JP2020034492A - 生体試料中の測定対象物質を免疫学的に測定する方法 - Google Patents

生体試料中の測定対象物質を免疫学的に測定する方法 Download PDF

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【課題】 本発明は、測定対象物質を精度よく、迅速かつ簡便に測定する方法を提供することにある。【解決手段】 本発明は、生体試料中の測定対象物質を免疫学的に測定する方法であって、前記測定対象物質と前記測定対象物質に結合する抗体とを反応させて免疫複合体を形成させる際に、前記反応をりん酸塩の存在下で行う、測定方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、生体試料(検体)中の測定対象物質を免疫学的に測定する方法において、測定誤差の原因となるブランク値を抑制し、より正確な測定を可能にする方法に関する。
生体試料(検体中)の成分を測定する方法として、抗原抗体反応を利用した免疫学的測定方法がある。このような免疫学的方法の中には、酵素免疫測定法(EIA)、放射免疫測定法(RIA)、免疫比濁法、ラテックス凝集法、イムノクロマト法等多くの方法が知られている。
しかし、これら免疫学的測定法は微量成分でも測定可能である反面、測定対象物質と抗体との特異的な反応による検出を妨害する種々の干渉(非特異反応)が存在することも知られている。特に、微量の測定対象物を測定する場合には、測定結果に大きな影響を与え、これら非特異反応によって測定に至らないこともある。
これら非特異反応の原因成分の影響を抑制すべく、これまでに種々の方法が考えられている。例えば、固相抗体を使用する方法では、これら非特異反応成分の固相担体への吸着を防止するためにカゼイン、牛血清アルブン、ゼラチン等のブロッキング剤を使用する方法などが知られている。また、例えば、検体中の非目的物質の固相表面への非特異的な結合を抑制する方法(特許文献1)や検体由来の不純物による非特異反応を抑制する方法(特許文献2)などもあげられるが、依然として、非特異反応を抑制する方法についての技術は確立されていない。
また、特許文献3にはアミロイドβ前駆体タンパク質(APP)のアイソフォームの一種であるAPP770の可溶型が脳血管内でのアミロイドβ蓄積の指標となり、該タンパク質をAPP770特異的抗体を用いて免疫学的に測定する方法について記載されている。また、特許文献4には該タンパク質を急性冠症候群の病態又は発症リスクの判定に用いる検査方法について記載されている。
特許5005511号公報 特許3623657号公報 WO2012/015050 特許6093943号公報
本発明は、かかる従来技術の現状に鑑みて創案されたものであり、その目的は測定対象物質を精度よく、迅速かつ簡便に測定する方法を提供することにある。
本発明者は、免疫学的測定において、検出エリアに残存する未反応の抗体等がブランク値を上昇させている要因であると推察し、さらに検討した結果、免疫反応を用いて生体試料中の測定対象物質を測定する際に、抗原抗体反応を、りん酸塩の存在下で行うことにより、ブランク値を抑制(低減)できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
1. 生体試料中の測定対象物質を免疫学的に測定する方法であって、前記測定対象物質と前記測定対象物質に結合する抗体とを反応させて免疫複合体を形成させる際に、前記反応をりん酸塩の存在下で行う、測定方法。
2. 前記測定対象物質は、リガンドで修飾された第1の抗体と結合体を形成させたものである、1に記載の測定方法。
3. 前記測定対象物質に結合する抗体は、酵素で標識された第2の抗体である、1または2に記載の測定方法。
4. 前記りん酸塩の添加量は、1mM以上500mM以下である、1〜3のいずれかに記載の測定方法。
5. 以下の工程を順に行う、1〜4のいずれかに記載の測定方法。
(1)測定対象物質を含む生体試料溶液に、リガンドで修飾された第1の抗体を含む溶液を混合して、前記測定対象物質と前記第1の抗体との結合体を形成する工程
(2)前記結合体を含む溶液を、前記リガンドの捕捉剤が固相化された担体に接触させて、前記リガンドを介して前記結合体を前記担体に結合させる工程
(3)前記結合体が結合された前記担体に、酵素で標識された第2の抗体およびりん酸塩を含む溶液を滴下して、前記結合体に結合している前記測定対象物質に前記第2の抗体を結合させる工程
(4)前記担体に、前記酵素の基質を含む溶液を滴下して、前記酵素による基質の変化量を測定する工程
6. 前記りん酸塩の添加量は、1mM以上500mM以下である、5に記載の測定方法。
本発明によれば、固相(担体)上で測定する免疫学的測定において、ブランク値を低く抑えることができるため、より正確な免疫測定を行うことができる。
本発明の概略を示す模式図である。 実施例における測定対象物質の濃度と化学発光量との関係を示すグラフである。
本発明は、生体試料(検体)中の測定対象物質を免疫学的に測定する方法であって、前記測定対象物質と前記測定対象物質に結合する抗体とを反応させて免疫複合体を形成させる際に、前記反応をりん酸塩の存在下で行う、測定方法である。
本発明において、生体試料(検体)は、血清、血漿、血液、唾液等の各種体液や尿等の排泄物、便等の希釈物から固形分を除去したもの、各種組織の抽出液等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらに希釈や前処理等を施したものも含まれる。なお、生体試料(検体)には必ずしも測定対象物質が成分として含有されている必要はなく、測定対象物質を成分として含有する可能性があることを前提とした検体であってもよい。
本発明において、測定対象物質としては、免疫学的方法で測定し得る物質であれば、特に限定されず、例えば、タンパク質、糖タンパク質、脂質タンパク質、レセプター、酵素、抗原、抗体、各種バイオマーカー等が挙げられる。
本発明において、免疫学的に測定する方法とは、免疫反応を利用して生体試料(検体)中の測定対象物質を測定する方法であればその態様は特に限定されない。例えば、EIA(ELISA)などの酵素免疫測定法、RIA(IRMA)などの放射免疫測定法、免疫比濁法、ラテックス凝集法、イムノクロマト法などが例示できる。
本発明において、測定対象物質と前記測定対象物質に結合する抗体とを反応させて免疫複合体を形成させる際に、前記反応をりん酸塩の存在下で行うことを特徴とする。免疫複合体を形成させる反応系にりん酸塩を含むことによってブランク値を抑制することができる。ここで言うブランク値とは、実質、測定対象物質を含まない試料における測定値のことである。
本発明において、りん酸塩は、解離して、りん酸イオンPO 3−、りん酸一水素イオンHPO 2−、りん酸二水素イオンHPO の少なくとも一つを生成する化合物のことをいう。
本発明において、りん酸塩は、りん酸二水素ナトリウム(NaHPO)、りん酸水素二ナトリウム(NaHPO)、りん酸二水素カリウム(KHPO)、りん酸水素二カリウム(KHPO)等が挙げられ、好適には、りん酸水素二ナトリウム(NaHPO)、りん酸二水素カリウム(KHPO)が用いられる。
本発明において、測定対象物質と前記測定対象物質に結合する抗体とを反応させて免疫複合体を形成させる際に添加するりん酸塩の濃度は1mM以上が好ましく、10mM以上がより好ましい。上限は、特に限定されないが、500mM以下が好ましく、300mM以下がより好ましい。
反応系にりん酸塩を添加することによりブランク値が低減されるメカニズムは明らかではないが、上記濃度のりん酸塩が存在することによる、イオン強度を含む溶液の環境が、抗体と固相(担体)との相互作用(非特異吸着)に何らかの影響を与え、洗浄による未結合の抗体の除去性が上がることが考えられる。
本発明において、第1の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体のいずれも使用可能であり、産生動物種も限定されない。これらの抗体のアミノ基またはスルフヒドリル基にビオチンを標識したものが好ましい。また、これらの抗体を含む溶液には、必要により防腐剤や蛋白成分等を含んでよい。
本発明において、第2の抗体は、酵素で標識されたものであることが好ましい。このような抗体として、アミノ基またはスルフヒドリル基にアルカリフォスファターゼを標識した抗体を用いるのが好ましい。これらの抗体を含む溶液には、必要により防腐剤やタンパク成分等を含んでもよい。
以下、多孔性フィルタを担体(固相)とするサンドイッチEIA法を例示して、本発明についてさらに詳細に説明する。本発明において、測定対象物質を免疫学的に測定する方法は、以下の(1)〜(4)を順に行う。
(1)測定対象物質を含む生体試料溶液に、リガンドで修飾された第1の抗体を含む溶液を混合して、前記測定対象物質と前記第1の抗体との結合体を形成する工程
(2)前記結合体を含む溶液を、前記リガンドの捕捉剤が固相化された担体に接触させて、前記リガンドを介して前記結合体を前記担体に結合させる工程
(3)前記結合体が結合された前記担体に、酵素で標識された第2の抗体およびりん酸塩を含む溶液を滴下して、前記結合体に結合している前記測定対象物質に前記第2の抗体を結合させる工程
(4)前記担体に、前記酵素の基質を含む溶液を滴下して、前記酵素による基質の変化量を測定する工程
工程(1)は、測定対象物質を含む生体試料溶液に、リガンドで修飾された第1の抗体を含む溶液を混合して、前記測定対象物質と前記第1の抗体との結合体を形成する工程である。測定対象物質を含む生体試料溶液は、例えば、血清、血漿または血液等を挙げることができる。これらは、測定対象物質に応じて公知の緩衝液等を用いて適宜希釈してもよい。
工程(2)は、前記結合体を含む溶液を、前記リガンドの捕捉剤が固相化された担体に接触させて、前記リガンドを介して前記結合体を前記担体に結合させる工程である。リガンドとしてビオチンを用いる場合は、捕捉剤は抗ビオチン抗体を用いるのが好ましい。また、補捉剤は、担体にスペーサを介して結合されていてもよい。担体は、例えば、ビーズ、磁性粒子、プレート、チューブ、膜など種々のものが使用できる。好ましくはガラスフィルタである。
本発明において、ブランク値を低減するために、さらに前記担体(固相)をブロッキング処理することが好ましい。ブロッキング処理は、工程(2)の前であればいつ行われてもよく、工程(1)の前に実施してもよく、工程(1)の後に実施してもよい。ブロッキング処理に用いるブロッキング物質としては、例えば、カゼイン、スキムミルク、ウシ血清アルブミン(BSA)、ゼラチンなどのほか血液タンパク質または植物タンパク質を有効成分とするもの、兔血液成分などが挙げられる。中でもカゼインが好ましい。
工程(3)は、前記結合体が結合された前記担体に、酵素で標識された第2の抗体およびりん酸塩を含む溶液を滴下して、前記結合体に結合している前記測定対象物質に前記第2の抗体を結合させて免疫複合体を形成させる工程である。本工程の条件は特に限定されないが、通常4〜50℃の温度範囲及びpH4〜9の範囲内で行うのが好ましい。
工程(2)、(3)後、定法によりB/F分離を行う。B/F分離に用いる洗浄液の組成は、生体試料中の夾雑物質や、測定対象物質に未結合の抗体等を洗浄、除去する機能を実用上有するものであれば、特に限定されない。洗浄液としては例えば、非イオン性界面活性剤(例えば0.5%のTween−20)を含有する緩衝化生理食塩水が挙げられる。
工程(4)は、前記担体(固相)に、前記酵素の基質を含む溶液を滴下して、前記酵素による基質の変化量を測定する工程である。基質の変化量を測定する方法は、基質の分解による着色液の吸光度や蛍光強度を測定する方法、化学発光基質を利用した化学発光法などが挙げられるが、化学発光法を利用するのが好ましい。化学発光法は、酵素としてアルカリフォスファターゼを用いる系では、化学発光基質として以下が挙げられる。例えば、Lumigen(登録商標)−PPD(3−(4−Methoxyspiro[1,2−dioxetane−3,2’−tricyclo[3.3.1.13,7]decan]−4−yl)phenyl dihydrogen phosphate)、APS−5(Disodium [(4−chlorophenyl)sulfanyl](10−methyl−9(10H)−acridinylidene)methyl phosphate;[(4−Chlorophenyl)thio](10−methyl−9(10H)−acridinylidene)−methanol 1−(dihydrogen phosphate) disodium salt (1:2))(以上、Lumigen社)、AMPPD(登録商標、[3−(3’−methoxyspiro[adamantane−2,4’−dioxetane]−3’−yl)phenyl] dihydrogen phosphate、CSPD(登録商標、Disodium 3−(4−methoxyspiro {1,2−dioxetane−3,2’−(5’−chloro)tricyclo [3.3.1.13,7]decan}−4−yl)phenyl phosphate)、CDP−Star(登録商標、Disodium 2−chloro−5−(4−methoxyspiro {1,2−dioxetane−3,2’−(5’−chloro)tricyclo[3.3.1.13,7]decan}−4−yl)−1−phenyl phosphate)(以上、Tropix社)等を使用することができるが、これらに限定されない。基質を含む基質液の組成は、その機能を損ねない範囲で特に限定されない。
以下に、測定対象物質としてRecombinant Human APP770(BioLegend社製)、リガンドとしてビオチン、第1の抗体としてビオチン標識APP770抗体、捕捉剤として抗ビオチン抗体、第2の抗体としてアルカリフォスファターゼ標識抗APP770抗体を用いたサンドイッチEIA法を例に挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例によって制限を受けるものではない。
測定操作は、東洋紡社製小型化学発光免疫自動分析装置POCube(登録商標)を用いた。
[比較例1]
1.生体試料溶液(検体)の調製
市販のヒト血漿(コージンバイオ(株)社製)にRecombinant Human APP770(BioLegend社製)をそれぞれ無添加(ブランク)、200ng/ml、600ng/mlとなるように添加して3種類の測定用検体を調製した。
2.APP770の測定
(1)第1の抗体(5ng/μLビオチン標識抗APP770抗体)を含む溶液10μLと各検体50μLを混合し、40℃で5分間インキュベートし、抗原−抗体の結合体を形成させた。
(2)POCube(登録商標)専用反応容器(第1の抗体に結合したビオチンを特異的に認識する捕捉剤が結合された多孔性フィルタ(抗ビオチン抗体を結合させたガラスフィルタ担体)を含む容器)に、ブロッキング物質として1重量%カゼインを含む溶液(ブロッキング剤)を50μL添加した後、前記(1)で調製した溶液から50μLを担体を含む反応容器に滴下して40℃で5分間インキュベートし、リガンド(ビオチン)を介して結合体を担体(捕捉剤)に結合させた。
(3)インキュベート後、反応容器に洗浄液を60μLずつ2回分注してB/F分離を行ない、第2の抗体を含む溶液(30pg/μLアルカリフォスファターゼ標識抗APP770抗体液)20μLを反応容器に滴下した。40℃で5分間インキュベートし、反応容器内の担体(捕捉剤)に結合している結合体とアルカリフォスファターゼ標識抗APP770抗体との免疫複合体を形成させた。
(4)インキュベート後、反応容器に洗浄液を60μLずつ2回分注してB/F分離を行ない、次いで発光基質試薬(Lumigen社製APS−5)30μLを添加し、化学発光量(発光強度)を測定した。
結果を表1に示す。
測定対象物質を200ng/mL添加したものおよび600ng/mL添加したものの化学発光量は、それぞれ47,126、48,944であったのに対して、測定対象物質が無添加(ブランク)の化学発光量は43,854と高く、測定のバラつきの影響を考慮すると測定対象物質を正確に測定するには不十分と考えられた。
[実験1]
(バッファーの影響の確認)
(1)第1の抗体を含む溶液(5ng/μLビオチン標識抗APP770抗体液)10μLと第2の抗体を含む溶液(100pg/μLアルカリフォスファターゼ標識抗APP770抗体液)20μL、そして表2に示す各バッファー(緩衝液)50μLを混合し、40℃で5分間インキュベートした。
(2)POCube(登録商標)専用反応容器に、1重量%カゼインを含むブロッキング剤を50μL添加した後、(1)でインキュベート後の溶液から70μLを反応容器に滴下し、40℃で5分インキュベートした。
(3)インキュベート後、反応容器に洗浄液を80μLずつ2回分注して、B/F分離を行ない、次いで発光基質試薬(Lumigen社製APS−5)30μLを添加し、化学発光量(発光強度)を測定した。
結果を表2に示す。
10mM HEPESバッファー(pH7.0)を用いた場合に比較して、10mM りん酸バッファー(pH7.0)(NaHPO/KHPO)を用いた場合は、ブランク値が約1/10に低下することがわかった。
[実験2]
(りん酸塩濃度の影響の確認)
第2の抗体を含む溶液(酵素標識抗体液)のバッファー成分を、表3に記載の各バッファー(pH7.0)(NaHPO/KHPO)に変更し、実施例1の方法に従い、測定を行った。なお、生体試料溶液としてAPP770無添加のヒト血漿を用いた。
結果を表3に示す。
10mMのりん酸バッファーを用いた場合には、HEPESバッファーを用いた場合に比較して化学発光量が約1/16に低下した。また同様に、100mM、300mMのりん酸バッファーを用いた場合には、それぞれ約1/30、約1/25に低下することがわかった。
[実施例1]
(1)APP770の測定
第2の抗体を含む溶液(30pg/μLアルカリフォスファターゼ標識抗APP770抗体液)20μLを反応容器に滴下する際に、前記第2の抗体を含む溶液の調製を100mMりん酸バッファー(pH7.0)(NaHPO/KHPO)を用いて行った以外は、比較例1と同様にして実験を行った。
結果を表4、図1に示す。
検体ブランク(APP770無添加)は、比較例1に対して約1/35に低下し、ブランクと600ng/mLの比は1.1から3.7に上昇した。APP770添加濃度と化学発光量の相関も良好で、APP770をより正確に測定できることがわかった。
本発明により、測定対象物質を精度良く、簡便に免疫測定を行うことができることから、臨床現場での測定ひいては産業界に大きく寄与する。
1 生体試料
2 第1の抗体
3 リガンド
4 測定対象物質
5 非測定対象物質(夾雑物質)
6 担体(固相)
7 リガンド捕捉剤
8 第2の抗体
9 酵素

Claims (6)

  1. 生体試料中の測定対象物質を免疫学的に測定する方法であって、前記測定対象物質と前記測定対象物質に結合する抗体とを反応させて免疫複合体を形成させる際に、前記反応をりん酸塩の存在下で行う、測定方法。
  2. 前記測定対象物質は、リガンドで修飾された第1の抗体と結合体を形成させたものである、請求項1に記載の測定方法。
  3. 前記測定対象物質に結合する抗体は、酵素で標識された第2の抗体である、請求項1または2に記載の測定方法。
  4. 前記りん酸塩の添加量は、1mM以上500mM以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の測定方法。
  5. 以下の工程を順に行う、請求項1〜4のいずれかに記載の測定方法。
    (1)測定対象物質を含む生体試料溶液に、リガンドで修飾された第1の抗体を含む溶液を混合して、前記測定対象物質と前記第1の抗体との結合体を形成させる工程
    (2)前記結合体を含む溶液を、前記リガンドの捕捉剤が固相化された担体に接触させて、前記リガンドを介して前記結合体を前記担体に結合させる工程
    (3)前記結合体が結合された前記担体に、酵素で標識された第2の抗体およびりん酸塩を含む溶液を滴下して、前記結合体に結合している前記測定対象物質に前記第2の抗体を結合させる工程
    (4)前記担体に、前記酵素の基質を含む溶液を滴下して、前記酵素による基質の変化量を測定する工程
  6. 前記りん酸塩の添加量は、1mM以上500mM以下である、請求項5に記載の測定方法。
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