JP3953895B2 - 杭圧入引抜機及びホースドラム装置 - Google Patents

杭圧入引抜機及びホースドラム装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、杭圧入引き抜きを行う際に用いるアタッチメントが取り付けられる杭圧入引抜機及び、杭圧入引抜機に用いられ、ジェット水(高圧水)用ホース等のホースが巻き付けられるホースドラム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
杭圧入引抜機として、既設の杭から反力を取った状態で、新たな杭を昇降させることにより地盤に圧入したり、既設の杭から反力を取った状態で他の杭を引抜くものが知られている。
この杭圧入引抜機は、基本的に、先に圧入された杭を掴むクランプを下部に備えたサドルと、該サドルに対して前後にスライド移動するスライドフレームと、スライドフレーム上で旋回するマストと、旋回部の前方において油圧シリンダにより昇降可能で、かつ、杭を掴むチャックとを備えたものである。そして、杭圧入引抜機は、既に打ち込まれた杭をクランプで掴んで、既設の前記杭から反力を取った状態で、チャックに掴まれた杭を、チャックを降下させることにより地盤に圧入する。ところで、杭を圧入する地盤の状況によっては、圧入負荷の軽減や施工効率向上の目的で、ジェット水(高圧水)を地盤に噴射しながら杭を圧入する場合がある。
【0003】
ジェット水を地盤に噴射しながら杭を圧入する杭圧入引抜機の一例を図7及び図8に示す。
図7及び図8に示す杭圧入引抜機80は、クランプ部81、サドル82、マスト84及びチャック部85の他に、マスト84上部に、先端に取り付けられたノズル91からジェット水を噴射するジェットホース92を巻き取ったり繰り出したりするホースドラム(以下ドラム)93を備えたホースドラム装置90が設けられている。なお、ジェットホース92は、基端部がドラム93の備えるスイベルジョイント93a及び接続ホース93bを介して高圧水ポンプに接続され、ドラム93を新たに圧入する杭3の後方に配置して、先端のノズル91から杭3を圧入する地盤に向かってジェット水を噴射し、杭下端近傍の土砂を流動しやすい状態にして、杭3の周面抵抗を軽減して杭3の圧入を容易にするものである。
【0004】
上記ホースドラム装置90では、ドラム93が片持ち状態で回転可能にアーム95の先端部に取り付けられ、アーム95はドラムの半径方向に延出し、その基端部で、マスト84の上部に取り付けられた取付ブラケット96に回動自在に取り付けられている。アーム95はシリンダ97により取付ブラケット96に対する傾斜角度が可変するように構成され、杭をチャック部85に把持させる際にはドラム93を実線位置となるようにし、杭3の上端がマスト84までの高さと略同レベルより低くなった際に、ドラム93を杭3の上部に配置するように構成されている。上記ホースドラム装置90等の杭打ち用アタッチメントを備える杭圧入引抜機を運搬する際には、アタッチメント無しの周知の杭圧入引抜機と同様、架台にクランプ部を把持させた状態で運搬する。なお、上記構成のドラム装置90では、ドラム93をチャック部85側に折り畳むことができ、この状態(図7に符号93’で示す)でホースドラム装置90を備える杭圧入引抜機80の全体の高さH1(運搬全高)をアタッチメントを使用する際の杭圧入引抜機の全高H2より低くして杭圧入引抜機80の運搬をし易くしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したホースドラム装置90のような杭打ちを容易にするアタッチメントが杭圧入引抜機80の上部に取り付けられている場合、その運搬性の向上を図るべく、ホースドラム装置90等のアタッチメントを含む杭圧入引抜機80の全高H1をさらに小さくしたいという要望がある。
この場合、マスト84の高さを低くすることが考えられるが、マスト84を低くすると、マスト84にチャック部85を昇降自在に支持させ、且つその昇降動を案内する摺動レールの長さも短くなり、これにより、チャック部85の上下ストロークは短くなって、杭圧入引抜機自体の杭圧入効率が低下するのでマスト自体の高さは低くできない。
【0006】
本発明の課題は、杭圧入引抜機において、杭圧入効率を低下させることなく、アタッチメントが取り付けられても、その運搬高さとなる全高を低くすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、例えば、図1に示すように、杭を地盤に対して圧入または引き抜くとともに、上部にアタッチメント(例えば、ホースドラム装置10)が取り付けられる杭圧入引抜機1において、杭を把持するチャック部4と、このチャック部を前面側で昇降自在に支持する機械本体部5とを備え、前記機械本体部の前面側には、前記チャック部に設けられた摺動部材43を上下動自在に係合する左右一対のレール部54,54が設けられ、前記機械本体部の上部には、前記左右一対のレールの間に前記アタッチメントを取り付け可能な凹部531が形成されていることを特徴とする。
なお、アタッチメントは、杭圧入引抜機による杭の圧入を行うために用いるものや杭の圧入を行いやすくするためのものであり、例えば、ウインチ、ジェット水噴射用ホースの巻き取り繰り出しを行うホースドラム装置、杭圧入においてアースオーガを併用する際のアースオーガの油圧モータ用の油圧ホースを巻き取る装置などが挙げられる。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、前記杭圧入引抜機の機械本体部の上部に前記一対のレールの間に前記アタッチメントを取り付け可能な凹部531が形成されているので、この凹部に前記アタッチメントを取り付けることができ、凹部の深さ分、アタッチメントを備える杭圧入引抜機の全高を低くして、その運搬を容易に行うことができるとともに、前記アタッチメントはレール間に取り付けられることになり、前記レールに沿って摺動する前記チャック部の昇降のストロークを短くすることなく、圧入効率を高く保つことができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、例えば、図1及び図6に示すように、杭を地盤に対して圧入または引き抜く杭圧入引抜機の上部に取り付けられるホースドラム装置において、前記ホースの巻き取り及び繰り出しが可能なドラム12と、前記ドラムの回転軸方向に隣接して配置され、前記ドラムを回転自在に支持する支持部13と、
前記支持部から前記ドラムの外周より外方に延出されるとともに、前記ドラムの回転軸と直交する前記ドラム全幅の中心線C1に向かって曲がるように形成され、前記中心線とほぼ重なる位置で支持される端部(基端部151A)を有するアーム部15Aとを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、ホースの巻き取り及び繰り出しが可能なドラムの回転軸と直交するドラムの中心線と略重なる位置で杭圧入引抜機の上部にアーム部の端部が取り付けられて支持されるので、前記杭圧入引抜機に取り付けられる端部の略真上に前記ドラムを配置することができる。
したがって、前面側にチャック部を昇降自在に支持するレールを備える杭圧入引抜機の機械本体の上部に、杭圧入引抜機の高圧入精度を維持した状態で全高を低くすべく、前記レールを避けたレール間に凹部を形成した場合でも、この凹部に前記一端部を固定して、前記ドラムを前記一対のレール間に配置されたものとすることができ、運搬全高が低く、運搬の容易なホースドラム装置を備えた杭圧入引抜機とすることができる。
また、前記ホースの巻き取り及び繰り出しの際にドラムの回転によりアーム部に加わるモーメントを、従来の片持ちで且つ固定される基端部とドラムとが上下方向で前記ドラムの軸方向でずれた位置で離間した構造よりも、小さくして好適にホースの巻き取り及び繰り出しを行うことができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、例えば、図1〜図3に示すように、杭を地盤に対して圧入または引き抜く杭圧入引抜機の上部に取り付けられるホースドラム装置において、前記ホースの巻き取り及び繰り出しが可能なドラム12と、前記ドラムの回転軸方向に隣接して配置され、前記ドラムを回転自在に支持する支持部13と、前記支持部から前記ドラムの外周より外方に延出されるとともに、前記回転軸と直交する前記ドラム及び前記支持部で構成されるドラム装置全幅の中心線Cに向かって曲がるように形成され、前記中心線とほぼ重なる位置で支持される端部151を有するアーム部15とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、ホースの巻き取り及び繰り出しが可能なドラム及び支持部の回転軸と直交するドラムの中心線と略重なる位置で杭圧入引抜機の上部にアーム部の端部が取り付けられて支持されるので、前記杭圧入引抜機の上部に取り付けられる前記アームの基端部の略真上に前記ドラム及び支持部を配置することができる。
したがって、前面側にチャック部を昇降自在に支持するレールを備える杭圧入引抜機の機械本体の上部に、杭圧入引抜機の高圧入精度を維持した状態で全高を低くすべく、前記レールを避けたレール間に凹部を形成した場合でも、この凹部に前記一端部を固定して、前記ドラム及び支持部を前記一対のレール間に配置されたものとすることができ、運搬全高が低く、運搬の容易なホースドラム装置を備えた杭圧入引抜機とすることができる。
また、前記ホースの巻き取り及び繰り出しの際にドラムの回転によりアーム部に加わるモーメントを、従来の片持ちで且つ固定される基端部とドラムとが上下方向で前記ドラムの軸方向でずれた位置で離間した構造よりも、小さくして好適にホースの巻き取り及び繰り出しを行うことができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載のホースドラム装置において、例えば、図1に示すように、前記端部151は、ドラム回転軸と略平行な軸を中心に回動可能に杭圧入引抜機1に直接または取付ブラケット11を介して取り付けられることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、前記ホースドラム装置では、その端部がドラム回転軸と略平行な軸を中心に回動可能に杭圧入引抜機1に直接または取付ブラケット11を介して取り付けられるので、回動させることで杭圧入引抜機に取り付けられたホースドラム装置自体を折り畳むことができ、取り付けられた杭圧入引抜機自体の高さを低くして、その運搬を容易に行うことができる。
【0014】
請求項5記載の発明は、例えば図1〜図5に示すように、請求項1記載の杭圧入引抜機において、請求項4記載のホースドラム装置の端部が前記凹部531内に直接または取付ブラケット11を介して取り付けられ、前記ドラム12を前記機械本体部53の前面側に前記軸11bを中心に回動させた際に、前記ドラム、支持部及びアーム部は前記機械本体の上面の高さと同等以下の位置に配置されることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、前記機械本体部の上部の凹部内に直接または取付ブラケットを介して取り付けられた前記ホースドラム装置のドラムを前記機械本体の前面側に前記軸を中心に回動させた際に、前記ドラム、支持部及びアーム部は前記機械本体の上面の高さと同等以下の位置に配置されるので、前記レールに沿って摺動する前記チャック部の昇降のストロークを短くすることなく、圧入効率を高く保つことができるとともに、前記ホースドラム装置が取り付けられていても、その全高を前記機械本体の上面の高さと同等以下の高さに低く抑えることで運搬全高が低くなり、運搬を容易に行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1〜図5に示す杭圧入引抜機1は、既設の杭(矢板)から反力をとって新たに地盤に対して杭を圧入して打設すると共に、打設された杭上を移動可能となっている。そして、この移動と共に、新たな杭を地盤に圧入する。
杭圧入引抜機1は、チャック部4とこのチャック部4を昇降自在に支持する機械本体部5とを備えている。チャック部4は、チャック本体41と、このチャック本体41に設けられたチャック42とを備え、チャック42により杭を掴むようになっている。なお、チャック42は、そのセンタを通る鉛直軸回りに回転可能となっている。
機械本体部5は、サドル51と、サドル51から垂下して既設の杭を挟持するクランプ部52と、サドル51上にスライドベースを介して立設されたマスト53とを有し、このマスト53上部にはホースドラム装置(巻き取り装置)10が設けられている。
マスト53の前面側には、上下に延在する一対のレール部54,54が左右に離間して設けられ、このレール部54,54にチャック本体41に設けられた摺動部材43が摺動自在に係合することでチャック部4が機械本体部5に対し昇降自在に支持されている。また、マスト53には、チャック本体41側に延出された左右一対のアーム55,55が設けられている。一方、チャック本体41には、一対のシリンダ装置44が上下に向けて且つ左右に離間して取り付けられており、シリンダ装置44のシリンダロッド44aは下方に向けられている。そして、これらシリンダロッド44a,44aの下端部は、前記アーム55,55の先端に連結されており、シリンダ装置44の駆動によりシリンダロッド44a,44aが伸縮することで前記チャック部4はレール部54,54に沿って上下動する。
さらにマスト53の上部には、マスト53の厚みの略中央、つまり、前面側に設けられた一対のレール部54,54の間に前後方向に延在する断面凹状の溝状の切欠部(以下凹部という)531が形成されている。この凹部531には、ホースドラム装置10の取付ブラケット11が内嵌した状態で固定されている。なお取付ブラケット11は凹部531に溶接で取り付けられているが、これに限らずボルトやピンを介して取り付けたものとしてもよい。
【0016】
ホースドラム装置10は、杭圧入引抜機1による杭の圧入時には、地盤に対してジェット水(高圧水)を噴射する。なお、新たな杭には、ジェット水を噴射するジェットノズル(噴射手段)をノズルソケット(図示省略)を介して取り付ける。前記ジェットノズルはドラム12及びホース2を介して図示しない高圧水ポンプに連結されており、この高圧水ポンプは、ホースを介して吸水ポンプに連結され、吸水ポンプにより水源から水を汲み上げるようになっている。そして、高圧水ポンプに汲み上げられた水は、この高圧水ポンプにより圧をかけられてホース2にジェット水を供給する。なお、本実施の形態ではジェット水を噴射するものとしたが、これに限らず、地盤改良剤やエアー噴出に用いられるものとしてもよい。
【0017】
ホースドラム装置10は、図3に示すように、ホースの巻き取り及び繰り出しが可能なドラム12と、ドラム12の回転軸12aの延在方向に隣接して配置され、ドラム12を回転自在に支持する支持部13と、支持部13からドラム12の外周より外方に延出されるとともに、ドラム12の回転軸12aと直交するドラム12と支持部13とを合わせた厚みの中心を通る線に向かって折曲して形成され、ドラム12の回転軸12aと直交するドラム12及び支持部13で構成されるドラム装置14全幅の中心線Cと重なる位置で、マスト53の上部に取り付けられる一端部を有するアーム部15とを備える。なお、ここで中心線はドラム12と支持部13とを合わせた厚みの中心を通った、回転軸12aと直交する線であり、ドラム12及び支持部13とを合わせた厚みの軸方向の中心部分、つまりドラム装置14の全幅の中心部分を通る鉛直線となっている。
ドラム12は、回転軸12aを中心に回動自在に支持部13に支持され、支持部13には、ドラム12を回転軸12a回りに回転させる回転モータ131が内蔵されている。また、ドラム12の、支持部13と隣接する側の側面と反対側の側面には、内部でホース2の一端部が接続されるとともに、この接続されたホース2と外部のホース21とを連結するためのスイベルジョイント部16が設けられている。
【0018】
アーム部15は、この実施の形態では支持部13と一体に形成されている。またアーム部15の基端部151は、取付ブラケット11に設けられた凹部11aに挿入され、支持ピン11bにより回動自在に取り付けられている。
詳細には、アーム部15の基端部151は、下方に開口するととともに杭圧入引抜機1の前後方向に延在する下向きの凹状に形成されてなり、この凹状を構成する対向した側壁部のそれぞれが、取付ブラケット11の凹部11aの内側で、該凹部11aを構成する側壁部にそれぞれ軸心が同軸線上の支持ピン11bを介して取り付けられている。取付ブラケット11は、マスト53の前後方向に延在して取付られた長尺のものであり、両端部がそれぞれ上方に開口する断面凹状に形成されている。そして、マスト53の前側の一端部に上述した凹部11aが設けられ、アーム部15の基端部が内嵌されて、アーム部15を回動自在に軸支している。そして、このアーム部15の基端部151の取付位置は、ドラム12と、ドラム12と支持部13とを合わせた、前記回転軸と鉛直な前記回転軸方向の長さWの中心線Cと重なる位置となっている。さらに、ホースドラム装置10の全幅、つまり、ドラム12及び支持部13とを合わせた回転軸方向の長さ(ドラム装置14の全幅)Wは、チャック本体41のシリンダ44,44間の幅より狭いものになっている。
【0019】
また、取付ブラケット11の他端部の凹部、ここではマスト53の後側の断面凹状の凹部11cには、取付ブラケット11に沿って配置された起伏シリンダ17の本体部17bが、内嵌された状態で、支持ピン11dにより支持されている。この起伏シリンダ17は、凹部11cにシリンダロッド17aを他端部側に進退するように取り付けられており、シリンダロッド17aの先端部は、アーム部15の基端部151の上の部分に、連結部17dを介して支持ピン15bにより回動自在に取り付けられている。なお、これら支持ピン11d、15bはそれぞれ支持ピン11bと平行な軸心を有する。そして、シリンダロッド17aを伸ばすことで、図4(a)に示すようにアーム部15は前面側に傾倒する。このとき、シリンダロッド17aは、凹状の基端部151内を挿通し、取付ブラケット11とほぼ平行となる。この起伏シリンダ17の駆動により、アーム部15を基端部151の支持ピン11bを中心に回動させることができ、アーム部15を取付ブラケット11に対して起伏動させることができる。
この動作により、アーム部15の先端側に支持部13を介して設けられているドラム12の位置を可変させることができ、例えば、チャック部4に上方から降ろした杭を把持させる際には、起伏シリンダ17のシリンダロッド17aを縮ませることでドラム12をマスト53の前面より後方に配置させることができ、さらに、圧入完了後にホース2を回収する場合には、ドラム12を圧入する杭の真上に配置させることができる。さらに、シリンダロッド17aを伸ばすことで、ドラム12をチャック部4側に配置させることができる。この状態を図1(a)で符号12’で示す。このように、マスト53の上部に取り付けられたホースドラム装置10を折り畳んだ際のアーム部の基端部分の状態を図5に示す。
【0020】
図5に示すように、アーム部15を傾倒させた際には、シリンダロッド17aはマスト53の一対のレール54,54の間で該レール54,54間の中央を横切るように突出し、起伏シリンダ17の上端は、マスト53の上面と略面一となるとともに、ドラム12、支持部13及びアーム部15はそれぞれマスト53の上面より下方に配置される。つまり、アーム部15を傾倒させてドラム12をチャック部4側に傾倒させた際には、図1(a)に示すように、杭圧入引抜機1の高さは、ホースドラム装置10が取り付けられられている場合でも、クランプ52の下端からマスト53の上面までの長さT1となる。
よって、杭圧入引抜機1を運搬する際に、ドラム12をチャック部4側に傾倒させて、その上端をマスト53の上面と略面一の状態にすることで、運搬高さを低くして、その運搬を容易に行うことができる。
このように、ホースドラム装置10の取付ブラケット11は、レール部54,54の間に形成されたマスト53の凹部531内に設けられているので、レール部54,54の上下方向の長さを短くして、チャック部4の上下ストロークを短くすることなく、杭圧入の精度を保った状態で、凹部531の深さ分、ホースドラム装置10が設けられた杭圧入引抜機1の全高を低くすることができる。つまりホースドラム装置10が取り付けられた杭圧入引抜機1を運搬する際の運搬高さを凹部531の深さ分低くすることができ、運搬を容易に行うことができる。
さらに、ホースドラム装置10は、取付ブラケット11を介してマスト53の凹部531内で支持されるアーム部15の基端部151を、ドラム12の回転軸方向と直交する、ドラム12及び支持部13とを合わせた厚み(全幅)の中心線Cとほぼ重なる位置としているので、杭圧入の際に使用したホース2を巻き取る際に、アーム部15にかかるモーメントが、従来のものと比べて小さくなり、アーム部15の上下で生じるねじれを小さくすることができ、ドラム12の回転によるホース2の巻き取りや繰り出しなどの作業を好適に行うことができる。なお、上記ホースドラム(ホース巻き取り)装置10は取付ブラケット11を介して凹部531に取り付けられているが、これに限らず、アーム部15を上述したものと同様な取付位置で、同様な作用効果を有するものであれば、取付ブラケット11をマスト53に一体的に設けられたものとしてもよく、さらに、アーム部15の基端部151をボルトやピンなどを介して凹部531の両側壁間に直接回動自在に取り付けた構成としてもよい。
【0021】
[変形例]
図6に、上述した杭圧入引抜機1に設けられる杭打ち用アタッチメントとしてのホースドラム装置の変形例を示す。なお、図6に示すホースドラム装置10Aにおいて上述したホースドラム装置10と同様の構成については同名称、同符号を付して説明は省略する。
図6に示すホースドラム装置10Aは、ホース2の巻き取り及び繰り出しが可能なドラム12と、ドラム12の軸方向に隣接して配置され、ドラム12を回転自在に支持する支持部13と、支持部13からドラム12の外周より外方に延出されるとともに、ドラム12の回転軸と直交するドラム12全幅の中心線C1に向かって曲がってなり、前記中心線C1とほぼ重なる位置で、上述した杭圧入引抜機1と同様に構成された杭圧入引抜機のマスト53Aの上部に取り付けられる基端部(端部)151Aを有するアーム部15Aとを備える。このホースドラム装置10Aは、基端部151Aでマスト53Aの上部で、且つレール部54の間に形成された凹部531Aに設けられた取付部材532を介して回動自在に取り付けられている。取付部材532は、凹部531Aの底面から上方に突出するとともに、凹部531Aの対向する側壁に沿って互いに離間して配置された一対の取付片部532a,532aからなる。
この取付片部532a,532a間にアーム部15Aの基端部151Aが挿入され、ドラム12の軸と平行な軸である支持ピン532b,532bにより軸支されている。これら支持ピン532b,532bは同一軸心であり、これら支持ピン532b,532bにて軸支されたアーム部15Aの基端部151Aは、ドラム12の回転軸と直交する該ドラム12の中心線C1と重なって配置された状態となっている。このように、中心線C1とほぼ重なる位置で、基端部151Aが支持されているので、杭圧入時に、ドラム12のホース2を巻き取ったり、引き出したりする際でも、ドラム12を介してアーム部15Aにかかるモーメントを極力小さくすることができ、ドラム12を圧入する杭の真上に移動させて、圧入を補助したホースを巻き取ってもアーム部に巻き取りの際にねじれるように力が加わることがなく、好適にホース2を巻き取ることができる。
【0022】
なお、以上の実施の形態においては、マスト53の凹部531に取り付けられる装置をホースドラム装置10、10Aとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、杭の圧入、引き抜き作業を補助するために必要なアタッチメントであれば、どのような装置を凹部531、531Aに取り付けるようにしてもよい。例えば、機械本体部5により杭圧入とともにアースオーガを併用する場合では、アースオーガの駆動に用いる油圧モータ用のホースを巻き取る装置などとしてもよい。また、ウインチや、溶接機などの装置でもよく、さらにこれら装置に動力源となる油圧、エアなどを送給する装置としてもよい。
また、取付ブラケット、アーム部等の形状も任意であり、その他、具体的な構成要素についても適宜に変更可能であることは勿論である。例えば、アーム部15、15Aを上記実施の形態では、折曲された形状としたが、湾曲した形状としてもよい。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、ホースドラム装置などのアタッチメントが取り付けられていても杭の圧入精度を高く保ちつつ、全高を凹部の深さ分低くして運搬を容易に行うことができる。また、アタッチメントをホースドラム装置とし、その端部をドラム回転軸と略平行な軸を中心に回動可能に前記機械本体の凹部に直接または取付ブラケットを介して取り付けられるようにし、前記ドラムを前記機械本体の前面側に前記軸を中心に回動させた際に、前記ドラム、支持部及びアーム部は前記機械本体の上面の高さ以下の位置に配置されるようにすれば、前記ホースドラム装置が取り付けられていても、その全高を前記機械本体の上面の高さと同様以下の高さに低く抑えることで運搬全高が低くなり、運搬を容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態の杭圧入引抜機の構成を示す図であり、(a)は概略側面図、(b)は概略平面図である。
【図2】図1の杭圧入引抜機の概略正面図である。
【図3】図1の杭圧入引抜機の備えるホースドラム装置を示す図であり、(a)は概略側面図、(b)はホースドラム装置の起伏シリンダの背面図、(c)はホースドラム装置のが概略正面図である。
【図4】図3のホースドラム装置において起伏シリンダのシリンダロッドを伸ばした状態を示す図であり、(a)は概略側面図、(b)は(a)のA−A線端面図である。
【図5】図1の杭圧入引抜機のマストに取り付けられたホースドラム装置においてシリンダロッドを伸ばした状態を示す図であり、(a)は同状態の概略平面図、(b)は同状態の側断面図、(c)は同状態の概略正面図である。
【図6】本発明を適用したホースドラム装置の変形例を示す正面図である。
【図7】従来の杭圧入引抜機の構成を示す概略側面図である。
【図8】従来の杭圧入引抜機の構成を示す概略正面図である。
【符号の説明】
1 杭圧入引抜機
2 ホース
4 チャック部
5 機械本体
10,10A ホースドラム装置
12 ドラム
12a 回転軸
13 支持部
43 摺動部材
54 レール部
151,151A 基端部(端部)
531,531A 凹部
C,C1 中心線
T1 長さ

Claims (5)

  1. 杭を地盤に対して圧入または引き抜くとともに、上部にアタッチメントが取り付けられる杭圧入引抜機において、
    杭を把持するチャック部と、
    このチャック部を前面側で昇降自在に支持する機械本体部とを備え、
    前記機械本体部の前面側には、前記チャック部に設けられた摺動部材を上下動自在に係合する左右一対のレールが設けられ、
    前記機械本体部の上部には、前記左右一対のレールの間に前記アタッチメントを取り付け可能な凹部が形成されていることを特徴とする杭圧入引抜機。
  2. 杭を地盤に対して圧入または引き抜く杭圧入引抜機の上部に取り付けられるホースドラム装置において、
    前記ホースの巻き取り及び繰り出しが可能なドラムと、
    前記ドラムの回転軸方向に隣接して配置され、前記ドラムを回転自在に支持する支持部と、
    前記支持部から前記ドラムの外周より外方に延出されるとともに、前記ドラムの回転軸と直交する前記ドラム全幅の中心線に向かって曲がるように形成され、
    前記中心線とほぼ重なる位置で支持される端部を有するアーム部とを備えることを特徴とするホースドラム装置。
  3. 杭を地盤に対して圧入または引き抜く杭圧入引抜機の上部に取り付けられるホースドラム装置において、
    前記ホースの巻き取り及び繰り出しが可能なドラムと、
    前記ドラムの回転軸方向に隣接して配置され、前記ドラムを回転自在に支持する支持部と、
    前記支持部から前記ドラムの外周より外方に延出されるとともに、前記回転軸と直交する前記ドラム及び前記支持部で構成されるドラム装置全幅の中心線に向かって曲がるように形成され、
    前記中心線とほぼ重なる位置で支持される端部を有するアーム部とを備えることを特徴とするホースドラム装置。
  4. 前記端部は、ドラム回転軸と略平行な軸を中心に回動可能に杭圧入引抜機に直接または取付ブラケットを介して取り付けられることを特徴とする請求項2または3記載のホースドラム装置。
  5. 請求項4記載のホースドラム装置の端部が前記凹部内に直接または取付ブラケットを介して取り付けられ、
    前記ドラムを前記機械本体部の前面側に前記軸を中心に回動させた際に、前記ドラム及びアーム部は前記機械本体部の上面の高さと同等以下の位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の杭圧入引抜機。
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