JP2016154750A - ヘアーブラシ - Google Patents

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【課題】
本発明は、上記の問題を解決する為に、髪の引っ掛かりが良く、もつれや絡み合った髪を簡単に梳きほぐすことができ、また、テンションを掛けたブローでカールやストレートにすることにも適し、生産性を考慮した組み立て容易なヘアーブラシの提供を目的とする。
【解決手段】
本体と、該本体に取り付けられる基台、該基台に取り付けられるピンユニットのピン基板が第1の樹脂から成り、該ピンユニットのブラシピンが第2の樹脂から成るヘアーブラシ。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヘアーブラシに関する発明である。
ヘアーブラシといえば多種多様であり、その素材や形状などは千差万別である。特にヘアーブラシにおいて重要な役割を担っているブラシピンは、獣毛、樹脂、木、金属などの素材が用いられ、形状は多岐にわたり、ヘアーブラシの機能や用途に関して大きな影響を及ぼす。一般的に、豚毛や猪毛などの獣毛は水分と油分を含む為、静電気が起きにくく髪に艶を与える効果があり、また、1本1本の毛を束ねた状態で使用される為、髪への引っ掛かりが良くテンションを掛けやすいので、ブローでのカールやストレートに適している。樹脂素材は射出成形による大量生産が可能で、他の素材と比べ安価に作れ、汚れを落とす際には特段の注意を払うことなく水洗いができ、形状は、主に先端が丸みを帯びたテーパー状で、その表面は滑らかで引っ掛かりがない。このようにブラシピンには様々な素材や形状の特徴があり、その選定は、ヘアーブラシの機能や用途に鑑み、コスト、加工性、組立性などの要因を吟味して決定される。
従来のヘアーブラシにおいてブラシピンに焦点を当てると、髪の毛の引っ掛かりを良くし梳き上げ易くすることで、逆毛を立てボリュームアップしたヘアースタイルや、髪の毛を大雑把に梳きランダムな方向にすることで、無造作なヘアースタイルにすることに適した特許文献1に記載されたヘアーブラシがある。ブラシピンの素材は特に触れられていないが、形状として梳き体に櫛歯、或いは、ブラシ毛の枝部が設けられているのが特徴である。枝部という突起を設けることで髪の毛の引っ掛かりを良くすることはできるが、その反面、髪の毛を梳かす機能やブローの際にカールやストレートにする機能などを損なわせることになる。枝部の素材によってはこのような形状で作ることが困難な場合があり、また、その形状ゆえに一般的なブラシピンよりコストが掛かり、更にブラシ台に取り付ける組立性に関して課題が残る。効率を考えて機械で植える場合は、枝部の突起が障害となりピッキングケースに入っているブラシピンを機械がうまく掴むことができず、仮に掴んで植えられたとしても極めて高い歩止りが発生する為、結果的に、1本1本を手作業で植えることになり非常に手間が掛かる。また、ブラシピンとブラシ台を一体成形するにしても、特殊な形状の為、機能、コスト、生産の面で課題が残る。
次に、特許文献2に記載されたヘアーブラシは、逆毛を立てたり頭髪の寝癖を直したりなどの整髪作業を確実且つ効率的に行え、複数のフック形髪係合素子を設けたことでそれらを可能にしたものである。複数のフック形髪係合素子が設けられているので頭髪をしっかりと引っ掛けることができ、エッジ面に接する範囲であれば捉えることはできるが、ピンポイントで捉える場合に、例えば、他の髪の毛で覆われた髪の毛の根元あたりを持ち上げるには、広いエッジ面が邪魔になり掻き分けて捉えるには無理がある。また、髪を梳かすことができるようにフック形髪係合素子が設けられている反対側には櫛が備えられているが、櫛として使用する場合は半回転させて握り直す必要があり不便である。更に、形状が特殊な為、ブローで寝癖などを直すことができるが、カールさせたりストレートに伸ばしたりするなどのブローには非常に不向きである。
最後に、もつれや絡み合った毛髪を梳いて分離することに適合しているディタングルブラシとして特許文献3に記載されたヘアーブラシがある。ブラシピンの形状としては枝部を有することを特徴とする特許文献1のブラシピンに類似しているが、機能として、ピンを密集させることでもつれや絡み合った毛髪を梳いて分離させることができる。ピンを基部の表側からピンのフレア状先端部を基部の穴に差し込んで固着する構造であるが、特許文献1のヘアーブラシと同様に機械で植えることは難しく、1本1本差し込んで手で植える必要があり、非常に手間が掛かる。また、密集したピンの為、分岐した枝が障害となり植え込み作業を更に難くさせている。このようなピンを1本1本金型で作るには非常にコストが掛かり、生産性や組立性においても非効率である。
特開1998−276828 特開2010−213730 特開2014−525320
本発明は、上記の問題を解決する為に、髪の引っ掛かりが良く、もつれや絡み合った髪を簡単に梳きほぐすことができ、また、テンションを掛けたブローでカールやストレートにすることにも適し、生産性を考慮した組み立て容易なヘアーブラシの提供を目的とする。
本明細書によれば以下の発明が提供される。
(1)本体と、該本体に取り付けられる基台、該基台に取り付けられるピンユニットのピン基板が第1の樹脂から成り、該ピンユニットのブラシピンが第2の樹脂から成るヘアーブラシ。
(2)本体と、該本体に取り付けられる基台、該基台に取り付けられる第1の樹脂で形成されたピンユニットで成り、該ピンユニットのブラシピンが第2の樹脂で被覆されたヘアーブラシ。
(3)前記第1の樹脂が熱可塑性樹脂から成り、前記第2の樹脂がシリコン、又は、熱可塑性エラストマーから成る(1)または(2)記載のヘアーブラシ。
(4)前記ブラシピンが突起を有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1に記載のヘアーブラシ。
(5)前記ブラシピンを前記突起が支障となることなく基台のピン穴に通すことができ、該基台にピンユニットを取り付けることのできる(1)〜(4)のいずれか1に記載のヘアーブラシ。
(6)前記ピンユニットのブラシピンの素材、形状、或いは、長さが異なるブラシピンを有するピンユニットを少なくとも1列配設した(1)〜(5)のいずれか1に記載のヘアーブラシ。
本発明は、髪の引っ掛かりが良く、もつれや絡み合った髪を簡単に梳きほぐすことができ、また、テンションを掛けたブローでカールやストレートにすることにも適し、生産性を考慮した組み立て容易なヘアーブラシである。
以下、本発明のヘアーブラシについて図面を参照しながら説明する。図1は本発明における実施形態1のヘアーブラシで、本体1、ピンユニット2、基台3から構成されている。図2に示すように本体1には、基台3(図3参照)を取り付ける為に、本体1の長手方向に係合溝1aが基台3の係合部3bに対応する長さで設けられている。一方、基台3にはピンユニット2(図4参照)を取り付ける為のピン穴3aが設けられており、其々のピン穴3aにブラシピン2aを通しピンユニット2を突設する。基台3はゴムなどの弾性素材から成り、図3で表した矢印Aが示す方向に屈曲させ、凸部3cと凹部3dを嵌合した状態で本体1にスライドさせて、ピンユニット2が設けられた基台3を取り付けることで実施形態1のヘアーブラシとなる。
実施形態1のヘアーブラシで用いられるピンユニット2(図4参照)はブラシピン2aとピン基板2cで構成され、ピン基板2cは第1の樹脂としてポリプロピレンやナイロンなどの熱可塑性樹脂で成り、多くの小さな突起2bを有したブラシピン2aは第2の樹脂であるシリコン又は熱可塑性エラストマーから成り、一体的に形成される。若しくは、ピンユニット2が第1の樹脂である熱可塑性樹脂から成り、ブラシピン2aが第2の樹脂であるシリコン又は熱可塑性エラストマーから成る多くの小さな突起2bで被覆され、一体的に形成される。ピンユニット2はブラシピン2aをピン基板2cに集約した形で成形することで、ブラシピン2aを1本1本個々に成形する形態のものと比べ、生産や組立が非常に効率的である。ピンユニット2のブラシピン2aは細長いテーパー状で可撓性を有し、繰り返しの使用でも折れることがないものが好ましい。
図4で示した突起2bは、円錐状で放射状に延び、その長さはブラシピン2aの先端からピン基板2cに従って段階的に長くなっているが、その形状や長さ、個数や配置、硬度などは特に限定されることはなく、ブラシピン2aの突起2bが支障となることなく、ブラシピン2aを基台3に設けられたピン穴3aに通すことができ、ピンユニット2をその基台3に取り付けることのできる範囲であれば構わない。多くの突起2bを有することで、髪への引っ掛かりがよく、テンションを掛けたブローでカールやストレートにすることに適し、更に、ブラシピン2aが細長いテーパー状で突起2bが小さい為、突起2bが邪魔をすることなく、ブラシピン2aが髪の表面だけではなく髪に覆われた奥の髪まで分け入り髪を梳かすことができるので、もつれや絡み合った髪を簡単に梳きほぐせるディタングルブラシとしても適している。
他のピンユニット2の形態として、図6のピンユニット2のように、ナイロンやポリプロピレンなどの単一素材から成り、表面が滑らかで髪への引っ掛かりがないものや、図6のピンユニット2に第2の樹脂として粘着性のあるシリコンを被覆させて形成することで、突起2bがなくても髪への引っ掛かりのあるものや、静電気対策として第2の樹脂に導電性エラストマーから成るものなど、様々な形態が考えられる。それらと組み合わせて本発明のヘアーブラシを構成することができ、それにより、ヘアーブラシの機能や用途の幅を広げることが可能である。
前述のピンユニット2の組み合わせの例として、図5で示した実施形態2のヘアーブラシは、図4の突起2bのあるピンユニット2と図6の単一素材から成るピンユニット2を組み合わせたものである。特徴として、其々のピンユニット2を交互に配設し、髪の引っ掛かりが実施形態1のヘアーブラシと比べ少なく、図6のピンユニット2のみで構成されるヘアーブラシより髪の引っ掛かりが多いのが特徴である。ヘアーブラシの組立分解が容易な為、ピンユニット2の交換や取替が簡単にでき、様々なピンユニット2の組み合わせにより、個々の髪の量や質の違いに細かく対応することができる。また、それらのピンユニット2は必ずしも交互に配設する必要はなく、両端のみ突起2bのあるピンユニット2を配し、その他は突起2bのないピンユニット2でもよく、勿論、無作為に配設しても構わない。
図7で示した実施形態3のヘアーブラシは、他の形状をした本体1と基台3で構成されている。実施形態1のヘアーブラシに比べ、図9で示すように基台3が簡素化され、その分、本体1に支持板1cとキャップ1dが加えられた形態である(図8参照)。実施形態1と同様に、ゴムなどの弾性素材から成る基台3にピンユニット2を突設し、その基台3の係合部3bを本体1の係合溝1aにスライドさせて取り付け、キャップ突起1eを本体1の嵌合穴1bに嵌めてキャップ1dを取り付けたものが実施形態3のヘアーブラシである。支持板1cはピンユニット2が基台3から抜け落ちないようにする為に、ピンユニット2を支える役割をしている。その支持板1cであるが、例えば、基台3の素材の選定、その厚みやピン穴3aの径などを調整することで、ピンユニット2が基台3から抜け落ちないように固着できる為、その場合は必ずしも支持板1cを設ける必要はない。勿論、その他の手段で固着しても構わない。それにより、基台3が完全な中空状になり、クッション性を有することでブラシピン2aの頭皮への当たりを軽減することができ、頭皮マッサージ用のヘアーブラシとしても使える。
他の形状のヘアーブラシとして、図10で示した実施形態4のロールブラシがある。今までの実施形態のヘアーブラシと同じく、基台3がゴムなどの弾性素材から成るが、形状は大きく異なり円筒形をしている。本体1(図12参照)には、基台3を取り付ける為に、接合部1gが基台3の内径に沿って外接するように設けられ、本体1から脱着可能なキャップ1dにも同様な接合部1gが設けられている。組み立ての手順は幾つかあるが、基本としては、基台3に設けられたピン穴3aに図4のピンユニット2のブラシピン2aを通して突設させ(図13参照)、その基台3を本体1にある接合部1gに取り付けた後、キャップ1dを基台3に取り付けると共に、本体1の芯部1hをキャップ嵌合穴1fに嵌めることで組み立てられる。図11で示すように、基台3は完全な中空状になっており、実施形態3のヘアーブラシで支持板1cを設けない形態と同様にクッション性を有する。また、クッション性が必要ないのであれば、本体1の芯部1hを支持板1cとして、ピンユニット2のピン基板2cに接して支えることのできる寸法にすることで、そのクッション性を解消することもできる。
以上、本発明による実施形態のヘアーブラシであるが、上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができる。
本発明の実施形態1によるヘアーブラシの正面図、左側面図である。 本発明の実施形態1による本体の平面図、左側面図である。 本発明の実施形態1による基台の平面図、正面図、底面図である。 本発明の実施形態1による突起を有するブラシピンを拡大した平面図とピンユニットの正面図、側面図である。 本発明の実施形態2によるヘアーブラシの正面図、左側面図である。 本発明の実施形態2による単一素材から成るピンユニットの正面図、側面図である。 本発明の実施形態3によるヘアーブラシの正面図、左側面図である。 本発明の実施形態3による本体の平面図、正面図、左側面図である。 本発明の実施形態3による基台の平面図、正面図、側面図である。 本発明の実施形態4によるヘアーブラシの平面図、正面図である。 本発明の実施形態4による図10におけるA−A線の断面図である。 本発明の実施形態4による本体の正面図である。 本発明の実施形態4による基台にピンユニットを設置した状態を示す平面図である。
1 本体
1a 係合溝
1b 嵌合穴
1c 支持板
1d キャップ
1e キャップ突起
1f キャップ嵌合穴
1g 接合部
1h 芯部
2 ピンユニット
2a ブラシピン
2b 突起
2c ピン基板
3 基台
3a ピン穴
3b 係合部
3c 凸部
3d 凹部

Claims (6)

  1. 本体と、該本体に取り付けられる基台、該基台に取り付けられるピンユニットのピン基板が第1の樹脂から成り、該ピンユニットのブラシピンが第2の樹脂から成るヘアーブラシ。
  2. 本体と、該本体に取り付けられる基台、該基台に取り付けられる第1の樹脂で形成されたピンユニットで成り、該ピンユニットのブラシピンが第2の樹脂で被覆されたヘアーブラシ。
  3. 前記第1の樹脂が熱可塑性樹脂から成り、前記第2の樹脂がシリコン、又は、熱可塑性エラストマーから成る請求項1、2記載のヘアーブラシ。
  4. 前記ブラシピンが突起を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘアーブラシ。
  5. 前記ブラシピンを前記突起が支障となることなく基台のピン穴に通すことができ、該基台にピンユニットを取り付けることのできる請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘアーブラシ。
  6. 前記ピンユニットのブラシピンの素材、形状、或いは、長さが異なるブラシピンを有するピンユニットを少なくとも1列配設した請求項1〜5のいずれか1項に記載のヘアーブラシ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019141560A (ja) * 2018-01-25 2019-08-29 デボラ アレンズ メアリー ヘア・スムージングツール
US11771197B2 (en) 2018-01-25 2023-10-03 Hair4Good Hair-smoothing tool
KR102610500B1 (ko) * 2023-08-29 2023-12-06 이재천 헤어 브러쉬

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