JP2020015918A - ホットメルト接着剤 - Google Patents
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Abstract
Description
HO−(CH2)n−OH (1)
[nは2〜8の整数である。]
HO−(CH2CH2O)m−H (2)
[mは2〜8の整数である。]
上記EO付加物のEO平均付加モル数が水酸基あたり0.90以上であれば接着力が向上し、1.10以下であれば引張破断強度が向上する。
芳香環を有するポリオール(A)のうち、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールE及びビスフェノールFからなる群より選ばれる少なくとも1種のビスフェノール化合物のエチレンオキサイド付加物(A1)が好ましく、エチレンオキサイド付加物(A1)のうち、エチレンオキサイド平均付加モル数が水酸基あたり0.90〜1.10であり、下記式(1)で示される単分散度が80%以上であるエチレンオキサイド付加物(A11)がさらに好ましい。
単分散度(%)={[水酸基あたりエチレンオキサイド付加モル数が1モルであるエチレンオキサイド付加物(A1)の重量]/[エチレンオキサイド付加物(A)の重量]}×100 (1)
なお、ビスフェノールBは、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタンであり、フェノールEは1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタンであり、ビスフェノールFはビス(p−ヒドロキシフェニル)メタンである。
上記式(1)で示される(A11)の単分散度は80%以上であり、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
(A11)の単分散度が80%未満であれば、引張破断強度が低下し、温度依存性が高くなり高温での接着力が低下する。
<試料の予備調製方法>
試料1gを採取し、次いでアセトン19gを加えて溶解させる。この試料にTMS−H1(Trimethylchlorosilaneのシリル化剤、東京化成工業株式会社製)を0.1ml加え、2〜3分間、50〜70℃に温めシリル化を完結させる。この上澄みを1μl採取し、ガスクロマトグラフで測定を行う。
<GCの測定条件>
GC機種 :GC−14B(株式会社島津製作所製)
充填剤:シリコンGE−SE−52(4%)、担体CromosorbG(AW−DMCS);150〜180μm(和光純薬工業株式会社製パックドカラム)
カラム温度 :250〜350℃(昇温速度10℃/分)
検出器 :FID
溶媒 :アセトンまたはメチルエチルケトン
キャリアガス:窒素 流量50ml/分
<単分散度の計算方法>
ガスクロマトグラムにおける各モル数のEO付加物のピーク面積から、下記式(2)によって計算する。
単分散度(%)=100×水酸基あたり1モル付加物ピーク面積/(水酸基あたり0〜4モル付加物ピーク面積) (2)
上記ピーク面積は各EO付加物の重量に比例する。
上記(B)のうち、イソシアネート基中の炭素を除く炭素数が、2〜18の偶数であるものが好ましい。
これらの内、結晶性の観点から好ましいのは、ポリメチレンジイソシアネート(B1)であり、さらに好ましいのは炭素数(イソシアネート基中の炭素を除く)が6〜10の偶数を有するポリメチレンジイソシアネートである。
これは、グリコール(C)がポリメチレングリコール(C1)だけを含むときはポリメチレングリコール(C1)の炭素数が偶数であり、グリコール(C)がポリエチレングリコール(C2)だけを含むときはポリエチレングリコール(C2)の炭素数が偶数であり、グリコール(C)がポリメチレングリコール(C1)及びポリエチレングリコール(C2)を含むときはポリメチレングリコール(C1)の炭素数が偶数であり、かつ、ポリエチレングリコール(C2)の炭素数が偶数であることを意味する。
本発明におけるポリメチレングリコール(C1)としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8―オクタンジオール等が挙げられる。
繰り返し数が2〜8のポリエチレングリコール(C2)としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキサエチレングリコール等が挙げられる。
これら(C)の内、結晶性の観点から好ましいのは(C1)であり、更に好ましいのは炭素数が4〜8の偶数を有するポリメチレングリコールであり、特に好ましいのは炭素数が6〜8の偶数を有するポリメチレングリコールである。
なお、数平均分子量は、N,N−ジメチルホルムアミドを溶剤として用い、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される。サンプル濃度は0.125重量%、カラム固定相はTSKgelGuardcolumn α、TSKgel α−M(いずれも東ソー株式会社製)を各1本連結したもの、カラム温度は40℃とすればよい。
−CH(CH3)−CH2−OH (3)
熱可塑性ウレタン樹脂(F)の製造方法としては、例えば、芳香環を有するポリオール(A)、グリコール(C)、高分子ポリオール(D)とを均一に混合した後、対称性を有するジイソシアネート(B)を反応させる方法などが挙げられる。
熱可塑性ウレタン樹脂(F)の必須構成単量体である芳香環を有するポリオール(A)、グリコール(C)、高分子ポリオール(D)の混合物中に含まれる水分割合は、(A)、(C)、(D)の合計重量に対して、好ましくは0.00〜0.10重量%、さらに好ましくは0.00〜0.03重量%である。
本発明のホットメルト接着剤は、接着力の安定性に優れている。これは貯蔵弾性率(G’)の温度依存性で評価することが出来る。
具体的には、下記式(3)で示されるG’の温度変化率が100以下であれば温度依存性が低いため好ましく、下記式(4)で示されるG’の温度変化率が10以下であればさらに好ましい。
G’の温度変化率(−20/70)=G’(−20℃)/G’(70℃) (3)
G’の温度変化率(0/70)=G’(0℃)/G’(70℃) (4)
[式(3)、式(4)中のG’(T℃)は、T℃におけるG’の数値を表す。]
〔ビスフェノールAのEO付加物(A−1)の合成〕
ガラス製オートクレーブに、トルエン137.0g(ビスフェノール類に対して40%)、ビスフェノールA(三菱化学株式会社製「ビスフェノールA」)342.4g(1.50mol)を仕込み、窒素置換を行った後、75℃まで昇温し、ビスフェノールAをトルエンに分散させた。ここにテトラメチルアンモニウムヒドロキシド25%水溶液を2.73g添加した。
再度窒素置換を行い、EOを75〜95℃、反応圧0.2MPa以下の範囲で滴下反応させた。反応中、適宜サンプリングし、GCで反応物のビスフェノールへの付加モル分布を追跡し、1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した。要したEOは139.9g(3.18mol)であり、反応時間は7時間であった。
反応後、130〜160℃、減圧下で未反応EO、触媒、溶剤等を留去し、ビスフェノールAのEO付加物(A−1)を得た。
この(A−1)をGCにて分析したところ、得られた(A−1)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は1.02であり、単分散度は97.4%であった。
〔ビスフェノールAのEO付加物(A−2)の合成〕
ガラス製オートクレーブに、実施例1で得られた(A−1)85.6g(後に加えるビスフェノールAに対して25重量%)を溶融させて反応系の溶媒として入れた。110℃まで加熱してこれを溶融した後、ビスフェノールA342.4g(1.50mol)を仕込み、窒素置換を行った後、95℃まで冷却し、ビスフェノールAを分散させた。ここに水酸化ナトリウム0.30gを添加した。
再度窒素置換を行い、EOを75〜95℃、反応圧0.2MPa以下の範囲で滴下反応させた。反応中、適宜サンプリングし、GCで反応物のビスフェノールへの付加モル分布を追跡した。1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した。要したEOは150.5g(3.42mol)であり、反応時間は7時間であった。
反応後、燐酸で触媒を中和し、130〜160℃、減圧下で未反応EOを留去し、ビスフェノールAのEO付加物(A−2)を得た。
この(A−2)をGCにて分析したところ、得られた(A−2)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は1.09であり、単分散度は82.5%であった。
〔ビスフェノールAのEO付加物(A−3)の合成〕
製造例2で滴下反応させたEOの量を154.0g(3.50mol)として、1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した以外は製造例2と同様にして反応させた。
反応後、燐酸で触媒を中和し、130〜160℃、減圧下で未反応EOを留去し、ビスフェノールAのEO付加物(A−3)を得た。
この(A−3)をGCにて分析したところ、得られた(A−3)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は1.10であり、単分散度は81.3%であった。
〔ビスフェノールAのEO付加物(A−4)の合成〕
製造例1で滴下反応させたEOの量を124.8g(2.84mol)として、1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した以外は製造例1と同様にして反応させた。
反応後、燐酸で触媒を中和し、130〜160℃、減圧下で未反応EOを留去し、ビスフェノールAのEO付加物(A−4)を得た。
この(A−4)をGCにて分析したところ、得られた(A−4)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は0.91であり、単分散度は88.3%であった。
〔ビスフェノールAのEO付加物(A−5)の合成〕
製造例2で用いた水酸化ナトリウムの量を0.27gに代えた以外は製造例2と同様にして反応させた。
1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了し、要したEOは、121.8g(2.77mol)であり、反応時間は7時間であった。
反応後、燐酸で触媒を中和し、130〜160℃、減圧下で未反応EOを留去し、ビスフェノールAのEO付加物(A−5)を得た。
この(A−5)をGCにて分析したところ、得られた(A−5)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は1.03であり、単分散度は80.5%であった。
〔ビスフェノールBのEO付加物(A−6)の合成〕
製造例1で用いたビスフェノールAをビスフェノールB(東京化成工業株式会社製)363.4g(1.50mol)に代えた以外は製造例1と同様にして反応させた。
1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した。要したEOは150.8g(3.43mol)であり、反応時間は7時間であった。
反応後、130〜160℃、減圧下で未反応EO、触媒、溶剤等を留去し、ビスフェノールBのEO付加物(A−6)を得た。
この(A−6)をGCにて分析したところ、得られた(A−6)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は1.03であり、単分散度は96.7%であった。
〔ビスフェノールEのEO付加物(A−7)の合成〕
製造例1で用いたビスフェノールAをビスフェノールE(本州化学工業株式会社製「ビスフェノールE」)321.4g(1.50mol)に代えた以外は製造例1と同様にして反応させた。
1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した。要したEOは150.6g(3.42mol)であり、反応時間は7時間であった。
反応後、130〜160℃、減圧下で未反応EO、触媒、溶剤等を留去し、ビスフェノールEのEO付加物(A−7)を得た。
この(A−7)をGCにて分析したところ、得られた(A−7)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は1.03であり、単分散度は96.4%であった。
〔ビスフェノールFのEO付加物(A−8)の合成〕
製造例1で用いたビスフェノールAをビスフェノールF(本州化学工業株式会社製「ビスフェノールF」)300.4g(1.50mol)に代えた以外は製造例1と同様にして反応させた。
1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した。要したEOは150.3g(3.42mol)であり、反応時間は7時間であった。
反応後、130〜160℃、減圧下で未反応EO、触媒、溶剤等を留去し、ビスフェノールFのEO付加物(A−8)を得た。
この(A−8)をGCにて分析したところ、得られた(A−8)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は1.02であり、単分散度は97.5%であった。
〔ビスフェノールAのEO付加物(A−9)の合成〕
製造例2で用いた水酸化ナトリウムをトリメチルアミン40%水溶液0.22gに代えた以外は製造例2と同様にして反応させた。
反応後、15時間後でも1モル付加物が13%であり、0.1%以下になるまでは相当の時間を要することが予想され、実用的ではないと判断し、反応を打ち切った。この段階までに滴下したEOは、132g(3.00mol)であった。
反応後、燐酸で触媒を中和し、130〜160℃、減圧下で未反応EOを留去し、ビスフェノールAのEO付加物(A−9)を得た。
この(A−9)をGCにて分析したところ、得られた(A−9)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は0.98であり、単分散度は78.9%であった。
〔ビスフェノールAのEO付加物(A−10)の合成〕
製造例2で用いた水酸化ナトリウムの量を0.24gに代えた以外は製造例2と同様にして反応させた。
1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了し、要したEOは、121.8g(2.77mol)であり、反応時間は7時間であった。
反応後、燐酸で触媒を中和し、130〜160℃、減圧下で未反応EOを留去し、ビスフェノールAのEO付加物(A−10)を得た。
この(A−10)をGCにて分析したところ、得られた(A−10)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は0.89であり、単分散度は80.3%であった。
〔ビスフェノールAのEO付加物(A−11)の合成〕
製造例2で滴下反応させたEOの量を157.5g(3.58mol)として、1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した以外は製造例2と同様にして反応させた。
反応後、燐酸で触媒を中和し、130〜160℃、減圧下で未反応EOを留去し、ビスフェノールAのEO付加物(A−11)を得た。
この(A−11)をGCにて分析したところ、得られた(A−11)の水酸基あたりのEO平均付加モル数は1.12であり、単分散度は80.1%であった。
〔p−フタル酸のEO付加物(A−12)の合成〕
製造例1で用いたビスフェノールAをp−フタル酸(東京化成工業株式会社製)249.2g(1.50mol)に代えた以外は製造例1と同様にして反応させた。
1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した。要したEOは149.2g(3.39mol)であり、反応時間は6時間であった。
反応後、130〜160℃、減圧下で未反応EO、触媒、溶剤等を留去し、p−フタル酸のEO付加物(A−12)を得た。
〔1,4−ジヒドロキシベンゼンのEO付加物(A−13)の合成〕
製造例1で用いたビスフェノールAを1,4−ジヒドロキシベンゼン(東京化成工業株式会社製)165.2g(1.50mol)に代えた以外は製造例1と同様にして反応させた。
1モル付加物が0.1%以下になった時点で反応を終了した。要したEOは151.2g(3.44mol)であり、反応時間は7時間であった。
反応後、130〜160℃、減圧下で未反応EO、触媒、溶剤等を留去し、1,4−ジヒドロキシベンゼンのEO付加物(A−13)を得た。
[ホットメルト接着剤(H)の調製]
攪拌機、コンデンサー、温度計を備えたフラスコに、表1に記載の配合部数の芳香環を有するポリオール(A)、グリコール(C)及び高分子ポリオール(D)を一括で投入し、105℃で均一攪拌後、80℃まで冷却して、水分を測定した。表1に記載の配合部数のジイソシアネート(B)とウレタン化触媒(日東化成株式会社製「ネオスタンU−600」)0.01部を仕込み、窒素気流下、攪拌、混合して温度を100〜160℃に保ちながら、8時間反応させることで目的とする熱可塑性ウレタン樹脂(F−1)〜(F−26)及び比較用の熱可塑性樹脂(F'−1)〜(F'−3)を得た。これらを本発明のホットメルト接着剤(H−1)〜(H−26)及び比較用のメルト接着剤(H'−1)〜(H'−3)とした。
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(B−1):住化コベストロウレタン株式会社製「デスモジュールH」
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(B−2):東ソー株式会社製「ミリオネートMT」
ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(B−3):住化コベストロウレタン株式会社製「デスモジュールW」
イソホロンジイソシアネート(B’−1):住化コベストロウレタン株式会社製「デスモジュールI」
1,4−ブタンジオール(C−1)::三菱化学株式会社製「14BG」
1,6−ヘキサンジオール(C−2):宇部興産株式会社製「1,6−ヘキサンジオール」
1,8−オクタンジオール(C−3):東京化成工業株式会社製
ヘキサエチレングリコール(C−4):東京化成工業株式会社製
1,5−ネオペンチルグリコール(C’−1):東京化成工業株式会社製
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(D−1):三菱化学株式会社製「PTMG 1000」
ポリプロピレングリコール(D−2):三洋化成工業株式会社製「プライムポールPX−1000」(1級OH基率:70モル%)
ポリエステルポリオール(D−3):東ソー株式会社製「ニッポラン 164」
ポリプロピレングリコール(D−4):三洋化成工業株式会社製「サンニックスPP−1000」(1級OH基率:2モル%)
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(D−5):三菱化学株式会社製「PTMG 650」
ポリエステルポリオール(D−6):東ソー株式会社製「ニッポラン 136」
ウレタン化触媒(E):日東化成株式会社製「ネオスタン U−600」
なお、この計算における(C)には(C’)を含む。
ホットメルト接着剤(H−1)〜(H−26)及び比較用のメルト接着剤(H'−1)〜(H'−3)について、以下では単に接着剤という。
(1)150℃溶融粘度
JIS−K7117(1999年)に準拠し、B型粘度計(東機産業株式会社製「RB−80H」)を用いて150℃での粘度を測定した。
示差走査熱量測定(DSC)(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製「Q20」)における吸熱ピークより求めた。
接着剤を厚さ1mmになるようにプレス機(テスター産業株式会社製「SA−302 卓上型テストプレス」)を使用して230℃でプレスすることで樹脂フィルムを作成し、塗膜の引張破断強度をJIS K 7311(1995年)に準拠して測定した。
下記の測定条件で、−20℃及び70℃での、接着剤の貯蔵弾性率(G’)を測定し、G'(−20℃)/G'(70℃)を求めて温度依存性を評価した。この数値が100以下であると温度依存性が少ないと評価した。
貯蔵弾性率(G’)は、樹脂フィルムを「(3)引張破断強度」と同じ方法でプレスし下記サンプルサイズに切り抜いて作製し、粘弾性を以下の測定条件で測定することによって求めた。
<粘弾性測定条件>
測定装置:Rheogel−E4000[株式会社UBM製]
測定治具:固体せん断
測定温度:−20〜130℃
昇温速度:5℃/min
測定周波数:10Hz
サンプルサイズ:約7mm(縦)×約6mm(横)
上記の測定条件で、70℃及び「(2)融点」で測定した融点+20℃での、接着剤の貯蔵弾性率(G’)を測定し、G'(70℃)/G'(融点+20℃)を求めてシャープメルト性を評価した。この数値が80以上であるとシャープメルト性が良好と評価した。
接着剤を、2枚のPETフィルム(厚さ100μm)の間に挟みこみ、厚みが1mmとなるように貼り合わせてサンプルを作製した。上記サンプルを200mm×25mmの大きさに裁断し、引張試験機を用い、測定温度(80℃)で引っ張り速度100mm/分の条件でT型剥離強度(単位:N/25mm)を測定した。
ウレア基含有量は、窒素分析計[ANTEK7000(アンテック社製)]によって定量されるN原子含量と1H−NMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率から算出する。1H−NMR測定については、「NMRによるポリウレタン樹脂の構造研究:武田研究所報34(2)、224−323(1975)」に記載の方法で行う。すなわち1H−NMRを測定して、脂肪族イソシアネートを使用した場合、化学シフト6ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト7ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を測定し、該重量比と上記のN原子含量及びアロハネート基及びビューレット基含量からウレタン基及びウレア基含量を算出する。芳香族イソシアネートを使用した場合、化学シフト8ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト9ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を算出し、該重量比と上記のN原子含量からウレア基含有量を算出する。
Claims (7)
- 芳香環を有するポリオール(A)、対称性を有するジイソシアネート(B)、一般式(1)で示されるポリメチレングリコール(C1)及び/又は一般式(2)で示されるポリエチレングリコール(C2)であるグリコール(C)、並びに高分子ポリオール(D)を必須構成単量体とする熱可塑性ウレタン樹脂(F)を含有するホットメルト接着剤であって、
上記芳香環を有するポリオール(A)がビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールE及びビスフェノールFからなる群より選ばれる少なくとも1種のビスフェノール化合物のエチレンオキサイド付加物(A1)であり、
上記エチレンオキサイド付加物(A1)が、エチレンオキサイド平均付加モル数が水酸基あたり0.90〜1.10であり、下記式(1)で示される単分散度が80%以上であるエチレンオキサイド付加物(A11)であるホットメルト接着剤。
HO−(CH2)n−OH (1)
[nは2〜8の整数である。]
HO−(CH2CH2O)m−H (2)
[mは2〜8の整数である。]
単分散度(%)={[水酸基あたりエチレンオキサイド付加モル数が1モルであるエチレンオキサイド付加物(A1)の重量]/[エチレンオキサイド付加物(A)の重量]}×100 (1) - 上記対称性を有するジイソシアネート(B)のイソシアネート基中の炭素を除く炭素数が、2〜18の偶数である請求項1に記載のホットメルト接着剤。
- 上記グリコール(C)に含まれる上記ポリメチレングリコール(C1)及び上記ポリエチレングリコール(C2)の炭素数がそれぞれ偶数である請求項1又は2に記載のホットメルト接着剤。
- 上記対称性を有するジイソシアネート(B)がポリメチレンジイソシアネート(B1)である請求項1〜3のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤。
- 上記グリコール(C)は上記ポリメチレングリコール(C1)を含み、
上記ポリメチレンジイソシアネート(B1)中のイソシアネート基中の炭素を除く炭素数が、上記ポリメチレングリコール(C1)の炭素数と同数である請求項4に記載のホットメルト接着剤。 - 上記高分子ポリオール(D)がポリテトラメチレンエーテルグリコールである請求項1〜5のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤。
- 熱可塑性ウレタン樹脂(F)のウレア基含有量が0.06mmol/g以下である請求項1〜6のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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