JP2019537570A - 癌の治療において有用な6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本明細書は、式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩、それらの調製に使用される方法および中間体、それらを含有する医薬組成物、ならびに細胞増殖性障害の治療におけるそれらの使用に関する。

Description

本明細書は、エストロゲン受容体を選択的に下方調節し、かつ抗癌活性を有するあるインダゾール化合物およびその薬学的に許容可能な塩に関する。本明細書は、ヒトまたは動物体の治療方法における、例えば癌の予防または治療における前記インダゾール化合物およびその薬学的に許容可能な塩の使用にも関する。本明細書は、前記インダゾール化合物の調製に関与する方法および中間化合物ならびにそれらを含有する医薬組成物にも関する。
エストロゲン受容体アルファ(ERα、ESR1、NR3A)およびエストロゲン受容体ベータ(ERβ、ESR2、NR3b)は、大きい核内受容体ファミリーのメンバーであるステロイドホルモン受容体である。ERαは、全ての核内受容体と同様に構造化されると、6つの機能ドメイン(A〜Fと命名)で構成され(非特許文献1)、それが特異的なリガンド(雌性ステロイドホルモン17bエストラジオール(E2))と会合した後、その複合体は、エストロゲン受容体エレメント(ERE)と命名されたゲノム配列に結合し、標的遺伝子の転写をモジュレートするための共調節因子と相互作用するため、リガンド依存性転写因子として分類される。ERα遺伝子は、6q25.1に位置し、595AAのタンパク質をコードし、選択的スプライシングおよび翻訳開始部位に起因して複数のアイソフォームが産生され得る。この受容体は、DNA結合ドメイン(ドメインC)およびリガンド結合ドメイン(ドメインE)に加えて、N末端(A/B)ドメイン、CおよびEドメインを連結するヒンジ(D)ドメインならびにC末端伸長部(Fドメイン)を含有する。ERαおよびERβのCおよびEドメインは、完全に保存されている一方(それぞれ96%および55%のアミノ酸同一性)、A/B、DおよびFドメインの保存は、非保存的である(30%未満のアミノ酸同一性)。両方の受容体は、雌性生殖器官の調節および発達に関与し、加えて中枢神経系、心血管系および骨代謝における役割を担う。受容体がEREと直接結合するとき(直接の活性化または古典的経路)または間接的に結合するとき(間接的な活性化または非古典的経路)、ERのゲノム作用は、細胞の核中で生じる。ERは、リガンドの不存在下でヒートショックタンパク質のHsp90およびHsp70と会合し、会合したシャペロン機構がリガンド結合ドメイン(LBD)を安定化させ、ERがリガンドに接近可能となる。リガンド結合ERは、ヒートショックタンパク質から解離し、二量体化、DNA結合、共活性化因子または共抑制因子との相互作用および標的遺伝子発現のモジュレーションを可能とする受容体の立体構造変化をもたらす。非古典的経路において、AP−1およびSp−1は、遺伝子発現をモジュレートするために受容体の両方のアイソフォームにより使用される代替の調節DNA配列である。この例において、ERは、DNAと直接相互作用しないが、他のDNA結合転写因子、例えばc−Junまたはc−Fosとの会合を介して結合する(非特許文献2)。ERが遺伝子転写に影響を与える正確な機序は、十分に理解されていないが、DNA結合受容体により動員される多数の核因子により媒介されると考えられる。共調節因子の動員は、主としてそれぞれEドメインおよびA/Bドメインに位置する2つのタンパク質表面、AF2およびAF1により媒介される。AF1は、成長因子により調節され、その活性は、細胞およびプロモーター環境に依存する一方、AF2は、全体的に活性についてリガンド結合に依存する。これらの2つのドメインは、独立して作用し得るが、最大のER転写活性は、これらの2つのドメインを介する相乗的な相互作用を介して達成される(非特許文献3)。ERは、転写因子とみなされているが、それらは、E2投与後の組織における、ゲノム作用にとって迅速すぎるとみなされる時間スケールの急速なER効果により証明されるとおり、非ゲノム機序を介しても作用し得る。エストロゲンの急速な作用を担う受容体が同一核のERであるか、区別されるGタンパク質共役ステロイド受容体であるかは依然として不明確であるが(非特許文献4)、例えばMAPK/ERK経路および内皮型一酸化窒素合成酵素およびPI3K/Akt経路の活性化など、一層多くのE2誘導経路が同定されている。リガンド依存性の経路に加えて、ERαは、成長因子シグナリング、例えばインスリン様成長因子1(IGF−1)および上皮成長因子(EGF)を介するMAPKの刺激と関連するAF−1を介するリガンドとは無関係の活性を有することが示されている。AF−1の活性は、Ser118のリン酸化に依存的であり、ERと成長因子シグナリングとのクロストークの例は、成長因子、例えばIGF−1およびEGFに応答するMAPKによるSer118のリン酸化である(非特許文献5)。
多数の構造的に区別される化合物がERに結合することが示されている。一部の化合物、例えば内因性リガンドE2は、受容体アゴニストとして作用する一方、他の化合物は、E2結合を競合的に阻害し、受容体アンタゴニストとして作用する。これらの化合物は、それらの機能的な効果に応じて2つのクラスに分けることができる。選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、例えばタモキシフェンは、細胞およびプロモーターコンテクストならびに標的化されるERアイソフォームに応じて受容体アゴニストおよびアンタゴニストの両方として作用する能力を有する。例えば、タモキシフェンは、乳房中でアンタゴニストとして作用するが、骨、心血管系および子宮中で部分アゴニストとして作用する。全てのSERMがAF2アンタゴニストとして作用し、AF1を介してそれらの部分アゴニストの特徴を引き出すと考えられる。第2の群は、フルベストラントが一例であり、完全アンタゴニストとして分類され、化合物結合時のリガンド結合ドメイン(LBD)のユニークな立体構造変化を誘導し、それによりへリックス12とLBDの残部との相互作用を完全に阻止し、補因子の動員を遮断することによりAF1およびAF2ドメインの完全な阻害を介してエストロゲン活性を遮断し得る(非特許文献6;非特許文献7)。
ERαの細胞内レベルは、E2の存在下でユビキチン/プロテオソーム(Ub/26S)経路を介して下方調節される。リガンド結合ERαのポリユビキチン化は、少なくとも3つの酵素により触媒され、ユビキチン活性化酵素E1により活性化されるユビキチンは、E2により、E3ユビキチンリガーゼによるイソペプチド結合を介してリジン残基とコンジュゲートされ、次いでポリユビキチン化ERαは、分解のためにプロテオソームに指向される。ER依存性転写調節およびプロテオソーム媒介のER分解は、連動しているが(非特許文献8)、それ自体における転写は、ERα分解に要求されず、核プロテオソーム分解のためにERαを標的化するには転写開始複合体の組立てで十分である。このE2誘導分解プロセスは、細胞の増殖、分化および代謝にとっての要件に応答して転写を急速に活性化させるその能力に必要であると考えられる(非特許文献9)。フルベストラントは、26Sプロテオソーム経路を介してERαの急速な下方調節も誘導し得るアンタゴニストのサブセットである選択的エストロゲン受容体下方調節因子(SERD)としても分類される。対照的に、SERM、例えばタモキシフェンは、転写に対する効果がSERDで見られる効果に類似するが、ERαレベルを増加させ得る。
乳癌の約70%がERおよび/またはプロゲステロン受容体を発現し、成長についてのそれらの腫瘍細胞のホルモン依存性を示唆する。他の癌、例えば卵巣および子宮内膜癌も成長についてERαシグナリングに依存的であると考えられる。このような患者のための治療法は、ERに結合するリガンドに拮抗すること、例えば閉経前および閉経後の両方の状況における初期および進行中のER陽性乳癌を治療するために使用されるタモキシフェン、ERαに拮抗し、それを下方調節すること、例えばタモキシフェンまたはアロマターゼ阻害剤による治療法を行ったにもかかわらず進行した女性における乳癌を治療するために使用されるフルベストラント、またはエストロゲン合成を遮断すること、例えば初期および進行中のER陽性乳癌を治療するために使用されるアロマターゼ阻害剤のいずれかにより、ERシグナリングを阻害し得る。これらの治療法は、乳癌治療に対して極めて良好な影響を有したが、腫瘍がERを発現する患者の相当数は、既存のER療法に対してデノボ耐性を呈するか、または経時的にこれらの療法に耐性を発生させる。初回タモキシフェン療法に対する耐性を説明するためのいくつかの区別される機序が記載されており、それらは、主にタモキシフェン−ERα複合体に結合するある補因子のより低い親和性をそれらの補因子の過剰発現により相殺すること、またはタモキシフェン−ERα複合体と、通常、その複合体に結合しない補因子との相互作用を容易にする第2の部位を形成することのいずれかにより、アンタゴニストとして作用するタモキシフェンをアゴニストに切り替えることを含む。したがって、耐性は、タモキシフェン−ERα活性を駆動させる特異的な補因子を発現する細胞の成長の結果として生じ得る。他の成長因子シグナリング経路がER受容体または共活性化因子を直接活性化させて、リガンドシグナリングとは無関係に細胞増殖を駆動させる可能性もある。
最近になって、ESR1中の突然変異は、17〜25%で変動する頻度において、転移性ER陽性患者由来の腫瘍試料および患者由来ゼノグラフトモデル(PDX)における可能性のある耐性機序であると同定された。これらの突然変異は、限定されるものではないが、リガンド結合ドメインにおいて優勢であり、突然変異機能性タンパク質をもたらし、アミノ酸変化の例としては、Ser463Pro、Val543Glu、Leu536Arg、Tyr537Ser、Tyr537AsnおよびAsp538Glyが挙げられ、アミノ酸537および538における変化は、現在記載されている変化の大部分を構成する。これまで、これらの突然変異は、Cancer Genome Atlasデータベースにおいて特徴付けされた原発性乳房試料からのゲノム中で検出されていない。390個のER発現陽性の原発性乳癌試料のうち、ESR1において1つの突然変異も検出されなかった(非特許文献10)。リガンド結合ドメインの突然変異は、アロマターゼ阻害剤による内分泌療法に対する耐性応答として発達したと考えられる。なぜなら、これらの突然変異受容体は、エストラジオールの不存在下で基底転写活性を示すためである。アミノ酸537および538で突然変異したERの結晶構造は、両方の突然変異体が、へリックス12の位置をシフトさせることによりERのアゴニスト立体構造を優先して共活性化因子の動員を可能とし、それによりアゴニストにより活性化される野生型ERを模倣することを示している。公開データは、内分泌療法、例えばタモキシフェンおよびフルベストラントが依然としてER突然変異体に結合し、転写活性化をある程度阻害し得ること、およびフルベストラントがTry537Serを分解させ得るが、完全な受容体阻害にはより多くの用量が必要になり得ることを示した(非特許文献11;非特許文献12;非特許文献13。したがって、この段階ではESR1突然変異が臨床転帰の変更と関連するか否かは不明であるが、式(I)のある化合物またはその薬学的に許容可能な塩(下記のもの)が突然変異ERを下方調節し、それに拮抗し得ることは蓋然性がある。
いずれの耐性機序または機序の組合せが起こるかに関係なく、多くは、依然としてER依存性活性に依存しており、SERD機序を介する受容体の除去は、細胞からERα受容体を除去する最良の手法を提供する。フルベストラントは、臨床的使用について承認された現在のところ唯一のSERDであるが、その機械的な特性にもかかわらず、現状では1ヵ月の用量が500mgと制限されており、それがインビトロの乳房細胞系実験において見られる受容体の完全な下方調節と比較して患者試料中の50%未満の受容体のターンオーバーをもたらすことに起因して、この薬物の薬理学的特性は、その効力を制限してきた(非特許文献14)。したがって、初期、転移性および獲得耐性に関連して利益の向上を提供するために要求される薬学的特性およびSERD機序を有する新たなER標的化剤が必要とされている。
Dahlman−Wright,et al.,Pharmacol.Rev.,2006,58:773−781 Kushner et al.,Pure Applied Chemistry 2003,75:1757−1769 Tzukerman,et al.,Mol.Endocrinology,1994,8:21−30 Warner,et al.,Steroids 2006 71:91−95 Kato,et al.,Science,1995,270:1491−1494 Wakeling,et al.,Cancer Res.,1991,51:3867−3873 Pike,et al.,Structure,2001,9:145−153 Lonard,et al.,Mol.Cell,2000 5:939−948 Stenoien,et al.,Mol.Cell Biol.,2001,21:4404−4412 Cancer Genome Atlas Network,2012 Nature 490:61−70 Toy et al.,Nat.Genetics 2013,45:1439−1445 Robinson et al.,Nat.Genetics 2013,45:144601451 Li,S.et al.Cell Rep.4,1116−1130(2013) Wardell,et al.,Biochem.Pharm.,2011,82:122−130
本明細書の化合物は、悪性疾患から生じる制御不能な細胞増殖の阻害において有用である強力な抗腫瘍活性を有することが見出された。本明細書の化合物は、最低限SERDとして作用することにより抗腫瘍効果を提供する。例えば、本明細書の化合物は、多数の異なる乳癌細胞系において、例えばMCF−7、CAMA−1、BT474および/またはMDA−MB−134乳癌細胞系に対してエストロゲン受容体を下方調節する能力を介して抗腫瘍活性を示し得る。このような化合物は、特に癌の治療のための治療剤としてより好適であると予測することができる。
本明細書の化合物は、他の公知のSERDと比較して有利な物理的特性(例えば、より低い親油性、より高い水溶性、より高い透過性、より低い血漿タンパク質結合および/またはより大きい化学的安定性)、および/または好ましい毒性プロファイル(例えば、hERGにおける活性の減少)、および/または好ましい代謝もしくは薬物動態プロファイルも示し得る。したがって、このような化合物は、特に癌の治療のための治療剤として特に好適であり得る。
本明細書の一態様によれば、式(I):
(式中、
Aは、CRまたはNであり;
Gは、CRまたはNであり;
Dは、CRまたはNであり;
Eは、CRまたはNであり;
Qは、O、NHまたはNMeであり;
は、CHF、CHFまたはCFであり;
は、H、F、Cl、Me、CN、OMeまたはOEtであり;
は、HまたはFであり;
は、H、F、CNまたはOMeであり;
は、HまたはFであり;
は、H、Me、CHF、CHFまたはCFであり;
は、HまたはMeであり;
は、C1〜3アルキル、CHF、CHF、CFまたはC3〜4シクロアルキルであり;
は、Me、FまたはCHFであり;
10は、Me、F、CHF、CHF、CF、CHOMeまたはCHOHであり;
11は、HまたはFであり;または
10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環またはオキセタン環を形成し;
12は、FまたはMeから独立して選択され;
13は、HまたはFであり;および
aは、0、1または2である)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物も記載する。
本明細書は、医薬品としての使用のための、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩も記載する。
本明細書は、癌の治療における使用のための、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩も記載する。
本明細書は、癌の治療における使用のための、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、別の抗腫瘍剤との組合せも記載する。
本明細書のさらなる態様は、本明細書の精読から当業者に明らかである。
1〜3アルキル基は、分枝鎖または非分枝鎖であり得る。好適なC1〜3アルキル基の例は、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル(n−Pr)またはi−プロピル(i−Pr)である。
3〜4シクロアルキル基は、非置換の単環式不飽和炭素環式環である。C3〜4シクロアルキル基の好適な例は、シクロプロピルおよびシクロブチルである。
一実施形態において、上記定義の式(I)の化合物が提供される。
一実施形態において、式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、Aは、CRである。
一実施形態において、Gは、CRである。
一実施形態において、Aは、CRであり、およびGは、CRである。
一実施形態において、Aは、CRであり、およびGは、Nである。
一実施形態において、Aは、Nであり、およびGは、CRである。
一実施形態において、Rは、H、F、Cl、Me、CNまたはOMeである。
一実施形態において、Rは、H、FまたはOMeである。
一実施形態において、Rは、HまたはFである。
一実施形態において、Rは、Hである。
一実施形態において、Rは、Fである。
一実施形態において、Aは、CRであり、およびRは、H、FまたはOMeである。
一実施形態において、Gは、CRであり、およびRは、H、FまたはOMeである。
一実施形態において、Aは、CHであり、およびGは、CHである。
一実施形態において、Aは、C−Fであり、およびGは、C−Fである。
一実施形態において、Aは、C−Fであり、およびGは、CHである。
一実施形態において、Aは、C−OMeであり、およびGは、CHである。
一実施形態において、Aは、C−OMeであり、およびGは、C−Fである。
一実施形態において、AまたはGの一方は、CHであり、およびAまたはGの他方は、Nである。
一実施形態において、Dは、CRである。
一実施形態において、Eは、CRである。
一実施形態において、DおよびEの両方は、CHである。
一実施形態において、DおよびEの両方は、Nである。
一実施形態において、DまたはEの一方は、CHであり、およびDまたはEの他方は、Nである。
一実施形態において、DまたはEの一方は、C−Fであり、およびDまたはEの他方は、CHである。
一実施形態において、DまたはEの一方はC−OMeであり、およびDまたはEの他方は、CHである。
一実施形態において、Qは、OまたはNHである。
一実施形態において、Qは、Oである。
一実施形態において、Qは、NHである。
一実施形態において、Qは、NMeである。
一実施形態において、Rは、CHFまたはCHFである。
一実施形態において、Rは、CHFである。
一実施形態において、Rは、CHFである。
一実施形態において、Rは、CFである。
一実施形態において、Rは、HまたはMeである。
一実施形態において、Rは、Hである。
一実施形態において、Rは、Meである。
一実施形態において、Rは、Hである。
一実施形態において、Rは、Meである。
一実施形態において、Rは、C1〜3アルキル、CHFまたはシクロプロピルである。
一実施形態において、Rは、C1〜3アルキルまたはCHFである。
一実施形態において、Rは、C1〜3アルキルである。
一実施形態において、Rは、メチルである。
一実施形態において、Rは、CHFである。
一実施形態において、Rは、MeまたはFである。
一実施形態において、Rは、Meである。
一実施形態において、Rは、Fである。
一実施形態において、R10は、Me、F、CHF、CHOMeまたはCHOHである。
一実施形態において、R10は、Me、F、CHOMeまたはCHOHである。
一実施形態において、R10は、F、CHOMeまたはCHOHである。
一実施形態において、R10は、CHOMeまたはCHOHである。
一実施形態において、R10は、Fである。
一実施形態において、R11は、Fである。
一実施形態において、R11は、Hである。
一実施形態において、R10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環またはオキセタン環を形成する。
一実施形態において、R10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環を形成する。
一実施形態において、R10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってオキセタン環を形成する。
一実施形態において、R10は、CHOMeまたはCHOHであり、およびR11は、Fである。
一実施形態において、R10は、CHOMeまたはCHOHであり、およびRは、Meである。
一実施形態において、R10は、Fであり、およびRは、Fである。
一実施形態において、Rは、MeまたはFであり、およびRは、H、F、Cl、Me、CNまたはOMeである。
一実施形態において、Rは、Meであり、およびR11は、Fである。
一実施形態において、Rは、Fであり、およびR11は、Meである。
一実施形態において、Rは、Fであり、およびR11は、Fである。
一実施形態において、Rは、Fであり、かつR10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環またはオキセタン環を形成する。
一実施形態において、Rは、Fであり、かつR10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環を形成する。
一実施形態において、Rは、Fであり、かつR10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってオキセタン環を形成する。
一実施形態において、式(I)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(I)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(I)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(I)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(I)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(I)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、R12は、Meである。
一実施形態において、R12は、Fである。
一実施形態において、R13は、Hである。
一実施形態において、R13は、Fである。
一実施形態において、aは、0または1である。
一実施形態において、aは、0である。
一実施形態において、aは、1である。
一実施形態において、aは、2である。
一実施形態において、式(IA):
(式中、
Qは、O、NHまたはNMeであり;
は、CHF、CHFまたはCFであり;
は、HまたはMeであり;
は、HまたはMeであり;
は、Me、CHFまたはシクロプロピルであり;
は、MeまたはFであり;
10は、Me、F、CHF、CHOMeまたはCHOHであり;
11は、HまたはFであり;または
10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環またはオキセタン環を形成し;
12は、HまたはMeから独立して選択され;
13は、HまたはFであり;
aは、0、1または2であり;および
環Yは、
からなる群から選択される)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、QがNHである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、QがOである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがCHFである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがCHFである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがHである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがHである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがMeである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、R10がF、CHOMeまたはCHOHである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがFであり、かつR10およびR11が、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環またはオキセタン環を形成する、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。さらなる実施形態において、R10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環を形成する。さらなる実施形態において、R10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってオキセタン環を形成する。
一実施形態において、RがMeである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、式(IA)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(IA)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(IA)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(IA)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、R13がHである、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、aが0である、式(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、式(IB):
(式中、
Qは、O、NHまたはNMeであり;
は、CHF、CHFまたはCFであり;
は、HまたはMeであり;
は、HまたはMeであり;
は、Me、CHFまたはシクロプロピルであり;
14は、
からなる群から選択され;および
環Yは、
からなる群から選択される)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、QがNHである、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、QがOである、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがCHFである、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがCHFである、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがHである、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがHである、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがMeである、式(IB)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、式(IB)の化合物中の基R14は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(IB)の化合物中の基R14は、
からなる群から選択される。
一実施形態において、式(IB)の化合物中の基R14は、
からなる群から選択される。
本明細書のさらなる態様において、式(IC):
(式中、
Aは、CRまたはNであり;
Gは、CRまたはNであり;
Dは、CRまたはNであり;
Eは、CRまたはNであり;
Qは、O、NHまたはNMeであり;
は、CHF、CHFまたはCFであり;
は、H、F、Cl、Me、CN、OMeまたはOEtであり;
は、HまたはFであり;
は、H、F、CNまたはOMeであり;
は、HまたはFであり;
は、H、Me、CHF、CHFまたはCFであり;
は、HまたはMeであり;
は、C1〜3アルキル、CHF、CHF、CFまたはC3〜4シクロアルキルであり;
は、Me、FまたはCHFであり;
10は、Me、F、CHF、CHF、CF、CHOMeまたはCHOHであり;
11は、HまたはFであり;または
10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環またはオキセタン環を形成し;
12は、FまたはMeから独立して選択され;
13は、HまたはFであり;および
aは、0、1または2である)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがH、F、Cl、Me、CNまたはOMeであり、およびRがMeまたはFである、式(IC)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
さらなる実施形態において、ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン環の6位における立体化学がSである、式(IC)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
さらなる実施形態において、ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン環の6位における立体化学がRである、式(IC)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
さらなる実施形態において、ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン環の8位における立体化学がSである、式(IC)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
さらなる実施形態において、ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン環の8位における立体化学がRである、式(IC)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、式(ID):
(式中、
Qは、OまたはNHであり;
は、CHFまたはCHFであり;
14は、
からなる群から選択され、および
環Yは、
からなる群から選択される)
の化合物が提供される。
一実施形態において、QがNHである、式(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、QがOである、式(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、RがCHFである、式(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、QがOであり、およびRがCHFである、式(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、QがNHであり、およびRがCHFである、式(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、R14が、
からなる群から選択される、式(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、環Yが、
からなる群から選択される、式(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
3−((6S,8R)−6−(2,6−ジフルオロ−4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)フェニル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)−2,2−ジフルオロプロパン−1−オール;
N−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
(6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−6−(4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン;
N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;および
5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−4−メトキシピリジン−2−アミン
からなる群から選択される、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
3−((6S,8R)−6−(2,6−ジフルオロ−4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)フェニル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)−2,2−ジフルオロプロパン−1−オール;
N−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
(6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−6−(4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン;
N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−4−メトキシピリジン−2−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
(6S,8R)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−6−(4−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン;
N−(4−((6S,8R)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール;
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;
5−フルオロ−6−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−(3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
(6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン;
3−((6S,8R)−6−(2,6−ジフルオロ−4−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イルアミノ)フェニル)−8−メチル−8,9−ジヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7(6H)−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロパン−1−オール;
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;および
(6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン
からなる群から選択される、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、
1−(3−フルオロプロピル)−N−(4−((6R,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン;
1−(3−フルオロプロピル)−N−(3−メトキシ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン;
2−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;
5−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(3−フルオロ−5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール;
6−((6S,8R)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,9,8−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキン(isoquin)−6−イル)−N−(3−フルオロプロピル)アゼチジ(azetidi)−3−イル)ピリジン−3−アミン;
5−フルオロ−6−((6S,8R)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−N−メチル−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−6−ジューテリオ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−1−ジューテリオ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−5−メトキシ−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;
5−((6S,8R)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピラジン−2−アミン;
2−フルオロ−6−((6S,8R)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
6−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−5−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−2−アミン;
N−(2−フルオロ−4−((6R,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−5−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピラジン−2−アミン;
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−N−メチルピリジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−6,8−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−6,8−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−5−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−2−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(4−((6R,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
5−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピラジン−2−アミン;
6−((6S,8S)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−(ジフルオロメチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)−N−メチルアゼチジン−3−アミン;
N−(2−フルオロ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−5−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−2−アミン;
5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピラジン−2−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−N−メチルピリジン−3−アミン;
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール;
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(3−フルオロ−5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール;
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール;
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−1−フルオロ−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール;
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−1−フルオロ−6−(6−フルオロ−5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール;
6−((6S,8R)−7−(2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
N−(4−((6S,8R)−7−(2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−(2−フルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−(2−フルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
1−(3−フルオロプロピル)−N−(4−((6S,8R)−7−(2−フルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミン;
1−(3−フルオロプロピル)−N−(4−((6S,8R)−7−(2−フルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミン;
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−7−イソブチル−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;
5−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,3−トリフルオロプロピル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;
(S)−6−(8,8−ジメチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン;および
(S)−6−(7−(2,2−ジフルオロエチル)−8,8−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン
からなる群から選択される、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−(8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンである式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン;および
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6R,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン
からなる群から選択される、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンである式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6R,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンである式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
一実施形態において、本明細書における実施例のいずれかから選択される式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。さらなる特徴部は、本明細書に記載の実施形態のいずれかであり、但し、具体的な実施例のいずれも個々に放棄されることを条件とする。さらなる特徴部は、本明細書に記載の実施形態のいずれかであり、但し、本明細書の化合物の実施例の上記リストから選択される化合物のいずれか1つ以上が個々に放棄されることを条件とする。
疑義を回避するため、aが1である場合、R12置換基は、それが会合しているそれぞれのエチル鎖のいずれかの炭素上で置換され得、aが2である場合、R12置換基は、前記エチル鎖の単一炭素または両方の炭素のいずれかにおいて置換され得る。したがって、aが1または2である場合、以下の置換パターンが考えられ、それらのそれぞれがさらなる実施形態を表す。
したがって、さらなる実施形態において、以下の(a):
に示されるとおり、aは、1または2であり、およびR12は、式(I)の化合物の残部に付着されている。
さらなる実施形態において、以下の(b):
に示されるとおり、aは、1または2であり、R12は、メチルであり、およびR12は、式(I)の化合物の残部に付着されている。
疑義のさらなる回避のため、本明細書の式中の
の使用は、異なる基間の付着点を示す。
式(I)の化合物は、2つ以上のキラル中心を有し、式(I)の化合物は、任意の相対比率の式(I)の化合物の他の考えられるエナンチオマーおよび/またはジアステレオマー異性体の1つ以上の存在ありまたは存在なしでさらに調製、単離および/または供給され得ることが認識される。エナンチオ濃縮/エナンチオ純粋および/またはジアステレオ濃縮/ジアステレオ純粋化合物の調製は、当技術分野において周知の有機化学の標準的技術により、例えばエナンチオ濃縮もしくはエナンチオ純粋出発材料からの合成、合成中の適切なエナンチオ濃縮もしくはエナンチオ純粋触媒の使用により、および/または例えばキラルクロマトグラフィーを介する立体異性体のラセミもしくは部分濃縮混合物の分割により実施することができる。
薬学的に関連する使用のため、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、大量の他の立体異性形態を存在させずに提供することが望ましいことがある。
したがって、一実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、任意選択的に式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の他の立体異性形態の1つ以上と一緒に含む組成物であって、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、組成物内で≧90%のジアステレオマー過剰率(%de)で存在する、組成物が提供される。
さらなる実施形態において、上記組成物における%deは、≧95%である。
さらなる実施形態において、上記組成物における%deは、≧98%である。
さらなる実施形態において、上記組成物における%deは、≧99%である。
さらなる実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、任意選択的に式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の他の立体異性形態の1つ以上と一緒に含む組成物であって、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、組成物内で≧90%のエナンチオマー過剰率(%ee)で存在する、組成物が提供される。
さらなる実施形態において、上記組成物における%eeは、≧95%である。
さらなる実施形態において、上記組成物における%eeは、≧98%である。
さらなる実施形態において、上記組成物における%eeは、≧99%である。
さらなる実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、任意選択的に式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の他の立体異性形態の1つ以上と一緒に含む組成物であって、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、組成物内で≧90%のエナンチオマー過剰率(%ee)および≧90%のジアステレオマー過剰率(%de)で存在する、組成物が提供される。
上記組成物のさらなる実施形態において、%eeおよび%deは、以下に列記される値の任意の組合せを取り得る:
・%eeは、≦5%であり、および%deは、≧80%である。
・%eeは、≦5%であり、および%deは、≧90%である。
・%eeは、≦5%であり、および%deは、≧95%である。
・%eeは、≦5%であり、および%deは、≧98%である。
・%eeは、≧95%であり、および%deは、≧95%である。
・%eeは、≧98%であり、および%deは、≧98%である。
・%eeは、≧99%であり、および%deは、≧99%である。
さらなる実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含み、任意選択的に式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の他の立体異性形態の1つ以上をさらに含む医薬組成物であって、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、組成物内で≧90%のエナンチオマー過剰率(%ee)で存在する、医薬組成物が提供される。
さらなる実施形態において、上記組成物における%eeは、≧95%である。
さらなる実施形態において、上記組成物における%eeは、≧98%である。
さらなる実施形態において、上記組成物における%eeは、≧99%である。
一実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含み、任意選択的に式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の他の立体異性形態の1つ以上をさらに含む医薬組成物であって、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、組成物内で≧90%のジアステレオマー過剰率(%de)で存在する、医薬組成物が提供される。
さらなる実施形態において、上記組成物における%deは、≧95%である。
さらなる実施形態において、上記組成物における%deは、≧98%である。
さらなる実施形態において、上記組成物における%deは、≧99%である。
一実施形態において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含み、任意選択的に式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の他の立体異性形態の1つ以上をさらに含む医薬組成物であって、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、組成物内で≧90%のエナンチオマー過剰率(%ee)および≧90%のジアステレオマー過剰率(%de)で存在する、医薬組成物が提供される。
上記医薬組成物のさらなる実施形態において、%eeおよび%deは、以下に列記される値の任意の組合せを取り得る:
・%eeは、≧95%であり、および%deは、≧95%である。
・%eeは、≧98%であり、および%deは、≧98%である。
・%eeは、≧99%であり、および%deは、≧99%である。
式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩は、非晶質形態、結晶性形態または半結晶性形態で調製、使用または供給され得、任意の所与の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、2つ以上の結晶性/多形形態、例として水和形態(例えば、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物または他の化学量論の水和物)および/または溶媒和形態に形成され得る。本明細書は、式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩の任意のおよび全てのそのような固体形態を包含することを理解すべきである。
さらなる実施形態において、以下の「実施例」セクションに記載の方法により得ることができる式(I)の化合物が提供される。
本明細書は、本化合物において生じる原子の全ての同位体を含むものとする。同位体は、同一の原子番号を有するが、異なる質量数を有するそれらの原子を含むと理解される。例えば、水素の同位体としては、トリチウムおよび重水素が挙げられる。炭素の同位体としては、13Cおよび14Cが挙げられる。窒素の同位体としては、15Nが挙げられる。特定の実施形態において、Rが重水素である、式(I)の化合物が提供される。
式(I)の化合物の好適な薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩である。式(I)の化合物の適切な薬学的に許容可能な塩は、例えば、式(I)の化合物の酸付加塩、例えば無機酸または有機酸、例えば酢酸、アジピン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ケイ皮酸、クエン酸、D,L−乳酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、塩酸、L−酒石酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、メタンスルホン酸、ナパジシル酸(napadisylic acid)、リン酸、サッカリン、コハク酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、トルエンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸との酸付加塩であり得る。
式(I)の化合物のさらなる好適な薬学的に許容可能な塩は、例えば、ヒトまたは動物体への式(I)の化合物の投与後に前記ヒトまたは動物体内で形成される塩である。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、共結晶固体形態として調製することができる。式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の薬学的に許容可能な共結晶は、本明細書の一態様を形成することを理解すべきである。
本明細書に記載の規定の固体形態は、図面に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを提供し、本明細書に含まれる表に示される種々の2−シータ値を有する。X線粉末回折パターンの2−シータ値は、機械ごとまたは試料ごとにわずかに変動し、したがって、引用値は、絶対値と解釈すべきでないことが理解される。
計測条件(例えば、使用される装置または機械)に応じて1つ以上の計測誤差を有するX線粉末回折パターンが得られ得ることが公知である。特に、X線粉末回折パターンにおける強度は、計測条件に応じて上下し得ることが一般に公知である。したがって、本明細書の固体形態は、図面に示されるX線粉末回折パターンと同一であるX線粉末回折パターンを提供する結晶に限定されず、図面に示されるものと実質的に同一のX線粉末回折パターンを提供する任意の結晶が本明細書の範囲内に収まることを理解すべきである。X線粉末回折分野の当業者は、X線粉末回折パターンの実質的同一性を判断することができる。
X線粉末回折分野の当業者は、ピークの相対的強度が、例えば、30μmサイズ超の粒子および試料の分析に影響を与え得る非ユニタリーアスペクト比により影響を受け得ることを理解する。当業者は、反射の位置が、回折計中で試料が位置する厳密な高さおよび回折計のゼロ較正により影響を受け得ることも理解する。試料の表面平面性も小さい効果を有し得る。したがって、提示される回折パターンデータは、絶対値と解釈すべきでない。(Jenkins,R&Snyder,R.L.‘Introduction to X−Ray Powder Diffractometry’John Wiley&Sons 1996;Bunn,C.W.(1948),Chemical Crystallography,Clarendon Press,London;Klug,H.P.&Alexander,L.E.(1974),X−Ray Diffraction Procedures)。
一般に、X線粉末回折図における回折角の計測誤差は、約プラスまたはマイナス0.2°2−シータであり、図面中のX線粉末回折パターンを考慮する場合および本明細書に含まれる表に含有されるデータを精読する場合、このような計測誤差の程度を考慮すべきである。さらに、実験条件および試料調製(好ましい配向)に応じて強度が上下し得ることを理解すべきである。
本明細書において、化合物N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(以下、化合物X)の形態は、非晶質固体であることが最初に見出された。続いて、実験セクションに記載の条件を使用して化合物の有用な結晶多形形態を生成した。
したがって、本明細書のさらなる態様において、化合物Xの多形形態Aが提供される。この多形形態は、それがCuKa放射線を使用して計測される以下の2θ値:15.5、18.6および24.6°の少なくとも1つを提供するという点で特徴付けすることができる。
化合物Xの多形形態Aは、実質的に図1に示されるX線粉末回折パターンの提供において特徴付けされる。
この多形形態についての10個のX線粉末回折ピーク[角度2−シータ(2θ)、強度(%)]:21.1(100%)、20.8(54.3%)、14.6(41.9%)、18.6(41.6%)、12.3(38.9%)、15.5(34.1%)、24.6(31.3%)、15.8(30.6%)、13.4(23.2%)および19.0°(21.7%)である。
本明細書によれば、約2−シータ=15.5°における少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書によれば、約2−シータ=18.6°における少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書によれば、約2−シータ=24.6°における少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書によれば、約2−シータ=15.5°および18.6°における少なくとも2つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書によれば、約2−シータ=21.1、20.8、14.6、18.6、12.3、15.5、24.6、15.8、13.4および19.0°における規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書によれば、図1に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書によれば、2−シータ=15.5°プラスまたはマイナス0.2°2−シータにおける少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書によれば、2−シータ=18.6°プラスまたはマイナス0.2°2−シータにおける少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書によれば、2−シータ=15.5°および18.6°における少なくとも2つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有し、前記値は、プラスまたはマイナス0.2°2−シータであり得る、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書によれば、2−シータ=21.1、20.8、14.6、18.6、12.3、15.5、24.6、15.8、13.4および19.0°における規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有し、前記値は、プラスまたはマイナス0.2°2−シータであり得る、化合物Xの多形形態Aが提供される。
本明細書のさらなる態様において、化合物Xの多形形態Eが提供される。この多形形態は、それがCuKa放射線を使用して計測される以下の2θ値:14.8、16.2および17.9°の少なくとも1つを提供する点で特徴付けすることができる。
化合物Xの多形形態Eは、実質的に図8に示されるX線粉末回折パターンの提供において特徴付けされる。
この多形形態についての10個のX線粉末回折ピーク[角度2−シータ(2θ)、強度(%)]は、17.9(100%)、14.8(67.1%)、20.9(60.1%)、23.1(55.4%)、16.2(49.3%)、20.0(35.6%)、18.2(32.9%)、12.3(30.4%)、22.2(19.0%)および13.9°(18.9%)である。
本明細書によれば、約2−シータ=17.9°における少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Eが提供される。
本明細書によれば、約2−シータ=14.8°における少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Eが提供される。
本明細書によれば、約2−シータ=17.9°における少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Eが提供される。
本明細書によれば、約2−シータ=17.9°および14.8°における少なくとも2つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Eが提供される。
本明細書によれば、約2−シータ=17.9、14.8、20.9、23.1、16.2、20.0、18.2、12.3、22.2および13.9°における規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Eが提供される。
本明細書によれば、図8に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Eが提供される。
本明細書によれば、2−シータ=17.9°プラスまたはマイナス0.2°2−シータにおける少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Eが提供される。
本明細書によれば、2−シータ=14.8°プラスまたはマイナス0.2°2−シータにおける少なくとも1つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有する、化合物Xの多形形態Eが提供される。
本明細書によれば、2−シータ=17.9°および14.8°における少なくとも2つの規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有し、前記値は、プラスまたはマイナス0.2°2−シータであり得る、化合物Xの多形形態Eが提供される。
本明細書によれば、2−シータ=17.9、14.8、20.9、23.1、16.2、20.0、18.2、12.3、22.2および13.9°における規定ピークを有するX線粉末回折パターンを有し、前記値は、プラスまたはマイナス0.2°2−シータであり得る、化合物Xの多形形態Eが提供される。
式(I)の化合物の好適な薬学的に許容可能なプロドラッグも本明細書の一態様を形成することを理解すべきである。したがって、本明細書の化合物は、ヒトまたは動物体内で分解されて本明細書の化合物を放出する化合物であるプロドラッグの形態で投与することができる。プロドラッグを使用して、本明細書の化合物の物理的特性および/または薬物動態特性を変更することができる。本明細書の化合物が、特性改変基を付着させることができる好適な基または置換基を含有する場合、プロドラッグを形成することができる。プロドラッグの例としては、式(I)の化合物のインビボで開裂可能なエステルまたはアミド誘導体が挙げられる。
したがって、本明細書の一態様は、有機合成により利用可能とされる場合およびプロドラッグの開裂によりヒトまたは動物体内で利用可能とされる場合、上記定義の式(I)の化合物を含む。したがって、本明細書は、有機合成手段により生成される式(I)のそれらの化合物、およびさらには前駆体化合物の代謝によりヒトまたは動物体内で生成されるそのような化合物を含み、すなわち、式(I)の化合物は、合成により生成される化合物または代謝的に生成される化合物であり得る。
式(I)の化合物の好適な薬学的に許容可能なプロドラッグは、不所望な薬理学的活性を伴わず、過度の毒性を伴わない、ヒトまたは動物体への投与に好適であるとの妥当な医学的判断に基づくものである。
プロドラッグの種々の形態は、例えば、下記の文献において記載されている:
a)Methods in Enzymology,Vol.42,p.309−396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);
b)Design of Pro−drugs,edited by H.Bundgaard,(Elsevier,1985);
c)A Textbook of Drug Design and Development,edited by Krogsgaard−Larsen and H.Bundgaard,Chapter 5“Design and Application of Pro−drugs”,by H.Bundgaard p.113−191(1991);
d)H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,8,1−38(1992);
e)H.Bundgaard,et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences,77,285(1988);
f)N.Kakeya,et al.,Chem.Pharm.Bull.,32,692(1984);
g)T.Higuchi and V.Stella,“Pro−Drugs as Novel Delivery Systems”,A.C.S.Symposium Series,Volume 14;および
h)E.Roche(editor),“Bioreversible Carriers in Drug Design”,Pergamon Press,1987。
式(I)の化合物のインビボ効果は、式(I)の化合物の投与後にヒトまたは動物体内で形成される1つ以上の代謝物により部分的に付与することができる。上述のとおり、式(I)の化合物のインビボ効果は、前駆体化合物(プロドラッグ)の代謝により付与することもできる。
疑義の回避のため、本明細書において基が「上記定義の」または「本明細書に定義の」により修飾されている場合、前記基は、最初に出現する最も広範な定義ならびにその基についての代替の定義のそれぞれおよび全てを包含することを理解すべきである。
本明細書の別の態様は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を調製する方法を提供する。好適な方法を、特に記載のない限り、A、D、E、G、QおよびR〜R12が上記定義の意味のいずれかを有する以下の代表的な変法により例示する。必要な出発材料は、有機化学の標準的な手順により得ることができる。このような出発材料の調製は、以下の代表的な変法とともに添付の実施例において記載される。あるいは、必要な出発材料は、有機化学者の通常の技能の範囲内である説明されるものと類似の手順により得ることができる。
13がHである式(I)の化合物は、例えば、
a)式(II)の好適なアリールまたはヘテロアリール化合物(式中、Lは、例えば、ハロゲン(例えば、ヨウ素)、またはトリフルオロメタンスルホニル(トリフレート)基、またはボロン酸もしくはエステルである)を、式(III)のアルコールにより、好適な塩基(例えば、炭酸セシウム)および好適な温度(例えば、90〜120℃)の存在下において好適な溶媒(例えば、トルエンまたはDME)中で好適な金属触媒(例えば、RockPhos第三世代プレ触媒)を使用してエーテル化し;好適な温度(例えば、10〜30℃)において酸条件(例えば、1,4−ジオキサン中の無水HCl)を使用して式(II)中の保護基(PG)、例えばTHPを除去すること、
b)式(II)の好適なアリールまたはヘテロアリール化合物(式中、Lは、例えば、ハロゲン(例えば、ヨウ素)またはトリフルオロメチルスルホニルオキシ(トリフレート)基である)を、式(IV)のアミンにより、好適な温度(例えば、90〜130℃)において好適な塩基(例えば、炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシドまたはLiHMDS)の存在下において好適な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中で好適な金属触媒(例えば、BrettPhosまたはRuPhosおよびPd(dba))を使用してアミノ化し;好適な温度(例えば、10〜30℃)において酸条件(例えば、1,4−ジオキサン中の無水HCl)を使用して保護基(PG)、例えばTHPを除去すること、
c)式(V)の好適なフェノールまたはヒドロキシルヘテロアリール化合物を、式(III)のアルコールにより、光延反応を介して好適な溶媒(例えば、THF)中で好適な試薬(例えば、トリフェニルホスフィンおよびジイソプロピル(E)−ジアゼン−1,2−ジカルボキシレート)を使用してアルキル化し:好適な温度(例えば、10〜30℃)において酸条件(例えば、1,4−ジオキサン中の無水HCl)を使用して式(VII)中の保護基(PG)、例えばTHPを除去すること、
d)式(VI)の好適なアニリンまたはヘテロアリールアミンまたはフェノールまたはヒドロキシルヘテロアリール化合物を、(VII)の化合物(式中、LGは、脱離基(例えば、ハロゲン化物またはメシレートである)により、好適な溶媒(例えば、DMFまたはMeCN)中で穏和な塩基(例えば、DIPEA)を使用してアルキル化し;好適な温度(例えば、10〜30℃)において酸条件(例えば、1,4−ジオキサン中の無水HCl)を使用して保護基(PG)、例えばTHPを除去すること、
e)式(VIII)のアミンを、式(IX)(式中、LGは、ハロゲン化物、例えば臭化物、ヨウ化物もしくは塩化物であり得、またはある他の好適な脱離基、例えばメシレートであり得る)の好適なアルキル化基により、好適な温度(例えば、10〜30℃)において好適な塩基(例えば、DIPEA)の存在下において好適な溶媒(例えば、DMF)中でアルキル化すること
により作製することができる。
が水素でない式(II)の化合物は、例えば、式(X)の化合物から、低温(典型的には−80〜−60℃)における好適な溶媒(例えば、THF)中での好適な試薬(例えば、ビス(トリフルオロアセトキシ)−ヨードベンゼン)による酸化および有機金属試薬(例えば、Rがメチルである場合、臭化メチルマグネシウム)による処理により作製することができる。
式(X)の化合物は、式(XI)のアニリンを、インダゾールの構築を行うための好適な試薬、例えば無機亜硝酸塩(例えば、亜硝酸ナトリウム)と例えば低温(典型的には−20〜0℃)において有機酸(例えば、プロピオン酸)中で反応させ、あるいは酸無水物(例えば、無水酢酸)と好適な温度(例えば、70℃)において好適な溶媒(例えば、クロロホルム)中で任意選択的にクラウンエーテル(例えば、18−クラウン−6)の存在下において有機亜硝酸塩(例えば、亜硝酸イソペンチル)と一緒に好適な塩基(例えば、酢酸カリウム)の存在下で反応させることにより調製することができる。
式(XI)の化合物は、式(XII)の化合物を式(XIII)の化合物と、ピクテ・スペングラー反応に好適であると当技術分野において公知の条件下、例えば酸(例えば、酢酸)の存在下において、ならびに好適な溶媒(例えば、アセトンまたは水)および好適な温度(例えば、60〜100℃)で反応させることにより作製することができる。
式(XII)の化合物は、当技術分野において公知の官能基相互変換により、例えばハロゲン化(例えば、臭化)アリールから式(XIV)のハロゲン化物を好適な温度(例えば、80〜100℃)において好適な溶媒(例えば、トルエン)中で好適な塩基(例えば、ナトリウムtert−ブトキシド)の存在下において好適な触媒およびリガンド(例えば、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)およびrac−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル)の存在下で保護アミン(例えば、ジフェニルメタンイミン)を使用してアミノ化することにより調製することができる。
式(XIV)の化合物は、
a)式(XV)の化合物を式(XVI)のアルデヒドと、好適な還元剤(例えば、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド)の存在下でかつ好適な温度(例えば、20〜30℃)において好適な溶媒(例えば、THF)中で反応させること;
b)(i)式(XV)の化合物を式(XVII)の酸と、標準的アミド結合形成条件下において(例えば、好適な溶媒(例えば、DMF)中でアミドカップリング試薬(例えば、HATU)および好適な塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下で)反応させ、次いで(ii)好適な温度(例えば、60〜70℃)において好適な溶媒(例えば、THF)中で好適な還元剤(例えば、ボラン)を使用して得られたアミド結合を還元すること;
c)式(XV)の化合物を式(XVIII)の化合物(式中、LGは、好適な脱離基(例えば、ハロゲン原子(例えば、ブロモまたはクロロ)またはトリフレート)である)と、好適な溶媒(例えば、DCMまたはジオキサン)中でおよび好適な温度(例えば、20〜85℃)において好適な塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で反応させること
により調製することができる。
式(XV)の化合物は、キラルアミンの合成についての分野において公知の多数の方法、特に、
a)以下に示されるスキームに従って式(XIX)のスルファミデートを開環させること、
b)キラル触媒(例えば、(1S,2S,4S,5R)−2−((R)−(アリルオキシ)(キノリン−4−イル)メチル)−1−(アントラセン−9−イルメチル)−5−ビニルキヌクリジン−1−イウムブロミド)の存在下での相転移アルキル化と、それに続く官能基操作
により調製することができる。
式(XII)の化合物は、
a)式(XX)の化合物を式(XVI)のアルデヒドと、好適な還元剤(例えば、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド)の存在下でかつ好適な温度(例えば、20〜30℃)において好適な溶媒(例えば、THF)中で反応させること;
b)(i)式(XX)の化合物を式(XVII)の酸と、標準的アミド結合形成条件下において(例えば、好適な溶媒(例えば、DMF)中でアミドカップリング試薬(例えば、HATU)および好適な塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下で)反応させ、次いで(ii)好適な温度(例えば、60〜70℃)において好適な溶媒(例えば、THF)中で好適な還元剤(例えば、ボラン)を使用して得られたアミド結合を還元すること;
c)式(XX)の化合物を式(XIII)の化合物(式中、LGは、好適な脱離基(例えば、ハロゲン原子(例えば、ブロモまたはクロロ)またはトリフレート)である)と、好適な溶媒(例えば、DCMまたはジオキサン)中でかつ好適な温度(例えば、20〜85℃)において好適な塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で反応させること
により直接調製することができる。
式(XX)の化合物は、以下に示される保護3−ブロモ−2−メチル−アニリンから出発する反応順序を介して調製することができる。
式(V)の化合物は、式(XXI)の化合物を得るための上記の式(XIII)のボロネートエステル含有化合物のピクテ・スペングラー環化を含む順序を介して調製することができる。式(XXI)の化合物は、好適な溶媒(例えば、THF)中で好適な塩基(例えば、水酸化ナトリウム)の存在下において好適な酸化剤(例えば、過酸化水素)を使用して式(V)の化合物に酸化することができる。
式(VI、Qは、NHである)の化合物は、式(XXII)の化合物を得るための上記の式(XIII)のニトロ含有化合物のピクテ・スペングラー環化を含む順序を介して調製することができる。式(XXII)の化合物は、好適な溶媒(メタノール)中で好適な触媒(例えば、二酸化白金)の存在下において好適なニトロ還元条件(例えば、水素化)を使用して式(VI)の化合物に還元することができる。
QがOである式(VIII)の化合物は、好適な温度(例えば、90〜120℃)で好適な塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下において好適な溶媒(例えば、トルエンまたはDME)中で好適な金属触媒(例えば、RockPhos第三世代プレ触媒)を使用して式(II)のハロゲン化アリールおよびtert−ブチル3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレートから調製することができ;続いて、好適な溶媒(例えば、DCM)中で酸(例えば、トリフルオロ酢酸)の使用下においてBoc保護基を除去することができる。QがOである式(VIII)の化合物は、好適な溶媒(例えば、THF)中で適切な試薬(例えば、トリフェニルホスフィンおよびジイソプロピル(E)−ジアゼン−1,2−ジカルボキシレート)をtert−ブチル3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレートと使用して、光延反応に好適であると当技術分野において公知の条件下で式(V)の化合物から調製することもできる。
QがNHである式(VIII)の化合物は、好適な温度(例えば、90〜130℃)で好適な塩基(例えば、炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシドまたはLiHMDS)の存在下において好適な溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中で好適な金属触媒(例えば、例えばRuPhosまたはBrettPhosおよびPd(dba))を使用して式(II)のハロゲン化アリールおよびtert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレートから調製することができ;続いて、好適な溶媒(例えば、DCM)中で酸(例えば、トリフルオロ酢酸)を使用してBoc保護基を除去することができる。
式(III)の化合物は、
a)好適な温度、例えば120℃においてかつ好適な容器、例えば密封管中で好適な溶媒、例えばアセトニトリル中で好適な塩基、例えば炭酸セシウムの存在下において3−ヒドロキシアゼチジンと、式(IX)の化合物(式中、LGは、例えば、ハロゲンまたは他の脱離基(例えば、メシル基)である)とをアルキル化反応させること、
b)好適な温度、例えば10〜30℃で、好適な溶媒、例えばDCM中で好適な還元試薬、例えばナトリウムトリアセトキシボロヒドリドの存在下において3−ヒドロキシアゼチジンと、式(XXIII)のアルデヒドまたはケトン化合物とを還元的アミノ化反応させること
により調製することができる。
式(IV)の化合物は、
a)(i)式(XXIV)の化合物(式中、PGは、保護基、例えばBocである)と、式(IX)の化合物(式中、LGは、例えば、ハロゲンまたは他の脱離基、例えばメシレートである)とを、好適な温度、例えば10〜30℃で好適な溶媒、例えば1,4−ジオキサン中で好適な塩基、例えばDIPEAの存在下においてアルキル化反応させること、(ii)Bocの除去に好適な条件、例えば酸性条件下で保護基を除去すること、
b)(i)式(XXIV)の化合物と、式(XXIII)のアルデヒドまたはケトン化合物とを、好適な温度、例えば10〜30℃で好適な溶媒、例えばDCM中で好適な還元試薬、例えばナトリウムトリアセトキシボロヒドリドの存在下において還元的アミノ化反応させること、(ii)Bocの除去に好適な条件、例えば酸性条件下で保護基を除去すること
により調製することができる。
上記変法のプロセスステップの他の入れ替えも考えられることを理解すべきである。
上記の反応の一部において、化合物中の任意の感受性官能基を保護することが必要であり得、または望ましいことがあることも理解される。保護が必要または望ましい実例および好適な保護方法は、当業者に公知である。標準実施法に従って慣用の保護基を使用することができる(説明については、T.W.Green,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley and Sons,1991を参照されたい)。したがって、反応物質が基、例えばアミノ、カルボキシまたはヒドロキシを含む場合、本明細書に挙げられる反応の一部においてその基を保護することが望ましいことがある。
アミノまたはアルキルアミノ基のための好適な保護基は、例えば、アシル基、例えばアルカノイル基、例えばアセチル、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニルまたはアロイル基、例えばベンゾイルである。上記の保護基についての脱保護条件は、保護基の選択により必然的に変動する。したがって、例えば、アシル基、例えばアルカノイルもしくはアルコキシカルボニル基またはアロイル基は、例えば、好適な塩基、例えばアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウムまたはナトリウムによる加水分解により除去することができる。あるいは、アルコキシカルボニル基、例えばt−ブトキシカルボニル基は、例えば、好適な酸、例えば塩酸、硫酸、ギ酸、リン酸またはトリフルオロ酢酸による処理により除去することができ、アリールメトキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル基は、例えば、触媒、例えばパラジウム炭素上での水素化により、またはルイス酸、例えばトリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素による処理により除去することができる。第1級アミノ基についての好適な代替の保護基は、例えば、フタロイル基であり、それは、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミンまたはヒドラジンによる処理により除去することができる。
ヒドロキシ基に好適な保護基は、例えば、アシル基、例えばアルカノイル基、例えばアセチル、アロイル基、例えばベンゾイル、アリールメチル基、例えばベンジルまたはトリアルキルもしくはジアリールアルキルシラン、例えばTBDMSもしくはTBDPSである。上記の保護基についての脱保護条件は、保護基の選択により必然的に変動する。したがって、例えば、アシル基、例えばアルカノイルまたはアロイル基は、例えば、好適な塩基、例えばアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウムまたはナトリウムによる加水分解により除去することができる。あるいは、アリールメチル基、例えばベンジル基は、例えば、触媒、例えばパラジウム炭素上での水素化により除去することができる。
カルボキシ基に好適な保護基は、例えば、塩基、例えば水酸化ナトリウムによる加水分解により除去することができる例えばエステル化基、例えばメチルもしくはエチル基、または例えば酸、例えばトリフルオロ酢酸による処理により除去することができる例えばt−ブチル基、または例えば触媒、例えばパラジウム炭素上での水素化により除去することができる例えばベンジル基である。
保護基は、化学分野において周知の慣用の技術を使用して合成における任意の好都合な段階において除去することができる。
本明細書に定義の中間体のあるものは新規であり、それらは、本明細書のさらなる特徴部として提供される。
一実施形態において、式(XXV):
(式中、Lは、ブロモ、クロロ、ヨードまたはトリフルオロメタンスルホニルである)
の化合物またはその塩が提供される。
さらなる実施形態において、Lは、ブロモである。
生物学的アッセイ
以下のアッセイを使用して本明細書の化合物の効果を計測した。
ERα結合アッセイ
LanthaScreen(商標)時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)検出のエンドポイントを使用する競合アッセイにおいて、単離エストロゲン受容体アルファリガンド結合ドメイン(ERアルファ−LBD(GST))に結合する化合物の能力を評価した。LanthaScreen TR−FRETのエンドポイントについて、好適なフルオロフォア(Fluormone ES2、ThermoFisher、製品コードP2645)および組換えヒトエストロゲン受容体アルファリガンド結合ドメイン残基307〜554(インハウスで発現および精製)を使用して化合物結合を計測した。アッセイ原理は、ERアルファ−LBD(GST)を蛍光リガンドに添加して受容体/フルオロフォア複合体を形成することである。テルビウム標識抗GST抗体(製品コードPV3551)を使用してそのGSTタグへの結合により受容体を間接的に標識し、競合結合は、蛍光リガンドを置き換え、Tb−抗GST抗体とトレーサーとの間のTR−FRETシグナルの損失をもたらす試験化合物の能力により検出される。アッセイを以下のとおり実施し、全ての試薬の添加は、Beckman Coulter BioRAPTR FRDマイクロフルイディックワークステーションを使用して実施した:
1.黒色低容量384ウェルアッセイプレート中に120nLの試験化合物を音響分注する。
2.ES2スクリーニング緩衝液中の1×ERアルファ−LBD/Tb−抗GST Abを調製し、15分間インキュベートする。
3.アッセイプレートのそれぞれのウェル中に6μLの1×AR−LBD/Tb−抗GST Ab試薬を分注し、次いでアッセイプレートのそれぞれのウェル中に6μLのフルオロフォア試薬を分注する。
4.アッセイプレートを被覆して試薬を光および蒸発から保護し、室温において4時間インキュベートする。
5.MG PheraSTARを使用して337nmにおいて励起させ、490nmおよび520nmにおいてそれぞれのウェルの蛍光発光シグナルを計測する。
Labcyte Echo550を使用して、連続希釈した化合物を含有する化合物資源マイクロプレート(4つのウェルがそれぞれ10mM、0.1mM、1mMおよび10nMの最終的な化合物を含有する)から化合物をアッセイマイクロプレートに直接投入する。Echo550は、DMSO化合物溶液の直接的なマイクロプレートからマイクロプレートへの移動を実施するための音響技術を使用する液体取扱装置であり、このシステムは、異なる資源のプレートウェルからの複数の低nL容量の化合物を移動させ、アッセイ中に所望の化合物の連続希釈物を得、次いでそれを、希釈範囲にわたりDMSO濃度を正規化するために再充填するようにプログラム化することができる。
合計で120nLの化合物とDMSOとをそれぞれのウェルに添加し、それぞれ10、2.917、1.042、0.2083、0.1、0.0292、0.0104、0.002083、0.001、0.0002917、0.0001042および0.00001μMの最終化合物濃度範囲にわたり12点の濃度応答フォーマットで化合物を試験した。それぞれの化合物を用いて得られたTR−FRET用量反応データを好適なソフトウェアパッケージ(例えば、OriginまたはGenedata)中にエクスポートし、曲線フィッティング分析を実施した。競合的ERアルファ結合をIC50値として表した。これは、ERアルファ−LBDに結合するトレーサー化合物の50%低減を得るために要求される化合物の濃度を計算することにより決定した。
MCF−7ERの下方調節アッセイ
MCF−7ヒト腺管癌乳房細胞系を使用する細胞ベースの免疫蛍光アッセイにおいて、エストロゲン受容体(ER)の数を下方調節する化合物の能力を評価した。2mMのL−グルタミンおよび5%(v/v)の炭/デキストラン処理したウシ胎児血清を含有するアッセイ培地(フェノールレッド不含ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM);Sigma D5921)中のクライオバイアルからMCF−7細胞を直接再生した(約5×10個の細胞)。細胞を、滅菌18G×1.5インチ(1.2×40mm)幅ゲージのニードルを使用して1回注入し、Coulter Counter(Beckman)を使用して細胞密度を計測した。細胞を1mL当たり細胞3.75×10個の密度にアッセイ培地中でさらに希釈し、1ウェル当たり40μLを、Thermo Scientific Matrix WellMateまたはThermo Multidropを使用して透明底黒色の組織培養処理384ウェルプレート(Costar、番号3712)に添加した。細胞を播種した後、37℃、5%のCO(Liconic回転式インキュベーター)においてプレートを一晩インキュベートした。自動化ワークセル(統合型Echo2ワークセル)の一部であるLabCyte Echo(商標)モデル555化合物リフォーマッター(compound reformatter)を使用して試験データを作成した。試験化合物の化合物原液(10mM)を使用して384ウェルの化合物投入プレート(Labcyte P−05525−CV1)を作製した。それぞれの10mMの化合物原液40μLを第1象限のウェル中に分注し、次いでHydraII(MATRIX UK)液体取扱ユニットを使用してDMSOで1:100の段階的な連続希釈を実施し、40μLの希釈化合物を象限のウェル2(0.1mM)、3(1μM)および4(0.01μM)にそれぞれ入れた。資源プレート上のP列中のウェルに40μLのDMSOを添加することにより、用量範囲にわたるDMSO正規化を可能とした。対照ウェルに投入するため、化合物資源プレート上のO1列に40μLのDMSOを添加し、O3列にDMSO中100μMのフルベストラント40μLを添加した。
Echoは、音響技術を使用して、アッセイプレートに対してDMSO化合物溶液の直接的なマイクロプレートからマイクロプレートへの移動を実施する。このシステムは、マイクロプレート間で2.5nLもの少ない容量を複数の増分で移動させ、その際にアッセイプレート中で化合物の連続希釈物を作製し、次いでそれを、希釈範囲にわたりDMSO濃度を正規化するために再充填するようにプログラム化することができる。上記のとおり調製された化合物資源プレートを有するセルプレート上に化合物を分注し、統合型Echo2ワークセルを使用して、3倍希釈物と1つの最終的な10倍希釈物とを有する12点の2つ組の3μMから3pMの用量範囲を作製した。したがって、最大シグナルの対照ウェルにDMSOを投入して0.3%の最終濃度を得、最小シグナルの対照ウェルにフルベストラントを投入して100nMの最終濃度を得た。プレートを37℃、5%のCOにおいて18〜22時間さらにインキュベートし、次いで20μLの11.1%(v/v)のホルムアルデヒド溶液(リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中)の添加により固定し、3.7%(v/v)の最終的なホルムアルデヒド濃度を得た。細胞を室温において20分間固定してから、BioTekプレートウォッシャーを使用して250μLのPBS/Proclin(殺生保存剤を有するPBS)により2回洗浄し、次いで全てのウェルに40μLのPBS/Proclinを添加し、プレートを4℃において貯蔵した。統合型Echo2ワークセル上で上記の固定方法を実施した。自動化AutoElisaワークセルを使用して免疫染色を実施した。全てのウェルからPBS/Proclinを吸引し、0.5%のTween(商標)20(v/v)を含有する40μLのPBSにより細胞を室温において1時間透過化した。Proclin(殺生物保存剤を有するPBST)を有する250μLのPBS/0.05%(v/v)のTween20中でプレートを3回洗浄し、次いで20μLの、PBS/Tween(商標)/3%(w/v)のウシ血清アルブミン中1:1000のERα(SP1)ウサギモノクローナル抗体(Thermofisher)を添加した。プレートを4℃において一晩インキュベートし(Liconic回転式インキュベーター)、次いで250μLの、Proclin(PBST)を有するPBS/0.05%(v/v)のTween(商標)20中で3回洗浄した。次いで、PBS/Tween(商標)/3%(w/v)のウシ血清アルブミン中1:5000でHoechstを有する、20μL/ウェルのヤギ抗ウサギIgG AlexaFluor594またはヤギ抗ウサギAlexaFluor488抗体(Molecular Probes)とプレートを室温において1時間インキュベートした。次いでプレートを、Proclin(殺生物保存剤を有するPBST)を有する250μLのPBS/0.05%(v/v)のTween(商標)20中で3回洗浄した。それぞれのウェルに20μLのPBSを添加し、プレートを黒色のプレートシールにより被覆し、読取り前に4℃において貯蔵した。594nm(24時間の時点)または488nm(5時間の時点)の蛍光を読み取るCellomics Arrayscanを使用してプレートを読み取ってそれぞれのウェル中のERα受容体レベルを計測した。平均合計強度を細胞数について正規化し、1細胞当たりの合計強度を得た。好適なソフトウェアパッケージ(例えば、Origin)中にデータをエクスポートし、曲線フィッティング分析を実施した。ERα受容体の下方調節をIC50値として表し、これは、平均の最大合計強度シグナルの50%低減を得るために要求される化合物の濃度を計算することにより決定した。
表Aに示されるデータを作成した(以下のデータは、単一実験または2つ以上の実験の平均からの結果であり得る)。
ウエスタンブロッティングアッセイ
ヒト乳癌細胞系(MCF−7およびCAMA−1)を使用するウエスタンブロッティングにより、エストロゲン受容体(ER)を下方調節する化合物の能力を評価した。細胞を12ウェル組織培養処理プレート中に、0.5×10個/ウェルにおいて2mMのL−グルタミンおよび5%(v/v)の炭処理ウシ胎児血清(F6765、Sigma)を含有するフェノールレッド不含RPMI中でプレーティングした。細胞を化合物(100nM)またはビヒクル対照(0.1%のDMSO)と37℃、5%のCOにおいて48時間インキュベートしてから、PBSにより1回洗浄し、80μlの溶解緩衝液(25mMのトリス/HCl、3mMのEDTA、3mMのEGTA、50mMのNaF、2mMのオルトバナジン酸ナトリウム、0.27Mのスクロース、10mMのβ−グリセロホスフェート、5mMのピロリン酸ナトリウム、0.5%のTritonX−100、pH6.8)により氷上で溶解させた。
細胞を剥離し、超音波処理し、遠心分離してからタンパク質アッセイ(DC Bio−Radタンパク質キット、500−0116)を実施し、1×LDS試料緩衝液(NP0007、Invitrogen)および1×NuPAGE試料還元剤(NP0009、Invitrogen)を含有する溶解緩衝液中で1〜2mg/mlのタンパク質濃度に試料を作製した。試料を95℃において10分間沸騰させ、次いで使用可能状態まで−20℃において冷凍した。
10〜20μgのタンパク質を26ウェルCriterionゲル(BioRad345−0034)中にロードした。ゲルをランニング緩衝液(24mMのトリス塩基 Sigma、192mMのグリシン、3.5mMのSDS、蒸留水中で作製)中で125Vにおいて1時間25分間ランさせた。次いで、ゲルを転写緩衝液(25mMのトリス、192mMのグリシン、20%(v/v)のメタノール、pH8.3、蒸留水中で作製)中で30Vにおいてニトロセルロース膜上に2時間転写させた。ブロットをポンソーS(P7170、Sigma)により染色し、適切な分子量マーカーに従って切断した。
膜を、室温において0.05%のTween(商標)20を含有するリン酸緩衝液生理食塩水(PBS/Tween)中5%のMarvel(w/v)中で1時間ブロッキングした。次いで、ブロットを1:1000希釈した抗ERα(SP1)ウサギモノクローナル抗体(Thermofisher)と4℃において一晩インキュベートし(穏やかに振盪させながら)、次いでPBS/Tweenにより数回洗浄した。二次抗ウサギHRP抗体(7074、CST)1:2000希釈物を室温において2時間インキュベートし(穏やかに振盪させながら)、次いでPBS/Tweenにより数回洗浄した。全ての抗体をPBS/Tween中5%のMarvel(w/v)中で作製した。
Pierce WestDura化学発光試薬(Thermo Scientific34076)を使用してイムノブロットを発色させ、Syngeneソフトウェアを使用してG−ボックス上で発色させた/定量した。ERα受容体の下方調節を同一ゲル内のビヒクル対照(0%の下方調節)および100nMのフルベストラント対照(100%の下方調節)のランに正規化した。
表Bは、選択される実施例について作成されたデータを示す(以下のデータは、単一実験または2つ以上の実験の平均からの結果であり得る)。
ヒト肝細胞アッセイ
以下のプロトコルを使用してヒト肝細胞中の化合物の代謝安定性を評価した:
1.適切な溶媒(DMSO)中の化合物および対照化合物の10mMの原液を調製する。インキュベーション培地(L−15培地)を37℃の水浴中で配置し、使用前に少なくとも15分間加温させておく。
2.96ウェルディープウェルプレート(クエンチングプレート)のそれぞれのウェルに80μLのアセトニトリルを添加する。
3.新たな96ウェルプレート中で198μLのアセトニトリルおよび2μLの10mM原液を合わせることにより10mMの試験化合物および対照化合物を100μMに希釈する。
4.貯蔵庫から、冷凍保存(−150℃未満)ヒト肝細胞(Celsis IVT.Chicago,IL(製品番号S01205)から入手したLiverPool(商標)10ドナーヒト肝細胞)のバイアルを取り出し、解凍プロセスを行うまでバイアルが極低温のままであることを確保する。可能な限り迅速にバイアルを37℃の水浴中で配置し、バイアルを穏やかに振盪させることにより細胞を解凍する。バイアルは、全ての氷結晶が溶解し、可視的でなくなるまで水浴中で維持すべきである。解凍が完了した後、バイアルに70%のエタノールを噴霧し、バイアルをバイオセーフティキャビネットに移す。
5.バイアルを開口し、解凍培地を含有する50mLのコニカルチューブ中に内容物を注ぐ。50mLのコニカルチューブを遠心分離機中に配置し、100gにおいて10分間回転させる。回転完了時、解凍培地を吸引し、肝細胞を十分なインキュベーション培地中で再懸濁させて約1.5×10個の細胞/mLを生じさせる。
6.Cellometer(登録商標)Visionを使用して細胞を計数し、生存細胞密度を測定する。生存率が不十分(<80%の生存率)な細胞は、使用に許容可能でない。細胞をインキュベーション培地により、1.0×10個の生存細胞/mLの作用細胞密度に希釈する。
7.96ウェル細胞培養プレートのそれぞれのウェル中に247.5μLの肝細胞を移す。プレートをEppendorf Thermomixer Comfortプレートシェーカー上で配置して肝細胞を10分間加温しておく。
8.細胞を含有するインキュベーションウェル中に2.5μLの100μMの試験化合物または対照化合物を添加し、混合して0.5分間において均一懸濁液を達成し、達成された場合、それが0.5分間の時点を定義する。0.5分間の時間において、20μLのインキュベート混合物を「クエンチプレート」中のウェルに移し、次いでボルテックスに供する。
9.プレートを37℃において900rpmにおいてEppendorf Thermomixer Comfortプレートシェーカー上でインキュベートする。5、15、30、45、60、80、100および120分においてインキュベーション系を混合し、20μLのインキュベート混合物の試料をそれぞれの時点において別個の「クエンチングプレート」中のウェルに移し、次いでボルテックスに供する。
10.クエンチングプレートを4,000rpmにおいて20分間遠心分離する。4つの異なる化合物を1つのカセット中にプールし、LC/MS/MS分析に使用する。
全ての計算は、Microsoft Excelを使用して実施した。抽出されたイオンクロマトグラムからピーク面積を測定した。親化合物のインビトロ固有クリアランス(インビトロClint、L/分/10個の細胞)を、時間曲線に対する親消失のLnパーセントの回帰分析により測定した。インビトロ固有クリアランス(インビトロClint、L/分/10個の細胞)は、以下の式を使用して傾き値から測定し、選択される実施例について表Cに示す:
インビトロClint=kV/N
V=インキュベーション容量(0.25mL);
N=1ウェル当たりの肝細胞数(0.25×10個の細胞)。
物理的特性
logD
薬物の親油性は、化合物の多くの物理的および代謝特性、例えば化合物の吸収、分布、代謝、排泄および毒性プロファイルに影響を与え得る重要な物理的特性である。pH7.4における1−オクタノールと水性緩衝液との間の分布係数、LogDO/Wは、最も一般的に使用される化合物の親油性の尺度である。現在のLogDO/Wの計測方法は、慣例の振盪フラスコ技術をベースとするが、相対的オクタノールおよび水性濃度を計測する方法としての定量的質量分析(MS)を用いるUPLCを使用する1回における10個の混合物中の化合物の計測の改変を伴う。最大許容量は、1実験当たり379個のプロジェクト化合物である(3つのQC化合物を含む10個の化合物を有する48個のプール)。2つの品質管理(QC)試料の中程度のLogDを有するシクロベンザプリンおよび高いLogDのニカルジピンを全てのプール中で使用して良好な品質を確保した。追加のQC試料の低いLogDを有するカフェインを使用し、全てのランにおいてランダムに配置する。本方法は、従来の振盪フラスコ法に対して十分に有効であった。
溶解度
経口化合物を作用部位に到達させるため、および腸管からの経口吸収を生じさせるため、その化合物は、溶解していなければならず、したがって、高い固有溶解度を有する化合物が医薬的使用により好適であり得る。研究化合物の熱力学的溶解度は、標準的条件下で計測する。化合物管理液体保管所(Compound Managements liquid store)から供給される10mMのDMSO溶液を使用し、高スループット法であるのは、振盪フラスコアプローチである。所望の乾燥化合物を水性リン酸緩衝液(pH7.4)中で25℃において24時間平衡化し、次いで溶解化合物を有する部分を残部から離隔する。溶液を分析し、UPLC/MS/MSを使用して定量し、QC試料をそれぞれのアッセイラン中に取り込んでアッセイの品質を確保する。
ヒト血漿タンパク質結合
ヒト血漿タンパク質結合は、標的への結合に利用可能な遊離(未結合)薬物の量の制御におけるキー因子であり、したがってインビボでの薬物の観察される効力における重要な役割を担う。したがって、高い遊離分画(低レベルの血漿タンパク質結合)を有する化合物は、類似の効力および曝露レベルを有する化合物に対して向上した効力を示し得る。ヒト血漿における自動化平衡透析アッセイは、RED(迅速平衡透析(Rapid Equilibrium Dialysis))デバイスおよび試料取扱を使用する。このアッセイは、一般に、結果の送達を含めて2〜3日間にわたりランする。18時間の透析後、液体クロマトグラフィーおよび質量分析による分析のために血漿および緩衝液試料を調製する。試料を、一般に、単一検体で試験し、血漿中で7点較正曲線を使用することによりLC/MSMSにより定量する。化合物を血漿プール中で10個の化合物まで一緒にプールする。3つの参照化合物、プロプラノロール、メトプロロールおよびワルファリンをそれぞれのランにおいて使用する。ワルファリンは、それぞれのプールにおける対照として使用し、プロプラノロールおよびメトプロロールは、それぞれのランにおいてランダムに配置する。ロボットおよび質量分析機用ファイルの調製にインハウスExcelマクロを使用し、血漿中の未結合分画(fu%)の計算にも使用する。
表Dは、選択される実施例について作成されたlogD、溶解度および血漿タンパク質結合についてのデータを示す(以下のデータは、単一実験または2つ以上の実験の平均からの結果であり得る)。
hERG結合アッセイ
hERG(ヒトエーテルゴーゴー関連遺伝子(human ether go go−related gene))カリウムチャネルは、心臓における正常な電気的活性に必須である。多様な薬物群によるhERGチャネルの遮断により不整脈が誘導され得る。この副作用は、前臨床安全性試験における薬物不成功についての共通の理由であり[Sanguinetti et al.,Nature.,2006,440,463−469.]、したがって、hERGチャネル遮断活性の最小化は、薬物候補についての所望の特性であり得る。
hERG結合アッセイの目的は、Nanion Syncropatch384PE自動化パッチクランプシステム上で構成的に発現するCHO細胞系を使用してヒトエーテルゴーゴー関連遺伝子(hERG)によりコードされる電位依存性カリウムチャネルに対する試験化合物の効果を評価することである。
アッセイを以下のとおり実施し、特に記載のない限り、全ての試薬を室温において使用した。
試薬調製物は、以下を含む。
1.チップの底面を灌流させるために使用され、25□Mのエスシンが補給された内部「IC700」溶液(mM)、KF 130、KCl 20、MgCl2 1、EGTA 10およびHEPES 10、(全てSigma−Aldrich;pH7.2〜7.3、10MのKOH、320mOsmを使用)。
2.外部および細胞緩衝液(mM)、NaCl 137、KCl 4、HEPES 10、D−グルコース 10、CaCl2 2、MgCl2 1(pH7.4、NaOH)
3.試験化合物の添加前に安定なベースラインを確立するために使用されるNMDG「参照」緩衝液、NaCl 80、KCl 4、CaCl2 2、MgCl2 1、NMDG Cl 60、D−グルコース一水和物5、HEPES 10(pH7.4 NaOH 298mOsm)
4.細胞の密封品質を改善するために使用される密封向上剤、NaCl 80、KCl 3、CaCl2 10、HEPES 10、MgCl2 1(pH7.4 NaOH)
細胞調製物:
1.細胞培養物を使用する場合;細胞を使用前に30℃において約4〜6日間インキュベートする。アッセイの日、アクターゼを使用して細胞をリフトし、20mlの細胞緩衝液中で0.8〜1e6個の細胞/mlの密度に再懸濁させる。
2.アッセイ使用可能クライオバイアルを使用する場合;2つのクライオバイアルを37℃において急速解凍し、23mlの外部溶液中にゆっくりとピペッティングする。
3.全ての細胞調製物を、アッセイ開始前に10℃に設定された振盪細胞ホテル(shaking cell hotel)上で15分間インキュベートする。
化合物調製物:
Labcyte Echoを使用して全ての化合物を四つ組で音響分注した。10mMの原液を使用して異なる濃度におけるそれぞれ6つの化合物資源プレートを生成して細胞上への累積投与を可能とした(0.03167mM、次いで0.1mM、次いで0.3167mM、1mM、3.167mM、10mM)。それぞれ0.1μM、0.39μM、1.2μM、3.9μM、12.5μMおよび39.6μMの最終化合物濃度について600nlの化合物を含有する資源プレートのそれぞれのウェルに90μlの参照緩衝液を添加した。
hERGアッセイ(全ての分注ステップは、Nanion syncropatch上の液体取扱設定を使用して実施する)
1.384ウェル培地抵抗4ホールチップを40μlの外部緩衝液により充填し、内部緩衝液をプレートの底面に灌流させる。
2.20μlの細胞をチップのそれぞれウェル中に分注し、次いで20μlの密封向上剤を分注する。
3.それぞれのウェルから40μlの試薬を洗浄ステーションに除去し、40μlの残留容量を残す。
4.40μlの参照緩衝液を分注し、3分後に40μlの除去ステップを行い、このステップを繰り返す。
5.40μlの化合物プレート1(0.03167mM)を分注し、40μlの除去前に3分間の曝露について「リアルタイム」で記録する。このステップ5つのさらなる後続の化合物プレートについて増加濃度で繰り返して、Syncropatchチップのそれぞれのウェルにおける累積濃度効果曲線を作成する。
−80mVの不連続保持電圧で15秒ごとに500msステップで60mVへ、次いで500msステップで−40mVへの電圧ステッププロトコルを使用してhERG媒介電流を誘発させた。15秒ごとに−40mVにおけるhERG「テール」電流のピークを取り、それぞれの濃度についてのこれらの応答の最後の3つを取って濃度効果曲線を作成することにより、Nanionソフトウェアによりリーク減算トレースからhERG電流量を自動的に計測した。
結果の計算は、Genedata内のAPCパッケージを使用して実施する。参照としてのニュートラルおよび阻害剤対照ウェル群を用いるウェルデータの定型的な正規化のため、GeneDataアッセイ分析装置は、以下の式を使用してシグナル値を所望のシグナル範囲に正規化する。
xは、ウェルの計測された未加工シグナル値であり、
<cr>は、プレート上の中央参照(ニュートラル)ウェルについての計測シグナル値の中央値であり、
<sr>は、プレート上のスケール参照(阻害剤)ウェルについての計測シグナル値の中央値であり、
CRは、中央参照(ニュートラル)についての所望の正規化値の中央値であり、
SRは、スケール参照(阻害剤)についての所望の正規化値の中央値である。
表Eは、選択される実施例についてのhERG結合データを示す(以下のデータは、単一実験または2つ以上の実験の平均からの結果であり得る)。
透過性
経口吸収を最大化するため、薬物は、十分な膜貫通フラックスを有し、P−糖タンパク質による流出を回避しなければならない。経口吸収を予測するために最も広く使用される系は、ヒト結腸腺癌細胞系Caco−2の単層を介する化合物の透過度の決定によるものである。
ヒトCaco−2双方向透過性A−BおよびB−A
pH7.4において2時間にわたり実施される自動化アッセイを使用してCaco−2細胞中での化合物の双方向透過性(流出および取り込み)を決定した。LC/MS/MSを介して試料を分析してCaco−2細胞単層を越える化合物の見かけの透過係数(Papp)を推定し、結果を×10−6cm/sの単位で引用する。
流出比(ER)は、以下の式:
ER=Papp(B−A)/Papp(A−B)
を使用して決定することができる。式中、Papp(B‐A)は、側底膜から頂側膜方向における見かけの透過係数を示し、Papp(A‐B)は、頂側膜から側底膜方向における見かけの透過係数を示す。
ヒトCaco−2受動透過性A−BのPapp
6.5の頂側膜pHおよび7.4の側底膜pHで2時間にわたり実施される自動化アッセイを使用してCaco−2細胞単層における化合物の受動透過性を決定した。Caco−2 AB阻害アッセイは、Caco−2細胞において3つの主な流出輸送体ABCB1(P−gp)、ABCG2(BCRP)およびABCC2(MRP2)の化学的阻害を用いて実施する。頂側膜および側底膜の両方のインキュベーションは、阻害剤(50μMのキニジン、20μMのスルファサラジンおよび100μMのベンズブロマロン)のカクテルを用いて実施する。LC/MS/MSを介して試料を分析してCaco−2細胞単層を越える化合物の見かけの透過係数(Papp)を推定し、結果を×10−6cm/sの単位で引用する。
表Fは、選択される実施例について作成された透過性についてのデータを示す(以下のデータは、単一実験または2つ以上の実験の平均からの結果であり得る)。
マウスにおけるヒト親MCF7ゼノグラフト抗腫瘍効力
MCF7ゼノグラフトの成長に対する実施例17の効果を決定するため、以下の試験を実施した。MCF7細胞(ATCC)をインビトロで指数増殖期において成長させてから移植した。簡潔に述べると、体重18g以上の雄SCIDマウス(Envigo UK)に回復可能な麻酔下でエストロゲンペレット(0.5mg、21日間放出、Innovative Research of America製)を背中上で皮下移植した。1日後、1:1のRPMI(Gibco,Life Technologies)およびマトリゲル(Corning)中の0.1mlの細胞懸濁液として調製された5百万個のMCF7細胞をマウスに左脇腹上で皮下接種した。腫瘍が約250mmに達したとき、マウスを9匹のマウス(ビヒクル対照について12匹のマウス)の群にランダム化し、薬物処理の受容を開始した。化合物は、ビヒクル(注射用水中40%のテトラエチレングリコール(v/v)、7.5%のCaptisol(w/v))中で調製し、0.5mg/kg〜50mg/kgにおいて21日間、1日1回10ml/kgの容量で経口的に与えた。腫瘍を週2回計測し、楕円式(pi/6×幅×幅×長さ)を使用して腫瘍容積を計算した。データは、ランダム化日の腫瘍容積に対する腫瘍容積の幾何平均を表す。エラーバーは、95%の信頼区間(Graphpad Prism)である。この試験は、10mg/kg以上の用量が腫瘍退縮を与えることを実証した(図12)。
マウスにおけるヒトY537S ESR1突然変異MCF7ゼノグラフト抗腫瘍効力
Y537S ESR1を発現するように遺伝子操作されたMCF7細胞に由来するゼノグラフトの成長に対する実施例17の効果を決定するため、以下の実験を実施した。ゲノム編集によりY537S ESR1 MCF7細胞を作出し、それは、Y537S ESR1のみを発現する(Ladd,et al.,Oncotarget,2016,7:54120−54136)。簡潔に述べると、体重18g以上の雄SCIDマウス(Envigo UK)に、1:1のRPMI(Gibco,Life Technologies)およびマトリゲル(Corning)中の0.1mlの細胞懸濁液として調製された5百万個のY537S ESR1 MCF7細胞を左脇腹上で皮下接種した。腫瘍が約250mmに達したとき、マウスを9匹のマウス(ビヒクル対照について12匹のマウス)の群にランダム化し、薬物処理の受容を開始した。化合物は、ビヒクル(注射用水中40%のテトラエチレングリコール(v/v)、7.5%のCaptisol(w/v))中で調製し、0.5mg/kg〜50mg/kgにおいて22日間、1日1回10ml/kgの容量で経口的に与えた。腫瘍を週2回計測し、楕円式(pi/6×幅×幅×長さ)を使用して腫瘍容積を計算した。データは、ランダム化日の腫瘍容積に対する腫瘍容積の幾何平均を表す。エラーバーは、95%の信頼区間(Graphpad Prism)である。この試験は、10mg/kg以上の用量が腫瘍退縮を与えることを実証した(図13)。
マウスにおけるヒトESR1突然変異乳癌患者由来ゼノグラフトCTC174抗腫瘍効力
ESR1突然変異患者由来ゼノグラフトCTC174の成長に対する実施例17の効果を決定するため、雌NSGマウスに乳腺脂肪体中でCTC174の断片を移植した。CTC174は、転移性ER+乳癌を有する患者から単離された循環腫瘍細胞に由来し、0.33のアレル頻度におけるESR1中のD538G突然変異を担持することが示されている(Ladd,et al.,Oncotarget,2016,7:54120−54136)。簡潔に述べると、卵巣切除された雌NOD/SCID(Cg−Prkdcscid Il2rgtm1Wjl/SzJ)(NSG)マウス(6〜7週齢−The Jackson Laboratory)に回復可能な麻酔下において3番目の乳腺脂肪体中でCTC174ゼノグラフトの約50mm断片を移植した。腫瘍が約200mmに達したとき、マウスを10匹のマウスの群にランダム化し、薬物処理の受容を開始した。化合物は、ビヒクル(注射用水中40%のテトラエチレングリコール(v/v)、7.5%のCaptisol(w/v))中で調製し、0.8mg/kg〜40mg/kgにおいて32日間、1日1回10ml/kgの容量で経口的に与えた。腫瘍を週2回計測し、楕円式(pi/6×幅×幅×長さ)を使用して腫瘍容積を計算した。データは、ランダム化日の腫瘍容積に対する腫瘍容積の幾何平均を表す。エラーバーは、95%の信頼区間(Graphpad Prism)である。この試験は、10mg/kg以上の用量がほぼ完全な腫瘍成長阻害を与えることを実証した(図14)。
マウスにおけるヒトESR1突然変異乳癌患者由来ゼノグラフトCTC174抗腫瘍薬物組合せ効力
ESR1突然変異患者由来ゼノグラフトCTC174の成長に対する実施例17の効果をCDK4/6阻害剤パルボシクリブまたはmTORC1/2阻害剤ビスツセルチブ(AZD2014)との組合せで決定するため、雌NSGマウスに乳腺脂肪体中でCTC174の断片を移植した。CTC174は、転移性ER+乳癌を有する患者から単離された循環腫瘍細胞に由来し、0.33のアレル頻度におけるESR1中のD538G突然変異を担持することが示されている(Ladd,et al.,Oncotarget,2016,7:54120−54136)。簡潔に述べると、雌NOD/SCID(Cg−Prkdcscid Il2rgtm1Wjl/SzJ)(NSG)マウス(6〜7週齢−The Jackson Laboratory)に回復可能な麻酔下において3番目の乳腺脂肪体中でCTC174ゼノグラフトの約30mm3断片を移植した。腫瘍が約500mm3に達したとき、マウスを10匹のマウスの群にランダム化し、薬物処理の受容を開始した。実施例17は、ビヒクル(注射用水中40%のテトラエチレングリコール(v/v)、7.5%のCaptisol(w/v))中で調製し、10mg/kgにおいて23日間、1日1回10ml/kgの容量で経口的に与えた。パルボシクリブおよびビスツセルチブは、ビヒクル(1%のポリソルベート80)中で調製した。パルボシクリブは、50mg/kgにおいて23日間、1日1回10ml/kgの容量で経口的に与えた。ビスツセルチブは、10mg/kgにおいて23日間、2日間投与、5日間非投与のスケジュールで1日2回10ml/kgの容量で経口的に与えた。ビヒクル処理群には、10ml/kgの注射用水中40%のテトラエチレングリコール(v/v)、7.5%のCaptisol(w/v)を23日間、1日1回経口投与した。腫瘍を週2回計測し、楕円式(pi/6×幅×幅×長さ)を使用して腫瘍容積を計算した。データは、ランダム化日の腫瘍容積に対する腫瘍容積の幾何平均を表す。エラーバーは、95%の信頼区間(Graphpad Prism)である。この試験は、実施例17とパルボシクリブ(図15)またはビスツセルチブ(AZD2014)(図16)のいずれかとの組合せが、単独投与されるいずれかの薬剤よりも大きい効果を与えることを実証した。
本明細書のさらなる態様によれば、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
錠剤配合物に好適な薬学的に許容可能な添加剤としては、例えば、不活性な希釈剤、造粒剤および崩壊剤、結合剤、滑沢剤、保存剤および酸化防止剤が挙げられる。さらなる好適な薬学的に許容可能な添加剤は、キレート剤であり得る。錠剤配合物は、コーティングされていなくてよく、またはそれらの崩壊および胃腸管内での活性成分の後続の吸収を改変するために、もしくはそれらの安定性および/もしくは外観を改善するためにいずれの場合にも慣用のコーティング剤および当技術分野において周知の手順を使用してコーティングされ得る。
あるいは、経口使用のための組成物は、活性成分が不活性な固体希釈剤と混合される硬質ゼラチンカプセル剤の形態、または活性成分が水もしくは油と混合される軟質ゼラチンカプセル剤として存在し得る。
水性懸濁液剤は、一般に、1つ以上の懸濁化剤、分散化剤または湿潤剤と一緒に微粉状形態の活性成分を含有する。水性懸濁液剤は、1つ以上の保存剤、酸化防止剤、着色剤、香味剤および/または甘味剤も含有し得る。
油性懸濁液剤は、活性成分を植物油または鉱油中で懸濁させることにより配合することができる。油性懸濁剤は、増粘剤も含有し得る。甘味剤、例えば上記のものおよび香味剤を添加して口当たりが良い経口製剤を提供することができる。これらの組成物は、酸化防止剤の添加により保存することができる。
水の添加による水性懸濁液剤の調製に好適な分散性散剤および顆粒剤は、一般に、分散化剤または湿潤剤、懸濁化剤および1つ以上の保存剤と一緒に活性成分を含有する。追加の添加剤、例えば甘味剤、香味剤および着色剤も存在し得る。
本明細書の医薬組成物は、水中油型エマルション剤の形態であり得る。油性相は、植物油もしくは鉱油またはそれらのいずれかの混合物であり得る。エマルション剤は、甘味剤、香味剤および保存剤も含有し得る。
シロップ剤およびエリキシル剤は甘味剤を用いて配合することができ、粘滑剤、保存剤、香味剤および/または着色剤も含有し得る。
医薬組成物は、上記の適切な分散化剤または湿潤剤および懸濁化剤の1つ以上を使用する公知の手順に従って配合することができる、無菌の注射可能な水性または油性の懸濁液剤の形態であり得る。無菌の注射可能製剤は、無毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒系中の無菌の注射可能な液剤または懸濁液剤であり得る。
吸入による投与のための組成物は、微粉化固体または液滴を含有するエアゾールとして活性成分を分注するように配置された慣用の加圧エアゾールの形態であり得る。慣用のエアゾール噴射剤、例えば揮発性フッ素化炭化水素または炭化水素を使用することができ、エアゾールデバイスは、計量された量の活性成分を分注するように好都合に配置される。乾燥粉末吸入器も好適であり得る。
配合物に関するさらなる情報については、Comprehensive Medicinal Chemistry(Corwin Hansch;Chairman of Editorial Board),Pergamon Press 1990のVolume 5のChapter 25.2を参照されたい。
単一剤形を生成するために1つ以上の添加剤と組み合わされる活性成分の量は、治療される宿主および特定の投与経路に応じて必然的に変動する。例えば、ヒトへの経口投与は、一般に、例えば1mg〜2gの活性剤(より好適には、100mg〜2g、例えば250mg〜1.8g、例えば500mg〜1.8g、特に500mg〜1.5g、好都合には500mg〜1g)が、総組成物の約3〜約98重量パーセントで変動し得る適切および好都合な量の添加剤と配合して投与されることが要求される。多い投与量が要求される場合、複数の剤形、例えば2つ以上の錠剤またはカプセル剤が要求され得、活性成分の用量は、それらの間で好都合に分割されることが理解される。典型的には、単位剤形は、約10mg〜0.5gの本明細書の化合物を含有するが、単位剤形は、1gまでを含有し得る。好都合には、単一の固体剤形は、1〜300mgの活性成分を含有し得る。
本明細書の化合物の治療または予防の目的のための用量のサイズは、病状の性質および重症度、動物または患者の年齢および性別ならびに投与経路により、医薬品の周知の原理に従って当然変動する。
治療または予防の目的のための本明細書の化合物の使用において、それは、例えば、要求に応じて分割用量で与えられる1mg/kg〜100mg/kg体重の範囲の1日用量が受容されるように一般に投与される。一般に、非経口経路が用いられる場合、より低い用量が投与される。したがって、例えば、静脈内投与のため、例えば1mg/kg〜25mg/kg体重の範囲の用量が一般に使用される。同様に、吸入による投与のため、例えば1mg/kg〜25mg/kg体重の範囲の用量が使用される。しかしながら、特に錠剤形態では経口投与が好ましい。
本明細書の一態様において、本明細書の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、10mg〜100mgの本明細書の化合物(またはその薬学的に許容可能な塩)を含む錠剤として投与され、1つ以上の錠剤が所望の用量を達成するために要求に応じて投与される。
上記のとおり、ERαを介するシグナリングは、癌および他の細胞の増殖を媒介すること、血管新生イベントを媒介すること、ならびに癌細胞の運動性、遊走および浸潤性を媒介することの効果の1つ以上により腫瘍発生を引き起こすことは公知である。本明細書の化合物は、腫瘍細胞の増殖および生存ならびに転移腫瘍細胞の浸潤性および遊走能をもたらすシグナル伝達ステップに関与するERαの拮抗作用および下方調節により得られると考えられる強力な抗腫瘍活性を有することを本発明者らは見出した。
したがって、本明細書の化合物は、抗腫瘍剤として、特に腫瘍成長および生存の阻害ならびに転移性腫瘍成長の阻害をもたらす、哺乳動物癌細胞の増殖、生存、運動性、播種および浸潤性の選択的阻害剤として貴重であり得る。特に、本明細書の化合物は、固形腫瘍疾患の閉じ込めおよび/または治療における抗増殖剤および抗浸潤剤として貴重であり得る。特に、本明細書の化合物は、腫瘍細胞の増殖および生存ならびに転移腫瘍細胞の遊走能および浸潤性をもたらすシグナル伝達ステップに関与するERαの阻害に対して感受性であるこれらの腫瘍の予防または治療において有用であり得る。さらに、本明細書の化合物は、ERαの拮抗作用および下方調節により単独でまたは部分的に媒介される腫瘍の予防または治療において有用であり得、すなわち、これらの化合物を使用して、そのような治療を必要としている温血動物においてERα阻害効果を生じさせることができる。
本明細書のさらなる態様によれば、温血動物、例えばヒトにおける医薬品としての使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、温血動物、例えばヒトにおける抗増殖効果の生成における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、固形腫瘍疾患の閉じ込めおよび/または治療における抗浸潤剤としての温血動物、例えばヒトにおける使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、温血動物、例えばヒトにおける抗増殖効果の生成のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、温血動物、例えばヒトにおける抗増殖効果の生成における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、固形腫瘍疾患の閉じ込めおよび/または治療における抗浸潤剤としての温血動物、例えばヒトにおける使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、抗増殖効果の生成を、そのような治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて行う方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を前記動物に投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、固形腫瘍疾患の閉じ込めおよび/または治療により、抗浸潤効果の生成を、そのような治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を前記動物に投与することを含む方法が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、温血動物、例えばヒトにおける癌の予防または治療における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、温血動物、例えばヒトにおける癌の予防または治療における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、癌の予防または治療を、そのような治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて行う方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を前記動物に投与することを含む方法が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、温血動物、例えばヒトにおける固形腫瘍疾患の予防または治療における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、温血動物、例えばヒトにおける固形腫瘍疾患の予防または治療における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、固形腫瘍疾患の予防または治療を、そのような治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて行う方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を前記動物に投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤および遊走能をもたらすシグナル伝達ステップに関与するERαの阻害に感受性である腫瘍の予防または治療における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤および遊走能をもたらすシグナル伝達ステップに関与するERαの阻害に感受性である腫瘍の予防または治療における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤および遊走能をもたらすシグナル伝達ステップに関与するERαの阻害に感受性である腫瘍を予防または治療する方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を前記動物に投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、ERαに対する阻害効果の提供における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、ERαに対する阻害効果の提供における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、ERαに対する阻害効果を提供する方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法も提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、ERαに対する選択的阻害効果の提供における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、ERαに対する選択的阻害効果の提供における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、ERαに対する選択的阻害効果を提供する方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法も提供される。
ERαリガンド結合ドメインに結合し得、選択的エストロゲン受容体分解剤である化合物が本明細書に記載される。生化学および細胞ベースのアッセイにおいて、本明細書の化合物は、強力なエストロゲン受容体結合剤であり、ERαの細胞レベルを低減させることが示され、したがって、エストロゲン感受性の疾患または病態(例として、内分泌療法に対する耐性を発生させた疾患)の治療において、すなわち乳癌および婦人科癌(例として、子宮内膜癌、卵巣癌および子宮頸癌)ならびにデノボ突然変異であり得るか、または従来の内分泌療法、例えばアロマターゼ阻害剤による治療の結果として生じたERα突然変異タンパク質を発現する癌の治療における使用に有用であり得る。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌または婦人科癌の治療における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌または子宮頸癌の治療における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌の治療における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌の治療における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩であって、癌は、1つ以上の他の内分泌療法に対する耐性を発生させている、化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌または婦人科癌を治療する方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌または子宮頸癌を治療する方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌を治療する方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌を治療する方法であって、癌は、1つ以上の他の内分泌療法に対する耐性を発生させており、方法は、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、方法が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌または婦人科癌の治療における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌または子宮頸癌の治療における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌の治療における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、乳癌の治療における使用のための医薬品の製造における、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用であって、癌は、1つ以上の他の内分泌療法に対する耐性を発生させている、使用が提供される。
本明細書の1つの特徴において、治療される癌は、乳癌である。この特徴のさらなる態様において、乳癌は、エストロゲン受容体+ve(ER+ve)である。この態様の一実施形態において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物は、別の抗癌剤、例えば本明細書に定義の抗ホルモン剤との組合せで投与される。
本明細書のさらなる態様によれば、ER+ve乳癌の治療における使用のための、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、ER+ve乳癌を治療する方法であって、有効量の上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、ER+ve乳癌の治療における使用のための医薬品の製造における、上記で本明細書に定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
上記のとおり、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物のインビボ効果は、部分的には式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物の投与後にヒトまたは動物体内で形成される1つ以上の代謝産物により付与することができる。
したがって、本明細書は、患者におけるER−αを阻害する方法であって、患者におけるER−αを阻害するために有効な量の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与することを含む方法も企図する。
したがって、本明細書は、患者におけるER−αを阻害する方法であって、患者におけるER−αを阻害するために有効な量の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与することを含む方法も企図する。
本明細書に定義の抗癌治療は、単独療法として適用することができ、本明細書の化合物に加えて、慣用の外科手術または放射線療法または化学療法を含み得る。このような化学療法としては、以下の抗腫瘍剤のカテゴリーの1つ以上を挙げることができる:
(i)腫瘍内科において使用される他の抗増殖/抗新生物薬およびそれらの組合せ、例えばアルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾラミド(temozolamide)およびニトロソウレア);代謝拮抗物質(例えば、ゲムシタビンおよび抗葉酸剤、例えばフルオロピリミジン、例えば5−フルオロウラシルおよびテガフール、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシドならびにヒドロキシウレア);抗腫瘍抗生物質(例えば、アントラサイクリン、例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシン);抗有糸分裂剤(例えば、ビンカアルカロイド、例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンならびにタキソイド、例えばタキソールおよびタキソテールならびにポロキナーゼ阻害剤);ならびにトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エピポドフィロトキシン、例えばエトポシドおよびテニポシド、アムサクリン、トポテカンならびにカンプトテシン);
(ii)抗ホルモン剤、例えば抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンおよびヨードキシフェン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール(vorazole)およびエキセメスタン);
(iii)成長因子機能およびそれらの下流シグナリング経路の阻害剤:例として、任意の成長因子または成長因子受容体の標的のAbモジュレーター、Stern et al.Critical Reviews in Oncology/Haematology,2005,54,pp11−29により概説されている);さらには、例として、このような標的の小分子阻害剤、例えばキナーゼ阻害剤、例として抗erbB2抗体トラスツズマブ[Herceptin(商標)]、抗EGFR抗体パニツムマブ、抗EGFR抗体セツキシマブ[Erbitux、C225]およびチロシンキナーゼ阻害剤、例としてerbB受容体ファミリーの阻害剤、例えば上皮成長因子ファミリー受容体(EGFR/erbB1)チロシンキナーゼ阻害剤、例えばゲフィチニブまたはエルロチニブ、erbB2チロシンキナーゼ阻害剤、例えばラパチニブおよび混合型erb1/2阻害剤、例えばアファタニブ(afatanib);類似の方針は、例えば、他のクラスの成長因子およびそれらの受容体、例えば肝細胞成長因子ファミリーまたはそれらの受容体、例としてc−metおよびronの阻害剤などに利用可能である;インスリンおよびインスリン成長因子ファミリーまたはそれらの受容体(IGFR、IR)の阻害剤、血小板由来成長因子ファミリーまたはそれらの受容体(PDGFR)の阻害剤ならびに他の受容体チロシンキナーゼ、例えばc−kit、AnLKおよびCSF−1Rにより媒介されるシグナリングの阻害剤;さらには、例として、PI3−キナーゼシグナリング経路におけるシグナリングタンパク質を標的化するモジュレーター、例えばPI3−キナーゼアイソフォーム、例えばPI3K−α/β/γおよびser/thrキナーゼ、例えばAKT、mTOR(例えば、AZD2014)、PDK、SGK、PI4KまたはPIP5Kの阻害剤;さらには、例として、上記で列挙されていないセリン/スレオニンキナーゼの阻害剤、例えばraf阻害剤、例えばベムラフェニブ、MEK阻害剤、例えばセルメチニブ(AZD6244)、Abl阻害剤、例えばイマチニブまたはニロチニブ、Btk阻害剤、例えばイブルチニブ、Syk阻害剤、例えばフォスタマチニブ、オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、AZD1152)、他のser/thrキナーゼ、例えばJAK、STATおよびIRAK4の阻害剤ならびにサイクリン依存性キナーゼ阻害剤、例えばCDK1、CDK7、CDK9およびCDK4/6の阻害剤、例えばパルボシクリブ;
iv)DNA損傷シグナリング経路のモジュレーター、例えばPARP阻害剤(例えば、オラパリブ)、ATR阻害剤またはATM阻害剤;
v)アポトーシスおよび細胞死経路のモジュレーター、例えばBclファミリーモジュレーター(例えば、ABT−263/ナビトクラックス、ABT−199);
(vi)抗血管新生剤、例えば血管内皮成長因子の効果を阻害するもの[例えば、抗血管内皮細胞成長因子抗体ベバシズマブ(Avastin(商標))および例えばVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えばソラフェニブ、アキシチニブ、パゾパニブ、スニチニブおよびバンデタニブ(および他の機序により作用する化合物(例えば、リノミド、インテグリンαvβ3の機能およびアンギオスタチンの阻害剤)];
(vii)血管損傷剤、例えばコンブレタスタチンA4;
(viii)抗浸潤剤、例えばc−Srcキナーゼファミリー阻害剤、例えば(ダサチニブ(J.Med.Chem.,2004,47,6658−6661)およびボスチニブ(SKI−606)ならびにメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばマリマスタット、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤またはヘパラナーゼに対する抗体];
(ix)免疫療法アプローチ、例として例えば患者の腫瘍細胞の免疫原性を増加させるためのエクスビボおよびインビボのアプローチ、例えばサイトカイン、例えばインターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子による形質移入、T細胞のアネルギーを減少させるためのアプローチ、形質移入された免疫細胞、例えばサイトカインにより形質移入された樹状細胞を使用するアプローチ、サイトカインにより形質移入された腫瘍細胞系を使用するアプローチおよび抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチ。具体例としては、PD−1(例えば、BMS−936558)またはCTLA4(例えば、イピリムマブおよびトレメリムマブ)を標的化するモノクローナル抗体が挙げられる;
(x)アンチセンスまたはRNAiベースの療法、例えば列記される標的を対象とするもの;
(xi)遺伝子治療アプローチ、例として例えば異常な遺伝子、例えば異常なp53または異常なBRCA1もしくはBRCA2を置き換えるアプローチ、GDEPT(遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法)アプローチ、例えばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌ニトロレダクターゼ酵素を使用するものならびに化学療法または放射線療法、例えば多剤耐性遺伝子療法に対する患者の忍容性を増加させるためのアプローチ。
したがって、一実施形態において、癌の併用治療のための、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および追加の抗腫瘍物質が提供される。
本明細書のこの態様によれば、上記定義の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および別の抗腫瘍剤、特に上記の(i)〜(xi)に列記される抗腫瘍剤のいずれか1つを含む、癌の治療における使用に好適な組合せが提供される。特に、上記の(i)〜(xi)に列記される抗腫瘍剤は、治療される規定の癌のための標準的治療であり;当業者は、「標準的治療」の意味を理解する。
したがって、本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、別の抗腫瘍剤、特に本明細書に上記の(i)〜(xi)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤との組合せが提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、別の抗腫瘍剤、特に上記の(i)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤との組合せが提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および上記の(i)に列記される抗腫瘍剤のいずれか1つが提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびタキソイド、例えばタキソールまたはタキソテール、好都合にはタキソテールなどを含む、癌の治療における使用に好適な組合せが提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、別の抗腫瘍剤、特に本明細書に上記の(ii)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤との組合せが提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および上記の(ii)に列挙される抗ホルモン剤のいずれか1つ、例えば上記の(ii)に列挙される抗エストロゲン剤のいずれか1つ、または例えば上記の(ii)に列挙されるアロマターゼ阻害剤を含む、癌の治療における使用に好適な組合せが提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびmTOR阻害剤、例えばAZD2014を含む、癌の治療における使用に好適な組合せが提供される。
本発明のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびPI3Kα阻害剤、例えば化合物1−(4−(5−(5−アミノ−6−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イル)−1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、癌の治療における使用に好適な組合せが提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびCDK4/6阻害剤、パルボシクリブを含む、癌の治療における使用に好適な組合せが提供される。
一態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、上記の(ii)に列記される抗腫瘍剤、またはmTOR阻害剤(例えば、AZD2014)、またはPI3K−α阻害剤(例えば、化合物1−(4−(5−(5−アミノ−6−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イル)−1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オン)、またはCDK4/6阻害剤(例えば、パルボシクリブ)との上記組合せは、乳癌または婦人科癌、例えば乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌または子宮頸癌、特に乳癌、例えばER+ve乳癌の治療における使用に好適である。
本明細書において、用語「組合せ」が使用される場合、これは、同時の、別個の、または連続的な投与を指すことを理解すべきである。本明細書の一態様において、「組合せ」は、同時投与を指す。本明細書の別の態様において、「組合せ」は、別個の投与を指す。本明細書のさらなる態様において、「組合せ」は、連続投与を指す。投与が連続または別個である場合、第2の構成成分の投与の遅延は、組合せの有益な効果を損失させるようなものであるべきではない。2つ以上の構成成分の組合せが別個にまたは連続的に投与される場合、それぞれの構成成分についての投薬計画は、他の構成成分と異なり得るかまたはそれらから独立し得ることが理解される。好都合には、本明細書の化合物は、1日1回投与される。
本明細書のさらなる態様によれば、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、本明細書に上記の(i)〜(xi)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤との組合せを薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、上記の(ii)に列記される抗ホルモン剤のいずれか1つ、例えば上記の(ii)に列記される抗エストロゲン剤のいずれか1つ、または例えば上記の(ii)に列記されるアロマターゼ阻害剤から選択される抗腫瘍剤との組合せを薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびmTOR阻害剤、例えばAZD2014を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびPI3Kα阻害剤、例えば化合物1−(4−(5−(5−アミノ−6−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イル)−1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オンを薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
本明細書のさらなる態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびCDK4/6阻害剤(例えば、パルボシクリブ)を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、癌の治療における使用のための、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、本明細書に上記の(i)〜(xi)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤との組合せを薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、癌の治療における使用のための、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、上記の(ii)に列記される抗ホルモン剤のいずれか1つ、例えば上記の(ii)に列記される抗エストロゲン剤のいずれか1つ、または例えば上記の(ii)に列記されるアロマターゼ阻害剤との組合せを薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
本明細書のさらなる態様において、癌の治療における使用のための、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびmTOR阻害剤、例えばAZD2014を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
本明細書のさらなる態様において、癌の治療における使用のための、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびPI3Kα阻害剤、例えば化合物1−(4−(5−(5−アミノ−6−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イル)−1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オンを薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
本明細書のさらなる態様において、癌の治療における使用のための、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩およびCDK4/6阻害剤(例えば、パルボシクリブ)を薬学的に許容可能な添加剤との会合物で含む医薬組成物が提供される。
一態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、上記の(ii)に列記される抗腫瘍剤、またはmTOR阻害剤(例えば、AZD2014)、またはPI3K−α阻害剤(例えば、化合物1−(4−(5−(5−アミノ−6−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イル)−1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オン)、またはCDK4/6阻害剤(例えば、パルボシクリブ)との上記の医薬組成物は、乳癌または婦人科癌、例えば乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌または子宮頸癌、特に乳癌、例えばER+ve乳癌の治療における使用に好適である。
本明細書の別の特徴によれば、温血動物、例えばヒトにおける癌の治療における使用のための医薬品の製造における、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、本明細書に上記の(i)〜(xi)に列記されるものから選択されると抗腫瘍剤との組合せの使用が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、温血動物、例えばヒトにおける癌の治療における使用のための医薬品の製造における、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、上記の(ii)に列記される抗ホルモン剤のいずれか1つ、例えば上記の(ii)に列記される抗エストロゲン剤のいずれか1つ、または例えば上記の(ii)に列記されるアロマターゼ阻害剤との組合せの使用が提供される。
本明細書のさらなる態様において、温血動物、例えばヒトにおける癌の治療における使用のための医薬品の製造における、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、mTOR阻害剤、例えばAZD2014との組合せの使用が提供される。
本明細書のさらなる態様において、温血動物、例えばヒトにおける癌の治療における使用のための医薬品の製造における、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、PI3Kα阻害剤、例えば化合物1−(4−(5−(5−アミノ−6−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イル)−1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オンとの組合せの使用が提供される。
本明細書のさらなる態様において、温血動物、例えばヒトにおける癌の治療における使用のための医薬品の製造における、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、CDK4/6阻害剤(例えば、パルボシクリブ)との組合せの使用が提供される。
一態様において、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、上記の(ii)に列記される抗腫瘍剤、またはmTOR阻害剤(例えば、AZD2014)、またはPI3K−α阻害剤(例えば、化合物1−(4−(5−(5−アミノ−6−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イル)−1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オン)、またはCDK4/6阻害剤(例えば、パルボシクリブ)との組合せの上記使用は、乳癌または婦人科癌、例えば乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌または子宮頸癌、特に乳癌、例えばER+ve乳癌の治療のための医薬品の製造における使用に好適である。
したがって、本明細書の追加の特徴において、癌の治療を、そのような治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて行う方法であって、有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、本明細書に上記の(i)〜(xi)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤との組合せを前記動物に投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、癌の治療を、そのような治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて行う方法であって、有効量の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、上記の(ii)に列記される抗ホルモン剤のいずれか1つ、例えば上記の(ii)に列記される抗エストロゲン剤のいずれか1つ、または例えば上記の(ii)に列記されるアロマターゼ阻害剤との組合せを前記動物に投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様において、癌の治療を、そのような治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて行う方法であって、有効量の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、mTOR阻害剤、例えばAZD2014との組合せを前記動物に投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様において、癌の治療を、そのような治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて行う方法であって、有効量の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、PI3Kα阻害剤、例えば化合物1−(4−(5−(5−アミノ−6−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イル)−1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オンとの組合せを前記動物に投与することを含む方法が提供される。
本明細書のさらなる態様において、癌の治療を、そのような治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて行う方法であって、有効量の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、CDK4/6阻害剤(例えば、パルボシクリブ)との組合せを前記動物に投与することを含む方法が提供される。
一態様において、上記の組合せ、医薬組成物、使用および癌の治療方法は、乳癌または婦人科癌、例えば乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌または子宮頸癌、特に乳癌、例えばER+ve乳癌を治療する方法である。
本明細書のさらなる態様によれば、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、本明細書に上記の(i)〜(xi)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤との組合せを含むキットが提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の、本明細書に上記の(i)または(ii)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤との組合せを含むキットが提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、
a)第1の単位剤形の、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩;
b)第2の単位剤形の、本明細書に上記の(i)〜(xi)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤;および
c)前記第1および第2の剤形を収容するための容器手段
を含むキットが提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、
a)第1の単位剤形の、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩;
b)第2の単位剤形の、本明細書に上記の(i)〜(ii)に列記されるものから選択される抗腫瘍剤;および
c)前記第1および第2の剤形を収容するための容器手段
を含むキットが提供される。
本明細書のさらなる態様によれば、
a)第1の単位剤形の、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩;
b)第2の単位剤形の、上記の(ii)に列記される抗腫瘍剤、mTOR阻害剤(例えば、AZD2014)、PI3Kα阻害剤、例えば化合物1−(4−(5−(5−アミノ−6−(5−tert−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イル)−1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オンおよびCDK4/6阻害剤、例えばパルボシクリブから選択される抗腫瘍剤;および
c)前記第1および第2の剤形を収容するための容器手段
を含むキットが提供される。
上記の組合せ療法は、典型的に実施される標準的治療の前にその慣例の処方スケジュールに従って追加することができる。
式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物は、主として温血動物(例として、ヒト)における使用のための治療剤として貴重であるが、それらは、ER−αの阻害が要求されるのであればどのような場合でも有用である。したがって、化合物は、新たな生物学的試験の開発および新たな薬理学的薬剤の探索における使用のための薬理学的な標準物として有用である。
個別化医療
本明細書の別の態様は、ERαをコードする遺伝子の状態と、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物による治療に対する潜在的な感受性との関連を同定することをベースとする。特に、一部のERα突然変異が既存の治療に対する耐性機序として生じると考えられていることに少なくとも部分的に起因して、ERα遺伝子の状態は、患者が既存のホルモン療法(例えば、アロマターゼ阻害剤)に応答する可能性が低いことを示し得る。次いで、SERD、特に過剰な不利益なしで潜在的により多くの用量で経口投与することができるSERDを有利に使用して、他の治療法に対して耐性であり得るERα突然変異を有する患者を治療することができる。したがって、これは、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物により治療するための患者、特に癌患者を選択するための機会、方法およびツールを提供する。本明細書は、患者選択ツールおよび方法(例として、個別化医薬)に関する。選択は、治療される腫瘍細胞が野生型ERα遺伝子を有するか、突然変異ERα遺伝子を有するか否かに基づく。したがって、ERα遺伝子の状態は、SERDによる治療の選択が有利であり得ることを示すバイオマーカーとして使用することができる。疑義の回避のため、本明細書に記載の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物は、野生型および突然変異ERα遺伝子、本出願の出願日において同定されているERα遺伝子中の少なくともそれらの突然変異に対して同様に活性である。
SERD、例えば式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物による治療に対して腫瘍が応答する患者の割合を高めるかまたはそのような患者を選択するバイオマーカーが必要であることは明らかである。他者と比べて1つの薬剤に応答する可能性が最も高い患者を同定する患者選択バイオマーカーは、そのような薬剤の潜在的な副作用に対して非応答性の腫瘍を有する患者の不必要な治療を低減させるため、癌の治療において理想的である。
バイオマーカーは、「治療的介入に対する正常な生物学的プロセス、発病プロセスまたは薬理学的応答の指標として客観的に計測および評価される特徴」と記載することができる。バイオマーカーは、特定の病態または疾患に関連する任意の同定可能および計測可能な指標であり、バイオマーカーの存在またはレベルと、病態または疾患の一部の態様(例として、病態もしくは疾患に対する感受性または病態もしくは疾患の治療に使用される薬物に対する応答性の存在、そのレベルまたはレベルの変化、そのタイプ、その段階)との間に相関が存在する。この相関は、定性的、定量的または定性的および定量的の両方であり得る。典型的には、バイオマーカーは、化合物、化合物断片または化合物群である。このような化合物は、生物体中に見出されるかまたは生物体により産生される任意の化合物、例としてタンパク質(およびペプチド)、核酸および他の化合物であり得る。
バイオマーカーは、予測力を有し得、したがって、それを使用して特定の病態もしくは疾患の存在、レベル、タイプもしくは段階(例として、特定の微生物または毒素の存在またはレベル)、特定の病態もしくは疾患に対する感受性(例として、遺伝学的感受性)または特定の治療(例として、薬物治療)に対する応答を予測または検出することができる。バイオマーカーは、研究および開発プログラムの効率を改善することにより、創薬および薬物開発の将来において一層重要な役割を担うと考えられる。バイオマーカーは、診断剤、疾患進行のモニター、治療のモニターおよび臨床転帰の予測因子として使用することができる。例えば、規定の癌のマーカーならびに規定の心血管および免疫疾患のマーカーを同定するため、種々のバイオマーカー研究プロジェクトが試みられている。新たな有効なバイオマーカーの開発は、医療および薬物開発コストの有意な低減ならびに広範な疾患および病態についての治療の顕著な改善の両方をもたらすと考えられる。
臨床試験を最適に設計し、それらの試験から最大の情報を得るため、バイオマーカーが要求され得る。マーカーは、代用および腫瘍組織中で計測可能であり得る。これらのマーカーは、理想的には効能とも相関し、したがって最終的に患者選択に使用することができる。
したがって、本明細書のこの態様の根底にある技術的課題は、式(I)の化合物による治療のために患者を階層化する手段の同定である。技術的課題は、特許請求の範囲および/または本明細書の詳細な説明において特徴付けされる実施形態の提供により解決される。
野生型ERαを含有する腫瘍は、例えば、ファーストライン治療としての式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物による治療に感受性であると考えられる。腫瘍は、セカンドライン、サードラインまたは後続の治療法としての式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物による治療にも応答し得、これは、特に、腫瘍が突然変異ERαを含有し、したがって既存の治療法、例えばAIに対して耐性であり得る場合に有用であり得る。耐性に関連して、野生型腫瘍の場合より多くの投与量の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物が要求され得る)。
本明細書は、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物に対する細胞の感受性を決定する方法を提供する。本方法は、前記細胞中のERα遺伝子の状態を決定することを含む。細胞成長アッセイにおいて、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物が(細胞増殖の阻害および/または細胞死の増加のいずれかにより)細胞数の増加を阻害する場合、細胞は、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物に対して感受性であると定義される。本明細書の方法は、成長阻害により、いずれの細胞が式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物に応答する可能性がより高いかを予測するために有用である。
「腫瘍の代表的な」試料は、単離された実際の腫瘍試料であり得、またはさらに加工された試料、例えば腫瘍試料からのPCR増幅核酸の試料であり得る。
定義:
この個別化医療のセクションにおいて、「アレル」は、その特定のヌクレオチドまたはアミノ酸配列により他の形態と区別される遺伝子座の特定の形態を指す。
「増幅反応」は、非標的核酸に対する標的核酸の特異的増幅をもたらす核酸反応である。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、周知の増幅反応である。
「癌」は、本明細書において、悪性表現型への細胞形質転換から生じる新生物成長を指すために使用される。このような細胞形質転換は、遺伝子突然変異を含むことが多い。
「遺伝子」は、RNA産物の生合成調節についての全ての情報を含有するDNAのセグメント、例として発現を制御する5’または3’フランキング領域内(遺伝子の転写部分内ではない)に位置し得るプロモーター、エクソン、イントロンおよび他の配列エレメントである。
「遺伝子の状態」は、遺伝子が野生型であるか否か(すなわち突然変異体であるか)を指す。
「標識」は、アッセイ試料中の標的ポリヌクレオチドの存在を示す検出可能なシグナルを産生し得る組成物を指す。好適な標識としては、放射性同位体、ヌクレオチド発色団、酵素、基質、蛍光分子、化学発光部分、磁気粒子、生物発光部分などが挙げられる。したがって、標識は、分光分析的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光学的または化学的な手段により検出可能な任意の組成物である。
「非同義のバリエーション」は、区別される(変更された)ポリペプチド配列の産生をもたらす遺伝子のコード配列中のまたはそれと重複するバリエーション(相違)を指す。これらのバリエーションは、タンパク質機能に影響を与えることも与えないこともあり、それとしては、ミスセンスバリアント(あるアミノ酸の別のアミノ酸への置換をもたらす)、ナンセンスバリアント(未成熟終止コドンの生成に起因するトランケートされたポリペプチドをもたらす)および挿入/欠失バリアントが挙げられる。
「同義のバリエーション」は、コードされるポリペプチドの配列に影響を与えない遺伝子のコード配列中のバリエーション(相違)を指す。これらのバリエーションは、タンパク質機能に間接的に影響を与え得るが(例えば、遺伝子の発現を変更することにより)、一般に、反対の証拠の不存在下では無害と想定される。
「核酸」は、一本鎖または二本鎖DNAおよびRNA分子、例として天然に見出される天然核酸および/または当技術分野において公知のとおり改変された骨格もしくは塩基を有する改変された人工核酸を指す。
「プライマー」は、コピーされる核酸鎖に相補的なプライマー伸長産物の合成のための開始点として作用し得る一本鎖DNAオリゴヌクレオチド配列を指す。プライマーの長さおよび配列は、それらが伸長産物の合成をプライミングし得るようなものでなければならない。典型的なプライマーは、標的配列に実質的に相補的な配列の少なくとも約7ヌクレオチド長を含有するが、それよりもいくぶん長いプライマーが好ましい。通常、プライマーは、約15〜26個のヌクレオチドを含有するが、それよりも長いまたは短いプライマーを用いることもできる。
「多型部位」は、集団中で少なくとも2つの代替配列が見出される遺伝子座内の位置である。
「多型」は、個体中で観察される多型部位における配列のバリエーションを指す。多型としては、ヌクレオチド置換、挿入、欠失およびマイクロサテライトが挙げられ、必ずではないが、遺伝子発現またはタンパク質機能の検出可能な差異をもたらし得る。発現またはタンパク質の機能に対する効果の証拠の不存在下では、一般的な多型、例として非同義バリアントは、一般に、野生型遺伝子配列の定義に含まれるとみなされる。ヒト多型のカタログおよび関連する注釈、例として検証、観察される頻度および疾患との関連は、NCBI(dbSNP:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/projects/SNP/)により維持されている。用語「多型」は、遺伝子配列に関連して使用される場合、化合物の固体状の形態、すなわち化合物の結晶性または非晶質の性質に関連して使用される場合の用語「多形」と混同すべきでないことに留意されたい。当業者は、その文脈により意図される意味を理解する。
「プローブ」は、検出されるアレルの標的配列に正確に相補的な配列を有する一本鎖配列特異的オリゴヌクレオチドを指す。
「奏功」は、2つの主要な群:部分奏功または疾患安定を示す群および進行性疾患の徴候を示す群に患者を分類することを含む、固形腫瘍における治療効果判定基準(RECIST)に従って取られた計測値により定義される。
「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、50%のホルムアミド、5×SSC(750mMのNaCI、75mMのクエン酸三ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×デンハルト溶液、10%の硫酸デキストランおよび20pg/mlの変性剪断化サケ精子DNAを含む溶液中で42℃において一晩インキュベートし、次いでフィルターを0.1×SSC中で約65℃において洗浄することを指す。
「生存期間」は、患者の全生存期間および無増悪生存期間を包含する。
「全生存期間」(OS)は、薬物投与の開始から、任意の原因による死亡までの時間と定義される。「無増悪生存期間」(PFS)は、薬物投与の開始から、進行性疾患の最初の出現または任意の原因による死亡までの時間と定義される。
本明細書の一態様によれば、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物による治療のための患者を選択する方法であって、患者からの腫瘍細胞を含有する試料を提供することと、患者の腫瘍細胞を含有する試料中のERα遺伝子が野生型であるかまたは突然変異体であるかを決定することと、それに基づき、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物による治療のための患者を選択することとを含む方法が提供される。
本方法は、実際の患者試料を単離するステップを含み得るかまたは除外し得る。したがって、本発明の一態様によれば、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物による治療のための患者を選択する方法であって、事前に患者から単離された腫瘍細胞を含有する試料中のERα遺伝子が野生型であるかまたは突然変異体であるかを決定することと、それに基づき、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物による治療のための患者を選択することとを含む方法が提供される。
一実施形態において、腫瘍細胞のDNAが突然変異ERα遺伝子を有する場合、患者は、式(I)の化合物による治療のために選択される。他の実施形態において、腫瘍細胞DNAが野生型ERα遺伝子を有する患者は、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物による治療のために選択される。
本明細書の目的のため、野生型の遺伝子状態は、遺伝子の正常または適切な発現およびコードされるタンパク質の正常な機能を示すことを意味する。対照的に、突然変異状態は、癌における突然変異ERα遺伝子の公知の役割(本明細書に記載)と一致する、機能が変更されたタンパク質の発現を示すことを意味する。多くの遺伝学的またはエピジェネティックな変更、例として、限定されるものではないが、突然変異、増幅、欠失、ゲノム再編成またはメチル化プロファイルの変化が突然変異状態をもたらし得る。しかしながら、それにもかかわらず、このような変更が正常タンパク質または機能的に均等なバリアントの適切な発現をもたらす場合、その遺伝子状態は、野生型とみなされる。典型的には、機能的突然変異遺伝子状態をもたらさないバリアントの例としては、同義のコードバリアントおよび一般的な多型(同義または非同義)が挙げられる。以下に考察されるとおり、遺伝子状態は、機能アッセイにより評価することができ、または検出される参照配列からのずれの性質から推定することができる。
ある実施形態において、ERα遺伝子の野生型または突然変異状態は、遺伝子における非同義の核酸バリエーションの存在または不存在により決定される。注釈付き機能的効果を有さない公知の一般的な多型に対応する観察された非同義のバリエーションは、突然変異体の遺伝子状態に寄与しない。
突然変異状態を示すERα遺伝子における他のバリエーションとしては、プレmRNAからmRNAへのプロセシング中にイントロン/エクソンジャンクションの認識を減少させるスプライス部位のバリエーションが挙げられる。これは、エクソンのスキッピングまたはプライシングされるmRNAにおける通常イントロン性の配列の包含(イントロンの保持またはクリプティックなスプライスジャンクションの利用)をもたらし得る。これは、順に、正常タンパク質と比べて挿入および/または欠失を有する異常なタンパク質の産生をもたらし得る。したがって、他の実施形態において、イントロン/エクソンジャンクションにおけるスプライス部位認識配列を変更するバリアントが存在する場合、遺伝子は、突然変異状態を有する。
ESR1について、参照配列は、遺伝子(GenBank受託番号:NG_008493)、mRNA(GenBank受託番号:NM_000125)およびタンパク質(GenBank受託番号:NP_000116またはSwiss−Prot受託:P03372)について利用可能である。当業者は、DNAまたはタンパク質配列と野生型との比較に基づき、ESR1遺伝子状態、すなわち特定のESR1遺伝子が野生型であるかまたは突然変異体であるかを決定することができる。
ERα遺伝子について開示される遺伝子およびmRNA配列が代表的な配列であることは明らかである。正常な個体では、それぞれの遺伝子の2つのコピー、母系および親系コピーが存在し、それらは、いくつかの配列差を有する可能性が高いが、さらに集団内で遺伝子配列の多数のアレルバリアントが存在する。野生型とみなされる他の配列としては、核酸配列の1つ以上の同義の変化(この変化は、コードされるタンパク質配列を変更しない)、タンパク質配列を変更するが、タンパク質機能に影響を与えない非同義の一般的な多型(例えば、生殖系列多型)およびイントロン性の非スプライス部位配列の変化を有するものが挙げられる。
ERαの遺伝子状態を決定するための当業者に利用可能な多数の技術が存在する。遺伝子状態は、核酸配列の決定により決定することができる。これは、全長遺伝子の直接的なシーケンシングまたは遺伝子、例えば一般に突然変異した部位内の特異的部位の分析を介するものであり得る。
試料
遺伝子状態について試験される患者の試料は、個体から得られたかまたは得ることができる任意の腫瘍組織または腫瘍細胞含有試料であり得る。試験試料は、好都合には、個体から得られた血液、口腔スワブ、生検物または他の体液もしくは組織の試料である。特定の例としては、循環腫瘍細胞、血漿もしくは血清中の循環DNA、卵巣癌患者の腹水から単離された細胞、肺内に腫瘍を有する患者の肺喀痰、乳癌患者からの穿刺吸引物、尿、末梢血、細胞剥離物、毛包、皮膚パンチまたは頬側試料が挙げられる。
試験試料は、試験試料中の配列に対応する核酸配列と同等であり得ること、すなわち、試料核酸中の領域の全部または一部を、分析前に任意の好都合な技術、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して最初に増幅させ得ることが認識される。核酸は、ゲノムDNAまたは分画された細胞もしくは全細胞RNAであり得る。特定の実施形態において、RNAは、全細胞RNAであり、ランダムプライマーまたはポリAプライマーを使用して第1鎖cDNAを標識するためのテンプレートとして直接使用される。試験試料中の核酸またはタンパク質は、標準的方法に従って試料から抽出することができる(Green&Sambrook,Eds.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,(2012,4th edition,Vol.1−3,ISBN 9781936113422),Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.を参照されたい)。
本明細書の診断方法は、個体または患者から事前に採取された試料を使用して実施することができる。このような試料は、冷凍により保存し、またはホルマリン−パラフィンもしくは他の媒体中で固定し、包埋することができる。あるいは、新鮮な腫瘍細胞含有試料を得て使用することができる。
本明細書の方法は、任意の腫瘍からの細胞を使用して適用することができる。式(I)の化合物による治療に好適な腫瘍は、本明細書の上記に記載されている。
核酸を検出する方法
本明細書に関連して、突然変異ERα核酸の検出を用いて薬物治療を選択することができる。これらの遺伝子中の突然変異は、DNAレベルにおいて生じるため、本明細書の方法は、ゲノムDNAならびに転写物およびタンパク質自体の突然変異または相違の検出をベースとし得る。転写物および/またはポリペプチドの分析により、ゲノムDNA中の突然変異を確認して検出される突然変異が対象において実際に発現されることを確保することが望ましいことがある。
ある遺伝子中の1つ以上の位置におけるバリアントヌクレオチドの存在または不存在を検出するために使用することができる多数の分析手順が存在することが当業者に明らかである。一般に、アレルバリエーションの検出は、突然変異識別技術、任意選択的に増幅反応(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応をベースとするもの)および任意選択的にシグナル生成系を要求する。当技術分野において利用可能な多数の突然変異検出技術が存在し、それらは、当技術分野において利用可能な多くのものが存在するシグナル生成系との組合せで使用することができる。アレルバリエーションを検出する多くの方法がNollau et al.,Clin.Chem.,1997,43,1114−1120;Anderson SM.Expert Rev Mol Diagn.,2011,11,635−642;Meyerson M.et al.,Nat Rev Genet.,2010,11,685−696により;および標準的な教本、例えば“Laboratory Protocols for Mutation Detection”,Ed.by U.Landegren,Oxford University Press,1996および“PCR”,2ndEdition by Newton&Graham,BIOS Scientific Publishers Limited,1997に概説されている。
上記のとおり、癌を有する患者におけるERα遺伝子中の特定の相違または複数の相違の存在または不存在を決定することは、種々の方式で実施することができる。このような試験は、一般に、生物試料、例えば組織生検物、尿、糞便、喀痰、血液、細胞、組織剥離物、胸部吸引物または他の細胞材料から回収されたDNAまたはRNAを使用して実施され、種々の方法、例として、限定されるものではないが、PCR、アレル特異的プローブを用いるハイブリダイゼーション、酵素的突然変異検出、ミスマッチの化学的開裂、質量分析またはDNAシーケンシング、例としてミニシーケンシングにより実施することができる。
好適な突然変異検出技術としては、増幅不応性突然変異系(amplification refractory mutation system)(ARMS(商標))、増幅不応性突然変異系線形伸長(amplification refractory mutation system linear extention)(ALEX(商標))、競合オリゴヌクレオチドプライミングシステム(COPS)、Taqman、モレキュラービーコン、制限断片長多型(RFLP)および制限部位ベースPCRおよび蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)技術が挙げられる。
特定の実施形態において、バイオマーカー遺伝子内のヌクレオチドを決定するために用いられる方法は、アレル特異的増幅(アレル特異的PCR)、例えば増幅不応性突然変異系(ARMS)、シーケンシング、アレル識別アッセイ、ハイブリダイゼーション、制限断片長多型(RFLP)またはオリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ(OLA)から選択される。
特定の実施形態において、アレル特異的プローブとのハイブリダイゼーションは、(1)例えば、多くのDNAチップアプリケーションと同様に溶液中で標識試料とともに固体相(例えば、ガラス、ケイ素、ナイロン膜)に結合しているアレル特異的オリゴヌクレオチド;または(2)溶液中の結合試料(クローニングされたDNAまたはPCR増幅されたDNAであることが多い)および標識オリゴヌクレオチド(ハイブリダイゼーションによるシーケンシングを可能とするための特異的または短鎖アレルのいずれか)により実施することができる。診断試験は、2つ以上の相違の同時決定を可能とする、固体担体上に存在することが多い相違のパネルを含み得る。このようなハイブリダイゼーションプローブは、当技術分野において周知であり(例えば、Green&Sambrook,Eds.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,(2012,4th edition,Vol.1−3,ISBN 9781936113422),Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.を参照されたい)、2つ以上の相違部位にわたり得る。
したがって、一実施形態において、少なくとも1つの突然変異の存在または不存在の検出は、推定突然変異部位を含有するERα核酸を少なくとも1つの核酸プローブと接触させることを提供する。プローブは、選択的ハイブリダイゼーション条件下において、相違部位を含み、相違部位における相補的ヌクレオチド塩基を含有する核酸配列と優先的にハイブリダイズする。ハイブリダイゼーションは、当業者に公知の標識を使用して検出可能標識により検出することができる。このような標識としては、限定されるものではないが、放射性、蛍光、色素および酵素標識が挙げられる。
別の実施形態において、少なくとも1つの突然変異の存在または不存在の検出は、推定突然変異部位を含有するERα核酸を少なくとも1つの核酸プライマーと接触させることを提供する。プライマーは、選択的ハイブリダイゼーション条件下において、相違部位を含み、相違部位における相補的ヌクレオチド塩基を含有する核酸配列と優先的にハイブリダイズする。
特異的増幅用プライマーとして使用されるオリゴヌクレオチドは、分子中央(その結果、増幅は、ディファレンシャルハイブリダイゼーションに依存する;例えば、Gibbs,et al.,1989.Nucl.Acids Res.,17,2437−248を参照されたい)または一方のプライマーの最も端部の3’末端(適切な条件下でミスマッチがポリメラーゼ伸長を妨害するかまたは低減させ得る(例えば、Prossner,1993,Tibtech,11 238を参照されたい))で目的突然変異に対する相補的ヌクレオチド塩基を担持し得る。
さらに別の実施形態において、少なくとも1つの突然変異の存在または不存在の検出は、少なくとも1つの核酸配列をシーケンシングし、得られた配列を既知の野生型核酸配列と比較することを含む。
あるいは、少なくとも1つの突然変異の存在または不存在は、少なくとも1つの核酸配列の質量分析決定を含む。
一実施形態において、少なくとも1つの核酸相違の存在または不存在の検出は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を実施することを含む。仮定相違を含有する標的核酸配列が増幅され、増幅された核酸のヌクレオチド配列が決定される。増幅された核酸のヌクレオチド配列の決定は、少なくとも1つの核酸セグメントをシーケンシングすることを含む。あるいは、増幅産物は、増幅産物をそれらのサイズに従って分離し得る任意の方法、例として自動化および手動ゲル電気泳動などを使用して分析することができる。
ゲノム核酸中の突然変異は、有利には、増幅された核酸断片中のモビリティーシフトをベースとする技術により検出される。例えば、Chen et al.,Anal Biochem 1996,239,61−9は、競合モビリティーシフトアッセイによる一塩基突然変異の検出を記載している。さらに、Marcelino et al.,BioTechniques 1999,26,1134−1148の技術をベースとするアッセイが市販されている。
特定の例において、キャピラリーヘテロ二本鎖分析を使用してミスマッチの存在の結果としてのキャピラリーシステム中の二本鎖核酸のモビリティーシフトに基づいて突然変異の存在を検出することができる。
試料からの分析用核酸の生成は、一般に、核酸増幅を要求する。多くの増幅方法は、酵素的連鎖反応(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応、リガーゼ連鎖反応または自家持続配列複製)またはクローン化されたベクターの全部もしくは一部の複製に依存する。好ましくは、本明細書による増幅は、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応により示されるとおり、指数関数的増幅である。
多くの標的およびシグナル増幅方法は、文献、例えばLandegren,U.,et al.,Science,1988 242,229−237およびLewis,R.,Genetic Engineering News 1990,10,54−55におけるこれらの方法の一般的概説に記載されている。これらの増幅方法は、本明細書の方法において使用することができ、それとしては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、インサイチューPCR、リガーゼ増幅反応(LAR)、リガーゼハイブリダイゼーション、Qβバクテリオファージレプリカーゼ、転写ベース増幅系(TAS)、転写物シーケンシングを用いるゲノム増幅(GAWTS)、核酸配列ベース増幅(NASBA)およびインサイチューハイブリダイゼーションが挙げられる。種々の増幅技術における使用に好適なプライマーは、当技術分野において公知の方法に従って調製することができる。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)PCRは、とりわけ、米国特許第4,683,195号明細書および同第4,683,202号明細書に記載の核酸増幅方法である。PCRは、DNAポリメラーゼにより生成されるプライマー伸長反応のサイクルの繰り返しからなる。標的DNAを熱変性させ、増幅されるDNAの逆鎖上の標的配列を挟む2つのオリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせる。これらのオリゴヌクレオチドは、DNAポリメラーゼを伴う使用のためのプライマーとなる。DNAは、プライマー伸長によりコピーされて両方の鎖の第2のコピーが作製される。熱変性、プライマーハイブリダイゼーションおよび伸長のサイクルを繰り返すことにより、標的DNAを約2〜4時間で100万倍以上に増幅させることができる。PCRは、増幅の結果を決定するための検出技術とともに使用することができる分子生物学ツールである。PCRの利点は、それが標的DNAの量を約4時間で100万〜10億倍増幅させることにより感度を増加させることである。PCRを使用して、診断に関連して任意の公知の核酸を増幅させることができる(Mok et al.,Gynaecologic Oncology,1994,52:247−252)。
アレル特異的増幅技術、例えば増幅不応性突然変異系(ARMS(商標))(Newton et al.,Nucleic Acids Res.,1989,17,2503−2516)を使用して一塩基突然変異を検出することもできる。適切なPCR増幅条件下において、プライマーの3’末端に位置する一塩基ミスマッチが、完全にマッチするアレルの優先的増幅のために十分であり(Newton et al.,1989、前掲)、近縁種の識別を可能とする。上記のプライマーを使用する増幅システムの基礎は、ミスマッチ3’残基を有するオリゴヌクレオチドが適切な条件下でPCRにおいてプライマーとして機能しないことである。この増幅システムは、アガロースゲル電気泳動後の反応混合物の目視検査のみによるゲノタイピングを可能とする。
増幅産物の分析は、増幅産物をそれらのサイズに従って分離し得る任意の方法、例として自動化および手動のゲル電気泳動、質量分析などを使用して実施することができる。
核酸の単離、増幅および分析の方法は、当業者にとって定型的であり、プロトコルの例は、例えば、Green&Sambrook,Eds.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,(2012,4th edition,Vol.1−3,ISBN 9781936113422),Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.)に見出すことができる。PCR増幅において使用される方法に特に有用なプロトコル資源は、M.J.McPherson,S.G.Mailer,R.Beynon,C.HoweによるPCR(Basics:From Background to Bench),Springer Verlag;1st edition(October 15,2000),ISBN:0387916008である。
本明細書は、ERα遺伝子中の標的核酸を増幅させるための縮重プライマーと、増幅プロトコルおよび結果の分析を含む説明書とを含む予測および診断キットも提供する。あるいは、キットは、増幅および増幅産物の分析を実施するための緩衝液、酵素および容器も含み得る。キットは、他のツール、例えばDNAマイクロアレイまたは他の補助物を含むスクリーニングまたは診断キットの構成成分であり得る。好ましくは、キットは、1つ以上の対照テンプレート、例えば正常組織試料および/または参照遺伝子中の異なる相違を表す一連の試料から単離された核酸も提供する。
一実施形態において、キットは、それぞれのペアが参照(ERα)遺伝子の異なる領域(それぞれの領域は、潜在的相違の部位である)を増幅させ、それにより1つの反応またはいくつかの並行反応における生物試料におけるいくつかの遺伝子相違の発現の分析用キットを提供し得る2つ以上のプライマーペアを提供する。
キット中のプライマーは、増幅産物の検出および核酸相違の結果分析を容易にするために標識、例えば蛍光標識することができる。キットは、1回の分析で2つ以上の相違の検出も可能とし得る。したがって、組合せキットは、参照遺伝子の異なるセグメントを増幅させ得るプライマーを含む。プライマーは、相違を区別するために例えば異なる蛍光標識を使用して別々に標識することができる。
別の態様において、本明細書は、癌に罹患している患者を治療する方法であって、患者の腫瘍細胞におけるERα遺伝子の突然変異または野生型状態を決定することと、ERα遺伝子が突然変異体である場合、患者に有効量の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物を投与することとを含む方法を提供する。
本明細書において使用される用語「有効」および「有効性」は、薬理学的有効性および生理学的安全性の両方を含む。薬理学的有効性は、患者における所望の生物学的効果をもたらす治療の能力を指す。生理学的安全性は、治療の施与から生じる細胞、器官および/または生物体レベルにおける毒性または他の有害生理学的効果(副作用と称されることが多い)のレベルを指す。「有効性が低い」は、治療が治療的に有意なより低いレベルの薬理学的有効性および/または治療的により大きいレベルの有害生理学的効果をもたらすことを意味する。
本明細書の別の態様によれば、腫瘍細胞が突然変異ERα遺伝子を有すると同定されている癌患者を治療するための、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
本明細書の別の態様によれば、突然変異ERα遺伝子を保有すると同定された腫瘍細胞を有する癌を治療するための、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本明細書の別の態様によれば、突然変異ERα遺伝子を保有すると同定された腫瘍細胞を有する癌を治療する方法であって、有効量の式(I)、(IA)、(IB)、(IC)もしくは(ID)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法が提供される。
いっそうさらなる実施形態において、本明細書は、突然変異ERα遺伝子を保有すると同定された腫瘍細胞を有する癌の予防および治療における使用のための、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)または(ID)の化合物を含む医薬組成物に関する。
上記の全ての態様について、決定/同定されたERαの突然変異形態は、遺伝子にわたり全ての位置に存在する。
上記の全ての態様について、腫瘍、例えば一例として乳癌を使用する場合、決定/同定されたERαの特定の突然変異形態は、Ser463Pro、Val543Glu、Leu536Arg、Tyr537Ser、Tyr537AsnおよびAsp538Glyの位置におけるものである。
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態AについてのX線粉末回折パターンを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態AについてのDSC/TGAサーモグラムを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態BについてのX線粉末回折パターンを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態CについてのX線粉末回折パターンを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態CについてのDSC/TGAサーモグラムを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態DについてのX線粉末回折パターンを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態DについてのDSC/TGAサーモグラムを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態EについてのX線粉末回折パターンを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態EについてのDSC/TGAサーモグラムを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態FについてのX線粉末回折パターンを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの形態GについてのX線粉末回折パターンを示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを用いたマウスにおけるヒト親MCF7ゼノグラフト抗腫瘍効力試験の結果を示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを用いたマウスにおけるヒトY537S ESR1突然変異MCF7ゼノグラフト抗腫瘍効力試験の結果を示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを用いたマウスにおけるヒトESR1突然変異乳癌患者由来ゼノグラフトCTC174抗腫瘍効力試験の結果を示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンおよびパルボシクリブの組合せを用いたマウスにおけるヒトESR1突然変異乳癌患者由来ゼノグラフトCTC174抗腫瘍効力試験の結果を示す。 N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンおよびビスツセルチブ(AZD2014)の組合せを用いたマウスにおけるヒトESR1突然変異乳癌患者由来ゼノグラフトCTC174抗腫瘍効力試験の結果を示す。
本明細書に記載の化合物を以下の実施例においてさらに説明する。これらの実施例は、説明として挙げられるにすぎず、限定的なものではない。一般に、
(i)操作は、特に記載のない限り、周囲温度、すなわち17〜25℃の範囲で不活性ガス、例えば窒素の雰囲気下において実施した;
(ii)蒸発は、ロータリーエバポレーションまたは真空中でGenevac装置もしくはBiotage v10エバポレーターの利用により実施し、残留固体を濾過により除去した後、後処理手順を実施した;
(iii)フラッシュクロマトグラフィー精製は、プレパックRediSep Rf Gold(商標)シリカカラム(20〜40μm、球状粒子)、GraceResolv(商標)カートリッジ(Davisil(登録商標)シリカ)またはSilicycleカートリッジ(40〜63μm)を使用して自動化Teledyne Isco CombiFlash(登録商標)RfまたはTeledyne Isco CombiFlash(登録商標)Companion(登録商標)上で実施した;
(iv)分取クロマトグラフィーは、UVコレクションを有するGilsonプレップHPLC機器上またはMSおよびUVトリガーコレクションを有するWaters Prep100SFC−MS機器もしくはUVコレクションを有するThar MultiGram III SFC機器上で実施される超臨界流体クロマトグラフィーを介して実施した;
(v)キラル分取クロマトグラフィーは、UVコレクションを有するGilson機器(233インジェクター/分画コレクター、333および334ポンプ、155UV検出器)またはVarian Prep Star機器(2×SD1ポンプ、325UV検出器、701分画コレクター)上において、Gilson305インジェクションを用いてポンプを稼働させて実施した;
(vi)収率が示される場合、それは、必ずしも到達可能な最大値ではない;
(vii)一般に、式Iの最終産物の構造は、核磁気共鳴(NMR)分光分析により確認し;NMR化学シフト値は、デルタスケールで計測した[プロトン磁気共鳴スペクトルは、Bruker Avance500(500MHz)またはBruker Avance400(400MHz)機器を使用して決定した];計測値は、特に記載のない限り周囲温度において取り;以下の略語を使用した:s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;m、多重線;dd、二重の二重線;ddd、二重の二重の二重線;dt、三重の二重線;bs、幅広なシグナル。
(viii)一般に、式Iの最終産物は、液体クロマトグラフィー後の質量分析(LCMSまたはUPLC)によっても特徴付けした。UPLCは、Waters SQ質量分析計を取り付けたWaters UPLC(カラム温度40、UV=220〜300nm、質量分析=ポジティブ/ネガティブの切り換えを有するESI)を使用し、1ml/分の流量において1.50分間にわたり97%のA+3%のB〜3%のAから97%のBの溶媒系を使用して実施し(開始条件などに戻す平衡化を含める総稼働時間は、1.70分間である)、A=水中0.1%のギ酸(酸機能用)または水中0.1%のアンモニア(塩基機能用)であり、B=アセトニトリルであった。酸分析について、使用カラムはWaters Acquity HSS T3、1.8μm、2.1×50mmであり、塩基分析について、使用カラムは、Waters Acquity BEH、1.7μm、2.1×50mmであり;LCMSは、Waters ZQ ESCi質量分析計およびPhenomenex Gemini−NX(50×2.1mm、5μm)カラムを取り付けたWaters Alliance HT(2795)を使用し、1.1ml/分の流量、4分間にわたり95%のA〜95%のB、0.5分間の保持において実施した。モディファイヤーは、酸性の方法であるかまたは塩基性の方法であるかに応じて、一定の5%のC(50:50のアセトニトリル:水中0.1%ギ酸)またはD(50:50のアセトニトリル:水中0.1%の水酸化アンモニウム(0.88SG)において保持する。
(ix)イオン交換精製は、一般に、SCX−2(Biotage、プロピルスルホン酸官能化シリカ。三官能性シランを使用して製造。末端のキャッピングなし)カートリッジを使用して実施する。
(x)中間体の純度は、薄層クロマトグラフ、質量スペクトル、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)および/またはNMR分析により評価した;
(xi)以下の略語を使用した:
AcOH 酢酸
aq. 水性
Boc tert−ブトキシカルボニル
n−BuLi n−ブチルリチウム
tBuOH tert−ブタノール
Brettphos 2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル
CDCl ジューテロクロロホルム
CHCl クロロホルム
Conc. 濃縮
DCM ジクロロメタン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMAP ジメチルアミノピリジン
DMSO ジメチルスルホキシド
EtOH エタノール
EtOAc 酢酸エチル
HATU 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート
HCl 塩酸
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
CO 炭酸カリウム
MeOH メタノール
MgSO 硫酸マグネシウム
NaH 水素化ナトリウム
NaHCO 重炭酸ナトリウム
NaSO 硫酸ナトリウム
Pd(dba) トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Rac−BINAP (±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン
rt/RT 室温
RockPhos第三世代プレ触媒 [(2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−3−メトキシ−6−メチル−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2−アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート
Ruphos 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル
sat. 飽和
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
sol. 溶液
TBAF フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
THP テトラヒドロピラン
TFA トリフルオロ酢酸
Xantphos 4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン
実施例1
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン
[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(BrettPhos Pd G3)(6.80mg、7.50μmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(85mg、0.15mmol)、1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(29.7mg、0.23mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(28.8mg、0.30mmol)の脱気1,4−ジオキサン(1.5mL)中懸濁液に添加し、反応物を90℃に3時間加熱した。冷却後、反応物をDCMにより希釈し、水により洗浄した。水性物をDCMにより抽出し、次いで合わせた有機物を乾燥させ、蒸発させた。粗製残留物をDCM(2mL)中で溶解させ、TFA(0.7mL)を添加した。反応物を室温において1時間撹拌し、次いでそれをDCMにより希釈し、飽和NaHCO溶液の添加により塩基性化した。層を分離し、水性物をDCMにより抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、蒸発させ、次いで粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、EtOAc中0〜20%のMeOHの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させてN−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(39.0mg、49%)をベージュ色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.09(3H,d),1.83(2H,ddd),2.65−2.86(4H,m),2.96−3.08(1H,m),3.11(1H,dd),3.22(2H,d),3.38(3H,s),3.51−3.63(2H,m),3.73−3.82(1H,m),3.82(3H,s),3.86(2H,q),4.15−4.28(1H,m),4.43(1H,t),4.53(1H,t),5.37(1H,s),5.88(1H,dd),6.14(1H,d),6.46(1H,d),6.80(1H,d),7.13(1H,d),8.04(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 532.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンは、以下のとおり調製した。
2,2−ジフルオロ−3−(トリチルオキシ)プロパン−1−オールの調製
2,2−ジフルオロプロパン−1,3−ジオール(2.50g、22.3mmol)を、DCM(61.7mL)およびTHF(15.4mL)中で溶解させた。DIPEA(3.93mL、22.3mmol)を添加し、次いで(クロロメタントリイル)トリベンゼン(6.22g、22.3mmol)および最後にDMAP(0.288g、2.23mmol)を添加した。反応物を40℃に2時間加熱した。冷却後、反応物を1NのHCl溶液により洗浄し、次いで乾燥させ、蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜25%のEtOAcの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて2,2−ジフルオロ−3−(トリチルオキシ)プロパン−1−オール(4.43g、56%)を無色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl)3.42(2H,t),3.92(2H,t),7.23−7.3(4H,m),7.3−7.39(6H,m),7.39−7.49(6H,m).
((2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロポキシ)メタントリイル)トリベンゼンの調製
水素化ナトリウム(0.562g、14.0mmol)を2,2−ジフルオロ−3−(トリチルオキシ)プロパン−1−オール(4.15g、11.7mmol)のTHF(46mL)中溶液に添加し、反応物を1時間撹拌し、次いでヨードメタン(0.802mL、12.9mmol)をTHF(5mL)中で添加した。反応物をさらに1時間撹拌した。反応物を水およびブラインによりクエンチし、次いでEtOAcにより抽出した。有機層を乾燥させ、蒸発させて((2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロポキシ)メタントリイル)トリベンゼン(4.18g、97%)を淡黄色油状物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl)3.36(2H,t),3.40(3H,s),3.77(2H,t),7.15−7.28(3H,m),7.28−7.38(6H,m),7.39−7.47(6H,m).
2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピルトリフルオロメタンスルホネートの調製
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.918mL、11.40mmol)を((2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロポキシ)メタントリイル)トリベンゼン(4.00g、10.9mmol)のDCM(39.6mL)中溶液に添加した。反応物を30分間撹拌し、次いでトリエチルシラン(1.934mL、11.94mmol)を添加し、反応物をさらに30分間撹拌した。反応物を蒸発させ、トリフレートを次の段階において直接使用した。
(R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−アミンの調製
n−BuLi(26.1mL、41.8mmol)を1,3−ジブロモ−2−メチルベンゼン(9.95g、39.8mmol)のTHF(100mL)中溶液に−78℃において滴加した。30分間撹拌した後、(R)−tert−ブチル4−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシド(10.39g、43.8mmol)を分けて添加し、反応物をさらに30分間撹拌してから30分間にわたり0℃に加温しておいた。1Nのクエン酸を添加し、混合物を5分間撹拌してから、それをEtOAc(×2)により抽出した。合わせた有機相を蒸発させた。残留物をジオキサン中4MのHCl(69.7mL、278.7mmol)中で室温において1時間撹拌し、次いで揮発物を蒸発させた。残留物をジエチルエーテル中で懸濁させ、水(×2)により抽出した。合わせた水相を2NのNaCOの添加により塩基性化し、次いでDCM(×3)により抽出した。合わせた有機相をMgSO上で乾燥させ、濃縮して(R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−アミン(7.55g、83%)を黄色油状物として生じさせた。H NMR(400MHz,CDCl,27℃)1.13(3H,d),1.43(2H,s),2.40(3H,s),2.61(1H,dd),2.77(1H,dd),3.14(1H,dq),6.97(1H,t),7.08(1H,d),7.43(1H,d).m/z(ES+),[M+H]+=228.
(R)−N−(1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロパン−1−アミンの調製
2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピルトリフルオロメタンスルホネート(3.03g、11.73mmol)(前のステップからの粗製物)を(R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−アミン(2.327g、10.2mmol)およびDIPEA(2.82mL、16.32mmol)の1,4−ジオキサン(34.3mL)中溶液に添加し、反応物を80℃に一晩加熱した。冷却後、揮発物を蒸発させ、次いで残留物をDCM中で溶解させ、ブラインにより洗浄した。有機相を乾燥させ、蒸発させ、次いで粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜100%のEtOAcの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて(R)−N−(1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロパン−1−アミン(2.330g、68%)を淡黄色油状物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl)1.06(3H,d),2.40(3H,s),2.63(1H,dd),2.82(1H,dd),2.86−2.94(1H,m),2.95−3.11(2H,m),3.38(3H,s),3.51−3.63(2H,m),6.94−7(1H,m),7.07(1H,dd),7.4−7.51(1H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 336.
(R)−3−(2−((2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリンの調製
Pd(dba)(0.184g、0.20mmol)およびRac−BINAP(0.250g、0.40mmol)を(R)−N−(1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロパン−1−アミン(2.25g、6.69mmol)、ベンゾフェノンイミン(1.334g、7.36mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(0.965g、10.0mmol)の脱気トルエン(28.5mL)中懸濁液に添加し、反応物を90℃に3時間加熱した。冷却後、トルエンを大部分蒸発させ、次いで残留物をDCM中で溶解させ、水により洗浄した。水相をDCMにより抽出し、次いで有機物を約50mLの容量に蒸発させた。2NのHCl溶液(50mL)を添加し、二相混合物を30分間激しく撹拌した。層を分離し、次いで水性物をDCMにより抽出した。有機相を1NのHClにより逆抽出した。合わせた水相を固体KCOの添加により塩基性化し、次いでDCM(×3)により抽出し、合わせたDCM抽出物を乾燥させ、蒸発させて(R)−3−(2−((2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(1.780g、98%)を薄褐色油状物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl)1.06(3H,d),2.11(3H,s),2.59(1H,dd),2.75(1H,dd),2.86−2.94(1H,m),2.94−3.12(2H,m),3.38(3H,s),3.53−3.63(4H,m),6.5−6.68(2H,m),6.86−7.01(1H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 273.
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
(R)−3−(2−((2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(490mg、1.80mmol)および4−ブロモ−2−メトキシベンズアルデヒド(813mg、3.78mmol)を酢酸(8.8mL)および水(0.162mL、9.00mmol)中で75℃に一晩加熱した。冷却後、酢酸を真空下で蒸発させ、次いで残留物をEtOAc(20mL)中で溶解させ、2NのHCl溶液(20mL)を添加した。二相混合物を30分間撹拌し、次いで層を分離した。有機相を水により抽出し、次いで水相を2NのNaOH溶液の添加により塩基性化し、DCM(×2)により抽出した。合わせたDCM層を乾燥させ、蒸発させ、次いで粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(384mg、46%)をベージュ色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.03(3H,d),2.07(3H,s),2.42(1H,dd),2.60−2.76(2H,m),2.99(1H,ddd),3.34(1H,d),3.36(3H,s),3.52(2H,s),3.54−3.66(1H,m),3.76(1H,ddd),3.87(3H,s),5.28(1H,s),6.47(2H,s),6.59(1H,d),6.88(1H,dd),7.01(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 469.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
亜硝酸ナトリウム(59.8mg、0.87mmol)を水(0.2mL)中で(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(370mg、0.79mmol)のプロピオン酸(2628μL)/水(526μL)中冷却溶液に−10℃において添加した。反応物を1時間撹拌し、次いで氷冷EtOAc(20mL)を添加した。反応物を低温飽和NaHCO溶液の添加によりクエンチし、15分間撹拌してから室温に加温しておいた。層を分離し、水性物をEtOAcにより抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、蒸発させ、次いで粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(252mg、67%)をベージュ色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.10(3H,d),2.72(1H,td),2.85(1H,dd),3.08(1H,ddd),3.16(1H,dd),3.36(3H,s),3.48−3.66(2H,m),3.65−3.81(1H,m),3.90(3H,s),5.44(1H,s),6.59(1H,d),6.77(1H,d),6.89(1H,dd),7.05(1H,d),7.19(1H,dd),8.07(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 480.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.064mL、0.70mmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(240mg、0.50mmol)およびp−トルエンスルホン酸水和物(9.51mg、0.05mmol)のDCM(2.5mL)中溶液に添加し、反応物を40℃に1時間加熱した。冷却後、反応物をDCMにより希釈し、飽和NaHCO溶液により洗浄した。有機相を乾燥させ、蒸発させた。粗製残留物をシリカゲルのプラグに通し(溶出剤としてEtOAc/ヘプタン、1:1)、濾液を蒸発させて(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(262mg、93%)を淡黄色固体として、THP位置異性体の5:1比(それぞれのTHP位置異性体は、ジアステレオ異性体混合物である)として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+564.
tert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメートの調製
炭酸カリウム(1.605g、11.61mmol)、tert−ブチルアゼチジン−3−イルカルバメート(1.0g、5.81mmol)および1−フルオロ−3−ヨードプロパン(1.146g、6.10mmol)をアセトニトリル(11.61mL)中で懸濁させ、マイクロ波管中に密封した。反応物をマイクロ波反応器中で95℃に15分間加熱した。反応物を室温に冷却し、EtOAc(100mL)により希釈し、飽和NaHCO(50mL)から抽出した。有機相をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させてtert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメート(1.248g、93%)を黄色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,22℃)1.44(9H,s),1.68−1.80(2H,m),2.56(2H,t),2.88(2H,s),3.66(2H,t),4.31(1H,d),4.43(1H,t),4.53(1H,t),4.90(1H,s).
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンの調製
TFA(2.69ml)をtert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメート(1.248g、5.37mmol)のDCM(8.06mL)中溶液に添加し、反応物を室温において1時間撹拌した。揮発物を蒸発させ、SCXカラムを使用してイオン交換クロマトグラフィーにより精製した。1MのNH/MeOHを使用してカラムから所望の生成物を溶出させ、純粋な分画を蒸発乾固させて1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(0.697g、98%)を無色油状物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.66−1.83(2H,m),1.96(3H,s),2.54(2H,t),2.67(2H,td),3.58−3.70(2H,m),4.43(1H,t),4.52(1H,t).
実施例2
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン
[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(BrettPhos Pd G3)(6.83mg、8.00μmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(48.0mg、0.50mmol)を(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(107mg、0.20mmol)および1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(52.9mg、0.40mmol)の1,4−ジオキサン(1.6mL)中脱気溶液に添加し、反応物を90℃に5時間加熱した。冷却後、反応物をDCMにより希釈し、水により洗浄した。有機相を蒸発させ、次いでDCM(2mL)中で溶解させてからTFA(1mL)を添加した。混合物を室温において1時間撹拌し、次いでDCMにより希釈し、飽和NaHCO溶液により洗浄した。層を分離し、水性物をDCMにより抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、蒸発させ、次いで粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、EtOAc中0〜20%のMeOHの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン(83mg、83%)をベージュ色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl)1.12(3H,d),1.79(2H,ddd),2.71(2H,t),2.75−2.90(2H,m),3.06−3.23(3H,m),3.39(3H,s),3.51−3.66(2H,m),3.66−3.76(1H,m),3.76−3.84(2H,m),4.14(1H,s),4.44(2H,t),4.53(1H,t),5.06(1H,s),6.80(1H,dd),6.88(1H,d),7.13(2H,dd),7.84(1H,d),7.99(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 503.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンは、以下のとおり調製した。
(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
5−ブロモピコリンアルデヒド(1172mg、6.30mmol)を(R)−3−(2−((2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(817mg、3.00mmol)の酢酸(14.7mL)および水(270μL、15.0mmol)中溶液に添加し、反応物を80℃に2時間加熱した。冷却後、揮発物を真空下で蒸発させた。残留物をDCM中で溶解させ、飽和NaHCO溶液により洗浄した。有機物を約20mLの容量に蒸発させ、2NのHCl溶液(20mL)を添加した。二相混合物を15分間撹拌し、次いで分離した。有機物を水により抽出し、次いで水相をDCMにより逆抽出した。次いで水相を固体KCOの添加により塩基性化し、次いでDCMにより抽出した。有機抽出物を乾燥させ、蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(810mg、61%)をベージュ色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl)1.07(3H,d),2.05(3H,s),2.49(1H,d),2.75(2H,dd),3.04−3.17(1H,m),3.30−3.36(1H,m),3.37(3H,s),3.58−3.74(2H,m),4.96(1H,s),6.51(1H,d),6.60(1H,d),7.22(1H,d),7.68(1H,dd),8.55(1H,dd).m/z:ES+ [M+H]+ 440.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
亜硝酸ナトリウム(133mg、1.93mmol)を水(0.5mL)中で(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(771mg、1.75mmol)のプロピオン酸(5833μL)/水(1167μL)の冷却溶液に−15℃において添加した。反応物を30分間撹拌し、次いでドライアイス中で冷却したEtOAc(50mL)を添加した。反応物をバブリングが停止するまで2NのNaCOの添加によりクエンチし、次いで層を分離した。水性物をEtOAcにより抽出し、次いで有機物を乾燥させ、蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(460mg、58%)を淡黄色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl)1.14(3H,d),2.81(1H,dd),2.88(1H,dd),3.10−3.26(2H,m),3.38(3H,s),3.46−3.55(1H,m),3.58−3.76(2H,m),5.13(1H,s),6.94(1H,d),7.23(1H,dd),7.29(1H,d),7.72(1H,dd),8.05(1H,d),8.57(1H,dd).m/z:ES+ [M+H]+ 451.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.114mL、1.25mmol)を(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(450mg、1.00mmol)およびPTSA水和物(37.9mg、0.20mmol)のDCM(5mL)中溶液に添加し、反応物を45℃に3時間加熱した。冷却後、反応物をDCMにより希釈し、飽和NaHCO溶液により洗浄した。有機相を乾燥させ、蒸発させ、次いで粗製物をシリカのプラグに通した(1:1のEtOAc/ヘプタン)。濾液を蒸発させて(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロ−3−メトキシプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(510mg、9%)を橙色固体として生じさせた(約6.5:1の比のTHP位置異性体)。m/z:ES+[M+H]+535.
実施例3
6−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン
[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(BrettPhos Pd G3)(12.11mg、0.01mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(85mg、0.89mmol)を(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(177mg、0.35mmol)および1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(94mg、0.71mmol)の1,4−ジオキサン(2835μL)中脱気溶液に添加し、反応物を90℃に5時間加熱した。冷却後、反応物をDCMにより希釈し、水により洗浄した。有機相を蒸発させ、次いでDCM(2mL)中で溶解させてからTFA(1mL)を添加した。混合物を室温において1時間撹拌し、次いでDCMにより希釈し、飽和NaHCO溶液により洗浄した。層を分離し、水相をDCMにより抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、蒸発させて粗製生成物を得た。粗製生成物を分取LCMS(Waters SunFireカラム、5μのシリカ、19mmの直径、100mmの長さ)により、溶出剤としての水(1%のNHを含有)およびMeCNの漸減極性混合物を使用して精製した。所望の化合物を含有する分画を蒸発乾固させて6−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン(17.0mg、10%)をベージュ色固体として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.36−0.46(1H,m),0.49−0.59(1H,m),0.88−1.07(2H,m),1.09(3H,d),1.69−1.75(1H,m),1.75−1.81(1H,m),2.59(2H,t),2.70(1H,dd),2.86−2.96(3H,m),3.01−3.11(1H,m),3.37−3.44(1H,m),3.72(2H,q),3.78−3.88(1H,m),3.95(1H,d),4.04−4.13(1H,m),4.44(1H,t),4.53(1H,t),4.95(1H,s),6.75(1H,dd),6.91(1H,d),7.12−7.17(2H,m),7.86(1H,d),8.05(1H,d),10.04(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 467.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンは、以下のとおり調製した。
1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチル−1H−ピロールの調製
3−ブロモ−2−メチルアニリン(40g、215mmol)、ヘキサン−2,5−ジオン(25.3mL、215mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(0.409g、2.15mmol)のトルエン(300mL)中混合物を、凝縮器およびディーン・スタークトラップを備えたフラスコ中で還流条件において2時間加熱した。次いで、混合物を室温に冷却し、飽和水性重炭酸ナトリウム、水性HCl(1N)および飽和水性塩化ナトリウムにより連続的に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗製1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチル−1H−ピロール(57.9g、102%)を淡黄色油状物として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.8(6H,s),1.9(3H,s),5.8(2H,s),7.2−7.4(2H,m),7.7(1H,dd).m/z:ES+ [M+H]+ 264.
tert−ブチル(R)−(1−(3−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)カルバメートの調製
ヘキサン中のn−ブチルリチウム(2.5M;89mL、221mmol)を粗製1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチル−1H−ピロール(55.7g、211mmol)のTHF(400mL)中溶液に−78℃において15分間にわたり添加した。30分後、tert−ブチル(R)−4−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシド(50g、211mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃において15分間撹拌し、室温に2時間にわたり加温しておいた。水性クエン酸(1N;250mL)を添加し、撹拌を30分間継続した。混合物をヘキサンにより抽出し、合わせた有機層を飽和水性炭酸ナトリウムにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた褐色固体の粗製tert−ブチル(R)−(1−(3−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)カルバメートをさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。m/z:ES+[M+H]+343.
(R)−1−(3−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−2−メチルフェニル)プロパン−2−アミンの調製
ジオキサン中の塩酸(4M;100mL、400mmol)を粗製tert−ブチル(R)−(1−(3−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)カルバメートのMeOH(200mL)およびDCM(50mL)中懸濁液に添加した。得られた赤色溶液を室温において4時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた褐色固体をさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。m/z:ES+[M+H]+243.
(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリンの調製
粗製(R)−1−(3−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−2−メチルフェニル)プロパン−2−アミン二塩酸塩、水性ヒドロキシルアミン(50wt%;107mL、1.74mol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(97g、1.39mol)のエタノール(400mL)中混合物を還流条件に加温した。18時間後、反応物を0℃に冷却し、水性水酸化ナトリウム(50wt%;153g、1.92mol)により塩基性化し、DCMにより抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をSFC(PrincetonクロマトグラフィーDEAPカラム、100mmの長さ、30mmの直径、5μm、40℃のカラム温度、100barのカラム圧力、100mg/mLの流量)により精製し、CO中0.2%のNHOHを含有する25%のエタノールにより溶出させて(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリン(24g、84%)を薄琥珀色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)1.05(3H,d),1.99(3H,s),2.55(1H,dd),2.93(1H,dd),3.11−3.25(1H,m),4.77(2H,s),6.35(1H,dd),6.52(1H,dd),6.81(1H,t).アルキルNHプロトンは観察されず.m/z:ES+ [M+H]+ 165.
(R)−N−(1−(3−アミノ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−1−フルオロシクロプロパン−1−カルボキサミドの調製
(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリン(1.70g、10.4mmol)をDMF(29.9mL)中で溶解させ、1−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸(1.00g、9.61mmol)、HATU(4.02g、10.6mmol)およびTEA(2.68mL、19.22mmol)により処理した。反応物を室温において3時間撹拌し、次いで水によりクエンチし、EtOAcにより抽出した。有機層を飽和水性塩化ナトリウムにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残留物を真空下で一晩乾燥させて残留DMFを除去した。次いで、残留物をシリカ上に吸着させ、フラッシュカラムシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜80%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(R)−N−(1−(3−アミノ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−1−フルオロシクロプロパン−1−カルボキサミド(1.47g、61.1%)を薄黄色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.01−1.28(7H,m),2.02(3H,s),2.54−2.62(1H,m),2.83(1H,dd),3.89−4.16(1H,m),4.68(2H,s),6.38(1H,d),6.49(1H,d),6.78(1H,t),8.14(1H,d)m/z:ES+ [M+H]+ 251.
(R)−3−(2−(((1−フルオロシクロプロピル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリンの調製
THF中のボランテトラヒドロフラン錯体(1M;35.2ml、35.2mmol)を(R)−N−(1−(3−アミノ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−1−フルオロシクロプロパン−1−カルボキサミド(1.47g、5.87mmol)のTHF(13.7mL)中溶液に室温において窒素下で添加した。次いで、反応物を65℃において6時間加熱した。反応物を0℃に冷却し、MeOHにより慎重にクエンチした(ガス発生)。次いで、溶液を減圧下で濃縮し、冷凍庫中で18時間貯蔵した。残留物をMeOH(6mL)中で溶解させ、65℃において3時間加熱した。溶液を室温に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜16%のメタノールの溶出勾配で精製して(R)−3−(2−(((1−フルオロシクロプロピル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(1.14g、82%)を無色油状物として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)0.54−0.70(2H,m),0.79−1.02(5H,m),1.64(1H,br.s.),1.99(3H,s),2.36(1H,dd),2.69−2.97(4H,m),4.68(2H,s),6.36(1H,d),6.49(1H,d),6.79(1H,t).m/z:ES+ [M+H]+ 237.
(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
5−ブロモピコリンアルデヒド(507mg、2.72mmol)を(R)−3−(2−(((1−フルオロシクロプロピル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(322mg、1.36mmol)の酢酸(7028μL)および水(143μL)の撹拌溶液に添加した。得られた混合物を90℃に加熱し、この温度において5時間撹拌した。混合物を濃縮し、EtOAC(50mL)および飽和NaHCO(25mL)中で溶解させた。水層をEtOAc(2×50mL)により抽出した。合わせた有機物を減圧下で濃縮した。残留物をDCM(20mL)および1MのHCl(20mL)中で溶解させた。混合物を30分間激しく撹拌した。層を分離し、水層をDCM(20mL)により洗浄した。水層を固体NaOHにより>pH10に塩基性化した。溶液をDCM(3×25mL)により抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(相分離器カートリッジ)、濃縮して粗製生成物を得た。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜60%のEtOAcの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(217mg、39%)を黄色ガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.33−0.47(1H,m),0.49−0.6(1H,m),0.89−1.01(2H,m),1.04(3H,d),2.06(3H,s),2.55−2.64(2H,m),2.92−3.04(2H,m),3.51(2H,s),3.65−3.72(1H,m),4.88(1H,s),6.45(1H,d),6.58(1H,d),7.31(1H,dd),7.66(1H,dd),8.54(1H,dd).m/z:ES+ [M+H]+ 404.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
プロピオン酸(8291μL)中の(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(295mg、0.73mmol)を−20℃に冷却した。水(829μL)中の亜硝酸ナトリウム(50.3mg、0.73mmol)を2〜3分間にわたり滴加した。反応混合物を−20℃において45分間撹拌した。反応混合物を氷冷EtOAc(30mL)により希釈した。反応混合物を飽和NaHCO(40mL)中に注いだ。混合物を5分間激しく撹拌した。層を分離し、有機層を飽和NaHCO(2×30mL)により洗浄した。合わせた水層をEtOAc(2×30mL)により逆抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(NaSO)、濃縮して粗製生成物を褐色油状物として得た。粗製材料をフラッシュシリカカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン中0〜45%のEtOAcにより溶出させて(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(107mg、35%)を橙色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.35−0.44(1H,m),0.51−0.63(1H,m),0.92−1.07(2H,m),1.09(2H,d),2.69(1H,dd),2.96(1H,dd),3.01−3.10(1H,m),3.33−3.49(2H,m),3.78−3.89(1H,m),5.03(1H,s),6.95(1H,d),7.19(1H,d),7.34−7.39(1H,m),7.68(1H,dd),8.07(1H,d),8.58(1H,dd).m/z:ES+ [M+H]+ 415および417.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.029mL、0.32mmol)を(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(107mg、0.26mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(9.80mg、0.05mmol)のDCM(2mL)中溶液に添加し、反応物を45℃に3時間加熱した。さらなる3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.235mL、2.58mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(49.0mg、0.26mmol)を添加し、混合物を45℃において16時間加熱した。反応物をDCMにより希釈し、飽和NaHCO溶液により洗浄した。有機相を乾燥させ、蒸発させ、次いで粗製物をシリカのプラグに通した(1:1のEtOAc/ヘプタン)。濾液を蒸発させて(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンを褐色油状物として生じさせ、それをさらに精製せずに使用した。m/z:ES+[M+H]+499.
実施例4
N−(4−((6S,8R)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(ジアステレオ異性体混合物)
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(50mg、0.37mmol)、(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(140mg、0.25mmol)、炭酸セシウム(163mg、0.50mmol)および[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(BrettPhos Pd G3)(23mg、0.02mmol)の混合物を1,4−ジオキサン(2mL)中で懸濁させ、マイクロ波管中に密封した。反応物をマイクロ波照射下で100℃に4時間加熱した。反応混合物をDCM(25mL)により希釈し、水(25mL)により洗浄した。有機層を蒸発させた。残留物をDCM(3mL)およびTFA(1mL)中で溶解させた。反応混合物を室温において1時間撹拌し、次いでDCMおよび2MのNaOH(それぞれ20mL)間で分配した。有機相を蒸発させ、粗製生成物を分取HPLC(Waters CSH C18OBDカラム、5μのシリカ、30mmの直径、100mmの長さ)により、溶出剤としての水(1%のNHを含有)およびMeCNの漸減極性混合物を使用して精製してN−(4−((6S,8R)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(26.0mg、20%)をガム状物としてジアステレオ異性体の混合物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)0.94−0.99(3H,m),1.16−1.24(3H,m),1.64(2H,dq),2.39−2.47(3H,m),2.70(2H,t),2.74−2.84(2H,m),3.03−3.21(2H,m),3.24(3H,d),3.48(2H,dd),3.58−3.64(2H,m),3.79(3H,d),3.88−3.94(1H,m),4.44(2H,dt),5.17(1H,d),5.88(1H,td),5.97(1H,dd),6.16(1H,d),6.32−6.38(1H,m),6.63(1H,t),7.16(1H,dd),8.02(1H,s),12.91(1H,s).19F NMR(471MHz,DMSO−d,27℃)−218.19,−149.21,−148.22.m/z:ES+ [M+H]+ 528.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの混合物は、以下のとおり調製した。
N−((R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロパン−1−アミンのジアステレオ異性体混合物の調製
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(2.148ml、12.79mmol)を、ジクロロメタン(50mL)中に溶解させた((2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロポキシ)メタントリイル)トリベンゼン(4.44g、12.18mmol)に添加し、反応混合物を室温において30分間撹拌した。次いで、トリエチルシラン(2.140ml、13.40mmol)を添加し、混合物をさらに30分間撹拌した。反応物を濃縮して粗製ラセミ体2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピルトリフルオロメタンスルホネートを生じさせ、さらに精製せずに次のステップにおいて直接使用した。
DIPEA(5.36mL、30.68mmol)を1,4−ジオキサン(60mL)中の(R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−アミン(2.80g、12.3mmol)および2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピルトリフルオロメタンスルホネート(3.12g、12.3mmol)に室温において窒素下で添加した[発熱]。得られた混合物を85℃において24時間撹拌した。反応混合物を冷却しておき、反応混合物を蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜60%のEtOAcの溶出勾配で精製してN−((R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロパン−1−アミン(2.480g、73%)を油状物としてジアステレオ異性体の混合物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.02−1.07(3H,m),1.31(1.5H,d),1.32(1.5H,d),2.41(3H,s),2.57−2.66(1H,m),2.68−2.90(4H,m),3.34(1.5H,d),3.35(1.5H,d),3.38−3.46(2H,m),6.96(1H,t),7.07(1H,d),7.42(1H,d).NH未検出.19F NMR(471MHz,CDCl,27℃)−157.94,−157.53.m/z:ES+ [M+H]+ 332/334.
3−((R)−2−((2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリンのジアステレオ異性体混合物の調製
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.205g、0.22mmol)および(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン(0.279g、0.45mmol)をN−((R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロパン−1−アミン(2.48g、7.46mmol)、ベンゾフェノンイミン(1.487g、8.21mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(1.076g、11.20mmol)のジアステレオ異性体混合物の脱気トルエン(30mL)中懸濁液に添加し、反応物を90℃に3時間加熱した。冷却後、トルエンを蒸発させた。残留物をDCM(250mL)中で溶解させ、水(250mL)により洗浄した。水性物をDCM(100mL)により抽出し、合わせた有機物を約50mLに濃縮した。2MのHCl溶液(50mL)を添加し、二相混合物を30分間激しく撹拌した。層を分離し、水相をDCMにより抽出した。水相を2Mの水性NaOHにより塩基性化した。これをDCM(2×250mL)により抽出し、合わせたDCM抽出物を蒸発させて3−((R)−2−((2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(2.00g、100%)を油状物としてジアステレオ異性体の混合物として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.04(3H,d),1.31(1.5H,d),1.32(1.5H,d),2.11(3H,s),2.53−2.60(1H,m),2.70−2.89(4H,m),3.35(2H,d),3.36(1.5H,d),3.43(1.5H,dd),3.58(2H,s),6.57(1H,d),6.61(1H,d),6.94(1H,t),7.58(1H,s).19F NMR(471MHz,CDCl3,27℃)−157.61,−157.30.m/z:ES+ [M+H]+ 269.
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンのジアステレオ異性体混合物の調製
3−((2R)−2−((2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(2.00g、7.45mmol)および4−ブロモ−2−メトキシベンズアルデヒド(3.37g、15.6mmol)のジアステレオ異性体混合物を酢酸(30mL)および水(0.671mL、37.3mmol)中で70℃に一晩加熱した。冷却後、酢酸を蒸発させた。残留物をEtOAc(40mL)中で溶解させ、2NのHCl溶液(40mL)を添加した。二相混合物を30分間撹拌し、次いで層を分離した。有機相を水により抽出し、次いで合わせた水相を2NのNaOH溶液の添加により塩基性化し、DCM(2×200mL)により抽出した。合わせたDCM層を蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製して第1の(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.354g、10%)を単一ジアステレオ異性体として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)0.91(3H,d),1.22(3H,d),1.94(3H,s),2.26−2.40(2H,m),2.65−2.78(2H,m),3.16−3.25(4H,m),3.42(1H,dd),3.85(3H,s),4.61(2H,s),5.10(1H,s),6.24(1H,d),6.37(1H,d),6.61(1H,d),6.95(1H,dd),7.15(1H,d).1つのプロトンが水により部分的に隠蔽された。19F NMR(471MHz,DMSO−d,27℃)−149.65.m/z:ES+[M+H]+465/467.(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(−2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(1.700g、49%)のジアステレオ異性体の混合物を含有する分画がそれに続いた。19F NMR(471MHz,DMSO−d,27℃)−149.65,−148.78.m/z:ES+[M+H]+465/467.第2のジアステレオ異性体の(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.274g、8%)を単一ジアステレオ異性体として含有する分画がそれに続いた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)0.91(3H,d),1.16(3H,d),1.93(3H,s),2.26−2.4(2H,m),2.63−2.74(2H,m),3.23(3H,s),3.35(1H,dd),3.47(1H,dd),3.85(3H,s),4.60(2H,s),5.09(1H,s),6.24(1H,d),6.37(1H,d),6.61(1H,d),6.93(1H,dd),7.15(1H,d).1つのプロトンは水により隠蔽.19F NMR(471MHz,DMSO−d,27℃)−148.78.m/z:ES+ [M+H]+ 465/467.全てガム状物として.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(−2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンのジアステレオ異性体混合物の調製
亜硝酸ナトリウム(0.277g、4.02mmol)の水(1.0mL)中溶液を(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(1.70g、3.65mmol)のジアステレオ異性体混合物のプロピオン酸(15mL)中溶液に−10℃において添加した。反応物を1時間撹拌し、次いで氷冷EtOAc(20mL)を添加した。反応物を水性NaHCO溶液(30mL)の添加によりクエンチし、15分間撹拌してから室温に加温しておいた。有機相を水性NaHCO溶液(30mL)およびブライン(20mL)により洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.950g、55%)を褐色固体としてジアステレオ異性体の混合物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)0.95−0.97(3H,m),1.14−1.23(3H,m),2.31−2.40(1H,m),2.78−2.88(2H,m),3.11−3.21(2.5H,s),3.23(1.5H,s),3.32−3.38(1H,m),3.40−3.52(2H,m),3.88(1.5H,s),3.89(1.5H,s),5.28(1H,s),6.59−6.69(2H,m),6.92−6.96(1H,m),7.16−7.22(2H,m),8.05(1H,s),12.96(1H,s).19F NMR(471MHz,DMSO−d,27℃)−149.65,−148.68.m/z:ES+ [M+H]+ 476/478.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの混合物の調製
4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.038g、0.20mmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.950g、1.99mmol)のジアステレオ異性体混合物および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.546mL、5.98mmol)のDCM(30mL)中溶液に添加し、混合物を40℃において一晩加熱した。さらなる3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.546mL、5.98mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.038g、0.20mmol)を添加した。加熱を7時間継続した。追加分の3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.546mL、5.98mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.038g、0.20mmol)を添加し、反応物を一晩加熱した。反応混合物をDCM(50mL)により希釈し、飽和水性NaHCO(50mL)により洗浄した。有機相を暗褐色油状物に蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜35%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.960g、86%)の混合物を泡状物としてジアステレオ異性体の混合物として生じさせた。19F NMR(471MHz,DMSO−d,27℃)−149.79,−149.74,−149.69,−149.65,−148.77,−148.73,−148.69,−148.66.m/z:ES+ [M+H]+ 560/562.
実施例5
3−((6S,8R)−6−(2,6−ジフルオロ−4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)フェニル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)−2,2−ジフルオロプロパン−1−オール
THF中のTBAF(1M;160μL、0.16mmol)をN−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(80mg、0.10mmol)のTHF(0.5mL)中溶液に室温において添加した。4時間後、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中30〜90%の(1%のNHOHを含有するDCM中10%のMeOH)の溶出勾配で精製した。生成物分画を減圧下で濃縮し、得られた残留物を、同一条件を使用して再精製した。生成物分画を減圧下で再度濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(Waters XBridge Prep C18OBDカラム、5μのシリカ、19mmの直径、100mmの長さ)により溶出剤としての水(0.2%の水酸化アンモニウムを含有)およびMeCNの漸減極性混合物(7分間にわたり40〜70%)を使用して精製して3−((6S,8R)−6−(2,6−ジフルオロ−4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)フェニル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)−2,2−ジフルオロプロパン−1−オール(17mg、31%)を白色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)1.02(3H,d),1.59−1.69(2H,m),2.44(2H,t),2.56−2.67(1H,m),2.72(2H,t),2.88(1H,dd),3.02−3.13(1H,m),3.17(1H,dd),3.49−3.56(1H,m),3.57−3.69(3H,m),3.91(1H,tdt),4.44(2H,dt),5.08(1H,s),5.25(1H,br.s),6.07(2H,d),6.64(1H,d),6.69(1H,d),7.20(1H,d),8.04(1H,s),12.95(1H,br.s).1つのHは観察されず.m/z:ES+ [M+H]+ 524.
N−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンは、以下のとおり調製した。
3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロパン−1−オールの調製
鉱油中のNaH(60wt%;343mg、8.58mmol)を2,2−ジフルオロプロパン−1,3−ジオール(874mg、7.80mmol)のTHF(32mL)中撹拌溶液に0℃において1回分で添加した。反応物を室温に加温しておき、室温において2時間撹拌した。反応混合物を0℃に再度冷却し、tert−ブチルジフェニルクロロシラン(2.0mL、7.8mmol)を、シリンジを介して滴加した。反応混合物を1時間にわたり室温に加温しておき、次いで水によりクエンチし、EtOAcにより抽出した。有機層をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより精製し、アイソクラティックのヘキサン中5%の酢酸エチルにより溶出させて3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロパン−1−オール(1.94、71%)を無色油状物として生じさせた。H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)δ ppm 1.03−1.14(9H,s),3.87−3.93(4H,m),7.37−7.44(6H,m),7.64−7.66(4H,m).
3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの調製
3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロパン−1−オール(1.94g、5.55mmol)および2,6−ジメチルピリジン(1.94ml、16.6mmol)のDCM(18ml)中溶液を−10℃(塩/氷浴)に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.88ml、11.1mmol)を10分間にわたりゆっくりと滴加した。反応物をこれらの条件下で2時間維持した。次いで、反応物を水、水性HCl(1N;100mL)および飽和水性重炭酸ナトリウムにより洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネート(2.68g、100%)を赤色油状物として生じさせた。H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)1.03−1.14(9H,s),3.90(2H,t),4.76(2H,t),7.39−7.56(6H,m),7.59−7.75(4H,m).
3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの調製
3−((Tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネート(1.92g、3.98mmol)を(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリン(0.784g、4.77mmol)およびDIPEA(1.031ml、5.97mmol)の1,4−ジオキサン(15ml)中溶液に添加した。反応物を85℃において18時間加熱した。冷却後、反応物をDCMにより希釈し、水により洗浄した。水層をDCMにより抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜4%のメタノール性アンモニアの溶出勾配で精製した。純粋な分画を濃縮乾固させて(R)−3−(2−((3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(1.97g、100%)を黄色油状物として生じさせた。H NMR(300MHz,メタノール−d,27℃)δ ppm 0.97−1.12(12H,m),2.10(3H,s),2.53−2.63(1H,m),2.74−2.84(1H,m),2.86−2.99(1H,m),3.00−3.19(2H,m),3.80(2H,td),6.53(1H,d),6.63(1H,d),6.86(1H,t),7.38−7.50(6H,m),7.64−7.72(4H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 497.
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(1.55g、7.02mmol)を(R)−3−(2−((3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(1.74g、3.51mmol)の酢酸(17mL)および水(0.32mL、18mmol)中溶液に添加し、反応物を80℃において一晩加熱した。反応物を減圧下で濃縮し、残留物をEtOAcおよび飽和水性NaHCO間で分配した。有機層を減圧下で濃縮し、フラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中20〜80%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(1.33g、54.5%)を固体として生じさせた。
H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)δ ppm 1.04−1.11(12H,m),2.25−2.38(3H,m),2.53−2.65(1H,m),2.73(1H,q),2.86−3.03(1H,m),3.15−3.38(1H,m),3.52−3.71(2H,m),3.85−4.01(1H,m),5.31(1H,d),6.58−6.64(1H,m),6.67−6.73(1H,m),6.88−6.95(2H,m),7.18−7.24(2H,m),7.37−7.50(6H,m),7.60−7.70(4H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 699.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
水(0.900mL)中の亜硝酸ナトリウム(0.130g、1.89mmol)を(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(1.32g、1.89mmol)のプロピオン酸(9mL)中溶液に−8℃(塩/氷浴)において滴加し、これらの条件下で20分間撹拌した。反応物を酢酸エチル(20mL、−10℃に予冷)により希釈し、飽和水性NaHCO(30mL、−10℃に予冷)を15分間にわたり0℃においてゆっくりと添加することによりクエンチした。混合物を室温に加温しておき、これらの条件下で18時間維持した。有機層を分離し、水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機層を飽和水性NaHCOおよび水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中15〜50%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.520g、38.8%)を薄褐色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)δ ppm 1.07(9H,s),1.12(3H,d),2.72−2.92(2H,m),3.21−3.39(2H,m),3.51−3.66(1H,m),3.67−3.79(1H,m),3.86−4.00(1H,m),5.37(1H,s),6.81(1H,d),6.87−6.98(2H,m),7.25−7.29(1H,m),7.35−7.50(6H,m),7.59−7.70(4H,m),8.14(1H,s).インドールNHは観察されず.m/z:ES+ [M+H]+ 710.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(95μL、1.04mmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(492mg、0.69mmol)およびパラ−トルエンスルホン酸一水和物(13mg、0.07mmol)のDCM(3.5mL)中溶液に添加し、反応物を還流条件下で6時間加熱した。冷却後、反応物を飽和水性NaHCOにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中10〜30%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(474mg、86%)を薄褐色ガム状固体として生じさせた。H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)1.06(9H,s),1.19−1.25(3H,m),1.74−1.84(3H,m),2.09−2.20(2H,m),2.49−2.67(1H,m),2.84−2.96(2H,m),3.27−3.45(2H,m),3.61−3.87(3H,m),4.04(2H,d),5.52(1H,s),5.66−5.72(1H,m),6.78(1H,d),6.94(2H,d),7.32(1H,d),7.36−7.50(6H,m),7.60−7.68(4H,m),8.04(1H,s).
tert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.474g、0.600mmol)、tert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(0.15g、0.89mmol)、Xantphos(0.069g、0.12mmol)、Pd(dba)(0.06g、0.06mmol)および炭酸セシウム(0.389g、1.19mmol)のジオキサン(3mL)中脱気混合物を115℃において4時間加熱した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をシリカゲル上に吸着させ、フラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中5〜50%の酢酸エチルの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.377g、71.3%)を固体として生じさせた。H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)1.06(9H,s),1.12(3H,d),1.46(9H,s),1.65−1.84(3H,m),2.07−2.23(2H,m),2.58(1H,d),2.75−2.91(2H,m),3.16−3.34(2H,m),3.52−3.78(5H,m),3.91−4.07(3H,m),4.19−4.29(2H,m),5.23−5.34(1H,m),5.67(1H,dd),5.81(2H,d),6.81(1H,d),7.25−7.29(1H,m),7.35−7.48(6H,m),7.65(4H,ddd),8.02(1H,s).アニリンNHは観察されず.m/z:ES+ [M+H]+ 886.
N−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アゼチジン−3−アミンの調製
TFA(328μL、4.25mmol)をtert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(377mg、0.43mmol)のDCM(2mL)中溶液に0℃においてゆっくりと添加した。反応物を室温に加温しておき、これらの条件下で1時間撹拌した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物を酢酸エチルおよび飽和水性NaHCO間で分配した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中30〜70%の(1%の水酸化アンモニウムを含有するDCM中10%のメタノール)の溶出勾配で精製してN−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アゼチジン−3−アミン(166mg、55.6%)を淡色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)0.96−1.20(12H,m),2.62−3.03(2H,m),3.10−3.42(2H,m),3.42−3.63(3H,m),3.63−3.80(2H,m),3.81−4.08(3H,m),4.15−4.28(1H,m),4.38(1H,d),5.23(1H,s),5.83(2H,m),6.80(1H,m),7.15(1H,d),7.32−7.53(6H,m),7.61−7.81(4H,m),8.06(1H,s).インダゾールNHは観察されず.m/z:ES+ [M+H]+ 702.
N−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンの調製
1−フルオロ−3−ヨードプロパン(40mg、0.21mmol)をN−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アゼチジン−3−アミン(144mg、0.21mmol)およびDIPEA(107μL、0.62mmol)のDMF(1mL)中溶液に周囲温度において添加した。反応物を室温において3時間撹拌し、次いでEtOAc(40mL)により希釈し、飽和水性塩化ナトリウム(3×20mL)により洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中15〜30%の(1%の水酸化アンモニウムを含有するDCM中10%のメタノール)の溶出勾配で精製してN−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(87mg、56%)を黄色固体として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+762.
実施例6
N−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン
1−フルオロ−3−ヨードプロパン(40.9μL、0.39mmol)をN−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミン(169mg、0.39mmol)およびDIPEA(203μL、1.16mmol)のNMP(1.7mL)中溶液に室温において添加した。18時間後、反応物を減圧下で濃縮した。得られた残留物を逆相フラッシュクロマトグラフィー(C18)により精製し、溶出剤としての水(0.2%の水酸化アンモニウムを含有)およびMeCNの漸減極性混合物により溶出させた。生成物分画を合わせ、凍結乾燥させてN−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(75mg、39%)を澄明残留物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)0.39−0.46(1H,m),0.47−0.54(1H,m),0.77−0.85(2H,m),0.91(3H,d),1.51−1.64(2H,m),2.38(2H,t),2.54(1H,dd),2.63(2H,q),2.75−2.90(2H,m),3.14(1H,dd),3.52−3.64(3H,m),3.73(3H,s),3.79−3.88(1H,m),4.38(2H,dt),5.10(1H,s),5.82−5.87(1H,m),5.91(1H,d),6.09(1H,d),6.49(1H,d),6.57(1H,d),7.07(1H,d),7.94(1H,s),12.83(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 496.
N−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミンは、以下のとおり調製した。
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
水(172mg、9.54mmol)および酢酸(7.5mL)の混合物中の(R)−3−(2−(((1−フルオロシクロプロピル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(451mg、1.91mmol)および4−ブロモ−2−メトキシベンズアルデヒド(410mg、1.91mmol)を80℃において6時間加熱した。反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物を水性HCl(1N;18mL)により処理した。混合物を80℃において18時間撹拌した。次いで、反応物を冷却し、飽和水性NaHCOを添加した。混合物をDCMにより抽出し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中5〜35%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(591mg、71.5%)をガム状薄膜として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)0.42−0.61(2H,m),0.81−0.91(2H,m),0.93(3H,d),1.93(3H,s),2.43−2.48(2H,m),2.72−2.89(2H,m),3.48−3.57(1H,m),3.87(3H,s),4.57(2H,s),5.12(1H,s),6.24(1H,d),6.35(1H,d),6.82(1H,d),6.96(1H,d),7.16(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 433.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
酢酸(0.392ml、6.84mmol)をCHCl(5mL)中の(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.593g、1.37mmol)に添加し、得られた溶液を0℃に冷却した。CHCl(1mL)中の亜硝酸イソペンチル(0.321g、2.74mmol)を反応物に滴加し、反応物を0℃においてさらに2時間撹拌した。次いで飽和水性NaHCO(20mLの水中1g)をゆっくりと添加した。反応物を0℃において10分間撹拌し、次いで層を分離した。有機層をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン中5〜35%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.299g、49.2%)を薄褐色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)δ ppm 0.39−0.65(2H,m),0.77−0.96(2H,m),1.00(3H,d),2.52−2.63(1H,m),2.87−3.03(2H,m),3.21−3.28(1H,m),3.71(1H,d),3.92(3H,s),5.31(1H,s),6.65(1H,d),6.86−6.92(1H,m),6.97(1H,m),7.18(1H,d),7.23(1H,d),8.05(1H,s),12.94(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 444.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(176μL、1.93mmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(286mg、0.64mmol)およびパラ−トルエンスルホン酸一水和物(12mg、0.060mmol)のDCM(2.5ml)中溶液に添加した。反応物をマイクロ波条件(100℃、300W)に6時間供した。冷却時、反応物を飽和水性NaHCOにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中10〜30%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(299mg、88%)を薄褐色ガム状固体として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+528.
tert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
ジオキサン(2.5mL)中の(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(278mg、0.53mmol)、tert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(136mg、0.79mmol)、炭酸セシウム(343mg、1.05mmol)およびBrettPhos第三世代プレ触媒(24mg、0.030mmol)をマイクロ波条件(100℃、300W)に6時間供した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をシリカゲル上に吸着させてから、フラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中20〜60%の酢酸エチルの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(296mg、91%)を生じさせた。m/z:ES+[M+H]+620.
N−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミンの調製
ジオキサン中のHCl(4M;1.2mL、4.78mmol)をtert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(296mg、0.48mmol)のMeOH(3.5ml)中溶液に滴加した。室温において一晩撹拌した後、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をMeOH(2mL)中で溶解させた。次いで、この溶液をメタノールにより前処理したSCX−2イオン交換カートリッジ上にロードした。カートリッジをメタノールにより洗浄し、次いでメタノール中7Nのアンモニアにより洗浄した。生成物分画を減圧下で濃縮してN−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミン(181mg、87%)を淡色固体として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+436.
実施例7
(6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−6−(4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン
1−フルオロ−3−ヨードプロパン(5.79μL、0.05mmol)を(6S,8R)−6−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリントリフルオロ酢酸塩(0.030g、0.050mmol)およびDIPEA(0.029mL、0.16mmol)のNMP(0.52ml)中溶液に室温において添加した。3時間後、反応物をEtOAc(40mL)により希釈し、飽和水性塩化ナトリウム(3×20mL)により洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中15〜30%の(1%の水酸化アンモニウムを含有するDCM中のMeOH)の溶出勾配で精製して(6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−6−(4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(5mg、18%)を白色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,メタノール−d,26℃)0.45−0.56(2H,m),0.85−1.03(2H,m),1.12(3H,d),1.67−1.81(2H,m),2.50−2.62(1H,m),2.61−2.68(2H,m),2.92(1H,dd),3.08−3.21(3H,m),3.25−3.28(1H,m),3.70−3.84(3H,m),3.86−3.91(3H,m),4.45(2H,dt),4.73−4.82(1H,m),5.49(1H,br.s),6.19(1H,d),6.50(1H,br.s.),6.72(1H,d),6.79(1H,d),7.18(1H,d),8.05(1H,s).インダゾールNHは観察されず.m/z:ES+ [M+H]+ 497.
N−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミントリフルオロ酢酸塩は、以下のとおり調製した。
(6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−6−(2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(369mg、0.70mmol;実施例6に従って調製)、ビス(ピナコラト)ジボロン(266mg、1.05mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(51mg、0.070mmol)および酢酸カリウム(233mg、2.37mmol)のジオキサン(3.50mL)中混合物を脱気し、窒素によりパージした。次いで、反応混合物を80℃に加温した。これらの条件下で18時間撹拌した後、反応混合物を室温に冷却し、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過し、EtOAc(100mL)により洗浄した。濾液を水(100mL)により洗浄し、水層をEtOAc(2×70mL)により抽出し、合わせた有機層を水(3×70mL)および飽和水性塩化ナトリウム(50mL)により洗浄してからMgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜25%の酢酸エチルの溶出勾配で(6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−6−(2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(186mg、46.3%)に黄色固体として精製した。m/z:ES+[M+H]+576.
4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノールの調製
水性過酸化水素(33%;75μL、0.74mmol)を(6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−6−(2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(186mg、0.32mmol)および水性水酸化ナトリウム(1M;350μL、0.32mmol)のTHF(2.5mL)中撹拌溶液に5℃において空気下で滴加した。得られた混合物を5℃において5分間撹拌した。次いで、反応物を水(50mL)およびDCM(100mL)により希釈した。層を分離し、水層をDCM(2×50mL)により抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中20〜50%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノール(94mg、62.5%)を黄色固体として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+466.
tert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノキシ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
ジエチル(E)−ジアゼン−1,2−ジカルボキシレート(88mg、0.20mmol)を4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノール(94mg、0.20mmol)、tert−ブチル3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレート(35mg、0.20mmol)、トリフェニルホスフィン(53mg、0.20mmol)およびトルエン(2.03mL)の溶液に添加した。次いで、反応物を110℃に加温した。15時間後、反応物を冷却し、減圧下で濃縮し、フラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜30%の酢酸エチルの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノキシ)アゼチジン−1−カルボキシレート(95mg、75%)を生じさせた。m/z:ES+[M+H]+621.
tert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノキシ)アゼチジン−1−カルボキシレートトリフルオロ酢酸塩の調製
ジオキサン中のHCl(4N;383μL、1.53mmol)をtert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノキシ)アゼチジン−1−カルボキシレート(95mg、0.15mmol)のMeOH(1mL)中溶液に滴加し、反応物を室温において18時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物を逆相フラッシュクロマトグラフィーにより、溶出剤としての水(0.01%のTFAを含有)およびMeCNの漸減極性混合物(20〜80%)を使用して精製して(6S,8R)−6−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(30mg、36%)をTFA塩として生じさせた。H NMR(300MHz,メタノール−d,27℃)0.86−1.09(2H,m),1.26−1.52(3H,m),1.59(3H,d),3.22−3.31(1H,m),3.36−3.47(1H,m),3.66(1H,dd),4.03(3H,s),4.07−4.27(4H,m),4.52−4.62(2H,m),5.14−5.27(1H,m),6.33(1H,dd),6.57−6.63(1H,m),6.68(1H,d),6.75(1H,s),6.93(1H,d),7.50(1H,d),8.23(1H,s).インダゾールNHおよび追加のHは観察されず.m/z:ES+ [M+H]+ 437.
実施例8
N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン
1−フルオロ−3−ヨードプロパン(5.4μl、0.050mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.013mL、0.070mmol)をN−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン(22mg、0.050mmol)のNMP(0.4mL)中撹拌溶液に周囲温度において添加した。16時間後、粗製反応物を逆相分取HPLC(Waters XBridge C18カラム、19mmの直径、100mmの長さ、5μmのシリカ)により、モディファイヤーとしての0.2%の水酸化アンモニウムを含有する水中40〜70%のMeCNの溶出勾配で直接精製した。生成物分画を濃縮乾固させてN−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(9mg、36%)を淡黄色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.11(3H,d),1.69−1.78(3H,m),2.51−2.59(2H,m),2.81−2.94(3H,m),2.95−3.03(1H,m),3.16−3.30(1H,m),3.59−3.70(3H,m),3.94−4.05(1H,m),4.41(1H,t),4.45(1H,d),4.51(1H,t),5.27(1H,s),6.02(2H,d),6.83(1H,d),7.21(1H,d),8.03(1H,s),10.47(1H,br.s).m/z:ES+ [M+H]+ 512.
N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミンは、以下のとおり調製した。
2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートの調製
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.14mL、18.6mmol)を、5分間にわたり2,2,2−トリフルオロエタン−1−オール(1.23mL、16.9mmol)および2,6−ジメチルピリジン(2.36mL、20.3mmol)のDCM(50mL)中撹拌溶液にシリンジを介して−10℃において滴加した。2時間後、反応物を水性HCl(1N;2×30mL)および飽和水性NaHCO(20mL)により連続的に洗浄した。次いで、有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(0.92g、23%)を赤色油状物として得た。H NMR(300MHz,CDCl,27℃)4.69(2H,q).
(R)−2−メチル−3−(2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)アニリンの調製
2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(1.3g、2.8mmol)を(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリン(0.460g、2.80mmol;実施例3に従って調製)およびジイソプロピルエチルアミン(0.636mL、3.64mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)中撹拌溶液に添加した。反応物を65℃において15時間加熱し、次いで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をEtOAc(50mL)中で溶解させ、飽和水性NaHCOおよび飽和水性塩化ナトリウムの混合物により洗浄した。水層をEtOAc(20mL)により抽出し、合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をMeOH中で溶解させ、減圧下で珪藻土上に吸着させ、フラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中1〜6%のMeOHの溶出勾配で精製した。生成物分画を濃縮乾固させて(R)−2−メチル−3−(2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)アニリン(0.30g、44%)を淡橙色ガム状物として生じさせた。H NMR(300MHz,CDCl,27℃)1.07(3H,d),2.09(3H,s),2.63(1H,dd),2.76(1H,dd),2.92−3.05(1H,m),3.15(2H,q),6.58(2H,d),6.85−7.00(1H,m).3つのNHの信号は観察されず.m/z:ES+ [M+H]+ 247.
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
(R)−2−メチル−3−(2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)アニリン(303mg、1.23mmol)および4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(544mg、2.46mmol)を酢酸(5mL)および水(0.111mL)の混合物中で90℃において2時間加熱した。反応物を周囲温度にゆっくりと冷却しておき、一晩撹拌した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をEtOAc(30mL)中で溶解させ、飽和水性NaHCO(2×20mL)により洗浄した。合わせた水層をEtOAc(2×20mL)により抽出し、合わせた有機層を飽和水性塩化ナトリウムにより洗浄し、最小容量(約20mL)に濃縮した。水性HCl(1N;20mL)を添加し、二相混合物を2時間激しく撹拌した。層を分離し、水層をEtOAc(20mL)により抽出した。水層を固体炭酸ナトリウムの添加により塩基性化し(pHストリップを使用して計測してpH約8まで)、次いでDCM(3×20mL)により抽出した。合わせたDCM抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して40mgの粗製生成物を生じさせた。その一方、合わせたEtOAc抽出物を飽和水性塩化ナトリウムにより洗浄し、濃縮乾固させた。得られた残留物をTHF(10mL)中で溶解させ、ポリスチレン結合トシルヒドラジド(1.03g、2.76mmol)と14時間撹拌した。混合物を濾過し、樹脂をTHF(10mL)およびMeOH(3×10mL)により連続的に洗浄した。濾液を既に得た約40mgの粗製生成物と合わせ、減圧下で濃縮した。この最終残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜30%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物分画を濃縮乾固させて(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(230mg、41%)を淡黄色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,CDCl,27℃)1.04(3H,d),2.42(3H,s),2.58(1H,dd),2.74−2.87(1H,m),3.02−3.28(2H,m),3.46−3.59(1H,m),5.27(1H,s),6.66(1H,d),7.02(2H,d),7.32(1H,d),9.95−10.73(2H,br.s).m/z:ES+ [M+H]+ 449.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
亜硝酸ナトリウム(35mg、0.51mmol)の水(0.20mL)中溶液を1分間にわたり(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(230mg、0.51mmol)のプロピオン酸(2mL)中撹拌溶液に約−20℃(氷−NaCl浴)において滴加した。15分後、反応物を氷冷EtOAc(15mL)により希釈した。二相混合物をこれらの条件下で激しく撹拌し、固体NaCOをゆっくりと添加することにより中和した(pHストリップを使用して計測して塩基性になるまで)。冷浴を除去した。相を分離し、有機層を飽和水性NaHCO(2×15mL)、飽和水性塩化ナトリウム(15mL)により洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中5〜35%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物分画を濃縮乾固させて(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(104mg、45%)を淡橙色薄膜として生じさせた。H NMR(300MHz,CDCl,27℃)1.15(3H,d),2.89−3.04(2H,m),3.20−3.36(1H,m),3.50(1H,dd),3.61−3.75(1H,m),5.41(1H,s),6.80(1H,d),7.01−7.11(2H,m),7.23(1H,d),8.10(1H,s),10.24(1H,br.s).m/z:ES+ [M+H]+ 460.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.103mL、1.13mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(2mg、0.01mmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(104mg、0.23mmol)のDCM(1.5mL)中撹拌溶液に添加した。反応物を還流条件下で1時間維持した。冷却後、反応物をDCMにより希釈し、飽和水性NaHCOにより洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜30%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物分画を濃縮乾固させて(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(117mg、95%)を淡黄色固体として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+544.
tert−ブチル3−((3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
バイアルに撹拌バー、(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(55mg、0.10mmol)、tert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(26mg、0.15mmol)、Pddba(9mg、0.01mmol)、Xantphos(12mg、0.02mmol)および炭酸セシウム(99mg、0.30mmol)を入れた。バイアルを密封し、排気し/窒素(3×)により再充填してから脱気1,4−ジオキサン(1mL)を、シリンジを介して添加した。混合物を周囲温度において2分間撹拌し、次いで90℃に予熱した加熱ブロック中に配置した。22時間後、混合物を室温に冷却しておき、次いでEtOAcにより希釈した。混合物を珪藻土に通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜45%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物分画を濃縮乾固させてtert−ブチル3−((3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(46mg、72%)を淡黄色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,CDCl,27℃)1.08(3H,d),1.42(9H,s),1.55−1.81(4H,m),1.97−2.23(2H,m),2.45−2.63(1H,m),2.80−3.02(2H,m),3.09−3.27(1H,m),3.34−3.47(1H,m),3.53−3.65(1H,m),3.66−3.75(3H,m),3.92−4.02(1H,m),4.19−4.32(3H,m),5.25(1H,s),5.58−5.67(1H,m),5.93(2H,dd),6.81(1H,d),7.22−7.27(1H,m),7.98(1H,s).クロロホルムによる7.22〜7.27ppmにおける多重線の部分的オーバーラップ.m/z:ES+ [M+H]+ 636.
N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミンの調製
tert−ブチル3−((3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(46mg、0.08mmol)をギ酸(0.50mL、13mmol)中で溶解させ、撹拌溶液を30℃に加温した。27時間後、反応物を減圧下で濃縮した。得られた残留物を5%のIPA/DCM中で溶解させ、飽和水性NaHCOにより中和した。相を分離し、水層を5%のIPA/DCM(2×4mL)により抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して少量の部分的に脱保護された出発材料により汚染された粗製N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン(38mg、111%)を淡黄色薄膜として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+452.
実施例9
5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−4−メトキシピリジン−2−アミン
DMF(1mL)およびDIPEA(0.022ml、0.13mmol)を、N−(アゼチジン−3−イル)−5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−4−メトキシピリジン−2−アミン(22mg、0.050mmol)を入れたフラスコに連続的に添加した。次いで、DMF(0.1mL)中の1−フルオロ−3−ヨードプロパン(9mg、0.05mmol)を添加した。2時間後、反応物を飽和水性塩化ナトリウムにより希釈し、混合物をEtOAC(3×)中で抽出した。合わせた有機層を水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製薄膜をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中2〜10%のMeOHの溶出勾配で精製して5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−4−メトキシピリジン−2−アミン(9.0mg、36%)を乾燥薄膜として得た。H NMR(500MHz,クロロホルム−d,27℃)δ ppm 0.46−0.66(2H,m),0.85−1.05(2H,m),1.09(3H,d),1.64−1.78(2H,m),2.50−2.61(3H,m),2.83(1H,dd),2.87−2.96(2H,m),3.04−3.21(2H,m),3.56−3.69(2H,m),3.70−3.76(1H,m),3.85(3H,s),4.30−4.37(1H,m),4.45(2H,dt),4.93(1H,br d),5.32(1H,s),5.82(1H,s),6.76(1H,d),7.00(1H,d),7.32(1H,s),7.99(1H,s),11.00(1H,br s).m/z:ES+ [M+H]+ 497
N−(アゼチジン−3−イル)−5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−4−メトキシピリジン−2−アミンは、下記のとおり調製した。
(1S,3R)−1−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
6−ブロモ−4−メトキシニコチンアルデヒド(1.46g、6.77mmol)を(R)−3−(2−(((1−フルオロシクロプロピル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(0.800g、3.39mmol)のAcOH(27ml)および水(0.305g、16.9mmol)中溶液に添加し、反応物を85℃において18時間加熱した。冷却後、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物を酢酸エチルにより希釈し、飽和水性炭酸水素ナトリウムにより塩基性化した。有機層を水性HCl(1N)と合わせ、二相混合物を室温において30分間撹拌した。有機層を水性HCl(1N)により洗浄し、次いで合わせた水層を酢酸エチルにより抽出した。次いで水層を固体KCOの添加により塩基性化し、酢酸エチル(2×)により抽出した。塩基性化した水層からの合わせた酢酸エチル抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン中10〜100%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(1S,3R)−1−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.450g、30.6%)をガム状物として生じさせた。H NMR(400MHz,DMSO−d,27℃)δ ppm 0.47−0.64(2H,m),0.87−0.98(5H,m),1.95(3H,s),2.42−2.48(1H,m),2.79(1H,dd),2.87−2.99(1H,m),3.41−3.50(H,m),3.92−3.97(3H,m),4.66(2H,s),5.11(1H,s),6.30(1H,d),6.39(1H,d),7.26(1H,s),7.64(1H,s).1つの水素はDMSOにより隠蔽.m/z:ES+ [M+H]+ 434.
(6S,8R)−6−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
亜硝酸ナトリウム(0.045g、0.65mmol)の水(0.75mL)中溶液を(1S,3R)−1−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.270g、0.62mmol)のプロピオン酸(3.0mL)中溶液に−15℃(塩/氷浴)において滴加し、反応物をこれらの条件下で1時間撹拌した。氷冷EtOAc(10mL)を添加し、次いで飽和水性NaHCO(15mL)を分けて添加した。層を分離し、有機層を飽和水性NaHCO(2×)により洗浄した。合わせた水層(pH=8)をEtOAcにより抽出し、次いで全ての合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン中20〜60%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.11g、41%)をガム状物として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d,27℃)0.47−0.64(2H,m),0.87−0.97(2H,m),0.97−1.01(3H,m),2.51−2.63(1H,m),2.89(1H,dd),2.94−3.06(1H,m),3.23(1H,br dd),3.54−3.67(1H,m),3.97(3H,s),5.28(1H,s),6.68(1H,d),7.21(1H,d),7.30(1H,s),7.68(1H,s),8.06(1H,s),12.98(1H,br s).m/z:ES+ [M+H]+ 445.
(6S,8R)−6−(6−ブロモ−4−メトキシ−3−ピリジル)−7−[(1−フルオロシクロプロピル)メチル]−8−メチル−3−[(2R)−テトラヒドロピラン−2−イル]−8,9−ジヒドロ−6H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
DCM(4mL)を、(6S,8R)−6−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(150mg、0.34mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(71mg、0.37mmol)を入れたフラスコに添加した。3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(43mg、0.51mmol)を撹拌溶液に添加し、反応物をRTにおいて一晩撹拌した。反応物を飽和水性炭酸水素ナトリウムにより洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗製褐色ガム状物を得た。これをフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン中5〜40%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(6−ブロモ−4−メトキシ−3−ピリジル)−7−[(1−フルオロシクロプロピル)メチル]−8−メチル−3−[(2R)−テトラヒドロピラン−2−イル]−8,9−ジヒドロ−6H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(151mg、85%)の混合物をガム状物として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d,27℃)0.45−0.61(2H,m),0.96−1.06(2H,m),1.09(3H,d),1.46−1.91(3H,m),2.03−2.20(2H,m),2.47−2.63(2H,m),2.88(1H,ddd),3.14(1H,dd),3.20−3.31(1H,m),3.64−3.79(2H,m),3.96(3H,d),3.98−4.06(1H,m),5.40(1H,d),5.64−5.71(1H,m),6.78(1H,d),6.99(1H,d),7.25−7.33(1H,m),7.76(1H,d),8.02(1H,d).
tert−ブチル3−((5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−4−メトキシピリジン−2−イル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートおよびtert−ブチル3−(5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−4−メトキシピリジン−2−イルアミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
ジオキサン(2.7mL)を、(6S,8R)−6−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(6−ブロモ−4−メトキシピリジン−3−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(140mg、0.26mmol)、炭酸セシウム(172mg、0.53mmol)およびtert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(68mg、0.40mmol)の混合物を入れたフラスコに添加し、反応フラスコを排気し、窒素(3×)により再充填した。BrettPhos第三世代プレ触媒(24mg、0.030mmol)を添加し、フラスコを再度排気し、窒素(3×)により再充填した。反応物を110℃において4時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られたガム状物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中30〜100%の酢酸エチルの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−((5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−4−メトキシピリジン−2−イル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートおよびtert−ブチル3−(5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−4−メトキシピリジン−2−イルアミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(53mg、32%)の混合物を乾燥薄膜として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d,27℃)0.50−0.68(2H,m),0.96−1.09(2H,m),1.12(3H,d),1.42−1.47(9H,m),1.60−1.88(3H,m),2.07−2.21(2H,m),2.50−2.67(2H,m),2.85(1H,ddd),3.10−3.23(2H,m),3.63−3.79(4H,m),3.87−3.91(3H,m),3.99−4.07(1H,m),4.24−4.33(2H,m),4.42−4.52(1H,m),5.36(1H,d),5.64−5.73(1H,m),5.83(1H,d),6.85(1H,d),7.26−7.32(2H,m),7.40(1H,d),8.00−8.03(1H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 621.
N−(アゼチジン−3−イル)−5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−4−メトキシピリジン−2−アミンの調製
メタノール(0.5mL)を、tert−ブチル3−((5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−4−メトキシピリジン−2−イル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.047g、0.080mmol)を入れたフラスコに添加した。ジオキサン中のHCl(4M;0.5mL、2mmol)を添加し、撹拌を2時間継続した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物を、SCX−2カートリッジを使用して精製し、メタノール中3Nのアンモニアにより溶出させて粗製N−(アゼチジン−3−イル)−5−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−4−メトキシピリジン−2−アミン(25mg、76%)をガム状物として得た。生成物をさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。m/z:ES+[M+H]+437.
実施例10
N−(4−((6S,8R)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(47.3mg、0.36mmol)を、1,4−ジオキサン(1.4mL)中で(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(100mg、0.18mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(34.4mg、0.36mmol)および[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(BrettPhos Pd G3)(8.10mg、8.95μmol)を含有する密封マイクロ波バイアルに添加した。バイアルを窒素のバブリングにより10分間脱気し、次いで90℃に1時間加熱した。冷却後、反応物をEtOAcにより希釈し、水により洗浄した。水相をEtOAcにより抽出し、次いで合わせた有機物を蒸発させた。粗製残留物をDCM(2mL)中で溶解させ、TFA(1mL)を添加した。混合物を1時間撹拌し、次いで蒸発させた。残留物をDCM中で溶解させ、飽和水性NaHCO溶液により洗浄した。水層をDCMにより抽出し、次いで合わせた有機物をNaSO上で乾燥させ、蒸発させた。粗製生成物を、分取HPLC(Waters XBridge Prep C18OBDカラム、5μのシリカ、19mmの直径、100mmの長さ)により、溶出剤としての水(0.1%のNHを含有)およびMeCNの漸減極性混合物を使用して精製した。所望の化合物を含有する分画を蒸発乾固させてN−(4−((6S,8R)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(59.0mg、63%)をベージュ色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.07(3H,d),1.68−1.87(2H,m),2.62(2H,t),2.75(1H,d),2.83(1H,dd),2.87−2.96(3H,m),3.10(1H,dd),3.27(1H,dt),3.74(2H,q),3.84(3H,s),4.04−4.14(2H,m),4.43(4H,td),4.53(1H,t),4.58(1H,d),4.78(2H,td),5.11(1H,s),5.90(1H,dd),6.12(1H,d),6.48(1H,d),6.80(1H,d),7.15(1H,d),8.05(1H,d);m/z:ES+ [M+H]+ 526.
N−(4−((6S,8R)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンは、以下のとおり調製した。
(3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メタノールの調製
フッ化セシウム(5.03g、33.14mmol)を、エチレングリコール(6mL)中の(3−(ブロモメチル)オキセタン−3−イル)メタノール(2.00g、11.05mmol)を含有するフラスコに添加し、反応物を150℃に2時間加熱した。冷却後、反応物をEtOAc(30mL)および水(30mL)により希釈した。水性物をジエチルエーテル(3×30mL)および酢酸エチル(3×30mL)により抽出した。合わせた有機物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、次いで粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜100%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて(3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メタノール(0.734g、55%)を無色液状物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)3.92(2H,s),4.52(4H,t),4.59−4.89(2H,m).
(3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチルトリフルオロメタンスルホネートの調製
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.47ml、8.74mmol)、次いで2,6−ジメチルピリジン(1.12ml、9.57mmol)を(3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メタノール(1.00g、8.32mmol)のDCM(30.7mL)中溶液に添加し、反応物を0℃において1時間撹拌した。反応物を水および1Nのクエン酸溶液により洗浄し、次いでNaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて(3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチルトリフルオロメタンスルホネート(1.98g、94%)を赤色油状物として生じさせ、それをさらに精製せずに直接使用した。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)4.40−4.75(8H,m).
(R)−3−(2−(((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリンの調製
(3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチルトリフルオロメタンスルホネート(1.92g、7.61mmol)を(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリン(1.00g、6.09mmol)およびDIPEA(1.58ml、9.13mmol)の1,4−ジオキサン(18.7mL)中溶液に添加し、反応物を70℃に5時間加熱した。冷却後、反応物をEtOAcにより希釈し、水により洗浄した。水相をEtOAcにより抽出し、次いで合わせた有機物をNaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーによりEtOAc中0〜10%のMeOHの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて(R)−3−(2−(((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(0.673g、42%)を淡黄色ガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.11(3H,d),2.04(3H,s),2.59−2.71(1H,m),2.76−3.10(4H,m),4.34−4.52(4H,m),4.53−4.68(2H,m),6.58(1H,d),6.60(1H,d),6.95(1H,t).m/z:ES+ [M+H]+ 267.
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
4−ブロモ−2−メトキシベンズアルデヒド(645mg、3.00mmol)を(R)−3−(2−(((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(400mg、1.5mmol)の酢酸(7.4mL)および水(135μl、7.50mmol)中溶液に添加した。反応物を80℃に4時間加熱した。冷却後、酢酸を蒸発させ、次いで残留物をDCM中で溶解させ、飽和水性NaHCOにより洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残留物をメタノール(5mL)中で溶解させ、次いでヒドロキシルアミン塩酸塩(313mg、4.50mmol)および酢酸カリウム(588mg、6.00mmol)を添加し、反応物を室温において30分間撹拌した。揮発物を蒸発させ、次いで残留物をDCMおよび水中で溶解させた。層を分離し,次いで水性物をDCMにより抽出した。合わせた有機物をNaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、次いで粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(302mg、43%)をベージュ色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.01(3H,d),2.07(3H,s),2.45(1H,dd),2.61−2.73(1H,m),2.86(1H,d),3.01−3.14(1H,m),3.54(2H,s),3.87(3H,s),4.41−4.48(2H,m),4.51(1H,d),4.53−4.60(2H,m),4.67(1H,d),4.73−4.81(1H,m),5.00(1H,s),6.47(1H,s),6.47(1H,s),6.61(1H,d),6.88(1H,dd),7.01(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 463.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
亜硝酸ナトリウム(39.1mg、0.57mmol)を水(0.5mL)中で(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(250mg、0.54mmol)のプロピオン酸(2.2mL)中冷却溶液に−15℃(ドライアイス/アセトン浴)において添加した。30分間撹拌した後、氷冷トルエン(15mL)を添加し、反応物を0℃において15分間撹拌し、次いで室温に1時間加温した。水(15mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×15mL)により抽出し、次いで合わせた有機物を飽和水性塩化ナトリウムにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(188mg、74%)をベージュ色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.07(3H,d),2.70(1H,d),2.87(1H,dd),2.97(1H,d),3.11−3.18(1H,m),3.18−3.27(1H,m),3.90(3H,s),4.42−4.52(3H,m),4.59(1H,d),4.63−4.87(2H,m),5.19(1H,s),6.63(1H,d),6.76(1H,d),6.88(1H,dd),7.05(1H,d),7.19(1H,d),8.09(1H,d).m/z:ES+ [M+H] 474.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(67.3μl、0.74mmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(175mg、0.37mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(14.0mg、0.07mmol)のDCM(3.6mL)中溶液に添加し、反応物を40℃において2時間撹拌した。冷却後、反応物をDCMにより希釈し、飽和水性NaHCOにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残留物をシリカプラグにEtOAc/ヘプタン(1:1)により溶出させて通した。濾液を蒸発させて(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−((3−(フルオロメチル)オキセタン−3−イル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(196mg、95%)をベージュ色固体として生じさせ、それを次の段階において直接使用した。m/z:ES+[M+H]+558.
実施例11
N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン
ジオキサン中4NのHCl(0.25mL、0.99mmol)をN−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(58mg、0.10mmol)のメタノール(0.30mL)中溶液に添加し、反応物を室温において2時間撹拌した。揮発物を蒸発させ、残留物を飽和水性NaHCO(30mL)中で懸濁させ、DCM(×2)により抽出した。有機相をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、DCM中0〜10%の1MのNH/MeOHの勾配を使用して溶出させた。生成物含有分画を蒸発乾固させてN−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(45.4mg、91%)を白色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl3,27℃)0.47(2H,dtd),0.95(2H,dt),1.08(3H,d),1.68−1.85(2H,m),2.59(2H,s),2.69(1H,dd),2.91(3H,dq),3.14(1H,dd),3.43(1H,dd),3.69(2H,q),3.81(1H,dd),4.01(1H,q),4.28(1H,d),4.43(1H,t),4.53(1H,t),5.19(1H,s),5.96(2H,d),6.82(1H,d),7.15(1H,d),8.06(1H,d),10.36(1H,s).m/z(ES+),[M+H]=502.
N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンは、以下のとおり調製した。
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
O(0.13mL、7.40mmol)および酢酸(5.79mL)の混合物中の(R)−3−(2−(((1−フルオロシクロプロピル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(0.35g、1.48mmol)および4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(0.33g、1.48mmol)を80℃において7時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物をHCl(1N、10mL)により処理し、室温において1時間撹拌した。反応物に、反応物pHが>8になるまで固体NaCOを添加した。混合物をHO(40mL)により希釈し、EtOAc(2×50mL)により2回抽出した。有機相をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカクロマトグラフィー(ヘプタン中10〜70%のEtOAc)により精製して(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.285g、44%)を淡黄色ガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.44(2H,dq),0.91−0.95(1H,m),0.95−0.99(1H,m),1.02(3H,d),2.06(3H,s),2.50−2.65(2H,m),3.00−3.15(2H,m),3.50(2H,s),3.69(1H,d),5.17(1H,s),6.42(2H,s),6.97(1H,d),6.99(1H,d).m/z(ES+),[M+H]+=439.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
プロピオン酸(2.66mL)中の(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.280g、0.64mmol)を−17℃(ドライアイス/アセトン浴)に冷却した。水(0.53mL)中の亜硝酸ナトリウム(0.044g、0.64mmol)を滴加し、反応混合物を−17℃において30分間撹拌した。反応混合物を氷冷トルエン(15mL)により希釈し、4℃において15分間撹拌した。次いで、混合物を撹拌し、室温に45分間加温した。反応混合物を水(2×15mL)により洗浄し、合わせた水相をEtOAc(2×10mL)により洗浄し、合わせた有機物を飽和水性塩化ナトリウム(1×20mL)により洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、濾液を橙褐色油状物に蒸発させた。粗製材料をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜40%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.216g、75%)をオフホワイト色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.46(2H,dddd),0.91−1.04(2H,m),1.07(3H,d),2.66(1H,dd),2.95(1H,dd),3.15(1H,dd),3.46(1H,dd),3.83(1H,dd),5.32(1H,s),6.76(1H,d),7.00(2H,d),7.18(1H,d),8.09(1H,d),10.52(1H,s).m/z(ES+),[M+H]+=450.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
マイクロ波バイアルに(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(216mg、0.48mmol)、4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(9.1mg、0.05mmol)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.07mL、0.72mmol)およびDCM(2mL)を入れた。混合物をマイクロ波中で80℃において20分間加熱した。追加(0.035mL、0.36mmol)の3,4−ジヒドロ−2H−ピランを添加し、反応物を85℃にさらに15分間加熱した。反応物をDCMにより希釈し、飽和水性NaHCOにより洗浄し、次いで有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて2つの位置異性体THP保護生成物(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(237mg、92%)を淡黄色ガム状物として生じさせた(得られた主異性体についてのデータ)。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.35−0.55(2H,m),0.96(2H,ddd),1.05(3H,dd),1.58−1.84(3H,m),1.97−2.32(3H,m),2.64(1H,dd),2.77(1H,dd),3.14(1H,ddd),3.29−3.54(1H,m),3.62−3.91(2H,m),3.96−4.25(1H,m),5.26(1H,d),5.65(1H,ddd),6.64(1H,d),7.00(2H,d),7.26−7.45(1H,m),8.13(1H,dd).m/z(ES+),[M+H]+=534.
N−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンの調製
[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(BrettPhos Pd G3)(5.0mg、5.54μmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(37mg、0.07mmol)、1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(22.9mg、0.17mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(13.3mg、0.14mmol)の脱気1,4−ジオキサン(0.58mL)中懸濁液に添加し、反応物をマイクロ波中で95℃に1.5時間加熱した。反応混合物をEtOAcにより希釈し、celiteに通して濾過し、蒸発乾固させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜10%の1MのNH/MeOHの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させてN−(3,5−ジフルオロ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(18.0mg、44%)を無色乾燥薄膜として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.38−0.54(2H,m),0.94(2H,ddd),1.06(3H,dd),1.67−1.82(4H,m),2.04−2.25(4H,m),2.59(2H,t),2.63−2.77(2H,m),2.89(2H,dd),3.14(1H,s),3.29−3.37(1H,m),3.70(2H,q),3.75−3.81(2H,m),4.00(1H,q),4.12−4.17(1H,m),4.22(1H,d),4.43(1H,t),4.52(1H,t),5.10(1H,s),5.55−5.74(1H,m),5.96(2H,d),6.71(1H,d),7.28−7.44(1H,m),8.10(1H,dd).m/z(ES+),[M+H]+=586.
実施例12および13
(6S,8R)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−6−(4−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの個々のジアステレオ異性体の調製
DMF(0.66mL)、次いでDIPEA(23.9μl、0.14mmol)を、(6S,8R)−6−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(32mg、0.07mmol)を入れたフラスコに添加した。撹拌反応物中に1−フルオロ−3−ヨードプロパン(13.5mg、0.07mmol)を滴下注入し、反応物を室温において一晩撹拌した。反応物を蒸発乾固させ、残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜10%の1MのNH/MeOHの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて生成物をジアステレオ異性体混合物として生じさせた。ジアステレオ異性体をキラル分取SFC(Phenomonex Lux C4カラム、5μのシリカ、30mmの直径、250mmの長さ)により、溶出剤としての漸減のアイソクラティックのCO中40%のMeOH+0.1%のNHを使用して分離して第1の溶出異性体(8.0mg、22%)および第2の溶出異性体(8.0mg、22%)を淡黄色乾燥薄膜として生じさせた。
異性体1:H NMR(500MHz,CDCl3,27℃)1.06(3H,d),1.28(3H,d),1.72−1.83(2H,m),2.47(1H,dd),2.63(2H,t),2.8−2.95(2H,m),3.03−3.11(2H,m),3.19(2H,s),3.33(3H,s),3.56(1H,dd),3.67(1H,d),3.79(2H,q),3.86(3H,s),4.44(1H,t),4.53(1H,t),4.74(1H,t),5.32(1H,s),6.10(1H,dd),6.41(1H,d),6.69(1H,d),6.76(1H,d),7.13(1H,d),8.05(1H,d),10.20(1H,s).m/z(ES+),[M+H]+=529;
異性体2:H NMR(500MHz,CDCl3,27℃)1.06(3H,d),1.25(3H,d),1.70−1.82(2H,m),2.45−2.56(1H,m),2.63(2H,t),2.78−2.91(2H,m),3.02−3.11(2H,m),3.18(1H,d),3.36(3H,s),3.42(1H,dd),3.47−3.55(1H,m),3.62(1H,d),3.74−3.82(2H,m),3.86(3H,s),4.43(1H,t),4.53(1H,t),4.73(1H,t),5.36(1H,s),6.08(1H,dd),6.41(1H,d),6.67(1H,d),6.79(1H,d),7.15(1H,d),8.06(1H,d),10.20(1H,s).m/z(ES+),[M+H]+=529.
(6S,8R)−6−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンは、以下のとおり調製した。
(6S,8R)−6−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンのジアステレオ異性体混合物の調製
tert−ブチル3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレート(102mg、0.59mmol)、(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(110mg、0.20mmol)、tert−ブチル3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレート(102mg、0.59mmol)、Pd RockPhos第三世代(16.6mg、0.02mmol)および炭酸セシウム(128mg、0.39mmol)をトルエン(1.26mL)中で懸濁させ、マイクロ波管中に密封した。反応物を95℃に20時間加熱した。反応混合物をEtOAc(25mL)により希釈し、celiteに通して濾過した。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜100%のEtOAcの溶出勾配で精製した。不純生成物を含有する分画を蒸発乾固させ、DCM(1.3mL)中で溶解させ、それにTFA(378μl、4.91mmol)を滴加した。反応物を室温において2時間撹拌し、次いで揮発物を真空中で除去した。残留物を飽和水性NaHCO(30mL)により洗浄し、DCM(2×30mL)により抽出した。合わせた有機相をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜40%の1MのNH/MeOHの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて(6S,8R)−6−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(35.0mg、38%)を白色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.06(3H,dd),1.24−1.35(3H,m),2.49(1H,dt),2.76−2.96(2H,m),3.08−3.27(2H,m),3.34(3H,d),3.41(1H,s),3.53−3.69(2H,m),3.69−3.93(7H,m),4.81−5.08(1H,m),5.34(1H,d),6.02−6.12(1H,m),6.40(1H,t),6.68(1H,s),6.77(1H,dd),7.13(1H,d),8.05(1H,t).m/z(ES+),[M+H]+=469.
実施例14および15
N−(4−((6S,8R)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンの個々のジアステレオ異性体の調製
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(175mg、1.32mmol)、(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2−フルオロ−3−メトキシ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(370mg、0.66mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(127mg、1.32mmol)を1,4−ジオキサン(8mL)中で懸濁させた。混合物を脱気し、[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネートメタンスルホネート(Brett Phos G3)(60mg、0.07mmol)を添加した。反応物を100℃に3時間加熱した。反応混合物をDCM(100mL)により希釈し、水(100mL)により洗浄した。有機層を蒸発させた。このプロセスを、114mg(0.3mmol)の臭化アリールを使用して繰り返した。これらの反応からの合わせた粗製生成物を塩酸(2M、5mL)中で懸濁させ、室温において2時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)により希釈し、EtOAc(10mL)により洗浄した。水相を2Mの水性水酸化ナトリウムにより塩基性化し、DCM(2×15mL)により抽出した。合わせた有機物を蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜20%のMeOHの溶出勾配で精製した。分画を蒸発乾固させて粗製生成物をジアステレオ異性体の混合物として生じさせ、それをキラル分取SFC(Phenomonex Lux C4カラム、5μのシリカ、30mmの直径、250mmの長さ)により、溶出剤としての漸減のアイソクラティックのCO中40%のMeOH+0.1%のNHを使用して分離して第1の溶出異性体(42mg、19%)および第2の溶出異性体(29mg、13%)を生じさせた。
異性体1:H NMR(500MHz,DMSO,27℃)0.96(3H,d),1.20(3H,d),2.36−2.44(1H,m),2.65−2.85(3H,m),2.92(4H,q),3.05−3.22(3H,m),3.23(3H,s),3.24−3.27(2H,m),3.46−3.59(2H,m),3.78(3H,s),4.49(2H,dd),5.16(1H,s),5.35(1H,t),5.95(1H,dd),6.23(1H,d),6.36(1H,d),6.63(1H,d),7.16(1H,d),8.02(1H,s),12.90(1H,s);19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−219.77,−149.11,m/z:ES+ [M+H]+ 528.
異性体2:H NMR(500MHz,DMSO,27℃)0.97(3H,d),1.19(3H,d),2.68−2.81(3H,m),2.88−2.95(3H,m),3.05−3.11(1H,m),3.21−3.28(5H,m),3.32−3.39(1H,m),3.43−3.56(2H,m),3.79(3H,s),4.49(2H,dd),5.17(1H,s),5.34(1H,t),5.93(1H,dd),6.23(1H,d),6.35(1H,d),6.64(1H,d),7.16(1H,d),8.02(1H,s),12.90(1H,s);19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−219.76,−148.20;m/z:ES+ [M+H]+ 528.
実施例16
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オールの調製
塩酸(2.0M、0.5mL)を2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール(0.132g、0.23mmol)に添加し、溶液を室温において3時間撹拌した。反応混合物をイオン交換クロマトグラフィーにより、SCXカラムを使用して精製した。所望の生成物をカラムから1MのNH/MeOHを使用して溶出させて2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール(0.084g、75%)を白色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)1.04(3H,d),1.20−1.28(2H,m)1.59−1.71(2H,m),2.60−2.70(1H,m),2.73−2.84(3H,m),2.99(1H,dd),3.08−3.18(1H,m),3.41(1H,d),3.61−3.72(4H,m),3.93(1H,d),4.44(2H,dt),4.94(1H,s),5.42(1H,t),6.21(1H,d),6.78−6.82(2H,m),6.90(1H,d),7.21(1H,d),7.74(1H,d),8.03(1H,s),12.94(1H,s);19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−218.24,−108.31;m/z:ES+ [M+H]+ 489.
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オールは、以下のとおり調製した。
(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
(R)−3−(2−((3−((Tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(1.20g、2.42mmol)および5−ブロモピコリンアルデヒド(0.944g、5.07mmol)を酢酸(12mL)および水(0.22mL、12.08mmol)中で70℃に30分間加熱した。反応混合物を蒸発させ、残留物をエタノール(10mL)中で再溶解させた。酢酸カリウム(0.594g、6.05mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(0.252g、3.63mmol)を添加した。反応混合物を室温において30分間撹拌し、次いで蒸発させ、残留物をDCM(30mL)および飽和水性重炭酸ナトリウム(30mL)間で分配した。有機相を蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製して(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(1.090g、68%)を無色ガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)0.96(9H,s),0.98(3H,d),1.94(3H,s),2.40(1H,dd),2.57(1H,dd),2.66−2.78(1H,m),3.11−3.22(2H,m),3.84−3.93(1H,m),3.95−4.05(1H,m),4.69(2H,s),4.91(1H,s),6.39(1H,d),6.42(1H,d),6.99(1H,d),7.39−7.48(6H,m),7.59(4H,ddd),7.80(1H,dd),8.51(1H,dd);19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−109.84(d),−108.39(d);m/z:ES+ [M+H]+ 664/666.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
水(1.0mL)中の亜硝酸ナトリウム(119mg、1.72mmol)を(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(1.09g、1.64mmol)およびパラ−トルエンスルホン酸水和物(0.94g、4.92mmol)のアセトニトリル(6mL)の氷冷溶液に添加した。反応物を15分間撹拌し、次いで室温に45分間加温した。4℃に再冷却した後、氷冷MeCN(40mL)中の酢酸テトラブチルアンモニウム(2.54g、8.20mmol)を添加し、反応物を15分間撹拌してから室温にさらに30分間加温し、EtOAc(120mL)を添加し、次いで2MのNaOH(100mL)を添加した。有機相を飽和水性塩化ナトリウムにより洗浄し、乾燥させ(NaSO)、蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.330g、30%)を薄褐色泡状物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)0.97(9H,s),1.06(3H,d),2.75−2.91(2H,m),2.99−3.06(1H,m),3.34−3.41(2H,m),3.88−4.01(2H,m),5.12(1H,s),6.83(1H,d),7.12(1H,d),7.26(1H,d),7.39−7.45(4H,m),7.46−7.50(2H,m),7.56−7.62(4H,m),7.85(1H,dd),8.07−8.09(1H,m),8.54(1H,dd),13.02(1H,s);19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−110.01(d),−108.72(d);m/z:ES+ [M+H]+ 675/677.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンのジアステレオ異性体混合物の調製
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.330g、0.49mmol)および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.13mL、1.47mmol)のDCM(5mL)中溶液にパラトルエンスルホン酸水和物(93mg、0.49mmol)を添加し、反応物を40℃において1時間加熱した。反応混合物をDCM(20mL)により希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウム(20mL)により洗浄した。有機相を暗褐色油状物に蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−((S)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.330g、89%)をガム状物として生じさせた。19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−110.03(d),−108.83(d),−108.79(d);m/z:ES+ [M+H]+ 759/761.
6−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミンのジアステレオ異性体混合物の調製
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(0.115g、0.87mmol)、(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.330g、0.43mmol)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,6−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスファン(0.023g、0.04mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(0.125g、1.30mmol)を1,4−ジオキサン(4mL)中で懸濁させた。混合物を脱気し、[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネートメタンスルホネート(BrettPhos G3)(0.039g、0.04mmol)を添加した。反応物を100℃に3時間加熱した。反応混合物をDCM(50mL)により希釈し、水(50mL)により洗浄した。有機層を蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜20%のMeOHの溶出勾配で精製して6−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン(0.264g、75%)を黄色ガム状物としてジアステレオ異性体の混合物として生じさせた。19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−218.19,−110.13,−109.44,−108.6 −107.8;m/z:ES+ [M+H]+ 811.
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オールのジアステレオ異性体混合物の調製
フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0M、0.5mL、0.50mmol)を6−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン(0.264g、0.33mmol)のTHF(2mL)中溶液に添加した。反応混合物を室温において4時間撹拌し、反応混合物を蒸発させ、残留物をDCM(20mL)および水(20mL)間で分配した。有機相を蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜20%のMeOHの溶出勾配で精製して2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール(0.132g、71%)を無色乾燥薄膜としてジアステレオ異性体の混合物として生じさせた。19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−218.19,−108.42,−108.39;m/z:ES+ [M+H]+ 573.
実施例17
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの調製
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(50mg、0.38mmol)、(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.100g、0.20mmol)、炭酸セシウム(128mg、0.39mmol)および[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネートメタンスルホネート(Brett Phos G3)(23mg、0.02mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)中で懸濁させ、マイクロ波管中に密封した。反応物をマイクロ波照射下で100℃に4時間加熱した。反応混合物をDCM(20mL)により希釈し、水(20mL)により洗浄した。有機層を蒸発させ、粗製生成物をDCM(3mL)およびTFA(0.3mL)中で溶解させた。反応物を室温において1時間撹拌し、次いで反応混合物をDCM(20mL)および2MのNaOH(20mL)間で分配した。有機相を蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜20%のMeOHの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させてN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(9.0mg、10%)を無色乾燥薄膜として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.14(3H,d),1.70−1.82(2H,m),2.62(2H,t),2.85(1H,dd),2.93−3.06(3H,m),3.20−3.31(2H,m),3.59(1H,td),3.73(2H,dt),4.10(2H,dd),4.48(2H,dt),5.03(1H,s),6.80(1H,dd),6.89(1H,d),7.15(1H,d),7.21(1H,d),7.84(1H,dd),8.01(1H,d);19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−224.69,−75.55;m/z:ES+ [M+H]+ 477.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンは、以下のとおり調製した。
(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
(R)−2−メチル−3−(2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)アニリン(0.290g、1.18mmol)および5−ブロモピコリンアルデヒド(0.460g、2.47mmol)を酢酸(6mL)および水(0.1mL)中で70℃に30分間加熱した。反応混合物を蒸発させ、残留物をエタノール(10mL)中で溶解させた。酢酸カリウム(0.290g、2.95mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(0.123g、1.77mmol)を添加し、反応混合物を室温において30分間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残留物をDCM(30mL)および飽和水性重炭酸ナトリウム(30mL)間で分配した。有機相を蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製して(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.264g、54%)を無色乾燥薄膜として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)1.03(3H,d),1.94(3H,s),2.45(1H,dd),2.67(1H,dd),2.90(1H,dd),3.22−3.29(1H,m),3.49(1H,dd),4.69(2H,s),4.85(1H,s),6.40−6.46(2H,m),7.21(1H,d),7.95(1H,dd),8.56(1H,dd);19F NMR(471MHz,DMSO,27℃)−69.83;m/z:ES+ [M+H]+ 414/416.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
亜硝酸ナトリウム(0.048g、0.70mmol)を水(0.2mL)中で(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.264g、0.64mmol)のプロピオン酸(2.5mL)中冷却溶液に−10℃において添加した。反応物を1時間撹拌し、次いで氷冷EtOAc(10mL)を添加した。反応物を水性飽和重炭酸ナトリウム(15mL)の添加によりクエンチし、15分間撹拌してから室温に加温しておいた。有機相を乾燥させ(NaSO)、蒸発させて粗製(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.272g、0.64mmol)を褐色ガム状物として得た。材料をDCM(10mL)中で溶解させ、パラトルエンスルホン酸水和物(0.012g、0.06mmol)を添加し、混合物を40℃において2時間加熱した。反応混合物をDCM(20mL)により希釈し、水性NaOH(2M、30mL)により洗浄した。有機相を暗褐色油状物に蒸発させ、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜40%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.142g、44%)を生じさせた。m/z:ES+[M+H]+509/511.
実施例17への代替経路#1:
N−[1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル]−6−[(6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,6,8,9−テトラヒドロピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル]ピリジン−3−アミンの調製
トリフルオロ酢酸(1.30L、17.04mol)をtert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメート(0.50Kg、2.04mol)のDCM(1.50L)中撹拌溶液に0℃において0.5時間にわたり添加した。混合物を20℃に加温しておき、20℃において2.5時間撹拌した。混合物を30℃に加熱し、撹拌を1時間継続した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をトルエン(3×3.00L)から減圧下で濃縮した。得られた残留物を1,4−ジオキサン(3.00L)中で溶解させ、温度が29℃を超過しないことを確保してMe−THF中30%のナトリウム2−メチルブタン−2−オラート溶液(5.50L、13.63mol)により45分間にわたり処理した。90%w/wの(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.81Kg、1.70mol)の1,4−ジオキサン(1.50L)中溶液およびBrettPhos Pd G3(0.077Kg、0.085mol)を添加し、雰囲気を窒素により、真空および窒素(3×)のサイクルを使用して置き換えた。混合物を55℃に加熱し、55℃において2.5時間撹拌した。混合物を21℃に冷却し、水中8%のNaHCO溶液(7.16L、6.82mol)を添加し、次いで酢酸イソプロピル(4.50L)を添加した。混合物を2〜3分間撹拌し、層を分離した。有機層を水中8%のNaHCO溶液(7.16L、6.82mol)により混合物を撹拌しながら5分間洗浄し、次いで層を分離した。合わせた水層を酢酸イソプロピル(4.50L)により抽出した。合わせた有機層をSilicycle(SiliaMetS−チオール、400g、1.26mmol/g、Pdに対して6当量)により処理し、混合物を16時間撹拌した。固体をceliteに通して濾過することにより除去し、フィルターケーキを酢酸イソプロピルにより洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した(浴温度40℃)。残留物を酢酸イスプロピル(ispropyl)(5.00L)中で溶解させ、さらなるSilicycle(SiliaMetS−チオール、250g、1,26mmol/g、Pdに対して3.7当量)により処理した。得られた混合物を21℃において16時間撹拌した。固体をceliteに通して濾過することにより除去し、フィルターケーキを酢酸イソプロピル(2.50L)により洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して(浴温度40℃)褐色泡状物を得た。粗製生成物を分取SFC(Lux C4カラム、50mmの直径、250mmの長さ)により、CO中のEtOH/DEA 100/0.5の溶出勾配、40℃における400mL/分の流量における140barの移動相)を使用して精製して薄褐色固体泡状物を得た。EtOAc(2.00L)を添加し、溶液を減圧下で濃縮した。EtOAc(1.90L)およびヘプタン(1.90L)を添加し、混合物を25℃においてシードした。混合物を25℃において1時間保持した。ヘプタン(6.50L)を撹拌混合物に2時間にわたり添加した。得られた混合物を22℃において18時間撹拌した。得られた固体を濾過により回収し、フィルターケーキを1:5のEtOAc/ヘプタン(2.50L)により洗浄した。固体を窒素雰囲気生成装置下で30分間吸引乾燥させ、次いで真空下で40℃において9日間乾燥させてN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(626g、77%)をオフホワイト色固体として得た。H NMR(600MHz,DMSO−d,27℃)1.07(3H d)1.63(2H,dquin),2.45(2H,t),2.72(2H,br t),2.83(1H,br dd),2.91−3.00(1H,m),3.06(1H,br dd)3.42−3.55(2H,m),3.58−3.65(2H,m),3.92(1H,dquin)4.43(2H,dt)4.92(1H,s),6.22(1H,d),6.79(1H,d)6.82(1H,dd),6.96(1H,d),7.21(1H,d),7.73(1H,d),8.04(1H,s),12.96(1H,s).m/z:ES+ [M+H] 477.
出発材料tert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメートおよび(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンを調製するために使用された手順を以下に記載する。
tert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメートの調製
反応を2つ組で実施し、後処理のために合わせた:1−フルオロ−3−ヨード−プロパン(189g、1.00mol)をtert−ブチルN−(アゼチジン−3−イル)カルバメート;塩酸塩(200g、0.96mol)およびKCO(331g、2.40mol)のTHF(1.40L)および水(0.50mol)中撹拌混合物に20℃において添加した。反応混合物を70℃に加熱し、70℃において1.5時間撹拌した。2つの反応混合物を合わせ、水(2.5L)およびEtOAc(2.0L)に添加した。混合物を21℃において3分間撹拌した。層を分離し、有機層を水(2×2.0L)および飽和塩化アンモニウム溶液(2.0L)により洗浄した。有機層を減圧下で濃縮して粗製生成物を得た。トルエン(400mL)を添加し、混合物を60℃に加熱した。ヘプタン(1.6L)を添加し、混合物を21℃に冷却しておき、15分間撹拌した。固体を濾過により回収し、吸引乾燥させてtert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメート(230g、52%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.44(9H,s),1.68−1.80(2H,m),2.56(2H,t),2.87(2H,s),3.66(2H,t),4.29(1H,s),4.43(1H,t),4.52(1H,t),4.86(1H,s).
4−ブロモ−1−テトラヒドロピラン−2−イル−インダゾールの調製
4−ブロモ−1H−インダゾール(1.50Kg、7.60mol)および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.96Kg、11.40mol)のDCM(2.40L)中スラリーに4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(11.60g、0.06mol)を20℃において窒素下で添加した。得られたスラリーを20〜29℃において110分間撹拌した(小さい発熱)。得られた溶液を飽和水性NaHCO(2.00L)により洗浄し、有機層を減圧下で蒸発させた。高温(70℃)ヘプタン(2.50L)を添加し、混合物を減圧下で蒸発させて結晶性固体を得た。高温(70℃)ヘプタン(7.00L)からの再結晶による精製を実施し、溶液を34℃にゆっくりと冷却しておいた。得られた固体を濾過により回収し、低温ヘプタンにより洗浄して4−ブロモ−1−テトラヒドロピラン−2−イル−インダゾール(1.87Kg、87%)を結晶性固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.54−1.66(2H,m),1.67−1.85(1H,m),1.94−2.09(2H,m),2.31−2.45(1H,m),3.70−3.81(1H,m),3.83−3.97(1H,m),5.88(1H,dd),7.32−7.39(1H,m),7.40−7.44(1H,m),7.79(1H,dt),8.09(1H,d)m/z:ES− [M−H] 282.
tert−ブチルN−[(1R)−1−メチル−2−(1−テトラヒドロピラン−2−イルインダゾール−4−イル)エチル]カルバメートの調製
4−ブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール(0.70Kg、2.49mol)のTHF(3.50L)中溶液を−70℃に10℃の低下分で徐々に冷却した。内部温度を−60℃未満に保持してヘキサン中2.5Mのブチルリチウム(1.10L、2.74mol)を70分間にわたり添加した。得られた混合物を−72℃において1時間撹拌した。内部温度が−58℃を超過しないことを確保してヘキサン中2.3Mのヘキシルリチウム(0.054L、0.12mol)を添加し、次いでtert−ブチル(R)−4−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシド(652g、2.74mol)のTHF(2.80L)中溶液を2時間にわたり添加した。得られた混合物を−60℃において16時間撹拌した。混合物を−10℃に1.5時間にわたりゆっくりと加温した。水(2.10L)を慎重に添加した。層を分離し、有機層を飽和ブライン(1.40L)により洗浄し、有機層を減圧下で濃縮して油状物を得た。IPA(1.50L)を添加し、混合物を減圧下で濃縮してtert−ブチル((2R)−1−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)カルバメート(1.27Kg、>100%)を褐色油状物として得た。これをさらに精製せずに用いた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.08(3H,dd),1.43(9H,s),1.63−1.69(1H,m),1.73−1.82(2H,m),2.07(1H,dd),2.17(1H,dd),2.53−2.64(1H,m),2.95(1H,s),3.21(1H,dt),3.70−3.80(1H,m),3.97−4.12(2H,m),4.33−4.49(1H,m),5.71(1H,ddd),6.96(1H,dd),7.31(1H,ddd),7.46(1H,d),8.13(1H,s).m/z:ES+ [M・+]359
(2R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン二塩酸塩の調製
30℃未満の内部温度を保持して12MのHCl(1.00L、12.0mol)をtert−ブチル((2R)−1−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)カルバメート(1.27Kg、1.76mol)のIPA(1.50L)中撹拌溶液に20分間にわたり添加した。得られた混合物を40℃に加熱し、40℃において16時間撹拌した。温度を55℃に増加させ、追加分の12MのHCl(0.20L、2.40mol)を添加し、撹拌を7時間継続した。MTBE(2.50L)を添加し、混合物を25℃において16時間撹拌しておいた。得られた固体を濾過により回収し、フィルターケーキをMTBE(2.00L)中10%のIPAにより洗浄した。得られた固体を減圧下で40℃において72時間乾燥させて(2R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン;二塩酸塩(0.39Kg、89%)をオフホワイト色固体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO,27℃)1.12(3H,d),2.96(1H,dd),3.39(1H,dd),3.45−3.55(1H,m),6.94(1H,d),7.28(1H,dd),7.43(1H,d),8.23(3H,s),8.28(1H,d).m/z:ES+ [M・+]175.
(2R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミンの調製
2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(0.73Kg、2.94mol)のMeCN(2.00L)中溶液を(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン二塩酸塩(0.77Kg、2.94mol)およびKCO(1.26Kg、9.13mol)のMeCN(8.00L)中撹拌混合物に25℃において窒素下で添加した。得られた混合物を60℃に加熱し、60℃において18時間撹拌した。MeCN(5.00L)を添加し、固体を濾過により除去した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた固体をEtOAc(10.00L)中で溶解させ、水(4.0L)および希釈飽和水性塩化ナトリウム(4.8L)により洗浄した。有機層を減圧下で濃縮して(2R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(0.73Kg、96%)を得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.12(3H,d),2.96(1H,dd),3.08(1H,dd),3.14−3.33(3H,m),6.98(1H,d),7.32(1H,dd),7.37−7.41(1H,m),8.13(1H,d),10.86(1H,s).m/z:ES+ [M+H] 257.
(6S,8R)−6−(5−ブロモ−2−ピリジル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,6,8,9−テトラヒドロピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
トリフルオロ酢酸(0.66L、8.66mol)を5−ブロモピコリンアルデヒド(0.55Kg、2.89mol)および(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(0.83Kg、2.89mol)のトルエン(7.30L)中撹拌混合物に21℃においてゆっくりと添加した。得られた溶液を80℃に加熱し、80℃において18時間撹拌した。温度を90℃に増加させ、加熱を4時間継続した。混合物を80℃に冷却しておき、追加分の5−ブロモピコリンアルデヒド(0.015Kg、0.081mol)を添加し、溶液を80℃において16時間撹拌した。混合物を21℃に冷却しておき、飽和水性NaHCO(6.60L)を20分間にわたり添加した。EtOAc(5.00L)を添加し、層を分離した。有機層を飽和水性NaHCO(3.30L)により洗浄し、減圧下で濃縮した。エタノールを添加し、混合物を減圧下で濃縮して粗製生成物をクリスピー状固体として得た。シス異性体を分取SFC(SuperSep 1(商標)カラム(CelluCoat(商標)10μmを充填)、50mmの直径、250mmの長さ)により取り出し、CO中28%のEtOH、30℃における450mL/分の流量における140barの移動相)により溶出させて(6S,8R)−6−(5−ブロモ−2−ピリジル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,6,8,9−テトラヒドロピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.94Kg、77%)を淡黄色固体として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.16(3H,d),2.89(1H,dd),2.99(1H,dq),3.25−3.34(2H,m),3.55(1H,td),5.10(1H,s),6.93(1H,d),7.22(1H,d),7.40(1H,d),7.75(1H,dd),8.05(1H,d),8.56(1H,dd),10.24(1H,s).m/z:ES+ [M+H] 427.
実施例17への代替経路#2:
N−[1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル]−6−[(6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,6,8,9−テトラヒドロピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル]ピリジン−3−アミンの調製
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(6.31g、37.98mmol)を(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(15.47g、34.92mmol)の1,4−ジオキサン(175mL)中溶液に添加した。得られた溶液を真空下で5分間脱気し、次いで窒素(×2)により再充填した。ナトリウムtert−ブトキシド(13.43g、139.69mmol)を添加し、次いでBrettPhos第三世代プレ触媒(0.95g、1.05mmol)を添加した。得られた混合物を55℃において18時間加熱した。混合物をEtOAcおよび水中に注いだ。飽和ブラインを添加し、層を分離した。有機層を飽和水性塩化ナトリウム(×3)により洗浄し、合わせた水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、酢酸エチル中0〜50%のメタノールの溶出勾配で精製した。所望の生成物を含有する分画を合わせ、減圧下で濃縮し、次いでフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜40%のEtOAcの溶出勾配で再精製して赤橙色固体を生じさせた。この固体をDCM中10%のMeOH中で溶解させ、濾過し、フィルターケーキをDCMにより洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮してN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(15.28g、92%)を薄橙色泡状物固体として得た。トランスおよびシス異性体を分取SFC((S,S)Whelk−O1カラム、30mmの直径、250mmの長さ)により分離し、CO中30%の(MeOH中0.2%のNHOH)、40℃における20mL/分の流量における100barの移動相)により溶出させた。トランス異性体を含有する分画を減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、EtOAc中0〜30%のMeOHの溶出勾配でさらに精製した。所望の生成物を含有する分画を減圧下で濃縮し、次いでMeCN(×2)から濃縮してN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(10.76g、74%)を淡黄色泡状物/固体として得た。H NMR(600MHz,DMSO−d,27℃)1.07(3H d)1.63(2H,dquin),2.45(2H,t),2.72(2H,br t),2.83(1H,br dd),2.91−3.00(1H,m),3.06(1H,br dd)3.42−3.55(2H,m),3.58−3.65(2H,m),3.92(1H,dquin)4.43(2H,dt)4.92(1H,s),6.22(1H,d),6.79(1H,d)6.82(1H,dd),6.96(1H,d),7.21(1H,d),7.73(1H,d),8.04(1H,s),12.96(1H,s).m/z:ES+(M+H)+ 477.
シス異性体を含有するSFCからの分画を減圧下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、EtOAc中0〜30%のMeOHの溶出勾配でさらに精製した。所望の生成物を含有する分画を減圧下で濃縮し、得られた残留物を濾過してN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6R,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(1.13g、8%)を薄黄色泡状物固体として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.28(3H,d),1.55−1.75(2H,m),2.42−2.49(2H,m),2.76(2H,br t),2.80−2.92(1H,m),3.07−3.18(1H,m),3.18−3.28(1H,m),3.38−3.54(2H,m),3.59−3.70(2H,m),3.95(1H,sxt),4.45(2H,dt),5.11(1H,s),6.21(1H,d),6.72(1H,d),6.82(1H,dd),7.02(1H,d),7.19(1H,d),7.78(1H,d),8.06(1H,s),12.94(1H,s).m/z:ES+(M+H)+ 477.
出発材料(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンを調製するために使用された手順を以下に記載する。
2,2,2−トリフルオロ−N−[(1R)−2−(1H−インダゾール−4−イル)−1−メチル−エチル]アセトアミドの調製
TEA(26.0mL、186.5mmol)を、(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン二塩酸塩(15.29g、61.61mmol)およびエチル2,2,2−トリフルオロアセテート(8.09mL、67.8mmol)のMeOH(150mL)中撹拌スラリーにシリンジを介して室温において添加した。得られた溶液を室温において18時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。次いで、得られた固体をDCM(40mL)中で溶解させ、残留トリエチルアミン塩酸塩をEtO(300mL)の添加により沈殿させた。スラリーを5分間撹拌し、次いで濾過し、濾液を減圧下で濃縮して固体を得た。固体をEtOAcおよび飽和水性塩化ナトリウム中で溶解させた。層を分離し、有機層を飽和飽和水性塩化ナトリウムにより洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して(R)−N−(1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(16.51g、99%)をオフホワイト色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.19(3H,d),3.03(1H,dd),3.13(1H,dd),4.13−4.30(1H,m),6.89(1H,d),7.25(1H,dd),7.38(1H,d),8.18(1H,t),9.35(1H,br d),13.01(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 272.
(2R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミンの調製
THF中1MのボランTHF錯体(365mL、365.0mmol)を、(R)−N−(1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(16.5g、60.8mmol)のTHF(100mL)中撹拌溶液にカニューラを介して室温において急速滴加した(ガス発生;添加過程中に小さい発熱が観察された)。次いで、反応物を60℃において15.5時間加熱し、次いで室温に冷却しておいた。反応物を周囲温度の水浴中に配置し、MeOH(80mL)をゆっくりと滴加した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をMeOH(80mL)中で溶解させ、減圧下で濃縮した。得られた残留物をMeOH(250mL)中で溶解させ、周囲温度の水浴中に配置した。10%のパラジウム炭素(6.47g、6.08mmol)のMeOH(90mL)中スラリーを添加し、フラスコをMeOH(10mL)によりリンスして流した(いくらかのガス発生が留意された)。混合物を室温において約3分間撹拌し、次いで65℃において2時間加熱した。室温に冷却した後、混合物をceliteに通して濾過し、減圧下で濃縮した。淡黄色残留物をDCM中で溶解させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中10〜60%のEtOAcの溶出勾配で精製した。所望の生成物を含有する分画を減圧下で濃縮して(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(14.21g、86%)を淡黄色油状物として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)0.91(3H,d),2.17−2.30(1H,m),2.71(1H,dd),2.98−3.17(2H,m),3.22−3.38(2H,m),6.89(1H,d),7.24(1H,dd),7.35(1H,d),8.12(1H,t),12.97(1H,br s).m/z:ES+ [M+H]+ 258.
(6S,8R)−6−(5−ブロモ−2−ピリジル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,6,8,9−テトラヒドロピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
5−ブロモピコリンアルデヒド(9.80g、52.7mmol)を(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(14.05g、51.66mmol)のトルエン(246mL)中撹拌溶液に窒素下で添加した。次いで、トリフルオロ酢酸(12.30mL)を添加し、反応物を90℃において4.5時間加熱した。混合物を室温に冷却しておき、EtOAc(200mL)を添加した。混合物を5℃に冷却し、飽和水性NaHCOをゆっくりと添加することにより混合物を塩基性化した。得られた層を分離し、水層をEtOAc(2×80mL)により抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性NaHCO、飽和水性塩化ナトリウムにより洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中5〜60%のEtOAcの溶出勾配で精製した。所望の生成物を含有する分画を減圧下で濃縮し、次いで真空中で50℃において3時間乾燥させて(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(19.29g、88%)を淡橙色固体として生じさせた。1H NMR分析により10:1のトランス/シス異性体が明らかになった。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.10(3H,d),2.83−2.94(1H,m),2.95−3.14(2H,m),3.34−3.47(1H,m),3.49−3.72(1H,m),5.10(1H,s),6.88(1H,d),7.25(1H,d),7.33(1H,d),7.99(1H,dd),8.06(1H,d),8.56(1H,d),13.00(1H,s)m/z:ES+ [M+H]+ 425.
実施例17の合成において使用された中間体への代替経路:
N−[(1R)−2−(3−アミノ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−エチル]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミドの調製
(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリン(0.51g、3.13mmol)、DIPEA(0.55mL、3.13mmol)およびエチル2,2,2−トリフルオロアセテート(0.47mL、3.91mmol)のMeOH(9.5mL)中溶液を室温において窒素下で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。DCMおよび水を添加し、層を分離した。水層をDCM(3×50mL)により抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過した。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜100%のEtOAcの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させてN−[(1R)−2−(3−アミノ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−エチル]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(680mg、83%)を生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.06−1.14(m,3H),2.01(s,3H),2.54−2.71(m,1H),2.72−2.84(m,1H),4.04−4.12(m,1H),4.60−4.77(m,2H),6.24−6.37(m,1H),6.43−6.52(m,1H),6.72−6.84(m,1H),9.19−9.32(m,1H).m/z:ES+ [M+H] 261.
2−メチル−3−[(2R)−2−(2,2,2−トリフルオロエチルアミノ)プロピル]アニリンの調製
THF中のTHF中1.0Mのボラン(19.4mL、19.37mmol)を(R)−N−(1−(3−アミノ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(840mg、3.23mmol)のTHF(10mL)中撹拌溶液に添加した。反応混合物を65℃において窒素下で6時間加熱した。混合物を室温に冷却しておき、MeOHを慎重に添加した。得られた混合物を室温において30分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残留物をMeOH中で溶解させ、65℃に6時間加熱した。混合物を室温に冷却しておき、次いで減圧下で濃縮して粗製生成物を得、それをフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜100%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて2−メチル−3−[(2R)−2−(2,2,2−トリフルオロエチルアミノ)プロピル]アニリン(665mg、84%)を生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)0.89(s,3H),1.98(s,3H),2.08−2.22(m,1H),2.25−2.42(m,1H),2.69−2.87(m,2H),3.15−3.29(m,2H),4.61−4.75(m,2H),6.30−6.40(m,1H),6.43−6.54(m,1H),6.71−6.83(m,1H).m/z:ES+ [M+H] 247.
(2R)−1−(3−ブロモ−2−メチル−フェニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミンの調製
DIPEA(2.99mL、17.10mmol)を1,4−ジオキサン(25mL)中の(R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)プロパン−2−アミン(1.30g、5.70mmol)および2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(DCM中0.23M、29.7mL、6.84mmol)に室温において窒素下で添加した。得られた混合物を85℃において16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を減圧下で濃縮して(R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(0.56g、32%)を油状物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)0.91(3H,d),2.26(1H,q),2.34(3H,s),2.78−2.86(1H,m),2.89(1H,dd),3.19−3.28(2H,m),7.01−7.06(1H,m),7.15(1H,dd),7.43(1H,dd).m/z:ES+ [M+H]+ 310/312.
2−メチル−3−[(2R)−2−(2,2,2−トリフルオロエチルアミノ)プロピル]アニリンの調製
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.050g、0.05mmol)および(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン(0.067g、0.11mmol)を(R)−1−(3−ブロモ−2−メチルフェニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(0.56g、1.81mmol)、ベンゾフェノンイミン(0.33mL、1.99mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(0.26g、2.71mmol)の脱気トルエン(7mL)中懸濁液に添加し、反応物を90℃に16時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDCM(50mL)中で溶解させ、水(50mL)により洗浄した。水性物をDCM(25mL)により抽出し、合わせた有機物を約25mLに濃縮した。2MのHCl溶液(50mL)を添加し、二相混合物を30分間激しく撹拌した。層を分離し、水層をDCMにより洗浄した。水相を2Mの水性NaOHの添加により塩基性化した。得られた混合物をDCM(2×100mL)により抽出し、合わせた有機抽出物を減圧下で濃縮して(R)−2−メチル−3−(2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)アニリン(0.31g、70%)を油状物として得た。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)0.90(3H,d),1.98(3H,s),2.12−2.18(1H,m),2.30−2.36(1H,m),2.74−2.82(2H,m),3.17−3.29(2H,m),4.69(2H,s),6.35(1H,dd),6.48(1H,dd),6.78(1H,t).ES+ [M+H]+ 247.
(1S,3R)−1−(5−ブロモ−2−ピリジル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−6−アミンの調製
トリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウム(III)塩(0.17g、0.27mmol)を(R)−2−メチル−3−(2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)アニリン(1.35g、5.49mmol)、5−ブロモピコリンアルデヒド(1.02g、5.49mmol)および水(0.49mL、27.43mmol)のMeCN(21.5mL)中撹拌溶液に添加した。得られた溶液を80℃において1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲル上にドライロードし、フラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中10〜30%のEtOAcの溶出勾配で精製した。所望の生成物を含有する分画を濃縮乾固させて(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(2.22g、98%)を帯黄色ガム状物として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)0.88(3H,d),1.91(3H,s),2.37−2.46(1H,m),2.60−2.76(1H,m),2.76−3.00(1H,m),3.15−3.28(1H,m),3.34−3.63(1H,m),4.65(2H,s),4.85(1H,s),6.19−6.52(2H,m),7.10−7.31(1H,m),7.97(1H,dd),8.62(1H,d).m/z:ES+ [M+H] 414.
(6S,8R)−6−(5−ブロモ−2−ピリジル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,6,8,9−テトラヒドロピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
プロピオン酸(14.0mL)中の(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(2.21g、5.33mmol)を−20℃に冷却した。浴温を−20℃〜−15℃に保持して亜硝酸ナトリウム(0.40g、5.86mmol)の水(2.8mL)中溶液を5分間にわたり滴加した。得られた混合物を−20℃において45分間撹拌した。−15℃に冷却したトルエン(80mL)を反応物中に注ぎ、反応物を15分間撹拌した。炭酸ナトリウム(12.0g、113mmol)の水(125mL)中溶液をゆっくりと添加し、混合物を室温に加温しておいた。EtOAc(100mL)を添加し、層を分離した。水層をCHCl/IPA(3:1)(100mL)により抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗製生成物を得、それをフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中15〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(1.63g、72%)を褐色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.10(3H,d),2.83−2.96(1H,m),2.96−3.14(2H,m),3.35−3.48(1H,m),3.49−3.73(1H,m),5.11(1H,s),6.87(1H,d),7.27(1H,d),7.35(1H,d),7.99(1H,dd),8.09(1H,s),8.53−8.63(1H,m),12.96(1H,s).m/z:ES+ [M+H] 425.
tert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメートの調製
tert−ブチルアゼチジン−3−イルカルバメート(10.00g、58.06mmol)、1−フルオロ−3−ヨードプロパン(11.13g、59.22mmol)および炭酸カリウム(16.05g、116.13mmol)のMeCN(200mL)中懸濁液を室温において2日間撹拌した。固体を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を水により処理し、DCMにより抽出した。合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮してtert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメート(13.40g、99%)を淡黄色固体として得た。HNMR(300MHz,CDCl,27℃)1.45(9H,s),1.61−1.92(2H,m),2.51−2.67(2H,m),2.85(2H,br s),3.57−3.72(2H,m),4.30(1H,br d),4.36−4.63(2H,m),4.89(1H,br d).
tert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメートの代替調製
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(2.31mL、13.75mmol)、次いで2,6−ジメチルピリジン(1.74mL、15.00mmol)を3−フルオロプロパン−1−オール(0.94mL、12.5mmol)のDCM(47mL)中溶液に0℃において添加し、反応物を0℃において1時間撹拌した。反応混合物を1NのHClにより洗浄し、次いで有機層を乾燥させ、慎重に蒸発させた。次いで残留物を、tert−ブチルアゼチジン−3−イルカルバメート(1.94g、11.25mmol)およびDIPEA(3.24ml、18.75mmol)のジオキサン/DCM(1:1、40mL)中懸濁液を含有する別個のフラスコに添加し、反応物を室温において撹拌した(トリフレートの添加時に発熱)。反応混合物をDCMにより希釈し、NHCl溶液により洗浄した。有機層を乾燥させ、減圧下で蒸発させて粗製生成物を得た。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜10%の1MのNH/MeOHの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させてtert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメート(2.82g、97%)を薄紫色油状物として生じさせた。HNMRは、上記のものである。
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンの調製
トリフルオロ酢酸(39.8mL、517mmol)を30分間にわたり、水浴中に浸漬させたtert−ブチル(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)カルバメート(20.0g、86mmol)のDCM(67.8mL)中溶液に滴加した。18時間後、反応物を橙色油状物に減圧下で濃縮した。この油状物をDCM中10%のメタノール(125mL)中で溶解させ、炭酸カリウム(71.4g、517mmol)を激しく撹拌しながら添加した。15分後、別の30gの炭酸カリウムを添加した。撹拌は、緩慢になり、Celiteを添加した(約15g)。撹拌をさらに15分間継続し、混合物をDCM中10%のメタノール洗浄液により濾過した。濾液をロータリーエバポレーター(圧力:100mbar、水浴温度:30℃)上において減圧下で濃縮し、得られた橙色油状物をフラッシュシリカクロマトグラフィー(λ検出=210nm)により、DCM中0〜15%の(メタノール中2Mのアンモニア)の溶出勾配で精製してNMR積分に基づく28wt%のメタノールにより汚染された1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(12.8g)を黄色油状物として生じさせた。この材料は、直接使用し、後の使用のために冷凍庫中で貯蔵し、または以下の実施例に従って真空蒸留によりさらに精製することができた:薄黄色油状物としての1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(14.8g)を、水冷ジャケットを有するショートパス蒸留装置を使用して真空(真空ポンプ)条件下で蒸留した。アミンを含有するフラスコを油浴中に浸漬させ、浴温を30分間の時間にわたり140℃に徐々に増加させた。蒸留を110〜135℃の浴温および約70℃の頭部温度で行って1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(12.4g、84%)を澄明無色油状物として生じさせた。この油状物を使用前に冷凍庫中で貯蔵した。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.52−1.70(2H,m),1.75(2H,br s),2.38(2H,t),2.43−2.48(2H,m),3.27−3.39(1H,m),3.42−3.48(2H,m),4.43(2H,dt).m/z:ES+ [M+H]+ 133.
実施例17A
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン形態A(無水形態)の調製
方法1
4.0mgの非晶質N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを100ulのEtOAc中で溶解させて澄明溶液を形成した。約200ulのヘプタンをその溶液にゆっくりと添加し、混濁懸濁液を形成した。スラリーを周囲条件において3日間撹拌した。形態Aの結晶性材料を得た。
方法2
1.60gの非晶質N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを15mlのアセトン/H2O(10:1)混合物中で懸濁させた。スラリーを形成し、次いでゲルを形成した。10mgのN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン形態Aシードを2時間後に添加し、懸濁液を周囲温度において1日間撹拌すると直ちにゲルが固体ケーキになった。壁部および底部上の固体ケーキを手作業により溶液中に取り出し、1時間の撹拌後に均一スラリーを得た。固体を濾過により回収し、5.0mlのアセトン/H2O(1:10)により2回洗浄し、次いでH2Oにより数回洗浄した。真空中で4時間乾燥させた後に1.45gの白色粉末を形態Aとして得た(90%の収率)
方法3
501mgの非晶質材料のN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを1.0mlのEtOAc中で溶解させて褐色溶液を形成した。溶液に1.0mlのヘプタンをゆっくりと添加した。添加終了時、固体が形成し始めたが、次いで溶解した。2〜5mgのN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン−形態Aを澄明褐色溶液に添加すると直ちに固体が沈殿し始めた。懸濁液を周囲温度において1日間撹拌した。固体を濾過により回収し、空気中で乾燥させた。345mgのオフホワイト色粉末を形態Aとして得た(収率:約69%)。
方法2からの形態AをXRPDにより分析し、結果を以下に集計し(表1)、図1に示す。
形態Aを熱技術により分析した。DSC分析は、形態Aが132℃における開始および137℃におけるピークで融点を有することを示した。TGAは、形態Aが約25℃から約100℃への加熱時に約0.2%の質量損失を示すことを示した。形態Aの代表的なDSC/TGAサーモグラムを図2に示す。
実施例17B
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン形態B(TBME溶媒和物)の調製
100mgのN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(非晶質材料)を1.0mlのTBME中で部分的に溶解させた。懸濁液を周囲条件下で撹拌すると直ちに、より多くの固体が懸濁液中で沈殿した。スラリーを2時間撹拌した。スラリーをXRPD特徴付けのための試料ホルダー中に直接マウントした場合、N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン−形態Bが同定された。固体を濾過し、周囲条件において乾燥させた後、形態Bは、形態Cに変換した。
形態BをXRPDにより分析し、結果を以下に集計し(表2)、図3に示す。
実施例17C
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン形態C(TBME溶媒和物)の調製
200mgのN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの非晶質材料を1mlのTBME中でほぼ溶解させた。懸濁液を周囲条件下で撹拌すると直ちに、より多くの固体が10分後に沈殿した。スラリーを2時間撹拌し、次いで周囲条件下で蒸発させた。得られた固体を周囲条件下で乾燥させた後に形態Cを得た。
形態CをXRPDにより分析し、結果を以下に集計し(表3)、図4に示す。
形態Cを熱技術により分析した。DSC分析は、形態Cが75℃における開始および84℃におけるピークでの脱溶媒和の吸熱イベントを有することを示した。TGAは、形態Cが約25℃から約150℃への加熱時に約7.1%の質量損失を示すことを示した。形態Cの代表的なDSC/TGAサーモグラムを図5に示す。
実施例17D
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン形態D(CPME溶媒和物)の調製
150mgのN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの非晶質材料を2.0mlのCPME(シクロペンチルメチルエーテル)中で撹拌した。1日間撹拌した後、固体を濾過により単離し、空気中で乾燥させた。約50mgの形態Dの白色粉末を得た。
形態DをXRPDにより分析し、結果を以下に集計し(表4)、図6に示す。
形態Dを熱技術により分析した。DSC分析は、形態Dが76℃における開始および81℃におけるピークでの脱溶媒和の吸熱イベントと、それに続く128℃における開始および133℃におけるピークでの別の吸熱イベントとを有することを示した。TGAは、形態Dが約25℃から約150℃への加熱時に約6.8%の質量損失を示すことを示した。形態Dの代表的なDSC/TGAサーモグラムを図7に示す。
実施例17E
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン形態E(無水形態)の調製
方法1
100mgの非晶質N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを2.0mlのヘプタン中に添加してスラリーを形成した。0.40mlのEtOAcを添加した。2時間撹拌した後、追加の0.10mlのEtOAcをスラリーに添加し、スラリーを周囲条件下で18時間撹拌すると直ちに、新たな結晶性形態の形態EがXRPDにより同定された。固体を単離し、周囲条件において乾燥させた後、75mgの形態Eの白色固体を得た(収率:75%)。
方法2
1.002gの非晶質N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを5.0mlのEtOAc中で溶解させて澄明薄褐色溶液を得た。5.0mlのヘプタンを添加し、溶液は、澄明のままであった。10mgのN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン−形態Eシードを添加し、懸濁液を周囲温度において撹拌した。固体は、周囲条件下で沈殿し始め、湿潤ケーキを1時間後に形成した。5.0mlのEtOAcをスラリーにゆっくりと添加し、得られたスラリーを周囲温度において1時間撹拌した。別の10mlのヘプタンを追加し、より多くの固体が沈殿し始めた。周囲条件下で2時間撹拌した後、スラリーを60℃に加熱し、60℃において2時間撹拌した。スラリーを周囲温度に冷却し、18時間撹拌した。形態Eのオフホワイト色固体を濾過により単離し、1:4のEtOAc/ヘプタン混合溶媒により3回洗浄した。0.875gの淡白色粉末を風乾後に回収した(収率:87%)。
方法1からの形態EをXRPDにより分析し、結果を以下に集計し(表5)、図8に示す。
形態Eを熱技術により分析した。DSC分析は、形態Eが126℃における開始および133℃におけるピークでの融点を有することを示した。TGAは、形態Eが約25℃から約100℃への加熱時に約0.8%の質量損失を示すことを示した。形態Eの代表的なDSC/TGAサーモグラムを図9に示す。
実施例17F
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン形態F(ヘプタン溶媒和物)の調製
20mgの非晶質N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを200ulのアセトン中で溶解させた。1.0mlのヘプタンを溶液にゆっくりと添加した。溶液は、混濁し始め、次いでスラリーを形成した。1.0mlのヘプタンを添加した後にスラリーを周囲温度において撹拌した。針様粒子がスラリー中で観察された。スラリーを60℃に加熱し、2時間撹拌し、次いで周囲温度に冷却した。針粒子を形成した。
得られた形態FのスラリーをXRPDにより分析し、結果を図10に示す。形態Fの結晶化度は、XRPD特徴付け中に減少しており、XRPDの2回目の稼働は、試料ホルダー中での乾燥後に非晶質材料が得られたことを示した。
実施例17F
N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン形態G(メチルペンタノン溶媒和物)の調製
100mgの非晶質N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンを200ulのメチルペンタノン中で懸濁させ、2−5mgのN−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン−形態Aを添加すると直ちに、周囲条件下で10分間撹拌した後にケーキを形成した。200ulのメチルペンタノンを添加し、スラリーを形成した。スラリーを周囲条件において18時間撹拌した。XRPDは、結晶性形態N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン−形態Gが形成されたことを示した。形態Gは、単離および周囲条件下での乾燥後に部分非晶質材料に変換した。
形態GをXRPDにより分析し、結果を以下に集計し(表6)、図10に示す。
実施例18
5−フルオロ−6−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン
[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネートメタンスルホネート(Brett Phos G3)(48.6mg、0.05mmol)を1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(95mg、0.72mmol)、(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(155mg、0.36mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(206mg、2.15mmol)の1,4−ジオキサン(3mL)中脱気溶液に窒素下で添加した。得られた溶液を90℃において2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)により希釈し、水(50mL)および飽和水性塩化ナトリウム(50mL)により連続的に洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて粗製生成物を生じさせ、それを分取HPLC(Waters XBridge Prep C18 OBDカラム、5μのシリカ、50mmの直径、100mmの長さ)により、溶出剤としての水(0.1%のNHを含有)およびMeCNの漸減極性混合物を使用して精製した。所望の化合物を含有する分画を蒸発乾固させて5−フルオロ−6−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン(39.0mg、22%)を白色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.48−0.61(2H,m),0.92−1.09(2H,m),1.13(3H,d),1.68−1.83(2H,m),2.56−2.62(2H,m),2.67(1H,dd),2.86(1H,dd),2.90−2.95(2H,m),3.17(1H,dd),3.27(1H,dd),3.70(2H,q),3.87(1H,td),4.04(1H,q),4.21(1H,d),4.43(1H,t),4.53(1H,t),5.39(1H,s),6.50(1H,dd),6.79(1H,d),7.12(1H,d),7.68(1H,d),8.03(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 485.
5−フルオロ−6−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミンは、以下のとおり調製した。
1−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−N−((1S,3R)−1−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メタンイミンの調製
5−ブロモ−3−フルオロピコリンアルデヒド(1.09g、5.33mmol)を酢酸(12mL)中の(R)−3−(2−(((1−フルオロシクロプロピル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(630mg、2.67mmol)および水(0.240mL、13.33mmol)に添加した。得られた溶液を70℃において2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(50mL)により希釈し、飽和水性NaHCO(50mL)により連続的に洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて1−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−N−((1S,3R)−1−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メタンイミンを粗製生成物(1.53g、2.51mmol)として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+607.
(1S,3R)−1−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.174g、2.51mmol)をMeOH(12mL)中の1−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−N−((1S,3R)−1−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メタンイミン(1.53g、2.51mmol)および酢酸カリウム(0.62g、6.27mmol)に添加した。得られた溶液を20℃において5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、DCM(75mL)により希釈し、NaOH(2M、75mL)および飽和水性塩化ナトリウム(50mL)により連続的に洗浄した。有機層をMgSOにより乾燥させ、濾過し、蒸発させて粗製生成物を生じさせ、それをフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜20%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて(1S,3R)−1−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.672g、63%)を無色ガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.45−0.61(2H,m),0.92−1.06(2H,m),1.07(3H,d),2.07(3H,s),2.51(1H,dd),2.59(1H,dd),2.85(1H,dd),3.13(1H,dd),3.52(2H,s),3.64−3.75(1H,m),5.35(1H,s),6.48(2H,s),7.52(1H,dd),8.36(1H,dd);m/z:ES+ [M+H]+ 422/424.
(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
プロピオン酸(6.63mL)中の(1S,3R)−1−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.672g、1.59mmol)を−17℃(ドライアイス/アセトン)に冷却した。水(1.33mL)中の亜硝酸ナトリウム(0.110g、1.59mmol)を滴加し、反応混合物を−17℃において30分間撹拌した。反応混合物を氷冷トルエン(30mL)により希釈し、0℃において15分間撹拌し、次いで室温において45分間撹拌した。反応混合物を水(2×25mL)により洗浄し、合わせた水相をEtOAc(25mL)により洗浄し、合わせた有機物を飽和水性塩化ナトリウム(50mL)により洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、濾液を橙褐色油状物に蒸発させた。粗製材料をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.310g、45%)を橙色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.50−0.59(2H,m),1.03(2H,dd),1.13(3H,d),2.72(1H,dd),2.91(1H,dd),3.16(1H,dd),3.27(1H,dd),3.77−3.90(1H,m),5.50(1H,s),6.80(1H,d),7.20(1H,dd),7.56(1H,dd),8.07(1H,d),8.36(1H,dd);m/z:ES+ [M+H]+ 433.
実施例19
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンの調製
DMF(2mL)およびDIPEA(0.074mL、0.42mmol)を、N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミン(75mg、0.17mmol)を入れたフラスコに連続的に添加した。次いで、DMF(0.1mL)中の1−フルオロ−3−ヨードプロパン(31.9mg、0.17mmol)を添加し、撹拌を2時間継続した。反応を停止し、飽和水性塩化ナトリウムにより希釈し、化合物をEtOAC(×3)により抽出した。合わせた抽出物を水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して薄膜を生じさせた。この材料をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより精製し、DCM中2〜10%の(1%の水酸化アンモニウムを含有するメタノール)により溶出させてN−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(43mg、51%)を生じさせた。H NMR(400MHz,DMSO−d,27℃)1.00(3H,d),1.45−1.70(5H,m),2.44(2H,t),2.55−2.66(1H,m),2.66−2.72(2H,m),2.79(1H,dd),2.87−3.01(1H,m),3.10(1H,br dd),3.38−3.53(1H,m),3.56−3.67(2H,m),3.77(3H,s),3.85−3.97(1H,m),4.43(2H,dt),5.21(1H,s),5.88(1H,dd),6.00(1H,d),6.16(1H,d),6.35(1H,d),6.64(1H,d),7.17(1H,d),8.02(1H,s),12.92(1H,d).m/z:(ES+),[M+H]+=502.
出発材料N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミンは、以下の手順に従って調製した。
2,2−ジフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネートの調製
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.29ml、19.5mmol)を2,2−ジフルオロプロパン−1−オール(1.7g、18mmol)のDCM(40mL)中溶液に−10℃(塩/氷浴)において滴加した。次いで、2,6−ジメチルピリジン(2.5mL、21mmol)を添加し、反応物をこれらの条件下で1時間撹拌した。次いで、反応物を水(×2)により洗浄し、有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して(真空、約200mbar)2,2−ジフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネート(2.1g、52%)を赤色油状物として生じさせた。H NMR(400MHz,クロロホルム−d,27℃)4.48(2H,t),1.73(3H,t).
(R)−3−(2−((2,2−ジフルオロプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリンの調製
2,2−ジフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネート(1.68g、7.37mmol)を(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリン(1.1g、6.7mmol)およびDIPEA(1.52ml、8.71mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)中撹拌溶液に添加した。反応物を65℃において3時間加熱してから室温に冷却し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残留物をEtOAc(30mL)中で溶解させ、飽和水性NaHCOにより洗浄した。水層をEtOAc(20mL)により抽出し、合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた赤色油状物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中30〜90%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(R)−3−(2−((2,2−ジフルオロプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(1.02g、63%)をガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)0.90(3H,d),1.55(3H,t),1.75(1H,br s),1.97(3H,s),2.29−2.38(1H,m),2.69−2.76(2H,m),2.86(2H,br t),4.69(2H,s),6.34(1H,d),6.47(1H,d),6.77(1H,t).m/z:(ES+),[M+H]+=439.
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
4−ブロモ−2−メトキシベンズアルデヒド(1.07g、4.95mmol)を(R)−3−(2−((2,2−ジフルオロプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(0.600g、2.48mmol)のAcOH(12mL)および水(0.223g、12.4mmol)中溶液に添加し、反応物を80℃において18時間加熱した。冷却後、揮発物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をEtOAc中で溶解させた。溶液を飽和水性NaHCOにより洗浄することにより中和した。有機層を水性HCl(1N)と合わせ、二相混合物を室温において30分間撹拌した。次いで、層を分離し、有機層を水性HCl(1N)により洗浄した。合わせた水層をEtOAcにより抽出し、次いで固体KCOの添加により塩基性化した。次いで、有機層をEtOAc(×2)により抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中10〜60%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.576g、53%)をガム状物として生じさせた。H NMR(400MHz,DMSO−d,27℃)0.95(3H,d),1.54(3H,t),1.93(3H,s),2.27−2.43(2H,m),2.57−2.74(1H,m),2.76−2.98(1H,m),3.19−3.26(1H,m),3.84(3H,s),4.63(2H,s),5.12(1H,s),6.26(1H,d),6.38(1H,d),6.58(1H,d),6.94(1H,dd),7.16(1H,d).m/z:(ES+),[M+H]+=439.
N−((1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)アセトアミド(0.081g、7%)もガム状物として単離した。
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
亜硝酸ナトリウム(0.049g、0.72mmol)を水(0.750mL)中溶液として、(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−2−(2,2−ジフルオロプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.30g、0.68mmol)のプロピオン酸(2.5mL)中冷却溶液に−15℃において滴加し、反応物をこれらの条件下で1時間撹拌した。氷冷EtOAc(10mL)を添加し、次いで飽和水性NaHCO(10mL)を分けて添加した。層を分離し、有機層を飽和水性NaHCOにより洗浄した。合わせた水層をEtOAcにより抽出し、全ての有機層を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中20〜70%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.23g、75%)をガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)1.01(3H,d),1.53(3H,t),2.84(1H,dd),2.96−3.09(1H,m),3.14(1H,br dd),3.36−3.48(1H,m),3.89(3H,s),5.32(1H,s),6.64(2H,app t),6.94(1H,dd),7.16−7.27(2H,m),8.06(1H,s),12.99(1H,br s).1HはDMSOにより隠蔽.m/z:(ES+),[M+H]+=450.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
DCM(7mL)を、(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.3g、0.67mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.025g、0.13mmol)を入れたフラスコに添加した。3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.084g、1.0mmol)を添加し、反応物を室温において18時間撹拌した。反応物を飽和水性炭酸水素ナトリウムにより洗浄し、有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中5〜40%の酢酸エチルにより溶出させて(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(175mg、49%)をガム状物として生じさせた。H NMR(400MHz,クロロホルム−d,27℃)0.99−1.13(3H,br s),1.48−1.88(6H,m),2.01−2.08(1H,m),2.08−2.18(1H,m),2.48−2.70(2H,m),2.82(1H,dt),2.88−3.04(1H,m),3.20(1H,br d),3.55−3.67(1H,m),3.63−3.73(1H,m),3.88(3H,s),3.94−3.98(1H,m),5.42(1H,br s),5.63(1H,dt),6.64(1H,dd),6.73(1H,dd),6.86(1H,dd),7.03(1H,t),7.25−7.29(1H,m),7.98(1H,d).m/z:(ES+),[M+H]+=534.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(68mg、19%)もガム状物として単離した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d,27℃)1.02−1.07(3H,m),1.42−1.53(3H,m),1.59−1.81(3H,m),2.03−2.09(1H,m),2.18−2.25(2H,m),2.59(1H,qd),2.69(1H,dd),2.86−2.98(1H,m),3.02−3.14(1H,m),3.46−3.57(1H,m),3.72−3.82(1H,m),3.87−3.90(3H,m),4.11−4.16(1H,m),5.31(1H,s),5.61−5.68(1H,m),6.60(1H,dd),6.72(1H,dd),6.88(1H,dt),7.01−7.05(1H,m),7.36(1H,d),8.09(1H,s).m/z:(ES+),[M+H]+=534.
tert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
ジオキサン(3.5mL)を、CsCO(213mg、0.65mmol)、tert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(85mg、0.49mmol)および(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(175mg、0.33mmol)を入れたフラスコに添加した。反応フラスコを排気し、窒素(×3)により再充填した。BrettPhos第三世代プレ触媒(30mg、0.03mmol)を添加し、フラスコを再度排気し、窒素(×3)により再充填した。反応物を100℃において4時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製ガム状物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中15〜70%の酢酸エチルにより溶出させてtert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(152mg、74%)を薄膜として生じさせた。H NMR(400MHz,クロロホルム−d,27℃)1.05(3H,d),1.42(9H,s),1.44−1.57(3H,m),1.57−1.63(1H,m),1.66−1.77(2H,m),2.04−2.08(1H,m),2.09−2.18(1H,m),2.47−2.69(2H,m),2.79(1H,dt),2.84−2.99(1H,m),3.16(1H,br dd),3.48−3.61(1H,m),3.69(3H,dt),3.83(3H,s),3.94−4.04(2H,m),4.15(1H,br s),4.20−4.29(2H,m),5.32(1H,s),5.63(1H,dt),5.86(1H,dd),6.07(1H,t),6.55(1H,dd),6.78(1H,dd),7.20−7.23(1H,m),7.98(1H,d).m/z:(ES+),[M+H]+=626.
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミンの調製
メタノール(1mL)、次いでジオキサン中のHCl(4M;1mL、4mmol)を、tert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(140mg、0.22mmol)を入れたフラスコに連続的に添加した。2時間後、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物を、メタノールにより前処理したSCX−2カートリッジを使用して精製した。化合物を最初にメタノールにより、次いでメタノール中のアンモニア(3N)により溶出させた。生成物分画を減圧下で濃縮してN−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミン(91mg、92%)をガム状物として生じさせた。生成物をさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。H NMR(400MHz,DMSO−d,27℃)1.00(3H,d),1.52(3H,t),2.55−2.59(1H,m),2.78(1H,dd),2.85−2.99(1H,m),3.09(1H,dd),3.39−3.50(1H,m),3.55−3.66(2H,m),3.77(3H,s),4.03−4.14(1H,m),5.21(1H,s),5.85(1H,dd),6.05(1H,br d),6.14(1H,d),6.34(1H,d),6.63(1H,d),7.17(1H,d),8.02(1H,s),12.93(1H,br s).3Hは観察されず.m/z:(ES+),[M+H]+=442.
実施例20
N−(3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンの調製
DMF(2mL)およびDIPEA(0.050mL、0.28mmol)を、N−(3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン(0.051g、0.11mmol)を入れたフラスコに連続的に添加した。1−フルオロ−3−ヨードプロパン(0.021g、0.11mmol)をDMF(0.2mL)中溶液として添加し、2時間後、反応物を飽和水性炭酸水素ナトリウムにより希釈した。混合物を酢酸エチル(×3)により抽出し、合わせた有機層を水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中2〜10%の(1%の水酸化アンモニウムを含有するメタノール)の溶出勾配で精製した。生成物分画を合わせ、減圧下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、上記条件を使用して精製してN−(3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(0.023g、40%)を生じさせた。H NMR(クロロホルム−d,27℃)0.50(2H,br d),0.88−1.05(2H,m),1.12(3H,br d),1.45(3H,t),1.75−1.87(2H,m),2.59−2.73(3H,m),2.87−3.04(3H,m),3.04−3.15(1H,m),3.41(1H,br dd),3.73−3.90(3H,m),3.93−4.18(4H,m),4.52(2H,dt),5.37(1H,br s),5.99(1H,dd),6.13(1H,br d),6.80−6.89(2H,m),7.14(1H,d),8.06−8.08(1H,m),10.02(1H,br s).m/z:(ES+),[M+H]+=510.
N−(3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミンを調製するために使用された手順を以下に記載する。
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−エトキシフェニル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
4−ブロモ−2−エトキシベンズアルデヒド(0.775g、3.39mmol)を(R)−3−(2−(((1−フルオロシクロプロピル)メチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(0.400g、1.69mmol)のAcOH(9mL)および水(0.152g、8.46mmol)中溶液に添加した。反応物を80℃において18時間加熱した。冷却後、反応物を減圧下で濃縮し、次いで残留物をEtOAc中で溶解させ、飽和水性NaHCOにより洗浄した。層を分離し、有機相を水性塩酸(1N)と合わせた。二相混合物を30分間撹拌した後、層を分離した。有機層を水性HCl(1N)により洗浄し、合わせた水層をEtOAc(×2)により抽出した。次いで、合わせた水層を固体KCOの添加により塩基性化し、EtOAc(×2)により抽出した。有機抽出物を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中10〜60%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−エトキシフェニル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.48g、63%)を固体として生じさせた。1H NMR(400MHz,DMSO−d ,27℃)0.40−0.59(2H,m),0.83−0.93(2H,m),0.94(3H,d),1.35(3H,t),1.93−1.96(3H,m),2.45−2.53(2H,m),2.80−2.93(2H,m),3.57(1H,br d),4.14(2H,q),4.58(2H,s),5.15(1H,s),6.26(1H,d),6.35(1H,d),6.86(1H,d),6.95(1H,dd),7.15(1H,d).m/z:(ES+),[M+H]+=447.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−エトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
亜硝酸ナトリウム(0.039g、0.56mmol)を水(0.750mL)中溶液として、(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−エトキシフェニル)−2−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(0.240g、0.54mmol)のプロピオン酸(3.0mL)中冷却溶液に−15℃において滴加し、反応物をこれらの条件下で1時間維持した。次いで、氷冷EtOAc(10mL)を添加し、次いで飽和水性NaHCO(15mL)を分けて添加した。添加が完了したら、ガス発生が停止し、層を分離した。有機層を飽和水性NaHCO(×2)により洗浄し、合わせた水層をEtOAc(×2)により抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン中20〜60%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−エトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.145g、59%)をガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)0.45(1H,br s),0.57(1H,br s),0.83−0.98(2H,m),1.00(3H,d),1.37(3H,t),2.54−2.63(1H,m),2.87−3.00(2H,m),3.27−3.32(1H,m),3.74(1H,br d),4.13−4.23(2H,m),5.32(1H,s),6.67(1H,d),6.94(1H,s),6.96−6.99(1H,m),7.19(1H,d),7.22(1H,d),8.06(1H,s),12.96(1H,s).m/z:(ES+),[M+H]+=458.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−エトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
DCM(3mL)および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(35.8mg、0.43mmol)を、(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−エトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(130mg、0.28mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(10.79mg、0.06mmol)を入れたフラスコに添加した。反応物を室温において18時間撹拌した。反応物を飽和水性炭酸水素ナトリウムにより洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた褐色ガム状物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中5〜40%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−エトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(147mg、96%)を乾燥薄膜として生じさせた。H NMR(500MHz,クロロホルム−d,27℃)0.42−0.51(2H,m),0.94−1.03(2H,m),1.07−1.12(3H,m),1.49(3H,t),1.61−1.68(1H,m),1.73−1.79(2H,m),2.02−2.10(1H,m),2.12−2.20(1H,m),2.53−2.63(2H,m),2.93(1H,dt),3.10(1H,ddd),3.38−3.46(1H,m),3.65−3.77(1H,m),3.83−3.92(1H,m),4.00−4.07(1H,m),4.12−4.19(2H,m),5.43(1H,s),5.66(1H,ddd),6.81(1H,d),6.89−6.93(1H,m),6.95−7.00(1H,m),7.03−7.06(1H,m),7.25(1H,dd),8.03(1H,s).m/z:(ES+),[M+H]+=542.
tert−ブチル3−((3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
ジオキサン(2.7mL)を、(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−エトキシフェニル)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(140mg、0.26mmol)、CsCO(168mg、0.52mmol)およびtert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(67mg、0.39mmol)を入れたフラスコに添加した。反応フラスコを排気し、N(×3)により充填した。BrettPhos第三世代プレ触媒(23mg、0.030mmol)を添加し、フラスコを排気し、窒素(×3)により充填した。反応物を90℃において1時間加熱し、次いで90℃において44時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られたガム状物をフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン中30〜100%の酢酸エチルの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−((3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(86mg、53%)をガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,クロロホルム−d,27℃)0.39−0.49(2H,m),0.87−0.95(2H,m),1.06(3H,d),1.38−1.45(12H,m),1.57−1.62(1H,m),1.68−1.74(2H,m),1.98−2.06(1H,m),2.07−2.15(1H,m),2.49−2.63(2H,m),2.85(1H,dt),3.05(1H,br t),3.29−3.35(1H,m),3.63−3.73(3H,m),3.75−3.83(1H,m),3.92(1H,br d),3.99(1H,br d),4.05(2H,q),4.14(1H,br dd),4.18−4.26(2H,m),5.33(1H,s),5.58−5.63(1H,m),5.90(1H,br d),6.02−6.06(1H,m),6.76(1H,dd),6.80(1H,d),7.19(1H,d),7.97(1H,s).m/z:(ES+),[M+H]+=634.
N−(3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミンの調製
メタノール(0.5mL)を、tert−ブチル3−((3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.080g、0.13mmol)を入れたフラスコに添加した。ジオキサン中の塩酸(4M;0.5mL、2mmol)を添加し、撹拌を2時間継続した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をメタノールにより前処理したSCX−2カートリッジを使用して精製し、最初にメタノールにより、次いでメタノール中のアンモニア(3N)により溶出させてN−(3−エトキシ−4−((6S,8R)−7−((1−フルオロシクロプロピル)メチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン(0.057g、99%)を固体として生じさせた。H NMR(500MHz,クロロホルム−d,27℃)0.44−0.55(2H,m),0.90−1.00(2H,m),1.12(3H,d),1.45(3H,t),2.61−2.71(1H,m),2.92(1H,br dd),3.10(1H,br dd),3.40(1H,br dd),3.51−3.58(2H,m),3.83−3.90(1H,m),3.91−4.02(2H,m),4.03−4.16(3H,m),4.36(1H,sxt),5.38(1H,s),5.98(1H,dd),6.12(1H,br d),6.77−6.89(2H,m),7.13(1H,d),8.07(1H,s),10.09(1H,br s).1つのHは観察されず、水ピークにより隠蔽された可能性が高い.m/z:(ES+),[M+H]+=450.
実施例21
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンの調製
ジオキサン中の塩酸(4M;1.23mL、5.2mmol)をtert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニルアミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(316mg、0.52mmol)のMeOH(5mL)中撹拌溶液に滴加した。混合物を室温において18時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をMeOH中で溶解させた。過剰のテトラアルキルアンモニウムカルボネートマクロ多孔性樹脂(Aldrich;18−50メッシュ;2.5〜3.5mmol/g N負荷)を添加し、混合物を室温において5分間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗製N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミンをガム状物(220mg)として生じさせた。この材料をさらに精製せずに次のステップにおいて直接使用した。m/z:(ES+),[M+H]+=428.
N−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−アミン(220mg、0.51mmol)、1−フルオロ−3−ヨードプロパン(106mg、0.57mmol)およびDIPEA(0.270mL、1.54mmol)のDMF(5mL)中混合物を室温において18時間撹拌した。反応物をDCMにより希釈し、飽和水性塩化アンモニウムにより洗浄した。水層をDCMにより抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を分取HPLC(Xbridge C18カラム、19mm×150mm;5μm;流量:20mL/分)により精製し、0.2%の水酸化アンモニウムを含有する水中40〜80%のアセトニトリルにより溶出させた。生成物分画を減圧下で濃縮し、得られた残留物を分取SFC(2−エチルピリジンカラム、19mm×150mm、5μm;流量:75mL/分;カラム温度:40℃;出口圧力:100bar)により精製し、二酸化炭素中の0.2%の水酸化アンモニウムを含有する15%のメタノールにより溶出させてN−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(82mg、33%、2ステップ)を白色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.03(3H,d),1.55−1.74(2H,m),2.41−2.47(2H,m),2.53−2.83(4H,m),2.86−3.04(1H,m),3.10(1H,br dd),3.32−3.43(1H,m),3.58−3.66(2H,m),3.82(3H,s),3.86−3.98(1H,m),4.45(2H,dt),5.21(1H,s),5.89(1H,t),5.90(1H,dd),6.01(1H,d),6.19(1H,d),6.35(1H,d),6.67(1H,d),7.19(1H,d),8.03(1H,s),12.92−12.96(1H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 488.
出発材料tert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートは、以下の手順に従って調製した。
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンおよび(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
マイクロ波バイアルに(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(986mg、2.26mmol)、4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(43mg、0.23mmol)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.31mL、3.4mmol)およびDCMを入れた。反応物を80℃においてマイクロ波条件(300W)下で20分間加熱した。次いで、反応物を冷却し、DCMにより希釈してから飽和水性炭酸水素ナトリウムにより洗浄した。層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜70%のEtOAcによりの溶出勾配で精製してより速く溶出する(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(457mg、39%)を橙色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)1.04−1.22(3H,m),1.59−1.86(3H,m),2.04−2.23(2H,m),2.53−3.31(5H,m),3.40−3.57(1H,m),3.68−3.79(1H,m),3.97(3H,s),4.00−4.09(1H,m),5.41(1H,br s),5.69(1H,br s),5.66−5.73(1H,m),6.67(1H,dd),6.80(1H,dd),6.92(1H,dd),7.06−7.12(1H,m),7.29−7.37(1H,m),8.03(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 612.より遅く溶出する(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(627mg、57%)もベージュ色粉末として単離した。H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)1.12(3H,br d),1.64−1.87(3H,m),2.03−2.17(1H,m),2.18−2.29(2H,m),2.61−2.83(2H,m),2.89−3.15(2H,m),3.43(1H,br s),3.75−3.86(1H,m),3.95(3H,s),4.13−4.20(1H,m),5.32(1H,s),5.79(1H,br t),5.66−5.73(1H,m),6.63−6.77(2H,m),6.93(1H,d),7.09(1H,d),7.43(1H,d),8.14(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 612.
tert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニルアミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
マイクロ波バイアルに(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(310mg、0.60mmol)、tert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(154mg、0.89mmol)、CsCO(388mg、1.19mmol)およびBrettPhos第三世代プレ触媒(54.0mg、0.06mmol)を入れた。バイアルを脱気し、窒素(×2)により充填した。バイアルを再度脱気し、1,4−ジオキサン(6mL)および窒素により再充填した。バイアルを再度脱気し、窒素により再充填した。混合物をマイクロ波条件(300W、110℃)下で3.5時間加熱した。反応物をDCMにより希釈し、飽和水性炭酸水素ナトリウムにより洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中20〜60%のEtOAcの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェニルアミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(322mg、88%)をオフホワイト色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,クロロホルム−d,27℃)1.08(3H,br d),1.39−1.43(9H,m),1.58−1.81(3H,m),2.06(1H,br dd),2.13−2.25(2H,m),2.58−2.71(1H,m),2.82−3.11(2H,m),3.34−3.50(1H,m),3.66−3.81(3H,m),3.86(3H,s),3.90−4.01(1H,m),4.08−4.20(3H,m),4.19−4.29(2H,m),5.22(1H,s),5.76(1H,t),5.64(1H,t),5.88(1H,br d),6.09(1H,d),6.59(1H,br t),6.67(1H,d),7.37(1H,br d),8.08(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 612.
実施例22
(6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
ジオキサン中のHCl(4M;1.02mL、4.08mmol)をtert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノキシ)アゼチジン−1−カルボキシレート(250mg、0.41mmol)のMeOH(4mL)中撹拌溶液に滴加した。混合物を室温において18時間撹拌した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をMeOHにより溶解させた。過剰のテトラアルキルアンモニウムカルボネート多孔性樹脂(Aldrich;18−50メッシュ;2.5〜3.5mmol/g N負荷)を添加し、混合物を室温において5分間撹拌してから硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗製(6S,8R)−6−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(179mg)を生じさせ、それをさらに精製せずに次のステップにおいて直接使用した。m/z:ES+[M+H]+429.
(6S,8R)−6−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(178mg、0.42mmol)、1−フルオロ−3−ヨードプロパン(94mg、0.50mmol)およびDIPEA(0.218mL、1.25mmol)のDMF(4mL)中混合物を室温において18時間撹拌した。次いで、反応物をDCMにより希釈し、飽和水性塩化アンモニウムにより洗浄した。層を分離し、水層をDCMにより抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を分取SFC(2−エチルピリジンカラム;19mm×150mm;5μm;流量:75mL/分;カラム温度:40℃;出口圧力:100bar)により精製し、二酸化炭素中15%の(0.2%の水酸化アンモニウムを含有するメタノール)により溶出させて(6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(4−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)−2−メトキシフェニル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(2ステップにわたり70mg、35%)を白色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.02(3H,d),1.61−1.84(2H,m),2.55−2.84(3H,m),2.90−3.13(2H,m),3.18−3.43(4H,m),3.87(3H,s),3.89−4.00(2H,m),4.45(2H,dt),4.81(1H,quin),5.28(1H,s),5.74−6.16(1H,m),6.19(1H,dd),6.49−6.54(2H,m),6.66(1H,d),7.21(1H,d),8.04(1H,s),12.98(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 489.
出発材料tert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノキシ)アゼチジン−1−カルボキシレートを調製するために使用された手順を以下に記載する。
tert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノキシ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
マイクロ波バイアルに(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(259mg、0.50mmol)、tert−ブチル3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレート(259mg、1.49mmol)、炭酸セシウム(324mg、1.00mmol)およびRockPhos第三世代プレ触媒(42mg、0.050mmol)を入れた。バイアルを排気し、窒素(×2)により再充填した。次いで、バイアルを排気し、トルエン(3mL)により再充填した。バイアルを排気し、窒素により再充填した。混合物を110℃において4時間加熱した。反応物をDCMにより希釈し、飽和水性炭酸水素ナトリウムにより洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜60%のEtOAcの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−(4−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3−メトキシフェノキシ)アゼチジン−1−カルボキシレート(220mg、72%)を白色泡状物固体として生じさせた。H NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)1.03−1.09(3H,m),1.40(9H,s),1.56−1.64(2H,m),1.67−1.84(1H,m),1.93−2.01(1H,m),2.02−2.12(1H,m),2.34−2.46(1H,m),2.59−2.74(1H,m),2.84(1H,dt),2.93−3.06(1H,m),3.13−3.23(1H,m),3.40−3.50(1H,m),3.65−3.74(1H,m),3.76−3.84(2H,m),3.84−3.91(4H,m),4.21−4.28(2H,m),4.97(1H,tt),5.33(1H,s),5.67−6.00(1H,m),5.74(1H,dd),6.23(1H,ddd),6.54(1H,d),6.66(1H,t),6.73(1H,d),7.35(1H,d),8.04(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 613.
実施例23および24
3−((6S,8R)−6−(2,6−ジフルオロ−4−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イルアミノ)フェニル)−8−メチル−8,9−ジヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7(6H)−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロパン−1−オールの個々のジアステレオ異性体の調製
THF中のフッ化テトラブチルアンモニウム(1M;0.114mL、0.11mmol)を、N−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(82mg、0.08mmol)のTHF(0.75mL)中撹拌溶液にシリンジを介して滴加した。2.5時間後、追加のTHF中のフッ化テトラブチルアンモニウム(1M;0.08mL、0.08mmol)を添加し、反応物さらに18時間撹拌した。反応物をDCMにより希釈し、飽和水性NaHCOおよび飽和水性塩化ナトリウムにより連続的に洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0.5〜10%のMeOHの溶出勾配で精製した。生成物分画を減圧下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(Waters XBridge Prep C18 OBDカラム、5μmのシリカ、19mmの直径、150mmの長さ)により、(0.2%のNHOHを含有する水)中45〜85%のアセトニトリルの溶出勾配を使用してさらに精製した。生成物分画を減圧下で濃縮して3−((6S,8R)−6−(2,6−ジフルオロ−4−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イルアミノ)フェニル)−8−メチル−8,9−ジヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7(6H)−イル)−2−フルオロ−2−メチルプロパン−1−オールの第1の溶出異性体1(2.7mg、7%)および第2の溶出異性体(2.1mg、5%)を淡黄色薄膜として生じさせた。
異性体1:H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.13(3H,d),1.17(3H,d),1.66−1.78(3H,m),2.54(2H,t),2.69(1H,dd),2.81−2.94(3H,m),3.00(1H,dd),3.31(1H,dd),3.51−3.59(1H,m),3.60−3.71(4H,m),3.95−4.03(1H,m),4.38(1H,br s),4.46(2H,dt),5.26(1H,s),6.01(2H,br d),6.84(1H,d),7.21(1H,d),8.03(1H,s),10.19(1H,br s).m/z:ES+ [M+H]+ 520.
異性体2:H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.05(3H,d),1.09(3H,d),1.65−1.80(2H,m),2.54(2H,t),2.62(1H,dd),2.83−2.88(2H,m),2.91−3.00(1H,m),3.13−3.24(1H,m),3.33−3.46(2H,m),3.48−3.58(1H,m),3.66(2H,q),3.96−4.04(2H,m),4.40(1H,dt),4.41−4.53(2H,m),4.64(1H,br d),5.03(1H,s),6.06(2H,br d),6.76(1H,d),7.19(1H,d),8.03(1H,s),10.19(1H,br s).m/z:ES+ [M+H]+ 520.
出発材料N−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンを調製するために使用された手順を以下に記載する。
ジメチル2−フルオロ−2−メチル−プロパンジオエートの調製
水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散液;2.93g、73.3mmol)をジメチル2−フルオロマロネート(10.0g、66.6mmol)のTHF(218mL)中溶液に激しく撹拌しながら添加した。30分後、ヨードメタン(4.56mL、73.3mmol)を添加した。反応物をさらに3時間撹拌した。反応物を水によりクエンチし、次いでEtOAc(4×100mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮してジメチル2−フルオロ−2−メチル−プロパンジオエート(8.4g、77%)を橙色油状物として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.72(3H,d),3.77(6H,s).
2−フルオロ−2−メチルプロパン−1,3−ジオールの調製
水素化リチウムアルミニウム(4.50g、112.6mmol)をジメチル2−フルオロ−2−メチル−プロパンジオエート(8.40g、51.2mmol)のTHF(205mL)中撹拌溶液に0℃において滴加した。反応物を室温に加温し、これらの条件下で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を0℃に冷却し、水(5.85mL)、15wt%の水性NaOH(5.85mL)および水(18mL)を連続的に滴加することにより慎重にクエンチした。得られたゲル状懸濁液を1時間急速撹拌した。沈殿物を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をCHCl/IPA(3:1)の混合物中で溶解させ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して2−フルオロ−2−メチルプロパン−1,3−ジオール(3.28g、46%)を橙色油状物として生じさせた。この油状物をさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.18(3H,d),3.42(4H,dd),4.80(2H,t).
3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロパン−1−オールの調製
水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散液;1.1g、27.5mmol)を2−フルオロ−2−メチルプロパン−1,3−ジオール(2.7g、25mmol)のTHF(93mL)中撹拌溶液に0℃において添加し、反応物を1時間撹拌した。tert−ブチルクロロジフェニルシラン(6.5mL、25mmol)を添加し、反応物をさらに1時間撹拌した。反応物を水によりクエンチし、層を分離し、水層をEtOAc(2×100mL)により抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下でシリカゲル上に吸着させた。フラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製することにより、3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロパン−1−オール(4.4g、51%)を澄明ガム状物として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.00(9H,s),1.27(3H,d),3.48(1H,dd),3.53(1H,dd),3.66(1H,d),3.73(1H,br s),4.93(1H,t),7.40−7.48(6H,m),7.59−7.66(4H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 347.
3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピルトリフルオロメタンスルホネートの調製
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.3mL、7.6mmol)を3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロパン−1−オール(2.2g、6.35mmol)および2,6−ジメチルピリジン(1.28mL、7.6mmol)のDCM(22mL)中撹拌溶液に−10℃(塩/氷浴)において滴加した。反応物をこれらの条件下で1.5時間維持した。次いで、反応物をDCM(100mL)により希釈し、水性HCl(1N)、飽和水性NaHCO、飽和水性NaClにより連続的に洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピルトリフルオロメタンスルホネート(3.2g)を赤色油状物として生じさせた。この油状物をさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。
3−((2R)−2−((3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリンのジアステレオ異性体混合物の調製
3−((Tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピルトリフルオロメタンスルホネート(3.04g、6.35mmol)を(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリン(1.04g、6.35mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.65mL、9.53mmol)の1,4−ジオキサン(24mL)中溶液に添加した。反応物を85℃において18時間加熱した。冷却後、反応物をDCM(250mL)により希釈し、水により洗浄した。水層をDCM(2×100mL)により抽出し、合わせた有機物をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜25%のMeOHの溶出勾配で精製した。生成物分画を減圧下で濃縮して3−((2R)−2−((3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(2.10g、95%)をガム状物として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)0.90(3H,dd),1.01(9H,d),1.29(3H,dd),1.41(1H,br s),1.97(3H,d),2.29−2.43(1H,m),2.65−2.91(4H,m),3.62−3.82(2H,m),4.67(2H,s),6.28−6.36(1H,m),6.47(1H,dd),6.69−6.81(1H,m),7.40−7.52(6H,m),7.61−7.69(4H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 494.
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンのジアステレオ異性体混合物の調製
4−ブロモ−2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(628mg、2.84mmol)を3−((2R)−2−((3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(700mg、1.42mmol)および水(0.128mL、7.10mmol)の酢酸(10mL)およびトルエン(4mL)の混合物中撹拌溶液に添加した。反応物を90℃において18時間加熱してから還流条件においてさらに4時間加熱した。反応物を冷却しておき、減圧下で濃縮した。得られた残留物をDCM中で溶解させ、飽和水性NaHCOにより洗浄した。水相をDCM(20mL)により抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残留物をMeOH/DCM(5:1、18mL)の混合物中で溶解させ、次いでヒドロキシルアミン塩酸塩(148mg、2.13mmol)および酢酸ナトリウム(233mg、2.84mmol)を添加した。混合物を35℃において5分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残留物をEtOAc中で溶解させ、飽和水性NaHCOおよび飽和水性NaClにより連続的に洗浄してからMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜35%のEtOAcの溶出勾配で精製して(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(339mg、34%)を淡黄色薄膜として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.05(9H,d),1.19(3H,dd),2.08(3H,s),2.35(1H,dd),2.47−2.67(2H,m),2.84−3.01(1H,m),3.02−3.14(1H,m),3.22(1H,dd),3.40−3.63(3H,m),3.66−3.79(1H,m),3.92(1H,dd),5.15(1H,d),6.38−6.47(2H,m),6.83(1H,d),6.93−7.00(1H,m),7.38−7.49(6H,m),7.59−7.71(4H,m),8.69(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 695.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンのジアステレオ異性体混合物の調製
亜硝酸ナトリウム(33.6mg、0.49mmol)を水(0.400mL)中溶液として、(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−2−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(339mg、0.49mmol)のプロピオン酸(4mL)中冷却溶液に−20℃において滴加し、反応物をこれらの条件下で30分間撹拌した。氷冷EtOAc(20mL)を添加し、次いで飽和水性NaHCO(5mL)を分けて添加した。二相混合物を激しく撹拌し、固体NaCOをゆっくりと添加することにより中和した。相を分離し、有機層を飽和水性NaHCO(2×30mL)および飽和水性NaCl(30mL)により洗浄してからMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜40%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(206mg、60%)を淡黄色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)0.98(4.5H,s),1.00(1.5H,d),1.02(1.5H,d),1.04(4.5H,s),1.15(1.5H,d),1.23(1.5H,d),2.30−2.47(0.5H,m),2.60(0.5H,dd),2.81(0.5H,dd),2.89(0.5H,dd),3.02(0.5H,dd),3.06−3.21(1H,m),3.22−3.33(0.5H,m),3.37−3.51(1H,m),3.51−3.60(0.5H,m),3.61−3.72(0.5H,m),3.73−3.83(0.5H,m),3.89(0.5H,dd),5.22(0.5H,s),5.27(0.5H,s),6.70(1H,dd),6.81(1H,br d),6.91−7.00(1H,m),7.14(1H,t),7.33−7.47(6H,m),7.55−7.67(4H,m),8.07(1H,br d).インダゾールNHは観察されず.m/z:ES+[M+H]+706.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンのジアステレオ異性体混合物の調製
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.129mL、1.41mmol)およびパラ−トルエンスルホン酸一水和物(2.7mg、0.01mmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(200mg、0.28mmol)のDCM(2mL)中撹拌溶液に添加した。反応物を45℃において21時間加熱した。反応物を冷却しておき、次いでDCMにより希釈し、飽和水性NaHCOにより洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中5〜30%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(176mg、79%)を無色薄膜として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+790.
tert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートのジアステレオ異性体混合物の調製
バイアルにスターラーバー、(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(126mg、0.16mmol)、tert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(41mg、0.24mmol)、Pddba(9.3mg、0.01mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(Xantphos)(16mg、0.02mmol)および炭酸セシウム(156mg、0.48mmol)を入れた。バイアルを密封し、排気し、窒素(3×)により再充填してから1,4−ジオキサン(1mL)を、シリンジを介して添加した。混合物を周囲温度において2分間撹拌し、次いで90℃において16時間加熱した。混合物を冷却しておき、次いでEtOAcにより希釈し、珪藻土に通して濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜40%のEtOAcの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(95mg、68%)を淡黄色固体として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+883.
N−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アゼチジン−3−アミンのジアステレオ異性体混合物の調製
ギ酸(0.5mL、13.04mmol)をtert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(53mg、0.06mmol)に添加し、得られた溶液を周囲温度において18時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をTHF(0.5mL)中で溶解させ、水性NaOH(5N;0.081mL、2.40mmol)により処理した。混合物を30℃において20時間撹拌し、次いで40℃において4時間維持した。追加の水性NaOH(5N;0.081mL、2.40mmol)を添加し、反応物を40℃において46時間撹拌してから55℃において5時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却しておいた。その一方、別個のバイアル中でジオキサン中のHCl(4N;0.38mL、1.5mmol)をtert−ブチル3−((4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(89mg、0.10mmol)のMeOH(0.5mL)中撹拌溶液に添加した。反応物を室温において5時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残留物を前の反応物(水性NaOH(5N)およびTHF中混合物として)と合わせた。新たな混合物をDCM(5mL)により希釈し、相を分離し、水相をDCM(2×5mL)により抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮してN−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アゼチジン−3−アミン(177mg)を淡黄色固体として生じさせ、それをさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。m/z:ES+[M+H]+698.
N−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミンのジアステレオ異性体混合物の調製
1−フルオロ−3−ヨードプロパン(0.026mL、0.16mmol)をN−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)アゼチジン−3−アミン(115mg、0.16mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.058mL、0.33mmol)のNMP(0.75mL)中撹拌溶液に添加した。反応物を室温において16時間撹拌してからEtOAcにより希釈し、飽和水性NaHCOにより洗浄した。層を分離し、水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機層を飽和水性NaCl(2×5mL)により洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中1〜20%のMeOHの溶出勾配で精製してN−(4−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2−フルオロ−2−メチルプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(82mg、66%)を淡黄色薄膜として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+758.
実施例25
6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミンの調製
ジオキサン中のHCl(4N;0.86mL、3.4mmol)をtert−ブチル3−((6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.20g、0.34mmol)のMeOH(2.5mL)中溶液に滴加し、反応物を室温において2時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮してN−(アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン塩酸塩(200mg)を固体として生じさせた。m/z:(ES+),[M+H]+399.
DMF(0.5mL)および1−フルオロ−3−ヨードプロパン(0.036mL、0.34mmol)を周囲温度において連続的に添加した。次いで、過剰のジイソプロピルエチルアミン(1.2mL、6.80mmol)を滴加した。反応物を室温において18時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残留物を逆相フラッシュC18クロマトグラフィーにより、(0.2%のNHOHを含有する水)中20〜75%のアセトニトリルの溶出勾配で精製して6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン(45mg、29%)を固体として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)1.04(3H,d),1.60−1.75(2H,m),2.51−2.70(3H,m),2.79−2.96(3H,m),3.03(1H,dd),3.13(1H,br dd),3.41−3.53(1H,m),3.74(2H,br s),3.98(1H,br d),4.45(2H,dt),4.86(1H,s),5.83(1H,tt),6.26(1H,d),6.74(1H,d),6.81(1H,dd),6.96(1H,d),7.18(1H,d),7.76(1H,d),8.04(1H,s),12.95(1H,s).m/z:(ES+),[M+H]+ 459.
出発材料tert−ブチル3−((6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートを調製するために使用された手順を以下に記載する。
(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
5−ブロモピコリンアルデヒド(2.74g、14.7mmol)を(R)−3−(2−((2,2−ジフルオロエチル)アミノ)プロピル)−2−メチルアニリン(1.6g、7.0mmol)の酢酸(34.4mL)および水(0.631mL、35.0mmol)中溶液に添加した。反応物を80℃において3時間加熱し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残留物をMeOH(40mL)中で溶解させ、酢酸ナトリウム(1.15g、14.0mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(0.730g、10.5mmol)を添加した。反応物を室温において3時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物を水中で溶解させ、飽和水性NaHCOにより中和し、次いでEtOAcにより抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜90%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物分画を減圧下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜90%のEtOAcの溶出勾配でさらに精製して(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(1.40g、49%)をガム状物として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)0.99(3H,d),1.93(3H,s),2.38−2.47(1H,m),2.51−2.62(1H,m),2.72(1H,dd),2.92−3.14(1H,m),3.23−3.29(1H,m),4.65(2H,s),4.79(1H,s),5.98(1H,tt),6.39(2H,s),7.22(1H,d),7.91(1H,dd),8.55(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 396.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
酢酸(541mg、9.01mmol)を(1S,3R)−1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2−(2,2−ジフルオロエチル)−3,5−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(714mg、1.80mmol)のCHCl(8mL)中撹拌溶液に添加した。反応物を0℃に冷却し、亜硝酸イソペンチル(422mg、3.60mmol)のCHCl(1mL)中溶液を滴加した。反応物を0℃において2時間撹拌し、次いでNaHCO(1.5g、18mmol)の水(20mL)中溶液をゆっくりと添加することによりクエンチした。相を分離し、有機層を減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中5〜35%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(438mg、60%)を薄褐色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,CDCl,27℃)1.13(3H,d),2.68−2.85(1H,m),2.91(1H,dd),2.98−3.17(1H,m),3.34(1H,dd),3.47−3.63(1H,m),5.05(1H,s),5.63(1H,tt),6.87(1H,d),7.19(1H,d),7.28(1H,d),7.71(1H,dd),8.04(1H,d),8.57(1H,dd).インダゾールNHは観察されず.m/z:ES+[M+H]+405.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.294mL、3.23mmol)を(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(438mg、1.08mmol)およびパラ−トルエンスルホン酸一水和物(21mg、0.11mmol)のDCM(4mL)中溶液に添加した。反応物をマイクロ波条件(300W)下で100℃において6時間加熱した。次いで、反応物を冷却しておき、次いで飽和水性NaHCOにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中10〜30%のEtOAcの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(441mg、83%)を薄褐色ガム状固体として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+491.
tert−ブチル3−((6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
バイアルにスターラーバー、(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.22g、0.44mmol)、tert−ブチル3−アミノアゼチジン−1−カルボキシレート(0.151g、0.88mmol)、炭酸セシウム(0.29g、0.88mmol)およびBrettPhos第三世代プレ触媒(0.040g、0.040mmol)を入れた。バイアルを密封し、排気し、窒素により充填した。1,4−ジオキサン(4mL)を添加し、バイアルを再度排気し、窒素により再充填した。反応物を110℃において13時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中10〜30%のEtOAcの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−((6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)アミノ)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.20g、78%)をベージュ色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,CDOD,27℃)1.10(3H,dd),1.43(9H,s),1.56−1.72(2H,m),1.72−1.87(1H,m),1.92−1.99(1H,m),2.03−2.17(1H,m),2.38−2.53(1H,m),2.62−2.82(1H,m),2.88−3.14(2H,m),3.33−3.44(1H,m),3.49−3.60(1H,m),3.67−3.83(3H,m),3.92−4.02(1H,m),4.17−4.33(3H,m),4.91(1H,s),5.34−5.57(1H,m),5.69−5.77(1H,m),6.79(1H,d),6.89(1H,dd),7.05(1H,dd),7.34(1H,d),7.78−7.81(1H,m),8.07(1H,s),アニリンNHは観察されず.m/z:ES+[M+H]+583.
実施例26
(6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
ジオキサン中のHCl(4N;0.97mL、3.9mmol)をtert−ブチル3−((6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)オキシ)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.227g、0.39mmol)のMeOH(3mL)中溶液に滴加し、反応物を室温において18時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮して(6S,8R)−6−(5−(アゼチジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン塩酸塩(0.235g;HClの当量数は決定せず)を固体として生じさせ、それをさらに精製せずに使用した。m/z:(ES+),[M+H]+400.
1−フルオロ−3−ヨードプロパン(0.041mL、0.34mmol)を(6S,8R)−6−(5−(アゼチジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン塩酸塩(235mg)のDMF(0.6mL)中撹拌溶液に周囲温度において添加した。過剰のジイソプロピルエチルアミン(1.36mL、7.80mmol)を滴加した。反応物を室温において18時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残留物を逆相フラッシュC18クロマトグラフィーにより、(0.2%のNHOHを含有する水)中20〜75%のアセトニトリルの溶出勾配で精製した。生成物分画を合わせ、凍結乾燥させて(6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(53mg、30%)を固体として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)1.05(3H,d),1.60−1.77(2H,m),2.54−2.70(3H,m),2.85(1H,dd),2.97−3.22(4H,m),3.39−3.50(1H,m),3.87(2H,br s),4.45(2H,dt),4.80−4.92(1H,m),5.00(1H,s),5.93(1H,tt),6.78(1H,d),7.19−7.26(3H,m),8.05(1H,s),8.06(1H,d),12.97(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 460.
出発材料tert−ブチル3−((6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)オキシ)アゼチジン−1−カルボキシレートを調製するために使用された手順を以下に記載する。
tert−ブチル3−((6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)オキシ)アゼチジン−1−カルボキシレートの調製
tert−ブチル3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレート(227mg、1.31mmol)、(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(215mg、0.44mmol)、RockPhos第三世代プレ触媒(37.1mg、0.04mmol)および炭酸セシウム(285mg、0.88mmol)を密封マイクロ波バイアル中においてトルエン(4mL)中で懸濁させた。反応物をマイクロ波条件(300W)下で110℃において1時間加熱した。反応物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中20〜60%のEtOAcの溶出勾配で精製してtert−ブチル3−((6−((6S,8R)−7−(2,2−ジフルオロエチル)−8−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−イル)オキシ)アゼチジン−1−カルボキシレート(227mg、89%)を固体として生じさせた。H NMR(300MHz,CDOD,27℃)1.11(3H,dd),1.41−1.43(9H,m),1.61−1.66(1H,m),1.66−1.86(2H,m),2.04−2.17(1H,m),2.36−2.54(1H,m),2.59−2.79(1H,m),2.89−3.02(1H,m),3.03−3.17(1H,m),3.31−3.43(1H,m),3.48−3.60(1H,m),3.70(2H,dd),3.88−3.95(2H,m),4.09−4.13(1H,m),4.27−4.39(2H,m),4.99−5.08(2H,m),5.64(1H,tt),5.73(1H,dt),6.81(1H,dd),7.20(1H,dd),7.27(1H,dd),7.36(1H,d),8.04−8.10(2H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 584.
実施例27
1−(3−フルオロプロピル)−N−(4−((6R,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン
ナトリウムtert−ブトキシド(2.118g、22.06mmol)およびBrettPhos G3(0.166g、0.18mmol)を1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(0.632g、4.78mmol)および(6R,8R)−6−(4−ブロモフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(1.56g、3.68mmol)の1,4−ジオキサン(18.4ml)中脱気溶液に添加し、反応物を90℃に加温し、一晩撹拌した。冷却後、反応物をEtOAc(20mL)および水(20mL)により希釈し、層を分離した。水性物をEtOAc(20mL)により抽出し、次いで合わせた有機物を乾燥させ、蒸発させた。HPLC(Waters CSH C18 OBDカラム、5μのシリカ、30mmの直径、100mmの長さ)により、水(溶出剤としての0.1%のNHおよびMeCNを含有)の漸減極性混合物を使用して精製してガム状物を得た。これをメタノール(5mL)中に取り、次いで水(95mL)を添加し、混合物を室温において一晩撹拌した。得られた固体を濾過により回収し、水中5%のメタノールにより洗浄し、真空オーブン中で50℃において一晩乾燥させて1−(3−フルオロプロピル)−N−(4−((6R,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン(0.935g、54%)を無色固体として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.13(3H,d),1.68−1.83(2H,m),2.59(2H,t),2.77(1H,dd),2.86(2H,t),2.89−2.99(1H,m),3.04(1H,dd),3.15−3.26(1H,m),3.37−3.48(1H,m),3.71−3.76(2H,m),3.93(1H,d),4.10(1H,q),4.43(1H,t),4.53(1H,t),4.99(1H,s),6.41−6.46(2H,m),6.97(1H,d),7.00(2H,d),7.26(1H,s),8.06(1H,d),10.10(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 476.
出発材料として使用された(6R,8R)−6−(4−ブロモフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンは、以下のとおり合成した。
(6R,8R)−6−(4−ブロモフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン
トリフルオロ酢酸(1.85mL)を(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(2.0g、7.77mmol)および4−ブロモベンズアルデヒド(7.19g、38.9mmol)のトルエン(37mL)中溶液に添加し、得られた混合物を90℃において30時間撹拌した。反応物を冷却しておき、DCM(100mL)および飽和水性重炭酸ナトリウム(50mL)間で分配した。層を分離し、有機層を真空中で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン中0〜50%の酢酸エチルにより溶出させて(6R,8R)−6−(4−ブロモフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(1.560g、47%)を泡状物として、6:1比の異性体として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.14(3H,d),2.80(1H,dd),2.94(1H,dd),3.05(1H,dd),3.25(1H,dd),3.33(1H,ddd),5.04(1H,s),6.95(1H,d),7.08−7.12(2H,m),7.28−7.33(1H,m),7.37−7.40(2H,m),8.08(1H,d),10.12(1H,s);m/z:ES− [M−H]− 422.
実施例28
1−(3−フルオロプロピル)−N−(3−メトキシ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミンの調製
BrettPhos第三世代プレ触媒(10mg、0.01mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(0.127g、1.32mmol)を1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(0.033g、0.25mmol)および(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(0.10g、0.22mmol)の1,4−ジオキサン(1.10mL)中脱気溶液に1回で添加した。次いで、橙色混合物を50℃に予熱した油浴中で浸漬させた。5分後、反応物を室温に冷却した。別個のフラスコ中において、ナトリウムtert−ブトキシド(1.81g、18.8mmol)およびBrettPhos第三世代プレ触媒(0.17g、0.19mmol)を(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(1.71g、3.76mmol)および1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(0.597g、4.52mmol)の1,4−ジオキサン(18.8mL)中脱気溶液に1回で添加した。薄橙色混合物を、50℃に予熱した油浴中で浸漬させた。5分後、反応物を室温に冷却した。冷却したら、両方の反応物を合わせ、酢酸エチルにより希釈し、水(×2)および飽和水性塩化ナトリウムにより連続的に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた橙色油状物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、DCM中0〜10%のメタノールの溶出勾配で精製して1−(3−フルオロプロピル)−N−(3−メトキシ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン(1.84g、92%)を固体およびUV HPLCプロファイルに基づく約84:16のトランス:シス混合物として生じさせた。この材料を、分取SFC(カラム:Chiralpak AD、21.2×250mm、5μm;75mL/分)を使用して分割し、CO中20%の(0.2%のNHOHを含有するメタノール)により溶出させて1−(3−フルオロプロピル)−N−(3−メトキシ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン(1.01g)を薄橙色固体および第2の溶出ピークとして生じさせた。この材料をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、酢酸エチル中0〜30%のメタノールの溶出勾配でさらに精製して1−(3−フルオロプロピル)−N−(3−メトキシ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン(0.954g)を白色固体として生じさせた。この材料を最後に分取HPLC(カラム:Xbridge C18、30×100mm、5μm、40mL/分)により精製し、(0.2%のNHOHを含有する水)中40〜70%のアセトノトリル(acetonotrile)により溶出させた。生成物分画を合わせ、酢酸エチル(×3)により洗浄し、合わせた有機層を飽和水性塩化ナトリウムにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して1−(3−フルオロプロピル)−N−(3−メトキシ−4−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)フェニル)アゼチジン−3−アミン(551mg、27%)をオフホワイト色泡状物固体として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO−d,27℃)1.04(3H,d),1.63(2H,dtt),2.44(2H,t),2.70(2H,dd),2.81(1H,dd),2.84−2.94(1H,m),3.09(1H,dd),3.34(1H,br s),3.44(1H,dqd),3.61(2H,dd),3.77(3H,s),3.90(1H,m),4.43(2H,dt),5.28(1H,s),5.87(1H,dd),6.02(1H,d),6.16(1H,d),6.32(1H,d),6.65(1H,d),7.18(1H,d),8.02(1H,s),12.95(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 506.
出発材料(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンを調製するために使用された手順を以下に記載する。
(R)−N−(1−(3−アミノ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの調製
エチル2,2,2−トリフルオロアセテート(3.75ml、31.5mmol)を(R)−3−(2−アミノプロピル)−2−メチルアニリン(5.17g、31.5mmol)およびトリエチルアミン(4.83mL、34.6mmol)のMeOH(70.1mL)中暗琥珀赤色溶液に添加した。15分後、反応物を暗琥珀色油状物に濃縮した。油状物を酢酸エチル中で溶解させ、水により洗浄し、水層を酢酸エチル(×2)により抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた油状物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜40%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(R)−N−(1−(3−アミノ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(6.47g、79%)を黄橙色油状物として生じさせ、それは、静置時に薄橙色固体に結晶化した。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.11(3H,d),2.01(3H,s),2.63(1H,dd),2.78(1H,dd),3.93−4.05(1H,m),4.71(2H,s),6.36(1H,dd),6.49(1H,dd),6.78(1H,t),9.25(1H,br d).m/z:ES+ [M+H]+ 261.
(R)−2−メチル−3−(2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)アニリンの調製
THF中のボランテトラヒドロフラン錯体(1M;149mL、149mmol)を、(R)−N−(1−(3−アミノ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(6.47g、24.9mmol)のテトラヒドロフラン(81mL)中溶液にシリンジ(6×25mL)を介して0℃において添加した。氷浴を除去し、加温時にガス発生が観察された。さらなるガス発生が可視的でなくなったら(約20分)、反応物を65℃に加温した。4時間後、反応物を冷却し、室温において18時間維持した。次いで、反応物を0℃に冷却し、メタノール(22mL)の滴加によりクエンチした。反応物を室温に加温し、ガス発生が停止した後、反応物を65℃に加温した。次いで、14時間後、反応物を室温に冷却し、これらの条件下で3.5日間撹拌してから減圧下で濃縮した。得られた油状物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜70%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(R)−2−メチル−3−(2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)アニリン(5.62g、92%)を薄黄色油状物として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)0.90(3H,d),1.98(3H,s),2.09−2.20(1H,m),2.25−2.40(1H,m),2.72−2.84(2H,m),3.17−3.29(2H,m),4.69(2H,s),6.36(1H,dd),6.49(1H,dd),6.78(1H,t).m/z:ES+ [M+H]+ 247
(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンの調製
4−ブロモ−2−メトキシベンズアルデヒド(1.83g、8.53mmol)および(R)−2−メチル−3−(2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)アニリン(2.00g、8.12mmol)を水(0.7mL、41mmol)および酢酸(40mL)の溶液に添加した。得られた薄黄色溶液を65℃に予熱した油浴中で浸漬させ、これらの条件下で18時間維持した。次いで、得られた暗琥珀色溶液を減圧下で濃縮した(水浴:55℃)。得られた残留物を酢酸エチルにより希釈し、pHストリップを使用して水層がpH=8であることが確認されるまで飽和水性炭酸水素ナトリウムにより洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をメタノール(20mL)中で溶解させ、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.152g、2.19mmol)および過剰の炭酸カリウムを添加した。5分後、混合物を酢酸エチルにより希釈し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミンを暗琥珀色油状物として、NMR積分に基づく83:17のトランス:シス比で生じさせた。油状物をDCMから再濃縮し、薄琥珀色泡状物固体(2.55g、71%)に真空下で乾燥させた。少量のこの材料(150mg)を、分取SFC(カラム:(S,S)Whelk−O1、21.2×250mm、5μm;75mL/分)を使用して分割し、CO中15%の(0.2%のNHOHを含有するメタノール)により溶出させてより遅く溶出する(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(101mg)およびより早く溶出する(1R,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(18mg)を薄黄色泡状物固体として生じさせた。
(1S,3R):H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.00(3H,d),1.95(3H,s),2.43(1H,dd),2.64−2.85(2H,m),3.19−3.43(2H,m),3.86(3H,s),4.67(2H,s),5.18(1H,s),6.29(1H,d),6.41(1H,d),6.60(1H,d),6.96(1H,dd),7.18(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 443.
(1R,3R):H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.19(3H,d),1.94(3H,s),2.53−2.60(1H,m),2.78(1H,br dd),2.98−3.12(1H,br m),3.16−3.36(2H,m),3.84(3H,s),4.61(2H,s),5.31(1H,s),6.20(1H,d),6.33(1H,d),7.03−7.13(2H,m),7.19(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 443.
(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
亜硝酸ナトリウム(0.413g、5.98mmol)の水(3.83mL)中溶液を、氷、固体塩化ナトリウムおよび飽和水性塩化ナトリウムからなる冷浴を使用して−15℃において維持した(1S,3R)−1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−3,5−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−アミン(2.55g、5.75mmol;83:17のトランス:シス)のプロピオン酸(19.2mL)中撹拌溶液に5分間にわたり滴加した。20分後、反応物を−70℃に予冷したトルエン(100mL)により希釈した。得られた薄黄色混合物を激しく撹拌し、5分後、冷浴を除去した。室温に達したら、赤色反応混合物をこれらの条件下で1.5時間維持し、次いで水(×2)により洗浄した。合わせた水層を酢酸エチルにより抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、出発容量の約20%に減圧下で濃縮した。この混合物をEtOAc(20mL)により希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムにより洗浄した。次いで、固体炭酸カリウムをガス発生が停止するまで添加し、pHストリップを使用して混合物が塩基性であると試験された。層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた油状物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜70%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(1.96g、75%)を薄橙色泡状物固体およびNMR積分に基づく約9:1のトランス:シス混合物で生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.06(3H,d),2.80−2.98(2H,m),3.15(1H,br dd),3.33−3.53(2H,m),3.90(3H,s),5.40(1H,s),6.63(1H,d),6.67(1H,d),6.96(1H,dd),7.20−7.27(2H,m),8.08(1H,s),13.00(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 454.
実施例29
2−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミンの調製
ナトリウムtert−ブトキシド(1.08g、11.3mmol)およびBrettPhos第三世代プレ触媒(0.16g、0.18mmol)を(6S,8R)−6−(5−ブロモ−6−フルオロピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(2.00g、4.51mmol)および1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(0.90g、5.41mmol)の1,4−ジオキサン(22.6mL)中脱気溶液に室温において添加した。赤橙色混合物を44℃に予熱した油浴中で浸漬させた。22分後、橙色混合物を熱から取り出し、酢酸エチルおよび飽和水性塩化ナトリウム中に注ぎ、層を分離した。水層を酢酸エチルにより抽出し、合わせた有機層を飽和水性塩化ナトリウムにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、酢酸エチル中の0〜30%メタノールの溶出勾配で精製して2−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(1.58g)を薄黄色泡状物固体およびNMR積分に基づく約84:16のトランス:シス混合物として生じさせた。この材料を分取SFC(カラム:Lux Cellulose−4、21.2×250mm、5μm;70mL/分)により分割し、CO中35%の(0.2%のNHOHを含有するメタノール)により溶出させて薄橙色泡物固体として生じさせた。この固体をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、酢酸エチル中0〜30%のメタノールの溶出勾配で再精製した。生成物分画を減圧下で濃縮した。得られた残留物をアセトニトリル中に取り、濾過し、減圧下で濃縮して2−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(1.03g、46%)を薄黄色泡状物固体として生じさせた。H NMR(600MHz,DMSO−d,27℃)1.10(3H,d),1.64(2H,dtt),2.48(2H,t),2.83(1H,dd),2.86(2H,br d),2.97(1H,br dq),3.02(1H,dd),3.45(1H,dqd),3.54(1H,dq),3.63(2H,br s),3.96(1H,dquin),4.44(2H,dt),4.91(1H,s),6.13(1H,br d),6.87(1H,d),6.92−7.01(2H,m),7.25(1H,d),8.06(1H,s),13.00(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 495.
出発材料(6S,8R)−6−(5−ブロモ−6−フルオロピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンを調製するために使用された手順を以下に記載する。
tert−ブチル(R)−(1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)カルバメートの調製
ヘキサン中のn−ブチルリチウム(2.5M;96mL、241mmol)を4−ブロモ−1H−インダゾール(24.8g、126mmol)のTHF(200mL)中溶液に−78℃において20分間にわたり添加し、混合物を−78℃において7時間撹拌した。tert−ブチル(R)−4−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシド(26g、110mmol)を添加し、得られた混合物を−78℃において15分間撹拌した。冷浴を除去し、混合物をこれらの条件下で18時間撹拌した。水性クエン酸(1N;130mL)を添加し、撹拌を30分間継続した。混合物をヘキサンにより抽出し、有機層を飽和水性炭酸ナトリウムにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中0〜60%のEtOAcにより溶出させてtert−ブチル(R)−(1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)カルバメート(17.3g、57%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.02(3H,br d),1.34(9H,s),2.82(1H,br dd),3.09(1H,br dd),3.82(1H,dt),6.82(1H,br d),6.88(1H,d),7.24(1H,dd),7.35(1H,br d),8.18(1H,s),12.97(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 276.
(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン二塩酸塩の調製
HClジオキサン(4M、100mL、400mmol)をtert−ブチル(R)−(1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)カルバメート(17.3g、62.7mmol)のDCM(200mL)中懸濁液に室温において10分間にわたり添加した。得られたスラリーを一晩撹拌し、次いで減圧下で濃縮して(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン(15.9g、102%)を白色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.14(3H,d),2.97(1H,dd),3.40(1H,dd),3.45−3.62(1H,m),6.96(1H,d),7.29(1H,dd),7.45(1H,d),7.97−8.27(3H,br s),8.29(1H,d).m/z:ES+ [M+H]+ 176.
(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミンの調製
炭酸カリウム(4.75g、34.3mmol)を(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン二塩酸塩(2.13g、8.58mmol)のアセトニトリル(25mL)中撹拌懸濁液に添加し、次いでDCM(12.6mL)中の2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(2.191g、9.44mmol)を滴加した。混合物を室温において1.5日間撹拌した。次いで、追加のDCM(0.3mL)中の2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(398mg)を添加した。反応物を60℃に加温し、3時間後、反応物を室温に冷却し、追加分の2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(398mg)をDCM(0.3mL)中溶液として添加した。18時間後、反応物を低減容量に減圧下で濃縮し、次いでDCMにより希釈した。混合物を水により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜60%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(2.06g、93%)をガム状物として生じさせた。m/z:ES+[M+H]+257.
(6S,8R)−6−(5−ブロモ−6−フルオロピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンの調製
トリフルオロ酢酸(1.7mL)を(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(1.83g、7.11mmol)および5−ブロモ−6−フルオロピコリンアルデヒド(1.45g、7.11mmol)のトルエン(33.8mL)中溶液に添加した。反応物を90℃において24時間加熱し、次いで低減容量に濃縮した。次いで、混合物をジクロロメタンにより希釈し、飽和水性炭酸水素ナトリウムにより塩基性化した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルの溶出勾配で精製して(6S,8R)−6−(5−ブロモ−6−フルオロピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(2.01g、64%)を白色固体として生じさせた。H NMR(300MHz,DMSO−d,27℃)1.11(3H,d),2.89(1H,br dd),2.94−3.09(2H,m),3.31−3.42(1H,m),3.52−3.71(1H,m),5.07(1H,s),6.96(1H,d),7.24−7.36(2H,m),8.06(1H,d),8.23(1H,dd),13.02(1H,s).m/z:ES+ [M+H]+ 443.
実施例30
5−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(435mg、3.29mmol)、(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(730mg、1.65mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(950mg、9.88mmol)を1,4−ジオキサン(18.3mL)中で懸濁させた。混合物を脱気し、Brettphos 3Gプレ触媒(149mg、0.16mmol)を添加した。反応物を80℃に1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(10mL)により希釈し、水(10mL)により洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗製生成物を分取LCMS(Waters XSelect CSH C18カラム、5μのシリカ、50mmの直径、100mmの長さ)により、溶出剤としての水(1%のNHを含有)およびMeCNの漸減極性混合物を使用して精製した。試料をMeOH中で溶解させ、以下のクロマトグラフィー条件:カラム:Phenomonex Lux C1、30×250mm、5ミクロン、移動相:30%のMeOH+0.1%のNH/70%のscCOを使用するSFCにより分離して5−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)−6−((6S,8R)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)ピリジン−3−アミン(396mg、49%)を黄色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.15(3H,d),1.69−1.81(2H,m),2.60(2H,t),2.77(1H,dd),2.92−3.03(3H,m),3.14−3.31(2H,m),3.65−3.79(3H,m),4.04(1H,q),4.43(2H,t),4.53(1H,t),5.35(1H,s),6.54(1H,dd),6.76(1H,d),7.00(1H,d),7.66(1H,d),7.93(1H,d),11.06(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 495.
出発材料として使用された(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンは、以下のとおり合成した。
(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン
トリフルオロ酢酸(2.13mL)を(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(1.15g、4.47mmol)および5−ブロモ−3−フルオロピコリンアルデヒド(912mg、4.47mmol)のトルエン(42.6mL)中溶液に添加し、得られた混合物を100℃において30分間撹拌した。反応物を蒸発させ、残留物をDCM(20mL)および2MのNaOH(20mL)間で分配した。層を分離し、有機相を減圧下で濃縮した。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜40%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(1.15g、58%)を黄色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.16(3H,d),2.86(1H,dd),3.01(1H,dq),3.19−3.35(2H,m),3.68−3.78(1H,m),5.42(1H,s),6.80(1H,d),7.20(1H,d),7.59(1H,dd),8.05(1H,d),8.27−8.5(1H,m).m/z:ES+ [M+H]+ 443.
実施例31
2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(3−フルオロ−5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール
フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0M、0.65mL、0.65mmol)を6−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−5−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン(320mg、0.43mmol)のTHF(2.66mL)中溶液に室温において添加し、64時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、次いでDMSO中で溶解させ、粗製生成物をフラッシュ逆相(Puriflash、220g、C18、30μカラム)により、溶出剤としての水(1%のNHを含有)およびMeCNの漸減極性混合物を使用して精製した。所望の化合物を含有する分画を蒸発乾固させて粗製生成物(143mg)を生じさせた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、EtOAc中0〜20%のMeOHの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(3−フルオロ−5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール(118mg、54%)を異性体の混合物として生じさせた。材料を分取HPLC(Waters XSelect CSH C18カラム、5μのシリカ、30mmの直径、100mmの長さ)により、溶出剤としての水(0.1%のギ酸を含有)およびMeCNの漸減極性混合物を使用して再精製した。所望の化合物を含有する分画を合わせ、イオン交換クロマトグラフィーにより、SCX−2カラムを使用して精製した。所望の生成物を1MのNH/MeOHを使用してカラムから溶出させ、生成物含有分画を蒸発乾固させて2,2−ジフルオロ−3−((6S,8R)−6−(3−フルオロ−5−((1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)−8−メチル−3,6,8,9−テトラヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−7−イル)プロパン−1−オール(62.1mg、29%)を無色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)1.03(3H,dd),1.64(2H,dq),2.44(2H,t),2.60−2.66(1H,m),2.79(3H,dd),2.97(1H,dd),3.04−3.15(1H,m),3.50−3.73(5H,m),3.89−3.97(1H,m),4.39(1H,t),4.48(1H,t),5.21(1H,s),5.26(1H,t),6.58(1H,d),6.65−6.71(2H,m),7.19(1H,d),7.55(1H,dd),8.03(1H,s),12.94(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 507.
出発材料として使用された6−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−5−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミンは、以下のとおり合成した。
(R)−N−(1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)−3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロパン−1−アミン
3−((Tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネート(2.59g、5.36mmol)を(R)−1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン(0.94g、5.36mmol)およびDIPEA(1.39ml、8.05mmol)の1,4−ジオキサン(38.9mL)中溶液に添加し、反応物を50℃において18時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、次いで残留物をEtOAcにより希釈し、水により洗浄し、水層をEtOAcによりさらに抽出した。合わせた有機層を飽和ブラインにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜50%のEtOAcの溶出勾配で精製した。純粋な分画を蒸発乾固させて(R)−N−(1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)−3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロパン−1−アミン(1.515g、52%)を無色ガム状物として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)0.92(3H,d),0.97(9H,s),1.78−1.86(1H,m),2.73(1H,dd),2.98−3.14(4H,m),3.83(2H,td),6.85(1H,d),7.20(1H,dd),7.34(1H,d),7.41−7.50(6H,m),7.58−7.64(4H,m),8.08(1H,s),12.98(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 508.
(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン
トリフルオロ酢酸(319μL)を(R)−N−(1−(1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)−3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロパン−1−アミン(681mg、1.34mmol)および5−ブロモ−3−フルオロピコリンアルデヒド(287mg、1.41mmol)のトルエン(6.39mL)中溶液に添加し、得られた混合物を110℃において1時間撹拌した。反応物を室温に冷却しておき、蒸発乾固させ、DMSO中で溶解させた。粗製生成物をフラッシュ逆相クロマトグラフィー(100gのRedisep Rf C18カラム)により、溶出剤としての水(0.1%のギ酸を含有)およびMeCN(60〜100%)の漸減極性混合物を使用して精製した。所望の化合物を含有する分画を合わせ、イオン交換クロマトグラフィーによりSCX−2カラムを使用して単離した。所望の生成物を1MのNH/MeOHを使用してカラムから溶出させ、純粋な分画を蒸発乾固させて(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(763mg、82%)をオフホワイト色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,DMSO,27℃)0.99(9H,s),1.04(3H,d),2.74−2.89(2H,m),2.97−3.04(1H,m),3.31(1H,s),3.54−3.62(1H,m),3.78(1H,q),3.92−4.02(1H,m),5.36(1H,s),6.72(1H,d),7.23(1H,d),7.41−7.49(6H,m),7.57−7.61(4H,m),8.04(1H,dd),8.09(1H,s),8.38(1H,d),13.01(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 693.
6−((6S,8R)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−5−フルオロ−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン
1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(114mg、0.86mmol)、(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−7−(3−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−2,2−ジフルオロプロピル)−8−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(300mg、0.43mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(249mg、2.59mmol)を脱気1,4−ジオキサン(4.81mL)中で懸濁させた。Brettphos 3Gプレ触媒(39.2mg、0.04mmol)を添加し、混合物を排気し、窒素(×2)によりパージし、次いで反応物を80℃に45分間加熱した。反応混合物を室温に冷却しておき、EtOAcにより希釈し、水により洗浄した。水層をEtOAcによりさらに抽出し、合わせた有機層を飽和ブラインにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させ、さらに精製せずに直接使用した。m/z:ES+[M+H]+745.
実施例32
6−((6S,8R)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,9,8−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキン−6−イル)−N−(3−フルオロプロピル)アゼチジ−3−イル)ピリジン−3−アミン
ナトリウムtert−ブトキシド(116mg、1.20mmol)およびBrettPhos G3(9.09mg、10.04μmol)を(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(89mg、0.20mmol)および1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(39.8mg、0.30mmol)の1,4−ジオキサン(1.00mL)中脱気溶液に添加し、反応物を90℃に加温し、6時間撹拌した。冷却後、反応物をEtOAcおよび水により希釈し、層を分離した。水層をEtOAcにより抽出し、次いで合わせた有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。HPLC(Waters CSH C18 OBDカラム、5μのシリカ、30mmの直径、100mmの長さ)により、溶出剤としての水(溶出剤としての0.1%のNHおよびMeCNを含有)の漸減極性混合物を使用して精製して生成物(42.0mg、42%)を薄膜として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.13(3H,d),1.69−1.84(2H,m),2.61(2H,td),2.76(1H,dd),2.94(3H,ddd),3.16−3.28(2H,m),3.45−3.54(1H,m),3.67−3.76(2H,m),4.09(1H,dt),4.24(1H,d),4.43(1H,td),4.53(1H,td),5.02(1H,s),6.76(1H,dd),6.81(1H,d),6.89(1H,dd),7.39(1H,d),7.81(1H,d),11.10(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 495.
出発材料として使用された(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンは、以下のとおり合成した。
4−ブロモ−3−フルオロ−1H−インダゾール
Selectfluor(49.40g、139.6mmol)を4−ブロモ−1H−インダゾール(25.0g、127mmol)のDMF(254mL)中溶液に添加し、反応物を70℃に一晩加熱した。冷却後、反応混合物を水中に注いだ。沈殿固体を濾過し、乾燥させ、次いで粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜30%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させて4−ブロモ−3−フルオロ−1H−インダゾール(4.20g、15%)を淡黄色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)7.24−7.28(1H,m),7.32−7.36(2H,m),9.20(1H,s);m/z:ES− [M−H]− 213.
tert−ブチル(R)−(1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)カルバメート
n−ブチルリチウム(1.6M、51.9ml、83.01mmol)をTHF(124mL)中の4−ブロモ−3−フルオロ−1H−インダゾール(8.50g、39.5mmol)に−78℃において添加し、反応物を15分間撹拌し、−50℃に15分間加温し、次いで−78℃に再冷却した。tert−ブチル(R)−4−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−カルボキシレート2,2−ジオキシド(10.32g、43.48mmol)をTHF(20mL)中で添加し、反応物を15分間撹拌してから−10℃に30分間にわたり加温しておいた。1Nのクエン酸(200mL)を添加し、混合物を15分間撹拌してからEtOAc(×2)により抽出した。合わせた有機物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させた。粗製生成物をフラッシュシリカクロマトグラフィーにより、ヘプタン中0〜40%のEtOAcの溶出勾配で精製した。生成物含有分画を蒸発乾固させてtert−ブチル(R)−(1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)カルバメート(5.93g、51%)を無色固体として生じさせた。H NMR(500MHz,CDCl,2 7℃)1.17(3H,d),1.35(9H,s),3.09(2H,d),4.00−4.09(1H,m),4.41−4.49(1H,m),6.97(1H,d),7.22(1H,dd),7.33(1H,dd),9.36(1H,s);m/z:ES− [M−H]− 292.
(R)−1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン
ジオキサン中4Nの塩酸(23.86ml、95.45mmol)をMeOH(23.9mL)中のtert−ブチル(R)−(1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−イル)カルバメート(5.60g、19.1mmol)に添加し、反応物を室温において2時間撹拌した。粗製混合物を濃縮し、次いでEtOAc(100mL)中で懸濁させ、飽和水性重炭酸ナトリウム(50mL)により洗浄した。水層をEtOAc(×5)により抽出し、次いで合わせた有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて(R)−1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン(3.10g、84%)を黄色油状物として生じさせ、それは、静置時に凝固した。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.19(3H,d),2.86(1H,dd),3.09(1H,dd),3.33(1H,dddd),6.96(1H,d),7.22(1H,dd),7.33(1H,dd),9.93(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 194.
(R)−1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン
2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートのDCM中0.1M溶液(25.9mL、2.59mmol)を1,4−ジオキサン(20mL)中の(R)−1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)プロパン−2−アミン(0.4g、2.07mmol)およびDIPEA(0.541mL、3.11mmol)に添加し、得られた混合物を75℃において一晩撹拌した。反応物を真空中で濃縮し、酢酸エチル(25mL)および飽和水性重炭酸ナトリウム(25mL)間で分配した。層を分離し、水層を酢酸エチル(25mL)により抽出した。合わせた有機物を飽和水性塩化ナトリウム(25mL)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られたガム状物をメタノール中に取り、事前に湿潤させた(メタノール)SCX−2カートリッジにアプライした。カートリッジをメタノールにより洗浄し、メタノール中1Mのアンモニアにより溶出させた。溶出剤を真空中で濃縮して(R)−1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(0.455g、80%)を褐色ガム状物として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.11(3H,d),2.92(1H,dd),3.07−3.22(4H,m),6.96(1H,d),7.25(1H,dd),7.34(1H,dd),9.50(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 276.
(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン
トリフルオロ酢酸(87μL)を(R)−1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(100mg、0.36mmol)および5−ブロモピコリンアルデヒド(67.6mg、0.36mmol)のトルエン(0.87mL)中溶液に添加し、得られた混合物を90℃において1時間撹拌した。反応物を室温に冷却しておき、DCM(5mL)および飽和水性重炭酸ナトリウム(5mL)間で分配した。層を分離し、有機層を真空中で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン中0〜50%の酢酸エチルにより溶出させて(6S,8R)−6−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(89mg、55%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.16(3H,d),2.92−3.00(2H,m),3.25−3.36(2H,m),3.46−3.52(1H,m),5.07(1H,s),6.98(1H,d),7.09(1H,dd),7.43(1H,d),7.77(1H,dd),8.55(1H,dd),9.09(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 443.
実施例33
5−フルオロ−6−((6S,8R)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン
ナトリウムtert−ブトキシド(3.12g、32.52mmol)およびBrettPhos G3(0.245g、0.27mmol)を(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(2.50g、5.42mmol)および1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−アミン(1.075g、8.13mmol)の1,4−ジオキサン(27.1mL)中脱気溶液に添加し、反応物を60℃に加温し、2時間撹拌した。冷却後、反応物をEtOAcおよび水により希釈し、層を分離した。水層をEtOAcにより抽出し、次いで合わせた有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。最初にシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン中0〜100%の(酢酸エチル中10%のメタノール)により溶出させ、次いで逆相Interchim(溶出剤として0.1%のNHおよびMeCN)により精製して生成物を異性体の混合物として得た。生成物をSFCにより分離し;試料をMeOH中で溶解させ、以下のSFC条件:カラム:Phenomonex C4、30×250mm、5ミクロン、移動相:25%のMeOH+0.1%のNH、流量:100ml/分、BPR 120bar、カラム温度:40℃を使用して分離して5−フルオロ−6−((6S,8R)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン−6−イル)−N−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イル)ピリジン−3−アミン(1.780g、64%)を泡状物として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.15(3H,d),1.67−1.81(2H,m),2.59(2H,t),2.81−3.03(4H,m),3.17−3.34(2H,m),3.70(3H,q),4.01−4.08(1H,m),4.20(1H,d),4.43(1H,t),4.53(1H,t),5.32(1H,s),6.54(1H,dd),6.81(1H,d),6.95(1H,d),7.64−7.68(1H,m),9.46(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 513.
出発材料として使用された(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリンは、以下のとおり合成した。
(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン
トリフルオロ酢酸(2.16mL)を(R)−1−(3−フルオロ−1H−インダゾール−4−イル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)プロパン−2−アミン(2.50g、9.08mmol)および5−ブロモ−3−フルオロピコリンアルデヒド(1.85g、9.08mmol)のトルエン(43.3mL)中溶液に添加し、得られた混合物を90℃において90分間撹拌した。反応物を冷却しておき、DCM(50mL)および飽和水性重炭酸ナトリウム(50mL)間で分配した。層を分離し、有機層を真空中で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン中0〜50%の酢酸エチルにより溶出させて(6S,8R)−6−(5−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−1−フルオロ−8−メチル−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ピラゾロ[4,3−f]イソキノリン(2.90g、69%)を白色固体として得た。H NMR(500MHz,CDCl,27℃)1.15(3H,d),2.88−3.04(2H,m),3.24−3.35(2H,m),3.63−3.71(1H,m),5.39(1H,s),6.83(1H,d),7.08(1H,dd),7.60(1H,dd),8.36(1H,dd),9.13(1H,s);m/z:ES+ [M+H]+ 461.
上記のものと同様の合成方法を使用して実施例34〜73(下表)を調製した。
説明的な実施形態の上記説明は、当業者が本明細書をその多数の形態で容易に適合させ、適用することができるように当業者に本出願人らの明細書、その原理およびその実際的な用途を習熟させるためものにすぎないものとする。なぜなら、それらは、特定の使用の要件に最良に合わせることができるためである。この記載およびその具体例は、本明細書の実施形態を示す一方、説明の目的のためのものにすぎないものとする。したがって、本明細書は、本明細書に記載の説明的な実施形態に限定されず、多様に改変することができる。さらに、明確性の理由のために別個の実施形態に関連して記載される本明細書の種々の特徴部を組み合わせて単一の実施形態も形成し得ることを認識すべきである。逆に、簡潔性の理由のために単一の実施形態に関連して記載される本明細書の種々の特徴部を組み合わせてそれらの下位組合せも使用することができる。

Claims (12)

  1. 式(I):
    (式中、
    Aは、CRまたはNであり;
    Gは、CRまたはNであり;
    Dは、CRまたはNであり;
    Eは、CRまたはNであり;
    Qは、O、NHまたはNMeであり;
    は、CHF、CHFまたはCFであり;
    は、H、F、Cl、Me、CN、OMeまたはOEtであり;
    は、HまたはFであり;
    は、H、F、CNまたはOMeであり;
    は、HまたはFであり;
    は、H、Me、CHF、CHFまたはCFであり;
    は、HまたはMeであり;
    は、C1〜3アルキル、CHF、CHF、CFまたはC3〜4シクロアルキルであり;
    は、Me、FまたはCHFであり;
    10は、Me、F、CHF、CHF、CF、CHOMeまたはCHOHであり;
    11は、HまたはFであり;または
    10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環またはオキセタン環を形成し;
    12は、FまたはMeから独立して選択され;
    13は、HまたはFであり;および
    aは、0、1または2である)
    の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  2. Qは、NHである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  3. Qは、Oである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  4. は、Hである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  5. は、Hである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  6. 前記式(I)の化合物中の基−CH−C(R)(R10)(R11)は、
    からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  7. 請求項1に記載の式(IA)
    (式中、
    Qは、O、NHまたはNMeであり;
    は、CHF、CHFまたはCFであり;
    は、HまたはMeであり;
    は、HまたはMeであり;
    は、Me、CHFまたはシクロプロピルであり;
    は、MeまたはFであり;
    10は、Me、F、CHF、CHOMeまたはCHOHであり;
    11は、HまたはFであり;または
    10およびR11は、それらが付着されている炭素原子と一緒になってシクロプロピル環またはオキセタン環を形成し;
    12は、HまたはMeから独立して選択され;
    13は、HまたはFであり;
    aは、0、1または2であり;および
    環Yは、
    からなる群から選択される)
    の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  8. 医薬品としての使用のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)もしくは(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  9. 温血動物における癌の予防または治療における使用のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)もしくは(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  10. 癌の予防または治療を、前記治療を必要としている温血動物、例えばヒトにおいて行う方法であって、有効量の請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)もしくは(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を前記動物に投与することを含む方法。
  11. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)もしくは(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な添加剤とを含む医薬組成物。
  12. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)もしくは(IA)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、別の抗腫瘍剤とを含む、癌の治療における使用に好適な組合せ。
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