JP2020020644A - 指針の製造方法、指針および時計 - Google Patents

指針の製造方法、指針および時計 Download PDF

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Abstract

【課題】 針取付部材に針本体を良好に固定して、品質を確保できる指針の製造方法、その指針およびそれを備えた時計を提供する。【解決手段】 針本体7に設けられた取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの下面に複数の溝部15を設ける第1の工程と、針本体7の取付孔9に針取付部材8を挿入させて、挟持部11と針本体7の円形部7cとの間に複数の溝部15を対応させた状態で、挟持部11がカシメ加工によって針本体7の円形部7cを挟み付けることにより、針本体7を針取付部材8に固定する第2の工程と、を備えている。従って、カシメ加工によって挟持部11が針本体7の円形部7cを挟み付けた際に、カシメ加工による針本体7の変形を防いで、複数の溝部15によって針取付部材8に対する針本体7の固定トルクを高めて、針取付部材8に針本体7を良好に固定することができ、これにより品質を確保できる。【選択図】 図5

Description

この発明は、時計やメータなどの計器類に用いられる指針の製造方法、その指針およびそれを備えた時計に関する。
例えば、時計に用いられている指針においては、特許文献1に記載されているように、針本体の取付孔にハカマと称する金属製の針取付部材を挿入させ、この針取付部材のカシメ部をカシメ加工することにより、針本体を針取付部材に取り付けた構造のものが知られている。
特開平7−159548号公報
この種の指針の針本体は、取付孔が六角形などの多角形に形成されている。また、針取付部材は、指針軸が挿入する筒状部の外周面に、取付孔の内径よりも小さい小径のカシメ部と、取付孔の内径よりも大きい大径の押え部と、を設けた構造になっている。これにより、この指針は、針本体の取付孔に針取付部材のカシメ部を挿入させて取付孔の周縁部を押え部に押し当てた状態で、カシメ部をカシメ加工して針本体を針取付部材に取り付ける構造になっている。
このような指針では、針本体の取付孔に針取付部材のカシメ部を挿入させてカシメ部をカシメ加工する際に、カシメ部の外周が多角形の取付孔の各辺に食い込むように、カシメ部を外方に押し広げて、針取付部材に針本体を固定する必要がある。このため、この指針では、カシメ部をカシメ加工する際のカシメ力を高める必要があるが、カシメ力を高めると、針本体が変形するため、品質低下の要因になる。
この発明が解決しようとする課題は、針本体の変形を防いで、針取付部材に針本体を良好に固定して、品質を確保できる指針の製造方法、その指針およびそれを備えた時計を提供することである。
この発明は、針本体に設けられた取付孔の周縁部に溝部を設ける第1の工程と、前記針本体の前記取付孔に針取付部材を挿入して、前記針取付部材に設けられて前記取付孔の前記周縁部を挟むための挟持部が前記取付孔の前記周縁部を挟むことにより、前記針本体を前記針取付部材に固定する第2の工程と、を備えていることを特徴とする指針の製造方法である。
また、この発明は、取付孔が設けられた針本体と、前記取付孔の周縁部を挟むための挟持部が設けられた針取付部材と、を備え、前記針取付部材の前記挟持部によって挟まれる前記針本体の前記取付孔の前記周縁部には、前記挟持部に対応して溝部が設けられていることを特徴とする指針である。
この発明によれば、針本体の変形を防いで、針取付部材に針本体を良好に固定することができ、これにより品質を確保することができる。
この発明を腕時計に適用した一実施形態における時計モジュールを示した要部の拡大断面図である。 図1に示された指針を上方から見た拡大平面図である。 図2に示された指針の針本体を下面側から見て示した拡大裏面図である。 図2に示された指針のA−A矢視における要部を示した拡大断面図である。 図4に示されたA部を更に拡大して示した断面図である。 図2に示された指針の針本体が取り付けられる前の状態における針取付部材を拡大して示した半断面図である。 図3に示された針本体にレーザ加工によって形成された溝部を示した要部の拡大断面図である。 図3に示された指針を分針に適用した第1変形例を示した拡大裏面図である。 図3に示された指針を時針に適用した第2変形例を示した拡大裏面図である。 図2示された針本体における取付孔の周縁部に取付孔を中心とする円周方向に不連続状態の同心円状の溝部を秒針に設けた第3変形例を示した拡大裏面図である。 図2示された針本体における取付孔の周縁部に取付孔を中心とする円周方向に不連続状態の同心円状の溝部を分針に設けた第4変形例を示した拡大裏面図である。 図2示された針本体における取付孔の周縁部に取付孔を中心とする円周方向に不連続状態の同心円状の溝部を時針に設けた第5変形例を示した拡大裏面図である。
以下、図1〜図7を参照して、この発明を腕時計に適用した一実施形態について説明する。
この腕時計は、図1に示すように、時計モジュール1を備えている。この時計モジュール1は、腕時計ケース(図示せず)内に組み込まれるものであり、ハウジング2を備えている。このハウジング2の上面には、文字板3が配置されており、ハウジング2の内部には、時計ムーブメント4が設けられている。
この時計ムーブメント4は、図1に示すように、文字板3の貫通孔3aを通して文字板3の上方に突出する指針軸5を備え、この指針軸5の上端部に指針6が取り付けられるように構成されている。これにより、時計ムーブメント4は、指針軸5を回転させて、指針6を文字板3の上方で運針させることにより、時刻を指示するように構成されている。
この場合、指針6は、図1〜図5に示すように、秒針Sであり、針本体7とハカマと称する針取付部材8とを備え、この針取付部材8が指針軸5に取り付けられるように構成されている。針本体7は、アルミニウムなどの金属または合成樹脂で形成されているが、アルミニウムなどの金属で形成されていることが望ましい。
この針本体7は、図2および図3に示すように、細長い板状に形成されている。すなわち、この針本体7は、一端部7a(図3では左端部)が幅広で、他端部7b(図3では右端部)に向かうに従って次第に先細になる形状の板状に形成されている。このため、針本体7は、その長手方向における一端部7a(図3では左端部)側に大きく偏った位置に重心が位置するように構成されている。
この場合、針本体7は、図3に示すように、その重心に対応する部分の外形が側方に突出する円形部7cに形成されている。この針本体7の円形部7cには、円形状の取付孔9が上下に貫通して設けられている。このため、円形部7cは、取付孔9の周縁部を構成している。これにより、針本体7は、その取付孔9の中心軸上に重心が位置するように構成されている。
すなわち、この針本体7は、図3に示すように、取付孔9を境にして一端部7a側(図3では左側)の長さが、他端部7b側(図3では右側)の長さよりも短く形成されている。また、この針本体7は、一端部7a側がその先端部(図3では左端部)から取付孔9に向けて次第に幅狭になり、他端部7b側がその取付孔9から先端部(図3では右端部)に向けて次第に先細になるように形成されている。これにより、針本体7は、その重心が取付孔9の中心軸とほぼ一致するように形成されている。
一方、針取付部材8は、図4〜図6に示すように、その内部に指針軸5が挿入する筒状部10と、この筒状部10の外周面に設けられて針本体7の取付孔9の周縁部、つまり針本体7の円形部7cをその厚み方向に挟むための挟持部11と、を備えている。この場合、針取付部材8は、真鍮やアルミニウムなどの金属で形成されているが、アルミニウムよりも硬質の真鍮で形成されていることが望ましい。
この針取付部材8の筒状部10は、図4〜図6に示すように、その中心部に円形状の軸取付孔12が上下に貫通して設けられている。この軸取付孔12は、指針軸5が挿入して嵌着する大きさに形成されている。また、この筒状部10は、その外径が針本体7の取付孔9の内径とほぼ同じ大きさの円形状に形成されている。これにより、筒状部10は、その外形が円形で、内部が円形の円筒状に形成されている。
また、針取付部材8の挟持部11は、図4〜図6に示すように、針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの上面に押し当てられる押え部13と、針本体7の円形部7cの下面にカシメ加工によって押し当てられるカシメ部14と、を備えている。押え部13は、外径が針本体7の取付孔9の内径よりも大きく、針本体7の円形部7cの外径と同じか、それよりも少し小さく形成されている。
カシメ部14は、図6に示すように、カシメ加工される前の状態の外径が針本体7の取付孔9の内径と同じか、それよりも小さく形成され、針本体7の取付孔9に上方から挿入された際に、針本体7の下側に突出する構造になっている。また、このカシメ部14は、針本体7の取付孔9に上方から挿入されて、針本体7の下側に突出された状態でカシメ加工された際に、図4および図5に示すように、針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの下面に押し当てられる構造になっている。
すなわち、カシメ部14は、図6に示すように、筒状部10の下端面にほぼ逆V字形状のカシメ溝14aが環状に設けられていることによって、筒状部10の下部外周に形成されている。これにより、カシメ部14は、カシメ溝14a内にたがねと称するカシメ冶具(図示せず)を挿入させてカシメ加工することにより、筒状部10の外周から突出する方向に折り曲げられるように変形して、針本体7の円形部7cの下面に押し当てられる構造になっている。このため、このカシメ部14は、高いカシメ力を必要としないので、針本体7を変形させない構造になっている。
この場合、カシメ部14は、図4および図5に示すように、カシメ加工によってカシメられた際に、その外径が針本体7の取付孔9の内径よりも大きく、かつ押え部13の外径よりも小さい大きさに形成されるように構成されている。これにより、挟持部11は、カシメ加工されたカシメ部14と押え部13とによって、針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cをその厚み方向(上下方向)に挟み付ける構造になっている。
ところで、針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cにおける下面、つまり挟持部11のカシメ部14に対応する針本体7の円形部7cの下面には、図3〜図6に示すように、複数の溝部15が放射状に設けられている。これら複数の溝部15は、針本体7の円形部7cが挟持部11の押え部13とカシメ部14との間に挟み付けられた際に、これらの間における針本体7の回転方向の摩擦抵抗を高めて、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクを高めるためのものである。
これら複数の溝部15それぞれは、切削加工、プレス加工、レーザ加工などによって形成されているが、図7に示すように、レーザ光線Rによるレーザ加工によって形成することが望ましい。この場合、複数の溝部15のうち、針本体7の円形部7cの下面に設けられた複数の溝部15は、針取付部材8の押え部13が円形部7cの上面に接触する接触領域内に対応する領域内に設けられている。
これにより、針本体7の円形部7cの下面に設けられた複数の溝部15は、図3〜図5に示すように、押え部13によって覆われる針本体7の円形部7cと同じ接触領域内に対応して設けられていることにより、針本体7の上方から見えないように隠されて、外観を損なわないように設けられている。
また、複数の溝部15それぞれは、図5に示すように、外観面にレーザ加工の熱による影響が発生しない程度の深さで、かつ針本体7に強度不足が生じることのない深さで形成されている。すなわち、これら複数の溝部15は、その深さDが針本体7の厚みTの1/3〜1/8の範囲で、針本体7の厚みTの1/5程度が望ましい。また、この溝部15は、図7に示すように、レーザ加工された際に、レーザ加工の特性によって溝部15の縁部に盛上り部16が設けられる。
この盛上り部16は、図7に示すように、溝部15の深さDの1/3〜1/4程度の僅かな高さで盛り上がって形成されている。この盛上り部16は、針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cが挟持部11の押え部13とカシメ部14との間に挟み付けられた際に、針本体7よりも硬質の針取付部材8のカシメ部14によって押し潰される構造になっている。
これにより、針本体7は、図4、図5および図7に示すように、円形部7cが挟持部11の押え部13とカシメ部14との間に挟み付けられて、盛上り部16が押し潰されることにより、針本体7の円形部7cと針取付部材8の挟持部11との間における針本体7の回転方向の摩擦抵抗が更に高められて、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクが更に高められるように構成されている。
次に、この指針6の製造方法について説明する。
この製造方法は、針本体7に複数の溝部15を形成する第1の工程と、針本体7を針取付部材8に固定する第2の工程と、を備えている。すなわち、第1の工程では、針本体7の円形部7cに取付孔9を形成し、この取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの下面にレーザ加工によって複数の溝部15を放射状に形成する。
この場合には、複数の溝部15を、針取付部材8の押え部13が円形部7cの上面に接触する接触領域内に対応する針本体7の円形部7cの下面に設ける。これにより、針本体7の円形部7cに設けられた複数の溝部15は、針本体7の上方から見えないように隠されるように設けられる。このため、複数の溝部15によって針本体7の外観が損なわれることがない。
また、このときには、溝部15の深さDを針本体7の厚みTの1/3〜1/8の範囲で、好ましくは針本体7の厚みTの1/5程度に形成する。すなわち、外観面にレーザ加工の熱による影響が発生しない程度の深さで、かつ針本体7に強度不足が生じることのない深さで、複数の溝部15を形成する。このときには、レーザ加工の特性によって溝部15の縁部が盛り上がって盛上り部16が形成される。この盛上り部16は、溝部15の深さDの1/3〜1/4程度の僅かな高さで盛り上がって形成される。
第2の工程では、針本体7の円形部7cに設けられた取付孔9に針取付部材8の筒状部10を挿入させて、針取付部材8の押え部13を針本体7の円形部7cの上面に配置させる。このときには、カシメ部14が針本体7の取付孔9を通して針本体7の円形部7cの下側に配置される。この状態で、カシメ部14をカシメ加工によってカシメして、針本体7の円形部7cの下面に押し当てる。
すなわち、カシメ部14をカシメ加工する際には、針取付部材8の筒状部10の下端面に設けられたカシメ溝14a内にたがねと称するカシメ冶具(図示せず)を挿入させてカシメ加工する。すると、カシメ部14が筒状部10の外周から突出する方向に折り曲げられるように変形する。このため、カシメ部14をカシメ加工する際には、高いカシメ力を必要としないので、針本体7を変形させることなく、カシメ部14がカシメられる。
これにより、カシメ部14が針本体7の円形部7cの下面に押し当てられると共に、針本体7の円形部7cが針取付部材8の押え部13に押し当てられる。この結果、針本体7の円形部7cが挟持部11の押え部13とカシメ部14との間に複数の溝部15を介在させて挟み付けられる。このときには、複数の溝部15によって針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗が高められ、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクが高められる。
また、このときには、針取付部材8が針本体7よりも硬質であるから、針本体7の円形部7cが針取付部材8の押え部13とカシメ部14との間に挟み付けられると、押え部13とカシメ部14とによって盛上り部16が押し潰される。すなわち、針本体7の円形部7cの下面に設けられた溝部15の盛上り部16は、針取付部材8のカシメ部14によって押し潰される。
このように、針本体7の円形部7cが挟持部11の押え部13とカシメ部14との間に挟み付けられて、盛上り部16が押し潰されると、針本体7の円形部7cと針取付部材8の挟持部11との間における針本体7の回転方向の摩擦抵抗が更に高められ、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクが更に高められる。これにより、指針6が組み立てられる。
このように、この指針6の製造方法によれば、針本体7に設けられた取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの下面に複数の溝部15を設ける第1の工程と、針取付部材8を針本体7の取付孔9に挿入させて、挟持部11と針本体7の円形部7cとの間に複数の溝部15を対応させた状態で、挟持部11がカシメ加工によって取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cを挟み付けることにより、針本体7を針取付部材8に固定する第2の工程と、を備えていることにより、針本体7の変形を防いで、針取付部材8に針本体7を良好に固定して、品質を確保することができる。
すなわち、この指針6の製造方法では、第1の工程で針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの下面に複数の溝部15を設けていることにより、第2の工程でカシメ加工によって挟持部11が針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cを挟み付けた際に、挟持部11と針本体7の円形部7cとの間に対応した複数の溝部15によって、針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗を高めることができる。
このため、この指針6の製造方法では、針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗が高められていることにより、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクを高めることができ、これによりカシメ加工による針本体7の変形を防いで、針取付部材8に針本体7を確実にかつ良好に固定することができるので、品質を確保することができる。
この場合、第1の工程では、複数の溝部15を針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cにおける挟持部11のカシメ加工側に対応する一面である下面に設けることにより、挟持部11をカシメ加工した際に、カシメ加工された挟持部11を複数の溝部15が設けられた針本体7の円形部7cの下面に確実に押し当てることができ、これにより針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗を高めることができる。
また、この第1の工程では、針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの下面に複数の溝部15をレーザ加工によって形成することにより、レーザ加工の特性によって複数の溝部15の各縁部に盛上り部16をそれぞれ形成することができるので、これらの盛上り部16によって針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗を更に高めて、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクを更に高めることができる。
すなわち、第2の工程では、針取付部材8が針本体7よりも硬質で、複数の溝部15が針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの下面に設けられていることにより、挟持部11がカシメ加工によって針本体7の円形部7cを挟み付けた際に、盛上り部16を針取付部材8の挟持部11によって押し潰すことができるので、針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗を、より一層、高めて、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクを十分に高めることができる。
また、この指針6によれば、取付孔9が設けられた針本体7と、この取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cをその厚み方向にカシメ加工によって挟むための挟持部11が設けられた針取付部材8と、を備え、この針取付部材8の挟持部11によって挟まれる針本体7の円形部7cの下面に、挟持部11に対応して複数の溝部15が設けられていることにより、針本体7の変形を防いで、針取付部材8に針本体7を良好に固定することができ、これにより品質を確保することができる。
すなわち、この指針6では、針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cを挟持部11がカシメ加工によって挟み付けた際に、針本体7の円形部7cの下面に設けられた複数の溝部15が挟持部11と針本体7の円形部7cとの間に介在され、この介在された複数の溝部15によって、針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗を高めることができる。
このため、この指針6では、針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗が高められることにより、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクを高めることができ、これによりカシメ加工による針本体7の変形を防いで、針取付部材8に針本体7を確実にかつ良好に固定することができるので、品質を確保することができる。
また、この指針6では、複数の溝部15の各縁部に盛上り部16がそれぞれ設けられていることにより、針本体7よりも硬質の針取付部材8の挟持部11がカシメ加工によって針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cを挟み付けた際に、盛上り部16を針取付部材8の挟持部11によって押し潰すことができるので、針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗を、より一層、高めて、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクを十分に高めることができる。
この場合、この指針6では、挟持部11が、針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの上面に押し当てられる押え部13と、針本体7の円形部7cの下面にカシメ加工によって押し当てられるカシメ部14と、を備えているので、カシメ部14をカシメ加工することにより、針本体7の円形部7cを押え部13とカシメ部14との間に確実にかつ良好に挟み付けることができる。
すなわち、この指針6では、カシメ部14をカシメ加工する際に、針取付部材8の筒状部10の下端面に設けられたカシメ溝14a内にたがねと称するカシメ冶具(図示せず)を挿入させてカシメ加工することにより、カシメ部14を筒状部10の外周から突出する方向に折り曲げるように変形させることができる。このため、カシメ部14をカシメ加工する際には、高いカシメ力を必要としないので、針本体7を変形させることなく、カシメ部14を良好にカシメ加工することができる。
これにより、この指針6では、カシメ部14をカシメ加工によって針本体7の円形部7cの下面に確実に押し当てることができると共に、針本体7の円形部7cの上面を押え部13に確実に押し当てることができるので、針本体7の円形部7cを押え部13とカシメ部14との間に確実にかつ良好に挟み付けることができる。
さらに、この指針6では、複数の溝部15が、取付孔9を中心とする放射状に設けられていることにより、針取付部材8の押え部13とカシメ部14とで針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cを挟み付けた際に、放射状に設けられた複数の溝部15によっても、針取付部材8に対する針本体7の円形部7cにおける回転方向の摩擦抵抗を高めて、針取付部材8に対する針本体7の固定トルクを高めることができる。
なお、上述した実施形態では、針本体7の取付孔9の周縁部である針本体7の円形部7cの下面にそれぞれ複数の溝部15を設けた場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば針本体7の円形部7cの上面に複数の溝部15を設けた構造であっても良い。また、この発明は、これに限らず、例えば針本体7の円形部7cの上下両面に複数の溝部15を設けた構造であっても良い。
また、上述した実施形態では、複数の溝部15を針本体7の円形部7cの上面と下面とに設けた場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば針本体7の取付孔9の内周面(周縁部)に複数の溝部を設けた構造であっても良い。
また、上述した実施形態では、複数の溝部15を針本体7に設けた場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば複数の溝部15を針取付部材8の挟持部11に設けた構造であっても良い。
また、上述した実施形態では、指針6が秒針Sである場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば図8に示す第1変形例のように、指針6が分針Mであっても良く、また図9に示す第2変形例のように、指針6が時針Hであっても良い。
また、上述した実施形態およびその第1、第2変形例では、複数の溝部15が取付孔9を中心とする放射状に設けられている場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば図10に示す第3変形例のように、秒針Sである指針の針本体7における取付孔9の周縁部に複数の溝部25が、取付孔9を中心として円周方向に不連続状態の同心円状に設けられた構造であっても良い。
また、この発明は、これに限らず、例えば図11に示す第4変形例のように、分針Mである指針の針本体7における取付孔9の周縁部に複数の溝部25が、取付孔9を中心として円周方向に不連続状態の同心円状に設けられた構造であっても良い。また、この発明は、これに限らず、例えば図12に示す第5変形例のように、時針Hである指針の針本体7における取付孔9の周縁部に複数の溝部25が、取付孔9を中心として円周方向に不連続状態の同心円状に設けられた構造であっても良い。
また、この発明は、必ずしも複数の溝部25が、取付孔9を中心として円周方向に不連続状態の同心円状に設けられている必要はなく、複数の溝部25が、取付孔9を中心として円周方向に連続する同心円状に設けられていても良い。
さらに、上述した実施形態およびその第1〜第5変形例では、指針式の腕時計に適用した場合について述べたが、必ずしも腕時計である必要はなく、例えばトラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の指針式の時計に適用することができる。また、この発明は、必ずしも時計の指針である必要はなく、メータなどの計器類の指針にも適用することができる。
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、針本体に設けられた取付孔の周縁部に溝部を設ける第1の工程と、前記針本体の前記取付孔に針取付部材を挿入して、前記針取付部材に設けられて前記取付孔の前記周縁部を挟むための挟持部が前記取付孔の前記周縁部を挟むことにより、前記針本体を前記針取付部材に固定する第2の工程と、を備えていることを特徴とする指針の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の指針の製造方法において、前記第2の工程では、前記挟持部がカシメ加工によって前記取付孔の前記周縁部を挟み、前記第1の工程では、前記溝部を前記針本体の前記取付孔の周縁部における前記挟持部の前記カシメ加工側に対応する一面に設けることを特徴とする指針の製造方法である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の指針の製造方法において、前記第1の工程では、レーザ加工によって前記溝部を形成して、前記溝部の縁部に盛上り部を設けることを特徴とする指針の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の指針の製造方法において、前記第2の工程では、前記針取付部材が前記針本体よりも硬質である場合に、前記盛上り部を前記針取付部材の前記挟持部が押し潰すことを特徴とする指針の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、取付孔が設けられた針本体と、前記取付孔の周縁部を挟むための挟持部が設けられた針取付部材と、を備え、前記針取付部材の前記挟持部によって挟まれる前記針本体の前記取付孔の前記周縁部には、前記挟持部に対応して溝部が設けられていることを特徴とする指針である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の指針において、前記溝部の縁部には、盛上り部が設けられていることを特徴とする指針である。
請求項7に記載の発明は、請求項5〜請求項6のいずれかに記載の指針において、前記挟持部は、前記取付孔の前記周縁部の上下面の一方に当てられる押え部と、前記取付孔の前記周縁部の上下面の他方にカシメ加工によって当てられるカシメ部と、を備えていることを特徴とする指針である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の指針において、前記溝部は、前記針本体の前記取付孔の前記周縁部における前記挟持部の前記カシメ部に対応する一面に設けられていることを特徴とする指針である。
請求項9に記載の発明は、請求項5〜請求項8のいずれかに記載の指針において、前記溝部は、前記取付孔を中心とする放射状、または前記取付孔を中心として円周方向に不連続状態の同心円状に設けられていることを特徴とする指針である。
請求項10に記載の発明は、請求項5〜請求項9のいずれかに記載された指針を備えていることを特徴とする時計である。
1 時計モジュール
4 時計ムーブメント
5 指針軸
6 指針
7 針本体
7a 一端部
7b 他端部
7c 円形部
8 針取付部材
9 取付孔
10 筒状部
11 挟持部
12 軸取付孔
13 押え部
14 カシメ部
14a カシメ溝
15、25 溝部
16 盛上り部
R レーザ光線
D 深さ
T 厚み

Claims (10)

  1. 針本体に設けられた取付孔の周縁部に溝部を設ける第1の工程と、
    前記針本体の前記取付孔に針取付部材を挿入して、前記針取付部材に設けられて前記取付孔の前記周縁部を挟むための挟持部が前記取付孔の前記周縁部を挟むことにより、前記針本体を前記針取付部材に固定する第2の工程と、
    を備えていることを特徴とする指針の製造方法。
  2. 請求項1に記載の指針の製造方法において、前記第2の工程では、前記挟持部がカシメ加工によって前記取付孔の前記周縁部を挟み、前記第1の工程では、前記溝部を前記針本体の前記取付孔の周縁部における前記挟持部の前記カシメ加工側に対応する一面に設けることを特徴とする指針の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の指針の製造方法において、前記第1の工程では、レーザ加工によって前記溝部を形成して、前記溝部の縁部に盛上り部を設けることを特徴とする指針の製造方法。
  4. 請求項3に記載の指針の製造方法において、前記第2の工程では、前記針取付部材が前記針本体よりも硬質である場合に、前記盛上り部を前記針取付部材の前記挟持部が押し潰すことを特徴とする指針の製造方法。
  5. 取付孔が設けられた針本体と、
    前記取付孔の周縁部を挟むための挟持部が設けられた針取付部材と、
    を備え、
    前記針取付部材の前記挟持部によって挟まれる前記針本体の前記取付孔の前記周縁部には、前記挟持部に対応して溝部が設けられていることを特徴とする指針。
  6. 請求項5に記載の指針において、前記溝部の縁部には、盛上り部が設けられていることを特徴とする指針。
  7. 請求項5または請求項6に記載の指針において、前記挟持部は、前記取付孔の前記周縁部の上下面の一方に当てられる押え部と、前記取付孔の前記周縁部の上下面の他方にカシメ加工によって当てられるカシメ部と、を備えていることを特徴とする指針。
  8. 請求項7に記載の指針において、前記溝部は、前記針本体の前記取付孔の前記周縁部における前記挟持部の前記カシメ部に対応する一面に設けられていることを特徴とする指針。
  9. 請求項5〜請求項8のいずれかに記載の指針において、前記溝部は、前記取付孔を中心とする放射状、または前記取付孔を中心として円周方向に不連続状態の同心円状に設けられていることを特徴とする指針。
  10. 請求項5〜請求項9のいずれかに記載された指針を備えていることを特徴とする時計。


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