JPH09194489A - シラン類の製造方法 - Google Patents

シラン類の製造方法

Info

Publication number
JPH09194489A
JPH09194489A JP8022112A JP2211296A JPH09194489A JP H09194489 A JPH09194489 A JP H09194489A JP 8022112 A JP8022112 A JP 8022112A JP 2211296 A JP2211296 A JP 2211296A JP H09194489 A JPH09194489 A JP H09194489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particle size
reactor
reaction
particles
particle diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8022112A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3159029B2 (ja
Inventor
Hiroshi Tsumura
寛 津村
Tetsuo Nakanishi
鉄雄 中西
Hiroshi Nakayama
宏 中山
Yukinori Sato
行徳 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP02211296A priority Critical patent/JP3159029B2/ja
Priority to EP97300073A priority patent/EP0784056B1/en
Priority to DE69720301T priority patent/DE69720301T2/de
Priority to US08/781,209 priority patent/US5783721A/en
Publication of JPH09194489A publication Critical patent/JPH09194489A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3159029B2 publication Critical patent/JP3159029B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic System
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • C07F7/16Preparation thereof from silicon and halogenated hydrocarbons direct synthesis

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触体の良好な流動性を確保して迅速かつ均一
な反応で、特にジアルキルジハロシランの高選択性を維
持することができ、しかも飛散による触体のロスも少な
く、工業的に有利に高品質の(アルキルハロ)シラン類
を製造することができる(アルキルハロ)シラン類の製
造方法を開発する。 【解決手段】 反応器内に金属珪素粉末と銅触媒とを含
む触体を仕込んだ後、アルキルハライドを含むガスを導
入して直接合成法により下記一般式(1) RnSiX4-n
(1) (但し、式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基、nは
0〜4の整数、Xはハロゲン原子である。)で示される
(アルキルハロ)シラン類を製造する方法において、反
応進行中の流動層型反応器内の触体粒子を平均粒子径が
150μm以下であり、粒径30μm以下の粒子を10
重量%以上含み、かつ粒径90μm以上の粒子を含むよ
うに調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属珪素とアルキ
ルハライドとから直接法により迅速かつ均一な反応で、
しかも高選択性かつ高収率で高品質の(アルキルハロ)
シラン類を製造することができる(アルキルハロ)シラ
ン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アルキ
ルハロシランの合成法に関しては、米国特許第2380
995号において、銅触媒による金属珪素とアルキルハ
ライドとの直接合成反応を開示して以来、銅触媒の存在
下で用いる種々の助触媒に関するもの、銅触媒とその処
理に関するもの、反応装置に関するもの、反応時の添加
物に関するものなど、数多くの研究者によってその成果
が報告されてきた。
【0003】この直接合成法は、金属珪素に銅触媒を添
加した触体を活性化した後、これにアルキルハライドを
導入して金属珪素とアルキルハライドを直接気固接触さ
せることによってアルキルハロシランを得る方法であ
り、このようなアルキルハロシランの工業的合成におい
ては、通常流動層型反応器が用いられている。
【0004】しかしながら、上記合成法においては、流
動層型反応器内で均一な流動状態が得られないと、反応
器内でのアルキルハロシランの生成速度に分布が生じ、
また系内からの除熱速度が反応器内において均一でなく
なる。このため、触体中の触媒粒子のシンタリング、偏
析、反応器内の平均温度よりも高いホットスポットが生
じ易くなるので、触媒の失活、アルキルハライドや生成
したアルキルハロシランの分解、不純物カーボンの蓄
積、選択性の悪化、収率の低下などの問題が生じ、しか
もこれらのことが原因となって長時間の継続運転が困難
となるという欠点があった。更に、アルキルハロシラン
の生成速度が遅くなった反応器内の部分によって、反応
器全体のアルキルハロシランの生成速度が低下するとい
う不利も生じる。
【0005】一方、均一な流動状態を得る上で触体粉末
の粒子径及び粒度分布は特に重要な因子である。通常、
触体の平均粒子径が小さいものほど粒子が凝集したり、
チャネリング現象を起こし易かったりするため、流動状
態が不良となり易い。
【0006】Kunii,Levenspielの「F
luidization Engineering」
(Second edition 1991)によれ
ば、粒径が約30μm以下の粒子は「Geldart
C」と呼ばれる粒子グループに分類され、粒子間力が強
く、特に流動化が難しいとされている。更に、これら微
粒子は、終末速度が小さいために流動層間に導入された
ガスによって飛沫同伴され易く、そのために反応触体の
有効利用率の低下が生じ易く、飛散触体の捕集のための
集塵設備を強化する必要が生じるなどの不利があった。
【0007】具体的に特開昭62−120391号公報
には、反応器内の金属珪素粉末は0.1〜800μm、
好ましくは0.1〜150μmの範囲内の平均粒子径を
有するものを使用することが提案されている。しかし、
このような平均粒子径範囲のうち、30μmより小さい
平均粒子径を有する比較的小さい金属珪素粉末を用いた
場合は、上記のような不利が生じてしまうものであっ
た。
【0008】また、米国特許第5312948号には、
粒径が1〜85μmの範囲内の金属珪素粒子で好ましく
は累積分布で10%が粒径2.1〜6μm、50%が粒
径10〜25μm、90%が粒径30〜60μmである
珪素粉末を用いる方法が記載されているが、このように
粒子径が小さい粒子では、やはり上記と同様に流動化の
悪化、有効利用率の低下等の不利が生じる。
【0009】従って、比較的良好な流動状態を得るため
には、反応器内の金属珪素粉末の平均粒子径を30μm
より大きくすることが好ましいとされてきた。特開平2
−209892号公報では、アルキルハロシランの合成
に使用する金属珪素粉末の平均粒子径は1000μm以
下、特に500μm以下とすることが好ましく、平均粒
子径を100〜150μmとする場合、30〜300μ
mの粒度分布を有する金属珪素粉末を用いることが特に
好適と記載されている。
【0010】また、特公平3−5396号公報には、流
動層に存在する珪素は粒度が700μm以下で、平均粒
度が20〜30μmであり、珪素粒子の平均直径が10
0〜150μmの範囲にあるものが好ましいことが記載
されている。
【0011】しかし、反応という側面からとらえた場
合、良好な流動状態を得るという面とは逆に金属珪素粉
末の粒子径が小さいほうが通常好ましい。なぜなら、粒
子径が小さい場合には、粒子間の伝熱が良好で、しかも
反応に関与する粒子の表面積が大きいため、反応が迅速
かつ均一となるからである。従って、使用する金属珪素
粉末又は反応器内の金属珪素粉末を微粒子を含まずに平
均粒子径が100μmを越える粒子とした場合、満足し
得るレベルまで迅速かつ均一に反応を行わせることがで
きないため、生産効率上不利となる。
【0012】更に、金属珪素粉末は、通常金属珪素の塊
を粉砕することによって得るため、粉砕直後の金属珪素
粉末は粒径が30μmより細かい微粒子を多く含んでい
るが、これら微粒子を篩等で分離する操作は工業的製造
において不利であると共に、微粒子の有効利用、省資源
の観点からも問題があった。
【0013】そこで、これら両方の不利を解決するこ
と、即ち、触体の良好な流動性の確保と反応の迅速かつ
均一性とを兼ね備えた方法でアルキルハロシラン類を製
造することが工業的に重要な課題であった。
【0014】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、触体の良好な流動性を確保して迅速かつ均一な反応
で、かつジアルキルジハロシラン等の(アルキルハロ)
シラン類の高選択性を維持することができ、しかも飛散
による触体のロスも少なく、工業的に有利に高品質の
(アルキルハロ)シラン類を製造することができる(ア
ルキルハロ)シラン類の製造方法を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、反応器内に金属珪素粉末と銅触媒とを含む触体を仕
込んだ後、アルキルハライドを含むガスを導入して直接
合成法により下記一般式(1) RnSiX4-n (1) (但し、式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基、nは
0〜4の整数、Xはハロゲン原子である。)で示される
(アルキルハロ)シラン類を製造する方法において、反
応進行中の反応器内の触体粒子を平均粒子径が150μ
m以下であり、粒径30μm以下の粒子を10%(重量
%、以下同じ)以上含み、かつ粒径90μm以上の粒子
を含むように調整することにより、工業的に有利な直接
法を採用して、反応進行中の反応器内の粒子の流動性を
良好に保つことができる上、粒子径が小さい金属珪素粉
末も原料として使用することができ、このため迅速かつ
均一な反応で、特にジアルキルジハロシランの選択性が
良く、しかも飛散による触体のロスも少なく、集塵設備
を設置しなくても触体を高い有効利用率で高収率で高品
質の(アルキルハロ)シラン類を製造し得ることを知見
し、本発明をなすに至った。
【0016】従って、本発明は、反応器内に金属珪素粉
末と銅触媒とを含む触体を仕込んだ後、アルキルハライ
ドを含むガスを導入して直接合成法により上記一般式
(1)で示される(アルキルハロ)シラン類を製造する
方法において、反応進行中の反応器内の触体粒子を平均
粒子径が150μm以下であり、粒径30μm以下の粒
子を10%以上含み、かつ粒径90μm以上の粒子を含
むように調整することを特徴とする(アルキルハロ)シ
ラン類の製造方法を提供する。
【0017】この場合、反応進行中の反応器内触体の平
均粒子径及び粒度分布を測定し、前記触体の平均粒子径
及び粒度分布が上記の範囲となるように特定粒径の金属
珪素粉末又は触体を反応器内に追加供給しながら反応を
進行させることが好ましい。
【0018】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の(アルキルハロ)シラン類の製造方法は、
金属珪素粉末、銅触媒とアルキルハライドとから直接合
成法により(アルキルハロ)シラン類を製造するもので
ある。ここで、本発明の(アルキルハロ)シラン類の製
造方法において使用する反応器としては、流動層型反応
器、攪拌型反応器等の公知の反応器を用いることができ
るが、工業的な製造においては、良好な収率、選択率を
得る上で、またエネルギーの有効利用を行う上からも流
動層型反応器を用いることが好ましい。
【0019】次に、本発明に使用する金属珪素粉末とし
ては、通常珪素の純度が97重量%以上、特に純度が9
8重量%以上のものを用いるのが好ましい。
【0020】また、銅触媒としては、粒状銅粉末、フレ
ーク状銅等の単体銅、Cu−Zn、Cu−Si、Cu−
Sb等の銅合金、酸化第一銅、酸化第二銅、ハロゲン化
銅等の銅化合物など種々の形態のものを用いることがで
きる。
【0021】これらの銅触媒の配合量は、金属珪素粉末
100部(重量部、以下同様)に対して銅に換算して1
〜10部、特に2〜8部とすることが好ましい。
【0022】また、銅触媒と共に公知の方法に基づいて
亜鉛、アンチモン、錫等の反応促進剤を用いてもよい。
なお、これら反応促進剤の添加量は、通常量とすること
ができる。
【0023】金属珪素と反応させて(アルキルハロ)シ
ラン類を得るためのアルキルハライドとしては、具体的
に塩化メチル、塩化エチル、臭化メチル、臭化エチル等
を例示することができるが、この中では塩化メチルが工
業的に最も有用であり、この塩化メチルを用いて製造さ
れるジメチルジクロロシランは、多くのシリコーン樹脂
の原料として数多くの用途がある。
【0024】なお、上記原料のアルキルハライドは、予
め昇温し、ガス化した後、反応器へ送入することが望ま
しい。この場合、アルキルハライドガス単独で使用して
も良いし、不活性ガスとの混合ガスとして使用しても良
い。不活性ガスとしては、例えばヘリウム、窒素、アル
ゴン等が挙げられるが、経済的に好ましいのは窒素であ
る。
【0025】このアルキルハライドの導入量は、(アル
キルハロ)シラン類の生成に必要な理論量以上で、不活
性ガスと合わせて反応器内の触体が流動化する流量以上
であればよい。
【0026】本発明では、このような原料から直接合成
法により下記一般式(1) RnSiX4-n (1) (但し、式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基、Xは
ハロゲン原子であり、nは0〜4の整数である。)で示
される(アルキルハロ)シラン類を製造するものであ
る。
【0027】上記式(1)において、Rは炭素数1〜4
の低級アルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基が挙げられる。Xはハロゲン原子
であり、例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子等が挙
げられる。
【0028】本発明の製造方法では、上記のような反応
器内に金属珪素粉末と銅触媒とを含む触体を仕込んだ
後、アルキルハライドを含むガスを導入して、直接合成
法により上記一般式(1)で示される(アルキルハロ)
シラン類を製造する方法において、反応進行中の反応器
内の触体粒子を平均粒子径が150μm以下であり、粒
径30μm以下の粒子を10%以上含み、かつ粒径90
μm以上の粒子を含むように調整するものである。
【0029】この場合、反応時の反応器中の触体粒子の
平均粒子径は150μm以下、より好ましくは5〜80
μmに調整することが必要である。またこの際、平均粒
子径を設定値の±10%以内で一定に保つことが好まし
い。触体の平均粒子径が150μmを越えると、流動状
態を均一にすることは容易になるが、粒子径が大きくな
ることにより粒子間の伝熱が悪くなり、満足できるレベ
ルで反応を迅速かつ均一に行うことが困難となる。
【0030】なお、本発明において、金属珪素粉末の平
均粒子径とは、金属珪素粉末の体積基準累積分布曲線の
50%に相当する粒子径(dp50)を意味する。
【0031】また、反応時の流動層型反応器中の触体粒
子は、粒径30μm以下の粒子が10%以上、好ましく
は20〜80%であり、粒径90μm以上の粒子を含
み、その含有量が好ましくは10〜90%、より好まし
くは20〜50%である必要がある。粒径30μm以下
の粒子の含有量が10%未満では、反応に関与する表面
積が大きく、伝熱も良好な微粒子が少ないために反応速
度が遅くなる上、反応が均一ではなくなるため選択性も
低くなる。粒径90μm以上の粒径を持つ粒子を含まな
いと、粒子の凝集、チャネリング現象などを起こし易
く、流動状態が不良となり、触媒寿命の低下、ジアルキ
ルジハロシランの選択性の悪化と共に飛散による触体の
ロスといった操業上の不利が生じ易くなる。
【0032】上記触体の平均粒子径及び粒度分布の調整
は、主に原料の金属珪素粉末を調整することによって可
能であるが、これらの金属珪素粉末の調整には、ローラ
ーミル、サンドミル、ボールミル等の各種の粉砕機を用
いることができる。
【0033】また、定常反応中の反応器内の触体の平均
粒子径及び粒度分布を測定し、その結果に基づいて決定
された特定の平均粒子径及び粒度分布を持つ金属珪素粉
末又は触体を反応器内に供給する方法を用いることによ
って、定常反応中の反応器内触体の平均粒子径及び粒度
分布を上記範囲に調整することができる。即ち、定常反
応中の反応器内に1種又は数種の異なる平均粒子径及び
粒度分布を持つ金属珪素粉末又は触体粒子を供給、配合
し、混合することによって触体の平均粒子径及び粒度分
布を本発明範囲内に調整することもできる。このような
方法を採用した場合、異なる平均粒子径及び粒度分布を
持つ金属珪素粉末又は触体を2,3種類用意しておけば
所望の平均粒子径及び粒度分布を持つ触体を得ることが
できるので、原料調整の手間が省け、有利である。
【0034】更に、本発明方法において、反応温度及び
圧力は、公知の方法と同様の範囲とすることができ、反
応温度は250〜350℃、特に280〜300℃、圧
力は0〜10atmとすることが好適である。
【0035】
【発明の効果】本発明の(アルキルハロ)シラン類の製
造方法によれば、触体の良好な流動性を確保して迅速か
つ均一な反応で、かつジアルキルジハロシラン等の(ア
ルキルハロ)シラン類の高選択性を維持し、しかも飛散
による触体のロスも少なく高有効利用率、高収率で、工
業的に有利に高品質の(アルキルハロ)シラン類を製造
することができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、各例中の部はいずれも重量部であ
る。
【0037】〔実施例1〕図1に示すような装置を使用
してアルキルハロシランを製造した。即ち、図1に示す
ような内径80mm、高さ1150mmのジャケットを
有する流動層型反応器1には、原料ガス予熱器2を備え
た原料ガス導入管3が備えられ、流動層型反応器1の周
囲はジャケット4で覆われている。このジャケット4に
熱媒オイルを循環させることにより、280℃まで昇温
した後、平均粒子径が44μmの工業用グレードの金属
珪素粉100部及び銅、亜鉛、アンチモンからなる触媒
混合物3部を仕込み口5から仕込んだ。
【0038】次に、反応器内触体を窒素ガスで1時間、
280℃で流動化させた後、原料ガス予熱器2で予め昇
温した塩化メチルと窒素との混合ガスを反応器1におけ
る空塔流速が7cm/secとなるように原料ガス導入
管3から導入して反応を開始させ、温度290℃で反応
を継続した。生成物は冷却トラップ6の前に設けたサン
プリング管7によって保温オートガスサンプラー8を介
してガスクロマトグラフィー9に導入し、熱伝導度検出
器(TCD)によって分析した。サンプリングされなか
った生成物及び未反応の塩化メチルは冷却トラップ6で
凝縮させた後、捕集容器10で捕集した。また、凝縮さ
れなかった窒素ガス等は、排ガス管11から排気した。
【0039】また、反応を継続するために2時間に一
度、生成液量から算出した反応消費された量の金属珪素
を触媒混合物と共に供給した。この場合、反応中の反応
器内触体のdp50(体積基準累積分布曲線の50%に相
当する粒子径)が60μmで一定となるように反応器の
サンプリング管12からサンプリングした触体のdp50
の測定値に基づき、追加触体のdp50を調整した。この
調整は、dp50が32μmの金属珪素粉とdp50が44μ
mの金属珪素粉とを所望により混合することによって行
った。また、この調整によって、定常反応中の反応器内
触体の粒度分布は以下に示すような割合でほぼ一定に保
たれた。なお、反応中、混合ガス中の塩化メチル濃度は
80%とした。
【0040】反応器内触体の粒度分布: 0〜30μm 24% 30〜90μm 36% 90μm〜 40%
【0041】以下で定義される金属珪素利用率が50%
になったところで、塩化メチルガスの供給を停止するこ
とによって反応を停止させた。
【0042】
【数1】
【0043】反応開始から反応終了までの平均反応速度
は、200g/kg時間で、生成メチルクロロシランに
対するジメチルジクロロシランの平均組成は87%であ
った。また、飛散によって反応器から排出された触体は
追加した触体に対して6%であった。
【0044】〔実施例2〜5、比較例1〜3〕実施例1
と同様の方法で表1,2に示すように仕込み触体の平均
粒子径、反応中の反応器内触体の平均粒子径及び粒度分
布、追加触体の平均粒子径を変えて、反応開始から反応
終了までの平均反応速度、ジメチルジクロロシランの平
均組成、飛散によって反応器から排出された触体量を測
定した。以上の結果を表1,2に示した。
【0045】表1,2の結果より、反応器内触体の粒度
分布の範囲が本発明範囲を逸脱した比較例1〜3は、ジ
メチルジクロロシランの組成及び反応速度のいずれか又
は両方が悪い。特に微粒子が多く含まれる比較例2は、
反応速度が速くなる反面、ジメチルジクロロシランの平
均組成が悪くなるだけでなく、飛散率も極端に多くなる
ことがわかった。これに対して、本発明方法によれば、
迅速かつ均一な反応で、高選択性で高品質のアルキルハ
ロシランを製造できることが確認された。
【0046】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で使用する製造装置の一実施例を示
す概略図である。
【符号の説明】
1 流動層型反応器 2 原料ガス予熱器 3 原料ガス導入管 4 ジャケット 5 原料仕込み口 6 冷却トラップ 7 生成ガスサンプリング管 8 保温オートガスサンプラー 9 ガスクロマトグラフィー 10 補集容器 11 排ガス管 12 触体サンプリング管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 7/16 C07F 7/16 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 中山 宏 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内 (72)発明者 佐藤 行徳 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応器内に金属珪素粉末と銅触媒とを含
    む触体を仕込んだ後、アルキルハライドを含むガスを導
    入して直接合成法により下記一般式(1) RnSiX4-n (1) (但し、式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基、nは
    0〜4の整数、Xはハロゲン原子である。)で示される
    シラン類を製造する方法において、反応進行中の反応器
    内の触体粒子を平均粒子径が150μm以下であり、粒
    径30μm以下の粒子を10重量%以上含み、かつ粒径
    90μm以上の粒子を含むように調整することを特徴と
    するシラン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応進行中の反応器内触体の平均粒子径
    及び粒度分布を測定し、前記触体の平均粒子径及び粒度
    分布が請求項1記載の範囲となるように特定粒径の金属
    珪素粉末又は触体を反応器内に追加供給しながら反応を
    進行させる請求項1記載のシラン類の製造方法。
JP02211296A 1996-01-12 1996-01-12 シラン類の製造方法 Expired - Fee Related JP3159029B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02211296A JP3159029B2 (ja) 1996-01-12 1996-01-12 シラン類の製造方法
EP97300073A EP0784056B1 (en) 1996-01-12 1997-01-08 Preparation of silanes
DE69720301T DE69720301T2 (de) 1996-01-12 1997-01-08 Herstellung von Silanen
US08/781,209 US5783721A (en) 1996-01-12 1997-01-10 Preparation of silanes

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02211296A JP3159029B2 (ja) 1996-01-12 1996-01-12 シラン類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09194489A true JPH09194489A (ja) 1997-07-29
JP3159029B2 JP3159029B2 (ja) 2001-04-23

Family

ID=12073813

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02211296A Expired - Fee Related JP3159029B2 (ja) 1996-01-12 1996-01-12 シラン類の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5783721A (ja)
EP (1) EP0784056B1 (ja)
JP (1) JP3159029B2 (ja)
DE (1) DE69720301T2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010128743A1 (ko) * 2009-05-07 2010-11-11 주식회사 케이씨씨 실란 제조용 수직형 반응기 및 이를 이용한 실란의 연속적 회수방법
JP2015000813A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG アルキルクロロシランの合成における微細な固体の輸送
JP2019519473A (ja) * 2016-04-15 2019-07-11 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG 流動床プロセスにおけるオルガノクロロシランの製造方法

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6212794B1 (en) 1998-08-13 2001-04-10 The University Of Western Ontario Gaseous fluidization aids
US6218562B1 (en) * 2000-04-12 2001-04-17 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Process for preparing organohalosilanes
FR2809719B1 (fr) * 2000-05-30 2002-07-12 Invensil Poudre de silicium pour la preparation des alkyl - ou aryl-halogenosilanes
DE10045367A1 (de) * 2000-09-14 2002-03-28 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von Trichlorsilan
EP1887009B1 (en) * 2000-12-01 2014-01-22 Momentive Performance Materials Inc. Rochow-Mueller direct synthesis using copper catalyst precursors with particle dimensions in the nano-region
US7153991B2 (en) * 2000-12-01 2006-12-26 General Electric Company Rochow-Müller direct synthesis using nanosized copper catalyst precursors
US7339068B2 (en) 2001-01-31 2008-03-04 Momentive Performance Materials Inc. Nanosized copper catalyst precursors for the direct synthesis of trialkoxysilanes
US7858818B2 (en) 2001-01-31 2010-12-28 Momentive Performance Materials Inc. Nanosized copper catalyst precursors for the direct synthesis of trialkoxysilanes
US6717004B2 (en) * 2002-07-30 2004-04-06 General Electric Company Method for making alkylhalosilanes
JP5492878B2 (ja) * 2008-06-04 2014-05-14 ダウ・コーニング・コーポレイション オルガノハロシランおよびハロシランの製造における改良
EP3233732B8 (en) 2014-12-19 2020-06-17 DDP Specialty Electronic Materials US 9, LLC Process for preparing monohydrogentrihalosilanes
JP7374228B2 (ja) * 2019-06-14 2023-11-06 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト 構造最適化シリコン粒子を用いたメチルクロロシランの調製方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2380995A (en) 1941-09-26 1945-08-07 Gen Electric Preparation of organosilicon halides
DE2750556A1 (de) * 1977-11-11 1979-05-17 Bayer Ag Verfahren zur herstellung von katalyt-kupfer
US4450282A (en) * 1981-07-29 1984-05-22 General Electric Company Catalyst for a process for producing silicones
US4554370A (en) * 1984-10-29 1985-11-19 General Electric Company Method for making alkylhalosilanes
US4602101A (en) 1985-11-12 1986-07-22 Dow Corning Corporation Method of manufacturing alkylhalosilanes
DE3823308A1 (de) * 1988-07-09 1990-01-11 Bayer Ag Verfahren zur herstellung von organosilanen
DE3841417A1 (de) * 1988-12-08 1990-06-13 Bayer Ag Verfahren zur herstellung von organosilanen
JPH0720991B2 (ja) 1989-02-08 1995-03-08 株式会社クラレ 新規なペプチドおよびその用途
US5250716A (en) * 1992-05-28 1993-10-05 Mui Jeffrey Y P Method for making a silicon/copper contact mass suitable for direct reaction
AU669255B2 (en) * 1993-03-24 1996-05-30 Ge Bayer Silicones Gmbh & Co. Kg Process for the preparation of organochlorosilanes
US5312948A (en) 1993-10-08 1994-05-17 Dow Corning Corporation Particle size distribution for fluidized-bed process for making alkylhalosilanes

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010128743A1 (ko) * 2009-05-07 2010-11-11 주식회사 케이씨씨 실란 제조용 수직형 반응기 및 이를 이용한 실란의 연속적 회수방법
JP2015000813A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG アルキルクロロシランの合成における微細な固体の輸送
US9238557B2 (en) 2013-06-13 2016-01-19 Wacker Chemie Ag Conveying of fine solids in the synthesis of alkylchlorosilanes
JP2019519473A (ja) * 2016-04-15 2019-07-11 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG 流動床プロセスにおけるオルガノクロロシランの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0784056A1 (en) 1997-07-16
US5783721A (en) 1998-07-21
DE69720301T2 (de) 2004-02-12
EP0784056B1 (en) 2003-04-02
JP3159029B2 (ja) 2001-04-23
DE69720301D1 (de) 2003-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3159029B2 (ja) シラン類の製造方法
JPH0140035B2 (ja)
JP3708648B2 (ja) トリクロロシランの製造方法
JPH0692421B2 (ja) アルキルハロシラン類の製造方法
JPH09194490A (ja) シラン類の製造方法
EP0878232B1 (en) Preparation of contact mass for alkylhalosilane production and process for producing alkylhalosilanes
US7521574B2 (en) Making of contact mass for organohalosilane preparation and preparation of organohalosilanes
US6156380A (en) Method for preparing contact mass for organohalosilane synthesis
JP2003531007A (ja) 触体の製造方法
JP4722323B2 (ja) 直接法によるアルキルハロシランの製造中にジアルキルジハロシランの生成を促進する方法
JP3775467B2 (ja) オルガノハロシランの製造方法
US6395917B1 (en) Preparation of organohalosilanes
JP2000296334A (ja) オルガノハロシラン合成用金属銅触媒及びオルガノハロシランの製造方法
US7420075B2 (en) Preparation of organohalosilanes
JP3818357B2 (ja) オルガノハロシランの製造方法
JPH10279584A (ja) アルキルハロシランの製造方法
JP4174654B2 (ja) 有機ハロシランの製造方法
JP3760975B2 (ja) オルガノハロシラン合成用触体の製造方法
JPH1171384A (ja) アルキルハロシランの製造方法
KR20010065810A (ko) 알킬할로실란의 제조방법
TW201943645A (zh) 製備氯矽烷的方法
JPH08277104A (ja) ハロシランの製造方法
JPH10152493A (ja) アルキルハロシランの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140216

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees