JP2020006560A - インク収容ボトル - Google Patents

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Hideyuki Saito
秀行 斉藤
修平 瀧口
Shuhei Takiguchi
修平 瀧口
勇輝 西野
Isateru Nishino
勇輝 西野
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Abstract

【課題】インクを注出後、キャップを閉めて放置という一連の操作を繰り返した場合であってもキャップの固着が発生しにくい、耐擦過性に優れた画像を記録可能なインクが収容されたインク収容ボトルを提供する。【解決手段】インクジェット用の水性インクを収容する本体部101と、本体部101に収容された水性インクを外部に注出するノズル部102と、ノズル部102に装着されるキャップ103と、を備えたインク収容ボトル100である。水性インクが、顔料、樹脂、及びグリセリンを含有し、水性インク中のグリセリンの含有量(質量%)が、樹脂の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.5倍以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、インク収容ボトルに関する。
従来、インクジェット方式の記録ヘッドから吐出したインクを記録媒体に付与して画像を記録するインクジェット記録装置が各分野で使用されている。例えば、記録ヘッドなどを有する記録部が設けられた装置本体とは別に、インクを収容したインクタンクなどの収容体を備え、この収容体から供給チューブを介して供給されるインクで画像を記録するインクジェット記録装置が提案されている(特許文献1)。また、このような記録装置の収容体にインクなどの液体を補充する容器として、インクを収容する本体部と、本体部に収容されたインクを注出するノズル部とを備えたインク収容ボトルが提案されている(特許文献2)。さらに、耐擦過性に優れた画像を記録すべく、樹脂を含有するインクが広く使用されている。
特開2014−012375号公報 特開2017−081087号公報
本発明者らは、特許文献2で提案されたインク収容ボトルに樹脂を含有するインクを収容したものを用意し、その特性について検討した。その結果、インク収容ボトルからインクを注ぎ出した後、キャップを閉めて放置、といった一連の操作を何度も繰り返すと、キャップがノズルに固着して開けにくくなるといった課題が生ずることがわかった。
したがって、本発明の目的は、インクを注出後、キャップを閉めて放置という一連の操作を繰り返した場合であってもキャップの固着が発生しにくい、耐擦過性に優れた画像を記録可能なインクが収容されたインク収容ボトルを提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、インクジェット用の水性インクを収容する本体部と、前記本体部に収容された前記水性インクを外部に注出するノズル部と、前記ノズル部に装着されるキャップと、を備えたインク収容ボトルであって、前記水性インクが、顔料、樹脂、及びグリセリンを含有し、前記水性インク中の前記グリセリンの含有量(質量%)が、前記樹脂の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.5倍以上であることを特徴とするインク収容ボトルが提供される。
本発明によれば、インクを注出後、キャップを閉めて放置という一連の操作を繰り返した場合であってもキャップの固着が発生しにくい、耐擦過性に優れた画像を記録可能なインクが収容されたインク収容ボトルを提供することができる。
本発明のインク収容ボトルの一実施形態を示す正面図である。 図1に示すインク収容ボトルの分解図である。 図1に示すインク収容ボトルのノズル部付近の部分断面図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値である。
<インク収容ボトル>
本発明のインク収容ボトルは、インクジェット用の水性インクを収容する本体部と、この本体部に収容された水性インクを外部に注出するノズル部と、このノズル部に装着されるキャップとを備える。そして、本体部に収容された水性インクが、顔料、樹脂、及びグリセリンを含有し、水性インク中のグリセリンの含有量(質量%)が、樹脂の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.5倍以上である。このような構成を採用したため、本発明のインク収容ボトルは、インクを注出後、キャップを閉めて放置という一連の操作を繰り返した場合であってもキャップの固着が発生しにくい。また、顔料、樹脂、及びグリセリンを含有するインクが本体部に収容されているため、このインクを用いれば、インクジェット記録方法により耐擦過性に優れた画像を記録することができる。上記のような効果が得られる理由につき、本発明者らは以下のように推測している。
インク収容ボトルを長期間保管すると、キャップを閉めていたとしても、水分がボトルの構成素材を徐々に透過してしまい、インク中の水分が減少する。特に、インク収容ボトルのキャップとノズルの間、より具体的には、キャップ内側のネジ部とノズル外側のネジ部の間などに付着したインクは、外気付近にあるために水分が蒸発しやすい。樹脂を含有するインクは、水分の減少に伴って樹脂が不安定になり、増粘するといった特性を有するため、キャップとノズルの間で樹脂が固着しやすい。
これに対して、顔料及び樹脂とともに、樹脂に対して0.5倍以上のグリセリンをさらに含有するインクは、水分が減少しても樹脂が不安定になりにくく、キャップとノズルの間で樹脂が固着しにくい。したがって、顔料、樹脂、及びグリセリンを含有するインクが本体部に収容された本発明のインク収容ボトルは、インクを注出後、キャップを閉めて放置という一連の操作を繰り返した場合であってもキャップの固着が発生しにくいと考えられる。
(インク収容ボトルの構成)
図1は、本発明のインク収容ボトルの一実施形態を示す正面図である。図1に示すように、本実施形態のインク収容ボトル100は、インクジェット用のインクを収容する本体部101と、本体部101に収容されたインクを外部に注出するノズル部102と、ノズル部102に装着されるキャップ103とを備える。ノズル部102は本体部101と接続されており、本体部101に収容されたインクを外部へと注出する際の出口となる。キャップ103はノズル部102に装着されることで、インク収容ボトル100の内部(より具体的には、本体部101の内部)を外気から遮蔽する。
図2は、図1に示すインク収容ボトルの分解図である。図2に示すように、インク収容ボトル100の本体部101の上部外側には、雄ネジ構造を有するボトルネジ部101aが形成されている。ノズル部102は、ネジ構造を有するノズルネジ部102aと、ノズルネジ部102aに接続されたノズル102bとを備える。ノズルネジ部102aは、その内側に雌ネジ構造が形成された下部ネジ部102cと、その外側に雄ネジ構造が形成された上部ネジ部102dとに分かれている。キャップ103の下部内側には、雌ネジ構造を有するキャップネジ部103aが形成されている。
図3は、図1に示すインク収容ボトルのノズル部付近の部分断面図である。図3には、キャップネジ部103aと上部ネジ部102dとの螺合により、キャップ103がノズル部102に装着された状態が示されている。キャップ103がノズル部102に装着されることで、ノズル102bとキャップ103の内側が当接し、ノズル102bを密封するシール部111が形成される。
(水性インク)
[顔料]
インク収容ボトルの本体部に収容されているインクは、顔料を色材として含有する。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがさらに好ましい。
顔料を分散方式で分類すると、樹脂分散剤を用いる樹脂分散顔料、界面活性剤により分散させた顔料、顔料の粒子表面の少なくとも一部を樹脂などで被覆したマイクロカプセル顔料などを挙げることができる。また、顔料の粒子表面にアニオン性基などの親水性基を含む官能基を結合させた自己分散顔料や、顔料の粒子表面に高分子を含む有機基を化学的に結合させた顔料(樹脂結合型の自己分散顔料)などを用いることもできる。インクには、いずれの分散方式の顔料であっても用いることができる。さらに、分散方式の異なる顔料を組み合わせて使用することも可能である。
色材として、顔料の粒子表面に直接又は他の原子団を介してアニオン性基が結合している自己分散顔料を用いることが好ましい。水分の蒸発に伴って凝集した場合であっても、自己分散顔料は再溶解しやすい。このため、自己分散顔料を色材として用いることで、キャップの固着をより発生しにくくすることができる。
アニオン性基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基などを挙げることができる。これらのアニオン性基は塩を形成していてもよい。アニオン性基が塩を形成している場合、これらの各基のプロトンの少なくとも1つがカチオンに置換されている。カチオンとしては、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、及び有機アンモニウムイオンなどを挙げることができる。アルカリ金属イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのイオンを挙げることができる。有機アンモニウムイオンとしては、モノ乃至トリアルキルアミンなどの脂肪族アミン;モノ乃至トリアルカノールアミンなどの脂肪族アルコールアミンのカチオンやその塩を挙げることができる。アニオン性基は、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属塩型、又はアンモニウム塩型であることが特に好ましい。
他の原子団としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基;フェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、フェナントレニレン基、ビフェニレン基などのアリーレン基;ピリジレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、ピリジニレン基、チエニレン基、チアゾリレン基などのヘテロアリーレン基;カルボニル基;カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、リン酸エステル基、ホスホン酸エステル基などのエステル基;イミノ基;アミド基;スルホニル基;エーテル基などを挙げることができる。また、これらの基を組み合わせた基であってもよい。キャップの固着をより有効に抑制するためには、顔料の粒子表面にアニオン性基が直接結合した自己分散顔料よりも、顔料の粒子表面に他の原子団を介してアニオン性基が結合した自己分散顔料を用いることが好ましい。なかでも、顔料の粒子表面に結合している基が、フタル酸基であることが好ましい。
自己分散顔料を構成する顔料(顔料種)としては、例えば、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機顔料;アゾ、フタロシアニン、キナクリドンなどの有機顔料などを用いることができる。なかでも、カーボンブラックや有機顔料を用いることが好ましく、カーボンブラックを用いることがさらに好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラックなどいずれのカーボンブラックも使用することができる。
[樹脂]
インクは、樹脂を含有する。インク中の樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上5.0質量%以下であることがさらに好ましい。
樹脂としては、アニオン性基を有する樹脂を用いることが好ましい。樹脂の具体例としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。なかでも、アクリル樹脂が好ましく、水溶性のアクリル樹脂がさらに好ましい。水溶性のアクリル樹脂は粘弾性が低いため、キャップの内側などに付着したインク中の水分が蒸発したとしても固着しにくい。また、インクジェット方式によるインクの吐出安定性を確保しやすいといった利点もある。
樹脂が水溶性であるか否かについては、以下に示す方法にしたがって判断することができる。まず、酸価相当のアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)により中和された樹脂を含む液体(樹脂固形分:10質量%)を用意する。次いで、用意した液体を純水で10倍(体積基準)に希釈して試料溶液を調製する。そして、試料溶液中の樹脂の粒子径を動的光散乱法により測定した場合に、粒子径を有する粒子が測定されなければ、その樹脂は水溶性であると判断することができる。この際の測定条件は、例えば、以下のようにすることができる。
[測定条件]
SetZero:30秒
測定回数:3回
測定時間:180秒
粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒度分析計(例えば、商品名「UPA−EX150」、日機装製)などを使用することができる。勿論、使用する粒度分布測定装置や測定条件などは上記に限られるものではない。
アクリル樹脂としては、親水性ユニット及び疎水性ユニットを構成ユニットとして有するものが好ましい。なかでも、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、芳香環を有するモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの少なくとも一方に由来する疎水性ユニットと、を有する樹脂が好ましい。特に、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、スチレン及びα−メチルスチレンの少なくとも一方のモノマーに由来する疎水性ユニットとを有する樹脂が好ましい。
親水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有するユニットである。親水性ユニットは、例えば、親水性基を有する親水性モノマーを重合することで形成することができる。親水性基を有する親水性モノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボン酸基を有する酸性モノマー;これらの酸性モノマーの無水物や塩などのアニオン性モノマーなどを挙げることができる。酸性モノマーの塩を構成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、有機アンモニウムなどのイオンを挙げることができる。疎水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有しないユニットである。疎水性ユニットは、例えば、アニオン性基などの親水性基を有しない、疎水性モノマーを重合することで形成することができる。疎水性モノマーの具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの芳香環を有するモノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマーなどを挙げることができる。
ウレタン樹脂は、例えば、ポリイソシアネートと、それと反応する成分(ポリオールやポリアミン)とを反応させて得ることができる。また、架橋剤や鎖延長剤をさらに反応させたものであってもよい。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量は、100,000以下であることが好ましく、また、1,000以上であることが好ましく、5,000以上であることがさらに好ましい。重量平均分子量が上記の範囲内にある樹脂は溶解性が高く、インク中の水分が蒸発しても不安定化しにくいため、キャップの付近でより固着しにくい。
樹脂の酸価は、40mgKOH/g以上であることが好ましく、80mgKOH/g以上であることがさらに好ましく、また、350mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価が上記の範囲内にある樹脂は、インク中の水分が蒸発しても不安定化しにくいため、キャップの付近でより固着しにくい。
[水性媒体]
インクには、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。水としては、脱イオン水やイオン交換水を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に限定はなく、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒などを用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤(グリセリンを含む)の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、5.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましく、10.0質量%以上50.0質量%以下であることがさらに好ましい。
インクは、グリセリンを含有する。インク中のグリセリンの含有量(質量%)は、樹脂の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.5倍以上であり、好ましくは5.0倍以上である。グリセリンは、比誘電率が高く、蒸気圧が低い、といった特性を有する。このため、樹脂の含有量に対して所定の比率でグリセリンを含有させることで、インク中の水分が蒸発した際に樹脂が不安定化するのを抑制することができ、キャップの固着を発生しにくくすることができる。前記質量比率は、10.0倍以下であることが好ましい。
[その他の添加剤]
インクには、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、蒸発促進剤、酸化防止剤、還元防止剤、及びキレート化剤などの種々の添加剤を含有させてもよい。
界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性などの界面活性剤を挙げることができる。インク中の界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上2.0質量%以下であることがさらに好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<顔料分散液の調製>
(顔料分散液1)
水5.5gに濃塩酸60mmolを溶かした溶液を5℃に冷却した状態とし、この状態で4−アミノフタル酸7.80mmolを加えた。この溶液の入った容器をアイスバスに入れ、撹拌して溶液の温度を10℃以下に保持しながら、5℃のイオン交換水9.0gに亜硝酸ナトリウム21.2mmolを溶かして得た溶液を加えた。15分間撹拌後、カーボンブラック(比表面積260m2/g)6.0gを撹拌下で加え、さらに15分間撹拌してスラリーを得た。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過し、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させた。適量の水を添加して顔料の含有量を調整し、顔料の含有量が10.0%の顔料分散液1を得た。
(顔料分散液2)
顔料(カーボンブラック、比表面積260m2/g)6.0g、((4−アミノベンゾイルアミノ)−メタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸の一ナトリウム塩2.0mmol、硝酸40mmol、及び純水200mLを混合した。シルヴァーソン混合機を使用し、室温条件下、6,000rpmで30分間混合して混合物を得た。少量の水に溶解させた亜硝酸ナトリウム40.0mmolを、得られた混合物にゆっくりと添加した。亜硝酸ナトリウムを添加することで、混合物の温度は60℃に達した。この状態で1時間反応させた。水酸化ナトリウム水溶液を添加して混合物のpHを10に調整した。30分後、純水20.0mLを加え、スペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションした。適量の水を添加して顔料の含有量を調整し、顔料の含有量が10.0%の顔料分散液2を得た。
(顔料分散液3)
特表2003−535949号公報の実施例3の記載を参考にし、オゾンガスを用いて顔料の表面を酸化処理して自己分散顔料を調製した。具体的には、まず、顔料をイオン交換水に予備分散させた後、オゾン処理を6時間行った。顔料としては、カーボンブラック(比表面積260m2/g)を用いた。次いで、水酸化カリウムを添加して混合物のpHを7程度に調整しながら、液−液衝突型の分散機を用いて混合物を3時間循環混合させた。適量の水を添加して顔料の含有量を調整し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液3を得た。
(顔料分散液4)
4−アミノフタル酸の量を3.0mmоl、顔料の種類をC.I.ピグメントブルー15:4(比表面積100m2/g)に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1と同様の手順で、顔料の含有量が10.0%の顔料分散液4を得た。
(顔料分散液5)
4−アミノフタル酸の量を3.8mmоl、顔料の種類をC.I.ピグメントレッド122(比表面積125m2/g)に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1と同様の手順で、顔料の含有量が10.0%の顔料分散液5を得た。
(顔料分散液6)
4−アミノフタル酸の量を2.0mmоl、顔料の種類をC.I.ピグメントイエロー74(比表面積66m2/g)に変更したこと以外は、前述の顔料分散液1と同様の手順で、顔料の含有量が10.0%の顔料分散液6を得た。
(顔料分散液7)
顔料(カーボンブラック、比表面積260m2/g)15.0部、樹脂分散剤の水溶液30.0部、及びイオン交換水55.0部を混合して混合物を得た。樹脂分散剤の水溶液としては、水溶性樹脂であるスチレン−アクリル酸共重合体を、酸価と等モル量となる水酸化ナトリウムを用いてイオン交換水に溶解させて得た、樹脂の含有量が20.0%である水溶液を用いた。スチレン−アクリル酸共重合体の重量平均分子量は8,000であり、酸価は120mgKOH/gであった。サンドグラインダーを用いて得られた混合物を1時間分散させた後、遠心分離処理して粗大粒子を除去した。ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過して、顔料の含有量が10.0%、樹脂分散剤の含有量が10.0%の顔料分散液7を得た。
(顔料分散液8)
顔料の種類をC.I.ピグメントブルー15:4(比表面積100m2/g)に変更したこと以外は、前述の顔料分散液7と同様の手順で、顔料の含有量が10.0%、樹脂分散剤の含有量が10.0%の顔料分散液8を得た。
(顔料分散液9)
顔料の種類をC.I.ピグメントレッド122(比表面積125m2/g)に変更したこと以外は、前述の顔料分散液7と同様の手順で、顔料の含有量が10.0%、樹脂分散剤の含有量が10.0%の顔料分散液9を得た。
(顔料分散液10)
顔料の種類をC.I.ピグメントイエロー74(比表面積66m2/g)に変更したこと以外は、前述の顔料分散液7と同様の手順で、顔料の含有量が10.0%、樹脂分散剤の含有量が10.0%の顔料分散液10を得た。
(顔料分散液11)
水溶性樹脂をウレタン樹脂(重量平均分子量120,000、酸価60mgKOH/g)に変更したこと以外は、前述の顔料分散液7と同様の手順で、顔料の含有量が10.0%、樹脂分散剤の含有量が10.0%の顔料分散液11を得た。
<樹脂を含む液体の調製>
(樹脂1)
水溶性樹脂であるスチレン−アクリル酸共重合体20.0部を、酸価と等モル量となる水酸化ナトリウムを用いてイオン交換水に溶解させて水溶液を得た。スチレン−アクリル酸共重合体の重量平均分子量は8,000であり、酸価は120mgKOH/gであった。得られた水溶液をポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過した。イオン交換水を加えて樹脂の含有量を調整し、樹脂1の含有量が20.0%である樹脂1を含む液体を得た。
(樹脂2)
重量平均分子量が100,000であるスチレン−アクリル酸共重合体を水溶性樹脂として用いたこと以外は、前述の樹脂1と同様の手順で、樹脂2の含有量が20.0%である樹脂2を含む液体を得た。
(樹脂3)
酸価が80mgKOH/gであるスチレン−アクリル酸共重合体を水溶性樹脂として用いたこと以外は、前述の樹脂1と同様の手順で、樹脂3の含有量が20.0%である樹脂3を含む液体を得た。
(樹脂4)
イソホロンジイソシアネート、数平均分子量2,000のポリプロピレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、及びエチレンジアミンを常法により反応させて、ナトリウム塩型の水溶性樹脂であるウレタン樹脂を得た。得られたウレタン樹脂の重量平均分子量は20,000であり、酸価は90mgKOH/gであった。得られたウレタン樹脂を水溶性樹脂として用いたこと以外は、前述の樹脂1と同様の手順で、樹脂4の含有量が20.0%である樹脂4を含む液体を得た。
(樹脂5)
重量平均分子量が120,000であるスチレン−アクリル酸共重合体を水溶性樹脂として用いたこと以外は、前述の樹脂1と同様の手順で、樹脂5の含有量が20.0%である樹脂5を含む液体を得た。
(樹脂6)
酸価が60mgKOH/gであるスチレン−アクリル酸共重合体を水溶性樹脂として用いたこと以外は、前述の樹脂1と同様の手順で、樹脂6の含有量が20.0%である樹脂6を含む液体を得た。
<インクの調製>
表1−1及び1−2の上段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。表1−1及び1−2中、「アセチレノールE100」は、川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤(アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物)の商品名である。
Figure 2020006560
Figure 2020006560
<評価>
調製した各インク135mLをインク収容ボトルの本体部(空ボトル、商品名「PIXMAG1000用 GI−790 Black」、キヤノン製)に充填し、インク収容ボトルを得た。得られた各インク収容ボトルのキャップを温度35℃、相対湿度10%の環境下で開けるとともに、ボトルを傾けてインク10mLを注ぎ出した後にキャップを閉め、10日間放置した。これら一連の操作を10回繰り返した後にキャップを開け、キャップの内側を目視で観察してキャップの耐固着性を評価した。結果を表2に示す。本発明においては、以下に示す評価基準で、「AA」、「A」、及び「B」を好ましいレベルとし、「C」を許容できないレベルとした。
AA:キャップが固着していなかった。
A:キャップが僅かに固着していた。
B:キャップが固着しており、若干の貼り付き感があったが、固着していないものと同等の力でキャップを開けることができた。
C:キャップが強く固着しており、キャップを開けるのに、固着していないものよりも強い力を要した。
Figure 2020006560
100:インク収容ボトル
101:本体部
102:ノズル部
103:キャップ

Claims (6)

  1. インクジェット用の水性インクを収容する本体部と、前記本体部に収容された前記水性インクを外部に注出するノズル部と、前記ノズル部に装着されるキャップと、を備えたインク収容ボトルであって、
    前記水性インクが、顔料、樹脂、及びグリセリンを含有し、
    前記水性インク中の前記グリセリンの含有量(質量%)が、前記樹脂の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.5倍以上であることを特徴とするインク収容ボトル。
  2. 前記水性インク中の前記グリセリンの含有量(質量%)が、前記樹脂の含有量(質量%)に対する質量比率で、5.0倍以上である請求項1に記載のインク収容ボトル。
  3. 前記樹脂が、アクリル樹脂である請求項1又は2に記載のインク収容ボトル。
  4. 前記樹脂の重量平均分子量が、100,000以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインク収容ボトル。
  5. 前記樹脂の酸価が、80mgKOH/g以上である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインク収容ボトル。
  6. 前記顔料が、自己分散顔料である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインク収容ボトル。
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