JP2019518082A - キレート化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、磁気共鳴画像法(MRI)の造影剤としての使用に適した式(I)の化合物を提供する。本発明の化合物は、同様の既知化合物と比較して有利な特性を有するマンガン(II)錯体である。【選択図】なし

Description

本発明は、キレート化合物および磁気共鳴画像法(MRI)手順における造影剤としてのその使用に関する。
MRIは、選択した原子の核、特に水素核によって身体の領域を可視化させる医用画像処理技術である。MRI信号は、可視化された核を取り巻く環境と、縦および横の緩和時間、T1およびT2に依存する。したがって、可視化された核がプロトンである場合には、MRI信号強度は、プロトン密度およびプロトンの化学的環境などの要素に依存することになる。造影剤は、画像コントラストを改善するためにMRIで使用されることができる。それらはT1、T2および/またはT2緩和時間を生じ、それにより画像のコントラストに影響を及ぼすことによって作用する。
T1、T2および/またはT2緩和時間は、構造変化によってキレート化した常磁性造影剤用に最適化させることができることが公知である。特に重要なのは、常磁性イオンに結合した水分子の存在および滞留時間ならびに造影剤の回転相関時間である。常磁性イオンに結合した水分子の存在および滞留時間は、常磁性イオンおよびキレート部分の選択によって調節することができる。回転相関時間は、造影剤の大きさを変えることによって調節することができる。
数種類の造影剤が、MRIで使用されることが公知である。血液プールMR造影剤、例えば超常磁性酸化鉄粒子は、長期間脈管構造内に保持される。それらは、例えば肝臓においてコントラストを増強するのに極めて有用であるが、腫瘍の血管新生の結果である、腫瘍の「漏出性」毛細血管壁などの毛細血管透過性異常を検出するためにも極めて有用であることが示された。
常磁性キレートは患者に比較的大用量で投与されるので、MRI用の造影剤として使用される場合には、常磁性キレートの水への溶解度も重要な要素である。水溶性の高い常磁性キレートは少ない注入量ですむので、患者への投与が容易であり、与える不快感が少ない。水溶性常磁性キレート、すなわち、キレート剤と常磁性金属イオンの錯体は周知である−例えば市販のガドリニウムキレートOmniscan(商標)(GEヘルスケア)、Dotarem(商標)(Guerbet)、Gadavist(商標)(バイエル)およびMagnevist(商標)(バイエル)。それらは分子量が低いので、脈管構造に投与されるとそれらは細胞外空間(すなわち血液および間質)に急速に分配される。また、それらは比較的速く身体から除去される。
いくつかの刊行物に、改良された常磁性キレート化合物を開発する目的で実行された研究が記載されている。例えば、米国特許第8540966号は、以下の一般化された構造を教示する:
上式で、Lはリンカーであり、RはHまたはC2〜70アミノポリオール部分である。米国特許第8540966号の実験例は、これらの化合物のいくつかと市販のガドリニウムキレートとを比較して、同様の薬物動態プロファイルであるが緩和度が高いことを示す。
欧州特許第1931673号は、以下の一般化された構造を教示する:
上記構造中の各々のRは、欧州特許第1931673号に配位リガンドとして定義され、各Xは、少なくとも1つのC1〜6ヒドロキシアルキル基を含む。欧州特許第1931673号は、化合物の緩和度特性を強調する。欧州特許第1931673号は、化合物は、Gd3+、Mn2+およびFe3+から選択される常磁性金属イオンと錯体形成されてよいと記しているが、実際には焦点は、Gd3+の安定した錯化に適したキレート構造、例えば以下のガドリニウムを含有する錯体に置かれている:
全ての開示される錯体は七座であり、4つの窒素と3つのカルボン酸基が錯体化した金属イオンに配位している。七座マンガンキレートの有害作用は、国際公開第2011073371号に記載されている。
MRIキレート化合物の重要な特性は、常磁性イオンが可能な限りキレート構造内に保持されることである。生体内でキレートから放出された常磁性イオンは、生物学的経路を妨害し、潜在的に毒性を誘発し得る。常磁性イオンを保持するキレートの能力(本明細書において安定性とも呼ばれる)は、キーランド(cheland)部分の構造設計によって調節することのできる特性でもある。特に注目されるのは、解離半減期として測定される動力学的安定性であり、これは変更された化学環境(すなわち内在性イオン)に対する慣性の程度を示す。上記の刊行物は、それに記載される化合物のトランスメタル化不活性(transmetallation inertness)を考察しない。
市販の薬剤および先行技術の焦点から理解され得るように、ガドリニウムは、MRIキレートに最も広く使用されている常磁性金属イオンであり、これはその好ましい緩和特性に依存する。キレート構造内の常時性イオンの安定性は、遊離ガドリニウムおよび毒性に関連した周知の問題があるので、ガドリニウムキレートに特に重要である。これらの問題のために、ガドリニウムに代わるものを探す動機がある。
マンガン(II)イオンは、高いスピン数および長い電子緩和時間をもつ常磁性種であり、マンガン(II)系の高緩和性造影剤の可能性が文献に報告されている(Toth、E;Advances in Inorganic Chemistry,2009,61(09),63−129)。しかし、これまで開発された特定のマンガン(II)キレートは、対応するガドリニウムキレートと比較してそれほど安定でないことが分かった。例えば、DOTAのマンガンキレート(MnDOTA)は、対応するガドリニウム錯体と比較して数百倍不安定である(GdDOTA(Drahos、B;Inorganic Chemistry,2012(12),1975−1986)。
国際公開第2011073371号に記載される研究は、高いキレート安定性および高い緩和度を好む分子設計を示す。これにより、これらの化合物はMRI造影剤としての使用に非常に適したものになる。国際公開第2011073371号の例となる化合物は、次の構造を有する(本明細書において「先行技術のMnキレート」とも呼ばれる):
それにもかかわらず、実行可能な緩和特性を維持しながら、改善され持続される動力学的安定性を有するさらなるマンガンキレート化合物の余地がなおある。
国際公開第2011/073371号
一態様では、本発明は、式Iの化合物:
またはその塩もしくは溶媒和物を提供し、上式で:
各々のRは、独立に、C1〜20ヒドロキシアルキル、C1〜6アルキル、ハロおよび−C(=O)−NH−C1〜6ヒドロキシアルキルから選択される1または複数の置換基で置換されていてもよいC3〜6アリール、または炭水化物部分を含む群から選択され;
各々のRは、独立に、C1〜20ヒドロキシアルキル、C1〜6アルキルまたは水素を含む群から選択され;
は、C1〜3アルキル、またはmが2〜5の整数である−(CH−C(=O)−NRを含む群から選択され、RおよびRは、RおよびRについてそれぞれに定義される通りであり;
は、ヒドロキシ、C1〜6アルキルおよびC1〜6ヒドロキシアルキルを含む群から選択される0〜3個の置換基を表し;かつ,
各々のnは、0〜4の整数であり;
さらに、式Iの化合物は少なくとも2個のヒドロキシ基を含む。
さらなる態様では、本発明は、
(i)式IIの化合物のカルボキシレート基をペプチド試薬で活性化させるステップ
(II)
;次に、
(ii)前記式IIの活性化された化合物を、置換基−NRのアミン誘導体と結合させて、RおよびRが請求項1に記載の通りである前記式Iの化合物に到達するステップを含む、本発明の式Iの化合物の調製のための方法を提供する。
さらなる態様では、本発明は、式IIIの化合物
(式中、Xはメチルまたは−(CH−COOHである)のアルキル化を含む、本明細書に定義される式IIの化合物の調製のための方法を提供する。
さらなる態様では、本発明は、本発明の式Iの化合物を生体適合性担体と共に哺乳類投与に適した形態で含む医薬組成物を提供する。
さらなる態様では、本発明は、
(i)本発明の式Iの化合物または本発明の医薬組成物の対象への投与;
(ii)前記化合物が分布している前記対象または前記対象の部分からの磁気共鳴(MR)信号の検出;
(iii)前記検出された信号からのMR画像および/またはMRスペクトルの生成
を含む方法を提供する。
本発明の化合物は、MRI造影剤としてのその有用性を示す特性を有することが示された。
実施例13に記載されるように測定される本発明の化合物の溶解度は、MRI用の造影剤としての使用に対するそれらの適合性を示した。
本発明の化合物の効率を評価するためのインビトロでの緩和度測定(実施例14参照)は、これらの化合物が、金属イオンに配位した水分子の縦緩和率と横緩和率の両方(例えば、それぞれ1/Tおよび1/T)の上昇を誘発することを示した。
本発明の化合物の動力学的不活性を試験するための実験を、弱酸性溶液中の競合する金属イオンCu2+およびZn2+の存在下で評価した(実施例15参照)。これらの実験は、本発明の化合物が先行技術と比較して好ましい特徴を有することを示した。
本発明の化合物は、先行技術の化合物と比較して解離の遅い、Mn(II)系キレートの動力学的不活性の改善を示した。
そのため、要約すると、本発明の化合物は、これまでに実証されていないMn(II)キレート化合物の、造影剤効率と生体内での改善された安定性との間の有利なバランスを示す。さらなる生体内安定性は、本発明の化合物が、医用MRI用の臨床造影剤の次の世代においてGd(III)の魅力的な代替物となり得ることを示す。
実施例15の方法で試験されるMn(II)系キレートの解離速度を示す図である。 実施例14に記載される方法によって測定されるMn(II)系キレートについて記録されたH NMRDプロフィールを示す図である。 実施例14に記載される方法によって測定されるMn(II)系キレートについて記録されたH NMRDプロフィールを示す図である。 実施例15に記載される先行技術のMnキレート化合物について実行されたトランスメタル化実験の結果を示す図である。 実施例15に記載される先行技術のMnキレート化合物について実行されたトランスメタル化実験の結果を示す図である。 先行技術の化合物および実施例15に記載される本発明の特定の化合物について得たトランスメタル化の結果の比較を示す図である。 先行技術の化合物および実施例15に記載される本発明の特定の化合物について得たトランスメタル化の結果の比較を示す図である。 本発明の化合物についての縦緩和時間(すなわちT1)の時間依存性曲線を示す図である。 先行技術のMnキレート化合物と比較した、Cu2+と本発明のMnキレート化合物との競合によって引き起こされる変換を示す図である。 先行技術のMnキレート化合物と比較した、Cu2+と本発明のMnキレート化合物との競合によって引き起こされる変換を示す図である。 本発明の化合物と比較した、先行技術のMnキレートによるZn2+とのトランスメタル化反応について得られた結果を示す図である。
特許請求される本発明の主題をより明白かつ簡潔に記載し示すために、本明細書および特許請求の範囲を通して使用される特定の用語に対して、定義および例となる実施形態が以下に記載される。本明細書における特定の用語の例示は、非限定的な例として考慮されるべきである。
用語「含んでいる(comprising)」または「含む(comprises)」は、本出願を通じてその慣習的な意味を有し、薬剤または組成物が列挙された本質的な特徴または構成要素を有さなければならないが、他の特徴または構成要素がさらに存在してもよいことを意味する。用語「含んでいる(comprising)」は、好ましいサブセットとして、他の特徴または構成要素が存在しない、列挙された構成要素を組成物が有することを意味する「実質的に〜からなる(consisting essentially of)」を含む。
アルキル」という用語は、単独でまたは組合せで、一般式C2n+1を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基を意味する。そのような基の例としては、メチル、エチル、およびイソプロピルが挙げられる。
用語「ヒドロキシル」とは、基−OHをさす。
用語「ヒドロキシアルキル」とは、上に定義されるヒドロキシル置換基を含む、上に定義されるアルキル基をさす。
用語「アリール」とは、芳香環、通常は芳香族炭化水素から誘導される官能基または置換基をさし、その例としてはフェニルおよびピリジルが挙げられる。一実施形態では、本発明のアリール基は、O、NおよびSから選択される0〜3個の間のヘテロ原子を含む、芳香族6員環である。
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素から選択される置換基を意味する。
用語「炭水化物部分」とは、多価アルコールのアルデヒドまたはケトン誘導体をさし、それには、単糖類、二糖類およびオリゴ糖残基が含まれる。限定されない例としては、フルクトース、グルコースおよびスクロース残基が挙げられる。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、C1〜12ヒドロキシアルキルである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、C3〜6ヒドロキシアルキルである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、Cヒドロキシアルキルである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、独立に、
(式中、いずれの場合も、アスタリスクは、式Iの化合物の残部との結合点を示す)
を含む群から選択される。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、独立に、
(式中、いずれの場合も、アスタリスクは、式Iの化合物の残部との結合点を示す)
を含む群から選択される。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、ハロおよび−C(=O)−NH−C1〜6ヒドロキシアルキルから選択される1または複数の置換基で置換されたC3〜6アリールである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、前記C3〜6アリールはフェニルである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、前記ハロはヨードである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、−C(=O)−NH−C1〜6ヒドロキシアルキルは、−C(=O)−NH−CH−C(OH)−CH−C(OH)である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、
(式中、アスタリスクは、式Iの化合物の残部との結合点を示す)
である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、
(式中、アスタリスクは、式Iの化合物の残部との結合点を示す)
である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、同じである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、C1〜3アルキルである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、メチルである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、水素である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、C1〜20ヒドロキシアルキルである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、C1〜6ヒドロキシアルキルである。各々のRがC1〜6ヒドロキシアルキルである場合、一実施形態では、各々のRもC1〜6ヒドロキシアルキルであり、別の実施形態では、RとRは同じである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のRは、同じである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のnは、1〜3の整数である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、nは1である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、nは2である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、各々のnは3である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、RはC1〜3アルキルである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、Rはメチルである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、Rは、本明細書に定義される−(CH−C(=O)−NRである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、Rは、本明細書においてRについて定義される通りである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、Rは、本明細書においてRについて定義される通りである。
式Iの前記化合物の一実施形態では、mは3である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、nは2である。
式Iの前記化合物の一実施形態では、Rは0個の置換基を表す。
式Iの前記化合物の一実施形態では、Rは1または2個のヒドロキシ基を表す。
式Iの前記化合物の一実施形態では、Rは、ピリジル環のメタ位の2個のヒドロキシ基を表す。
一実施形態では、式Iの前記化合物は、少なくとも4個のヒドロキシ基を含む。
一実施形態では、式Iの前記化合物は、4〜15個のヒドロキシ基を含む。
一実施形態では、式Iの前記化合物は、5〜10個のヒドロキシ基を含む。
本発明の化合物の一実施形態では、前記Mnは、52Mnおよび54Mnを含む群から選択されるMnの濃縮同位体である。一実施形態では、前記Mn同位体は54Mnである。
式Iの化合物の限定されない例は、以下の化合物である:
Mnキレート1ラセミ体
Mnキレート2ラセミ体
Mnキレート3ラセミ体
Mnキレート4ラセミ体
Mnキレート5ラセミ体
Mnキレート6ラセミ体
Mnキレート7ラセミ体
Mnキレート8ラセミ体
Mnキレート9ラセミ体
Mnキレート10ラセミ体
Mnキレート11ラセミ体
Mnキレート5aラセミ体
Mnキレート7aラセミ体
Mnキレート10aラセミ体
式Iの化合物において、カルボキシレートアームと結合した炭素は立体中心である。本発明の式Iの化合物は、ラセミ混合物として、またはエナンチオマー濃縮された混合物として提供されてよく、あるいはラセミ混合物は周知の技法を用いて分離されてもよく、個々のエナンチオマーは単独で使用されてもよい。一実施形態では、式Iの化合物は、ラセミ混合物であるかまたはジアステレオマー的に純粋である。一実施形態では、式Iの化合物はジアステレオマー的に純粋である。
式Iのジアステレオマー的に純粋な化合物の限定されない例は、以下の化合物である:
Mnキレート3
Mnキレート4
Mnキレート5
Mnキレート7
Mnキレート9
Mnキレート10
Mnキレート11
Mnキレート5a
Mnキレート7a
Mnキレート10a
本発明の化合物を得るための親水性誘導体化は、脂肪族リンカーとのアミド結合によって達成される。非配位結合基であるアミドは、マンガンイオンから離れすぎている、したがって配位しないであろう。式IのRの非配位リンカーの正確な長さは非常に重要であり、短すぎる場合(すなわち、式Iにおいてm=1である場合)、アミド基がマンガンイオンに配位する危険性があり、したがって水分子の接近が妨げられ、錯体の全体の緩和度が劇的に低下する危険がある。カルボキシメチルアーム(配位基)に結合した非配位リンカーの長さは、同じ「アーム」が2つの配位基を促進する(facilitate)ことができない(配位角が過度にひずむ)ので、短くてよい(すなわち、式Iにおいてn=0)。
式Iの化合物は、市販の出発物質から、当業者に公知のいくつかの合成経路によって合成されることができる。本発明の化合物を作製する場合にキレートに組み込むためのマンガンの適した供給源としては、炭酸塩(MnCO)、酸化物(MnO)、酢酸塩(Mn(OAc))、塩化物(MnCl)、水酸化物(Mn(OH))、シュウ酸塩(MnC2O)、蟻酸塩(Mn(HCO)および硝酸塩(Mn(NO)の塩が挙げられる。以下の一般化された手順を使用し、かつ/または容易に適合させて、式Iの化合物を得ることができる。
手短に言えば、
A:アミノエタノールのトシル化によりアジリジンが得られる(Carrillo,Arkivoc,2007)。
B:アミノブタン酸(Sigma Aldrichカタログ56−12−2)のアジリジン化。一実施形態では、メチルアミンのアジリジン化は、純粋なアセトニトリル中で進行する。一実施形態では、このアミノ酸には、アミンを活性するために多少の塩基が使用されている。場合により、酸官能基はエステルとして保護され得る。
C:2,6−ビス(クロロメチル)−ピリジン(Sigma Aldrichカタログ3099−28−3)による環化。一実施形態では、このステップは、アセトニトリル中で塩基として炭酸カリウムと実行される。
D:一実施形態では濃硫酸を使用する脱トシル化。一実施形態では、このステップは、定量的に進行する。
E:文献に記載される方法に基づく臭素化(Henig,J.,Toth,E.,Engelmann,J.,Gottschalk,S.,&Mayer,H.a.(2010).Inorganic Chemistry,49(13),6124−38)。
F:ポリアミンのアルキル化。一実施形態では、このステップは水溶液中で実行される。もう一つの実施形態では、二級ハライドが緩慢に反応する場合(一級アルキルハライドは順調に進行する)、ビス−エステル(E)を合成し、有機溶媒に切り替えて反応速度を改善することが可能である。
G:MnClを使用する錯化。塩基を使用して過剰なMnを沈殿させる。
H:ペプチド試薬によるカルボン酸塩の活性化。一実施形態では、これらの試薬は、EDCIおよび/またはHOBTである(欧州特許第2457914B1号に記載される通り)。適したアミン(例えば、メグルミン)による結合。
式Iの化合物がRにトリヨージアテド(triiodiated)フェニルなどの置換アリールを含む場合、以下の反応スキームを使用するかまたは適合させて、この化合物を得ることができる:
本発明の化合物の限定されない選択は、下の実施例1〜10に記載されるように合成し、先行技術の化合物は、実施例11に記載されるように合成した。これらの化合物を、実施例12〜15に記載されるようにインビトロおよび/またはインビボで特徴づけた。
キレートの安定性のインビトロでの特徴づけに適した方法は、文献に見出すことができる(Idee,J.−M.Journal of Magnetic Resonance Imaging:JMRI,2009,30(6),1249−58およびBaranyai,Z.Chemistry−A European Journal,2015,21(12),4789−4799)。その他の適した方法としては、生理学的媒体(すなわち、ヒト血清または血漿)のトランスメタル化不活性をモニターするインビトロ研究が挙げられる。トランスメタル化不活性を評価する別の適した方法は、キレート化金属の注入後にインビボで金属イオンの保持を測定することであろう。無傷のキレートは、通常、非常に速いクリアランス動態をたどることが公知である。
本発明の一態様では、式Iの化合物は医薬組成物として提供される。
医薬組成物」は、本発明の化合物を生体適合性担体と共に哺乳類投与に適した形態で含む組成物である。「生体適合性担体」は、得られる組成物が生理学的に忍容性のあるように、すなわち、毒性または過度の不快感なく哺乳動物の身体に投与され得るように、式Iの化合物を懸濁または溶解する流体、特に液体である(これは用語「哺乳動物投与に適した」の定義であると理解され得る)。
本発明の医薬組成物は、ヒトおよび非ヒト動物身体の磁気共鳴画像法(MRI)において磁気共鳴(MR)造影剤として用いるのに適している。
一実施形態では、本発明の医薬組成物は、1または複数の薬剤的に許容される賦形剤を含んでよい。これらは好適には最終組成物の製造、保存または使用を妨害しない。
適した薬剤的に許容される賦形剤の限定されない例としては、緩衝剤、安定剤、酸化防止剤、浸透圧調節剤、pH調整剤、過剰なキーランド、および生理学的に忍容性のあるイオンの弱い錯体が挙げられる。これらおよびその他の適した賦形剤は、当業者に周知であり、例えば、その内容が参照により本明細書に援用される国際公開第1990003804号、欧州特許出願公開第0463644号、欧州特許出願公開第0258616号および米国特許第5876695号にさらに記載されている。本発明の医薬組成物は、一実施形態では、非経口投与、例えば注射に適した形態である。したがって、本発明による医薬組成物は、生理学的に許容される賦形剤を使用して投与するために、当業者の技術範囲内の方法で製剤化することができる。例えば、医薬として許容される賦形剤を場合により添加した式Iの化合物を、水性媒体中に懸濁または溶解し、得られる溶液または懸濁液を次に滅菌してもよい。
適した緩衝剤の限定されない例は、トロメタミン塩酸塩である。
用語「過剰なキーランド」は、欧州特許第2988756号に記載されるように、遊離常磁性イオン(マンガン)を除去することができるが、本発明の錯体内に保持される常磁性イオン(マンガン)は除去しない化合物と定義される。少量であれば人間の健康に必要であるが、遊離マンガンイオンへの過剰曝露は、パーキンソン病に似た症状をもつ「マンガン中毒」として公知の神経変性障害となることがある。しかし、Mnならびにその他の金属の造影剤としての基本的な問題は、そのキレート化安定性にある。キレート化安定性は、インビボでの遊離金属イオンの放出可能性を反映する重要な特性である。常磁性キレート製剤中の過剰なキーランドの量と動物モデルに沈着した常磁性金属の量との間には相関関係があることが公知である(Sieber 2008 J Mag Res Imaging;27(5):955−62)。したがって、別の実施形態では、注射後の製剤からのMnの放出を減らすかまたは防ぐためのMnスカベンジャーとして作用することのできる過剰なキーランドの量が選択される。最適量の遊離キーランドは、適切な物理化学的特性(すなわち、粘度、溶解度および重量オスモル濃度)を有する医薬組成物をもたらし、遊離キーランドが多すぎる場合の亜鉛枯渇などの毒性作用を回避する。米国特許第5876695号は、特に過剰の線状キレート、特に遊離DTPAを記載し、これが本発明の医薬組成物での使用に適した過剰なキーランドの限定されない例である。この製剤戦略は、Magnevist(商標)、Vasovist(商標)またはPrimovist(商標)などの製品に使用されている。国際公開第2009103744号は、正確な量の遊離キレートを添加して、極小過剰の前記キレートおよびゼロ濃度の遊離ランタニドを有することに基づく、同様の製剤戦略を記載する。
生理学的に忍容性のあるイオンは、一実施形態では、塩化カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、グルコン酸カルシウムまたは乳酸カルシウムなどのカルシウムまたはナトリウム塩を含む生理学的に忍容性のあるイオンから選択されてよい。
非経口的に投与可能な形態は、滅菌され、生理学的に許容されない薬剤を含んではならず、投与時の刺激または他の有害な影響を最小限に抑えるために浸透圧が低くなければならず、したがって、この医薬組成物は等張性またはわずかに高張性でなければならない。適切なビヒクルの限定されない例としては、非経口投与溶液の投与に習慣的に使用される水性ビヒクル、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロースおよび塩化ナトリウム注射液、乳酸加リンゲル液、ならびにRemington’s Pharmaceutical Sciences、22nd Edition(2006 Lippincott Williams&Wilkins)および国民医薬品集(https://books.google.com/books?id=O3qixPEMwssC&q=THE+NATIONAL+FORMULARY&dq=THE+NATIONAL+FORMULARY&hl=en&sa=X&ved=0CC8Q6AEwAGoVChMImfPHrdTqyAIVJfNyCh1RJw_E)に記載の他の溶液などが挙げられる。
非経口的に、すなわち注射によって投与される本発明の医薬組成物に関して、その調製は、有機溶媒の除去、生体適合性緩衝液ならびに賦形剤または緩衝液などの任意のさらなる成分の添加をはじめとするステップをさらに含む。非経口投与のためには、医薬組成物が無菌であり、非発熱性であることを確実にするための工程も必要とされる。
もう一つの実施形態では、本発明は、MR画像および/またはMRスペクトルの生成において本明細書に定義される式Iの化合物の投与を含む方法を提供する。
本発明の状況において適切と想定される投与方法および対象は、医薬組成物と関連して本明細書上文に記載されている。式Iの化合物の投与は、好ましくは非経口的に実施され、最も好ましくは静脈内に実施される。静脈内経路は、化合物を対象の身体全体に送達するための最も効果的な方法を表す。さらに、静脈内投与は、実質的な物理的介入または実質的な健康リスクを表さない。本発明の式Iの化合物は、好ましくは、上に定義される本発明の医薬組成物として投与される。本発明の方法はまた、本発明の化合物が前投与されている対象で実施されるステップ(ii)〜(iii)を含むと理解され得る。一実施形態では、医薬組成物は、MR画像法(MRI)の方法においてコントラストを増強するために適した量で投与される。MRI方法のさらなる詳細について、読者は、例えば、「Magnetic Resonance Imaging:Physical and Biological Principles」(4th Edition 2015 Elsevier,Stewart Carlyle Bushong&Geoffrey Clarke,Eds.)の27章「Contrast Agents and Magnetic Resonance Imaging」、または「Contrast Agents I:Magnetic Resonance Imaging」(2002 Springer−Verlang,Werner Krause,Ed.)に教示される当技術分野で一般的な一般知識を参照する。
本発明の方法は、生物学的マーカーまたはプロセスを健康な対象において研究するために使用されてもよいし、あるいは生物学的マーカーの異常発現に関連する症状を有することが分かっているか疑われる対象において使用されてもよい。この方法が、症状を有することが分かっているか疑われる対象を画像化するために使用される場合、それは前記状態の診断方法において有用性を有する。
本発明の方法の「検出」ステップは、式Iの化合物によって放出された信号を、前記信号に敏感な検出器によって検出することを伴う。この検出ステップは、信号データの獲得としても理解され得る。
本発明の方法の「生成」ステップは、コンピュータによって実行され、コンピュータは獲得した信号データに再構成アルゴリズムを当てはめてデータセットを生じる。次に、このデータセットを操作して、1または複数の画像ならびに/あるいは、信号の位置および/または量を示す1または複数のスペクトルを生成する。
本発明の「対象」は、あらゆるヒトまたは動物対象であり得る。一実施形態では、本発明の対象は哺乳動物である。一実施形態において、前記対象はインビボで無傷の哺乳動物体である。もう一つの実施形態では、本発明の対象はヒトである。
この記載された説明には、最良の形態をはじめとする本発明を開示するために、そして当業者が、装置またはシステムを作製および使用すること、ならびに組み込まれた方法を実施することをはじめとする本発明を実践することを可能にするために、例が使用される。本発明の特許適格性を有する範囲は、特許請求の範囲に規定され、それには当業者の念頭に浮かぶその他の例が含まれてよい。そのようなその他の例は、それらが特許請求の範囲の文字通りの意味と異ならない構造要素を有する場合、または、それらが特許請求の範囲の文字通りの意味との実質的な差異のない等価な構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあることが意図される。本文に述べられた全ての特許および特許出願は、それらが個別に組み込まれたかのように、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
実施例の簡単な説明
実施例1は、Mnキレート3の合成を説明する。
実施例2は、Mnキレート4の合成を説明する。
実施例3は、Mnキレート5の合成を説明する。
実施例4は、Mnキレート7の合成を説明する。
実施例5は、Mnキレート9の合成を説明する。
実施例6は、Mnキレート10の合成を説明する。
実施例7は、Mnキレート11の合成を説明する。
実施例8は、Mnキレート5aの合成を説明する。
実施例9は、Mnキレート7aの合成を説明する。
実施例10は、Mnキレート10aの合成を説明する。
実施例11は、先行技術のMnキレートの合成を説明する。
実施例12は、ラットにおけるインビボ54Mn体内分布研究を説明する。
実施例13は、本発明の化合物の水溶解度の特徴づけを説明する。
実施例14は、本発明の化合物のインビトロでのプロトン緩和度および核磁気緩和分散(NMRD)プロフィールを説明する。
実施例15は、本発明の化合物の解離速度を求めるために実行される実験を説明する。
実施例で使用される略語のリスト
AcN アセトニトリル
DMSO ジメチルスルホキシド
EDCI 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
h 時間
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
MeOH メタノール
NMR 核磁気共鳴
NMRD 核磁気緩和分散
実施例
実施例1:キレート3の合成
実施例1(i):4−(ベンジルオキシ)−4−オキソブタン−1−アミニウム4−メチルベンゼンスルホナートの合成
2Lの三口フラスコに、機械的撹拌機、ディーンスタークトラップ、還流冷却器、および窒素導入口を取り付けた。このフラスコに、4−アミノブタン酸(41.522g、0.403mol)、p−トルエンスルホン酸(91.912g、0.048mol)、およびベンジルアルコール(201mL)を装入した。得られる曇った溶液を14時間還流加熱した。還流期間の終わりに、n−ヘパート(hepate)(175mL)を熱い反応溶液に添加した。反応物を周囲温度まで放冷した。得られる白色の結晶を真空濾過によって単離し、6:1酢酸エチル/n−ヘパートから再結晶させて、124.2g(収率84%)の目的生成物を白色固体として得た。H NMR(400MHz、CDCl、δ)7.71(5H,d)、7.31(5H,m)、7.13(2H,d)、5.02(2H,s)、2.87(2H,m)、2.32(5H,m)、1.85(2H,m)。
実施例1(ii):4−(ビス(2−(4−メチルフェニルスルホンアミド)エチル)アミノ)ブタン酸ベンジルの合成
4枚羽根アンカー型撹拌パドル、還流冷却器、および窒素入口を装備した2Lのジャケット付き反応器に、N−トシルアジリジン(107.7g、0.546mol)および無水アセトニトリル(870mL)を装入した。4−(ベンジルオキシ)−4−オキソブタン−1−アミニウム4−メチルベンゼンスルホナート(100g、0.274mol)および無水アセトニトリル(500mL)を次に添加して、灰白色の懸濁液を得た。ジイソプロピルアミン(47.6mL、0.274mol)を添加し、反応物を40℃で16時間撹拌した。次に反応物を22.5℃に冷却し、さらに49時間撹拌した。曇った白色の懸濁液を真空濾過し、透明な黄色の濾液を濃縮乾固した。粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc中50%ヘキサン〜EtOAc中10%ヘキサン;両方の溶出剤は1%トリエチルアミンを含んでいた)により精製して、89.7g(54%)の目的生成物を無色の油状物質として得た。H NMR(400MHz、CDCl、δ)7.74(4H,d)、7.35(9H,m)、5.13(2H,m)5.10(2H,s)、2,85(4H,m)、2.41(10H,m)、2.23(4H,m)、1.60(2H,m)。
実施例1(iii):保護された環状3アームキレートの合成
機械的撹拌機、還流冷却器、および窒素入口を装備した3Lの三口丸底フラスコに、直径86mmのガラス球、4−(ビス(2−(4−メチルフェニルスルホンアミド)エチル)アミノ)ブタン酸ベンジル(143.9g、0.245mol)および2,6−ビス(クロロメチル)ピリジン(43.1g、0.245mmol)を装入した。無水アセトニトリル(1.632L)を添加し、続いて無水炭酸カリウム(135.5g、0.980mol)を添加して、得られる溶液を80℃で47時間加熱した。次に、得られた懸濁液を周囲温度に冷却し、さらに65時間撹拌した。無水炭酸カリウム(67.0g、0.485g)を添加し、反応物を周囲温度で27時間撹拌した。不溶性炭酸カリウムを真空濾過によって除去し、透明な橙色の濾液を濃縮乾固した。粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(100%CHCl〜CHCl中10%MeOH;両方の溶出剤は1%トリエチルアミンを含んでいた)により精製して、70.9g(42%)の目的生成物を白色の泡沫として得た。H NMR(400MHz、CDCl、δ)7.72(5H,m)、7.34(9H,m)、7.26(2H,d)、5.09(2H,s)、4.31(4H,s)、3.07(4H,m)、2.43(6H,s)、2.28(8H,m)、1.61(2H,m)。
実施例1(iv):脱保護された3アーム環状キレートの合成
機械撹拌機、還流冷却器、および栓を装備した3Lの三口丸底フラスコに、保護された環状3アームキレート(70.5g、92.3mmol)および濃HSO(282mL)を装入し、100℃で19時間加熱した。得られる黒色の溶液を周囲温度に冷却し、pHを水中50重量%のNaOHで7に調整した。MeOH(1L)を添加し、固体を真空濾過によって除去した。濾液を濃縮乾固すると黒色の残基が残り、これをMeOH(500mL)と共に60℃で1時間粉砕した。不溶性材料を真空濾過によって除去し、濾液を濃縮乾固した。得られる淡褐色の半固体をMeOH(1L)に溶解し、pHを濃HSOで約1に調整し、周囲温度で18時間撹拌した。次に、溶液を25時間撹拌しながら60℃に加熱した。不溶性材料を真空濾過によって除去し、濾液のpHを炭酸カリウムで7に調整した。溶解しなかった炭酸カリウムを真空濾過によって除去し、濾液を濃縮乾固した。得られる灰白色の固体を無水アセトニトリル(1L)と共に粉砕し、不溶性材料を真空濾過によって除去した。濾液を濃縮乾固して、25.3g(89.6%)の目的生成物(ESI:m/z=306(M+H))を白色固体として得た。
実施例1(v):保護されたMn3アームC5キレートの合成
磁気撹拌子および還流冷却器を装備した100mLの丸底フラスコに、脱保護された3アーム環状キレート(2.776g、9.06mmol)および無水アセトニトリル(60.4mL)を装入した。次に、トリエチルアミン(3.16mL、22.7mmol)とそれに続いてジメチル2−ブロモペンタンジオエート(4.982g、20.8mmol)を添加し、得られる溶液を65℃で20時間加熱した。ジメチル2−ブロモペンタンジオエートの第2のアリコート(1.36g、5.7mmol)を添加し、さらに23時間加熱を継続した。溶媒を真空で除去し、粗材料をC18シリカゲル(水中30%アセトニトリル)で精製して、2.883g(51%)の目的生成物(ESI:m/z=623(M+H))を黄色の油状物質として得た。
実施例1(vi):脱保護されたMn3アームC5キレートの合成
磁気撹拌子を装備した500mLの丸底フラスコに、水(225mL)に溶解された、保護されたMn3アームC5キレート(14.010g、22.5mmol)を装入し、12.5M NaOH(18.0mL)を添加した。得られる溶液を周囲温度で18時間撹拌した。次に、pHを濃HClで6に調整し、溶媒を真空で除去した。粗残渣をC18シリカゲル(100%水〜水中15%AcN)で精製して、12.43g(100%)の目的生成物(ESI:m/z=553(M+H))を黄色の油状物質として得た。
実施例1(vii):Mn3アームC5キレートの合成
磁気撹拌子を装備した1Lの三口丸底フラスコに、脱保護されたMn3アームC5キレート(12.43g、22.5mmol)、塩化マンガン四水和物(8.90g、45.1mmol)および水(405mL)を装入した。得られる溶液を周囲温度で12.5時間撹拌した。次に、pHを6に調整し、反応物を75℃で7時間加熱した。溶液を周囲温度に冷却し、pHを飽和炭酸ナトリウム水溶液で8に調整した。得られる白色の沈殿を真空濾過によって除去し、濾液を真空で濃縮乾固した。粗残渣を、C18シリカゲル(100%水)で精製して、13.33g(98%)の目的生成物(ESI:m/z=606(M+H))を黄色の固体として得た。
実施例1(viii):Mnキレート3の合成
磁気撹拌棒を装備した100mLの三口フラスコに、Mn3アームC5キレート(1.54g、2.5mmol)および溶解水(26.8mL)を装入した。N−メチル−D−グルカミン(1.54g、7.9mmol)を添加し、続いてEDCI−HCl(1.64g、8.6mmol)を添加し、1.0M HClでpHを6.4に調整した。HOBt水和物(0.140g、1.0mmol)を添加し、周囲温度で18時間撹拌しながらpHを6に維持した。N−メチル−D−グルカミン(0.77g、3.9mmol)およびEDCI−HCl(0.82g、4.3mmol)を添加し、周囲温度で8時間撹拌しながらpHを6に維持した。EDCI−HCl(0.42g、2.2mmol)を添加し、周囲温度で17時間撹拌した。次に、全ての溶媒を真空で除去すると褐色の油状物質が残り、これを、C18シリカゲル(100%水〜水中30%AcN)で精製して、1.6g(56%)の目的生成物(ESI:m/z=1138(M+H))を得た。
実施例2:Mnキレート4の合成
実施例2(i):N,N’−((メチルアザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(4−メチルベンゼンスルホンアミド)の合成
磁気撹拌子を装備した1Lの丸底フラスコに、N−トシルアジリジン(49g、248mmol)およびAcN(450mL)を装入した。41%メチルアミン水溶液(12mL、121mmol)を添加し、周囲温度で36時間撹拌した。N−トシルアジリジンの第2のアリコート(1.7g、8.62mmol)を添加し、周囲温度でさらに48時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、粗残渣をEtOHから再結晶させて、45g(87%)の目的生成物を白色固体として得た。H NMR(400MHz、DMSO−D、δ)7.68(4H,m)、7.36(6H,m)、2.75(4H、t)、2.38(6H,s)、2.22(4H、t)、1.93(3H,s)。
実施例2(ii):保護された環状2アームキレートの合成
還流冷却器および機械撹拌機を装備した12Lの三口丸底フラスコに、N,N’−((メチルアザンジイル)ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(4−メチルベンゼンスルホンアミド(93g、218.5mmol)およびAcN(8.3L)を装入した。2,6−ビス(クロロメチル)ピリジン(38.5g、218.5mmol)を添加し、得られる溶液を80℃で16時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、結晶化が始まるまで溶媒を真空で除去した。得られる結晶を真空濾過によって回収して、86.9g(75%)の目的生成物を白色固体として得た(ESI:m/z=530(M+H))。
実施例2(iii):脱保護された2アーム環状キレートの合成
機械撹拌機を装備した1Lの三口丸底フラスコに、保護された環状2アームキレート(150g、284mmol)および濃硫酸(250mL、4.69mol)を装入し、100℃で15時間加熱した。溶液を氷の上に注ぎ、水中50重量%のNaOHを添加してpHを7.4に調整すると、白色の固体が形成された。AcN(200mL)を添加し、白色の固体を真空濾過によって除去した。濾液を濃縮乾固して、褐色の泡沫を得た。泡沫を水(200mL)に溶解し、水酸化物形態のアンバーライトA26樹脂で精製して、61g(98%)の目的生成物を褐色の固体として得た。H NMR(400MHz、CDCN、δ)7.56(1H,m)、7.03(2H,m)、3.76(4H,s)、2.47(4H,m)、2.19(3H,s)、1.95(4H,s)。
実施例2(iv):保護されたMn2アームC5キレートの合成
磁気撹拌子を装備した500mLの丸底フラスコに、脱保護された2アーム環状キレート(20.0g、90.8mmol;実施例2(iii)に従って入手)およびAcN(160mL)を装入した。ジイソプロピルエチルアミン(38.7mL、217mmol)およびジメチル2−ブロモペンタンジオエート(47.7g、199.7mmol)を添加し、得られる溶液を65℃で20時間撹拌した。ジイソプロピルエチルアミン(9.75mL、54.6mmol)およびジメチル2−ブロモペンタンジオエート(11.8g、49.4mmol)を添加し、得られる溶液を65℃でさらに19時間撹拌した。溶媒を真空で除去すると赤色の油状物質が残った。次にこの油状物質を水(300mL)に溶解し、EtOAc(300mL)で洗浄した。次にEtOAc層を水(2×50mL)で抽出し、最初の水層と合し、この水を真空で除去すると赤色の油状物質が残り、これをさらなる精製を行わずに使用した。
実施例2(v):Mn2アームC5キレートの合成
磁気撹拌子を装備した1Lの丸底フラスコに、保護されたMn2アームC5キレート(48.7g、90.8mmol)および水(450mL)を装入した。水酸化ナトリウム(29.1g、726mmol)を添加し、周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(250mL)で洗浄し、層を分離した。水層を再びEtOAc(2×100mL)で洗浄し、水層を回収した。塩化マンガン四水和物(19.6g、99mmol)を水溶液に添加した。PHを6M NaOHで7.1に調整し、周囲温度で17時間撹拌した後、90℃で2.5時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、pHを50重量%のNaOH水溶液で10.1に調整し、細かい褐色の沈殿が生じた。沈殿を3000rcfで20分間の遠心分離によって除去し、上清を回収し、真空で蒸発乾固させた。残渣をMeOH(127mL)と共に40℃で1.5時間粉砕した。不溶性の白色固体を3000rcfで30分間の遠心分離によって除去した。上清を真空で濃縮乾固して灰白色の固体を得、これをC18シリカゲル(水中3%AcN)で精製して、36.8g(75%)の目的生成物を灰白色の固体として得た(ESI:m/z=534(M+H))。
実施例2(vi):Mnキレート4の合成
磁気撹拌子を装備した250mLの三口丸底フラスコに、Mn2アームC5キレート(4.40g、7.27mmol)および水(76.5mL)を装入した。N−メチル−D−グルカミン(2.98g、15.3mmol)を添加し、続いてEDCI−HCl(3.30g、17.2mmol)およびHOBt水和物(0.20g、1.47mmol)を添加した。周囲温度で7時間撹拌しながら必要に応じて1.0M HClまたは1.0M NaOHを添加して、pHを6に維持した。EDCI−HCl(1.62g、8.45mmol)を添加し、周囲温度で20時間撹拌しながらpHを6に維持した。N−メチル−D−グルカミン(0.75g、3.84mmol)およびEDCI−HCl(0.83g、4.32mmol)を添加し、周囲温度で3日間撹拌しながらpHを6に維持した。反応溶液を真空で濃縮乾固し、粗生成物を、C18シリカゲル(100%水〜水中20%AcN)で精製して、3.66g(57%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=888(M+H))。
実施例3:Mnキレート5の合成
磁気撹拌子を装備した50mLの二口フラスコに、D−グルカミン(0.713g、3.94mmol)および水(19.7mL)を装入した。得られる溶液のpHを1.0M HClで7.4に調整し、Mn2アームC5キレート(1.00g、1.87mmol;実施例2(v)に従って入手)を添加し、続いてEDCI−HCl(0.848g、4.42mmol)およびHOBt水和物(0.121g、0.787mmol)を添加した。周囲温度で8時間撹拌しながら必要に応じて1.0M HClまたは1.0M NaOHを添加して、pHを6に維持した。D−グルカミン(0.359g、1.98mmol)およびEDCI−HCl(0.433g、2.26mmol))を添加し、周囲温度で16時間撹拌しながらpHを6に維持した。反応溶液を真空で濃縮乾固し、粗生成物を、C18シリカゲル(100%水〜水中20%AcN)で精製して、0.782g(48%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=860(M+H))。
実施例4:Mnキレート7の合成
磁気撹拌子を装備した50mLの二口フラスコに、5−アミノ−N,N’−ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)イソフタルアミド塩酸塩(1.432g、3.94mmol)および水(19.7mL)を装入した。得られる溶液のpHを6に調整し、Mn2アームC5キレート(1.005g、1.88mmol;実施例2(v)に従って入手)を添加し、続いてEDCI−HCl(0.858g、4.48mmol)およびHOBt水和物(0.108g、0.799mmol)を添加した。周囲温度で4.5時間撹拌しながら必要に応じて1.0M HClまたは1.0M NaOHを添加して、pHを6に維持した。EDCI−HCl(0.868g、4.53mmol)を添加し、周囲温度で16時間撹拌しながらpHを6に維持した。EDCI−HCl(0.853g、4.44mmol)を添加して、pHを周囲温度で7時間撹拌しながら6に維持した。反応溶液を真空で濃縮乾固し、粗生成物を、C18シリカゲル(100%水〜水中25%AcN)で精製して、0.600g(28%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=1152(M))。
実施例5:Mnキレート9の合成
磁気撹拌子を装備した25mLの二口フラスコに、ジエタノールアミン(0.207g、1.97mmol)および水(9.86mL)を装入した。得られる溶液のpHを1.0M HClで7に調整し、Mn2アームC5キレート(0.500g、0.956mmol;実施例2(v)に従って入手)を添加し、続いてEDCI−HCl(0.445g、2.32mmol)およびHOBt水和物(0.045g、0.333mmol)を添加した。周囲温度で20時間撹拌しながら必要に応じて1.0M HClまたは1.0M NaOHを添加して、pHを6に維持した。ジエタノールアミン(0.207g、1.97mmol)およびEDCI−HCl(0.432g、2.25mmol)を添加し、周囲温度で8時間撹拌しながらpHを6に維持した。ジエタノールアミン(0.207g、1.97mmol)およびEDCI−HCl(0.448g、2.34mmol)を添加し、周囲温度で15.5時間撹拌しながらpHを6に維持した。反応溶液を真空で濃縮乾固し、粗生成物をC18シリカゲル(100%水〜水中30%AcN)で精製して、0.110g(16%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=708(M+H))。
実施例6:Mnキレート10の合成
磁気撹拌子を装備した25mLの二口フラスコに、3−アミノプロパン−1,2−ジオール(0.190g、2.03mmol)および水(10.4mL)を装入した。得られる溶液のpHを1.0M HClで7に調整し、Mn2アームC5キレート(0.603g、0.996mmol;実施例2(v)に従って入手)を添加し、続いてEDCI−HCl(0.473g、2.47mmol)およびHOBt水和物(0.063g、0.466mmol)を添加した。周囲温度で7.5時間撹拌しながら必要に応じて1.0M HClまたは1.0M NaOHを添加して、pHを6に維持した。3−アミノプロパン−1,2−ジオール(0.095g、1.04mmol)およびEDCI−HCl(0.453g、2.36mmol)を添加し、周囲温度で15.5時間撹拌しながらpHを6に維持した。反応溶液を真空で濃縮乾固し、粗生成物をC18シリカゲル(100%水〜水中20%AcN)で精製して、0.280g(41%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=680(M+H))。
実施例7:Mnキレート11の合成
磁気撹拌子を装備した100mLの三口丸底フラスコに、トリス塩基(0.632g、5.22mmol)および水(26.0mL)を装入した。得られる溶液のpHを1.0M HClで7に調整し、Mn2アームC5キレート(1.500g、2.49mmol;実施例2(v)に従って入手)を添加し、続いてEDCI−HCl(1.141g、5.95mmol)およびHOBt水和物(0.160g、1.04mmol)を添加した。周囲温度で7.5時間撹拌しながら必要に応じて1.0M HClまたは1.0M NaOHを添加して、pHを6に維持した。トリス(0.636g、5.25mmol)およびEDCI−HCl(1.177g、6.14mmol)を添加し、周囲温度で17時間撹拌しながらpHを6に維持した。トリス(0.624g、5.15mmol)およびEDCI−HCl(1.133g、5.91mmol)を添加し、周囲温度で23時間撹拌しながらpHを6に維持した。反応溶液を真空で濃縮乾固し、粗生成物を、C18シリカゲル(100%水〜水中20%AcN)で精製して、0.247g(13%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=740(M+H))。
実施例8:Mnキレート5aの合成
実施例8(i):保護されたMn2アームC4キレートの合成
機械撹拌機を装備した250mLの丸底フラスコに、2アーム環状キレート(19.85g、90.1mmol;実施例2(iii)に従って入手)、マレイン酸ジメチル(51.94g、360.4mmol)、Montmorillinite K10(36.0g)、およびMeOH(36mL)を装入した。得られる懸濁液を周囲温度で26時間撹拌した。不溶性材料を濾過によって除去し、透明な橙色の濾液を濃縮乾固した。残渣をEtOAc(200mL)に溶解し、水(200mL)で抽出した。層を分離し、水層を濃縮乾固して、39.35g(86%)を橙色の固体として得(ESI:m/z=509(M+H))、これをさらなる精製を行わずに使用した。
実施例8(ii):Mn2アームC4キレートの合成
磁気撹拌子を装備した1Lの丸底フラスコに、保護されたMn2アームC4キレート(39.35g、77.2mmol)、水酸化ナトリウム(24.71g、617mmol)および水(500mL)を装入した。得られる溶液を45℃で4時間撹拌した。pHを濃HClで7に調整し、MnCl・4HO(16.8g、84.9mmol)を添加した。周囲温度に冷却する前に、90℃で2.5時間撹拌しながらpHを7に維持した。pHを6.0M NaOHで10.1に調整し、得られる沈殿を3000rcfで20分間の遠心分離によって除去した。上清を回収し、真空で蒸発乾固させた。残渣をMeOH(72mL)と共に40℃で1.5時間粉砕した。不溶性の白色固体を3000rcfで30分間の遠心分離によって除去した。上清を真空で濃縮乾固して灰白色の固体を得、これをC18シリカゲル(水中3%AcN)で精製して、25.8g(66%)の目的生成物を灰白色の固体として得た(ESI:m/z=506(M+H))。
実施例8(iii):Mnキレート5aの合成
磁気撹拌子を装備した二口50丸底フラスコに、Mn2アームC4キレート(0.667g、1.32mmol)および水(13.0mL)を装入した。グルカミン(0.505g、2.79mmol)を添加し、1.0M HClでpHを7に調整した。EDCI−HCl(0.599g、3.12mmol)およびHOBt水和物(0.036g、0.266mmol)を添加し、周囲温度で7.5時間撹拌しながら必要に応じて1.0M HClまたは1.0M NaOHを添加して、pHを6に維持した。EDCI−HClの第2のアリコート(0.610g、3.18mmol)を添加し、周囲温度で16.5時間撹拌しながらpHを6に維持した。EDCI−HClの第3のアリコート(0.610g、3.18mmol)を添加し、周囲温度で72時間撹拌しながらpHを6に維持した。反応溶液を真空で濃縮乾固し、粗生成物を、C18シリカゲル(100%水〜水中30%AcN)で精製して、0.350g(31%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=832(M+H))。
実施例9:Mnキレート7aの合成
磁気撹拌子を装備した100mLの三口丸底フラスコに、5−アミノ−N,N’−ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)を装入した。
イソフタルアミド塩酸塩(1.516g、4.17mmol)および水(20mL)。得られる溶液のpHを1.0M NaOHで8に調整し、Mn2アームC4キレート(1.000g、1.98mmol;実施例8(ii)に従って入手)を添加し、続いてEDCI−HCl(0.901g、4.70mmol)を添加した。周囲温度で6.5時間撹拌しながら必要に応じて1.0M HClまたは1.0M NaOHを添加して、pHを6に維持した。EDCI−HClの第2のアリコート(0.895g、4.67mmol)を添加し、周囲温度で16.5時間撹拌しながらpHを6に維持した。EDCI−HClの第3のアリコート(0.417g、2.18mmol)を添加し、周囲温度で8時間撹拌しながらpHを6に維持した。EDCI−HClの第4のアリコート(0.536g、2.80mmol)を添加し、周囲温度で17時間撹拌しながらpHを6に維持した。曇った反応混合物を真空濾過して固体を除去した。透明な黄色の濾液を濃縮乾固し、粗生成物を、C18シリカゲル(100%水〜水中20%AcN)で精製して、0.494g(22%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=1124(M))。
実施例10:Mnキレート10aの合成
磁気撹拌子を装備した二口50mLの丸底フラスコに、Mn2アームC4キレート(0.667g、1.32mmol;実施例8(ii)に従って入手)および水(13.0mL)を装入した。3−アミノ−1,2−プロパンジオール(0.253g、2.77mmol)を添加して、pHを1.0M HClで7に調整した。EDCI−HCl(0.599g、3.12mmol)およびHOBt水和物(0.036g、0.266mmol)を添加し、周囲温度で7時間撹拌しながら必要に応じて1.0M HClまたは1.0M NaOHを添加して、pHを6に維持した。EDCI−HClの第2のアリコート(0.610g、3.18mmol)を添加し、周囲温度で17.5時間撹拌しながらpHを6に維持した。EDCI−HClの第3のアリコート(0.610g、3.18mmol)を添加し、周囲温度で70時間撹拌しながらpHを6に維持した。反応溶液を真空で濃縮乾固し、粗生成物を、C18シリカゲル(100%水〜水中30%AcN)で精製して、0.160g(19%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=652(M+H))。
実施例11:先行技術のMnキレートの合成
実施例11(i):保護されたMn0アームキレートの合成
磁気撹拌子および還流冷却器を装備した100mLの三口丸底フラスコに、保護された環状2アームキレート(4.51g、8.53mmol;実施例2(ii)に従って入手)および濃硫酸(18.0mL)を装入し、100℃で18時間加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、50%NaOH水溶液でpHを9.9に調整する前に氷浴中に置いた。得られた懸濁液を250mLの三口丸底フラスコに移し、無水炭酸カリウム(11.78g、85.2mmol)を添加し、続いてAcN(25mL)およびt−ブチルブロモ酢酸塩(6.64g、34.0mmol)を添加し、反応を70℃で3時間加熱した。反応を周囲温度に冷却し、固体を真空濾過によって除去した。濾液をAcN(3×50mL)で抽出し、有機層を濃縮乾固して暗褐色の油状物質を得、これをC18シリカゲル(100%水〜水中100%AcN)で精製して、1.28g(33%)の目的生成物を灰白色の固体として得た。H NMR(400MHz、CDCN、δ)7.67(1H,m)、7.12(2H,m)、5.14(2H,bs)、3.95(4H,m)、3.44(4H,m)、3.28(6H,m)、3.16(2H,m)、2.78(3H,s)、1.42(18H,s)。
実施例11(ii):脱保護されたMn0アームキレートの合成
磁気撹拌子および還流冷却器を装備した100mLの三口丸底フラスコに、保護されたMn0アームキレート(1.28g、2.85mmol)、AcN(8.4mL)およびTHF(21mL)を装入した。88%ギ酸水溶液(29.1mL、556mmol)を添加し、得られる溶液を65℃で4時間加熱した。88%ギ酸水溶液の第2のアリコート(29.1mL、556mmol)を添加し、加熱をさらに9時間継続した。溶媒を真空で除去すると黄色の油状物質が残り、これをさらなる精製を行わずに使用した。H NMR(400MHz、CDOD、δ)7.74(1H,m)、7.20(2H,m)、4.07(4H,m)、3.65(4H,m)、2.91(3H,s)、2.99(4H,m)、1.92(4H,m)。
実施例11(iii):先行技術のMnキレートの合成
磁気撹拌子を装備した250mLの丸底フラスコに、脱保護されたMn0アームキレート(0.959g、2.85mmol)および塩化マンガン(II)四水和物(1.119g、5.65mmol)を装入した。PHを必要に応じて1.0M NaOHおよび1.0M HClで7.4に調整し、得られる溶液を周囲温度で15.5時間撹拌した。次に、pHを飽和炭酸ナトリウム水溶液で10に調整し、得られる灰白色の沈殿を真空濾過によって除去した。濾液を真空で濃縮乾固し、C18シリカゲル(100%水〜水中10%AcN)で精製して、0.511g(2ステップで46%)の目的生成物を淡黄色の固体として得た(ESI:m/z=390(M))。
実施例12:ラットでのインビボ 54 Mn体内分布研究
体内分布研究のための54Mn標識キレートを、以下の方法を用いて調製した。磁気撹拌子を装備した3mLのガラスバイアルに、それぞれのマンガン含有キレート(1mg)および1.0Mギ酸アンモニウム、pH=4(0.5mL)(先行技術のMnキレートについてはpH=5)を添加した。次に、1.0M HCl中54MnCl(約500μCi)を添加し、得られる溶液を40℃で16時間加熱した。得られる溶液を分取HPLCによって精製して、キレート化しなかったMnを除去した。放射性画分を回収し、真空で蒸発乾固させた。非放射性Mnキレート(0.310M)を含有する水に放射性残留物を溶かし、約30μCiの放射能を2mL/kgの注入量で0.620mmol Mn/kgの用量に配合した。
実験プロトコールは実験動物の管理と使用のためのガイドに準拠しており、ゼネラル・エレクトリック・グローバル・リサーチ(Niskayuna、NY)のIACUCに承認された。雌スプラーグドーリーラット(130〜150g;Charles River Laboratories;マサチューセッツ;米国)を、標準的な市販の食物および水に自由に接近できる標準的なケージに収容し、温度と湿度が管理された部屋の中で、交代する12時間の明暗サイクルで維持した。54Mn標識キレートの注射の前に、ラットを吸入3%イソフルラン(Piramal、NDC66794〜013〜25;EZ−Anesthesia EZ700 イソフルラン気化器、S/N107)によって麻酔した。注入部位にアルコールワイプを用意し、短期型27 Gaカテーテル(Surflo SROX 2419 V)を尾静脈に配置した。それぞれの非放射性Mn(II)系キレートと共に配合された、30μCi(0.74MBq)の54Mn標識キレートを、2mL/kgの注入量で0.620mmolの非放射性Mnキレート/kgで投与し、1mL/分の速度で注入した。注射後、最初の尿空隙(urine void)が収集されるまで、濾紙で裏打ちされたワイヤーボトムケージに動物を個別に収容した。次にラットを標準的な長期ケージに一緒に収容した。注射後7日目、動物をCO浸漬によって犠牲にし、目的の器官および組織を取り出し、Wizard 2480ガンマカウンター(PerkinElmer、Beaconsfield、英国)を用いて放射能について評価した。
ナイーブラット(Charles River Laboratories;マサチューセッツ;米国)に、単一用量の0.620mmol/kg(約30μCi、0.740MBq)の試験項目を注射により尾静脈を介して投与した。さらに、動物の1つの群に、浸透圧の一致した生理食塩水(注射用には、注射用滅菌水と混合した、濃NaCl:APP Pharmaceuticals部品番号NDC63323−187−30、ロット番号6008656:Hospira部品番号NDC0409−7990−09、ロット番号49−396−DKas)を陰性対照として投与した(表1)。犠牲にした後、器官および組織を取り出し、単回投与7日後の残留放射能(すなわち、54Mnの器官保持)について評価した。
表1.ラットにおける54Mn生体分布研究の研究デザイン。試験項目:先行技術のMnキレート;Mnキレート3およびMnキレート4。残留放射能(%ID)は、単回静脈内投与の7日後に評価した。
この研究の目的は、54Mn(放射性同位元素)で標識されたMn(II)系キレートの単回注射の7日後のナイーブラットにおける組織分布を評価することであった。残留放射能(例えば、%ID)は、関連性のある収集組織において測定した(表2)。評価されたMn(II)系キレートは、収集したほとんど全ての器官および組織において生理学的マンガンレベルの変動の範囲内の54Mn保持レベルを示し、排泄器官に微量が存在した。肝臓および腎臓における54Mnの検出は、それらの器官が全てのMR造影剤の主要な排泄経路の一部であるので、評価した全ての化合物について予想された。Mn(II)系キレートは、54MnClを用いる文献データと比較して心臓および脳への分布の減少を示した。実際、Mnキレート3およびMnキレート4について脳で検出される54Mnのレベルが低い(例えば、内因性レベルの変動範囲内)ことは、脳がMn(II)の毒性標的器官の1つであるため非常に興味深い。驚くべきことに、Mnキレート3および4の脛骨/腓骨および大腿骨における54Mnのレベルが低いことも、骨が遊離金属イオン(例えば、Mn(II))の貯蔵所として作用することを考慮すると、先行技術のMnキレートと比較した場合、このクラスの化合物の生体内安定性の改善を示す。3つのMn(II)系キレートの体内分布プロフィールは、常磁性錯体の生体内安定性がキレート部分の構造設計によって調節され得る特性であり、Mnキレート3およびMnキレート4が先行技術のMnキレートと比較して改善された安定性を示すことを示す。
表2:収集組織の%ID±標準偏差。保持放射能は、約30μCiの54Mn標識キレートを含有する0.62mmol非放射性Mnキレート/kg用量の単回投与の7日後に測定された。
実施例13:Mn(II)系キレートの水溶解度
Mn(II)系キレートの溶解度は、所定量の溶媒(Millipore BioCell Benchtop設備からのMillipore水18.2MΩ)に、精製されたMn(II)系キレート(純度約99%)を溶解して所定量の溶液を得ることによって確認した。溶液を均質性について目視検査し、必要であれば0.45umのPTFE濾過膜を通して濾過した。評価は25℃で実施した。最終試料濃度は、ICP−MS(Spectro Arcos FHS12、S/N10003910またはS/N12006120)による最終Mn(II)濃度の決定によって確認した。
常磁性錯体のサイズは、水溶解度、したがって細胞外空間への分布および身体からのクリアランス速度に影響を及ぼし得る。十分な水溶解度は、患者への造影剤の投与を容易にするために注射の量を少なく維持するためにも必要である。この目的のために、一般に市販されているGd(III)造影剤を0.5Mの濃度で配合する。Mn(II)系キレートの溶解度は、いくつかの化合物について観察された分子サイズの増大とは独立に、標準的な溶解度範囲(>0.5M)内で確認された(表3)。
表3:本発明に含まれる例示的なMn(II)系キレートのMWおよび溶解度範囲。溶解度は25℃で評価した。
実施例14:Mn(II)系キレートのインビトロでのプロトン緩和度および核磁気緩和分散(NMRD)プロフィール
縦緩和時間と横緩和時間の両方は、ヒト血清(BioreclamationIVT、カタログ番号HMSRM−M)中で測定して、生理学的環境に近い環境でMn(II)系キレートの効率を反映させた。緩和度評価は、反転回復パルスシーケンスを用いて60MHz(1.4T)で動作するMinispec MqベンチトップNMR緩和時間測定装置(Bruker Instruments、Rheinstetten、ドイツ)を用いて40℃で、5〜0mM Mn(II)の範囲の濃度で実行した。錯体の縦および横緩和度(例えば、それぞれrおよびr)は、各Mn(II)系キレートについて、緩和時間の逆数を、ICP−MS(Spectro Arcos FHS12、S/N10003910またはS/N12006120)によって決定されるマンガン濃度に対してプロットすることによって計算した。適用されたB(すなわち磁場)によるTの依存性は、H核磁気緩和分散(NMRD)プロフィールの獲得によって評価された。専用のStelar SMARTracer Fast Field Cycling緩和時間測定装置(0.01〜10MHz)、および可変場測定(20〜80MHz)に適合させた、SMARTracer PC−NMRコンソールによって制御されるBruker WP80 NMR電磁石を使用して、拡張された範囲のLarmor周波数(0.01から80MHzまで)にわたってH NMRDプロフィールを記録した。温度はVTC91温度制御装置によってモニターされ、ガス流によって維持された。温度は、Pt抵抗温度プローブによる以前の較正によって決定された。高磁場の緩和度は、Bruker AVANCE NMR分光計で400MHzで測定した。NMRDプロフィールあたり合計25のデータポイントを、先行技術のMnキレート、Mnキレート4およびMnキレート3について、各温度、pH6.9および試料中のマンガン濃度6.99、6.78および4.45mMでそれぞれ記録した。全ての試料中のMn(II)の濃度は、バルク磁化率(BMS)測定によって検証された。緩和度は、各磁場強度のMn(II)錯体溶液の緩和率から媒体(蒸留水)の緩和率を減算し、その差をBMS測定によって検証されたマンガン濃度で除算することによって計算される。
Mn濃度の関数としての1/Tおよび1/Tの線形フィット(試験した全ての化合物について、R2>0.99)は、ヒト血清について表4に報告されるrまたはr値を生成した。
表4:例示的なMn(II)系キレートについての60MHzおよび40℃でのヒト血清中の緩和度rおよびr
緩和度測定は、全てのMn(II)系キレートが実行可能であり、市販のMRI造影剤の標準的な緩和度(すなわちrおよびr)の範囲内にある(r≧3mM−1−1)ことを示した。特に興味深いのは、静脈内投与後に生体内でT(またはポジティブ)コントラストを生成するキレートの能力を表すMn(II)系キレートのr(すなわち縦緩和度)値である。一方、r(すなわち横緩和度)値は、静脈内投与後にT(またはネガティブ)コントラストを生成するMn(II)系キレートの能力を表す。
H NMRDプロフィールは、先行技術のMnキレートおよびMnキレート4について記録した(それぞれ図2および図3)。評価した両方のMn(II)系キレートは、縦緩和度がMn(II)アクアイオンよりも低く、1MHz付近のプロフィールにただ1つの分散を有する、実行可能なH NMRDプロフィールを示した。Mnキレート4のNMRDプロフィール(図3)は、60〜80MHzの間の周波数領域(約1.5T)に小さなrハンプを示した。これは、臨床的に適切な磁場強度でMn(II)系キレートの効率が改善された、将来の臨床画像用途に有利であり得る。この高磁場のrハンプは、化合物のより大きい分子サイズに関連したタンブリング速度のわずかな減少に起因する。
実施例15:Mn(II)系キレートの解離速度
動力学的不活性は、生理学的pHでの常磁性錯体の解離速度が遅いことと、実験に使用される濃度および生理学的に近いpH値での金属イオンの加水分解の可能性があるために、わずかに酸性のpHで評価した。
Zn 2+ 交換
本発明のMn(II)系キレート(濃度1mM)の解離速度を、縦緩和時間(すなわちT)の時間依存的変動を記録するZn2+トランスメタル化によって評価した。評価は、先行技術のMnキレートについて異なる濃度の競合する金属イオン(5、10、20、40当量のZn2+)の、25℃および異なるpH(pH:5.1:5.4:5.7)での実験を含む一連の実験で完了した。Mnキレート4(濃度1mM)の解離速度は、25℃、pH5.1および5.7で、5当量のZn2+の存在下で評価した。両方の評価について、反応混合物は、0.15M NaClおよび50mM N−メチルピペラジン緩衝液(すなわちNMP)を含んでいた。縦緩和時間の変化を、先行技術のMnキレートについて1MHzで、Mnキレート4について0.01MHzでモニターした。実際に、Zn2+によって誘発された遊離Mn2+イオンの放出は、全ての実験条件で評価された両方のMn(II)系キレートの緩和時間の減少をもたらす。この一連の実験の獲得周波数は、観察されるMn(II)アクアイオンの緩和度とMn(II)系キレート(例えば、先行技術のMnキレートおよびMnキレート4)の緩和度との差に基づいて選択され、2つの化学種間に十分な区別があるように行われた。周波数は、先行技術のMnキレート、Mnキレート4およびMnClについて図1に示されるようなH NMRDプロフィールに基づいて選択された。
Cu 2+ 交換
先行技術のMnキレート、Mnキレート4およびMnキレート3の0.2mMの濃度での解離速度を、25℃および異なるpH(pH:5.0:5.2:5.4)で過剰の競合する金属イオン(10および40当量のCu2+)の存在下での、UV−Vis吸光度の時間依存的変動を記録するCu2+トランスメタル化によって評価した。全ての評価について、反応混合物は0.15M NaCl:50mM NMPを含んでいた。UV−Visスペクトルの獲得のためのλは、Mn(II)系キレート(例えば、先行技術のMnキレート、Mnキレート3およびMnキレート4)と新しく形成されたCu2+−錯体との間の観察される吸光度の差に基づいて選択され、2つの化学種間に最良の区別があるように行われた。UV−Visスペクトルは、Perkin−Elmer Lambda 19分光光度計でλ=300nmで獲得した。実際に、Cu2+により誘発されるMn(II)イオンの置換は、全ての実験条件において全てのMn(II)系キレートについてλ=300nmで観察される吸光度の増加をもたらした。この増加は、Cu2+−錯体の形成による。
トランスメタル化実験の結果
Zn2+およびCu2+のトランスメタル化は、Mn(II)系キレート動力学的不活性を示すために過剰の交換金属イオンを使用することによって調査した。先行技術のMnキレートを用いて(例えば、異なるpH:異なるZn2+またはCu2+濃度で)実施されたいずれのトランスメタル化実験についても、競合する金属イオンによって引き起こされる緩和率Tの変動(Zn2+交換に対して;図4)またはUV−Vis吸光度の変動(Cu2+交換に対して;図5)が、単指数関数でよりよく説明される「単相」プロセスであることは明らかであった。実際に、先行技術のMnキレートは、反応速度がMn(II)系キレートの総濃度に正比例する擬一次式(1)に支配される交換反応を示した。kobsによって説明される解離速度は、[MnL]totがMn(II)系キレートの総濃度であり、tが観察時間である式(1)によって計算した。
(式1)
先行技術のMnキレートとは対照的に、Mnキレート4およびMnキレート3について、Cu2+によるトランスメタル化反応でのUV−Vis吸収の時間依存性曲線は単一指数関数では説明されず、二相性の性質(すなわち2段階機構の解離プロセス)を示した。Mn(II)−Cu2+交換プロセスの二相性の性質は明白であり、Mnキレート3およびMnキレート4について、評価した全てのpHおよび競合する金属イオン濃度で確認された。Cu2+によるトランスメタル化を異なるpHで説明する先行技術のMnキレート、Mnキレート3およびMnキレート4の速度曲線の比較が図6および図7に示される。曲線プロフィールは、同じ実験条件で調べた場合の3つの化合物の異なる解離機構を明らかに示した。
Mnキレート3およびMnキレート4の解離速度曲線の二相性の性質を確認するために、Zn2+によるトランスメタル化反応をMnキレート4について評価した。縦緩和時間(すなわち、T)の時間依存性曲線をpH5.1および5.7で記録し(図8)、これらの曲線は速度曲線の二相性の挙動、したがってMnキレート4の解離プロセスの二相性の挙動を裏付けた。
Mnキレート3およびMnキレート4は、2つの独立した指数関数の和によって支配される交換反応を示した。これらの二相性の速度曲線は、双指数関数式(2)に数学的によく適合させることができ、ここで、Aは観察された吸光度であり:b、AおよびAはMn(II)系キレートの二相性の解離プロセスに特有の定数であり:kobs1およびkobs2は二相性の解離を説明する速度定数であり、tは、観察時間である。
(式2)
obs1およびkobs2によって表されるMnキレート3およびMnキレート4の二相性解離の速度、ならびにkobsによって表される先行技術のMnキレートの単相性解離の速度は、一連の実験で用いられる異なる実験条件について、それぞれ式(2)および(1)によって計算した。
表5:Cu2+トランスメタル化の単一指数関数式(先行技術のMnキレート用)または双指数関数式(Mnキレート3およびMnキレート4用)によって計算された、観察された速度定数kobs1およびkobs2
速度曲線と予備的なkobsの定性的比較から、Mnキレート3およびMnキレート4が双指数関数で表される異なる機構で、そして先行技術のMnキレートと比較して遅い速度で解離することが明らかであった。これらのMn(II)系キレートの動力学的不活性を定量的に比較するために、300nmでのUV−Vis吸光度の進化の直接比較をCu2+交換反応について記録した。UV−Vis吸光度の直接比較は、Mn(II)錯体の動力学的不活性と相関し得るトランスメタル化反応中のMn(II)系キレートのCu2+系キレートへの変換の定量化を可能にする。「変換」は式(3)に従って計算した。式中、Aは時間t(または反応の終了)での吸光度であり、Aは時間ゼロ(または獲得の開始)での吸光度であり、Aeqは、平衡時の吸光度である。
(式3)
先行技術のMnキレート、Mnキレート3およびMnキレート4を(例えば、異なるpH:異なるZn2+またはCu2+濃度で)用いて実施されたいずれのトランスメタル化実験について計算された変換の直接比較は、先行技術のMnキレートがMnキレート3よりもはるかに短い時点で完全変換に達し、錯体Mnキレート4はさらにゆっくり解離することを示した。競合するCu2+によって引き起こされる変換を計算し、図9および10に示した。
同じ数学的手法を用いて、Zn2+とのトランスメタル化反応によって引き起こされる変換もまた、先行技術のMnキレートおよびMnキレート4について比較した(図11)。この評価は、先行技術のMnキレートと比較してMnキレート4の優れた動力学的不活性を明らかに示す。
したがって、Mnキレート3およびMnキレート4は、先行技術のMnキレートと比較して、Cu2+およびZn2+トランスメタル化において異なる、遅い解離機構を示した。驚くべきことに、同じ実験条件下で、MnL(すなわちMn(II)錯体)とZn2+またはCu2+との間のトランスメタル化反応中に生じた3つの化合物の変換を直接比較することによって、動力学的不活性の改善が示された。全ての解離速度結果は、基準として先行技術のMnキレートと比較して、Mnキレート3およびMnキレート4の全体的な動力学的不活性の明らかな改善を示した。実際に、Mnキレート4は、全ての実験条件で調査された最も動力学的に不活性な化合物となった。−OH基を有する側鎖の存在は、より小さいMn(II)金属を包み込んでMnを解離から首尾よく保護し、したがってこのクラスのMn(II)系キレートの動力学的不活性の増加に寄与すると仮定することができる。

Claims (49)

  1. 式Iの化合物
    またはその塩もしくは溶媒和物であって、
    (式中、各々のRは、独立に、C1〜20ヒドロキシアルキル、C1〜6アルキル、ハロおよび−C(=O)−NH−C1〜6ヒドロキシアルキルから選択される1または複数の置換基で置換されていてもよいC3〜6アリール、または炭水化物部分を含む群から選択され;
    各々のRは、独立に、C1〜20ヒドロキシアルキル、C1〜6アルキルまたは水素を含む群から選択され;
    は、C1〜3アルキルまたはmが2〜5の整数である−(CH−C(=O)−NRを含む群から選択され、RおよびRは、RおよびRについてそれぞれに定義される通りであり;
    は、ヒドロキシ、C1〜6アルキルおよびC1〜6ヒドロキシアルキルを含む群から選択される0〜3個の置換基を表し;かつ、
    各々のnは、0〜4の整数である);
    前記式Iの化合物が、少なくとも2個のヒドロキシ基を含む、化合物。
  2. 各々のRが、C1〜12ヒドロキシアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  3. 各々のRがC3〜6ヒドロキシアルキルである、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の化合物。
  4. 各々のRがCヒドロキシアルキルである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 各々のRが、独立に、
    (式中、いずれの場合も、アスタリスクは、前記式Iの化合物の残部との結合点を示す)
    を含む群から選択される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 各々のRが、独立に、
    (式中、いずれの場合も、アスタリスクは、前記式Iの化合物の残部との結合点を示す)
    を含む群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  7. 各々のRが、ハロおよび−C(=O)−NH−C1〜6ヒドロキシアルキルから選択される1または複数の置換基で置換されたC3〜6アリールである、請求項1に記載の化合物。
  8. 前記C3〜6アリールがフェニルである、請求項7に記載の化合物。
  9. 前記ハロがヨードである、請求項7または請求項8に記載の化合物。
  10. 前記−C(=O)−NH−C1〜6ヒドロキシアルキルが、−C(=O)−NH−CH−C(OH)−CH−C(OH)である、請求項7乃至9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 各々のRが、
    (式中、いずれの場合も、アスタリスクは、前記式Iの化合物の残部との結合点を示す)
    である、請求項7乃至10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. 各々のRが、
    (式中、いずれの場合も、アスタリスクは、前記式Iの化合物の残部との結合点を示す)
    である、請求項7乃至10のいずれか1項に記載の化合物。
  13. 各々のRが同じである、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の化合物。
  14. 各々のRがC1〜3アルキルである、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の化合物。
  15. 各々のRがメチルである、請求項14に記載の化合物。
  16. 各々のRが水素である、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の化合物。
  17. 各々のRがC1〜20ヒドロキシアルキルである、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の化合物。
  18. 各々のRが、C1〜6ヒドロキシアルキルである、請求項17に記載の化合物。
  19. 各々のRが、C1〜6ヒドロキシアルキルである、請求項18に記載の化合物。
  20. 各々のRが同じである、請求項1乃至19のいずれか1項に記載の化合物。
  21. 各々のnが1〜3の整数である、請求項1乃至20のいずれか1項に記載の化合物。
  22. 各々のnが1である、請求項21に記載の化合物。
  23. 各々のnが2である、請求項21に記載の化合物。
  24. 各々のnが3である、請求項21に記載の化合物。
  25. がC1〜3アルキルである、請求項1乃至24のいずれか1項に記載の化合物。
  26. がメチルである、請求項25に記載の化合物。
  27. が、請求項1に記載の−(CH−C(=O)−NRである、請求項1乃至24のいずれか1項に記載の化合物。
  28. が、請求項2乃至12のいずれか1項に記載のRについて記載される通りである、請求項27に記載の化合物。
  29. が、請求項14乃至18のいずれか1項に記載のRについて記載される通りである、請求項27または請求項28のいずれか1項に記載の化合物。
  30. mが3である、請求項27乃至29のいずれか1項に記載の化合物。
  31. nが2である、請求項30に記載の化合物。
  32. が0個の置換基を表す、請求項1乃至31のいずれか1項に記載の化合物。
  33. が、1または2個のヒドロキシ基を表す、請求項1乃至31のいずれか1項に記載の化合物。
  34. が、ピリジル環のメタ位の2個のヒドロキシ基を表す、請求項33に記載の化合物。
  35. 少なくとも4個のヒドロキシ基を含む、請求項1乃至34のいずれか1項に記載の化合物。
  36. 4〜15個のヒドロキシ基を含む、請求項35に記載の化合物。
  37. 5〜10個のヒドロキシ基を含む、請求項36に記載の化合物。
  38. 前記Mnが、52Mnおよび54Mnを含む群から選択されるMnの濃縮同位体である、請求項1乃至37のいずれか1項に記載の化合物。
  39. 以下の化合物のいずれか1つから選択される、請求項1に記載の化合物:
    Mnキレート1ラセミ体
    Mnキレート2ラセミ体
    Mnキレート3ラセミ体
    Mnキレート4ラセミ体
    Mnキレート5ラセミ体
    Mnキレート6ラセミ体
    Mnキレート7ラセミ体
    Mnキレート8ラセミ体
    Mnキレート9ラセミ体
    Mnキレート10ラセミ体
    Mnキレート11ラセミ体
    Mnキレート5aラセミ体
    Mnキレート7aラセミ体
    Mnキレート10aラセミ体。
  40. ジアステレオマー的に純粋な、請求項1乃至39のいずれか1項に記載の前記式Iの化合物。
  41. 以下の化合物のいずれか1つから選択される、請求項40に記載の化合物:
    Mnキレート3
    Mnキレート4
    Mnキレート5
    Mnキレート7
    Mnキレート9
    Mnキレート10
    Mnキレート11
    Mnキレート5a
    Mnキレート7a
    Mnキレート10a。
  42. 請求項1乃至41のいずれか1項に記載の式Iの化合物の調製のための方法であって:
    (i)式IIの化合物のカルボキシレート基をペプチド試薬で活性化させるステップと
    (II);次に、
    (ii)前記式IIの活性化された化合物を、置換基−NRのアミン誘導体と結合させて、RおよびRが請求項1に記載の通りである前記式Iの化合物に到達するステップと
    を含む、方法。
  43. 前記ペプチド試薬が、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)またはヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)から選択される、請求項42に記載の方法。
  44. 式IIIの化合物
    (式中、Xはメチルまたは−(CH−COOHである)のアルキル化を含む、請求項42に記載の式IIの化合物の調製のための方法。
  45. 請求項1乃至41のいずれか1項に記載の前記式Iの化合物を生体適合性担体と共に哺乳類投与に適した形態で含む医薬組成物。
  46. 1または複数の薬剤的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項45に記載の医薬組成物。
  47. 前記薬剤的に許容される賦形剤が、緩衝剤、安定剤、酸化防止剤、浸透圧調節剤、pH調整剤、過剰なキーランドおよび生理学的に忍容性のあるイオンの弱い錯体から選択される、請求項46に記載の医薬組成物。
  48. (i)請求項1乃至41のいずれか1項に記載の前記式Iの化合物または請求項45乃至47のいずれか1項に記載の前記医薬組成物を対象に投与するステップ;
    (ii)前記化合物が分布している前記対象または前記対象の部分から磁気共鳴(MR)信号を検出するステップ;
    (iii)前記検出された信号からMR画像および/またはMRスペクトルを生成するステップ
    を含む、方法。
  49. 請求項48に記載の前記方法で用いるための、請求項1乃至41のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
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