JP2019535725A - ダルナビルの調製のための簡易化された手順 - Google Patents

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Abstract

本発明は、溶媒としてのエタノール中において、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステルを4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミドと反応させることにより、[(1S,2R)−3−[[(4−アミノフェニル)−スルホニル](2−メチルプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−プロピル]−カルバミン酸(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル(この化合物は、そのINN下においてダルナビルとしても知られる)を調製するための改善された方法に関する。さらに、前記方法は、ダルナビルがそのエタノール付加物形態、すなわちプレジスタ(商標)の商標名におけるダルナビルの市販形態であるダルナビル一エタノール付加物において迅速に単離されることを可能にする。

Description

本発明は、溶媒としてのエタノール中において、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステルを4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミドと反応させることにより、[(1S,2R)−3−[[(4−アミノフェニル)−スルホニル](2−メチルプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)−プロピル]−カルバミン酸(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル(この化合物は、そのINN下においてダルナビルとしても知られる)を調製するための改善された方法に関する。さらに、前記方法は、ダルナビルがそのエタノール付加物形態、すなわちプレジスタ(商標)の商標名におけるダルナビルの市販形態であるダルナビル一エタノール付加物において迅速に単離されることを可能にする。
ダルナビルは、ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV−1)感染の治療に使用するために承認された非ペプチド性プロテアーゼ阻害剤であり、以下の化学構造を有する。
国際公開第2005/063770号パンフレットは、塩基としてトリエチルアミンが加えられた溶媒としての酢酸エチル中において、最初にその場で調製された炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステル[この文献全体を通して化合物(A)と称される]を4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミド[この文献全体を通して化合物(B)と称される]と反応させることにより、ダルナビルを調製するための方法を実施例7において開示している。この反応は、エタノール水溶液中のメチルアミンの添加によってクエンチされた。反応混合物から単離された粗製ダルナビルを、無水エタノールからの結晶化によってそのエタノール付加物形態に変換して71%の収率を得た。
国際公開第2005/063770号パンフレットは、塩基としてトリエチルアミンを加えた溶媒としてのアセトニトリル中において、最初にその場で調製された化合物(A)を化合物(B)と反応させることにより、ダルナビルを調製するための方法を実施例9において開示している。この反応は、エタノール水溶液中のメチルアミンの添加によってクエンチされた。反応混合物から単離された粗製ダルナビルを、無水エタノールからの結晶化によってそのエタノール付加物形態に変換して81%の収率を得た。
Journal of Medicinal Chemistry,vol.48,p.1813−1822(2005)は、塩基としてのトリエチルアミンの存在下において、溶媒としてのジクロロメタン中で化合物(A)を化合物(B)と反応させることによる、90%の収率を有する化合物(1a)としてのダルナビルの合成を開示している。
国際公開第2009/055006号パンフレットは、塩基としてのトリエチルアミンの存在下において、溶媒としてのジクロロメタン中で炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステルを4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミドの重水素化形態と反応させることにより、ダルナビルの重水素化形態を調製するための方法を開示している。
国際公開第2014/016660号パンフレットは、酢酸エチルと水との二相混合物中において、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステルを4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミドと反応させた後、プロピオン酸によって全体的に90%の収率を有する塩に変換することにより、そのプロピオナート溶媒和物の形態でダルナビルを調製するための方法を実施例3において開示している。
ここで、有機塩基および溶媒としてのエタノールの非存在下において、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステル、すなわち化合物(A)を4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミド、すなわち化合物(B)と加熱しながら反応させることにより、簡易化された手順でダルナビルを得ることができることが見出された。反応の完了時、反応混合物を均質になるまで加熱し、続いて周囲温度まで冷却し、それによりダルナビルがその一エタノール付加物形態で結晶化する。
一態様において、本発明は、ダルナビルを調製するための方法であって、
a)溶媒としてのエタノール中において、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステルを4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミドと、30℃〜還流温度の温度で反応混合物を加熱しながら反応させる工程
を含む方法に関する。
さらなる態様において、本発明は、ダルナビルを調製するための方法であって、
a)有機塩基および溶媒としてのエタノールの非存在下において、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステルを4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミドと、30℃〜還流温度の温度で反応混合物を加熱しながら反応させる工程
を含む方法に関する。
さらなる態様において、本発明は、ダルナビルの一エタノール付加物形態を調製するための方法であって、
a)有機塩基および溶媒としてのエタノールの非存在下において、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステルを4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミドと、30℃〜還流温度の温度で反応混合物を加熱しながら反応させる工程と;
b)反応の完了時、反応混合物を均質になるまで加熱する工程と;
c)反応混合物を冷却する工程と;
d)沈殿生成物を単離する工程と;
e)こうして得られた沈殿生成物をエタノールから結晶化する工程と;
f)結晶化されたダルナビル一エタノール付加物を単離する工程と
を含む方法に関する。
工程a)において、反応混合物を20℃〜78℃、30℃〜還流温度、30℃〜78℃、30℃〜70℃または40℃〜60℃などの周囲温度と還流温度との間の温度に加熱する。より高い温度で反応が実施される場合に反応速度が増大することは、当業者によく知られている。反応の進行および完了は、試料を定期的に採取し、これらの試料を例えば薄層クロマトグラフィーまたはHPLCによって分析することにより、当業者によって監視され得る。
本発明に従ってダルナビルを調製するための方法は、有機塩基の存在なしに実施することができる。有機塩基は、反応中に形成される任意の酸生成物を捕捉するために使用される。よく知られている例は、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジンなどである。
ダルナビルの調製のためのこの簡易化された手順は、当技術分野で知られる手順と比較して以下の利点を有する:
− ジクロロメタンなどの有害な塩素化溶媒の不使用、
− アセトニトリルなどの有毒な溶媒の不使用、
− 大規模生産において除去が非常に困難な場合があるトリエチルアミンまたはピリジンなどの有機塩基の不使用、
− 高収率、
− 反応混合物を冷却することにより、一エタノール付加物形態のダルナビル沈殿物をエタノールから容易に単離し、結晶化させて、プレジスタ(商標)などの市販の製品におけるAPI(活性薬剤成分)として使用されるのに十分な純度のダルナビル一エタノール付加物を得ることができる(すなわち追加の精製工程を必要としない)こと。
化合物(A)と化合物(B)との間の反応のための溶媒としてのエタノールの使用は、化合物(A)が、不所望の副生成物(C)を形成する競合的副反応を介して非常に大量に存在するプロトン性溶媒エタノールと反応するであろうと当業者が予想するため、当業者にとって明白ではない。少量の副生成物(C)(化合物(A)に対して0.5%未満)のみが観察され、化合物(A)とエタノールとの競合的副反応がほとんどないことは、当業者にとって予期しない驚きである。
化合物(A)および化合物(B)が反応容器中のエタノール溶媒に周囲温度において加えられるとき、反応混合物は、不均質である。化合物(A)と化合物(B)との反応が完了するまで、反応混合物の撹拌および加熱を続ける。溶媒の還流温度(すなわちエタノールに関して78℃)まで温めると、反応混合物は、均質になる。
化合物(A)と化合物(B)とのモル比率は、0.95〜1.05の範囲であり得る。
化合物(A)と化合物(B)との反応が完了するとき、反応混合物を15℃〜−10℃の温度にゆっくりと冷却し、その間に固体生成物が反応混合物から沈殿する。次に、沈殿生成物を反応混合物から単離し、エタノールからの再結晶によってさらに精製して、純粋なダルナビル一エタノール付加物を得ることができる。
得られた沈殿生成物の再結晶は、エタノール中において沈殿生成物を懸濁し、得られた混合物を均質な溶液が得られるまで加熱した後、周囲温度または−5℃〜25℃の温度に冷却することによって実施される。結晶化混合物の冷却は、自然冷却または特定の温度冷却プロファイルに従って行われ得る。例えば、温度冷却プロファイルは、例えば、0.1℃/分、0.3℃/分、0.5℃/分、0.75℃/分、1℃/分、2℃/分または任意の他の値などの線形プロファイルであり得る。代替として、立方体冷却プロファイルが使用され得る。冷却中にダルナビル一エタノール付加物の種晶を加え得る。
結晶化混合物の冷却手順は、温度サイクル法とも呼ばれるオストワルド熟成法も含み、それにより、シーディング後の結晶化混合物を一定の温度まで冷却し、続いて再加熱し、再度一定の温度まで冷却し、その後、結晶化混合物を周囲温度に冷却する。このようなオストワルド熟成法は、ダルナビル一エタノール付加物結晶の形態を改善することができる。実際には、以下のオストワルド熟成法が用いられる:
− 結晶化混合物を20〜40分間の期間にわたって61℃〜63℃の温度で維持し、
− 結晶化混合物を5〜20分間の期間にわたって57℃〜59℃の温度に冷却し、
− 結晶化混合物を20〜40分間の期間にわたって57℃〜59℃の温度で維持し、
− 結晶化混合物を5〜20分間の期間にわたって66℃〜68℃の温度に加熱し、
− 結晶化混合物を20〜40分間の期間にわたって66℃〜68℃の温度で維持する。
オストワルド熟成法は、ダルナビル一エタノール付加物結晶の所望の形態が得られるまで繰り返され得る。
ダルナビル一エタノール付加物結晶の単離は、濾過または遠心分離などの任意の常法により行うことができる。
本発明に従ってダルナビル一エタノール付加物を調製するための方法は、バッチ化学処理で使用することができ、かつ半連続的な生産または連続的な化学的生産(連続生産としても知られる)でも使用することができる。
本発明に従ってダルナビル一エタノール付加物を調製するための方法は、例えば、イソプロパノール、プロパノール、ブタノールなど、エタノールではない別のアルコール中でも実施され得る。このような方法の後には、得られたダルナビルアルコール付加物をダルナビル一エタノール付加物に変換する追加の工程が続くべきである。
実験の部
分析的解析
副生成物(C)

の存在は、以下の条件を用いるガスクロマトグラフィーを使用して決定される。
実施例1
4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミド(39.2g;0.1mol)およびエタノール(170ml)を1リットルの反応容器に加えた。反応混合物を20℃で15分間にわたって撹拌し、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステル(26.6g;0.098mol)を20℃で加えた。反応混合物を、30分〜1時間の期間にわたって50℃まで加熱し、その温度で2時間にわたって撹拌した。反応混合物を30分間にわたって78℃(還流)に加熱し、10分間撹拌した。
反応混合物を4.5時間の期間にわたって−5℃に冷却し(+/−0.3℃/分)、その間に自然に結晶化が起こった。反応混合物を濾過し、沈殿物をエタノール(2×40ml)で2回洗浄した。
沈殿物をエタノール(212ml)中に溶解し、混合物を60分間にわたって78℃(還流)に加熱した。反応混合物を30分間の期間にわたって62℃に冷却し(+/−0.5℃/分)、結晶性ダルナビル一エタノール付加物(120mg)でシードした。反応混合物を90分間にわたって62℃で撹拌し、2時間にわたって50℃に冷却し(0.1℃/分)、さらに1時間30分にわたって15℃に冷却し(約0.3℃/分の冷却速度)、1時間〜12時間の期間にわたって15℃で撹拌した。反応混合物を濾過し、白色沈殿物をEtOH(2×60ml)で2回洗浄した。沈殿物を真空下で乾燥させて(40℃、12時間)、55.2g(93%)のダルナビル一エタノール付加物を得た。
副生成物(C)の存在を、上記の分析法を用いて決定し、それは、ダルナビル一エタノール付加物に対して0.5%未満であることが判明した。
実施例2
4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミド(39.2g;0.1mol)およびエタノール(170ml)を1リットルの反応容器に加えた。反応混合物を20℃で15分間にわたって撹拌し、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステル(26.6g;0.098mol)を20℃で加えた。反応混合物を30分〜1時間の期間にわたって50℃まで加熱し、その温度で2時間にわたって撹拌した。反応混合物を30分間にわたって78℃(還流)に加熱し、10分間撹拌した。
反応混合物を3.5時間の期間にわたって15℃に冷却し(+/−0.3℃/分)、その間に自然に結晶化が起こった。反応混合物を濾過し、沈殿物をエタノール(2×40ml)で2回洗浄した。
沈殿物をエタノール(212ml)中に溶解し、混合物を60分間にわたって78℃(還流)に加熱した。反応混合物を30分間の期間にわたって62℃に冷却し(+/−0.5℃/分)、結晶性ダルナビル一エタノール付加物(120mg)でシードした。反応混合物を90分間にわたって62℃で撹拌し、2時間にわたって50℃に冷却し(0.1℃/分)、さらに1時間30分にわたって15℃に冷却し(約0.3℃/分の冷却速度)、1時間〜12時間の期間にわたって15℃で撹拌した。反応混合物を濾過し、白色沈殿物をEtOH(2×60ml)で2回洗浄した。沈殿物を真空下で乾燥させて(40℃、12時間)、55.2g(93%)のダルナビル一エタノール付加物を得た。
副生成物(C)の存在を、上記の分析法を用いて決定し、それは、ダルナビル一エタノール付加物に対して0.5%未満であることが判明した。
実施例3
4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミド(39.2g;0.1mol)およびエタノール(170ml)を1リットルの反応容器に加えた。反応混合物を20℃で15分間にわたって撹拌し、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステル(26.6g;0.098mol)を20℃で加えた。反応混合物を30分〜1時間の期間にわたって50℃まで加熱し、その温度で2時間にわたって撹拌した。反応混合物を30分間にわたって78℃(還流)に加熱し、10分間撹拌した。
反応混合物を3.5時間の期間にわたって15℃に冷却し(+/−0.3℃/分)、その間に自然に結晶化が起こった。反応混合物を濾過し、沈殿物をエタノール(2×40ml)で2回洗浄した。
沈殿物をエタノール(212ml)中に溶解し、混合物を60分間にわたって78℃(還流)に加熱した。反応混合物を30分間の期間にわたって62℃に冷却し(+/−0.5℃/分)、結晶性ダルナビル一エタノール付加物(120mg)でシードした。反応混合物を30分間にわたって62℃で撹拌し、10分間の期間にわたって58℃に冷却し、30分間保持し、10分間の期間にわたって67℃に加熱し、30分間保持し、続いて2時間にわたって50℃に冷却し(0.1℃/分)、さらに1時間30分にわたって15℃に冷却し(約0.3℃/分の冷却速度)、1時間〜12時間の期間にわたって15℃で撹拌した。反応混合物を濾過し、白色沈殿物をEtOH(2×60ml)で2回洗浄した。沈殿物を真空下で乾燥させて(40℃、12時間)、55.2g(93%)のダルナビル一エタノール付加物を得た。
副生成物(C)の存在を、上記の分析法を用いて決定し、それは、ダルナビル一エタノール付加物に対して0.5%未満であることが判明した。
実施例4
4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミド(39.2g;0.1mol)およびエタノール(220ml)を1リットルの反応容器に加えた。10℃で10分間撹拌した後、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステル(26.6g;0.098mol)を加えた。反応混合物を、研究室用高せん断ミキサーを用いて10℃で4分間均質化した。このスラリーをチューブフロー型反応器のための供給材料として使用した。80℃で30秒後、反応を完了した。その場での品質は、バッチ処理実施例1〜3と同一である。
副生成物(C)の存在を、上記の分析法を用いて決定し、それは、ダルナビル一エタノール付加物に対して0.5%未満であることが判明した。

Claims (14)

  1. ダルナビルを調製するための方法であって、
    a)溶媒としてのエタノール中において、炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステルを4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミドと、30℃〜還流温度の温度で反応混合物を加熱しながら反応させる工程
    を含む方法。
  2. 工程a)は、有機塩基の非存在下で実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 炭酸2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル[(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イル]エステルと、4−アミノ−N−[(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル]−N−(2−メチルプロピル)−ベンゼンスルホンアミドとのモル比率は、0.95〜1.05の範囲である、請求項2に記載の方法。
  4. 工程a)は、30℃〜70℃の温度で実施される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記温度は、40℃〜60℃である、請求項4に記載の方法。
  6. 工程a)の後に、
    b)前記反応混合物が均質になるまで加熱する工程と;
    c)前記反応混合物を冷却する工程と;
    d)沈殿生成物を単離する工程と;
    e)前記こうして得られた沈殿生成物をエタノールから結晶化する工程と;
    f)結晶化されたダルナビル一エタノール付加物を単離する工程と
    が続く、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程b)における前記反応混合物は、15℃〜−10℃の温度に冷却される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記得られた沈殿生成物の前記結晶化は、エタノール中において前記沈殿生成物を懸濁し、得られた混合物を均質な溶液が得られるまで加熱した後、冷却することによって実施される、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記結晶化は、オストワルド熟成法を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記オストワルド熟成法は、
    結晶化混合物を20〜40分間の期間にわたって61℃〜63℃の温度で維持する工程、
    前記結晶化混合物を5〜20分間の期間にわたって57℃〜59℃の温度に冷却する工程、
    前記結晶化混合物を20〜40分間の期間にわたって57℃〜59℃の温度で維持する工程、
    前記結晶化混合物を5〜20分間の期間にわたって66℃〜68℃の温度に加熱する工程、
    前記結晶化混合物を20〜40分間の期間にわたって66℃〜68℃の温度で維持する工程
    を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 冷却は、自然冷却によって行われる、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 冷却は、線形冷却プロファイルに従って行われる、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記結晶化混合物は、前記ダルナビル一エタノール付加物結晶が単離される前に−5℃〜25℃の温度に冷却される、請求項11または12に記載の方法。
  14. ダルナビル一エタノール付加物のバッチ化学生産、半連続的な生産または連続的な生産における、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法の使用。
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