JP2020009722A - ニッケル金属水素化物電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】集電箔塗工型の電極を有するニッケル金属水素化物電池の電池特性を向上させ得る技術を提供すること。【解決手段】正極材料を含有し第1集電箔の一方の面に形成されている正極活物質層と、水素吸蔵合金を含有し第2集電箔の一方の面に形成されている負極活物質層と、前記正極活物質層と前記負極活物質層との間に介在するセパレータとを具備し、前記正極材料は、水酸化ニッケルを含有する正極活物質粒子と、コバルト及びリチウムを含有し前記正極活物質粒子に形成されているコート層とを有し、前記正極活物質層の目付量は45mg/cm2以下であり、前記正極活物質層の密度は2.5g/cm3以上であり、前記正極活物質層に作用する面圧は0.2〜1.5MPaの範囲内である、ニッケル金属水素化物電池。【選択図】なし
Description
本発明は、ニッケル金属水素化物電池に関するものである。
ニッケル金属水素化物電池は、正極活物質として水酸化ニッケルなどのニッケル酸化化合物を有する正極と、負極活物質として水素吸蔵合金を有する負極と、アルカリ金属水溶液からなる電解液とを具備する二次電池である。以下、必要に応じて、正極と負極とを総称して電極という。また、必要に応じて、正極活物質と負極活物質とを総称して活物質といい、正極活物質層と負極活物質層とを総称して活物質層という。
ニッケル金属水素化物電池の性能を向上させるべく、種々の検討が行われている。ニッケル金属水素化物電池の性能を向上させるための方策の一つとして、活物質と集電体との距離を近づけることが考えられる。
ニッケル金属水素化物電池の電極用集電体として、多孔質のものを用いる技術が知られている。
特許文献1には、多孔質の発泡ニッケル基板に、ニッケル水酸化物を主成分とするペースト状混練物を充填し、乾燥後に加圧成形した、ニッケル金属水素化物電池用の正極板が開示されている。特許文献1には、板状の発泡心材にニッケルメッキを施した後、さらに加熱等して当該発泡心材を除去することで、当該発泡ニッケル基板が得られる旨が開示されている。
特許文献1には、多孔質の発泡ニッケル基板に、ニッケル水酸化物を主成分とするペースト状混練物を充填し、乾燥後に加圧成形した、ニッケル金属水素化物電池用の正極板が開示されている。特許文献1には、板状の発泡心材にニッケルメッキを施した後、さらに加熱等して当該発泡心材を除去することで、当該発泡ニッケル基板が得られる旨が開示されている。
また、例えば、特許文献2の〔0039〕段落には、負極芯体、つまり負極集電体としてパンチングメタルを使用できる旨、及び、負極合剤は負極芯体の貫通孔内に充填されかつ負極芯体の両面上にも層状をなす旨が記載されている。
特許文献3の〔0012〕段落には、負極用の公知の導電性支持体、つまり負極集電体として、繊維状ニッケル、発泡ニッケルなどの三次元導電性支持体、パンチングメタル、エキスパンドメタル、金属ネットなどの二次元導電性支持体が例示されている。以下、必要に応じて、上記した特許文献1〜特許文献3に紹介されているような、多孔質の集電体を多孔質集電体と略し、当該多孔質集電体を用いた電極を多孔質集電体型の電極と称する。
特許文献3の〔0012〕段落には、負極用の公知の導電性支持体、つまり負極集電体として、繊維状ニッケル、発泡ニッケルなどの三次元導電性支持体、パンチングメタル、エキスパンドメタル、金属ネットなどの二次元導電性支持体が例示されている。以下、必要に応じて、上記した特許文献1〜特許文献3に紹介されているような、多孔質の集電体を多孔質集電体と略し、当該多孔質集電体を用いた電極を多孔質集電体型の電極と称する。
多孔質集電体型の電極において、活物質は導電性に優れる多孔質集電体の細孔に充填される。したがって多孔質集電体型の電極においては、多孔質集電体自体が電極の厚さ方向に三次元的に分布して活物質の導電パスを形成するため、活物質と多孔質集電体との距離は近い。つまり、多孔質集電体は、電極に優れた導電性を付与すると考えられる。
ところで、上記した多孔質集電体にかえて、一般的なリチウムイオン二次電池の電極のように、金属箔等、箔状の集電体を用いる場合には、活物質を含むスラリーを集電体上に塗工して、活物質を形成することが想定される。以下、必要に応じて、この種の電極の製造様式を集電箔塗工型と称し、箔状の集電体を集電箔と称する。
本発明の発明者は、集電箔塗工型の電極を使用し電池性能に優れるニッケル金属水素化物電池を製造することを志向した。そして、集電箔塗工型の電極は、多孔質集電体型の電極とは、活物質と集電体との位置関係の点で大きく異なることに着目した。
既述したように、多孔質集電体型の電極においては、集電体は電極の厚さ方向に三次元的に分布するために、活物質層の表面から集電体までの距離は比較的近い。これに対して、集電箔塗工型の電極においては、活物質層は平たい集電箔上に積層された状態にあるため、活物質層の多くの部分は、電極の厚さ方向において、集電箔と遠く離れた位置にあるといえる。このため、集電箔塗工型の電極においては、活物質層の厚さが厚ければ厚い程、活物質層に含まれる活物質のうち集電箔から遠く離れたものが増加するといえる。活物質と集電箔とが大きく離れていれば、電極の導電性が損なわれ、ニッケル金属水素化物電池の電池性能に悪影響を及ぼすと推測される。
一方、活物質層の密度を一定とした条件下では、活物質層が薄ければ薄い程、集電箔上に形成される活物質層の量が少なくなり、電極に含まれる活物質の量が少なくなるといえる。電極に含まれる活物質の量が少なければ、ニッケル金属水素化物電池の出力が低下すると推測される。
一方、活物質層の密度を一定とした条件下では、活物質層が薄ければ薄い程、集電箔上に形成される活物質層の量が少なくなり、電極に含まれる活物質の量が少なくなるといえる。電極に含まれる活物質の量が少なければ、ニッケル金属水素化物電池の出力が低下すると推測される。
本発明の発明者は、このような集電箔塗工型の電極を用いる場合には、多孔質集電体型の電極を用いる場合とは異なる思想でニッケル金属水素化物電池を設計する必要があると考えた。そして、電池設計を最適化することで、集電箔塗工型のニッケル金属水素化物電池の電池特性を向上させることを志向した。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、集電箔塗工型の電極を有するニッケル金属水素化物電池の電池特性を向上させ得る技術を提供することを目的とする。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、集電箔塗工型の電極を有するニッケル金属水素化物電池の電池特性を向上させ得る技術を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、電池設計を最適化するための要素として、正極及びセパレータに着目した。そして、これらの組成や構造的特性、ニッケル金属水素化物電池内での状態を様々に変更した数多くのニッケル金属水素化物電池を実際に製造し、その電池特性を評価することを繰り返して、ニッケル金属水素化物電池の電池特性に影響する要件を抽出した。そして、当該要件の最適な組み合わせを探究することで本発明を完成した。
すなわち、上記課題を解決する本発明のニッケル金属水素化物電池は、
正極材料を含有し第1集電箔の一方の面に形成されている正極活物質層と、水素吸蔵合金を含有し第2集電箔の一方の面に形成されている負極活物質層と、前記正極活物質層と前記負極活物質層との間に介在するセパレータとを具備し、
前記正極材料は、水酸化ニッケルを含有する正極活物質粒子と、コバルト及びリチウムを含有し前記正極活物質粒子に形成されているコート層とを有し、
前記正極活物質層の目付量は45mg/cm2以下であり、
前記正極活物質層の密度は2.5g/cm3以上であり、
前記正極活物質層に作用する面圧は0.2〜1.5MPaの範囲内である、ニッケル金属水素化物電池である。
正極材料を含有し第1集電箔の一方の面に形成されている正極活物質層と、水素吸蔵合金を含有し第2集電箔の一方の面に形成されている負極活物質層と、前記正極活物質層と前記負極活物質層との間に介在するセパレータとを具備し、
前記正極材料は、水酸化ニッケルを含有する正極活物質粒子と、コバルト及びリチウムを含有し前記正極活物質粒子に形成されているコート層とを有し、
前記正極活物質層の目付量は45mg/cm2以下であり、
前記正極活物質層の密度は2.5g/cm3以上であり、
前記正極活物質層に作用する面圧は0.2〜1.5MPaの範囲内である、ニッケル金属水素化物電池である。
本発明のニッケル金属水素化物電池は、集電箔塗工型の電極を有し、かつ、電池特性の向上したものである。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「a〜b」は、下限a及び上限bをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに、これらの数値範囲内から任意に選択した数値を、新たな上限や下限の数値とすることができる。
本発明のニッケル金属水素化物電池は、正極材料を含有し第1集電箔の一方の面に形成されている正極活物質層と、水素吸蔵合金を含有し第2集電箔の一方の面に形成されている負極活物質層と、前記正極活物質層と前記負極活物質層との間に介在するセパレータとを具備するものであり、かつ、以下の要件(a)〜(d)の全てを満たすものである。
(a)前記正極材料は、水酸化ニッケルを含有する正極活物質粒子と、コバルト及びリチウムを含有し前記正極活物質粒子に形成されているコート層とを有し、
(b)前記正極活物質層の目付量は45mg/cm2以下であり、
(c)前記正極活物質層の密度は2.5g/cm3以上であり、
(d)前記正極活物質層に作用する面圧は0.2〜1.5MPaの範囲内である。
以下、本発明のニッケル金属水素化物電池を構成要素毎に説明する。以下、必要に応じて、第1集電箔及び第2集電箔を総称して集電箔という。
(a)前記正極材料は、水酸化ニッケルを含有する正極活物質粒子と、コバルト及びリチウムを含有し前記正極活物質粒子に形成されているコート層とを有し、
(b)前記正極活物質層の目付量は45mg/cm2以下であり、
(c)前記正極活物質層の密度は2.5g/cm3以上であり、
(d)前記正極活物質層に作用する面圧は0.2〜1.5MPaの範囲内である。
以下、本発明のニッケル金属水素化物電池を構成要素毎に説明する。以下、必要に応じて、第1集電箔及び第2集電箔を総称して集電箔という。
<正極活物質層>
正極活物質層は、第1集電箔の一方の面に形成される。正極活物質層は、正極材料、並びに必要に応じて正極添加剤、結着剤及び導電助剤を含む。
本発明のニッケル金属水素化物電池における正極材料は、(a)水酸化ニッケルを含有する正極活物質粒子と、コバルト及びリチウムを含有し当該正極活物質粒子に形成されているコート層とを有する。
正極活物質層は、第1集電箔の一方の面に形成される。正極活物質層は、正極材料、並びに必要に応じて正極添加剤、結着剤及び導電助剤を含む。
本発明のニッケル金属水素化物電池における正極材料は、(a)水酸化ニッケルを含有する正極活物質粒子と、コバルト及びリチウムを含有し当該正極活物質粒子に形成されているコート層とを有する。
正極活物質粒子は、水酸化ニッケルを含有すれば良く、例えば水酸化ニッケルだけで構成されても良いし、金属をドープした水酸化ニッケルで構成されても良い。水酸化ニッケルにドープする金属として、マグネシウム、カルシウムなどの第2族元素、コバルト、ロジウム、イリジウムなどの第9族元素、亜鉛、カドミウムなどの第12族元素を例示できる。このうち、コバルト及び亜鉛の一方を選択するのが好ましく、両方を選択するのがより好ましい。当該ドープ元素は、正極活物質層の導電性や耐久性向上に寄与すると考えられる。
正極活物質粒子は、文字通り粒子状をなす。正極活物質粒子の平均粒子径は特に問わないが、好ましい範囲として、1〜100μmの範囲内、3〜50μmの範囲内、5〜30μmの範囲内が例示される。なお、本明細書において、平均粒子径とは、一般的なレーザー回折式粒度分布計を用いた測定におけるD50の値を意味する。
正極活物質粒子には、コート層が形成される。コート層は、コバルト及びリチウムを含有する。このうちコバルトは、コート層において、オキシ水酸化コバルトやコバルト水酸化物等のコバルト化合物として存在すると考えられる。コート層中のリチウムは、当該コバルト化合物に取り込まれた状態で存在すると考えられる。
このようなコート層、すなわちコバルト及びリチウムを含有するコート層は導電性に優れるため、本発明のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層には、当該コートを有する正極材料によって、高性能の導電ネットワークが形成されると考えられる。当該導電ネットワークは水酸化ニッケルに隣接するため、本発明のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層には優れた導電性が付与され、当該正極活物質層を含む本発明のニッケル金属水素化物電池にもまた、優れた導電性が付与される。
このようなコート層、すなわちコバルト及びリチウムを含有するコート層は導電性に優れるため、本発明のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層には、当該コートを有する正極材料によって、高性能の導電ネットワークが形成されると考えられる。当該導電ネットワークは水酸化ニッケルに隣接するため、本発明のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層には優れた導電性が付与され、当該正極活物質層を含む本発明のニッケル金属水素化物電池にもまた、優れた導電性が付与される。
本発明の正極材料におけるコバルトの含有量は、1〜10質量%が好ましく、2〜7質量%がより好ましく、3〜7質量%がさらに好ましい。
本発明の正極材料におけるリチウムの含有量は、0.01〜0.3質量%が好ましく、0.04〜0.2質量%がより好ましく、0.07〜0.1質量%がさらに好ましい。
本発明の正極材料は、上記したコバルト及びリチウムに加えて、ナトリウム等、リチウム以外のアルカリ金属を含み得る。本発明の正極材料におけるリチウム以外のアルカリ金属の含有量は、0.01〜1質量%が好ましく、0.1〜0.6質量%がより好ましく、0.2〜0.5質量%がさらに好ましい。
本発明の正極材料におけるリチウムの含有量は、0.01〜0.3質量%が好ましく、0.04〜0.2質量%がより好ましく、0.07〜0.1質量%がさらに好ましい。
本発明の正極材料は、上記したコバルト及びリチウムに加えて、ナトリウム等、リチウム以外のアルカリ金属を含み得る。本発明の正極材料におけるリチウム以外のアルカリ金属の含有量は、0.01〜1質量%が好ましく、0.1〜0.6質量%がより好ましく、0.2〜0.5質量%がさらに好ましい。
正極活物質層には、正極活物質粒子が正極活物質層全体の質量に対して、75〜99質量%で含まれるのが好ましく、80〜97質量%で含まれるのがより好ましく、85〜95質量%で含まれるのがさらに好ましい。
なお、正極活物質粒子に形成されるコート層は薄い層であると考えられるため、当該正極活物質粒子の好ましい量は、正極材料の好ましい量と読み替えても良い。
なお、正極活物質粒子に形成されるコート層は薄い層であると考えられるため、当該正極活物質粒子の好ましい量は、正極材料の好ましい量と読み替えても良い。
正極添加剤は、ニッケル金属水素化物電池の電池特性を向上させるために正極活物質層に添加されるものである。正極添加剤としては、ニッケル金属水素化物電池の正極添加剤として用いられるものであれば限定されない。具体的な正極添加剤として、Nb2O5などのニオブ化合物、WO2、WO3、Li2WO4、Na2WO4及びK2WO4などのタングステン化合物、Yb2O3などのイッテルビウム化合物、TiO2などのチタン化合物、Y2O3などのイットリウム化合物、ZnOなどの亜鉛化合物、CaO、Ca(OH)2及びCaF2などのカルシウム化合物、並びに、その他の希土類酸化物を例示できる。
正極活物質層には、正極添加剤が正極活物質層全体の質量に対して、0.1〜10質量%で含まれるのが好ましく、0.5〜5質量%で含まれるのがより好ましい。
結着剤は活物質などを集電箔の表面に繋ぎ止める役割を果たすものである。結着剤としては、ニッケル金属水素化物電池の電極用結着剤として用いられるものであれば限定されない。具体的な結着剤として、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン及びフッ素ゴムなどの含フッ素樹脂、ポリプロピレン及びポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリイミド及びポリアミドイミドなどのイミド系樹脂、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、スチレンブタジエンゴムなどの共重合体、並びに、(メタ)アクリル酸誘導体をモノマー単位として含有する、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸及びポリメタクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル系樹脂を例示できる。
活物質層には、結着剤が活物質層全体の質量に対して、0.1〜15質量%で含まれるのが好ましく、0.3〜10質量%で含まれるのがより好ましく、0.5〜7質量%で含まれるのがさらに好ましい。結着剤が少なすぎると電極の成形性が低下し、また、結着剤が多すぎると電極のエネルギー密度が低くなるためである。
導電助剤は、電極の導電性を高めるために添加される。そのため、導電助剤は、電極の導電性が不足する場合に任意に加えればよく、電極の導電性が十分に優れている場合には加えなくても良い。導電助剤は、粉末状態で活物質層に添加してもよいし、それ以外の状態で活物質層に添加してもよい。例えば負極であれば、メッキ等の方法により、負極活物質粒子の表面を被覆した状態で負極活物質層に添加してもよい。導電助剤としては化学的に不活性な電子伝導体であれば良い。具体的な導電助剤としては、コバルト、ニッケル、銅などの金属、コバルト酸化物などの金属酸化物、及びコバルト水酸化物などの金属水酸化物、カーボンブラック、黒鉛、炭素繊維などの炭素材料が例示される。
活物質層には、導電助剤が活物質層全体の質量に対して、0.1〜20質量%で含まれるのが好ましい。正極活物質層には、導電助剤が正極活物質層全体の質量に対して、0.1〜10質量%で含まれるのが好ましく、0.3〜7質量%で含まれるのがより好ましく、0.5〜5質量%で含まれるのがさらに好ましい。負極活物質層には、導電助剤が負極活物質層全体の質量に対して、0.1〜5質量%で含まれるのが好ましく、0.2〜3質量%で含まれるのがより好ましく、0.3〜1質量%で含まれるのがさらに好ましい。導電助剤が少なすぎると効率のよい導電パスを形成できず、また、導電助剤が多すぎると活物質層の成形性が悪くなるとともに電極のエネルギー密度が低くなるためである。
ニッケル金属水素化物電池の各種電池構成要素のうち、活物質層の構造的特性はニッケル金属水素化物電池の電池性能に少なからず影響すると考えられる。本発明では、電池性能の向上を図るべく、正極活物質層の(b)目付量、(c)密度及び(d)面圧を最適な範囲に規定する。
なお、このうち(b)目付量及び(c)密度については、ニッケル金属水素化物電池を組む前の正極の状態での目付量及び密度と捉えても良いし、ニッケル金属水素化物電池中での目付量及び密度と捉えても良い。正極活物質層の(b)目付量及び(c)密度は、ニッケル金属水素化物電池内においても大きく変化し難いためである。
(d)面圧についてはニッケル金属水素化物電池中での面圧を意味する。
なお、このうち(b)目付量及び(c)密度については、ニッケル金属水素化物電池を組む前の正極の状態での目付量及び密度と捉えても良いし、ニッケル金属水素化物電池中での目付量及び密度と捉えても良い。正極活物質層の(b)目付量及び(c)密度は、ニッケル金属水素化物電池内においても大きく変化し難いためである。
(d)面圧についてはニッケル金属水素化物電池中での面圧を意味する。
本発明のニッケル金属水素化物電池において、(b)正極活物質層の目付量は45mg/cm2以下である。当該目付量とは、正極活物質層の単位面積あたりの質量を意味する。当該単位面積とは、集電箔の一方の面に形成された正極活物質層のうち、当該集電箔に接する面の面積1cm2を意味する。当該単位面積は、集電箔の一方の面のうち正極活物質層が塗工される領域の面積と読み替えても良い。
本発明のニッケル金属水素化物電池において、正極活物質層の目付量に好ましい下限値はないが、強いて挙げるとすると、20mg/cm2以上、25mg/cm2以上、30mg/cm2以上、の各範囲が挙げられる。
本発明のニッケル金属水素化物電池において、正極活物質層の目付量に好ましい下限値はないが、強いて挙げるとすると、20mg/cm2以上、25mg/cm2以上、30mg/cm2以上、の各範囲が挙げられる。
また、本発明のニッケル金属水素化物電池において、(c)正極活物質層の密度は2.5g/cm3以上である。本発明のニッケル金属水素化物電池において、正極活物質層の密度に好ましい上限値はないが、強いて挙げるとすると、3.0g/cm3以下、2.8g/cm3以下、2.7g/cm3以下、の各範囲が挙げられる。
本発明のニッケル金属水素化物電池において、(d)正極活物質層に作用する面圧は0.2〜1.5MPaの範囲内である。正極活物質層に作用する面圧の好ましい範囲としては、0.25〜1.0MPa、0.3〜0.75MPa、0.4〜0.6MPa、の各範囲が挙げられる。
<負極活物質層>
負極活物質層は、第2集電箔の一方の面に形成される。第2集電箔は、第1集電箔とは別個の集電箔を意味し、第1集電箔と異なる材料や厚さであっても良いが、電池を設計する都合上、第1集電箔と同じものであるのが好ましい。
負極活物質層は、水素吸蔵合金、並びに必要に応じて負極添加剤、結着剤及び導電助剤を含む。なお、結着剤及び導電助剤については既述したとおりである。
負極活物質層は、第2集電箔の一方の面に形成される。第2集電箔は、第1集電箔とは別個の集電箔を意味し、第1集電箔と異なる材料や厚さであっても良いが、電池を設計する都合上、第1集電箔と同じものであるのが好ましい。
負極活物質層は、水素吸蔵合金、並びに必要に応じて負極添加剤、結着剤及び導電助剤を含む。なお、結着剤及び導電助剤については既述したとおりである。
水素吸蔵合金は負極活物質であり、そのまま用いても良いし、導電性のメッキを施して用いても良い。以下、特に断りのない場合、水素吸蔵合金そのもの、及び、導電性のメッキを施した水素吸蔵合金を総称して単に水素吸蔵合金と称する。
水素吸蔵合金とは、基本的に、容易に水素と反応するものの、水素の放出能力に劣る金属Aと、水素と反応しにくいものの、水素の放出能力に優れる金属Bとの合金である。Aとしては、Mgなどの第2族元素、Sc、ランタノイドなどの第3族元素、Ti、Zrなどの第4族元素、V、Taなどの第5族元素、複数の希土類元素を含有するミッシュメタル(以下、Mmと略すことがある。)、Pdなどを例示できる。また、Bとしては、Fe、Co、Ni、Cr、Pt、Cu、Ag、Mn、Zn、Alなどを例示できる。
具体的な水素吸蔵合金として、六方晶CaCu5型結晶構造を示すAB5型、六方晶MgZn2型若しくは立方晶MgCu2型結晶構造を示すAB2型、立方晶CsCl型結晶構造を示すAB型、六方晶Mg2Ni型結晶構造を示すA2B型、体心立方晶構造を示す固溶体型、並びに、AB5型及びAB2型の結晶構造が組み合わされたAB3型、A2B7型及びA5B19型のものを例示できる。水素吸蔵合金は、以上の結晶構造のうち、1種類を有するものでもよいし、また、以上の結晶構造の複数を有するものでもよい。
AB5型水素吸蔵合金として、LaNi5、CaCu5、MmNi5を例示できる。AB2型水素吸蔵合金として、MgZn2、ZrNi2、ZrCr2を例示できる。AB型水素吸蔵合金として、TiFe、TiCoを例示できる。A2B型水素吸蔵合金として、Mg2Ni、Mg2Cuを例示できる。固溶体型水素吸蔵合金として、Ti−V、V−Nb、Ti−Crを例示できる。AB3型水素吸蔵合金として、CeNi3を例示できる。A2B7型水素吸蔵合金として、Ce2Ni7を例示できる。A5B19型水素吸蔵合金として、Ce5Co19、Pr5Co19を例示できる。上記の各結晶構造において、一部の金属を、他の1種類若しくは複数種類の金属又は元素で置換してもよい。
また、ニッケル金属水素化物電池用の負極活物質として、希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金が知られている。この種の水素吸蔵合金は、希土類元素、Mg及びNiを含むものであり、A2B7型の水素吸蔵合金、A5B19型の水素吸蔵合金、AB3型の水素吸蔵合金と呼ばれるものの総称である。
当該希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金における希土類元素としては、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを例示できる。当該水素吸蔵合金には、その他の金属元素が存在してもよく、その他の金属元素として、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Cr、Pt、Cu、Ag、Ti、Zr、V、Taを例示できる。当該希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金としては、Niを60〜70質量%で含有する水素吸蔵合金が好ましい。
当該希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金における希土類元素としては、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを例示できる。当該水素吸蔵合金には、その他の金属元素が存在してもよく、その他の金属元素として、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Cr、Pt、Cu、Ag、Ti、Zr、V、Taを例示できる。当該希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金としては、Niを60〜70質量%で含有する水素吸蔵合金が好ましい。
水素吸蔵合金は、粉砕して、一定程度の粒子径に調製した粉末状のものが好ましい。水素吸蔵合金の平均粒子径としては1〜100μmの範囲内が好ましく、3〜70μmの範囲内がより好ましく、5〜50μmの範囲内がさらに好ましく、5〜30μmの範囲内が特に好ましく、5〜15μmの範囲内が最も好ましい。
負極活物質層には、負極活物質が負極活物質層全体の質量に対して、85〜99質量%で含まれるのが好ましく、90〜98質量%で含まれるのがより好ましい。
負極添加剤は、ニッケル金属水素化物電池の電池特性を向上させるために負極活物質層に添加されるものである。負極添加剤としては、ニッケル金属水素化物電池の負極添加剤として用いられるものであれば限定されない。具体的な負極添加剤として、CeF3及びYF3などの希土類元素のフッ化物、Bi2O3及びBiF3などのビスマス化合物、In2O3及びInF3などのインジウム化合物、並びに、正極添加剤として例示した化合物を挙げることができる。
負極活物質層に対する負極添加剤の配合量の好ましい範囲は、負極活物質層全体の質量に対する負極添加剤の質量の比率が0.1〜10質量%となる範囲であるのが好ましく、0.5〜5質量%となる範囲であるのがより好ましい。
<集電箔>
集電箔は、ニッケル金属水素化物電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子伝導体をいう。集電箔の材料は、使用する活物質すなわち水酸化ニッケル及び/又は水素吸蔵合金に適した電圧に耐え得る金属であれば特に制限はない。集電箔の材料としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電箔としては上記の材料を箔状にしたものを用いても良いし、当該箔を公知の保護層で被覆したものや、当該箔の表面を公知の方法で処理したものを用いても良い。集電箔の材料としては、ニッケル、又は、ニッケルメッキを施した金属材料が好ましい。
集電箔は、ニッケル金属水素化物電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子伝導体をいう。集電箔の材料は、使用する活物質すなわち水酸化ニッケル及び/又は水素吸蔵合金に適した電圧に耐え得る金属であれば特に制限はない。集電箔の材料としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電箔としては上記の材料を箔状にしたものを用いても良いし、当該箔を公知の保護層で被覆したものや、当該箔の表面を公知の方法で処理したものを用いても良い。集電箔の材料としては、ニッケル、又は、ニッケルメッキを施した金属材料が好ましい。
なお、本発明でいう箔状とは、表面が平坦面となった平たい形状を指し、所謂シート状、フィルム状、平板状等の形態を含む概念である。集電箔の厚みは1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。集電箔の幅及び長さは、集電箔の厚みよりも大きく、集電箔の厚みの10倍以上であるのが好ましく、100倍以上であるのがより好ましい。なお、本発明のニッケル金属水素化物電池における集電箔は、多孔質集電体とは異なり、細孔を有さないものとする。
<セパレータ>
セパレータは、正極活物質層と負極活物質層とを隔離して、両極の接触による短絡を防止しつつ、電解液の貯留空間及び通路を提供するものである。セパレータとしては、公知のものを採用すればよく、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド(Aromatic polyamide)、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂、セルロース、アミロース等の多糖類、フィブロイン、ケラチン、リグニン、スベリン等の天然高分子、セラミックスなどの電気絶縁性材料を1種若しくは複数用いた多孔体、不織布、織布などを挙げることができる。また、セパレータは多層構造としてもよい。
セパレータは、正極活物質層と負極活物質層とを隔離して、両極の接触による短絡を防止しつつ、電解液の貯留空間及び通路を提供するものである。セパレータとしては、公知のものを採用すればよく、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド(Aromatic polyamide)、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂、セルロース、アミロース等の多糖類、フィブロイン、ケラチン、リグニン、スベリン等の天然高分子、セラミックスなどの電気絶縁性材料を1種若しくは複数用いた多孔体、不織布、織布などを挙げることができる。また、セパレータは多層構造としてもよい。
ところで、セパレータの細孔は、ニッケル金属水素化物電池内における各種要素の通過を許容する必要がある。当該要素としては、電解液に含まれる水や水酸化物イオン、ニッケル金属水素化物電池の充放電等で生じたガス等が挙げられる。
これら各種要素の通過し易さは、セパレータの表面状態や空隙率等に応じて種々に異なると考えられる。そして、セパレータに対する各種要素の通過し易さは、ニッケル金属水素化物電池の電池性能に影響を与え得ると考えられる。このため、ニッケル金属水素化物電池内でのセパレータの性状には好ましい範囲があると考えられる。
これら各種要素の通過し易さは、セパレータの表面状態や空隙率等に応じて種々に異なると考えられる。そして、セパレータに対する各種要素の通過し易さは、ニッケル金属水素化物電池の電池性能に影響を与え得ると考えられる。このため、ニッケル金属水素化物電池内でのセパレータの性状には好ましい範囲があると考えられる。
セパレータは、表面に親水化処理が施されていることが好ましい。親水化処理としては、スルホン化処理、コロナ処理、フッ素ガス処理、プラズマ処理を例示できる。ニッケル金属水素化物電池の電解液は、アルカリ水溶液を主成分とするため、セパレータの表面に親水化処理を施すことで、セパレータに対する各種要素の通過し易さが向上する。なお、後述する実施例の欄で説明するように、当該親水化処理はスルホン化処理であるのが好ましい。
ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率の好ましい範囲としては、62%を超え77%未満、63%以上76%以下、64%以上75%以下、64%を超え75%未満、の各範囲が挙げられる。
セパレータの空隙率とは、セパレータにおいて空隙が占める体積百分率を意味する。ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率としては、実測値を採用しても良いし、計算値を採用しても良い。
セパレータの空隙率とは、セパレータにおいて空隙が占める体積百分率を意味する。ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率としては、実測値を採用しても良いし、計算値を採用しても良い。
なお、一般に、セパレータはニッケル金属水素化物電池において圧縮された状態となる。したがって、本発明においては、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率とは、使用前のセパレータの空隙率ではなく、圧縮された状態にあるセパレータの空隙率を意味する。
セパレータの空隙率は、例えば水銀圧入法等の公知の方法によって測定できる。また、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は、例えば、圧縮前のセパレータの空隙率とセパレータの圧縮率とを基に算出することができる。
セパレータの空隙率は、例えば水銀圧入法等の公知の方法によって測定できる。また、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は、例えば、圧縮前のセパレータの空隙率とセパレータの圧縮率とを基に算出することができる。
本発明のニッケル金属水素化物電池におけるセパレータの単位面積あたりの質量の好ましい範囲としては、40g/m2未満、37g/m2以下、35g/m2以下、32g/m2以下の各範囲が挙げられる。セパレータの単位面積あたりの質量に特に下限はないが、強いて挙げるとすれば、20g/m2以上、25g/m2以上の各範囲が挙げられる。
なお、本明細書において、セパレータの単位面積あたりの質量とは、セパレータのうち正極活物質層や負極活物質層に接する面の単位面積あたりの、セパレータの質量を意味する。セパレータの厚みとは、当該接する面に垂直な方向におけるセパレータの厚みを意味する。
なお、本明細書において、セパレータの単位面積あたりの質量とは、セパレータのうち正極活物質層や負極活物質層に接する面の単位面積あたりの、セパレータの質量を意味する。セパレータの厚みとは、当該接する面に垂直な方向におけるセパレータの厚みを意味する。
本発明のニッケル金属水素化物電池におけるセパレータの圧縮率の好ましい範囲としては、2%を超え41%未満、3%以上37%以下、10%以上30%以下、15%以上25%以下、の各範囲が挙げられる。なお、当該圧縮率は、圧縮前のセパレータの厚さを基準とした、セパレータの圧縮量(厚さ)の百分率であり、100−100×(圧縮後のセパレータの厚み/圧縮前のセパレータの厚み)で表される。
本発明のニッケル金属水素化物電池におけるセパレータの厚みの好ましい範囲としては、85μmを超え160μm未満、90μm以上157μm以下、91μm以上155μm以下、110μm以上120μm以下、の各範囲が挙げられる。なお、ここでいうセパレータの厚みとは、ニッケル金属水素化物電池において圧縮状態にあるセパレータの厚みを意味する。
セパレータは多孔体であり、比較的変形し易い。このため、セパレータの厚みは、圧縮状態にある厚み、すなわち、ニッケル金属水素化物電池内における厚みで表現するのが適当である。
セパレータは多孔体であり、比較的変形し易い。このため、セパレータの厚みは、圧縮状態にある厚み、すなわち、ニッケル金属水素化物電池内における厚みで表現するのが適当である。
なお、本発明のニッケル金属水素化物電池におけるセパレータとしては、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンの繊維を材料とした不織布を用いるのが好ましい。これは以下の理由による。
不織布のセパレータにおいては、空隙率以外にも、繊維径等の、セパレータに対する各種要素の通過し易さに影響を及ぼし得る要素がある。
本発明の発明者は、多種多様なセパレータを用いてニッケル金属水素化物電池を製造し、その性能を実際に評価した。その結果、ポリオレフィンの繊維を材料とした不織布をセパレータとして用いる場合、本発明のニッケル金属水素化物電池の電池性能に影響を及ぼすセパレータの要素として、ほぼ空隙率のみを考慮すれば足ることを見出した。すなわち、本発明のニッケル金属水素化物電池にこの種のセパレータを用いる場合には、電池設計を容易に行い得る利点がある。そしてこの点において、ポリオレフィンの繊維を材料とした不織布は、本発明のニッケル金属水素化物電池用のセパレータとして適しているといえる。
本発明の発明者は、多種多様なセパレータを用いてニッケル金属水素化物電池を製造し、その性能を実際に評価した。その結果、ポリオレフィンの繊維を材料とした不織布をセパレータとして用いる場合、本発明のニッケル金属水素化物電池の電池性能に影響を及ぼすセパレータの要素として、ほぼ空隙率のみを考慮すれば足ることを見出した。すなわち、本発明のニッケル金属水素化物電池にこの種のセパレータを用いる場合には、電池設計を容易に行い得る利点がある。そしてこの点において、ポリオレフィンの繊維を材料とした不織布は、本発明のニッケル金属水素化物電池用のセパレータとして適しているといえる。
更に、本発明の発明者は、セパレータに関する検討を重ねた結果、セパレータとしては上記ポリオレフィンの繊維を材料とした不織布をスルホン化処理したものを用いるのが好ましいことを見出した。詳細は実施例の欄で説明するが、当該セパレータを用いることで本発明のニッケル金属水素化物電池の放電抵抗が低減する。
<電極>
本発明のニッケル金属水素化物電池において、第1集電箔の一方の面には正極活物質層が形成され、第2集電箔の一方の面には負極活物質層が形成される。第1集電箔の他方の面には活物質層が形成されても良いし、形成されなくても良い。同様に、第2集電箔の他方の面には活物質層が形成されても良いし、形成されなくても良い。
換言すると、本発明のニッケル金属水素化物電池において、第1集電箔の他方の面に形成される活物質層は、正極活物質層であっても良いし、負極活物質層であっても良いし、当該他方の面には活物質層が形成されなくても良い。同様に、第2集電箔の他方の面に形成される活物質層は、負極活物質層であっても良いし正極活物質層であっても良いし、当該他方の面には活物質層が形成されなくても良い。
本発明のニッケル金属水素化物電池において、第1集電箔の一方の面には正極活物質層が形成され、第2集電箔の一方の面には負極活物質層が形成される。第1集電箔の他方の面には活物質層が形成されても良いし、形成されなくても良い。同様に、第2集電箔の他方の面には活物質層が形成されても良いし、形成されなくても良い。
換言すると、本発明のニッケル金属水素化物電池において、第1集電箔の他方の面に形成される活物質層は、正極活物質層であっても良いし、負極活物質層であっても良いし、当該他方の面には活物質層が形成されなくても良い。同様に、第2集電箔の他方の面に形成される活物質層は、負極活物質層であっても良いし正極活物質層であっても良いし、当該他方の面には活物質層が形成されなくても良い。
つまり本発明のニッケル金属水素化物電池において、第1集電箔は、片面塗工型の正極を構成しても良いし、両面塗工型の正極を構成しても良いし、双極型電極を構成しても良い。また、第2集電箔は片面塗工型の負極を構成しても良いし、両面塗工型の負極を構成しても良いし、双極型電極を構成しても良い。
以下、必要に応じて、第1集電箔の上記他方の面に形成される負極活物質層を第2の負極活物質層と称し、第2集電箔の上記一方の面に形成される負極活物質層と区別する。また、必要に応じて、第2集電箔の他方の面に形成される正極活物質層を第2の正極活物質層と称し、第1集電箔の上記一方の面に形成される正極活物質層と区別する。
また、必要に応じて、本発明のニッケル金属水素化物電池において、第1集電箔が正極を構成し第2集電箔が負極を構成する態様を第1態様と称し、第1集電箔及び第2集電箔が各々双極型電極を構成する態様を第2態様と称する。
以下、必要に応じて、第1集電箔の上記他方の面に形成される負極活物質層を第2の負極活物質層と称し、第2集電箔の上記一方の面に形成される負極活物質層と区別する。また、必要に応じて、第2集電箔の他方の面に形成される正極活物質層を第2の正極活物質層と称し、第1集電箔の上記一方の面に形成される正極活物質層と区別する。
また、必要に応じて、本発明のニッケル金属水素化物電池において、第1集電箔が正極を構成し第2集電箔が負極を構成する態様を第1態様と称し、第1集電箔及び第2集電箔が各々双極型電極を構成する態様を第2態様と称する。
第1態様において、ニッケル金属水素化物電池を構成する各層は、第1集電箔、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層、第2集電箔の順に積層され、積層体を構成する。これを第1態様における最小の構成単位とする。既述したように、第1集電箔の他方の面つまり正極活物質層が形成されていない面には、活物質層を形成しなくても良いし、又は、正極活物質層を形成しても良い。同様に、第2集電箔の他方の面つまり負極活物質層が形成されていない面には、活物質層を形成しなくても良いし、又は、負極活物質層を形成しても良い。
第1態様における各層の積層体は、上記の最小単位を含めば良く、例えば図1に示すように、正極活物質層11、第1集電箔10、正極活物質層11、セパレータ50、負極活物質層21、第2集電箔20、負極活物質層21、セパレータ50、正極活物質層11、第1集電箔10、正極活物質層11…等と当該第1態様の最小の構成単位を繰り返しても良い。
第1態様においては、このうち、正極活物質層11、第1集電箔10及び正極活物質層11が積層された部分が正極1を構成する。また、負極活物質層21、第2集電箔20及び負極活物質層21が積層された部分が負極2を構成する。
第1態様においては、このうち、正極活物質層11、第1集電箔10及び正極活物質層11が積層された部分が正極1を構成する。また、負極活物質層21、第2集電箔20及び負極活物質層21が積層された部分が負極2を構成する。
なお、上記積層体の先頭又は末端は、活物質層であっても良いし、集電箔であっても良い。つまり、第1態様における各層の積層体は、片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極のみで構成しても良いし、両面塗工型の正極及び両面塗工型の負極のみで構成しても良いし、両面塗工型の正極、両面塗工型の負極、片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極から選択した複数の電極で構成しても良い。
第2態様においては、ニッケル金属水素化物電池を構成する各層は、第2の負極活物質層、第1集電箔、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層、第2集電箔、第2の正極活物質層、の順に積層され、積層体を構成する。これを第2態様における最小の構成単位とする。
第2態様における各層の積層体は、上記の最小単位を含めば良く、例えば図2に示すように、第2の負極活物質層22、第1集電箔10、正極活物質層11、セパレータ50、負極活物質層21、第2集電箔20、第2の正極活物質層12、セパレータ50、第2の負極活物質層22、第1集電箔10、正極活物質層11…等と、当該第2態様の最小の構成単位を繰り返しても良い。
第2態様においては、このうち、第2の負極活物質層22、第1集電箔10及び正極活物質層11が積層された部分、及び、負極活物質層21、第2集電箔20、第2の正極活物質層12が積層された部分、が各々双極型電極3を構成する。
第2態様においては、このうち、第2の負極活物質層22、第1集電箔10及び正極活物質層11が積層された部分、及び、負極活物質層21、第2集電箔20、第2の正極活物質層12が積層された部分、が各々双極型電極3を構成する。
なお、上記積層体の先頭又は末端は、活物質層であっても良いし、集電箔であっても良い。つまり、第2態様における各層の積層体は、複数の双極型電極のみで構成しても良いし、複数の双極型電極に加えて片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極の少なくとも一方で構成しても良い。
本発明のニッケル金属水素化物電池は、双極型電極を有するニッケル金属水素化物電池として好適である。本発明のニッケル金属水素化物電池は、既述したように集電箔塗工型のニッケル金属水素化物電池であるため、多孔質集電体型のニッケル金属水素化物電池とは異なり、集電箔を境界として正極活物質層及び負極活物質層が物理的に区画される。このため、同じ集電箔の一方の面に正極活物質層を形成し、他方の面に負極活物質層を形成する、双極型電極の製造を容易に行い得る。
<その他>
集電箔の表面に活物質層を形成させるには、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電箔の表面に活物質を塗布すればよい。具体的には、活物質、溶剤、並びに必要に応じて結着剤、導電助剤及び添加剤を混合してスラリーにしてから、当該スラリーを集電箔の表面に塗布後、乾燥する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水を例示できる。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮しても良い。
集電箔の表面に活物質層を形成させるには、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電箔の表面に活物質を塗布すればよい。具体的には、活物質、溶剤、並びに必要に応じて結着剤、導電助剤及び添加剤を混合してスラリーにしてから、当該スラリーを集電箔の表面に塗布後、乾燥する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水を例示できる。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮しても良い。
電解液はアルカリ金属の水酸化物が溶解した水溶液である。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを例示できる。電解液には、1種類のアルカリ金属の水酸化物を含んでいてもよいし、複数種類のアルカリ金属の水酸化物を含んでいてもよい。電解液における、アルカリ金属の水酸化物の濃度としては、2〜10mol/Lが好ましく、3〜9mol/Lがより好ましく、4〜8mol/Lがさらに好ましい。
電解液にアルカリ金属の水酸化物として水酸化リチウムのみを用いる場合には、水酸化リチウムの濃度としては、1.5〜5mol/Lが好ましく、2〜5mol/Lがより好ましく、3〜5mol/Lがさらに好ましい。電解液にアルカリ金属の水酸化物として水酸化ナトリウムのみを用いる場合には、水酸化ナトリウムの濃度としては、1.5〜15mol/Lが好ましく、3〜10mol/Lがより好ましく、4〜8mol/Lがさらに好ましい。電解液にアルカリ金属の水酸化物として水酸化カリウムのみを用いる場合には、水酸化カリウムの濃度としては、1.5〜15mol/Lが好ましく、3〜10mol/Lがより好ましく、4〜8mol/Lがさらに好ましい。
電解液には、ニッケル金属水素化物電池用電解液に採用される公知の添加剤が添加されていてもよい。
本発明のニッケル金属水素化物電池の具体的な製造方法について述べる。
正極、負極又は双極型電極に形成されている正極活物質層と負極活物質層との間に、セパレータを挟装させ電極体とする。集電箔から外部に通ずる端子までを、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてニッケル金属水素化物電池とする。
正極、負極又は双極型電極に形成されている正極活物質層と負極活物質層との間に、セパレータを挟装させ電極体とする。集電箔から外部に通ずる端子までを、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてニッケル金属水素化物電池とする。
本発明のニッケル金属水素化物電池の形状は特に限定されるものでなく、角型、円筒型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用することができる。
本発明のニッケル金属水素化物電池は、車両に搭載してもよい。車両は、その動力源の全部あるいは一部にニッケル金属水素化物電池による電気エネルギーを使用している車両であればよく、例えば、電気車両、ハイブリッド車両などであるとよい。車両にニッケル金属水素化物電池を搭載する場合には、ニッケル金属水素化物電池を複数直列に接続して組電池とするとよい。ニッケル金属水素化物電池を搭載する機器としては、車両以外にも、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。さらに、本発明のニッケル金属水素化物電池は、風力発電、太陽光発電、水力発電その他電力系統の蓄電装置及び電力平滑化装置、船舶等の動力及び/又は補機類の電力供給源、航空機、宇宙船等の動力及び/又は補機類の電力供給源、電気を動力源に用いない車両の補助用電源、移動式の家庭用ロボットの電源、システムバックアップ用電源、無停電電源装置の電源、電動車両用充電ステーションなどにおいて充電に必要な電力を一時蓄える蓄電装置に用いてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
<ニッケル金属水素化物電池の製造>
(実施例1)
〔正極材料〕
ニッケル、コバルト、亜鉛のモル比が94.5、4.5、1.1になるように硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸亜鉛を秤量し、これらを、アンモニウムイオンを含む水酸化ナトリウム水溶液に加えた。この混合液を攪拌し、かつ、pHを13〜14に維持しつつ、水酸化ナトリウム水溶液を徐々に追加した。混合液中に析出した粒子を水で洗浄した後、脱水、乾燥することで正極活物質粒子を得た。当該正極活物質粒子は、水酸化ニッケルを主体とし、コバルト及び亜鉛がドープされたものである。
(実施例1)
〔正極材料〕
ニッケル、コバルト、亜鉛のモル比が94.5、4.5、1.1になるように硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸亜鉛を秤量し、これらを、アンモニウムイオンを含む水酸化ナトリウム水溶液に加えた。この混合液を攪拌し、かつ、pHを13〜14に維持しつつ、水酸化ナトリウム水溶液を徐々に追加した。混合液中に析出した粒子を水で洗浄した後、脱水、乾燥することで正極活物質粒子を得た。当該正極活物質粒子は、水酸化ニッケルを主体とし、コバルト及び亜鉛がドープされたものである。
乾燥後の正極活物質粒子をアンモニア水溶液中に投入し、その反応中のpHを9〜10に維持しながら硫酸コバルト水溶液を加えた。これにより、正極活物質粒子を核として、この核の表面に析出物による層が形成された粒子を得た。当該析出物は水酸化コバルトと考えられる。ついで、この粒子を酸素を含む高温空気中に対流させ、水酸化ナトリウム水溶液及び水酸化リチウム水溶液を噴霧して、加熱処理を施した。これにより、正極活物質粒子の表面の水酸化コバルトが、導電性の高いオキシ水酸化コバルトとなるとともに、オキシ水酸化コバルトの層中にナトリウム及びリチウムが取り込まれ、ナトリウム及びリチウムを含有したコバルト化合物からなるコート層が形成されると考えられる。加熱処理後の粒子を濾取し、水洗いしたのち、60℃で乾燥させて、実施例1の正極材料とした。
リチウム及びコバルト含有量の分析を、実施例1の正極材料を溶解した溶液を用いた原子吸光法で行ったところ、実施例1の正極材料におけるリチウム含有量は概ね0.1質量%程度であり、コバルト含有量は概ね3.7質量%程度であった。ナトリウム含有量は概ね0.3質量%程度であった。
リチウム及びコバルト含有量の分析を、実施例1の正極材料を溶解した溶液を用いた原子吸光法で行ったところ、実施例1の正極材料におけるリチウム含有量は概ね0.1質量%程度であり、コバルト含有量は概ね3.7質量%程度であった。ナトリウム含有量は概ね0.3質量%程度であった。
〔負極活物質〕
希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金として、(La,Sm,Mg,Zr)1.0(Ni,Al)3.6で表されるA2B7水素吸蔵合金を用いた。ICP−AESにより分析した当該水素吸蔵合金のNi含量は62質量%であった。
希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金として、(La,Sm,Mg,Zr)1.0(Ni,Al)3.6で表されるA2B7水素吸蔵合金を用いた。ICP−AESにより分析した当該水素吸蔵合金のNi含量は62質量%であった。
〔負極活物質の細粉砕工程〕
ポリビニルアルコールの水溶液を混合機に入れ、これに水素吸蔵合金の粗粉末を入れて混合した。混合物中の水素吸蔵合金の量は、混合物の固形分濃度が10質量%となる量であった。また、混合物中のポリビニルアルコールの量は、水素吸蔵合金の0.5質量%であった。
ポリビニルアルコールの水溶液を混合機に入れ、これに水素吸蔵合金の粗粉末を入れて混合した。混合物中の水素吸蔵合金の量は、混合物の固形分濃度が10質量%となる量であった。また、混合物中のポリビニルアルコールの量は、水素吸蔵合金の0.5質量%であった。
混合物を大気中でビーズミルに移し、当該ビーズミル中で混合して、水と水素吸蔵合金の細粉末とを含む粉砕生成物を得た。ビーズミルのビーズとしてはジルコニア製のものを用いた。ビーズミルを通過した水素吸蔵合金及び水は、循環用配管を経由して混合機に輸送され、再度ビーズミルに戻された。つまり、水素吸蔵合金及び水はビーズミルと混合機との間を循環し、水素吸蔵合金は繰り返しビーズミルにより粉砕された。以上の工程により得られた粉砕生成物は、水と、水素吸蔵合金粉末と、を含む。粉砕後の水素吸蔵合金粉末の平均粒子径は7μmであった。この粉砕生成物を濾別して、水素吸蔵合金粉末と少量の水とを含む粉砕濾過生成物を得た。当該粉砕濾過生成物を以下のアルカリ処理工程に供した。
〔負極活物質のアルカリ処理工程〕
A)工程
第1アルカリ水溶液として、水酸化ナトリウムを40質量%で含有する水酸化ナトリウム水溶液を準備した。撹拌条件下、第1アルカリ水溶液50質量部に、上記の粉砕濾過生成物50質量部を加えて懸濁液とした。この懸濁液を90℃に加熱して1時間保持し、その後、室温に冷却した。
B)工程
第2アルカリ水溶液として、水酸化ナトリウムを0.4質量%で含有する水酸化ナトリウム水溶液を準備した。A)工程終了後の懸濁液を吸引濾過して、第1アルカリ水溶液から水素吸蔵合金を分離した。吸引濾過を継続した状態で、水素吸蔵合金の上から第2アルカリ水溶液50質量部を注ぎ、水素吸蔵合金を洗浄した 。
C)工程
B)工程の吸引濾過を継続した状態で、水素吸蔵合金の上から水300質量部を注ぎ、水素吸蔵合金を水洗した。水洗後の濾過物全量に、5質量%の過酸化水素水を50質量部加えて20分間撹拌した。その後に吸引濾過を行い、水素吸蔵合金の上から水300質量部を注ぎ、水素吸蔵合金を水洗した。この濾過後の水素吸蔵合金を実施例1の負極活物質として、以下のニッケル金属水素化物電池の製造に用いた。
A)工程
第1アルカリ水溶液として、水酸化ナトリウムを40質量%で含有する水酸化ナトリウム水溶液を準備した。撹拌条件下、第1アルカリ水溶液50質量部に、上記の粉砕濾過生成物50質量部を加えて懸濁液とした。この懸濁液を90℃に加熱して1時間保持し、その後、室温に冷却した。
B)工程
第2アルカリ水溶液として、水酸化ナトリウムを0.4質量%で含有する水酸化ナトリウム水溶液を準備した。A)工程終了後の懸濁液を吸引濾過して、第1アルカリ水溶液から水素吸蔵合金を分離した。吸引濾過を継続した状態で、水素吸蔵合金の上から第2アルカリ水溶液50質量部を注ぎ、水素吸蔵合金を洗浄した 。
C)工程
B)工程の吸引濾過を継続した状態で、水素吸蔵合金の上から水300質量部を注ぎ、水素吸蔵合金を水洗した。水洗後の濾過物全量に、5質量%の過酸化水素水を50質量部加えて20分間撹拌した。その後に吸引濾過を行い、水素吸蔵合金の上から水300質量部を注ぎ、水素吸蔵合金を水洗した。この濾過後の水素吸蔵合金を実施例1の負極活物質として、以下のニッケル金属水素化物電池の製造に用いた。
〔ニッケル金属水素化物電池〕
以下のとおり、実施例1のニッケル金属水素化物電池を製造した。
正極活物質として実施例1の正極材料を95質量部、導電助剤としてコバルト粉末を1質量部、結着剤としてスチレンブタジエンゴムを2質量部、結着剤としてカルボキシメチルセルロースを1質量部、正極添加剤としてY2O3を1質量部、及び適量のイオン交換水を混合して、正極合材スラリーを製造した。
第1集電箔として厚み50μmのニッケル箔を準備した。このニッケル箔の一方の面に、上記正極合材スラリーを膜状に塗布した。正極合材スラリーが塗布されたニッケル箔を乾燥して水を除去し、その後、ニッケル箔をプレスして、第1集電箔の一方の面に正極活物質層が形成された片面塗工型の正極を製造した。同様の方法で、第1集電箔の一方の面と他方の面とに各々正極活物質層が形成された両面塗工型の正極を製造した。
片面塗工型の正極及び両面塗工型の正極における活物質層の目付量は45mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.5g/cm3であった。
なお、当該正極活物質層の目付量は、第1集電箔に形成した正極活物質層の乾燥及びプレス後の面積と質量とを基に算出した値である。当該面積は、正極活物質層のうち第1集電箔に接する面の面積である。正極活物質層の密度は、第1集電箔における正極活物質層の目付量と厚さとを基に算出した値である。両面塗工型の正極については、上記一方の面に形成した正極活物質層、及び、上記他方の面に形成した正極活物質層は同じであり、上記の正極活物質層の目付量及び密度は、各々の正極活物質層についての目付量及び密度を意味する。
以下のとおり、実施例1のニッケル金属水素化物電池を製造した。
正極活物質として実施例1の正極材料を95質量部、導電助剤としてコバルト粉末を1質量部、結着剤としてスチレンブタジエンゴムを2質量部、結着剤としてカルボキシメチルセルロースを1質量部、正極添加剤としてY2O3を1質量部、及び適量のイオン交換水を混合して、正極合材スラリーを製造した。
第1集電箔として厚み50μmのニッケル箔を準備した。このニッケル箔の一方の面に、上記正極合材スラリーを膜状に塗布した。正極合材スラリーが塗布されたニッケル箔を乾燥して水を除去し、その後、ニッケル箔をプレスして、第1集電箔の一方の面に正極活物質層が形成された片面塗工型の正極を製造した。同様の方法で、第1集電箔の一方の面と他方の面とに各々正極活物質層が形成された両面塗工型の正極を製造した。
片面塗工型の正極及び両面塗工型の正極における活物質層の目付量は45mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.5g/cm3であった。
なお、当該正極活物質層の目付量は、第1集電箔に形成した正極活物質層の乾燥及びプレス後の面積と質量とを基に算出した値である。当該面積は、正極活物質層のうち第1集電箔に接する面の面積である。正極活物質層の密度は、第1集電箔における正極活物質層の目付量と厚さとを基に算出した値である。両面塗工型の正極については、上記一方の面に形成した正極活物質層、及び、上記他方の面に形成した正極活物質層は同じであり、上記の正極活物質層の目付量及び密度は、各々の正極活物質層についての目付量及び密度を意味する。
実施例1の負極活物質を98質量部、結着剤としてスチレンブタジエンゴムを1質量部、結着剤としてカルボキシメチルセルロースを1質量部、及び、適量のイオン交換水を混合して、負極合材スラリーを製造した。第2集電箔として厚み50μmのニッケル箔を準備した。このニッケル箔の一方の面に、上記負極合材スラリーを膜状に塗布した。負極合材スラリーが塗布されたニッケル箔を乾燥して水を除去し、その後、ニッケル箔をプレスして、第2集電箔の一方の面に負極活物質層が形成された片面塗工型の負極を製造した。同様の方法で、第2集電箔の一方の面と他方の面とに各々負極活物質層が形成された両面塗工型の負極を製造した。
電解液として、水酸化カリウムの濃度が5.5mol/Lであり、水酸化ナトリウムの濃度が0.5mol/Lであり、水酸化リチウムの濃度が0.5mol/Lである水溶液を準備した。
セパレータとして、スルホン化処理が施されたポリオレフィン繊維製の不織布を準備した。当該セパレータの単位面積あたりの質量は30g/m2であった。
正極と負極とでセパレータを挟持し、電極体とした。
詳しくは、片面塗工型の正極における正極活物質層と両面塗工型の負極における一方の負極活物質層とで第1のセパレータを挟持し、当該両面塗工型の負極における他方の負極活物質層と両面塗工型の正極における一方の正極活物質層とで第2のセパレータを挟持し、当該両面塗工型の正極における他方の正極活物質層と片面塗工型の負極における負極活物質層とで第3のセパレータを挟持して、電極体とした。第1のセパレータ、第2のセパレータ及び第3のセパレータは同じものである。樹脂製の筐体に、電極体を配置して、さらに上記電解液を注入し、筐体を密閉して締結することで、実施例1のニッケル金属水素化物電池を製造した。
なお、上記の締結により実施例1のニッケル金属水素化物電池に加えた締結力、具体的には、実施例1のニッケル金属水素化物電池が受けた面圧は、0.5MPaであった。したがって、各正極活物質層にもまた同じ大きさの面圧が作用するとみなし得る。以下、正極活物質層に作用する面圧とは、電池の組立時及び組立後の締結力、すなわち、締結することによってニッケル金属水素化物電池に作用する面圧を意味する。
なお、当該ニッケル金属水素化物電池に作用する面圧は、各セパレータの厚みが115μmとなり、セパレータの圧縮率が20%となる大きさであり、これから算出されるニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は72%であった。当該セパレータの厚みは、未使用のセパレータに、上記の面圧を作用させ圧縮して測定した値である。また、セパレータの圧縮率は、既述した式に基づいて、未使用のセパレータの厚みと圧縮後のセパレータの厚みとを基に算出した値である。以下、セパレータの厚みとは上記の方法で測定した値を意味し、セパレータの圧縮率とは上記の方法で算出した値を意味する。
詳しくは、片面塗工型の正極における正極活物質層と両面塗工型の負極における一方の負極活物質層とで第1のセパレータを挟持し、当該両面塗工型の負極における他方の負極活物質層と両面塗工型の正極における一方の正極活物質層とで第2のセパレータを挟持し、当該両面塗工型の正極における他方の正極活物質層と片面塗工型の負極における負極活物質層とで第3のセパレータを挟持して、電極体とした。第1のセパレータ、第2のセパレータ及び第3のセパレータは同じものである。樹脂製の筐体に、電極体を配置して、さらに上記電解液を注入し、筐体を密閉して締結することで、実施例1のニッケル金属水素化物電池を製造した。
なお、上記の締結により実施例1のニッケル金属水素化物電池に加えた締結力、具体的には、実施例1のニッケル金属水素化物電池が受けた面圧は、0.5MPaであった。したがって、各正極活物質層にもまた同じ大きさの面圧が作用するとみなし得る。以下、正極活物質層に作用する面圧とは、電池の組立時及び組立後の締結力、すなわち、締結することによってニッケル金属水素化物電池に作用する面圧を意味する。
なお、当該ニッケル金属水素化物電池に作用する面圧は、各セパレータの厚みが115μmとなり、セパレータの圧縮率が20%となる大きさであり、これから算出されるニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は72%であった。当該セパレータの厚みは、未使用のセパレータに、上記の面圧を作用させ圧縮して測定した値である。また、セパレータの圧縮率は、既述した式に基づいて、未使用のセパレータの厚みと圧縮後のセパレータの厚みとを基に算出した値である。以下、セパレータの厚みとは上記の方法で測定した値を意味し、セパレータの圧縮率とは上記の方法で算出した値を意味する。
(実施例2)
実施例2のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、正極活物質層に作用した面圧、及びセパレータの単位面積あたりの質量、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率、及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
実施例2のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、正極活物質層に作用した面圧は0.2MPaであり、セパレータの単位面積あたりの質量は35g/m2であった。また、実施例2において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは155μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率は3%であり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は75%であった。
実施例2のニッケル金属水素化物電池における各種電池構成要素の構造的特性を後述する表1に示す。なお、表1には、他の実施例及び比較例のニッケル金属水素化物電池における当該構造的特性も併記する。
実施例2のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、正極活物質層に作用した面圧、及びセパレータの単位面積あたりの質量、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率、及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
実施例2のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、正極活物質層に作用した面圧は0.2MPaであり、セパレータの単位面積あたりの質量は35g/m2であった。また、実施例2において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは155μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率は3%であり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は75%であった。
実施例2のニッケル金属水素化物電池における各種電池構成要素の構造的特性を後述する表1に示す。なお、表1には、他の実施例及び比較例のニッケル金属水素化物電池における当該構造的特性も併記する。
(実施例3)
実施例3のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、及び正極活物質層の密度において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
実施例3のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であった。
実施例3のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、及び正極活物質層の密度において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
実施例3のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であった。
(実施例4)
実施例4のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、及び正極活物質層に作用した面圧、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率、及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
実施例4のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、正極活物質層に作用した面圧は1.5MPaであった。また、実施例4において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは91μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率は37%であり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は64%であった。
実施例4のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、及び正極活物質層に作用した面圧、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率、及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
実施例4のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、正極活物質層に作用した面圧は1.5MPaであった。また、実施例4において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは91μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率は37%であり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は64%であった。
(比較例1)
比較例1のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量において実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例1のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は50mg/cm2であった。
比較例1のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量において実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例1のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は50mg/cm2であった。
(比較例2)
比較例2のニッケル金属水素化物電池は、正極材料のコート層がリチウムを含まないこと及び正極活物質層の目付量において実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。比較例2のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であった。以下、比較例2のニッケル金属水素化物電池における正極材料の製造方法を説明する。
〔正極材料〕
実施例1と同じ正極活物質粒子を、乾燥後、アンモニア水溶液中に投入し、その反応中のpHを9〜10に維持しながら硫酸コバルト水溶液を加えた。ついで、この粒子を酸素を含む高温空気中に対流させて加熱処理を施した。加熱処理後の粒子を濾取し、水洗いしたのち、60℃で乾燥させて、比較例2の正極材料とした。
当該比較例2の正極材料を用い、正極活物質層の目付量以外は実施例1と同様に、比較例2のニッケル金属水素化物電池を製造した。
比較例2のニッケル金属水素化物電池は、正極材料のコート層がリチウムを含まないこと及び正極活物質層の目付量において実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。比較例2のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であった。以下、比較例2のニッケル金属水素化物電池における正極材料の製造方法を説明する。
〔正極材料〕
実施例1と同じ正極活物質粒子を、乾燥後、アンモニア水溶液中に投入し、その反応中のpHを9〜10に維持しながら硫酸コバルト水溶液を加えた。ついで、この粒子を酸素を含む高温空気中に対流させて加熱処理を施した。加熱処理後の粒子を濾取し、水洗いしたのち、60℃で乾燥させて、比較例2の正極材料とした。
当該比較例2の正極材料を用い、正極活物質層の目付量以外は実施例1と同様に、比較例2のニッケル金属水素化物電池を製造した。
(比較例3)
比較例3のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量及び正極活物質層の密度において実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例1のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.0g/cm3であった。
比較例3のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量及び正極活物質層の密度において実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例1のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.0g/cm3であった。
(比較例4)
比較例4のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、及びセパレータの単位面積あたりの質量、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例4のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、セパレータの単位面積あたりの質量は40g/m2であった。また、比較例4において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは138μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は68%であった。
比較例4のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、及びセパレータの単位面積あたりの質量、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例4のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、セパレータの単位面積あたりの質量は40g/m2であった。また、比較例4において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは138μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は68%であった。
(比較例5)
比較例5のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、及び正極活物質層に作用した面圧、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例5のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、セパレータに作用した面圧は0.1MPaであった。また、比較例5において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは141μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率は2%であり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は77%であった。
比較例5のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、及び正極活物質層に作用した面圧、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例5のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、セパレータに作用した面圧は0.1MPaであった。また、比較例5において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは141μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率は2%であり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は77%であった。
(比較例6)
比較例6のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、及び正極活物質層に作用した面圧、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例6のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、セパレータに作用した面圧は2.0MPaであった。また、比較例6において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは85μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率は41%であり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は62%であった。
比較例6のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、及び正極活物質層に作用した面圧、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例6のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であり、セパレータに作用した面圧は2.0MPaであった。また、比較例6において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは85μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率は41%であり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は62%であった。
(比較例7)
比較例7のニッケル金属水素化物電池は、セパレータとしてスルホン化処理されたものでなくフッ素ガス処理されたものを用いたものである。その他、比較例7のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例7のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であった。また、比較例7において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは113μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は71%であった。
比較例7のニッケル金属水素化物電池は、セパレータとしてスルホン化処理されたものでなくフッ素ガス処理されたものを用いたものである。その他、比較例7のニッケル金属水素化物電池は、正極活物質層の目付量、正極活物質層の密度、並びにニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率において、実施例1のニッケル金属水素化物電池と異なる。
比較例7のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層の目付量は30mg/cm2であり、正極活物質層の密度は2.7g/cm3であった。また、比較例7において、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚みは113μmであり、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は71%であった。
(実施例5)
実施例5のニッケル金属水素化物電池は、双極型電極を用いたこと以外は実施例3のニッケル金属水素化物電池と概略同じである。
具体的には、実施例5のニッケル金属水素化物電池では、電極として、第1の双極型電極、第2の双極型電極、片面塗工型の正極、及び片面塗工型の負極を用いた。このうち片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極は、実施例3で用いたものと同様である。
第1の双極型電極は、実施例3で用いたものと同様の片面塗工型の正極における第1集電箔の他方の面に、更に、第2の負極活物質層を形成したものである。第2の双極型電極は、実施例3で用いたものと同様の片面塗工型の負極における第2集電箔の他方の面に、更に、第2の正極活物質層を形成したものである。第2の負極活物質層と負極活物質層とは同様であり、第2の正極活物質層と正極活物質層ともまた同様である。
実施例5のニッケル金属水素化物電池は、双極型電極を用いたこと以外は実施例3のニッケル金属水素化物電池と概略同じである。
具体的には、実施例5のニッケル金属水素化物電池では、電極として、第1の双極型電極、第2の双極型電極、片面塗工型の正極、及び片面塗工型の負極を用いた。このうち片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極は、実施例3で用いたものと同様である。
第1の双極型電極は、実施例3で用いたものと同様の片面塗工型の正極における第1集電箔の他方の面に、更に、第2の負極活物質層を形成したものである。第2の双極型電極は、実施例3で用いたものと同様の片面塗工型の負極における第2集電箔の他方の面に、更に、第2の正極活物質層を形成したものである。第2の負極活物質層と負極活物質層とは同様であり、第2の正極活物質層と正極活物質層ともまた同様である。
第1の双極型電極、第2の双極型電極、片面塗工型の正極、及び片面塗工型の負極を用いて電極体を製作した。
詳しくは、片面塗工型の正極における正極活物質層と、第1の双極型電極における第2の負極活物質層とで、第1のセパレータを挟んだ。また、当該第1の双極型電極における正極活物質層と、第2の双極型電極における負極活物質層とで第2のセパレータを挟んだ。更に、当該第2の双極型電極における第2の正極活物質層と片面塗工型の負極における負極活物質層とで第3のセパレータを挟んだ。第1のセパレータ、第2のセパレータ及び第3のセパレータは同じものである。
このようにして得られた電極体を樹脂製の筐体に配置し、さらに上記電解液を注入し、筐体を密閉して締結することで、実施例5のニッケル金属水素化物電池を製造した。
詳しくは、片面塗工型の正極における正極活物質層と、第1の双極型電極における第2の負極活物質層とで、第1のセパレータを挟んだ。また、当該第1の双極型電極における正極活物質層と、第2の双極型電極における負極活物質層とで第2のセパレータを挟んだ。更に、当該第2の双極型電極における第2の正極活物質層と片面塗工型の負極における負極活物質層とで第3のセパレータを挟んだ。第1のセパレータ、第2のセパレータ及び第3のセパレータは同じものである。
このようにして得られた電極体を樹脂製の筐体に配置し、さらに上記電解液を注入し、筐体を密閉して締結することで、実施例5のニッケル金属水素化物電池を製造した。
実施例5のニッケル金属水素化物電池においては、正極活物質層に作用する面圧、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率も実施例3と同じであった。
(比較例8)
比較例8のニッケル金属水素化物は、双極型電極を用いたこと以外は比較例2のニッケル金属水素化物電池と概略同じものである。
比較例8のニッケル金属水素化物電池においても、実施例5と同様に、第1の双極型電極、第2の双極型電極、片面塗工型の正極、及び片面塗工型の負極を用いた。このうち片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極は比較例2で用いたものと同様であり、第1の双極型電極は、比較例2で用いたものと同様の片面塗工型の正極における第1集電箔の他方の面に、更に、第2の負極活物質層を形成したものである。第2の双極型電極は、比較例2で用いたものと同様の片面塗工型の負極における第2集電箔の他方の面に、更に、第2の正極活物質層を形成したものである。第2の負極活物質層及び負極活物質層は、比較例2のニッケル金属水素化物電池における負極活物質層と同様であり、第2の正極活物質層及び正極活物質層は比較例2のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層と同様である。
比較例8のニッケル金属水素化物は、双極型電極を用いたこと以外は比較例2のニッケル金属水素化物電池と概略同じものである。
比較例8のニッケル金属水素化物電池においても、実施例5と同様に、第1の双極型電極、第2の双極型電極、片面塗工型の正極、及び片面塗工型の負極を用いた。このうち片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極は比較例2で用いたものと同様であり、第1の双極型電極は、比較例2で用いたものと同様の片面塗工型の正極における第1集電箔の他方の面に、更に、第2の負極活物質層を形成したものである。第2の双極型電極は、比較例2で用いたものと同様の片面塗工型の負極における第2集電箔の他方の面に、更に、第2の正極活物質層を形成したものである。第2の負極活物質層及び負極活物質層は、比較例2のニッケル金属水素化物電池における負極活物質層と同様であり、第2の正極活物質層及び正極活物質層は比較例2のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層と同様である。
実施例5と同様に、上記の第1の双極型電極、第2の双極型電極,片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極を、第1のセパレータ、第2のセパレータ及び第3のセパレータとともに、組み立てて電極体とし、当該電極体を配置した筐体に電解液を加え、筐体を密閉及び締結することで、比較例8のニッケル金属水素化物電池を得た。
比較例8のニッケル金属水素化物電池において、正極活物質層に作用する面圧、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は比較例2と同じであった。
(比較例9)
比較例9のニッケル金属水素化物電池は、双極型電極を用いたこと以外は比較例5のニッケル金属水素化物電池と概略同じものである。
比較例9のニッケル金属水素化物電池においても、実施例5のニッケル金属水素化物電池と同様に、第1の双極型電極、第2の双極型電極、片面塗工型の正極、及び片面塗工型の負極を用いた。このうち片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極は、比較例5で用いたものと同様である。第1の双極型電極は、比較例5で用いたものと同様の片面塗工型の正極における第1集電箔の他方の面に、更に、第2の負極活物質層を形成したものである。第2の双極型電極は、比較例5で用いたものと同様の片面塗工型の負極における第2集電箔の他方の面に、更に、第2の正極活物質層を形成したものである。第2の負極活物質層及び負極活物質層は、比較例5のニッケル金属水素化物電池における負極活物質層と同様であり、第2の正極活物質層及び正極活物質層は比較例5のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層と同様である。
比較例9のニッケル金属水素化物電池は、双極型電極を用いたこと以外は比較例5のニッケル金属水素化物電池と概略同じものである。
比較例9のニッケル金属水素化物電池においても、実施例5のニッケル金属水素化物電池と同様に、第1の双極型電極、第2の双極型電極、片面塗工型の正極、及び片面塗工型の負極を用いた。このうち片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極は、比較例5で用いたものと同様である。第1の双極型電極は、比較例5で用いたものと同様の片面塗工型の正極における第1集電箔の他方の面に、更に、第2の負極活物質層を形成したものである。第2の双極型電極は、比較例5で用いたものと同様の片面塗工型の負極における第2集電箔の他方の面に、更に、第2の正極活物質層を形成したものである。第2の負極活物質層及び負極活物質層は、比較例5のニッケル金属水素化物電池における負極活物質層と同様であり、第2の正極活物質層及び正極活物質層は比較例5のニッケル金属水素化物電池における正極活物質層と同様である。
実施例5と同様に、上記の第1の双極型電極、第2の双極型電極,片面塗工型の正極及び片面塗工型の負極を、第1のセパレータ、第2のセパレータ及び第3のセパレータとともに、組み立てて電極体とし、当該電極体を配置した筐体に電解液を加え、筐体を密閉及び締結することで、比較例9のニッケル金属水素化物電池を得た。
比較例9のニッケル金属水素化物電池において、正極活物質層に作用する面圧、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの厚み、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの圧縮率及びニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率は比較例5と同じであった。
<電池特性の評価>
実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例9のニッケル金属水素化物電池につき、電池特性として、初期のセル抵抗及び耐久後のセル抵抗を測定した。
実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例9のニッケル金属水素化物電池につき、電池特性として、初期のセル抵抗及び耐久後のセル抵抗を測定した。
〔初期のセル抵抗〕
各ニッケル金属水素化物電池をSOC60%とし、25℃で、1Cで5秒間の放電、1Cで5秒間の充電、2Cで5秒間の放電、2Cで5秒間の充電、5Cで5秒間の放電、5Cで5秒間の充電、10Cで5秒間の放電及び10Cで5秒間の充電をこの順序で行った。各レート毎の電圧と電流との関係を、放電及び充電による電圧の変化量を縦軸にとり、電流値を横軸にとったグラフにプロットし、当該プロットを基に作成した近似直線の傾きを、初期のセル抵抗とした。以下、当該初期のセル抵抗を初期抵抗と称する。
各ニッケル金属水素化物電池をSOC60%とし、25℃で、1Cで5秒間の放電、1Cで5秒間の充電、2Cで5秒間の放電、2Cで5秒間の充電、5Cで5秒間の放電、5Cで5秒間の充電、10Cで5秒間の放電及び10Cで5秒間の充電をこの順序で行った。各レート毎の電圧と電流との関係を、放電及び充電による電圧の変化量を縦軸にとり、電流値を横軸にとったグラフにプロットし、当該プロットを基に作成した近似直線の傾きを、初期のセル抵抗とした。以下、当該初期のセル抵抗を初期抵抗と称する。
〔耐久後のセル抵抗〕
初期抵抗測定後の実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例7の各ニッケル金属水素化物電池につき、25℃、3C、SOCが20〜80%となる範囲で、1000サイクル充放電を行った。1000サイクル後に、初期抵抗を測定した方法と同様の方法でセル抵抗を測定し、耐久後のセル抵抗とした。以下、当該耐久後のセル抵抗を耐久後抵抗と称する。
実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例7の各ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗及び耐久後抵抗を表1に示す。また、実施例5、比較例8及び比較例9の各ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗を表2に示す。
初期抵抗測定後の実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例7の各ニッケル金属水素化物電池につき、25℃、3C、SOCが20〜80%となる範囲で、1000サイクル充放電を行った。1000サイクル後に、初期抵抗を測定した方法と同様の方法でセル抵抗を測定し、耐久後のセル抵抗とした。以下、当該耐久後のセル抵抗を耐久後抵抗と称する。
実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例7の各ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗及び耐久後抵抗を表1に示す。また、実施例5、比較例8及び比較例9の各ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗を表2に示す。
表1に示すように、実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池は、何れも、コート層にコバルト及びリチウムを含有し、正極活物質層の目付量が45mg/cm2以下であり、正極活物質層の密度が2.5g/cm3以上であり、正極活物質層に作用する面圧が0.2〜1.5MPaの範囲内であり、初期抵抗及び耐久後抵抗は低い値であった。
正極活物質層の目付量が50mg/cm2であった比較例1のニッケル金属水素化物電池と、正極活物質層の目付量が45mg/cm2以下であった実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池とを比較すると、実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池は、比較例1のニッケル金属水素化物電池に比べて、初期抵抗及び耐久後抵抗に優れていた。この結果から、ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗及び耐久後抵抗には正極活物質層の目付量が関係するといえ、更には、正極活物質層の目付量を45mg/cm2以下とすることで初期抵抗及び耐久後抵抗に優れたニッケル金属水素化物電池が得られるといえる。
正極材料のコート層にコバルトのみを含有しリチウムを含有しない比較例2のニッケル金属水素化物電池と、正極材料のコート層にコバルト及びリチウムを含有する実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池とを比較すると、実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池は、比較例2のニッケル金属水素化物電池に比べて、初期抵抗及び耐久後抵抗に大きく勝っていた。この結果から、ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗及び耐久後抵抗にはコート層の組成が関係するといえ、更には、コート層にコバルト及びリチウムの両方を含有させることで初期抵抗及び耐久後抵抗に優れたニッケル金属水素化物電池が得られるといえる。
正極活物質層の密度が2.0g/cm3であった比較例3のニッケル金属水素化物電池と、正極活物質層の密度が2.5g/cm3以上であった実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池とを比較すると、実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池は、比較例3のニッケル金属水素化物電池に比べて、初期抵抗及び耐久後抵抗に優れていた。この結果から、ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗及び耐久後抵抗には正極活物質層の密度が関係するといえ、更には、正極活物質層の密度を2.5g/cm3以上とすることで初期抵抗及び耐久後抵抗に優れたニッケル金属水素化物電池が得られるといえる。
正極活物質層に作用する面圧が0.1MPaであった比較例5のニッケル金属水素化物電池、及び、正極活物質層に作用する面圧が2.0MPaであった比較例6のニッケル金属水素化物電池を、正極活物質層に作用する面圧が0.2〜1.5MPaの範囲内であった実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池とを比較すると、実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池は、比較例5のニッケル金属水素化物電池及び比較例6のニッケル金属水素化物電池に比べて、初期抵抗及び耐久後抵抗に優れていた。この結果から、ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗及び耐久後抵抗には正極活物質層に作用する面圧が関係するといえ、更には、正極活物質層に作用する面圧を0.2〜1.5MPaの範囲内とすることで初期抵抗及び耐久後抵抗に優れたニッケル金属水素化物電池が得られるといえる。
正極活物質層に作用する面圧を当該大きさとすることで、セパレータを好適な圧縮率となるように圧縮し、セパレータや正極活物質層、負極活物質層に存在するガスを押し出したり、正極活物質層と負極活物質層とを近づけたりすることができ、その結果、セル抵抗が低下するものと推測される。
正極活物質層に作用する面圧を当該大きさとすることで、セパレータを好適な圧縮率となるように圧縮し、セパレータや正極活物質層、負極活物質層に存在するガスを押し出したり、正極活物質層と負極活物質層とを近づけたりすることができ、その結果、セル抵抗が低下するものと推測される。
セパレータとしてフッ素ガス処理されたポリオレフィン製の不織布を用いた比較例7のニッケル金属水素化物電池と、セパレータとしてスルホン化処理されたポリオレフィン製の不織布を用いた実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池とを比較すると、実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池は、比較例7のニッケル金属水素化物電池に比べて、初期抵抗及び耐久後抵抗に優れていた。この結果から、ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗及び耐久後抵抗にはセパレータの性状特に表面状態が関係するといえ、更には、セパレータとしてスルホン化処理されたものを用いることで初期抵抗及び耐久後抵抗に優れたニッケル金属水素化物電池が得られるといえる。
セパレータの単位面積あたりの質量が40g/m2であった比較例4のニッケル金属水素化物電池と、セパレータの単位面積あたりの質量が37g/m2以下であった実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池とを比較すると、実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池は、比較例4のニッケル金属水素化物電池に比べて、初期抵抗及び耐久後抵抗に優れていた。この結果から、ニッケル金属水素化物電池の初期抵抗及び耐久後抵抗にはセパレータの単位面積あたりの質量が関係するといえ、更には、セパレータの単位面積あたりの質量を37g/m2以下とすることで、初期抵抗及び耐久後抵抗に優れたニッケル金属水素化物電池が得られるといえる。セパレータの単位面積あたりの質量が大きければ、正極活物質層と負極活物質層との間を、水や水酸化物イオン、ニッケル金属水素化物電池の充放電等で生じたガス等が移動し難くなり、その結果、セル抵抗が増大するものと推測される。
実施例1〜実施例4のニッケル金属水素化物電池は、何れもニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率が64〜75%の範囲内であり、初期抵抗及び耐久後抵抗に優れていた。このうち初期抵抗及び耐久後抵抗に特に優れていた実施例1のニッケル金属水素化物電池については、当該空隙率が72%であった。この結果から、ニッケル金属水素化物電池内におけるセパレータの空隙率を64〜75%の範囲内とすることでニッケル金属水素化物電池に優れた初期抵抗及び耐久後抵抗を付与できるといえる。また、当該空隙率を65〜74%の範囲内、より好ましくは65〜73%の範囲内とすることで、ニッケル金属水素化物電池により優れた初期抵抗及び耐久後抵抗を付与できるともいえる。
表2に示すように、実施例5のニッケル金属水素化物電池は、コート層にコバルト及びリチウムを含有し、正極活物質層の目付量が45mg/cm2以下であり、正極活物質層の密度が2.5g/cm3以上であり、正極活物質層に作用する面圧が0.2〜1.5MPaの範囲内であり、当該実施例5のニッケル金属水素化物電池の初期抵抗は、実施例1のニッケル金属水素化物電池同様に非常に低い値であった。この結果から、双極型電極を有するニッケル金属水素化物電池の場合にも、上記の要件の全てを満たすことで、電池特性が向上するといえる。
双極型電極を有する実施例5のニッケル金属水素化物電池と比較例8のニッケル金属水素化物電池とを比較すると、コート層にコバルト及びリチウムを含有する実施例5のニッケル金属水素化物電池は、コート層にコバルトのみを含有しリチウムを含有しない比較例8のニッケル金属水素化物電池に比べて非常に優れた初期抵抗を示した。この結果から、コート層にコバルト及びリチウムを含有することは、セル抵抗の低下に特に効果的であるといえる。
1:正極
2:負極
3:双極型電極
10:第1集電箔
11:正極活物質層
12:第2の正極活物質層
50:セパレータ
20:第2集電箔
21:負極活物質層
22:第2の負極活物質層
2:負極
3:双極型電極
10:第1集電箔
11:正極活物質層
12:第2の正極活物質層
50:セパレータ
20:第2集電箔
21:負極活物質層
22:第2の負極活物質層
Claims (7)
- 正極材料を含有し第1集電箔の一方の面に形成されている正極活物質層と、水素吸蔵合金を含有し第2集電箔の一方の面に形成されている負極活物質層と、前記正極活物質層と前記負極活物質層との間に介在するセパレータとを具備し、
前記正極材料は、水酸化ニッケルを含有する正極活物質粒子と、コバルト及びリチウムを含有し前記正極活物質粒子に形成されているコート層とを有し、
前記正極活物質層の目付量は45mg/cm2以下であり、
前記正極活物質層の密度は2.5g/cm3以上であり、
前記正極活物質層に作用する面圧は0.2〜1.5MPaの範囲内である、ニッケル金属水素化物電池。 - 前記セパレータはポリオレフィン製の不織布である、請求項1に記載のニッケル金属水素化物電池。
- 前記セパレータはスルホン化処理されたものである、請求項2に記載のニッケル金属水素化物電池。
- 前記ニッケル金属水素化物電池内における前記セパレータの空隙率は64〜75%の範囲内である、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のニッケル金属水素化物電池。
- 前記セパレータの単位面積あたりの質量は37g/m2以下である、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のニッケル金属水素化物電池。
- 前記第1集電箔の前記一方の面には前記正極活物質層が形成され、前記第1集電箔の他方の面には水素吸蔵合金を含有する第2の負極活物質層が形成されている、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のニッケル金属水素化物電池。
- 前記第1集電箔及び前記第2集電箔の厚みは70μm以下である、請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のニッケル金属水素化物電池。
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