JP3243716B2 - ウォータージェット工法用の杭圧入引抜機 - Google Patents

ウォータージェット工法用の杭圧入引抜機

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JP3243716B2
JP3243716B2 JP25908098A JP25908098A JP3243716B2 JP 3243716 B2 JP3243716 B2 JP 3243716B2 JP 25908098 A JP25908098 A JP 25908098A JP 25908098 A JP25908098 A JP 25908098A JP 3243716 B2 JP3243716 B2 JP 3243716B2
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北村  精男
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォータージェッ
ト工法用の杭圧入引抜機に関し、特に、硬質地盤の杭打
設について制御系の簡易化および施工効率の確保ととも
に、杭列が屈曲するコーナー部の杭打設をも含む広範囲
の適用が可能なウォータージェット工法用の杭圧入引抜
機に関する。
【0002】
【従来の技術】杭圧入引抜機の本体部に対して昇降動作
する昇降フレームと、この昇降フレームに縦軸回転可能
に杭を掴むチャックとを備えるとともに、同本体部に送
水ホースのホース巻取部を設けたウォータージェット工
法用の杭圧入引抜機が知られている。このウォータージ
ェット工法用の杭圧入引抜機は、そのホース巻取部を介
して送水ホースを圧入杭に掛渡して取付け、同圧入杭の
先端部位から高圧水を噴射してウォータージェットを形
成することができるので、このウォータージェットによ
り硬質地盤に対する杭の打設作業を能率良く進めること
ができる。一方、硬質地盤における打設作業は昇降フレ
ームの頻繁な昇降動作を要することから、上記ウォータ
ージェット工法用の杭圧入引抜機は、ホースの絡まりや
張り過ぎがないようにホースの長さを常に調節するべ
く、昇降フレームの昇降動作とタイミングを合わせてホ
ース巻取部を駆動して送水ホースの繰出し又は巻取りを
行う。
【0003】このように、上記杭圧入引抜機は、ホース
巻取部との協調動作による複雑な動作を行うために制御
系の複雑化とともに施工効率の低下の問題を内包してい
る。その改善策として、ホース巻取部を昇降フレーム上
に取付ける案が検討されている。
【0004】図6は昇降フレームにホース巻取部を設け
た場合の検討例を示す杭打設平面図である。このウォー
タージェット工法用の杭圧入引抜機101は、杭圧入引
抜機の本体部102に対して昇降動作する昇降フレーム
103と、この昇降フレーム103に縦軸回転可能に杭
を掴むチャック104とを備えるとともに、同昇降フレ
ーム103上に送水ホース105のホース巻取部106
を設けるものである。この案によれば、ホース巻取部1
06は昇降フレーム103の昇降動作とともに昇降され
るのでホース巻取部106の動作は杭の持替え時に限定
され、制御系の簡易化および圧入動作の迅速化が期待さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、直線杭
列の打設に合わせて昇降フレーム103上にホース巻取
部106を取付けた場合は、杭列が大きく屈曲するコー
ナー部等における杭の打設の際は、ホース巻取部106
から送水ホース105を引出す方向が圧入杭107の正
面位置から外れてその側方を向くこととなり、送水ホー
ス105を圧入杭107に掛渡すことができず、また、
図の検討例に示すごとく、圧入杭107に対して送水ホ
ース105を無理に掛渡した場合は、その無理な取廻し
によって同送水ホース105の損傷を招くという問題が
考えられる。
【0006】本発明の目的は、硬質地盤の杭打設につい
て制御系の簡易化および施工効率の確保とともに、杭列
が屈曲するコーナー部の杭打設をも含む広範囲の適用が
可能なウォータージェット工法用の杭圧入引抜機を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、固定された本体部に対して昇降動作する昇降フレー
ムと、この昇降フレームに対して縦軸回転可能なチャッ
クとを備えるとともに、送水ホースのホース巻取部を設
けたウォータージェット工法用の杭圧入引抜機におい
て、前記ホース巻取部は、チャックの回転主軸と同心に
回転しうる回転主軸を介して同昇降フレーム上に取付け
て構成する。
【0008】上記杭圧入引抜機は、ホース巻取部をチャ
ックと同心に回転可能に昇降フレーム上に設けることに
より、ホース巻取部が昇降フレームとともに昇降動作さ
れるので、昇降フレームに対するホース巻取部の協調動
作が最小限度に抑えられる上に、ホース巻取部をチャッ
クと同じ向きに調節できるので、杭列が大きく屈曲する
コーナー部の打設においてはチャックに掴んだ圧入杭の
方向に送水ホースの向きを合わせることにより、送水ホ
ースを無理なく圧入杭に掛渡すことができる。
【0009】前記ホース巻取部とチャックの再回転主軸
を共通に駆動する連動駆動部を設け、両者の向きを一致
させて回動することにより、チャックを回動させてその
方向を変えた時でもホース巻取部は常にチャックの圧入
杭の方向を向くことから、屈曲する杭列の打設の際にホ
ース巻取部の方向調節を要しないので、直線杭列の打設
と同様に硬質地盤の杭打設をウォータージェット工法に
より能率良く進めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】上記発明に係る技術的思想を適用
した実施形態について以下に説明する。図1は本発明の
ウォータージェット工法用の杭圧入引抜機の側面図であ
る。ウォータージェット工法用の杭圧入引抜機1は、既
設杭列上に固定するためのクランプ2…を備えたサドル
3と、このサドル3上で前後にスライド可能に縦軸旋回
可能なマスト4と、このマスト4の先端に昇降可能な昇
降フレーム5とからなる。
【0011】昇降フレーム5の上部にウォータージェッ
トの送水ホースを巻取るホース巻取部6を設け、同じく
その下部に圧入杭を掴むチャック7を設ける。これらホ
ース巻取部6とチャック7は昇降フレーム5の縦軸につ
いて回動可能に、かつ、その方向を一致するべく連動駆
動する。
【0012】図2はホース巻取部の支持構造の説明図で
ある。ホース巻取部6に縦軸回転用の回転主軸11を設
け、またチャック7に縦軸回転用の回転主軸12を設け
る。これら両回転主軸11、12は、同一歯数のギヤを
なし、かつ、互いに同心に構成する。これら再回転主軸
11、12を共通の中間軸13を介してモータ軸14と
噛合する。この共通の駆動部をなすモータ軸14と共通
の中間軸13とからなる連動駆動部により、ホース巻取
部6とチャック7は常に同一方向を向いたまま昇降フレ
ーム5に対して回動することが可能となる。
【0013】したがって、チャック7が回転してその方
向が変化してもホース巻取部6も同方向を向くことか
ら、チャック7に掴んだ矢板に対してホース巻取部6か
ら引出した送水ホース6aをその正面において取付ける
ことができ、ホース巻取部6から無理なく送水ホース6
aを繰出すことができる。
【0014】図3は図1の杭圧入引抜機による直線杭列
の打設平面図である。ウォータージェット工法用の杭圧
入引抜機1の本体部を既設杭列P…上に固定し、本体部
のマスト4の先端に備えた昇降フレーム5からその側方
にチャック7を向けて杭P1を既設杭列P…の延長線上
に圧入する。
【0015】ホース巻取部6は昇降フレーム5上に位置
することから、硬質地盤の圧入の際の昇降フレーム5の
頻繁な昇降動作においても送水ホース6aの出入りを要
することなく、ホース巻取部6が昇降フレーム5ととも
に昇降動作される。結局、ホース巻取部6の動作は、圧
入杭のチャック位置の持替えの際の昇降フレームの上昇
動作時の繰出しと、杭の圧入後に送水ホースを引き戻す
時の巻取りに限定されるので、杭圧入引抜機の本体部に
ホース巻取部6を取付けた場合と比較すると、昇降フレ
ーム5に対するホース巻取部の協調動作を最小限度に抑
えることができる。したがって、昇降フレームの頻繁な
昇降動作を要する硬質地盤のウォータジェット工法によ
る杭打設において、制御の簡易化と施工効率の確保が可
能となる。
【0016】また、ホース巻取部6はチャック7ととも
に回動することから、その方向はチャック7の方向と常
に一致するので、送水ホースを無理なく圧入杭に掛渡す
ことができる。したがって、コーナー部等の場所を選ぶ
ことなく、送水ホースによるウォータージェット工法を
適用することができ、硬質地盤において能率の良い杭打
設作業が可能となる。
【0017】図4は図1の杭圧入引抜機による屈曲杭列
の打設平面図(1)である。杭列が屈曲する場合は、チ
ャック7の方向を杭列の屈曲角度、図の場合は90度の
角度までその方向を回動して杭を圧入する。この時、ホ
ース巻取部6はチャック7と連動して回動され、両者は
同一の方向に保たれていることから、杭列が大きく屈曲
する場合においても、直線杭列と同様にウォータージェ
ット工法による杭の圧入が可能となるので、直線杭列と
屈曲杭列とを問うことなく硬質地盤における圧入作業を
能率良く進めることができる。
【0018】図5は図1の杭圧入引抜機による屈曲杭列
の打設平面図(2)である。杭列が大きく屈曲する場合
は、杭圧入引抜機の固定に必要な最小限の数の杭を圧入
するために、コーナー部の上記杭の圧入と同様に、チャ
ック7の向きをその杭列に合わせて作業する。
【0019】なお、上記連動駆動部は、単一の駆動モー
タによる共通の駆動機構に限らず、共通の制御による個
別のモータ駆動機構を備える場合もホース巻取部とチャ
ックの方向を一致して回動しうることが明らかなのでそ
の説明を省略する。また、上記ホース巻取部は、チャッ
クとの連動駆動部を備えない場合においても、昇降フレ
ーム5上で縦軸回転可能であれば、同ホース巻取部をチ
ャックの方向に合わせることは目視によって容易に行い
うることが明らかなのでその説明を省略する。
【0020】
【発明の効果】本発明によるウォータージェット工法用
の杭圧入引抜機は以下の効果を奏する。ホース巻取部を
チャックと同心に回転可能に昇降フレーム上に設けるこ
とにより、ホース巻取部が昇降フレームとともに昇降動
作されるので、昇降フレームに対するホース巻取部の協
調動作が最小限度に抑えられる上に、ホース巻取部をチ
ャックと同じ向きに調節できるので、杭列が大きく屈曲
するコーナー部の打設においてはチャックに掴んだ圧入
杭の方向に送水ホースの向きを合わせることにより、送
水ホースを無理なく圧入杭に掛渡すことができる。した
がって、昇降フレームの頻繁な昇降動作を要する硬質地
盤のウォータジェット工法による杭打設においても、制
御の簡易化と施工効率の確保が可能となる上に、コーナ
ー部等の場所を選ぶことなく杭打設作業が可能となる。
【0021】前記ホース巻取部とチャックの両回転主軸
を共通に駆動する連動駆動部を設け、両者の向きを一致
させて回動することにより、チャックを回動させてその
方向を変えた時でもホース巻取部は常にチャックの圧入
杭の方向を向くことから、屈曲する杭列の打設の際にホ
ース巻取部の方向調節を要しないので、直線杭列の打設
と同様に硬質地盤の杭打設をウォータージェット工法に
より能率良く進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウォータージェット工法用の杭圧入引
抜機の側面図
【図2】ホース巻取部の支持構造の説明図
【図3】図1の杭圧入引抜機による直線杭列の打設平面
【図4】図1の杭圧入引抜機による屈曲杭列の打設平面
図(1)
【図5】図1の杭圧入引抜機による屈曲杭列の打設平面
図(2)
【図6】昇降フレームにホース巻取部を設けた場合の検
討例を示す杭打設平面図
【符号の説明】
1 ウォータージェット工法用の杭圧入引抜機 4 マスト(本体部) 5 昇降フレーム 6 ホース巻取部 6a 送水ホース 7 チャック 11 回転主軸 12 回転主軸 13 中間軸(連動回動部) P 既設杭列 P1 杭
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 7/24 E02D 7/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定された本体部に対して昇降動作する
    昇降フレームと、この昇降フレームに対して縦軸回転可
    能なチャックとを備えるとともに、送水ホースのホース
    巻取部を設けたウォータージェット工法用の杭圧入引抜
    機において、前記ホース巻取部は、チャックの回転主軸
    と同心に回転しうる回転主軸を介して同昇降フレーム上
    に取付けてなることを特徴とするウォータージェット工
    法用の杭圧入引抜機。
  2. 【請求項2】 前記ホース巻取部とチャックの両回転主
    軸を共通に駆動する連動駆動部を設け、両者の向きを一
    致させて回動することを特徴とする請求項1記載のウォ
    ータージェット工法用の杭圧入引抜機。
JP25908098A 1998-08-10 1998-08-10 ウォータージェット工法用の杭圧入引抜機 Expired - Lifetime JP3243716B2 (ja)

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JP6965119B2 (ja) * 2017-11-22 2021-11-10 株式会社技研製作所 ホースドラムを備えた杭圧入機
JP7154051B2 (ja) * 2018-07-10 2022-10-17 株式会社技研製作所 杭圧入機および杭圧入方法
CN112746616A (zh) * 2020-12-30 2021-05-04 刘林琴 一种桩基修建软地基用护筒击打式快速拔除设备

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