JP2020002263A - 物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着剤に由来する黄変が少なく、かつ高い接着性を有する物品を提供することである。【解決手段】少なくとも2つの物品が接着剤を介して接着された物品であって、前記接着剤が、2種以上の接着剤を用いるものであり、接着面の内側がジフェニルメタンジイソシアネートを原料とするウレタン接着剤(i)により形成され、その外側がそれ以外のウレタン接着剤(ii)により形成されていることを特徴とする物品を提供するものである。前記ウレタン接着剤(ii)は、キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、(シクロヘキサン−1,2−ジイルビスメチレン)ジイソシアネート、及び、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートからなる群より選ばれる1種以上のポリイソシアネートを原料とするものが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、接着剤を介して接着された物品に関する。
接着剤は、金属材料、ゴム材料、プラスチック、ガラス、木質材料、繊維材料、紙類、合成皮革等の貼り合わせに広く利用されており、特にウレタン接着剤は適度な弾性も有するため、建材パネル、自動車内装材、衣料などその利用分野も多岐にわたる。
前記接着剤による貼り合わせ方法としては、1つの物品の接着面に接着剤を塗工し、もう一方の物品の接着面を貼り合わせる方法が一般的である(例えば、特許文献1を参照。)。係る方法は、1回の塗工で接着剤層を形成できるため極めて簡便なものである。しかしながら、係る方法では、物品を貼り合わせた際に接着剤層の端部が物品からはみ出し易く、拭き取ったとしても微量に残存した接着剤が継時的に熱や紫外線の影響により劣化する問題があり、高い意匠性が求められる分野では利用が困難であるとの指摘があった。
特開2010−46334号公報
本発明が解決しようとする課題は、接着剤に由来する黄変が少なく、かつ高い接着性を有する物品を提供することである。
本発明は、少なくとも2つの物品が接着剤を介して接着された物品であって、前記接着剤が、2種以上の接着剤を用いるものであり、接着面の内側がジフェニルメタンジイソシアネートを原料とするウレタン接着剤(i)により形成され、その外側がそれ以外のウレタン接着剤(ii)により形成されていることを特徴とする物品を提供するものである。
本発明の物品は、接着剤のはみ出し部分があっても接着剤に由来する黄変が少なく、かつ高い接着性を有するものである。
本発明の物品における接着剤層の例示である。
本発明の物品は、少なくとも2つの物品が接着剤を介して接着されたものである。また、前記接着剤は、2種以上の接着剤を用いるものであり、接着面の内側がジフェニルメタンジイソシアネートを原料とするウレタン接着剤(i)により形成され、その外側がそれ以外のウレタン接着剤(ii)により形成されているものである。
前記ウレタン接着剤(i)の必須原料であるジフェニルメタンジイソシアネートは、高い接着強度が得られるものの、光や熱により黄変する。よって、ウレタン接着剤(i)を接着面の内側に形成することにより、物品外観上の黄変の恐れがなくなり、メリットである高い接着性のみを甘受することができる。
前記ウレタン接着剤(i)としては、例えば、ポリオール(i−1)とジフェニルメタンジイソシアネートを含むポリイソシアネート(i−2)とを必須原料とする反応物を用いることができる。
前記ポリオール(i−1)としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、ダイマージオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた接着性が得られる点から、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、及び、ポリアクリルポリオールからなる群より選ばれる1種以上のポリオールを用いることが好ましい。
前記ポリオール(i−1)の数平均分子量としては、接着剤層のより一層優れた機械的強度、及び、接着性が得られる点から、500〜200,000の範囲であることが好ましく、700〜100,000の範囲がより好ましい。なお、前記ポリオール(i−1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリオール(i−1)には、必要に応じて、分子量が500未満(好ましくは50〜450)の鎖伸長剤を併用してもよい。
前記鎖伸長剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレンリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、サッカロース、メチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン等の水酸基を有する鎖伸長剤;エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、ヒドラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のアミノ基を有する鎖伸長剤など用いることができる。これらの鎖伸長剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記鎖伸長剤を用いる場合の使用量としては、例えば、前記ウレタン接着剤(i)を構成する材料の合計中0.1〜20質量%の範囲が挙げられる。
前記ポリイソシアネート(i−2)として、ジフェニルメタンジイソシアネート以外に用いることができるポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、(シクロヘキサン−1,2−ジイルビスメチレン)ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネート;ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートイソシアネート、キシレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;これらのアダクト体;イソシアヌレート体;ビュレット体などを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(i−2)中における前記ジフェニルメタンジイソシアネートの含有量としては、より一層優れた接着性が得られる点から、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
前記ウレタン接着剤(i)としては、接着面の内側に形成されるため、初期(物品同士を貼り合わせた直後)の接着強度を高めるために、重合性不飽和基が導入されていることが好ましい。これにより、物品を貼り合わせる前に活性エネルギー線を照射することにより、優れた初期接着強度を得ることができる。
前記ウレタン接着剤(i)に重合性不飽和基を導入する方法としては、例えば、水酸基を1つ有する(メタ)アクリル化合物、水酸基を2つ以上有する(メタ)アクリル化合物、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル化合物等を原料として用いることにより、ウレタン樹脂骨格に重合性不飽和基導入する方法が挙げられる。なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルのいずれか一方または両方をいい、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートのいずれか一方または両方をいう。
前記水酸基を1つ有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、原料入手が用意であり、より一層優れた初期接着強度が得られる点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
前記イソシアネート基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、1,1−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記水酸基を2つ以上有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、下記一般式(1)で示される化合物、下記一般式(2)で示される化合物、下記一般式(3)で示される化合物、下記一般式(4)で示される化合物、下記一般式(5)で示される化合物、下記一般式(6)で示される化合物等を用いることができる。
Figure 2020002263
(一般式(1)中、Rは、炭素原子数1〜9の直鎖アルキレン基の側鎖に重合性不飽和基を含む原子団を1個以上有する構造を示す。)
Figure 2020002263
(一般式(2)中、R及びRは、それぞれ独立してエチレン基の側鎖に重合性不飽和基を含む原子団を有する構造を示し、Rは、炭素原子数1〜5のアルキレン基を示す。)
Figure 2020002263
(一般式(3)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
Figure 2020002263
(一般式(4)中、Rは、水素原子又はメチル基を示し、nは2〜3の整数を示す。)
Figure 2020002263
(一般式(5)中、R、R、及び、R10は、それぞれ水素原子又はメチル基を示す。)
Figure 2020002263
(一般式(6)中、R11、R12、R13、及び、R14は、それぞれ水素原子又はメチル基を示す。)
前記一般式(1)中のRは、炭素原子数1〜9の直鎖アルキレン基の側鎖に重合性不飽和基を含む原子団を2つ以上有する構造を示す。例えば、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートは、一般式(1)中のRは、炭素原子数3のプロピレン基の側鎖に重合性不飽和基を含む原子団を2つ有する構造である。
前記一般式(1)で示される化合物の具体例としては、例えば、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート〔ジメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート〕、ジメチロールメタンジ(メタ)アクリレート(一般式(1)中のRは、炭素原子数3のもので、重合性不飽和基を有する原子団を2つ有するものである。)、ジエチロールメタンジ(メタ)アクリレート、ジエチロールプロパンジ(メタ)アクリレート(一般式(1)中のRは、炭素原子数5のもので、重合性不飽和基を有する原子団を2つ有するものである。)、ジプロパノールメタンジ(メタ)アクリレート、ジプロパノールプロパンジ(メタ)アクリレート(一般式(1)中のRは、炭素原子数7のもので、重合性不飽和基を有する原子団を2つ有するものである。)、ジブタノールメタンジ(メタ)アクリレート、ジブタノールプロパンジ(メタ)アクリレート(一般式(1)中のRは、炭素原子数9のもので、重合性不飽和基を有する原子団を2つ有するものである。)等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、より一層優れた初期接着強度が得られる点から、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、及び/又は、ジメチロールメタンジ(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
前記一般式(2)中のR及びRは、エチレン基の側鎖に重合性不飽和基を含む原子団を有する構造である。前記一般式(2)中に、前記エチレン基の側鎖に重合性不飽和基を含む原子団を有する構造を合計2つ以上有し、好ましくは2つ以上5つ以下の範囲で有し、より好ましくは2つ以上3つ以下の範囲で有する。
また、前記一般式(2)中のRは、炭素原子数1〜5のアルキレン基を示し、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチル基等が挙げられる。
前記一般式(2)で示される化合物の具体例としては、例えば、ビス(3−アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)メタン(一般式(2)中のR及びRは炭素原子数2のもので、重合性不飽和基を有する原子団を1つ有するものであり、Rは炭素原子数1のものである。)、1,2−ビス(3−アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン(一般式(2)中のR及びRは炭素原子数2のもので、重合性不飽和基を有する原子団を1つ有するものであり、Rは炭素原子数2のものである。)、1,3−ビス(3−アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)プロパン(一般式(2)中のR及びRは炭素原子数2のもので、重合性不飽和基を有する原子団を1つ有するものであり、Rは炭素原子数3のものである。)、1,4−ビス(3−アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタン(一般式(2)中のR及びRは炭素原子数2のもので、重合性不飽和基を有する原子団を1つ有するものであり、Rは炭素原子数4のものである。)、1,5−ビス(3−アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ペンタン(一般式(2)中のR及びRは炭素原子数2のもので、重合性不飽和基を有する原子団を1つ有するものであり、Rは炭素原子数5のものである。)等を用いることができる。これらの化合物は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた初期接着強度が得られる点から、1,4−ビス(3−アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタンを用いることが好ましい。
前記ウレタン接着剤(i)に重合性不飽和基を導入するための原料を用いる場合には、その使用量としては、前記ウレタン接着剤(i)を構成する原料の合計質量中0.001〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜30質量%の範囲がより好ましく、0.5〜20質量%の範囲が更に好ましい。
また、ウレタン接着剤(i)に重合性不飽和基を導入した場合における、前記ウレタン接着剤(i)の重合性不飽和基濃度としては、0.0004〜2mol/kgの範囲であることが好ましく、0.001〜1mol/kgの範囲がより好ましい。
前記ウレタン接着剤としては、前記ポリオール(i−1)及びポリイソシアネート(i−2)を必須原料として用いるものであるが、各原料の有する水酸基とイソシアネート基とのモル比[NCO/OH]としては、例えば、0.8〜10の範囲が挙げられる。
この中でも、前記モル比[NCO/OH]が1を超えるように設定し、イソシアネート基末端のウレタン接着剤(=湿気硬化型ウレタン接着剤)とすることが、湿気硬化によりより一層優れた最終接着性が得られる点から好ましい。係る際の前記モル比[NCO/OH]比としては、1.1〜10の範囲であることが好ましく、1.15〜8の範囲がより好ましい。
また、湿気硬化型ウレタン接着剤を用いる場合には、そのイソシアネート基含有率(以下「NCO%」と略記する。)としては、より一層優れた最終接着強度が得られる点から、0.5〜8質量%の範囲がより好ましい。なお、湿気硬化型ウレタン接着剤のNCO%は、JISK1603−1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
前記それ以外のウレタン接着剤(ii)は、光や熱により黄変しやすいジフェニルメタンジイソシアネートを原料として用いないため、物品から接着剤がはみ出しても接着剤に由来する黄変が発生しにくい物品を得ることができる。
前記ウレタン接着剤(ii)としては、例えば、ポリオール(ii−1)とジフェニルメタンジイソシアネート以外のポリイソシアネート(ii−2)とを必須原料とする反応物を用いることができる。
前記ポリオール(ii−1)は、前記ポリオール(i−1)と同様のものを用いることができ、必要に応じて前記鎖伸長剤を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(ii−2)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネート;ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートイソシアネート、キシレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;これらのアダクト体;イソシアヌレート体;ビュレット体などを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(ii−2)としては、前記した中でも、より一層優れた耐黄変性と適度な接着性得られる点から、キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、(シクロヘキサン−1,2−ジイルビスメチレン)ジイソシアネート、及び、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートからなる群より選ばれる1種以上を用いることが好ましい。これらの好ましいポリイソシアネートの含有量としては、前記ポリイソシアネート(ii−2)中50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
前記ポリオール(ii−1)とポリイソシアネート(ii−2)との反応における、モル比[NCO/OH]としては、より一層優れた接着性が得られる点から、0.8〜10の範囲であることが好ましい。
前記ウレタン接着剤(ii)の重量平均分子量としては、より一層優れた接着性の点から、5千〜500万の範囲であることが好ましい。なお、前記ウレタン接着剤(ii)の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ウレタン接着剤(i)及び(ii)には、必要に応じて、その他の添加剤を含有させてもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、重合開始剤、光安定剤、硬化触媒、有機溶剤、水、反応性希釈剤、粘着付与剤、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス、熱可塑性樹脂等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ウレタン接着剤(i)として重合性不飽和基を導入したものを用いる場合には、活性エネルギー線の照射による硬化性を向上すべく、重合開始剤を用いることが好ましく、前記ウレタン接着剤(ii)には、より一層優れた耐黄変性を得るべく、光安定剤を用いることが好ましい。
前記重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、チオキサントン、チオキサントン誘導体、2,2’−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等を用いることができる。これらの光重合開始剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤を用いる場合の使用量としては、例えば、ウレタン接着剤(i)を構成する材料の合計100質量部に対して、0.0001〜10質量部の範囲が挙げられる。
前記光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン化合物、窒素原子を含む複素環式化合物、チオール化合物、チオエーテル化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンゾエート化合物等を用いることができる。これらの光安定剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた耐黄変性が得られる点から、ヒンダードアミン化合物、及び/又は、窒素原子を含む複素環式化合物を用いることが好ましく、ヒンダードアミン化合物と窒素原子を含む複素環式化合物とを併用することがより好ましい。
前記ヒンダードアミン化合物としては、例えば、セバシン酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(混合2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(混合1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4.5〕デカン−2,4−ジオン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記窒素原子を含む複素環式化合物としては、例えば、N,N−ビス(2−エチルヘキシル)−[(1,2,4−トリアゾール−1−イル)メチル]アミン、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチル)フェニル]ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール化合物や{混合2−[4−[2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル]オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4-ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン}2−[4−[2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル]オキシ]オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4-ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン化合物などを用いる。これらのトリアゾール化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記光安定剤を用いる場合の使用量としては、より一層優れた耐黄変性が得られる点から、ウレタン接着剤(ii)を構成する原料の合計100質量部に対して、0.001〜20質量部の範囲であることが好ましく、0.01〜10質量部の範囲がより好ましい。
前記ヒンダードアミン化合物と前記窒素原子を含む複素環式化合物とを併用する場合には、より一層優れた耐黄変性が得られる点から、その質量比[(ヒンダードアミン)/(複素環式化合物)]が、90/10〜10/90の範囲であることが好ましく、20/80〜80/20の範囲がより好ましく、75/25〜25/75の範囲が更に好ましい。
次に、本発明の物品について説明する。
本発明物品は、少なくとも2つの物品が前記接着剤を介して接着されたものである。
前記物品としては、例えば、金属材料、ゴム材料、プラスチック、ガラス、木質材料、繊維材料、紙類、合成皮革、その他ポリマー材料等の材料により得られる物品が挙げられ、フィルム状、シート状、成型品等いずれでもよい。
前記接着剤により形成される接着剤層は、その物品との接着面の内側が前記ウレタン接着剤(i)により形成され、その外側が前記ウレタン接着剤(ii)により形成されていることが必須である。なお、物品の被着体面とウレタン接着剤(i)、及び、物品の被着体面とウレタン接着剤(ii)とは必ず接している箇所が必要である。
図1は、本発明の物品における接着剤層の例示である。図1中の1はウレタン接着剤(i)により形成される接着剤層を示し、2はウレタン接着剤(ii)により形成される接着剤層を示し、3が物品との接着面を示す。
前記ウレタン接着剤(i)により形成される接着剤層は、接着面の内側に形成されていればよく、その接着面積は、各用途に求められる接着性により適宜決定され、物品の外側にはみでないようにすればよい。また、前記ウレタン接着剤(i)により形成される接着剤層は、接着性が担保できれば、ドット状等に形成してもよい。
前記ウレタン接着剤(ii)により形成される接着剤層は、前記ウレタン接着剤層(i)により形成される接着剤層の外側に形成されていればよく、例えば、前記ウレタン接着剤(i)により形成される接着剤層の周りを全て囲うように形成されていることが接着性の観点から好ましいが、内側の接着剤層が物品の外部にはみ出ることがないのであれば、はみ出る可能性のある箇所のみ形成されていてもよく、物品からのはみ出し部分はウレタン接着剤(ii)による接着剤層となっていればよい。また、前記ウレタン接着剤(i)及び(ii)の接着剤層は、重なっていても離れていてもよい。
前記ウレタン接着剤(i)及び(ii)を物品上に形成する方法としては、例えば、ロールコーター、スプレーコーター、T−タイコーター、ナイフコーター、コンマコーター等のコーター方式;ディスペンサー、スプレー、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等の精密方式などを使用する方法が挙げられる。
前記ウレタン接着剤(i)及び(ii)による接着剤層の厚さとしては、使用される用途に応じて適宜決定されるが、例えば、0.0001〜3cmの範囲である。
前記ウレタン接着剤(i)として、重合性不飽和基が導入されたものを用いる場合には、塗工されたものに、活性エネルギー線を照射することにより優れた初期接着強度を得ることができる。前記活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線等が挙げられる。これらの中でも、簡便に初期接着強度が得られることから、紫外線が好ましい。
前記紫外線を照射する際には、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、水素ランプ、重水素ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、蛍光灯等の光源を使用することができる。
前記紫外線の照射量としては、より一層優れた初期接着強度が得られる点から、0.05〜5J/cm、より好ましくは0.1〜3J/cm、特に好ましくは0.3〜1.5J/cmの範囲であることがよい。なお、前記紫外線の照射量は、GSユアサ株式会社製UVチェッカー「UVR−N1」を使用して、300〜390nmの波長域において測定した値を基準とする。
前記紫外線照射後は、物品の貼り合わせを行うが、前記ウレタン接着剤(i)及び(ii)に湿気硬化型の接着剤を用いた場合には、貼り合わせ後、イソシアネート基のエージングを行うため、好ましくは20〜40℃の温度下で、1〜3日養生することが好ましい。
以上、本発明の物品は、接着剤層のはみ出し部分があっても接着剤に由来する黄変が少なく、かつ高い接着性を有するものである。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
[合成例1]ウレタン接着剤(i−1)の合成
攪拌機および温度計を備えた四つ口フラスコに、ジメチロールメタンジアクリレートを4質量部、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸との反応物、数平均分子量:4,500)を76.6質量部仕込み、減圧加熱条件下でフラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを18.9質量部加え、100℃まで昇温した後、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)を0.5質量部加え、窒素雰囲気下、110℃で3時間反応させることでウレタン接着剤(i−1)(重合性不飽和基の濃度:0.37mol/kg、NCO%:3.2質量%)を得た。
[合成例2]ウレタン接着剤(i−2)の合成
攪拌機および温度計を備えた2リットル4ツ口フラスコに、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸との反応物、数平均分子量;5,000)80質量部、ポリエステルポリオール(エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、アジピン酸、及び、イソフタル酸の反応物、数平均分子量;2,000)20質量部とを仕込み、減圧加熱条件下、フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを12質量部加え、100℃迄昇温した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.1質量部と、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを2.4質量部加え、窒素雰囲気下、110℃で3時間反応させることによってウレタン接着剤(i−2)(重合性不飽和基の濃度:0.09mol/kg、NCO%:1質量%)を得た。
[合成例3]ウレタン接着剤(ii−1)の合成
攪拌機および温度計を備えた四つ口フラスコに、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸との反応物、数平均分子量:4,500)92.3質量部を仕込み、減圧加熱条件下、フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。次いで、70℃に昇温した後、キシレンジイソシアネート7.7質量部を加え、100℃まで昇温した後、窒素雰囲気下、110℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー(NCO%:1.6質量%)を得た。
更に、このウレタンプレポリマー100質量部に、セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)1質量部、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール1質量部を配合し、ウレタン接着剤(ii−1)を得た。
[合成例4]ウレタン接着剤(ii−2)の合成
攪拌機および温度計を備えた四つ口フラスコに、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸との反応物、数平均分子量:4,500)90.9質量部を仕込み、減圧加熱条件下、フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。次いで、70℃に昇温した後、イソホロンジイソシアネート9.1質量部を加え、100℃まで昇温した後、窒素雰囲気下、110℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー(NCO%:1.6質量%)を得た。
更に、このウレタンプレポリマー100質量部に、セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)1質量部、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール1質量部を配合し、ウレタン接着剤(ii−2)を得た。
[合成例5]ウレタン接着剤(ii−3)の合成
攪拌機および温度計を備えた四つ口フラスコに、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸との反応物、数平均分子量:4,500)89.4質量部を仕込み、減圧加熱条件下、フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。次いで、70℃に昇温した後、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート10.6質量部を加え、100℃まで昇温した後、窒素雰囲気下、110℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー(NCO%:1.6質量%)を得た。
更に、このウレタンプレポリマー100質量部に、セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)1質量部、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール1質量部を配合し、ウレタン接着剤(ii−3)を得た。
[実施例1]
[初期接着強度の評価方法]
(1)初期ピーリング性の評価方法
合成例1で得られたウレタン接着剤(i−1)及び合成例3で得られたウレタン接着剤(ii−1)を120℃で1時間溶融した。その後、コロナ処理を施した縦50mm×横50mm×厚さ200μmのポリエチレンテレフタレート基材上にスプレー塗布装置(加越株式会社製「TR−80LCD」)を使用して、内部の縦40mm×横40mmの箇所にウレタン接着剤(i−1)を厚さ100μmとなるように全面塗工し、またそれ以外の部分を全てウレタン接着剤(ii−1)を塗工した。その後、この塗工面に高圧水銀ランプを使用して、0.65J/cmの紫外線を照射し、この照射面にコロナ処理を施した厚さ200μmのポリエチレンテレフタレート基材を貼り合わせ、その3分後に180°剥離強度(N/inch)をJISK7311−1995に準拠して測定し、以下のように評価した。
「T」:60N/inch以上
「F」:60N/inch未満
(2)初期耐熱クリープ性の評価方法
合成例1で得られたウレタン接着剤(i−1)及び合成例3で得られたウレタン接着剤(ii−1)を120℃で1時間溶融した。その後、コロナ処理を施した縦50mm×横50mm×厚さ200μmのポリエチレンテレフタレート基材上にスプレー塗布装置(加越株式会社製「TR−80LCD」)を使用して、内部の縦40mm×横40mmの箇所にウレタン接着剤(i−1)を厚さ100μmとなるように全面塗工し、またそれ以外の部分を全てウレタン接着剤(ii−1)を塗工した。その後、この塗工面に高圧水銀ランプを使用して、0.65J/cmの紫外線を照射し、この照射面にMDF(ミディアム デンシティ ファイバーボード)を貼り合わせ、その5分後に35℃の雰囲気下で、150gの荷重を90°方向にかけて、15分経過後のポリエチレンテレフタレート基材の剥離長さを測定し、以下のように評価した。
「T」:5mm未満
「F」:5mm以上
[最終接着強度の評価方法]
合成例1で得られたウレタン接着剤(i−1)及び合成例3で得られたウレタン接着剤(ii−1)を120℃で1時間溶融した。その後、コロナ処理を施した縦50mm×横50mm×厚さ200μmのポリエチレンテレフタレート基材上にスプレー塗布装置(加越株式会社製「TR−80LCD」)を使用して、内部の縦40mm×横40mmの箇所にウレタン接着剤(i−1)を厚さ100μmとなるように全面塗工し、またそれ以外の部分を全てウレタン接着剤(ii−1)を塗工した。その後、この塗工面に高圧水銀ランプを使用して、0.65J/cmの紫外線を照射し、この照射面にMDF(ミディアム デンシティ ファイバーボード)を貼り合わせた。これを23℃、湿度50%の雰囲気下で72時間養生した後、80°の雰囲気下で、500gの荷重を90°方向にかけて、1時間経過後のポリエチレンテレフタレート基材の剥離長さを測定し、以下のように評価した。
「1」:5mm未満
「2」:10mm未満
「3」:10mm以上
[耐黄変性の評価方法]
合成例3で得られたウレタン接着剤(ii−1)を120℃で1時間溶融し、120℃に予め加温したホットプレート上に置いた離型紙上に100μmの厚さとなるように塗工した。これを25℃、湿度50%にて24時間保管しキュアを行うことでフィルムを得た。このフィルムを使用して、UVA−電球(UV照射量:0.78W/m、温度45℃)を搭載したQUV促進耐候性試験機「QUV/basic」を使用してUV照射試験を行い、UV照射前の変色の差(ΔE)により、以下のように評価した。
「1」:ΔEが0.5以下である。
「2」:ΔEが0.5を超えて3以下である。
「3」:ΔEが3を超えて5以下である。
「4」:ΔEが5を超える。
[実施例2〜4、及び、比較例1]
用いるウレタン接着剤の種類を表1に変更した以外は、実施例1と同様にしてそれぞれの評価を行った。
Figure 2020002263
なお、表1中の略語は、以下のものを示す。
「MDI」:ジフェニルメタンジイソシアネート
「XDI」:キシレンジイソシアネート
「IPDI」:イソホロンジイソシアネート
「H12MDI」:ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
本発明の物品である実施例1〜5は、接着剤由来の黄変が少なく、接着性にも優れることが分かった。
一方、比較例1は、接着面の外側にもジフェニルメタンジイソシアネートを原料とするウレタン接着剤を用いた態様であるが、耐黄変性が不良であった。
1 ウレタン接着剤(i)により形成される接着剤層
2 ウレタン接着剤(ii)により形成される接着剤層
3 物品との接着面

Claims (4)

  1. 少なくとも2つの物品が接着剤を介して接着された物品であって、
    前記接着剤が、2種以上の接着剤を用いるものであり、接着面の内側がジフェニルメタンジイソシアネートを原料とするウレタン接着剤(i)により形成され、その外側がそれ以外のウレタン接着剤(ii)により形成されていることを特徴とする物品。
  2. 前記それ以外のウレタン接着剤(ii)が、キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、(シクロヘキサン−1,2−ジイルビスメチレン)ジイソシアネート、及び、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートからなる群より選ばれる1種以上のポリイソシアネートを原料とするものである請求項1記載の物品。
  3. 前記ウレタン接着剤(i)が、湿気硬化型ウレタン接着剤である請求項1又は2記載の物品。
  4. 前記ウレタン接着剤(i)が、重合性不飽和基が導入されたものである請求項1〜3のいずれか1項記載の物品。
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