JP2020030347A - 現像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像スリーブの端部にシール用の磁気部材を設けながらも、現像スリーブからのトナー飛散の抑制及び現像スリーブへのトナー融着の抑制の両立を図る。【解決手段】現像スリーブ31の回転軸線方向に関してマグネット32の端部32aの近傍において磁気シール部材42を備え、磁気シール部材42は、回転方向に関して、剥離領域に対向して設けられると共に、回転軸線方向に関して、コート領域における磁束密度が略0に変化する変化領域の少なくとも一部に対向して設けられ、磁気シール部材42の回転軸線方向に関する両端部の間に境界線BLを設け、境界線BLより回転軸線方向に沿って現像スリーブ31の中央側の方向である内側方向D2の磁気シール部材42の平均磁束密度は、境界線BLより回転軸線方向に沿って内側方向D2と反対側の外側方向D1の磁気シール部材42の平均磁束密度より所定量以上小さい。【選択図】図4

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用して記録材に画像を形成する複写機やプリンタ等の画像形成装置に利用される現像装置に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置は、複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、及びこれらの複数の機能を有する複合機等として広く応用されている。一般に、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置が具備する現像装置には、磁性トナーを主成分とした一成分現像剤、又は非磁性トナーと磁性キャリアとを主成分とした二成分現像剤のいずれかが用いられる。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラー画像を形成する画像形成装置では、画像の色味などの観点から、二成分現像剤が主流になっている。ところで、現像装置内の現像剤は、現像装置内での循環移動によって、現像スリーブの表面に沿って、現像スリーブの回転軸線方向の端部から端部へ移送される。
現像スリーブは、磁界発生手段としてのマグネットローラを内蔵する。マグネットローラは、現像スリーブの回転方向に並んだ複数の磁極を有し、複数の磁極のうちのN3極及びN2極により形成された剥離領域では、殆ど磁力が発生していないため、現像スリーブから現像剤を剥離させ現像容器内に戻すことができる。ここで、剥離領域では、殆ど磁力が発生していないため、現像剤が殆ど現像スリーブに担持されることなく回転軸線方向に移送されてしまうので、現像スリーブの端部から漏れ出てしまったり、飛散してしまう虞があった。
このような、現像スリーブの端部からの飛散を抑制するために、磁力発生手段によって磁気シールする磁気シール部材を備えた現像装置が提案されている(特許文献1参照)。この現像装置では、磁気シール部材は、現像スリーブの表面と所定間隔を維持して対向する対向面に着磁して設けられ、現像剤を磁気吸着して保持する。この磁気シール部材によれば、現像スリーブに対して非接触であるために、現像スリーブの回転負荷を小さくし、また摩耗等による劣化を生じないために長寿命となる利点がある。現像スリーブを非接触に包囲するように板状の磁石を磁気シール部材として設けると、現像スリーブ内のマグネットローラと磁気シール部材との間に現像剤による磁気穂(磁気ブラシ)が形成されてトナーの漏れを抑制できる。更には、マグネットローラの剥離領域に対しては、磁気シール部材の現像スリーブ側の表面の磁極をS極にし、異極を対向させるように配置する。これにより、マグネットローラと磁気シール部材との間で磁力線が繋がるように形成され、よりシール性を高めることができる。
特開平03−004266号公報
ところで、近年の画像形成装置では、感光ドラムの回転速度の高速化が進み、高速回転する感光ドラムに対して、十分な現像効率を得るために現像スリーブの回転速度も高速化しており、トナーの飛散が起こり易くなっている。これに対し、上述した特許文献1に記載の現像装置では、高速化によるトナー飛散を防ぐためにシール性を高めるために、現像スリーブと磁気シール部材との隙間を狭くすることが考えられる。これにより、現像スリーブと磁気シール部材との間に磁束線が集中し、トナー飛散の抑制を図ることができる。
しかしながら、この現像装置では、現像スリーブと磁気シール部材との隙間を狭くすることにより、現像スリーブと磁気シール部材との間に現像剤が詰まりやすくなり、詰まった現像剤から現像スリーブへ大きな負荷が作用してしまう可能性がある。詰まった現像剤から現像スリーブへの負荷が大きくなると、現像スリーブにトナーが融着したり、現像スリーブがロックしてしまう虞がある。そのため、感光ドラムの回転速度の高速化に対応するためには、トナー飛散の抑制とトナー融着の抑制との両立が求められていた。
本発明は、現像スリーブの端部にシール用の磁気部材を設けながらも、現像スリーブからのトナー飛散の抑制及び現像スリーブへのトナー融着の抑制を両立可能な現像装置を提供することを目的とする。
本発明の現像装置は、現像剤が収容される現像容器と、前記現像容器の内部の現像剤を担持して回転する現像スリーブと、前記現像スリーブの内部に非回転に配置され、前記現像スリーブの回転方向に並んだ複数の磁極を有し、前記現像スリーブの表面の現像剤担持領域に現像剤を担持させる磁界を発生させると共に、前記複数の磁極のうち、前記回転方向に順に配置された同極の第1磁極と第2磁極により形成された剥離領域で前記現像スリーブから現像剤を剥離させる磁界を発生させる磁界発生手段と、前記現像スリーブの回転軸線方向に関して前記磁界発生手段の端部の近傍において、前記現像スリーブの表面に非接触で対向して設けられた磁石部材と、を備え、前記磁石部材は、前記回転方向に関して、前記剥離領域に対向して設けられると共に、前記回転軸線方向に関して、前記現像剤担持領域における磁束密度が略0に変化する変化領域の少なくとも一部に対向して設けられ、前記磁石部材の前記回転軸線方向に関する両端部の間に境界線を設け、前記境界線より前記回転軸線方向に沿って前記現像スリーブの中央側の方向である内側方向の前記磁石部材の平均磁束密度は、前記境界線より前記回転軸線方向に沿って前記内側方向と反対側の外側方向の前記磁石部材の平均磁束密度より所定量以上小さいことを特徴とする。
本発明によれば、現像スリーブの端部にシール用の磁気部材を設けながらも、現像スリーブからのトナー飛散の抑制及び現像スリーブへのトナー融着の抑制を両立することができる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る画像形成装置の現像装置の概略構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る画像形成装置の現像装置の概略構成を示す水平断面図である。 第1の実施形態に係る画像形成装置の現像装置の現像スリーブの端部周辺を示す水平断面図である。 第1の実施形態に係る画像形成装置の現像装置における回転軸線方向における位置と磁束密度との関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係る画像形成装置の現像装置の現像スリーブの端部周辺を示す水平断面図である。 第3の実施形態に係る画像形成装置の現像装置の現像スリーブの端部周辺を示す水平断面図である。 比較例に係る画像形成装置の現像装置の現像スリーブの端部周辺を示す水平断面図である。
<第1の実施形態>
[画像形成装置]
以下、本発明の第1の実施形態を、図1〜図5を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置1の一例としてデジタル電子写真方式のフルカラープリンタについて説明している。但し、本発明はデジタル電子写真方式のプリンタに限られず、他の方式の画像形成装置であってもよく、また、フルカラーであることにも限られず、モノクロやモノカラーであってもよい。あるいは、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施することができる。
この画像形成装置1は、装置本体2の下部に、シートSを収納するシート収納部としてのシートカセット3を備えている。また、シートカセット3の上部には、シートSに対して画像を形成する画像形成ユニット5及びシート上に形成されたトナー像を定着させる定着装置6が設けられている。
シートカセット3に積載されたシートSは、シート給送部を構成するピックアップローラ7によって給送され、その後、搬送ローラ9によってレジストローラ10に向かって搬送される。シートSは、レジストローラ10によって斜行が補正されると共に、画像形成ユニット5における画像形成タイミングに合わせて二次転写ニップT2へと搬送される。二次転写ニップT2においてシートSには、画像形成ユニット5によって形成されたトナー像が転写される。未定着トナー像が転写されたシートSは、定着装置6に搬送され、定着装置6にて加熱及び加圧され、トナー像がシートSに定着される。その後、シートSは、不図示の排出ローラによって排出トレイ上に排出される。
画像形成ユニット5は、ベルト回転方向Xに走行する無端状の中間転写ベルト11と、この中間転写ベルト11に沿って配設されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成する4つの画像形成部4を備えて構成されている。尚、本実施形態では、これら4つの画像形成部4は、現像に使用されるトナーの色が異なる以外は、実質的にその構造は同一であるため、図1においては、1つの画像形成部4のみを代表して模式的に示している。
中間転写ベルト11は、駆動ローラ12、テンションローラ13、二次転写内ローラ15の3つのローラによって張架されている。中間転写ベルト11上にて、4つの画像形成部4によって形成された各色のトナー像が重畳され、フルカラートナー像が形成される。二次転写内ローラ15と対向する位置には、二次転写外ローラ16が中間転写ベルト11を挟む態様で配設されており、二次転写外ローラ16及び中間転写ベルト11により二次転写ニップT2が形成されている。
画像形成部4は、ドラム状の電子写真感光体であり、現像装置21によって現像されたトナー像を担持する像担持体としての感光ドラム17を備えている。画像形成部4は、感光ドラム17の周りに帯電ローラ19、露光装置20、現像装置21、一次転写ローラ22、クリーニング装置23等が配設されて構成されている。感光ドラム17は、その中心に支軸(不図示)を有し、この支軸を中心として回転方向R1に、不図示の駆動手段によって回転駆動される。
帯電ローラ19は感光ドラム17の表面に所定の押圧力を持って圧接されており、感光ドラム17の回転方向R1の回転に伴って従動回転する。帯電ローラ19の芯金には、帯電バイアス電源(不図示)によってバイアス電圧が印加されており、感光ドラム17の表面を所定の極性で所定の電位に均一に帯電する。
本実施形態では、帯電ローラ19の芯金に、1.5kVppの直流電圧と交流電圧を重畳したバイアス電圧が印加されている。交流電圧を印加することで、感光ドラム17上の電位を直流電圧の電圧と同じ値に収束させることができる。例えば、直流電圧が−700Vのときの帯電後の感光ドラム17の表面の電位は、−700Vである。
露光装置20は、感光ドラム17の回転方向R1において帯電ローラ19の下流側に配設され、画像信号に応じたレ−ザ光を照射することによって感光ドラム17上に静電潜像を形成する。露光装置20のレーザ光の強度は0〜255の範囲で変更することができ、レーザ光強度が変更されることで、感光ドラム17上に形成する静電潜像の電位(潜像電位)を変化し得る。本実施形態では、レーザ光強度Lを「0〜255」に変更したときの感光ドラム17上の潜像電位をV(L)とする。
現像装置21は、回転方向R1において露光装置20の下流側に配設されており、非磁性トナーと磁性キャリアを用いた二成分現像剤を使用する二成分現像方式を用いている。現像装置21は、感光ドラム17に形成された静電潜像をトナーにより現像する。本実施形態では、マイナス帯電のトナーを用い、トナーとトナー及びキャリアとの重量比(T/D比)を9%に混合した現像剤を現像装置21に投入している。尚、本実施形態では二成分現像剤を適用しているが、これには限られず、一成分現像剤であってもよい。
一次転写ローラ22は、回転方向R1において現像装置21の下流側にて、中間転写ベルト11を挟んで感光ドラム17に対向する態様で配設されており、両端部が不図示の押圧部材によって感光ドラム17に向けて付勢されている。感光ドラム17及び中間転写ベルト11によって、感光ドラム17上に形成されたトナー像を中間転写ベルト11に転写する一次転写ニップT1が形成されている。本実施形態では、中間転写ベルト11が、感光ドラム17から転写されたトナー像を担持する中間転写体に相当する。
クリーニング装置23は、回転方向R1において一次転写ニップT1の下流側に配設されており、一次転写ニップT1で感光ドラム17に残留したトナーをクリーニングブレードにより除去するように構成されている。尚、中間転写ベルト11においても、ベルト回転方向Xにおいて二次転写ニップT2の下流側に、二次転写ニップT2で中間転写ベルト11上に残留したトナーをクリーニングブレードにより除去するクリーニング装置25が配設されている。
装置本体2には、制御部70が設けられている。制御部70はコンピュータにより構成され、例えばCPUと、各部を制御するプログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、外部と信号を入出力する入出力回路とを備えている。CPUは、画像形成装置1の制御全体を司るマイクロプロセッサであり、システムコントローラの主体である。CPUは、入出力回路を介して、シート給送部や画像形成ユニット5に接続され、各部と信号をやり取りすると共に動作を制御する。ROMには、シートSに画像を形成するための画像形成制御シーケンス等が記憶されている。
次に、現像装置21について図2及び図3を用いて説明する。図2及び図3に示すように、二成分現像方式の現像装置21は、現像剤を収容する現像容器26の内部が、垂直方向に延存する隔壁27によって現像室29と撹拌室30とに区画されている。現像容器26は、現像室29の一部が開口して開口部26aが形成されており、この開口部26aには現像剤担持体として非磁性の現像スリーブ31が配置されている。現像スリーブ31は、開口部26aから一部が露出して感光ドラム17と対向している。現像スリーブ31は、現像容器26内の現像剤を担持して回転し、感光ドラム17への対向位置まで搬送する。また、現像スリーブ31の内部には、磁界発生手段としてのマグネット32が現像容器26に対して非回転に固定配置されている。マグネット32としては、現像スリーブ31の回転方向に並んだ複数、例えば5極の磁極を有するマグネットローラが使用されている。
現像室29及び撹拌室30には、搬送部材としての第1搬送スクリュ33及び第2搬送スクリュ35がそれぞれ配置されている。第1搬送スクリュ33、第2搬送スクリュ35、現像スリーブ31は、不図示のギヤにより互いに駆動連結され、不図示の現像駆動モータによって回転駆動される。隔壁27には、現像スリーブ31の回転軸線方向の両端部において現像室29と撹拌室30との間での現像剤の通過を許容する受渡し部26b,26c(図3参照)が形成されている。
各搬送スクリュ33,35が回転することにより、現像容器26内にて現像剤が循環搬送される。より具体的には、現像室29内にて第1搬送スクリュ33が回転することにより、現像スリーブ31に対して現像剤が供給されると共に、現像によってトナーが消費されてトナー濃度が低下した現像剤が撹拌室30へと搬送される。一方、撹拌室30の第2搬送スクリュ35の搬送方向上流端部には、現像容器26内にトナーを含む現像剤を補給するための現像剤補給口38が設けられている。補給用の現像剤は、不図示のトナーボトルから現像剤補給口38を介して撹拌室30内に供給される。第2搬送スクリュ35が回転することにより、不図示のトナーボトルより供給されたトナーと、既に現像容器26内にある現像剤とが撹拌しつつ搬送され、現像剤のトナー濃度が均一化される。そして、トナー濃度が回復した現像剤が現像室29に供給される。即ち、第1搬送スクリュ33及び第2搬送スクリュ35は、回転により現像容器26内の現像剤を攪拌しつつ搬送する。尚、撹拌室30には、インダクタンスセンサ36が設けられている。
図3に示すように、現像スリーブ31は、中心軸31aを有し、中心軸31aを現像容器26に対して回転可能に支持するスリーブ軸受39により支持されている。スリーブ軸受39は、現像装置21に設けられている。現像スリーブ31は、例えば、アルミニウムやステンレスのような非磁性材料で構成されている。本実施形態では、現像スリーブ31の直径は20mmであり、感光ドラム17の直径は80mmとしている。また、現像スリーブ44と感光ドラム17との最近接領域における間隔は、約300μmとしている。これにより、現像領域に搬送した現像剤を感光ドラム17と接触させた状態で、現像可能にしている。
現像装置21内の第1搬送スクリュ33で撹拌された二成分現像剤は、汲み上げのための搬送用磁極(汲み上げ極)N3の磁力で拘束され、現像スリーブ31の回転により搬送される。現像剤は、ある一定以上の磁束密度を有する搬送用磁極(カット極)S2で十分に拘束され、磁気ブラシを形成しつつ現像スリーブ31上に担持される。ついで、規制ブレード37で磁気穂が穂切りされることにより現像剤の層厚が規制され、層厚が規制された現像剤は、搬送用磁極N1により担持されながら現像スリーブ31の回転に伴い感光ドラム17と対向した現像領域に搬送される。現像剤は、現像領域にある現像極S1によって磁気穂を形成し、高圧電源(不図示)によって現像スリーブ31に印加される現像バイアスにより感光ドラム17上の静電潜像にトナーのみが転移し、感光ドラム17の表面に静電潜像に応じたトナー像が形成される。
また、マグネット32の複数の磁極のうち、回転方向に順に配置された同極の磁極(第1磁極)N2及び磁極(第2磁極)N3により、剥離領域Ar1(図2参照)が形成されている。現像領域を通過し、静電潜像に対してトナーを消費した現像剤は、磁極N2と磁極N3との極間の剥離領域Ar1において、磁極による磁気拘束力から解放され、現像スリーブ31の表面から剥ぎ取られて現像室29に回収される。即ち、マグネット32は、現像スリーブ31の表面のコート領域(現像剤担持領域)に現像剤を担持させる磁界を発生させると共に、剥離領域Ar1で現像スリーブ31から現像剤を剥離させる磁界を発生させる。尚、コート領域とは、マグネット32が発生する磁界によって現像スリーブ31の表面に現像剤が担持されて薄層を形成する領域のことである。このコート領域は、回転軸線方向に関して、感光ドラム17の最大画像領域、つまり露光装置20が感光ドラム17を露光可能な最大の領域を含むように設定されている。
次に、現像スリーブ31の端部における磁気シール部340について、図8の比較例を用いて説明する。尚、ここでは、現像スリーブ31の回転軸線方向に関して、中央側から端部側への方向を外側方向D1、端部側から中央側への方向を内側方向D2とする。
比較例では、磁気シール部340は、磁性板41と磁気シール部材342とを有している。磁性板41は、現像スリーブ31の端部において現像スリーブ31に対向して設けられ、磁気シールにより現像剤の外側方向D1への漏れを抑制している。磁性板41はマグネット32に現像スリーブ31を介して対向して配置されており、マグネット32が形成する磁力により磁化され、現像スリーブ31と磁性板41との間で磁気穂を形成することで、磁気シール効果を生み出している。
しかしながら、マグネット32の剥離領域Ar1においては、マグネット32の磁力が殆どないため、磁性板41も殆ど磁化せず剥離領域でのシール性は期待できない。そこで、例えば、図8の比較例に示すように、剥離領域でのシール性を確保するために、磁性板41の外側方向D1に、所定間隔を空けて磁気シール部材342を設けることができる。この磁気シール部材342は、板状の磁石部材(磁石板)であり、現像スリーブ31に沿って非接触状態で現像スリーブ31の径方向に約1mmの距離に近接して設けられている。ここでは、磁気シール部材342として一方の側面がN極であり、他方の側面がS極である磁石板を用いると共に、S極を現像スリーブ31に向けて配置した場合について説明している。この場合、磁気シール部材342は、現像スリーブ31のマグネット32の反発磁界を形成する極(N3及びN2)に対して、マグネット32と磁気シール部材342との間に磁力線を形成する。このため、マグネット32と磁気シール部材342との間に現像剤による磁気穂が形成され、現像剤の外側方向D1への漏れを抑制できる。この比較例の構成によって、磁性板41と現像スリーブ31との間から外側方向D1に抜け出てきた現像剤の漏れを、現像スリーブ31のマグネット32と磁気シール部材342との間に現像剤による磁気穂を形成することによって抑制できる。
ここで、近年の高速の画像形成装置では、感光ドラム17の回転速度の高速化が進み、高速回転する感光ドラム17に対して、十分な現像効率を得るために現像スリーブ31の回転速度も高速化しており、トナーの漏れや飛散が起こり易くなっている。現像スリーブ31の端部からの外側方向D1への現像剤の漏れや飛散を抑制するためには、磁気シール部材342の磁束密度を強くする、または、現像スリーブ31と磁気シール部材342との距離を狭めることにより現像剤のシール性を高めることが考えられる。しかしながら、図8に示す比較例の磁気シール部材342では、現像剤のシール性を高めると現像剤が詰まりやすくなってしまう。このため、詰まった現像剤から現像スリーブ31へ大きな負荷が発生してしまい、現像スリーブ31にトナーが融着したり現像スリーブ31がロックしてしまう虞がある。
そこで、本実施形態においては、図4に示す磁気シール部40を備えている。以下、本実施形態の磁気シール部40について、図4を用いて詳細に説明する。この磁気シール部40は、磁性板(磁性部材)41と磁気シール部材(磁石部材)42とを有している。磁性板41は、回転軸線方向に関して磁気シール部材42の内側方向D2に、現像スリーブ31の表面に非接触で対向して設けられている。磁性板41は、上述した比較例と同様の構成であるので、詳細な説明を省略する。
磁気シール部材42は、比較例の磁気シール部材342と同様に、板状の磁石部材(磁石板)であり、磁性板41の外側方向D1に所定間隔を空けて設けられ、現像スリーブ31に沿って非接触状態で現像スリーブ31の径方向に対向して設けられている。即ち、磁気シール部材42は、現像スリーブ31の回転軸線方向に関してマグネット32の端部32aの近傍において、現像スリーブ31の表面に非接触で対向して設けられている。更に、磁気シール部材42として一方の側面がN極であり、他方の側面がS極である磁石板を用いると共に、S極を現像スリーブ31に向けて配置している。即ち、磁気シール部材42は、磁極N2及び磁極N3と異極である磁極を、回転方向に関して少なくとも剥離領域Ar1に向けて設けられている。
本実施形態では、磁気シール部材42は、現像スリーブ31の端部に設けられた磁気シール部材42とマグネット32とで形成される磁界を、磁気シール部材42の外側方向D1の部位よりも内側方向D2の部位の方が弱くなるように配置されている。ここでは、磁気シール部材42の回転軸線方向に関する両端部の間に、境界線BLを設ける。そして、境界線BLより内側方向D2の磁気シール部材42の部位である薄部42bの平均磁束密度は、境界線BLより外側方向D1の磁気シール部材42の部位である厚部42aの平均磁束密度より所定量以上小さくなるようにしている。即ち、磁気シール部材42は、現像スリーブ31の径方向に関して、境界線BLより内側方向D2の領域の厚さは、外側方向D1の領域の厚さより薄い。磁気シール部材42は、このような形状の磁石であるので、厚部42aの磁束密度は薄部42bの磁束密度よりも強くなり、磁気シール部材42の外側方向D1の部位よりも内側方向D2の部位の方が弱くなる磁界を形成することができる。尚、ここでの所定量は、例えば、100ガウスとする。
磁気シール部材42は、回転軸線方向に関して、両端部の間にマグネット32の端部32aの位置である端部位置が位置するように設けられている。本実施形態では、回転軸線方向に関して、磁気シール部材42の境界線BLをマグネット32の端部32aに一致させて設けている。このため、薄部42bは、回転軸線方向に関してマグネット32にオーバーラップしており、厚部42aは、オーバーラップしていない。薄部42bは、現像スリーブ31との距離を約1.0mmにして配置されており、現像スリーブ31と磁気シール部材42との間の磁界を弱くすることにより現像剤が詰まりにくくしている。厚部42aは、現像スリーブ31との距離を約0.5mmにして配置されており、現像スリーブ31と磁気シール部材42との間の磁界を強くすることにより現像剤の外側方向D1への漏れを抑制している。即ち、磁気シール部材42の内側方向D2よりも外側方向D1の部位は磁界を強くすることにより現像剤の漏れを抑制し、磁気シール部材42の内側方向D2の部位は磁界を弱くすることにより現像剤の詰まりを抑制することができる。
更に、この時の現像スリーブ31の表面の外側方向D1の端部におけるマグネット32と磁気シール部材42とによる磁束密度分布を、図5に示す。尚、図5中、マグネット32の磁束密度は、剥離領域Ar1以外の部位での磁束密度を示している。図5に示すように、磁気シール部材42は、回転軸線方向に関して、コート領域における磁束密度が略0に変化する変化領域Ar2(図5参照)の少なくとも一部に対向して設けられている。これにより、現像スリーブ31の表面から現像剤が飛散しやすいコート領域の端部に磁気シール部材42を設けているので、現像剤の飛散を効果的に抑制することができる。特に、磁気シール部材42の境界線BLより内側方向D2では、現像スリーブ31と磁気シール部材42との間の磁界を弱く設定することにより現像剤が詰まりにくく、現像スリーブ31のロックやトナーの融着を抑制することができる。また、磁気シール部材42の境界線BLより外側方向D1では、現像スリーブ31と磁気シール部材42との間の磁界を強く設定することにより、現像スリーブ31の端部から外側方向D1への現像剤の漏れを抑制することができる。
本実施形態で採用した磁気シール部材42の磁束密度と、現像スリーブ31及び磁気シール部材42の距離は、以下の数式1,2を満たすように設定した。まず、現像スリーブ31の回転速度をv、現像スリーブ31の半径をr、現像スリーブ31の表面上で現像剤が受けるマグネット32の垂直方向の力をFdr、接線方向の力をFdθ、磁気シール部材42の垂直方向の力をFsr、接線方向の力をFsθとする。また、現像剤の回転軸線方向の搬送力をF、現像剤の重量をm、現像剤の比熱をc、トナーの溶融温度をT、室温をTとする。尚、以下の数式において、現像剤は1つの塊とみなし、トナー間、キャリア間、及びトナーとキャリア間に働く静電気力及び分子間力については無視できるものとする。
この場合、回転軸線方向に関して、磁気シール部材42のマグネット32に重なる領域の磁界は、以下の数式1を満たすように設定する。
μ’(mv/r+Fdr+mgsinθ)vΔt<mc(T−T) ……数式1
また、回転軸線方向に関して、磁気シール部材42のマグネット32に重ならない領域の磁界は、以下の数式2を満たすように設定する。
−μ’(mv/r+Fdr+Fsr+mgsinθ)
<μ(Fdr+Fsr+mgsinθ) ……数式2
上述したように、本実施形態の現像装置21によれば、磁気シール部材42は、回転方向に関して少なくとも剥離領域Ar1に向けて設けられている。そして、磁気シール部材42は、現像スリーブ31の端部に設けられた磁気シール部材42とマグネット32とで形成される磁界を、磁気シール部材42の外側方向D1の部位よりも内側方向D2の部位の方が弱くなるように配置されている。このため、磁気シール部材42の境界線BLより内側方向D2では、現像スリーブ31と磁気シール部材42との間の磁界を弱く設定することにより現像剤が詰まりにくく、現像スリーブ31のロックやトナーの融着を抑制することができる。また、磁気シール部材42の境界線BLより外側方向D1では、現像スリーブ31と磁気シール部材42との間の磁界を強く設定することにより、現像スリーブ31の端部から外側方向D1への現像剤の漏れを抑制することができる。従って、高速化対応のため現像スリーブ31が高速に回転したとしても、現像スリーブ31に内包されたマグネット32の急峻な磁束密度変化に、簡易な構成でありながら応ずることができる。このように、現像スリーブ31の端部に磁気シール部材42を設けながらも、現像スリーブ31からのトナー飛散の抑制及び現像スリーブ31へのトナー融着の抑制を両立することができる。
また、本実施形態の現像装置21によれば、磁気シール部材42は、磁極N2及び磁極N3と異極である磁極を、回転方向に関して少なくとも剥離領域Ar1に向けて設けられている。このため、マグネット32と磁気シール部材42との間で磁力線が繋がるように形成され、シール性を高めることができる。
また、本実施形態の現像装置21によれば、磁気シール部材42は、現像スリーブ31の径方向に関して、境界線BLより内側方向D2の部位の厚さが、外側方向D1の部位の厚さより薄い磁石により形成されている。このため、磁気シール部材42を回転軸線方向に沿って配置するだけで、磁気シール部材42の外側方向D1の部位の磁束密度よりも内側方向D2の部位の磁束密度の方が弱くなるように設けることができる。これにより、構成の複雑化を抑制し、簡易な構成を実現することができる。
また、本実施形態の現像装置21によれば、磁性板41を使用しているので、剥離領域Ar1以外の部分では、現像スリーブ31と磁性板41との間で磁気穂を形成することで、磁気シールを実現することができる。このため、磁気シール部材42は少なくとも剥離領域Ar1に設ければ足りるので、部品点数の増加を最低限に抑えることができる。
尚、上述した本実施形態の現像装置21では、磁気シール部材42は、磁極N2及び磁極N3と異極である磁極を剥離領域Ar1に向けて設けられた場合について説明したが、これには限られない。例えば、磁気シール部材42は、磁極N2及び磁極N3と同極である磁極を、少なくとも剥離領域Ar1に向けて設けられていてもよい。この場合、マグネット32と磁気シール部材42である磁石との間に反発磁界が形成され、現像剤を寄せ付けず、漏れを抑制できる。
このときの磁気シール部材42の磁束密度と、現像スリーブ31及び磁気シール部材42の距離は、以下の数式3を満たすように設定した。まず、現像スリーブ31の回転速度をv、現像スリーブ31の半径をr、現像スリーブ31の表面上で現像剤が受けるマグネット32の垂直方向の力をFdr、接線方向の力をFdθ、磁気シール部材42の垂直方向の力をFsr、接線方向の力をFsθとする。また、現像剤の回転軸線方向の搬送力をF、現像剤の重量をm、現像剤の比熱をc、トナーの溶融温度をT、室温をTとする。尚、以下の数式において、現像剤は1つの塊とみなし、トナー間、キャリア間、及びトナーとキャリア間に働く静電気力及び分子間力については無視できるものとする。
この場合、回転軸線方向に関して、磁気シール部材42のマグネット32に重ならない領域の磁界は、以下の数式3を満たすように設定する。
+Fdθ−μ’(mv/r+Fdr+mgsinθ)
<Fsθ−μ’(Fsr+mgsinθ) ……数式3
また、本実施形態の現像装置21では、磁気シール部材42は、現像スリーブ31側の側面に段差が設けられることで、厚部42a及び薄部42bで現像スリーブ31との距離が異なっている場合について説明したが、これには限られない。例えば、現像スリーブ31側の側面が平面状であってもよく、この場合、現像スリーブ31とは反対側の側面に段差が形成されるようになる。この場合も、磁気シール部材42は、現像スリーブ31の径方向に関して、境界線BLより内側方向D2の領域の厚さは、外側方向D1の領域の厚さより薄い。このため、磁気シール部材42は、厚部42aの磁束密度は薄部42bの磁束密度よりも強くなり、磁気シール部材42の外側方向D1の部位よりも内側方向D2の部位の方が弱くなる磁界を形成することができる。
また、本実施形態の現像装置21では、回転軸線方向に関して、磁気シール部材42の境界線BLをマグネット32の端部32aに一致させて設けているが、これには限られず、ずれていてもよい。また、本実施形態の現像装置21では、磁気シール部材42は、回転軸線方向に関して、両端部の間にマグネット32の端部32aの位置である端部位置が位置するように設けられているが、これには限られない。磁気シール部材42は、コート領域における磁束密度が略0に変化する変化領域Ar2(図5参照)の少なくとも一部に対向していればよく、磁気シール部材42の両端部の間にマグネット32の端部32aの位置である端部位置が位置しなくてもよい。即ち、例えば、磁気シール部材42が、マグネット32の端部32aの位置よりも外側方向D1又は内側方向D2に配置されていてもよい。
また、本実施形態の画像形成装置1で用いた感光ドラム17の材質、現像剤および画像形成装置1の構成等はこれらに限ったものではなく、本発明が様々な現像剤および画像形成装置1に適用可能であることは言うまでもない。具体的には磁気シール部材42の形状、磁束密度、トナーの色や色数やワックスの有無、各色のトナー現像を行う順序、搬送スクリュの本数等は本実施形態に限定されるものではなく、その他の形態の現像装置21においても、本発明は適用可能である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を、図6を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、磁気シール部140は、磁性板41と磁気シール部材142とを有しており、磁気シール部材142は、板状の磁石を回転軸線方向に関して傾斜して配置されている点で、第1の実施形態と構成を異にしている。但し、それ以外の構成については、第1の実施形態と同様であるので、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
本実施形態では、板状の磁石(磁石板)を磁気シール部材142として、現像スリーブ31に沿って非接触かつ磁気シール部材142の内側方向D2に向かうにつれて現像スリーブ31との距離が離れるように傾斜を持たせて配置する。即ち、磁気シール部材142は、境界線BLより内側方向D2の部位における現像スリーブ31との距離は、外側方向D1の部位における現像スリーブ31との距離より長い。磁気シール部材142として一方の側面がN極であり、他方の側面がS極である磁石板を用いると共に、S極を現像スリーブ31に向けて配置している。磁気シール部材142とマグネット32とで形成される磁界を、マグネット32の端部32aの急峻な磁束密度変化に合わせて、磁気シール部材142の内側方向D2よりも外側方向D1の磁界が強くなるように磁気シール部材142を配置している。
また、本実施形態でも、磁気シール部材142の回転軸線方向に関する両端部の間に、境界線BLを設ける。そして、境界線BLより内側方向D2の磁気シール部材142の部位の平均磁束密度は、境界線BLより外側方向D1の磁気シール部材142の部位の平均磁束密度より所定量以上小さくなるようにしている。尚、境界線BLは、回転軸線方向に関して、磁気シール部材142のマグネット32の端部32aに一致させて設定している。
具体的には、マグネット32と磁気シール部材142とがオーバーラップしている領域における現像スリーブ31と磁気シール部材142の最近接部142bとの距離を約1.0mmとする。また、磁気シール部材142がマグネット32にオーバーラップしない領域における現像スリーブ31と磁気シール部材142の最近接部142aとの距離を約0.5mmとする。
このような構成において、マグネット32と磁気シール部材142とがオーバーラップしている領域における現像スリーブ31と磁気シール部材142との距離は、約1.0mm以上離れることになる。このため、磁気シール部材142の内側方向D2の部位では、現像スリーブ31と磁気シール部材142との間の磁界を弱くすることができ、現像剤を詰まりにくくすることができる。一方、磁気シール部材142がマグネット32にオーバーラップしない領域における現像スリーブ31と磁気シール部材142との距離は約0.5mmまで近付く。このため、磁気シール部材142の外側方向D1の部位では、現像スリーブ31と磁気シール部材142との間の磁界を強くすることができ、現像剤の漏れを抑制することができる。また、本実施形態においても、磁気シール部材142の現像スリーブ31との距離及び磁束密度は、上述した数式1,2を満たすように設定する。
上述したように、本実施形態の現像装置21によっても、以下のような効果を奏する。磁気シール部材142の境界線BLより内側方向D2では、現像スリーブ31と磁気シール部材142との間の磁界を弱く設定することにより現像剤が詰まりにくく、現像スリーブ31のロックやトナーの融着を抑制することができる。また、磁気シール部材142の境界線BLより外側方向D1では、現像スリーブ31と磁気シール部材142との間の磁界を強く設定することにより、現像スリーブ31の端部から外側方向D1への現像剤の漏れを抑制することができる。
尚、上述した本実施形態の現像装置21では、磁石板を磁気シール部材142として回転軸線方向に対して傾斜させて設けた場合について説明したが、磁気シール部材142の形状はこれには限られない。例えば、磁気シール部材142の形状は、図6中に想像線で示すように、内側方向D2が薄くなる断面三角形状であってもよい。この場合も、磁気シール部材142は、境界線BLより内側方向D2の部位における現像スリーブ31との距離は、外側方向D1の部位における現像スリーブ31との距離より長い。このため、磁気シール部材142の内側方向D2よりも外側方向D1の部位は磁界を強くすることにより現像剤の漏れを抑制し、磁気シール部材142の内側方向D2の部位は磁界を弱くすることにより現像剤の詰まりを抑制することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を、図7を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、磁気シール部240は、磁性板41と磁気シール部材242とを有しており、磁気シール部材242は、回転軸線方向に隣接した第1磁石部243及び第2磁石部244を有する点で、第1の実施形態と構成を異にしている。但し、それ以外の構成については、第1の実施形態と同様であるので、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
本実施形態でも、磁気シール部材242の回転軸線方向に関する両端部の間に、境界線BLを設ける。第1磁石部243は、境界線BLより外側方向D1に設けられ、第1平均磁束密度を有する。第2磁石部244は、境界線BLより内側方向D2に設けられ、第1平均磁束密度より小さい第2平均磁束密度を有する。これにより、境界線BLより内側方向D2の磁気シール部材242の部位の平均磁束密度は、境界線BLより外側方向D1の磁気シール部材242の部位の平均磁束密度より所定量以上小さくなるようにしている。尚、境界線BLは、回転軸線方向に関して、磁気シール部材242のマグネット32の端部32aに一致させて設定している。
また、磁気シール部材242として一方の側面がN極であり、他方の側面がS極であるようにし、S極を現像スリーブ31に向けて配置している。磁気シール部材242とマグネット32とで形成される磁界を、マグネット32の端部32aの急峻な磁束密度変化に合わせて、磁気シール部材242の内側方向D2よりも外側方向D1の磁界が強くなるように磁気シール部材242を配置している。現像スリーブ31と磁気シール部材242との距離は、約1.0mmとしている。
具体的には、マグネット32と磁気シール部材242とがオーバーラップしている領域における第2磁石部244としては、磁束密度の小さい磁石、例えばフェライト磁石などを配置している。これにより、現像スリーブ31と磁気シール部材242間の磁界を弱くできるので、現像剤を詰まりにくくすることができる。一方、マグネット32にオーバーラップしない領域における第1磁石部243としては、磁束密度の大きい磁石、例えばネオジム磁石を配置している。これにより、現像スリーブ31と磁気シール部材242間の磁界を強くできるので、現像剤の漏れを抑制することができる。
上述したように、本実施形態の現像装置21によっても、以下のような効果を奏する。磁気シール部材242の境界線BLより内側方向D2では、現像スリーブ31と磁気シール部材242との間の磁界を弱く設定することにより現像剤が詰まりにくく、現像スリーブ31のロックやトナーの融着を抑制することができる。また、磁気シール部材242の境界線BLより外側方向D1では、現像スリーブ31と磁気シール部材242との間の磁界を強く設定することにより、現像スリーブ31の端部から外側方向D1への現像剤の漏れを抑制することができる。
尚、本実施形態では1枚の磁気シール部材242に材質の異なる磁石を2種類用いて構成しているが、2種類には限られず、材質の異なる磁石を3種類以上用いて構成してもよい。あるいは、異なる材質の磁石により磁束密度を異ならせることには限られず、同一の材質の磁石であっても材料の密度を変更して磁気シール部材242の外側方向D1と内側方向D2とで磁束密度が異なるようにしてもよい。
21…現像装置、26…現像容器、31…現像スリーブ、32…マグネット(磁界発生手段)、32a…端部(磁界発生手段の端部)、41…磁性板(磁性部材)、42,142,242…磁気シール部材(磁石部材)、243…第1磁石部、244…第2磁石部、Ar1…剥離領域、Ar2…変化領域、BL…境界線、D1…外側方向、D2…内側方向、N2…磁極(第1磁極)、N3…磁極(第2磁極)。

Claims (11)

  1. 現像剤が収容される現像容器と、
    前記現像容器の内部の現像剤を担持して回転する現像スリーブと、
    前記現像スリーブの内部に非回転に配置され、前記現像スリーブの回転方向に並んだ複数の磁極を有し、前記現像スリーブの表面の現像剤担持領域に現像剤を担持させる磁界を発生させると共に、前記複数の磁極のうち、前記回転方向に順に配置された同極の第1磁極と第2磁極により形成された剥離領域で前記現像スリーブから現像剤を剥離させる磁界を発生させる磁界発生手段と、
    前記現像スリーブの回転軸線方向に関して前記磁界発生手段の端部の近傍において、前記現像スリーブの表面に非接触で対向して設けられた磁石部材と、を備え、
    前記磁石部材は、前記回転方向に関して、前記剥離領域に対向して設けられると共に、前記回転軸線方向に関して、前記現像剤担持領域における磁束密度が略0に変化する変化領域の少なくとも一部に対向して設けられ、
    前記磁石部材の前記回転軸線方向に関する両端部の間に境界線を設け、前記境界線より前記回転軸線方向に沿って前記現像スリーブの中央側の方向である内側方向の前記磁石部材の平均磁束密度は、前記境界線より前記回転軸線方向に沿って前記内側方向と反対側の外側方向の前記磁石部材の平均磁束密度より所定量以上小さい、
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記磁石部材は、前記第1磁極及び前記第2磁極と異極である磁極を、前記剥離領域に向けて設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記現像スリーブの回転速度をv、前記現像スリーブの半径をr、前記現像スリーブの表面上で現像剤が受ける前記磁界発生手段の垂直方向の力をFdr、接線方向の力をFdθ、前記磁石部材の垂直方向の力をFsr、接線方向の力をFsθ、現像剤の前記回転軸線方向の搬送力をF、現像剤の重量をm、現像剤の比熱をc、トナーの溶融温度をT、室温をTとしたとき、
    前記回転軸線方向に関して、前記磁石部材の前記磁界発生手段に重なる領域の磁界は、
    μ’(mv/r+Fdr+mgsinθ)vΔt<mc(T−T) ……数式4
    を満たし、
    前記回転軸線方向に関して、前記磁石部材の前記磁界発生手段に重ならない領域の磁界は、
    −μ’(mv/r+Fdr+Fsr+mgsinθ)
    <μ(Fdr+Fsr+mgsinθ) ……数式5
    を満たす、
    ことを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記磁石部材は、前記第1磁極及び前記第2磁極と同極である磁極を、前記剥離領域に向けて設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  5. 前記現像スリーブの回転速度をv、前記現像スリーブの半径をr、前記現像スリーブの表面上で現像剤が受ける前記磁界発生手段の垂直方向の力をFdr、接線方向の力をFdθ、前記磁石部材の垂直方向の力をFsr、接線方向の力をFsθ、現像剤の前記回転軸線方向の搬送力をF、現像剤の重量をm、現像剤の比熱をc、トナーの溶融温度をT、室温をTとしたとき、
    前記回転軸線方向に関して、前記磁石部材の前記磁界発生手段に重ならない領域の磁界は、
    +Fdθ−μ’(mv/r+Fdr+mgsinθ)
    <Fsθ−μ’(Fsr+mgsinθ) ……数式6
    を満たす、
    ことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記磁石部材は、前記回転軸線方向に関して、両端部の間に前記磁界発生手段の端部位置が位置して設けられる、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 前記回転軸線方向に関して前記磁石部材の前記内側方向に、前記現像スリーブの表面に非接触で対向して設けられた磁性部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置。
  8. 前記所定量は、100ガウスである、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の現像装置。
  9. 前記磁石部材は、前記現像スリーブの径方向に関して、前記境界線より前記内側方向の部位の厚さは、前記外側方向の部位の厚さより薄い、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の現像装置。
  10. 前記磁石部材は、前記境界線より前記内側方向の部位における前記現像スリーブとの距離は、前記外側方向の部位における前記現像スリーブとの距離より長い、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の現像装置。
  11. 前記磁石部材は、前記境界線より前記外側方向に設けられ、第1平均磁束密度を有する第1磁石部と、前記境界線より前記内側方向に設けられ、前記第1平均磁束密度より小さい第2平均磁束密度を有する第2磁石部とを有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の現像装置。



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