JP2020017362A - リチウム二次電池及び電解液 - Google Patents

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照久 高田
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Abstract

【課題】高容量で、かつサイクル安定性及び耐熱性が得られる電池およびその電解液の提供。【解決手段】硫黄を含む正極とリチウムイオンを吸蔵放出する材料を含む負極と非水電解液を備えたリチウム二次電池であって、前記非水電解液が、式R1−O−CR2R3R4(式中、R1は式-CF2CHFCF3の基を表し、R2は炭素数1〜2のフッ化アルキル基又はアルキル基を表し、R3は1〜6のフッ化アルキル基を表し、R4は水素原子又はフッ素原子又はメチル基を表す。)で表される、沸点が100℃以上のハイドロフルオロエーテルを含むことを特徴とするリチウム二次電池。【選択図】なし

Description

本発明は、硫黄を含む正極を備える電池に関する。
リチウムイオン電池に比べて蓄電性能の大幅な向上が期待される二次電池として、正極活物質として硫黄を用いたリチウム硫黄電池が注目されている。一般的なリチウム硫黄電池においては、正極に硫黄、負極にリチウム金属、電解液にリチウムイオン(Li+)を含む非水電解液が用いられている。
特許文献1には、グライムとアルカリ金属塩とが錯体を形成している電解液及びハイドロフルオロエーテルを用いることで、ポリスルフィド(Lix)の溶出を抑制したリチウム硫黄電池が提案されている。特許文献2には、電解液にスルホン類を用いたリチウム硫黄電池が提案されている。
特開2018−67501号公報 特開2014−67717号公報
しかしながら、上記電解液を用いると、正極に含まれる硫黄と電解液中のリチウムイオンとの反応性が低下し、容量が低下し、サイクル特性が安定しなくなることがある。また、上記ハイドロフルオロエーテルの多くは、グライム類やスルホン類を含有する電解液に溶解せずに分離するか、ポリスルフィドの溶解を抑制できずに電池性能を向上させる効果が無い。しかも、グライム類やスルホン類を含有する電解液に、分離せずに混合する限られたハイドロフルオロエーテルは、沸点が低く、車載用電池等の高温条件下での動作が想定される電池には用いることができず、ハイドロフルオロエーテルを電解液に用いない場合には電池性能が不十分である。
したがって、本技術の目的は、高容量で、かつサイクル安定性及び耐熱性が得られる電池およびその電解液を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討した結果、以下の内容の本発明を完成した。
[1] 硫黄を含む正極とリチウムイオンを吸蔵放出する材料を含む負極と非水電解液を備えたリチウム二次電池であって、前記非水電解液が下記一般式(1)
Figure 2020017362
(式中、Rは式-CFCHFCFの基を表し、Rは炭素数1〜2のフッ化アルキル基又はアルキル基を表し、Rは1〜6のフッ化アルキル基を表し、Rは水素原子又はフッ素原子又はメチル基を表す。)で表される、沸点が100℃以上のハイドロフルオロエーテルを含むことを特徴とするリチウム二次電池。

[2]前記ハイドロフルオロエーテルが1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)ペンタンであることを特徴とする[1]に記載のリチウム二次電池。

[3]前記正極が、充電/放電により硫化リチウムと可逆的に変化する、単体硫黄又はポリスルフィドを正極活物質として含有する正極であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のリチウム二次電池。

[4]前記非水電解液の有機溶媒が、スルホラン、エチルイソプロピルスルホン及び3−メチルスルホランからなる群より選ばれた少なくとも1種以上の化合物を含むことを特徴とする[1]〜[3]に記載のリチウム二次電池。

[5]前記非水電解液の電解質がリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/又はリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドを含むことを特徴とする[1]〜[4]に記載のリチウム二次電池。

[6] 前記非水電解液のハイドロフルオロエーテル/有機溶媒(モル比)が25/75〜75/25であることを特徴とする[1]〜[5]に記載のリチウム二次電池。

[7] 下記一般式(1)
Figure 2020017362
(式中、Rは式-CFCHFCFの基を表し、Rは炭素数1〜2のフッ化アルキル基又はアルキル基を表し、Rは1〜6のフッ化アルキル基を表し、Rは水素原子又はフッ素原子又はメチル基を表す。)で表される、沸点が100℃以上のハイドロフルオロエーテルを含むことを特徴とするリチウム−硫黄系活物質電池用非水電解液
本発明によれば、高容量でサイクル特性及び出力特性に優れ、高温でも使用が可能なリチウム二次電池及びその電解液を提供することができる。
実施例のコイン型電池の構成を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<硫黄系電極活物質を有する正極>
正極は、硫黄系活物質を有する。硫黄系活物質は、単体硫黄、ポリスルフィド、金属硫化物、金属多硫化物、及び有機硫黄化合物からなる群から選択される少なくとも一つを含んでいればよい。金属硫化物としては、リチウム多硫化物;LiSn(1≦n≦8)が挙げられ、金属多硫化物としては、TSn(T=Ni、Co、Cu、Fe、Mo、Ti、Nb、1≦n≦4) が挙げられる。有機硫黄化合物としては、有機ジスルフィド化合物、カーボンスルフィド化合物が挙げられる。又、硫黄や硫化リチウムなどの硫黄化合物と、炭素系導電助剤などとを複合したものを用いることができる。炭素系導電助剤としてはカーボンブラック、アセチレンブラック、活性炭、カーボンファイバー、グラファイト、グラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)といったものが挙げられる。正極活物質と導電助剤とはPVdF、PTFEなどのバインダーと混練したものでも良いし、活物質と導電助剤や樹脂とを熱処理などで予め複合化したものにバインダーを加えたものであっても良い。
なお、硫黄系活物質として製造時に単体硫黄(S)を含む正極は、放電中は多硫化リチウムを含み、放電終了時には硫化リチウム(LiS)を含むように変化する。単体硫黄、硫化リチウムおよび多硫化リチウム等は、粒径1〜100μm程度の粒子である。
導電助剤としては、例えば、炭素繊維、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどの炭素材料が挙げられ、それらを1種または2種以上混合して用いることができる。炭素繊維としては、例えば、気相成長炭素繊維(Vapor Growth Carbon Fiber:VGCF)などを用いることができる。カーボンブラックとしては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどを用いることができる。カーボンナノチューブとしては、例えば、シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)、ダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)などのマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)などを用いることができる。また、導電性が良好な材料であれば、炭素材料以外の材料を用いることもでき、例えば、Ni粉末のような金属材料、または導電性高分子材料などを用いてもよい。
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)系樹脂などの高分子樹脂、カルボキシメチルセルロース(CMC)やポリアクリル酸などの水溶性樹脂を用いることができる。また、バインダーとして導電性高分子を用いてもよい。導電性高分子としては、例えば、置換または無置換のポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、およびこれらから選ばれる1種または2種からなる(共)重合体などを用いることができる。
そして、これら電極材料を含有させたスラリー(ペースト)を、導電性の担体(集電体)に塗布して乾燥することにより、電極材料を担体に担持させて正極を製造することができる。集電体としては、アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス鋼などの導電性の金属を、箔、メッシュ、エキスパンドグリッド(エキスパンドメタル)、パンチドメタルなどに形成したものが挙げられる。また、導電性を有する樹脂又は導電性フィラーを含有させた樹脂を集電体として使用してもよい。集電体の厚さは、例えば5〜30μmであるが、この範囲に限定されない。
上記した電極材料(硫黄系活物質とバインダーと他の成分との合計量、集電体を除く)のうち、硫黄系電極活物質の含有量は、好ましくは50〜98質量%であり、より好ましくは70〜98質量%である。活物質の含有量が前記範囲であれば、エネルギー密度を高くすることができるため好適である。電極材料の厚さ(塗布層の片面の厚さ)は、好ましくは、10〜300μmである。
<負極>
負極としては、リチウム、リチウム合金、リチウムを吸蔵脱離可能な炭素もしくは金属、リチウム/不活性硫黄の複合物、ナトリウム合金からなる群から選択される1又は2以上の負極活物質を含んでいればよい。負極に含まれる負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵脱離するよう作用する。負極活物質としては、チタン酸リチウム、リチウム金属、ナトリウム金属、リチウムアルミ合金、リチウムスズ合金、リチウムケイ素合金、ナトリウムケイ素合金、リチウムアンチモン合金等の金属材料、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイト、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、ハードカーボンなどの結晶性炭素材や非結晶性炭素材等の炭素材料といった従来公知の負極材料を用いることができる。このうち、容量、入出力特性に優れた電池を構成できることから、炭素材料、リチウム、または、リチウム遷移金属複合酸化物を用いるのが望ましい。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。負極も、上記した活物質とバインダーと導電剤とを含んでもよい。そして、これら電極材料を、導電性の担体(集電体)に担持して負極を製造することができる。集電体としては上記と同様のものを使用できる。
<セパレータ>
セパレータとしては、例えば、後述する電解液を吸収保持するガラス製セパレータ、ポリマーからなる多孔性シートおよび不織布を挙げることができる。多孔性シートは、例えば、微多孔質のポリマーで構成される。このような多孔性シートを構成するポリマーとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン;PP/PE/PPの3層構造をした積層体、ポリイミド、アラミドが挙げられる。特にポリオレフィン系微多孔質セパレータは、有機溶媒に対して化学的に安定であるという性質があり、電解液との反応性を低く抑えることができることから好ましい。また、上記セパレータにはアルミナ等の金属酸化物粒子がコートされていても構わない。
<電解液>
電解質としては、例えば、LiClO、LiCFSO、LiC(SOCF、LiCSO、LiC17SO、LiBF、LiPF、LiNO、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、リチウムトリストリフルオロメタンスルホニルメチドなどのリチウム塩などが挙げられる。
このような電解質は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このような電解質のなかでは、好ましくは、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドが挙げられる。
有機溶媒としては、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン誘導体などのエーテル類、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸などの無水カルボン酸、例えばジメチルスルホン、ジエチルスルホン、スルホラン、エチルイソプロピルスルホン、3−メチルスルホランなどのスルホン類が挙げられる。
また、このような有機溶媒のなかでは、好ましくは、スルホラン、エチルイソプロピルスルホン、3−メチルスルホランが挙げられる。このような有機溶媒は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
本発明では、電池のサイクル特性を向上させる溶媒として以下の下記一般式(1)に示すハイドロフルオロエーテルを電解液に含有する。
Figure 2020017362
式中、Rは式-CFCHFCFの基を表し、Rは炭素数1〜2のフッ化アルキル基又はアルキル基を表し、Rは1〜6のフッ化アルキル基を表し、Rは水素原子又はフッ素原子又はメチル基を表す。
上記Rとしては、炭素数1〜2のフッ化アルキル基又はアルキル基が好ましく、炭素数1のフッ化アルキル基又はメチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
上記Rとしては、炭素数2〜5のフッ化アルキル基が好ましく、炭素数3〜4のフッ化アルキル基がより好ましく、炭素数3のフッ化アルキル基がより好ましく、式-CFCHFCFの基が特に好ましい。
上記Rとしては、水素原子又はメチル基が好ましく、水素原子が特に好ましい。
上記フッ化アルキル基は、1個以上の水素原子がフッ素原子に置換されたアルキル基をさし、有機溶媒と分離しない限り、全ての水素原子がフッ素原子に置換されていても良い。
上記ハイドロフルオロエーテルは、高温環境下で電池を動作させる場合においても、電解液用の溶媒として使用することができる。また、上記ハイドロフルオロエーテルを電解液の溶媒として使用することで、電池のサイクル特性や出力特性を向上させることができる。
上記ハイドロフルオロエーテルの沸点は100℃以上であり、130℃以上であることがより好ましい。
ハイドロフルオロエーテルとしては、電池のサイクル特性を向上させる溶媒として以下の(式2)に示すハイドロフルオロエーテルである1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)ペンタン(以下、HFE−1とも表記する)を電解液に混合することが好ましい。
CHFCFC−O−CH(CH)CFCHFCF (式2)
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)ペンタンは、沸点が133℃であり、90℃以上の環境下で電池を動作させる場合においても、電解液用の溶媒として使用することができる。
電解液溶媒中のハイドロフルオロエーテルに対する前記有機溶媒の比率は、ハイドロフルオロエーテル/有機溶媒(モル比)が25/75〜75/25であることが好ましく、33/67〜67/33であることがより好ましい。上記範囲にすることで、電池のサイクル特性及び出力特性を向上させることができる。
また、電解液における電解塩の濃度は、例えば、0.5〜5mol/L、好ましくは、0.8〜2mol/L、より好ましくは1.0〜1.5mol/Lである。
リチウム−硫黄系活物質電池とは、前記正極及び前記負極を有するリチウム二次電池である。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例で用いる化合物について以下の記載では次の略語を用いる。
LiFSI:リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド
LiTFSI:リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
SL:スルホラン
EiPS:エチルイソプロピルスルホン
MSL:3−メチルスルホラン
G4:テトラエチレングリコールジメチルエーテル
DMS:ジメチルスルホン
EMS:エチルメチルスルホン
実験には、以下に示すハイドロフルオロエーテル(以下、HFEとも表記する)を用いた。
HFE−1 式:FCHFCFC−O−CH(CH)CFCHFCF
沸点:133℃
HFE−2 式:HFCFCHC−O−CFCF
沸点:92℃
HFE−3 式:FCHC−O−CFCF
沸点:56℃
HFE−4 式:COCH
沸点:34℃
HFE−5 式:COCH
沸点:61℃
HFE−6 式:COC
沸点:76℃
HFE−7 式:CCF(OCH)C
沸点:98℃
HFE−8 式:(CFCFCF(OC)C
沸点:130℃
HFE−1はNOVEC7600(住友スリーエム株式会社製)、HFE−4はNOVEC7000(住友スリーエム株式会社製)、HFE−5はNOVEC7100(住友スリーエム株式会社製)、HFE−6はNOVEC7200(住友スリーエム株式会社製)、HFE−7はNOVEC7300(住友スリーエム株式会社製)、HFE−8はNOVEC7500(住友スリーエム株式会社製)、HFE−2はダイキン工業株式会社製、HFE−3は旭硝子株式会社製のものを使用した。
<ハイドロフルオロエーテルの混和性評価>
前記ハイドロフルオロエーテルと電解液との混和性を評価した。
ハイドロフルオロエーテルと電解液との混和性の評価を目的に、LiFSIをSLに溶かして1.0mol/Lに調製した電解液(電解液1)と、LiFSIをG4に溶かして1.0mol/Lに調製した電解液(電解液2)を調整した。
30mLの電解液1と、前記ハイドロフルオロエーテル5mLを常温常圧下で混合し、常温にて60分間静置した後、前記ハイドロフルオロエーテルと電解液1との混和性を目視で確認した。混和性は、ハイドロフルオロエーテルが電解液1と混和し、濁りや分離が全く認識できない場合はA、それ以外をBとして、ハイドロフルオロエーテルと電解液との混和性を評価した。
30mLの電解液2と、前記ハイドロフルオロエーテル5mLを常温常圧下で混合し、常温にて60分間静置した後、前記ハイドロフルオロエーテルと電解液2との混和性を目視で確認した。混和性は、ハイドロフルオロエーテルが電解液2と混和し、濁りや分離が全く認識できない場合はA、それ以外をBとして、ハイドロフルオロエーテルと電解液との混和性を評価した。
LiFSI 0.1gと、前記ハイドロフルオロエーテル30mLを常温常圧下で混合し、常温にて60分間静置した後、前記LiFSIとハイドロフルオロエーテルとの混和性を目視で確認した。混和性は、ハイドロフルオロエーテルがLiFSIと混和し、濁りや分離が全く認識できない場合はA、それ以外をBとして、ハイドロフルオロエーテルとLiFSIとの混和性を評価した。
LiTFSI 0.1gと、前記ハイドロフルオロエーテル30mLを常温常圧下で混合し、常温にて60分間静置した後、前記LiTFSIとハイドロフルオロエーテルとの混和性を目視で確認した。混和性は、ハイドロフルオロエーテルがLiTFSIと混和し、濁りや分離が全く認識できない場合はA、それ以外をBとして、ハイドロフルオロエーテルとLiTFSIとの混和性を評価した。
ハイドロフルオロエーテルと電解液、電解質塩との混和性評価の結果を表1に示す。
Figure 2020017362
HFE−4、HFE−5、HFE−6、HFE−7、HFE−8は電解液とも電解質とも混和しなかったため、リチウム二次電池用電解液用の溶媒として使用することができない。
(実施例1)
<正極及び負極>
単体硫黄75重量%と,導電材としてカーボンブラック15重量%と,バインダーと
してポリビニルピロリドン10重量%をジメチルホルムアミド溶媒で混合してスラリーを製造した。このスラリーをAl集電体にコーティングし,60℃の真空オーブンで12時間以上乾燥して正極を製造した。負極には厚さ0.8mmの金属リチウムを用いた。
<非水電解液>
ハイドロフルオロエーテル(HFE−1)とスルホラン(SL)をモル比(HFE−1/SL)=50/50で混合し、そこにLiFSIを1.0M(mol/L)となるように溶解させて非水電解液を調製した。
<コイン型電池>
2032規格ステンレス製コインセルにて評価を行った。作製したコイン型電池10の断面図を図1に示す。正極1には、露点−40℃以下に管理されたドライルーム内にて作成した正極をφ14に打ち抜いた。次に作成した負極2をφ16に打ち抜いた。正極1には正極集電体1aをもち、負極2には負極集電体2aをもつ。同様にポリエチレン系セパレータ7をφ19に打ち抜き、負極2、セパレータ7、ガスケット6、正極1、ステンレススペーサ(1mm)板バネの順で組み合わせた。そこに電解液3を0.1ml注液した。これらの発電要素をステンレス製のケース(正極ケース4と負極ケース5から構成されている)中に収納した。正極ケース4と負極ケース5とは正極端子と負極端子とを兼ねている。正極ケース4と負極ケース5との間にはポリプロピレン製のガスケット6を介装することで密閉性と正極ケース4と負極ケース5との間の絶縁性とを担保している。その後かしめ機にてセルを封止し、評価用二次電池セルとした。
(実施例2)
実施例1において使用した、非水電解液のスルホランを、エチルイソプロピルスルホンに変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例3)
実施例1において使用した、非水電解液のスルホランを、3−メチルスルホランに変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例4)
実施例1において使用した、非水電解液のスルホランを、テトラエチレングリコールジメチルエーテルに変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例5)
実施例1において使用した、非水電解液のスルホランを、ジメチルスルホンに変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例6)
実施例1において使用した、非水電解液のスルホランを、エチルメチルスルホンに変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例7)
実施例1において使用した、LiFSIをLiTFSIに変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例8)
実施例1において使用した、ハイドロフルオロエーテル(HFE−1)とスルホラン(SL)のモル比を(HFE−1/SL)=66:34に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例9)
実施例1において使用した、ハイドロフルオロエーテル(HFE−1)とスルホラン(SL)のモル比を(HFE−1/SL)=75:25に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例10)
実施例1において使用した、ハイドロフルオロエーテル(HFE−1)とスルホラン(SL)のモル比を(HFE−1/SL)=34:66に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例11)
実施例1において使用した、ハイドロフルオロエーテル(HFE−1)とスルホラン(SL)のモル比を(HFE−1/SL)=25:75に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(実施例12)
実施例1において使用した、非水電解液を、LiFSIとG4とHFE−1とを34:34:67のモル比で混合した電解液に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(比較例1)
実施例1において使用した、ハイドロフルオロエーテル(HFE−1)を、ハイドロフルオロエーテル(HFE−2)に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(比較例2)
実施例1において使用した、ハイドロフルオロエーテル(HFE−1)を、ハイドロフルオロエーテル(HFE−3)に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(比較例3)
実施例1において使用した、非水電解液を、LiFSIを1.0M(mol/L)となるようにSLに溶解させた電解液に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(比較例4)
実施例1において使用した、非水電解液を、LiFSIを2.2M(mol/L)となるようにSLに溶解させた電解液に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(比較例5)
実施例1において使用した、非水電解液を、LiFSIとG4とHFE−2とを34:34:66のモル比で混合した電解液に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(比較例6)
実施例1において使用した、非水電解液を、LiFSIとG4とHFE−3とを34:34:66のモル比で混合した電解液に変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
電解液の原料のSL、EiPS、MSL、G4、DMS、LiFSI、LiTFSI、ハイドロフルオロエーテルは市販品を用いた。
(充放電サイクル試験)
充放電試験装置を用いて、上限電圧を4.0V、下限電圧を1.5Vに規定し、初回充電を0.1C時間率、初回放電を0.1C時間率で実施した後、0.2C充電と0.2C放電による充放電サイクルを90℃環境下において100サイクル繰り返した。初回の0.2C放電容量と比較し、100サイクル目の容量維持率を求めた。また、100サイクル目の充電容量と放電容量からクーロン効率を求めた。充電及び放電の定電流値は、硫黄の理論容量である1672mAh/gを1Cとして、電池正極内の正極活物質量から求めた。
表2は電解液組成とリチウム二次電池の100サイクル後の容量維持率及びクーロン効率を表す。
Figure 2020017362
本発明の電解液を用いたリチウム二次電池は、90℃の電池駆動温度において、良好なサイクル容量保持率を得ることができる。
本発明のリチウム二次電池は、モバイル機器用や電動自動車用として搭載される二次電池として有用である。
1:正極 1a:正極集電体
2:負極 2a:負極集電体
3:電解液 4:正極ケース
5:負極ケース 6:ガスケット
7:セパレータ 10:コイン型電池

Claims (7)

  1. 硫黄を含む正極とリチウムイオンを吸蔵放出する材料を含む負極と非水電解液を備えたリチウム二次電池であって、前記非水電解液が下記一般式(1)
    Figure 2020017362
    (式中、Rは式-CFCHFCFの基を表し、Rは炭素数1〜2のフッ化アルキル基又はアルキル基を表し、Rは1〜6のフッ化アルキル基を表し、Rは水素原子又はフッ素原子又はメチル基を表す。)で表される、沸点が100℃以上のハイドロフルオロエーテルを含むことを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記ハイドロフルオロエーテルが1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)ペンタンであることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記正極が、充電/放電により硫化リチウムと可逆的に変化する、単体硫黄又はポリスルフィドを正極活物質として含有する正極であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記非水電解液の有機溶媒が、スルホラン、エチルイソプロピルスルホン及び3−メチルスルホランからなる群より選ばれた少なくとも1種以上の化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  5. 前記非水電解液の電解質がリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及び/又はリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  6. 前記非水電解液のハイドロフルオロエーテル/有機溶媒(モル比)が25/75〜75/25であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  7. 下記一般式(1)
    Figure 2020017362
    (式中、Rは式-CFCHFCFの基を表し、Rは炭素数1〜2のフッ化アルキル基又はアルキル基を表し、Rは1〜6のフッ化アルキル基を表し、Rは水素原子又はフッ素原子又はメチル基を表す。)で表される、沸点が100℃以上のハイドロフルオロエーテルを含むことを特徴とするリチウム−硫黄系活物質電池用非水電解液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022074999A1 (ja) * 2020-10-08 2022-04-14 株式会社村田製作所 二次電池
WO2023042262A1 (ja) * 2021-09-14 2023-03-23 TeraWatt Technology株式会社 リチウム2次電池

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