JP2002521384A - 3−,8−置換された常磁性ジューテロポルフィリン誘導体、該誘導体を含有する医薬調剤、その製造法及び壊死及び梗塞の核磁気共鳴映像法のための使用 - Google Patents

3−,8−置換された常磁性ジューテロポルフィリン誘導体、該誘導体を含有する医薬調剤、その製造法及び壊死及び梗塞の核磁気共鳴映像法のための使用

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JP2002521384A
JP2002521384A JP2000561191A JP2000561191A JP2002521384A JP 2002521384 A JP2002521384 A JP 2002521384A JP 2000561191 A JP2000561191 A JP 2000561191A JP 2000561191 A JP2000561191 A JP 2000561191A JP 2002521384 A JP2002521384 A JP 2002521384A
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プラツェク ヨハネス
ニードバラ ウルリヒ
ラデュッヘル ベルント
ヴァインマン ハンス−ヨアヒム
フレンツェル トーマス
ミセルヴィッツ ベルント
エーベルト ヴォルフガング
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/22Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains four or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/06Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ポルフィリン骨核の13位及び17位に種々の置換基を有する3−,8−置換された常磁性ジューテロポルフィリン誘導体、該誘導体を含有する診断薬、壊死及び梗塞のMR映像法における該診断薬の使用並びに該化合物及び薬剤の製造法に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、特許請求の範囲に記載した対象、即ち、3−,8−置換された常磁
性ジューテロポルフィリン誘導体、該誘導体を含有する医薬調剤、その製造法及
び壊死及び梗塞の核磁気共鳴映像法のための使用に関するものである。
【0002】 壊死又は梗塞の検出、位置確認及び監視は、医学における重要な分野である。
従って、心筋梗塞は、静的過程ではなく、より長い期間、数週間から数ヶ月に及
ぶ動的過程である。梗塞は、段階的に進行するが、これは、互いにはっきりと分
かれているのではなく、部分的に重なっている。第一段階、心筋梗塞の発生期に
は、梗塞後24時間が含まれ、その間に、破壊が、波のように心内膜から心筋に
広がっていく。第二段階、既に存在する梗塞には、局部領域の安定化が含まれ、
回復プロセスとしての線維形成(線維増生)が行われる。第三段階、回復した梗
塞は、破壊された全ての組織が、線維傷痕組織に入れ替わった後に開始する。前
記の期間において、広範に亘る再構成が行われる。
【0003】 今日まで、生存している患者についての心筋梗塞の現在の段階を定めることが
できるようにする正確かつ確かな方法は知られていない。心筋梗塞の評価のため
には、梗塞の際の死滅(喪失)した組織の割合がどの程度大きく、いかなる部位
で喪失が行われたのかを知ることが決定的に重要であり、次に、治療法の種類は
、この知識に左右されるのである。梗塞は、心筋ばかりでなく別の組織、特に脳
においても行われる。
【0004】 梗塞が、ある程度の範囲で回復可能であるのに対して、壊死、局所的に制限さ
れた組織死の場合には、残りの有機体にとって有害な結果が防止されるか又は少
なくとも軽減されることがあるにすぎない。壊死は、多くの方法で:負傷、化学
物質、酸素欠乏又は放射線によって発生することがある。
【0005】 梗塞の場合と同様に、壊死の範囲及び種類についての知識は、更なる医療行為
にとって重要である。従って、既に早くから、シンチグラフィー又はMRIのよ
うな非侵襲法の場合の造影剤の使用による梗塞及び壊死の検出及び位置決定を改
善しようとする試みが行われていた。文献には、ポルフィリンを壊死映像法に使
用する試みが大勢を占めている。しかしながら、意図された結果は、相反する画
像をもたらしている。Winkelman及びHayesは、Nature誌、
200、903(1967)において、Mn−5,10,15,20−テトラキ
ス(4−スルホナトフェニル)−ポルフィリン(TPPS)が腫瘍の壊死部分を
蓄積することを記載している。これとは異なり、Lyon他、Magn.Res
.Med.4、24(1987)は、Mn−TPPSは、体内に、詳細には腎臓
、肝臓、腫瘍及び僅かな部分にすぎないが筋肉にも拡散することを観察した。こ
の場合、腫瘍中の濃度は、4日目になってようやく最大値に達したのであり、し
かもこれは、著者が投与量を0.2ミリモル/kgに増大させた後にすぎないこ
とは興味深い。従って、この著者は、腫瘍の中へのTPPSの明らかに非特異的
な吸収についても語っているのである。
【0006】 他方で、Bockhorst他は、Acta Neurochir.1994
[Suppl.]60、347において、MnTPPSが、腫瘍細胞において選
択的に見出されることを報告している。Foster他は、J.Nucl.Me
d.26、756(1985)で、彼らとしては、In−111 5,10,1
5,20−テトラキス(4−N−メチル−ピリジニウム)−ポルフィリン(TM
PyP)が、壊死部分ではなくて、生きている周縁層において蓄積していること
を見出した。
【0007】 このことから、ポリピレンタイプには組織依存相互作用が存在すると推論する
のは、不可避的なものではない。
【0008】 Circulation、第90巻、第4号、1994年、第2部、第146
8頁、Abstr.第2512号において、Ni他は、Mn−テトラフェニル−
ポルフィリン(Mn−TPP)及びGd−メソポルフィリン(Gd−MP)を用
いて梗塞領域を良好に描写することができると報告している。
【0009】 双方の物質は、国際公開番号WO95/31219号明細書の対象である。
【0010】 シンチグラフィー法の場合、使用した投与量は、ナノモル領域である。従って
、前記物質の認容性は、二次的な役割を果たしているにすぎない。しかしながら
、MR−映像法の場合、投与量は、ミリモル領域である。この場合には、認容性
は、特に決定的な役割を果たしている。
【0011】 MnTPPもしくはMnTPPSについて定められた急性認容度(LD50)は
、人間における使用を排除している。
【0012】 その上、ポルフィリン、例えばGd−メソポルフィリンには、皮膚に沈着する
傾向があり、これが、光増感につながるのである。この増感は、数日、それどこ
ろか数週間継続する。シンチグラフィー法の場合、前記の効果は、少量の投与量
の結果、意味がないかもしれない。しかしながら、シンチグラフィー法の広い用
途には、ガンマカメラの解像度は、MR−映像法の場合に達成される解像度より
も極めて僅かなものであることが不都合である。
【0013】 心筋梗塞のMR−映像法には、DTPAのGd−錯体(K.Bockhors
t他、Acta Neurochir.(1997)Suppl.、60:34
7〜349);De Roos他、Radiology 1989;172:7
17〜720)及びそのビス(メチルアミド)(M.Saeed他、Radio
logy、1992;182:675〜683)も使用されていた。双方の造影
剤は、狭い時間枠(Zeitfenster)の中でのみ、健康な組織と梗塞し
た組織との間を区別できるようにすることが判明した。比較可能な結果は、DT
PAのマンガン化合物(Immunomedics、国際公開番号WO94/2
2490号)及びDPDPのマンガン化合物(Radiology 1989;
172:59〜64)を用いても達成された。
【0014】 抗ミオシンを酸化鉄(MION)につけたWeissleder他、Radi
ology 1992;182;675〜683、により明らかな改善が達成さ
れた。該造影剤は、その特殊な構造に基づき壊死映像法には適していない。
【0015】 従って、極めて良好な認容性であり、 光毒性ではなく、 化学的に安定性であり、 完全に排泄され、 壊死において蓄積し、 皮膚中には蓄積せず、 高い弛緩性を有しており、 高い水溶性を示し、 測定のための広い時間枠をもたらし、 健康な組織及び壊死/梗塞組織との間の良好な区分を可能にするMR−梗塞映像
法及び壊死映像法のための化合物を得るという差し迫った要求がある。
【0016】 一般式I:
【0017】
【化8】
【0018】 で示されるリガンド並びに原子番号20〜32、37〜39、42〜51又は5
7〜83の元素の少なくとも1つのイオン {上記式中、 Mは、常磁性イオンを表し、 Rは、水素原子、直鎖状C〜C−アルキル基、C〜C12−アルアルキ
ル基又は基OR′(この場合、R′は、水素原子又はC〜C−アルキル基で
ある)を表し、 Rは、R、基−CO−Z又は基−(NH)(A)−NH−D〔この場合
、Zは、基−OLであり、Lは、無機もしくは有機のカチオン又はC〜C
アルキルの意味であり、 Aは、フェニレンオキシ基あるいは1個又はそれ以上の酸素原子によって中断さ
れたC〜C12−アルキレン基又はC〜C12−アルアルキレン基を表し、
o及びqは、互いに独立に0又は1を表し、 Dは、水素原子又は基−CO−A−(COOL)−(H)(この場合、mは
、0又は1であり但し、mとoとの合計は1である)を表す〕を表し、 Rは、基−(C=Q)(NR−(A)−(NR)−K 〔この場合、Qは、酸素原子又は2個の水素原子を表し、 Rは、基−(A)−Hを表し、 Kは、一般式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)又は(IIe)
で示される錯体形成剤を表すが、この場合、Rは、Kが、式(IIa)の錯体
形成剤である場合には、Rと同じ意味を有し、Rは、Kが、式(IIb)、
(IIc)、(IId)又は(IIe)の錯体形成剤である場合には、Dと同じ
意味を有し、 但し、酸素−窒素の直接結合は容認されないものとし、 Kは、一般式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)又
は(IIf):
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】 で示される錯体形成剤を表し、 この場合、 qは、上記の意味を有し、 Aは、Aについて記載した意味を有し、 Rは、水素原子、直鎖状もしくは分枝鎖状のC〜C−アルキル基、フェニ
ル基又はベンジル基を表し、 Aは、フェニレン基、−CH−NHCO−CH−CH(CHCOOH)
−C−β−、−C−O−(CH0〜5−β−、−C−(
OCHCH0〜1−N(CHCOOH)−CH−β−あるいは場合に
よっては1個又はそれ以上の酸素原子、1〜3−NHCO−基、1〜3−CON
H−基によって中断されていてもよい及び/又は1〜3−(CH0〜5CO
OH−基で置換されていてもよいC〜C12−アルキレン基又はC〜C12 −アルキレン基を表すが、この場合、βは、Xにおける結合部位を表し、 Xは、−CO−基又はNHCS−基を表し、 L、L、L及びLは、互いに独立に水素原子又は上記の原子番号の元素
の金属イオン当量を表し、 但し、前記置換基の少なくとも2種は、金属イオン当量を表し、金属ポルフィリ
ン中に場合により存在する電荷の補償のために更にアニオンが存在しており、こ
の場合、錯体化のためには必要とされない遊離カルボン酸基が、生理学的に認容
性の無機カチオン及び/又は有機カチオンを有する塩又はエステル又はアミドと
して存在していてもよい〕を表す}からなるポルフィリン錯体は、驚異的なこと
に、壊死−MR−映像法及び梗塞−MR−映像法に適していることが見出された
。これらは、この種の化合物に対する要求(上記)を充足している。これらは、
光力学的療法(PDT)における治療制御に使用することもできる。
【0023】 本発明によるポルフィリン錯体は、ポリフィリン骨核中の常磁性イオンとして
、鉄(III)イオン、マンガン(III)イオン、銅(II)イオン、コバル
ト(III)、イオン、クロム(III)イオン、ニッケル(II)イオン又は
バナジル(II)イオンを有しているが、この場合、最初に挙げた3つが有利で
ある。
【0024】 驚異的なことに、本発明による錯体は、従来公知の構造的に似た化合物に比し
て明らかに高い弛緩性を示している。弛緩性は、化合物の造影剤作用の尺度と見
なすことができるので、NMR診断の分野での本発明による錯体の使用の際には
、比較可能なプラスの信号の影響は、既に低い投与量で達成される。これによっ
て、生成物が弛緩性及び認容性から係数と見なすことができる安全な間隔は、著
しく大きくなる。
【0025】 プリフィリン中で結合したイオンの1つが+2よりも高い酸化度で存在する限
り、過剰な電荷が、例えば有機酸又は無機酸のアニオン、有利にアセテートイオ
ン、塩化物イオン、硫酸塩イオン、硝酸塩イオン、酒石酸塩イオン及びマレイン
酸イオン又はR及び/又ははR中に存在するマイナス電荷によって平均化さ
れる。
【0026】 望ましい場合には、金属イオンの錯体化には必要とされないカルボキシル基は
、無機塩基又は有機塩基のエステル、アミド又は塩として存在していてもよい。
適当なエステル基は、1〜6個のC−原子を有するもの、有利にエチルエステル
であり;適当な無機カチオンは、例えばリチウムイオン及びカリウムイオン、殊
にナトリウムイオンである。有機塩基の適当なカチオンは、第一級アミン、第二
級アミン又は第三級アミン、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、モ
ルホリン、グルカミン、N,N−ジメチルグルカミン、殊にメグルミンのカチオ
ンである。
【0027】 有利に、R及びRは、それぞれ、基−CONHNHK、−CONH(CH NHK、−CONHCHNHK、−CONH(CHNHK及
び−CONH(CHO(CHNHKを表すが、この場合、一番最初
の基が有利であり、R及びRは、有利に同じ基を表す。Aは、有利にアル
キレン基、−CH−基、−(CH)−基、−CHOC−β−基、−
CHOCH−基、−C−基、−CH−NHCO−CH−CH(C
COOH)−C−β−基、−C−OCH−β−基、−C −OCHCH−N(CHCOOH)CH−β−基を表すが、この場合
、βは、Xにおける結合部位を表す。Xは、有利にCO−基を表す。Rは、有
利に水素原子又はメチル基を表す。
【0028】 有利に、Aは、
【0029】
【化12】
【0030】 を表す。
【0031】 qは、有利に0を表す。
【0032】 特別な化合物としては、{mu−[{16,16′−[クロロマンガン(II
I)−7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−
2,18−ジイル]−ビス[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,
14−ジオキソ−3,6,9,12,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(
8−)]}−ジガドリナト(2−),−ジナトリウム、 {mu−[{16,16′−[クロロ鉄(III)−7,12−ジエチル−3,
8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル]−ビス[3,
6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−3,6,9,1
2,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガドリナト(2−
),−ジナトリウム、 {mu−[{16,16′−[銅(II)−7,12−ジエチル−3,8,13
,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル]−ビス[3,6,9−
トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−3,6,9,12,13
−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガドリナト(2−),−ジ
ナトリウムが挙げられる。
【0033】 錯体形成剤Kとしては、ジエチレントリアミンペンタ酢酸及び1,4,7,1
0−テトラアザシクロドデカン1,4,7−三酢酸の誘導体が挙げられるが、こ
れらは、リンカーを介してそれぞれプロフィリンに結合している。
【0034】 一般式Iの錯体化合物の製造は、文献により公知の方法(例えばIIa及びI
Ibについてはドイツ連邦共和国特許第4232925号;例えばIIIcにつ
いては同第19507822号、同第19580858号及び同第195078
19号;IId、IIe及びIIfについては米国特許第5053503号、国
際公開番号WO96/02669号、同WO96/01655号、欧州特許第0
430863号、同第255471号、米国特許第5277895号、欧州特許
第0232751号、米国特許第4885363号参照)により行われる。
【0035】 R及びRがCONHNHK−基を表す化合物が有利である。このためのエ
ダクトとして必要な3,3′−(7,12−ジエチル−3,8,13,17−テ
トラメチルポルフィリン−2,18−ジイル)ジ(プロパノヒドラジド)の合成
は、Z.Physiol Chem.241、209(1936)中に記載され
ている。
【0036】 ポルフィリン中への望ましい金属(例えばMn)の導入は、文献により公知の
方法(例えばThe Porphyrins、D.Dolphin編、Acad
emic Press、New York 1980、第V巻、第459頁;ド
イツ連邦共和国特許第4232925号)により行われるが、この場合、本質的
に、次のものが挙げられる: a)ピロール系NHの置換(場合により酸緩衝剤、例えば酢酸ナトリウムの添加
下に、極性溶剤中での相応する金属塩、有利に酢酸塩を用いる金属不含のリガン
ドの加熱による)又は b)既にリガンドによって錯体化された金属を所望の金属によって排除する「再
錯体化」。
【0037】 溶剤としては、就中、極性溶媒、例えばメタノール、氷酢酸、ジメチルホルム
アミド、クロロホルム及び水が適している。
【0038】 ポルフィリン系中への常磁性金属Mの導入は、錯体形成剤基Kの結合の前又は
後に行うことができる。これによって、本発明による化合物の合成のための特に
フレキシブルな方法が可能になる。
【0039】 基Kのキレート化は、文献により公知の方法(例えばドイツ連邦共和国特許第
3401052号参照)で、それぞれ所望の金属の金属酸化物又は金属塩(例え
ば硝酸塩、酢酸塩、炭酸塩、塩化物又は硫酸塩)を、極性溶剤、例えば水又は水
性アルコール中において懸濁させるか又は溶解させ、錯体形成リガンドの相応す
る量と反応させることによって行われる。望ましい限り、既存の酸性水素原子又
は酸基を、無機塩基及び/又は有機塩基又はアミノ酸のカチオンによって置換す
ることができる。
【0040】 この場合、中和は、無機塩基、例えばアルカリ金属ヒドロキシド又はアルカリ
土類金属ヒドロキシド、アルカリ金属炭酸塩又はアルカリ土類金属炭酸塩あるい
はアルカリ金属重炭酸塩又はアルカリ土類金属重炭酸塩及び/又は有機塩基、例
えば就中、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミン、例えばエタノールア
ミン、モルホリン、グルカミン、N−メチルグルカミン及びN,N−ジメチルグ
ルカミン並びにアミノ酸、例えばアルギニン及びオルニチン又は本来中性又は酸
性のアミノ酸のアミドを用いて行われる。
【0041】 中性錯体化合物の製造のためには、例えば酸性錯体塩を所望の塩基の水溶液又
は懸濁液に中和点に達する量で添加することができる。得られた溶液を、引き続
き、真空中で濃縮して乾燥物にすることができる。形成された中性塩を、水と混
合可能な溶剤、例えば低級アルコール(例えばメタノール、エタノール、イソプ
ロパノール)、低級ケトン(例えばアセトン)、極性エーテル(例えばテトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン)の添加によって沈殿させ
、従って、容易に単離すべき結晶体及び十分に精製された結晶体が得られること
は有利であることが多い。所望の塩基を、既に、反応混合物の錯体形成の間に添
加し、これによって処理工程を節約することが、特に有利であると判明した。
【0042】 酸性錯体化合物がより多くの遊離酸基を含む場合には、無機カチオン並びに有
機カチオンを反対イオンとして含む中性の混合塩を製造することは好ましいこと
が多い。
【0043】 これは、例えば水性懸濁液又は溶液中の錯体形成リガンドを、中心イオンを供
給する元素の酸化物又は塩と、及び中和に必要な量の有機塩基を用いて変換させ
、形成した錯体塩を単離し、望ましい場合には、精製し、次に、完全に中和する
まで、必要量の無機塩基を添加することによって行うことができる。塩基添加の
順序は、逆向きにすることもできる。
【0044】 中和すべき錯体化合物にするためのもう1つの方法は、錯体中に残留している
酸基を完全にか又は部分的にエステルに変換することにある。これは、完成錯体
における後の反応によって行うことができる(例えば有利カルボキシ基と硫酸ジ
メチルとの徹底的な反応による)。
【0045】 同様に、本発明による医薬品の製造は、自体公知の方法で、本発明による錯体
化合物を、場合によりガレヌス製剤において通常の添加剤の添加下に、水性媒体
中に懸濁させるか又は溶解させ、引き続き、該懸濁液又は溶液を、場合により滅
菌することによって行われる。適当な添加剤は、例えば生理学的に懸念されない
緩衝液(例えばトロメタミン)、錯体形成剤の少量の添加剤(例えばジエチレン
トリアミンペンタ酢酸)又は必要な場合には、電解質、例えば塩化ナトリウム又
は必要な場合には、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸である。
【0046】 経腸投与又は別の目的に、水中又は生理的食塩水中の本発明による薬剤の懸濁
液又は溶液が望ましい場合には、これらを、ガレヌス製剤中で通常の1種又はそ
れ以上の助剤(例えばメチルセルロース、ラクトース、マンニット)及び/又は
界面活性剤(例えばレシチン、Tween(R)、Myrj(R))及び/又は
矯味剤(例えばエーテル系オイル)のための香気物質と混合する。
【0047】 原理的には、本発明による医薬品も、錯体塩を単離せずに製造することも可能
である。それぞれの場合に、本発明による塩及び塩溶液が、実際に、錯体化され
ていない毒性作用のある金属イオン不含であるようキレート形成を実施するため
に、特に念を入れなければならない。
【0048】 これは、例えばカラーインジケータ、例えばキシレノールオレンジを用いて、
製造プロセスの間の制御滴定によって保証することができる。従って、本発明は
、錯体化合物及びその塩の製造法に関するものでもある。最終的な保証として、
単離された錯体塩の精製が残っている。
【0049】 本発明による医薬品は、前記錯体塩を有利に10μモル/Lから200ミリモ
ル/L含有しており、壊死−MR−映像法及び梗塞−MR−映像法並びにMRI
−診断学を用いる治療制御のための使用において、通常、体重1kg当たり1μ
モルから2ミリモルの量で投与される。これらは、経腸投与及び腸管外投与に指
定されるか又はインターベンショナルラジオロジーの方法で投与される。
【0050】 本発明による薬剤は、MRI−造影剤のための薬剤としての適性についての多
くの条件を充足している。従って、これらは、投与後に信号の強さの増大によっ
て、核スピン断層撮影法を用いて得られた画像をその表現力において改善するの
に特に適している。更に、これらは、できるだけ少量の異物で肉体に負担をかけ
る必要とする高い有効性及び検査の非侵襲性の性質を保持するのに必要とされる
良好な認容性を示している。
【0051】 一般式Iの化合物は、血管内腔(血液プール)の描写にも適している。
【0052】 本発明による薬剤の良好な水溶性は、高濃縮された溶液を製造し、それと同時
に、循環器系の容量負荷を支持しうる限度で保持し、体液による希釈を補うこと
ができるようにしている。更に、本発明による薬剤は、試験管内で高い安定性を
示すだけでなく、驚異的なことに、生体内でも高い安定性を示すので、造影剤が
完全に再度排泄される時間内での、錯体中で共有結合しておらず、それ自体毒性
なイオンの解放又は交換が無視される。
【0053】 本発明を、以下の実施例によって説明する。
【0054】 例 1 a) アセタト[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポ
ルフィリン−2,18−ジプロピオニルヒドラジナト(2−)−KN21,KN
22,KN23,KN24]−鉄 H.Fischer、E.Haarer及びF.Stadler、Z.Phy
siol.Chem.241、209(1936)と同様に製造した3,3′−
(7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,
18−ジイル)−ジ(プロパノヒドラジド)1190mg(2ミリモル)及び鉄
(III)−アセチルアセトネート706.36mg(2ミリモル)を、酢酸1
50ml/クロロホルム100ml中で5時間加熱して70℃にした。この後、
これを真空中で蒸発乾燥させ、残分を水中で懸濁させ、濾別し、かつ水で洗浄す
る。乾燥した粗製生成物をピリジン/ジエチルエーテルから再結晶させる。
【0055】 収量:赤褐色の粉末1.25g(理論値の89%) 元素分析: 計算値:C 61.10 H 6.12 N 15.84 Fe 7.89 実測値:C 60.95 H 6.31 N 15.70 Fe 7.68 b) アセタト[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチル−
2,18−ビス{3,6,16−トリオキソ−8,11,14−トリス(カルボ
キシメチル)−17−オキサ−4,5,8,11,14−ペンタアザノナデシ−
1−イル}ポルフィナト(3−)]−鉄 3−エトキシ−カルボニルメチル−6−[2−(2,6−ジオキソモルホリノ
)エチル]−3,6−ジアザオクタンジ酸(DTPA−モノエチルエステル−単
無水物)806.8mg(2ミリモル)を、無水ジメチルホルムアミド250m
l中に懸濁させる。その上に窒素を入れ、トリエチルアミン1.0g(10ミリ
モル)及び例1aの目的化合物707mg(1ミリモル)を添加し、生じた反応
混合物を、室温で3日間撹拌する。反応の終了後に、これを濾過し、溶剤を真空
中に引き、かつ残留油状物をジエチルエーテル500mlを用いてこすり落とす
。生じた固体を濾別し、ジエチルエーテル及びn−ヘキサンで洗浄する。
【0056】 精製のために、シリカゲルRP−18によりクロマトグラフィー処理する(溶
離剤:HO/テトラヒドロフラン:0〜30%)。
【0057】 収量:赤褐色の粉末1.62g(理論値の93%) 含水量:5.2% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 53.93 H 6.19 N 12.95 Fe 3.69 実測値:C 53.75 H 6.37 N 12.81 Fe 3.49 c) クロロ[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチル−2
,18−ビス{3,6,18−トリオキソ−8,11,14−トリス(カルボキ
シメチル)−4,5,8,11,14−ペンタアザヘキサデカナト}ポルフィナ
ト(3−)]−鉄 例1bで製造したリガンド1.59g(0.660ミリモル)を、水400m
l中に溶解させる。10モルの苛性ソーダ水溶液の添加によって、pH13に調
節し、かつ室温で5時間撹拌する。エステル基の完全な鹸化後に、濃塩酸でpH
3に調節する。これを真空中で蒸発乾燥させて乾燥物にする。残分をシリカゲル
RP−18によりクロマトグラフィー処理する(溶離剤:HO/テトラヒドロ
フラン/勾配)。
【0058】 収量:赤褐色の粉末0.89g(理論値の95%) 含水量:6.1% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 51.90 H 5.76 N 13.67 Fe 3.89 Cl 2.47 実測値:C 51.75 H 5.88 N 13.54 Fe 3.75 Cl 2.38 d) {mu−[{16,16′−[クロロ鉄(III)−7,12−ジエチ
ル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル]−ビ
ス[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−3,6
,9,12,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガドリナ
ト(2−),−ジナトリウム 例1cで製造したリガンド0.86g(0.599ミリモル)を、水400m
l中に溶解させ、交互に、塩化ガドリニウム316.3mg(1.2ミリモル)
及び2nの苛性ソーダ水溶液を滴加して、反応混合物のpH値を常に6.8〜7
.2の間で変動させる。全ての塩化ガドリニウムを添加し、室温で一晩撹拌する
。後処理のために、溶剤を真空中に引き、残分をシリカゲルRP−18によりク
ロマトグラフィー処理する(溶離剤:HO/テトラヒドロフラン:0〜30%
)。
【0059】 収量:赤褐色の粉末1.04g(理論値の98%) 含水量:6.9% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 41.67 H 4.17 N 10.97 Gd 17.60 Fe 3.13 Cl 1.98 Na 2.61 実測値:C 41.48 H 4.32 N 10.80 Gd 17.43 Fe 3.07 Cl 1.78 Na 2.38 例 2 a) アセタト[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポ
ルフィリン−2,18−ジプロピオニル−ヒドラジナト(2−)−KN21,K
N22,KN23,KN24]−マンガン H.Fischer、E.Haarer及びF.Stadler、Z.Phy
siol.Chem.241、209(1936)と同様に製造した3,3′−
(7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,
18−ジイル)−ジ(プロパノヒドラジド)1190mg(2ミリモル)及びマ
ンガン(III)−アセチルアセトナト−二水和物704.5mg(2ミリモル
)を、酢酸150ml/クロロホルム100ml中で5時間で80℃に加熱した
。この後、これを真空中で蒸発乾燥させ、残分を水中で懸濁させ、濾別し、かつ
水で洗浄する。乾燥した粗製生成物をピリジン/ジエチルエーテルから再結晶さ
せる。
【0060】 収量:赤褐色の粉末1.29g(理論値の91%) 元素分析: 計算値:C 61.18 H 6.13 N 15.86 Mn 7.77 実測値:C 61.03 H 6.29 N 15.75 Mn 7.58 b) アセタト[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチル−
2,18−ビス{3,6,18−トリオキソ−8,11,14−トリス(カルボ
キシメチル)−17−オキサ−4,5,8,11,14−ペンタアザノナデシ−
1−イル}ポルフィナト(3−)]−マンガン 3−エトキシ−カルボニルメチル−6−[2−(2,6−ジオキソモルホリノ
)エチル]−3,6−ジアザオクタンジ酸(DTPA−モノエチルエステル−単
無水物)806.8mg(2ミリモル)を、無水ジメチルホルムアミド250m
l中に懸濁させる。その上に窒素を入れ、トリエチルアミン1.0g(10ミリ
モル)及び例2aの目的化合物706mg(1ミリモル)を添加し、生じた反応
混合物を、室温で3日間撹拌する。反応の終了後に、これを濾過し、溶剤を真空
中に引き、かつ残留油状物をジエチルエーテル500mlを用いてこすり落とす
。生じた固体を濾別し、ジエチルエーテル及びn−ヘキサンで洗浄する。
【0061】 精製のために、シリカゲルRP−18によりクロマトグラフィー処理する(溶
離剤:HO/テトラヒドロフラン:0〜30%) 収量:赤褐色の粉末1.35g(理論値の89%) 含水量:5.9% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 53.96 H 6.19 N 12.96 Mn 3.63 実測値:C 53.83 H 6.34 N 12.81 Mn 3.49 c) クロロ[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチル−2
,18−ビス{3,6,18−トリオキソ−8,11,14−トリス(カルボキ
シメチル)−4,5,8,11,14−ペンタアザヘキサデカナト}ポルフィナ
ト(3−)]−マンガン 例2bで製造したリガンド1.31g(0.865ミリモル)を、水400m
l中に溶解させる。10モルの苛性ソーダ水溶液の添加によって、pH13に調
節し、かつ室温で5時間撹拌する。エステル基の完全な鹸化後に、濃塩酸でpH
3に調節する。これを真空中で蒸発乾燥させて乾燥物にする。残分をシリカゲル
RP−18によりクロマトグラフィー処理する(溶離剤:HO/テトラヒドロ
フラン/勾配)。
【0062】 収量:赤褐色の粉末1.15g(理論値の93%) 含水量:7.2% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 51.93 H 5.76 N 13.68 Mn 3.83 Cl 2.47 実測値:C 51.81 H 5.93 N 13.49 Mn 3.70 Cl 2.32 d) {mu−[{16,16′−[クロロマンガン(III)−7,12−
ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル
]−ビス[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−
3,6,9,12,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガ
ドリナト(2−),−ジナトリウム 例2cで製造したリガンド1.12g(0.781ミリモル)を、水400m
l中に溶解させ、交互に、塩化ガドリニウム411.8mg(1.56ミリモル
)及び2nの苛性ソーダ水溶液を滴加して、反応混合物のpH値を常に6.8〜
7.2の間で変動させる。全ての塩化ガドリニウムを添加し、室温で一晩撹拌す
る。後処理のために、溶剤を真空中に引き、残分をシリカゲルRP−18により
クロマトグラフィー処理する(溶離剤:HO/テトラヒドロフラン:0〜30
%)。
【0063】 収量:赤褐色の粉末1.35g(理論値の97%) 含水量:6.5% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 41.69 H 4.18 N 10.98 Gd 17.61 Mn 3.08 Cl 1.98 Na 2.57 実測値:C 41.48 H 4.33 N 10.81 Gd 17.50 Mn 2.89 Cl 1.85 Na 2.34 例 3 a) アセタト[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポ
ルフィリン−2,18−ジプロピオニルヒドラジナト(2−)−KN21,KN
22,KN23,KN24]−コバルト H.Fischer、E.Haarer及びF.Stadler、Z.Phy
siol.Chem.241、209(1936)と同様に製造した3,3′−
(7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,
18−ジイル)−ジ(プロパノヒドラジド)1190mg(2ミリモル)及びコ
バルト(III)−アセチルアセトネート712.52mg(2ミリモル)を、
酢酸150ml/クロロホルム100ml中で5時間加熱して80℃にした。こ
の後、これを真空中で蒸発乾燥させ、残分を水中で懸濁させ、濾別し、かつ水で
洗浄する。乾燥した粗製生成物をピリジン/ジエチルエーテルから再結晶させる
【0064】 収量:赤褐色の粉末1.31g(理論値の92%)。
【0065】 元素分析: 計算値:C 60.84 H 6.10 N 15.77 Co 8.29 実測値:C 60.71 H 6.29 N 15.58 Co 8.14 b) アセタト[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチル−
2,18−ビス{3,6,18−トリオキソ−8,11,14−トリス(カルボ
キシメチル)−17−オキサ−4,5,8,11,14−ペンタアザノナデシ−
1−イル}ポルフィナト(3−)]−コバルト 3−エトキシ−カルボニルメチル−6−[2−(2,6−ジオキソモルホリノ
)エチル]−3,6−ジアザオクタンジ酸(DTPA−モノエチルエステル−単
無水物)806.8mg(2ミリモル)を、無水ジメチルホルムアミド250m
l中に懸濁させる。その上に窒素を入れ、トリエチルアミン1.0g(10ミリ
モル)及び例3aの目的化合物710mg(1ミリモル)を添加し、生じた反応
混合物を、室温で3日間撹拌する。反応の終了後に、これを濾過し、溶剤を真空
中に引き、かつ残留油状物をジエチルエーテル500mlを用いてこすり落とす
。生じた固体を濾別し、ジエチルエーテル及びn−ヘキサンで洗浄する。
【0066】 精製のために、シリカゲルRP−18によりクロマトグラフィー処理する(溶
離剤:HO/テトラヒドロフラン:0〜30%) 収量:赤褐色の粉末1.32g(理論値の87%) 含水量:6.7% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 53.82 H 6.18 N 12.92 Co 3.88 実測値:C 53.72 H 6.35 N 12.81 Co 3.69 c) クロロ[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチル−2
,18−ビス{3,6,18−トリオキソ−8,11,14−トリス(カルボキ
シメチル)−4,5,8,11,14−ペンタアザヘキサデカナト}ポルフィナ
ト(3−)]−コバルト 例3bで製造したリガンド1.28g(0.844ミリモル)を、水400m
l中に溶解させる。10モルの苛性ソーダ水溶液の添加によって、pH13に調
節し、かつ室温で5時間撹拌する。エステル基の完全な鹸化後に、濃塩酸でpH
3に調節する。これを真空中で蒸発乾燥させて乾燥物にする。残分をシリカゲル
RP−18によりクロマトグラフィー処理する(溶離剤:HO/テトラヒドロ
フラン/勾配)。
【0067】 収量:赤褐色の粉末1.15g(理論値の95%) 含水量:4.9% 計算値:C 51.79 H 5.75 N 13.64 Co 4.10 Cl 2.47 実測値:C 51.60 H 5.89 N 13.51 Co 3.97 Cl 2.35 d) {mu−[{16,16′−[クロロコバルト(III)−7,12−
ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル
]−ビス[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−
3,6,9,12,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガ
ドリナト(2−),−ジナトリウム 例3cで製造したリガンド1.12g(0.779ミリモル)を、水400m
l中に溶解させ、交互に、塩化ガドリニウム410.6mg(1.59ミリモル
)及び2nの苛性ソーダ水溶液を滴加して、反応混合物のpH値を常に6.8〜
7.2の間で変動させる。全ての塩化ガドリニウムを添加し、室温で一晩撹拌す
る。後処理のために、溶剤を真空中に引き、残分をシリカゲルRP−18により
クロマトグラフィー処理する(溶離剤:HO/テトラヒドロフラン:0〜30
%)。
【0068】 収量:赤褐色の粉末1.34g(理論値の96%) 含水量:7.8% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 41.59 H 4.17 N 10.95 Gd 17.57 Co 3.29 Cl 1.98 Na 2.57 実測値:C 41.48 H 4.32 N 10.84 Gd 17.43 Co 3.14 Cl 1.81 Na 2.31 例 4 a) [7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリ
ン−2,18−ジプロピオニルヒドラジナト(2−)−KN21,KN22,K
N23,KN24]−銅 H.Fischer、E.Haarer及びF.Stadler、Z.Phy
siol.Chem.241、209(1936)と同様に製造した3,3′−
(7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,
18−ジイル)−ジ(プロパノヒドラジド)1190mg(2ミリモル)及び銅
(II)−アセチルアセトネート523.5mg(2ミリモル)を、酢酸150
ml/クロロホルム100ml中で5時間加熱して80℃にした。この後、これ
を真空中で蒸発乾燥させ、残分を水中で懸濁させ、濾別し、かつ水で洗浄する。
乾燥した粗製生成物をピリジン/ジエチルエーテルから再結晶させる。
【0069】 収量:赤褐色の粉末1.19g(理論値の91%) 元素分析: 計算値:C 62.22 H 6.14 N 17.07 Cu 9.68 実測値:C 62.10 H 6.33 N 16.92 Cu 9.51 b) [7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチル−2,18
−ビス{3,6,18−トリオキソ−8,11,14−トリス(カルボキシメチ
ル)−17−オキサ−4,5,8,11,14−ペンタアザノナデシ−1−イル
}ポルフィナト(2−)]−銅 3−エトキシ−カルボニルメチル−6−[2−(2,6−ジオキソモルホリノ
)エチル]−3,6−ジアザオクタンジ酸(DTPA−モノエチルエステル−単
無水物)806.8mg(2ミリモル)を、無水ジメチルホルムアミド250m
l中に懸濁させる。その上に窒素を入れ、トリエチルアミン1.01g(10ミ
リモル)及び例4aの目的化合物656mg(1ミリモル)を添加し、生じた反
応混合物を、室温で3日間撹拌する。反応の終了後に、これを濾過し、溶剤を真
空中に引き、かつ残留油状物をジエチルエーテル500mlを用いてこすり落と
す。生じた固体を濾別し、ジエチルエーテル及びn−ヘキサンで洗浄する。
【0070】 精製のために、シリカゲルRP−18によりクロマトグラフィー処理する(溶
離剤:HO/テトラヒドロフラン:0〜30%) 収量:赤褐色の粉末1.27g(理論値の87%) 含水量:6.2% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 54.18 H 6.20 N 13.40 Cu 4.34 実測値:C 54.02 H 6.31 N 13.29 Cu 4.18 c) [7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチル−2,18
−ビス{3,6,18−トリオキソ−8,11,14−トリス(カルボキシメチ
ル)−4,5,8,11,14−ペンタアザヘキサデカナト}ポルフィナト(2
−)]−銅 例4b中で製造したリガンド1.24g(0.848ミリモル)を、水400
ml中に溶解させる。10モルの苛性ソーダ水溶液の添加によって、pH13に
調節し、かつ室温で5時間撹拌する。エステル基の完全な鹸化後に、濃塩酸でp
H3に調節する。これを真空中で蒸発乾燥させて乾燥物にする。残分をシリカゲ
ルRP−18によりクロマトグラフィー処理する(溶離剤:HO/テトラヒド
ロフラン/勾配)。
【0071】 収量:赤褐色の粉末1.15g(理論値の96%) 含水量:4.4% 計算値:C 52.93 H 5.87 N 13.94 Cu 4.52 実測値:C 52.83 H 6.04 N 13.85 Cu 4.38 d) {mu−[{16,16′−[銅(II)−7,12−ジエチル−3,
8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル]−ビス[3,
6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−3,6,9,1
2,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガドリナト(2−
),−ジナトリウム 例4cで製造したリガンド1.12g(0.796ミリモル)を、水400m
l中に溶解させ、交互に、塩化ガドリニウム420mg(1.59ミリモル)及
び2nの苛性ソーダ水溶液を滴加して、反応混合物のpH値を常に6.8〜7.
2の間で変動させる。全ての塩化ガドリニウムを添加し、室温で一晩撹拌する。
後処理のために、溶剤を真空中に引き、残分をシリカゲルRP−18によりクロ
マトグラフィー処理する(溶離剤:HO/テトラヒドロフラン:0〜30%)
【0072】 収量:赤褐色の粉末1.37g(理論値の98%) 含水量:7.6% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 42.32 H 4.24 N 11.15 Gd 17.88 Cu 3.61 Na 2.61 実測値:C 42.18 H 4.38 N 11.09 Gd 17.70 Cu 3.48 Na 2.47 例 5 a) アセタト{7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチル−
2,18−ビス[15,15−ジメチル−3,6,13−トリオキソ−8−(2
−{N,N−ビス[t−ブトキシカルボニル)メチル]アミノ}−エチル)−1
1−[(t−ブトキシカルボニル)−メチル]−14−オキサ−4,5,8,1
1−テトラアザヘキサデシ−1−イル}−ポルフィリナト(3−)−マンガン 3,9−ビス(t−ブトキシカルボニル)メチル]−6−カルボキシメチル−
3,6,9−トリアザウンデカンジ酸−ジ−t−ブチルエステル8.31g(1
3.45ミリモル)及び4−ニトロフェノール2.09g(15ミリモル)を、
ジメチルホルムアミド60ml中に溶解させ、0℃で、N,N′−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド5.16g(25ミリモル)を添加する。これを、0℃で3
時間撹拌し、次に、室温で一晩撹拌する。こうして製造した活性エステル溶液に
、(ピリジン50ml中に溶解させた)例2aの目的化合物2.37g(3.3
6ミリモル)を滴加し、かつ一晩撹拌する。これに5%の塩化アンモニウム水溶
液100mlを添加し、真空中で蒸発乾燥させて乾燥物にし、残分をシリカゲル
(展開剤:ジクロロメタン/2−プロパノール=20:1)によりクロマトグラ
フィー処理する。
【0073】 収量:暗褐色の固体5.25g(理論値の83%) 元素分析: 計算値;C 59.97 H 7.82 N 10.42 Mn 2.92 Cl 1.88 実測値:C 59.83 H 8.03 N 10.28 Mn 2.83 Cl 1.67 b) {mu−[アセトマンガン(III)−{13,13′−[7,12−
ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル
]−ビス{3−カルボキシメチル−6−(2−{N,N−ビス[(カルボキシ)
メチル]アミノ}エチル)−8,11−ジオキソ−3,6,9,10−テトラア
ザトリデカノエト]}(8−)]}−ジガドリナト(2−),−ジナトリウム 例5aの目的化合物5.25g(2.79ミリモル)を、トリフルオロ酢酸1
00ml中に溶解させ、室温で8時間撹拌する。これを真空中で蒸発乾燥させて
乾燥物にする。こうして得られたリガンドを水100ml中に溶解させ、酸化ガ
ドリニウム1.01g(2.79ミリモル)を添加する。60℃で撹拌し、1N
の苛性ソーダ水溶液の添加によってpH値を5で保持する。この溶液を濾過し、
濾液を、1Nの苛性ソーダ水溶液でpH7.2に調節する。引き続きRP−18
によりクロマトグラフィー処理する(展開剤:水/アセトニトリルからの勾配)
【0074】 収量:褐色で無定形の固体4.63g(理論値の93%) 含水量:9.2% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 41.69 H 4.18 N 10.98 Mn 3.08 Cl 1.98 Gd 17.61 Na 2.57 実測値:C 41.54 H 4.35 N 10.82 Mn 2.91 Cl 1.85 Gd 17.45 Na 2.34 例 6 a) {10,10′−(my−アセタトマンガン(III)−{10,10
′−(7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−
2,18−ジイル)ビス[(1RS)−1−メチル−2,5,8−トリオキソ−
3,6,7−トリアザ−デシ−1−イル]})ビス[1,4,7,10−テトラ
アザシクロドデカン−1,4,7−トリアセタト(3−)]}−ジガドリニウム 10−(4−カルボキシ−2−オキソ−3−アザ−1−メチルブチル)−1,
4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸のGd−錯体8
.47g(13.45ミリモル)、塩化リチウム0.64g(15ミリモル)及
び4−ニトロフェノール2.09g(15ミリモル)を、50℃でジメチルスル
ホキシド100ml中に溶解させる。室温への冷却後に、N,N′−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド5.16g(25ミリモル)を添加し、12時間、予備活
性化させる。こうして製造された溶液に、例2aからの目的化合物2.37g(
3.36ミリモル)、トリエチルアミン0.71g(7ミリモル)を添加し、室
温で一晩撹拌する。得られた懸濁液に、引き続き十分なアセトンを完全に沈殿す
るまで添加し、沈殿物を吸引濾過し、乾燥させ、水の中に入れ、不溶性のジシク
ロヘキシル尿素により濾別し、濾液をRP−18によりクロマトグラフィー処理
する(展開剤:テトラヒドロフラン/水からの勾配)。
【0075】 収量:暗褐色で無定形の粉末5.06g(理論値の79%) 含水量:8.3% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 45.36 H 5.08 N 13.22 Gd 16.50 Mn 2.88 Cl 1.86 実測値:C 45.24 H 5.21 N 13.13 Gd 16.38 Mn 2.71 Cl 1.72 例 7 a) アセタト[7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポ
ルフィリン−2,18−ジプロピオニルヒドラジナト(2−)−KN21,KN
22,KN23,KN24]−鉄と10−[7−(4−イソチオシアナトフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−5−オキソ−7−(カルボキシメチル)−4−アザ−ヘ
プチル)]−1,4,7−トリス(カルボキシラトメチル)−1,4,7−トリ
ス(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン、
ガドリニウム錯体、ナトリウム塩 {10,10′−{my−クロロ鉄(III){10,10′−[(7,12−
ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル
)ビス{(1−オキソプロパン−3,1−ジイル)ヒドラジノ−チオカルボニル
アミノ−4,1−フェニレン[(3RS)−3−カルボキシメチル−1−オキソ
プロパン−3,1−ジイル]アミノ(2−ヒドロキシプロパン−3,1−ジイル
)}]}ビス[1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−ト
リアセタト(4−)]}−ジガドリニウム,ジナトリウム} 例1aの目的化合物708g(1ミリモル)及び水50ml中の1806mg
(2.2ミリモル)に、トリエチルアミン1.01g(10ミリモル)を添加し
、室温で12時間撹拌する。これを真空中で蒸発乾燥させて乾燥物にし、シリカ
ゲルによりクロマトグラフィー処理する(展開剤:メタノール/水/氷酢酸=1
0/5/1)。生成物含有画分を蒸発乾燥させて乾燥物にし、残分を水100m
l中に溶解させ、2Nの苛性ソーダ溶液でpH7.2に調節する。引き続き、凍
結乾燥させる。
【0076】 収量:暗褐色で無定形の粉末2.11g(理論値の92%) 含水量:8.5% 元素分析(水不含の物質につき計算): 計算値:C 44.95 H 5.09 N 12.19 Cl 1.54 Fe 2.43 S 2.79 Gd 13.69 Na 2.00 実測値:C 44.83 H 5.19 N 12.03 Cl 1.38 Fe 2.38 S 2.58 Gd 13.48 Na 1.78 例 8 {mu−[{16,16′−[クロロ鉄(III)−7,12−ジエチル−3
,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル]−ビス[3
,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−3,6,9,
12,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガドリナト(2
−),ジナトリウム(マンニトールの添加物) 例1dの目的化合物50ミリリットル、トリス−緩衝液(トリス(ヒドロキシ
メチル)アミノメタン 塩酸pH7.4)10ミリモル及びマンニトール120
ミリモルを、2回蒸留した水500ml中に溶解させ、メスフラスコ中に水と一
緒に1lの容量を充填する。こうして得られた溶液を、0.2μmの膜により濾
過し、バイアル中に充填する。こうして製造された溶液は、NMR−診断に直接
使用することができる。
【0077】 例 9 {Mu−[{16,16′−[クロロマンガン(III)−7,12−ジエチ
ル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル]−ビ
ス[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−3,6
,9,12,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガドリナ
ト(2−),−ジナトリウム(食塩の添加物) 例2dの目的化合物10ミリモル、トリス−緩衝液(トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン 塩酸pH7.4)10ミリモル及び塩化ナトリウム60ミリ
モルを、2回蒸留した水500ml中に溶解させ、メスフラスコ中に水と一緒に
1lの容量を充填する。こうして得られた溶液を、0.2μmの膜により濾過し
、バイアル中に充填する。こうして製造された溶液は、NMR−診断に直接使用
することができる。
【0078】 例 10 誘発された心筋梗塞を有する動物におけるMRI−試験 壊死選択性強化を、例1dの物質の1回の静脈投与後に、実験的に発生させた
心筋梗塞を有する動物につきMRI試験において検査した。心筋梗塞の誘発は、
麻酔をかけた(Domitor(R)/Dormicum(R)、筋肉内)ラッ
ト(Han.Wistar、Schering SPF、体重約300g)にお
ける左冠状動脈の閉塞によって行った。造影剤投与(投与量:体重1kg当たり
Gd100μモル)を、梗塞誘発の約24時間後に行った。これらの動物を、K
M−投与前及び投与後24時間までMR−断層撮影(SISCO SIS 85
、2 テスラ;SE−シーケンス、EKG−トリガされた(getrigger
t)、T:約400ms、T:10ms、nt=4、ni=256、FOV
:7*7cm、SD≒3mm、各1層軸)により検査した。p.i.約24時間
で、これらの動物を、MRTにおいて、麻酔薬の過剰投与によって死亡させ、付
加的に、MRI−試験を、「死んだばかりの」動物(運動アーチファクトなし)
に実施した。梗塞(大きさ及び位置)の検証のために、心臓を解剖し、薄く輪切
りにし、引き続きNBT(「活性−」)着色を実施した。KM−投与の前には、
双方の部位が等しい濃度で現れているので、梗塞部は、「通常の」心筋と区別さ
れない(図:1a参照)。物質投与の直後に、潅流していない心筋部は、低濃度
の部位として現れている(図:1b参照)。p.i.約30分から、潅流してい
ない部位における信号強度が、若干増大するかもしくは制限された(信号の少な
い)部位は低下している(壊死部への緩徐な拡散)。中間段階、就中、後の段階
(p.i.2.5から約24時間)では、心筋の壊死部位での明らかな増大が確
認される(図1:1c、d、e参照)。MRI−試験での壊死部位の境界設定は
、組織学的「活性」−着色の結果と極めて良好な相関関係にある。
【0079】 例 11 誘発された心筋梗塞を有する動物におけるMRI−試験 壊死選択性強化を、例2dの物質の1回の静脈投与後に、実験的に発生させた
心筋梗塞を有する動物につきMRI試験において検査した。心筋梗塞の誘発は、
心筋梗塞の誘発は、麻酔をかけた(Domitor(R)/Dormicum R) 、筋肉内)ラット(Han.Wistar、Schering SPF、体
重約300g)における左冠状動脈の閉塞によって行った。造影剤投与(投与量
:体重1kg当たりGd100μモル)を、梗塞誘発の約24時間後に行った。
これらの動物を、KM−投与前及び3時間まで(連続的)並びに24時間までM
R−断層撮影(SISCO SIS 85、2 テスラ;SE−シーケンス、E
KG−トリガされた、T:約400ms、T:10ms、nt=4、ni=
256、FOV:7*7cm、SD≒3mm、各1層軸)により検査した。p.
i.約24時間で、これらの動物を、MRTにおいて、麻酔薬の過剰投与によっ
て死亡させ、付加的に、MRI−試験を、「死んだばかりの」動物(運動アーチ
ファクトなし)に実施した。梗塞(大きさ及び位置)の検証のために、心臓を解
剖し、薄く輪切りにし、引き続きNBT(ニトロブルーテトラゾリウム塩化物)
着色を実施した。KM−投与の前には、双方の部位が等しい濃度で現れているの
で、梗塞部は、「通常の」心筋と区別されない(図:2a参照)。物質投与の直
後に、潅流していない心筋部は、低濃度の部位として現れている(図:2b参照
)。p.i.約30分から、潅流していない部位における信号強度が、若干増大
するかもしくは制限された(信号の少ない)部位は低下している(壊死部への緩
徐な拡散)。中間段階、就中、後の段階(2.5から約24時間p.i.)では
、心筋の壊死部位での明らかな増大が確認される(図2:2c、2d参照)。M
RI−試験での壊死部位の境界設定は、組織学的NBT(「活性」−)着色の結
果と極めて良好な相関関係にある。
【0080】 例 12 誘発された心筋梗塞を有する動物におけるMRI−試験 壊死選択性強化を、例4dの物質の1回の静脈投与後に、実験的に発生させた
心筋梗塞を有する動物につきMRI試験において検査した。心筋梗塞の誘発は、
心筋梗塞の誘発は、麻酔をかけた(Domitor(R)/Dormicum R) 、筋肉内)ラット(Han.Wistar、Schering SPF、体
重約300g)における左冠状動脈の閉塞によって行った。造影剤投与(投与量
:体重1kg当たりGd100μモル)を、梗塞誘発の約24時間後に行った。
これらの動物を、KM−投与前及び3時間まで(連続的)並びに24時間までM
R−断層撮影(SISCO SIS 85、2 テスラ;SE−シーケンス、E
KG−トリガされた、T:約400ms、T:10ms、nt=4、ni=
256、FOV:7*7cm、SD≒3mm、各1層軸)により検査した。p.
i.約24時間で、これらの動物を、MRTにおいて、麻酔薬の過剰投与によっ
て死亡させ、付加的に、MRI−試験を、「死んだばかりの」動物(運動アーチ
ファクトなし)に実施した。梗塞(大きさ及び位置)の検証のために、心臓を解
剖し、薄く輪切りにし、引き続きNBT(ニトロブルーテトラゾリウム塩化物)
着色を実施した。KM−投与の前には、双方の部位が等しい濃度で現れているの
で、梗塞部は、「通常の」心筋と区別されない(図:3a参照)。物質投与の直
後に、潅流していない心筋部は、低濃度の部位として現れている(図:3b参照
)。p.i.約30分から、潅流していない部位における信号強度が、若干増大
するかもしくは制限された(信号の少ない)部位は低下している(壊死部への緩
徐な拡散)。中間段階、就中、後の段階(2.5から約24時間p.i.)では
、心筋の壊死部位での明らかな増大が確認される(図:3c、3d参照)。MR
I−試験での壊死部位の境界設定は、組織学的NBT(「活性」−)着色の結果
と極めて良好な相関関係にある。
【0081】 例 13 ポルフィリンの存在下での腫瘍細胞培養物に対する光の作用(ED50) 内容量25mlの培養瓶中に、ヒトの結腸癌(HT−29P9)の細胞培養物
を、37℃で3日間増殖させる。この培養物を、2つのグループに分け、試験物
質の溶液(ポルフィリン単位(PE)50ミリモル/l、ウシ胎児血清で希釈)
を量を増大させて(PE0;1.5;5;8.5;12;15.5;19μモル
/l)添加する。サンプルに、3日間に亘ってキセノン灯(8.5キロルクス、
UV−フィルター)で照射する。第一グループは、一日2回の照射を、それぞれ
30分間、4時間間隔で受ける。残りの時間は、これらを恒温器中の暗所に置い
たままにする。第二部ループには光を当てず、同じ時間恒温器中の暗所に置いた
ままにする。4日目に、細胞の成長を、生存−死−着色及び計数盤を用いる計数
によって測定する。
【0082】 表中には、細胞のほぼ半分がもはや生存していない濃度を記載してある。
【0083】
【表1】
【0084】 I 例1dの化合物 II 例2dの化合物 III 例4dの化合物 IV ドイツ連邦共和国特許第4232925号、例1cの化合物 IV {mu−[{16,16′−(7,12−ジエチル−3,8,13, 17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル]−ビス[3, 6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−3, 6,9,12,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]} −ジガドリナト(2−),−ジナトリウム 例 14 例2dの目的化合物の認容性の測定 マウスにおける1回の静脈投与後の例2dの目的化合物の早期認容性を、試験
しなければならない。
【0085】 試験: 試験法:Methode KM D1、第5版 動物検体:SPF−マウス(NMRI、Schering)、18〜22g、 f:m=50:50 注入速度:毎分2ml 有効性の判定基準:致死率 観察期間:7日間 全ての生存動物の肝臓及び腎臓は、異常なかった。≧5のLD50[Gdミリ
モル/kg]が予想される。
【0086】 例 15 弛緩性R1の測定[L−ミリモル-1・s-1] 装置:Minispec PC20 40で測定;0.47テスラ T1−シーケンス:180°−TI−90°、反転回復
【0087】
【表2】
【0088】 例 16 血液動力学の観点での例1dの目的化合物とDy−DTPAとの生体内比較 試験動物として、体重250gのオスの(Schering−SPF−)ラッ
ト3匹を用いた。各動物に、例1dの化合物(Gd45ミリモル/l)(以下、
化合物1と呼称)と、ジスプロシウム錯体(Dy−DTPA、Dy57ミリモル
/l)(以下、化合物2と呼称)とからなる造影剤混合物0.5mlを静脈投与
した。こうして投与された投与量は、Gd82μモル/kg(化合物1)もしく
はDy103μモル/kg(化合物2)であった。総頸動脈中のカテーテルを介
して、血液サンプルを以下の時点で採取した:p.i.1分後、3分後、5分後
、10分後、20分後、30分後、45分後、60分後、90分後、120分後
。取得した血液サンプル中で、それぞれ並行して、ガドリニウム(Gd)及びジ
スプロシウム(Dy)の濃度を、原子発光分析(ICP−AES)を用いて求め
た。化合物1(Gd)及び化合物2(Dy、比較物質)の血腔中に残留する注入
された造影剤分は、同じ動物における種々のマーキングによって比較することが
できる。血中濃度もしくは血漿中濃度から、特殊なソフトウェア(Topfit
−Programm)を用いて、血液及び血漿についてのα−t1/2及びβ−
t1/2−排泄半減期、分布容量並びに総浄化値を算出することができる。これ
によって、前記のデータは、脈管腔内における化合物の所在、生体内における分
配比及び排泄についての情報がもたらされる。
【0089】 結果:化合物1の血液排泄動力学(Bluteliminationskin
etik)は、細胞外造影剤(化合物2)の血液排泄動力学とは明らかに異なっ
ている(図4、表1参照)。血中濃度は、3分後に、なお投与量の56〜63%
であり、120分後に投与量の22〜25%である。排泄/組織中への拡散は、
明らかに緩徐になっている(半減期173分間)。同様に分布容量及び総浄化値
は、Dy−DTPAに比して明らかに小さくなっており、即ち、化合物1は、化
合物2のように脈管腔(血管)及び細胞外空間ではなく、むしろ、大部分が、脈
管腔中のみに分布しているのである(該ポルフィリンの血液プール特性)。
【0090】 化合物1の長い血中滞留時間は、極めて高い血漿タンパク結合を示している。
これにより、実施例に置いて記載した化合物は、血液プール剤の必要条件を備え
ている。
【0091】
【表3】
【0092】 第1表:ラットにおける化合物2と比較した化合物1の薬物動力学的パラメータ
(血漿)並びに排泄半減期(n=3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 例1dの物質の投与後のMRI試験における心筋の壊死部位での信号強度の明
らかな増大を示す図。
【図2】 例2dの物質の投与後のMRI試験における心筋の壊死部位での信号強度の明
らかな増大を示す図。
【図3】 例4dの物質の投与後のMRI試験における心筋の壊死部位での信号強度の明
らかな増大を示す図。
【図4】 化合物1と細胞外造影剤(化合物2)の血液排泄動力学とは明らかに異なって
いるいることを示す図。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月27日(2000.7.27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 で示されるリガンド並びに原子番号20〜32、37〜39、42〜51又は5
7〜83の元素の少なくとも1つのイオン {上記式中、 Mは、Fe3+、Mn3+、Cu2+、Co3+、VO2+、Cr3+又はNi 2+ のイオンを表し、 Rは、水素原子、直鎖状C〜C−アルキル基、C〜C12−アルアルキ
ル基又は基OR′(この場合、R′は、水素原子又はC〜C−アルキル基で
ある)を表し、 Rは、R、基−CO−Z又は基−(NH)(A)−NH−D〔この場合
、Zは、基−OLであり、Lは、無機もしくは有機のカチオン又はC〜C
アルキルの意味であり、 Aは、フェニレンオキシ基あるいは1個又はそれ以上の酸素原子によって中断さ
れたC〜C12−アルキレン基又はC〜C12−アルアルキレン基を表し、
o及びqは、互いに独立に0又は1を表し、 Dは、水素原子又は基−CO−A−(COOL)−(H)(この場合、mは
、0又は1であり但し、mとoとの合計は1である)を表す〕を表し、 Rは、基−(C=Q)(NR−(A)−(NR)−K 〔この場合、Qは、酸素原子又は2個の水素原子を表し、 Rは、基−(A)−Hを表し、 Kは、一般式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)又
は(IIf)で示される錯体形成剤を表すが、この場合、Rは、Kが、式(I
Ia)の錯体形成剤である場合には、Rと同じ意味を有し、Rは、Kが、式
(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)又は(IIf)の錯体形成剤
である場合には、Dと同じ意味を有し、 但し、酸素−窒素の直接結合は容認されないものとし、 Kは、一般式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)又
は(IIf):
【化2】
【化3】
【化4】 で示される錯体形成剤を表し、 この場合、 qは、上記の意味を有し、 Aは、Aについて記載した意味を有し、 Rは、水素原子、直鎖状もしくは分枝鎖状のC〜C−アルキル基、フェニ
ル基又はベンジル基を表し、 Aは、フェニレン基、−CH−NHCO−CH−CH(CHCOOH)
−C−β−、−C−O−(CH0〜5−β−、−C−(
OCHCH0〜1−N(CHCOOH)−CH−β−あるいは場合に
よっては1個又はそれ以上の酸素原子、1〜3−NHCO−基、1〜3−CON
H−基によって中断されていてもよい及び/又は1〜3−(CH0〜5CO
OH−基で置換されていてもよいC〜C12−アルキレン基又はC〜C12 −アルキレン基を表すが、この場合、βは、Xにおける結合部位を表し、 Xは、−CO−基又はNHCS−基を表し、 L、L、L及びLは、互いに独立に水素原子又は上記の原子番号の元素
の金属イオン当量を表し、 但し、前記置換基の少なくとも2種は、金属イオン当量を表し、金属ポルフィリ
ン中に場合により存在する電荷の補償のために更にアニオンが存在しており、こ
の場合、錯体化のためには必要とされない遊離カルボン酸基が、生理学的に認容
性の無機カチオン及び/又は有機カチオンを有する塩又はエステル又はアミドと
して存在していてもよい〕を表す}からなる少なくとも1種のポルフィリン錯体
の、壊死及び梗塞の核磁気共鳴映像法用の薬剤の製造のための使用。
【化5】 で示されるリガンド並びに原子番号20〜32、37〜39、42〜51又は5
7〜83の元素の少なくとも1つのイオン {上記式中、 Mは、常磁性イオンを表し、 Rは、水素原子、直鎖状C〜C−アルキル基、C〜C12−アルアルキ
ル基又は基OR′(この場合、R′は、水素原子又はC〜C−アルキル基で
ある)を表し、 Rは、R、基−CO−Z又は基−(NH)(A)−NH−D〔この場合
、Zは、基−OLであり、Lは、無機もしくは有機のカチオン又はC〜C
アルキルの意味であり、 Aは、フェニレンオキシ基あるいは1個又はそれ以上の酸素原子によって中断さ
れたC〜C12−アルキレン基又はC〜C12−アルアルキレン基を表し、
o及びqは、互いに独立に0又は1を表し、 Dは、水素原子又は基−CO−A−(COOL)−(H)(この場合、mは
、0又は1であり但し、mとoとの合計は1である)を表す〕を表し、 Rは、基−(C=Q)(NR−(A)−(NR)−K 〔この場合、Qは、酸素原子又は2個の水素原子を表し、 Rは、基−(A)−Hを表し、 Kは、一般式(IIc)、(IId)、(IIe)又は(IIf)で示される錯
体形成剤を表すが、この場合、Rは、Dと同じ意味を有し、 但し、酸素−窒素の直接結合は容認されないものとし、 Kは、一般式(IIc)、(IId)、(IIe)又は(IIf):
【化6】
【化7】 で示される錯体形成剤を表し、 この場合、 qは、上記の意味を有し、 Aは、Aについて記載した意味を有し、 Rは、水素原子、直鎖状もしくは分枝鎖状のC〜C−アルキル基、フェニ
ル基又はベンジル基を表し、 Aは、フェニレン基、−CH−NHCO−CH−CH(CHCOOH)
−C−β−、−C−O−(CH0〜5−β−、−C−(
OCHCH0〜1−N(CHCOOH)−CH−β−あるいは場合に
よっては1個又はそれ以上の酸素原子、1〜3−NHCO−基、1〜3−CON
H−基によって中断されていてもよい及び/又は1〜3−(CH0〜5CO
OH−基で置換されていてもよいC〜C12−アルキレン基又はC〜C12 −アルキレン基を表すが、この場合、βは、Xにおける結合部位を表し、 Xは、−CO−基又はNHCS−基を表し、 L、L、L及びLは、互いに独立に水素原子又は上記の原子番号の元素
の金属イオン当量を表し、 但し、前記置換基の少なくとも2種は、金属イオン当量を表し、金属ポルフィリ
ン中に場合により存在する電荷の補償のために更にアニオンが存在しており、こ
の場合、錯体化のためには必要とされない遊離カルボン酸基が、生理学的に認容
性の無機カチオン及び/又は有機カチオンを有する塩又はエステル又はアミドと
して存在していてもよい〕を表す}からなるポルフィリン錯体化合物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 で示されるリガンド並びに原子番号20〜32、37〜39、42〜51又は5
7〜83の元素の少なくとも1つのイオン {上記式中、 Mは、常磁性イオンを表し、 Rは、水素原子、直鎖状C〜C−アルキル基、C〜C12−アルアルキ
ル基又は基OR′(この場合、R′は、水素原子又はC〜C−アルキル基で
ある)を表し、 Rは、R、基−CO−Z又は基−(NH)(A)−NH−D〔この場合
、Zは、基−OLであり、Lは、無機もしくは有機のカチオン又はC〜C
アルキルの意味であり、 Aは、フェニレンオキシ基あるいは1個又はそれ以上の酸素原子によって中断さ
れたC〜C12−アルキレン基又はC〜C12−アルアルキレン基を表し、
o及びqは、互いに独立に0又は1を表し、 Dは、水素原子又は基−CO−A−(COOL)−(H)(この場合、mは
、0又は1であり但し、mとoとの合計は1である)を表す〕を表し、 Rは、基−(C=Q)(NR−(A)−(NR)−K 〔この場合、Qは、酸素原子又は2個の水素原子を表し、 Rは、基−(A)−Hを表し、 Kは、一般式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)又
は(IIf)で示される錯体形成剤を表すが、この場合、Rは、Kが、式(I
Ia)の錯体形成剤である場合には、Rと同じ意味を有し、Rは、Kが、式
(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)又は(IIf)の錯体形成剤
である場合には、Dと同じ意味を有し、 但し、酸素−窒素の直接結合は容認されないものとし、 Kは、一般式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)又
は(IIf):
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 5/00 C07F 15/02 13/00 15/06 15/02 A61B 5/05 383 15/06 G01N 24/02 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AE,AL,A M,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA ,CN,CU,CZ,EE,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, RO,RU,SD,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ベルント ラデュッヘル ドイツ連邦共和国 ベルリン ゴランツシ ュトラーセ 132 (72)発明者 ハンス−ヨアヒム ヴァインマン ドイツ連邦共和国 ベルリン ヴェストホ ーフェナー ヴェーク 23 (72)発明者 トーマス フレンツェル ドイツ連邦共和国 ベルリン パウル−シ ュナイダー−シュトラーセ 41 (72)発明者 ベルント ミセルヴィッツ ドイツ連邦共和国 グリーニッケ メッツ ァー シュトラーセ 4 (72)発明者 ヴォルフガング エーベルト ドイツ連邦共和国 マーロウ エルンスト −テールマン−プラッツ 2 Fターム(参考) 4C050 PA02 4C085 HH07 JJ02 KA28 KB56 LL01 4C096 FC14 4H048 AA01 AA03 AB20 VA32 VA56 VB10 4H050 AA01 AA03 AB20 WB14 WB21

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I: 【化1】 で示されるリガンド並びに原子番号20〜32、37〜39、42〜51又は5
    7〜83の元素の少なくとも1つのイオン {上記式中、 Mは、常磁性イオンを表し、 Rは、水素原子、直鎖状C〜C−アルキル基、C〜C12−アルアルキ
    ル基又は基OR′(この場合、R′は、水素原子又はC〜C−アルキル基で
    ある)を表し、 Rは、R、基−CO−Z又は基−(NH)(A)−NH−D〔この場合
    、Zは、基−OLであり、Lは、無機もしくは有機のカチオン又はC〜C
    アルキルの意味であり、 Aは、フェニレンオキシ基あるいは1個又はそれ以上の酸素原子によって中断さ
    れたC〜C12−アルキレン基又はC〜C12−アルアルキレン基を表し、
    o及びqは、互いに独立に0又は1を表し、 Dは、水素原子又は基−CO−A−(COOL)−(H)(この場合、mは
    、0又は1であり但し、mとoとの合計は1である)を表す〕を表し、 Rは、基−(C=Q)(NR−(A)−(NR)−K 〔この場合、Qは、酸素原子又は2個の水素原子を表し、 Rは、基−(A)−Hを表し、 Kは、一般式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)又は(IIe)
    で示される錯体形成剤を表すが、この場合、Rは、Kが、式(IIa)の錯体
    形成剤である場合には、Rと同じ意味を有し、Rは、Kが、式(IIb)、
    (IIc)、(IId)又は(IIe)の錯体形成剤である場合には、Dと同じ
    意味を有し、 但し、酸素−窒素の直接結合は容認されないものとし、 Kは、一般式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)又
    は(IIf): 【化2】 【化3】 【化4】 で示される錯体形成剤を表し、 この場合、 qは、上記の意味を有し、 Aは、Aについて記載した意味を有し、 Rは、水素原子、直鎖状もしくは分枝鎖状のC〜C−アルキル基、フェニ
    ル基又はベンジル基を表し、 Aは、フェニレン基、−CH−NHCO−CH−CH(CHCOOH)
    −C−β−、−C−O−(CH0〜5−β−、−C−(
    OCHCH0〜1−N(CHCOOH)−CH−β−あるいは場合に
    よっては1個又はそれ以上の酸素原子、1〜3−NHCO−基、1〜3−CON
    H−基によって中断されていてもよい及び/又は1〜3−(CH0〜5CO
    OH−基で置換されていてもよいC〜C12−アルキレン基又はC〜C12 −アルキレン基を表すが、この場合、βは、Xにおける結合部位を表し、 Xは、−CO−基又はNHCS−基を表し、 L、L、L及びLは、互いに独立に水素原子又は上記の原子番号の元素
    の金属イオン当量を表し、 但し、前記置換基の少なくとも2種は、金属イオン当量を表し、金属ポルフィリ
    ン中に場合により存在する電荷の補償のために更にアニオンが存在しており、こ
    の場合、錯体化のためには必要とされない遊離カルボン酸基が、生理学的に認容
    性の無機カチオン及び/又は有機カチオンを有する塩又はエステル又はアミドと
    して存在していてもよい〕を表す}からなる少なくとも1種のポルフィリン錯体
    の、壊死及び梗塞の核磁気共鳴映像法用の薬剤の製造のための使用。
  2. 【請求項2】 光力学的療法(PDT)における治療制御のためのMRI診
    断薬の製造のための、請求項1の式Iに記載の化合物の使用。
  3. 【請求項3】 Mが、Fe3+−イオン、Mn3+−イオン、Cu2+−イ
    オン、Co3+−イオン、VO2+−イオン、Cr3+−イオン又はNi2+
    イオンを表す、請求項1に記載の一般式Iの化合物の使用。
  4. 【請求項4】 R及びRが、それぞれ、−CONHNHK基、−CON
    H(CHNHK基、−CONH(CHNHK基、−CONH(CH NHK基、−CONH(CHO(CHNHK基を表す、請求
    項1に記載の一般式Iのポルフィリン錯体化合物の使用。
  5. 【請求項5】 一般式I: 【化5】 で示されるリガンド並びに原子番号20〜32、37〜39、42〜51又は5
    7〜83の元素の少なくとも1つのイオン {上記式中、 Mは、常磁性イオンを表し、 Rは、水素原子、直鎖状C〜C−アルキル基、C〜C12−アルアルキ
    ル基又は基OR′(この場合、R′は、水素原子又はC〜C−アルキル基で
    ある)を表し、 Rは、R、基−CO−Z又は基−(NH)(A)−NH−D〔この場合
    、Zは、基−OLであり、Lは、無機もしくは有機のカチオン又はC〜C
    アルキルの意味であり、 Aは、フェニレンオキシ基あるいは1個又はそれ以上の酸素原子によって中断さ
    れたC〜C12−アルキレン基又はC〜C12−アルアルキレン基を表し、
    o及びqは、互いに独立に0又は1を表し、 Dは、水素原子又は基−CO−A−(COOL)−(H)(この場合、mは
    、0又は1であり但し、mとoとの合計は1である)を表す〕を表し、 Rは、基−(C=Q)(NR−(A)−(NR)−K 〔この場合、Qは、酸素原子又は2個の水素原子を表し、 Rは、基−(A)−Hを表し、 Kは、一般式(IIc)、(IId)又は(IIe)で示される錯体形成剤を表
    すが、この場合、Rは、Dと同じ意味を有し、 但し、酸素−窒素の直接結合は容認されないものとし、 Kは、一般式(IIc)、(IId)、(IIe)又は(IIf): 【化6】 【化7】 で示される錯体形成剤を表し、 この場合、 qは、上記の意味を有し、 Aは、Aについて記載した意味を有し、 Rは、水素原子、直鎖状もしくは分枝鎖状のC〜C−アルキル基、フェニ
    ル基又はベンジル基を表し、 Aは、フェニレン基、−CH−NHCO−CH−CH(CHCOOH)
    −C−β−、−C−O−(CH0〜5−β−、−C−(
    OCHCH0〜1−N(CHCOOH)−CH−β−あるいは場合に
    よっては1個又はそれ以上の酸素原子、1〜3−NHCO−基、1〜3−CON
    H−基によって中断されていてもよい及び/又は1〜3−(CH0〜5CO
    OH−基で置換されていてもよいC〜C12−アルキレン基又はC〜C12 −アルキレン基を表すが、この場合、βは、Xにおける結合部位を表し、 Xは、−CO−基又はNHCS−基を表し、 L、L、L及びLは、互いに独立に水素原子又は上記の原子番号の元素
    の金属イオン当量を表し、 但し、前記置換基の少なくとも2種は、金属イオン当量を表し、金属ポルフィリ
    ン中に場合により存在する電荷の補償のために更にアニオンが存在しており、こ
    の場合、錯体化のためには必要とされない遊離カルボン酸基が、生理学的に認容
    性の無機カチオン及び/又は有機カチオンを有する塩又はエステル又はアミドと
    して存在していてもよい〕を表す}からなるポルフィリン錯体化合物。
  6. 【請求項6】 Aが、−CH−基、−(CH−基、−CHOC −β−基、−CHOCH−基、−C−基、−C−OCH −β−基、−C−OCHCH−N(CHCOOH)−CH−β
    −基、CH−NHCO−CH−CH(CHCOOH)−C−β−基
    を表し、この場合、βは、Xにおける結合部位を表す、請求項5に記載の錯体化
    合物。
  7. 【請求項7】 Xが、CO−基を表す、請求項5に記載の錯体化合物。
  8. 【請求項8】 Rが、水素原子又はメチル基を表す、請求項5に記載の錯
    体化合物。
  9. 【請求項9】 {mu−[{16,16′−[クロロマンガン(III)−
    7,12−ジエチル−3,8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,1
    8−ジイル]−ビス[3,6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−
    ジオキソ−3,6,9,12,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)
    ]}−ジガドリナト(2−),−ジナトリウム、 {mu−[{16,16′−[クロロ鉄(III)−7,12−ジエチル−3,
    8,13,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル]−ビス[3,
    6,9−トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−3,6,9,1
    2,13−ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガドリナト(2−
    ),−ジナトリウム、 {mu−[{16,16′−[銅(II)−7,12−ジエチル−3,8,13
    ,17−テトラメチルポルフィリン−2,18−ジイル]−ビス[3,6,9−
    トリス(カルボキシメチル)−11,14−ジオキソ−3,6,9,12,13
    −ペンタアザヘキサデカノエト]}(8−)]}−ジガドリナト(2−),−ジ
    ナトリウムである、請求項1の式Iに記載のポリフィリン錯体化合物。
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