JP2020018648A - ヘアブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】生え癖を原因とする絡みを解消することは考えられてはいなかった。【解決手段】ヘアブラシ1は、複数のピン毛3が植設されたブラシ部5と、ブラシ部5に連設された把持部としての柄7とを有している。ブラシ部5は、人体の頭部形状にほぼ沿う湾曲形状のブラシ台座9を有し、このブラシ台座9の片面に複数のピン毛3が植設されている。左右方向(LR)に繰り返し動かすと、ピン毛3の移動方向先側に当たっていた毛髪が連れ移動される。この連れ移動の際にはピン毛3を伝わって浮き上がっていく。従って、連れ移動されずに残された側の毛髪とは離されて、絡みが解かれる。そのまま、この絡みが解れた状態から、ヘアブラシ1を頭皮から離すことなく、梳かすことで、絡みを解した状態で、梳かし切ることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、毛髪を梳かすのに使用するヘアブラシに関するものである。
ヘアブラシは、通常、ピン毛(ブラシ毛)が起立状態に植設されたブラシ部と、手で持つための把持部(柄)とから構成されており、特許文献1には、その典型的なものが示されているが、ブラシ部は真っ直ぐになっている。
毛髪を梳かす場合には、そのブラシ部を頭皮に当てて、ピン毛で毛髪を動かすことにより毛髪の方向を揃えることになる。
特開2017−189477号公報
ところで、誰にでも「つむじ」があるが、この「つむじ」により生え癖が出るので、生え癖により曲がった毛と生え癖が出ていない毛とで絡みが生じる。その部分はヘアブラシで梳かすことができないので、そのまま絡んだ状態で残り、それらの影響が大きく出たときには、分け目ができたり、ボリュームが出過ぎたり、逆に出無さ過ぎたり、長く伸ばしているときには跳ねたりしてしまう。
その場合、絡み部分はそのままに、気になる箇所にアイロンを当てて矯正する等対症療法的対応で済ませているのが現状である。
このように、従来は、生え癖を原因とする絡みを解消することは考えられてはいなかった。
本発明はこのような現状に鑑みて創案されたもので、形状の工夫されたヘアブラシを使用して、上記のような絡みの容易な解し方を提案することを、その目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために為されたものであり、請求項1の発明は、複数のピン毛が植設されたブラシ部を有するヘアブラシであって、前記ブラシ部の少なくとも植設面側が人体の頭部形状にほぼ沿う湾曲形状を有していることを特徴とするヘアブラシである。
請求項2の発明は、請求項1に記載したヘアブラシにおいて、前記ブラシ部全体が湾曲した形状を有し、該ブラシ部に把持部が連設されていることを特徴とするヘアブラシである。
請求項3の発明は、請求項2に記載したヘアブラシにおいて、前記植設面が、湾曲方向に直交する方向から見て、凸面になっていることを特徴とするヘアブラシである。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載したヘアブラシにおいて、前記複数のピン毛が、前記植設面からの突出高さが異なる複数種類のピン毛から構成されていることを特徴とするヘアブラシである。
請求項5の発明は、請求項4に記載したヘアブラシにおいて、1箇所の植設部位に突出高さが異なる複数本のピン毛がピン毛束として植設され、このピン毛束が列状に配置されていることを特徴とするヘアブラシである。
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれかに記載したヘアブラシの使用方法において、植設面の湾曲形状を頭部に沿わせ、ピン毛を頭皮に当てた状態で左右に動かすことで前記ピン毛に当たった毛髪を浮き上がらせて絡みを解き、そのまま、前記ピン毛を頭皮に当てた状態で毛髪を揃えたい方向に梳くように動かすことで、毛流れを揃えることを特徴とする使用方法である。
請求項7の発明は、請求項6に記載したヘアブラシの使用方法において、湾曲方向側の一方の縁を頭皮から起こすように回転させながら梳くことを特徴とする使用方法である。
本発明のヘアブラシを使用すれば、簡単な動かし方で生え癖を原因とする絡みを解かして、所望の方向に毛流れを揃えることができる。
従って、日常生活におけるヘアスタイリングの満足度を高めることができる。
本発明の実施の形態に係るヘアブラシの斜視図である。 図1とは反対側から見た上下逆向きの斜視図である。 図2の状態から見る角度を変えた斜視図及び部分拡大図である。 図1で示したヘアブラシをその植設面側から見た平面的な斜視図である。 図1で示したヘアブラシの使用方法の説明図である。 図5とは別の方向から示す説明図である。 図5、図6とは別の方向から示す説明図である。 ヘアブラシのピン毛が毛髪の絡みに入った状態を示すイメージ図である。 整髪前の毛髪状態を示すイメージ図である。 整髪中の毛髪状態を示すイメージ図である。 整髪完了後の毛髪状態を示すイメージ図である。
本発明の実施の形態に係るヘアブラシを図面にしたがって説明する。
図1〜図4に示すように、ヘアブラシ1は、複数のピン毛3が植設されたブラシ部5と、ブラシ部5に連設された把持部としての柄7とを有している。ブラシ部5は、長方形の平板を人体の頭部形状にほぼ沿うように湾曲した形状になっており、頭部に向ける側が凹側になっている。また、この凹側は、湾曲方向に直交する方向から見ると僅かに膨らんで凸状半球面になっている。
この凹側がブラシ台座9になっており、このブラシ台座9の凹側に複数のピン毛3が植設されている。
柄7は、合成樹脂でブラシ台座9と一体成形されており、ピン毛3も同じ合成樹脂でブラシ台座9に一体成形されている。ブラシ台座9、ピン毛3及び柄7の材質としては、例えばABS樹脂やポリアセタール、ナイロン等を採用することができる。
ブラシ台座9に対する柄7の連設の概念は、一体成形の他に別部材として取り付ける構成を含む。
図3の囲み円11の部位における部分拡大図から明らかなように、ピン毛3は、ブラシ台座9の凹面である植設面9aから略垂直に起立した状態に植設されている。また、複数のピン毛3は、植設面9aからの突出高さが異なる複数種類(ここでは長毛、中毛、短毛の3種類)のピン毛3a、3b、3cから構成されている。
3本のピン毛3a、3b、3cは、1箇所の植設部位13に1組の毛束15として植設されている。図4に示すように、複数の毛束15がブラシ台座9の長手方向に列をなすように配置され、且つ、ブラシ台座9の長手方向と直交する方向に複数列配置されている。即ち、毛束15は植設面9aにおいて、ブラシ台座9の長手方向及び/又は該長手方向と直交する方向に列状に配置されている。
各毛束15の3本のピン毛3a、3b、3cはそれぞれ長さが異なるので、各ピン毛3a、3b、3cの先端をブラシ台座9の長手方向に結んだ仮想線も人体の頭部形状にほぼ沿う湾曲形状となる。
生え癖を原因とする絡みの解消に特に好ましいものは、毛束15は植設面9aにおいて5mm間隔で配置され、最も長いピン毛3aの長さは2〜2.2cmで、中間のピン毛3bはピン毛3aより3〜4mm短く、最も短いピン毛3cはピン毛3bより3〜4mm短くなって、ピン毛3a、3b、3cが放射状に拡がったものである。
また、中央部と端では長さを変えることも可能であり、例えば、上記の最も長いピン毛3aの長さを、端が中央部よりも数ミリ長くなるように設定することも可能である。
本実施の形態では、ブラシ部5の本体部をブラシ台座9が兼ねる構成としたが、図1等に示す、人体の頭部形状にほぼ沿う湾曲形状の本体部に別体のピン毛3を植設した弾性変形可能なブラシ台座を嵌め込む構成としてもよい。
ピン毛3の材質としてはナイロン等の他に、豚や猪などの動物の毛を採用してもよい。柄7やブラシ台座9の材質には、黒檀やローズウッド、カリン、ブナ等の木質系を採用してもよいが、合成樹脂の場合には湾曲形状を容易に得ることができ、製造コストの低減を図ることができる。
図5〜図7を参照して、本実施の形態に係るヘアブラシ1の推奨する使用方法を説明する。
図5は額の近傍においてヘアブラシ1を頭部に合わせた状態を示している。上記のようにブラシ台座9は人体の頭部形状にほぼ沿う湾曲形状を有しているため、多数のピン毛3が毛髪側に向かっている。このとき、植設面9aは凸状半球面になっており、後頭部側半部9a(r)が頭皮17に当たり、残りの額側半部9a(f)が反り返って頭皮17から離れた状態にするのがポイントである。
図5に示す状態でヘアブラシ1を左右方向(矢印LR方向)に繰り返し動かした後に、ヘアブラシ1を頭皮17から離さずに、図6の矢印に示すように、ヘアブラシ1を半回転させて額側半部9a(f)を頭皮17に当てながら、図7に示すように、後ろ(矢印B方向)に動かす。
この結果として、毛の流れが綺麗に揃った状態に梳かすことができる。
そのメカニズムを推測して以下で説明する。
図5に示す状態を、ピン毛3a、3b、3cと毛髪に着目する。
ヘアブラシ1を頭皮17に当てると、図8に示すように、ピン毛3a、3b、3cの長さがそれぞれ異なるので、それぞれの長さに応じて、ピン毛3a、3b、3cの先端部が毛髪19a、19a’の絡み部分、毛髪19b、19b’の絡み部分、毛髪19c、19c’の絡み部分にそれぞれ入り込む。
そして、左右方向(LR)に繰り返し動かすと、ピン毛3の移動方向先側に当たっていた毛髪が連れ移動される。この連れ移動の際にはピン毛3を伝いながら上がって浮き上がっていく。従って、連れ移動されずに残された側の毛髪とは離されて、絡みKが解かれる。
例えば、毛髪19a、19a’では、生え癖の出ている毛髪19a’が、毛髪19b、19b’では、生え癖の出ている毛髪19b’が、毛髪19c、19c’では、生え癖の出ている毛髪19c’がそれぞれ強制的に浮き上がって、連れ移動されずに残された毛髪19a、19b、19cとの絡みKが解かれることになる。
この絡みKが解れた状態から、ヘアブラシ1を頭皮17から離すことなく、梳かすことで、絡みKを解した状態で、梳かし切ることができる。
一旦、絡みKが解れた状態になっても、頭皮17からヘアブラシ1を離すと、絡みKが再びできてしまうことから、ヘアブラシ1を頭皮17から離さないことが使用方法のポイントとなっている。
図6に示すように、ヘアブラシ1を半回転させながら、図7に示すように梳かすと、図5の左右方向に動かしたときに使われた額側半部9a(r)だけでなく、残りの半部9a(f)が頭皮17に当たり、絡みKが緩く残った部分も綺麗に梳かすことができる。
ヘアブラシ1を使用して上記のように動かすことで、特別なテクニックが無くとも、絡みKを綺麗に無くすことができる。
図9は、毛髪19がランダムに寝て絡み合っている状態、即ち髪を梳かす前の状態を上方から示している。生え癖が出て、多数の絡みKが発生している。
この状態から、絡みKが解されて、図10(ヘアブラシ1は図示省略)に示す状態になる。なお、この段階では、毛髪の伸びる方向はバラバラなので、上方から見ると交差はしているが、絡みKは解けている。
そして、その後、ヘアブラシ1を頭皮17から離さずに、即ち毛髪19をピン毛3a、3b、3cに載せたままの状態で図6、図7に示すように後ろに動かすと、梳かし切られ、図11に示すように毛の流れが一方向に揃えられて、整髪が完了する。
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態ではブラシ部5のブラシ台座9を厚みが一定の板材で形成し、その全体を人体の頭部形状にほぼ沿うように湾曲させる構成としたが、厚肉のブラシ台座の片面(植設面)のみを頭部形状にほぼ沿うように湾曲させる構成としてもよい。
1…ヘアブラシ 3…ピン毛 3a…長毛のピン毛 3b…中毛のピン毛
3c…短毛のピン毛 5…ブラシ部 7…把持部としての柄 9…ブラシ台座
9a…植設面 13…植設部位 15…ピン毛束 17…頭皮
17a…毛根 19a、19b、19c…毛髪

Claims (7)

  1. 複数のピン毛が植設されたブラシ部を有するヘアブラシであって、
    前記ブラシ部の少なくとも植設面側が人体の頭部形状にほぼ沿う湾曲形状を有していることを特徴とするヘアブラシ。
  2. 請求項1に記載したヘアブラシにおいて、
    前記ブラシ部全体が湾曲した形状を有し、該ブラシ部に把持部が連設されていることを特徴とするヘアブラシ。
  3. 請求項2に記載したヘアブラシにおいて、
    前記植設面が、湾曲方向に直交する方向から見て、凸面になっていることを特徴とするヘアブラシ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載したヘアブラシにおいて、
    前記複数のピン毛が、前記植設面からの突出高さが異なる複数種類のピン毛から構成されていることを特徴とするヘアブラシ。
  5. 請求項4に記載したヘアブラシにおいて、
    1箇所の植設部位に突出高さが異なる複数本のピン毛がピン毛束として植設され、このピン毛束が列状に配置されていることを特徴とするヘアブラシ。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載したヘアブラシの使用方法において、
    植設面の湾曲形状を頭部に沿わせ、ピン毛を頭皮に当てた状態で左右に動かすことで前記ピン毛に当たった毛髪を浮き上がらせて絡みを解き、
    そのまま、前記ピン毛を頭皮に当てた状態で毛髪を揃えたい方向に梳くように動かすことで、毛流れを揃えることを特徴とする使用方法。
  7. 請求項6に記載したヘアブラシの使用方法において、
    湾曲方向側の一方の縁を頭皮から起こすように回転させながら梳くことを特徴とする使用方法。
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