JP2019519473A - 流動床プロセスにおけるオルガノクロロシランの製造方法 - Google Patents

流動床プロセスにおけるオルガノクロロシランの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、炭素に結合した塩素を有している有機化合物を含んでなる反応ガスを、シリコン、銅触媒および助触媒を含んでなる触媒組成物と反応させることによる、流動床反応でのオルガノクロロシランの製造方法であって、当該流動床反応が、当該流動床反応器の水力直径dhyd、当該流動床反応器内の表層ガス速度uLおよび当該触媒組成物のSauter粒径d32が、ArがReに対してプロットされるデカルト座標系で、表面が、方程式1および2、方程式1:Ar=2・10−5・Re2+0.08*Re−120方程式2:Ar=2・10−5・Re2−1.07*Re+14100[式中、下限のArは0.5であり、かつ上限のArは3000である]ここでArおよびReは請求項1に記載のとおり定義されるものである、方程式1および2によって制限される表面に点が形成されるように選択される、流動床反応器内で行われる方法に関する。また本発明は、オルガノクロロシランを製造するための、反応パラメーターを選択する方法にも関する。

Description

本発明は、クロロメタンを含む反応ガスを触媒組成物と反応させることによる流動床反応でのオルガノクロロシランの製造方法であって、流動床反応器の水力直径dhyd、流動床反応器における表層ガス速度uおよび触媒組成物のSauter粒径(particle Sauter diameter)d32が具体的に選択される方法に関する。
Muller−Rochow直接合成では、炭素に結合した塩素を有する有機化合物は、銅触媒および好適な助触媒の存在下でシリコンと反応し、オルガノクロロシラン、特にメチルクロロシラン(MCS)がもたらされるが、ここでは最大級の生産性(単位時間あたりに形成されるシランの量および反応容積)、最大級の選択性(最も重要な目的生成物である(CHSiClに対して)、および最大級のシリコンの使用が要求される。オルガノクロロシランは、流動床反応によって産業的に製造される。MCS流動床反応は、非常に多くの異なる影響を及ぼす要因と専門知識の分野が集約されていて、非常に複雑な方法である。MCS合成の文脈において、DE2704975Aには、発熱反応の反応熱を消散させることを目的とした、それによって一定の反応温度を達成するための熱交換内部が記載されている。
本発明は、炭素に結合した塩素を有している有機化合物を含んでなる反応ガスを、シリコン、銅触媒および助触媒を含んでなる触媒組成物と反応させることによる、流動床反応でのオルガノクロロシランの製造方法であって、
この流動床反応が、
この流動床反応器の水力直径dhyd
この流動床反応器内の表層ガス速度uおよび
この触媒組成物のSauter粒径d32が、
ArがReに対してプロットされるデカルト座標系で、表面が、方程式1および2、
方程式1:Ar=2・10−5・Re+0.08*Re−120
方程式2:Ar=2・10−5・Re−1.07*Re+14100
[式中、
下限のArは0.5であり、かつ
上限のArは3000である]
ここでArは方程式3:
[式中、
gは、重力加速度[m/s]であり、
32はSauter粒径[m]であり、
ρは粒子固相密度[kg/m]であり、
ρは流体密度[kg/m]であり、
νは流体の動粘性率[m/s]である]
によって決定される無次元アルキメデス数であり、
ここでReは方程式4:
[式中、
は、流動床反応器内の表層ガス速度[m/s]であり、
hydは、方程式5:
(式中、Aq,freeは、流動床反応器内の自由断面流(free cross-sectional flow)[m]であり、
ges,wetは、流動床反応器内の全ての内容物(internal)のそれぞれの場合のウェット周囲(wet circumference)に相当する)によって決定される、流動床反応器内の水力プラント直径[m]である]
によって決定される無次元レイノルズ数である、方程式1および2によって制限される表面に点が形成されるように選択される、流動床反応器内で行われる方法に関する。
図1は、ArがReに対してプロットされているデカルト座標系を示している。
本発明は、構造的特徴(内容物)と、使用される触媒組成物の成分の粒径と、流動床反応器内の運転条件との間の相関を作り出し、それによって有機塩素化合物合成のための最適な範囲を決定することができる。これは、オルガノクロロシランを製造するための流動床反応を最適化することを可能にする。
流動床反応器(1)は図2で図解されている。
反応ガス(2)は、好ましくは下から触媒組成物へ吹き込まれ、それによって触媒組成物の粒子は流動化し、オルガノクロロシランを製造するための化学反応が触媒組成物と流動床(3)の範囲内の気相との間に発生する。粒子の一部は、流動床(3)からガス流でフリーボード(freeboard)(4)へ送られる。フリーボード(4)は非常に低い固体密度を特徴とし、これは反応器出口の方向に低下する。ガス流で反応器から抜け出す粒子の割合は、排出粒子(5)と呼ばれる。
熱交換内容物を有する流動床反応器内の流体力学の詳細な検証では、これらの内容物は構造的特徴に依存して流動床の流体力学に、そして従って流動床反応器の生産性にも影響を及ぼすことが見出された。
この場合に発見された相関は第一に、炭素に結合した塩素(特にクロロメタン)を有している反応性有機化合物の流動床反応器内の滞留時間(1)、および第二に、流動床反応器からのシリコン粒子(2)の排出に影響を与える:
(1)滞留時間が多ければ多く、かつ流動床反応器内の反応ガスの分配が均一であればあるほど、炭素に結合した塩素を有している有機化合物がより多く変換される(即ち、流動床反応器はより生産的である)。内容物の表面が増加すると、上昇するガス泡が減速するのでガス滞留時間が増加する。
(2)ガス流でのシリコン粒子の「同伴」によって生じる、流動床反応器からのSi粒子放出は、粒径、流動床反応器内の充填レベル、連続的に供給される反応ガスの量(ガス流速)、システムの圧力、および反応器内容物に依存する。
流動床反応器の生産性は原則的に、触媒組成物の充填レベルの増加、ガス流速の増加、およびより小さな粒径の触媒組成物(より大きな反応表面)の使用で増加する。内容物による流動床反応器内のガス滞留時間に対する影響に加えて、シート状内容物とシリコン粒子の排出との間にも相関がある。ここでの排出は二つの機序によって影響を受ける。第一に、ガス泡は増加する内容物の表面積で減速するために流動床表面で放出される粒子シリカがより少ない。第二に、より粗い粒子シリカはより多くの内容物の表面積によってフリーボード内で、特に減速するので、流動床内で保持される。内容物の特定の改良によって、その後、ガス流速および/または触媒組成物の充填レベルを増加させることによってか、または触媒組成物粒子の粒径を減少させることにより、流動床反応器の生産性を増加させることができる。これらの量の関係(これは互いに関連し合い、それは互いに影響を及ぼす)は、無次元のパラメーターによって理解され得る。これに基づき、オルガノクロロシランが流動床反応器内で効果的かつ経済的に製造され得る処理範囲が決定される。
流動床反応器の水力プラント直径として表される内容物の形状と、流動床反応器内の表層ガス速度および触媒組成物のSauter粒径の2つの操作パラメーターとの間の関係は、2つの無次元パラメーター、アルキメデス数およびレイノルズ数によって、図1によるダイアグラムに描写することができる。
方程式3を使用して決定されたアルキメデス数は、触媒組成物の関係するSauter粒径の、流動床反応器内の流体力学に対する影響について説明する。
方程式4を使用して決定されたレイノルズ数は、流動床反応器内の表層ガス速度、そしてしたがって反応ガスの量を表わし、特徴的な参考長さとして、流動床反応器内の水力プラント直径による流動床反応器内容物に関係性をもたらす。一定のレイノルズ数は、水力プラント直径がより多くの内容物表面積によって減少する場合に、ガス流速、したがって、反応ガスの容積流は一定の開放した反応器断面で増加し得ると解釈することができる。
実験で同定された関係に基づき、処理範囲は、この2つの無次元アルキメデス数とレイノルズ数を用いて定義することができ、オルガノクロロシランは効果的かつ生産的に製造することができる。
この範囲は、一方では0.5〜3000の間のアルキメデス数によって、および他方では下限が方程式1によって定義され、または上限が方程式2によって定義されるレイノルズ数によって特徴づけられ、かつ制限される。
この処理範囲は、ArがReに対してプロットされるデカルト座標系において描写することができる。この目的のために、方程式1および2、ならびにArの上限および下限は、表面を画定する曲線を形成する。表面上の点が、オルガノクロロシランが効果的かつ経済的に製造され得る、流動床反応器の水力プラント直径により特徴づけられる内容物の形状と、流動床反応器内の表層ガス速度と、触媒組成物の対応するSauter粒径との関連する組み合わせである処理範囲を形成する。
粒径を特徴づけるためには、Sauter直径を使用する(即ち、問題の粒子の平均の、等量の粒径)。
無次元パラメーター:
無次元アルキメデス数は浮力と摩擦力との間の比として解釈され得、流体化層中の異なる粒子の挙動を特徴づける役目をする。この場合、gは重力加速度[m/s]に相当し、d32はSauter粒径[m]に相当し、ρPは粒子固相密度[kg/m]に相当し、ρは流体密度[kg/m]に相当し、νは流体の動粘性率[m/s]に相当する。
無次元レイノルズ数を使用することで、流体の流動状態を説明することができる。レイノルズ数は粘性力に対する慣性力として解釈され得る。レイノルズ数の定義として必要な特徴的な長さとして水力反応器またはプラント直径が使用されるので、反応器内容物の影響についての言及が生じる。この場合、uは、流動床反応器内の表層ガス速度[m/s]に相当し、dhydは水力反応器またはプラント直径(方程式5)[m]に相当し、かつνは流体の動粘性率[m/s]に相当する。
流動床反応器内の水力プラント直径[m]は、エンジニアリング用語であり、これは流動性機械摩擦および内容物の表面積の影響、チャンネルまたは異なる形状を説明することができるものであり、これらは等しい管直径の結果(図3を参照)である。水力直径は方程式5によって計算され、ここでAq,freeは、流動床反応器[m]内の自由断面流[m]であり、Uges,wetは、流動床反応器内の全ての内容物のそれぞれの場合のウェット周囲に相当する。
また本発明は、流動床反応が流動床反応器内で行なわれる、炭素に結合した塩素を有している有機化合物を、シリコン、銅触媒および助触媒を含む触媒組成物と反応させることによる流動床反応においてオルガノクロロシランを製造するための反応パラメーターを選択する方法であって、
流動床反応器の水力直径dhyd
流動床反応器内の表層ガス速度u[m/s]、および
触媒組成物のSauter粒径[m]d32が上記のように選択される方法に関する。
流動床反応器の水力直径dhydは、好ましくは0.1m〜1.5m、特に好ましくは0.15m〜1.3m、特に0.2m〜1.1mである。
流動床反応器の表層ガス速度uは、好ましくは0.02m/s〜0.4m/s、特に好ましくは0.05m/s〜0.36m/s、特に0.08m/s〜0.32m/sである。
触媒組成物のSauter粒径d32は、好ましくは5μm〜300μm、特に好ましくは10μm〜280μm、特に15μm〜250μmである。
触媒組成物は、シリコン、銅触媒および助触媒を含む固形粒子の混合物である。
プロセスで使用されるシリコンは、好ましくは最大5重量%、特に好ましくは最大2重量%、特に最大1重量%の、不純物としての他の元素を含む。少なくとも0.01重量%を構成する不純物は、Fe、Al、Ca、Ni、Mn、Cu、Zn、Sn、C、V、Ti、Cr、B、P、Oから好ましくは選択される元素である。
触媒用の銅は、金属銅、銅合金または銅化合物から選択してもよい。銅化合物は、好ましくは酸化銅および塩化銅、特にCuO、CuOおよびCuCl、ならびに銅−リン化合物(CuP合金)から選択される。酸化銅は例えば、酸化銅混合物の形態および酸化銅(II)の形態の銅でもよい。塩化銅はCuClの形態またはCuClの形態で使用してもよく、適当な混合物も可能である。好ましい実施態様では、銅はCuClとして使用される。
シリコンによる100重量部に対して、好ましくは少なくとも0.1重量部、特に好ましくは1重量部の銅触媒、およびそれぞれの場合に金属銅に対して、好ましくは最大10重量部、特に最大8重量部の銅触媒が使用される。
触媒組成物は、亜鉛および塩化亜鉛から好ましくは選択される1種以上の亜鉛助触媒を好ましくは含む。シリコン100重量部に対して、好ましくは少なくとも0.01重量部の亜鉛助触媒、特に好ましくは少なくとも0.05重量部の亜鉛助触媒、およびそれぞれの場合に金属亜鉛に対して、好ましくは最大1重量部の亜鉛助触媒、特に最大0.5重量部の亜鉛助触媒が使用される。
触媒組成物は、スズおよび塩化スズから好ましくは選択される1種以上のスズ所触媒を好ましくは含む。シリコン100重量部に対して、好ましくは少なくとも0.001重量部のスズ助触媒、特に好ましくは少なくとも0.002重量部のスズ助触媒、およびそれぞれの場合に金属スズに対して、好ましくは最大0.2重量部の亜鉛助触媒、特に最大0.1重量部の亜鉛助触媒が使用される。
触媒組成物は、好ましくは亜鉛助触媒およびスズ助触媒の組み合わせ、特に追加的にリン助触媒を含む。
亜鉛および/またはスズ助触媒に加えて、リン、セシウム、バリウム、マンガン、鉄、およびアンチモンの元素ならびにそれらの化合物から好ましくは選択される追加の助触媒が使用されてもよい。
P助触媒は、好ましくはCuP合金から選択される。
流動床反応器内の圧力は、好ましくは少なくとも1bar、特に少なくとも1.5barおよび好ましくは最大5bar、特に最大3barであり、これは各場合に絶対圧として記している。
炭素に結合した塩素を有している有機化合物は、好ましくはクロロ−C1−C6−アルカン、特にクロロメタンである。
製造されたオルガノクロロシランは好ましくはC1−C6−アルキルクロロシラン、特にメチルクロロシランである。製造されたメチルクロロシランは、好ましくは、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルクロロシランおよびメチルジクロロシランから選択される。特に好ましいのはジメチルジクロロシランである。
流動床反応器dhydの水力直径、流動床反応器内の表層ガス速度uおよび触媒組成物のSauter粒径d32は、好ましくは、流動床反応において製造されるオルガノクロロシランのために高い生産性および/または選択性が達成されるように選択される。これらはジメチルジクロロシランのために、高い生産性および/または選択性が達成されるように好ましくは選択される。
クロロメタンに加えて、反応ガスはNおよびArなどの貴ガスから選択される担体ガスを含んでいてもよい。反応ガスは、好ましくは少なくとも50容積%、特に好ましくは少なくとも70容積%、特に少なくとも90容積%のクロロメタンを含む。
上記の式の上記の記号のすべては各々互いに独立して定義される。
以下の例では、其々の場合に反対の指示がない限り、全ての量および百分率は重量を指し、全ての圧力は0.10MPa(絶対圧)を指し、すべての温度は20℃を指す。
例:
上で記載した、内容物、粒径、粒子排出の間の関係は、当初は化学反応なしで試験的流動床内にて確認された。これは、ここで水力の反応器またはプラント直径と粒子排出との間に指数関数的な関係があることを示した。この関係は異なる内容物と粒度分布のために測定され確認された。
一般例:
既存の反応器内の一定の触媒組成物粒径での流動床反応器の生産性を増加させる:水力プラント直径を減少させる(追加的なシート状内容物または熱交換管による)ことによって、反応器からの粒子放出は初期に減少する。ガス流速を増加させることにより、粒子排出の追加の範囲(latitude)を使用してもよく、そうするとすぐにその同定された範囲の生産性が増加した。
既存の反応器内の触媒組成物粒径を減少させることにより、反応器生産性を増加させる:より低い粒径は反応器からのより高い粒子放出につながる。これは、水力プラント直径を縮小することにより減少させることができ、より大きな表面積を有する生産性粒径が使用され得、またはシリコン損失を縮小する。
新規の流動床反応器の設計:前述の専門知識を考慮に入れて、新規の合成反応器は、寸法、内容物、および操作設定に関して、(最適な)触媒組成物粒径に最適に変更し得る。これらの組み合わせは図1に示された部分に相当する。
実験:MCS合成の生産性に対する得られた専門知識および関係性の適用を可能にするため、および影響を及ぼす因子の前述の制限を定義するために、様々な連続的操作の流動床反応器および反応器サイズの詳細な検証を行なった。水力プラント直径dhydを0.1mと1.0mの間、表層ガス速度uを0.03m/sと0.3m/sの間、およびSauter粒径を15μmと250μmの間に変更することによって、対応するレイノルズ数およびアルキメデス数とともに、表1に示される実験結果が達成された。選択したレイノルズ数およびアルキメデス数の組み合わせの制限に対する生産性の基準は、触媒組成物反応器含有量[kg]に対する、1時間あたりに生産されたジクロロジメチルシランの量[kg/h]に基づくものであり、即ち、[kg/(kg*h)]であり、0.15kg/(kg*h)を超過した。図4にまとめられたこれらの検証の結果は、測定結果のグラフ式分類を示す。第一に示されているのは、定義された範囲内の測定(四角、V4−V10&V12)であり、その生産性は0.15kg/(kg*h)を超過し、それに対する測定結果はひし形(V1−3およびV11&V13)として描かれ、より低い生産性を有していた(即ち、0.15kg/(kg*h)未満)。
低いレイノルズ数(方程式1)の範囲の限界は、低いガス流速および/または非常に低い水力反応器直径の組み合わせが生産量の低下につながることを特徴とする。この効果は、増加する粒径(アルキメデス数)と共に増加し、その理由としては、より粗い粒子には、流動化のために比較的より高いガス流速が必要であるためであり、これは曲線の形状(方程式1、図1)から見受けられる。高いレイノルズ数(方程式2)のための範囲限界は、例えば、粒子排出が水力反応器直径の調節によってもはや補填できないように、非常に高いガス流速によって特徴づけられている。ここでは、より粗い粒子(より高いアルキメデス数)については、比較的広範囲を指定することができることも見受けられ、その理由としては、例えば粒子排出が、比較的高いガス流速と水力プラント直径との組み合わせにおいてのみ生産性に悪影響を及ぼすためである。アルキメデス数に関する定義された範囲(図4)の限界は<0.5であり、即ち、一方で微細粒子には、粒子排出が水力プラント直径を縮小することによってはもはや十分に償うことができないことをもたらし、経済的ではないプラントの運転がもたらされ、他方ではこの範囲内では触媒組成物の効果的な流動化能の限界が達成され、減少したガス/固体接触に起因する生産性の低下がもたらされる。アルキメデス数の範囲の上端(>3000)では、第一に比較的高い流動化速度を要する、かつ第二に特定のより低い粒子表面積に起因する高い生産性の経済的範囲を逸脱する、より粗い粒子である。
ArがReに対してプロットされているデカルト座標系を示す。 流動床反応器(1)を表す。 流動床反応器内の水力プラント直径を表す。 測定結果のグラフ式分類を示す。

Claims (8)

  1. 炭素に結合した塩素を有している有機化合物を含んでなる反応ガスを、シリコン、銅触媒および助触媒を含んでなる触媒組成物と反応させることによる、流動床反応でのオルガノクロロシランの製造方法であって、
    該流動床反応が、
    該流動床反応器の水力直径dhyd
    該流動床反応器内の表層ガス速度uおよび
    該触媒組成物のSauter粒径d32が、
    ArがReに対してプロットされるデカルト座標系で、表面が、方程式1および2、
    方程式1:Ar=2・10−5・Re+0.08*Re−120
    方程式2:Ar=2・10−5・Re−1.07*Re+14100
    [式中、
    下限のArは0.5であり、かつ
    上限のArは3000である]
    ここでArは方程式3:
    [式中、
    gは、重力加速度[m/s]であり、
    32はSauter粒径[m]であり、
    ρは粒子固相密度[kg/m]であり、
    ρは流体密度[kg/m]であり、
    νは流体の動粘性率[m/s]である]
    によって決定される無次元アルキメデス数であり、
    ここでReは方程式4:
    [式中、
    は、流動床反応器内の表層ガス速度[m/s]であり、
    hydは、方程式5:
    (式中、Aq,freeは、流動床反応器内の自由断面流[m]であり、
    ges,wetは、流動床反応器内の全ての内容物のそれぞれの場合のウェット周囲に相当する)によって決定される、流動床反応器内の水力プラント直径[m]である]
    によって決定される無次元レイノルズ数である、方程式1および2によって制限される表面に点が形成されるように選択される、流動床反応器内で行われる方法。
  2. 前記流動床反応器の水力直径dhyd
    前記流動床反応器内の表層ガス速度uおよび
    前記触媒組成物のSauter粒径d32が、請求項1に記載のように選択される、炭素に結合した塩素を有している有機化合物を、シリコン、銅触媒および助触媒を含んでなる触媒組成物と反応させることによる、流動床反応でオルガノクロロシランを製造するための、反応パラメーターを選択する方法。
  3. 前記流動床反応器の水力直径dhydが0.1m〜1.5mである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記流動床反応器内の表層ガス速度uが0.02m/s〜0.4m/sである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記触媒組成物のSauter粒径d32が5μm〜300μmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記シリコンの粒径が0.5〜650マイクロメートルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記反応ガスが少なくとも50容積%の炭素に結合した塩素を有している有機化合物を含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記炭素に結合した塩素を有している有機化合物がクロロメタンであり、かつ製造されたオルガノクロロシランがメチルクロロシランである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
JP2018553892A 2016-04-15 2016-05-12 流動床プロセスにおけるオルガノクロロシランの製造方法 Active JP6766176B2 (ja)

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