JP2019535619A - 微細穿孔板システム、用途、および微細穿孔板システムを作る方法 - Google Patents

微細穿孔板システム、用途、および微細穿孔板システムを作る方法 Download PDF

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Abstract

説明される実施形態は、一般に、微細穿孔板システム、騒音軽減のための方法、および微細穿孔板システムを作る方法に関する。具体的には、実施形態は、ガラス微細穿孔板システムおよびその構築ための方法に関する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年11月4日に出願された米国仮出願第62/417,411号の優先権の利益を米国特許法第119条のもとに主張し、この内容は、その全体が参照により依拠され、本明細書に引用される。
説明される実施形態は、一般に、微細穿孔板システム、騒音軽減のための方法、および微細穿孔板システムを作る方法に関する。具体的には、実施形態は、ガラス微細穿孔板システムおよび騒音軽減のための方法に関する。当該板システムは、中実の背後壁とともに使用されても、中実の背後壁なしで使用されてもよい。
ガラスは、その優れた光学属性、耐擦傷性、耐食性、耐久性、耐水性、審美性、耐火性などのために、非常に望ましい建築用製品である。例えば、ポリカーボネートなどのポリマー材料と違って、ガラスは、経時的に「黄ばむ」ことがなく、強度および耐擦傷性が高く、UV法を使用して洗浄することが可能である。しかしながら、ガラスの高密度および高音響インピーダンスは、高い音響反射(例えば、エコー)、不明瞭な音声、および低い騒音減少率(NRC)を招き、このことにより、特に建築用途での広範な使用が制限される。通常のガラスは、吸音率をほとんど有さず(約0.05のNRC)、望ましくない長さの残響時間および不良の音響環境を、使用時にもたらす。
最適な室内音響を確立することは、例えば、開放された事務作業空間、病院、教室、空港、自動車用途、およびその他などの多くの室内建築用途にとって、高まりつつある要求である。85デシベル(dB)を超える音レベルへの継続的な曝露が難聴をもたらすだけではなく、はるかに低いレベルの騒音でもかなりの邪魔になり得、生産性の低減、集中または休息する能力の低減を招き、概して、室を音響的に不快なものにする可能性がある。
現行の、吸音のための手法としては、吸音発泡材、繊維状材料、および他の非透明な非ガラス材料の使用が挙げられる。
騒音制御が望ましい様々な作業環境において使用されるガラスのNRC評価を含む音響特性を向上するための、技術的な解決法が必要とされる。
本開示は、例えば、優れた光学属性、耐擦傷性、耐食性、耐久性、耐水性、審美性、耐火性、無黄変性、高強度、およびUV方法を用いて洗浄できることなどのガラスの望ましい特性を維持しながら、騒音軽減および音響制御のために使用できる、微細穿孔されたガラスまたはガラスセラミック物品を提供する。本開示のいくつかの実施形態は、厚さを有するガラスまたはガラスセラミック板を備え、当該板が、直径を有する複数の微細穿孔を有し、当該微細穿孔の当該直径に対する当該板の当該厚さの比率が、20未満、または約0.1と20との間である、物品を対象とする。いくつかの実施形態において、前記厚さは、約0.05mmと6mmとの間、約0.05mmと3mmとの間、約0.1mmと3mmとの間、または約0.1mmと0.6mmとの間である。1つ以上の実施形態において、前記ガラスまたはガラスセラミック板は、平面に延在する。
いくつかの実施形態において、前記板は、作業環境の残響時間を減少させるように構成される。
いくつかの実施形態において、前記微細穿孔の直径に対する前記板の厚さの比率は、約2および8との間、または約3および6との間である。
いくつかの実施形態において、前記板は、強化されたガラスまたはガラスセラミック組成物を含む。いくつかの実施形態において、前記板は、機械的、熱的、および/または化学的に強化された、強化されたガラスまたはガラスセラミックを含む。いくつかの実施形態において、前記板は、約0.3と1との間の、または約0.5と0.8との間の騒音減少率(NRC)を有する。いくつかの実施形態において、前記板は、250Hzと6000Hzとの間、または250Hzと20,000Hzとの間の所定の周波数帯域に対する所定の吸音率を有する。
いくつかの実施形態において、前記板の縁端部の一部は保持部に固定される。
いくつかの実施形態において、前記物品は、前記板に動作上連結されたバッキング壁をさらに備える。
いくつかの実施形態において、前記微細穿孔は、前記板に沿って、均一の隔たりで位置決めされる。いくつかの実施形態において、前記微細穿孔は、前記板に沿って、均一の密度で分布される。いくつかの実施形態において、前記微細穿孔は、前記板に沿って、不均一の隔たりで位置決めされる。いくつかの実施形態において、前記微細穿孔は、前記板に沿って、不均一の密度で分布される。
いくつかの実施形態において、複数の微細穿孔の開口部は非円形である。
いくつかの実施形態において、前記物品は熱的に強化されていてもよい。
いくつかの実施形態において、前記物品は、それぞれが厚さを有し、かつそれぞれが、直径を有する複数の微細穿孔を有する、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板を備える。前記微細穿孔の直径に対する前記板の厚さの比率は、25未満、約0.1および20との間、または約0.1および10との間である。
いくつかの実施形態において、前記第1の板および前記第2の板は、離隔距離を画成する板内間隙によって互いから間隔を開けられている。
いくつかの実施形態において、前記第1の板および前記第2の板は、互いに対して略平行である。いくつかの実施形態において、前記板のうち少なくとも1枚の縁端部の少なくとも一部は、保持部に固定される。1つ以上の実施形態において、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板は、平面に延在する。
いくつかの実施形態において、前記第1の板および前記第2の板が、当該第1の板または当該第2の板に対して略平行である中実の背後壁が当該第1の板および当該第2の板の1m以内にないように、位置決めされる。
いくつかの実施形態において、前記第1の板および前記第2の板が、当該第1の板または当該第2の板に対して略平行である中実の背後壁が当該第1の板および当該第2の板の1m以内にあるように、位置決めされる。
いくつかの実施形態において、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板における微細穿孔は、前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における微細穿孔と整列されている。いくつかの実施形態において、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔は、第1の微細穿孔の中心と第2の微細穿孔の中心との間の距離が、当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の20%以下であるように、当該第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔に対して位置決めされる。
いくつかの実施形態において、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板における微細穿孔は、前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における微細穿孔と整列されていない。いくつかの実施形態において、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔は、第1の微細穿孔の中心と第2の微細穿孔の中心との間の距離が、当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の20%以上であるように、当該第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔に対して位置決めされる。
いくつかの実施形態において、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板における微細穿孔は、前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における微細穿孔とほぼ同じサイズである。いくつかの実施形態において、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径は、第1の板の目標直径の10%以内である。前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径は、第2の板の目標直径の10%以内である。前記第1の板の目標直径は、前記第2の板の目標直径とは20%以下異なる。
いくつかの実施形態において、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板における微細穿孔は、前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における微細穿孔と、サイズにおいて異なる。いくつかの実施形態において、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径は、第1の板の目標直径の10%以内である。前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径は、第2の板の目標直径の10%以内である。前記第1の板の目標直径は、前記第2の板の目標直径とは20%以上異なる。
いくつかの実施形態において、前記物品のNRCが、0.5以上である。
いくつかの実施形態において、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板の各々における微細穿孔の多孔率は、0%から10%までの範囲である。
いくつかの実施形態において、前記複数の微細穿孔の各々の直径は、20μmから500μmまでの範囲である。
本開示のいくつかの実施形態は、ガラスまたはガラスセラミック板において微細穿孔を形成する方法を対象とし、当該方法は、(i)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、当該板が平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路が第1の直径を有する、形成すること、および(ii)第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するために(i)から得られた板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCは、約0.3と1との間である、エッチングすることを含む。いくつかの実施形態において、前記レーザービームは、ビーム伝搬方向に沿った向きの焦線を有する、かつ当該レーザービーム焦線を前記板へと指向させる、パルスレーザービームである。いくつかの実施形態において、当該方法は、ガラス板を、第1の前記酸性溶液とは異なる第2の酸性溶液でエッチングすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、当該方法は、前記微細穿孔板を、化学的にまたは熱的に強化することをさらに含む。いくつかの実施形態において、前記ガラスまたはガラスセラミック板は、高強度のガラスまたはガラスセラミック組成物を含む。いくつかの実施形態において、前記ガラスまたはガラスセラミック板の厚さは、約0.05mmと6mmとの間である。
本開示のいくつかの実施形態は、ガラスまたはガラスセラミック板において微細穿孔を形成する方法を対象とし、当該方法は、(i)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に損傷進路の部分セットを形成することであって、損傷進路がパターンを形成するように位置決めされる、形成すること、(ii)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、当該板が平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路が第1の直径を有する、形成すること、および(iii)当該損傷進路の部分セットが合体して第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するように、(ii)から得られた板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCが約0.3および1との間である、エッチングすることを含む。
本開示のいくつかの実施形態は、ガラスまたはガラスセラミック板において微細穿孔を形成する方法を対象とし、当該方法は、(i)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に損傷進路の部分セットを形成することであって、当該損傷進路が周囲パターンを形成するように位置決めされる、形成すること、(ii)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、当該板が平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路が第1の直径を有する、形成すること、および(iii)当該損傷進路の部分セットが合体して当該板の一区分を取り除き、第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するように、(ii)から得られた板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCが約0.3および1との間である、エッチングすることを含む。
いくつかの実施形態において、前記レーザービームは、ビーム伝搬方向に沿った向きの焦線を有する、かつ当該レーザービーム焦線を前記板へと指向させる、パルスレーザービームであり、ビーム焦線は、複数の損傷進路の形成のために、当該板に対して実質的に垂直である。
いくつかの実施形態において、隣接する損傷進路間の間隔は、所望の穿孔形状またはサイズを得るように適合される。いくつかの実施形態において、前記レーザービームはパルスレーザービームであり、当該パルスレーザービームが、前記板上の場所を1回または複数回打つように構成される。
本開示のいくつかの実施形態は、音を減衰する方法を対象とし、当該方法は、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板を備える物品を、当該第1の板または当該第2の板に対して略平行である中実の背後壁が当該第1の板および当該第2の板の12インチ(30.48cm)以内にないように、位置決めすることを含む。前記第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の各々は、平面に延在し、厚さを有し、直径を有する複数の微細穿孔を含む。当該微細穿孔の直径に対する当該板の厚さの比率は、25未満、または約0.1と20との間である。
本開示は、添付の図面と併せた以下の詳細な説明によって容易に理解され、ここで、同様の参照番号は同様の構造要素を示す。
実施形態による物品を示す。 図1Aで示す物品における微細穿孔のクローズアップ図を示す。 バッキング壁を有し、実施形態に従って配置された、図1Aで示す物品の側面図を示す。 実施形態による物品の側面図を示す。 実施形態による微細穿孔の部分的なクローズアップ図を示す。 実施形態による微細穿孔の断面図を示す。 実施形態による微細穿孔の断面図を示す。 実施形態による微細穿孔の断面図を示す。 実施形態による一重微細穿孔板の、様々な周波数にわたる代表的な吸音率を示す(10mmの空洞間隔)。 実施形態による一重微細穿孔板の、様々な周波数にわたる代表的な吸音率を示す(35mmの空洞間隔)。 実施形態による二重微細穿孔板配置の、様々な周波数にわたる代表的な吸音率を示す(それぞれ、10mmおよび14mmの空洞間隔)。 実施形態による二重微細穿孔板配置の、様々な周波数にわたる代表的な吸音率を示す(それぞれ、5mmおよび50mmの空洞間隔)。 実施形態による一重微細穿孔板配置および二重微細穿孔板配置両方の、様々な周波数にわたる代表的な吸音率を示す。 実施形態によるレーザーシステムの概略図を示す。 実施形態による代表的なレーザーバーストパターンを示す。 実施形態による微細穿孔板を形成する代表的な方法の概略的な例示を示す。 実施形態による微細穿孔の部分的なクローズアップ図を示す。 実施形態による微細穿孔の断面図を示す。 実施形態による微細穿孔板を形成する代表的な方法の概略的な例示を示す。 実施形態による微細穿孔板を形成する代表的な方法の概略的な例示を示す。 実施形態による、微細穿孔の直径が様々である微細穿孔板配置の、様々な周波数にわたる代表的な吸音率を示す(それぞれ、200μm、500μm、ならびに200μmおよび500μmの両方)。 実施形態による2枚の微細穿孔ガラス板の強度を非微細穿孔ガラス板と比較する。 実施形態による多重板構造を示す。 実施形態による、背後壁の近くに位置決めされた多重板構造を示す。 実施形態による、背後壁の近くに位置決めされていない多重板構造を示す。 背後壁ありおよび背後壁なしの多重板構造のモデル化された音響性能を示す。 背後壁なしの多重板構造の場合のモデル化された吸音率対周波数のグラフを示す。 実施形態による、不整列な孔を有する二重板構造2100を示す。 整列された孔を有する二重板構造2200を示す。 多重板構造におけるそれぞれ異なる板間の、孔の整列対不整列の効果を例示する吸音プロファイルを示す。 不一致の孔サイズを有する二重板構造2400を示す。 多重板構造におけるそれぞれ異なる板の孔間の、不一致な孔サイズの効果を例示する吸音プロファイルを示す。 様々な板内間隙の場合の、背後壁なしの二重板構造の吸音プロファイルを示す。 砂時計形の孔外形および円柱形の孔外形を示す。 砂時計形の孔外形および円柱形の孔外形に関する吸音プロファイルを示す。 同じ二重板構造に関する、測定された吸収プロファイルに対するモデル化された吸収プロファイルの比較を示す。 焼き戻しされたガラスまたはガラスセラミックの例を示す。
添付の図面において例示される本発明の実施形態を参照して、本発明をここから詳細に説明する。「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的な実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を含んでいてもよいが、すべての実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を必ずしも含まなくてもよいことを示す。さらに、そのような句は、必ずしも同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が、ある実施形態に関連して説明される際、他の実施形態に関連するそのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼすことは、明白に説明されているかどうかにかかわらず、当業者の知見内である。
本発明を、図面を参照して以下に説明する。しかしながら、当業者は、これらの図面に関して本明細書で与えられる詳細な説明が、説明のみを目的としており、限定するものと解釈されるべきではないことを容易に認識するであろう。本明細書では、範囲は終点を含んでおり、「から」、「の間」、「まで」、「および」、および他の関連する言い回しは、範囲の終点を含む。本明細書では、「およそ」または「約」は、記載される値の10%以内を含めることを意味すると解釈される場合がある。
本明細書では、用語「微細穿孔」は、円形状および/または非円形状の微細孔を含む場合がある。用語「非円形の」は、円形でない任意の恣意的な形状を含む場合がある。用語「直径」は、微細穿孔の質量中心を通る点における、微細穿孔の開口部にわたる最小距離を意味すると解釈される場合があり、ここで、質量中心および直径は、微細穿孔が存在する板の表面での微細穿孔の部分に基づいている。例えば、微細穿孔が実質的に円筒状である場合、その直径は、開口部を画定する円の中心を横切る距離である。さらに、図10および図11に示すように、微細穿孔の開口部は、微細穿孔が円筒状でないような非円形であってもよい。これらの場合では、「直径」は、質量中心を通って横切る、微細穿孔の非円形の開口部にわたる最小距離を意味すると解釈される場合がある。用語「孔」および「微細穿孔」は、交換可能に使用される。
本明細書では、「略平行である」平面は、10度以下の角度を形成する面法線を有する2つの平面を意味する。
室内音響を扱うことは、音響科学および音響論に加えて、建築設計および建築工学の両方が関わるため、難しいものである。微細穿孔板は一般に、ヘルムホルツ共鳴法に基づいて共鳴吸音システムを形成する場合がある。
図1Aおよび図1Bに示すように、例えば、本開示のいくつかの実施形態は、物品1を対象とし、当該物品1は、厚さを有するガラスまたはガラスセラミック板10を備え、当該板が、直径を有する複数の微細穿孔100を有し、微細穿孔100の直径に対する板10の厚さの比率が、25未満または20未満である。いくつかの実施形態において、微細穿孔100の直径に対する板10の厚さの比率は、約0.1と20との間、約1と20との間、約1と15との間、約1と10との間、1と5との間、約5と20との間、約5と15との間、約5と10との間、約10と20との間、または約10と15との間、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または、これらの値の任意の2つを終点として有する任意の範囲である。いくつかの実施形態において、微細穿孔の直径に対する板の厚さの比率は、約2と8との間、または約3と6との間である。
いくつかの実施形態において、厚さは、約0.05mmと6mmとの間、約0.05mmと3mmとの間、約0.05mmと2mmとの間、約0.1mmと3mmとの間、約0.1mmと2mmとの間、約0.1mmと約1mmとの間、約0.1mmと0.6mmとの間である。いくつかの実施形態において、厚さは、0.05mm、0.1mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、または、これらの値の任意の2つを終点として有する任意の範囲であってもよい。例えば、厚さは、約0.05mmから約6mmまで、約0.05mmから約5mmまで、約0.05mmから約4mmまで、約0.05mmから約3.5mmまで、約0.05mmから約3mmまで、約0.05mmから約2.5mmまで、約0.05mmから約2mmまで、約0.05mmから約1.5mmまで、約0.05mmから約1.2mmまで、約0.05mmから約1mmまで、約0.1mmから約6mmまで、約0.2mmから約6mmまで、約0.3mmから約6mmまで、約0.4mmから約6mmまで、約0.5mmから約6mmまで、約0.55mmから約6mmまで、約0.7mmから約6mmまで、約0.8mmから約6mmまで、約0.9mmから約6mmまで、約1mmから約6mmまで、約1.1mmから約6mmまで、約1.2mmから約6mmまで、約1.5mmから約6mmまで、約2mmから約6mmまで、約2.5mmから約6mmまで、約3mmから約6mmまで、約0.1mmから約1mmまで、約0.3mmから約1mmまで、約0.4mmから約1mmまで、約0.5mmから約1mmまで、または、約0.3mmから約0.7mmまでであってもよい。いくつかの実施形態において、微細穿孔は、約0.05mmと6mmとの間離れた間隔を開けて配置されてもよい(例えば、「ピッチ」)。不均一の間隔の場合、微細穿孔が均一に配分された場合の、微細穿孔間の平均距離としてピッチを算出してもよい。
いくつかの実施形態において、微細穿孔は、板の厚さを通して、略円形の断面を有する。いくつかの実施形態において、微細穿孔は、板の厚さを通して、非円形の断面を有する。いくつかの実施形態において、微細穿孔の形状は、板の断面を通して、変化するか、または実質的に一定である。
いくつかの実施形態において、直径は、約0.02mmと5mmとの間、約0.05mmと2mmとの間、約0.1mmと2mmとの間、約0.1mmと1mmとの間、約0.1mmと0.6mmとの間である。
いくつかの実施形態において、板は、作業環境の残響時間を減少させるように構成される。本明細書では、「作業環境」は、ある特定の音響環境を必要とする、閉鎖された、または半閉鎖された環境を含んでもよい。例えば、会議室、事務所、学校、病院、製造施設、食品、製薬の無菌室、博物館、歴史的建造物、レストランなどはすべて、「作業環境」であってもよい。いくつかの実施形態において、板は、照明ソリューション、例えば天井または壁の照明器具に、組み込まれる。この関連で、板の騒音減少特性を利用しながら、板の透明性を利用して光を受け入れる。照明器具内の、板の背後の自然の空気間隔は、また、騒音減少の観点からも、有利である場合がある。
いくつかの実施形態において、板は、強化されたガラスまたはガラスセラミックを含む。ガラスまたはガラスセラミック材料の使用により、透明の、半透明の、または不透明の外見を提供すること、耐久性を提供すること、耐食性を提供すること、設計柔軟性を提供すること、および耐炎性を提供することのうち任意の1つ、または組み合わせを含む、好都合な特性が可能になる。
いくつかの実施形態において、強化ガラスの場合、表面圧縮力は、ガラスの内部の引張応力領域によって釣り合いが取られている。400MPaより大きい、500MPaより大きい、600MPaより大きい、700MPaより大きい、または750MPaより大きい表面圧縮応力(「CS」)、および40マイクロメートルより大きい、圧縮力の深さまたは「DOC」とも呼ばれる圧縮応力層深さは、いくつかのガラス、例えばアルカリアルミノケイ酸塩ガラスにおいて、化学強化プロセスによって、例えばイオン交換プロセスによって、容易に達成される。DOCは、応力が圧縮力から引張力に変化する深さを表す。
いくつかの実施形態において、板は、非強化ガラス、例えばソーダ石灰ガラスを含む。いくつかの実施形態において、板は、機械的、熱的、または化学的に強化された、強化されたガラスまたはガラスセラミックを含む。いくつかの実施形態において、強化されたガラスまたはガラスセラミックは、機械的および熱的に強化されていても、機械的におよび化学的に強化されていても、または熱的におよび化学的に強化されていてもよい。機械強化ガラスまたは機械強化ガラスセラミックは、ガラスまたはガラスセラミックの部分間の熱膨張係数の不一致によって生成した、圧縮応力層および対応する引張応力領域を含んでもよい。化学強化されたガラスまたはガラスセラミックは、圧縮応力層およびイオン交換プロセスによって生成した対応する引張応力領域を含んでもよい。そのような化学強化されたガラスおよびガラスセラミックにおいて、ガラス網目構造が緩和し得る温度でより小さなイオンをより大きなイオンによって交換することにより、ガラス表面にわたってイオンの分布を生じ、これより応力プロファイルが生じる。入ってくるイオンの量がより大きいと、基板の表面部分にCSを生じ、ガラスまたはガラスセラミックの中心に引張力を生じる。熱強化されたガラスまたはガラスセラミックにおいて、CS領域は、ガラス軟化点近くの、ガラス転移温度より上の高温度まで、ガラスまたはガラスセラミックを加熱し、次にガラスまたはガラスセラミックの内側領域より急速に表面領域を冷却することによって、形成される。表面領域と内側領域との間で異なる冷却速度は、残留表面CSを生じ、これにより、次に、対応する引張応力を中心領域に生じる。1つ以上の実施形態において、ガラス基板は、アニーリングされたまたは熱強化されたソーダ石灰ガラスを含まない。1つ以上の実施形態において、ガラス基板は、アニーリングされたまたは熱強化されたソーダ石灰ガラスを含む。
いくつかの実施形態において、ガラスまたはガラスセラミックは、約100MPaと約1000MPaとの間、約100MPaと約800MPaとの間、約100MPaと約500MPaとの間、約100MPaと約300MPaとの間、または約100MPaと約150MPaとの間の、表面圧縮応力を有してもよい。いくつかの実施形態において、DOCは、0.05*tと約0.21*tとの間であってもよく、ここで、tは、マイクロメートルでガラスまたはガラスセラミックの厚さである。いくつかの実施形態において、DOCは、約0.05*tから約0.2*tまで、約0.05*tから約0.18*tまで、約0.05*tから約0.16*tまで、約0.05*tから約0.15*tまで、約0.05*tから約0.12*tまで、約0.05*tから約0.1*tまで、約0.075*tから約0.21*tまで、約0.1*tから約0.21*tまで、約0.12*tから約0.21*tまで、約0.15*tから約0.21*tまで、約0.18*tから約0.21*t、または約0.1*tから約0.18*tまでの範囲であってもよい。
非強化のガラスまたはガラスセラミックでできた消音板を使用すると、安全上のリスクをもたらすおそれがある。例えば、板は、損傷すると、大きな破片に割れる場合がある。熱的な焼き戻しにより、この安全上のリスクが取り除かれ、安全属性および高音響性能を有するガラスまたはガラスセラミック音響板の開発に至る可能性がある。現在、焼き戻しされるガラスまたはガラスセラミックの公知の最小厚さは、2mmである。しかしながら、ガラス厚さが増大するにしたがって、板の音響吸収性能が減少する。いくつかの実施形態において、良好な音響性能は、複数の音響板を使用する焼き戻しされたガラスまたはガラスセラミック厚さにおいて達成される。この複数の板の使用は、室内建築用途などの様々な分野で望ましい場合がある。用語「焼き戻しされた」、「熱的に焼き戻しされた」、および「熱的に強化された」、およびその変形は、同じ効果を意味する。
図30は、焼き戻しされたガラスまたはガラスセラミックの例を示す。熱的処理の結果として、板3000の一部は、板3000の表面3005から圧縮力の深さ3030まで延在する圧縮力の領域3010を有する。板3000の材料は、領域3010において圧縮状態にあり、領域3010は表面圧縮力の領域と呼んでもよい。領域3020は、引張応力の領域であり、圧縮力の深さ3030よりも表面3005から遠くにある板3000の部分である。図30の例において、圧縮力の深さは、板3000の厚さの0.21倍である。結果として、領域3010の厚さは、板3000の各表面から延在する板3000の厚さの0.21倍である。領域3020の厚さは、板3000の厚さの0.58倍である。
熱的な焼き戻しは、板に孔を形成して微細穿孔板を作製した後に実施されてもよい。ANSI97.1に概説されるように、ガラスまたはガラスセラミック板は、適切に焼き戻しされると、破壊の際に小片に切断する。焼き戻しプロセスには、AMG(音響管理ガラス(Acoustic Management Glass))ガラス板をその臨界温度(>650℃)まで加熱し、続いて急速に冷却して所望の応力プロファイルを板の材料内に生成すること(例えば、次に、数秒間の空気の噴射によって、ガラスは急速に冷却される)が関わる。表面が急速に冷却し、バルク(内部)材料がよりゆっくりと冷却するため、焼き戻しプロセスにより、材料のバルクにおける引張応力および表面での圧縮応力が生じる(図30を参照されたい)。応力層の深さは、冷却温度、冷却時間などの結果である。この焼き戻しプロセスにより、ガラスが、破損時に小片に割れる(またはさいの目に切断する)ことが確実になり、使用が安全になる。
いくつかの実施形態において、板または物品は、強化ガラス基板を含む。いくつかの実施形態において、板または物品は、ガラスの特定のさいの目模様を有してもよい。いくつかの実施形態において、さいの目模様は安全ガラスのさいの目模様であってもよい。いくつかの実施形態において、ガラスは、安全上のリスクが低減されるような、最適な、破片の平均サイズおよびサイズ分布、尖りの平均角度およびそれらの平均角度周りの分布、ならびに/または破損時の飛び出し距離を有するように、強化されていてもよい。
いくつかの実施形態において、板は、約0.3と1との間の、または約0.3と0.8との間のNRCを有する。いくつかの実施形態において、板は、250Hzと6000Hzとの間、または250Hzと20,000Hzとの間の所定の周波数帯域に対する所定の吸音率を有する。いくつかの実施形態において、板は、関心対象の、例えば機械室の中またはHVAC用途のために、特定の周波数を吸収するように「調整されて」もよい。いくつかの実施形態において、板は、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、またはこれらの値のうち任意の2つを終点として有する任意の範囲の、NRCを有する。
いくつかの実施形態において、板の縁端部の一部は保持部に固定される。いくつかの実施形態において、板の縁端部は一部分も保持部に固定されない。いくつかの実施形態において、図1Cに示すように、物品は、板に動作上連結されたバッキング壁20をさらに含む。本明細書では、「動作上連結された」は、板およびバッキング壁が一緒に作用して騒音軽減を向上させるような、直接連結または間接連結または音響連結を含んでもよい。いくつかの実施形態において、バッキング壁は、作業環境、例えば室の壁または天井、に既存の、実質的に剛性の構造物である。いくつかの実施形態において、バッキング壁は、音響エコーの一因であってもよく、一因でなくてもよい。有利には、バッキング壁は、微細穿孔板の音響性能を変えないように、剛性のまたは硬い表面であってもよい。いくつかの実施形態において、板は、バッキング壁の前に吊り下げられてもよく、または、例えば固定具を使用して背後壁の前に配置されてもよい。
いくつかの実施形態において、微細穿孔は、板に沿って、均一の隔たりで位置決めされる。いくつかの実施形態において、微細穿孔は、板に沿って、均一の密度で分布される。いくつかの実施形態において、間隔またはピッチは、不均一の隔たりであってもよい。いくつかの実施形態において、微細穿孔は、不均一の密度で分布される。いくつかの実施形態において、不均一の密度または間隔は、光学歪みを減少させてもよく、または、例えば、装飾用途に使用されてもよい。いくつかの実施形態において、音響性能は、ある特定の周波数における吸音を最大化するために、微細穿孔間の平均距離によって、実質的に均一であるように制御されてもよい。いくつかの実施形態において、ピッチは、例えばより広い吸収スペクトルを達成するために、板にわたって変動してもよい。いくつかの実施形態において、微細穿孔は、不均一の密度で分布され、このことにより、様々な用途、例えばロゴ、テキスト、花柄など、が可能になる。
いくつかの実施形態において、本開示の板は、フォトクロミック、熱制御、エレクトロクロミック、低放射率、UVコーティング、防眩性、親水性、疎水性、防汚性、指紋防止、耐擦傷性、反射防止、インクジェット装飾、スクリーン印刷、破損防止(anti−splinter)などのコーティングを含む。いくつかの実施形態において、微細穿孔は、コーティングによって閉塞されない。いくつかの実施形態において、微細穿孔の内部は、コーティングされない。いくつかの実施形態において、微細穿孔の一部は、コーティングによって閉塞される。いくつかの実施形態において、板は、抗菌性構成成分を含む。
いくつかの実施形態において、本開示の板は、厚さが均一であっても、不均一であってもよい。いくつかの実施形態において、板は実質的に平坦であってもよい。いくつかの実施形態において、板は、例えば湾曲していてもよく、または複雑な形状を有していてもよい。いくつかの実施形態において、板は、例えば、矩形、丸形などの形状であってもよい。いくつかの実施形態において、板は可撓性であってもよい。いくつかの実施形態において、板は実質的に剛性であってもよい。いくつかの実施形態において、板の幾何学的属性、例えば微細穿孔の直径、微細穿孔の形状、ピッチ、板厚さなど、および板の吸収率は、所望の室内音響を達成するように調整されてもよい。
例えば、室内の残響時間(例えば、エコー)は、式
Figure 2019535619
を使うと、室内の材料の吸収率に反比例する。式中、Vは室の容積、Sは表面積およびαは材料の吸収率である。残響時間は、環境中で音が所与のレベルに減衰するために必要な時間と定義されてもよい。比較的高い残響はエコーと解釈され得る。したがって、従来のガラスは、吸音がゼロに近く、このことは長い残響時間をもたらし、音声の明瞭性が失われ、音響環境が不快となる。反射を最小化し、良好な吸収特性を達成するために、本開示の板は、空気の特性インピーダンスと同じ桁数に沿った音響抵抗(R)および小さい音響質量リアクタンス(M)を達成するように構成されてもよい。最適な音響抵抗は、以下に説明する製造プロセスを用いて微細穿孔を作ることによって得ることができ、以下の方程式で示されるように、所望の音響要件を達成できる。
Figure 2019535619
Figure 2019535619
式中、dは孔/微細穿孔の直径、tは板の厚さ、cは空気中の音速、ρは空気密度、σは多孔率、ηは粘度である。穿孔係数kは、孔径および空気の粘度に関して、
Figure 2019535619
と定義される。
引き続いて、MPPの音響インピーダンスを、
Z=R+jωM−jcot(ωD/c)
に応じて算出し、式中、ωは角周波数、Dは空洞間隔、cは空気中の音速である。値jは、負の1の平方根であり、cotは余接である。
次に、音響抵抗および質量リアクタンスを利用して、板の音響吸収性能を予測できる。
図2Aおよび図2Bは、例えば微細穿孔の上面図および複数の微細穿孔の断面図の、拡大された例(電子顕微鏡写真の画像)を示す。図3Aおよび図3Bに示すように、微細穿孔の断面は、板を通して、微細穿孔の長さに沿って変動してもよい。例えば、図3Aは、砂時計形または「瓶の首」形の断面を示し、ここで、図3Bにおける微細穿孔の断面は、略円柱形である。いくつかの実施形態において、微細穿孔は、板の表面に対して略垂直の一定の軸に沿っていてもよく、様々な軸に沿っていてもよく、板の一般表面に対して垂直に位置決めされなくてもよい。
いくつかの実施形態において、図1Dに示すように、本開示の物品は、複数の板(例えば、二重または多重の構成)を備えもよい。例えば、いくつかの実施形態において、物品は、それぞれが厚さを有し、かつそれぞれが、直径を有する複数の微細穿孔を有する、第1のガラスまたはガラスセラミック板(10)および第2のガラスまたはガラスセラミック板(12)を備え、微細穿孔の直径に対する板の厚さの比率が、25未満、20未満、または約0.1と20との間である。いくつかの実施形態において、第1の板および第2の板は、互いから間隔を開けられており、板内間隙14を画成する。いくつかの実施形態において、第1の板および第2の板は、互いに対して略平行である。いくつかの実施形態において、板は、例えば非平行の間隔、または板そのものの寸法における変化量によって変化する距離で、互いから間隔を開けられていてもよい。いくつかの実施形態において、板のうち少なくとも1枚の縁端部の少なくとも一部は、保持部に固定される。いくつかの実施形態において、1つ以上の板は、固定された縁端部を有してもよく、またはどの縁端部も固定されていなくてもよい。いくつかの実施形態において、例えば画一的な寸法または変化する寸法を有する、追加の板が使用されてもよい。いくつかの実施形態において、複数の板は、互いから均一に間隔を開けられていても、変化する間隔を有していてもよい。1つ以上の実施形態において、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板は、同じ厚さまたは互いとは異なる厚さを有する。例えば、第1のガラスまたはガラスセラミック板10は、第2のガラスまたはガラスセラミック板12より大きい厚さを有していてもよい。別の例において、第2のガラスまたはガラスセラミック板12は、第1のガラスまたはガラスセラミック板10より大きい厚さを有していてもよい。
二重の構成を含む、1つ以上の実施形態において、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板のうちの1枚または両方の厚さは、約0.05mmと6mmとの間、約0.05mmと3mmとの間、約0.05mmと2mmとの間、約0.1mmと3mmとの間、約0.1mmと2mmとの間、約0.1mmと約1mmとの間、約0.1mmと0.6mmとの間である。例えば、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板のうちの1枚または両方の厚さは、約0.05mmから約6mmまで、約0.05mmから約5mmまで、約0.05mmから約4mmまで、約0.05mmから約3.5mmまで、約0.05mmから約3mmまで、約0.05mmから約2.5mmまで、約0.05mmから約2mmまで、約0.05mmから約1.5mmまで、約0.05mmから約1.2mmまで、約0.05mmから約1mmまで、約0.1mmから約6mmまで、約0.2mmから約6mmまで、約0.3mmから約6mmまで、約0.4mmから約6mmまで、約0.5mmから約6mmまで、約0.55mmから約6mmまで、約0.7mmから約6mmまで、約0.8mmから約6mmまで、約0.9mmから約6mmまで、約1mmから約6mmまで、約1.1mmから約6mmまで、約1.2mmから約6mmまで、約1.5mmから約6mmまで、約2mmから約6mmまで、約2.5mmから約6mmまで、約3mmから約6mmまで、約0.1mmから約1mmまで、約0.3mmから約1mmまで、約0.4mmから約1mmまで、約0.5mmから約1mm、または、約0.3mmから約0.7mmまでであってもよい。
いくつかの実施形態において、板内間隙の距離は、特定の周波数を吸収するように、音響要件および全体的な設計の部分に従って変動してもよい。いくつかの実施形態において、板内間隙は、例えば、アスペクト比、微細穿孔のサイズ、ピッチ、板厚さ、および関心対象の周波数範囲に従って変動してもよい。いくつかの実施形態において、例えばシステムが周波数における吸収スペクトルを広げるような、または吸収規模を増大するような複数の板内間隙を有する追加の板が含まれてもよい。いくつかの実施形態において、板内間隙によって画成される、板間の離隔距離は、約1mmと500mmとの間、約1mmと100mmとの間、約1mmと50mmとの間であってもよい。
図4Aおよび図4Bは、2枚の微細穿孔板の、周波数帯域に沿った吸収率を示す。両方の図面に関して、垂直入射音響吸収(Normal Incidence Acoustic Absorption)は、異なる空洞間隔、すなわち、一重板配置の場合のバッキング壁からの空気間隔で測定される。これらの図面は、異なる空気間隔の、モデル化されたデータの比較を示す。当該図面において、「1」の吸収率は完全吸収を示す。空洞間隔は、ピーク吸収周波数への効果、例えば図4Bに例示するより低い周波数スペクトルピーク、を有することを、確認することができる。この試験において、孔/微細穿孔の直径は、約200μmであり、ピッチは約1mm、厚さは約0.5mmであった。モデルデータは、上述の方程式から音響インピーダンスを算出するためのコードを開発し、続いて、式
Figure 2019535619
を用いて、吸収率を算出することによって得(マーの理論(Maa’s Theory))、式中、αは吸収率、Re[Z]は音響インピーダンスの実数部、Im[Z]は音響インピーダンスの虚数部である。
同様に、図5Aおよび図5Bは、多重板構成である2つの物品の、周波数帯に沿った吸収率を示す。この例において、試験では多重板構成を用いたため、第1の空気間隔は2枚の板間であり、第2の空気間隔は、内側板とバッキング壁との間である。図面において、第1の距離(図5Aにおいて約10mm、および図5Bにおいて約5mm)は、内側の離隔に対応し、第2の距離(図5Aにおいて約14mm、図5Bにおいて約50mm)は、内側層と背後壁との間の距離に対応する。図面に示すように、二重のピークは、異なる距離によって生成された個々の共鳴と関連している。有利には、ピーク吸収は、層間および/または背後壁間の距離に基づいて位置を変えることになる。
図6に示すように、例えば、一重板構成は、二重板構成と対比される。示されるように、多重板構成モデルは、望ましい吸音率でのより広い周波数スペクトルをもたらす。多重板構成では、その吸収の周波数帯域幅を著しく広くすることができ、低周波数および高周波数用途の両方に対処できる。例えば、二重板配置は、互いに対して平行に、かつ互いから間隔を開けて、配置された2枚の微細穿孔板を含んでもよい。板は、剛性のバッキング壁とともに使用されても、剛性のバッキング壁なしで使用されてもよい。単一の微細穿孔板(「MPP」)と同様に、二重微細穿孔板(「DLMPP」)はヘルムホルツ共鳴器のようにふるまう。さらに、多重板層とバッキング壁との間の間隔は、2つの共鳴挙動を組み合わせるようなやり方で配置でき、その吸収の周波数帯域を広くすることができる。剛性のバッキング壁なしのDLMPPは、空間吸収体として機能し、打合せ室の仕切板、開放的な事務所空間などのような領域において、特に有利である場合がある。
本開示のいくつかの実施形態は、ガラスまたはガラスセラミック板において微細穿孔を形成する方法を対象とし、当該方法は、(i)レーザービームによって、ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、板が平面に延在し、かつ厚さを有し、損傷進路が第1の直径を有する、形成すること、および(ii)第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するために(i)から得られた板を酸性溶液中でエッチングすることであって、微細穿孔板のNRCは、約0.3と1との間、または約0.3および0.8との間である、エッチングすることを含む。
方法は、概略図7から図9に概して例示される。いくつかの実施形態において、レーザービームは、ビーム伝搬方向に沿った向きの焦線を有する、かつレーザービーム焦線を板へと指向させる、パルスレーザービームである。いくつかの実施形態において、方法は、ガラス板を、第1の酸性溶液とは異なる第2の酸性溶液でエッチングすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、微細穿孔板を、化学的にまたは熱的に強化することをさらに含む。いくつかの実施形態において、ガラスまたはガラスセラミック板は、高強度のガラスまたはガラスセラミック組成物を含む。いくつかの実施形態において、ガラスまたはガラスセラミック板の厚さは、約0.05mmと6mmとの間である。
いくつかの実施形態において、レーザービームは、化学エッチングが後に続く、ガウス−ベッセルレーザービームであってもよい。いくつかの実施形態において、方法は、高スループットを伴う大規模プロセスとして構成されてもよい。いくつかの実施形態において、方法を用いて、大きいサイズ、例えば1’×1’(1フィート×1フィート(約30.48cm×30.48cm))以上の、板を製造してもよい。方法は、高密度な孔のアレイを製造する高速プロセスであり、所望の音響性能を調整し、達成するために、様々な微細孔の形状、サイズ、微細孔の位置、および密度を製造する柔軟性を有する。さらに、微細穿孔板は、本明細書で説明される優れた強度を達成するために、エッチング後に熱的にまたは化学的に強化される。
図7は、レーザービームの線焦点を用いて、環境に従って板に損傷進路、例えば、欠陥または板のむき出しの領域、または孔を作製する、孔あけ方法の代表的な概略図を示す。図8に示すように、レーザーバーストパターン(放射対時間)は、特定の必要に基づいて適合させてもよい。レーザーシステム、例えばピコ秒レーザー、の代表的なパターンは、1つ以上のパルスを含んでもよいバーストによって特徴付けられてもよい。バーストの周波数は、レーザーの繰返し率、例えば約100kHz(10μsec)、を定義する。サブパルス間の時間は、はるかに短くても、例えば約20nsecでも、よい。微細穿孔の直径に対する板の厚さの比率が非常に低くなる場合、レーザー孔あけ操作の代わりに切断操作が用いられてもよい。
いくつかの実施形態において、方法は、非回折レーザービーム、例えば、ガウス‐ベッセルビーム、を使用することを含む。これらの種類のビームは、回折効果がビーム発散への強い影響を有する前にかなりの距離を伝搬でき、それゆえに、集光されるとき、軸上強度は、ガウスビームと比較してはるかにゆっくりと減衰する。ガウス‐ベッセルビームを作るために、アキシコンをコリメートレンズおよび集光レンズと組み合わせることができる。アキシコン頂角、レンズ焦点距離、光学素子間の離隔距離などの、光学素子の正確な特性は、線焦点の特性に寄与する。
いくつかの実施形態において、約1064nmおよび約532nmで動作するNd:YAGレーザーを使用してもよい。いくつかの実施形態において、スペクトルの近赤外域あたりとUV域あたりの間のレーザー波長を使用してもよい。レーザーは、約10μs以上分離した一連のバーストを生成してもよい(繰返し率)。各バーストは、約2パルスと約20パルスとの間の範囲で使用者によって選択されるパルス数を含んでもよい。いくつかの実施形態において、単一のパルスバーストが使用されてもよい。各パルスは、約10psの持続時間を有してもよい。いくつかの実施形態において、隣接するパルス間の時間は、約20nsであってもよい(レーザー周波数)。レーザー周波数は、レーザー設計の発振器の基本周波数によって決定されてもよい。
有利には、バーストの効果を最適化するために、パルス分離は、約<100nsになるように設定されてもよい。
いくつかの実施形態において、ガウス‐ベッセルビームの横エネルギーおよび軸方向エネルギーの分布を制御してもよい。いくつかの実施形態において、横分布の中央突出部のレーザー径、例えばビームの最大強度の半値でのビームの全幅、は、約1μmであり、軸方向分布に関しては約1.35mmである。
いくつかの実施形態において、損傷進路をもたらすエネルギーの範囲は、バースト当たり約50μJと約200μJとの間である。いくつかの実施形態において、損傷進路をもたらすエネルギーの範囲は、例えば光学構成、バースト数、ガラス組成などに依存して、変動してもよい。正確なタイミング、パルス持続時間および繰返し率は、レーザー設計に依存して変動し得る。
有利には、高強度の比較的短いパルス、例えば約<15psec、が使用されてもよい。
いくつかの実施形態において、最適の光学素子およびレーザー条件を使用して、板厚さより長い、高レーザー強度の領域(線焦点)を作る。強度が十分に高いと、レーザーの板との相互作用は、非線形レジームになり、数ある中でも、二光子吸収、カー効果、およびカスケード電離が挙げられる。レーザーによって作製される損傷進路は、ウェットエッチングプロセスのための優先経路として機能する。損傷進路は、孔当たり単一のバーストを使用することによって、最大約2mmまでの深さとすることができる。これらの損傷進路は、一般に、約0.5μmと約1.5μmとの間の内部寸法を有する孔の形態を取ってもよい。
いくつかの実施形態において、上述のように、最終的には仕上げられた微細穿孔になる微細孔のアレイを形成してもよい。いくつかの実施形態において、板上の孔の目標位置は、一組の座標としてレーザー加工機にアップロードされる。いくつかの実施形態において、加工機は板をラスター走査し、孔が望まれるときに必ずレーザーが発射するようにレーザートリガーを同期する。いくつかの実施形態において、ステージは、約1m/sで動き、ラスター当たり時間は孔密度からは独立していてもよい。
いくつかの実施形態において、次に、レーザー損傷された板(例えば、ガラス板)を、酸エッチングして所望の直径および形状に孔を開ける。ガラスの酸エッチングプロセスは、例えばフッ化水素酸(HF)系溶液を使用して、化学的に侵食し、レーザーによって作製された優先損傷進路から材料を取り除くことによって、実施してもよい。いくつかの実施形態において、この反応が起きている間に、ガラス組成に依存して、アルカリまたはアルミノフッ素酸塩(aluminofluorate)などの副生成物が生成される。これらの副生成物は、HFに比較的不溶性である。いくつかの実施形態において、第2無機酸、例えば、硝酸(HNO)を添加する。硝酸の添加により、これらのエッチング液副生成物の可溶性および全体のエッチング速度が増大し、エッチング孔の詰まりを防止し、浴寿命を延ばす。
いくつかの実施形態において、かつ図9に示すように、エッチングされる微細穿孔の形状は、反応速度と拡散速度との比に依存してもよい。反応速度は、表面上のバルクガラスのエッチング速度(E1)に直接的に影響する一方で、拡散速度は、孔のエッチング速度(E2)を推し進める。反応速度または効果的なエッチング速度は、速度論によって推し進められ、エッチング液の化学的性質、ガラス組成、および温度によって制御され得る。例えば、より高い濃度のHF溶液、より弱い結合網目構造のガラス、または上昇した浴の温度を使用することはすべて、より多くの利用可能なヒドロニウムイオンおよびフッ素イオンを導入し、それらがより大きい速度で反応できるようにエネルギーを加えることによって、系の反応速度を増大し得る。拡散速度は、これらの活性イオンがバルクまたはガラス内側部分に導入されて新たなガラス分子と反応する速度である。拡散は、アジテーション、例えば超音波および再循環、部分の湿潤性、ならびに温度などの多くの因子によって影響を受ける。これらのパラメーターを調節することによって、微細穿孔の形状を、砂時計形から円柱形の開口部まで、適合させてもよい。非円形の開口部および非円筒状の微細穿孔の例を、例えば図10および図11に示す。
例えば、いくつかの実施形態において、使用された酸エッチング液は、約1.0μm/minの有効なエッチング速度を有する、約1.5Mのフッ化水素酸および約1.6Mの硝酸である。板は、直接結合された、約40kHzの出力周波数を有するベース超音波トランスデューサーを備えるJSTエッチングシステムでエッチングしてもよい。いくつかの実施形態において、エッチング液を浴内の底部から上部へ再循環させながら、板に、約300mm/sで、垂直方向にアジテーションを行う。このアジテーションにより、孔への拡散が増大し、ガラス表面に接触する超音波を均質化する。いくつかの実施形態において、より低い温度のエッチング液を底部から送り込むことによって、浴の温度を約20.3℃(約+/−0.1℃以内)で維持する。超音波で加熱される、より高い温度のエッチング液は、溢れ出て、冷却器経由で送り返される。エッチングプロセスのこの構成により、得られる微細穿孔が開口し、実質的に円柱形である可能性があるように、損傷進路への適切な量の酸の拡散が可能になる。孔の砂時計形状をより多く得るためには、システムの超音波を止めて、孔への拡散を減少させてもよく、このことは、ひいては、孔内部のエッチング速度(E2)を減少させる。孔の形状は、拡散速度と反応速度との比を調節することによって濃度、温度、アジテーションなどのパラメーターを調整することによって、適合させることができる。
エッチング後、いくつかの実施形態において、微細穿孔ガラス板を強化するために、板は、焼き戻しされても、化学的に処理、例えば、イオン交換操作、されてもよい。
本開示は、上述のものと同様の微細穿孔をガラスまたはガラスセラミック板において形成する方法も提供する。例えば図12に示すように、方法は、レーザービームによって、ガラスまたはガラスセラミック板に損傷進路の部分セットを形成することを含み、パターンを形成するように損傷進路が位置決めされる。いくつかの実施形態において、レーザーは、いくつかのレーザーパルスを使用して、材料を損傷する。いくつかの実施形態において、レーザープロセスにより、損傷進路の群を極めて近接させて作製し、次に、エッチングプロセスの間、群は合体してより大きい孔を形成して、最終の微細穿孔板を作製する。いくつかの実施形態において、合体したときに指定された形状、例えば、円、三角、四角、他の多角形、非線形形状、テキスト、または数字、ロゴ、花などの装飾的パターンなど、を形成する場合があるように、損傷進路のレイアウトを使用して、レーザー損傷進路位置を先に位置決めすることによって、任意の恣意的な形状を作製してもよい。いくつかの実施形態において、当該方法は、上述の方法と同様に、レーザービームによって、ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することを含み、板は、平面に延在し、かつ厚さを有し、損傷進路は第1の直径を有する。いくつかの実施形態において、例えば図12において例示されるように、当該方法は、損傷進路の部分セットが合体して第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するように、酸性溶液中で板をエッチングすることを含む。いくつかの実施形態において、単一のレーザーを使用して、損傷進路を作製してもよい。いくつかの実施形態において、複数のレーザーを使用して、損傷進路を作製してもよい。いくつかの実施形態において、ガルバノメーターシステムを使用して、損傷進路を作製してもよい。
図12に示すように、個々の損傷進路は、所望の孔の開口形状、例えば図12における円、が得られるまで、材料がエッチングされるにしたがい、損得進路が孔を形成しながら合体するように、構成されてもよい。この関連で、任意の恣意的な形状は、損傷進路およびエッチングプロセスの位置決めに基づいて、達成されてもよい。
図13を参照すると、同様の方法が、レーザービームによってガラスまたはガラスセラミック板に損傷進路の部分セットを形成することであって、損傷進路が、周囲パターンを形成するように位置決めされる、形成すること;レーザービームによってガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、板は平面に延在し、かつ厚さを有し、損傷進路は第1の直径を有する、形成すること;損傷進路の部分セットが合体して板の一区分を取り除き、第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するように、酸性溶液中で板をエッチングすること;によって、用いられてもよい。この関連で、より大きい、例えば直径が約1.0mmより大きい、孔が形成されてもよい。いくつかの実施形態において、周囲パターンは、損傷進路が合体して板の一区分を所望の形状で取り除くように任意の恣意的な形状に構成されてもよい。
いくつかの実施形態において、バーストのパターンまたは位置の制御によって互いに対して近い複数の損傷進路を形成するために、単一のまたは複数のごく小さい隣接する損傷進路を作製するようにレーザーをプログラムできる。いくつかの実施形態において、隣接する損傷進路間の間隔は、板上の所望の穿孔形状または穿孔サイズに適合させることができる。例えば、楕円形の孔形状を作製するために、中心線に沿ってより多くの隣接する損傷進路を作製し、中心線の上と下にはより少ない損傷進路を作製するように、レーザーをプログラムできる。単一のレーザー損傷進路を用いて円形の孔形状を作製することとは対照的に、このパターンは、酸性溶液中でエッチングするときに、楕円形の形状になる。
いくつかの実施形態において、ガラスの特定の区分に複数の損傷進路を打ち、また、他の区分により少ない損傷進路を作製するようにガラスを打つように、レーザーをプログラムできる。いくつかの実施形態において、ガラスの同じ場所を複数回打つように、レーザーをプログラムできる。このことは、エッチング時に、板に沿って異なる孔サイズを有する板をもたらし、このことにより、板の表面に沿って微細穿孔のサイズを制御することが可能となる。
有利には、いくつかの実施形態において、この特定の方法は、高速の微細穿孔プロセスをもたらす。複数のレーザーパルスを使用して互いに隣接する複数の損傷進路を作製し、続いて化学エッチングプロセスにより損傷進路を連結してより大きい穿孔または孔を形成することによって、このプロセスは、そのような穿孔/孔を作製する速度を増大する。ひいては、微細穿孔または孔は、音響用途または他の用途、例えば装飾目的、のための使用に適用されてもよい。
単一のレーザーパルスを使用して優先損傷進路を作製し、続いて化学エッチングにより所望のサイズまたは形状に穿孔を拡張する上述のプロセスと比較して、複数のレーザーパルスを利用して隣接する損傷進路を作製するプロセスは、化学エッチング時間を著しく低減し、単一のレーザーパルス法の速度より、少なくとも約1.5時間速いプロセスをもたらす。有利には、いくつかのレーザーパルスを用いる方法は、厚いガラスにおいて高アスペクト比の孔を製造することをより容易にし、より少ないガラス厚さ低減を達成する。ひいては、これらの利点は、部分的にはエッチング時間の低減のために、製造コストを低減し、高密度微細穿孔を比較的迅速に形成することを可能にし、微細穿孔ガラス板の製造スループットを増大する。現在、このプロセスのコストを押し上げているものは、エッチングプロセスであり、エッチング時間、有害廃棄物、安全上の問題などを減少させるプロセスを利用することが有利である。さらに、複数の損傷進路を利用するこのプロセスは、ガラス板の厚さの低減をもたらし、したがって、エッチングプロセスに由来する粗さ/うねり/表面不完全性が低減されることによって、表面品質を向上する。さらに、プロセスは、歪みの低減および光学品質の向上をもたらす。
さらに、いくつかのレーザーパルスを利用することは、エッチング時間が著しく低減されるため、例えば、建築または自動車用途においてなど比較的厚いガラスを使用する穿孔吸音ガラスにおいて、高アスペクト比の微細穿孔または孔を作製する必要があるとき、特に有利である。その上、いくつかのレーザーパルスを利用することは、単一のシートに変化するサイズおよび形状の穿孔/孔を作製する必要があるとき、特に有利である。例えば、先に説明したように、微細穿孔は、様々な形状で形成されてもよい。いくつかの孔あけおよびエッチングステップを別々に必要とせずに、様々なパターンにレーザー作製された、種々の数の損傷進路を利用する単一のプロセスを使用して、穿孔または孔の種々のサイズ、形状、密度を単一のシートに形成してもよい。穿孔の断面も、例えば、断面が略円筒状であるか、または「砂時計」形状であるかに対する制御を提供して、制御されてもよい。
最後に、複数の損傷進路を利用する方法、加工公差は、レーザー孔あけおよびエッチング両方に関してより大きくてよく、特に大型のシートの場合に、リスクを低減し、歩留まりを向上する。これは、エッチング後、いくつかのレーザー孔あけされた孔が1つの孔に合体されるとき個々の孔の質の影響がより少なくなるため、レーザー孔あけプロセスの重要性が比較的低くなることに加えて、得られる複数のレーザー孔あけされた孔により、エッチングプロセスの重要性が比較的低くなるためである。
図14を見ると、実施形態による、微細穿孔の直径が様々である微細穿孔板配置の、様々な周波数にわたる例示的な吸音率が示されている。各々の場合において、孔間隔が1.7mmで一定で、様々な微細穿孔/孔サイズを有する0.5mm厚さの微細穿孔ガラスの場合の、予測された周波数範囲にわたる吸音率が示されている。具体的には、200μm、500μm、ならびに200μmおよび500μmの両方の微細穿孔の直径を有する板がそれぞれ図示されている。示されるように、部分的には、板の音響および構造的な態様に適用される重ね合わせの原理のために、変化する孔サイズを有するガラス板は、単一の孔サイズと比較して、向上した音響性能を有し得る。
二重ガラス板
いくつかの実施形態において、所望の広帯域の音響吸収(NRC>0.5)およびANSI97.1に概説される破損安全基準(break safe criteria)を達成するために、2枚の音響管理ガラス(AMG)板(微細特徴を有するガラスまたはガラスセラミック)は、空気空間(<2インチ(約5.08cm))によって離隔されている。所望であれば、より大きい空気間隔(>2インチ(約5.08cm))を採用できる。いくつかの実施形態において、板は焼き戻しされている。
所望の音響を達成するために、2つ以上の焼き戻しされたAMG板(>0.7mm厚さ)を、空気空間、典型的には50mm未満、によって離隔させて平行に配置してもよい。AMG板を、固定具を使用して互いに物理的に結合させることができる、または、単に互いの前にスクリーンとして吊るすことによって、互いから物理的に離すことができる。2枚のAMG板は、平行に、中実の背後壁とともに使用されても、中実の背後壁なしで使用されてもよい。(図17および図18を参照されたい。)孔の特徴は、両方の板で、同じであるようにも、異なるようにも設計できる。
図16は、板内間隙によって離隔される2枚の板を備える多重板構造1600を示す。第1の板1610は、板内間隙1630によって第2の板1620から離隔される。離隔距離1640は、第1の板1610を第2の板1620から離隔する板内間隙1630を通る距離である。第1の板1610は、その中に複数の孔1612を有する。第2の板1620は、その中に複数の孔1622を有する。矢印1640は、第1の板1610および第2の板1620を通る空気の流れを例示する。
板内間隙1630を通る第1の板1610と第2の板1620との間の離隔距離1640などの、板間の離隔距離は、様々な異なる値を有してもよい。例えば、離隔距離は、1mm、5mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm,90mm、100mm、150mm、200mm、300mm、または、終点としてこれらの値のうち任意の2つを有する任意の範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、板内間隙は、約1mmと500mmとの間、約1mmと100mmとの間、約1mmと50mmとの間であってもよい。より大きいまたはより小さい離隔距離が使用されてもよい。異なる離隔距離は、同じ多重板構造に対して異なる音響特性をもたらしてもよい。したがって、離隔距離を使用して、多重板構造の音響性能を調整してもよい。
多重板構造は、背後壁とともに使用されても、背後壁なしで使用されてもよい。
図26は、様々な板内間隙の場合の、背後壁なしの二重板構造の吸音プロファイルを示す。線2610は4mmの板内間隙に対応する。線2620は10mmの板内間隙に対応する。線2630は50mmの板内間隙に対応する。
理論的な音響モデルは、阪上(Sakagami)の方程式に基づいて開発した。この設計において、2枚の板は、孔径が300μm、孔間隔が1200μm、板の厚さが1000μmである。この設計の両方の板は同じ寸法を有する。50mm、10mmおよび4mmの板内間隙はそれぞれ、線2630、線2620および線2610に対応する。
図16は、2枚の板のみを例示するが、より多数の板を使用してもよい。多数の板は、より良好な音の吸収をもたらすことが推測される。しかし、より多数の板により、コストもより多くかかる。
背後壁を有する二重板構造
図17は、多重板構造1700、具体的には、二重板構造、を示す。多重板構造1700は、板内間隙1730によって第2の板1720から離隔される第1の板1710を含む。第1の板1710は、その中に複数の孔1712を有する。第2の板1720は、その中に複数の孔1722を有する。第1の板1710は、離隔距離1770を画成する壁‐板間隙1760によって壁1750から離隔される。
壁‐板間隙によって画成される離隔距離は、25mm、50mm、75mm、100mm、125mm、150mm、175mm、200mm、225mm、250mm、275mm、300mm、400mm、500mm、600mm、700mm、800mm、900mm、1000mm(1メートル)または、終点としてこれらの値のうち任意の2つを有する任意の範囲であってもよい。背後壁なしの二重ガラス板に関して以下で論じるように、1メートルを超える壁‐板間隙の場合、壁の存在は、音響特性に対し軽微な影響を有すると考えられる。
背後壁なしの二重板構造
図18は、多重板構造1800、具体的には、二重板構造、を示す。多重板構造1800は、板内間隙1830によって第2の板1820から離隔される第1の板1810を含む。第1の板1810は、その中に複数の孔1812を有する。第2の板1820は、その中に複数の孔1822を有する。多重板構造1800は、第1の板1810に対し平行である壁から12インチ(約30.48cm)超に配置する。
背後壁なしの多重板構造を使用して、背後壁を有する多重板構造と比較して、より少ない板の総数(三重以上の板ではなく二重板)およびより小さい板の総表面積(多重板構造によって覆われた壁または空間の面積)で、高音響吸収および低残響時間を達成してもよい。板の数がより少なく、板の表面積がより小さいことは、エンドユーザー/顧客にとっての総コストを低減する。
図20は、背後壁なしの多重板構造の場合のモデル化された吸音率対周波数のグラフを示す。図20のモデルデータは、音声周波数(500から5000Hz)において高い広帯域音響吸収を達成するために設計された、背後壁なしの二重板配置に基づいている。設計は2枚のガラス板からなり、それぞれの板が、厚さ2.5mmの板において、500μmの孔サイズおよび1mmの間隔を有し、2枚のガラス板は10mmの空気空間によって離隔される。留意できるように、音声周波数を低減する必要がある音響用途のために、そのような設計は有利であろう。この構造は、モデル化されたものをもたらし、NRC>0.5かつAw>0.4という結果であった。
別段の指定がない限り、本明細書で説明されるモデル化された音響データは、K.Sakagami、T.Nakamori、M.MorimotoおよびM.Yairiによる、「Double−leaf microperforated panel space absorbers:A revised theory and detailed analysis」、Applied Acoustics、pp.703−709、2009年において説明されるモデルに基づいて得られた。
背後壁の効果を示す比較
小さい板内間隙(50mm以下)による広帯域音響吸収は、図18の多重板構造などの、背後壁を有しない多重板構造によって、より容易に達成される。図17の多重板構造などの、背後壁を有する多重板構造では、離隔距離が50mm(2インチ)以上でない限り、広帯域音響吸収を達成することはより困難である場合がある。
図19は、背後壁ありおよび背後壁なしの多重板構造のモデル化された音響性能を示す。線1910は、背後壁を有しない二重板構造の音響吸収を示し、NRCは0.7という結果であった。線1920は、背後壁を有しない二重板構造の音響吸収を示し、NRCは0.55という結果であった。板は、2.5mm厚さのガラス板において、500μmの孔サイズ、1.5mmの間隔で、わずか10mm(約0.4インチ)の板内離隔距離で離隔されてモデル化された。2つの構造間の違いは、背後壁を有する多重板構造のための背後壁の存在だけであり、背後壁は、4インチ(約10.16cm)の離隔距離を有する壁‐板間隙によって二重板構造から離隔される。図19は、背後壁なしの多重板構造による優れた性能を例示する。
図19は、背後壁の存在が共鳴をもたらし、このことにより、周波数の関数としての吸収率において、より鋭いピークおよび谷をもたらすことを示す。この共鳴は、壁‐板間隙が増大するにしたがって、顕著でなくなる場合がある。1m以上の壁‐板間隙の場合、この共鳴は、最小であってもよい。したがって、壁を有する室内に配置される二重板構造はいずれも、壁からいくらかの距離にあるが、平行な壁から1m超にある二重板構造は、背後壁を有しないと見なしてもよい。背後壁が存在する場合、周波数の関数としての吸収率におけるピークおよび谷を低減する、板内間隔などの他のパラメーターを調節することによって、共鳴をある程度補償することが可能である。
米国では、製品の音響性能はそのNRC(騒音減少率)によって測定される。高NRCは、高音響性能を表す。NRCは、250Hz、500Hz、1000Hzおよび2000Hzでの平均吸音である。
孔の整列
いくつかの実施形態において、孔の整列またはその欠如を使用して、音響特性を調節してもよい。いくつかの実施形態において、多重板構造における第1の板上の孔は、第2の板における孔と整列されてもよい。いくつかの実施形態において、多重板構造における第1の板上の孔は、第2の板における孔と不整列であってもよい。第1の板および第2の板上の孔は、高音響吸収を達成するために完璧に整列されている必要はない。孔を、意図的に整列することも、不整列にすることもでき、それでもなお良好な吸収を達成できる。この不整列にできることは、設置中の柔軟性を追加でもたらし、このことにより、設置の時間およびコストを低減する場合がある。
意図的な不整列を使用して、曲がりくねった音響経路を作製し、広い範囲の周波数とは対照的に特定の音響周波数における吸収を向上してもよい。
図21は、不整列な孔を有する二重板構造2100を示す。二重板構造2100を板2110の表面に対して垂直の方向から見ている。二重板構造2100は、必ずしも二重板構造1800と全く同じではないが、二重板構造2100および二重板構造1800は両方とも二重板構造である。この類似性を念頭に置いて、図18の矢印18は、二重板構造2100を見る方向を示す。
二重板構造2100の第1の板2110は、その中に孔2112を有する。第2の板2120は、その中に複数の孔2122を有する。第2の板2120は、第1の板2110の下に配置され、孔2112を通してのみ直接目に見える。孔2122の中心は、孔2112の中心からオフセット距離2105だけずれている。
本明細書では、2つの孔の整列は、オフセット距離と大きい方の孔の直径との比を百分率で求めることによって、定量化してもよい。したがって、図21においては両方の孔が同じ直径を有するため、図21の場合、オフセット距離2105は孔2112の直径または孔2122の直径の120%である。この場合において、孔2112の中心と孔2122の中心との間の距離は、第1の板および第2の板における対応する微細穿孔の大きい方の直径の120%である。別段の指定がない限り、用語「対応する微細穿孔の大きい方の直径」は、必ずしも一方の微細穿孔が他方より大きいことを意味するのではなく、むしろ、当該用語は、考慮中の1組の微細穿孔に存在する最大直径を選択することを意図するものである。例えば、2つの微細穿孔が同じ直径を有する場合、「大きい方の」直径とは、どちらか一方の微細穿孔の直径である。
図22は、不整列な孔を有する二重板構造2200を示す。二重板構造2200は、二重板構造2200がその中に孔2212を有する第1の板2210、およびその中に孔2222を有する第2の板2220を有する点で、二重板構造2100と同様である。二重板構造2200において、第2の板2220は第1の板2210の直下にあり、孔2222は孔2212の直下にあるように、孔2212は孔2222と正確に整列されている。孔2212と孔2222との間のオフセット距離はゼロである。
いくつかの実施形態において、大きい方の孔の直径に対する、オフセット距離の比率は、0%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、120%、140%、160%、180%、200%、またはこれらの値のうち任意の2つを終点として有する任意の範囲であってもよい。大きい方のオフセットを使用してもよい。
いくつかの実施形態において、第1の板上の各孔は、必ずしも第2の板上の孔と同じ度合に整列されていない。構造の音響性能全体への整列の効果を、ほとんどの孔の整列の度合いによって決定してもよい。いくつかの実施形態において、2枚の板の整列の度合いは、2枚の板上の孔の70%以上、80%以上、90%以上、または95%以上の整列によって特徴付けられてもよい。整列および孔サイズの不一致の目的で、第1の板上の孔は第2の板上の最も近い孔に「対応する」。2枚の板上に異なる数の孔がある場合、より多くの数の孔を有する板上のいくつかの孔は、より少ない数の孔を有する板上に対応する孔がないことになり、2枚の板の整列および孔サイズの不一致の度合を特徴付ける目的で除かれるべきである。
第1のガラスまたはガラスセラミック板の微細穿孔の70%以上、80%以上、または90%以上に関して、各微細穿孔が、第1の微細穿孔の中心と第2の微細穿孔の中心との間の距離が、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の、20%以下、15%以下、または10%以下であるように、第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔と整列されているとき、2枚のガラスまたはガラスセラミック板上の孔または微細穿孔は、整列されていると見なしてもよい。
第1のガラスまたはガラスセラミック板の微細穿孔の70%以上、80%以上、または90%以上に関して、各微細穿孔が、第1の微細穿孔の中心と第2の微細穿孔の中心との間の距離が、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の、20%以上、50%以上、または100%以上であるように、第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔と整列されているとき、2枚のガラスまたはガラスセラミック板上の孔または微細穿孔は、不整列であると見なしてもよい。
図23は、板間の孔の整列対不整列の効果を例示する吸音プロファイルを示す。線2310は、整列させた孔を有する2枚の板の音響係数を示す。線2320は、不整列な孔を有する2枚の板の音響係数を示す。図23の例において、孔を意図的に不整列にすることは、5000から7000Hzの範囲において良い影響を有するのに対し、孔を整列させることは、0から4000Hzの範囲において良い影響を有する。したがって、用途に応じて、意図的に孔を整列させる、または不整列にすることが望ましい場合がある。
図23のデータは、以下の二重板構造を使用して生成した。線2310に関して、図22の二重板構造と同様の二重板構造(整列させた孔)を使用した。孔サイズは300μm、孔間隔が1200μm、板の厚さが1000μmであった。線2320に関して、図21の二重板構造と同様の二重板構造(不整列な孔)を使用した。孔のサイズおよび間隔は、線2310の孔のサイズおよび間隔と同じであった。しかし、第1の板における孔は、第2の板における孔から200μmのオフセット距離を有した。
孔サイズの不一致
いくつかの実施形態において、異なる板上の孔のサイズの一致または不一致を使用して、音響特性を調節してもよい。いくつかの実施形態において、多重板構造における第1の板上の孔は、第2の板における孔と同じサイズであってもよい。いくつかの実施形態において、多重板構造における第1の板上の孔は、第2の板における孔のサイズと異なるサイズを有してもよい。
図24は、不一致の孔サイズを有する二重板構造2400を示す。二重板構造2400を板2410の表面に対して垂直の方向から見ている。二重板構造2400は、必ずしも二重板構造1800と全く同じというわけではないが、二重板構造2400および二重板構造1800は両方とも二重板構造である。この類似性を念頭に置いて、図18の矢印18は、二重板構造2400を見る方向を示す。
二重板構造2400の第1の板2410は、その中に孔2412を有する。第2の板2420は、その中に孔2422を有する。例示するように、孔2422は孔2412より大きい。第2の板2420は、第1の板2410の下に配置され、直接目に見えない。
本明細書では、2つの孔のサイズの不一致は、2つの孔のサイズの差を百分率で求めることによって、定量化してもよい。別段の指定がない限り、百分率は、サイズにおける差を大きい方の孔と比較することによって、算出すべきである。したがって、図24に関して、不一致は、大きい方の孔である孔2422のサイズによって除算される、孔2412および孔2422のサイズにおける差であることになる。
いくつかの実施形態において、第1の板上の孔と第2の板上の孔とのサイズの不一致は、0%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%、またはこれらの値のうち任意の2つを終点として有する任意の範囲であってもよい。大きい方のサイズの不一致を使用してもよい。
いくつかの実施形態において、第1の板上の各孔は必ずしも同じサイズではなく、第2の板上の各孔は必ずしも同じサイズではなく、対応する孔の各対間のサイズの不一致は、必ずしも同じではない。構造の音響性能全体に対する、2枚の板間の孔サイズの不一致の効果を、ほとんどの孔の不一致によって決定してもよい。いくつかの実施形態において、2枚の板間の孔の不一致の度合いは、2枚の板上の孔の70%以上、80%以上、90%以上、または95%以上のサイズによって特徴付けられてもよい。
いくつかの実施形態において、構造における任意の所与の板上のほとんどの孔はほぼ同じサイズである。板に関して、目標の板の直径があり、板上の孔の70%以上、80%以上、90%以上、または95%以上に関して、各孔の直径が目標直径の20%、15%、10%または5%以内であるとき、板上の孔は、ほぼ同じサイズであると見なしてもよい。ほとんどの孔がほぼ同じサイズであるという基準が満たされる場合、目標直径は、ほぼ同じサイズである孔の直径の平均である。上述の百分率の外側の著しく異なる直径を有する孔がいくつかある場合、それらの孔は目標直径を算出する際に除かれるべきである。
いくつかの実施形態において、多重板構造は第1の板および第2の板を含む。第1の板は第1の板の目標直径を有する。第2の板は第2の板の目標直径を有する。いくつかの実施形態において、第1の板の目標直径は、第2の板の目標直径に一致している。例えば、第1の板の目標直径および第2の板の目標直径との差は、20%以下、15%以下、10%以下、または5%以下であってもよい。いくつかの実施形態において、第1の板の目標直径は、第2の板の目標直径とは不一致である。例えば、第1の板の目標直径および第2の板の目標直径との差は、20%以上、40%以上、60%以上、80%以上、または100%以上であってもよい。
いくつかの実施形態において、二重板構造のほとんどの孔は、サイズにおいて一致している。例えば、いくつかの実施形態において、第1のガラスまたはガラスセラミック板の微細穿孔の少なくとも80%に関して、各微細穿孔の直径は、第1の板の目標直径の10%以内である。第2のガラスまたはガラスセラミック板の微細穿孔の少なくとも80%に関して、各微細穿孔の直径は、第2の板の目標直径の10%以内である。第1の板の目標直径は、第2の板の目標直径とは20%以下異なる。
いくつかの実施形態において、二重板構造のほとんどの孔は、第1の板と第2の板との間で、サイズにおいて不一致である。例えば、いくつかの実施形態において、第1のガラスまたはガラスセラミック板の微細穿孔の少なくとも80%に関して、各微細穿孔の直径は、第1の板の目標直径の10%以内である。第2のガラスまたはガラスセラミック板の微細穿孔の少なくとも80%に関して、各微細穿孔の直径は、第2の板の目標直径の10%以内である。第1の板の目標直径は、第2の板の目標直径とは20%以上異なる。
いくつかの実施形態において、板内の孔の間で不一致があってもよい。
図25は、多重板構造におけるそれぞれ異なる板の孔間の、不一致な孔サイズの効果を例示する吸音プロファイルを示す。線2510は、異なるサイズにした孔を有する2枚の板の音響係数を示す。線2520は、同じサイズにした孔を有する2枚の板の音響係数を示す。図25の例において、異なる孔サイズを使用することは、0Hzから4500Hzの範囲において良い影響を有するのに対し、同じ孔サイズを使用することは、4500Hzから8000Hzの範囲において良い影響を有する。したがって、用途に応じて、同じ孔サイズまたは異なる孔サイズを使用することが望ましい場合がある。
図25のデータは、以下の二重板構造を使用して生成した。線2510に関して、第1の板は300μmの孔径を有し、第2の板は500μmの直径を有し、孔間隔は両方の板において1200μmである。板内間隔は4mmであった。線2520に関して、二重板構造は、孔径以外は線2510と同じであった。線2510に関して、両方の板において孔径は300μmであった。
孔外形
いくつかの実施形態において、様々な孔または微細穿孔の外形が使用されてもよい。
図27は、砂時計形の孔外形2700および円柱形の孔外形2750を示す。
砂時計形の孔外形は、板の中央部分におけるくびれ2710および板の表面近くの外側部分2720を有する。くびれ2710は直径2712を有する。外側部分2720は2722である直径を有する。本明細書に記載される孔サイズを比較する目的で、くびれの直径2712を使用するべきである。
円柱形の孔外形2750は、直径2752、および円柱形の孔が形成される板の厚さに対応する高さ2754を有する、円柱の形状を有する。
図28は、砂時計形の孔外形および円柱形の孔外形に関する吸音プロファイルを示す。線2810は、2mm厚さの砂時計形の孔外形(180μmのくびれを有する350から500μmの入口孔)に対応する。線2820は、200μm直径の孔を有し、間隔が1.7mmであり、背後壁離隔が50mmである、0.5mm厚さの円柱形の孔形状に対応する。
図28のデータは、以下の、背後壁を有する一重板構造を使用して生成した。線2820に関して、200μm直径の孔および1700μmのピッチを有する0.5mm厚さの板を、50mmの背後壁間隔とともに使用した。線2810に関して、350から500μmの範囲である表面の孔径および180μmのくびれ(孔部における最も狭い幅)を有する、2mm厚さの板を使用した。孔間隔は1000μmであり、剛性の壁からの距離は50mmであった。
多孔率
いくつかの実施形態において、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板の各々における微細穿孔の多孔率は、0%から10%までの範囲である。「多孔率」は、微細穿孔が形成される、多孔質面積を含む、ガラスまたはガラスセラミック板の表面の表面積によって除算される微細穿孔の面積である。細孔が不均一の断面を有する場合、ガラスまたはガラスセラミック板の表面での面積を使用して多孔率を算出する。細孔が存在する場合、多孔率はゼロより大きくなるが、極めて小さくてもよい。いくつかの実施形態において、多孔率は、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、またはこれらの値のうち任意の2つを終点として有する任意の範囲であってもよい。状況によっては、0から10%の外側の範囲の多孔率の値を使用してもよい。
孔サイズ
いくつかの実施形態において、複数の微細穿孔の各々の直径は、20μmから500μmまでの範囲である。微細穿孔の各々の直径は、20μm、40μm、60μm、80μm、100μm、150μm、200μm、250μm、300μm、350μm、400μm、450μm、500μm、またはこれらの値のうち任意の2つを終点として有する任意の範囲であってもよい。状況によっては、これらの範囲の外側の直径を使用してもよい。
モデル化された結果
別段の指定がない限り、本明細書で論じる吸収プロファイルは、モデル化に基づく。図29は、同じ二重板構造に関する、測定された吸収プロファイルに対するモデル化された吸収プロファイルの比較を示す。線2910はモデル化されたデータを表す。線2920は測定されたデータを表す。図29は、この出願の他の個所において使用したモデル化の精度を確証する。
図29のデータは、以下の二重板構造を使用して生成した。線2910のモデル化されたデータに関して、2枚の板は0.5mmの板の厚さを有し、各板は、孔径が170μm、間隔が1300μm、板内間隔は3mmであった。線2920の測定されたデータに関して、2枚の板は480μmの板の厚さを有し、各板は、孔径が170から200μm、間隔が1300μm、板内間隔は2から4mmであった。
装飾的な実施形態
いくつかの実施形態において、多重板の実施形態のそれぞれ異なる板における微細穿孔設計は、複数の板の微細穿孔が、組み合わせて見られるとき、組み合わさって装飾的なパターンを作るように、設計され得る。
微細穿孔は、形状、テキスト、ロゴ、または他のパターンを表すように設計され得る。
いくつかの実施形態において、多重板構造の好都合な光学特性、音響および安全属性に起因して、多重板構造は、小室用備品、垂直仕切板、打合せ室の空間吸収体、事務所の間仕切り、照明器具、および他のよくある物の形態をとってもよい。
2枚のガラス板(板1―化学強化ガラスおよび板2 化学強化ガラス)を、レーザービーム、例えばガウス‐ベッセルレーザービーム、を使用して微細穿孔し、続いて上述のように化学エッチングを施す。各ガラス板は500μmの厚さを有する。微細穿孔の直径は1.7mmの格子パターンにおいて200μmである。2枚の微細穿孔ガラス板の強度を非微細穿孔ガラス板(化学強化ガラス板である板3)と共に測定する。破壊確率として表される結果を要約し、図15において示す。結果は、板2および板3は同じ(同様の)強度を有する、すなわち、微細穿孔によりガラス板の強度の消失には至らないことを示す。強度は、リングオンリング試験法によって測定され、当該試験法は、平板ガラス試料を試験するための表面強度測定法であり、「先端セラミックスの単調な等価曲げ強さの標準温度試験方法(Standard Test Method for Monotonic Equibiaxial Flexural Strength of Advanced Ceramics at Ambient Temperature)」と称されるASTMC1499−09(2013)が、本明細書で説明される試験方法論の根拠となる。ASTMC1499−09の内容は、その全体が参照により本明細書に引用される。図14において、ガラス試料は、リングオンリング試験の前に研磨しない。リングオンリング試験に関して、ガラスまたはガラスセラミック板を、異なるサイズの2つの同心円の間に配置し、等価曲げ強さ、すなわち、材料が2つの同心円間で曲げに供されたときに耐えることができる最大応力、を測定する。試験構成において、ガラスまたはガラス‐セラミック板は、直径D2を有する支持リングによって支持される。ロードセルによって、直径D1を有する荷重リングによって、ガラスまたはガラス‐セラミック板の表面に、力を加える。荷重リングの直径と支持リングの直径との比D1/D2は、0.2から0.5までの範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、D1/D2は0.5である。荷重リングおよび支持リングは、支持リング直径D2の0.5%以内に同心円で整列されている。試験に使用されるロードセルは、選択される範囲内の任意の荷重で±1%以内の精度であるべきである。試験は23±2℃の温度および40±10%相対湿度で実施する。
固定具の設計に関して、荷重リングの突出している表面の半径rは、h/2≦r≦3h/2の範囲であり、式中、hはガラスまたはガラスセラミック板の厚さである。荷重リングおよび支持リングは、硬度HRc>40の硬化鋼製である。リングオンリング試験固定具は、市販されている。試験のために意図される破壊メカニズムは、荷重リング内の表面から始まる、ガラスまたはガラスセラミック板の破断を観察することである。この領域の外側、すなわち荷重リングと支持リングとの間、で生じる破壊は、データ解析から省く。しかしながら、ガラスまたはガラスセラミック板の薄さおよび強度に起因して、試料厚さhの1/2を超える大きいたわみが観察されることがある。したがって、荷重リングの下から始まる破壊を高い割合で観察することはめずらしくない。歪みゲージ分析によって収集されるリング内側および下での応力発生ならびに各試料の破壊の始点を知らずに、応力は精密に算出できない。したがって、リングオンリング試験では、測定される反応として破壊時のピーク荷重に注目する。ガラス系物品の強度は、表面傷の存在に依存する。しかしながら、ガラスの強度は、性質上、統計的であるため、所与のサイズの傷が存在する可能性を正確に予測することはできない。したがって、得られるデータの統計的表現として、確率分布を使用できる。
本開示の態様(1)は、厚さを有するガラスまたはガラスセラミック板を含み、当該板が、直径を有する複数の微細穿孔を有し、当該微細穿孔の当該直径に対する当該板の当該厚さの比率が、25未満、または約0.1と20との間である、物品に関係する。
本開示の態様(2)は、前記厚さが、約0.05mmと6mmとの間、または約0.1mmと3mmとの間である、態様(1)の物品に関係する。
本開示の態様(3)は、前記微細穿孔の直径に対する前記板の厚さの比率が、約2と8との間、または約3と6との間である、態様(1)または態様(2)の物品に関係する。
本開示の態様(4)は、前記板が強化されたガラスまたはガラスセラミックを含む、態様(1)から態様(3)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(5)は、前記強化されたガラスまたはガラスセラミックが、機械的、熱的、または化学的に強化されている、態様(4)の物品に関係する。
本開示の態様(6)は、前記板が、約0.3と1との間、または約0.3と0.8との間の騒音減少率(NRC)を有する、態様(1)から態様(5)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(7)は、前記板が、250Hzと6000Hzとの間、または250Hzと20,000Hzとの間の所定の周波数帯に対して、所定の吸音率を有する、態様(1)から態様(6)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(8)は、前記板の縁端部の一部が、保持部に固定される、態様(1)から態様(7)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(9)は、前記板に動作上連結されたバッキング壁をさらに含む、態様(1)から態様(8)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(10)は、前記微細穿孔が、前記板に沿って均一のまたは不均一の隔たりで位置決めされ、均一のまたは不均一のサイズを有する、態様(1)から態様(9)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(11)は、前記微細穿孔が、前記板に沿って均一のまたは不均一の密度で分布される、態様(1)から態様(10)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(12)は、複数の前記微細穿孔の開口部が、非円形である、態様(1)から態様(11)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(13)は、厚さを有し、かつそれぞれが、直径を有する複数の微細穿孔を有する、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板を備え、当該微細穿孔の直径に対する当該板の厚さの比率が、25未満、または約0.1と20との間である、物品に関係する。
本開示の態様(14)は、前記第1の板および前記第2の板が、離隔距離を画成する板内間隙によって互いから間隔を開けられている、態様(13)の物品に関係する。
本開示の態様(15)は、前記第1の板および前記第2の板が互いに対して略平行である、態様(13)または態様(14)の物品に関係する。
本開示の態様(16)は、前記物品が熱的に強化されている、態様(13)から態様(15)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(17)は、前記第1の板および前記第2の板が、当該第1の板または当該第2の板に対して略平行である中実の背後壁が当該第1の板および当該第2の板の1m以内にないように、位置決めされる、態様(13)から態様(16)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(18)は、前記第1の板および前記第2の板が、当該第1の板または当該第2の板に対して略平行である中実の背後壁が当該第1の板および当該第2の板の1m以内にあるように、位置決めされる、態様(13)から態様(17)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(19)は、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔は、第1の微細穿孔の中心と第2の微細穿孔の中心との間の距離が、当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および当該第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の20%以下であるように、当該第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔に対して位置決めされる、態様(13)から態様(18)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(20)は、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔は、前記第1の微細穿孔の中心と前記第2の微細穿孔の中心との間の距離が、当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および当該第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の20%以上であるように、当該第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔に対して位置決めされる、態様(13)から態様(19)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(21)は、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径が、第1の板の目標直径の10%以内であり、前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径が、第2の板の目標直径の10%以内であり、当該第1の板の目標直径が、当該第2の板の目標直径とは20%以下異なる、態様(13)から態様(20)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(22)は、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径が、第1の板の目標直径の10%以内であり、前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径が、第2の板の目標直径の10%以内であり、当該第1の板の目標直径が、当該第2の板の目標直径とは20%以上異なる、態様(13)から態様(21)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(23)は、前記物品のNRCが0.5以上である、態様(13)から態様(22)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(24)は、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の各々における微細穿孔の多孔率が、0%から10%までの範囲である、態様(13)から態様(23)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(25)は、前記複数の微細穿孔の各々の直径が、20μmから500μmまでの範囲である、態様(13)から態様(24)のいずれか1つの物品に関係する。
本開示の態様(26)は、ガラスまたはガラスセラミック板において微細穿孔を形成する方法に関係し、当該方法は、(i)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、当該板が平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路が第1の直径を有する、形成すること、および(ii)第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するために(i)から得られた板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCは約0.3と1との間である、エッチングすることを含む。
本開示の態様(27)は、前記レーザービームが、ビーム伝搬方向に沿った向きの焦線を有する、かつ当該レーザービーム焦線を前記板へと指向させる、パルスレーザービームである、態様(26)の方法に関係する。
本開示の態様(28)は、前記ガラス板を、第1の前記酸性溶液とは異なる第2の酸性溶液でエッチングすることをさらに含む、態様(26)または態様(27)の方法に関係する。
本開示の態様(29)は、前記微細穿孔板を化学的にまたは熱的に強化することをさらに含む、態様(26)から態様(28)のいずれか1つの方法に関係する。
本開示の態様(30)は、前記ガラスまたはガラスセラミック板が、高強度のガラスまたはガラスセラミック組成物を含む、態様(26)から態様(29)のいずれか1つの方法に関係する。
本開示の態様(31)は、前記ガラスまたはガラスセラミック板の厚さが、約0.05mmと6mmとの間である、態様(26)から態様(30)のいずれか1つの方法に関係する。
本開示の態様(32)は、ガラスまたはガラスセラミック板において微細穿孔を形成する方法に関係し、当該方法は、(i)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に損傷進路の部分セットを形成することであって、損傷進路がパターンを形成するように位置決めされる、形成すること、(ii)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、当該板が平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路が第1の直径を有する、形成すること、および(iii)当該損傷進路の部分セットが合体して第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するように、(ii)から得られた板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCが約0.3と1との間である、エッチングすることを含む。
本開示の態様(33)は、ガラスまたはガラスセラミック板において微細穿孔を形成する方法に関係し、当該方法は、(i)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に損傷進路の部分セットを形成することであって、当該損傷進路が周囲パターンを形成するように位置決めされる、形成すること、(ii)レーザービームによって、当該ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、当該板が平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路が第1の直径を有する、形成すること、および(iii)当該損傷進路の部分セットが合体して当該板の一区分を取り除き、第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するように、(ii)から得られた当該板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCが約0.3と1との間である、エッチングすることを含む。
本開示の態様(34)は、前記レーザービームが、ビーム伝搬方向に沿った向きの焦線を有する、かつ当該レーザービーム焦線を前記板へと指向させる、パルスレーザービームであり、当該ビーム焦線が、複数の損傷進路の形成のために、当該板に対して実質的に垂直である、態様(32)または態様(33)の方法に関係する。
本開示の態様(35)は、隣接する損傷進路間の間隔が、所望の穿孔形状またはサイズを得るように適合される、態様(32)または態様(34)の方法に関係する。
本開示の態様(36)は、前記レーザービームがパルスレーザービームであり、当該パルスレーザービームが、前記板上の場所を1回または複数回打つように構成される、態様(32)から態様(35)のいずれか1つの方法に関係する。
本開示の態様(37)は、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板を備える物品を、当該第1の板または当該第2の板に対して略平行である中実の背後壁が当該第1の板および当該第2の板の12インチ(30.48cm)以内にないように、位置決めすることを含み、当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および当該第2のガラスまたはガラスセラミック板の各々は、平面に延在し、厚さを有し、直径を有する複数の微細穿孔を含み、当該微細穿孔の直径に対する当該板の厚さの比率が、25未満、または約0.1と20との間である、音を減衰する方法に関係する。
本開示の態様(38)は、前記第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板が、熱的に焼き戻しされている、態様(37)の方法に関係する。
本明細書で説明される具体的な実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示される。これらの例示的な実施形態は、網羅的であること、または開示される正確な形態に実施形態を限定することを、意図するものではない。説明されるすべての具体的な詳細が、説明される実施形態を実行するために必要であるというわけではない。
上記の教示を考慮すれば、多くの修正および変形が可能であること、ならびに、当分野の技能内の知識を適用することによって、過度の実験なしに、本発明の一般的な概念から逸脱することなしに、そのような具体的な実施形態を容易に修正できることおよび/または様々な用途に適合できることは、当業者に明らかとなろう。そのような適合および修正は、本明細書で提示される教示および指導に基づいて、開示される実施形態の均等物の意味および範囲内であることが意図される。
詳細な説明の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用される。概要および要約の項は、1つ以上であるがすべてというわけではない本発明の例示的な実施形態を、発明者(ら)が企図するように説明する場合があり、したがって、本発明および特許請求の範囲を限定することは意図されていない。
本発明を、特定の機能およびその関連の実施態様を例示する、機能上の基本要素を用いて上に説明してきた。これらの機能上の基本要素の境界を、説明の便宜のために本明細書において恣意的に定義してきた。特定の機能およびその関連が適切に実施される限りは、代わりの境界を定義できる。
本明細書における用語または術語は、当業者が本明細書の術語または用語を解釈できるように、説明の目的のためであって、限定のためではない。
本発明の広さおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではないが、特許請求の範囲およびその均等物において定義されるべきである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
厚さを有するガラスまたはガラスセラミック板を備え、
当該板が、直径を有する複数の微細穿孔を有し、当該微細穿孔の当該直径に対する当該板の当該厚さの比率が、25未満、または約0.1と20との間である、物品。
実施形態2
前記厚さが、約0.05mmと6mmとの間、または約0.1mmと3mmとの間である、実施形態1記載の物品。
実施形態3
前記微細穿孔の直径に対する前記板の厚さの比率が、約2と8との間、または約3と6との間である、実施形態1または2記載の物品。
実施形態4
前記板が強化されたガラスまたはガラスセラミックを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の物品。
実施形態5
前記強化されたガラスまたはガラスセラミックが、機械的、熱的、または化学的に強化されている、実施形態4記載の物品。
実施形態6
前記板が、約0.3と1との間、または約0.3と0.8との間の騒音減少率(NRC)を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の物品。
実施形態7
前記板が、250Hzと6000Hzとの間、または250Hzと20,000Hzとの間の所定の周波数帯に対して、所定の吸音率を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の物品。
実施形態8
前記板の縁端部の一部が保持部に固定される、先行する実施形態のいずれか1つに記載の物品。
実施形態9
前記板に動作上連結されたバッキング壁をさらに含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載の物品。
実施形態10
前記微細穿孔が、前記板に沿って均一のまたは不均一の隔たりで位置決めされ、均一のまたは不均一のサイズを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載の物品。
実施形態11
前記微細穿孔が、前記板に沿って均一のまたは不均一の密度で分布される、先行する実施形態のいずれか1つに記載の物品。
実施形態12
複数の前記微細穿孔の開口部が、非円形である、先行する実施形態のいずれか1つに記載の物品。
実施形態13
厚さを有し、かつそれぞれが、直径を有する複数の微細穿孔を有する、第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板を備え、当該微細穿孔の直径に対する当該板の厚さの比率が、25未満、または約0.1と20との間である、物品。
実施形態14
前記第1の板および前記第2の板が、離隔距離を画成する板内間隙によって互いから間隔を開けられている、実施形態13記載の物品。
実施形態15
前記第1の板および前記第2の板が互いに対して略平行である、実施形態13または14記載の物品。
実施形態16
前記物品が熱的に強化されている、実施形態13から15のいずれかに記載の物品。
実施形態17
前記第1の板および前記第2の板が、当該第1の板または当該第2の板に対して略平行である中実の背後壁が当該第1の板および当該第2の板の1m以内にないように、位置決めされる、実施形態13から16のいずれか1つに記載の物品。
実施形態18
前記第1の板および前記第2の板が、当該第1の板または当該第2の板に対して略平行である中実の背後壁が当該第1の板および当該第2の板の1m以内にあるように、位置決めされる、実施形態13から17のいずれか1つに記載の物品。
実施形態19
前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔は、第1の微細穿孔の中心と第2の微細穿孔の中心との間の距離が、当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の20%以下であるように、当該第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔に対して位置決めされる、実施形態13から18のいずれかに記載の物品。
実施形態20
前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔は、前記第1の微細穿孔の中心と前記第2の微細穿孔の中心との間の距離が、当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の20%以上であるように、当該第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔に対して位置決めされる、実施形態13から19のいずれかに記載の物品。
実施形態21
前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径は、第1の板の目標直径の10%以内であり、
前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径は、第2の板の目標直径の10%以内であり、
前記第1の板の目標直径が、前記第2の板の目標直径とは20%以下異なる、実施形態13から20のいずれかに記載の物品。
実施形態22
前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径は、第1の板の目標直径の10%以内であり、
前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔の直径は、第2の板の目標直径の10%以内であり、
前記第1の板の目標直径が、前記第2の板の目標直径とは20%以上異なる、実施形態13から21のいずれかに記載の物品。
実施形態23
前記物品のNRCが0.5以上である、実施形態13から22いずれかに記載の物品。
実施形態24
前記第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の各々における微細穿孔の多孔率が、0%から10%までの範囲である、実施形態13から23のいずれか1つに記載の物品。
実施形態25
前記複数の微細穿孔の各々の直径が、20μmから500μmまでの範囲である、実施形態13から24のいずれか1つに記載の物品。
実施形態26
微細穿孔をガラスまたはガラスセラミック板において形成する方法であって、
(i)レーザービームによって、前記ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することを含み、当該板は、平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路は第1の直径を有する、形成すること、および
(ii)第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するために(i)から得られた板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCは約0.3と1との間である、エッチングすることを含む、方法。
実施形態27
前記レーザービームが、ビーム伝搬方向に沿った向きの焦線を有する、かつ当該レーザービーム焦線を前記板へと指向させる、パルスレーザービームである、実施形態26記載の方法。
実施形態28
前記ガラス板を、第1の前記酸性溶液とは異なる第2の酸性溶液でエッチングすることをさらに含む、実施形態26または27記載の方法。
実施形態29
前記微細穿孔板を化学的にまたは熱的に強化することをさらに含む、実施形態26から28のいずれか1つに記載の方法。
実施形態30
前記ガラスまたはガラスセラミック板が、高強度のガラスまたはガラスセラミック組成物を含む、実施形態26から29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態31
前記ガラスまたはガラスセラミック板の厚さが、約0.05mmと6mmとの間である、実施形態26から30のいずれか1つに記載の方法。
実施形態32
微細穿孔をガラスまたはガラスセラミック板において形成する方法であって、
(i)レーザービームによって、前記ガラスまたはガラスセラミック板に損傷進路の部分セットを形成することであって、パターンを形成するように損傷進路が位置決めされる、形成すること、
(ii)レーザービームによって、前記ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、当該板は、平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路は第1の直径を有する、形成すること、および
(iii)第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するために(ii)から得られた板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCは約0.3と1との間である、エッチングすることを含む、方法。
実施形態33
微細穿孔をガラスまたはガラスセラミック板において形成する方法であって、
(i)レーザービームによって、前記ガラスまたはガラスセラミック板に損傷進路の部分セットを形成することであって、周囲パターンを形成するように当該損傷進路が位置決めされる、形成すること、
(ii)レーザービームによって、前記ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、当該板は、平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路は第1の直径を有する、形成すること、および
(iii)当該損傷進路の部分セットが合体して当該板の一区分を取り除き、第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するように、(ii)から得られた当該板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCが約0.3と1との間である、エッチングすることを含む、方法。
実施形態34
前記レーザービームは、ビーム伝搬方向に沿った向きの焦線を有する、かつ当該レーザービーム焦線を前記板へと指向させる、パルスレーザービームであり、当該ビーム焦線が、複数の損傷進路の形成のために、当該板に対して実質的に垂直である、実施形態32または33記載の方法。
実施形態35
隣接する損傷進路間の間隔は、所望の穿孔形状またはサイズを得るように適合される、実施形態32から34いずれか1つに記載の方法。
実施形態36
前記レーザービームはパルスレーザービームであり、当該パルスレーザービームが、前記板上の場所を1回または複数回打つように構成される、実施形態32から35いずれか1つに記載の方法。
実施形態37
第1のガラスまたはガラスセラミック板および第2のガラスまたはガラスセラミック板を備える物品を、当該第1の板または当該第2の板に対して略平行である中実の背後壁が当該第1の板および当該第2の板の12インチ(30.48cm)以内にないように、位置決めすることを含み、
当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および当該第2のガラスまたはガラスセラミック板は、
平面に延在し、
厚さを有し、
直径を有する複数の微細穿孔を含み、
当該微細穿孔の直径に対する当該板の厚さの比率は、25未満、または約0.1と20との間である、音を減衰する方法。
実施形態38
前記第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板が、熱的に焼き戻しされている、実施形態37記載の方法。
1 物品
10 第1のガラスまたはガラスセラミック板
12 第2のガラスまたはガラスセラミック板
14、1630、1730、1830 板内間隙
20 バッキング壁
21 矢印
100 微細穿孔
1600、1700、1800 多重板構造
1610、1710、1810、2110、2210、2410 第1の板
1612、1622、1712、1722、1812、1822 複数の孔
1620、1720、1820、2120、2220、2420 第2の板
1640 離隔距離、矢印
1750 壁
1760 壁−板間隙
1770 離隔距離
1910、1920、2310、2320、2510、2520、2610、2620、2630、2810、2820、2910、2920 線
2100、2200、2400 二重板構造
2105 オフセット距離
2112、2122、2212、2222、2412、2422 孔
2700 砂時計形の孔外形
2710 くびれ
2712、2752 直径
2720、2722 外側部分
2750 円柱形の孔外形
2754 高さ
3000 板
3005 表面
3010、3020 領域
3030 圧縮力の深さ

Claims (10)

  1. 厚さを有するガラスまたはガラスセラミック板を備え、
    当該板が、直径を有する複数の微細穿孔を有し、当該微細穿孔の当該直径に対する当該板の当該厚さの比率が、25未満、または約0.1と20との間である、物品。
  2. 前記厚さが、約0.05mmと6mmとの間、または約0.1mmと3mmとの間であり、任意選択で、前記微細穿孔の直径に対する前記板の厚さの比率が、約2と8との間、または約3と6との間である、請求項1記載の物品。
  3. 前記板が、
    約0.3と1との間の、または約0.3と0.8との間の騒音減少率(NRC)、および
    250Hzと6000Hzとの間、または250Hzと20,000Hzとの間の所定の周波数帯域に対する所定の吸音率、
    のうちいずれか1つ以上を有する、請求項1から2いずれか1つに記載の物品。
  4. 前記微細穿孔が、
    前記板に沿って、均一のまたは不均一の隔たりで位置決めされ、均一のまたは不均一のサイズを有する、
    前記板に沿って、均一のまたは不均一の密度で分布される、
    のうちのいずれか1つまたは両方である、請求項1から3のいずれか1項のうちいずれかの1つの物品。
  5. 請求項1から6のいずれか1項に記載の第1のガラスセラミック板および第2のガラスセラミック板を備え、当該第2のガラスセラミックが厚さを有し、任意選択で、直径を有する複数の微細穿孔を有し、当該微細穿孔の直径に対する当該板の厚さの比率が、25未満、または約0.1と20との間である、物品。
  6. 前記第1の板および前記第2の板が、離隔距離を画成する板内間隙によって互いから間隔を開けられている、請求項5記載の物品。
  7. 前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔が、第1の微細穿孔の中心と第2の微細穿孔の中心との間の距離が、当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の20%以下であるように、当該第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔に対して位置決めされる、請求項5から6のいずれかに記載の物品。
  8. 前記第1のガラスまたはガラスセラミック板の前記微細穿孔の少なくとも80%に関して、各当該微細穿孔が、前記第1の微細穿孔の中心と前記第2の微細穿孔の中心との間の距離が、当該第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板における対応する微細穿孔のうち大きい方の直径の20%以上であるように、当該第2のガラスまたはガラスセラミック板の対応する微細穿孔に対して位置決めされる、請求項5から7のいずれかに記載の物品。
  9. 前記物品のNRCが0.5以上である、
    前記第1のガラスまたはガラスセラミック板および前記第2のガラスまたはガラスセラミック板の各々における微細穿孔の多孔率が、0%から10%までの範囲である、
    前記複数の微細穿孔の各々の直径が、20μmから500μmまでの範囲である、
    のうちいずれか1つを含む、請求項5から8のいずれか記載の物品。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の微細穿孔をガラスまたはガラスセラミック板において形成する方法であって、
    (i)レーザービームによって、前記ガラスまたはガラスセラミック板に複数の損傷進路を形成することであって、当該板は、平面に延在し、かつ厚さを有し、当該損傷進路は第1の直径を有する、形成すること、および
    (ii)第2の直径を有する微細穿孔を有する微細穿孔板を形成するために(i)から得られた板を酸性溶液中でエッチングすることであって、当該微細穿孔板のNRCは約0.3と1との間である、エッチングすることを含む、方法。
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