JP2020037646A - 転写用ハードコートフィルム積層体、及び、その製造方法 - Google Patents

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【課題】意匠性向上のための図柄が付与されているハードコートフィルム及び転写用ハードコートフィルム積層体の生産性を向上させること。【解決手段】転写用ハードコートフィルム積層体を構成するハードコートフィルムについて、硬化性樹脂により形成されているハードコート層12と、接着層13とが、積層されてなり、接着層13に、熱エネルギー又は光エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤が含有されている、ハードコートフィルム1とする。【選択図】図1

Description

本発明は、転写用ハードコートフィルム積層体、及び、その製造方法に関する。詳しくは、図柄付きのハードコート層を形成することができる転写用ハードコートフィルム積層体、と、その製造方法に関する。
樹脂成型品に耐傷性等のハードコート性を付与するために、樹脂成型品等各種の成型品の表面にハードコート層を設けることが行われており、このようなハードコート層は通常コーティングや転写により形成されている。従来、このようなハードコート層を樹脂成型品に設けるために、接着層と表面保護層(ハードコート層)とが積層されてなる熱転写フィルムが広く用いられている(特許文献1参照)。
このようにしてハードコート層が表面に設けられた成型品は、一般住居や公共施設の建築構造物の外装材や内装材、自動車内外装用の部品や、太陽電池カバー又は太陽電池基板、家電製品の部材等に使用することができる。そして、これらの成型品には、ハードコート性と合わせて、意匠性及びその他の機能を向上させるため、所望のパターンで着色を施すことによって図柄を形成する場合も多い。
従来、ハードコート層が表面に設けられた成型品における、意匠性等を向上させるための図柄の付与は、ハードコート層を構成するいずれかの層の表面、即ち、ハードコート層の表面、或いは、接着層の表面等に、これらの各層の積層一体化前に、予め必要なパターンで図柄等を印刷しておくことによって形成されていた(特許文献2、特許文献3参照)。
ハードコートフィルムの製造において、各構成部材の積層一体化前に、予め必要なパターンで図柄を印刷しておくための追加工程は、ハードコートフィルムの生産性向上を阻害する要因となる。
特開2014−208493号公報 特開2000−62396号公報 国際公開第2016/072450号
本発明は、意匠性等を向上させるための図柄が付与されているハードコートフィルムの生産性を向上させることを課題とする。
本発明者らは、ハードコートフィルムの接着層内に、熱エネルギー又は光エネルギーを吸収することによって退色する性質を有する退行性着色剤を添加し、この着色剤の所望の一部のみを意図的に退色させるという斬新な方法により、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1) ハードコート層と、接着層とが、積層されてなり、前記接着層に、熱エネルギー又は光エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤が含有されている、ハードコートフィルム。
(1)のハードコートフィルムによれば、図柄を有するハードコートフィルムの製造において、各構成部材の積層一体化前に、予め必要なパターンで図柄等を印刷しておくための工程が不要となり、生産性を向上させることができる。又、このハードコートフィルムはハードコート成型品との一体化時に、例えば、エネルギーが照射される部分を限定されるマスキング材の簡単な設計変更により、様々な図柄を形成することが可能である。
(2) 前記接着層の層内に、着色部と非着色部とからなる図柄が形成されていて、前記着色部が、前記退行性着色剤により形成されている、(1)に記載のハードコートフィルム。
(2)のハードコートフィルムによれば、図柄を有するハードコートフィルムの製造において、各構成部材の積層一体化前に、予め必要なパターンで図柄等を印刷しておくための工程が不要となり、生産性を向上させることができる。又、このハードコートフィルムはハードコート成型品との一体化時前に、図柄が完成されているので、従来と全く同様の方法で、ハードコート成型品との一体化の工程を行うだけで、所望の図柄付きのハードコート成型品を得ることができる。
(3) 前記接着層が、ハードコート層の表面に形成されているプライマー層と、該プライマー層の表面に形成されているヒートシール層と、からなり、前記退行性着色剤は、前記ヒートシール層内に形成されている、(1)又は(2)に記載のハードコートフィルム。
(3)のハードコートフィルムによれば、ハードコート成型品において、ハードコート層及びプライマー層よりも、より成型品基体寄りの内側に図柄を配置する構成とすることにより、成型品基体20に対する図柄の形成位置の精度を高めやすく、又、形成後の図柄の耐候性を良好に保ちやすい点において(1)又は(2)のハードコートフィルムの従来品に対する優位性を更に高めることができる。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載のハードコートフィルムの前記ハードコート層における前記接着層とは反対側の表面に、基材フィルムが更に積層されてなる、転写用ハードコートフィルム積層体。
(4)のハードコートフィルムによれば、(1)から(3)のいずれかに記載のハードコートフィルムの奏する上記各効果を享受して、転写用ハードコートフィルム積層体を、従来よりも優れた生産性の下で製造することができる。
(5) (1)から(3)のいずれかに記載のハードコートフィルムが、前記接着層を介して、成型品基体の表面に密着してなる、ハードコート成型品。
(5)のハードコート成型品によれば、(1)から(3)のいずれかに記載のハードコートフィルムの奏する上記各効果を享受して、ハードコート成型品を、従来よりも優れた生産性の下で製造することができる。
(6) 前記成型品基体の前記表面が曲面であって、前記退行性着色剤が、加熱によって消色する性質を有する着色剤である、(5)に記載のハードコート成型品。
(6)のハードコート成型品によれば、特に加熱曲げ加工によって曲面を形成する必要があるハードコート成型品を製造する場合において、(5)のハードコート成型品の有意性を享受して、曲面にハードコート加工が施されたハードコート成型品を、従来よりも優れた生産性の下で製造することができる。
(7) 図柄を有するハードコートフィルムの製造方法であって、前記ハードコートフィルムは、ハードコート層と接着層とが積層されてなり、前記接着層を形成する接着剤は、熱エネルギー又は光エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤を含有し、前記接着剤からなる接着層をハードコート層の表面に形成する工程と、前記接着層の一部を加熱、又は、該接着層の一部に光を照射することによって、前記退行性着色剤の一部を退色させて、該接着層内に前記図柄を形成する工程と、を含んでなる、ハードコートフィルムの製造方法。
(7)のハードコートフィルムの製造方法によれば、図柄を有するハードコートフィルムの製造において、各構成部材の積層一体化前に、予め必要なパターンで図柄等を印刷しておくための工程が不要となり、生産性を向上させることができる。
(8) 図柄を有するハードコート成型品の製造方法であって、ハードコート層と接着層とが積層されてなるハードコートフィルムを成型品基体の表面に転写する工程と、前記成型品基体を加熱しながら曲げ変形させる工程と、を含み、前記接着層を形成する接着剤は、熱エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤を含有し、前記成型品基体を曲げ変形させるために加熱される熱により、前記退行性着色剤の一部を退色させて、前記接着層内に前記図柄を形成する、ハードコート成型品の製造方法。
(8)のハードコート成型品の製造方法によれば、図柄を有するハードコート成型品において、加熱曲げ加工によって曲面を形成する必要があるハードコート成型品を製造する場合において、ハードコート成型品の生産性を特段に高めて、曲面にハードコート加工が施されたハードコート成型品を、従来よりも優れた生産性の下で製造することができる。
本発明によれば、意匠性向上のための図柄が付与されているハードコートフィルムの生産性を向上させることができる。
本発明のハードコートフィルムの一実施形態である転写用ハードコートフィルム積層体の一例を示す、断面模式図である。 本発明の転写用ハードコートフィルム積層体の製造方法の説明に供する、同積層体の製造過程途中段階における断面模式図である。 本発明の転写用ハードコートフィルム積層体の製造方法の説明に供する、同積層体の製造過程途中段階における断面模式図である。 本発明の転写用ハードコートフィルム積層体を接着層側から見た場合における平面図である。 本発明の転写用ハードコートフィルム積層体を用いて図柄付きのハードコート層を有するハードコート成型品を製造する製造方法の説明に供する図面であり、(a)基材フィルムを剥離する前の転写用ハードコートフィルム積層体の状態、及び、(b)基材フィルムを剥離した後のハードコートフィルムの状態、をそれぞれ表す断面模式図である。 本発明の転写用ハードコートフィルム積層体を用いて図柄付きのハードコート層を有するハードコート成型品を製造する製造方法の他の実施態様の説明に供する図面であり、(a)基材フィルムを剥離する前の転写用ハードコートフィルム積層体の状態、(b)基材フィルムを剥離した後のハードコートフィルムにマスキング材を積層した状態で図柄形成のためのエネルギーを付与している段階の状態、及び、(c)図柄が形成されたハードコート成型品、をそれぞれ表す断面模式図である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではない。本発明は、その目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<転写用ハードコートフィルム積層体>
本発明の転写用ハードコートフィルム積層体の構成について、以下、適宜図面を参照しながら説明する。図1に示す通り、本発明の転写用ハードコートフィルム積層体10は、ハードコートフィルム1と、ハードコートフィルム1を支持する支持基材である基材フィルム11とが積層されてなる樹脂フィルムである。
そして、本発明の転写用ハードコートフィルム積層体10は、従来、ハードコートフィルム1において選択されることのなかった特定の性質、即ち、熱又は光エネルギーにより容易に退色する性質を有する着色剤が含有されていることを特徴とする。この着色剤は、ハードコートフィルム1の完成から、転写用ハードコートフィルム積層体10にとしての一体化の段階(図1〜図3)及び、成型品基体20の表面に転写されてハードコート成型品100を構成する段階(図5〜図6)までのいずれかの段階において、その任意の一部を退色させることにより、ハードコート成型品100に外部から視認可能な図柄を付与する。即ち、本発明の転写用ハードコートフィルム積層体10は、図柄付きのハードコート成型品を製造するために好ましく用いることができるものであり、その生産性の向上に寄与することができる、ハードコート層転写用のフィルム積層体材料である。
この転写用ハードコートフィルム積層体10においては、この積層体を構成するハードコートフィルム1が、熱可塑性樹脂やガラス等からなる成型品基体20の表面に転写されてハードコート層を構成する。このハードコート層は上述の通り、任意の図柄を有するものとすることができる。又、転写用ハードコートフィルム積層体10において、基材フィルム11は、ハードコートフィルム1を支持する支持基材であり、上記転写後にはハードコートフィルム1から剥離される(図5、6参照)。
転写用ハードコートフィルム積層体10を構成するハードコートフィルム1は、少なくとも、ハードコート層12と接着層13とが積層一体化されてなる多層フィルムである。
ハードコートフィルム1を構成する接着層13は、ハードコート層12の側から順に、プライマー層131とヒートシール層132とが配置されてなる2層構成の接着層であることが好ましい。即ち、ハードコートフィルム1は、ハードコート層12、プライマー層131、及び、ヒートシール層132が、この順に配置されてなる多層フィルムであることが好ましい。
ハードコートフィルム1には、接着層13(プライマー層131、及び、ヒートシール層132)の層内に、ハードコートフィルム1の外部から視認可能な図柄を形成する着色剤が含有されている。この着色剤は、熱エネルギー又は光エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤である。そして、この退行性着色剤は、熱エネルギー又は光エネルギーにより、その任意の一部が消色することにより、接着層13の層内に、着色部14Aと非着色部14Bとからなる任意の図柄を形成する(図4、図5参照)。
そして、ハードコートフィルム1において、接着層13が、プライマー層131、及び、ヒートシール層132を含んでなる多層構成である場合、上記の図柄は、ヒートシール層132の層内に形成することが好ましい。ハードコート成型品100において、ハードコート層12及びプライマー層131よりも、より成型品基体20寄りの内側に図柄を配置した方が、成型品基体20に対する図柄の形成位置の精度を高めやすく、又、形成後の図柄の耐候性を良好に保ちやすいからである。又、後述するように、プライマー層131には、ハードコートフィルム1の耐候性を担保するための各種の添加剤(一例として、紫外線吸収剤や光安定剤等)を添加する構成とする場合が多く、この場合において、図柄の耐候性を更に高める観点からも、着色剤については、ヒートシール層132に添加することが好ましい。
ここで、本明細書における「図柄」とは、例えば、図4に例示するような図柄、即ち、着色部14Aと非着色部14Bとからなるストライプ模様を一例とし、その他、着色されている「着色部」と着色されていないか或いは明らかに退色している「非着色部」とにより構成可能な様々な模様、図形、又は文字等、或いは、それらが結合してなるあらゆる視覚可能な着色・非着色の組合せからなる物品の態様を含むものとする。このような「図柄」とは、美観を起こさせる「意匠」には限られない。着色部と非着色部とが組合されて形成されていて、これにより美観を起こさせること以外の様々な機能の発現を目的とする視覚可能な物品の態様全てを含むものである。又、「着色部」とは、当該製品等の外部から目視により視認可能な図柄を構成する有色の部分のことを言い、「非着色部」とは、当該図柄の全体の中で、無色透明であるか、或いは、完全な無色透明ではなくても、図柄の主たる部分である着色部よりも透明性が高くなる方向で、その部分の色味のみが明らかに周囲の他の部分から突出して退色している部分のことを言うものとする。
[基材フィルム]
基材フィルム11は、支持基材として使用目的に応じた適度な可撓性と剛性とをバランスよく兼ね備える樹脂フィルムであることが好ましく、又、転写後にハードコートフィルム1から剥離可能な樹脂フィルムであればよい。例えば、ポリエステル樹脂フィルム又はポリオレフィン樹脂フィルムを、基材フィルム11として好ましく用いることができる。又、これらの樹脂フィルムは延伸フィルムであることがより好ましい。基材フィルム11を、延伸フィルムにより構成することにより、転写用ハードコートフィルム積層体10を製造する際の加熱処理や電離放射線の照射による架橋処理等に起因する収縮を抑制して、転写用ハードコートフィルム積層体10の形状及び寸法の安定性を高めることができる。
基材フィルム11として用いるポリエステル樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアリレート、ポリカーボネート、エチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体等のポリエステル系樹脂を主たる材料とする樹脂フィルムを、好ましく用いることができるものの具体例として挙げることができる。これらの中でも、転写用ハードコートフィルム積層体10を製造する際の熱収縮や、電離放射線の照射による収縮が生じにくいこと等を考慮すると、PETフィルム、PBTフィルムが好ましく、これらの中でもPETフィルムが特に好ましい。
基材フィルム11として用いるポリオレフィン樹脂フィルムとしては、転写用ハードコートフィルム積層体10を製造する際の熱収縮や、電離放射線の照射による収縮が生じにくいこと等を考慮すると、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン/プロピレン共重合体樹脂、エチレン/プロピレン/ブテン共重合体樹脂、オレフィン熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン樹脂からなり、延伸された樹脂フィルムを、好ましく用いることができるものの具体例として挙げることができる。又、これらの中でも延伸ポリプロピレン樹脂フィルムが特に好ましい。
延伸ポリオレフィン樹脂は、一軸延伸されたもの、二軸延伸されたものうち、いずれの樹脂であってもよいが、転写用ハードコートフィルムを製造する際の熱収縮や、電離放射線の照射による収縮が生じにくいこと等を考慮すると、二軸延伸されたものであることがより好ましい。二軸延伸ポリオレフィン樹脂のシートは、通常、長手方向延伸機を用いてガラス転移温度Tg以上に加熱して、好ましくは5倍以上30倍以下程度延伸し、次いで、幅方向延伸機を用いてガラス転移温度Tg以上に加熱して幅方向へ好ましくは5倍以上30倍以下延伸して得られる。又、延伸倍率が上記範囲内であると、転写用ハードコートフィルム積層体10を製造する際の熱収縮や、電離放射線の照射による収縮が生じにくくなる点において好ましい。
基材フィルム11の厚さは、特に限定されない。例えば、4μm以上200μm以下であればよい。4μm以上であればカールやシワ等の好ましくない変形が発生しにくくなり、200μm以下であればコストを安価に抑えられ、熱伝導効率が低下することがなく、転写後に基材フィルム11を剥離する際に各層が剥がれにくくなるため、優れた転写性が得られる。基材フィルム11は、多層構成でもよい。その場合、多層構成全体で上記厚みの範囲にあることが好ましい。
尚、基材フィルム11は、ハードコートフィルム1を成型品基体20の表面に転写する際のハードコートフィルム1との間の離型性を確保するために、必要に応じて、その表面に公知の離型処理を施したり、シリコーン樹脂等の離型層を設けたりしてもよい。又、逆に、基材フィルム11とハードコート層12との密着性を向上させるためにコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン/紫外線処理、易接着コート剤を塗布する等の表面処理を施してもよい。又、基材フィルム11は、上記の樹脂フィルムを単独で用いた単層でもよいし、複数種の樹脂フィルムを積層した多層構成であってよい。
[ハードコート層]
ハードコート層12は、硬化性樹脂組成物からなる層であり、被転写体である成型品基体20に、ヒートシール層132(或いは接着層13)を介して転写された後、ハードコート成型品100の最表面にハードコート層を形成する層である。尚、このハードコート層12は、下記に詳細を説明する各手段によって硬化される層であるが、この硬化は、上記の転写後に行うことも可能である。従って、転写用ハードコートフィルム積層体10、及びこれを構成するハードコートフィルム1のハードコート層12とは、硬化済みの層には限定されない。上述の通り、ハードコートフィルムを構成する層であり、硬化性樹脂組成物からなる層であれば、未硬化の段階にある層であっても本発明のハードコートフィルム等を構成するハードコート層であることに相違ない。
ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物のベース樹脂としては、熱硬化性樹脂、或いは、電離放射線を照射することにより硬化する電離放射線硬化性樹脂を、好ましく用いることができる。
ハードコート層12を形成するための硬化性樹脂組成物のベース樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。但し、耐候性やハードコート性を考慮すると、電離放射線硬化性樹脂を用いることがより好ましい。
ハードコート層12を形成するための硬化性樹脂組成物のベース樹脂として電離放射線硬化性樹脂を用いる場合、従来から電離放射線硬化性を有する樹脂として慣用されている重合性オリゴマーやプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。そのような重合性オリゴマーやプレポリマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマーやプレポリマー、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系やポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートやカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系のオリゴマーやプレポリマー等を好ましく用いることができる。
ハードコート層12を形成するための硬化性樹脂として電離放射線硬化性樹脂を用いる場合、これらの樹脂に照射する電離放射線としては、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合或いは架橋し得るエネルギー量子を有するもの、例えば、紫外線(UV)又は電子線(EB)を選択することができる。又、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も選択することができる。
又、硬化性樹脂組成物は、耐候性及びハードコート性を向上させ、優れた透明性を得る観点から、非反応性シリコーン化合物を含有することができる。非反応性シリコーン化合物は、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、(メタ)アクリロイル基、アリル基等の反応性官能基を有しないシリコーン化合物であれば特に制限はなく、例えば、ポリシロキサンからなるシリコーンオイルの他、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アラルキル変性シリコーンオイル、フロロアルキル変性シリコーンオイル、長鎖アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸アミド変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイル等を好ましい例として挙げることができる。尚、上記のような反応性官能基を分子中に有する反応性シリコーン化合物は、硬化収縮が生じやすくなるので、硬化性樹脂組成物に含有させないことが好ましい。硬化性樹脂組成物中における非反応性シリコーン化合物の含有量は、硬化性樹脂100質量部に対して、0.05質量部以上30質量部以下であることが好ましく、0.05質量部以上10質量部以下であることがより好ましく、0.1質量部以上5質量部以下であることが更に好ましい。非反応性シリコーン化合物の含有量が上記範囲内であると、優れた耐候性及びハードコート性が得られ、硬化収縮が生じることがない。
又、ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物は、更に、ハードコート性や耐候性を向上させるために、耐傷フィラーや、耐候剤を含有することが好ましい。ハードコートフィルム1及び転写用ハードコートフィルム積層体10に含有させることができる耐傷フィラーとしては、無機系と有機系のフィラーがあり、無機物では、例えば、アルミナ、シリカ、カオリナイト、酸化鉄、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の無機粒子が挙げられる。粒子形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、硬度がより高くなり優れたハードコート性が得られる点で、球状が好ましい。これらの無機系の耐傷フィラーのうち、シリカ粒子は好ましいものの一つである。シリカ粒子は、ハードコート性を向上させ、且つ、ハードコート層の透明性を阻害しないからである。シリカ粒子としては、従来公知のシリカ粒子から適宜選択して用いることが可能であり、コロイダルシリカ粒子等も好適に挙げられる。コロイダルシリカ粒子は、添加量が増えた場合であっても、透明性に影響を及ぼすことが少ない。
又、ハードコート層12の形成に用いられる硬化性樹脂組成物は、優れた耐候性を得るため、耐候性改善剤を含むことが好ましい。耐候剤としては、紫外線吸収剤や光安定剤等があり、紫外線吸収剤は有害な紫外線を吸収し、ハードコート成型品の長期にわたる耐候性、安定性を向上させる。又、光安定剤は、これ自体は紫外線をほとんど吸収しないが、紫外線により生じる有害なフリーラジカルを効率良く捕捉することにより安定化が得られるというものである。紫外線吸収剤としては、二酸化チタンや酸化セリウム、酸化亜鉛等の無機系のものや、ベンゾトリアゾール系やトリアジン系の有機系の紫外線吸収剤が好ましく挙げられ、中でもトリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。又、光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系の光安定剤(HALS)が好ましく挙げられる。
ハードコートフィルム1及び転写用ハードコートフィルム積層体10に含有させる紫外線吸収材としては、トリアジン系紫外線吸収剤の中でも、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤が特に好ましい。ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2’−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等を好ましい例として挙げることができる。
ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物中におけるトリアジン系紫外線吸収剤の含有量は、硬化性樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上3質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上2質量部以下であることがより好ましく、0.3質量部以上1.5質量部以下であることがより好ましい。トリアジン系紫外線吸収剤の含有量が上記範囲内であれば、紫外線吸収剤がブリードアウトすることなく、又、十分な紫外線吸収能が得られる。
又、ヒンダードアミン系の光安定剤としては、反応性官能基を有するヒンダードアミン系光安定剤であることが好ましい。反応性官能基としては、電離放射線硬化性樹脂と反応性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合を有する官能基等が好ましく挙げられ、これらから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。中でも(メタ)アクリロイル基が好ましい。このような反応性官能基を有するヒンダードアミン系光安定剤としては、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、2,4−ビス[N−ブチル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミン)−1,3,5−トリアジン等を好ましい例として挙げることができる。
反応性官能基を有するヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、硬化性樹脂100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、2質量部以上8質量部以下であることがより好ましく、3質量部以上6質量部以下であることが更に好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤の含有量が上記範囲内であれば、光安定剤がブリードアウトすることなく、又、十分な光安定性が得られる。
尚、退色性着色剤として紫外線等の光エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤を選択した場合には、ハードコート成型品の使用環境に応じて、ハードコート層12内に適切な紫外線吸収剤や光安定剤を添加しておくことにより、ハードコート層12よりも内層側にある着色部14Aの使用中における退色を防止することができる。
又、ハードコート層12を形成する硬化性樹脂組成物には、その性能を阻害しない範囲で各種添加剤を含有させることができる。各種添加剤とは、例えば、重合禁止剤、架橋剤、帯電防止剤、接着性向上剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤等である。
[接着層]
接着層13は、ハードコートフィルム1を成型品基体20の表面に密着させる機能を有する層である。この接着層13は、単層であってもよいが、上述の通り、ハードコート層12の側から、プライマー層131及びヒートシール層132がこの順で積層される2層構成であることが好ましい。以下、接着層13がこのような2層構成である場合について説明する。
[プライマー層]
プライマー層131は、ハードコート層12に対する応力緩和層として機能するとともに、ハードコート層12の密着性を向上させる機能を有する層である。このプライマー層131は、バインダー樹脂及びブロッキング防止剤を含むプライマー層形成用樹脂組成物により構成される。
プライマー層131を構成するバインダー樹脂は、主剤と硬化剤とからなる2液硬化型樹脂であることが好ましい。プライマー層131を構成するバインダー樹脂の主剤は、特に制限されない。好ましく用いることができるバインダー樹脂の主剤として、例えば、ポリウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、プチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等を挙げることができる。これらのバインダー樹脂は、1種単独で用いることができ、又は、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらのバインダー樹脂の中でも、密着性及び耐候性の観点から、ポリウレタン樹脂が特に好ましい。
プライマー層131を構成するバインダー樹脂の主剤としてポリウレタン樹脂を用いる場合、ポリウレタン樹脂は、その高分子鎖中に更にアクリル骨格を有するポリウレタン樹脂であることが、耐候性及び耐久性の観点からより好ましい。高分子鎖中にアクリル骨格を有するポリウレタン樹脂としては、例えば、ウレタン成分とアクリル成分との共重合体であるウレタンアクリル共重合体、ポリウレタンを構成するポリオール成分又はポリイソシアネート成分としてヒドロキシル基又はイソシアネート基を有するアクリル樹脂を例として挙げることができる。それらの中でも、ウレタンアクリル共重合体を、プライマー層131を構成するバインダー樹脂の主剤として特に好ましく用いることができる。ウレタンアクリル共重合体は、例えば、1分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を有するアクリル樹脂にポリオール化合物及びイソシアネート化合物を反応させる方法(特開平6−100653号公報等参照)や、不飽和二重結合を両末端に有するウレタンプレポリマーにアクリルモノマーを反応させる方法(特開平10−1524号公報等参照)等によって得ることができる。
上記ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体は、例えば、カーボネートジオールとジイソシアネートを反応させて得られたポリカーボネート系ウレタンと、アクリル骨格を有するジオールを共重合させることにより得ることができる。又、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体は、アクリル骨格を有するジオールに、カーボネートジオールとジイソシアネートを反応させることによっても得ることができる。ここで、上記アクリル骨格を有するジオールとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸、アルキル基の炭素数が1〜6程度の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、或いはこれらがラジカル重合したオリゴマー又はプレポリマー(重合度2以上10以下程度)に、2つの水酸基が導入されている化合物が挙げられる。
上記の主剤の硬化を促進する観点から、プライマー層には、硬化剤を配合してもよい。このような硬化剤としては、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート等のイソシアネート硬化剤が挙げられる。硬化剤の使用量は、主剤となる樹脂100質量部に対して、1質量部以上40質量部以下が好ましく、10質量部以上30質量部以下がより好ましく、20質量部以上30質量部以下が更に好ましい。
プライマー層131には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の各種添加剤を配合できる。このような添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤や光安定剤等の耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、赤外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤等が挙げられる。これらの添加剤は、常用されるものから適宜選択して用いることができる。
プライマー層131の厚さについては特に制限されないが、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.1μm以上5μm以下であることがより好ましい。
[ヒートシール層]
ヒートシール層132は、プライマー層131とともにハードコートフィルム1を成型品基体20の表面に密着させる機能を有する層であり、加熱及び加圧により、成型品基体20への転写を良好に行うことができるように熱融着樹脂等からなる接着性樹脂により構成される。
ヒートシール層132に含有させる接着性樹脂は、成型品基体20の材質、転写の際の転写温度や圧力、転写製品の用途等に応じて定められ、特に限定されない。一般的には、接着性樹脂として、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂等の熱融着樹脂を適宜用いることができる。これらの各樹脂は、単独で用いることができ、或いは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。上記各樹脂の中でも、プライマー層131に含まれる粒子との屈折率差が小さく、シートの透明性や耐候性を向上させやすいという観点から、ヒートシール層132に含有させる接着性樹脂としては、アクリル樹脂を単体で用いることが特に好ましい。
ヒートシール層132の厚さは、プライマー層131よりも厚いことが好ましい。ハードコート層12を含むハードコートフィルム1を成型品基体20に接着するという機能と、優れた透明性とを確保するという観点から、ヒートシール層132の厚さは、1μm以上7μm以下であることが好ましく、1μm以上6μm以下であることがより好ましい。
又、転写用ハードコートフィルム積層体10は、ヒートシール層132の上にポリエチレン樹脂等の樹脂からなるカバーフィルム(保護フィルム)を貼り付けて表面を保護しておくこともできる。転写用ハードコートフィルム積層体10にカバーフィルムを設ける場合、このカバーフィルムを剥がし、ヒートシール層132を露出し、このヒートシール層132の面を介して成型品基体20に転写される。
[図柄]
ハードコートフィルム1及びそれを用いて構成する転写用ハードコートフィルム積層体10は、視認可能な有色の図柄を有する。この図柄は、例えば、図4に示すように着色部14Aと非着色部14Bとからなるストライプ模様を一例として挙げることができる。ハードコートフィルム1、又は、それを用いてなる転写用ハードコートフィルム積層体10を用いることにより、成型品の成型品基体20に図柄を付与して、その意匠性の向上に寄与することができ、或いは、上述の通り、その他、様々な機能の発現により、製品の機能、効能の向上に寄与することができる。本発明による図柄の付与によって発現させることができる意匠性の向上以外の機能の例として、例えば、カーウィンドウの外周周辺を暗色で着色してボディやピラーとの境界をぼやかす例、或いは、車載ディスプレイの表面パネルで表示部を透明にし、非表示部を不透明にパターニングする例、等を具体例として挙げることができる。
ハードコートフィルム1において、図柄を構成する着色部14Aは、接着層13の層内に、又は、より好ましくは、ヒートシール層132の層内に含有されている退行性着色剤により形成される。以下、図柄がヒートシール層132の層内に形成される場合の実施形態について詳しく説明する。
着色部14Aを構成する退行性着色剤は、ハードコートフィルム1において、フィルム積層体としての第一次的な完成段階(例えば、図1に示す段階)においては、図柄を配置する層(好ましい一例としてヒートシール層132)の層内の略全体、若しくは、少なくとも非着色部14Bとなることが想定される部分も含めた図柄の形成想定範囲の全体に、行き渡るように添加されている。この段階においては、図4に示すストライプ模様等の図柄は未だ視認することはできない(図1参照)。しかしながら、通常、高水準の耐候性が求められるハードコート成型品に図柄を付与する着色剤として、敢えて容易に退色する着色剤を用いることはなかった。ハードコートフィルム1は、図柄の形成前の上記段階(例えば図1に示す段階)において、意図的に退行性を有する着色剤を選択しているという点において、従来の図柄付きのハードコート用のフィルムとは、着色材料の組成において著しく異なる。
接着層13又はヒートシール層132の層内に添加される着色剤は、熱エネルギー又は光エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤である。図柄を形成する部分全体にこの退行性着色剤を含有させた後、任意の部分の着色剤のみを後述するマスキング法等により退色させることにより、着色部14Aと非着色部14Bとからなる図柄を形成することができる。
(熱エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤)
接着層13又はヒートシール層132内に、図柄を形成する退行性着色剤として「熱エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する着色剤(以下、「熱退行型着色剤」とも言う)を採用する場合、このような性質を有する公知の着色剤を適宜選択することができる。具体的な一例として、例えば、特開2010−174183号公報に開示されている「消色性接着組成物」を用いることができる。この「消色性接着剤組成物」は、バインダー、有機溶剤、塩基性染料又は油溶染料、及び、シランカップリング剤を含有し、150〜200℃に加熱することにより硬化とともに色が消失し、無色透明になることを特徴とするものである。
接着層13又はヒートシール層132の層内に、図柄を形成する退行性着色剤として、このような性質を有する「熱退行型着色剤」を用いることにより、所定の温度にまで加熱された任意の部分においいてのみ、着色剤を無色透明にするか、或いは、十分に退色させることができる。これにより、接着層13又はヒートシール層132の層内に、着色部14Aと非着色部14Bとからなる任意の図柄を形成することができる。
上記の「熱退行型着色剤」として好適な「消色性接着組成物」のバインダー樹脂としては、通常、接着剤に使用されるバインダー樹脂であり無色のものであれば特に制限なく利用可能である。例えば、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、或いは、これら樹脂の変性樹脂等を例として挙げることができる。
上記の「消色性接着組成物」に用いる有機溶剤としては、上記バインダー樹脂を溶解又は分散するものであれば特に制限なく利用することができる。例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、オクタン等の炭化水素系溶剤、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ダイアセトンアルコール等のアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ステアリン酸ブチル、安息香酸メチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、等のエステル系溶剤等を例として挙げることができる。
上記の「消色性接着組成物」に用いる塩基性染料としては、トリフェニルメタン系染料、トリメチルメタン系染料、ジフェニルメタン系染料、ポリメチン系染料、キサンテン系染料、シアニン系染料、アゾ系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料等が挙げられる。これらの中でも、消色性に優れる点において、トリフェニルメタン系染料が特に好ましい。
「消色性接着組成物」に用いるシランカップリング剤としては、特に制限なく利用することができる。γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシランであることが好ましく、中でもγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが消色性より好ましい。
(光エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤)
接着層13又はヒートシール層132内に、図柄を形成する退行性着色剤として「光エネルギー」を吸収することにより退色する性質を有する着色剤(以下「光退行型着色剤」とも言う)を採用する場合、このような性質を有する公知の着色剤を適宜選択することができる。具体的な一例として、例えば、特開平5−132655号公報に開示されている「消色性色素」を用いることができる。尚、上記の「光退行型着色剤」に「光エネルギー」を与える「光」には、紫外線や赤外線等の可視光以外の光も当然に含まれる。
接着層13又はヒートシール層132内に、図柄を形成する退行性着色剤として、このような性質を有する「光退行型着色剤」を用いることにより、特定の光を任意の特定の部分にのみ照射することにより、その部分においてのみ着色剤を無色透明にするか、或いは、十分に退色させることができる。これにより、接着層13又はヒートシール層132の層内に、着色部14Aと非着色部14Bとからなる任意の図柄を形成することができる。
上記の「光退行型着色剤」として好適な「消色性色素」として用いることができる色素としては、シアニン系色素があり、このシアニン系色素を有機ホウ素化合物の塩と並存させることにより、近赤外の波長、典型的には、780nm以上880nm以下の波長を有する光に吸収極大を有し、近赤外の波長を有する光を任意の部分に照射することにより、当該波長を有する光を吸収させて、当該任意の部分において、上記の「消色性色素」の消色を促進して無色透明にするか、或いは、十分に退色させることができる。
又、退行性着色剤としては、波長200nm以上400nm以下の紫外線が照射されることによって消色する性質を有する染料を着色成分とする着色剤を好ましく用いることができる。例えば、タール色素等の食用染料は、一般に100時間以内の紫外線照射により、色素の分解を進行させて、ほぼ透明となるほどまで、退色させることができることが確認されている。又、この実施形態によるハードコートフィルム及び転写用ハードコートフィルム積層体は、最終製品であるハードコート成型品が紫外線を浴びることのない環境での使用が想定される場合には好適である。
又、退行性着色剤として、上記の他、クチナシ青色素を用いることもできる。このクチナシ青色色素は、キセノンアーク灯(紫外線〜赤外線)を1時間照射した場合に75%退色する色素である。
[ハードコートフィルム及び転写用ハードコートフィルム積層体の製造方法]
本発明の転写用ハードコートフィルム積層体及びハードコートフィルムの製造方法について説明する。
本発明のハードコートフィルム及び転写用ハードコートフィルム積層体は、ハードコート層と接着層(ヒートシール層及びプライマー層)、及び、基材フィルムを積層一体化してなる積層体を得る点においては、従来方法と同様の工程を経ることにより、これを得ることができる。但し、本発明の転写用ハードコートフィルム積層体及びハードコートフィルムは、図柄を有するものであり、この図柄の形成方法が、従来とは全く異なるプロセスによるものである点を特徴とするものである。
上記の積層体を得る工程は、具体的には、以下の通りである。例えば、ハードコート層12は、上記の硬化性樹脂と、必要に応じて用いられる非反応性シリコーン化合物、耐傷フィラー、紫外線吸収剤や光安定剤を耐候剤として含む樹脂組成物を、基材フィルム11上に塗布することで形成することができる。又、プライマー層131は、ハードコート層12の表面にコロナ放電処理を施し、プライマー層131を構成する成分を含む組成物(プライマー層形成用樹脂組成物)を塗布することで形成できる。そして、ヒートシール層132は、プライマー層131上にヒートシール層132を構成する成分を含む組成物(ヒートシール層形成用樹脂組成物)を塗布することで形成することができる。そして、このようにして得ることができる積層体の形成工程中、又は、この積層体の形成工程後に、ハードコート層12を電離放射線により硬化する。通常は、基材フィルム11上にハードコート層12を形成した後に、電離放射線を照射してハードコート層12を硬化させた後、プライマー層131を形成することが好ましい。
上記の工程により、ハードコート層と接着層(ヒートシール層及びプライマー層)、及び、基材フィルムが一体化されてなる積層体に対して、以下に説明する図柄の形成工程を独自の方法によって行うことにより、本発明に係る図柄付きのハードコートフィルム及び転写用ハードコートフィルム積層体を得ることができる。
この図柄の形成は、図2及び図3に示す方法により行うことができる。即ち、上記の工程で得た積層体において、予め「退行性着色剤」を含有させてある接着層13(ヒートシール層132)の表面に、着色部14Aとして図柄を構成させたい部分を保護し、非着色部14Bとして退色を促進させたい部分のみに、特定波長の光等、「退行性着色剤」の退色を促進するエネルギーEが到達するように形成されたマスキング材15を設置し、その状態で、エネルギーE(例えば、特定波長の光)を、マスキング材15のホール151を通して接着層13(ヒートシール層132)の表面に照射する(図2参照)。そして、十分に退色が進行する程度にエネルギーEの照射が完了した段階で、マスキング材15を剥離する。この工程により、接着層13(ヒートシール層132)の層内に、エネルギーEから保護されていた部分である着色部14Aと、エネルギーEにより退色が促進された非着色部14Bとからなる任意の図柄を形成することができる。
接着層13(ヒートシール層132)の層内に予め「退行性着色剤」含有させてある退行性着色剤が、紫外線を照射されることによって消色する性質を有する着色剤である場合には、上記のエネルギーEとして紫外線を照射すればよい。この場合、ハードコート層も紫外線硬化型の樹脂であれば、上述の通り、ハードコートフィルム及び転写用ハードコートフィルム積層体を生産性の点でより優位なものとすることができる。電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯等が用いられる。
尚、この光エネルギー等の照射は、使用するエネルギー波等の種類や強度と、選択する退色性着色剤の種類に応じて、転写用ハードコートフィルム積層体の製造工程内でハードコート層12側、或いは、基材フィルム11側のいずれからの照射によることもできる。そして、このエネルギーの照射工程は、転写用ハードコートフィルム積層体の製造工程内では行わずに、下記に説明するハードコート成型品の製造過程の中で行うこともできる。
<ハードコート成型品>
本発明のハードコート成型品100は、図5、図6に示す通り、転写用ハードコートフィルム積層体10を用いて、ハードコートフィルム1を、ヒートシール層132を介して成型品基体20に転写することで得られる。具体的には、ハードコート成型品100は、図5(a)に示すように、成型品基体20の表面上に、少なくとも、接着層13とハードコート層12と基材フィルム11とがこの順に配置されている。基材フィルム11の配置は任意であり、図2(b)に示すように、使用過程における任意の段階でハードコートフィルム1から剥離してもよい。
[成型品基体]
成型品基体20には、所望の樹脂成型体に応じて適宜選択すればよい。成型品基体20を構成する樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。成型品基体20の厚さは、通常1mm以上20mm以下であることが好ましく、2mm以上10mm以下であることがより好ましい。成型品基体20が薄すぎると、面剛性等の実用的な強度が不十分となり、成型品基体20が厚すぎると、成型品基体20の加工性に影響する。成型品基体20の形状は、所望の樹脂成型体の用途に応じて適宜選択すればよく、板状のものには限られない。
<ハードコート成型品の製造方法>
本発明のハードコート成型品100は、上記の図柄の形成に係る工程にかかる処理以外の処理部分については、公知のハードコート成型品の製造方法と同様の製造方法によってこれを行うことができる。例えば、上述した方法により、予め図柄の形成が完了いている転写用ハードコートフィルム積層体10を用いる場合には、これを、成型品基体20上に、従来同様の方法でこれを転写することにより、図柄付きのハードコート成型品100を得ることができる。
又、転写用ハードコートフィルム積層体10に図柄の形成のためのエネルギー照射等を行わず、図1に示す状態のように、図柄については未完成の状態の転写用ハードコートフィルム積層体10(ハードコートフィルム1)を用いて、退行性着色剤の任意の部分の退色の促進を、このハードコート成型品の製造工程の中で行い、この工程の中で任意の図柄を完成させることもできる。
特に、ハードコート成型品のハードコート加工対象面が曲面である場合には、退行性着色剤として、加熱によって消色する性質を有する着色剤を選択しておき、成型品基体の加熱曲げ加工時の赤外線等の照射による加熱によって、退行性着色剤の任意の部分の退色を促進させる手順により、ハードコート成型品を効率よく製造することができる。
ハードコート成型品100の製造においては、先ず、成型品基体20上に、転写用ハードコートフィルム積層体10(ハードコートフィルム1)を、ヒートシール層132を介して転写してハードコート層付成型品基体を得る(転写工程)。転写は、公知のロール転写、インモールド成型、プレス転写等を採用できる。
上記の加熱曲げ加工を行う場合には、この転写工程後に、ハードコート層付成型品基体20を、赤外線等の照射によって加熱しながら曲げることにより、又は、ハードコート層付成型品基体20を曲げた後に同様の手段で加熱して、積層体に予め添加されている硬化物を硬化させることにより行う(加熱曲げ工程)ことができる。この場合の加熱温度は、特に限定されないが、通常、100℃以上180℃以下であってもよい。又、加熱時間は好ましくは60秒以上1000秒以下である。
このような加熱曲げ加工を行う際に、接着層に添加する着色剤を「熱退行型着色剤」としておけば、例えば、所望のパターンからなる「図柄」の形成が可能となるように加熱のための赤外線を遮断可能なアルミ箔等でマスキングをした状態で、上記同様に加熱処理を行うことにより、任意の部分においてのみ「熱退行型着色剤」の退色を促進させて、任意の図柄を完成させることができる。
ハードコート成型品を形成する被転写体としては、特に制限されるものではなく、耐候性とともに耐傷性等のハードコート性が必要になるもので、例えば、一般住居や公共施設の建築構造物の外装材や内装材、自動車内外装用の部品や、太陽電池カバー又は太陽電池基板、家電製品の部材等に使用でき、とりわけ、バルコニーの仕切り板、テラスやカーポート等の屋根部材、車両や建造物のウインドウ、その他、防音壁や風防壁等透明プラスチックを用いた製品を挙げることができる。このような部材を形成する樹脂材料としては、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂等が好ましく挙げられ、これらの単独樹脂材料、或いは、複数種を組み合わせた複合樹脂材料であってもよい。
1 ハードコートフィルム
10 転写用ハードコートフィルム積層体
11 基材フィルム
12 ハードコート層
13 接着層
131 プライマー層
132 ヒートシール層
14 図柄
14A 着色部
14B 非着色部
15 マスク
151 ホール
20 成型品基体
100 ハードコート成型品

Claims (8)

  1. 硬化性樹脂により形成されているハードコート層と、接着層とが、積層されてなり、
    前記接着層に、熱エネルギー又は光エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤が含有されている、ハードコートフィルム。
  2. 前記接着層の層内に、着色部と非着色部とからなる図柄が形成されていて、
    前記着色部が、前記退行性着色剤により形成されている、請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記接着層が、ハードコート層の表面に形成されているプライマー層と、該プライマー層の表面に形成されているヒートシール層と、からなり、
    前記退行性着色剤は、前記ヒートシール層内に形成されている、請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のハードコートフィルムの前記ハードコート層における前記接着層とは反対側の表面に、基材フィルムが更に積層されてなる、転写用ハードコートフィルム積層体。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載のハードコートフィルムが、前記接着層を介して、成型品基体の表面に密着してなる、ハードコート成型品。
  6. 前記成型品基体の前記表面が曲面であって、前記退行性着色剤が、加熱によって消色する性質を有する着色剤である、請求項5に記載のハードコート成型品。
  7. 図柄を有するハードコートフィルムの製造方法であって、
    前記ハードコートフィルムは、ハードコート層と接着層とが積層されてなり、
    前記接着層を形成する接着剤は、熱エネルギー又は光エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤を含有し、
    前記接着剤からなる接着層をハードコート層の表面に形成する工程と、
    前記接着層の一部を加熱、又は、該接着層の一部に光を照射することによって、前記退行性着色剤の一部を退色させて、該接着層内に前記図柄を形成する工程と、を含んでなる、ハードコートフィルムの製造方法。
  8. 図柄を有するハードコート成型品の製造方法であって、
    ハードコート層と接着層とが積層されてなるハードコートフィルムを成型品基体の表面に転写する工程と、
    前記成型品基体を加熱しながら曲げ変形させる工程と、を含み、
    前記接着層を形成する接着剤は、熱エネルギーを吸収することにより退色する性質を有する退行性着色剤を含有し、
    前記成型品基体を曲げ変形させるために加熱される熱により、前記退行性着色剤の一部を退色させて、前記接着層内に前記図柄を形成する、
    ハードコート成型品の製造方法。
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