JP2020042222A - 感光性樹脂組成物、感光性フィルム、デバイス及びレジストパターンの形成方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性フィルム、デバイス及びレジストパターンの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】20μmを超える厚さを有する感光層であっても、解像性及びHAST耐性に優れるレジストパターンを形成できる感光性樹脂組成物を提供すること。【解決手段】本発明の感光性樹脂組成物は、(A)多官能フェノールノボラック型エポキシ樹脂と、(B)オニウムボレート塩及びオニウムガレート塩からなる群より選択される少なくとも1種のオニウム塩を含む光感応性酸発生剤と、を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、感光性フィルム、デバイス及びレジストパターンの形成方法に関する。
半導体素子又はプリント配線板の製造においては、微細なパターンを形成するために、例えば、ネガ型感光性樹脂組成物が使用されている。この方法では、感光性樹脂組成物の塗布等によって、基材(半導体素子の場合はチップ、プリント配線板の場合は基板)上に感光層を形成し、所定のパターンを通して活性光線を照射することで露光部を硬化させる。さらに、現像液を用いて未露光部を選択的に除去することで、基材上に感光性樹脂組成物の硬化膜であるレジストパターンを形成する。そのため、感光性樹脂組成物には、活性光線に対する高い感度を有すること、微細なパターンを形成できること(解像性)等に優れることが求められる。そこで、アルカリ水溶液に可溶なノボラック樹脂、エポキシ樹脂及び光酸発生剤を含有する感光性樹脂組成物、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性エポキシ化合物及び光カチオン重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物等が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
半導体素子に用いられる表面保護膜及び層間絶縁膜としては、耐熱性、電気特性、機械特性等の絶縁信頼性が求められる。そこで、上記感光性樹脂組成物に架橋性モノマーを更に含有する感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
一方、近年、電子機器の高性能化に伴い、半導体素子の高集積化及び高信頼性化が年々進んでいる。半導体素子の高集積化に伴い、更なる微細なパターンの形成及び半導体素子全体の薄膜化が求められる。しかし、上記半導体素子全体の薄膜化に際しては、チップと表面保護膜又は層間絶縁膜との間の熱膨張係数の差に起因するそりが大きな問題となるため、感光性樹脂組成物は、チップの熱膨張係数(3×10−6/℃)に近い熱膨張係数を有すること、すなわち、熱膨張係数の低下が強く要求されている。そこで、感光性樹脂組成物の低熱膨張化を達成するために、例えば、無機フィラーを含有する感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平09−087366号公報 国際公開第2008/010521号 特開2003−215802号公報 特開2011−13622号公報
層間絶縁膜を厚く形成することで、層の厚さ方向の配線間の絶縁性が向上し、配線の短絡を防止できるため、配線間の絶縁に関する信頼性が向上する。また、チップを実装する場合、半導体素子が厚い層間絶縁膜を有することで、半田バンプのパッドにかかる応力を緩和できるため、実装時に接続不良が発生し難い。そのため、絶縁信頼性及びチップを実装する場合の生産性の観点で、20μmを超える感光性樹脂組成物の硬化膜を形成することも求められる。しかしながら、従来の感光性樹脂組成物では、感光層の厚さを厚くすると、良好な解像性が得られなかったり、密着性が充分に得られなかったりすることがある。
また、感光性樹脂組成物に対しては、配線の狭ピッチ化に伴い、硬化物におけるHAST(高度加速ストレス試験、Highly Accelerated Temperature and Humidity Stress Test)耐性を向上させることが強く求められている。しかしながら、従来の感光性樹脂組成物では、HAST耐性に改善の余地がある。特に、微細配線間での絶縁信頼性の重要性が増しており、従来まで行われてきた85℃、60%RH、又は、85℃、85%RHで電圧を印加する試験に比べ、130℃、85%RHのように試験温度が高く、条件が厳しいHAST試験での耐性が求められている。
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し、20μmを超える厚さを有する感光層であっても、解像性及びHAST耐性に優れるレジストパターンを形成できる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)多官能フェノールノボラック型エポキシ樹脂と、(B)オニウムボレート塩及びオニウムガレート塩からなる群より選択される少なくとも1種のオニウム塩を含む光感応性酸発生剤を含有する。
上記オニウム塩は、ヨードニウム及びスルホニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のカチオンを含んでもよい。また、オニウムボレート塩は、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートからなるアニオンを含んでもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、(C)メチロール基又はアルコキシアルキル基を有する化合物、(D)増感剤又は(E)2つ以上のオキシラン環を有する脂肪族又は脂環式エポキシ化合物を更に含有してもよい。
本発明の感光性フィルムは、支持体と、該支持体上に設けられる上記の感光性樹脂組成物から形成される感光層と、を備える。
本発明に係るデバイスは、上記感光性樹脂組成物の硬化物を備える。
本発明のレジストパターンの形成方法の第1実施形態は、上記感光性樹脂組成物を基材上に塗布し、塗布された感光性樹脂組成物を乾燥して感光層を形成する工程と、感光層を所定のパターンに露光した後、加熱処理する工程と、加熱処理後の感光層を現像して樹脂パターンを得る工程と、樹脂パターンを加熱処理する工程と、を備える。
本発明のレジストパターンの形成方法の第2実施形態は、上記感光性フィルムの感光層を基板上に配置する工程と、感光層を所定のパターンに露光した後、加熱処理する工程と、加熱処理後の感光層を現像して樹脂パターンを得る工程と、樹脂パターンを加熱処理する工程と、を備える。
本発明の感光性樹脂組成物によれば、20μmを超える厚さを有する感光層であっても、解像性及びHAST耐性に優れるレジストパターンを形成することが可能である。
以下、本発明の一実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、本明細書において、「層」及び「膜」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
[感光性樹脂組成物]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(A)多官能ビスフェノールノボラック型エポキシ樹脂と、(B)オニウムボレート塩及びオニウムガレート塩からなる群より選択される少なくとも1種のオニウム塩を含む光感応性酸発生剤とを含有する。
((A)多官能フェノールノボラック型エポキシ樹脂)
(A)成分である多官能フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、2つ以上のエポキシ基を有するフェノールノボラック型のエポキシ樹脂であれば、特に限定されない。感光層を厚膜化する観点から、(A)成分としては、エポキシ基を4つ以上有するエポキシ樹脂が好ましく、5つ以上有するエポキシ樹脂がより好ましい。
(A)成分としては、例えば、多官能オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官能トリフェニルノボラック型エポキシ樹脂、多官能ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂及びビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。中でも、多官能ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂又はビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。(A)成分は、例えば、三菱ケミカル株式会社の商品名「エピコート157S70」及びDIC株式会社の商品名「エピクロンN−865」として商業的に入手可能である。
多官能ビスフェノールノボラック型エポキシ樹脂として、下記式(a1)で表されるエポキシ樹脂を用いてもよい。
Figure 2020042222
式(a1)中、R11〜R16は水素原子又はメチル基を示し、mは0〜5の整数である。
式(a1)で表されるエポキシ樹脂は、ビスフェノールA/F型エポキシ樹脂又はビスフェノールA/Fノボラック型エポキシ樹脂と、エポキシ基含有成分との重合体であってもよい。
(A)成分の軟化点は、常温で固形であれば特に限定されないが、通常は、約50℃〜約100℃であることが好ましく、約60℃〜約80℃であることがより好ましい。
(A)成分の含有量は、感光性樹脂組成物に含有される全固形分の総量を基準として、40〜99.9質量%であることが好ましく、45〜99.9質量%であることがより好ましく、50〜99.4質量%であることが更に好ましい。これにより、感光性樹脂組成物を用いて感光層を形成した際に、高感度で適当な硬度を有する厚膜レジスト層が得られ易くなる。
((B)光感応性酸発生剤)
(B)成分である光感応性酸発生剤は、活性光線等の照射によって酸を発生する化合物である。光感応性酸発生剤から発生する酸の触媒効果により、(A)成分中のエポキシ基同士でカチオン重合が進行することによって、現像液に対する組成物の溶解性が大幅に低下し、ネガ型のパターンを形成することができる。
(B)成分は、オニウムボレート塩及びオニウムガレート塩からなる群より選択される少なくとも1種のオニウム塩を含む。当該オニウム塩は、ヨードニウム及びスルホニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のカチオンを含むことが好ましい。(B)成分は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
オニウムボレート塩は、テトラフェニルボレート骨格を有するアニオンを含んでもよい。テトラフェニルボレート骨格のフェニル基の水素原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルキルカルボニル基、及び、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよく、置換基が複数の場合は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
HAST耐性及び感度に更に優れることから、テトラフェニルボレート骨格を有するアニオンは、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートであってもよい。
オニウムボレート塩は、アルキルスルホネート骨格を有するカチオンを含んでもよい。アルキルスルホネート骨格の水素原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、及び、アルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよく、置換基が複数の場合は、互いに同一であっても異なっていてもよい。フェニルスルホネート骨格のフェニル基の水素原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルキルカルボニル基、及び、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよく、置換基が複数の場合は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
アルキルスルホネート骨格を有するカチオンとしては、例えば、トリフェニルスルホニウム、4−t−ブチルフェニル−ジフェニルスルホニウム、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウム、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム、(2−メチル)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]4−ビフェニリルスルホニウム、[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−メチルフェニル]4−ビフェニリルフェニルスルホニウム、(2−メチル)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−メチルフェニル]4−ビフェニリルスルホニウム、(2−メトキシ)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−メトキシフェニル]4−ビフェニリルスルホニウム、(2−エトキシ)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−エトキシフェニル]4−ビフェニリルスルホニウム、(2−ブトキシ)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−ブトキシフェニル]4−ビフェニリルスルホニウム、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウム、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウム、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウム、トリス[4−(4−アセチル−3−ブチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウム等のトリアリールスルホニウムが挙げられる。
テトラフェニルボレート骨格を有するアニオンと、アルキルスルホネート骨格を有するカチオンとを含むオニウムボレート塩の具体例としては、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルホニウムテトラフェニルボレート、4−t−ブチルフェニル−ジフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−t−ブチルフェニル−ジフェニルスルホニウムテトラフェニルボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムテトラフェニルボレート、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウムテトラフェニルボレート、(2−メチル)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(2−メチル)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラフェニルボレート、[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−メチルフェニル]4−ビフェニリルフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−メチルフェニル]4−ビフェニリルフェニルスルホニウムテトラフェニルボレート、(2−メチル)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−メチルフェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(2−メチル)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−メチルフェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラフェニルボレート、(2−メトキシ)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−メトキシフェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(2−メトキシ)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−メトキシフェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラフェニルボレート、(2−エトキシ)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−エトキシフェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(2−エトキシ)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−エトキシフェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラフェニルボレート、(2−ブトキシ)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−ブトキシフェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(2−ブトキシ)フェニル[4−(4−ビフェニリルチオ)−3−ブトキシフェニル]4−ビフェニリルスルホニウムテトラフェニルボレート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウムメタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウムブタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウムオクタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウムテトラフェニルボレート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウムp−トルエンスルホネート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウム10−カンファースルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムメタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムブタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムオクタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムテトラフェニルボレート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムp−トルエンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−メチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウム10−カンファースルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムメタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムブタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムオクタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムテトラフェニルボレート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムp−トルエンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−エチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウム10−カンファースルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−ブチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−ブチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリス[4−(4−アセチル−3−ブチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘプタデカフルオロオクタンスルホネート及びトリス[4−(4−アセチル−3−ブチルフェニルチオ)フェニル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
オニウムガレート塩としては、ガリウム原子を含むカチオンを有していれば、特に限定されない。オニウムガレート塩として、例えば、特開2017−48325号公報に記載されているオニウムガレート塩を用いてもよい。
オニウムガレート塩は、下記一般式(11)で表されるオニウム塩であってもよい。
Figure 2020042222
式(11)中のR〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基又は複素環を有する基を示し、R〜Rの少なくとも1つは、アリール基である。アリール基は、置換基を有していてもよい。アリール基の炭素数(置換基の炭素数を除く)は、6〜14である。
〜Rにおける、炭素数1〜18のアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル等の直鎖アルキル基;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、イソヘキシル、2−エチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルブチル等の分岐アルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基;及びノルボルニル、アダマンチル、ピナニル等の架橋環式アルキル基が挙げられる。カチオン重合反応における触媒活性の観点から、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基で置換されているアルキル基が好ましく、フッ素原子で置換されているアルキル基がより好ましい。
炭素数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル等の単環式アリール基;及びナフチル、アントラセニル、フェナンスレニル、アントラキノリル、フルオレニル、ナフトキノリル等の縮合多環式アリール基が挙げられる。複素環基としては、例えば、チエニル、フラニル、ピラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル等の単環式複素環基;及びインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、キサンテニル、チアントレニル、フェノキサジニル、フェノキサチイニル、クロマニル、イソクロマニル、クマリニル、ジベンゾチエニル、キサントニル、チオキサントニル、ジベンゾフラニル等の縮合多環式複素環基が挙げられる。上述した基の水素原子の一部又は全部は、炭素数1〜18のアルキル基、ハロゲン原子を有する炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数2〜18のアルキニル基、炭素数6〜14のアリール基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜14のアリールオキシ基、炭素数1〜8のアシル基、炭素数1〜8のアシロキシ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数6〜14のアリールチオ基、アミノ基等の基で置換されていてもよい。
炭素数2〜18のアルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロぺニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、スチリル及びシンナミルが挙げられる。
炭素数2〜18のアルキニル基としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、1,1−ジメチル−2−プロピニル、1−ぺンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、3−メチル−1−ブチニル、1−デシニル、2−デシニル、8−デシニル、1−ドデシニル、2−ドデシニル、10−ドデシニル及びフェニルエチニルが挙げられる。
ハロゲン原子を有する炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、ヘプタフルオロ−n−プロピル、1,1−ジフルオロ−n−プロピル、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル、ノナフルオロ−n−ブチル、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−n−ブチル、パーフルオロ−n−ペンチル、パーフルオロ−n−オクチル、ヘキサフルオロイソプロピル、ヘキサクロロイソプロピル、ヘキサフルオロイソブチル、ノナフルオロ−tert−ブチル、ペンタフルオロシクロプロピル、ノナフルオロシクロブチル、パーフルオロシクロペンチル及びパーフルオロシクロヘキシル及びパーフルオロアダマンチルが挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、iso−ペントキシ、neo−ペントキシ及び2−メチルブトキシが挙げられる。アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ及びナフトキシが挙げられる。アシル基としては、例えば、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、ピバロイル及びベンゾイルが挙げられる。アシロキシ基としては、例えば、アセトキシ、ブタノイルオキシ及びベンゾイルオキシが挙げられる。アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ、ヘキシルチオ及びシクロヘキシルチオが挙げられる。アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ及びナフチルチオが挙げられる。アミノ基としては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジプロピルアミノ及びピペリジノが挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
これら置換基において、カチオン重合反応における触媒活性の観点から、ハロゲン原子を有する炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基が好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜8のアルキル基及びフッ素原子がより好ましい。
オニウムガレート塩は、下記式(A−1)〜(A−5)で表されるガレートアニオンのいずれかを含んでいてもよい。
Figure 2020042222
ガレートアニオンは、公知の方法で合成でき、例えば、塩化ガリウム(III)と、有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物等の有機金属化合物とを反応させることにより得ることができる(Tetrahedron 58 (2002)5267−5273)。
式(11)中のEは、IUPAC表記における第15属元素(窒素、リン、ヒ素、アンチモン、ビスマス)、第16属元素(酸素、硫黄、セレン、テルル、ポロニウム)及び第17族元素(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチン)から選ばれる原子価nの元素を示し、nは1〜3の整数である。Rは有機基を示し、Rの個数はn+1である。(n+1)個のRはそれぞれ互いに同一であっても異なってもよく、2以上のRは、直接結合していてもよく、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−CO−、−COO−、−CONH−、アルキレン基又はフェニレン基を介してEを含む環構造を形成してもよい。
としては、例えば、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基及び炭素数2〜18のアルキニル基が挙げられる。アリール基は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数2〜18のアルキニル基、炭素数6〜14のアリール基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
Eは、Rと結合してオニウムイオン(E)を形成する。Eは、酸素(O)、窒素(N)、リン(P)、硫黄(S)又はヨウ素(I)であることが好ましい。対応するカチオンとしては、例えば、オキソニウム、アンモニウム、ホスホニウム、スルホニウム及びヨードニウムが挙げられる。安定で取り扱いが容易な点から、カチオンとして、アンモニウム、ホスホニウム、スルホニウム及びヨードニウムが好ましく、カチオン重合性及び架橋反応性に優れる点から、スルホニウム及びヨードニウムがより好ましい。
オキソニウムの具体例としては、トリメチルオキソニウム、ジエチルメチルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、テトラメチレンメチルオキソニウム等のオキソニウム;4−メチルピリリニウム、2,4,6−トリメチルピリリニウム、2,6−ジ−tert−ブチルピリリニウム、2,6−ジフェニルピリリニウム等のピリリニウム;2,4−ジメチルクロメニウム、1,3−ジメチルイソクロメニウム等のクロメニウム及びイソクロメニウムが挙げられる。
アンモニウムの具体例としては、テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム;N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロリジニウム等のピロリジニウム;N,N’−ジメチルイミダゾリニウム、N,N’−ジエチルイミダゾリニウム、N−エチル−N’−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム等のイミダゾリニウム;N,N’−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等のテトラヒドロピリミジニウム;N,N’−ジメチルモルホリニウム等のモルホリニウム;N,N’−ジエチルピペリジニウム等のピペリジニウム;N−メチルピリジニウム、N−ベンジルピリジニウム、N−フェナシルピリジウム等のピリジニウム;N,N’−ジメチルイミダゾリウム等のイミダゾリウム;N−メチルキノリウム、N−ベンジルキノリウム、N−フェナシルキノリウム等のキノリウム;N−メチルイソキノリウム等のイソキノリウム;ベンジルベンゾチアゾニウム、フェナシルベンゾチアゾニウム等のチアゾニウム;ベンジルアクリジウム、フェナシルアクリジウム等のアクリジウムが挙げられる。
ホスホニウムの具体例としては、テトラフェニルホスホニウム、テトラ−p−トリルホスホニウム、テトラキス(2−メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(3−メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(4−メトキシフェニル)ホスホニウム等のテトラアリールホスホニウム;トリフェニルベンジルホスホニウム、トリフェニルフェナシルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホニウム、トリフェニルブチルホスホニウム等のトリアリールホスホニウム;トリエチルベンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、トリエチルフェナシルホスホニウム、トリブチルフェナシルホスホニウム等のテトラアルキルホスホニウムが挙げられる。
スルホニウムの具体例としては、トリフェニルスルホニウム、トリ−p−トリルスルホニウム、トリ−o−トリルスルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、1−ナフチルジフェニルスルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、トリス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、トリ−1−ナフチルスルホニウム、トリ−2−ナフチルスルホニウム、トリス(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(p−トリルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−(4−メトキシフェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム、[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]ジフェニルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド、ビス〔4−{ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホニオ}フェニル〕スルフィド、ビス{4−[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メチルフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジ−p−トリルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジフェニルスルホニウム、2−[(ジ−p−トリル)スルホニオ]チオキサントン、2−[(ジフェニル)スルホニオ]チオキサントン、4−(9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル)チオフェニル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル フェニルスルホニウム、4−[4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(4−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジフェニルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジフェニルスルホニウム、5−(4−メトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−フェニルチアアンスレニウム、5−トリルチアアンスレニウム、5−(4−エトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−(2,4,6−トリメチルフェニル)チアアンスレニウム等のトリアリールスルホニウム;ジフェニルフェナシルスルホニウム、ジフェニル4−ニトロフェナシルスルホニウム、ジフェニルベンジルスルホニウム、ジフェニルメチルスルホニウム等のジアリールスルホニウム;フェニルメチルベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−アセトカルボニルオキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニル(2−ナフチルメチル)メチルスルホニウム、2−ナフチルメチルベンジルスルホニウム、2−ナフチルメチル(1−エトキシカルボニル)エチルスルホニウム、フェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−アセトカルボニルオキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルオクタデシルフェナシルスルホニウム、9−アントラセニルメチルフェナシルスルホニウム等のモノアリールスルホニウム;ジメチルフェナシルスルホニウム、フェナシルテトラヒドロチオフェニウム、ジメチルベンジルスルホニウム、ベンジルテトラヒドロチオフェニウム、オクタデシルメチルフェナシルスルホニウム等のトリアルキルスルホニウムが挙げられる。
ヨードニウムの具体例としては、ジフェニルヨードニウム、ジ−p−トリルヨードニウム、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウム、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウム、ビス(4−デシルオキシ)フェニルヨードニウム、4−(2−ヒドロキシテトラデシルオキシ)フェニルフェニルヨードニウム、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウム及び4−イソブチルフェニル(p−トリル)ヨードニウムが挙げられる。
(B)成分の含有量は、本実施形態の感光性樹脂組成物の感度、解像性、パターン形状等を更に向上させる観点から、(A)成分100質量部に対して、0.1〜15質量部が好ましく、0.3〜10質量部がより好ましく、1〜10質量部が更に好ましい。なお、本明細書において、(A)成分100質量部とは、(A)成分の固形分100質量部であることを意味する。
(B)成分は、感光性樹脂組成物を調製する際に、あらかじめ溶剤に溶かしてから用いてもよい。溶剤としては、後述する(F)成分として例示される溶剤を用いてもよい。
((C)メチロール基又はアルコキシアルキル基を有する化合物)
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(C)成分としてメチロール基又はアルコキシアルキル基を有する化合物を更に含有してもよい。(C)成分は、芳香環、複素環及び脂環からなる群から選ばれる少なくとも1種を更に有する化合物であることが好ましい。ここで、芳香環とは、芳香族性を有する炭化水素基(例えば、炭素原子数が6〜10の炭化水素基)を意味し、例えば、ベンゼン環及びナフタレン環が挙げられる。複素環とは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を少なくとも1つ有する環状基(例えば、炭素原子数が3〜10の環状基)を意味し、例えば、ピリジン環、イミダゾール環、ピロリジノン環、オキサゾリジノン環、イミダゾリジノン環及びピリミジノン環が挙げられる。また、脂環とは、芳香族性を有しない環状炭化水素基(例えば、炭素原子数が3〜10の環状炭化水素基)を意味し、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環及びシクロヘキサン環が挙げられる。アルコキシアルキル基とは、アルキル基が酸素原子を介してアルキル基に結合した基を意味する。また、2つのアルキル基は互いに異なってもよく、例えば、炭素原子数が1〜10であるアルキル基である。
(C)成分を含有することにより、樹脂パターン形成後の感光層を加熱して硬化する際に、(C)成分が(A)成分と反応して橋架け構造を形成し、樹脂パターンの脆弱化及び樹脂パターンの変形を防ぐことができ、耐熱性を向上することができる。また、具体的には、フェノール性水酸基を更に有する化合物又はヒドロキシメチルアミノ基を更に有する化合物が好ましいものとして用いることができ、(A)成分及び(C)成分は包含されない。
感光性樹脂組成物中に(B)成分を含むことで、活性光線等の照射によって酸が発生する。発生した酸の触媒作用によって、(C)成分中のアルコキシアルキル基同士又は(C)成分中のアルコキシアルキル基と(A)成分とが脱アルコールを伴って反応することができる。また、上記発生した酸の触媒作用によって、(C)成分中のメチロール基同士又は(C)成分中のメチロール基と(A)成分とが脱アルコールを伴って反応することができる。
(C)成分として用いる「フェノール性水酸基を更に有する化合物」は、メチロール基又はアルコキシアルキル基を有することで、(C)成分又は(A)成分との反応だけでなく、アルカリ水溶液で現像する際の未露光部の溶解速度を増加させ、感度を向上させることができる。該フェノール性水酸基を有する化合物の分子量は、アルカリ水溶液に対する溶解性、感光性、機械特性等をバランスよく向上させることを考慮して、重量平均分子量(Mw)で94〜2000であることが好ましく、108〜2000であることがより好ましく、108〜1500であることが更に好ましい。
上記フェノール性水酸基を有する化合物としては、従来公知のものを用いることができるが、下記一般式(1)で表される化合物が、未露光部の溶解促進効果と感光性樹脂膜の硬化時の溶融を防止する効果のバランスに優れることから好ましい。
Figure 2020042222
式(1)中、Zは単結合又は2価の有機基を示し、R24及びR25はそれぞれ独立に水素原子又は1価の有機基を示し、R26及びR27はそれぞれ独立に1価の有機基を示し、a及びbはそれぞれ独立に1〜3の整数を示し、c及びdはそれぞれ独立に0〜3の整数を示す。ここで、1価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素原子数が1〜10であるアルキル基;ビニル基等の炭素原子数が2〜10であるアルケニル基;フェニル基等の炭素原子数が6〜30であるアリール基;これら炭化水素基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換した基が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020042222
式(2)中、Xは単結合又は2価の有機基を示し、Rはアルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)を示す。
上記フェノール性水酸基を有する化合物として、下記一般式(3)で表される化合物を使用してもよい。
Figure 2020042222
式(3)中、Rはアルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)を示す。
また、一般式(1)において、Zが単結合である化合物は、ビフェノール(ジヒドロキシビフェニル)誘導体である。また、Zで示される2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等の炭素原子数が1〜10であるアルキレン基;エチリデン基等の炭素原子数が2〜10であるアルキリデン基;フェニレン基等の炭素原子数が6〜30であるアリーレン基;これら炭化水素基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換した基;スルホニル基;カルボニル基;エーテル結合;スルフィド結合;アミド結合などが挙げられる。これらの中で、Zは、下記一般式(4)で表される2価の有機基であることが好ましい。
Figure 2020042222
式(4)中、Xは、単結合、アルキレン基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキレン基)、アルキリデン基(例えば、炭素原子数が2〜10のアルキリデン基)、それらの水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した基、スルホニル基、カルボニル基、エーテル結合、スルフィド結合又はアミド結合を示す。R28は、水素原子、水酸基、アルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)又はハロアルキル基を示し、eは1〜10の整数を示す。複数のR28は互いに同一でも異なっていてもよい。ここで、ハロアルキル基とは、ハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。
ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物としては、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)メラミン、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)グリコールウリル、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)ベンゾグアナミン、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)尿素等が挙げられる。また、これら化合物のヒドロキシメチルアミノ基の全部又は一部をアルキルエーテル化した含窒素化合物等を用いてもよい。ここで、アルキルエーテルのアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基又はこれらを混合したものが挙げられ、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含有していてもよい。具体的には、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、ヘキサキス(ブトキシメチル)メラミン、テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、テトラキス(メトキシメチル)尿素等が挙げられる。
ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物としては、具体的には、下記一般式(5)で表される化合物又は下記一般式(6)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020042222

Figure 2020042222
式(5)及び(6)中、Rはそれぞれ独立にアルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)を示す。
(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、5〜60質量部であることが好ましく、6〜45質量部であることがより好ましく、8〜35質量部であることが更に好ましい。(C)成分の含有量が5質量部以上であると耐薬品性と耐熱性が良好になる傾向があり、60質量部を以下であると感光性樹脂組成物を所望の支持体上に成膜し易くなる傾向がある。
((D)増感剤)
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(D)成分として増感剤を更に含有してもよい。(D)成分を含有することにより、感光性樹脂組成物の光感度を向上させることができる。(D)成分として、ナフタレン系増感剤又はアントラセン系増感剤を用いてよい。アントラセン系増感剤としては、例えば、9,10−ジブトキシアントラセンが挙げられる。(D)成分は、1種単独又は2種以上を混合して使用してもよい。
(D)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.01〜1.5質量部であることが好ましく、0.05〜0.5質量部であることがより好ましい。
((E)脂肪族又は脂環式エポキシ化合物)
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(E)成分として2つ以上のオキシラン環を有する脂肪族又は脂環式エポキシ化合物を更に含有してもよい。(E)成分は、2つ以上のグリシジルエーテル基を有する化合物であることが好ましく、3つ以上のグリシジルエーテル基を有する化合物であることがより好ましい。(E)成分は、重量平均分子量が1000以下のエポキシ化合物であることが好ましい。なお、本明細書において、「脂肪族又は脂環式エポキシ化合物」とは、主骨格が脂肪族骨格及び/又は脂環式骨格であり、芳香環又は複素環を含まないものをいう。
(E)成分としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンジオキシド、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ジグリシジル1,2−シクロヘキサンジカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート及びシクロヘキセンオキシド型エポキシ樹脂が挙げられる。
(E)成分の中でも、解像性及びフィルム性に優れる点で、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル又はトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルが好ましい。
(E)成分は、例えば、エポライト40E、エポライト100E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポライト100MF(以上、共栄社化学株式会社の商品名)、アルキル型エポキシ樹脂ZX−1542(新日鉄住金化学株式会社の商品名)、デナコールEX−212L、デナコールEX−214L、デナコールEX−216L、デナコールEX−321L及びデナコールEX−850L(以上、ナガセケムテック株式会社の商品名)として商業的に入手可能である。(E)成分は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
本実施形態の感光性樹脂組成物において、(E)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、5〜70質量部であり、7〜60質量部であることが好ましく、10〜50質量部であることがより好ましい。10質量部以上であると感光性樹脂組成物を所望の支持体上に成膜し易くなる傾向がある。
((F)溶剤)
本実施形態の感光性樹脂組成物は、感光性樹脂組成物の取り扱い性を向上させたり、粘度及び保存安定性を調節したりするために、(F)成分として溶剤を更に含有することができる。(F)成分は、有機溶剤であることが好ましい。有機溶剤の種類は、上記性能を発揮できるものであれば特に制限はない。
(F)成分として、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ;ブチルカルビトール等のカルビトール;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等のエステル;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチルエチルケトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド;γ−ブチロラクトン等のラクトンが挙げられる。(F)成分は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
(F)成分の含有量は、(F)成分を除く感光性樹脂組成物の全量100質量部に対して、30〜200質量部が好ましく、40〜120質量部がより好ましい。
((G)Si−O結合を有する化合物)
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(G)成分として、Si−O結合を有する化合物を更に含有してもよい。(G)成分としては、Si−O結合を有していれば特に限定されないが、例えば、無機フィラー及びシラン化合物のうち、Si−O結合を有する化合物、及び、Si−O結合を有するアルコキシオリゴマーが挙げられる。(G)成分は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
(G)成分として無機フィラーを用いる場合、無機フィラーは、溶融球状シリカ、溶融粉砕シリカ、煙霧状シリカ、ゾルゲルシリカ等のシリカであることが好ましい。また、無機フィラーをシラン化合物で処理することで無機フィラーがSi−O結合を有していてもよい。シラン化合物で処理する無機フィラーの中で、シリカ以外の無機フィラーとしては、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、又は、タルク、マイカ等の鉱産物由来の無機フィラーが挙げられる。
(G)成分としてシラン化合物を用いる場合、シラン化合物としては、シラン化合物がSi−O結合を有していれば特に制限はない。シラン化合物としては、例えば、アルキルシラン、アルコキシシラン、ビニルシラン、エポキシシラン、アミノシラン、アクリルシラン、メタクリルシラン、メルカプトシラン、スルフィドシラン、イソシアネートシラン、サルファーシラン、スチリルシラン及びアルキルクロロシランが挙げられる。
(G)成分であるシラン化合物としては、下記一般式(14)で表される化合物が好ましい。
(R101O)4−f−Si−(R102 …(14)
式(14)中、R101は、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数が1〜10であるアルキル基を示し、R102は、1価の有機基を示し、fは、0〜3の整数を示す。fが0、1又は2の場合、複数のR101は、互いに同一であっても異なっていてもよい。fが2又は3の場合、複数のR102は、互いに同一であっても異なっていてもよい。R101は、解像性に更に優れる観点から、炭素数が1〜5のアルキル基が好ましく、炭素数が1〜2のアルキル基がより好ましい。無機フィラーの分散性を向上させるために、一般式(14)で表される化合物で処理する場合、無機フィラーの分散性を更に向上させる観点から、fは、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
シラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン及びN−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
(G)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、1〜8質量部がより好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物には、所望により、混和性のある添加剤、例えば、レジストパターンの性能を改良するための付加的樹脂、可塑剤、安定剤、着色剤、カップリング剤、レベリング剤等の従来公知のものを適宜含有させることができる。
[感光性フィルム]
本実施形態の感光性フィルムは、支持体と、該支持体上に設けられた上述の感光性樹脂組成物から形成される感光層とを備える。該感光層上には、該感光層を被覆する保護層を更に備えていてもよい。
支持体としては、耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムを用いることができる。重合体フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等を含むポリエステルフィルム、及びポリプロピレン、ポリエチレン等を含むポリオレフィンフィルムが挙げられる。支持体の厚さは、5〜25μmとすることが好ましい。なお、重合体フィルムは、一つを支持体として、他の一つを保護フィルムとして、感光層を挟むように感光層の両面に積層して使用してもよい。
保護層としては、耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムを用いることができる。重合体フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等を含むポリエステルフィルム、及びポリプロピレン、ポリエチレン等を含むポリオレフィンフィルムが挙げられる。
感光層は、本実施形態の感光性樹脂組成物を支持体又は保護層上に塗布することにより形成することができる。塗布方法としては、例えば、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法及びスピンコート法が挙げられる。感光層の厚さは用途により異なるが、該感光層を乾燥した後に10〜100μmであることが好ましく、15〜60μmであることがより好ましく、20〜50μmであることが特に好ましい。
[レジストパターンの形成方法]
実施形態のレジストパターンの形成方法は、上述の感光性樹脂組成物を基材上に塗布し、塗布された感光性樹脂組成物を乾燥して感光層を形成する工程と、感光層を所定のパターンに露光した後、加熱処理する工程と、加熱処理後の感光層を現像して樹脂パターンを得る工程と、樹脂パターンを加熱処理する工程と、を備えることができる。また、実施形態のレジストパターンの形成方法は、上述の感光性フィルムの感光層を基板上に配置する工程と、感光層を所定のパターンに露光した後、加熱処理する工程と、加熱処理後の感光層を現像して樹脂パターンを得る工程と、樹脂パターンを加熱処理する工程と、を備えていてもよい。
本実施形態のレジストパターンの形成方法では、例えば、まず、レジストパターンを形成すべき基材上に、上述の感光性樹脂組成物を含む感光層を形成する。当該感光層の形成方法としては、感光性樹脂組成物を基材に塗布(例えば塗工)し、乾燥して溶剤等を揮発させて感光層(塗膜)を形成する方法、上述の感光性エレメントにおける感光層を基材上に転写(ラミネート)する方法等が挙げられる。
基材としては、基板等が挙げられる。基材としては、例えば、樹脂付き銅箔、銅張積層板、金属スパッタ膜を付けたシリコンウェハ、銅めっき膜を付けたシリコンウェハ、アルミナ基板等を用いることができる。基材における感光層が形成される面が、感光性樹脂組成物を用いて形成される硬化樹脂層であってもよい。その場合、基材との密着性が向上する傾向がある。
感光性樹脂組成物を基材に塗布する方法としては、例えば、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法等の塗布方法を用いることができる。感光層の厚さは、塗布手段、感光性樹脂組成物の固形分濃度及び粘度を調節することにより、適宜制御することができる。
次に、所定のマスクパターンを介して、感光層を所定のパターンに露光する。露光に用いられる活性光線としては、例えば、g線ステッパーの光線;低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、i線ステッパー等の紫外線;電子線;レーザー光線などが挙げられ、露光量としては使用する光源及び感光層の厚さ等によって適宜選定されるが、例えば、高圧水銀灯からの紫外線照射の場合、感光層の厚さ10〜50μmでは、100〜5000mJ/cm程度である。
さらに、露光後に加熱処理(露光後ベーク)を行う。露光後ベークを行うことにより、(B)成分から発生した酸による(A)成分の硬化反応を促進させることができる。露光後ベークの条件は感光性樹脂組成物の組成、各成分の含有量、感光層の厚さ等によって異なるが、通常、70〜150℃で1〜60分間加熱することが好ましく、80〜120℃で1〜60分間加熱することがより好ましい。
次いで、露光及び/又は露光後ベークを行った感光層を現像液により現像して、未露光部の領域(硬化部以外の領域)を溶解及び除去することにより所望の樹脂パターンを得る。この場合の現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法等が挙げられる。現像条件としては通常、20〜40℃で1〜10分間である。
現像液としては、例えば、有機溶剤及びアルカリ水溶液が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドン、エタノール、シクロヘキサノン、シクロペンタノン及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートが挙げられる。アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等を含む水溶液が挙げられる。これらの中でも、現像速度の観点から、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートが好ましい。
現像後、必要に応じて、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテルアセテート等でリンスすることが好ましい。
さらに、絶縁膜特性を発現させるために加熱処理を行うことにより、感光性樹脂組成物の硬化膜(レジストパターン)を得る。加熱処理の条件は特に制限されないが、硬化物の用途に応じて、50〜250℃で30分〜10時間加熱し、感光性樹脂組成物を硬化させることができる。
また、硬化を充分に進行させたり、得られた樹脂パターン形状の変形を防止するために二段階で加熱することもできる。例えば、第一段階で、50〜120℃で5分〜2時間加熱し、さらに第二段階で、80〜200℃で10分〜10時間加熱して硬化させてもよい。加熱設備として特に制限はなく、一般的なオーブン、赤外線炉等を使用することができる。
[中空構造の形成方法]
本実施形態のレジストパターン形成方法は、中空構造を形成するためのリブパターンを形成する方法として好適である。
本実施形態に係る中空構造の形成方法は、中空構造を形成するためにリブパターンを設け、該リブパターン上に、中空構造の蓋部を形成するように、上述の感光性フィルムを積層する積層工程と、感光層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化する露光工程と、感光層の露光部を熱硬化させて硬化物を形成する熱硬化工程とを有する。
感光性フィルムは、上記の中空構造のリブ部の形成材料としてだけではなく、蓋部の形成材料として用いることができる。感光性フィルムを蓋として適用する時は、露光工程と熱硬化工程との間に、必ずしも現像工程を経る必要はない。
しかしながら、蓋の形状を制御したい場合、複数の中空構造デバイスを同時に一括で製造したい場合、及び個片の中空デバイスの蓋に相当する大きさだけをマスクを通して露光した後、その周辺の未露光部分を現像することによって個片に分割する場合等の際には、露光工程においてはマスクを通じて活性光線を照射して露光部を光硬化せしめる露光工程を経た後、感光層の露光部以外の部分を上述の現像液を用いて除去する現像工程を経ることが好ましい。
蓋部を形成するために用いる感光層の厚さは、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜400μmである。硬化工程を経て形成される蓋部の最終的な膜さ(感光層、基板となるフィルム又は薄板の厚さの合計)は、好ましくは10μm〜3mm、より好ましくは20μm〜2mmである。本実施形態の感光性樹脂組成物を用いれば、蓋部の厚さが10μmであっても形状を維持することができ、モールド時の高温高圧条件下での変形も抑え得る。一方、蓋部の厚さが3mm以下であれば、中空構造のデバイスが厚過ぎて、露光時の光透過性が低下するために製造上生じうる問題を回避することができる。
なお、蓋部の厚さは、感光層の厚さだけでなく、支持体をそのまま蓋部として残すことによって、所望の厚さに調整することができる。
蓋部とリブパターンとの接着は、例えば、プレス機、ロールラミネータ、真空ラミネータを用いた熱圧着による接着等により行うことができる。なお、リブパターンは本実施形態の感光性樹脂組成物を用いないで作製し、蓋部のみを本実施形態の感光性樹脂組成物を用いて形成することもできるが、リブパターン及び蓋部の双方が本実施形態の感光性樹脂組成物を用いると、その間の接着性に優れるので好ましい。設けられたリブパターンが、十分な膜厚を有している場合には、セラミック基板、Si基板、ガラス基板、金属基板等を蓋部として積層することで、中空構造を形成することもできる。
本実施形態に係る中空構造の形成方法によれば、フォトリソグラフィにより厚膜のリブパターンを一括形成でき、さらにリブパターン上からフィルム状に形成した感光性樹脂組成物の硬化物(又は、セラミック等の封止用基板)を蓋部として封止することにより、中空構造を形成することができる。
また、この中空構造の空間内は周囲の感光性樹脂組成物により防湿され、且つ、高温においても中空部が保持されるため、SAWフィルタ、CMOS・CCDセンサー、MEMS等の中空構造を必要とする電子部品に適用可能であり、電子部品の小型化、低背化、高機能化に有用である。本実施形態の感光性樹脂組成物は、特にSAWフィルタの中空構造のリブ部及び蓋部の形成材料として適しており、高信頼性を達成できるという点で、特に蓋部の形成材料として適している。
以上のように、本実施形態の感光性樹脂組成物は、中空構造デバイス用のリブ部及び/又は蓋部の形成材料として好適である。また、本実施形態の感光性フィルムをリブパターンの形成方法及び中空構造の形成方法に適用することによって、低コストで、且つ高信頼性の中空構造の電子部品、具体的にはSAWフィルタを作製することができる。本実施形態の感光性樹脂組成物は、半導体素子の表面保護膜又は層間絶縁膜に用いられる材料として適用することができる。また、配線板材料のソルダーレジスト又は層間絶縁膜に用いられる材料として適用することができる。特に、本実施形態の感光性樹脂組成物は、解像性及び硬化後の微細配線間での絶縁信頼性がいずれも良好であるため、細線化及び高密度化された高集積化パッケージ基板等に好適に用いられる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
窒素雰囲気下で十分に乾燥させた125mLの4つ口フラスコに超脱水ジエチルエーテル500mL及びペンタフルオロブロモベンゼン30g(121.46mmol)を加えた後、ドライアイス/アセトン浴を用いて−78℃に冷却した。次いで、2.5mol/Lのn−ブチルリチウムヘキサン溶液47.4mLを10分かけてフラスコ内に滴下し、−78℃で30分間撹拌した。これに、0.6mol/Lの塩化ガリウム(III)ジエチルエーテル溶液49.3mLを10分かけて滴下し、−78℃で3時間撹拌しながら反応を行った。反応液を徐々に室温に戻しながら攪拌し、室温で5時間撹拌した。反応液をろ過して析出物を除去した後、減圧濃縮して、灰白色の生成物を得た。生成物を超脱水ヘキサン30mLで4回洗浄した後、一晩真空乾燥して、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレートリチウムを得た。
(合成例2)
50mLのナスフラスコに、ジクロロメタン25mL及び4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウムクロライド1.69g(5mmol)及びテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレートリチウム4.4g(6mmol)を加え、室温で2時間撹拌しながら反応を行った。反応液をろ過して析出物を除去した後、減圧濃縮して、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレート(B−3)を得た。
(合成例3)
ジフェニルスルホキシド1.6g(8mmol)、ジフェニルスルフィド1.5g(8mmol)、無水酢酸2.5g(24mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸1.5g(10mmol)及びアセトニトリル13gを均一混合し、40℃で6時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、蒸留水60g中に投入し、ジクロロメタン60gで抽出し、水層のpHが中性になるまで水で洗浄した。ジクロロメタン層を減圧濃縮して、褐色液状の生成物を得た。生成物に酢酸エチル20gを加えて60℃の水浴中で溶解させ、ヘキサン60gを加え撹拌した後、5℃まで冷却し30分間静置してから上澄みを除く操作を2回行い,生成物を洗浄した。洗浄後の生成物を含む溶液を減圧濃縮して、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリフレートを得た。このトリフレートをジクロロメタン50gに溶かし、等モルのリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレートを含む水溶液66gと混合し、室温で3時間反応を行った。反応液のジクロロメタン層を水で2回洗浄した後、減圧濃縮して、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレート(B−4)を得た。
[感光性樹脂組成物]
表1及び表2に記載の各成分を配合(単位は質量部)して、実施例及び比較例の感光性樹脂組成物をそれぞれ調製した。
Figure 2020042222
Figure 2020042222
表1及び2における各成分の略称は、以下のとおりである。
(A−1):多官能ビスフェノールノボラック型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社の商品名:jER157S70)
(A−2):p−ヒドロキシスチレン−スチレン共重合体(丸善石油化学株式会社の商品名:マルカリンカー CST−70、Mw:10000)
(B−1):トリアリールスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(サンアプロ株式会社の商品名:CPI−110B)
(B−2):トリアリールスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(サンアプロ株式会社の商品名:CPI−310B)
(B−3):合成例2のオニウムガレート塩
(B−4):合成例3のオニウムガレート塩
(B−5):トリアリールスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート(サンアプロ株式会社の商品名:CPI−310A)
(B−6):トリアリールスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート(サンアプロ株式会社の商品名:CPI−101A)
(B−7):トリアリールスルホニウム ヘキサフルオロホスファート(サンアプロ株式会社の商品名:CPI−310P)
(C−1):多官能メチロール化合物(本州化学工業株式会社の商品名:HMOM−TPPA)
(D−1):9,10−ジブトキシアントラセン(川崎化成工業株式会社の商品名:DBA)
(E−1):トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス株式会社の商品名:EX−321L)
(F−1):プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(富士フィルム和光純薬株式会社の商品名:酢酸2−メトキシ−1−メチルエチル)
(F−2):メチルエチルケトン(富士フィルム和光純薬株式会社の商品名:2−ブタノン)
(G−1):3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社の商品名:KBM−403)
[感光性フィルムの作製]
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人株式会社の商品名:A−4100)を支持体として準備した。支持体上に、実施例又は比較例の感光性樹脂組成物を、乾燥後の厚さが30μmとなるように均一に塗布した。次いで、熱風対流式乾燥機を用いて100℃で15分間加熱して乾燥することにより感光層を形成し、支持体と感光層とを有する感光性フィルムを作製した。
[評価]
(パターン形成性)
6インチのシリコンウェハ上に、感光性フィルムを感光層がシリコンウェハ側に位置する向きにして積層し、30μmの感光層と支持体とを備える積層体を得た。積層は、ラミネータを用いて60℃にて行った。積層体の支持体上に、解像度評価用マスク(露光部及び未露光部の幅が1:1となるようなパターンを、10μm:10μm〜100μm:100μmまで10μm刻みで有するものを用いた。)を配置し、更にi−線フィルタ(朝日分光株式会社の商品名:HB−0365)をのせ、高精度平行露光機(ミカサ株式会社製)を用いて、250mJ/cmで露光した。露光後のサンプルは、85℃のホットプレート上で、4分間の露光後加熱を行った。
支持体を除去した後、現像液(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)にて現像機(滝沢産業株式会社の商品名:AD−1200)を用いて、感光層に現像時間60秒間と30秒間のパドル現像を行い、未露光部を除去して樹脂パターンを得た。現像後の樹脂パターンを室温にて30分間乾燥させて、評価用の試料を得た。試料について、金属顕微鏡を用いて観察することで、パターン形成性(解像性)を評価した。評価は、下記の基準で行った。ここで、形成可能とは、未露光部がきれいに除去され、ライン部分(露光部)に倒れ等の不良がないことを意味する。評価結果を表3に示す。
A:ライン幅40μm以下のパターンを形成可能であった。
B:ライン幅80μm以下のパターンを形成可能であった。
C:現像後に感光層が剥離した。
(HAST耐性)
12μm厚の銅箔をガラスエポキシ基材に積層した構造を有するプリント配線板用基板(日立化成株式会社の商品名:MCL E−679)の銅表面をエッチングし、ライン/スペースが50μm/50μmのくし型電極を形成した。この基板を評価基板とし、上述の(パターン形成性の評価)と同様に感光性フィルムを用いて感光層の硬化物を基板上に形成した。その後、130℃、85%RH、3.3V条件下で100時間試験した。試験後の銅配線を観察し、HAST耐性の評価を行った。試験前後で銅配線の腐食が観測されなかった場合を「A」、銅配線の腐食が観測されたものを「B」と判定した。評価結果を表3に示す。
Figure 2020042222
表3から、実施例1〜7では、比較例1〜5と比較してパターン形成性及びHAST耐性の両方が良好であり、微細配線間での絶縁信頼性に優れることが確認できた。

Claims (10)

  1. (A)多官能フェノールノボラック型エポキシ樹脂と、
    (B)オニウムボレート塩及びオニウムガレート塩からなる群より選択される少なくとも1種のオニウム塩を含む光感応性酸発生剤と、
    を含有する、感光性樹脂組成物。
  2. 前記オニウム塩が、ヨードニウム及びスルホニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のカチオンを含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記オニウムボレート塩が、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートからなるアニオンを含む、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. (C)メチロール基又はアルコキシアルキル基を有する化合物を更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. (D)増感剤を更に含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. (E)2つ以上のオキシラン環を有する脂肪族又は脂環式エポキシ化合物を更に含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  7. 支持体と、該支持体上に設けられた請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物から形成される感光層と、を備える、感光性フィルム。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物を備える、デバイス。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を基材上に塗布し、塗布された感光性樹脂組成物を乾燥して感光層を形成する工程と、
    前記感光層を所定のパターンに露光した後、加熱処理する工程と、
    前記加熱処理後の感光層を現像して樹脂パターンを得る工程と、
    前記樹脂パターンを加熱処理する工程と、
    を備える、レジストパターンの形成方法。
  10. 請求項7に記載の感光性フィルムの感光層を基板上に配置する工程と、
    前記感光層を所定のパターンに露光した後、加熱処理する工程と、
    前記加熱処理後の感光層を現像して樹脂パターンを得る工程と、
    前記樹脂パターンを加熱処理する工程と、
    を備える、レジストパターンの形成方法。
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