JP2020025476A - 冷凍されたパイ用生地およびその製造方法、揚げパイおよびその製造方法、ならびにパイの食感低下抑制剤 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)まず、小麦粉に水と食塩を加えて良く混合する。
(2)溶かしたバターを加えてさらに混合する。
(3)生地を四角に伸ばし、冷やしておいたバターの塊を包む。
(4)バターを包んだ生地を麺棒などで叩き、平たく伸ばす。
(5)平らになった生地に打ち粉をし、麺棒で平たく伸ばす。
(6)生地を三つ折りにしてしばらく放置する。
(7)最初の伸ばしと直交する方向に再度伸ばし、三つ折りにする。
(8)三つ折りにする工程を3〜6回程度行う。
(9)生地をしばらく放置した後、適宜切り、具材(フィリング、中具とも言われる)を包み、焼成または油ちょう(油で揚げる(フライ))する。
上記伝統的製法以外にも、最初からバター等の脂質を加えて均一に混合するなどの改良法が多数報告されている。また、工業的にパイを製造する場合には、効率性を重視した簡便な製造方法が採用されている。
上記課題に鑑み、1970年代初頭には冷凍されたパイ用生地(以下、「冷凍パイ用生地」と称することがある)が開発され、日本でも広く流通するようになった。冷凍パイ用生地は長期に渡り、冷凍保存ができるという利点に加えて、解凍後に焼成または油ちょうするだけでよく、従来の煩雑な製造工程を必要としないため、洋菓子店、レストラン等で広く用いられている。とりわけ、揚げパイを提供するファーストフード店では冷凍パイ用生地は好まれ、揚げパイはファーストフード店の重要なメニューとして定着している。
特許文献1に記載された穿孔処理を施した冷凍パイ用生地には、該パイ用生地を用いて揚げパイを調製した場合、油ちょうした直後には優れた食感を呈するが、保温機で保存する間に食感が低化するという課題があった。かかる課題を解決し得る有効な技術は、いまだ報告されていない。
[1]アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する、冷凍されたパイ用生地。
[2]アルギン酸エステルおよびホエイを含有する、[1]に記載のパイ用生地。
[3]アルギン酸エステルおよびカゼインを含有する、[1]に記載のパイ用生地。
[4]さらにイヌリンを含有する、[2]または[3]に記載のパイ用生地。
[5]アルギン酸エステルが海藻由来で、エステル化度が20重量%〜95重量%のアルギン酸エステルである、[1]〜[4]のいずれかに記載のパイ用生地。
[6]多層のパイ用生地であり、直径が0.5mm〜4mmの貫通する細孔を、当該パイ用生地1cm2あたり1個以上有する、[1]〜[5]のいずれかに記載のパイ用生地。
[7]クリーム、ジャム、餡および惣菜からなる群より選択される1種以上のフィリングを包含する、[1]〜[6]のいずれかに記載のパイ用生地。
[8]全体の厚さが10mm〜40mmである、[7]に記載のパイ用生地。
[9]揚げパイ用である、[1]〜[8]のいずれかに記載のパイ用生地。
[10]アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する生地を調製する工程を含む、冷凍されたパイ用生地の製造方法。
[11]アルギン酸エステルおよびホエイを含有する生地を調製する工程を含む、[10]に記載の製造方法。
[12]アルギン酸エステルおよびカゼインを含有する生地を調製する工程を含む、[10]に記載の製造方法。
[13]さらにイヌリンを含有する生地を調製する工程を含む、[11]または[12]に記載の製造方法。
[14]アルギン酸エステルが海藻由来で、エステル化度が20重量%〜95重量%のアルギン酸エステルである、[10]〜[13]のいずれかに記載の製造方法。
[15]さらに、生地を重ねて多層のパイ用生地とする工程、および、直径0.5mm〜4mmの貫通する細孔を、当該多層パイ用生地1cm2あたり1個以上設けるように穿孔処理を施す工程を含む、[10]〜[14]のいずれかに記載の製造方法。
[16]直径0.5mm〜4mmの貫通する細孔を生地1cm2あたり1個〜10個設けるように穿孔処理を施す工程を含む、[15]に記載の製造方法。
[17]さらに、クリーム、ジャム、餡および惣菜からなる群より選択される1種以上のフィリングを包含させて成形する工程を含む、[10]〜[16]のいずれかに記載の製造方法。
[18]さらに、全体の厚さを10mm〜40mmとなるようにする工程を含む、[17]に記載の製造方法。
[19]冷凍されたパイ用生地が揚げパイ用である、[10]〜[18]のいずれかに記載の製造方法。
[20]生地中に、アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する、揚げパイ。
[21]アルギン酸エステルおよびホエイを含有する、[20]に記載の揚げパイ。
[22]アルギン酸エステルおよびカゼインを含有する、[20]に記載の揚げパイ。
[23]さらにイヌリンを含有する、[21]または[22]に記載の揚げパイ。
[24]アルギン酸エステルが海藻由来で、エステル化度が20重量%〜95重量%のアルギン酸エステルである、[20]〜[23]のいずれかに記載の揚げパイ。
[25]折りたたまれた生地が重ねられた多層構造を有し、直径が0.5mm〜4mmの貫通する細孔を1cm2あたり1個以上有する、[20]〜[24]のいずれかに記載の揚げパイ。
[26]クリーム、ジャム、餡および惣菜からなる群より選択される1種以上のフィリングを包含する、[20]〜[25]のいずれかに記載の揚げパイ。
[27][1]〜[9]のいずれか1項に記載のパイ用生地を解凍せずに油ちょうする工程を含む、揚げパイの製造方法。
[28]アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する、パイの食感低下抑制剤。
[29]揚げパイの食感低下抑制剤である、[28]に記載の抑制剤。
従って、本発明により、保温機で保存した後においても、焼成または油ちょう直後と同等の好ましい食感およびボリュームを保持し得るパイ、特に揚げパイを提供することができる。
また、本発明により、保温機で保存することによる食感の低下を良好に抑制し得る、パイの食感低下抑制剤を提供することができる。前記食感低下抑制剤は、揚げパイにおける食感の低下の抑制に特に有効である。
本発明の冷凍パイ用生地は、アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する。
原料粉に含まれる小麦粉としては、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、全粒粉、デュラム小麦粉等、通常パン類の製造に用いられるものを特に制限なく用いることができる。
また、上述したように、小麦粉以外の穀粉や澱粉を小麦粉に加えて原料粉として用いても構わない。小麦粉以外の穀粉としては、パン類の製造に用いられるものであれば、特に制限されることなく用いることができ、たとえば、大麦粉、ライ麦粉、燕麦粉、トウモロコシ粉、大豆粉、米粉等が挙げられる。
また、澱粉についても、食品用の澱粉であれば特に制限されることなく用いることができ、トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉等、種々の植物を原料とする澱粉を用いることができる。さらに、前記した植物を原料として製造される澱粉に、物理的または化学的な処理を施した加工澱粉を用いることもできる。かかる加工澱粉としては、酸処理澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピルリン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉、リン酸化澱粉、リン酸架橋澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウム等が挙げられる。
小麦粉以外の穀粉や澱粉は、必要に応じて1種または2種以上を用いることができる。
生地を折りたたむ際に添加されるマーガリン、バター、チョコレート等は、通常、前記生地100重量部に対し20重量部〜80重量部の比率で添加される。
本発明のパイ用生地は、好ましくは上記折りたたみ層を24層以上、より好ましくは48層以上重ねた多層構造を有する。
また、チップ状マーガリンを生地に混ぜて折りたたみ層を形成させた練りパイも、本発明の「パイ用生地」に含まれる。
さらに、上記したパイ用生地でフィリングを包んだ状態のものも、本発明の「パイ用生地」に包まれる。なお、本明細書では、フィリングを包含するパイ用生地を、特に「パイ用成形生地」と称する場合もある。
アルギン酸エステルの分子量は特に制限されないが、サイズ排除クロマトグラフィー−多角度光散乱測定システム(size exclusion chromatography-multi light scattering(SEC−MALS))により測定される重量平均分子量が250,000〜350,000程度のものが好ましく用いられる。また、エステル化度についても特に制限されないが、好ましくは20重量%〜95重量%であり、より好ましくは60重量%〜95重量%であり、さらに好ましくは75重量%〜95重量%である。
天然物から得る場合は、海藻類などからアルギン酸を得た上でエステル化するのが好ましい。具体的には、高分子量のアルギン酸が豊富に含まれている褐藻類等をたとえば希硫酸で洗浄し、炭酸ナトリウム溶液で抽出してから硫酸で沈殿させて高分子量のアルギン酸を得、これを常法にしたがってエステル化することによってアルギン酸エステルとすることができる。あるいは、褐藻類等をたとえば希硫酸または希塩酸等の希鉱酸で洗浄し、炭酸ナトリウム溶液などのアルカリ溶液で抽出してから塩化カルシウム等のカルシウム塩で沈殿させてアルギン酸カルシウムを得た後、硫酸または塩酸等の鉱酸で脱カルシウムして高分子量のアルギン酸を得、得られたアルギン酸を常法にしたがってエステル化することによってアルギン酸エステルとすることができる。
低分子量のアルギン酸エステルを調製する場合は、高分子量のアルギン酸を低分子化した後にエステル化してもよいし、高分子量のアルギン酸をエステル化した後に低分子化してもよい。低分子化する方法としては、高分子量のアルギン酸に酵素(アルギン酸リアーゼ等)を作用させる方法、次亜塩素酸ナトリウムや過酸化水素等と反応させる方法、熱分解する方法、加圧分解する方法等を採用することができる。
市販されているアルギン酸エステルとしては、アルギン酸プロピレングリコールエステルが挙げられ、キッコーマンバイオケミファ株式会社より提供されているダックロイドシリーズ、株式会社キミカより提供されているキミロイドシリーズ、太陽化学株式会社より提供されているメンソフトAPG等が挙げられる。
なお、本発明において、アルギン酸エステルは、1種を単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
本発明の冷凍パイ用生地には、アルギン酸エステルは、原料粉100重量部に対し、好ましくは0.2重量部〜0.8重量部含有され、より好ましくは0.4重量部〜0.6重量部含有される。
本発明においては、牛乳等の乳から分離して用いることもできるが、ホエイパウダー等として市販されている製品を用いることもできる。
本発明の冷凍パイ用生地には、ホエイは、原料粉100重量部に対し、好ましくは1重量部〜5重量部含有され、より好ましくは1.5重量部〜3重量部含有される。
本発明においては、カゼインは、牛乳等から分離、精製して用いることもできるが、カゼインプロテイン等として市販されている製品を用いることもできる。
なお、本発明において、カゼインは、1種を単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
本発明の冷凍パイ用生地には、カゼインは、原料粉100重量部に対し、好ましくは1重量部〜5重量部含有され、より好ましくは1.5重量部〜3重量部含有される。
本発明の目的には、サイズ排除クロマトグラフィーにより測定される重量平均分子量が2,000〜3,000程度のものが好ましく用いられる。
本発明においては、チコリー等のイヌリンを高含有量で含む植物を原料にイヌリンを抽出、分離し、精製(脱塩、脱色等)する方法や、砂糖を原料にイヌリン合成酵素により砂糖に果糖を付加して製造する方法等により、製造して用いることもできるが、各社から提供されている市販の製品を用いることもできる。
なお、本発明において、イヌリンは、1種を単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
本発明の冷凍パイ用生地には、イヌリンは、原料粉100重量部に対し、好ましくは2重量部〜8重量部含有され、より好ましくは2.5重量部〜5重量部含有される。
本発明の冷凍パイ用生地を用いて調製されるパイを保温機にて保存した際の食感の低下の抑制効果の観点からは、アルギン酸エステルとホエイとを組み合わせて、またはアルギン酸エステルとカゼインとを組み合わせて用いることが好ましい。あるいは、アルギン酸エステル、ホエイおよびイヌリンを組み合わせて用いてもよく、またはアルギン酸エステル、カゼインおよびイヌリンを組み合わせて用いてもよい。
なお、上記穿孔処理は、たとえば、上記特許文献1に記載された方法で行うことができる。
上記多層のパイ用生地の厚さは、2.5mm〜5.5mm程度が好ましい。
また、上記多層としたパイ用生地にフィリングを包んだ後の厚さ、すなわちパイ用成形生地の厚さは、10mm〜40mmとすることが好ましい。
また、アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上は、水とともに添加してもよく、上記原材料および水を混練した後に添加してもよい。
なお、アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上は、粉末状、顆粒状等の形態で添加してもよく、水等の溶媒に溶解または分散して添加してもよい。さらには、後述するパイの食感低下抑制剤として添加することもできる。
なお、「フィリング(中具ともいう)」とは、穀物や豆類から作製された穀粉を主体とする食材に、水および必要に応じて、果実、ナッツ、食肉等他の食材を加えて混合して作製されるもので、通常パイの中具として用いられるものを特に制限なく用いることができ、たとえば、クリーム(チョコレートクリーム、バタークリーム、チーズクリーム、カスタードクリーム、生クリーム、フラワーペースト等)、ジャム(イチゴジャム、オレンジジャム、マーマレード等)、餡(小豆餡、栗餡、芋餡、落花生餡等)、チョコレート、惣菜(カレー、シチュー、ビーフシチュー、グラタン、トマトソース、ピザソース等)等が挙げられる。
特に本発明の効果が顕著に得られることから、本発明において、フィリングとしては、クリーム、ジャム、餡、惣菜等の水分含有量の高いものが好ましく用いられ、カスタードクリーム、フラワーペースト、イチゴジャム、オレンジジャム、マーマレード、小豆餡、カレー等がより好ましく用いられる。
フィリングは、本発明の冷凍パイ用生地100重量部に対し、通常は20重量部〜80重量部、好ましくは30重量部〜60重量部用いられる。
本発明の冷凍パイ用生地を用いて得られたパイ、特に揚げパイは、保温機にて保存された際の食感の低下が抑制され、調製直後の良好な食感を保持することができる。
本発明の冷凍パイ用生地の製造方法は、アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する生地を調製する工程を含む。
アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリン、ならびにこれらの生地における含有量については、本発明の冷凍パイ用生地において上記した通りである。
アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上と、パイ用生地の調製に用いられる原材料との混合または混練は、縦型ミキサー、スパイラルミキサー、スラントミキサー、横型ミキサー等の混合機または混練機にて、好ましくは8分〜20分、より好ましくは10分〜16分行われ、捏ね上げ温度については、好ましくは14℃〜24℃、より好ましくは16℃〜22℃である。
本工程では、上記生地をマーガリン、バター、チョコレート等とともに折りたたみ、圧延と折りたたみを繰り返して、折りたたみ層を生成する。かかる圧延と折りたたみは、手動で行ってもよいが、万能延ばし機等を用いて行うこともできる。
生成される折りたたみ層は、好ましくは24層以上、より好ましくは48層以上重ねて、多層のパイ用生地を調製する。マーガリン、バター、チョコレート等は、上記生地100重量部に対し好ましくは20重量部〜80重量部用いられる。調製された多層のパイ用生地の厚さについては、本発明の冷凍パイ用生地において上記した通りである。
かかる穿孔処理は、特許文献1に記載されるように、必要な太さのピケを用いて、手動または機械的に行うことができる。
フィリングおよび冷凍処理については、本発明の冷凍パイ用生地において上記した通りである。また、成形する工程では、パイ用生地は所望の形状に成形される。
なお、フィリングを包含するパイ用生地(パイ用成形生地)の厚さは、本発明の冷凍パイ用生地において上記した通りである。
また、本発明の冷凍パイ用生地の製造方法により、フィリングを包含し、冷凍したまま、または解凍して、焼成または油ちょうを行うことのできる冷凍パイ用生地(冷凍パイ用成形生地)を提供することができる。
本発明の冷凍パイ用生地の製造方法は、冷凍されたパイ用成形生地を解凍せずに油ちょうし、揚げパイを製造するのに特に適する。
本発明の冷凍パイ用生地の製造方法により、保温機にて保存された際の食感の低下が抑制され、調製直後の良好な食感を保持することのできるパイ、特に揚げパイの調製に好適な冷凍パイ用生地を提供することができる。
ここで、「揚げパイ」とは、フィリングを包含するパイ用生地(パイ用成形生地)を油ちょうして調製されるパイをいう。
本発明の揚げパイは、生地中にアルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する。
アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンについては、本発明の冷凍パイ用生地において上記した通りである。
本発明の揚げパイにおけるアルギン酸エステルの含有量は、特に限定されないが、通常揚げパイ100gあたり0.05g〜0.3g含有される。
本発明の揚げパイにおけるホエイの含有量は、特に限定されないが、通常揚げパイ100gあたり0.1g〜1.5g含有される。
本発明の揚げパイにおけるカゼインの含有量は、特に限定されないが、通常、揚げパイ100gあたり0.1g〜1.5g含有される。
本発明の揚げパイにおけるイヌリンの含有量は、特に限定されないが、通常、揚げパイ100gあたり0.3g〜2.5g含有される。
上記貫通する細孔については、本発明の冷凍パイ用生地について上記した通りであり、かかる細孔を形成するために施される穿孔処理についても、本発明の冷凍パイ用生地について上記した通りである。
本発明の揚げパイにおける上記フィリングの含有量は、通常、揚げパイ100重量部あたり、20重量部〜80重量部、好ましくは30重量部〜60重量部である。
本発明の揚げパイの製造方法は、上記した本発明の冷凍パイ用生地にフィリングを包含させて油ちょうすること、または、フィリングを包含する本発明の冷凍パイ用生地(冷凍パイ用成形生地)を油ちょうすることを含む。
本発明の冷凍パイ用生地にフィリングを包含させる工程は、冷凍パイ用生地を解凍してから行うことができる。
また、フィリングを包含する本発明の冷凍パイ用生地(冷凍パイ用成形生地)は、冷凍したまま、または解凍した後に油ちょうすることができるが、より短時間で揚げパイを提供できるという観点からは、解凍せずに冷凍したまま油ちょうすることが好ましい。
油ちょうはフライヤー等の調理器具を用いて行うことができ、通常は160℃〜210℃、好ましくは180℃〜190℃にて、通常1分〜10分、より好ましくは5分〜7分行う。
なお、油ちょうは、通常用いられる食用油、たとえばサラダ油、大豆油、キャノーラ油、ナタネ油、コーン油、オリーブ油、ゴマ油、紅花油、ショートニング等を用いて行うことができる。
本発明の抑制剤は、アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する。
アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンについては、本発明の冷凍パイ用生地において上記した通りである。
本発明の抑制剤におけるホエイの含有量は、通常0.1重量%〜100重量%であり、好ましくは1重量%〜100重量%である。
本発明の抑制剤におけるカゼインの含有量は、通常0.1重量%〜100重量%であり、好ましくは1重量%〜100重量%である。
本発明の抑制剤におけるイヌリンの含有量は、通常0.1重量%〜100重量%であり、好ましくは1重量%〜100重量%である。
パイ用生地の調製における本発明の抑制剤の添加については、本発明の冷凍パイ用生地の製造方法において上記した通りである。
強力粉(「カメリヤ」、日清製粉株式会社製)500g、薄力粉(「バイオレット」、日清製粉株式会社製)500g、食塩15g、マーガリン(「ルミナスレグノ」、月島食品工業株式会社製)60g、アルギン酸プロピレングリコールエステル(「ダックロイドPFR」、キッコーマンバイオケミファ株式会社製、褐藻類由来、エステル化度=75重量%以上、平均分子量=294,300)5g、および水500gを原料とした。全原料を縦型ミキサー(「HPI−30M」、関東混合機工業株式会社製)で低速で8分間、中速で5分間、室温(20℃)にて混合した後、捏ね上げ温度を16℃となるようにして生地を製造した。
次に、マーガリン(「ロールインマーガリン セベリアーノ」、カネカ食品株式会社製)470gを生地の中央部に置いた後、万能延ばし機(「リバースシート」、株式会社鎌田機械製作所製)で圧延と折りたたみを繰り返して、24層の厚さ4.5mmのシート状パイ用生地を得た。
次いで、太さ1.5mmφ(直径)、縦間隔10mm、横間隔5mmのピケを用いて、順次一列ごとずらして直径1.5mmの貫通する細孔を形成した。その後、長さ、幅ともに10.5cmの正方形にカットした。カットされた前記パイ用生地の重さは49gであった。前記貫通する細孔は、生地1cm2あたり1個観察された。
正方形にカットしたパイ用生地の中心部にカスタードクリーム20gを入れて、パイ用生地を片側から折込み、三角形に合わせ、中心部を押さえて厚さが25mmのパイ用成形生地を得た。なお、折込み時に水で生地を軽く湿らせ、接着を完全なものとした。−35℃のブラストフリーザーで40分間冷却して、実施例1の冷凍パイ用成形生地を得た。得られた冷凍パイ用成形生地は−20℃の冷凍庫で15日間保存した。
上記実施例1において、アルギン酸プロピレングリコールエステルを表1に示す原料に代えた他は同様に冷凍パイ用成形生地を作製し、実施例2〜8とした。
また、アルギン酸プロピレングリコールエステルを添加しない以外は実施例1と同様に冷凍パイ成形用生地を作製し、比較例1とした。
なお、表1中の含有量は、原料粉100gに対する添加量(g)で示す。
さらに、実施例4および8で使用したイヌリンの平均分子量は2,500であった。
実施例2〜8および比較例1の各冷凍パイ用生地においても、生地1cm2あたり直径1.5mmの貫通する細孔が1個観察された。
実施例1〜8および比較例1の冷凍パイ用成形生地のいずれにおいても、上層、フィリング層(中具の層)、下層の厚さはそれぞれ4.5mm、16mm、4.5mmであり、全体の厚さは25mmであった。なお、全体の厚さは冷凍前の厚さと同一であった。
実施例1〜8および比較例1の各冷凍パイ用成形生地を冷凍庫から取り出し、直ちに、油温182℃の油中で6分間油ちょうした。油ちょう後、油を切り、紙製容器へ入れて55℃の保温機で90分間保存した。
実施例1〜8および比較例1の冷凍パイ用成形生地をそれぞれ油ちょうして作製した揚げパイについて、保温機での保存後に食感について官能評価を行った。
官能評価は、揚げパイの評価に5年以上携わっている経験豊かな20歳〜55歳のパネラー10名により行い、食感の好ましさを5点満点(5点:非常に良好〜3点:普通〜1点:悪い)として評価した。保温後の各揚げパイについての評価点は、試食後にパネラー全員で協議して決定した。また、食感およびボリューム感についても、試食後にパネラー全員で協議して最終的なコメントとした。各揚げパイについての評価点およびコメントを表2に示した。
また、実施例1〜8の冷凍パイ用成形生地を用いて作製した揚げパイは、いずれも官能評価において4.5点以上の評価点が得られており、良好な食感を呈した。
一方、アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンのいずれも含有しない比較例1の冷凍パイ用成形生地を用いて作製した揚げパイは、官能評価の評価点は2.0点であり、保存中にパイ生地が軟化し、食感の低下が顕著に認められた。
実施例1〜8の各冷凍パイ用成形生地を用いて、試験例1の場合と同様に作製した揚げパイについて、保温機での保存時間と食感との関係を評価した。保温機の温度は55℃に設定した。
揚げパイの食感については、試験例1の場合と同様に、揚げパイの評価に5年以上携わっている経験豊かな10名のパネラーにより、5点満点で官能評価を行った。
官能評価の評価点は、試験例1の場合と同様に、試食後に全員で協議して決定した。各時間保存した後の揚げパイの食感の評価結果を表3に示した。
従って、本発明により、保温機で保存した後においても、油ちょう直後と同等の好ましい食感およびボリュームを保持し得るパイ、特に揚げパイを提供することができる。
また、本発明により、保温機で保存することによる食感の低下を良好に抑制し得る、パイの食感低下抑制剤を提供することができる。前記食感低下抑制剤は、揚げパイにおける食感の低下の抑制に特に有効である。
Claims (29)
- アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する、冷凍されたパイ用生地。
- アルギン酸エステルおよびホエイを含有する、請求項1に記載のパイ用生地。
- アルギン酸エステルおよびカゼインを含有する、請求項1に記載のパイ用生地。
- さらにイヌリンを含有する、請求項2または3に記載のパイ用生地。
- アルギン酸エステルが海藻由来で、エステル化度が20重量%〜95重量%のアルギン酸エステルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパイ用生地。
- 多層のパイ用生地であり、直径が0.5mm〜4mmの貫通する細孔を、当該パイ用生地1cm2あたり1個以上有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパイ用生地。
- クリーム、ジャム、餡および惣菜からなる群より選択される1種以上のフィリングを包含する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパイ用生地。
- 全体の厚さが10mm〜40mmである、請求項7に記載のパイ用生地。
- 揚げパイ用である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のパイ用生地。
- アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する生地を調製する工程を含む、冷凍されたパイ用生地の製造方法。
- アルギン酸エステルおよびホエイを含有する生地を調製する工程を含む、請求項10に記載の製造方法。
- アルギン酸エステルおよびカゼインを含有する生地を調製する工程を含む、請求項10に記載の製造方法。
- さらにイヌリンを含有する生地を調製する工程を含む、請求項11または12に記載の製造方法。
- アルギン酸エステルが海藻由来で、エステル化度が20重量%〜95重量%のアルギン酸エステルである、請求項10〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
- さらに、生地を重ねて多層のパイ用生地とする工程、および、直径0.5mm〜4mmの貫通する細孔を、当該多層パイ用生地1cm2あたり1個以上設けるように穿孔処理を施す工程を含む、請求項10〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
- 直径0.5mm〜4mmの貫通する細孔を生地1cm2あたり1個〜10個設けるように穿孔処理を施す工程を含む、請求項15に記載の製造方法。
- さらに、クリーム、ジャム、餡および惣菜からなる群より選択される1種以上のフィリングを包含させて成形する工程を含む、請求項10〜16のいずれか1項に記載の製造方法。
- さらに、全体の厚さを10mm〜40mmとなるようにする工程を含む、請求項17に記載の製造方法。
- 冷凍されたパイ用生地が揚げパイ用である、請求項10〜18のいずれか1項に記載の製造方法。
- 生地中に、アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する、揚げパイ。
- アルギン酸エステルおよびホエイを含有する、請求項20に記載の揚げパイ。
- アルギン酸エステルおよびカゼインを含有する、請求項20に記載の揚げパイ。
- さらにイヌリンを含有する、請求項21または22に記載の揚げパイ。
- アルギン酸エステルが海藻由来で、エステル化度が20重量%〜95重量%のアルギン酸エステルである、請求項20〜23のいずれか1項に記載の揚げパイ。
- 折りたたまれた生地が重ねられた多層構造を有し、直径が0.5mm〜4mmの貫通する細孔を1cm2あたり1個以上有する、請求項20〜24のいずれか1項に記載の揚げパイ。
- クリーム、ジャム、餡および惣菜からなる群より選択される1種以上のフィリングを包含する、請求項20〜25のいずれか1項に記載の揚げパイ。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のパイ用生地を解凍せずに油ちょうする工程を含む、揚げパイの製造方法。
- アルギン酸エステル、ホエイ、カゼインおよびイヌリンからなる群より選択される1種以上を含有する、パイの食感低下抑制剤。
- 揚げパイの食感低下抑制剤である、請求項28項に記載の抑制剤。
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