JP2020031960A - 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム Download PDF

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Abstract

【課題】放射線画像撮影装置における高速な画像の読み出し及び高精細な画像の取得を両立できるようにする。【解決手段】放射線画像撮影装置1の制御手段22は、走査駆動手段15によって隣り合う複数の走査線5に同時にオン電圧を印加させることにより、信号線6の延在方向のビニング数が走査線5の延在方向のビニング数より大きい画像を取得するように制御し、取得した画像にオフセット補正処理等の補正処理を施して通信部39によりコンソール58に送信する。コンソール58の制御部58bは、放射線画像撮影装置1から送信された画像の信号線6の延在方向に拡大補間処理を施して、信号線6の延在方向の画素サイズを走査線5の延在方向の画素サイズに合わせた画像を生成する。【選択図】図8

Description

本発明は、放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムに関する。
照射された放射線の線量に応じて放射線検出素子で電荷を発生させ、発生した電荷を画像データとして読み出す放射線検出器(FPD:(Flat Panel Detector))を備えた放射線画像撮影装置が種々開発されている。
上記の放射線画像撮影装置においては、図6に示すように、複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設され、複数の走査線5および複数の信号線6により区画された各領域には、それぞれ放射線検出素子7が設けられている。各放射線検出素子7の第1電極74はTFT8のソース電極8s(図6中ではSと表記されている。)に接続されており、各TFT8のゲート電極8g(図6中ではGと表記されている。)は、後述する走査駆動手段15のゲートドライバー15bから延びる走査線5の各ラインL1〜Lxにそれぞれ接続されている。また、各TFT8のドレイン電極8d(図6中ではDと表記されている。)は各信号線6にそれぞれ接続されている。
TFT8は、ゲートドライバー15bにより、接続された走査線5にオフ電圧が印加され、走査線5を介してゲート電極8gにオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、放射線検出素子7から信号線6への電荷の放出を停止して、放射線照射に応じて放射線検出素子7内で発生した電荷を当該放射線検出素子7内に保持して蓄積させるようになっている。
また、TFT8は、ゲートドライバー15bにより、接続された走査線5にオン電圧が印加され、走査線5を介してゲート電極8gにオン電圧が印加されるとオン状態となり、放射線検出素子7内に蓄積されている電荷を当該放射線検出素子7から信号線6に放出させるようになっている。
各信号線6は、読み出しIC16内に形成された各読み出し回路17にそれぞれ接続されており、各放射線検出素子7から放出された電荷は、信号線6を流れて読み出し回路17において電荷電圧変換及びサンプリングされ、A/D変換器20によりデジタル値の画像データに変換される。
近年、高速な読み出しやノイズ低減を目的として、複数の画素を1画素にまとめるビニングが行われるようになってきている。例えば、縦方向(信号線6の延在方向)のビニングは、隣り合う複数ラインのゲート電極8gを同時にオンすることで実現できる(アナログビニング)。横方向(走査線5の延在方向)のビニングは、画像データの横方向に隣り合う複数の画素の値を加算又は平均することで実現できる(デジタルビニング)。
ビニングに関する技術として、例えば、特許文献1には、ランダムノイズを低減するために、撮影パラメーターに含まれるビニングサイズ(1つの画素にまとめる画素数。ビニング数。)及びフレームレートに応じて、アナログビニングサイズ及びデジタルビニングサイズの組み合わせを設定してビニングを行うことが記載されている。
また、特許文献2には、放射線検出器への放射線入射角に応じてビニングサイズを変更することが記載されている。
特許第6039926号公報 特開2011−206250号公報
縦方向と横方向のビニング数は、特許文献1に記載のように合わせるのが一般的である。しかし、高速な読み出しを実現しようとして縦のビニング数を増やした場合、横方向のビニング数も併せて増やすことになるため、縦横とも解像度が落ちてしまうという問題がある。
また、特許文献2では、縦方向のビニング数が面内で異なるため、異なるビニング数どうしの境界でアーチファクトが発生する可能性がある。
本発明の課題は、放射線画像撮影装置における高速な画像の読み出し及び高精細な画像の取得を両立できるようにすることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、
二次元状に配列され、行方向に前記走査線が、列方向に前記信号線が接続された複数の放射線検出素子と、
前記放射線検出素子ごとに配置され、接続された前記走査線にオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、前記放射線検出素子内で発生した電荷を前記放射線検出素子内に蓄積させ、接続された前記走査線にオン電圧が印加されるとオン状態となり、前記放射線検出素子から前記信号線に前記電荷を放出させるスイッチ手段と、
前記走査線に印加する電圧を前記オン電圧と前記オフ電圧との間で切り替える走査駆動手段と、
前記放射線検出素子から放出された電荷を読み出すことで画像の取得を行う読み出し回路と、
を備える放射線画像撮影装置であって、
前記走査駆動手段によって隣り合う複数の走査線に同時にオン電圧を印加させることにより、前記信号線の延在方向のビニング数が前記走査線の延在方向のビニング数より大きい画像を取得するように制御する制御手段と、
前記取得した画像の前記信号線の延在方向に拡大補間処理を施して、前記信号線の延在方向の画素サイズを前記走査線の延在方向の画素サイズに合わせた画像を生成する拡大補間手段と、
を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記取得した画像の前記走査線の延在方向にデジタルビニング処理を施して、前記走査線の延在方向の画素サイズを前記信号線の延在方向の画素サイズに合わせた画像を生成するデジタルビニング手段をさらに備える。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記制御手段は、第1の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第1の管電圧画像を取得し、その前又は後に前記第1の管電圧より高電圧の第2の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第2の管電圧画像を取得する場合に、さらに、前記第1の管電圧画像の取得時と前記第2の管電圧画像の取得時とで同時にオン電圧を印加する走査線の数が同じになるように前記走査駆動手段を制御する。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記制御手段は、第1の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第1の管電圧画像を取得し、その前又は後に前記第1の管電圧より高電圧の第2の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第2の管電圧画像を取得する場合に、さらに、前記第1の管電圧画像の取得時と前記第2の管電圧画像の取得時とで同時にオン電圧を印加する走査線の数が同じになるように前記走査駆動手段を制御し、
前記拡大補間手段は、前記第2の管電圧画像の前記信号線の延在方向に拡大補間処理を施して、前記信号線の延在方向の画素サイズを前記走査線の延在方向の画素サイズに合わせ、
前記デジタルビニング手段は、前記第1の管電圧画像の前記走査線の延在方向にデジタルビニング処理を施して、前記走査線の延在方向の画素サイズを前記信号線の延在方向の画素サイズに合わせる。
請求項5に記載の発明は、
互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、
二次元状に配列され、行方向に前記走査線が、列方向に前記信号線が接続された複数の放射線検出素子と、
前記放射線検出素子ごとに配置され、接続された前記走査線にオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、前記放射線検出素子内で発生した電荷を前記放射線検出素子内に蓄積させ、接続された前記走査線にオン電圧が印加されるとオン状態となり、前記放射線検出素子から前記信号線に前記電荷を放出させるスイッチ手段と、
前記走査線に印加する電圧を前記オン電圧と前記オフ電圧との間で切り替える走査駆動手段と、
前記放射線検出素子から放出された電荷を読み出すことで画像の取得を行う読み出し回路と、
を備える放射線画像撮影装置と、
前記放射線画像撮影装置に放射線を照射する放射線源と、
前記放射線画像撮影装置により取得された画像に画像処理を施すコンソールと、
を備える放射線画像撮影システムであって、
前記放射線画像撮影装置は、
前記走査駆動手段によって隣り合う複数の走査線に同時にオン電圧を印加させることにより、前記信号線の延在方向のビニング数が前記走査線の延在方向のビニング数より大きい画像を取得するように制御する制御手段を備え、
前記コンソールは、
前記放射線画像撮影装置により取得された画像の前記信号線の延在方向に拡大補間処理を施して、前記信号線の延在方向の画素サイズを前記走査線の延在方向の画素サイズに合わせた画像を生成する拡大補間手段を備える。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、
前記コンソールは、前記取得した画像の前記走査線の延在方向にデジタルビニング処理を施して、前記走査線の延在方向の画素サイズを前記信号線の延在方向の画素サイズに合わせた画像を生成するデジタルビニング手段をさらに備える。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の発明において、
前記制御手段は、第1の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第1の管電圧画像を取得し、その前又は後に前記第1の管電圧より高電圧の第2の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第2の管電圧画像を取得する場合に、さらに、前記第1の管電圧画像の取得時と前記第2の管電圧画像の取得時とで同時にオン電圧を印加する走査線の数が同じになるように前記走査駆動手段を制御する。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、
前記制御手段は、第1の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第1の管電圧画像を取得し、その前又は後に前記第1の管電圧より高電圧の第2の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第2の管電圧画像を取得する場合に、さらに、前記第1の管電圧画像の取得時と前記第2の管電圧画像の取得時とで同時にオン電圧を印加する走査線の数が同じになるように前記走査駆動手段を制御し、
前記拡大補間手段は、前記第2の管電圧画像の前記信号線の延在方向に拡大補間処理を施して、前記信号線の延在方向の画素サイズを前記走査線の延在方向の画素サイズに合わせ、
前記デジタルビニング手段は、前記第1の管電圧画像の前記走査線の延在方向にデジタルビニング処理を施して、前記走査線の延在方向の画素サイズを前記信号線の延在方向の画素サイズに合わせる。
請求項9に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、
前記放射線画像撮影システムは、
前記放射線源及び/又は前記放射線画像撮影装置を所定の移動方向に移動させることにより、前記放射線源と前記放射線画像撮影装置の位置関係を変化させながら前記放射線源により放射線を照射して、前記放射線画像撮影装置により前記放射線源と前記放射線画像撮影装置との間に配置された被写体の投影画像を所定回数取得するように構成されており、
前記放射線画像撮影装置は、前記信号線の延在方向が前記所定の移動方向と一致するように配置され、
前記コンソールは、
前記拡大補間手段により前記信号線の延在方向に拡大補間処理が施された前記投影画像を再構成して前記被写体の再構成画像を生成する再構成画像生成手段を備える。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、
前記再構成画像生成手段は、前記投影画像における前記信号線の延在方向に高周波域をぼかすフィルター処理を施してから前記投影画像を逆投影することにより前記被写体の再構成画像を生成する。
本発明によれば、放射線画像撮影装置における高速な画像の読み出し及び高精細な画像の取得を両立することが可能となる。
第1及び第2の実施形態にかかる放射線画像撮影システムの全体構成を示す図である。 本実施形態に係る放射線画像撮影装置を示す斜視図である。 図2におけるX−X線に沿う断面図である。 放射線画像撮影装置の基板の構成を示す平面図である。 図4の基板上の小領域に形成された放射線検出素子とTFT等の構成を示す拡大図である。 放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。 検出部を構成する1画素分についての等価回路を表すブロック図である。 動画像取得シーケンスの流れを示す図である。 DES画像取得シーケンスの流れを示す図である。 第3の実施形態にかかる放射線画像撮影システムの全体構成を示す図である。 断層画像取得シーケンスの流れを示す図である。 Cheslerフィルターを説明するための図である。
以下、本発明に係る放射線画像撮影システムおよび放射線画像撮影装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
なお、以下では、放射線画像撮影装置が、シンチレータ等を備え、照射された放射線を可視光等の他の波長の電磁波に変換して電気信号を得るいわゆる間接型の放射線画像撮影装置である場合について説明するが、本発明は、直接型の放射線画像撮影装置に対しても適用することが可能である。また、放射線画像撮影装置が可搬型である場合について説明するが、支持台等と一体的に形成された放射線画像撮影装置に対しても適用される。
[放射線画像撮影システム]
図1は、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50の全体構成を示す図である。
放射線画像撮影システム50は、例えば、図1に示すように、放射線を照射して図示しない患者の身体の一部である被写体(患者の撮影対象部位)の撮影を行う撮影室R1と、当該撮影室R1に隣接し、放射線技師等の操作者(ユーザー)が被写体への放射線の照射開始の制御等の種々の操作を行う前室R2と、それらの外部とに配置される。
具体的には、放射線画像撮影システム50は、図1に示すように、放射線画像撮影処理を行う放射線画像撮影装置1や、放射線画像撮影装置1により撮影された放射線画像の画像データに対して所定の画像処理を行うコンソール58、放射線画像撮影装置1に対して放射線を照射する放射線発生装置55等を備えて構成される。
撮影室R1には、例えば、放射線画像撮影装置1を装填可能なブッキー装置51と、被写体に照射する放射線を発生させるX線管球(図示省略)を備えた放射線源52やそれをコントロールする放射線発生装置55と、無線アンテナ53を備え、放射線画像撮影装置1とコンソール58や放射線発生装置55等の他の装置との間の通信を中継する中継器54とが設けられている。
なお、図1では、可搬型の放射線画像撮影装置1を、ブッキー装置51のカセッテ保持部51aに装填して用いる場合と、ブッキー装置51に装填されない単独の状態で用いる場合、具体的には臥位撮影用のブッキー装置51Bの上面側に配置してその放射線入射面R(図2参照)上に被写体である患者の手等を載置して用いる場合等とが示されているが、放射線画像撮影装置1はブッキー装置51や支持台等と一体的に形成されたものであってもよい。
ここで、可搬型の放射線画像撮影装置1をブッキー装置51に装填されない単独の状態で用いる場合、臥位撮影用のブッキー装置51Bの上面側に配置してその放射線入射面R(図2参照)上に被写体である患者の手等を載置して用いる他に、例えば撮影室R1内に設けられたベッド等の上面側に配置してその放射線入射面R(図2参照)上に被写体である患者の手等を載置したり、或いは、例えばベッドの上に横臥した患者の腰や足等とベッドとの間に差し込んだりして用いることも可能である。
中継器54は、コンソール58や放射線発生装置55とLAN(Local Area Network)ケーブル等で有線接続されており、中継器54には、放射線画像撮影装置1やコンソール58等の間で情報を送信する際のLAN通信用の信号等を、放射線発生装置55との間で情報を送信する際の信号に変換し、その逆の変換も行う変換器(図示省略)が内蔵されている。
また、中継器54は、ブッキー装置51と有線接続されており、当該ブッキー装置51に装填された放射線画像撮影装置1とコンソール58や放射線発生装置55等の他の装置との間の通信を、中継器54を介して有線方式で行うことができるように構成されている。
また、図1では、放射線画像撮影装置1、具体的にはブッキー装置51に装填されていない放射線画像撮影装置1と、中継器54とを無線接続し、放射線画像撮影装置1とコンソール58や放射線発生装置55等の他の装置との間の通信を、中継器54を介して無線方式で行うことができるように構成した場合が示されているが、放射線画像撮影装置1と中継器54とを有線接続し、放射線画像撮影装置1と他の装置との間の通信を、中継器54を介して有線方式で行うことも可能である。
なお、放射線画像撮影装置1は、ブッキー装置51に装填された状態でも、中継器54と無線接続することが可能となるように構成することも可能である。
また、図1では、撮影室R1内に、ブッキー装置51として、立位撮影用のブッキー装置51Aと臥位撮影用のブッキー装置51Bとが1個ずつ設けられている場合が示されているが、撮影室R1内に設けられるブッキー装置51の個数や種類は特に限定されない。
また、図1では、撮影室R1内に、放射線源52として、ブッキー装置51に対応付けられた放射線源52Aと、ポータブルの放射線源52Bとが1個ずつ設けられている場合が示されているが、撮影室R1内に設けられる放射線源52の個数や種類は特に限定されない。
[放射線発生装置]
撮影室R1には、放射線画像撮影装置1に対して放射線を照射する放射線発生装置55が設けられている。
そして、本実施形態では、撮影室R1に隣接する前室R2に、放射線発生装置55の操作卓57が設けられており、操作卓57には、放射線技師等のユーザーが放射線発生装置55に対して放射線の照射開始等を指示する際に操作するための曝射スイッチ56が設けられている。
曝射スイッチ56は、第1スイッチと第2スイッチの2段階スイッチにより構成されている。
第1スイッチが押下されると、曝射スイッチ56は、操作卓57を介して放射線発生装置55に起動信号を送信するように構成されている。
そして、放射線発生装置55は、この起動信号を受信すると、放射線源52のX線管球の陽極の回転を開始させる等して、放射線源52をスタンバイ状態とさせるように構成されている。また、中継器54を介して放射線画像撮影装置1に第1スイッチの押下通知信号を送信するように構成されている。
さらに、第2スイッチが押下されると、曝射スイッチ56は、操作卓57を介して放射線発生装置55に放射線照射開始信号を送信するように構成されている。
放射線発生装置55は、曝射スイッチ56からこの放射線照射開始信号を受信すると、中継器54を介して放射線画像撮影装置1に第2スイッチの押下通知信号を送信するように構成されている。放射線画像撮影装置1は、第2スイッチの押下通知信号が受信され、リセットが完了する等の準備が整うと、中継器54を介して放射線発生装置55にインターロック解除信号を送信する。放射線発生装置55は、放射線画像撮影装置1から中継器54を介して送信されてきたインターロック解除信号を受信すると、放射線源52のX線管球から放射線を照射させるように構成されている。
また、放射線発生装置55は、例えばユーザーが操作卓57を操作して、放射線画像撮影装置1に対して放射線が適切に照射されるように放射線源52の位置や放射線照射方向を調整したり、放射線画像撮影装置1の所定の領域内に放射線が照射されるように放射線源52の絞りを調整したり、適切な線量の放射線が照射されるように放射線源52を調整したりする等の種々の制御を放射線源52に対して行うことができるように構成されている。なお、これらの処理をユーザーが手動で行うように構成してもよい。
[コンソール]
コンソール58は、例えば、図1に示すように、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部58aと、HDD(Hard Disk Drive)等からなる記憶部59と、コンソール58の各部の動作等を制御する制御部58bと、LANケーブル等によって中継器54と接続され、放射線画像撮影装置1等の他の装置との間で通信を行うための通信部58cと、キーボードやマウス等からなる入力部60とを備えて構成されるコンピュータである。
なお、図1では、コンソール58が撮影室R1や前室R2の外側に設けられている場合が示されているが、コンソール58は、例えば前室R2に設けられていてもよい。
また、図1では、コンソール58に記憶部59が接続されている場合が示されているが、記憶部59はコンソール58に内蔵されていてもよい。
コンソール58の制御部58bは、通信部58cが中継器54を介して、放射線画像撮影装置1により取得された放射線画像の画像データを当該放射線画像撮影装置1から受信すると、受信した放射線画像に拡大補間処理等の所定の画像処理を施して記憶部59に記憶する。
そして、コンソール58の制御部58bは、ユーザーにより操作された入力部60等からの指示に従って、受信した放射線画像を表示部58aに表示したり、通信部58c等から出力してイメージャやデータ管理サーバ等の他の装置(図示省略)に送信したりする。
[放射線画像撮影装置]
図2は、本実施形態に係る放射線画像撮影装置の外観斜視図であり、図3は、図2のX−X線に沿う断面図である。
本実施形態に係る放射線画像撮影装置1は、図2や図3に示すように、筐体2内にシンチレータ3や基板4等が収納された可搬型(カセッテ型)の装置として構成されている。
筐体2は、少なくとも放射線の照射を受ける側の面R(以下「放射線入射面R」という。)が放射線を透過するカーボン板やプラスチック等の材料で形成されている。
なお、図2や図3では、筐体2がフレーム板2Aとバック板2Bとで形成された、いわゆる弁当箱型である場合が示されているが、筐体2を一体的に角筒状に形成した、いわゆるモノコック型とすることも可能である。
また、図2に示すように、本実施形態では、筐体2の側面部分に、電源スイッチ36や、LED等で構成されたインジケータ37、バッテリー41(後述する図6参照)の交換等のために開閉可能とされた蓋部材38等が配置されている。また、本実施形態では、蓋部材38の側面部に、アンテナ39aが埋め込まれている。
筐体2の内部には、図3に示すように、基板4の下方側に図示しない鉛の薄板等を介して基台31が配置され、基台31には、電子部品32等が配設されたPCB基板33や緩衝部材34等が取り付けられている。なお、本実施形態では、基板4やシンチレータ3の放射線入射面R側には、それらを保護するためのガラス基板35が配設されている。
シンチレータ3は、基板4の後述する検出部Pに対向する状態で配置されている。シンチレータ3は、例えば、蛍光体を主成分とし、放射線の入射を受けると300〜800nmの波長の電磁波、すなわち可視光を中心とした電磁波に変換して出力するものが用いられる。
基板4は、本実施形態では、ガラス基板で構成されており、図4に示すように、基板4のシンチレータ3に対向する側の面4a上には、複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設されている。基板4の面4a上の複数の走査線5および複数の信号線6により区画された各領域rには、それぞれ放射線検出素子7が設けられている。
このように、走査線5と信号線6とで区画された各領域rに二次元状に配列された複数の放射線検出素子7が設けられた領域r全体、すなわち図4に一点鎖線で示される領域が検出部Pとされる。二次元状に配列された複数の放射線検出素子7の行方向に走査線5が、列方向に信号線6が接続されている。
本実施形態では、放射線検出素子7としてフォトダイオードが用いられているが、この他にも例えばフォトトランジスタ等を用いることも可能である。
各放射線検出素子7は、図4や図4の拡大図である図5に示すように、スイッチ手段であるTFT8のソース電極8sに接続されている。また、TFT8のドレイン電極8dは信号線6に接続されている。
そして、TFT8は、後述する走査駆動手段15により、接続された走査線5にオン電圧が印加され、走査線5を介してゲート電極8gにオン電圧が印加されるとオン状態となり、放射線検出素子7内に蓄積されている電荷を当該放射線検出素子7から信号線6に放出させるようになっている。
また、TFT8は、接続された走査線5にオフ電圧が印加され、走査線5を介してゲート電極8gにオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、放射線検出素子7から信号線6への電荷の放出を停止して、放射線検出素子7内で発生した電荷を当該放射線検出素子7内に保持して蓄積させるようになっている。
ここで、放射線画像撮影装置1の回路構成について説明する。図6は本実施形態に係る放射線画像撮影装置1の等価回路を表すブロック図であり、図7は検出部Pを構成する1画素分についての等価回路を表すブロック図である。
基板4の検出部Pの各放射線検出素子7は、その第2電極78にそれぞれバイアス線9が接続されており、各バイアス線9は結線10に結束されてバイアス電源14に接続されている。バイアス電源14は、結線10および各バイアス線9を介して各放射線検出素子7の第2電極78にそれぞれバイアス電圧を印加するようになっている。
また、バイアス電源14は、後述する制御手段22に接続されており、制御手段22により、バイアス電源14から各放射線検出素子7に印加するバイアス電圧が制御されるようになっている。
本実施形態では、バイアス電源14からは、放射線検出素子7の第2電極78にバイアス線9を介してバイアス電圧として放射線検出素子7の第1電極74側にかかる電圧以下の電圧(すなわち、いわゆる逆バイアス電圧)が印加されるようになっている。
各放射線検出素子7の第1電極74はTFT8のソース電極8s(図6、図7中ではSと表記されている。)に接続されており、各TFT8のゲート電極8g(図6、図7中ではGと表記されている。)は、後述する走査駆動手段15のゲートドライバー15bから延びる走査線5の各ラインL1〜Lxにそれぞれ接続されている。また、各TFT8のドレイン電極8d(図6、図7中ではDと表記されている。)は各信号線6にそれぞれ接続されている。
走査駆動手段15は、配線15cを介してゲートドライバー15bにオン電圧およびオフ電圧を供給する電源回路15aと、走査線5の各ラインL1〜Lxに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替えて各TFT8のオン状態とオフ状態とを切り替えるゲートドライバー15bとを備えている。
図6や図7に示したように、各信号線6は、読み出しIC16内に形成された各読み出し回路17にそれぞれ接続されている。なお、本実施形態では、読み出しIC16に、1本の信号線6につき1個ずつ読み出し回路17が設けられている。
読み出し回路17は、増幅回路18や相関二重サンプリング回路19等で構成されている。読み出しIC16内には、さらに、アナログマルチプレクサ21と、A/D変換器20とが設けられている。なお、図6や図7中では、相関二重サンプリング回路19はCDSと表記されている。また、図7中では、アナログマルチプレクサ21は省略されている。
本実施形態では、増幅回路18はチャージアンプ回路で構成されており、オペアンプ18aと、オペアンプ18aにそれぞれ並列に接続されたコンデンサ18bおよび電荷リセット用スイッチ18cとを備えて構成されている。また、増幅回路18には、増幅回路18に電力を供給するための電源供給部18dが接続されている。
増幅回路18のオペアンプ18aの入力側の反転入力端子には信号線6が接続されており、増幅回路18の入力側の非反転入力端子には基準電位Vが印加されるようになっている。なお、基準電位Vは適宜の値に設定され、本実施形態では、例えば0[V]が印加されるようになっている。
また、増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cは、制御手段22に接続されており、制御手段22によりオン/オフが制御されるようになっている。
電荷リセット用スイッチ18cがオフの状態で、TFT8がオン状態とされると(すなわち、TFT8のゲート電極8gに走査線5を介してオン電圧が印加されると)、オン状態とされた各TFT8を介して各放射線検出素子7から蓄積されていた電荷が信号線6に放出され、当該電荷が信号線6を流れて、増幅回路18のコンデンサ18bに流入して蓄積される。
そして、増幅回路18では、コンデンサ18bに蓄積された電荷量に応じた電圧値がオペアンプ18aの出力側から出力されるようになっている。増幅回路18は、このようにして、各放射線検出素子7から出力された電荷量に応じて電圧値を出力して電荷電圧変換するようになっている。
また、増幅回路18をリセットする際には、電荷リセット用スイッチ18cがオン状態となると、増幅回路18の入力側と出力側とが短絡されてコンデンサ18bに蓄積された電荷が放電される。そして、放電された電荷がオペアンプ18aの出力端子側からオペアンプ18a内を通り、非反転入力端子から出てアースされたり、電源供給部18dに流れ出たりすることで、増幅回路18がリセットされるようになっている。
なお、増幅回路18を、放射線検出素子7から出力された電荷に応じて電流を出力するように構成することも可能である。
増幅回路18の出力側には、相関二重サンプリング回路(CDS)19が接続されている。相関二重サンプリング回路19は、本実施形態では、サンプルホールド機能を有しており、この相関二重サンプリング回路19におけるサンプルホールド機能は、制御手段22から送信されるパルス信号によりそのオン/オフが制御されるようになっている。
そして、制御手段22は、放射線検出素子7からの画像データの読み出し処理においては、増幅回路18や相関二重サンプリング回路19を制御して、各放射線検出素子7から放出された電荷を増幅回路18で電荷電圧変換させ、電荷電圧変換された電圧値を相関二重サンプリング回路19でサンプリングさせて画像データとして下流側に出力させるようになっている。
相関二重サンプリング回路19から出力された各放射線検出素子7の画像データは、アナログマルチプレクサ21に送信され、アナログマルチプレクサ21から順次A/D変換器20に送信される。そして、A/D変換器20で順次デジタル値の画像データに変換されて記憶手段40に出力されて順次保存されるようになっている。
また、制御手段22は、後述するように、走査駆動手段15のゲートドライバー15bからオン電圧が印加される走査線5の各ラインL1〜Lxを順次切り替え、その切り替えごとに、上記のような各放射線検出素子7から画像データを読み出す画像データ読み出し処理を行うようになっている。
制御手段22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピュータや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等により構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。そして、制御手段22は、放射線画像撮影装置1の各部材の動作等を制御するようになっている。
また、図6等に示すように、制御手段22には、DRAM(Dynamic RAM)等で構成される記憶手段40が接続されている。
また、本実施形態では、制御手段22には、通信部39が接続されている。通信部39は、アンテナ39aやコネクター39bを介して無線方式又は有線方式で外部とデータや信号の送受信を行う。
さらに、本実施形態では、制御手段22には、検出部Pや、走査駆動手段15、読み出し回路17、記憶手段40、バイアス電源14等の各機能部に電力を供給するためのバッテリー41が接続されている。また、バッテリー41には、図示しない充電装置からバッテリー41に電力を供給してバッテリー41を充電する際に、当該充電装置とバッテリー41とを接続する接続端子42が取り付けられている。
制御手段22は、バイアス電源14を制御してバイアス電源14から各放射線検出素子7に印加するバイアス電圧を設定したり、読み出し回路17の増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cのオン/オフを制御したり、相関二重サンプリング回路19にパルス信号を送信してそのサンプルホールド機能のオン/オフを制御したりする等、放射線画像撮影装置1の各機能部の動作を制御するようになっている。
また、制御手段22は、放射線発生装置55から曝射スイッチ56の第1スイッチの押下通知信号が受信されると、各部を制御して後述する動画像取得シーケンスの放射線画像撮影装置1側の処理を実行する。
<放射線画像撮影システムの動作>
以下、放射線画像撮影システム50の動作について説明する。
本実施形態では、動画撮影モードで撮影を行う場合を例にとり説明する。ここでいう動画撮影とは、1回の撮影操作(1回の曝射スイッチ56の第1スイッチ及び第2スイッチの操作)に応じて、複数の画像を連続的に取得することをいう。すなわち、被写体に対し、放射線源52がX線等の放射線をパルス状にして所定時間間隔で繰り返し照射するか(パルス照射)、もしくは、低線量率にして途切れなく継続して照射(連続照射)し、放射線画像撮影装置1が放射線源52に同期して所定時間間隔で電荷の蓄積及び読み出しを行うことにより複数の放射線画像を取得することをいう。動画撮影より得られた一連の放射線画像を動画像と呼ぶ。また、動画像を構成する複数の放射線画像のそれぞれをフレーム画像と呼ぶ。本実施形態では、一例として、パルス照射により動画像の撮影を行う場合を例にとり説明する。
まず、撮影実施者は、撮影準備を行う。例えば、コンソール58において入力部60を介して撮影メニュー(例えば、撮影モード(ここでは動画撮影モード)や撮影部位、撮影方向等)を選択し、撮影開始の指示を入力する。また、撮影実施者は、被写体、放射線源52、放射線画像撮影装置1のポジショニングを行う。
コンソール58において、入力部60により撮影メニューが選択され、撮影開始指示が入力されると、制御部58bは、選択された撮影メニューでの撮影開始指示を通信部58cにより放射線発生装置55及び放射線画像撮影装置1に送信する。放射線発生装置55は、撮影メニューを受信すると、撮影メニューに応じた放射線照射条件を設定する。放射線画像撮影装置1の制御手段22は、撮影メニューを受信すると、撮影メニューに応じた画像取得条件を記憶手段40から読み出して設定する。
なお、撮影メニューに応じた放射線照射条件及び画像取得条件を記憶部59に記憶しておくこととし、コンソール58から放射線発生装置55や放射線画像撮影装置1に放射線撮影条件や画像取得条件を送信して設定することとしてもよい。
ここで、動画撮影モードにおける放射線照射条件には、パルスレート、パルス幅、パルス間隔、管電圧、管電流、フレーム数等が含まれる。
また、動画撮影モードにおける画像取得条件には、フレームレート、蓄積時間、電荷読み出し時間、ビニング数、フレーム数等が含まれる。本実施形態の動画撮影モードでは、縦方向のビニング数>横方向のビニング数である。例えば、縦方向のビニング数=2、横方向のビニング数=1である。以下の説明では、縦方向のビニング数=2、横方向のビニング数=1として説明する。なお、上述のように、本願において、縦方向とは、信号線6の延在方向を指す。縦方向のビニングは、隣り合う複数ラインのゲート電極8gを同時にオンすることで実現される。横方向とは、走査線5の延在方向を指す。横方向のビニングは、画像データの横方向に隣り合う複数の画素の値を加算又は平均することで実現される。
撮影準備が完了すると、撮影実施者は、曝射スイッチ56の第1スイッチを押下し、続いて第2スイッチを押下する。曝射スイッチ56は、第1スイッチが押下されると、操作卓57を介して放射線発生装置55に起動信号を送信する。放射線発生装置55は、起動信号を受信すると、放射線源52のX線管球の陽極の回転を開始させる等して、放射線源52をスタンバイ状態とさせる。また、中継器54を介して放射線画像撮影装置1に第1スイッチの押下通知信号を送信する。
放射線画像撮影装置1の制御手段22は、通信部39により第1スイッチの押下通知信号を受信すると、走査駆動手段15のゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加させ、放射線検出素子7内に残存する電荷を信号線6に放出させる等して放射線検出素子7内から除去する放射線検出素子7のリセット処理を行う。
また、曝射スイッチ56は、第2スイッチが押下されると、操作卓57を介して放射線発生装置55に放射線照射開始信号を送信する。
放射線発生装置55は、曝射スイッチ56からこの放射線照射開始信号を受信すると、中継器54を介して放射線画像撮影装置1に第2スイッチの押下通知信号を送信する。放射線画像撮影装置1は、第2スイッチの押下通知信号が受信され、リセットが完了する等の準備が整うと、中継器54を介して放射線発生装置55にインターロック解除信号を送信して後述する動画像取得シーケンスを実行する。放射線発生装置55は、放射線画像撮影装置1から中継器54を介して送信されてきたインターロック解除信号を受信すると、放射線照射条件に基づいて放射線源52のX線管球から放射線を照射させる。
図8は、第2スイッチの押下に応じて放射線画像撮影装置1及びコンソール58により実行される動画像取得シーケンスの流れを示すフローチャートである。動画像取得シーケンスの放射線画像撮影装置1側の処理は、制御手段22により実行される。コンソール58側の処理は、制御部58bにより実行される。以下、動画像取得シーケンスについて説明する。
まず、制御手段22は、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で動画像の取得を行う(ステップS1)。
ステップS1において、制御手段22は、走査駆動手段15により全ての走査線5にオフ電圧を印加することによって放射線検出素子7内に電荷を蓄積させる電荷蓄積モードに遷移する。所定の蓄積時間が経過すると、制御手段22は、走査駆動手段15のゲートドライバー15bによりラインL1からLx方向に向かって隣り合う2ラインずつ同時にオン電圧を印加することによって、2ライン分の放射線検出素子7に同時に電荷を放出させ、放出された電荷を読み出し回路17により画像データに変換させる読み出しモードに遷移する。これにより、縦方向がビニング数2でビニングされた放射線画像を取得することができる。制御手段22は、画像取得条件に基づいて、電荷蓄積モードと読み出しモードを所定数繰り返す。取得されたフレーム画像の画像データは、フレーム番号に対応付けて記憶手段40に記憶される。
このように、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で動画像の取得を行うことで、電荷読み出し時間(読み出しモード時間)を短縮することができ、高速な画像読み出し(高フレームレートでの画像取得)が可能となる。また、横方向はビニングを行わないため、横方向の解像度を低下させることなく、高フレームレートでの画像取得が可能となる。
電荷蓄積モードと読み出しモードを所定数繰り返して動画像の一連のフレーム画像の取得が終了すると、制御手段22は、リセット処理を行う(ステップS2)。
次いで、制御手段22は、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で暗画像の取得を行う(ステップS3)。すなわち、制御手段22は、放射線画像撮影装置1に放射線を照射しない状態で走査駆動手段15により全ての走査線5にオフ電圧を印加することによって放射線検出素子7内に電荷を蓄積させる電荷蓄積モードに遷移する。所定の蓄積時間が経過すると、制御手段22は、走査駆動手段15のゲートドライバー15bにより走査線5のラインL1からLx方向に向かって隣り合う2ラインずつ同時にオン電圧を印加することによって、2ライン分の放射線検出素子7に同時に電荷を放出させ、放出された電荷を読み出し回路17により画像データに変換させて暗画像を取得する。
暗画像は1枚だけ取得してもよいし、複数枚取得して平均してもよい。暗画像の取得においても、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で動画像の取得を行うことで、電荷読み出し時間(読み出しモード時間)を短縮することができ、高速な画像読み出し(高フレームレートでの画像取得)が可能となる。
次いで、制御手段22は、ステップS1で取得した動画像の各フレーム画像に、ステップS3で取得した暗画像を用いたオフセット補正処理、ゲイン補正処理、欠陥画素補正処理、ラグ(残像)補正処理等の補正処理を施し(ステップS4)、補正済みの動画像を通信部39によりコンソール58に送信する(ステップS5)。
コンソール58において、通信部58cにより放射線画像撮影装置1から動画像の各フレーム画像を受信すると、制御部58bは、各フレーム画像の縦方向(放射線画像撮影装置1において信号線6の延在方向に並んでいた画素の方向)に拡大補間処理を行う(ステップS6)。
拡大補間処理は、補間する画素の方向に画素値のプロファイルを取り、プロファイルの間の画素を線形補間、バイキュービック等の補間処理により補間する処理である。ステップS6においては、縦方向×横方向のビニング数が2×1のフレーム画像を1×1に拡大補間し、縦方向の画素サイズを横方向の画素サイズに合わせる。これにより、ビニングを実施しない場合と同じ解像度の動画像を生成することができる。
本実施形態のように、放射線画像撮影装置1からコンソール58に画像データを転送してから拡大補間処理を行うことで、放射線画像撮影装置1において拡大補間処理を行うよりも放射線画像撮影装置1からコンソール58へのデータ転送量を削減することができるため好ましいが、放射線画像撮影装置1で拡大補間処理を行った後、放射線画像撮影装置1からコンソール58に画像データを転送することとしてもよい(第3の実施形態についても同様)。
次いで、制御部58bは、拡大補間された各フレーム画像に対して、例えば階調処理、周波数強調処理等の画像処理を施す(ステップS7)。
そして、処理済みの動画像の各フレーム画像を患者情報や撮影条件等に対応付けて記憶部59に記憶させ(ステップS8)、動画像取得シーケンスを終了する。
このように、上述の動画像取得シーケンスにおいては、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で動画像の読み出しを行うことで、電荷読み出し時間(読み出しモード時間)を短縮することができ、高速な画像読み出し(高フレームレートでの画像取得)が可能となる。また、横方向はビニングを行わないため、横方向の解像度を低下させることなく、高フレームレートでの画像取得が可能となる。さらに、縦方向の画素については拡大補間を行うため、縦方向についてもビニングを実施しない場合と同じ解像度の画像を取得することができる。すなわち、放射線画像撮影装置における高速な画像の読み出し及び高精細な画像の取得を両立することができる。
また、走査駆動手段15のゲートドライバー15bにより走査線5にオン電圧を印加して放射線検出素子7から電荷を読み出す際に、横引きノイズ(ラインノイズ)が発生する場合があるが、このノイズは読み出し毎に発生するため、2ラインを同時に読み出すことにより、読み出す信号が2倍になるのに対しノイズは1回の読み出し分となるため、SN比を大きくすることができ、横引きノイズの影響を低減することができる。
なお、画像の精細さよりもノイズ低減を重視する場合は、横方向にデジタルビニング処理を施して、縦方向のビニング数×横方向のビニング数が2×2の動画像を生成してもよい。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、動画撮影モードで撮影を行う場合を例にとり説明したが、第2の実施形態では、DES(Dual Energy Subtraction)モードで撮影を行う場合を例にとり説明する。DESとは、1回の撮影操作(1回の曝射スイッチ56の第1スイッチ及び第2スイッチの操作)に応じて、管電圧を変えて2回撮影を行い、得られた2枚の画像(第1の管電圧画像、第2の管電圧画像)のそれぞれを対数変換した後、係数をかけて差分を取ることで差分画像を取得することをいう。
第2の実施形態における放射線画像撮影システム50の構成は、第1の実施形態で説目したものと同様であるので説明を援用し、以下、第2の実施形態の放射線画像撮影システム50の動作について説明する。
まず、撮影実施者は、撮影準備を行う。例えば、コンソール58において入力部60を介して撮影メニュー(例えば、撮影モード(ここではDESモード)や撮影部位、撮影方向等)の選択を行い、撮影開始指示を入力する。また、撮影実施者は、被写体、放射線源52、放射線画像撮影装置1のポジショニングを行う。
コンソール58において、入力部60により撮影メニューが選択されると、制御部58bは、選択された撮影メニューでの撮影開始指示を通信部58cにより放射線発生装置55及び放射線画像撮影装置1に送信する。放射線発生装置55は、撮影メニューを受信すると、撮影メニューに応じた放射線照射条件を設定する。放射線画像撮影装置1の制御手段22は、撮影メニューを受信すると、撮影メニューに応じた画像取得条件を記憶手段40から読み出して設定する。
なお、撮影メニューに応じた放射線照射条件及び画像取得条件を記憶部59に記憶しておくこととし、コンソール58において撮影メニューに応じた放射線照射条件及び画像取得条件を記憶部59から読み出して、放射線発生装置55や放射線画像撮影装置1に放射線撮影条件や画像取得条件を送信して設定することとしてもよい。
ここで、DESモードにおける放射線照射条件には、第1の管電圧画像の撮影のための第1の管電圧、管電流及び放射線照射時間、第2の管電圧画像の撮影のための第2の管電圧(第1の管電圧<第2の管電圧)、管電流及び放射線照射時間、第1の管電圧画像と第2の管電圧画像の放射線照射間隔等が含まれる。放射線照射間隔は、2つの画像間での被写体の体動を抑えるため、短いことが好ましい。本実施形態では、例えば、150ms〜200ms程度に設定される。
DESモードにおける画像取得条件には、第1の管電圧画像の撮影のための蓄積時間、電荷読み出し時間及びビニング数、第2の管電圧画像取得のための蓄積時間、電荷読み出し時間及びビニング数等が含まれる。本実施形態のDESモードでは、第1の管電圧画像取得のためのビニング数=第2の管電圧画像取得のためのビニング数であり、縦方向のビニング数>横方向のビニング数である。例えば、縦方向のビニング数=2、横方向のビニング数=1である。以下の説明では、縦方向のビニング数=2、横方向のビニング数=1として説明する。
撮影準備が完了すると、撮影実施者は、曝射スイッチ56の第1スイッチを押下し、続いて第2スイッチを押下する。曝射スイッチ56は、第1スイッチが押下されると、操作卓57を介して放射線発生装置55に起動信号を送信する。放射線発生装置55は、起動信号を受信すると、放射線源52のX線管球の陽極の回転を開始させる等して、放射線源52をスタンバイ状態とさせる。また、中継器54を介して放射線画像撮影装置1に第1スイッチの押下通知信号を送信する。
放射線画像撮影装置1の制御手段22は、通信部39により第1スイッチの押下通知信号を受信すると、走査駆動手段15のゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加させ、放射線検出素子7内に残存する電荷を信号線6に放出させる等して放射線検出素子7内から除去する放射線検出素子7のリセット処理を行う。
また、曝射スイッチ56は、第2スイッチが押下されると、操作卓57を介して放射線発生装置55に放射線照射開始信号を送信する。
放射線発生装置55は、曝射スイッチ56からこの放射線照射開始信号を受信すると、中継器54を介して放射線画像撮影装置1に第2スイッチの押下通知信号を送信する。放射線画像撮影装置1は、第2スイッチの押下通知信号が受信され、リセットが完了する等の準備が整うと、中継器54を介して放射線発生装置55にインターロック解除信号を送信して後述するDES画像取得シーケンスを実行する。放射線発生装置55は、放射線画像撮影装置1から中継器54を介して送信されてきたインターロック解除信号を受信すると、設定された放射線照射条件に基づいて放射線源52のX線管球から放射線を照射させる。具体的には、予め設定された第1の管電圧で放射線を照射し、所定の放射線照射間隔を空けた後、予め設定された第2の管電圧で放射線を照射する。
なお、放射線画像撮影装置1における蓄積期間に放射線源52による放射線照射が行われるように、放射線源52において放射線が照射されている期間(放射線照射期間と呼ぶ)と放射線画像撮影装置1における蓄積期間との間では同期がとられている。
図9は、DESモードにおいて、第2スイッチの押下に応じて放射線画像撮影装置1及びコンソール58により実行されるDES画像取得シーケンスの流れを示すフローチャートである。DES画像取得シーケンスの放射線画像撮影装置1側の処理は、制御手段22により実行される。コンソール58側の処理は、制御部58bにより実行される。以下、DES画像取得シーケンスについて説明する。
まず、制御手段22は、画像取得条件に従って、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で第1の管電圧画像の取得を行う(ステップS11)。
ステップS11において、制御手段22は、まず走査駆動手段15により全ての走査線5にオフ電圧を印加することによって放射線検出素子7内に電荷を蓄積させる電荷蓄積モードに遷移する。所定の蓄積時間が経過すると、制御手段22は、走査駆動手段15のゲートドライバー15bによりラインL1からLx方向に向かって隣り合う2ラインずつ同時にオン電圧を印加することによって、2ライン分の放射線検出素子7に同時に電荷を放出させ、放出された電荷を読み出し回路17により画像データに変換させる読み出しモードに遷移する。これにより、縦方向がビニング数2でビニングされた第1の管電圧画像を取得することができる。取得された第1の管電圧画像は、管電圧に対応付けて記憶手段40に記憶される。
次いで、制御手段22は、画像取得条件に従って、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で第2の管電圧画像の取得を行う(ステップS12)。
ステップS12における処理は、ステップS11と同様であるので説明を援用する。
このように、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1でDESで用いる第1の管電圧画像及び第2の管電圧画像の取得を行うことで、電荷読み出し時間(読み出しモード時間)を短縮することができ、高速な画像読み出し(高フレームレートでの画像取得)が可能となる。また、第1の管電圧画像の読み出しを高速に行うことで、第1の管電圧画像と第2の管電圧画像の撮影間隔(放射線照射間隔)を短くすることができ、体動を抑えることが可能となる。また、画像取得時に横方向はビニングを行わないため、横方向の解像度を低下させることなく、高フレームレートでの画像取得が可能となる。
次いで、制御手段22は、リセット処理を行う(ステップS13)。
次いで、制御手段22は、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で第1の管電圧画像に対応する暗画像(第1の暗画像)の取得を行う(ステップS14)。
すなわち、制御手段22は、放射線画像撮影装置1に放射線を照射しない状態で走査駆動手段15により全ての走査線5にオフ電圧を印加することによって放射線検出素子7内に電荷を蓄積させる電荷蓄積モードに遷移する。所定の蓄積時間が経過すると、制御手段22は、走査駆動手段15のゲートドライバー15bにより走査線5のラインL1からLx方向に向かって隣り合う2ラインずつ同時にオン電圧を印加することによって、2ライン分の放射線検出素子7に同時に電荷を放出させ、放出された電荷を読み出し回路17により画像データに変換させ、第1の暗画像を取得する。
暗画像の取得においても、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で画像の取得を行うことで、電荷読み出し時間(読み出しモード時間)を短縮することができ、高速な画像読み出しが可能となる。
次いで、制御手段22は、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で第2の管電圧画像に対応する暗画像(第2の暗画像)の取得を行う(ステップS15)。
ステップS15における処理は、ステップS14と同様であるので説明を援用する。
なお、第1の管電圧画像(第1の暗画像)と第2の管電圧画像(第2の暗画像)の取得順は、上述したものに限定されず、第1の管電圧画像(第1の暗画像)の取得前に第2の管電圧画像(第2の暗画像)の取得を行ってもよい。
次いで、制御手段22は、ステップS11で取得した第1の管電圧画像に、ステップS14で取得した第1の暗画像を用いたオフセット補正処理や、ゲイン補正処理、欠陥画素補正処理、ラグ(残像)補正処理等の補正処理を施すとともに、ステップS12で取得した第2の管電圧画像に、ステップS15で取得した第2の暗画像を用いたオフセット補正処理や、ゲイン補正処理、欠陥画素補正処理、ラグ(残像)補正処理等の補正処理を施す(ステップS16)。そして、補正済みの第1の管電圧画像及び第2の管電圧画像の画像データを通信部39によりコンソール58に送信する(ステップS17)。
コンソール58において、通信部58cにより放射線画像撮影装置1から第1の管電圧画像及び第2の管電圧画像の画像データを受信すると、制御部58bは、第2の管電圧画像に拡大補間処理を行い、縦方向のビニング数1、横方向のビニング数1とする(ステップS18)。
受信した第2の管電圧画像の縦方向のビニング数×横方向のビニング数は2×1であるため、ステップS18においては、縦方向に拡大補間処理を行い、縦方向のビニング数×横方向のビニング数が1×1の第2の管電圧画像を生成する。ここで、第2の管電圧画像は、診断用画像としても使用されるため、縦方向のビニング数×横方向のビニング数を1×1に拡大補間して、縦方向の画素サイズを横方向の画素サイズに合わせ、ビニングを実施しない場合と同じ解像度の第2の管電圧画像を生成する。
次いで、制御部58bは、第1の管電圧画像にデジタルビニング処理を行い、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数2とする(ステップS19)。
受信した第1の管電圧画像の縦方向のビニング数×横方向のビニング数は2×1であるため、ステップS19においては、横方向の隣り合う2画素を加算又は平均することで、横方向の画素サイズを縦方向の画素サイズに合わせ、縦方向のビニング数×横方向のビニング数が2×2の第1の管電圧画像を生成する。ここで、第1の管電圧画像は低管電圧で撮影された画像であるため粒状性が悪いが、デジタルビニングを行うことで、ノイズを低減することができる。
ここで、本実施形態のように、放射線画像撮影装置1からコンソール58に画像データを転送してから拡大補間処理を行うことで、放射線画像撮影装置1において拡大補間処理を行うよりも放射線画像撮影装置1からコンソール58へのデータ転送量を削減することができるため好ましいが、放射線画像撮影装置1で制御手段22が拡大補間処理を行った後、通信部39により放射線画像撮影装置1からコンソール58に画像データを転送することとしてもよい。同様に、放射線画像撮影装置1で制御手段22がビニング処理を行った後、通信部39により放射線画像撮影装置1からコンソール58に画像データを転送することとしてもよい。
なお、縦方向のビニング数×横方向のビニング数が2×2の第1の管電圧画像と、縦方向のビニング数×横方向のビニング数が1×1の第2の管電圧画像を得るためには、放射線画像撮影装置1において2ライン分を同時に読み出すことにより第1の管電圧画像を取得し、1ラインずつ読み出すことにより第2の管電圧画像を取得することも考えられる。しかし、この場合、画像安定化のため、第1の管電圧画像の読み出し後にリセットを行ってから第2の管電圧画像の蓄積に移行する必要があるため、第1の管電圧画像の撮影と第2の管電圧画像の撮影を高速に切り替えることが困難となり、体動を抑制することができない。また、放射線画像撮影装置1において、第1の管電圧画像の撮影と第2の管電圧画像の撮影で同時に読み出すライン数を2:1に変更すると、放射線入射フォトン数が2:1となるので2つの撮影間で増幅回路18のチャージアンプの感度変更が必要となる。しかし、短時間でチャージアンプの感度変更を行うとアーチファクトの原因となる可能性がある。
これに対し、本実施形態では、第1の管電圧画像の撮影と第2の管電圧画像の撮影で同時に読み出すライン数が同じであるため、第1の管電圧画像の撮影と第2の管電圧画像の撮影を高速に切り替えることができ、体動を抑制することができる。また、アーチファクトの発生も抑えることができる。
次いで、制御部58bは、第1の管電圧画像と第2の管電圧画像から差分画像を生成する(ステップS20)。
差分画像は、第1の管電圧画像と第2の管電圧画像のそれぞれを対数変換した後、両画像の互いに対応する画素の信号値に重み係数を乗算して差分をとることにより生成することができる。ここで、第1の管電圧画像と第2の管電圧画像ではビニング数が異なるため、いずれか一方の画像のビニング数を他方の画像のビニング数に変換してから差分画像を生成する。
なお、差分画像、ビニング数が縦2×横2の第1の管電圧画像、及びビニング数が縦1×横1の第1の管電圧画像は、以下の(1)〜(4)の流れにより取得してもよい。
(1)放射線画像撮影装置1から受信した第1の管電圧画像と第2の管電圧画像のそれぞれに対数変換を行った後、両画像の互いに対応する画素の信号値に重み係数を乗算して差分をとることによりビニング数が縦2×横1の差分画像を生成する。
(2)差分画像の縦方向に拡大補間処理を施すか又は横方向にデジタルビニング処理を施して、差分画像のビニング数を縦1×横1又は縦2×横2にする。
(3)第2の管電圧画像の縦方向に拡大補間処理を施してビニング数を縦1×横1にする。または、第2の管電圧画像の横方向にデジタルビニング処理を施してビニング数を縦2×横2にしてもよい。
(4)第1の管電圧画像の横方向にデジタルビニング処理を施してビニング数を縦2×横2にする。または、第1の管電圧画像の縦方向に拡大補間処理を施してビニング数を縦1×横1にしてもよい。
次いで、制御部58bは、差分画像、第1の管電圧画像、第2の管電圧画像に対して、例えば階調処理、周波数強調処理等の画像処理を施す(ステップS21)。
そして、処理済みの差分画像、第1の管電圧画像、第2の管電圧画像を患者情報や撮影条件等に対応付けて記憶部59に記憶させ(ステップS22)、DES画像取得シーケンスを終了する。
このように、上述のDES画像取得シーケンスにおいては、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で第1の管電圧画像及び第2の管電圧画像の読み出しを行うことで、高速な読み出しが可能となる。また、2ライン同時に読み出すことで、横引きノイズの影響を低減することができる。また、第1の管電圧画像と第2の管電圧画像の撮影において、放射線画像撮影装置1で同時に読み出すライン数が同じであるので、第1の管電圧画像と第2の管電圧画像の撮影間の切り替えを高速に行うことが可能となり、被写体の体動やアーチファクトの発生を抑えることができる。
また、低管電圧で撮影された第1の管電圧画像に対し、デジタルビニングを行って縦方向のビニング数×横方向のビニング数を2×2とすることで、ノイズを低減することができる。また、高管電圧で撮影され、診断用画像としても使用される第2の管電圧画像に対しては、拡大補間を行うことで、ビニングを実施しない場合と同じ解像度の画像を取得することができる。
すなわち、本実施形態によれば、DESモードにおいて、放射線画像撮影装置1における高速な画像の読み出し及び高精細な画像の取得を両立することが可能となる。
<第3の実施形態>
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、本発明をトモシンセシス撮影に適用した例について説明する。
図10は、第3の実施形態に係る放射線画像撮影システム100の全体構成を示す図である。放射線画像撮影システム100は、被写体H(人体の部位)をトモシンセシス撮影することにより得られた投影画像を用いて被写体Hの断層画像を生成するシステムである。図10において、第1の実施形態で説明した構成には同じ符号が付されている。
なお、以下の説明において、被写体台51bの長手方向(被写体台51bに配置された被写体Hの体軸方向)をy軸方向、撮影面(放射線が照射される面)においてy軸方向と直交する方向をx軸方向、放射線照射方向(被写体Hの厚さ方向)をz軸方向として説明する。
放射線画像撮影システム100は、撮影室101aや前室101bの内外に設けられるようになっている。撮影室101a内には、放射線画像撮影装置1を装填可能なブッキー装置51と、被写体に照射する放射線を発生させるX線管球(図示省略)を備えた放射線源52やそれをコントロールする放射線発生装置55等が設けられている。また、撮影室101a内には、放射線画像撮影装置1とコンソール58との間の無線通信を中継するためのアクセスポイントAP等も設けられている。
また、前室101bには、放射線発生装置55の操作卓57や曝射スイッチ56等が設けられている。また、図1では、中継器54やコンソール58等が前室101bの外に設けられている場合が示されているが、それらを前室101b内等に設けることも可能である。
本実施形態において、ブッキー装置51には、カセッテ保持部51a、被写体台51b等を備えて構成されている。なお、図1においては、一例として、臥位で被写体Hを撮影するためのブッキー装置51を側面から見た図を示している。
カセッテ保持部51aは、放射線画像撮影装置1を保持する。
被写体台51bは、放射線源52の放射線照射方向に設けられた被写体Hを支持する台であり、アクリル板等の樹脂性の板や、カーボン板等の無機材料からなる板、或いは金属板等で構成されている。
ここで、放射線画像撮影装置1は、その信号線6の方向(縦方向)が放射線源52の移動方向と一致して配置されるように構成されている。例えば、放射線画像撮影装置1とコンソール58を有線接続する場合、放射線画像撮影装置1の方向が誤って装填されている場合はLANアダプターが接続できないようにコネクター39bが配置されている構成としてもよいし、コンソール58の表示部58aに放射線画像撮影装置1の装填するときの方向やその確認を促す表示を行い、ユーザーが放射線画像撮影装置1の方向を確認して入力部60によりOKを入力した場合に曝射が可能となる構成としてもよいし、放射線画像撮影装置1に加速度センサーや地磁気センサー等を備え、誤った方向に装填された場合に警告音を出力する等の構成としてもよい。
また、放射線源52には、放射線源52を被写体台51bにおける被写体Hの体軸方向に沿って(y軸方向に)移動させるとともに、移動させた位置で放射線源52から照射する放射線が放射線画像撮影装置1に照射されるように放射線源52の照射角度をその位置によって傾ける放射線源移動機構64等が接続されている。また、放射線源52の放射線照射方向には、放射線源52から照射された放射線の照射領域を制限するコリメーター75が設けられている。
また、本実施形態では、放射線源52として、被写体Hや放射線画像撮影装置1に向けて放射線を円錐状に照射する放射線源、すなわち、いわゆるコーンビームを照射する放射線源が用いられている。
放射線発生装置55は、曝射スイッチ56の第2スイッチが押下され、放射線画像撮影装置1からインターロック解除信号が受信されると、放射線源52に放射線を照射させるとともに、放射線源移動機構64により放射線源52を被写体台51bに沿って(即ち、y軸方向に)移動させることにより、放射線源52と放射線画像撮影装置1との相対位置関係を変更する。これにより、放射線源52が予め定められたスタート位置から終了位置に移動する間に、所定回数(複数回)の撮影を行い、撮影ごとに放射線画像撮影装置1で投影画像を取得するように構成されている。このとき、放射線源52の光軸が放射線画像撮影装置1の検出部Pの中央に照射されるように構成されている。
その際、例えば、放射線源52から放射線を所定回数照射(パルス照射)して、放射線が照射されるごとに放射線画像撮影装置1で投影画像を取得する。或いは、放射線源52から放射線を途切れることなく連続的に照射し、その間に放射線画像撮影装置1が所定回数の投影画像の取得処理を行うように構成することとしてもよい。
なお、本実施形態では、放射線画像撮影装置1を固定とし、放射線源52を移動させて放射線画像撮影装置1と放射線源52の位置関係を変化させることとしているが、放射線源52を固定とし、放射線画像撮影装置1を移動させることにより放射線画像撮影装置1と放射線源52の位置関係を変化させることとしてもよい。或いは、放射線源52と放射線画像撮影装置1の双方を移動させて放射線画像撮影装置1と放射線源52の位置関係を変化させることとしてもよい。
中継器54は、ネットワークN1を介して放射線画像撮影装置1、放射線発生装置55、コンソール58等と接続されている。中継器54には、コンソール58等から放射線発生装置55に送信するLAN(Local Area Network)通信用の信号等を放射線発生装置55用の信号等に変換したり、また、その逆の変換も行う図示しない変換器が内蔵されている。
次に、放射線画像撮影システム100の動作について説明する。本実施形態では、一例として、パルス照射により投影画像の撮影を行う場合を例にとり説明する。
まず、撮影実施者は、撮影準備を行う。例えば、コンソール58において入力部60を介して、患者情報、撮影条件(例えば、撮影部位、撮影方向、各投影画像取得時の放射線源52の位置等)、画像の再構成条件(例えば、スライス高さ、スライス間隔等)等の選択を行う。また、撮影実施者は、被写体、放射線源52、放射線画像撮影装置1のポジショニングを行う。
コンソール58において、入力部60により撮影条件等が選択されると、制御部58bは、通信部58cにより選択された撮影条件での撮影開始指示を放射線発生装置55及び放射線画像撮影装置1に送信する。放射線発生装置55は、撮影条件を受信すると、撮影条件に応じた放射線照射条件を設定する。放射線画像撮影装置1の制御手段22は、撮影条件を受信すると、撮影条件に応じた画像取得条件を記憶手段40から読み出して設定する。
なお、撮影条件に応じた放射線照射条件及び画像取得条件を記憶部59に記憶しておくこととし、コンソール58において撮影条件に応じた放射線照射条件及び画像取得条件を記憶部59から読み出して放射線発生装置55や放射線画像撮影装置1に送信して設定することとしてもよい。
ここで、放射線照射条件には、パルスレート、パルス幅、パルス間隔、管電圧、管電流、放射線照射位置、画像数等が含まれる。
また、画像取得条件には、フレームレート、蓄積時間、電荷読み出し時間、ビニング数、フレーム数等が含まれる。本実施形態では、縦方向のビニング数>横方向のビニング数である。例えば、縦方向のビニング数=2、横方向のビニング数=1である。以下の説明では、縦方向のビニング数=2、横方向のビニング数=1として説明する。
撮影準備が完了すると、撮影実施者は、曝射スイッチ56の第1スイッチを押下し、続いて第2スイッチを押下する。曝射スイッチ56は、第1スイッチが押下されると、操作卓57を介して放射線発生装置55に起動信号を送信する。放射線発生装置55は、起動信号を受信すると、放射線源52のX線管球の陽極の回転を開始させる等して、放射線源52をスタンバイ状態とさせる。また、中継器54を介して放射線画像撮影装置1に第1スイッチの押下通知信号を送信する。
放射線画像撮影装置1の制御手段22は、通信部39により第1スイッチの押下通知信号を受信すると、走査駆動手段15のゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加させ、放射線検出素子7内に残存する電荷を信号線6に放出させる等して放射線検出素子7内から除去する放射線検出素子7のリセット処理を行う。
また、曝射スイッチ56は、第2スイッチが押下されると、操作卓57を介して放射線発生装置55に放射線照射開始信号を送信する。
放射線発生装置55は、曝射スイッチ56からこの放射線照射開始信号を受信すると、中継器54を介して放射線画像撮影装置1に第2スイッチの押下通知信号を送信する。放射線画像撮影装置1は、第2スイッチの押下通知信号が受信され、リセットが完了する等の準備が整うと、中継器54を介して放射線発生装置55にインターロック解除信号を送信して後述する断層画像取得シーケンスを実行する。放射線発生装置55は、放射線画像撮影装置1から中継器54を介して送信されてきたインターロック解除信号を受信すると、放射線照射条件に基づいて、放射線源移動機構64により放射線源52を被写体台51bに沿って(即ち、y軸方向に)移動させながら放射線源52のX線管球から放射線を照射させる。
図11は、第2スイッチの押下に応じて放射線画像撮影装置1及びコンソール58により実行される断層画像取得シーケンスの流れを示すフローチャートである。断層画像取得シーケンスの放射線画像撮影装置1側の処理は、制御手段22により実行される。コンソール58側の処理は、制御部58bにより実行される。以下、断層画像取得シーケンスについて説明する。
まず、制御手段22は、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で投影画像の取得を行う(ステップS31)。
ステップS31において、制御手段22は、走査駆動手段15により全ての走査線5にオフ電圧を印加することによって放射線検出素子7内に電荷を蓄積させる電荷蓄積モードに遷移する。所定の蓄積時間が経過すると、制御手段22は、走査駆動手段15のゲートドライバー15bによりラインL1からLx方向に向かって隣り合う2ラインずつ同時にオン電圧を印加することによって、2ライン分の放射線検出素子7に同時に電荷を放出させ、放出された電荷を読み出し回路17により画像データに変換させる読み出しモードに遷移する。これにより、縦方向がビニング数2でビニングされた投影画像を取得することができる。制御手段22は、設定された画像取得条件に基づいて、電荷蓄積モードと読み出しモードを所定数繰り返す。これにより所定数の投影画像の画像データを取得することができる。取得された投影画像は、撮影順に対応付けて記憶手段40に記憶される。
ここで、トモシンセシスの場合、放射線源52(及び/又は放射線画像撮影装置1)の移動中に放射線照射を行うため、放射線源52の移動方向、すなわち投影画像の縦方向にボケが生じる。また、後段の画像再構成処理時のフィルターの影響によっても、縦方向にボケが生じる。そのため、縦方向を高精細に取得するメリットは少ない。そこで、上述のように、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で投影画像の取得を行うことで、画像に影響を与えることなく電荷読み出し時間(読み出しモード時間)を短縮することができ、高速な画像読み出し(高フレームレートでの画像取得)が可能となる。また、横方向はビニングを行わないため、横方向の解像度を低下させることなく、高フレームレートでの画像取得が可能となる。
電荷蓄積モードと読み出しモードを所定回数繰り返して一連の投影画像の取得が終了すると、制御手段22は、リセット処理を行う(ステップS32)。
次いで、制御手段22は、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で暗画像の取得を行う(ステップS33)。すなわち、制御手段22は、放射線画像撮影装置1に放射線を照射しない状態で走査駆動手段15により全ての走査線5にオフ電圧を印加することによって放射線検出素子7内に電荷を蓄積させる電荷蓄積モードに遷移する。所定の蓄積時間が経過すると、制御手段22は、走査駆動手段15のゲートドライバー15bにより走査線5のラインL1からLx方向に向かって隣り合う2ラインずつ同時にオン電圧を印加することによって、2ライン分の放射線検出素子7に同時に電荷を放出させ、放出された電荷を読み出し回路17により画像データに変換させ、暗画像を取得する。
暗画像は1枚だけ取得してもよいし、複数枚取得して平均してもよい。暗画像の取得においても、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で動画像の取得を行うことで、電荷読み出し時間(読み出しモード時間)を短縮することができ、高速な画像読み出し(高フレームレートでの画像取得)が可能となる。
次いで、制御手段22は、ステップS31で取得した各投影画像に、ステップS33で取得した暗画像を用いたオフセット補正処理、ゲイン補正処理、欠陥画素補正処理、ラグ(残像)補正処理等の補正処理を施し(ステップS34)、補正済みの投影画像を通信部39によりコンソール58に送信する(ステップS35)。
コンソール58において、通信部58cにより放射線画像撮影装置1から各投影画像の画像データを受信すると、制御部58bは、各投影画像の縦方向(放射線画像撮影装置1において信号線6の延在方向に並んでいた画素の方向)に拡大補間処理を行う(ステップS36)。
ステップS36においては、縦方向のビニング数×横方向のビニング数が2×1の投影画像を1×1に拡大補間して縦方向の画素サイズを横方向の画素サイズに合わせる。これにより、ビニングを実施しない場合と同じ解像度の投影画像を生成することができる。
次いで、制御部58bは、一連の投影画像を用いて再構成画像を生成する(ステップs37)。
ステップS37においては、例えば、フェルドカンプ(Feldkamp)法を用いて、一連の投影画像から再構成画像(断層画像)を生成する。フェルドカンプ法では、投影画像における放射線源52の移動方向(信号線6の延在方向)に、例えば、図12に示すCheslerフィルター等の、ノイズ低減のため高周波域をぼかすフィルターをかけてからバックプロジェクションを行うことで、再構成画像を生成する。
再構成画像は、図10に一点鎖線で示す、被写体Hの複数の断面の複数の二次元断層画像である。
なお、一連の投影画像を用いて再構成画像を生成してから、再構成画像に対して拡大補間処理を行うこととしてもよい。
次いで、制御部58bは、再構成画像に対して、例えば階調処理、周波数強調処理等の画像処理を施す(ステップS38)。
そして、処理済みの再構成画像を患者情報、撮影条件、再構成条件等に対応付けて記憶部59に記憶させ(ステップS39)、断層画像取得シーケンスを終了する。
トモシンセシスの場合、放射線源52(及び/又は放射線画像撮影装置1)の移動中に放射線照射を行うため、投影画像においては、放射線源52の移動方向(すなわち、信号線6の延在方向)である縦方向にボケが生じる。また、画像再構成時のフィルターの影響によっても、縦方向にボケが生じる。そのため、縦方向を高精細に取得するメリットは少ない。そこで、断層画像取得シーケンスにおいては、縦方向のビニング数2、横方向のビニング数1で投影画像の読み出しを行うことで、再構成画像に影響を与えることなく、電荷読み出し時間(読み出しモード時間)を短縮することができ、高速な画像読み出し(高フレームレートでの画像取得)が可能となる。また、横方向はビニングを行わないため、横方向の解像度を低下させることなく、高フレームレートでの画像取得が可能となる。さらに、縦方向の画素については拡大補間を行うことにより、縦方向についてもビニングを実施しない場合と同じ解像度の投影画像を取得することができる。
また、走査駆動手段15のゲートドライバー15bにより走査線5のラインにオン電圧を印加して放射線検出素子7から電荷を読み出す際に、横引きノイズ(ラインノイズ)が発生する場合があるが、このノイズは読み出し毎に発生するため、2ラインを同時に読み出すことにより、読み出す信号が2倍になるのに対しノイズは1回の読み出し分となるため、SN比を大きくすることができ、横引きノイズの影響を低減することができる。
すなわち、本実施形態によれば、トモシンセシス撮影において、放射線画像撮影装置1における高速な画像の読み出し及び高精細な画像の取得を両立することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態における記述内容は本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、放射線画像撮影装置1において、縦方向のビニング数を2、横方向のビニング数を1として電荷読み出しを行うこととして説明したが、このビニング数は一例であり、これに限定されるものではない。
その他、放射線画像撮影システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
1 放射線画像撮影装置
5 走査線
6 信号線
7 放射線検出素子
8 TFT(スイッチ手段)
15 走査駆動手段
15a 電源回路
15b ゲートドライバー
17 読み出し回路
22 制御手段
39 通信部
50 放射線画像撮影システム
55 放射線発生装置
55a 通信部
57 操作卓
58 コンソール
58b 制御部
58c 通信部
59 記憶部
60 入力部
r 領域
P 検出部

Claims (10)

  1. 互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、
    二次元状に配列され、行方向に前記走査線が、列方向に前記信号線が接続された複数の放射線検出素子と、
    前記放射線検出素子ごとに配置され、接続された前記走査線にオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、前記放射線検出素子内で発生した電荷を前記放射線検出素子内に蓄積させ、接続された前記走査線にオン電圧が印加されるとオン状態となり、前記放射線検出素子から前記信号線に前記電荷を放出させるスイッチ手段と、
    前記走査線に印加する電圧を前記オン電圧と前記オフ電圧との間で切り替える走査駆動手段と、
    前記放射線検出素子から放出された電荷を読み出すことで画像の取得を行う読み出し回路と、
    を備える放射線画像撮影装置であって、
    前記走査駆動手段によって隣り合う複数の走査線に同時にオン電圧を印加させることにより、前記信号線の延在方向のビニング数が前記走査線の延在方向のビニング数より大きい画像を取得するように制御する制御手段と、
    前記取得した画像の前記信号線の延在方向に拡大補間処理を施して、前記信号線の延在方向の画素サイズを前記走査線の延在方向の画素サイズに合わせた画像を生成する拡大補間手段と、
    を備える放射線画像撮影装置。
  2. 前記取得した画像の前記走査線の延在方向にデジタルビニング処理を施して、前記走査線の延在方向の画素サイズを前記信号線の延在方向の画素サイズに合わせた画像を生成するデジタルビニング手段をさらに備える請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
  3. 前記制御手段は、第1の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第1の管電圧画像を取得し、その前又は後に前記第1の管電圧より高電圧の第2の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第2の管電圧画像を取得する場合に、さらに、前記第1の管電圧画像の取得時と前記第2の管電圧画像の取得時とで同時にオン電圧を印加する走査線の数が同じになるように前記走査駆動手段を制御する請求項1又は2に記載の放射線画像撮影装置。
  4. 前記制御手段は、第1の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第1の管電圧画像を取得し、その前又は後に前記第1の管電圧より高電圧の第2の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第2の管電圧画像を取得する場合に、さらに、前記第1の管電圧画像の取得時と前記第2の管電圧画像の取得時とで同時にオン電圧を印加する走査線の数が同じになるように前記走査駆動手段を制御し、
    前記拡大補間手段は、前記第2の管電圧画像の前記信号線の延在方向に拡大補間処理を施して、前記信号線の延在方向の画素サイズを前記走査線の延在方向の画素サイズに合わせ、
    前記デジタルビニング手段は、前記第1の管電圧画像の前記走査線の延在方向にデジタルビニング処理を施して、前記走査線の延在方向の画素サイズを前記信号線の延在方向の画素サイズに合わせる請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、
    二次元状に配列され、行方向に前記走査線が、列方向に前記信号線が接続された複数の放射線検出素子と、
    前記放射線検出素子ごとに配置され、接続された前記走査線にオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、前記放射線検出素子内で発生した電荷を前記放射線検出素子内に蓄積させ、接続された前記走査線にオン電圧が印加されるとオン状態となり、前記放射線検出素子から前記信号線に前記電荷を放出させるスイッチ手段と、
    前記走査線に印加する電圧を前記オン電圧と前記オフ電圧との間で切り替える走査駆動手段と、
    前記放射線検出素子から放出された電荷を読み出すことで画像の取得を行う読み出し回路と、
    を備える放射線画像撮影装置と、
    前記放射線画像撮影装置に放射線を照射する放射線源と、
    前記放射線画像撮影装置により取得された画像に画像処理を施すコンソールと、
    を備える放射線画像撮影システムであって、
    前記放射線画像撮影装置は、
    前記走査駆動手段によって隣り合う複数の走査線に同時にオン電圧を印加させることにより、前記信号線の延在方向のビニング数が前記走査線の延在方向のビニング数より大きい画像を取得するように制御する制御手段を備え、
    前記コンソールは、
    前記放射線画像撮影装置により取得された画像の前記信号線の延在方向に拡大補間処理を施して、前記信号線の延在方向の画素サイズを前記走査線の延在方向の画素サイズに合わせた画像を生成する拡大補間手段を備える放射線画像撮影システム。
  6. 前記コンソールは、前記取得した画像の前記走査線の延在方向にデジタルビニング処理を施して、前記走査線の延在方向の画素サイズを前記信号線の延在方向の画素サイズに合わせた画像を生成するデジタルビニング手段をさらに備える請求項5に記載の放射線画像撮影システム。
  7. 前記制御手段は、第1の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第1の管電圧画像を取得し、その前又は後に前記第1の管電圧より高電圧の第2の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第2の管電圧画像を取得する場合に、さらに、前記第1の管電圧画像の取得時と前記第2の管電圧画像の取得時とで同時にオン電圧を印加する走査線の数が同じになるように前記走査駆動手段を制御する請求項5又は6に記載の放射線画像撮影システム。
  8. 前記制御手段は、第1の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第1の管電圧画像を取得し、その前又は後に前記第1の管電圧より高電圧の第2の管電圧で照射された放射線を前記放射線検出素子に蓄積して読み出すことにより第2の管電圧画像を取得する場合に、さらに、前記第1の管電圧画像の取得時と前記第2の管電圧画像の取得時とで同時にオン電圧を印加する走査線の数が同じになるように前記走査駆動手段を制御し、
    前記拡大補間手段は、前記第2の管電圧画像の前記信号線の延在方向に拡大補間処理を施して、前記信号線の延在方向の画素サイズを前記走査線の延在方向の画素サイズに合わせ、
    前記デジタルビニング手段は、前記第1の管電圧画像の前記走査線の延在方向にデジタルビニング処理を施して、前記走査線の延在方向の画素サイズを前記信号線の延在方向の画素サイズに合わせる請求項6に記載の放射線画像撮影システム。
  9. 前記放射線画像撮影システムは、
    前記放射線源及び/又は前記放射線画像撮影装置を所定の移動方向に移動させることにより、前記放射線源と前記放射線画像撮影装置の位置関係を変化させながら前記放射線源により放射線を照射して、前記放射線画像撮影装置により前記放射線源と前記放射線画像撮影装置との間に配置された被写体の投影画像を所定回数取得するように構成されており、
    前記放射線画像撮影装置は、前記信号線の延在方向が前記所定の移動方向と一致するように配置され、
    前記コンソールは、
    前記拡大補間手段により前記信号線の延在方向に拡大補間処理が施された前記投影画像を再構成して前記被写体の再構成画像を生成する再構成画像生成手段を備える請求項5に記載の放射線画像撮影システム。
  10. 前記再構成画像生成手段は、前記投影画像における前記信号線の延在方向に高周波域をぼかすフィルター処理を施してから前記投影画像を逆投影することにより前記被写体の再構成画像を生成する請求項9に記載の放射線画像撮影システム。
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