JP2020007829A - 杭圧入機および杭圧入方法 - Google Patents

杭圧入機および杭圧入方法 Download PDF

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Abstract

【課題】杭の前後位置のみならず左右側方位置にも高圧水を容易に供給することが可能な杭圧入機および杭圧入方法を提供する。【解決手段】杭Aを掴むチャック10と、チャック10を昇降させる昇降体5と、昇降体5を昇降動作させる圧入機本体4を備える杭圧入機1において、圧入機本体4にウォータジェットのホース巻取り装置15が取り付けられるとともに、昇降体5の少なくとも左側方位置と右側方位置とに別のウォータジェットのホース巻取り装置16が、ホース26の送り方向をチャック10に向けた姿勢で取り付け自在であることを特徴とする。杭Aの前後位置のみならず左右側方位置にも高圧水を容易に供給することが可能となる。必要に応じて杭Aの前後位置および左右側方位置に高圧水を供給することで、圧入抵抗力を効果的に低減し、地盤に杭Aを効率よく圧入することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、ウォータジェット工法により杭を地盤に圧入する杭圧入機および杭圧入方法に関する。
建築物の基礎構造や河川の護岸工事、橋梁などの土木作業等において、鋼管杭、鋼管矢板、コンクリート矢板など(本明細書では、これらを総称して単に「杭」という)が広く利用されている。杭を地盤に打ち込む工法として、ハンマ等の打撃による工法も知られているが、この工法は振動や騒音が激しいため施工場所に制限があるという欠点がある。そこで、既に地盤に打設された既設杭を把持して反力を取り、チャック等で把持した新しい杭を順次地盤に圧入していく杭圧入機が採用されている。
杭圧入機によって杭を地盤に圧入する場合、硬質地盤等への対策として、高圧水(ウォータジェット)を併用するウォータジェット工法が知られている。ウォータジェット工法では、圧入される杭の先端近傍にウォータジェットノズルを取り付け、ホースを介して高圧水を供給して、杭の圧入抵抗力を低減することにより、地盤に杭を効率よく圧入することができる。
このようなウォータジェット工法を実施する杭圧入機に関し、特許文献1には、ウォータジェットホースを巻き取る巻取機構を設けた杭圧入機が開示されている。さらに特許文献2には、杭を掴むチャックの前後位置にホース巻取り装置を搭載した杭圧入機が開示されている。
実開昭64−53239号公報 特許第3648387号公報
ところで、特許文献1の杭圧入機は巻取機構が一箇所にしか設けられていないため、例えば杭の反対側に高圧水を供給することが困難であった。一方、特許文献2の杭圧入機によれば、チャックの前後位置にホース巻取り装置があるため、例えば前後位置に継手を有する鋼管矢板を圧入するような場合には、高圧水によって前後に位置するセクション部(継手部分)の閉塞を回避しながら、杭(鋼管矢板)を硬質地盤などに圧入することが可能となる。
しかしながら、高圧水の供給が必要になる位置は、杭の前後位置には限られない。例えば、より硬質な地盤に杭を圧入する場合、杭の前後位置のみならず、杭の左右側方位置にも高圧水を供給することが必要になる。また、継手の位置は鋼管矢板の前後位置に限られず、例えば左側方や右側方に継手が配置される場合は、セクション部(継手部分)の閉塞を回避するために、杭の左側方位置や右側方位置に高圧水を供給することが必要になる。特許文献2の杭圧入機は、ホース巻取り装置がチャックの前後位置に限られており、杭の左右側方位置にまで高圧水を供給するために、別途、地上に設置したホース巻取り装置等から高圧水を供給することが必要になる場合があった。
ところが、別途、地上に設置したホース巻取り装置は、杭圧入機に設けられたホース巻取り装置とは異なり、杭の圧入の度に一々移動させる作業を要し、また、ホース巻取り装置の操作も、圧入機と連動させて別途必要となり、作業が煩雑となる。更に近年では、硬質な地盤においても大型で長い杭を圧入できるように、杭の前後位置のみならず、杭の左右側方位置にも高圧水を供給して圧入抵抗力を低減し、地盤に杭を効率よく圧入することが求められている。
本発明の目的は、杭の左右側方位置にも高圧水を容易に供給することが可能な杭圧入機および杭圧入方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、杭を掴むチャックと、前記チャックを昇降させる昇降体と、前記昇降体を昇降動作させる圧入機本体を備える杭圧入機において、前記圧入機本体に高圧水のホース巻取り装置が取り付けられるとともに、前記昇降体の少なくとも左側方位置と右側方位置とに別の高圧水のホース巻取り装置が、ホースの送り方向をチャックに向けた姿勢で取り付け自在であることを特徴とする、杭圧入機が提供される。
本発明の杭圧入機にあっては、圧入機本体に取り付けられたホース巻取り装置により、圧入する杭の後方位置に高圧水を供給するとともに、別のホース巻取り装置によって、圧入する杭の左右側方位置にも高圧水を供給することができる。
本発明の杭圧入機において、前記昇降体の少なくとも左側方位置と右側方位置とにガイド面がそれぞれ形成され、前記別の高圧水のホース巻取り装置が、各ガイド面に取り付け自在であっても良い。その場合、前記昇降体にカバー部材が取り付けられ、前記カバー部材に各ガイド面が形成されていても良い。
また、本発明の杭圧入機において、前記昇降体の前方位置と左右側方位置とに延びるガイドレール部が形成され、前記別の高圧水のホース巻取り装置が、前記ガイドレール部に沿って移動自在に取り付けられていても良い。その場合、前記昇降体にカバー部材が取り付けられ、前記カバー部材に前記ガイドレール部が形成されていても良い。
また本発明によれば、この杭圧入機を用いて地盤に圧入する方法であって、前記チャックで掴まれた杭の後方位置と、少なくとも左側方位置と右側方位置のいずれかとに高圧水を供給して、地盤に圧入することを特徴とする、杭圧入方法が提供される。
本発明によれば、ウォータジェット工法により杭を地盤に圧入するに際し、杭の左右側方位置にも高圧水を容易に供給することが可能となる。必要に応じて杭の前後位置や左右側方位置に高圧水を供給することで、圧入抵抗力を効果的に低減し、地盤に杭を効率よく圧入することができる。
本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の右側面図である。 本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の平面図である。 高圧水の供給位置を説明するための杭の平面図である。 左側方に障害物が存在する場合に適用した、本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の平面図である。 一対の継手が杭の後方と右側方に取り付けられた杭の圧入に適用した、本発明の実施の形態にかかる杭圧入機の平面図である。 支持台をボルトを用いて取り付ける形態を説明するための平面図である。 支持台をボルトを用いて取り付ける形態を説明するための右側面図である。 支持台をブラケットとピンを用いて取り付ける形態を説明するための平面図である。 支持台をブラケットとピンを用いて取り付ける形態を説明するための右側面図である。 ガイドレール部に沿って移動させることにより別のホース巻取り装置を昇降体の前方位置と左右側方位置とに移動させる形態を説明するための平面図である。 ガイドレール部に沿って移動させることにより別のホース巻取り装置を昇降体の前方位置と左右側方位置とに移動させる形態を説明するための右側面図である。 ガイドレール部に沿って移動させることにより別のホース巻取り装置を昇降体の前方位置と左右側方位置とに移動させる形態を説明するための要部を拡大して示した断面図である。
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、以下の実施の形態では、円筒形状の鋼管矢板からなる杭Aをウォータジェット工法により地盤に圧入する例に基づいて説明する。
本明細書において、前方とは後述する杭圧入機1によって圧入施工を進行していく方向であり、後方とは杭圧入機1によって圧入施工を進行していく方向と反対の方向であり、図1〜12において、紙面右側が前方であり、紙面左側が後方である。左右方向は、前方に向いた状態で決められ、図1、7、9、11、12において、紙面に垂直な下方が左側方であり、上方が右側方である。また、図2、3〜6、8、10において、紙面上側が左側方であり、紙面下側が右側方である。
図1、2に示すように、杭圧入機1は、サドル2とマスト3からなる圧入機本体4を備えている。マスト3の前方には昇降体5が装着されており、昇降体5は、シリンダー6の稼働により、マスト3の前方において昇降移動させられる。昇降体5には、杭(鋼管矢板)Aを掴むチャック10が取り付けられており、昇降体5の昇降移動によってチャック10が昇降させられ、チャック10で掴まれた杭Aが昇降させられる。なお、図示の形態の杭Aは、外周面の前方と後方に、係合用のスリットを有する小径の鋼管からなる一対の継手a、aを有する。
圧入機本体4のサドル2は、既に地盤に打設された既設杭A’を把持して反力を取るための複数のクランプ11を備えている。圧入機本体4は、既設杭A’に対して、前後方向に移動することができる。
この杭圧入機1は、圧入機本体4に高圧水のホース巻取り装置15が取り付けられるとともに、昇降体5の少なくとも左側方位置と右側方位置とに別の高圧水のホース巻取り装置16が移動自在に取り付けられている。なお、以下では、圧入機本体4に取り付けられるホース巻取り装置15と区別するために、昇降体5の前方位置と左右側方位置とに移動自在に取り付けられるホース巻取り装置16を「別のホース巻取り装置16」と呼ぶ。また、この実施の形態では、別のホース巻取り装置16を昇降体5の前方位置と左右側方位置とに移動自在に取り付ける例を示している。
この実施の形態では、圧入機本体4に取り付けられるホース巻取り装置15は、支持部19を介して、マスト3の上部に配置されている。ホース巻取り装置15は、一対のリール20、20を備えており、それら一対のリール20、20からチャック10に向かう方向に繰り出されるホース21、21を介して、チャック10で掴まれている杭Aの先端近傍に取り付けられたウォータジェットノズルb(図3に示す)に高圧水(ウォータジェット)が供給される。図1、2に示す実施の形態では、杭Aの先端近傍の外周面において、後方の継手aの左右両側、前方の継手aの左右両側、および、杭Aの左右両側方に、合計で6個のウォータジェットノズルbが取り付けられている。そして、ホース巻取り装置15の各リール20、20から繰り出されるホース21、21により、後方の継手aの左右両側のウォータジェットノズルbに、高圧水がそれぞれ供給される。昇降体5の上面には、リール20、20から繰り出されるホース21、21を後方の継手aの左右両側のウォータジェットノズルbに案内するためのガイドローラ22が取り付けられている。なお、ホース巻取り装置15の各リール20、20から繰り出されるホース21、21は、後方の継手aに干渉せずに、後方の継手aの左右両側のウォータジェットノズルbに接続される。
また、この実施の形態では、二つの別のホース巻取り装置16を有しており、昇降体5の左側方位置と右側方位置とに別のホース巻取り装置16がそれぞれ取り付けられている。これら別のホース巻取り装置16は、いずれも一対のリール25、25を備えており、それら一対のリール25、25からチャック10に向かう方向に繰り出されるホース26、26介して、チャック10で掴まれている杭Aの先端近傍に取り付けられたウォータジェットノズルb(図3に示す)に高圧水(ウォータジェット)が供給される。そして、左側方位置に配置された別のホース巻取り装置16の各リール25、25から繰り出されるホース26、26により、前方の継手aの左側のウォータジェットノズルbと杭Aの左側方のウォータジェットノズルbに、高圧水がそれぞれ供給され、右側方位置に配置された別のホース巻取り装置16の各リール25、25から繰り出されるホース26、26により、前方の継手aの右側のウォータジェットノズルbと杭Aの右側方のウォータジェットノズルbに、高圧水がそれぞれ供給される。
この実施の形態では、昇降体5の上面前方を覆うようにカバー部材30が取り付けられており、このカバー部材30に、昇降体5の前方に位置するガイド面31と、左右側方に位置するガイド面32、32が形成されている。また、各ガイド面31、32、32には、別のホース巻取り装置16を支持する支持台35が取り付け自在となっている。図1、2では、カバー部材30に形成された左側方のガイド面32に、支持台35を介して、左側方位置に配置された別のホース巻取り装置16が、ホース26の送り方向をチャック10に向けた姿勢で取り付けられ、同様に、カバー部材30に形成された右側方のガイド面32に、支持台35を介して、右側方位置に配置された別のホース巻取り装置16がホース26の送り方向をチャック10に向けた姿勢で取り付けられた状態を示している。支持台35の下面には、別のホース巻取り装置16の各リール25、25から繰り出されるホース26、26を前方の継手aの左右両側のウォータジェットノズルbおよび杭Aの左右側方のウォータジェットノズルbにそれぞれ案内するためのガイドローラ36が取り付けられている。なお、左側方位置に配置された別のホース巻取り装置16の各リール25、25から繰り出されるホース26、26は、前方の継手aに干渉せずに、前方の継手aの左側のウォータジェットノズルbと杭Aの左側方のウォータジェットノズルbに接続される。同様に、右側方位置に配置された別のホース巻取り装置16の各リール25、25から繰り出されるホース26、26は、前方の継手aに干渉せずに、前方の継手aの右側のウォータジェットノズルbと杭Aの右側方のウォータジェットノズルbに接続される。
次に、以上の杭圧入機1を用いて杭Aを地盤に圧入する方法について説明する。先ず、複数のクランプ11により既設杭A’を把持して圧入機本体4を地盤に固定する。そして、これから地盤に圧入する杭Aをチャック10で掴む。そして、クランプ11で反力を取った状態で、シリンダー6の稼働により昇降体5を下降させることにより、チャック10で掴んだ杭Aを地盤に圧入していく。また、硬質地盤等へ杭Aを圧入する場合、昇降体5による下降に合わせて、ホース巻取り装置15のリール20、20からホース21、21を繰り出しながら、杭Aの先端近傍に取り付けられたウォータジェットノズルbに高圧水を供給するとともに、二つの別のホース巻取り装置16のリール25、25からホース26、26を繰り出しながら、ウォータジェットノズルbに高圧水を供給する。
ここで、図1、2に示した示す実施の形態では、杭Aの先端近傍の外周面において、後方の継手aの左右両側、前方の継手aの左右両側、および、杭Aの左右両側方に、合計で6個のウォータジェットノズルbが取り付けられており、ホース巻取り装置15の各リール20、20から繰り出されるホース21、21により、後方の継手aの左右両側のウォータジェットノズルbに、高圧水がそれぞれ供給され、二つの別のホース巻取り装置16から繰り出されるホース26、26により、前方の継手aの左右両側のウォータジェットノズルbおよび杭Aの左右側方のウォータジェットノズルbに、高圧水がそれぞれ供給される。こうして、図3に示すように、杭A先端のほぼ全周において、ウォータジェット工法を用いて圧入抵抗力を低減しながら、地盤に杭Aを効率よく圧入することができる。また、杭Aの前方および後方のセクション部(継手部分)では、継手aの閉塞を回避しながら、杭Aを円滑に圧入することが可能となる。
そして、昇降体5を所定のストロークで下降させた後、チャック10による杭Aの把持を一旦開放する。そして、シリンダー6の稼働により昇降体5を上昇させ、再び杭Aをチャック10で掴む。そして、シリンダー6の稼働により昇降体5を下降させることにより、チャック10で掴んだ杭Aを地盤に圧入する。かかる工程を繰り返すことにより、所定の深さまで杭Aを地盤に圧入する。こうして、杭Aを地盤に圧入した後、チャック10による杭Aの把持を開放する。そして、ホース巻取り装置15のリール20、20と別のホース巻取り装置16のリール25、25が回転することにより、ホース21、21およびホース26、26が地中から抜き取られる。なお、このように、ホース21、21およびホース26、26が地中から抜き取る前に、ウォータジェットノズルbからホース21、ホース26を引き抜くための”縁切り”を行っても良い。ホース巻取り装置15のホース21の”縁切り”は、ホース巻取り装置15の各リール20、20の回転をロックした状態で、チャック10で杭Aを把持し、シリンダー6の稼働により昇降体5を下降させることにより行われる。別のホース巻取り装置16のホース26の”縁切り”は、チャック10による杭Aの把持を開放したまま、別のホース巻取り装置16の各リール25、25の回転をロックした状態で、シリンダー6の稼働により昇降体5を上昇させることにより行われる。そして、ホース21、21およびホース26、26が地中から抜き取られた後、以下同様にして、順次、次の杭Aを地盤に圧入していく。
なお、この杭圧入機1にあっては、別のホース巻取り装置16が昇降体5の前方位置と左右側方位置とに任意に取り付け自在であるため、状況に応じて、別のホース巻取り装置16の取り付け位置を適宜変更することができる。施工現場によっては、杭圧入機1の側方に障害物が存在し、別のホース巻取り装置16の取り付け位置が制限される場合もある。例えば図4に示すように、左側方に壁などの障害物40が存在する場合、障害物40が邪魔となり、昇降体5の左側方位置に別のホース巻取り装置16を取り付けることが困難である。かかる場合は、別のホース巻取り装置16を昇降体5の前方位置と右側方位置とに、ホース26の送り方向をチャック10に向けた姿勢で取り付けることにより、図3に示した場合と同様に、後方の継手aの左右両側、前方の継手aの左右両側、および、杭Aの左右両側方の合計6個のウォータジェットノズルbに高圧水を供給することが可能である。こうして、杭A先端のほぼ全周において、ウォータジェット工法を用いて圧入抵抗力を低減しながら、地盤に杭Aを効率よく圧入することができる。
また、杭Aの外周面に取り付けられる一対の継手a、aは、杭Aの前方と後方にあるとは限らない。設置レイアウトによっては、杭Aの配列を曲げるコーナー部分では、一対の継手a、aの位置関係が、杭Aの中心を挟んで所定の角度に曲げて配置される場合もある。その一例として、図5に示す例では、一対の継手a、aが杭Aの後方と右側方に取り付けられた杭Aをチャック10で掴んでいる状態を示している。このような杭Aを地盤に圧入する場合、別のホース巻取り装置16を昇降体5の右側方位置にホース26の送り方向をチャック10に向けた姿勢で取り付ける。これにより、ホース巻取り装置15から繰り出したホース21、21で、後方の継手aの左右両側のウォータジェットノズルbに高圧水を供給し、別のホース巻取り装置16から繰り出したホース26、26で、右側方の継手aの前後のウォータジェットノズルbに高圧水を供給することができる。その結果、杭Aの後方および右側方のセクション部(継手部分)において、継手aの閉塞を回避しながら、杭Aを円滑に圧入することが可能となる。また、別のホース巻取り装置16の取り付け位置を適宜変更することにより、高圧水の供給に適した位置に別のホース巻取り装置16を配置することができ、ホース26、26が継手aや杭Aに不用意に巻き付くことを防止でき、ホース26、26の損傷が回避される。
例えば図6、7に示すように、カバー部材30に形成された各ガイド面31、32、32に対して、支持台35をボルト41を用いて取り付けることにより、別のホース巻取り装置16を各ガイド面31、32、32に対して容易に取り付け、取り外しすることが可能となる。また、例えば図8、9に示すように、カバー部材30に形成された各ガイド面31、32、32に適当なブラケット42を設けると共に、支持台35にブラケット42を受容するブラケット受け部43を設け、これらブラケット42とブラケット受け部43をピン44で接続することによって、別のホース巻取り装置16を各ガイド面31、32、32に対して取り付け、取り外しするようにしても良い。
また、例えば図10〜12に示すように、昇降体5の上面前方を覆うように取り付けられたカバー部材30に、昇降体5の前方位置と左右側方位置とに延びるガイドレール部50を形成し、このガイドレール部50内をスライド移動する移動部材51に支持台35を取り付けることにより、支持台35をガイドレール部50に沿って移動させるようにしても良い。このようにガイドレール部50に沿って移動する支持台35に別のホース巻取り装置16を取り付けることにより、別のホース巻取り装置16を昇降体5の前方位置と左右側方位置とに移動自在な構成とすることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態の一例について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。杭圧入機は、圧入と引き抜きの両方を行う杭圧入引抜装置を含む。また、本発明は、鋼管矢板に限らず、他の種類の杭(例えば、鋼矢板・鋼管杭・コンクリート杭等)の圧入にも同様に適用できる。
例えば図1、2では、別のホース巻取り装置16を昇降体5の前方位置と左右側方位置とに取り付ける例を示したが、別のホース巻取り装置16は昇降体5の少なくとも左側方位置と右側方位置とに取り付けられれば良い。また、例えば図1、2では、二つの別のホース巻取り装置16を取り付ける例を示したが、一つの別のホース巻取り装置16を、昇降体5の左側方位置と右側方位置のいずれかにホース26の送り方向をチャック10に向けた姿勢で取り付けても良いし、あるいは、昇降体5の左側方位置と右側方位置の全部に別のホース巻取り装置16をホース26の送り方向をチャック10に向けた姿勢で取り付けることもできる。より硬質な地盤に杭Aを圧入する場合や、大口径の鋼管杭を地盤に圧入する場合、別のホース巻取り装置16の台数を増やすことにより、圧入抵抗力をより効果的に低減することができ、またホース巻取り装置の大型化や必要以上に高出力の高圧水供給源を用いることが回避される。また、昇降体5の上面前方を覆うようにカバー部材30が取り付け、このカバー部材30に形成した各ガイド面31、ガイド面32、32に別のホース巻取り装置16を取り付ける例を示したが、カバー部材30を省略し、別のホース巻取り装置16を昇降体5に直接取り付けても良い。なお、別のホース巻取り装置16の各リール25、25から繰り出されるホース26、26は、ガイドローラ22で案内してチャック10の外側からウォータジェットノズルbに接続するようにすると、チャック10によるホース26、26の損傷を防ぐことができる。
また、圧入機本体4に取り付けられるホース巻取り装置15は、必ずしもマスト3に配置する必要はなく、例えばサドル2に配置しても良い。ホース巻取り装置15および別のホース巻取り装置16を杭圧入機1に搭載することにより、杭圧入機1と一緒に移動させることができ、杭Aの圧入の度に一々移動させるといった手間が不要となる。
本発明は、ウォータジェット工法により杭を地盤に圧入する施工分野において有用である。
A 杭
A’ 既設杭
a 継手
b ウォータジェットノズル
1 杭圧入機
2 サドル
3 マスト
4 圧入機本体
5 昇降体
6 シリンダー
10 チャック
11 クランプ
15 ホース巻取り装置
16 別のホース巻取り装置
19 支持部
20 リール
21 ホース
22 ガイドローラ
25 リール
26 ホース
30 カバー部材
31 (前方)ガイド面
32 (左右側方)ガイド面
35 支持台
36 ガイドローラ
40 障害物
41 ボルト
42 ブラケット
43 ブラケット受け部
44 ピン
50 ガイドレール部
51 移動部材

Claims (6)

  1. 杭を掴むチャックと、前記チャックを昇降させる昇降体と、前記昇降体を昇降動作させる圧入機本体を備える杭圧入機において、
    前記圧入機本体に高圧水のホース巻取り装置が取り付けられるとともに、前記昇降体の少なくとも左側方位置と右側方位置とに、別の高圧水のホース巻取り装置が、ホースの送り方向をチャックに向けた姿勢で取り付け自在であることを特徴とする、杭圧入機。
  2. 前記昇降体の少なくとも左側方位置と右側方位置とにガイド面がそれぞれ形成され、
    前記別の高圧水のホース巻取り装置が、各ガイド面に取り付け自在であることを特徴とする、請求項1に記載の杭圧入機。
  3. 前記昇降体にカバー部材が取り付けられ、
    前記カバー部材に各ガイド面が形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の杭圧入機。
  4. 前記昇降体の前方位置と左右側方位置とに延びるガイドレール部が形成され、
    前記別の高圧水のホース巻取り装置が、前記ガイドレール部に沿って移動自在に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の杭圧入機。
  5. 前記昇降体にカバー部材が取り付けられ、
    前記カバー部材に前記ガイドレール部が形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の杭圧入機。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載された杭圧入機を用いて地盤に圧入する方法であって、
    前記チャックで掴まれた杭の後方位置と、少なくとも左側方位置と右側方位のいずれかとに高圧水を供給して、地盤に圧入することを特徴とする、杭圧入方法。
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