JP2020019213A - 印刷物の製造方法及び印刷物の製造装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の印刷物の製造方法は、発泡剤と、単官能モノマー及び多官能モノマーを含む重合性化合物とを含有する第1の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第1の層を形成する第1の層形成工程と、第1の層上に、重合性化合物を含有する第2の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第2の層を形成する第2の層形成工程と、第1の層及び第2の層に対して活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化工程と、得られた硬化物を加熱して前記第1の層の加熱した箇所を発泡させる発泡工程と、を含み、第1の活性エネルギー線硬化型組成物における多官能モノマーの含有量が、重合性化合物の全量に対して、10質量%以下であり、発泡抑制液付与工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含む。
第1の層形成工程は、発泡剤と、単官能モノマー及び多官能モノマーを含む重合性化合物とを含有する第1の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第1の層を形成する工程であり、第1の層形成手段により実施される。なお、第1の層は、「先塗層」、「アンダー層」などと称することもある。
<<基材>>
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プラスチックフィルム、合成繊維からなる合成紙、不織布等のシートなどが挙げられる。これらの中でも、耐水性を有する基材が好ましい。
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然紙、合成紙等の紙、プラスチックフィルム、不織布、布、木材、金属薄膜などが挙げられる。
前記プラスチックフィルムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、強度の点から、一軸又は二軸延伸されていることが好ましい。
第1の活性エネルギー線硬化型組成物は、発泡剤と、単官能モノマー及び多官能モノマーを含む重合性化合物とを含有し、重合開始剤を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
発泡剤としては、床材や壁紙等において一般的に使用されているものであれば特に制限はなく用いることができ、例えば、無機系発泡剤、有機系発泡剤などが挙げられる。
有機系発泡剤としては、例えば、アゾジカルボン酸アミド(ADCA)、アゾビスイソブチルニトリル(AIBN)、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)などが挙げられる。
無機系発泡剤としては、例えば、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩と有機酸塩の組合せなどが挙げられる。
前記発泡剤の含有量は、第1の活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して、1質量%以上15質量%以下が好ましい。
重合性化合物としては、単官能モノマー及び多官能モノマーを含む。
単官能モノマーとしては、例えば、γ−ブチロラクトン(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ホルマール化トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジシクロペンタジエンビニルエーテル、トリシクロデカンビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、エチルオキセタンメチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、エトキシ(4)ノニルフェノール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ガラス転移温度(Tg)が高く、堅牢性が良好な点から、イソボロニル(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能モノマーの含有量は、第1の活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して、90質量%以上99.5質量%以下が好ましい。
多官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート〔CH2=CH−CO−(OC2H4)n−OCOCH=CH2(n≒9)、同(n≒14)、同(n≒23)〕、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクレート〔CH2=C(CH3)−CO−(OC3H6)n−OCOC(CH3)=CH2(n≒7)〕、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性グリセリルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルペンタ(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタンジ(メタ)アクリレート、ポリウレタントリ(メタ)アクリレート、ポリウレタンテトラ(メタ)アクリレート、ポリウレタンペンタ(メタ)アクリレート、ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、エトキシ化(4)ビスフェノールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
第1の活性エネルギー線硬化型組成物における多官能モノマーの含有量は、重合性化合物の全量に対して、10質量%以下であり、1質量%以下が好ましい。また、多官能モノマーの含有量は、重合性化合物の全量に対して、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。多官能モノマーの含有量は、重合性化合物の全量に対して、10質量%以下であると、意匠性(発泡性)と堅牢性を両立できるという利点がある。
重合開始剤としては、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマー又はオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであればよい。このような重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤、塩基発生剤等を、1種単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができ、これらの中でも、ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。また、重合開始剤は、十分な硬化速度を得るために、第1の活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して、5質量%以上20質量%以下含まれることが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(例えば、チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物等)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物などが挙げられる。
重合促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルベンジルアミン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン化合物などが挙げられる。
重合促進剤の含有量は、特に制限はなく、使用する重合開始剤やその量に応じて適宜設定すればよい。
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、充填剤、発泡促進剤、分散剤、色材、有機溶媒、ブロッキング防止剤、増粘剤、防腐剤、安定剤、脱臭剤、蛍光剤、紫外線遮断剤などが挙げられる。
前記充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化第一鉄、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛、珪砂、クレー、タルク、シリカ類、二酸化チタン、珪酸マグネシウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
発泡促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナフテン酸亜鉛、酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、2−エチルペンタン酸亜鉛、2−エチル−4−メチルペンタン酸亜鉛、2−メチルヘキサン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、イソオクチル酸亜鉛、n−オクチル酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、イソデカン酸亜鉛、n−デカン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、イソステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、リノ一ル酸亜鉛、リノレイン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、安息香酸亜鉛、o、m又はp−トルイル酸亜鉛、p−t−ブチル安息香酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、フタル酸亜鉛、フタル酸モノアルキル(C4〜18)エステルの亜鉛塩、デヒドロ酢酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、アミノクロトン酸亜鉛、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、ジンクピリチオン、尿素又はジフェニル尿素の亜鉛錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
増粘剤としては、例えば、ポリシアノアクリレート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリアクリル酸アルキルエステル、ポリメタクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。
防腐剤は、従来から使用されモノマーの重合を開始させないもの、例えば、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、クロロクレゾールなどが挙げられる。
安定剤は、貯蔵中のモノマーの重合を抑制する目的を果たし、アニオン性安定剤及びフリーラジカル安定剤が挙げられる。前者は、メタリン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アルキルスルホン酸、五酸化リン、塩化鉄(III)、酸化アンチモン、2,4,6−トリニトロフェノール、チオール、アルキルスルホニル、アルキルスルホン、アルキルスルホキシド、亜硫酸アルキル、スルトン、二酸化硫黄、三酸化硫黄等を含み、後者は、ヒドロキノン、カテコール、又はこれらの誘導体を含む。
本発明に用いられる第1の活性エネルギー線硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されない。
第2の層形成工程は、第1の層上に、重合性化合物を含有する第2の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第2の層を形成する工程であり、第2の層形成手段により実施される。なお、第2の層は、「印刷層」、「画像層」などと称することもある。
重合性化合物としては、第1の活性エネルギー線硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
第2の活性エネルギー線硬化型組成物における重合性化合物が単官能モノマー及び多官能モノマーを含むことが好ましい。
重合開始剤としては、第1の活性エネルギー線硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
本発明に用いられる第2の活性エネルギー線硬化型組成物は、色材を含有していてもよい。なお、第2の活性エネルギー線硬化型組成物は、色材を含まず無色透明であってもよく、その場合には、例えば、画像を保護するためのオーバーコート層として好適である。
色材としては、本発明における第2の活性エネルギー線硬化型組成物の目的や要求特性に応じて、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエロー、グリーン、オレンジ、金や銀等の光沢色、などを付与する種々の顔料や染料を用いることができる。
色材の含有量は、所望の色濃度や組成物中における分散性等を考慮して適宜決定すればよく、特に限定されないが、第2の活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して、0.1質量%以上20質量%以下が好ましい。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(例えば、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料などが挙げられる。
また、顔料の分散性をより良好なものとするため、分散剤を更に含んでもよい。
分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。
染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機溶媒、界面活性剤、重合禁止剤、レべリング剤、消泡剤、蛍光増白剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、粘度安定化剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、増粘剤などが挙げられる。
本発明に用いられる第2の活性エネルギー線硬化型組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)組成物であれば、当該組成物を扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
本発明に用いられる第2の活性エネルギー線硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、重合性モノマー、色材としての顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液に、更に重合性モノマー、重合開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより調製することができる。
本発明に用いられる第2の活性エネルギー線硬化型組成物の粘度は、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、例えば、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃から65℃の範囲における粘度、望ましくは25℃における粘度が3mPa・s以上40mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上15mPa・s以下がより好ましく、6mPa・s以上12mPa・s以下が特に好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
インクジェット方式としては、例えば、吐出ヘッドの駆動方式としては、PZT等を用いた圧電素子アクチュエータ、熱エネルギーを作用させる方式、静電気力を利用したアクチュエータなどを利用したオンデマンド型のヘッドを用いることもできるし、連続噴射型の荷電制御タイプのヘッドなどを用いることもできる。
発泡抑制液付与工程は、発泡抑制剤を含有する発泡抑制液を発泡させたくない箇所に付与する工程であり、発泡抑制液付与手段により実施される。
発泡抑制剤としては、発泡抑制剤として前記発泡促進剤の活性を妨害して発泡温度を上昇させる成分を含有しており、かつ発泡剤の発泡温度よりも低い溶融開始温度(好ましくは180℃以下)を有する。
発泡抑制剤としては、例えば、無水トリメリット酸、1−{N,N−ビスアルキルアミノメチル}ベンゾトリアゾール系化合物、1−{N,N−ビス(ヒドロキシアルキレン)アミノメチル}ベンゾトリアゾール系化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
1−{N,N−ビスアルキルアミノメチル}ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えば、1−{N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル}ベンゾトリアゾール又はその誘導体などが挙げられる。
1−{N,N−ビス(ヒドロキシアルキレン)アミノメチル}ベンゾトリアゾールとしては、例えば、1−{N,N−ビス(ヒドロキシエチレン)アミノメチル}ベンゾトリアゾール又はその誘導体などが挙げられる。
前記発泡抑制剤の含有量は、発泡抑制液の全量に対して、5質量%以上30質量%以下が好ましい。
重合性化合物としては、第1の活性エネルギー線硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
発泡抑制液における重合性化合物が単官能モノマー及び多官能モノマーを含むことが好ましい。
重合開始剤としては、第1の活性エネルギー線硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
インクジェット方式としては、例えば、吐出ヘッドの駆動方式としては、PZT等を用いた圧電素子アクチュエータ、熱エネルギーを作用させる方式、静電気力を利用したアクチュエータなどを利用したオンデマンド型のヘッドを用いることもできるし、連続噴射型の荷電制御タイプのヘッドなどを用いることもできる。
硬化工程は、第1の層及び第2の層に対して活性エネルギー線を照射して硬化させる工程であり、硬化手段により実施される。
硬化工程により、第1の層及び第2の層は硬化し、硬化物が得られる。
なお、発泡抑制液が付与された箇所も活性エネルギー線を照射して硬化させることが好ましい。
本発明で用いられる第1、第2の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更に、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
電子線の場合には、硬化させたい電子線照射装置から最も遠い箇所に15kGy以上の線量となる加速電圧であることが好ましい。
発泡工程は、得られた硬化物を加熱して前記第1の層の加熱した箇所を発泡させる工程であり、発泡手段により実施される。
発泡手段としては、加熱により第1の層を発泡させる手段であり、例えば、赤外線ヒーター、温風ヒーター、加熱ローラーなどが挙げられる。
前記加熱の温度としては、発泡剤の熱分解温度以上であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃以上200℃以下が好ましい。
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エンボス加工工程、制御工程などが挙げられる。
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エンボス加工手段、制御手段などが挙げられる。
前記エンボス加工工程は、対象物の発泡したゲル層に凹凸模様を形成する工程であり、エンボス加工手段により実施される。
前記凹凸模様としては、通常、壁紙、化粧材等に凹凸を付与する目的で使用されるエンボス加工、ケミカルエンボス加工、ロータリースクリーン加工、又は盛り上げ印刷等の方法を選択使用することができる。
前記エンボス加工工程としては、例えば、エンボス版を用いる加工、ケミカルエンボス加工、ロータリースクリーン、又は盛り上げ印刷により凹凸を付与する方法などが挙げられる。
前記エンボス加工によるエンボスの深さとしては、0.08mm以上0.50mm以下が好ましい。前記エンボスの深さが、0.08mm以上であると、立体感を出すことができ、0.50mm以下であると、表面の摩耗強さを向上できる。
図1は、本発明の印刷物の製造装置の一例を示す概略図である。この図1の印刷物の製造装置100は、基材19上に第1の活性エネルギー線硬化型組成物を塗布する塗布ローラー10と、その下流に発泡抑制液用ヘッド11、ブラック用ヘッド12、シアン用ヘッド13、マゼンタ用ヘッド14、及びイエロー用ヘッド15からなる吐出ヘッド16と、活性エネルギー線照射装置17と、加熱装置18とを有している。なお、図1中、20は搬送ベルト、21は塗布ローラー10と対向する送り出しローラーであり、22は巻取りローラーである。
まず、基材表面に、第1の活性エネルギー線硬化型組成物を塗布ローラー10により塗布して、第1の層を形成する。
次に、第1の層が形成された基材を所定の速度で走査させ、発泡抑制液用ヘッド11から発泡抑制液を第1の層の発泡させたくない箇所に吐出する。次いで、ブラック用ヘッド12、シアン用ヘッド13、マゼンタ用ヘッド14、及びイエロー用ヘッド15の各色用ヘッドから、ブラック用、シアン用、マゼンタ用、及びイエロー用の第2の活性エネルギー線硬化型組成物をインクジェット方式で吐出して、第2の層を形成する。
次に、第1の層及び第2の層に対して活性エネルギー線照射装置17を用い、所定の照射条件で活性エネルギー線を照射し、硬化する。
次に、得られた硬化物に対して、加熱装置18により加熱すると、加熱した箇所の第1の層が発泡し、印刷物が得られる。
図1は、実施例1で用いる本発明の印刷物の製造装置を示す概略図である。この図1の印刷物の製造装置100は、基材19上に第1の活性エネルギー線硬化型組成物を塗布する塗布ローラー10と、その下流に発泡抑制液用ヘッド11、ブラック用ヘッド12、シアン用ヘッド13、マゼンタ用ヘッド14、及びイエロー用ヘッド15からなる吐出ヘッド16と、活性エネルギー線照射装置17と、加熱装置18とを有している。なお、図1中、20は搬送ベルト、21は塗布ローラー10と対向する送り出しローラーであり、22は巻取りローラーである。基材19は巻取りローラー22で搬送ベルト20が巻き取られることにより、図1中矢印方向に搬送される。
活性エネルギー線照射装置17としては、岩崎電気株式会社製のEC300/30/30mAを用い、不活性ガスブランケット内は、不活性ガス源として、コンプレッサー付きN2ガス発生装置(Maxi−Flow30、Inhouse Gas社製)を0.2MPa・sの圧力で接続し、2L/分〜10L/分の流量でN2をフローさせ、酸素濃度が500ppm以下となるように設定した。
次に、第1の層が形成された基材を15m/minの速度で走査させ、発泡抑制液用ヘッド11から下記の発泡抑制液Aを第1の層の発泡させたくない箇所に吐出した。次いで、ブラック用ヘッド12、シアン用ヘッド13、マゼンタ用ヘッド14、及びイエロー用ヘッド15から、下記のブラック用、シアン用、マゼンタ用、及びイエロー用の第2の活性エネルギー線硬化型組成物A1〜A4をインクジェット方式により25%画像(各色フィルムの4分1の幅)を描画し、第2の層を形成した。
次に、第1の層及び第2の層に対して活性エネルギー線照射装置17を用い、加速電圧30kV、30線量kGyの照射条件で活性エネルギー線を照射し、硬化させた。
次に、得られた硬化物に対して、加熱装置18により170℃で10秒間加熱すると、第1の層の加熱した箇所が発泡した。以上により、実施例1の印刷物が得られた。
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)90質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(巴工業株式会社製)10質量部からなる重合性化合物94質量%に対して、発泡剤としてのアゾジカルボン酸アミド(永和化成工業株式会社製)3質量%及び発泡促進剤としてのナフテン酸亜鉛(東京化成工業株式会社製)3質量%を添加し、撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを調製した。
エトキシ化(4)ノニルフェノールアクリレート(巴工業株式会社製)30質量部、及び発泡抑制剤としての無水トリメリット酸(東京化成工業株式会社製)30質量部を撹拌することにより、発泡抑制液Aを調製した。
アクリロイルモルフォリン(東京化成工業株式会社製)40質量部、ベンジルアクリレート(東京化成工業株式会社製)20質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(日本化薬株式会社製)20質量部、及び色材としてのIRGALITE BLUE GLVO(シアン顔料、BASFジャパン社製)40質量部を撹拌することにより、シアン用第2の活性エネルギー線硬化型組成物A1を調製した。
アクリロイルモルフォリン(東京化成工業株式会社製)40質量部、ベンジルアクリレート(東京化成工業株式会社製)20質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(日本化薬株式会社製)20質量部、色材としてのSPECIAL BLACK 250(ブラック顔料、BASFジャパン社製)40質量部を撹拌することにより、ブラック用第2の活性エネルギー線硬化型組成物A2を調製した。
アクリロイルモルフォリン(東京化成工業株式会社製)40質量部、ベンジルアクリレート(東京化成工業株式会社製)20質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(日本化薬株式会社製)20質量部、及び色材としてのCINQUASIA MAGENTA RT−355−D(マゼンタ顔料、BASFジャパン社製)40質量部を撹拌することにより、マゼンタ用第2の活性エネルギー線硬化型組成物A3を調製した。
アクリロイルモルフォリン(東京化成工業株式会社製)40質量部、ベンジルアクリレート(東京化成工業株式会社製)20質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(日本化薬株式会社製)20質量部、及び色材としてのNOVOPERM YELLOW H2G(イエロー顔料、クラリアント社製)40質量部を撹拌することにより、イエロー用第2の活性エネルギー線硬化型組成物A4を調製した。
図2に示すように、実施例1において、吐出ヘッド16における発泡抑制液用ヘッド11を最も下流に配置し、下記のブラック用、シアン用、マゼンタ用、及びイエロー用の第2の活性エネルギー線硬化型組成物B1〜B4に変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
アクリロイルモルフォリン(東京化成工業株式会社製)40質量部、カプロラクトンアクリレート(巴工業株式会社製)40質量部、及び色材としてのIRGALITE BLUE GLVO(シアン顔料、BASFジャパン社製)40質量部を撹拌することにより、シアン用第2の活性エネルギー線硬化型組成物B1を調製した。
アクリロイルモルフォリン(東京化成工業株式会社製)40質量部、カプロラクトンアクリレート(巴工業株式会社製)40質量部、及び色材としてのSPECIAL BLACK 250(ブラック顔料、BASFジャパン社製)40質量部を撹拌することにより、ブラック用第2の活性エネルギー線硬化型組成物B2を調製した。
アクリロイルモルフォリン(東京化成工業株式会社製)40質量部、カプロラクトンアクリレート(巴工業株式会社製)40質量部、及び色材としてのCINQUASIA MAGENTA RT−355−D(マゼンタ顔料、BASFジャパン社製)40質量部を撹拌することにより、マゼンタ用第2の活性エネルギー線硬化型組成物B3を調製した。
アクリロイルモルフォリン(東京化成工業株式会社製)40質量部、カプロラクトンアクリレート(巴工業株式会社製)40質量部、及び色材としてのNOVOPERM YELLOW H2G(イエロー顔料、クラリアント社製)40質量部を撹拌することにより、イエロー用第2の活性エネルギー線硬化型組成物B4を調製した。
図3に示すように、実施例1において、光源としてピーク波長385nmのLED光源ユニット(LEDZero Solidcure、Integration Technolohy社製)を有する活性エネルギー線照射装置27に変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
図4に示すように、実施例3において、吐出ヘッド16における発泡抑制液用ヘッド11を最も下流に配置し、実施例2と同じブラック用、シアン用、マゼンタ用、及びイエロー用の第2の活性エネルギー線硬化型組成物B1〜B4を用いた以外は、実施例3と同様にして、印刷物の製造を行った。
図5に示すように、実施例3において、活性エネルギー線照射装置(LED光源ユニット)37を、塗布ローラー10の下流、発泡抑制液用ヘッド11と各色用ヘッド12〜15間に設置した以外は、実施例3と同様にして、印刷物の製造を行った。
図6に示すように、実施例4において、活性エネルギー線照射装置(LED光源ユニット)37を、塗布ローラー10の下流、各色用ヘッド12〜15間と発泡抑制液用ヘッド11に設置した以外は、実施例4と同様にして、印刷物の製造を行った。
図7に示すように、実施例3において、活性エネルギー線照射装置(LED光源ユニット)37を、塗布ローラー10の下流、発泡抑制液用ヘッド11の下流に設置した以外は、実施例3と同様にして、印刷物の製造を行った。
図8に示すように、実施例1において、活性エネルギー線照射装置(LED光源ユニット)37を、塗布ローラー10の下流、発泡抑制液用ヘッド11の下流に設置した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
図9に示すように、実施例1において、活性エネルギー線照射装置(ピーク波長385nmのLED光源ユニット(LEDZero Solidcure、Integration Technolohy社製))47を、塗布ローラー10の下流、発泡抑制液用ヘッド11と各色用ヘッド12〜15間に設置した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
図10に示すように、実施例2において、活性エネルギー線照射装置(ピーク波長385nmのLED光源ユニット(LEDZero Solidcure、Integration Technolohy社製))47を、塗布ローラー10の下流、各色用ヘッド12〜15間と発泡抑制液用ヘッド11に設置した以外は、実施例2と同様にして、印刷物の製造を行った。
図11に示すように、実施例3において、活性エネルギー線照射装置(ピーク波長385nmのLED光源ユニット(LEDZero Solidcure、Integration Technolohy社製))47を、塗布ローラー10の下流に設置した以外は、実施例3と同様にして、印刷物の製造を行った。
図12に示すように、実施例1において、活性エネルギー線照射装置(ピーク波長385nmのLED光源ユニット(LEDZero Solidcure、Integration Technolohy社製))47を、塗布ローラー10の下流に設置した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
実施例1において、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを下記の第1の活性エネルギー線硬化型組成物Bに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
<第1の活性エネルギー線硬化型組成物Bの調製>
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)99質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(巴工業株式会社製)1質量部からなる重合性化合物94質量%に対して、発泡剤としてのアゾジカルボン酸アミド(永和化成工業株式会社製)3質量%、及び発泡促進剤としてのナフテン酸亜鉛(東京化成工業株式会社製)3質量%を添加し、撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Bを調製した。
実施例1において、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを下記の第1の活性エネルギー線硬化型組成物Cに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
<第1の活性エネルギー線硬化型組成物Cの組成>
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)90質量部、エトキシ化(4)ビスフェノールAジアクリレート(巴工業株式会社製)10質量部からなる重合性化合物94質量%に対して、発泡剤としてのアゾジカルボン酸アミド(永和化成工業株式会社製)3質量%、及び発泡促進剤としてのナフテン酸亜鉛(東京化成工業株式会社製)3質量%を添加し、撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Cを調製した。
実施例1において、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを下記の第1の活性エネルギー線硬化型組成物Dに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
<第1の活性エネルギー線硬化型組成物Dの調製>
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)95質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(巴工業株式会社製)5質量部からなる重合性化合物94質量%に対して、発泡剤としてのアゾジカルボン酸アミド(永和化成工業株式会社製)3質量%、及び発泡促進剤としてのナフテン酸亜鉛(東京化成工業株式会社製)3質量%を添加し、撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Dを調製した。
実施例1において、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを下記の第1の活性エネルギー線硬化型組成物Eに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
<第1の活性エネルギー線硬化型組成物Eの調製>
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)99.5質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(巴工業株式会社製)0.5質量部からなる重合性化合物94質量%に対して、発泡剤としてのアゾジカルボン酸アミド(永和化成工業株式会社製)3質量%、及び発泡促進剤としてのナフテン酸亜鉛(東京化成工業株式会社製)3質量%を添加し、撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Eを調製した。
実施例1において、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを下記の第1の活性エネルギー線硬化型組成物Fに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
<第1の活性エネルギー線硬化型組成物Fの調製>
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)95質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(巴工業株式会社製)5質量部からなる重合性化合物94質量%に対して、発泡剤としてのアゾジカルボン酸アミド(永和化成工業株式会社製)1質量%、及び発泡促進剤としてのナフテン酸亜鉛(東京化成工業株式会社製)1質量%を添加し、撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Fを調製した。
実施例1において、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを下記の第1の活性エネルギー線硬化型組成物Gに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
<第1の活性エネルギー線硬化型組成物Gの調製>
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)95質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(巴工業株式会社製)5質量部からなる重合性化合物94質量%に対して、発泡剤としてのアゾジカルボン酸アミド(永和化成工業株式会社製)10質量%、及び発泡促進剤としてのナフテン酸亜鉛(東京化成工業株式会社製)10質量%を添加し、撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Gを調製した。
実施例1において、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを下記の第1の活性エネルギー線硬化型組成物Hに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
<第1の活性エネルギー線硬化型組成物Hの組成>
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)87質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(巴工業株式会社製)13質量部からなる重合性化合物94質量%に対して、発泡剤としてのアゾジカルボン酸アミド(永和化成工業株式会社製)3質量%、及び発泡促進剤としてのナフテン酸亜鉛(東京化成工業株式会社製)3質量%を添加し、撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Hを調製した。
実施例1において、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを下記の第1の活性エネルギー線硬化型組成物Iに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
<第1の活性エネルギー線硬化型組成物Iの組成>
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)100質量部からなる重合性化合物94質量%に対して、発泡剤としてのアゾジカルボン酸アミド(永和化成工業株式会社製)3質量%、及び発泡促進剤としてのナフテン酸亜鉛(東京化成工業株式会社製)3質量%を添加し、撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Iを調製した。
実施例1において、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Aを下記の第1の活性エネルギー線硬化型組成物Jに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷物の製造を行った。
<第1の活性エネルギー線硬化型組成物Jの組成>
イソボロニルアクリレート(巴工業株式会社製)95質量部、及びトリメチロールプロパントリアクリレート(巴工業株式会社製)5質量部を撹拌することにより、第1の活性エネルギー線硬化型組成物Jを調製した。
得られた印刷物表面をカッターにより傷をつけた後、水、エタノール、アセトン、トルエンを吹き付け12時間放置した後、紙で印刷物表面を10回擦り、摩擦後の画像部、発泡状態の程度を顕微鏡及び目視観察し、下記基準で意匠性及び画像品質の耐久性を判定した。
[判定基準]
〇:画像部の滲み、発泡部の基材からの剥離が発生せず良好なレベル
×:画像部の滲みが擦過部位全体に広がり、発泡部の剥離も擦過部位全体に広がっている
<1> 発泡剤と、単官能モノマー及び多官能モノマーを含む重合性化合物とを含有する第1の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第1の層を形成する第1の層形成工程と、
前記第1の層上に、重合性化合物を含有する第2の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第2の層を形成する第2の層形成工程と、
前記第1の層及び前記第2の層に対して活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化工程と、
得られた硬化物を加熱して前記第1の層の加熱した箇所を発泡させる発泡工程と、を含み、
前記第1の活性エネルギー線硬化型組成物における前記多官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、10質量%以下であることを特徴とする印刷物の製造方法である。
<2> 更に発泡抑制剤を含有する発泡抑制液を発泡させたくない箇所に付与する発泡抑制液付与工程を含む前記<1>に記載の印刷物の製造方法である。
<3> 前記発泡抑制液が重合性化合物を含有する前記<2>の記載の印刷物の製造方法である。
<4> 前記第2の活性エネルギー線硬化型組成物及び前記発泡抑制液が、インクジェット方式で付与される前記<2>から<3>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<5> 前記第1の活性エネルギー線硬化型組成物における前記多官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、1質量%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<6> 前記多官能モノマーの[分子量/官能数量]が250以上である前記<1>から<5>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<7> 前記第2の活性エネルギー線硬化型組成物が、色材を含有する前記<1>から<6>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<8> 前記第2の活性エネルギー線硬化型組成物における重合性化合物が単官能モノマー及び多官能モノマーを含む前記<1>から<7>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<9> 発泡剤と、単官能モノマー及び多官能モノマーを含む重合性化合物とを含有する第1の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第1の層を形成する第1の層形成手段と、
前記第1の層上に、重合性化合物を含有する第2の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第2の層を形成する第2の層形成手段と、
前記第1の層及び前記第2の層に対して活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化手段と、
得られた硬化物を加熱して前記第1の層の加熱した箇所を発泡させる発泡手段と、を有し、
前記第1の活性エネルギー線硬化型組成物における前記多官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、10質量%以下であることを特徴とする印刷物の製造装置である。
<10> 更に発泡抑制剤を含有する発泡抑制液を発泡させたくない箇所に付与する発泡抑制液付与手段を有する前記<9>に記載の印刷物の製造装置である。
<11> 前記第1の層形成手段より下流に、前記硬化手段を有する前記<9>から<10>のいずれかに記載の印刷物の製造装置である。
<12> 更に発泡抑制剤を含有する発泡抑制液を発泡させたくない箇所に付与する発泡抑制液付与手段を有する前記<9>から<11>のいずれかに記載の印刷物の製造装置である。
<13> 前記発泡抑制液が重合性化合物を含有する前記<12>の記載の印刷物の製造装置である。
<14> 前記第2の活性エネルギー線硬化型組成物及び前記発泡抑制液が、インクジェット方式で付与される前記<12>から<13>のいずれかに記載の印刷物の製造装置である。
<15> 前記第1の活性エネルギー線硬化型組成物における前記多官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、1質量%以下である前記<9>から<14>のいずれかに記載の印刷物の製造装置である。
<16> 前記多官能モノマーの[分子量/官能数量]が250以上である前記<9>から<15>のいずれかに記載の印刷物の製造装置である。
<17> 前記第2の活性エネルギー線硬化型組成物が、色材を含有する前記<9>から<16>のいずれかに記載の印刷物の製造装置である。
<18> 前記第2の活性エネルギー線硬化型組成物における重合性化合物が単官能モノマー及び多官能モノマーを含む前記<9>から<17>のいずれかに記載の印刷物の製造装置である。
11 発泡抑制液用ヘッド
12 ブラック用ヘッド
13 シアン用ヘッド
14 マゼンタ用ヘッド
15 イエロー用ヘッド
16 吐出ヘッド
17 活性エネルギー線照射装置
18 加熱装置
19 基材
20 搬送ベルト
21 送り出しローラー
22 巻取りローラー
27 活性エネルギー線照射装置
37 活性エネルギー線照射装置
47 活性エネルギー線照射装置
100 印刷物の製造装置
Claims (10)
- 発泡剤と、単官能モノマー及び多官能モノマーを含む重合性化合物とを含有する第1の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第1の層を形成する第1の層形成工程と、
前記第1の層上に、重合性化合物を含有する第2の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第2の層を形成する第2の層形成工程と、
前記第1の層及び前記第2の層に対して活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化工程と、
得られた硬化物を加熱して前記第1の層の加熱した箇所を発泡させる発泡工程と、を含み、
前記第1の活性エネルギー線硬化型組成物における前記多官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、10質量%以下であることを特徴とする印刷物の製造方法。 - 更に発泡抑制剤を含有する発泡抑制液を発泡させたくない箇所に付与する発泡抑制液付与工程を含む請求項1に記載の印刷物の製造方法。
- 前記発泡抑制液が重合性化合物を含有する請求項2に記載の印刷物の製造方法。
- 前記第2の活性エネルギー線硬化型組成物及び前記発泡抑制液が、インクジェット方式で付与される請求項2から3のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
- 前記第1の活性エネルギー線硬化型組成物における前記多官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、1質量%以下である請求項1から4のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
- 前記多官能モノマーの[分子量/官能数量]が250以上である請求項1から5のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
- 前記第2の活性エネルギー線硬化型組成物が、色材を含有する請求項1から6のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
- 発泡剤と、単官能モノマー及び多官能モノマーを含む重合性化合物とを含有する第1の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第1の層を形成する第1の層形成手段と、
前記第1の層上に、重合性化合物を含有する第2の活性エネルギー線硬化型組成物を付与して第2の層を形成する第2の層形成手段と、
前記第1の層及び前記第2の層に対して活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化手段と、
得られた硬化物を加熱して前記第1の層の加熱した箇所を発泡させる発泡手段と、を有し、
前記第1の活性エネルギー線硬化型組成物における前記多官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して10質量%以下であることを特徴とする印刷物の製造装置。 - 更に発泡抑制剤を含有する発泡抑制液を発泡させたくない箇所に付与する発泡抑制液付与手段を有する請求項8に記載の印刷物の製造装置。
- 前記第1の層形成手段より下流に、前記硬化手段を有する請求項8から9のいずれかに記載の印刷物の製造装置。
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