JP2020017674A - ダミーウェーハ - Google Patents

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信光 須田
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Shigeru Takise
潔 滝瀬
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Abstract

【課題】吸水性、撥水性、耐溶剤性、耐薬品性、機械的強度に優れ、撓んで反りや変形が生じるのを抑制できるダミーウェーハを提供する。【解決手段】平面円板形の基材2と、この基材2の表裏両面にそれぞれ積層接着される一対のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10とを備え、各ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の露出した表面11の接触角を90度以上とする。ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10をダミーウェーハ1に使用するので、ダミーウェーハ1の長期に亘る使用が期待できる他、吸水に伴い、ダミーウェーハ1の寸法や特性が変化して反りや変形が生じるのを防止できる。また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10が優れた撥水性、耐溶剤性、耐薬品性、耐アルカリ性を有するので、ダミーウェーハ1をアルカリ溶液や強酸を用いる半導体製造装置の試験や調整にも使用できる。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路や半導体メモリの製造プロセス等で使用されるダミーウェーハに関するものである。
従来、半導体製造装置の試験や調整、基板収納容器や処理条件の評価、汚染物質の付着防止等を図る場合には、通常の製品用ウェーハとは異なるダミーウェーハ1が使用されている(特許文献1、2参照)。このダミーウェーハ1は、例えば再生ウェーハ等からなり、半導体製造装置の初期の安定性を向上させたり、図4に示す基板収納容器(FOUPやFOSB)20の容器本体21に収納されてその収納時の水平度の評価に使用されたり、加工形状の評価に用いられる。
使用されたダミーウェーハ1は、デバイスメーカから再生メーカに送られ、再生ウェーハに付着した膜や材料がケミカル処理等で除去されるとともに、表面が研磨され、その後、デバイスメーカに戻され、以下、このサイクルが、再生ウェーハが再生不能になるまで繰り返される。
ところで、ダミーウェーハ1は、一般的には製品用シリコンウェーハと略同一の再生ウェーハからなり、使用量が実際の半導体デバイス製造用の製品用シリコンウェーハと略同数である。これでは、約半数のシリコンウェーハが無駄になり、製造コストの削減を図ることは非常に困難である。
係る点に鑑み、従来においては、ダミーウェーハ1として、ポリイミド樹脂製の薄い樹脂シートを使用し、ダミーウェーハ1の長期使用を可能にする方法が提案されている。
特開2016‐163007号公報 特許第3907400号公報
しかしながら、ポリイミド樹脂からなる薄い樹脂シートをダミーウェーハ1とする場合には、ダミーウェーハ1の長期に亘る使用が期待できるものの、吸水性が悪いので、吸水に伴い、樹脂シートの寸法や特性が変化して反りや変形が生じることがある。また、ポリイミド樹脂製の樹脂シートは、アルカリ等に侵食するので、アルカリ溶液や強酸を用いる半導体製造装置の試験や調整には使用が困難である。この問題の解消には、優れた撥水性、耐溶剤性、耐薬品性が必要となる。
さらに、ダミーウェーハ1が薄い樹脂シートのみからなる場合、樹脂シートの強度が低く、撓んで反りや変形が生じやすいので、基板収納容器20の容器本体21にダミーウェーハ1を収納し、このダミーウェーハ1の平坦度を評価する際等に重大な支障を来すおそれがある。
本発明は上記に鑑みなされたもので、吸水性、撥水性、耐溶剤性、耐薬品性、機械的強度に優れ、撓んで反りや変形が生じるのを抑制することのできるダミーウェーハを提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、略板形の基材と、この基材の両面にそれぞれ積層される複数のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムとを含み、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムの露出面の接触角が90度以上であることを特徴としている。
なお、基材をガラスエポキシウェーハとすることができる。
また、基材の両面にポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムが再剥離可能に粘着されるようにすることができる。
さらに、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムは、少なくともポリエーテルエーテルケトン樹脂含有の成形材料により連続して押出成形され、金属ロールと弾性ロールとの間に挟まれて冷却されることで形成されると良い。
ここで、特許請求の範囲における基材と複数のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムとは、半導体ウェーハの大きさを踏まえ、少なくともφ150mm、φ200mm、φ300mm等の大きさに形成される。基材にポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムを積層する場合、接着剤、粘着剤、接着フィルム、粘着フィルム等により接着したり、粘着することができる。
基材の周面は、露出していても良いし、被覆されていても良い。基材の周面を被覆する場合、複数のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムの周縁部同士を接続することにより、基材を完全に被包したり、あるいは基材をポリエーテルエーテルケトン樹脂からなるペーストの樹脂等に浸漬することにより、基材の少なくとも周面を被覆することができる。また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムの結晶化度は、5%以上50%以下が好ましい。さらに、ダミーウェーハは、実質的な意味に理解されねばならず、テストウェーハやモニターウェーハ等と別称されても良い。
本発明によれば、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムをダミーウェーハに使用するので、ダミーウェーハの長期使用が期待できる他、優れた吸水性を得ることができる。また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムが優れた耐溶剤性、耐薬品性、耐アルカリ性を有するので、ダミーウェーハをアルカリ溶液や強酸等を用いる半導体製造装置の試験や調整にも使用することができる。
また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムの露出面の接触角が90度以上なので、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムに良好な撥水性を付与することができる。また、ダミーウェーハが基材と複数のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムの組み合わせなので、ダミーウェーハの機械的強度を向上させ、反りや変形の発生を抑制することが可能になる。
本発明によれば、優れた吸水性、撥水性、耐溶剤性、耐薬品性、機械的強度を得ることができ、しかも、ダミーウェーハが撓んで反りや変形が生じるのを抑制することができるという効果がある。
請求項2記載の発明によれば、基材を機械的強度に優れるガラスエポキシウェーハとするので、例え基材が薄くても反りにくくすることができ、ダミーウェーハの剛性を向上させて反りや変形の発生を防ぐことができる。
請求項3記載の発明によれば、基材の両面にポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムを再剥離可能に粘着するので、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムが汚れた場合には、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムのみを交換して基材を交換することなく長期に亘り使用することがきる。
請求項4記載の発明によれば、金属ロールと弾性ロールとの間にポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムを挟んで通すことにより、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム両面の摩擦係数を異ならせることができ、長尺のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムを容易に巻き取ることが可能になる。また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムは、金属ロールに接触する面が鏡面に形成されるが、この鏡面をダミーウェーハの外部に露出する表面とすれば、優れた撥水性が期待できる。
本発明に係るダミーウェーハの実施形態を模式的に示す要部断面説明図である。 本発明に係るダミーウェーハの第2の実施形態を模式的に示す要部断面説明図である。 本発明に係るダミーウェーハの第3の実施形態を模式的に示す要部断面説明図である。 ダミーウェーハを収納した基板収納容器を示す断面側面図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態におけるダミーウェーハ1は、図1に示すように、板形の基材2と、この基材2の両面にそれぞれ積層される一対のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10とを備え、各ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の表面11の接触角を90度以上とするようにしている。
ダミーウェーハ1は、基材2と一対のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10とが製品用シリコンウェーハと略同じ大きさの平面円形に形成される。例えば、製品用シリコンウェーハがφ150mmタイプの場合にはφ150mmの大きさに形成され、φ200mmタイプの場合にはφ200mmの大きさに形成されるとともに、φ300mmタイプの場合にはφ300mmの大きさに形成される。このダミーウェーハ1の厚さは、実際の半導体製造プロセスで使用される製品用シリコンウェーハと略同じ厚さとされる。具体的には、厚さ公差を踏まえ、775μm±25μm、750μm以上800μm以下の厚さに調整される。
基材2は、パーティクル管理されておらず,結晶欠陥密度の異なる安価な単結晶のシリコン、機械的強度が高く,反りにくいガラスエポキシ、加工性に優れる軽量のアルミニウム、引張強度に優れる軽量のカーボン、錆びに強いステンレス鋼(SUS)、耐熱性や耐薬品性に優れる石英、平坦性に優れるガラス,及び絶縁性等に優れるセラミックス等のいずれか一種からなり、薄い円板に形成されており、周縁部の周面3が外部に露出する。本実施形態では製品用のプライムウェハーの規格から外れたシリコンウェーハ4や再生されたシリコンウェーハ4が使用され、これらのシリコンウェーハ4がダミーウェーハ1の総厚に配慮して730μm程度の厚さにグラインド等で調整される。
一対のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10は、基材2の平坦な表裏両面に両面粘着テープ12を介してそれぞれ積層粘着され、各ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10が基材2に密着する薄膜に形成される。このポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10は、溶融押出成形法、射出成形法、カレンダー成形、又はキャスティング成形法等の製造方法により製造することができる。これらの製造方法の中では、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の厚さ精度、生産性,撥水性,ハンドリング性の向上、設備の簡略化の観点から、Tダイスを用いた溶融押出成形法が好ましい。
溶融押出成形法により製造される場合、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10は、少なくともポリエーテルエーテルケトン樹脂含有の成形材料が溶融押出成形機により溶融混練され、溶融押出成形機の先端部のTダイスから連続して帯形に押出成形されるとともに、Tダイス下方の相対向する金属ロールとゴム弾性ロールとの間に挟持されて冷却され、その後、巻取機の巻取管に巻き取られることで製造される。
ポリエーテルエーテルケトン樹脂の物性としては、例えば比重1.31、ガラス転移点/融点が146/339℃、弾性率(MD)が3720N/mm、弾性率(TD)が2940N/mm、降伏強度(MD)が80N/mm、降伏強度(TD)が75N/mm、最大強度(MD)が135N/mm、最大強度(TD)が83N/mm、破断伸び(MD)が72%、破断伸び(TD)が239%、絶縁耐力16kV/mm、誘電率3.30、誘電正接0.003、吸水率(23℃、24時間)0.1等とされる。
ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10を溶融押出成形する際、周面が鏡面の金属ロールとゴム弾性ロールとの間にポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10が挟持されることにより、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の表裏面の摩擦係数がそれぞれ異なるので、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10を巻取機の巻取管に容易に巻き取ることができる。また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10は、金属ロールに摺接する面が鏡面に転写形成されるが、この鏡面をダミーウェーハ1の外部に露出する表面11とすれば、優れた撥水性が期待できる。
ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の厚さは、ダミーウェーハ1を製品用シリコンウェーハと略同様の厚さとしたり、製造の容易化を図る観点から、2μm以上100μm以下、好ましくは5μm以上100μm以下、より好ましくは7μm以上100μm以下とされる。
これは、ポリエーテルエーテル樹脂フィルムの厚さが2μm未満の場合には、ダミーウェーハ1の作製が困難になるからである。また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の強度不足により、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の製造が困難になるからである。これに対し、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の厚さが100μmを越える場合には、ダミーウェーハ1としての効果に何ら変化がなく、過剰な要求となるからである。
ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の強度、密度、硬度、耐摩耗性、摺動性、低吸水率、耐薬品性、熱的性質等を示す結晶化度は、5%以上50%以下、好ましくは7%以上40%以下、より好ましくは8%以上30%以下が良い。これは、結晶化度が5%未満の場合や結晶化度が50%を越える場合には、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の製造が非常に困難になるからである。
ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の結晶化度は、X線回析法、DSC法、FT‐IR法等により測定することができる。例えばDSC法の場合には、DSC曲線から熱量値を求め、この熱量値からポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の結晶化度を算出することができる。
各ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の露出する表面11の接触角は、ダミーウェーハ1の撥水性や乾燥性を向上させる観点から、90度以上、具体的には90度以上170度以下、好ましくは90度以上150度以下、より好ましくは90度以上130度以下、さらに好ましくは90度以上110度以下が良い。この接触角は、JIS R3257に準拠し、純水等の液体をポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の表面11に滴下し、形成した液体のなす角度、接触角θを測定する試験方法で測定される。
このようなポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10は、吸水性、撥水性、耐溶剤性、耐薬品性、機械的強度、耐熱性、耐摩耗性、摺動特性に優れ、アウトガスが発生しにくく、水分からの影響が少ないという特徴を有する。また、両面粘着テープ12は、特に限定されるものではないが、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの表裏両面にアクリル系の粘着材がそれぞれ積層されることにより、厚さ10μm程度に形成される。
上記構成において、ダミーウェーハ1を製造する場合には、先ず、基材2を用意し、この基材2の表裏両面に大き目の両面粘着テープ12をそれぞれ空気を巻き込まないよう慎重に粘着し、各両面粘着テープ12の表面に大き目のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10を空気を巻き込まないよう粘着して表面11を露出させ、その後、基材2の周縁部に沿って両面粘着テープ12とポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の食み出た余剰部を切断・除去すれば、ダミーウェーハ1を製造することができる。
上記構成によれば、ポリイミド樹脂ではなく、ポリエーテルエーテルケトン樹脂からなる樹脂フィルムをダミーウェーハ1の一部に使用するので、ダミーウェーハ1の長期に亘る使用が期待できる他、優れた吸水性を得ることができる。したがって、吸水に伴い、ダミーウェーハ1の寸法や特性が変化して反りや変形が生じるのを有効に防止することができる。また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10が優れた耐溶剤性、耐薬品性、耐アルカリ性を有するので、ダミーウェーハ1をアルカリ溶液や強酸を用いる半導体製造装置の試験や調整にも使用することができる。
また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の表面11の接触角が90度以上170度以下なので、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10に優れた撥水性を付与することができ、例えポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の表面11が処理溶液や洗浄液等の液体で濡れても、液体を直ちに水滴化し、弾くことが可能になる。また、ダミーウェーハ1が基材2と一対のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10との組み合わせなので、ダミーウェーハ1の機械的強度を向上させ、反りや変形の発生を防止することが可能になる。したがって、基板収納容器20の容器本体21にダミーウェーハ1を収納し、このダミーウェーハ1の平坦度を適正に評価することが可能になる。
また、基材2が一対のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10に挟持され、これらが密着するので、例え作業中にダミーウェーハ1が落下しても、基材2が割れて飛散するのを有効に防止することができる。さらに、基材2として、規格から外れたシリコンウェーハ4や再生されたシリコンウェーハ4を使用すれば、コスト削減を図ることができる。
次に、図2は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、基材2をガラスエポキシ樹脂からなる厚さ500μmのガラスエポキシウェーハ5とし、このガラスエポキシウェーハ5の平坦な表裏両面に、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10を粘着テープ13を介しそれぞれ再剥離可能に積層粘着するようにしている。
ガラスエポキシウェーハ5とポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10とは、異なる大きさに形成され、ガラスエポキシウェーハ5が拡径に形成されるとともに、各ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10が縮径に形成されており、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の周縁部からの手作業による剥離を容易にする。
ガラスエポキシ樹脂の物性としては、例えば比重1.80、引張硬度(縦)300MPa、引張硬度(横)270MPa、引張伸度(縦)3.0%、引張伸度(横)3.0%、曲げ強度(縦)720MPa、曲げ強度(横)540MPa、曲げ弾性率(縦)24.3GPa、曲げ弾性率(横)20.0GPa、誘電率4.60、誘電正接0.050、吸水率(23℃、24時間)0.1等とされる。
各ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の厚さは、ガラスエポキシウェーハ5の厚さの変更に伴い、2μm以上100μm以下、好ましくは50μm以上100μm以下、より好ましくは85μm以上100μm以下とされる。また、各粘着テープ13は、特に限定されるものではないが、例えばポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10に積層接着される厚さ30μm程度のポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム14を備え、このポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム14の表面にアクリル系の粘着材15が積層されることにより、厚さ40μm程度に形成される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、ガラスエポキシウェーハ5の表裏両面にポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10を再剥離可能に積層粘着するので、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10が傷付いたり、汚れた場合、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10を手作業で交換してガラスエポキシウェーハ5を長期に亘り使用することがきるのは明らかである。
また、熱伝導率、耐熱温度、電気特性、断熱性、絶縁性等に優れる他、曲げ弾性率等の機械的強度にきわめて優れるガラス繊維入りのガラスエポキシウェーハ5を採用するので、薄くても反りにくく、ダミーウェーハ1の剛性を大幅に向上させ、反りや変形の発生を確実に防止することが可能になる。
次に、図3は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、ガラスエポキシウェーハ5の平坦な表裏両面に、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10を粘着テープ13を介し強固に積層接着し、ガラスエポキシウェーハ5と各ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の周縁部周面を揃えて整合させるようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、ガラスエポキシウェーハ5の表裏両面にポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10を剥離不能に積層粘着するので、ダミーウェーハ1の構成の多様化が期待できるのは明らかである。
なお、上記実施形態では基材2を単に示したが、ダミーウェーハ1の軽量化を図る場合には、基材2に必要数の貫通孔を穿孔しても良い。また、基材2がカーボンの場合、剛性や耐摩耗性に優れるアモルファスカーボン等を使用しても良い。基材2がセラミックスの場合、セラミックスとして、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ジルコニア、ムライト、ステアタイト、炭化珪素を使用することができる。また、一対のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の周縁部同士を熱圧着し、基材2の周縁部を含む全体をポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10により完全に被包しても良い。
こうすれば、ダミーウェーハ1の基材2が鉄等の金属製の場合、半導体製造装置の調整時等に基材2から金属イオンが発生して拡散することがない。したがって、半導体製造装置に汚染等の深刻な悪影響を及ぼすのを防止することができる。また、基材2を被包するポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10からアウトガスが発生せず、真空環境下での利用性にも優れるので、例え処理条件の評価時等にダミーウェーハ1を用いる場合にも、ダミーウェーハ1からガスが発生し、処理条件の評価に悪影響を及ぼすことがない。
さらに、一対のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム10の周縁部同士を熱圧着すれば、両面粘着テープ12や粘着テープ13を省略することができ、衛生性や安全性を向上させ、綺麗な高速加工が期待できる。
本発明に係るダミーウェーハは、半導体の製造、管理、搬送、輸送等する分野で使用される。
1 ダミーウェーハ
2 基材
3 周面
4 シリコンウェーハ
5 ガラスエポキシウェーハ
10 ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム
11 表面(露出面)
12 両面粘着テープ
13 粘着テープ

Claims (4)

  1. 略板形の基材と、この基材の両面にそれぞれ積層される複数のポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムとを含み、ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムの露出面の接触角が90度以上であることを特徴とするダミーウェーハ。
  2. 基材がガラスエポキシウェーハである請求項1記載のダミーウェーハ。
  3. 基材の両面にポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムが再剥離可能に粘着される請求項1又は2記載のダミーウェーハ。
  4. ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルムは、少なくともポリエーテルエーテルケトン樹脂含有の成形材料により連続して押出成形され、金属ロールと弾性ロールとの間に挟まれて冷却されることで形成される請求項1、2、又は3記載のダミーウェーハ。
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