JP2020029400A - 美白剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた美白作用を有する美白剤を提供する。【解決手段】 下記一般式(1)で表される化合物、及び/又はその薬理学的に許容される塩からなる、美白剤。(一般式(1)中、Rは独立して水素原子、メチル基又はエチル基を表し、nは1〜9の整数を表す。)【選択図】なし
Description
本発明は、優れた美白作用を有する美白剤に関する。
紫外線曝露による日焼けのほか、シミ、そばかす、肝斑、薬剤による皮膚の黒化症等の色素沈着による皮膚症状は、色素細胞(メラノサイト)のメラニン産生が亢進された後、産生されたメラニン色素がターンオーバー異常等によって皮膚に沈着することにより生じることが知られている。
このような色素沈着が関連する皮膚症状は外観から容易に認められるため、顔の印象に大きく影響する。そのため、皮膚の色素沈着の予防や改善に対する関心は、肌を美しく見せたいという願望を持つ人を中心にとても高く、美白剤や美白用化粧料の需要は近年大きいものとなっている。
このような色素沈着が関連する皮膚症状は外観から容易に認められるため、顔の印象に大きく影響する。そのため、皮膚の色素沈着の予防や改善に対する関心は、肌を美しく見せたいという願望を持つ人を中心にとても高く、美白剤や美白用化粧料の需要は近年大きいものとなっている。
皮膚の色素沈着の予防又は改善を目的とする美白剤としては、アスコルビン酸やハイドロキノン等が古くから知られており、これらを配合した皮膚外用剤が、皮膚の色素沈着の予防又は改善用に広く使用されてきた。また、近年、色素沈着が生じる作用機序の解明により、メラニン産生抑制剤、チロシナーゼ阻害剤、チロシナーゼ遺伝子発現抑制剤、α−MSH阻害剤、抗酸化剤、メラノサイトのデンドライド伸長抑制剤、メラノサイトのケラチノサイトへのメラノソーム受け渡し阻害剤等の従来の美白剤とは異なる作用機序を有する美白剤の開発も盛んに行われている。
しかしながら、従来の美白剤では一定の美白効果が認められるものの十分に満足いくものではない場合があったり、美白作用を発揮する濃度では望まない他の作用(副反応)が生じたりする場合がある。そのため、安全性が高く、かつ優れた美白作用を発揮する新たな成分の需要があり、研究開発が進められている。
しかしながら、従来の美白剤では一定の美白効果が認められるものの十分に満足いくものではない場合があったり、美白作用を発揮する濃度では望まない他の作用(副反応)が生じたりする場合がある。そのため、安全性が高く、かつ優れた美白作用を発揮する新たな成分の需要があり、研究開発が進められている。
ところで、ε−アミノカプロン酸は、抗プラスミン作用、止血作用、抗炎症作用等を有することが知られており、口腔用組成物、化粧料、医薬品、飲食品、農芸用品等に広く用いられている(特許文献1〜2等)。
本発明は、安全性が高く、かつ優れた美白作用を有する美白剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、美白作用を有する化合物を求めて鋭意研究を重ねた結果、アミノカルボン酸類が、優れた美白作用を発揮することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される化合物及び/又はその薬理学的に許容される塩からなる、美白剤である(以下、「本発明の美白剤」と記す)。
本発明の好ましい態様において、前記一般式(1)で表される化合物はε−アミノカプロン酸である。
本発明により、優れた美白作用を有する美白剤が提供される。また、該美白剤は美白用の皮膚外用組成物などに好適に含有することができる。
本発明の美白剤は、下記一般式(1)で表される化合物及び/又はその薬理学的に許容される塩からなる。
一般式(1)中、Rは独立して水素原子、メチル基又はエチル基を表し、好ましくは全て水素原子を表す。また、nは1〜9の整数を表し、好ましくは4〜7を表す。
一般式(1)で表される化合物は、好ましくはε−アミノカプロン酸である。
本発明の美白剤において、一般式(1)で表される化合物は、薬理学的に許容される酸又は塩基と共に処理することにより塩の形に変換し、薬理学的に許容される塩の態様で用いてもよい。
かかる塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩などの無機酸塩;マレイン酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩などの有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ピペリジン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩;などが挙げられる。
かかる塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩などの無機酸塩;マレイン酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩などの有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ピペリジン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩;などが挙げられる。
一般式(1)で表される化合物及び/又はその薬理学的に許容される塩は、周知の方法で製造することができる。例えば、ε−アミノカプロン酸は、ε−カプロラクタムの開環重合によって製造することができる。また、市販品も入手できるので、それを用いてもよい。
一般式(1)で表される化合物及び/又はその薬理学的に許容される塩は、優れた美白作用を有するため、美白剤の有効成分となる。
なお、本明細書において美白とは、色素沈着の予防及び/又は改善をいい、より具体的には、シミ、くすみ、そばかす、日焼け、皮膚の炎症や刺激による黒ずみ等のメラニン産生亢進、過剰蓄積、排出異常、及び沈着異常等により生じる色素沈着症状、並びにステロイド等の薬物による皮膚の黒化症等の色素沈着をもたらす疾患等による色素沈着症状などの、予防及び/又は改善をいう。
本発明の美白剤の作用機序については、詳細は不明であるが、チロシナーゼ阻害作用、チロシナーゼ遺伝子発現抑制作用、チロシナーゼ蛋白発現抑制作用、チロシナーゼ関連蛋白分解作用等のチロシナーゼ活性阻害作用、プロトンポンプ阻害作用、メラノサイトのケラチノサイトへのメラノソーム受け渡し阻害作用、又は新たな作用機序により、色素沈着を予防及び/又は改善することが推測される。
本発明の美白剤の作用機序については、詳細は不明であるが、チロシナーゼ阻害作用、チロシナーゼ遺伝子発現抑制作用、チロシナーゼ蛋白発現抑制作用、チロシナーゼ関連蛋白分解作用等のチロシナーゼ活性阻害作用、プロトンポンプ阻害作用、メラノサイトのケラチノサイトへのメラノソーム受け渡し阻害作用、又は新たな作用機序により、色素沈着を予防及び/又は改善することが推測される。
本発明の美白剤は、経皮又は経口により投与することが好ましい。
投与量としては、特に限定されないが、所望の効果と安全性とを考慮して、例えば経皮投与の場合は1〜10mg/日、経口投与の場合は10〜100mg/日が、それぞれ好ましい。
投与量としては、特に限定されないが、所望の効果と安全性とを考慮して、例えば経皮投与の場合は1〜10mg/日、経口投与の場合は10〜100mg/日が、それぞれ好ましい。
本発明の美白剤は、皮膚外用剤に好ましく含有させることができ、かかる皮膚外用剤は美白用途に好ましく適用できる。皮膚外用組成物の態様としては、皮膚に外用で適用されるものであれば特に限定されないが、化粧料(医薬部外品を含む)、医薬品等が好ましく挙げられる。
皮膚外用組成物の剤型としては、例えば、ローション剤型、乳液やクリーム等の乳化剤型(O/W型、W/O型等)、オイル剤型、ジェル剤型、パック、洗浄料等が挙げられ、特に限定されない。
皮膚外用組成物の剤型としては、例えば、ローション剤型、乳液やクリーム等の乳化剤型(O/W型、W/O型等)、オイル剤型、ジェル剤型、パック、洗浄料等が挙げられ、特に限定されない。
本発明の美白剤を皮膚外用組成物に含有させる場合は、その量を組成物全量に対して総量で、好ましくは0.001%〜20質量%、より好ましくは0.01〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%の含有量とすると、所望の効果を得やすく、また処方設計の自由度を確保できる。
本発明の美白剤を含有する皮膚外用組成物は、その他に通常の皮膚外用組成物に配合される成分を、本発明の効果を損なわない限りにおいて任意に含有することができる。
かかる成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャ
ンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;
かかる成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャ
ンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;
脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;
ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていてもよい、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類;表面を処理されていてもよい、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていてもよい、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていてもよい赤色202号、赤色228
号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;
号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;
エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール等の抗菌剤(防腐剤);グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等の消炎剤;レチノール、アスコルビン酸、トコフェロール、又はファルネシル酢酸エステル等のシワ改善剤;各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等);ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等の賦活剤;ノニル酸ワレニルアミド、カプサイシン、ジンゲロン、タンニン酸等の血行促進剤;硫黄、チアントール等の抗脂漏剤;トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等の抗炎症剤;コラーゲン、ヒアルロン酸等の水溶性高分子;などが挙げられる。
また、本発明の美白剤以外の美白剤を共に配合しても構わない。例えば、アルキルレゾルシノール、アスコルビン酸又はその誘導体、胎盤抽出物、ユキノシタやハトムギ等の植物抽出物、アルブチン等が挙げられる。
以下、具体的な実験例をあげて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の態様にのみ限定されない。
<美白作用の評価>
表1に示す処方で、実施例及び比較例の皮膚外用剤を定法により調製した。
自由意思で参加したパネラー(20名)の上腕内側部に1.5cm×1.5cmの試験部位を2ヶ所設けた。設けた部位に最少紅斑量(1MED)の2倍量(2MED)の紫外線を1回照射した。紫外線照射終了時より、1日2回1ヶ月間連続して実施例及び比較例を50μL塗布した。
表1に示す処方で、実施例及び比較例の皮膚外用剤を定法により調製した。
自由意思で参加したパネラー(20名)の上腕内側部に1.5cm×1.5cmの試験部位を2ヶ所設けた。設けた部位に最少紅斑量(1MED)の2倍量(2MED)の紫外線を1回照射した。紫外線照射終了時より、1日2回1ヶ月間連続して実施例及び比較例を50μL塗布した。
塗布期間の開始前及び1ヶ月後に、色彩色差計(CR-300、コニカミノルタ株式会社)にて各試験部位の皮膚明度(L*値)を測定し、実施例の塗布部位のL*値と比較例の塗布部位のL*値の差(ΔL*値=実施例塗布部位のL*値−比較例塗布部位のL*値)を算出した。L*値は、色素沈着の程度が強いほど低い値となる。従って、ΔL*値が大きいほど、色素沈着が改善されたと判断することができる。全パネラーのL*値及びΔL*値の平均を表2に示す。
<製造例1>
表3に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤である化粧水を調製した。すなわち、Aの成分を常温で、Bの成分を60℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却して化粧水を得た。
この化粧水は皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表3に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤である化粧水を調製した。すなわち、Aの成分を常温で、Bの成分を60℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却して化粧水を得た。
この化粧水は皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
<製造例2>
表4に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤である化粧水を調製した。すなわち、Aの成分を常温で、Bの成分を60℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却して化粧水を得た。
この化粧水は皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表4に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤である化粧水を調製した。すなわち、Aの成分を常温で、Bの成分を60℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却して化粧水を得た。
この化粧水は皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
<製造例3>
表5に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるエッセンスを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却してエッセンスを得た。
このエッセンスは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表5に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるエッセンスを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却してエッセンスを得た。
このエッセンスは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
<製造例4>
表6に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤である乳液を調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却して乳液を得た。
この乳液は皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表6に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤である乳液を調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却して乳液を得た。
この乳液は皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
<製造例5>
表7に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるO/Wクリームを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却してO/Wクリームを得た。
このO/Wクリームは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表7に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるO/Wクリームを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却してO/Wクリームを得た。
このO/Wクリームは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
<製造例6>
表8に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるW/Oクリームを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でBにAを徐々に加え、攪拌冷却してW/Oクリームを得た。
このW/Oクリームは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表8に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるW/Oクリームを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でBにAを徐々に加え、攪拌冷却してW/Oクリームを得た。
このW/Oクリームは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
<製造例7>
表9に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるO/Wファンデーションを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却してO/Wファンデーションを得た。
このO/Wファンデーションは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表9に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるO/Wファンデーションを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却してO/Wファンデーションを得た。
このO/Wファンデーションは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
<製造例8>
表10に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるW/Oファンデーションを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でBにAを徐々に加え、攪拌冷却してW/Oファンデーションを得た。
このW/Oファンデーションは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表10に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるW/Oファンデーションを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でBにAを徐々に加え、攪拌冷却してW/Oファンデーションを得た。
このW/Oファンデーションは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
<製造例9>
表11に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるO/W日焼け止めを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却してO/W日焼け止めを得た。
このO/W日焼け止めは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表11に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるO/W日焼け止めを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でAにBを徐々に加え、攪拌冷却してO/W日焼け止めを得た。
このO/W日焼け止めは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
<製造例10>
表12に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるW/O日焼け止めを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でBにAを徐々に加え、攪拌冷却してW/O日焼け止めを得た。
このW/O日焼け止めは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
表12に示す処方で、本発明の美白剤を含有する皮膚外用剤であるW/O日焼け止めを調製した。すなわち、A及びBの成分を80℃でそれぞれ加温して混合し、攪拌下でBにAを徐々に加え、攪拌冷却してW/O日焼け止めを得た。
このW/O日焼け止めは皮膚に適用したときに美白効果が得られることが確認された。
本発明の美白剤は、優れた美白効果を奏するため、美白用の皮膚外用組成物等に好適に含有させ得、産業上非常に有用である。
Claims (2)
- 下記一般式(1)で表される化合物、及び/又はその薬理学的に許容される塩からなる、美白剤。
- 前記一般式(1)で表される化合物が、ε−アミノカプロン酸である、請求項1に記載の美白剤。
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