JP2020046299A - 検知装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定対象の表面電位を正確に測ることができるように、測定対象と電極の距離を正確に測れるようにする。【解決手段】検知装置は、第1検知素子、第2検知素子、基準電圧印加部、制御部を含む。第1検知素子は、第1電極、第2電極、及び、第1電極と第2電極に挟まれる誘電体とを含む。第2検知素子は、第3電極、第4電極、及び、第3電極と第4電極に挟まれる誘電体とを含む。第3電極から測定対象までの距離を測るとき、制御部は、第2電極と第4電極に印加する基準電圧を変化させる。制御部は、基準電圧変化前後の第1電極と第3電極の電位の差を認識する。認識したそれぞれの電位差に基づき、制御部は、第3電極から測定対象までの距離を求める。【選択図】図6

Description

本発明は、測定対象の表面電位に基づき検知を行う検知装置に関する。また、この検知装置を含む画像形成装置に関する。
物体の表面電位に基づき検知を行うセンサーがある。例えば、特許文献1には、物体の表面電位を測るセンサーの一例が特許文献1に記載されている。
具体的に、特許文献1には、感光体の表面の電位分布の変化によって電位センサーの検出部に誘導電流を発生させ、発生した誘導電流を検出して解析を行い、電位分布の変化の幅よりも小さな幅に形成され、棒状の導電体からなる検出部を有するセンサーを用い、検出部をその長手方向が前記感光体の表面の法線方向と平行となるように配置した状態で、電位センサーの検出部に誘導電流を発生させ、発生した誘導電流を検出して積分解析することにより電位分布の変化を測る画像形成方法が記載されている。この構成により、感光体表面における静電潜像の電位分布を高精度に測ろうとする(特許文献1:請求項1、段落[0022]参照)。
特開平11−184176号公報
物体と向かい合う位置に導電体を設け、導電体の電位に基づき、物体の表面電位を測るセンサーがある。特許文献1記載の技術では、端子(プローブ)が設けられる。また、帯電した物体の電界による導電体での電荷の移動に基づき、物体の表面電位を測るセンサーもある。
これらのセンサーでは、導電体での電位や電流の変化は、物体と導電体の距離に大きな影響を受ける。正確に物体の表面電位を測るには、物体と導電体の距離を設計上、仕様上の距離と一致させる必要がある。導電体の取り付けや導電体のサイズに関し、高い精度(正確性)が求められる。また、表面電位を検知する場合、物体と導電体の距離を正確に把握する必要があるという問題がある。
なお、物体の電界による導電体での電荷の移動に基づき表面電位を測るセンサーでは、電荷の移動を発生させるため、導電体に到達する電気力線(電界)を変化させる部材が設けられることがある。電気力線を変化させる部材として、例えば、音叉が用いられる。例えば、導電体と物体の間に音叉が設けられる。音叉は振動(変形)する。この振動により、導電体に到達する電気力線の量が変化する。また、電気力線を変化させる部材として、回転体が用いられることもある。しかし、音叉や回転体を設ける場合、センサーの製造コストが高くなる。また、音叉や回転体を設けるスペースが必要となる。従って、従来の表面電位センサーは、価格が高くなり、小型化が難しいという側面もある。
なお、特許文献1記載の技術では、棒状の導電体と感光体との距離により、検知する表面電位の計測の正確性が左右される。高い精度で導電体を取り付けなくてはならない。導電体の取り付け位置に誤差は許されない。従って、上記の問題を十分に解決できない。
本発明は、上記問題点を鑑み、測定対象の表面電位を正確に測ることができるように、測定対象と電極の距離を正確に測れるようにする。
本発明に係る検知装置は、第1検知素子、第2検知素子、基準電圧印加部、制御部を含む。前記第1検知素子は、第1電極、第2電極、及び、前記第1電極と前記第2電極に挟まれる誘電体とを含む。前記第1検知素子は測定対象の表面電位を検知するための素子である。前記第2検知素子は、第3電極、第4電極、及び、前記第3電極と前記第4電極に挟まれる誘電体とを含む。前記第2検知素子も前記測定対象の表面電位を検知するため素子である。前記基準電圧印加部は、前記第2電極と前記第4電極に同じ大きさの基準電圧を印加する。前記制御部は、演算を行う。前記第1電極と前記第3電極は、測定対象と向かい合う。前記第2電極から前記測定対象までの間隔と、前記第4電極から前記測定対象までの間隔は等しい。前記第1電極から前記測定対象までの距離と、前記第3電極から前記測定対象までの距離は異なる。前記第3電極から前記測定対象までの距離は、前記第1電極から前記測定対象までの距離よりも長い。前記第3電極から前記測定対象までの距離を測るとき、前記制御部は、前記第1電極の電位と前記第3電極の電位を認識する。当該認識後、前記制御部は、前記第2電極と前記第4電極に印加する前記基準電圧を第1基準電圧から第2基準電圧に変化させる。前記制御部は、前記基準電圧変化前の前記第1電極の電位と前記基準電圧変化後の前記第1電極の電位の差を認識する。前記制御部は、記基準電圧変化前の前記第3電極の電位と前記基準電圧変化後の前記第3電極の電位の差を認識する。認識したそれぞれの前記電位差に基づき、前記制御部は、前記第3電極から前記測定対象までの距離を求める。
本発明によれば、測定対象の表面電位を正確に測るため、測定対象と電極の距離を正確に測ることができる。測定対象と電極の距離を正確に測る検知装置を提供することができる。
実施形態に係る複合機の一例を示す図である。 実施形態に係る画像形成部の一例を示す図である。 実施形態に係る表面電位センサー部の一例を示す図である。 実施形態に係る表面電位センサー部の一例を示す図である。 実施形態に係る第2検知素子の一例を示す図である。 実施形態に係る第3電極から感光体ドラムまでの距離の測定の流れの一例を示す図である。 実施形態に係る空気誘電率の測定の流れの一例を示す図である。 実施形態に係る感光体ドラムの表面電位の変化量の測定の一例を示す図である。
以下、図1〜図8を用い、実施形態に係る検知装置の一例を説明する。検知装置として、複合機100を例に挙げて説明する。複合機100は画像形成装置の一種である。本実施形態の説明に記載されている構成、配置等の各要素は発明の範囲を限定せず単なる説明例にすぎない。
(複合機100)
まず、図1を用いて、実施形態に係る複合機100の概要を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
複合機100は制御部1と記憶部2を含む。制御部1は複合機100の動作を制御する。制御部1は制御回路11、画像処理回路12を含む基板である。制御回路11は制御、演算を行う集積回路である。制御回路11は、例えば、CPUである。記憶部2は制御用のプログラムとデータを記憶する。記憶部2は、RAMのような揮発性の記憶装置を含む。また、記憶部2は、ROM、フラッシュROM、HDDのような不揮発性の記憶装置を含む。
制御回路11は、記憶部2の記憶内容に基づき各部の制御、各種の演算処理を行う。画像処理回路12は、印刷用画像データを生成する。印刷ジョブのとき、画像処理回路12は、通信部13が受信した印刷ジョブデータに基づき、印刷用画像データを生成する。画像処理回路12は生成した印刷用画像データに基づき、露光用画像データを生成する。
複合機100は操作パネル3を含む、操作パネル3は、表示パネル31、タッチパネル32、ハードキー33を含む。制御部1は、各種設定画面、操作用画像を表示パネル31に表示させる。操作用画像は、例えば、ボタン、キー、タブである。また、制御部1は使用者への通知を表示パネル31に表示させる。表示パネル31に対し、タッチパネル32が取り付けられる。タッチパネル32はタッチ位置を検知する。タッチパネル32の出力に基づき、制御部1は操作された操作用画像を認識する。
複合機100は印刷部4を含む。印刷部4はトナーを用いて印刷する。印刷部4は給紙部41、用紙搬送部42、画像形成部5、定着部43を含む。制御部1は、給紙部41、用紙搬送部42、画像形成部5、定着部43の動作を制御する。制御部1は、給紙、用紙搬送、トナー像の形成、転写、定着のような印刷関連処理を制御する。
印刷ジョブのとき、制御部1は、用紙を1枚ずつ給紙部41に供給させる。制御部1は供給された用紙を用紙搬送部42に搬送させる。制御部1は、印刷用画像データに基づくトナー像を画像形成部5に形成させる。制御部1は、搬送される用紙へのトナー像の転写を画像形成部5に行わせる。制御部1は用紙のトナー像を定着部43に定着させる。用紙搬送部42は定着後の用紙を機外に排出する。印刷済の用紙は排出トレイ(不図示)に排出される。
複合機100は通信部13を含む。通信部13は、通信用の各種ソケット、通信用回路、通信用ソフトウェアを備える。通信部13は、ネットワークを介して、コンピューター200と通信する。コンピューター200は、例えば、PC、サーバーである。通信部13は、コンピューター200から送信された印刷ジョブデータを受信する。印刷ジョブデータは、例えば、ページ記述言語で記述されたデータを含む。画像処理回路12は、ページ記述言語で記述されたデータに基づき、印刷用画像データを生成する。画像処理回路12は、印刷ジョブデータに含まれる印刷設定に基づき、生成した印刷用画像データを画像処理し、露光用画像データを生成する。そして、制御部1は、受信した印刷ジョブデータに基づく印刷を印刷部4に行わせる。
(画像形成部5)
次に、図2を用いて、実施形態に係る画像形成部5の一例を説明する。図2は、実施形態に係る画像形成部5の一例を示す図である。
図3に示すように、画像形成部5は、感光体ドラム51、帯電装置52、露光装置53、現像装置54、転写ローラー55、クリーニング装置56、除電装置57を含む。給紙部41から供給された用紙が下方から画像形成部5に到達する。画像形成部5は、トナー像を用紙に転写しつつ、定着部43に向けて用紙を送る。
感光体ドラム51は、トナー像形成時(印刷時)、所定の周速度で回転駆動される。感光体ドラム51を回転させるドラムモーター(不図示)が設けられる。トナー像形成時、制御部1は、ドラムモーターを回転させる。感光体ドラム51は、帯電、露光、現像される。その結果、感光体ドラム51は周面にトナー像を担持する(像担持体)。
帯電装置52は、高圧電源(不図示)を含む。高圧電源は、数百V〜千数百Vの範囲内の電圧を生成する。高圧電源が生成した電圧を用いて、帯電装置52は感光体ドラム51の表面を帯電させる。帯電装置52は、表面電位が一定の電位となるように帯電させる。帯電のため、例えば、帯電装置52は、感光体ドラム51と接する帯電ローラーを含む。
露光装置53は、半導体レーザー装置(レーザーダイオード)、ポリゴンミラー53a、ポリゴンモーター53bを含む。ポリゴンミラー53aは、半導体レーザー装置のレーザー光を感光体ドラム51に向けて反射する。ポリゴンモーター53bは、ポリゴンミラー53aを回転させる。露光装置53は、露光用画像データに基づき、レーザー光(光信号、図2で破線で図示)を点消灯する。露光用画像データは、各画素でのレーザーの点消灯を指示するデータである。露光装置53は、帯電後の感光体ドラム51にレーザー光を照射する。露光装置53は、感光体ドラム51の走査と露光を行う。露光用画像データに対応する静電潜像が感光体ドラム51の周面に形成される。
現像装置54はトナーを内部に収容する。また、現像装置54は、トナーを担持する現像ローラー54aを含む。また、現像装置54は、トナーを攪拌する攪拌部材54bを含む。現像ローラー54aと攪拌部材54bを回転させる現像モーター(不図示)が設けられる。制御部1は、印刷時、現像モーターを回転させる。現像モーターの駆動力を受け、現像ローラー54aと攪拌部材54bは回転する。現像ローラー54aは、感光体ドラム51と対向する。現像ローラー54aと感光体ドラム51の軸線は平行である。又、現像ローラー54aと対応する感光体ドラム51との間に、微小な隙間(ギャップ)が設けられる。現像ローラー54aの周面にはトナーの薄層が形成される。
そして、制御部1は、現像のための電圧(バイアス)を現像ローラー54aに印加する。この電圧印加により、トナーが現像ローラーから飛翔する。感光体ドラム51のうち、露光により帯電が解除された部分(画素)に飛翔したトナーが着陸する。これにより、静電潜像がトナーで現像される。制御部1は、トナー像を用紙に転写するための電圧を転写ローラー55に印加する。これにより、感光体ドラム51のトナー像は、搬送される(感光体ドラム51と転写ローラー55のニップを通過する)用紙に転写される。クリーニング装置56は、感光体ドラム51の清掃を行う。除電装置57は、感光体ドラム51の表面の帯電をリセットする。除電装置57は、主走査方向(軸線方向)に沿って、感光体ドラム51に光をあてる。帯電前の感光体ドラム51は、強制的に帯電がリセットされる。感光体ドラム51の表面電位は、グランドに対してゼロVとなる。
(表面電位センサー部6)
次に、図2〜図4を用いて、実施形態に係る表面電位センサー部6の一例を説明する。図3、図4は、実施形態に係る表面電位センサー部6の一例を示す図である。
複合機100(検知装置)は、表面電位センサー部6と基準電圧印加部60を含む。表面電位センサー部6は、感光体ドラム51の表面電位を検知するための部分である。図2に示すように、表面電位センサー部6は、感光体ドラム51に向かい合う位置に設けられる。図2に示すように、表面電位センサー部6は、帯電装置52と現像装置54の間に設けられる。言い換えると、表面電位センサー部6は、帯電装置52と現像装置54の間の感光体ドラム51と対向する。
図3に示すように、表面電位センサー部6は、第1検知素子71、第1増幅回路7a(アンプ)、第2検知素子72、第2増幅回路7b(アンプ)を含む。第1検知素子71と第2検知素子72は、表面電位センサー部6のフレーム(筐体)に取り付けられる。言い換えると、第1検知素子71と第2検知素子72はフレームによりユニット化される。つまり、第1検知素子71と第2検知素子72の位置関係は固定される。
図4を用いて、表面電位センサー部6の具体例を説明する。表面電位センサー部6の測定対象は、感光体ドラム51である。なお、感光体ドラム51はプラスに帯電する。言い換えると、帯電装置52は感光体ドラム51を正極性で帯電させる。感光体ドラム51に対向し、第1検知素子71と第2検知素子72が設けられる。第1検知素子71と第2検知素子72の形状は、例えば、四角柱である。
第1検知素子71には、第1電極T1(第1端子)と第2電極T2(第2端子)が設けられる。感光体ドラム51の法線方向において、第1検知素子71の対向する面のうち、一方に第1電極T1が設けられる。他方に第2電極T2が設けられる。第1電極T1と第2電極T2は導電体である。例えば、第1電極T1と第2電極T2は矩形の板である。第1電極T1と第2電極T2は平行である。第1電極T1と第2電極T2の間に誘電体73が挟まれる。第1電極T1は感光体ドラム51と向かい合う(対向する)。感光体ドラム51の法線と第1電極T1及び第2電極T2の平面が垂直になるように、第1検知素子71が設置される。
第2検知素子72には、第3電極T3(第3端子)と第4電極T4(第4端子)が設けられる。感光体ドラム51の法線方向において、第2検知素子72の対向する面のうち、一方に第3電極T3が設けられる。他方に第4電極T4が設けられる。第3電極T3と第4電極T4は導電体である。例えば、第3電極T3と第4電極T4は矩形の板である。第3電極T3と第4電極T4は平行である。第3電極T3と第4電極T4の間に誘電体73が挟まれる。第3電極T3は感光体ドラム51と向かい合う(対向する)。感光体ドラム51の法線と第3電極T3及び第4電極T4の平面が垂直になるように、第2検知素子72が設置される。
第1増幅回路7aは、第1検知素子71の出力電圧(第1電極T1の電位)を増幅する。第2増幅回路7bは、第2検知素子72の出力電圧(第3電極T3の電位)を増幅する。第1増幅回路7aが増幅した出力(電位)と、第2増幅回路7bが増幅した出力(電位)は、制御部1に入力される。制御部1は、入力された電位に基づき、第1電極T1と第3電極T3の電位の大きさを認識する。
第1増幅回路7aは、2つの入力端子を有する。第1増幅回路7aの一方の入力端子は、第1電極T1(第1検知素子71)と接続される。なお、第1増幅回路7aの一方の入力端子には、抵抗も接続される。第1増幅回路7aの他方の入力端子は、グランドと接続される。第1増幅回路7aは、第1電極T1に生ずる電位を増幅する。
第2増幅回路7bも、2つの入力端子を有する。第2増幅回路7bの一方の入力端子は、第3電極T3(第2検知素子72)と接続される。なお、第2増幅回路7bの一方の入力端子には、抵抗も接続される。第2増幅回路7bの他方の入力端子は、グランドと接続される。第2増幅回路7bは、第3電極T3に生ずる電位を増幅する。
第1増幅回路7aの出力は制御部1に入力される。第1増幅回路7aの出力に基づき、制御部1は第1電極T1の電位を認識する。例えば、制御部1は、第1増幅回路7aの出力電圧を、第1増幅回路7aの増幅率で除すことより、第1電極T1の電位を認識する。また、第2増幅回路7bの出力は、制御部1に入力される。第2増幅回路7bの出力に基づき、制御部1は、第3電極T3の電位を認識する。例えば、制御部1は、第2増幅回路7bの出力電圧を、第2増幅回路7bの増幅率で除すことより、第3電極T3の電位を認識する。
また、複合機100は、基準電圧印加部60を含む。基準電圧印加部60は、第2電極T2(第1検知素子71)と第4電極T4(第2検知素子72)に基準電圧を印加する。基準電圧は直流電圧である。基準電圧印加部60は、複合機100に設けられた電源装置(不図示)が生成する直流電位に基づき、基準電圧を生成する。また、基準電圧印加部60は、電圧可変回路60aを含む。電圧可変回路60aは、基準電圧の大きさを変化させる回路である。例えば、基準電圧印加部60は、第1基準電圧Vref1と第2基準電圧Vref2のうち、何れか一方を第2電極T2と第4電極T4に印加する。例えば、第1基準電圧Vref1の大きさは、第2基準電圧Vref2よりも大きい。
ここで、電極間の間隔や感光体ドラム51と各電極との距離に基づき、制御部1は、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離、空気誘電率ε1、感光体ドラム51の電位の変化量を求める。ここで、空気誘電率ε1は、感光体ドラム51と第1電極T1と第3電極T3の間に存在する空気の誘電率である。
(電極の電位)
次に、図4、図5を用いて、実施形態に係る各電極での電位の考え方を説明する。図5は、実施形態に係る第2検知素子72の一例を示す図である。
図4、図5のφ0は、感光体ドラム51(測定対象)の表面電位を示す。また、φ1は、第3電極T3の電位を示す。φ2は、第2電極T2の電位を示す。また、図4、図5では、ε1は、感光体ドラム51と、第1電極T1及び第3電極T3の間の空気の誘電率を示す(空気誘電率ε1)。また、ε2は、第1検知素子71と第2検知素子72の誘電体73の誘電率を示す(誘電体誘電率ε2)。
また、図4、図5を用いて、各間隔、各距離を定義する。まず、図4のx0は、第2電極T2から測定対象までの間隔である(第1間隔、図1参照)。は、第4電極T4から測定対象までの間隔でもある。言い換えると、第2電極T2から測定対象までの距離と、第4電極T4から測定対象までの距離は等しい。間隔x0は、感光体ドラム51の法線方向(電極平面に垂直な方向)での距離である
図4でのx1は、第2検知素子72の電極間の間隔である(第2間隔)。間隔x1は、感光体ドラム51の法線方向(電極平面に垂直な方向)での第3電極T3と第4電極T4の距離である。なお、間隔x1は既知の値である(図1参照)。
図4でのx1’は、第1検知素子71の電極間の間隔である(第3間隔)。言い換えると、間隔x1’は、感光体ドラム51の法線方向(電極平面に垂直な方向)での第1電極T1と第2電極T2の距離である。なお、間隔x1’も既知の値である(図1参照)。
図4でのαは、第1電極T1と第3電極T3の電極間の間隔である(第4間隔)。言い換えると、間隔αは、感光体ドラム51の法線方向(電極平面に垂直な方向)での第1電極T1と第3電極T3の距離である。間隔αは第1電極T1から感光体ドラム51への距離と、第3電極T3から感光体ドラム51への距離の差の絶対値ともいえる。なお、間隔αも既知の値である(図1参照)。
これらの間隔を用いることにより、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離は、(x0−x1)で表し得る(図4参照)。また、第1電極T1と感光体ドラム51の距離は、(x0−x1’)で表し得る(図4参照)。間隔αは(x0−x1’)−(x0−x1’)で表し得る。
図5に示す空間(感光体ドラム51に対向させて表面電位センサー部6を設置した空間)での第3電極T3の電位φ1は、以下の式1により表される。式1は、ポアソン方程式を解くことにより求められる。
Figure 2020046299
φ0=感光体ドラム51(測定対象)の表面電位
φ1=第3電極T3の電位
φ2=第4電極T4の電位(基準電圧)
x0=第4電極T2から感光体ドラム51までの距離
x1=第2検知素子72の電極間の間隔
ε1=空気の誘電率
ε2=誘電体73の誘電率
式1に示すように、第1電極T1の電位φ1を求める式は、感光体ドラム51(測定対象)の表面電位φ0の項(右辺第1項)と、第2電極T2の電位φ2の項(右辺第2項)からなる。
また、感光体ドラム51の表面電位を固定したまま、第4電極T4の電位(基準電圧)を変化させたとき、第3電極T3の電荷移動量Δρbは、以下の式2で表される。
Figure 2020046299
Δφ3=第3電極T3の電位の変化量
Δφ2=第4電極T4の電位(基準電圧)の変化量
x0=第2電極T2から感光体ドラム51までの距離
x1=第2検知素子72の電極間の間隔
x0−x1=第3電極T3から感光体ドラム51までの距離
ε1=空気の誘電率
ε2=誘電体73の誘電率
式2に示すように、感光体ドラム51の帯電電位を固定したまま、基準電圧を変化させたとき、第3電極T3での電荷移動量Δρbは、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離に比例して変化する。また、第3電極T3での電荷移動量Δρbは、誘電体誘電率ε2の影響を受ける。
式2を(x0−x1)で解くと、以下の式3が得られる。
Figure 2020046299
また、感光体ドラム51の表面電位を固定したまま、第2電極T2の電位(基準電圧)を変化させたとき、第1電極T1での電荷移動量Δρaは、式2と同様に以下の式4で表される。
Figure 2020046299
Δφ1=第1電極T1の電位の変化量
Δφ2=第2電極T2の電位(基準電圧)の変化量
x0=第2電極T2から感光体ドラム51までの距離
x1’=第1検知素子71の電極間の間隔
x0−x1’=第1電極T1から感光体ドラム51までの距離
ε1=空気の誘電率
ε2=誘電体73の誘電率
式4に示すように、感光体ドラム51の帯電電位を固定したまま、基準電圧を変化させたとき、第1電極T1での電荷移動量Δρaは、第1電極T1から感光体ドラム51までの距離(x0−x1’)に比例して変化する。また、電荷移動量Δρaは、誘電体誘電率ε2の影響を受ける。
式4を(x0−x1’)で解くと、以下の式5が得られる。
Figure 2020046299
式3と同様の式となる。
また、反対に、基準電圧を固定したまま、感光体ドラム51の帯電電位を変化させたとき、第3電極T3での電荷移動量Δρは、以下の式6で表される。
Figure 2020046299
Δφ0=感光体ドラム51(測定対象)の電位の変化量
Δφ3=第3電極T3の電位の変化量
x0=第4電極T2から感光体ドラム51までの距離
x1=第2検知素子の電極間の間隔
x0−x1=第3電極T3から感光体ドラム51までの距離
ε1=空気の誘電率
ε2=誘電体73の誘電率
式6に示すように、基準電圧を固定したまま、感光体ドラム51の帯電電位を変化させたとき、第3電極T3の電荷移動量Δρは、感光体ドラム51の電位の変化量に比例して変化する。また、第3電極T3の電荷移動量Δρは、空気誘電率ε1の影響を受ける。
式6をΔφ0で解くと、以下の式7が得られる。
Figure 2020046299
このように、検知装置(複合機100)では、感光体ドラム51の表面電位の変化量を検知することもできる。電荷移動量Δρ、空気誘電率ε1、誘電体誘電率ε2、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離、第2検知素子72の電極間の間隔に基づき、表面電位の変化量を求めることができる。
(感光体ドラム51の表面電位の変化量の測定)
次に、図4〜図8を用いて、実施形態に係る感光体ドラム51の表面電位の変化量の測定の一例を説明する。図6は、実施形態に係る第3電極T3から感光体ドラム51までの距離の測定の流れの一例を示す図である。図7は、実施形態に係る空気誘電率ε1の測定の流れの一例を示す図である。図8は、実施形態に係る感光体ドラム51の表面電位の変化量の測定の一例を示す図である。
式5を式3で除して、式を整理すると、第3電極T3と感光体ドラム51の距離(x0−x1)を求める式を得ることができる。以下、式8から式14により、式の整理を説明する。
Figure 2020046299
(x0−x1’)を(x0−x1)で除すことにより、空気の誘電率を消すことができる。空気の誘電率は環境により変化する。例えば、湿度、気温の影響を受ける。計算式から空気の誘電率を除くことで、検知結果の精度を落とす要因を取り除くことができる。
ここで、x1’=x1+αの関係を、式8の左辺に代入すると以下の式9が得られる。
Figure 2020046299
式9をさらに整理すると式10となる。
Figure 2020046299
式10の1を右辺に移動させた式が式11となる。
Figure 2020046299
式11の右辺を分数に統合すると式12が得られる。
Figure 2020046299
式12の分母と分子を入れ替えると、式13となる。
Figure 2020046299
式13の両辺にαを乗ずると式14が得られる。
Figure 2020046299
式14は、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離を求めるための式を示す。式14により、制御部1は、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離を求める。
次に、図6を用いて、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離(x0−x1)の測定の流れの一例を説明する。図6のスタートは、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離の測定を開始する時点である。第3電極T3から感光体ドラム51までの距離の測定は、予め定められた時点に行われる。例えば、感光体ドラム51の表面電位の測定を開始する前の前処理として、制御部1は、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離の測定を行う。
なお、複合機100の主電源投入により、制御部1、表面電位センサー部6、基準電圧印加部60が起動したとき、制御部1は、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離(x0−x1)を測ってもよい。また、主電源投入後、複合機100の主電源投入が投入されている間、一定時間ごとに制御部1は、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離(x0−x1)を測ってもよい。
まず、制御部1は、第1電極T1の電位と第3電極T3の電位を認識する(ステップ♯11)。第1増幅回路7aと第2増幅回路7bの出力に基づき、制御部1は第1電極T1と第3電極T3の電位を認識する。
次に、制御部1は、第2電極T2と第4電極T4に印加する基準電圧を基準電圧印加部60に変化させる(ステップ♯12)。例えば、制御部1は、基準電圧印加部60に小さくさせる。例えば、制御部1は、基準電圧を第1基準電圧Vref1から第2基準電圧Vref2に変化させる。基準電圧の変化量は予め定められる。例えば、第2基準電圧Vref2の大きさは、第1基準電圧Vref1の1/2程度としてもよい。
そして、制御部1は、基準電圧変化後の第1電極T1の電位と第3電極T3の電位を認識する(ステップ♯13)。第1増幅回路7aと第2増幅回路7bの出力に基づき、制御部1は第1電極T1と第3電極T3の電位を認識する。
続いて、制御部1は、第3電極T3の電位の変化量(Δφ3)と第1電極T1の電位の変化量(Δφ1)を認識する(ステップ♯14)。次に、式2のΔρb=ε2×Δφ3/x12に基づき、制御部1は、第3電極T3の電荷移動量Δρbを求める(ステップ♯15)。また、次に、式2のΔρb=ε2×Δφ1/(x1’)2に基づき、制御部1は、第1電極T1の電荷移動量Δρaを求める(ステップ♯16)。
次に、制御部1は、式14を計算に必要な値を記憶部2から読み出す(ステップ♯17)。制御部1は、既知の値を記憶部2から読み出す。具体的に、間隔x1(第2間隔、第2検知素子72の電極間の間隔)、間隔x1’(第3間隔、第1検知素子71の電極間の間隔)、間隔α(第4間隔、第1電極T1と第3電極T3の電極間の間隔)、誘電体誘電率ε2を読み出す。
記憶部2は、間隔x1(第2間隔)、間隔x1’(第3間隔)、間隔α(第4間隔)、誘電体誘電率ε2を不揮発的に記憶する(図1参照)。間隔x1、間隔x1’、間隔α、誘電体誘電率ε2は予め決まっている。言い換えると、間隔x1、間隔x1’、間隔α、誘電体誘電率ε2は、仕様上(設計上)、既知である。
そして、制御部1は、式14に基づき、第1電極T1から感光体ドラム51までの距離(第1電極T1から感光体ドラム51までの距離)を求める(ステップ♯18)。具体的に、制御部1は、基準電圧の変化量(第1基準電圧Vref1から第2基準電圧Vref2を減じた値)、求めた第3電極T3の電荷移動量Δρb、求めた第1電極T1の電荷移動量Δρa、既知の値(間隔x1(第2間隔)、間隔x1’(第3間隔)、間隔α(第4間隔)、誘電体誘電率ε2)を式14に代入して演算する。制御部1は、求めた第3電極T3から感光体ドラム51までの距離を記憶部2に記憶させる(ステップ♯19)。そして、本フローは終了する(エンド)。
次に、図7を用いて、実施形態に係る空気誘電率ε1の算出の一例を説明する。まず、感光体ドラム51(測定対象)の表面電位の変化量は、式7により求めることができる。式7の計算では、空気誘電率ε1が用いられる。空気誘電率ε1は、温度、湿度の影響を受ける。つまり、空気誘電率ε1は、環境により変化する。時と場合により、実際の空気誘電率ε1はばらつく。正確に感光体ドラム51の表面電位を測るには、計測時の空気誘電率ε1の正確な値を得る必要がある。
式3を空気誘電率ε1について解くと、以下の式15が得られる。
Figure 2020046299
この式に基づき、制御部1は、空気誘電率ε1を求める。
図7を用いて、空気誘電率ε1の測定の流れの一例を説明する。図7のスタートは、空気誘電率ε1の測定を開始する時点である。空気誘電率ε1の測定は、予め定められた時点に行われる。例えば、感光体ドラム51の表面電位の測定を開始する前の前処理として、制御部1は、空気誘電率ε1の測定を行う。制御部1は、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離の測定後、空気誘電率ε1の測定を行う。
まず、制御部1は、式7の計算に必要な第3電極T3の電荷移動量Δρb、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離、基準電圧の変化量を認識する(ステップ♯21)。図6のフローチャートにて、制御部1は、第3電極T3の電荷移動量Δρb、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離を認識済である。また、制御部1は、基準電圧の変化量も認識している。
次に、制御部1は、式15の計算(空気誘電率ε1の算出)に必要な値を記憶部2から読み出す(ステップ♯22)。制御部1は、既知の値を記憶部2から読み出す。具体的に、間隔x1(第2検知素子72の電極間の間隔、第2間隔)、誘電体誘電率ε2を読み出す。
そして、制御部1は、式15に基づき、空気誘電率ε1を求める(ステップ♯23)。具体的に、制御部1は、求めた第3電極T3から感光体ドラム51までの距離、求めた第3電極T3の電荷移動量Δρb、基準電圧の変化量、既知の値(間隔x1(第2間隔)、誘電体誘電率ε2)を式15に代入して演算する。制御部1は、求めた空気誘電率ε1を記憶部2に記憶させる(ステップ♯24)。そして、本フローは終了する(エンド)。
次に、図8を用いて、実施形態に係る感光体ドラム51の表面電位の変化量の測定の一例を説明する。制御部1は感光体ドラム51の帯電が適切か否かを確認するため、表面電位の変化量を量る。感光体ドラム51(測定対象)の表面電位の変化量は、式7により求めることができる。感光体ドラム51の表面電位の変化量の測定は、空気誘電率ε1の測定後、行われる。例えば、制御部1は、印刷の開始前に感光体ドラム51の表面電位の変化量の測定を行う。
まず、制御部1は、感光体ドラム51の周面を帯電させる(ステップ♯31)。制御部1は、感光体ドラム51の表面を帯電装置52に均一に帯電させる。また、制御部1は、第2電極T2と第4電極T4に第1基準電圧Vref1を印加させる(ステップ♯32)。感光体ドラム51の表面電位の変化量の測定中、制御部1は、第2電極T2と第4電極T4に印加する電位を固定する。
そして、制御部1は、第3電極T3の電位を認識する(ステップ♯33)。第2増幅回路7bの出力に基づき、制御部1は第3電極T3の電位を認識する。次に、制御部1は、感光体ドラム51の表面電位を変化させる(ステップ♯34)。例えば、制御部1は、帯電装置52に帯電を停止させる。さらに、制御部1は除電装置57を動作させる。そして、制御部1は、表面電位変化後の第3電極T3の電位を認識する(ステップ♯35)。第2増幅回路7bの出力に基づき、制御部1は表面電位変化後の第3電極T3の電位を認識する。
続いて、制御部1は、第3電極T3の電位の変化量を認識する(ステップ♯36)。制御部1は、感光体ドラム51の表面電位変化前の第3電極T3の電位と表面電位変化後の第3電極T3の電位の差の絶対を求める。
次に、式6のΔρ=ε2×Δφ1/x12に基づき、制御部1は、第3電極T3の電荷移動量Δρを求める(ステップ♯37)。
また、制御部1は、式7の計算に必要な空気誘電率ε1と第3電極T3から感光体ドラム51までの距離を認識する(ステップ♯38)。図6のフローチャートにて、制御部1は、第3電極T3から感光体ドラム51までの距離を求めている。また、図7のフローチャートにて、制御部1は、空気誘電率ε1を求めている。次に、制御部1は、式7の計算に必要な値を記憶部2から読み出す(ステップ♯39)。制御部1は、既知の値を記憶部2から読み出す。具体的に、間隔x1(第2間隔)(第2検知素子72の電極間の間隔)、誘電体誘電率ε2を読み出す。
そして、制御部1は、式7に基づき、表面電位の変化量を求める(ステップ♯310)。具体的に、制御部1は、求めた第3電極T3から感光体ドラム51までの距離、求めた空気誘電率ε1、求めた第3電極T3の電位の変化量、求めた第3電荷移動量ρ3、既知の値(間隔x1(第2間隔)、誘電体誘電率ε2)を式7に代入して演算する。制御部1は、求めた表面電位の変化量を記憶部2に記憶させる(ステップ♯311)。そして、本フローは終了する(エンド)。
なお、感光体ドラム51の表面電位の変化量が予め定められた下限値よりも小さいとき、制御部1は、帯電異常を表示パネル31に表示させてもよい。また、感光体ドラム51の表面電位の変化量が予め定められた閾値よりも小さいとき、制御部1は、帯電装置52による帯電電位を所定値分大きくしてもよい。なお、閾値は下限値よりも大きい。
このようにして、実施形態に係る検知装置(複合機100)は、第1検知素子71、第2検知素子72、基準電圧印加部60、制御部1を含む。第1検知素子71は、第1電極T1、第2電極T2、及び、第1電極T1と第2電極T2に挟まれる誘電体73とを含む。第1検知素子71は測定対象の表面電位を検知するための素子である。第2検知素子72は、第3電極T3、第4電極T4、及び、第3電極T3と第4電極T4に挟まれる誘電体73とを含む。第2検知素子72も測定対象の表面電位を検知するため素子である。基準電圧印加部60は、第2電極T2と第4電極T4に同じ大きさの基準電圧を印加する。制御部1は、演算を行う。第1電極T1と第3電極T3は、測定対象と向かい合う。第2電極T2から測定対象までの間隔と、第4電極T4から測定対象までの間隔は等しい。第1電極T1から測定対象までの距離と、第3電極T3から測定対象までの距離は異なる。第3電極T3から測定対象までの距離は、第1電極T1から測定対象までの距離よりも長い。第3電極T3から測定対象までの距離を測るとき、制御部1は、第1電極T1の電位と第3電極T3の電位を認識する。当該認識後、制御部1は、第2電極T2と第4電極T4に印加する基準電圧を第1基準電圧Vref1から第2基準電圧Vref2に変化させる。制御部1は、基準電圧変化前の第1電極T1の電位と基準電圧変化後の第1電極T1の電位の差を認識する。制御部1は、記基準電圧変化前の第3電極T3の電位と基準電圧変化後の第3電極T3の電位の差を認識する。認識したそれぞれの電位差に基づき、制御部1は、第3電極T3から測定対象までの距離を求める。
第1検知素子71と第2検知素子72に印加する電位(基準電圧)を変化させるだけで、検知素子の電極から測定対象までの距離(測定距離)を正確に求めることができる。測定対象の表面電位を正確に測るために必要な数値を容易、正確に求めることができる。第1検知素子71と測定対象(感光体ドラム51)との距離を正確に測る装置を提供することができる。
また、第1検知素子71と第2検知素子72が含む誘電体73の材料が同じである。第1検知素子71と第2検知素子72を同じ材料で製造することができる。検知装置を容易に製造することができる。
制御部1は、式14に基づき、第3電極T3から測定対象までの距離を求める。式15のx0−x1は、第3電極T3から測定対象までの距離である。x0は、第4電極T4から測定対象までの間隔である。x1は、第3電極T3と第4電極T4の間隔である。x1’は、第1電極T1と第2電極T2の間隔である。αは、第1電極T1と第3電極T3の間隔である。Δρaは、基準電圧を変化させたときの第1電極T1の電荷移動量である。Δρbは、基準電圧を変化させたときの第3電極T3の電荷移動量である。ε2は、第1検知素子71と第2検知素子72の誘電体73の誘電率である。Δφ2は、基準電圧の変化量である。演算により、検知素子の電極から測定対象までの距離を求めることができる。しかも、距離の演算では、測定対象と電極の間の空気の誘電率が用いられない。空気の誘電率は、環境(例えば、温度、湿度)の影響を受ける。環境に依存する値を用いないで演算を行うので、正確に距離を求めることができる。
また、制御部1は、求めた第3電極T3から測定対象までの距離に基づき、第2検知素子72と測定対象の間の空気の誘電率である空気誘電率ε1を求める。演算により、現在の空気誘電率ε1を求めることができる。
制御部1は、式15により空気誘電率ε1を求める。式15において、x0−x1は、求めた第3電極T3から測定対象までの距離である。x0は、第2電極T2から測定対象までの間隔である。x1は、第1電極T1と第2電極T2の間隔である。ε1は、空気誘電率ε1である。ε2は、第2検知素子72の誘電体73の誘電率である。Δρbは、基準電圧を変化させたときの第3電極T3の電荷移動量である。Δφ2は、基準電圧の変化量である。演算により、現在の空気誘電率ε1を求めることができる。測定距離を利用して、現在の空気誘電率ε1を求めることができる。
また、制御部1は、求めた第3電極T3から測定対象までの距離と空気誘電率ε1に基づき、測定対象の電位の変化量を求める。演算により、測定対象の表面電位の変化量を求めることができる。
具体的に、測定対象の電位の変化量を求めるとき、制御部1は、第1基準電圧Vref1を第2電極T2と第4電極T4に基準電圧印加部60に印加させる。また、制御部1は、式7により測定対象の電位の変化量を求める。式7において、x0−x1は、求めた第3電極T3から測定対象までの距離である。x0は、第2電極T2から測定対象までの間隔である。x1は、第1電極T1と第2電極T2の間隔である。ε1は、求めた空気誘電率ε1である。ε2は、第1検知素子71の誘電体73の誘電率である。Δφ0は、測定対象の電位の変化量である。Δρは、第3電極T3の電荷移動量である。演算により、求めた距離(第3電極T3から感光体ドラム51までの距離)や正確な空気誘電率ε1に基づき、測定対象の表面電位の変化量を求めることができる。正確に表面電位の変化量を求めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、画像処理装置、画像形成装置、画像処理システムに利用可能である。
100 複合機(検知装置) 1 制御部
51 感光体ドラム(測定対象) 60 基準電圧印加部
71 第1検知素子 72 第2検知素子
73 誘電体 T1 第1電極
T2 第2電極 T3 第3電極
T4 第4電極 Vref1 第1基準電圧
Vref2 第2基準電圧 ε1 空気誘電率

Claims (7)

  1. 第1電極、第2電極、及び、前記第1電極と前記第2電極に挟まれる誘電体とを含み、測定対象の表面電位を検知するための第1検知素子と、
    第3電極、第4電極、及び、前記第3電極と前記第4電極に挟まれる誘電体とを含み、前記測定対象の表面電位を検知するための第2検知素子と、
    前記第2電極と前記第4電極に同じ大きさの基準電圧を印加する基準電圧印加部と、
    演算を行う制御部と、を含み、
    前記第1電極と前記第3電極は、測定対象と向かい合い、
    前記第2電極から前記測定対象までの間隔と、前記第4電極から前記測定対象までの間隔は等しく、
    前記第1電極から前記測定対象までの距離と、前記第3電極から前記測定対象までの距離は異なり、
    前記第3電極から前記測定対象までの距離は、前記第1電極から前記測定対象までの距離よりも長く、
    前記第3電極から前記測定対象までの距離を測るとき、
    前記制御部は、
    前記第1電極の電位と前記第3電極の電位を認識し、
    当該認識後、前記第2電極と前記第4電極に印加する前記基準電圧を第1基準電圧から第2基準電圧に変化させ、
    前記基準電圧変化前の前記第1電極の電位と前記基準電圧変化後の前記第1電極の電位の差を認識し、
    前記基準電圧変化前の前記第3電極の電位と前記基準電圧変化後の前記第3電極の電位の差を認識し、
    認識したそれぞれの前記電位差に基づき、前記第3電極から前記測定対象までの距離を求めることを特徴とする検知装置。
  2. 前記第1検知素子と前記第2検知素子が含む前記誘電体の材料が同じであることを特徴とする請求項1に記載の検知装置。
  3. 前記制御部は、以下の式により前記第3電極から前記測定対象までの距離を求め、
    Figure 2020046299
    x0−x1は、前記第3電極から前記測定対象までの距離であり、
    x0は、前記第4電極から前記測定対象までの間隔であり、
    x1は、前記第3電極と第4電極の間隔であり、
    x1’は、前記第1電極と第2電極の間隔であり、
    αは、前記第1電極と第3電極の間隔であり、
    Δρaは、前記第1電極の電荷移動量であり、
    Δρbは、前記第3電極の電荷移動量であり、
    ε2は、前記第1検知素子と前記第2検知素子の前記誘電体の誘電率であり、
    Δφ2は、前記基準電圧の変化量であることを特徴とする請求項2記載の検知装置。
  4. 前記制御部は、求めた前記第3電極から前記測定対象までの距離に基づき、前記第2検知素子と前記測定対象の間の空気の誘電率である空気誘電率を求めることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の検知装置。
  5. 前記制御部は、以下の式により前記空気誘電率を求め、
    Figure 2020046299
    x0−x1は、求めた前記第3電極から前記測定対象までの距離であり、
    x0は、前記第2電極から前記測定対象までの間隔であり、
    x1は、前記第1電極と第2電極の間隔であり、
    ε1は、前記空気誘電率であり、
    ε2は、前記第1検知素子の前記誘電体の誘電率であり、
    Δρbは、前記第3電極の電荷移動量であり、
    Δφ2は、前記基準電圧の変化量であることを特徴とする請求項5記載の検知装置。
  6. 前記制御部は、求めた前記第3電極から前記測定対象までの距離と前記空気誘電率に基づき、前記測定対象の電位の変化量を求めることを特徴とする請求項4又は5に記載の検知装置。
  7. 前記測定対象の電位の変化量を求めるとき、
    前記制御部は、
    前記第1基準電圧を前記第2電極と前記第4電極に前記基準電圧印加部に印加させ、
    以下の式により前記測定対象の電位の変化量を求め、
    Figure 2020046299
    x0−x1は、求めた前記第3電極から前記測定対象までの距離であり、
    x0は、前記第2電極から前記測定対象までの間隔であり、
    x1は、前記第1電極と第2電極の間隔であり、
    ε1は、求めた前記空気誘電率であり、
    ε2は、前記第1検知素子の前記誘電体の誘電率であり、
    Δφ0は、前記測定対象の電位の変化量であり、
    Δρは、前記第3電極の電荷移動量であることを特徴とする請求項6記載の検知装置。
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