JP2019535733A - 安定性が増強された速効性インスリン類似体 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 二本鎖インスリン類似体は、修飾A鎖ポリペプチドおよび修飾B鎖ポリペプチドを有する。前記A鎖ポリペプチドは、A8位のHisまたはGlu置換、A14位のGlu置換、及びA17位のGlnまたはArg置換のうちの1つまたはそれ以上を有する。前記B鎖ポリペプチドは、B1位、B1〜B2位、B1〜B3位、B30位、またはそれらの組み合わせのアミノ酸の欠失、B2位のAlaまたはGlu置換、B3位のGlu置換のうちの1つまたはそれ以上を有する。この類似体は、亜鉛を含まない溶液中で熱力学的安定性を示し、自己会合を減少させ、生物学的効力を維持し、かつ分裂促進性を増加させない。前記類似体は化学的分解および物理的分解に対する耐性を示す。糖尿病または肥満を有する患者を治療する方法は、生理学的に有効量のインスリン類似体またはその生理学的に許容される塩を患者に投与する工程を有する。【選択図】 図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年11月21日付けで出願した係属中の米国仮特許出願第62/424,892号の利益を主張する。
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載
本発明は、国立衛生研究所によって授与された助成金番号DK040949およびDK074176の下で政府の支援を受けてなされた。政府は本発明において一定の権利を有する。
本発明は、熱力学的安定性の増加、分裂促進性の減少、および亜鉛イオンの非存在下で高タンパク質濃度(1〜5mM)での速効性製剤の実現可能性などの医薬特性の向上を示すポリペプチドホルモン類似体に関する。より具体的には、本発明は、(野生型インスリンと比較して)向上した製剤強度で迅速な作用を付与し、および/または(野生型インスリンまたは亜鉛イオン安定化タンパク質集合体として伝統的に処方されている従来のインスリン類似体と比較して)より広い範囲の医薬製剤の賦形剤の使用を可能にするインスリン類似体に関する。
治療薬およびワクチンを含む非標準タンパク質の操作は、医学的および社会的に幅広い利益をもたらし得る。ヒト、他の哺乳動物、脊椎動物、無脊椎動物、または真核細胞のゲノムにコードされている天然タンパク質は、一般に、細胞内の状況で最適に機能するように進化したかもしれないが、治療用途には最適とは言えない。そのようなタンパク質の類似体は、改善された生物物理学的、生化学的、または生物学的特性を示し得る。タンパク質類似体の利点は、癌細胞の増殖の促進などの意図しない望ましくない副作用の減少と共に、「オンターゲット」活性(血糖濃度の低下をもたらす代謝の代謝調節など)を高めることであろう。そのようなタンパク質工学の他の利点は、より高い強度の製剤を達成するためのタンパク質の濃度に対する作用の急速な開始の保存であろう。社会的利益のさらに別の例は、インスリンポンプ、またはアルゴリズムがポンプの流量を連続グルコースモニターの出力に接続する閉ループシステムなどのデリバリー装置との適合性の向上であろう。治療用タンパク質の例はインスリンによって提供される。野生型ヒトインスリンおよび他の哺乳動物のゲノムにコードされているインスリン分子は、RNAスプライシングの代替様式または翻訳後グリコシル化の代替パターンによって生じる受容体アイソフォームに関係なく、複数の器官および多様な種類の細胞でインスリン受容体に結合する。野生型インスリンはまた、相同性のある1型インスリン様成長因子受容体(IGF−1R)に対して、低いものの有意な親和性で結合する。
インスリンは、脊椎動物においてプロインスリンと呼ばれる一本鎖前駆体の生合成産物である二本鎖タンパク質分子である。ヒトプロインスリンの配列および構造は、それぞれ図1A(配列ID番号1)および1Bに示し、ヒトインスリンの配列は図1Cに示した。インスリンは、21残基を含むA鎖(配列ID番号2)、および30残基を含むB鎖(配列ID番号3)の2つのポリペプチド鎖を含む。一方または他方の鎖中の特定のアミノ酸は、標準的な3文字コード(例えば、アラニンの場合は「Ala」、アスパラギン酸の場合は「Asp」)と、それに続く鎖(AまたはB)を示す文字(場合によっては上付き文字)および野生型インスリンに対するその鎖中の位置番号とによって以下のように示される。例えば、B鎖の10位のヒスチジンはHisB10と命名され、B鎖の12位のバリンはValB12と命名され、A鎖の8位のスレオニンはThrA8と命名される。あるいは、アミノ酸は、標準的な1文字コード(例えば、アラニンの場合は「A」、アスパラギン酸の場合は「D」)、と、それに続くAまたはB鎖を示す文字と、それに続く野生型インスリンに対する位置番号によって指定されてもよい。この規則の下では、B鎖の10位のヒスチジンはHB10と命名され、B鎖の12位のバリンはVB12と命名され、A鎖の8位のスレオニンはTA8と命名される。アミノ酸のナンバリングは、ポリペプチドのN末端にアミノ酸の欠失が存在していたとしても、野生型インスリンに対して維持される。したがって、最初のアミノ酸が野生型配列のN末端から欠失していることを示すdes B1インスリン類似体においては、B鎖の最初のアミノ酸はバリンであり、このバリンは依然としてB2位を占めると指定される。同様に、野生型配列から最初の2つのN末端アミノ酸が欠失しているdes[B1、B2]インスリン類似体において、最初のアミノ酸はアスパラギンであり、このアスパラギンは依然としてB3位を占めると指定される。
用語「インスリン類似体」は、異なる種類のアミノ酸による1つ以上のアミノ酸残基の置換による、または異なる原子または原子のセットによるそのような残基の側鎖もしくは主鎖における1つ以上の原子の修飾による、野生型インスリンに関連する分子群であるが、インスリン受容体(IR)に結合する能力など、野生型インスリンの1つまたは複数の特性の少なくとも一部を維持している分子群を意味する。当該分野で公知のインスリン類似体の例は、ProB28がLysによって置換され、LysB29がProによって置換されているインスリンlisproである。インスリンlispro(KP−インスリンとも呼ばれる)は、製品Humalog(登録商標)(Eli Lilly and Co.)の有効成分である。
皮下デポーからのインスリン類似体製剤の吸収速度を高めるために、1または数個の位置でのアミノ酸置換によってインスリンのB鎖を修飾することができることは本分野において周知である。向上した強度(国際単位/ml)のインスリン製剤は、顕著なインスリン抵抗性を示す患者に特に有益であると見込まれ、またリザーバの寿命を延ばすため、または新世代のポンプ技術におけるリザーバの小型化を可能にするため、内部または外部インスリンポンプにおいても価値がある。
既存のインスリン製品は、典型的には、U−200(200国際単位/ml)と同等またはそれ以上の製剤強度を達成するためにインスリンまたはインスリン類似体の濃度を増加させると、長期の薬物動態学的および薬力学的特性を示す。そのような長期化は、皮下注射における血糖の食事管理のためのそのような製品の有効性を損ない、またポンプベースの連続的な皮下注入の効力および安全性を損なう。これらの不都合を考慮すると、速効性インスリン類似体製剤の治療的および社会的利益は、(これらの下限および上限を含めて)U−200〜U−1000の強度で急速な作用を保持するインスリン類似体の操作によって高められる。新規の可溶性インスリン類似体が、野生型ヒトインスリンと比較して1型IGF受容体に対してより弱い親和性を示した場合、さらなる利点が生じるであろう。濃縮インスリン類似体製剤が、ヒト癌細胞株のインスリン刺激増殖をモニターするために開発されたアッセイ、および/または細胞増殖の刺激または停止に関連する遺伝子発現におけるインスリン指向性変化をモニターするために開発されたアッセイにおいて減少した分裂促進性を示すべきであれば、さらに追加の治療的および社会的利益が生じる。
インスリンの投与は、真性糖尿病の治療法として長い間確立されてきた。真性糖尿病患者における従来のインスリン補充療法の主な目的は、健康なヒト対象に特徴的な正常範囲よりも上または下への逸脱を防ぐための血糖濃度の厳密な制御である。正常範囲を下回る逸脱は、重度のエピソードでは痙攣、昏睡、および死に至る即時のアドレナリン作動性または神経血糖低下症状に関連する。正常範囲を超える逸脱は、網膜症、失明、および腎不全を含む微小血管疾患の長期リスクの増加と関連する。
インスリンは、脊椎動物の代謝において中心的な役割を果たす小さな球状タンパク質である。このホルモンはZn2+安定化六量体として膵臓β細胞に貯蔵されるが、血流中ではZn2+を含まない単量体として機能する。インスリンは単鎖前駆体であるプロインスリンの産物であり、プロインスリンでは連結領域(35残基)がB鎖のC末端残基(残基B30)をA鎖のN末端残基に連結する。様々な証拠によって、それがインスリン様コアおよび無秩序な結合ペプチドからなることが示されている。3つの特異的ジスルフィド架橋(A6〜A11、A7〜B7、およびA20〜B19)の形成は、粗面小胞体(ER)におけるプロインスリンの酸化的フォールディングと関連する。プロインスリンは、膵臓β細胞でのグルコース調節分泌顆粒における亜鉛インスリン六量体としての貯蔵の途中でトランスゴルジネットワークにおいてインスリンに変換される。
図2は本分野において公知の食事性(速効性)インスリン類似体の設計の基礎となる薬物動態学的原理の概略図である。皮下デポーにおいて、インスリン六量体(左上)は、毛細血管(下)に効率的に浸透するには大きすぎるのに対し、より急速な取り込みは、インスリン二量体(中央上)およびインスリン単量体(右上)によって媒介される。食事性インスリン製品Humalog(登録商標)およびNovolog(登録商標)は、亜鉛インスリン六量体の二量体化表面またはその近くにアミノ酸置換を有するインスリン類似体(それぞれインスリンlisproおよびaspart)を含み、その分解速度が促進される。食事性インスリン製剤Apidra(登録商標)(インスリンdeglulisine)は、同様にデポー中で急速な分解速度を示す、亜鉛を含まないオリゴマーとして(結合平衡剤として)処方される。本発明のインスリン類似体は、その増強した安定性が亜鉛媒介性集合体または亜鉛を含まない高次集合体の非存在下での製剤化を可能にする、単離されたインスリン単量体および弱会合性二量体を提供する。左上の六量体は、A鎖が薄灰色で、B鎖が濃い灰色で示されているT 亜鉛六量体を示し、3つの結合フェノールリガンドがCPKモデル(対になった楕円形)として示されている。中央の二量体は、A鎖が濃い灰色で、B鎖が薄い灰色(残基B1〜B23およびB29〜B30)または中程度の灰色(B24〜B28;逆平行βシート)で示される亜鉛を含まないT2二量体を示し、二量体関連鎖間水素結合が点線で示されている。結晶学的プロトマー(T、R、およびR)の集まりが右上に示されており、A鎖は濃い灰色で、B鎖は中程度の灰色(B1〜B9)、および薄い灰色(B10〜B30)で示されている。
皮下注射後のインスリン類似体製剤の急速な作用は、一旦インスリン受容体が標的組織内に取り込まれると、皮下デポーからのタンパク質吸収の薬物動態学的特性、および/またはインスリン類似体の薬力学的特性を反映し得る。本発明のインスリン類似体製剤におけるアミノ酸置換は、これらのメカニズムの一方または両方を使用することができる。
B28および/またはB29の位置での置換は、亜鉛を含まないインスリン二量体化の強度および亜鉛インスリン類似体六量体の安定性を損なうことが本分野において公知である。しかしながら、野生型残基ProB28−LysB29のLysB28−ProB29による置換(インスリンlispro、亜鉛安定化製剤におけるHumalog(登録商標)の活性成分)、及びProB28のAspによる置換(インスリンaspart、亜鉛安定化製剤におけるNovolog(登録商標)の活性成分)は、インスリンの熱力学的安定性、化学的安定性、および物理的安定性を損ない、これは一般にインスリン中のアミノ酸置換が好ましい特性と好ましくない特性との間のトレードオフをもたらすことを実証している。野生型ProB28を保持したままのGluによるLysB29の置換(インスリンglulisine、Apidra(登録商標)の活性成分における2つの置換のうちの1つ)は、二量体化または六量体安定性に対してより限定的な効果を有するが、中性pHで亜鉛を含まない溶液における安定な製剤を可能にする。短縮されたインスリン作用の底部の潜在的な薬力学的利点にもかかわらず、導入されたアミノ酸残基は予測が困難なほどにインスリンの安定性または受容体結合親和性を損なうため、そのような置換はタンパク質設計においてトレードオフを招き得る。
中性pHでU−200〜U−1000の強度(これらより低い値及び高い値を含む)での可溶性製剤の速効性インスリン類似体または超速効性インスリン類似体には医学的および社会的ニーズがある。そのような製品に対する障壁は、中性pHで単量体、二量体、三量体、四量体、六量体、十二量体、およびより高次の種の濃度依存分布を形成し得る、野生型インスリンの複雑な自己会合特性によって長い間提起されてきた。本分野で知られている伝統的なインスリン製剤は、典型的には、単量体単位で0.6mM(希釈時より低い)の名目タンパク質濃度の亜鉛インスリン六量体の優位性を使用し、亜鉛インスリン六量体は自然に自己会合し、亜鉛イオンによって安定化され、物理的および化学的分解からホルモンを保護する。このタンパク質濃度を超えて野生型インスリン六量体を濃縮すると、進行性の六量体−六量体相互作用をもたらし、このさらなるレベルの自己会合は、皮下デポーからの注射されたインスリンの吸収の遅延と関連しており、その結果、長期化した薬物動態および薬力学をもたらす。現在の食事性インスリン類似体製品(Humalog(登録商標)、Novolog(登録商標)、及びApidra(登録商標))の類似した長期化は、それらの濃度が約2mM(単量体単位)を超えると生じる。
この障壁を克服するために、本発明者らは、強度を高めた速効性インスリン類似体製剤の操作への新規な道筋を考えた。第1のアプローチは、3〜8mMにまで達するタンパク質濃度での二量体化および高次自己会合が皮下デポーにおけるタンパク質分解に対する動的障壁を与えないであろう超安定インスリン単量体を設計することであった。このアプローチでは、個々のインスリン類似体分子の増大した固有安定性は、その亜鉛媒介六量体集合体を、安定な製剤にとって、すなわち化学分解、重合、およびフィブリル化に関する米国食品医薬品局の指針に従って不要なものにするであろう。亜鉛配位が存在しない場合、インスリンの自己会合および分解のタイムスケールは亜鉛配位が存在する場合よりも著しく速い。賦形剤の組み合わせとして標準的な医薬製剤に一般に使用される亜鉛イオンと防腐剤との組み合わせによって、その違いはさらに拡大され、そのような製剤において形成される立体配座平衡において非常に長命である「R」型六量体を生じる。本発明の特徴は、そのような類似体が1分子あたりに基づいて野生型インスリンの少なくとも20%の生物学的活性を保持していることである。
亜鉛イオンの非存在下で向上した固有安定性および二量体を超えた自己会合の減少を示すことが本分野において知られているインスリン類似体は、AspB10インスリンによって提供される。野生型残基(HisB10)は、天然の六量体集合体において、当該六量体の中心軸において2つの軸方向亜鉛イオンを配位するように機能する。AspによってHisB10を置換すると、この軸方向モードでの亜鉛イオンの結合を損なわせ、古典的な六量体の三量体関連表面を介した高次自己会合を阻止する。AspB10は、一般的な理由として、好ましいC−Cap残基として、潜在的な(i、i+4)塩橋(GluB14を有する)の形成を通じた静電気的メカニズムを介して亜鉛を含まない単量体または二量体における中央のB鎖αヘリックスの部分的安定性を高めることが期待される。タンパク質安定性の理論的根拠にかかわらず、AspによるHisB10の置換は、化学的変性の研究によって検証されたように、亜鉛を含まないインスリン単量体の熱力学的安定性を増強することが確かに観察された。AspB10はまた、インスリン受容体に対するインスリンの親和性を高め、それと並行して、単離された脂肪細胞における脂質生成を刺激する能力を増強する。野生型インスリンにおけるAspによるHisB10の置換によって与えられる上記の好ましい性質にもかかわらず、その臨床的使用は、野生型インスリンと比較したAspB10インスリンによるスプラーグ−ドーリーラットの慢性治療における乳腺腫瘍の過剰発生率の発見に関連して、腫瘍性細胞株(ヒト乳癌由来の細胞株を含む)の細胞培養アッセイにおける分裂促進性の増加によって排除された。本発明は、スプラーグ−ドーリーラットにおける発癌との好ましくない関連性のために、安定化置換としてのAspB10の使用を除外する。本発明はまた、球状タンパク質または非極性ペプチド接触面(フッ素化脂肪族または芳香族側鎖など)の熱力学的安定性を高めることが本分野で知られている人工アミノ酸を除外し、そのような非天然アミノ酸は患者またはヒト被験者での長期間の使用を目的とした医療製品において製造コストの上昇および未知の毒性と関連する。
したがって、本発明の1つの態様は、特に0.6mMを超えるような高い濃度で、自己会合の減少を示しながら、かつナノモルベースで野生型ヒトインスリンの生物学的効力の少なくとも20パーセントを維持しながら、亜鉛を含まない溶液中で熱力学的安定性が向上したインスリン類似体を提供することである。本発明の他の態様は、インスリン類似体が分裂促進性の増強を示さないことである。さらなる態様は、化学的分解に対する耐性および物理的分解に対する耐性を付与するためにインスリン類似体が十分な亜鉛を含まない安定性を示すように設計することができることであり、そのため、U−100〜U−300、場合によってはU−500もの高さの強度での皮下注射での速効性医薬製剤の開発を可能とする。さらに別の態様は、このような安定性は、癌関連AspB10置換の非存在下および人工アミノ酸の非存在下で得ることができることである。亜鉛イオンの必要性の欠如およびこれらの類似体の増大した固有安定性は、皮下デポーから血流への注射されたインスリン類似体の吸収を増強する賦形剤を含む広範囲の賦形剤が実行可能であることを可能にする。さらに、安定化要素の本組み合わせが、インスリン受容体が関与するとインスリンシグナリングの持続時間を短縮するように設計された部位での置換のさらなる導入を可能にするのに十分な安定性を付与することが想定される。本発明の製品は、インスリンポンプを介した連続皮下注入で治療される患者に過度に有益であり、さらにそのようなポンプの小型化を可能にし得ると我々は予想している。
したがって、本発明の類似体は、当該類似体が(i)亜鉛を含まない溶液中での増強された熱力学的安定性、(ii)0.6mM以上のタンパク質濃度での減少した自己会合、及び(iii)糖尿病ラットにおけるナノモルベースでの野生型ヒトインスリンの生物学的効力の少なくとも20%の生物学的効力を示すようなアミノ酸置換の新規な組み合わせを含む2つのポリペプチド鎖からなる。これらの目的のために、本発明の類似体は、(i)安定化置換(位置A8、A14、および/またはB29)、(ii)物理的安定性を増強する修飾(B鎖のN末端の1、2または3残基の欠失)、選択的に(iii)化学的安定性を増強する、B鎖のN末端付近および/またはA21位での置換、さらに選択的に(iv)インスリン受容体が関与するとシグナリングの持続時間を短縮するように設計されたインスリンの「サイト2」関連表面(位置B13、B17、B18、A12、A13、A14、および/またはA17)での置換、またはそれに隣接する場所での置換の新規の組み合わせを含む。後者の置換は、置換および修飾の組み合わせが、熱力学的安定性が野生型インスリンのものよりも大きい類似体を提供するように安定化または不安定化することを可能にする。本発明の類似体は、選択的に、B鎖の1または2残基の伸長(残基B31およびB32)を含んでもよい。非天然アミノ酸および分裂促進性置換AspB10は特に除外される。
本発明は、作用の迅速な発現がU−200〜U−1000の強度、すなわち従来のU−100インスリン製品よりも2倍〜10倍高い強度の製剤において保持されるように、可溶性インスリン類似体製剤の薬物動態学的特性の最適化の形態で医学的利益を提供することができると考えられる(この命名法において「U−X」は、溶液または懸濁液のmlあたりのX内部単位を示す)。
本発明のインスリン類似体および製剤は、真性糖尿病の治療に有用性があると考えられる。したがって、本発明の一態様は、本明細書に記載のアミノ酸置換および/またはB鎖N末端の欠失の組み合わせを含む類似体が、糖尿病の動物モデルにおける皮下注射後に「迅速な作用」が維持されるように、0.6〜6.0mMのタンパク質濃度で、中性pHの亜鉛を含まない溶液中で安定な製剤化を可能にすることであり、「迅速な作用」は、同じ動物モデルにおける皮下注射で0.6mM(すなわち、標準的なU−100インスリン製品のもの)のタンパク質濃度でのHumalog(登録商標)またはApidra(登録商標)の薬力学プロファイルを参照することによって定義される。本発明のさらなる態様は、前記類似体が、亜鉛イオンまたは他の二価金属イオンが存在しない中性pHの溶液に溶解したときに、インスリンlisproまたはインスリンglulisine(それぞれHumalog(登録商標)またはApidra(登録商標)の活性成分)と同等またはそれ以上の熱力学的安定性、化学的安定性、および物理的安定性を示すことである。本発明の別の態様は、前記類似体がヒト乳癌細胞株の組織培養アッセイにおいて分裂促進性を示し、また各場合においてインスリンlispro(KPインスリン)の転写活性化と等しいまたはそれよりも少ない、細胞増殖関連サイクリンD1遺伝子の転写活性化を媒介することである。本発明のさらに別の態様は、残基B1、B1−B2、またはB1−B3のN末端欠失を、選択的にそれらの化学的分解を遅らせるための隣接位置での置換と組み合わせて含むインスリン類似体の組換え製造方法を提供することである。
一般に、本発明は、それぞれが0.6〜6mMの広範囲のタンパク質濃度下で迅速な作用を一緒になって与える複数の修飾(ただし、B10位での置換および非天然アミノ酸の導入を除く)を含み、かつ一緒になって亜鉛イオンまたは他の二価金属イオンの非存在下で安定な医薬製剤と適合するインスリン類似体を提供する。置換は、A8、A14、A17、B2、B3、B28、および/またはB29のうちの1つまたはそれ以上の場所に位置する。前記類似体は、化学的分解を軽減するために、必要に応じてB鎖のN末端欠失(B3以下)と、その新しいN末端またはその付近での置換とを含んでもよい。したがって、本発明は、いずれの構成要素の修飾によっても付与されない長い間求められていた臨床上の利点を一緒に提供する修飾の組み合わせを含む新規のインスリン類似体群に関する。本発明の他の変形例において、残基B30は存在しない。さらに他の実施形態では、本発明の類似体は、A21位にグリシン、アラニン、またはアスパラギン酸を含み得る。
図1Aは、A鎖およびB鎖、ならびに隣接する二塩基性切断部位(黒丸)およびCペプチド(白丸)で示される連結領域を含むヒトプロインスリンの配列(配列ID番号1)の概略図である。 図1Bは、プロインスリンの構造モデルであり、インスリン様部分と無秩序な結合ペプチド(破線)とからなる。 図1Cは、B鎖の残基B27およびB30の位置を示すヒトインスリンの配列の概略図である。上部の鎖はインスリンA鎖(配列ID番号2)であり、下部の鎖はインスリンB鎖(配列ID番号3)である。 インスリン六量体(左上)、インスリン二量体(中央上部)、およびインスリン単量体(右上)、並びにこれらの形態のそれぞれが毛細血管(下部)に効率的に浸透する能力の描写を含む、本分野において公知の食事性(速効性)インスリン類似体の略図である。 図3は、本発明のインスリン類似体およびインスリンlisproのいくつかの実施形態についての、インスリン類似体1マイクログラムあたりの血糖降下(mg/dL)を示す棒グラフである。 図4は、野生型ヒトインスリン(HI)、インスリンlispro(lispro)、AspB10−インスリンlispro(DB10、KP)、及びEA8、EA14、RA17、desB1、desB30インスリン(T−0688)についてのΔGu値の比較を提供する棒グラフである。 図5は、逆相HPLCによって決定された、45℃で7日間の本発明のインスリン類似体の実施形態の高分子量タンパク質(HMWP)の百分率での変化を示す棒グラフである。すべての実験サンプルは亜鉛なしで配合した。 図6は、40℃でpH7.4の1000cpmの恒常的振盪での本発明のインスリン類似体の実施形態およびリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中のインスリンlisproの実施形態のフィブリル化遅延時間を示す棒グラフである。すべての実験サンプルは亜鉛なしで配合した。 図7は、インスリンlisproと比較した、ヒト1型インスリン様成長因子受容体(hIGFR)に対する本発明のインスリン類似体の実施形態の結合親和性を示す棒グラフである。相対親和性は、結合した125I標識ヒトインスリンの競合的置換によって決定される解離定数の比率として定義した。すべての実験サンプルは亜鉛なしで配合した。 図8は、細胞モデルとしてインスリン受容体の高発現を伴うラット筋芽細胞系(L6)を利用したサイクリンD1 mRNA蓄積の変化を示す棒グラフである。すべての実験サンプルは亜鉛なしで配合した。
本発明は、分子あたりのインビボでの生物学的効力の増強、広範囲のタンパク質濃度および製剤強度下(通常はU−100〜U−500、場合によってU−1000まで)での迅速な作用、野生型ヒトの親和性と比較して5〜100%の絶対親和性を有するIR−A/IR−B受容体結合親和性(プロインスリンに対応するように選択される下限)、インスリンlisproの親和性よりも低いIGF−1Rに対する親和性、及び亜鉛イオンの非存在下でのヒトインスリンlisproの熱力学的安定性と同様またはそれよりも高い亜鉛イオンの非存在下での熱力学的安定性を提供するインスリン類似体を対象とする。
上記の特徴の組み合わせは、A鎖およびB鎖内の置換と、選択的にB鎖のN末端欠失と、選択的にdes−ThrB30との新規な組み合わせによって与えられる。A鎖置換およびB鎖置換は、5つのクラスに分類される。(i)部位関連位置(B13、B17、B18、A12、A13、A14、および/またはA17)での置換、(ii)A8位における非β分岐置換、(iii)極性、荷電、または天然のチロシンよりも小さい側鎖を含有するA14位でのヘリコゲン置換、(iv)インスリンの二量体化を減少させるため、または中性pHでの溶解性を高めるための、本分野で公知のB28位および/またはB29位における置換、(v)N末端の欠失と共に、B鎖のN末端付近での置換。これらの置換のうちのいくつかは単独で野生型インスリンの安定性を増強し得る一方、他のものは単独で野生型インスリンの安定性を損なわし得る。同様に、これらの置換のいくつかは単独で(静脈内ボーラス注射時の)インスリン作用の末端を延ばすことができるのに対して、他のものは単独でこの末端を軽減または短縮することができる。本発明の一態様は、選択的にB鎖のN末端欠失と組み合わせたそのような置換の組み合わせを提供し、それらは一緒になって、0.6〜6.0mMの広範囲のタンパク質濃度下での製剤が皮下注射に対して迅速な作用を保持し、かつ糖尿病の治療に実用的であるために十分な物理的および化学的安定性を示すインスリン類似体を提供する。
A1−A8 αヘリックスのC−CAP残基の最適化。A8位のトレオニンのβ分岐側鎖は、ペプチドに基づくαらせん傾向およびC−CAPポテンシャルの規則に違反する。ThrA8は、受容体外部領域の断片に結合したインスリンの共結晶構造において定義されるように、インスリンの古典的な受容体結合表面の近くにあるがその内部にはない。この位置での非β分岐置換は、野生型インスリンおよびインスリンlisproという観点においてインスリン分子を安定化することが本分野において公知であるが、それらの機能的適合性およびサイト2関連置換を含むインスリン類似体に対する生物物理学的効果は未知であり、球状タンパク質におけるC−CAP置換の効果は一般に文脈依存的であるため、予測が困難である。
A12−A18 αヘリックスの表面の最適化。インスリン単量体の構造の珍しい特徴は、A12−A18のαヘリックスの表面上のA14位でのチロシンの過剰曝露である。この側鎖の立体配座は結晶構造の間で可変であり、種々の溶液条件下での1H−NMR研究において運動狭まりを示す。そのような露出された大きな非極性側鎖の、より小さい(アラニンなど)、極性(グルタミンなど)、または荷電(グルタミン酸またはアルギニンなど)の類似のらせん傾向の側鎖での置換は、逆疎水性効果を緩和することによって、全体的な安定性が高められ得るが、上記のC−CAPポテンシャルと同様に、この効果は文脈依存性であり、大きさが顕著に異なる。インスリンの安定性に対するA14置換の効果を予測可能にするための逆疎水性効果の例が少なすぎる。
B鎖のN末端の3つの残基は可変または無秩序の立体配座を示す。インスリンのB鎖の残基B1、B1−B2、またはB1−B3の欠失は、インスリンの活性またはそのホルモンのインスリン受容体への結合を損なわないことが本分野において知られているが、この「アーム」は哺乳動物細胞内でのプロインスリンの新生フォールディング効率に寄与する。そのような欠失は溶液中の成熟した亜鉛を含まないホルモンの熱力学的安定性を変化させることはないが、そのような欠失は非極性側鎖(B1位のフェニルアラニンおよびB2位のバリン)の溶媒曝露を排除し、そのため当該タンパク質が非天然の凝集を受ける傾向を減少させ、物理的安定性を拡張させ得る。そのような欠失は新しいN末端またはその近くの残基の化学的分解を促進する可能性があるため、残基B1、B1−B2、またはB1−B3の欠失は選択的に中性pH溶液におけるそのような化学的分解を軽減することを目的として隣接したアミノ酸置換と組み合わせることができる。また理論に束縛されることを望まず、我々はさらに、サイト2関連置換およびGluB29の相加的効果または非相加的効果がインスリン受容体への結合に対するそのような類似体による分裂促進シグナリングを減弱し、分裂促進1型IGF受容体への結合の減少と関連すると考える。
本発明の一態様は、皮下デポーからの迅速な吸収動態が、(正式な単量体濃度に関連して計算して)0.6〜6.0mMのタンパク質濃度の中性pHの亜鉛を含まない溶液中の単量体、二量体、三量体、四量体、または六量体であって、高次の自己会合状態ではないインスリン類似体によって生成され得ることである。亜鉛イオンまたは他の二価金属イオンが存在しない場合、そのような天然の自己会合は、自己組織化の状態間の迅速な交換によって特徴付けられる(すなわち、二量体、三量体、四量体、および六量体の成分の寿命が、それらが平衡状態にある限り、1秒未満となるような解離速度定数を有する)。そのような迅速な交換は、亜鉛安定化インスリン六量体の間で観察された数時間の寿命とは対照的である。本分野で知られているように、従来の食事性製品は、潜在的な六量体−六量体の相互作用によって拡張される亜鉛安定化または亜鉛イオン非依存性六量体を含む自己会合の状態間の可能な結合平衡の連続体を表す。この戦略の分子的な実現によって、(i)インスリンlisproと比べて亜鉛を含まない単量体および二量体と同じくらい安定、またはより安定であり、(ii)分子基準あたり、またはナノモル基準あたり、(ホルモン調節による血糖濃度の低下による評価で)野生型ヒトインスリンの生物学的効力の少なくとも一部を保持する新規なインスリン類似体群を提供する。本発明の特徴は、血糖コントロールに関して保持された効力がインスリンlisproの効力よりも高くない分裂促進性と関連することである。本発明の多くの類似体について、分裂促進性は野生型インスリンと比較して減少しており、これは癌の危険性および癌の増殖の観点から望ましくない明確なシグナル伝達経路の生物学的帰結である。
また、これらの例に制限されないが、B10位に置換は存在せず、かつ非天然アミノ酸は利用されない限り、ブタ、ウシ、ウマ、およびイヌのインスリンなどの動物インスリンに由来するA鎖配列およびB鎖配列を用いてインスリン類似体を作製することができることも考えられる。ヒトインスリンまたは動物インスリンに由来するそのような変異体B鎖は、選択的に、ThrB30(des−B30)を欠いていてもよく、またはC末端ジペプチド伸長を含んでもよく(それぞれの残基位置をB31およびB32とする)、それらのC末端伸長残基のうちの少なくとも1つは酸性アミノ酸である。これに加えて、またはその代わりに、本発明のインスリン類似体は、残基B1、B1−B2、またはB1−B3の欠失を含んでいてもよく、あるいはB28位でプロリンを欠く変異体B鎖(例えば、B29位でのグルタミン酸と組み合わせたLysB28、AlaB28、またはGlnB28)と組み合わせることができる。
本発明のインスリン類似体は、ピキアパストリス、サッカロミセスセレビシエ、または他の酵母発現種もしくは株における酵母生合成における前駆体ポリペプチドのLys指向性タンパク質分解から誘導され得ることがさらに考えられる。そのような株は、残基B1、B1−B2、またはB1−B3をそれぞれ欠如する類似体が産生できるように、B鎖N末端伸長を含む前駆体の発酵後処理を可能にするために、B1位、B2位、またはB3位でリジンをコードするように操作され得る。新しいN末端残基は、選択的にグルタミン酸またはアラニンによって置換されていてもよい。したがって、des−B1類似体の変異体B鎖は、N末端バリン(野生型インスリンの天然のB2残基)、アラニンまたはグルタミン酸、および選択的にアラニンまたは2番目の位置のグルタミン酸で始まってもよく、、des−[B1−B2]類似体の変異体B鎖は、同様に、N末端アスパラギン(野生型インスリンの天然のB2残基)、アラニンまたは1番目の位置のグルタミン酸、および選択的にアラニンまたは2番目の位置のグルタミン酸で始まってもよく、des−[B1−B3]類似体の変異体B鎖も同様に、N末端グルタミン(野生型インスリンの天然のB3残基)、アラニンまたはグルタミン酸で始まってもよい。変異体B鎖の新たなN末端における、またはそれに隣接する位置でのそのような置換は、野生型のB3位におけるアスパラギン、および野生型のB4位におけるグルタミンの化学的分解を回避することを目的としている。グルタミン酸のそのような置換はまた、中性pHでインスリン類似体の正味の負電荷を増大させ、これは中性pHでその溶解度を高めることが予想される。
さらに、ヒトインスリンと動物インスリンとの間の類似性、および糖尿病のヒト患者における過去の動物インスリンの使用を考慮して、インスリンの配列に他の小さな修飾、特に「保存的」と考えられている置換を導入することも考えられる。例えば、アミノ酸のさらなる置換は、本発明から逸脱することなく、類似の側鎖を有するアミノ酸の群内でなされ得る。これらは中性の疎水性アミノ酸であるアラニン(AlaまたはA)、バリン(ValまたはV)、ロイシン(LeuまたはL)、イソロイシン(IleまたはI)、プロリン(ProまたはP)、トリプトファン(TrpまたはW)、フェニルアラニン(PheまたはF)、およびメチオニン(MetまたはM)を含む。同様に、中性の極性アミノ酸は、グリシン(GlyまたはG)、セリン(SerまたはS)、トレオニン(ThrまたはT)、チロシン(TyrまたはY)、システイン(CysまたはC)、グルタミン(GluまたはQ)、およびアスパラギン(AsnまたはN)の群内で互いに置換されてもよい。酸性アミノ酸はアスパラギン酸(AspまたはD)およびグルタミン酸(GluまたはE)である。塩基性アミノ酸置換(リジン(LysまたはK)、アルギニン(ArgまたはR)、およびヒスチジン(HisまたはH)を含む)の導入は、この群の類似体の増強された正味の負電荷を維持するために好ましくない。別段の記載がない限り、または文脈から明らかである限り、本明細書に記載のアミノ酸はL−アミノ酸であると見なすべきである。標準アミノ酸はまた、同じ化学クラスに属する非標準アミノ酸によって置換されてもよい。
ヒトプロインスリンのアミノ酸配列が、比較のために、配列ID番号1として提供される。
配列ID番号1(ヒトプロインスリン)
Phe-Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr-Arg-Arg-Glu-Ala-Glu-Asp-Leu-Gln-Val-Gly-Gln-Val-Glu-Leu-Gly-Gly-Gly-Pro-Gly-Ala-Gly-Ser-Leu-Gln-Pro-Leu-Ala-Leu-Glu-Gly-Ser-Leu-Gln-Lys-Arg-Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Thr-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Tyr-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
ヒトインスリンのA鎖のアミノ酸配列が、配列ID番号2として提供される。
配列ID番号2(ヒトA鎖;残基位置A1〜A21)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Thr-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Tyr-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
ヒトインスリンのB鎖のアミノ酸配列が、配列ID番号3として提供される。
配列ID番号3(ヒトB鎖;残基位置B1〜B30)
Phe-Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr
本発明の修飾インスリンのアミノ酸配列は、配列ID番号4および配列ID番号5に一般的な形で示され、野生型ヒトインスリンにおけるように6つのシステイン残基が対になって3つのジスルフィド架橋を提供する。
配列ID番号4
A鎖
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Xaa1-Ser-Ile-Cys- Xaa2- Xaa3-Xaa4-Gln-Leu-Xaa5-Asn-Tyr-Cys-Xaa6
配列ID番号5
B鎖
Xaa7-Xaa8-Xaa9-Xaa10-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Ala-Xaa11-Ala-Leu-Tyr-Xaa12-Xaa13-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Xaa14-Xaa15-Thr-Xaa16-Xaa17
ここで、Xaa(A8位)は(野生型インスリンにおけるように)Thr、His、Glu、または他の任意の非β分岐アミノ酸であってよく、Xaaは(野生型インスリンにおけるように)Ser、Ala、Asp、Glu、またはHisであってもよく、Xaaは(野生型インスリンにおけるように)Leu、Ala、Glu、His、Phe、Tyr、またはTrpであってもよく、Xaaは(野生型インスリンにおけるように)Tyr、Ala、Glu、Gln、His、またはLeuであってもよく、Xaaは(野生型インスリンにおけるように)Glu、Ala、Arg、Gln、His、Leu、Phe、またはTyrであってもよく、Xaaは(野生型インスリンにおけるように)Asn、Ala、Gly、またはGluであってもよく、Xaa−Xaa−Xaaは野生型ヒトインスリンのようにPhe−Val−Asn、またはN末端欠失変異体Val−Asn(des−B1;残基Xaaなし)、Asn(des−B1、B2;残基Xaaなし、及び残基Xaaなし)、または除外(des−B1−B3;残基Xaaなし、残基Xaaなし、及び残基Xaaなし)、または選択的にそれぞれのdes−B1変異体(Ala−Asn、Glu−Asn、Ala−Ala、Ala−Glu、またはGlu−Gluで始まる)、des−B1、B2変異体(Asn−Glu、Asn−Ala、Ala−Asn、Glu−Asn、Ala−Ala、Ala−Glu、Glu−Ala、またはGlu−Gluで始まる)、またはdes−B1−B3変異体(Ala−HisまたはGlu−Hisで始まる)であってもよく、Xaa10は(野生型インスリンにおけるように)Gln、Ala、またはGluであってもよく、Xaa11は(野生型インスリンにおけるように)Glu、Ala、Gln、His、またはLeuであってもよく、Xaa12は(野生型インスリンにおけるように)Leu、Ala、Arg、Glu、His、Lys、Phe、Trp、Tyr、またはValであってもよく、Xaa13は(野生型インスリンにおけるように)Val、Ala、His、Leu、Lys、Glu、Phe、Thr、Trp、またはTyrであってもよく、Xaa14は(野生型インスリンにおけるように)Pro、Ala、Arg、Glu、またはLysであってもよく、Xaa15は(野生型インスリンにおけるように)Lys、Ala、Arg、Glu、またはProであってもよく、及び選択的にXaa16−Xaa17は、少なくとも1つの残基が酸性側鎖(AspまたはGlu)となるようにB鎖のC末端モノペプチドまたはジペプチド延長を提供する。本発明の類似体は、C末端伸長Xaa16−Xaa17を欠如してもよく、またB30位でThrB30(または任意の他のアミノ酸)を欠如してもよい。
したがって、本発明の類似体は、配列ID番号6〜26に示されるように、選択的にB鎖のN末端欠失(des−B1、des−B1、B2、またはdes−B1−B3)を含み得る。これらのN末端残基は受容体結合に必要とされないが、生合成一本鎖前駆体でのそれらの存在は小胞体中の天然ジスルフィド対の効率を高め、したがって生産収率を高めると考えられる。限定されない例として、以下の配列はN末端欠失を含有する変異体B鎖を例示する。
本発明の特定のA鎖およびB鎖配列の例には、配列ID番号6〜104が含まれる。
配列ID番号6:GluB28−インスリンのdes−(B1)誘導体
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Lys-Thr
配列ID番号7:GluB28−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Lys-Thr
配列ID番号8:GluB28−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Lys-Thr
配列ID番号9:AspB28−インスリンのdes−(B1)誘導体
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Asp-Lys-Thr
配列ID番号10:AspB28−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Asp-Lys-Thr
配列ID番号11:AspB28−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Asp-Lys-Thr
配列ID番号12:(LysB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1)誘導体
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Lys-Pro-Thr
配列ID番号13:(LysB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Lys-Pro-Thr
配列ID番号14:(LysB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Lys-Pro-Thr
配列ID番号15:(AlaB28)−インスリンのdes−(B1)誘導体
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Lys-Thr
配列ID番号16:(AlaB28)−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Lys-Thr
配列ID番号17:(AlaB28)−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Lys-Thr
配列ID番号18:(GluB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1)誘導体
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Pro-Thr
配列ID番号19:(GluB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Pro-Thr
配列ID番号20:(GluB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Pro-Thr
配列ID番号21:(AlaB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1)誘導体
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Pro-Thr
配列ID番号22:(AlaB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Pro-Thr
配列ID番号23:(AlaB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Pro-Thr
上記のN末端欠失を有する変異体B鎖を含む本発明のインスリン類似体はまた、これらの例には限定されないが、以下の配列に例示されるように、新しいN末端またはその近くにアミノ酸置換を含み得る。
配列ID番号24:変異体B鎖がAla−Asn、Glu−Asn、Val−Ala、Val−Glu、Glu−Ala、またはGlu−Gluで始まるGluB28−インスリンのdes−(B1)誘導体
Xaa-Xaa-Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Lys-Thr
配列ID番号25:変異体B鎖がAsn−Glu、Asn−Ala、Ala−Gln、Glu−Gln、Ala−Glu、Glu−Glu、またはGlu−Alaで始まるGluB28−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Xaa-Xaa-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Lys-Thr
配列ID番号26:新しいN末端残基がAlaまたはGluであるGluB28−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Xaa-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Lys-Thr
配列ID番号27:変異体B鎖がAla−Asn、Glu−Asn、Val−Ala、Val−Glu、Glu−Ala、またはGlu−Gluで始まるAspB28−インスリンのdes−(B1)誘導体
Xaa-Xaa-Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Asp-Lys-Thr
配列ID番号28:変異体B鎖がAsn−Glu、Asn−Ala、Ala−Gln、Glu−Gln、Ala−Glu、Glu−Glu、またはGlu−Alaで始まるAspB28−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Xaa-Xaa-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Asp-Lys-Thr
配列ID番号29:新しいN末端残基がAlaまたはGluであるAspB28−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Xaa-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Asp-Lys-Thr
配列ID番号30:変異体B鎖がAla−Asn、Glu−Asn、Val−Ala、Val−Glu、Glu−Ala、またはGlu−Gluで始まる(LysB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1)誘導体
Xaa-Xaa-Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Lys-Pro-Thr
配列ID番号31:変異体B鎖がAsn−Glu、Asn−Ala、Ala−Gln、Glu−Gln、Ala−Glu、Glu−Glu、またはGlu−Alaで始まる(LysB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Xaa-Xaa-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Lys-Pro-Thr
配列ID番号32:新しいN末端残基がAlaまたはGluである(LysB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Xaa-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Lys-Pro-Thr
配列ID番号33:変異体B鎖がAla−Asn、Glu−Asn、Val−Ala、Val−Glu、Glu−Ala、またはGlu−Gluで始まる(GluB28)−インスリンのdes−(B1)誘導体
Xaa-Xaa-Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Lys-Thr
配列ID番号34:変異体B鎖がAsn−Glu、Asn−Ala、Ala−Gln、Glu−Gln、Ala−Glu、Glu−Glu、またはGlu−Alaで始まる(AlaB28)−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Xaa-Xaa-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Lys-Thr
配列ID番号35:新しいN末端残基がAlaまたはGluである(AlaB28)−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Xaa-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Lys-Thr
配列ID番号36:変異型B鎖がAla−Asn、Glu−Asn、Val−Ala、Val−Glu、Glu−Ala、またはGlu−Gluで始まる(GluB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1)誘導体
Xaa-Xaa-Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Pro-Thr
配列ID番号37:変異体B鎖がAsn−Glu、Asn−Ala、Ala−Gln、Glu−Gln、Ala−Glu、Glu−Glu、またはGlu−Alaで始まる(GluB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Xaa-Xaa-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Pro-Thr
配列ID番号38:新しいN末端残基がAlaまたはGluである(GluB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Xaa-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Glu-Pro-Thr
配列ID番号39:変異体B鎖がAla−Asn、Glu−Asn、Val−Ala、Val−Glu、Glu−Ala、またはGlu−Gluで始まる(AlaB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1)誘導体
Xaa-Xaa-Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Pro-Thr
配列ID番号40:変異体B鎖がAsn−Glu、Asn−Ala、Ala−Gln、Glu−Gln、Ala−Glu、Glu−Glu、またはGlu−Alaで始まる(AlaB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1、B2)誘導体
Xaa-Xaa-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Pro-Thr
配列ID番号41:新しいN末端残基がAlaまたはGluである(AlaB28、ProB29)−インスリンのdes−(B1−B3)誘導体
Xaa-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Ala-Pro-Thr
本発明によるA鎖およびB鎖ポリペプチドのさらなる例には、以下が含まれる。
配列ID番号42(HA8 EA14 QA17):
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-His-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Glu-Gln-Leu-Gln-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号43(des B1 AB2 EB29):
Ala-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号44(EA8 EA14 QA17):
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Glu-Gln-Leu-Gln-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号45(des B1 AB 2 des B30):
Ala-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号46(des B1 EB2 des B30):
Glu-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号47(des [B1 B2] EB3 des B30):
Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号48(des B1 des B30):
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号49(HA8、EA14)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-His-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Glu-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号50(des B1、EB29)
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号51(des B1 QB13 des B30)
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号52(EA8、EA14 RA17)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Glu-Gln-Leu-Arg-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号53(des B1 QB13 EB 22 des B30)
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Glu-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号54(HA8 EA14 RA17)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-His-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Glu-Gln-Leu-Arg-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号55(des B1 EB 22 des B30):
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Glu-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号56(des B1、QB13 EB29)
Val-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号57(HA8 WA13)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-His-Ser-Ile-Cys-Ser-Trp-Tyr-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号58(HA8 LA14 QA17):
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-His-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Leu-Gln-Leu-Gln-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号59(EA8 WA13)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Trp-Tyr-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号60(EA8)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Tyr-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号61(EA8 LA14 RA17):
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Leu-Gln-Leu-Arg-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号62(des B1 EB2 EB29):
Glu-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号63(des B1 EB2 EB17 des B30):
Glu-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Glu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号64(des B1 EB2 FB17 des B30):
Glu-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号65(des B1 EB2 NB17 des B30):
Glu-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Asn-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号66(des B1 AB2 EB17 des B30):
Ala-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Glu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号67(des B1 AB2 FB17 des B30):
Ala-Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号68(des [B1、B2] EB29)
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号69(des [B1、B2] des B30):
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号70(des [B1、B2] QB13 des B30):
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号71(des [B1、B2]、QB13 EB29)
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号72(des [B1、B2] QB13 EB22 des B30):
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Glu-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号73(des [B1、B2] EB 22 des B30):
Asn-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Glu-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号74(EA8 LA14 QA17):
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Leu-Gln-Leu-Gln-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号75(HA8)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-His-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Tyr-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号76(EA8 LA14)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Leu-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号77(EA8 EA14)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Glu-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号78(EA8 QA17)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Leu-Tyr-Gln-Leu-Gln-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号79(EA8 WA13 EA14)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-Glu-Ser-Ile-Cys-Ser-Trp-Glu-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号80(HA8 WA13 EA14)
Gly-Ile-Val-Glu-Gln-Cys-Cys-His-Ser-Ile-Cys-Ser-Trp-Glu-Gln-Leu-Glu-Asn-Tyr-Cys-Asn
配列ID番号81(des [B1、B2] AB3 des B30):
Ala-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号82(des [B1、B2] EB3 des B30):
Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号83(des [B1、B2] EB3 EB29)
Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号84(des [B1、B2] AB3 EB29)
Ala-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号85(des [B1、B2] EB3 FB17 des B30):
Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号86(des [B1、B2] EB3 EB17 des B30):
Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Glu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号87(des [B1、B2] EB3 NB17 des B30):
Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Asn-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号88(des [B1、B2] EB3 FB17 EB29)
Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号89(des [B1−B3] des B30):
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号90(des [B1−B3] QB13 des B30):
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号91(des [B1−B3] EB29)
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号92(des [B1−B3] QB13 EB29)
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号93(des [B1−B3] QB13 EB22 des B30):
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Glu-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号94(des [B1−B3] QB13 FB17 des B30):
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号95(des [B1 − B3] FB17 des B30):
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号96(des [B1−B3] FB17 EB29)
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号97(des [B1−B3] QB13 FB17 EB29)
Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Gln-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号98(des [B1 − B3] EB4 des B30):
Glu-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号99(des [B1−B3] AB4 des B30):
Ala-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号100(des [B1−B3] EB4 EB29)
Glu-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号101(des [B1−B3] AB4 EB29)
Ala-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Leu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Glu-Thr
配列ID番号102(des [B1−B3] EB4 FB17 des B30):
Glu-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号103(des [B1 − B3] EB4 EB17 des B30):
Glu-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Glu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys
配列ID番号104(des B1 KB2 AB3 EB17):
Lys-Ala-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Glu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr
配列ID番号105(des B1 KB2 AB3 FB17):
Lys-Ala-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr
配列ID番号106(des B1 KB 2 EB 3 EB 17):
Lys-Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Glu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr
配列ID番号107(des B1 KB 2 EB 3 FB 17):
Lys-Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr
配列ID番号108(KB2 AB3 EB17):
Phe-Lys-Ala-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Glu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr
配列ID番号109(KB2 AB3 FB17):
Phe-Lys-Ala-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr
配列ID番号110(KB2 EB3 EB17):
Phe-Lys-Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Glu-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr
配列ID番号111(KB2 EB3 FB17):
Phe-Lys-Glu-Gln-His-Leu-Cys-Gly-Ser-His-Leu-Val-Glu-Ala-Leu-Tyr-Phe-Val-Cys-Gly-Glu-Arg-Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Pro-Lys-Thr
以下の表1は、合成または想定される本発明によるインスリン類似体またはそれらのプロインスリン前駆体の実施例のリストを提供する。示されるとおり、インスリン類似体の代表的なサンプリングが生物学的活性について試験された。
Figure 2019535733
Figure 2019535733
Figure 2019535733
表2は、一本鎖前駆体ポリペプチドのN末端プレ配列をコードする5’−DNA要素が、PheB1をコードするものに対して5’コドンの欠失を含むプラスミドから合成された一連のインスリン類似体を提供する。これらのプラスミドコンストラクトは、以下において「desB(マイナス)1」と称される。「KB2」を含有するもの(LysB2)はトリプシン消化を可能にしてdes−(B1、B2)類似体を生じさせるのに対して、「KB3」を含有するもの(LysB3)はトリプシン消化を可能にしてdes−(B1−B3)類似体を生じる。
Figure 2019535733
ストレプトゾトシンによって糖尿病にされたオスのスプラーグ−ドーリーラット(約300g)における症例のサブセットにおいて生物学的活性および薬力学を試験した。インスリン類似体の受容体結合親和性は、症例のサブセットにおいて野生型ヒトインスリンに関して決定された(データ示さず)。レクチン精製および界面活性剤可溶化インスリン受容体(アイソフォームAおよびB)の研究において、野生型ヒトインスリンに対して5〜100%の値が観察された。Whittaker and Whittaker (2005. J. Biol. Chem. 280: 20932-20936)に記載されるように、解離定数(Kd)を数学モデルに適合させることによって決定し、当該モデルは、異種競合を仮定して非線形回帰を採用した(Wang, 1995, FEBS Lett. 360: 111-114)。
STZラットの尾静脈への静脈内ボーラス注射後のインスリン作用の末端の短縮について、インスリン類似体のサブセットで試験した。300グラムのラットあたりのマイクログラム単位の類似体の用量は、同様の最低値が観察されるようにインスリンlisproに対して調節した(すなわち、血中グルコース濃度の最大降下)。一般に、同様の血糖コントロールを達成するためにはインスリンlisproの質量よりも多くの類似体の質量が必要とされるが、いかなる場合も5倍以上の差はなかった。本発明の6つの類似体は、末端の短縮を示すことが観察された(曲線上の領域として定義され、0〜300分の曲線上の全領域に対して90〜300分の緩衝コントロール未満)。これらは、des−B1、GluA8、GluA14、ArgA17、des−B30−インスリン(T−0688)、des−B1、GluB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0695)、des−[B1、B2]、GluB3、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン−インスリン(T−0706)、des−B1、AlaB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0715)、des−B1、AlaB2、GluA8、GluA14、GlnA17、des−B30インスリン(T−0719)、およびdes−B1、AlaB2、GluB29、HisA8、GluA14、GlnA17−インスリン(T−0737)である。
これらの類似体の効力は、オスの糖尿病ルイスラットにおいて評価した。実験類似体、インスリンlispro、および希釈剤のみのコントロール溶液を皮下注射し、得られた血糖値(BG)の変化を臨床グルコメーターを用いた連続測定によってモニターした。用量反応は、希釈剤コントロールを超える最大BG降下として計算し、プロットした。ラングミュア等温線を反復重み付けを使用して適合させ、最適な用量反応曲線を計算し、EC50を、適合した最大降下と最小降下との間の中間降下を達成するのに必要な補間用量として決定した。すべての実験類似体は亜鉛なしで製剤化した。結果を図3に示す。試験した各類似体はインスリンlisproの効力の少なくとも2/3の効力を有していた。3つの類似体は、インスリンlispro、des−B1、GluA8、GluA14、ArgA17、des−B30−インスリン(T−0688)、des−[B1、B2]、GluB3、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン−インスリン(T−0706)、およびdes−B1、AlaB2、GluA8、GluA14、GlnA17、des−B30インスリン(T−0719)と同等またはそれ以上の効力を示した。
熱力学的安定性。インスリン類似体の熱力学的安定性は、症例のサブセットにおいてCDモニターによるグアニジン変性によって調べた。その方法は記載されているとおりであった(Hua, Q.X., et al. J. Biol. Chem. 283, 14703-16 (2008))。簡潔には、アンフォールディングの自由エネルギーの変化(ΔGu)を、25℃、pH7.4での円偏光二色性(CD)検出グアニジン変性によって測定した。その結果は、これらの類似体が、インスリンlispro(25℃でのアンフォールディングの自由エネルギー(ΔGu)が2.9±0.1kcal/モル)よりも化学的変性に対して安定である(そして実際にはより安定である)ことを示した。選択された類似体についての結果は以下の表3に示した。表3に示した25℃でのΔGuの推定値は、変性剤濃度がゼロであると推定された類似の2状態モデルを適用することによって得られた。ΔGuのそのような高い値は、同じ条件下での野生型インスリンまたはKP−インスリンの実験において観察されるよりも亜鉛を含まない条件下での化学的分解に対する本願のインスリン類似体の増強された耐性を予測する。
本願発明によるヒトインスリン(HI)、インスリンlispro(lispro)、AspB10−KPインスリン(DB10KP)、およびEA8 EA14 RA17 des B1 des B30インスリンの同様の比較についてのアンフォールディング値の自由エネルギーの変化のグラフ表示を図4に示した。アンフォールディングの自由エネルギーの変化(ΔGu)は、25℃、pH7.4での円偏光二色性(CD)検出グアニジン変性によって測定した。実験類似体は亜鉛なしで製剤化した。安定性の増大は少なくとも1kcal/モルであり、有効な亜鉛を含まない製剤を可能にするのに十分な安定性を有することが本分野において知られている類似体であるAspB10−インスリンの値と同等またはそれ以上のΔGuの値を達成する。これらのデータは、亜鉛を含まないインスリン類似体が、非天然アミノ酸置換を使用することなく、B10位に天然のヒスチジンを用いて、AspB10−インスリンと同程度に安定に作製され得ることを実証した。
Figure 2019535733
物理的安定性−高分子量タンパク質の形成。本願発明の類似体はまた、高分子量タンパク質の形成の分析によって安定性について試験した。いくつかのインスリン類似体の名目U−100製剤を45℃で7日間に渡って熱ストレスをかけ、逆相HPLCによって高分子量タンパク質(HMWP)の形成についてアッセイした。図5は、類似体:des−B1、GluA8、GluA14、ArgA17、des−B30−インスリン(T−0688)、des−B1、GluB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0695)、des−[B1、B2]、GluB3、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン−インスリン(T−0706)、des−B1、AlaB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0715)、des−B1、AlaB2、GluA8、GluA14、GlnA17、des−B30インスリン(T−0719)、およびdes−B1、AlaB2、GluB29、HisA8、GluA14、GlnA17−インスリン(T−0737)についての1日目から7日目までのHMWPの百分率の変化を示す。すべての実験類似体は亜鉛なしで製剤化した。2%以上の面積損失(インスリン類似体の溶出プロファイルについて)は失敗と見なした。本願発明の各類似体は、2%未満の面積損失、及び実際には1.5%未満の面積損失を示した。試験した5つの類似体(T−0695、T−0706、T−0715、T−0719、T−0737)のうち4つはすべて1%未満の面積損失を示した。このようにして、亜鉛なしで製剤化された試験されたインスリン類似体は、亜鉛を含まない溶液中で再製剤化されたインスリンlisproよりも標準的なHumalog(登録商標)U100(インスリンlispro;Eli Lilly)に挙動が近い。
フィブリル形成の評価。本発明のインスリンlisproまたはインスリン類似体の実施形態を、0.1%アジ化ナトリウムを含有するリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)中で60μMにし、液体/空気界面の存在下でガラスバイアル中で37℃で穏やかに振盪した。一定分量を一定間隔で採取し、チオフラビンT(ThT)蛍光の後の分析のために凍結した。このアッセイは混濁の外観で終了した。したがって、5つの類似体を、ThT陽性フィブリル化の発生前の遅延時間の延長について試験した。des−B1、GluA8、GluA14、ArgA17、des−B30−インスリン(T−0688)、des−B1、GluB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0695)、des−[B1、B2]、GluB3、HisA8、GluA14、des−B30−インスリン−インスリン(T−0706)、des−B1、AlaB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0715)、およびdes−B1、AlaB2、GluB29、HisA8、GluA14、GlnA17−インスリン(T−0737)。複数の試験において、インスリンlisproはこれらの条件下で2〜4日の遅延時間を示したが、試験した各類似体の遅延時間は少なくとも10倍延長された。
同様のアッセイも行った。インスリンlisproまたは本発明のインスリン類似体の実施形態を、亜鉛を含まない0.1%アジ化ナトリウムを含有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.4)中でU10の終濃度で製剤化し、液体/空気界面の存在でガラスバイアル中で37℃で穏やかに振盪した。1μMのチオフラビンT(ThT)を各溶液に添加し、150μlを各ウェルに添加した。このプレートを、1000cpmの一定の線形振盪を用いて40℃でインキュベートした。440/480nmの励起/発光波長によるチオフラビンT(ThT)蛍光の分析。図6は、これらのインスリン類似体とインスリンlisproのフィブリル化遅延時間を比較したグラフである。試験したサンプルは、des−B1、GluA8、GluA14、ArgA17、des−B30−インスリン(T−0688)、des−B1、GluB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0695)、des−[B1、B2]、GluB3、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン−インスリン(T−0706)、des−B1、AlaB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0715)、des−B1、AlaB2、GluB29、HisA8、GluA14、GlnA17−インスリン(T−0737)、およびdes−B1、GluA8、GluA14、GlnA17、AlaB2、des−B30−インスリン(T−0719)である。
IGF−R結合親和性。上述のとおり、分裂促進性の1型IGF受容体(IGF−R1)への結合の減少は利点であろう。表4および図7は、インスリンlisproと比較した本発明のインスリン類似体のいくつかの実施形態の結合親和性を提供する。試験したサンプルは、des−B1、GluA8、GluA14、ArgA17、des−B30−インスリン(T−0688)、des−B1、GluB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0695)、des−[B1、B2]、GluB3、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン−インスリン(T−0706)、des−B1、AlaB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0715)、des−B1、AlaB2、GluB29、HisA8、GluA14、GlnA17−インスリン(T−0737)、およびdes−B1、GluA8、GluA14、GlnA17、AlaB2、des−B30−インスリン(T−0719)である。実験は、抗FLAGモノクローナル抗体でコーティングされた96ウェルプレートに結合したヒト1型インスリン様成長因子受容体(hIGFR)に対するFLAGエピトープタグ付きホロ受容体を使用した。相対親和性は、結合した125I標識ヒトインスリンの競合的置換によって決定される解離定数の比として定義した。すべての実験類似体は亜鉛なしで製剤化した。試験した本発明の各実施形態は、インスリンlisproよりも26%以下のIGF−Rに対する親和性を示した。4つの類似体(T−0688、T−0706、T−0719、およびT−0737)は、IGF−R1に対するインスリンlisproの親和性の20パーセント未満を示した。1つの類似体(T−0719)は、IGF−R1に対するインスリンlisproの結合親和性の10%未満を示した。
Figure 2019535733
分裂促進性−サイクリン調節。RT−qPCRアッセイで、異なるインスリン類似体の処理によって刺激された分裂促進性プローブの転写応答をモニターした。2つのサイクリンの発現調節は主要なプローブとして機能した。サイクリンD1の上方制御およびサイクリンG2の下方制御は、活性な細胞分裂周期(増殖、一般に分裂促進性と相関する)と相関する。D1/G2転写レベルの比は、化合物の分裂促進能のイメージを与え、この比率が高いほど、分裂促進能が高いことを意味する。このアッセイでは、インスリン受容体(IR)を高発現するラット筋芽細胞株(L6)を細胞モデルとして用いた。すべての実験類似体は亜鉛なしで製剤化した。試験したサンプルは、des−B1、GluA8、GluA14、ArgA17、des−B30−インスリン(T−0688)、des−B1、GluB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0695)、des−[B1、B2]、GluB3、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン−インスリン(T−0706)、des−B1、AlaB2、HisA8、GluA14、GlnA17、des−B30−インスリン(T−0715)、des−B1、AlaB2、GluB29、HisA8、GluA14、GlnA17−インスリン(T−0737)、およびdes−B1、GluA8、GluA14、GlnA17、AlaB2、des−B30−インスリン(T−0719)である。サイクリンD1およびサイクリンG2についてのmRNA蓄積、ならびにサイクリンD1/サイクリンG2の比を、それらの標準偏差と共に表5に示した。サイクリンD1のmRNA蓄積の変化を図8に示した。試験した本発明のそれぞれの実施形態は、ヒトインスリンとインスリンlisproの両方よりも低いサイクリンD1/サイクリンG2比を有していた。
Figure 2019535733
これらの類似体の大部分はSTZラットにおける静脈ボーラス注射での短縮された末端も示したため(上記)、これらのデータはともに、トレードオフが原則として所望の治療的および薬理学的特性を達成するための修飾の組み合わせを得るために回避できることを示す。
本発明者らは、本発明の類似体が、糖尿病またはメタボリックシンドロームの治療方法を提供することを想定している。前記インスリン類似体の送達経路は、シリンジまたはペンデバイスの使用による皮下注射によるものである。本発明のインスリン類似体はまた、残基B1、B1−B2、B1−B3、および/またはB30の欠失のために短縮されたB鎖を含み得る。本発明のインスリン類似体はまた、1つまたは2つの残基(正式な位置はB31およびB32)によって延長されたB鎖を含むことができ、そのうちの少なくとも1つは酸性残基(アスパラギン酸またはグルタミン酸)である。
医薬組成物は、金属イオン安定化インスリン類似体六量体の形成を回避するために亜鉛イオンまたは他の二価金属イオンを特に除外する製剤中にそのようなインスリン類似体を含んでもよい。この製剤のpHはpH7.0〜8.0であり、緩衝液(典型的にはリン酸ナトリウムまたはトリス塩酸塩)は存在してもしなくてもよい。そのような製剤において、インスリン類似体の濃度は典型的には0.6〜6.0mMであり、バイアルまたはペンには6mMまでの濃度を使用でき、より濃縮された製剤(U−200以上)は、際立ったインスリン抵抗性を示す患者において特に有益であり得る。賦形剤は、皮下デポーから血流中へのホルモンの吸収を促進することを意図した薬剤(例えば、EDTAナトリウムまたはEGTAナトリウム、アルギニン、およびニコチンアミド)、グリセロール、グリシン、トリス塩酸塩、または他の緩衝剤、塩化ナトリウム、または他の塩、及びフェノールおよび/またはメタクレゾールなどの抗菌保存剤を含み得る。そのような医薬組成物は、生理学的有効量の前記組成物を患者に投与することによって、糖尿病または他の病状を有する患者を治療するために使用することができる。
上述の開示に基づいて、提供された二本鎖インスリン類似体が上述の目的を達成することは明らかである。すなわち、これらのインスリン類似体は、野生型インスリンの生物活性と同様であるが、亜鉛イオン(または他の二価金属イオン)の非存在下で、0.6〜6.0mMのタンパク質濃度で、製剤化を可能にするのに十分な本質的安定性を有する生物活性(皮下注射または静脈内注射で哺乳動物の血糖濃度を下げるのに必要なナノモルのタンパク質単量体によって定義される)を示す。したがって、いかなる変形例も明らかに本発明の範囲内にあり、そのため、特定の構成要素の選択は本明細書に開示および記載された発明の精神から逸脱することなく決定され得ることが理解される。
以下の文献は、本明細書に記載の試験方法およびアッセイ方法が当業者によって理解されることを実証するために引用される。
Brange J, editor. (1987) Galenics of Insulin: The Physico-chemical and Pharmaceutical Aspects of Insulin and Insulin Preparations. Berlin: Springer Berlin Heidelberg.
Liu, M., Hua, Q.X., Hu, S.Q., Jia, W., Yang, Y., Saith, S.E., Whittaker, J., Arvan, P., and Weiss, M.A. (2010) Deciphering the hidden informational content of protein sequences: foldability of proinsulin hinges on a flexible arm that is dispensable in the mature hormone. J. Biol. Chem. 285:30989-1001.
Volund, A., Brange, J., Drejer, K., Jensen, I., Markussen, J., Ribel, U., Sorensen, A.R., and Schlichtkrull, J. (1991) In vitro and in vivo potency of insulin analogues designed for clinical use. Diabet. Med. 8:839-47.
Wang, Z.X. (1995) An exact mathematical expression for describing competitive binding of two different ligands to a protein molecule FEBS Lett. 360: 111-114.
Whittaker, J., and Whittaker, L. (2005) Characterization of the functional insulin binding epitopes of the full-length insulin receptor. J. Biol. Chem. 280: 20932-20936.
Yang, Y., Petkova, A., Huang, K., Xu, B., Hua, Q.X., Ye, I.J., Chu, Y.C., Hu, S.Q., Phillips, N.B., Whittaker, J., Ismail-Beigi, F., Mackin, R.B., Katsoyannis, P.G., Tycko, R., and Weiss, M.A. (2010) An Achilles' heel in an amyloidogenic protein and its repair: insulin fibrillation and therapeutic design. J. Biol. Chem. 285:10806-21.

Claims (25)

  1. 修飾A鎖ポリペプチドおよび修飾B鎖ポリペプチドを有するインスリン類似体であって、前記修飾A鎖ポリペプチドは、野生型ヒトインスリンA鎖と比べて、
    A8位のHisまたはGlu置換、
    A14位のGlu置換、及び
    A17位のGlnまたはArg置換
    からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換を有し、
    前記修飾B鎖ポリペプチドは、野生型ヒトインスリンB鎖と比べて、
    B1位のアミノ酸の欠失、B1位およびB2位のアミノ酸の欠失、B1〜B3位のアミノ酸の欠失、B30位のアミノ酸の欠失、またはそれらの組み合わせ、
    B2位のAlaまたはGlu置換、
    B3位のGlu置換
    からなる群から選択される1つまたはそれ以上の修飾を有する、インスリン類似体。
  2. 請求項1記載のインスリン類似体において、前記修飾A鎖ポリペプチドが、A14位にGlu置換を有する、インスリン類似体。
  3. 請求項2記載のインスリン類似体において、前記修飾A鎖ポリペプチドが、A17位にGln置換をさらに有する、インスリン類似体。
  4. 請求項2記載のインスリン類似体において、前記修飾A鎖ポリペプチドが、A17位にArg置換をさらに有する、インスリン類似体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のインスリン類似体において、前記修飾A鎖ポリペプチドが、A8位にHis置換をさらに有する、インスリン類似体。
  6. 請求項5記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B1位のアミノ酸の欠失を有する、インスリン類似体。
  7. 請求項6記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B30位のアミノ酸の欠失をさらに有する、インスリン類似体。
  8. 請求項7記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B2位にAla置換をさらに有する、インスリン類似体。
  9. 請求項7記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B2位にGlu置換をさらに有する、インスリン類似体。
  10. 請求項7記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B2位のアミノ酸の欠失をさらに有し、B3位にGlu置換をさらに有する、インスリン類似体。
  11. 請求項6記載のインスリン類似体であって、さらに、B2位のGlu置換と、B29位のGlu置換とを有する、インスリン類似体。
  12. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のインスリン類似体において、前記修飾A鎖ポリペプチドが、A8位にGlu置換をさらに有する、インスリン類似体。
  13. 請求項12記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B1位のアミノ酸の欠失、B30位のアミノ酸の欠失、またはその両方を有する、インスリン類似体。
  14. 請求項13記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B2位にAla置換をさらに有する、インスリン類似体。
  15. 請求項13記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B2位にGlu置換をさらに有する、インスリン類似体。
  16. 請求項13記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B2位のアミノ酸の欠失をさらに有し、B3位にGlu置換をさらに有する、インスリン類似体。
  17. 請求項12記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B1位のアミノ酸の欠失を有し、さらにB2位にGlu置換およびB29位にGlu置換を有する、インスリン類似体。
  18. 請求項1記載のインスリン類似体において、前記修飾A鎖ポリペプチドが、配列ID番号42または配列ID番号44のポリペプチドを有する、インスリン類似体。
  19. 請求項18記載のインスリン類似体において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、配列ID番号43および45〜48からなる群から選択されるポリペプチドである、インスリン類似体。
  20. 患者の血糖を下げる方法であって、生理学的に有効量の請求項1〜4のいずれかに記載のインスリン類似体、またはその生理学的に許容される塩を患者に投与する工程を有する、方法。
  21. 請求項20記載の方法において、前記インスリン類似体が、ヒトインスリンの配列と比べて、A8位にHisまたはGlu置換をさらに有する、方法。
  22. 請求項21記載の方法において、前記インスリン類似体が、B1位のアミノ酸の欠失、B30位のアミノ酸の欠失、またはその両方をさらに有する、方法。
  23. 請求項22記載の方法において、前記修飾B鎖ポリペプチドが、B2位にAlaまたはGlu置換をさらに有する、方法。
  24. 医薬として使用するための修飾A鎖ポリペプチドおよび修飾B鎖ポリペプチドを有するインスリン類似体であって、前記修飾A鎖ポリペプチドは、野生型ヒトインスリンA鎖と比べて、
    A8位のHisまたはGlu置換、
    A14位のGlu置換、及び
    A17位のGlnまたはArg置換
    からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換を有し、
    前記修飾B鎖ポリペプチドは、野生型ヒトインスリンB鎖と比べて、
    B1位のアミノ酸の欠失、B1位およびB2位のアミノ酸の欠失、B1〜B3位のアミノ酸の欠失、B30位のアミノ酸の欠失、またはそれらの組み合わせ、
    B2位のAlaまたはGlu置換、
    B3位のGlu置換
    からなる群から選択される1つまたはそれ以上の修飾を有する、インスリン類似体。
  25. 疾患の治療のための修飾A鎖ポリペプチドおよび修飾B鎖ポリペプチドを有するインスリン類似体であって、前記修飾A鎖ポリペプチドは、野生型ヒトインスリンA鎖と比べて、
    A8位のHisまたはGlu置換、
    A14位のGlu置換、及び
    A17位のGlnまたはArg置換
    からなる群から選択される1つまたはそれ以上の置換を有し、
    前記修飾B鎖ポリペプチドは、野生型ヒトインスリンB鎖と比べて、
    B1位のアミノ酸の欠失、B1位およびB2位のアミノ酸の欠失、B1〜B3位のアミノ酸の欠失、B30位のアミノ酸の欠失、またはそれらの組み合わせ、
    B2位のAlaまたはGlu置換、
    B3位のGlu置換
    からなる群から選択される1つまたはそれ以上の修飾を有する、インスリン類似体。
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