JP2020009623A - 高電圧発生装置およびx線画像診断装置 - Google Patents

高電圧発生装置およびx線画像診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】広い負荷条件に対する電力の高効率化を可能にする。【解決手段】直流電源1と直流交流変換回路である高周波インバータ2の直流端子との間の平滑コンデンサCdcよりも高周波インバータ2側には、ダイオードDaとコンデンサCaとからなる回生防止回路7が設けられている。回生防止回路7は、高周波インバータ2に入力される直流電圧を前記直流電源の電圧よりも高い電圧に押し上げる。これにより、共振コンデンサCp2のエネルギーが直流電源1側へ回生される回生時間が短縮されるので、ゲート制御信号VG1〜VG4のデューティ・ファクタを大きく設計することができ、高電圧発生装置100の高効率化を図ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、高電圧発生装置およびX線画像診断装置に関する。
例えば、X線CT装置や透過型X線撮影装置をはじめとしたX線画像診断装置では、商用の交流電源を入力として負荷であるX線管へ数10kV〜100kV程度の任意の直流の電圧を供給する必要がある。特許文献1には、X線管へ高電圧を供給する高電圧発生装置の例が開示されている。特許文献1に開示された高電圧発生装置は、商用電源を入力して直流電圧を出力する整流回路と、直流電圧を入力して高周波の交流電圧を生成する高周波インバータと、交流電圧を昇圧して整流回路へ供給するトランスと、交流電圧を入力して直流電圧を生成する整流回路とを備え、生成した直流の高電圧をX線管へ供給する。なお、整流回路としては、ブリッジ整流回路、多段倍電圧整流回路、コッククロフト・ウォルトン回路などが知られている。
X線画像診断装置では、撮影時に被検者の体格や撮影部位に応じて、X線管の電圧(以下、管電圧という)やX線管の電流(以下、管電流という)を可変する必要があり、広い負荷条件に対応する高電圧発生装置が要求される。また、X線画像診断装置では、管電流が大きい重負荷条件では撮影時間が短時間であるのに対し、管電流が小さい軽負荷条件では長時間連続した撮影に対応することが要求される。そのため、高電圧発生装置には広い負荷条件に対して、高い電力変換効率が要求される。
広い負荷条件に対応する高周波インバータの制御方式として、PWM(Pulse Width Modulation)制御が広く知られている。PWM制御では、フルブリッジ回路の対角位置にあるスイッチング素子を組とし、これらを同時にオン・オフさせる。このとき、スイッチング周期中における各スイッチング素子のオン期間の比率であるデューティ・ファクタを可変にすることで広い負荷条件における出力制御が可能となる。
特開平2−242597号公報
X線画像診断装置に使用される高電圧発生装置では、一般的な電源装置と比較してトランスの巻数比が大きいので、トランスの二次側に存在する浮遊容量が回路動作に対して無視できないほど大きくなる。このため、高電圧発生装置では、浮遊容量を積極的に共振素子として利用することで昇圧比(出力電圧/直流電源の電圧)を稼いでいる。
しかしながら、出力電圧が高い条件では、トランス二次側の浮遊容量から高周波インバータを介して直流電源にエネルギーを回生する回生期間が存在する。この回生期間中にスイッチング素子のオン・オフを切り替えると、スイッチング素子と並列に接続された逆並列ダイオードにリカバリ電流が流れ、リカバリ電流が原因となりスイッチング損失が増加するという問題が生じる。
このスイッチング損失が増加するという問題に対しては、回生期間が終了した後にスイッチング素子のオン・オフを切り替えることでダイオードでのリカバリ発生を回避することができる。しかしながら、回生期間中は電源から負荷へ電力が供給されていないため、高周波インバータの実質的なデューティ・ファクタが制限される。この場合には、負荷に短時間で大きな電力を送ることが必要になるが、そうすると高周波インバータの電流ピークが大きくなる。したがって、この場合には、スイッチング素子をターンオフする際の遮断電流の増加によりスイッチング損失が大きくなるため、高電圧発生装置の高効率化が難しくなるという問題が生じる。
以上の従来技術の問題に鑑み、本発明の目的は、広い負荷条件に対して電力の高効率化が可能な高電圧発生装置およびその電力変換装置を備えたX線画像診断装置を提供することにある。
本発明は、直流電源と、前記直流電源に並列に接続された平滑コンデンサと、スイッチング素子と前記スイッチング素子に逆並列に接続されたダイオードの複数の組により構成され、前記直流電源から供給される直流を交流に変換して出力する直流交流変換回路と、前記直流交流変換回路から出力される交流を昇圧するトランスと、前記トランスの出力端子に並列に接続された共振コンデンサと、前記トランスにより昇圧された交流を整流する整流回路と、前記直流交流変換回路に含まれる前記スイッチング素子のオン・オフを制御する制御装置と、を備えてなる高電圧発生装置であって、
前記直流電源と前記直流交流変換回路の直流端子との間の前記平滑コンデンサよりも前記直流交流変換回路側には、回生ダイオードと回生コンデンサとを備えてなる回生防止回路が設けられ、前記回生防止回路は、前記スイッチング素子に入力される電圧を前記直流電源の電圧よりも高い電圧に押し上げることを特徴とする。
本発明によれば、広い負荷条件に対して電力の高効率化が可能な高電圧発生装置およびその電力変換装置を備えたX線画像診断装置が提供される。
第1の実施形態に係る高電圧発生装置の回路構成の例を示した図。 比較例に係る従来の一般的な高電圧発生装置の回路構成の例を示した図。 比較例に係る高電圧発生装置の各部位における動作波形の例を示した図。 比較例に係る高電圧発生装置のモードaでの回路動作の例を示した図。 比較例に係る高電圧発生装置のモードbでの回路動作の例を示した図。 比較例に係る高電圧発生装置のモードcでの回路動作の例を示した図。 比較例に係る高電圧発生装置のモードdでの回路動作の例を示した図。 比較例に係る高電圧発生装置のモードeでの回路動作の例を示した図。 第1の実施形態に係る高電圧発生装置の各部位における動作波形の例を示した図。 第1の実施形態に係る高電圧発生装置のモードAでの回路動作の例を示した図。 第1の実施形態に係る高電圧発生装置のモードBでの回路動作の例を示した図。 第1の実施形態に係る高電圧発生装置のモードCでの回路動作の例を示した図。 第1の実施形態に係る高電圧発生装置のモードDでの回路動作の例を示した図。 第1の実施形態に係る高電圧発生装置のモードEでの回路動作の例を示した図。 第1の実施形態に係る高電圧発生装置のモードFでの回路動作の例を示した図。 第1の実施形態に係る高電圧発生装置のモードGでの回路動作の例を示した図。 第2の実施形態に係る高電圧発生装置の回路構成の例を示した図。 第2の実施形態に係る高電圧発生装置の各部位における動作波形の例を示した図。 第2の実施形態に係る高電圧発生装置のモードAでの回路動作の例を示した図。 第2の実施形態に係る高電圧発生装置のモードBでの回路動作の例を示した図。 第2の実施形態に係る高電圧発生装置のモードCでの回路動作の例を示した図。 第2の実施形態に係る高電圧発生装置のモードDでの回路動作の例を示した図。 第2の実施形態に係る高電圧発生装置のモードEでの回路動作の例を示した図。 第2の実施形態に係る高電圧発生装置のモードFでの回路動作の例を示した図。 第3の実施形態に係る高電圧発生装置の回路構成の例を示した図。 第3の実施形態に係る高電圧発生装置において、外部から出力指令値が供給される場合のスイッチ素子を制御する制御フローの例を示した図。 図11の制御フローが実行されたときの高電圧発生装置の動作波形の例を示した図。 第3の実施形態に係る高電圧発生装置において、直流電源の出力電圧に基づいてスイッチ素子を制御する制御フローの例を示した図。 図13の制御フローが実行されたときの高電圧発生装置の動作波形の例を示した図。 第4の実施形態に係る高電圧発生装置の回路構成の例を示した図。 第4の実施形態に係る高電圧発生装置の各部位における動作波形の例を示した図。 第4の実施形態に係る高電圧発生装置のモードAでの回路動作の例を示した図。 第4の実施形態に係る高電圧発生装置のモードBでの回路動作の例を示した図。 第4の実施形態に係る高電圧発生装置のモードCでの回路動作の例を示した図。 第4の実施形態に係る高電圧発生装置のモードDでの回路動作の例を示した図。 第4の実施形態に係る高電圧発生装置のモードEでの回路動作の例を示した図。 第4の実施形態に係る高電圧発生装置のモードFでの回路動作の例を示した図。 第4の実施形態に係る高電圧発生装置のモードGでの回路動作の例を示した図。 第1の実施形態に係る高電圧発生装置を適用したX線画像診断装置の構成の例を模式的に示した図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図面において、共通する構成要素には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
≪第1の実施形態≫
<回路構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高電圧発生装置100の回路構成の例を示した図であり、図2は、比較例に係る従来の一般的な高電圧発生装置200の回路構成の例を示した図である。
図1に示すように、本実施形態に係る高電圧発生装置100は、直流電源1、平滑コンデンサCdc、高周波インバータ2、トランス3、整流回路4、制御装置5、回生防止回路7および共振コンデンサCp2を備えて構成される。高電圧発生装置100は、直流電源1の電圧Vdcを昇圧して、負荷6に直流の高電圧Vxを供給する。
なお、ここでは、共振コンデンサCp2は、トランス3の二次巻線N2に並列接続されているものとしているが、例えばトランス3の二次巻線N2自身や、整流回路4の入力とグランド間に存在する浮遊容量などを代用することもできる。
図2に示すように、比較例に係る高電圧発生装置200は、直流電源1、平滑コンデンサCdc、高周波インバータ2、トランス3、整流回路4、制御装置5および共振コンデンサCp2を備えて構成される。図1および図2を比較すれば容易に分かるように、比較例に係る高電圧発生装置200は、本実施形態に係る高電圧発生装置100が備えている回生防止回路7を備えていない。
すなわち、本実施形態に係る高電圧発生装置100の回路構成は、比較例に係る高電圧発生装置200の回路構成に、平滑コンデンサのCdcの負極と高周波インバータ2との間に回生防止回路7が追加されたものとなっている。つまり、本実施形態に係る高電圧発生装置100は、回生防止回路7備えていることが大きな特徴となっている。
以下、図1を参照しながら、本実施形態に係る高電圧発生装置100の回路構成の詳細について説明する。なお、図2に示されている比較例に係る高電圧発生装置200の構成については、本実施形態に係る高電圧発生装置100の回路構成から回生防止回路7を削除しただけものであるので、その詳細な構成の説明を省略する。
高周波インバータ2は、スイッチング素子S1,S2の直列接続体である第1のスイッチングアームと、スイッチング素子S3,S4の直列接続体である第2のスイッチングアームとにより構成される。このとき、スイッチング素子S1〜S4には、それぞれ逆並列にダイオードD1〜D4が接続されている。
このような高周波インバータ2は、制御装置5からのゲート制御信号VG1〜VG4に制御されて、直流I1×Vdc2を入力とし、交流Iinv×Vinvを出力する直流交流変換回路として機能する。
なお、ここでは、スイッチング素子S1〜S4として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いるが、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)など他の半導体デバイスを用いてもよい。
トランス3は、一次巻線N1と磁性体コアT1と二次巻線N2とを備えて構成され、整流回路4へ高周波の交流電力を供給する。本実施形態では、昇圧インダクタLeとしてトランス3の一次巻線N1の漏れインダクタンスを利用するが、トランス3の一次巻線N1の漏れインダクタンスのみではインダクタンスが不足する場合は、外付けのインダクタを接続してもよい。
整流回路4は、整流ダイオードDH11,DH12と、整流コンデンサCH1と、平滑コンデンサCm1とからなるコッククロフト・ウォルトン回路を、2段直列に接続して構成される。そして、整流回路4は、二次巻線N2の端子間に出力される交流電圧を整流、平滑化し、直流の高電圧Vxとして負荷6へ供給する。
なお、整流回路4は、コッククロフト・ウォルトン回路に限定されず、対称型コッククロフト・ウォルトン回路、全波整流回路などであってもよい。
制御装置5は、スイッチング素子S1〜S4のゲート制御信号VG1〜VG4のパルスパターンを生成し、このパルスパターンによりスイッチング素子S1〜S4のオン・オフを制御する。また、平滑コンデンサCdcは、直流電源1の正極および負極に並列に接続され、直流電源1から出力される電圧Vdcを平滑化し、安定させる。
回生防止回路7は、ダイオードDaとコンデンサCaとが互いに並列接続されて構成され、直流電源1および平滑コンデンサCdcの負極と高周波インバータ2の下位側の直流端子との間に接続される。この場合、回生防止回路7のダイオードDaのアノードは、高周波インバータ2の下位側の直流端子に接続され、カソードは、直流電源1および平滑コンデンサCdcの負極に接続される。
なお、回生防止回路7のコンデンサCaの静電容量は、平滑コンデンサCdcの静電容量と比較して十分小さい値に設計される。例えば、平滑コンデンサCdcの静電容量が数100μF〜数mFである場合は、コンデンサCaの静電容量は、数100nF〜数μF程度に設計される。
<比較例に係る高電圧発生装置200の回路動作>
続いて、本実施形態に係る高電圧発生装置100の回路動作について説明するが、ここでは、その回路動作の特徴を明確化するために、比較例に係る高電圧発生装置200の回路動作を先に説明する。
図3は、比較例に係る高電圧発生装置200の各部位における動作波形の例を示した図である。また、図4A〜図4Eは、比較例に係る高電圧発生装置200におけるモードA〜モードEでの回路動作の例を示した図である。
図2、図3において、ゲート制御信号VG1〜VG4は、スイッチング素子S1〜S4のオン・オフを制御する信号、Tfは、高周波インバータ2(スイッチング素子S1〜S4)の単位動作の周期、Ton1〜Ton4は、スイッチング素子S1〜S4のオン期間を表す。なお、スイッチング素子S1〜S4のオン期間Ton1〜Ton4は、全て同じ時間であるとする。
また、VQj,IQj(j=1,…,4)の組は、それぞれ、スイッチング素子SjとダイオードDjの並列回路(j=1,…,4)の両端における電圧、電流の組を表す。また、Iinv,I1は、高周波インバータ2の出力電流、入力電流を表し、Vdc1は、平滑コンデンサCdcに生ずる電圧、Vdc2は、高周波インバータ2に入力される電圧を表す。また、VCp2は、共振コンデンサに生じる電圧を表す。
なお、図3では、横軸は、時間、縦軸は、電圧または電流を表し、太実線は電圧、太破線は電流を表す。
以下、スイッチング素子S1,S4の組とスイッチング素子S2,S3の組とでオン・オフが対称的に制御されるPWM制御を、高周波インバータ2に適用した場合の動作について説明する。
ここで、高周波インバータ2のPWM制御で用いられるデューティ・ファクタDutyを、次の式(1)で定義する。
Duty=(2×Ton1)/Tf=(2×Ton3)/Tf (1)
比較例に係る高電圧発生装置200は、モードa〜モードdの動作モードに加え、モードa〜モードdと対称な動作モード(モードeなど)を有する。
ここで、モードaは、図3に示された時間t10〜t11の区間、モードbは、時間t11〜t12の区間、モードcは、時間t12〜t13の区間、モードdは、時間t13〜t14の区間における動作モードである。
(モードa:t10〜t11)
図4Aに示すように、モードaでは、スイッチング素子S1,S4がオン、スイッチング素子S2,S3がオフの状態である。この場合、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4の経路で電流が流れる。
モードaにおいて、スイッチング素子S1,S4が同時にターンオフすると、モードbへ移行する。
(モードb:t11〜t12)
図4Bに示すように、モードbでは、スイッチング素子S1〜S4全てがオフの状態となる。この場合には、ダイオードD2、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、ダイオードD3の経路で電流が流れる。これにより、昇圧インダクタLeに蓄積されたエネルギーは、共振コンデンサCp2へ供給されるとともに、直流電源1側の平滑コンデンサCdcに回生される。このとき、平滑コンデンサCdcの静電エネルギーは、回生エネルギーに対して十分大きいので、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、直流電源の出力電圧Vdc1とほぼ等しくなる。
モードbにおいて、昇圧インダクタLeのエネルギーがゼロになると、モードcへ移行する。
(モードc:t12〜t13)
図4Cに示すように、モードcでは、スイッチング素子S1〜S4全てがオフの状態が継続している。この場合には、ダイオードD4、共振コンデンサCp2、ダイオードD1の経路で電流が流れる。これにより、共振コンデンサCp2に蓄積されたエネルギーは、直流電源1側の平滑コンデンサCdcに回生される。回生期間は、共振コンデンサCp2の電圧VCp2と高周波インバータ2の入力電圧Vdc2の関係が概ねVdc2>VCp2となるまで継続する。
(モードd:t13〜t14)
図4Dに示すように、モードdでは、スイッチング素子S1〜S4全てがオフの状態が継続している。この場合、高周波インバータ2では、ダイオードD1〜D4を含めスイッチング素子S1〜S4の全てに電流が流れていない状態となる。
モードdにおいて、スイッチング素子S2、S3がターンオンするとモードeへ移行する。
(モードe:t14〜t15)
図4Eに示すように、モードeは、モードaの対称動作モードであり、モードeでは、スイッチング素子S1,S4がオフ、スイッチング素子S2,S3がオンの状態となる。この場合には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2の経路で電流が流れる。
モードeにおいて、スイッチング素子S2,S3が同時にターンオフすると、モードbの対称動作モードへ移行する。
以降、モードb〜モードdの対称動作が実行されるが、ここでは、その詳細な説明を省略する。なお、比較例に係る高電圧発生装置200は、定常状態では、以上のモードa〜モードdとその対称動作を繰り返すこととなる。
以上のように、比較例に係る従来の高電圧発生装置200では、モードcでの共振コンデンサCp2のエネルギーを直流電源1側に回生する回生期間が発生する。回生期間は、負荷6に出力する直流の高電圧Vxが高い条件ほど長くなる。したがって、高周波インバータ2のデューティ・ファクタDutyを大きくして電力変換効率を上げようとしても、とくに重負荷条件では、回生期間長くなることから、デューティ・ファクタDutyを大きくすることには限界があることになる。したがって、高電圧発生装置200の電力の高効率化にも限界があることになる。
<第1の実施形態に係る高電圧発生装置100の回路動作>
図5は、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100の各部位における動作波形の例を示した図である。また、図6A〜図6Gは、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100におけるモードA〜モードGでの回路動作の例を示した図である。
図1、図5において、ゲート制御信号VG1〜VG4は、スイッチング素子S1〜S4のオン・オフを制御する信号、Tfは、高周波インバータ2(スイッチング素子S1〜S4)の単位動作の周期、Ton1〜Ton4は、スイッチング素子S1〜S4のオン期間を表す。なお、スイッチング素子S1〜S4のオン期間Ton1〜Ton4は、全て同じ時間であるとする。
また、VQj,IQj(j=1,…,4)の組は、それぞれ、スイッチング素子SjとダイオードDjの並列回路(j=1,…,4)の両端における電圧、電流の組を表す。また、Iinv,I1は、高周波インバータ2の出力電流、入力電流を表し、Vdc1は、平滑コンデンサCdcに生ずる電圧、Vdc2は、高周波インバータ2に入力される電圧を表す。また、VCp2は、共振コンデンサに生じる電圧を表す。また、ICaは、回生防止回路7を流れる電流を表す。
なお、図5では、横軸は、時間、縦軸は、電圧または電流を表し、太実線は電圧、太破線は電流を表す。例外として、Vdc1は、電圧であるが太破線で表されている。
以下、従来技術の比較例の場合と同様に、スイッチング素子S1,S4の組とスイッチング素子S2,S3の組とでオン・オフが対称的に制御されるPWM制御を、高周波インバータ2に適用した場合の動作について説明する。
第1の実施形態に係る高電圧発生装置100は、モードA〜モードEの動作モードに加え、これらのモードA〜モードEと対称な動作モード(モードF,Gなど)を有する。
ここで、モードAは、図5に示された時間t20〜t21の区間、モードBは、時間t21〜t22の区間、モードCは、時間t22〜t23の区間、モードDは、時間t23〜t24の区間、モードEは、時間t24〜t25の区間、モードFは、時間t25〜t26の区間、モードGは、時間t26〜t27の区間における動作モードである。
(モードA:t20〜t21)
図6Aに示すように、モードAでは、スイッチング素子S1,S4がオン、スイッチング素子S2,S3がオフの状態である。この場合には、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4、コンデンサCaの経路で電流が流れる。このとき、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、直流電源1の出力電圧Vdc1とコンデンサCaの電圧VCaの和、つまり、Vdc2=Vdc1+VCaとなる。
モードAにおいて、コンデンサCaの放電が終了するとモードBへ移行する。
(モードB:t21〜t22)
図6Bに示すように、モードBでは、引き続きスイッチング素子S1,S4がオン状態、スイッチング素子S2,S3がオフ状態となっている。この場合には、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4、ダイオードDaの経路で電流が流れる。このとき、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、直流電源1の出力電圧Vdc1と同じとなる。
モードBにおいて、スイッチング素子S1,S4が同時にターンオフすると、モードCへ移行する。
(モードC:t22〜t23)
図6Cに示すように、モードCでは、スイッチング素子S1〜S4全てがオフ状態となる。この場合には、コンデンサCa、ダイオードD2、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、ダイオードD3の経路で電流が流れる。これにより、昇圧インダクタに蓄積されたエネルギーは、共振コンデンサCp2およびコンデンサCaへ供給される。このとき、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、直流電源1の電圧Vdc1とコンデンサCaの電圧VCaの和となるため、過渡的に高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、直流電源1の電圧Vdc1よりも高い電圧となる。
(モードD:t23〜t24)
図6Dに示すように、モードDでは、スイッチング素子S1〜S4全てオフの状態が継続している。この場合、コンデンサCa、ダイオードD4、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、ダイオードD1の経路で電流が流れる。これにより、共振コンデンサCp2のエネルギーは直流電源1側の平滑コンデンサCdcに回生される。
モードDにおいて、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2と共振コンデンサCp2の電圧VCp2の関係が概ねVdc2>VCp2となるとモードEへ移行する。
(モードE:t24〜t25)
図6Eに示すように、モードEでは、スイッチング素子S1〜S4が全てオフの状態が継続している。この場合、高周波インバータ2では、ダイオードD1〜D4を含めスイッチング素子S1〜S4の全てに電流が流れていない状態となる。
モードEにおいて、スイッチング素子S2、S3がターンオンするとモードFへ移行する。
(モードF:t25〜t26)
図6Fに示すように、モードFは、モードAの対称動作モードであり、モードFでは、スイッチング素子S2,S3がオン、スイッチング素子S1,S4がオフの状態となる。この場合には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2、コンデンサCaの経路で電流が流れる。そして、このとき、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、直流電源1の出力電圧Vdc1とコンデンサCaの電圧VCaの和、つまり、Vdc2=Vdc1+VCaとなる。
モードFにおいて、コンデンサCaの放電が終了するとモードGへ移行する。
(モードG:t26〜t27)
図6Gに示すように、モードGでは、スイッチング素子S2,S3がオン、スイッチング素子S1,S4がオフの状態である。この場合には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2、ダイオードDaの経路で電流が流れる。このとき、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、直流電源1の出力電圧Vdc1と同じとなる。
モードGにおいて、スイッチング素子S2,S3が同時にターンオフすると、モードCに対称な動作モードへ移行する。
以降、モードC〜モードFの対称動作が実行されるが、ここでは、その詳細な説明を省略する。第1の実施形態に係る高電圧発生装置100は、定常状態では、以上に説明したモードA〜モードEとその対称動作モードを繰り返すこととなる。
以上のように、本実施形態に係る高電圧発生装置100では、直流電源1と高周波インバータ2との間で平滑コンデンサCdcよりも高周波インバータ2側に、ダイオードDaとコンデンサCaとで構成された回生防止回路7が接続されている。そのため、スイッチング素子S1〜S4が全てオフの状態(モードC〜D)の期間では、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2を直流電源1の電圧Vdc1よりも高く押し上げることができる。つまり、共振コンデンサCp2の電圧VCp2と平滑コンデンサCdcの電圧(=直流電源1の電圧Vdc1)との電圧差を小さくすることができる。
これは、共振コンデンサCp2から平滑コンデンサCdcへ流れる電流、すなわち、共振コンデンサCp2から直流電源1側へ回生されるエネルギーが抑制されることを意味する。したがって、共振コンデンサCp2のエネルギーが直流電源1側へ回生される回生時間が短縮される。そのため、スイッチング素子S1〜S4のオン・オフを制御するゲート制御信号VG1〜VG4のデューティ・ファクタを大きく設計することができるようになり、高周波インバータ2の電流ピークを抑制することが可能となる。よって、本実施形態では、電流ピークの抑制により、スイッチング素子S1〜S4の遮断電流を低減することができ、これに伴いスイッチング損失を抑制することが可能となる。
したがって、本実施形態では、負荷6の様々な負荷条件に対してデューティ・ファクタを適切に設定することが可能な範囲が拡大されることになるので、従来に比べ高電圧発生装置100の高効率化を図ることができる。
さらに、本実施形態に係る高電圧発生装置100では、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2を過渡的に直流電源1の電圧Vdc1よりも上昇させることで、トランス3の一次巻線N1に印加する電圧を増加させることが可能となる。つまり、比較例の高電圧発生装置200と比較して高電圧発生装置100の昇圧比を大きくすることができる。
なお、以上の第1の実施形態の説明では、高周波インバータ2の制御として、スイッチング素子S1,S4の組とスイッチング素子S2,S3の組とでオン期間が対称とする制御を採用しているが、その制御は、このような対称な制御に限定されない。例えば、スイッチング素子S1,S4、スイッチング素子S2,S3のそれぞれの組において、ターンオンのタイミングは同じとするものの、スイッチング素子S1に対してスイッチング素子S4、スイッチング素子S3に対してスイッチング素子S2のオン期間が長くなるようにしてもよい。すなわち、組となる2つのスイッチング素子S1,S4またはS2,S3のオン期間が非対称となるように動作させてもよい。
<第1の実施形態の変形例>
以上に説明した第1の実施形態(図1参照)では、回生防止回路7は、直流電源1の負極と高周波インバータ2の下位側の直流端子との間に設けられているが、直流電源1の正極と高周波インバータ2の上位側の直流端子との間に設けられていてもよい。ただし、この場合には、回生防止回路7を構成するダイオードDaのアノードは、直流電源1の正極に接続され、ダイオードDaのカソードは、高周波インバータ2の上位側の直流端子に接続される。
このような回生防止回路7の接続配置であっても、前記した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
≪第2の実施形態≫
図7は、本発明の第2の実施形態に係る高電圧発生装置102の回路構成の例を示した図であり、図8は、その高電圧発生装置102の各部位における動作波形の例を示した図である。また、図9A〜図9Fは、第2の実施形態に係る高電圧発生装置102におけるモードA〜モードGでの回路動作の例を示した図である。
図7に示すように、本実施形態に係る高電圧発生装置102は、直流電源1、平滑コンデンサCdc1、高周波インバータ2、トランス3、整流回路4、制御装置5、回生防止回路702および共振コンデンサCp2を備えて構成される。高電圧発生装置102は、直流電源1の電圧Vdcを昇圧して、負荷6に直流の高電圧Vxを供給する。以下、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100の回路構成と相違する点についてのみ説明する。
本実施形態では、回生防止回路702は、コンデンサCa2とダイオードDaとより構成される。このとき、コンデンサCa2は、高周波インバータ2の上位側および下位側の直流端子間に接続される。また、ダイオードDaのカソードは、直流電源1および平滑コンデンサCdcの負極に接続され、アノードは、高周波インバータ2の下位側の直流端子に接続される。以上のような回生防止回路702により、共振コンデンサCp2からの回生電流が防止される。
以下、図8および図9A〜図9Fを用いて、本実施形態に係る高電圧発生装置102の回路動作について説明する。ここでは、高周波インバータ2の制御として第1の実施形態と同様にスイッチング素子S1,S4の組とスイッチング素子S2,S3の組とでオン・オフが対称的に制御されるPWM制御を適用した場合の回路動作について説明する。
本実施形態に係る高電圧発生装置102は、図8、図9A〜図9Fに示すように、モードA〜モードDの動作モードに加え、このモードA〜モードDと対称な動作モード(モードE,Fなど)を有する。ここで、モードAは、図8に示された時間t30〜t31の区間、モードBは、時間t31〜t32の区間、モードCは、時間t32〜t23の区間、モードDは、時間t33〜t34の区間、モードEは、時間t34〜t35の区間、モードFは、時間t35〜t36の区間における動作モードである。
なお、図8では、横軸は、時間、縦軸は、電圧または電流を表し、太実線は電圧、太破線は電流を表す。例外として、Vdc1は、電圧であるが太破線で表されている。
(モードA:t30〜t31)
図9Aに示すように、モードAでは、スイッチング素子S1,S4がオン、スイッチング素子S2,S3がオフの状態である。この場合には、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4、コンデンサCa2の経路で電流が流れる。また、このとき、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、コンデンサCa2の電圧VCa2となり、ダイオードDaによって高周波インバータ2と直流電源1は切り離された状態となる。したがって、モードAでは、高周波インバータ2には、コンデンサCa2のみから電力が供給されることになる。
モードAにおいて、コンデンサCa2の電圧VCa2が直流電源1の出力電圧Vdc1以下となるとモードBへ移行する。
(モードB:t31〜t32)
図9Bに示すように、モードBでは、スイッチング素子S1,S4がオン、スイッチング素子S2,S3がオフの状態が継続している。この場合には、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4、ダイオードDaの経路で電流が流れる。
モードBにおいて、スイッチング素子S1,S4がターンオフすると、モードCへ移行する。
(モードC:t32〜t33)
図9Cに示すように、モードCでは、スイッチング素子S1〜S4の全てがオフ状態となる。この場合には、コンデンサCa2、ダイオードD2、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、ダイオードD3の経路で電流が流れる。そして、昇圧インダクタLeに蓄積されたエネルギーは、共振コンデンサCp2およびコンデンサCa2へ供給される。このとき、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、コンデンサCa2の電圧VCa2と同じになるため、過渡的に高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、直流電源1の電圧Vdc1よりも高い電圧となる。
モードCにおいて、昇圧インダクタLeのエネルギーが全て放出されるとモードDへ移行する。
(モードD:t33〜t34)
図9Dに示すように、モードDでは、スイッチング素子S1〜S4の全てオフの状態が継続しているが、この場合には、高周波インバータ2では、ダイオードD1〜D4を含めスイッチング素子S1〜S4の全てに電流が流れていない状態となる。
モードDにおいて、スイッチング素子S2,S3がターンオンするとモードEに移行する。
(モードE:t34〜t35)
図9Eに示すように、モードAの対称動作モードであるモードEでは、スイッチング素子S2,S3がオン状態、スイッチング素子S1,S4がオフ状態となる。この場合には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2、コンデンサCa2の経路で電流が流れる。この状態は、ダイオードDaにより高周波インバータ2と直流電源1が切り離された状態であり、高周波インバータ2には、コンデンサCa2のみから電力が供給される。したがって、高周波インバータ2の入力電圧Vdc2は、コンデンサCa2の電圧VCa2となる。
モードEにおいて、コンデンサCa2の電圧VCa2が直流電源1の出力電圧Vdc1以下となるとモードFへ移行する。
(モードF:t35〜t36)
図9Fに示すように、モードBの対称動作モードであるモードFでは、スイッチング素子S2、S3がオン、スイッチング素子S1,S4がオフの状態が継続している。この場合には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2、ダイオードDaの経路で電流が流れる。
モードFにおいて、スイッチング素子S2,S3がターンオフすると、モードCの対称動作モードへ移行する。
以降、モードC〜モードDの対称動作が実行されるが、ここでは、その詳細な説明を省略する。第2の実施形態に係る高電圧発生装置102は、定常状態では、以上に説明したモードA〜モードDとその対称動作モードを繰り返すこととなる。
以上のように、第2の実施形態に係る高電圧発生装置102では、第1の実施形態と同様に、スイッチング素子S1〜S4が全てオフの状態の期間における高周波インバータ2の入力電圧Vdc2を直流電源1の電圧Vdc1よりも上昇させることができる。その結果として、共振コンデンサCp2のエネルギーを直流電源1側へ回生する回生期間を短縮することができる。したがって、第2の実施形態でも、デューティ・ファクタを大きく設計できるため、高電圧発生装置100の高効率化を図ることができる。
さらに、第2の実施形態では、回生防止回路702のコンデンサCa2を高周波インバータ2のスイッチング素子S1〜S4の直近に配置することができる。そのため、第1の実施形態に比べて、スイッチング素子S1〜S4のターンオフ時に配線インダクタンスに起因して発生する電圧サージを抑制することができる。
<第2の実施形態の変形例>
以上に説明した第2の実施形態(図7参照)では、回生防止回路702を構成するダイオードDaは、直流電源1の負極と高周波インバータ2の下位側の直流端子との間に設けられているが、直流電源1の正極と高周波インバータ2の上位側の直流端子との間に設けられていてもよい。ただし、この場合には、ダイオードDaのアノードは、直流電源1の正極に接続され、ダイオードDaのカソードは、高周波インバータ2の上位側の直流端子に接続される。
このような回生防止回路702の構成であっても、前記した第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
≪第3の実施形態≫
図10は、本発明の第3の実施形態に係る高電圧発生装置103の回路構成の例を示した図である。図10に示すように、第3の実施形態に係る高電圧発生装置103は、直流電源1、平滑コンデンサCdc、高周波インバータ2、トランス3、整流回路4、制御装置5、回生防止回路703、電圧検出回路8および共振コンデンサCp2を備えて構成される。高電圧発生装置103は、直流電源1の電圧Vdc1を昇圧して、負荷6に直流の高電圧Vxを供給する。
本実施形態に係る高電圧発生装置103の回路構成は、電圧検出回路8が追加され、また、回生防止回路703の中にスイッチ素子SW1が追加されている点で、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100の回路構成(図1参照)と相違している。以下、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100の回路構成と相違する点についてのみ説明する。
本実施形態では、回生防止回路703は、コンデンサCaとダイオードDaとスイッチ素子SW1が互いに並列に接続されて構成される。そして、ダイオードDaのカソードが直流電源1および平滑コンデンサCdcの負極に接続され、アノードが高周波インバータ2の下位側の直流端子に接続される。さらに、制御装置5は、電圧検出回路8で検出した検出電圧Vdc3や外部から入力される出力指令値Vxrefに基づいて、スイッチ素子SW1のオン・オフを制御できるようにされている。
したがって、本実施形態に係る高電圧発生装置103の回路動作は、制御装置5によるスイッチ素子SW1の制御動作を除けば、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100の回路動作と同じになる。以下、制御装置5によるスイッチ素子SW1の制御動作について説明する。
図11は、外部から出力指令値Vxrefが供給される場合のスイッチ素子SW1を制御する制御フローの例を示した図である。また、図12は、図11の制御フローが実行されたときの高電圧発生装置103の動作波形の例を示した図である。
図11に示すように、制御装置5は、外部から出力指令値Vxrefが供給されると、その出力指令値Vxrefを入力(取得)する(ステップS101)。次に、制御装置5は、その出力指令値Vxrefを既定の閾値Vcmpと比較する(ステップS102)。比較の結果、Vxref>Vcmpであった場合には(ステップS103でYes)、制御装置5は、スイッチ制御信号VGSWを介してスイッチ素子SW1をオフする(ステップS105)。また、Vxref>Vcmpでなかった場合には(ステップS103でNo)、制御装置5は、スイッチ制御信号VGSWを介してスイッチ素子SW1をオンする(ステップS104)。
以上、図11の制御フローによれば、制御装置5は、外部からの出力指令値Vxrefに基づき、スイッチ制御信号VGSWを介して、スイッチ素子SW1のオン・オフ状態を自在に切り替えることができる。
ところで、回生防止回路703の構成から明らかなように、コンデンサCaおよびダイオードDaは、スイッチ素子SW1がオフ状態のときには回生防止の機能を果たすが、スイッチ素子SW1がオン状態の場合には回生防止の機能を喪失する。第1の実施形態の効果として説明したように、コンデンサCaおよびダイオードDaが回生防止の機能を果たすときには、高電圧発生装置103の昇圧比を増大させる効果がある。
そこで、入力される出力指令値Vxrefが閾値Vcmpより大きいとき、スイッチ素子SW1をオフにし、出力指令値Vxrefが閾値Vcmp以下のとき、スイッチ素子SW1をオンにする。こうすることにより、出力指令値Vxrefが大きいときと小さいときとで、高電圧発生装置103の昇圧比を切り替えることができる。その結果、本実施形態に係る高電圧発生装置103は、出力指令値Vxrefが小さいときでも回生防止の機能が働く第1の実施形態に係る高電圧発生装置100に比べ、出力可能な電圧の範囲を拡大することが可能となる。
さらに、X線画像診断装置では、図12に示すように、負荷6の電流Ixを一定とし出力する直流の高電圧Vxを数ms周期で高速に切り替えて撮像することが求められるが、この場合、出力する直流の電圧Vxの切替時間が問題となる。これに対して、本実施形態に係る高電圧発生装置103では、同じデューティ・ファクタであっても、スイッチ素子SW1のオン・オフを切り替えることで出力する直流の高電圧Vxを変化させることができる。したがって、本実施形態に係る高電圧発生装置103では、デューティ・ファクタの制御のみで出力する直流の高電圧Vxを制御する従来の高電圧発生装置200よりも、出力電圧制御の応答性を向上させることができる。
図13は、直流電源1の出力電圧Vdc1に基づいてスイッチ素子SW1を制御する制御フローの例を示した図である。また、図14は、図13の制御フローが実行されたときの高電圧発生装置103の動作波形の例を示した図である。
図13に示すように、制御装置5は、まず、電圧検出回路8を介して直流電源1の出力電圧Vdc1を検出し、その検出電圧をVdc3として入力する(ステップS201)。次に、制御装置5は、その検出電圧Vdc3を既定の閾値Vdcrefと比較する(ステップS202)。比較の結果、Vdc3<Vdcrefであった場合には(ステップS203でYes)、制御装置5は、スイッチ制御信号VGSWを介してスイッチ素子SW1をオフする(ステップS205)。また、Vdc3<Vdcrefでなかった場合には(ステップS103でNo)、制御装置5は、スイッチ制御信号VGSWを介してスイッチ素子SW1をオンする(ステップS204)。
以上、図13の制御フローによれば、制御装置5は、直流電源1の出力電圧Vdc1の電圧検出回路8による検出電圧Vdc3に基づき、スイッチ素子SW1のオン・オフ状態を切り替えることができる。そこで、本実施形態に係る高電圧発生装置103では、直流電源1の出力電圧Vdc1が既定の閾値Vdcref以上の場合には、スイッチ素子SW1をオンし、既定の閾値Vdcrefよりも小さい場合は、スイッチ素子SW1をオフする。この場合には、例えば、図14に示すように、負荷6の電流Ixの急な増加のために直流電源1の出力電圧Vdc1が低下したような場合でも、所望の出力電圧を維持することが可能となる。
したがって、本実施形態に係る高電圧発生装置103では、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100と比較して、直流電源1の出力電圧Vdc1の変動、言い換えれば、高電圧発生装置103への入力電圧の変動の許容範囲を拡大することができる。
≪第4の実施形態≫
図15は、本発明の第4の実施形態に係る高電圧発生装置104の回路構成の例を示した図であり、図16は、その高電圧発生装置104の各部位における動作波形の例を示した図である。また、図17A〜図17Gは、第4の実施形態に係る高電圧発生装置104における各動作モードでの回路動作の例を示した図である。
図15に示すように、本実施形態に係る高電圧発生装置104は、直流電源1、平滑コンデンサCdc1,Cdc2、高周波インバータ204、トランス3、整流回路4、制御装置5、回生防止回路704および共振コンデンサCp2を備えて構成される。高電圧発生装置104は、直流電源1の出力電圧Vdc1を昇圧して、負荷6に直流の高電圧Vxを供給する。以下、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100の回路構成と相違する点についてのみ説明する。
本実施形態では、高周波インバータ204は、それぞれ逆並列にダイオードD1,D4が接続されたスイッチング素子S1,S2の直列接続体(スイッチングアーム)により構成される。そして、高周波インバータ204のスイッチング素子S1,S2が互いに接続される接続点は、トランス3の一方の入力端子に接続されている。
また、2つの平滑コンデンサCdc1,Cdc2は、互いに直列に接続されており、平滑コンデンサCdc1の正極は、直流電源1の正極に接続され、平滑コンデンサCdc2の負極は、直流電源1の負極に接続されている。そして、2つの平滑コンデンサCdc1,Cdc2互いに接続される接続点は、トランス3の他方の入力端子に接続されている。
さらに、高周波インバータ204の直流端子と直流電源1の正負の電極との間には、平滑コンデンサCdc1,Cdc2よりも高周波インバータ204側に回生防止回路704が設けられている。
回生防止回路704は、2つのダイオードDa1,Da2と2つのコンデンサCa1,Ca2とにより構成され、共振コンデンサCp2からの回生電流を防止する。このとき、ダイオードDa1とコンデンサCa1とは互いに並列接続されており、ダイオードDa1のアノードは、平滑コンデンサCdc1の正極に接続され、カソードは、高周波インバータ204の高位側の直流端子に接続されている。同様に、ダイオードDa2とコンデンサCa2とは互いに並列接続されており、ダイオードDa2のアノードは、高周波インバータ204の下位側の直流端子に接続され、カソードは、平滑コンデンサCdc2の負極に接続されている。
続いて、図16および図17A〜図17Gを用いて、本実施形態に係る高電圧発生装置104の回路動作について説明する。そして、ここでは、デッドタイムを挟んでスイッチング素子S1とスイッチング素子S2とを交互にオン・オフさせるPWM制御を高周波インバータ204に適用した場合の例を示す。
本実施形態に係る高電圧発生装置104は、図16、図17A〜図17Gに示すように、モードA〜モードEの動作モードに加え、このモードA〜モードEと対称な動作モード(モードF,Gなど)を有する。ここで、モードAは、図16に示された時間t60〜t61の区間、モードBは、時間t61〜t62の区間、モードCは、時間t62〜t63の区間、モードDは、時間t63〜t64の区間、モードEは、時間t64〜t65の区間、モードFは、時間t65〜t66の区間、モードGは、時間t66〜t67の区間における動作モードである。
なお、図16では、横軸は、時間、縦軸は、電圧または電流を表し、太実線は電圧、太破線は電流を表す。例外として、Vdc11,Vdc12は、電圧であるが太破線で表されている。
(モードA:t60〜t61)
図17Aに示すように、モードAでは、スイッチング素子S1がオン、スイッチング素子S2がオフの状態となる。この場合には、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、平滑コンデンサCdc1、コンデンサCa1の経路で電流が流れる。さらに、直流電源1からコンデンサCa1、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、平滑コンデンサCdc2の経路でも電流が流れ、平滑コンデンサCdc2が充電される。したがって、高周波インバータ204の入力電圧Vdc21は、直流電圧Vdc11とコンデンサCa1の電圧VCa1の合計値となり、直流電圧Vdc11よりも高い電圧となる。
モードAにおいて、コンデンサCa1の放電が終了すると、モードBへ移行する。
(モードB:t61〜t62)
図17Bに示すように、モードBでは、スイッチング素子S1がオン、スイッチング素子S2がオフの状態が継続している。この場合には、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、平滑コンデンサCdc1、ダイオードDa1の経路で電流が流れる。さらに、直流電源1からダイオードDa1、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、平滑コンデンサCdc2の経路でも電流が流れ、平滑コンデンサCdc2が充電される。したがって、高周波インバータ204の入力電圧Vdc21は、直流電圧Vdc11と同じとなる。
モードBにおいて、スイッチング素子S1がターンオフすると、モードCへ移行する。
(モードC:t62〜t63)
図17Cに示すように、モードCでは、スイッチング素子S1、S2がともにオフの状態となる。この場合には、コンデンサCa2、ダイオードD2、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、平滑コンデンサCdc1の経路で電流が流れ、昇圧インダクタに蓄積されたエネルギーが共振コンデンサCp2とコンデンサCa2に供給される。このとき、高周波インバータ204の入力電圧Vdc22は、コンデンサCa2の電圧VCa2と直流電圧Vdc12の和となるため、過渡的に高周波インバータ2の入力電圧Vdc22は、電源電圧Vdc12よりも高い電圧となる。
モードCにおいて、昇圧インダクタLeのエネルギーが全て放出されるとモードDへ移行する。
(モードD:t63〜t64)
図17Dに示すように、モードDでは、スイッチング素子S1、S2がともにオフの状態が継続している。この場合には、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、ダイオードD1、コンデンサCa1、平滑コンデンサCdc1の経路で電流が流れる。このとき、直流電源1、平滑コンデンサCdc2、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、ダイオードD1、コンデンサCa1、の経路でも電流が流れ、平滑コンデンサCdc2のエネルギーを放電する。
モードDにおいて、共振コンデンサCp2の電圧VCp2が直流電源1の出力電圧Vdc1よりも低くなると、モードEへ移行する。
(モードE:t64〜t65)
図17Eに示すように、モードEでは、スイッチング素子S1、S2がともにオフの状態が継続している。この場合、高周波インバータ204では、ダイオードD1,D2を含めスイッチング素子S1,S2の全てに電流が流れていない状態となる。モードDにおいて、スイッチング素子S2がターンオンするとモードFに移行する。
(モードF:t65〜t66)
図17Fに示すように、モードAの対称動作モードであるモードFでは、スイッチング素子S2がオン、スイッチング素子S1がオフの状態である。この場合には、平滑コンデンサCdc2、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2、コンデンサCa2の経路で電流が流れる。さらに、直流電源1、平滑コンデンサCdc1、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2、コンデンサCa2の経路でも電流が流れ、平滑コンデンサCdc1が充電される。このとき、高周波インバータ204の入力電圧Vdc22は、直流電圧Vdc12とコンデンサCa2の電圧VCa2の合計値となり、直流電圧Vdc12よりも高い電圧となる。
モードFにおいて、コンデンサCa2の放電が終了するとモードGへ移行する。
(モードG:t67〜t68)
図17Gに示すように、モードBの対称動作モードであるモードGでは、スイッチング素子S2がオン、スイッチング素子S1がオフの状態が継続している。この場合には、平滑コンデンサCdc2、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2、ダイオードDa2の経路で電流が流れる。さらに、直流電源1、平滑コンデンサCdc1、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2、ダイオードDa2の経路でも電流が流れ、平滑コンデンサCdc1が充電される。このとき、高周波インバータ204の入力電圧Vdc22は、直流電圧Vdc12となる。
モードGにおいて、スイッチング素子S2をターンオフすると次のモードへ移行する。
以降、モードC〜モードEの対称動作が実行されるが、ここでは、その詳細な説明を省略する。第4の実施形態に係る高電圧発生装置104は、定常状態では、以上に説明したモードA〜モードEとその対称動作モードを繰り返すこととなる。
以上のように、本実施形態に係る高電圧発生装置104では、ハーフブリッジ回路の高周波インバータ204の上位側、下位側それぞれの直流端子にダイオードDa1,Da2とコンデンサCa1,Ca2とからなる回生防止回路704が接続されている。したがって、本実施形態では、スイッチング素子S1、S2がともにオフ状態のときには、高周波インバータ204の入力電圧Vdc21、Vdc22を、スイッチング素子S1、S2の一方がオン状態のときよりも高くすることができる。そのため、第1の実施形態と同様に、共振コンデンサCp2のエネルギーを直流電源1側に回生する回生時間を短縮することができる。よって、本実施形態では、デューティ・ファクタを大きく設計できるため、高電圧発生装置100の高効率化を図ることができる。
また、本実施形態に係る高電圧発生装置104は、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100に比べスイッチング素子の数が少なくて済むため、高電圧発生装置104の小型・低コスト化を図ることができる。
なお、本発明は、以上に説明した実施形態および変形例に限定されるものではなく、さらに、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態および変形例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態や変形例の構成の一部を、他の実施形態や変形例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態や変形例の構成に他の実施形態や変形例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態や変形例の構成の一部について、他の実施形態や変形例に含まれる構成を追加・削除・置換することも可能である。
≪第5の実施形態≫
図18は、本発明の第1の実施形態に係る高電圧発生装置100を適用したX線画像診断装置300の構成の例を模式的に示した図である。ここでは、X線画像診断装置300は、透過型X線撮影装置であるとする。このようなX線画像診断装置300では、X線管301から照射されテーブル304上に載置された被写体305を透過したX線303をX線検出器306で検出し、被写体305のX線透過画像を撮影する。
X線画像診断装置300において、X線管301は、X線管保持体302に保持され、被写体305の体軸方向および体軸に直交する方向に沿って自在に移動可能なように構成されている。また、X線管保持体302は、支柱307によってテーブル304または床に支持され、支柱307を伸縮させることにより、X線管301と被写体305との距離を調節可能なように構成されている。さらに、X線管保持体302は、支柱307を被写体305の体軸を中心に傾斜または回転可能にも構成されている。
撮影制御装置310は、被写体305の透過画像を撮影するに当たっては、まず、X線管保持体302を介してX線管301を移動、傾斜、回転させるなどの制御を行う。また、透過画像を撮影するときには、X線管301におけるX線発生タイミングを制御するとともに、X線検出器306で検出されたX線の強度データに基づいて被写体305のX線透過画像を生成する。
ところで、X線画像診断装置300では、X線管301からX線303を照射するときには、X線管301には高電圧発生装置100から直流の高電圧Vxが供給されている。前記したように、X線画像診断装置300では、撮影対象となる被写体305の部位や撮影条件によって、X線管301に供給される直流の高電圧Vxや負荷電流Ixとして様々な条件が要求される。また、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100では、負荷条件が変化しても高周波インバータ2に入力されるゲート制御信号VG1〜VG4のデューティ・ファクタを大きくすることにより、直流交流変換の効率を高く保つことができる。したがって、本実施形態では、広い負荷条件に対して、X線画像診断装置300における電力の使用効率を従来に比べ向上させることができる
なお、本実施形態では、X線画像診断装置300のX線管301に直流の高電圧を供給する高電圧発生装置として、第1の実施形態に係る高電圧発生装置100を用いたが、これに限定されず、第2〜第4の実施形態に係る高電圧発生装置102,103,104を用いてもよい。その場合にも、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、X線画像診断装置300は、透過型X線撮影装置であるとしたが、X線画像診断装置300は、X線CT(Computed Tomography)装置であってもよい。なお、X線CT装置は、透過型X線撮影装置に被写体305の複数角度からの透過画像取得機能を拡充した上で、取得した被写体305の複数角度からのX線透過画像を用いて、被写体305の断層撮影画像を撮影する機能を追加したものである。その場合にも、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
1 直流電源
2,204 高周波インバータ(直流交流変換回路)
3 トランス
4 整流回路
5 制御装置
6 負荷
7,702,703,704 回生防止回路
8 電圧検出回路
100,102,103,104 高電圧発生装置
200 高電圧発生装置
300 X線画像診断装置
301 X線管
302 X線管保持体
303 X線
304 テーブル
305 被写体
306 X線検出器
307 支柱
310 撮影制御装置
S1〜S4 スイッチング素子
D1〜D4 ダイオード
DH11,DH22 整流ダイオード
Le 昇圧インダクタ
Cdc,Cdc1,Cdc2 平滑コンデンサ
Cp2 共振コンデンサ
N1 一次巻線
N2 二次巻線
T1 磁性体コア
Cm1,Cm2 平滑コンデンサ
CH1,CH2 整流コンデンサ
Da,Da1,Da2 ダイオード(回生ダイオード)
Ca,Ca1,Ca2 コンデンサ(回生コンデンサ)
SW1 スイッチ素子
VG1〜VG4 ゲート制御信号
VGSW スイッチ制御信号
Vx 直流の高電圧
Vdc1 直流電源の出力電圧
Vdc2 高速インバータの入力電圧
Vdc3 検出電圧
VCp2 共振コンデンサの電圧
Vxref 出力指令値
Vcmp 閾値
Vdcref 閾値

Claims (9)

  1. 直流電源と、
    前記直流電源に並列に接続された平滑コンデンサと、
    スイッチング素子と前記スイッチング素子に逆並列に接続されたダイオードの複数の組により構成され、前記直流電源から供給される直流を交流に変換して出力する直流交流変換回路と、
    前記直流交流変換回路から出力される交流を昇圧するトランスと、
    前記トランスの出力端子に並列に接続された共振コンデンサと、
    前記トランスにより昇圧された交流を整流する整流回路と、
    前記直流交流変換回路に含まれる前記スイッチング素子のオン・オフを制御する制御装置と、
    を備えてなる高電圧発生装置において、
    前記直流電源と前記直流交流変換回路の直流端子との間の前記平滑コンデンサよりも前記直流交流変換回路側には、回生ダイオードと回生コンデンサとを備えてなる回生防止回路が設けられ、
    前記回生防止回路は、前記直流交流変換回路に入力される直流電圧を前記直流電源の電圧よりも高い電圧に押し上げること
    を特徴とする高電圧発生装置。
  2. 請求項1に記載の高電圧発生装置において、
    前記回生コンデンサと前記回生ダイオードとは互いに並列に接続され、
    前記回生ダイオードのカソードが前記直流電源の負極に接続され、前記回生ダイオードのアノードが前記直流交流変換回路の下位側直流端子に接続されていること
    を特徴とする高電圧発生装置。
  3. 請求項1に記載の高電圧発生装置において、
    前記回生コンデンサと前記回生ダイオードとは、互いに並列に接続され、
    前記回生ダイオードのアノードが前記直流電源の正極に接続され、前記回生ダイオードのカソードが前記直流交流変換回路の上位側直流端子に接続されていること
    を特徴とする高電圧発生装置。
  4. 請求項1に記載の高電圧発生装置において、
    前記回生コンデンサは、前記直流交流変換回路の上位側直流端子と前記直流交流変換回路の下位側直流端子の間に接続され、
    前記回生ダイオードのカソードが前記直流電源の負極に接続され、前記回生ダイオードのアノードが前記直流交流変換回路の下位側直流端子に接続されていること
    を特徴とする高電圧発生装置。
  5. 請求項1に記載の高電圧発生装置において、
    前記回生コンデンサは、前記直流交流変換回路の上位側直流端子と前記直流交流変換回路の下位側直流端子の間に接続され、
    前記回生ダイオードのアノードが前記直流電源の正極に接続され、前記回生ダイオードのカソードが前記直流交流変換回路の上位側直流端子に接続されていること
    を特徴とする高電圧発生装置。
  6. 請求項1に記載の高電圧発生装置において、
    前記回生防止回路は、前記制御装置によりオン・オフ制御されるスイッチ素子をさらに備えてなり、
    前記回生コンデンサと前記回生ダイオードと前記スイッチ素子とは互いに並列に接続されるとともに、前記回生ダイオードのカソードが前記直流電源の負極に接続され、前記回生ダイオードのアノードが前記直流交流変換回路の下位側直流端子に接続されており、
    前記制御装置は、外部から入力された電圧出力指令値が所定の閾値よりも大きい場合には、前記スイッチ素子をオフし、前記電圧出力指令値が前記所定の閾値以下である場合には、前記スイッチ素子をオンすること
    を特徴とする高電圧発生装置。
  7. 請求項1に記載の高電圧発生装置において、
    前記回生防止回路は、前記制御装置によりオン・オフ制御されるスイッチ素子をさらに備えてなり、
    前記回生コンデンサと前記回生ダイオードと前記スイッチ素子とは互いに並列に接続されるとともに、前記回生ダイオードのカソードが前記直流電源の負極に接続され、前記回生ダイオードのアノードが前記直流交流変換回路の下位側直流端子に接続されており、
    前記制御装置は、前記直流電源の出力電圧を検出して得られる検出電圧が所定の閾値よりも小さい場合には、前記スイッチ素子をオフし、前記検出電圧が前記所定の閾値以上である場合には、前記スイッチ素子をオンすること
    を特徴とする高電圧発生装置。
  8. 請求項1に記載の高電圧発生装置において、
    前記平滑コンデンサは、2つのコンデンサが直列に接続されて構成され、
    前記直流交流変換回路は、前記スイッチング素子と前記スイッチング素子に逆並列に接続されたダイオードとの組が2組直列に接続されて構成され、
    前記トランスの入力端子の一方の端子は、前記平滑コンデンサを構成する2つの前記コンデンサが互いに直列接続される接続箇所に接続され、
    前記トランスの入力端子の他方の端子は、前記直流交流変換回路を構成する2つの前記スイッチング素子が互いに直列接続された接続箇所に接続され、
    前記回生防止回路は、互いに並列接続された第1の回生ダイオードと第1の回生コンデンサの組と、互いに並列接続された第2の回生ダイオードと第2の回生コンデンサの組とにより構成され、
    前記第1の回生ダイオードのアノードが前記直流電源の正極に接続され、前記第1の回生ダイオードのカソードが前記直流交流変換回路の上位側直流端子に接続され、
    前記第2の回生ダイオードのカソードが前記直流電源の負極に接続され、前記第2の回生ダイオードのアノードが前記直流交流変換回路の下位側直流端子に接続されていること
    を特徴とする高電圧発生装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の高電圧発生装置を有すること
    を特徴とするX線画像診断装置。
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