筒周り方向の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも、5%〜30%大きく、好ましくは、10%〜20%大きい。
前記接続用基材6の横方向(筒周り方向)の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率は、例えば、ラベル基材2の筒周り方向の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも、5%〜30%大きく、好ましくは、10%〜20%大きい。
前記接続用基材6の横方向(筒周り方向)の80℃で10秒間加熱した際の熱収縮率は、例えば、ラベル基材2の筒周り方向の80℃で10秒間加熱した際の熱収縮率よりも、5%〜20%大きく、好ましくは、8%〜15%大きい。
前記接続用基材6の横方向(筒周り方向)の90℃で10秒間加熱した際の熱収縮率は、例えば、ラベル基材2の筒周り方向の90℃で10秒間加熱した際の熱収縮率よりも、5%〜20%大きく、好ましくは、8%〜15%大きい。
なお、接続用基材6は縦方向に熱変化するフィルムであってもよい。接続用基材6が縦方向に熱変化する場合、その縦方向の80℃及び90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率は、それぞれ独立して、例えば、−3%〜15%であり、好ましくは1%〜10%である。
接続用基材6の横方向(筒周り方向)の80℃における20%収縮時間は、ラベル基材2の横方向(筒周り方向)の80℃における20%収縮時間よりも短い。
接続用基材6の横方向(筒周り方向)の80℃における20%収縮時間は、例えば、ラベル基材2の横方向(筒周り方向)の80℃における20%収縮時間よりも、1.5秒〜3秒短く、好ましくは1秒〜2秒短い。
図12に、1つの実施例に係る接続用基材6の収縮曲線を示す。
このような熱的特性を有する接続用基材6は、合成樹脂の種類、延伸倍率、熱セットの温度などを適宜設定することにより得ることができる。
なお、接続用基材6の熱収縮率及び収縮時間の測定方法は、[ラベル基材]の欄に記載の通りである。
[熱収縮性筒状ラベルの詳細構造]
熱収縮性筒状ラベル1は、図1乃至図4に示すように、上記ラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221を向かい合わせて筒状に形成されたラベル基材2の、第1側端部21の内面と第2側端部22の内面に、接続用基材6が貼り付けられている。なお、ラベル基材2は、その主たる熱収縮方向である横方向(製膜時の一方向)が筒周り方向となるように筒状に形成され、接続用基材6も、その主たる熱収縮方向である横方向(製膜時の一方向)が筒周り方向となるようにして貼り付けられている。
接続用基材6は、ラベル基材2の第1側端部21と第2側端部22の間に架け渡され、ラベル基材2の筒状を維持している。
具体的には、接続用基材6の一方の側端部及び他方の側端部は、ラベル基材2の第1側端部21の内面及び第2側端部22の内面に重ね合わされ、それぞれの重ね合わせ部分が接着されている。
接続用基材6の一方の側端部とラベル基材2の第1側端部21は、重ね合わせ部分の全体が接着されていてもよく、或いは、重ね合わせ部分のうちの一部分が接着されていてもよい。重ね合わせ部分のうちの一部分が接着されている場合、図3及び図4に示すように、第1側縁211を含んで接着されている(第1側縁211から所定幅接着されている)ことが好ましい。
接続用基材6の他方の側端部とラベル基材2の第2側端部22は、重ね合わせ部分の全体が接着されていてもよく、或いは、重ね合わせ部分のうちの一部分が接着されていてもよい。重ね合わせ部分のうちの一部分が接着されている場合、図3及び図4に示すように、第2側縁221を含んで接着されている(第2側縁221から所定幅接着されている)ことが好ましい。
なお、図3及び図4の、符号26は、ラベル基材2と接続用基材6とが接着された部分を示す。
接続用基材6の一方の側端部とラベル基材2の第1側端部21との接着部分26の幅、及び、接続用基材6の他方の側端部とラベル基材2の第2側端部22との接着部分26の幅は、特に限定されないが、例えば、それぞれ独立して、0.5mm以上重ね合わせ部分の幅以下であり、好ましくは、1mm〜5mmである。なお、前記接続用基材6の一方の側端部とラベル基材2の第1側端部21の重ね合わせ部分の幅及び接続用基材6の他方の側端部とラベル基材2の第2側端部22の重ね合わせ部分の幅は、それぞれ独立して、例えば、5mm〜15mmである。
接続用基材6の一方の側端部の外面及び他方の側端部の外面と、ラベル基材2の第1側端部21の内面及び第2側端部22の内面との接着は、接続用基材6とラベル基材2が溶剤接着可能な素材からなる場合には、溶剤を用いて接着される。両基材6,2が溶剤接着困難な素材からなる場合には、接着剤を用いて接着される。
好ましくは、接続用基材6の外面とラベル基材2の内面は、溶剤接着可能な素材から形成され、前記接続用基材6の外面とラベル基材2の内面は、溶剤を用いて直接接着される。粘着剤(例えば粘着テープ)を用いて接続用基材6をラベル基材2に接着すると、粘着剤が部分露出して塵などが付着するおそれがあるが、溶剤を用いて接着することにより、そのような事態を防止できる。
接続用基材6は、ラベル基材2の縦方向全体に亘って接着されている。
向かい合わされたラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221の間には、隙間7を有し、前記隙間7は、第1側端部21と第2側端部22間に貼り付けられた接続用基材6によって維持されている。
前記隙間7の幅は、縦方向において均等でもよく、或いは、縦方向において異なっていてもよい。
前記隙間7の幅(第1側縁211と第2側縁221の間の横方向長さ)は、5mm以下(0mm〜5mm)とされている。なお、隙間7の幅が0mmである場合には、第1側縁211と第2側縁221が重ならずに突き合わされている(接触している)。この場合、厳密に言うと、ラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221の間に隙間がないとも言えるが、0mmを超えると隙間と言え、ここでは、幅が0mmの場合も隙間の範疇に入れている。
好ましくは、前記隙間7の幅は、零を超え5mm以下であり、より好ましくは、1mm〜4.5mmであり、さらに好ましく、1.2mm〜3.5mmであり、特に好ましくは、1.5mm〜3mmである。ただし、縦方向において隙間の幅が異なっている場合には、前記隙間7の幅は、縦方向における平均値(縦方向において、3cmずつ離れた5箇所の平均値)とする。
前記隙間7の幅が零を超え5mm以下の範囲内とすることにより、熱収縮性筒状ラベル1の製造時にラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221が重なり難く且つ熱収縮性筒状ラベル1を熱収縮させた際に隙間7が目立ち難くなる。
[筒状ラベル連続体並びに筒状ラベル連続体及び熱収縮性筒状ラベルの製造方法]
図6は、筒状ラベル連続体11の平面図を示す。ただし、図6では、長尺帯状の筒状ラベル連続体11の一部分を表している。
現実的な製造過程では、熱収縮性筒状ラベル1は、その複数が連続的に繋がった連続体であって扁平状に折り畳まれた筒状ラベル連続体11の形態で提供される。図6の一点鎖線で示す位置において、筒状ラベル連続体11を適宜切断することにより、図2に示すような扁平状の熱収縮性筒状ラベル1が得られる。
熱収縮性筒状ラベル1の元となる前記筒状ラベル連続体11は、例えば、次のようにして製造できる。
図7に示すように、横方向(主たる熱収縮方向)が短手方向とされた長尺帯状の熱収縮性フィルム原反3Aの一方面に、接着剤を塗布して接着剤層(図示せず)をベタ状に設け、長尺帯状の装飾ウェブ層原反5A(例えば、不織布原反など)を、その熱収縮性フィルム原反3Aの一方面に重ね合わせ、接着剤層を介して接着させる。接着後に得られた積層体の短手方向両側部35A,35Aを、スリッター99を用いて長手方向に切除することにより、熱収縮性フィルム原反3A/接着剤層/装飾ウェブ層原反5Aからなるラベル基材原反2Aが得られる。なお、前記切除によって得られたラベル基材原反2Aは、その第1側縁及び第2側縁にまで接着剤層が存在しており、第1側縁及び第2側縁において装飾ウェブ層原反5Aと熱収縮性フィルム原反3Aがしっかりと接着している。
次に、図8に示すように、短手方向に主として熱収縮する前記ラベル基材原反2Aの第1側端部21Aに、横方向(主たる熱収縮方向)が短手方向とされた長尺帯状の接続用基材原反6Aの一方の側端部を、溶剤などを用いて接着する。第1側端部21Aの内面に接続用基材原反6Aが接合されたラベル基材原反2Aの短手方向を筒周り方向としてラベル基材原反2Aを丸めながら、そのラベル基材原反2Aの第2側端部22Aの内面に接続用基材原反6Aの他方の側端部を、溶剤などを用いて接着する。
このようにして、長尺帯状の筒状ラベル連続体11が得られ、その筒状ラベル連続体11を扁平状に折り畳むことにより、図6に示す筒状ラベル連続体11が得られる。この筒状ラベル連続体11を所定長さで切断することにより、上記熱収縮性筒状ラベル1が得られる。
ところで、接続用基材原反6Aの他方の側端部を接着する際には、第1側縁211Aに第2側縁221Aが重ならないように、接続用基材原反6Aをラベル基材原反2Aの第2側端部22Aに接着する。例えば、第1側縁211Aと第2側縁221Aが突き合わされるようにして、接続用基材原反6Aをラベル基材原反2Aの第2側端部22Aに接着する。得られた筒状ラベル連続体11は、隙間が目立たず、これから得られた熱収縮性筒状ラベル1も隙間が目立たない。
他方で、機械的製造過程において、第1側縁211Aと第2側縁221Aを突き合わせる(接触させる)ことは困難なことがある。それ故、ラベル基材原反2Aの第1側縁211Aと第2側縁221Aの間に、5mm以下の隙間7が生じるように、接続用基材原反6Aをラベル基材原反2Aの第2側端部22Aに接着してもよい。このように第1側縁211Aと第2側縁221Aの間に5mm以下の隙間7が生じるように製造機械を設定し、接続用基材原反6Aを接着する。
長尺帯状のラベル基材原反2Aに長尺帯状の接続用基材原反6Aを長手方向に連続的に接着していく機械的製造過程においては、ラベル基材原反2A及び/又は接続用基材原反6Aが短手方向に僅かにずれることがある。第1側縁211Aに第2側縁221Aが重ならないように(つまり、5mm以下の隙間7が生じるように)設定しておくことにより、熱収縮性筒状ラベル1の製造時に、ラベル基材原反2A及び/又は接続用基材原反6Aが短手方向に僅かにずれた場合であっても、第1側縁211Aと第2側縁221Aが重なることを防止できる。
[熱収縮性筒状ラベルの使用例]
本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、従来と同様に、被着体に熱収縮装着して使用される。
被着体としては、特に限定されず、内容物が充填された容器の他、おもちゃや機械部品などの物品そのものなどが挙げられる。また、本発明の熱収縮性筒状ラベル1を複数の被着体を結束するように装着してもよい。
本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、装着後の外観が良好であるので、被着体として容器に装着することが好適である。
容器9は、例えば、図9に示すように、胴部91と、胴部91の上方に形成され且つ上方に向かうに従って縮径した肩部92と、肩部92の上方に設けられた注出口を塞ぐキャップ部93と、を有する。
容器9に充填される内容物は、特に限定されず、化粧品、医薬品、ジュースなどの飲料、食用油や醤油などの調味料、食品、液体洗剤や詰替え用シャンプーなどのサニタリー品などが挙げられる。
図9に示すように、この容器9の外側に、筒状に開いた熱収縮性筒状ラベル1を挿入した後、加熱することにより、熱収縮性筒状ラベル1が容器9に装着されたラベル付き容器10が得られる(図10参照)。
加熱処理は、特に限定されないが、熱収縮性筒状ラベル1の温度が85℃〜100℃、好ましくは90℃〜97℃となるまで実施することが好ましい。加熱方法としては、例えば、熱風トンネルやスチームトンネルを通過させる方法、赤外線などの輻射熱で加熱する方法などが挙げられる。加熱時間は、4〜20秒が好ましい。
図10に示すラベル付き容器10は、熱収縮性筒状ラベル1が胴部91及び肩部92の一部分に熱収縮装着されている(いわゆるハーフフルシュリンク)。なお、熱収縮性筒状ラベル1を容器9の胴部91、肩部92及びキャップ部93にかけて熱収縮装着してもよい(いわゆるフルシュリンク)。
本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、接続用基材6が筒状のラベル基材2の内側に貼り付けられているので、被着体に装着された熱収縮性筒状ラベル1の外側から接続用基材6が見えることはない。このため、接続用基材6によって熱収縮性筒状ラベル1の外観が損なわれることはない。
さらに、前記接続用基材6の筒周り方向の80℃における20%収縮時間が、前記ラベル基材2の筒周り方向の80℃における20%収縮時間よりも短いので、熱収縮性筒状ラベル1を加熱し始めると、ラベル基材2よりも接続用基材6の方が早く且つ大きく筒周り方向に収縮するようになる。ラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221の間を接続している接続用基材6が筒周り方向に収縮すると、熱収縮前の隙間7の幅(向かい合った第1側縁211と第2側縁221の間隔)が、図10に示すように、熱収縮後には小さくなる。このため、加熱前に第1側縁211と第2側縁221の間に5mm以下の隙間7を有している熱収縮性筒状ラベル1であっても、被着体に熱収縮装着された後にあっては、外観上、ラベル基材2の第1側縁211と第2側縁221の隙間7が目立ち難くなる。
また、接続用基材6として、接続用基材6の筒周り方向の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率がラベル基材2の筒周り方向の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きいもの、又は/及び、接続用基材6の筒周り方向の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率がラベル基材2の筒周り方向の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きいものを用いることにより、加熱前に第1側縁211と第2側縁221の間に5mm以下の隙間7を有している熱収縮性筒状ラベル1であっても、熱収縮前の隙間7の幅を、熱収縮後に可及的に小さくでき、隙間7が殆ど目立たないラベル付き容器10が得られる。
なお、加熱前に第1側縁211と第2側縁221の間が0mmの熱収縮性筒状ラベル1にあっては、加熱後においてもその間が開くことはないので、加熱後も好ましい外観を有する。
[熱収縮性筒状ラベルの変形例]
本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、上記で説明したように、装飾層5としてデザイン印刷層が熱収縮性フィルム3に設けられているラベル基材2から形成されていてもよい。好ましくは、熱収縮性筒状ラベル1は、少なくとも繊維含有層(不織布など)及びデザイン印刷層を装飾層5として含むラベル基材2から形成される。デザイン印刷層は、通常、熱収縮性フィルム3の外面及び/又は内面に直接印刷されていることが好ましい。
図11(a)は、デザイン印刷層8が、熱収縮性フィルム3の外面に設けられている熱収縮性筒状ラベル1を示し、図11(b)は、デザイン印刷層8が、熱収縮性フィルム3の内面に設けられている熱収縮性筒状ラベル1を示す。図11(a)、(b)は、熱収縮性筒状ラベル1のうち、接続用基材6の付近(図4と同様な箇所)を拡大した断面図である。
図11(a)において、デザイン印刷層8を熱収縮性フィルム3の外面に設ける場合には、デザイン印刷層8は、第1側端部21及び第2側端部22に少なくとも設けられていることが好ましい。図11(b)において、デザイン印刷層8を熱収縮性フィルム3の内面に設ける場合には、デザイン印刷層8は、接続用基材6が重ね合わされる範囲(ただし、ラベル基材2と接続用基材6の接着部分を除く)に少なくとも設けられていることが好ましい。このようにデザイン印刷層8を設けることにより、熱収縮性筒状ラベル1の外観上、縦方向に延びる筋状の線模様が生じることを防止できる。
1 熱収縮性筒状ラベル
11 筒状ラベル連続体
2 ラベル基材
21 ラベル基材の第1側端部
211 ラベル基材の第1側縁
22 ラベル基材の第2側端部
221 ラベル基材の第2側縁
3 熱収縮性フィルム
4 接着剤層
5 装飾層
6 接続用基材
7 隙間

Claims (7)

  1. 熱収縮性フィルムを有し且つ第1側縁と第2側縁を向かい合わせて筒状に形成されたラベル基材と、前記ラベル基材の第1側縁と第2側縁の間を接続する接続用基材と、を有する熱収縮性筒状ラベルにおいて、
    前記ラベル基材の第1側縁と第2側縁の間が5mm以下となるようにして、前記接続用基材が、前記ラベル基材の第1側端部の内面と第2側端部の内面に跨がって貼り付けられており、
    前記接続用基材の筒周り方向の80℃における20%収縮時間が、前記ラベル基材の筒周り方向の80℃における20%収縮時間よりも短い、熱収縮性筒状ラベル。
  2. 前記接続用基材の筒周り方向の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率が、前記ラベル基材の筒周り方向の80℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きい、請求項1に記載の熱収縮性筒状ラベル。
  3. 前記接続用基材の筒周り方向の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率が、前記ラベル基材の筒周り方向の90℃で5秒間加熱した際の熱収縮率よりも大きい、請求項1または2に記載の熱収縮性筒状ラベル。
  4. 前記ラベル基材が、前記熱収縮性フィルムと、前記熱収縮性フィルムの外面側に積層された装飾層と、を有し、前記装飾層が、前記熱収縮性フィルムの第1側縁を含む第1側端部及び第2側縁を含む第2側端部に少なくとも積層されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱収縮性筒状ラベル。
  5. 前記装飾層が、前記熱収縮性フィルムの第1側縁及び第2側縁にまで存在する接着剤層を介して、前記熱収縮性フィルムの外面に積層接着されている、請求項4に記載の熱収縮性筒状ラベル。
  6. 前記装飾層が、不織布を含む、請求項4または5に記載の熱収縮性筒状ラベル。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の熱収縮性筒状ラベルが連続的に繋がっている、筒状ラベル連続体。
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