JP2019500757A - 柔軟な熱電素子及びその製造方法 - Google Patents

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ヒュン ウェ、ジュ
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Abstract

本発明は、柔軟な熱電素子及びその製造方法に関する。柔軟な熱電素子は、互いから離間する1つ又は複数のN型熱電材料及び1つ又は複数のP型熱電材料を含む熱電材料カラムアレイと、熱電材料カラムアレイの熱電材料を電気的に接続するように構成される電極と、熱電材料カラムアレイの少なくとも空隙を充填するように構成される発泡体と、を備える。

Description

本発明は、柔軟な熱電素子及びその製造方法に関し、より詳細には、高い柔軟性及び機械的安定性、内部コンポーネント間の高い接着強度を有する柔軟な熱電素子、ならびにその製造方法に関する。
熱電効果は、熱エネルギ及び電気エネルギが、相互作用によって直接相互変換される効果であり、トマス・ヨハン・ゼーベックによって発見されたゼーベック効果及びジャン・シャルル・ペルティエによって発見されたペルティエ効果の一般的な用語である。このような熱電効果を示すデバイスは、熱電デバイスと称される。
熱電デバイスは、ゼーベック効果を用いて熱エネルギを電気的エネルギーに変換する熱電力発電デバイス、及びペルティエ効果を用いて電気的エネルギーを熱エネルギに変換する冷却デバイス等を含む。熱電デバイスは、エネルギー節約の要求を最も良く満たす材料及び技術である。自動車産業、航空宇宙産業、半導体産業、バイオテクノロジ産業、光学産業、コンピュータ産業、発電産業、家庭用電化製品産業等のような分野で広く用いられており、熱効率を向上させる努力が研究機関及び大学によって実行されている。
概して、熱電デバイス(熱電素子)は、アルミナ(Al)のようなセラミックの下部基板上に第2の電極を形成し、N型及びP型半導体からなる熱電材料を第2の電極の面上に形成し、第1の電極によってN型熱電材料及びP型熱電材料を直列に接続することによって製造される。しかしながら、このような熱電デバイスは、カスケード型熱電デバイス又はセグメント型熱電デバイスのいずれかであり、そのために熱電デバイスの形状を変更することが難しく、柔軟特性を持たないアルミナ(Al)もしくは窒化アルミナ(AIN)からなるセラミック基板又は非導体薄膜でコーティングされた金属基板が用いられることによって、柔軟性を必要とする分野に熱電デバイスを適用することが難しくなっている。
さらに、基板の重量が重く、そのために熱電デバイスは、肉体的フィットネスボディ分野、自動車分野、航空宇宙分野等の分野に好適なものではなく、軽量化を必要としている。P型及びN型熱電材料は、1mmから数十ミリメートルの範囲の長さを有するバルク形状に形成されるが、上下基板に起因する熱損失が大きい。
さらに、韓国特許登録第10−1646366号は、熱電モジュール構造を開示しており、ここで、シリコーンがP型ペレットに注入され、N型ペレットが注入された部分に挿入されて、振動に対する耐久性を向上させている。しかしながら、このような場合、シリコーンは電極と熱電材料との間に配置され、そのために熱伝導率を上昇させるので、熱電デバイスの両端の間において温度差を確保することが難しく、また、熱電材料からシリコーンに向けて動く熱損失が発生し、そのために熱電デバイスの性能が低下するという致命的な問題が存在し、無機材料であるシリコーンの特性に起因して、シリコーンに溝を設けることによって湾曲部の柔軟性を確保しようとすることは、全体的な熱電デバイスの柔軟性が低下するという欠点を有する。
一方、本発明の出願人は、韓国特許登録第10−1493797号において提案されている、熱電デバイス及び熱電材料カラムアレイを通過して支持される非伝導性の柔軟なメッシュの上部及び/又は下部に基板が配置されないことによって、機械的安定性及び柔軟性が同時に確保可能となることを開示している。
開示される熱電デバイスは、高い発電性及び高い柔軟性という特性を有するが、機械的安定性を確保するために熱電デバイスのN型熱電材料とP型熱電材料との間の空間を充填するポリマ材料に起因して、電極と熱電材料との間の熱伝導率が上昇し、そのために熱損失が発生することによって、熱電変換効率が幾分低下するという問題が存在する。
従って、高い柔軟性及び高い機械的安定性を確保しつつ、熱伝導率を大幅に低下させる高い熱電変換効率を有する柔軟な熱電素子を至急開発することが要求されている。
[技術的問題] 本発明は、高い柔軟性及び機械的安定性ならびに高い接着強度を有することに加えて、著しく低い熱伝導率を有する中間体充填材料を用いて、非常に高い熱電変換効率を有する柔軟な熱電素子を内部コンポーネントの間に設けること及びその製造方法に関する。
[技術的解決手段] 本発明の一態様によれば、柔軟な熱電素子が提供される。これは、その各々が、互いから離間する1つ又は複数のN型熱電材料及び1つ又は複数のP型熱電材料を含む熱電材料カラムアレイと、熱電材料カラムアレイの熱電材料を電気的に接続するように構成される電極と、熱電材料カラムアレイの少なくとも空隙を充填するように構成される発泡体と、を含む。
本発明の他の態様によれば、柔軟な熱電素子の製造方法が提供される。これは、a)第1の犠牲基板、第1の接触熱伝導体層、第1の電極、及び第1の電極上の所定の領域に形成されたP型熱電材料が順に積層される第1の構造、ならびに第2の犠牲基板、第2の接触熱伝導体層、第2の電極、及び第2の電極上の所定の領域に形成されたN型熱電材料が順に積層される第2の構造を形成する段階と、b)第1の構造と第2の構造とを物理的に接続することによって形成された熱電材料カラムアレイをその上に有する基板を製造する段階と、c)基板の熱電材料カラムアレイの空隙に発泡体を形成する段階と、d)第1の犠牲基板及び第2の犠牲基板を除去する段階と、を含む。
[有利な効果] 本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子は、熱電材料カラムアレイの空隙を充填するための充填材料として発泡体を用いて、著しく低い熱伝導率を有することができ、これにより、柔軟な熱電素子の温度勾配及び熱電発電の効率を著しく向上させる。
さらに、発泡体の構造に起因して、柔軟な熱電素子の軽量化を実現することができ、柔軟な熱電素子は、高い柔軟性を有すると共に、高い弾性特性に起因して外部から加えられる物理的衝撃を吸収することによって、柔軟な熱電素子は、物理的衝撃によるダメージを防止することができ、高い機械的安定性が確保可能となる。
さらに、発泡体と電極との間、及び発泡体と熱電材料との間の接着強度が高く、そのために、接着強度を向上させるために電極又は熱電材料への付加が必要とされるガラス原料を排除可能であるという利点が存在する。上述されたように、低い導電率を有するガラス原料が排除可能なので、柔軟な熱電素子の熱電発電効率がさらに向上可能となり、また、電極又は熱電材料がペーストを用いることなく形成可能となるので、柔軟な熱電素子の製造プロセスが大幅に簡略化可能となる。
具体的には、発泡体としてポリウレタン発泡体が用いられるので、高い柔軟性及び高い機械的安定性も保証可能としつつ、発泡体と電極との間、及び発泡体と熱電材料との間の接着強度が大幅に向上し、充填材料は、空気の熱伝導率に近づくレベルの0.05W/m.K又はそれ未満という著しく低い熱伝導率を有することができる。
図1のAは、電極に接着されたポリウレタン発泡体の一面を示す写真である。ここで、高密度ポリウレタン膜が形成されていることが確認可能である。図1のBは、ポリウレタン発泡体の内部断面を示す写真である。ここで、ポリウレタンが発泡して細孔構造を有することが確認可能である。
本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子の断面図である。
本発明の一実施形態に係る発泡体の細孔構造を示す図である。発泡体の細孔構造の例は、ハニカム構造であってよい。
例1及び比較例3に従って製造された柔軟な熱電素子の実際の写真である。
例1及び比較例3に従って、製造された柔軟な熱電素子の、その曲率半径による内部耐性の変化率を測定した百分率によるグラフである。
本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子の製造方法の模式的フローチャートである。
本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子が実生活におけるシチュエーションに適用されている例を示す写真である。
[符号の説明]
200及び300:柔軟な熱電素子
210、210'、310、及び310':接触熱伝導層
220及び320:第1の電極
220'及び320':第2の電極
230及び330:P型熱電材料
240及び340:N型熱電材料
250及び350:発泡体
301及び301':犠牲基板
302及び302':犠牲膜
本発明の柔軟な熱電素子が、添付図面を参照して詳細に説明される。以下の図面は、本発明の趣旨を完全に当業者に伝えるために、例として提供される。従って、本発明は、以下の図面に限定されるものではないが、他の形態で実装されてよい。以下の図面は、本発明の趣旨を明確化するために、誇張されていることがある。さらに、同様の参照番号は、本発明全体にわたって、同様の要素を指定する。
この点で、本明細書で用いられる技術的及び科学用語において別段の定義がされない限り、以下の説明及び添付図面において、本発明が関連する分野の当業者によって一般に理解される意味、ならびに本発明の主旨を不必要に曖昧にし得る周知の機能及び構成の説明は、省略される。
本発明の出願人は、韓国特許登録第10−1493797号において提案されている、熱電素子の上部及び/又は下部に基板が配置されないこと、及び非伝導性の柔軟なメッシュが熱電材料カラムアレイを通過して支持されることによって、機械的安定性及び柔軟性が同時に確保可能となることを開示している。
開示される熱電素子は、高い発電性及び高い柔軟性という特性を有するが、機械的安定性を確保するために熱電素子のN型熱電材料とP型熱電材料との間の空間を充填するポリマ材料に起因して、電極と熱電材料との間の熱伝導率が上昇し、そのために熱損失が発生することによって、熱電変換効率が幾分低下するという問題が存在する。
これらの制限を克服するために、著しく低い熱伝導率、電極及び熱電材料に対する高い接着強度、ならびに電極と熱電材料カラムアレイとの間の空隙を充填する充填材料としての高い柔軟性を有することが可能な材料についての研究が、長期にわたって行われてきた。そのため、発泡体が充填材料として用いられる場合、低い熱伝導率、高い接着強度、柔軟性、及び高い機械的安定性が全て確保可能であると認識されたことにより、上述の知見上に拡張することによって、本発明が完成した。
具体的には、本発明に係る柔軟な熱電素子は、互いから離間する少なくとも1つのN型熱電材料及び少なくとも1つのP型熱電材料を含有する熱電材料カラムアレイと、熱電材料カラムアレイの熱電材料を電気的に接続するように構成される電極と、熱電材料カラムアレイの間の少なくとも1つの空隙を充填するように構成される発泡体と、を含んでよい。
発泡体は、熱電ピラーアレイ間の空隙を充填する充填材料であり、熱電素子の特性に起因して、熱源に直接接触する電極と、上述の電極と対向するように形成された電極(例えば、第1の電極が熱源に接触する場合、第1の電極と対向する電極は第2の電極である)との間の温度勾配は大きいことが好ましいことによって、発泡体が低い熱伝導率を有する材料であることが好ましい。すなわち、発泡体は、柔軟性及び低い熱伝導率を有し、電極に接着させられることによって、十分な機械的及び物理的強度を確保する材料であることが好ましい。
より具体的には、本発明の一実施形態に係る発泡体は、低い熱伝導率の空気、二酸化炭素、窒素、アルゴン、クリプトン、キセノン、及びアンモニアの中から選択された1つ又は複数のガスを含有する複数の細孔を有する柔軟なポリマ発泡体であってよい。空気、二酸化炭素、窒素、アルゴン、クリプトン、キセノン、又はアンモニアのようなガスは、非常に低い熱伝導率を有する代表な材料であり、このようなガスを含有する発泡体が充填材料として用いられる場合、充填材料は、非常に低い熱伝導率を有してよく、熱電素子の温度勾配が大幅に向上することによって、熱電発電効率が大幅に向上し得る。さらに、柔軟な熱電素子の軽量化は、発泡体の構造に起因して実現されてよく、柔軟性及び弾性は高く、そのために外部から加えられる物理的衝撃が吸収され得ることによって、柔軟な熱電素子は、物理的衝撃によるダメージを防止することができ、高い機械的安定性が確保可能となる。
具体的には、発泡体は、ポリマ発泡体であってよい。より具体的には、発泡体は、柔軟性及び伸縮性を有するスポンジ形態の柔軟なポリマ発泡体であってよい。従って、柔軟な熱電素子は、著しく低い熱伝導率及び高い柔軟性を有してよく、同時に、発泡体は、外力が繰り返し印加される場合でさえ、外力の一部を吸収してもよい。これによって、充填材料、電極、及び熱電材料へのダメージが防止されてよく、柔軟な熱電素子は、長期にわたり安定して動作することができる。
本発明の一実施形態において、発泡体は、柔軟性及び低い熱伝導率を有するポリマ発泡体である限り、特に限定されない。具体的には、例えば、発泡体は、熱電材料に対して20%又はそれ未満の熱伝導率を有してよく、熱電材料の熱伝導率に対して0.1から10%の範囲の熱伝導率を有する発泡体は、熱伝導を有効に阻害し、熱安定性を確保するために用いられてよい。
より具体的には、本発明に係る発泡体は、0.1W/m.K又はそれ未満、より好ましくは0.08W/m.K又はそれ未満、さらにより好ましくは0.05W/m.K又はそれ未満の熱伝導率を有してよい。上述されたように、熱伝導率が非常に低いので、熱伝導が有効に阻害されてよく、そのために熱安定性が確保されてよい。この点で、熱伝導率の下限は特に限定されず、発泡体に含有されるガスの熱伝導率が下限とみなされてよい。
この点で、発泡体は、従来の発泡方法を用いて発泡させられてよい。任意の公知の方法は、本発明における発泡体に必要とされる物理的特性を満たすことが可能である限り、用いられてよい。
具体的には、発泡体は、発泡剤を含有する発泡体前駆体を発泡させることによって形成されてよい。発泡体前駆体は、発泡後に柔軟性及び低い熱伝導率を有する発泡体を形成可能な材料である限り、特に限定されないが、意図される発泡体の必要な特性を満たすことができる材料が、用いられてよい。具体的には、発泡体前駆体は、発泡体の柔軟性、物理的強度、発泡度、空気多孔度等を考慮して選択されてよい。
このようなポリマ発泡体を形成するための発泡体前駆体は、ポリマ又はプレポリマを含んでよいが、これに限定されるものではない。
すなわち、発泡体は、ポリマ又はプレポリマを発泡させることによって形成されてよい。プレポリマは、硬化可能な官能基(硬化基)を含有し、かつ、比較的低い重合度を有する化合物であり、熱電材料カラムアレイ間に形成された空隙を充填するために硬化及び発泡する前のプレポリマ又はモノマを指してよい。プレポリマは、部分的に又は完全に硬化させられて、充填材料を形成してよい。すなわち、熱電材料カラムアレイを充填するために硬化する前の状態にある化合物が、プレポリマと称されてよく、プレポリマを硬化又は発泡させることによって得られる生成物が、充填材料又は発泡体と称されてよい。さらに、発泡体がポリマを用いて形成される場合、ポリマは、熱電材料カラムアレイを充填し、発泡する前の状態を指してよい。ポリマは、プレポリマを重合させることによって形成されてよい。
具体例として、発泡体は、柔軟で低い熱伝導率を有する限り、特に限定されない。非限定的な例として、発泡体は、ポリウレタン系発泡体、シリコーン系発泡体、ポリオレフィン系発泡体等であってよい。発泡体を熱電素子の充填材料として用いることは、有効に電極上下間の熱伝導を阻害し、熱電材料からの熱損失を最小化することができ、これによって、熱電素子の熱電効率が向上可能となり、柔軟性及び弾性は高く、温度による物理的特性の変化は低く、広い温度範囲で柔軟性が維持される。これによって、熱電素子は、頻繁な物理的変形に起因するダメージを受けなくてよく、そのために、熱電素子の寿命が長くなり得る。
ポリウレタン系発泡体は、ウレタン系発泡体前駆体から製造されてよく、ウレタン系発泡体前駆体は、ポリマが触媒の存在下でイソシアネート基(−NCO)及び水酸基(−OH)の付加縮合反応によって形成される第1の形態、ならびにポリマが不飽和基及び架橋剤を含有するウレタン系プレポリマの付加反応によって形成される第2の形態に分類されてよい。
より具体的には、第1の形態は、2つ又はそれより多くのイソシアネート基を含有するポリイソシアネート系化合物と、2つ又はそれより多くのヒドロキシ基を含有するポリオール系化合物との反応の結果として、ポリマを形成してよい。
一実施形態において、ポリイソシアネート系化合物は、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、及び脂環式ポリイソシアネートから成る群から選択される1つ又は2つ又はそれより多くの化合物を含んでよい。より具体的には、芳香族ポリイソシアネートは、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジイソシアネートビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジイソシアネートビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジイソシアネートジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4',4''−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−イソシアネートフェニルスルフォニルイソシアネート、及びp−イソシアネートフェニルスルフォニルイソシアネートを含んでよい。脂肪族ポリイソシアネートは、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リシンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマル酸、ビス(2−イソシアネートエチル)カーボネート、及び2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエートを含んでよい。脂環式ポリイソシアネートは、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素化MDI)、シクロへキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水素化TDI)、ビス(2−イソシアネートエチル)−4−ジシクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、及び2,6−ノルボルナンジイソシアネートを含んでよいが、これに特に限定されない。
ポリオール系化合物は、高い柔軟性を有する柔軟なポリウレタン発泡体を形成可能である限り、特に限定されず、具体的には、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、及びこれらの混合物を含んでよい。非限定的な例として、ポリエステルポリオールは、ポリエチレンアジピン酸塩、ポリブチレンアジピン酸塩、ポリ(1,6−hexadipate)、ポリジエチレンアジピン酸塩、又はポリ(e−カプロラクトン)であってよい。非限定的な例として、ポリエーテルポリオールは、ポリエチレングリコール、ポリジエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及びポリエチレンプロピレングリコールであってよいが、本発明は、これに限定されるものではない。柔軟な構造を有するポリエーテルポリオールは、発泡体の柔軟性をさらに向上させる観点で、好ましいことがある。この場合、触媒は、当該分野において一般に用いられている限り、特に限定されないが、アミン系触媒を含んでよく、非限定的な例として、ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHM)、テトラメチレンジアミン(TMHDA)、ペンタメチレンジエチレンジアミン(PMEDETA)、又はテトラエチレンジアミン(TEDA)が用いられてよい。ポリオールの分子量は、柔軟なポリウレタンを形成可能である限り、特に限定されず、例えば、ポリオールの分子量は、500から20,000g/molの範囲、より好ましくは800から10,000g/molの範囲、さらにより好ましくは1,000から5,000g/molの範囲の数平均分子量を有する化合物であってよい。ポリウレタン系発泡体の軟セグメント特性が上述の範囲で向上し、柔軟性及び弾性を向上させてよく、クラック等のような欠陥が硬化及び発泡中に発生する発生可能性が最小化されてよい。
さらに、第2の形態は、エチレン不飽和基を含有するウレタン系プレポリマと架橋剤との間の付加反応から、ポリマを形成してよい。ウレタン系プレポリマは、イソシアネート基含有化合物及びポリオール系化合物の種類に従って変化する様々な構造を有してよいが、ウレタン系プレポリマは、エチレン不飽和基、より具体的には、ビニル基含有ウレタンプレポリマであってよい。具体例として、2から20のビニル基のポリウレタン一本鎖に含有されてよいが、これに限定されるものではない。ポリウレタンの分子量が増加すると、ビニル基は、比例して20基より増加してよく、低い分子量を有するポリウレタンは、2から4のビニル基を含んでよい。この場合、架橋剤は加硫剤であってよく、加硫剤は、当該分野において一般に用いられている限り限定されるものではない。非限定的な例として、硫黄又は有機過酸化物が用いられてよい。
シリコーン系発泡体は、シリコーン系発泡体前駆体から形成されてよい。この場合、シリコーン系発泡体前駆体は、2つ又はそれより多くのヒドロキシ基を有する脂肪族ポリシロキサン及び芳香族ポリシロキサンを含んでよい、又は、1の繰り返し単位に脂肪族基及び芳香族基を含有する、もしくは脂肪族基及び芳香族基を別個に有するシロキサン繰り返し単位を含有する、ポリシロキサンのような縮合型シリコーン系プレポリマを含んでよい。この場合、2から20の水酸基がポリシロキサン一本鎖に含まれてよいが、これに限定されるものではない。ポリシロキサンの分子量が増加すると、ヒドロキシ基は、比例して20基より増加してよく、低い分子量を有するポリシロキサンは、好ましくは、2から4の水酸基を含んでよい。非限定的な具体例として、脂肪族ポリシロキサンは、各々が2つ又はそれより多くの水酸基を含有するポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン−コ−ジエチルシロキサン、及びポリジメチルシロキサン−コ−エチルメチルシロキサンから成る群から選択されてよく、芳香族ポリサリク酸(polysalic acid)は、各々が2つ又はそれより多くのヒドロキシ基を含有するポリジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリエチルフェニルシロキサン、及びポリ(ジメチルシロキサン−コ−ジフェニルシロキサン)から成る群から選択されてよい。1の繰り返し単位に脂肪族基及び芳香族基の両方を含有するシロキサン繰り返し単位を含有する、又は脂肪族基及び芳香族基を別個に含有するポリシロキサンは、例示的な脂肪族シロキサンの繰り返し単位及び芳香族シロキサンの繰り返し単位の両方を含んでよく、又は、例示的な脂肪族置換基及び例示的な芳香族置換基が1の繰り返し単位に配置されたシリコーン元素に結合される形態を指してよいが、ポリシロキサンは、これに限定されるものではない。
さらに、シリコーン系発泡体前駆体は、各々が2つ又はそれより多くのビニル基を含有する脂肪族ポリシロキサン及び芳香族ポリシロキサンを含有する、又は、1の繰り返し単位に脂肪族基及び芳香族基の両方を含有するシロキサン繰り返し単位、又は脂肪族基及び芳香族基を別個に含有するポリシロキサンのような付加型シリコーンプレポリマを含んでよい。具体例として、2から20のビニル基がポリシロキサン一本鎖に含まれてよいが、これに限定されるものではない。ポリシロキサンの分子量が増加すると、ビニル基は、比例して20より増加してよく、低い分子量を有するポリシロキサンは、2から4の水酸基を含んでよい。非限定的な具体例として、脂肪族ポリシロキサンは、各々が2つ又はそれより多くのビニル基を含有するポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン−コ−ジエチルシロキサン、及びポリジメチルシロキサン−コ−エチルメチルシロキサンから成る群から選択されてよく、芳香族ポリサリク酸(polysalic acid)は、各々が2つ又はそれより多くのビニル基を含有するポリジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリエチルフェニルシロキサン、及びポリ(ジメチルシロキサン−コ−ジフェニルシロキサン)から成る群から選択されてよい。1の繰り返し単位に脂肪族基及び芳香族基の両方を含有するシロキサン繰り返し単位を含有する、又は脂肪族基及び芳香族基を別個に含有するポリシロキサンは、例示的な脂肪族シロキサンの繰り返し単位及び芳香族シロキサンの繰り返し単位の両方を含んでよく、又は、例示的な脂肪族置換基及び例示的な芳香族置換基が1の繰り返し単位に配置されたシリコーン元素に結合される形態を指してよいが、ポリシロキサンは、これに限定されるものではない。この点で、縮合型シリコーンプレポリマは、水の存在下で加水分解及び縮合反応によって架橋及び硬化させられてよく、付加型シリコーンプレポリマは、シリコーン系プレポリマの不飽和基と、触媒の存在下における架橋剤との間の付加反応によって架橋及び硬化させられてよい。
前述のものに加えて、シリコーン系発泡体前駆体は、架橋剤、触媒、又はこれらの混合物をさらに含んでよく、当該分野において一般に用いられている限り、架橋剤、触媒、又は混合物が、特段の制限なく用いられてよい。
例えば、シリコーン系発泡体前駆体が縮合型シリコーン系プレポリマを含有する場合、架橋剤は、Si−O結合を含有するシロキサン系硬化剤、Si−N結合を含有する有機シラザン硬化剤等であってよい。非限定的な例として、架橋剤は、(CH)Si(X)又はSi(OR)であってよい。この場合、Xはメトキシ、アセトキシ、オキシム、及びアミン基であってよく、Rは、より低級のアルキル基を有してよく、非限定的な例として、Rは、メチル、エチル、又はプロピル基であってよい。触媒は、当該分野において一般に用いられている限り限定されるものではない。非限定的な例として、有機スズ化合物、有機チタン化合物、又はアミン系化合物が用いられてよい。
あるいは、シリコーン系発泡体前駆体が付加型シリコーンプレポリマを含有する場合、架橋剤が、Si−H結合を含有するいずれかのシロキサン系化合物である限り、制限なく用いられてよい。非限定的な例として、架橋剤は、−(RHSiO)−基を含有する脂肪族又は芳香族ポリシロキサンであってよい。Rは、脂肪族基又は芳香族基であってよい。脂肪族基は、メチル基、エチル基、又はプロピル基であってよい。芳香族基は、フェニル基又はナフチル基であってよい。置換基は、架橋反応に影響を与えない範囲内で他の置換基で置換されてよく、又は置換されなくてもよいが、前述のものは一例に過ぎず、炭素原子の数及び置換基の種類は、限定されるものではない。非限定的な例として、ポリメチル水素シロキサン[(CHSiO(CHHSiO)Si(CH]、ポリジメチルシロキサン[(CHHSiO((CHSiO)Si(CHH]、ポリフェニル水素シロキサン[(CHSiO(PhHSiO)Si(CH]、又はポリジフェニルシロキサン[(CHHSiO((Ph)SiO)Si(CHH]が存在してよい。この場合、Si−Hの含有量は、好ましくは、付加型シリコーンプレポリマに含有されるビニル基の数に従って制御される。例えば、xは、1又はそれより大きい範囲、より好ましくは2から10の範囲であってよいが、これに限定されるものではない。
この場合、触媒は、反応を加速させるために選択的に付加されてよく、当該分野において一般に用いられている限り限定されるものではない。非限定的な具体例として、白金化合物等が用いられてよい。
ポリオレフィン系発泡体は、ポリオレフィン系発泡体前駆体から製造されてよく、ポリオレフィン系発泡体前駆体は、ポリオレフィン系プレポリマを含有してよい。ポリオレフィン系プレポリマは、架橋剤によって架橋及び硬化させられてポリマを形成してよい。非限定的な例として、ポリマは、ポリ(エチレン−コ−α−オレフィン)、エチレンプロピレンジエンモノマゴム(EPDMゴム)、ポリイソプレン、又はポリブタジエンであってよいが、これに限定されるものではない。この場合、架橋剤は加硫剤であってよく、加硫剤は、当該分野において一般に用いられている限り限定されるものではない。非限定的な例として、硫黄又は有機過酸化物が用いられてよい。
ポリウレタン系発泡体は、熱伝導率を大幅に低下させるために、発泡体として用いられてよい。この場合、発泡体と電極との間、及び発泡体と熱電材料との間の接着強度が高く、そのために、接着強度を向上させるために電極又は熱電材料への付加が必要とされるガラス原料を排除可能であるという利点が存在する。上述されたように、低い導電率を有するガラス原料が電極又は熱電材料から排除可能なので、柔軟な熱電素子の熱電発電効率がさらに向上可能となり、また、電極又は熱電材料がペーストを用いることなく形成可能となるので、柔軟な熱電素子の製造プロセスが大幅に簡略化可能となる。
すなわち、ポリウレタン系発泡体が充填材料として用いられる場合、充填材料と電極との間、及び電極と熱電材料との間の接着が大幅に向上することにより、所望の接着が、ガラス原料を用いることなく確保可能となる。しかしながら、本発明は、ガラス原料を完全に排除するものではなく、ガラス原料が排除された場合であっても、十分な接着強度は確保可能であるが、より高い接着強度が必要とされる場合、ガラス原料が電極又は熱電材料に含まれることがある。
より好ましくは、本発明の一実施形態に係るポリウレタン系発泡体は、ポリイソシアネート系化合物であってよく、芳香族ポリイソシアネートを含有するウレタン系発泡体前駆体から製造されてよい。従って、充填材料は、高い接着強度、高い柔軟性、及び高い機械的安定性を確保しつつ、0.05W/m.K又はそれ未満という著しく高い熱伝導率を有してよい。具体的には、芳香族ポリイソシアネートは、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)又は2,4−ジフェニルメタンジイソシアネートであってよい。
さらに、本発明の一実施形態に係る発泡体前駆体の各々において、プレポリマ、架橋剤、及び触媒の含有量は、予め設計された発泡体の硬化度を考慮して選択されてよい。具体的には、架橋剤の含有量は、100重量部のプレポリマに対して1から100重量部の範囲、好ましくは3から50重量部の範囲、より好ましくは5から20重量部の範囲であってよい。触媒の含有量は、100重量部のプレポリマに対して0.001から5重量部の範囲、好ましくは0.1から1重量部の範囲であってよい。上述の範囲において、高い柔軟性、高い接着強度、及び低い熱伝導率を有する発泡体が有効に形成可能であることによって、頻繁な物理的変化があってさえも高い安定性を有する素子が実装可能となり、熱拡散が有効に防止され、熱電効率を大幅に向上させることができる。
さらに、本発明の一実施形態に係る発泡体前駆体の各々において、前駆体の型及び必要とされる発泡体の物理的特性による発泡剤の型及び含有量を制御することが好ましいが、発泡剤は、特に限定されなくてよく、当該分野において従来から用いられている限り、用いられてよい。例えば、発泡される材料が前述のプレポリマである場合、発泡剤は、炭化水素型化合物、ニトロソ型化合物、アゾ型化合物、アジド型化合物、無機系発泡剤、及び水(HO)から選択されてよい。発泡剤の例として、炭化水素型化合物は、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、又はシクロペンタンであってよく、ニトロソ型化合物は、N,N'−ジメチル−N,N'−ジニトロソテレフタレートイミド又はジニトロソペンタメチレンテトラミンであってよく、アゾ型化合物は、アゾジカーボンアミド、ジアゾアミノアゾベンゼン、又はアゾビス(イソブチロニトリル)であってよく、アジド型化合物は、p,p'−オキシ−ビス(ベンゼンスルフォニルサリチルヒドラジド)、トルエンスルフォニルセミカルバジド、p,p'−オキシ−ビス(ベンゼンスルフォニルヒドラジド)、p,p'−ジフェニルビス(スルフォニルヒドラジド)、トルエンスルフォニルヒドラジド、ベンゼンスルフォニルヒドラジド、又はm−ベンゼン−ビス(スルフォニウムヒドラジド)であってよく、無機発泡剤は、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、又は塩化アンモニウムであってよいが、本発明は、これに限定されるものではない。
例として、ポリウレタン系発泡体が充填材料として形成される場合、発泡剤は水であってよく、そのためにイソシアネート基(−NCO)は、水によって反応し、二酸化炭素ガスは、排出されて、著しく低い熱伝導率を有うるポリウレタン系発泡体を形成してよい。
また、発泡剤は、熱又は光のような外部エネルギを適用することによって、プレポリマを硬化させる機能を実行し、同時に、発泡機能を実行してよい。例えば、プレポリマが、ラジカルによって硬化可能なビニル基を含有する場合、発泡剤は、チオール基又はラジカル生成置換基を含有してよい。これは、ビニル基により反応して硬化を誘起してよく、ガスが、外部エネルギの適用による発泡剤の分子の再構築、変形、又は分解に起因して生成されてよい。具体例として、アゾ型化合物は、加熱及び分解されてラジカルを生成し、同時に、窒素ガスが生成されることによって、プレポリマが同時に発泡及び硬化させられて、発泡体を形成する。
一実施形態に係る発泡剤は、好ましくは、プレポリマが発泡体になるように十分発泡可能な量で付加される。具体例として、発泡剤は、100重量部のプレポリマに対して0.1から20重量部の範囲、好ましくは1から10重量部の範囲で用いられてよい。発泡剤の含有量が小さ過ぎる場合、発泡体は、十分に形成されないことがあり、発泡剤の量が大き過ぎる場合、発泡が過剰に発生することがあり、そのために機械的強度が弱められることがある、又は、熱電素子がダメージを受けることがある。
さらに、発泡体前駆体は、形成される発泡体のターゲット特性に従って、可塑剤、発泡体安定剤、充填材、及び顔料の中から選択される1つ又は複数を含有してもよい。
本発明の一実施形態において、表面修飾エアロゾルシリカ、表面修飾石英粉末、表面修飾炭酸カルシウム粉末、又は表面修飾珪藻土粉末が、充填材として用いられてよい。非限定的な具体例として、充填材は、結合剤によって、ビニル基、Si−H基、又は水酸基で表面修飾されてよい。このような官能基によって、充填材は、発泡体ネットワークに安定的に結合可能となり、発泡体の亀裂靱性が向上可能となる。充填材の含有量は、好ましくは、発泡体の柔軟性及び接着強度を低下させない範囲内で制御される。具体例として、充填材は、100重量部のプレポリマに対して0.01から5重量部の範囲て付加されてよいが、これに限定されるものではない。
従って、発泡体は、熱伝導率低下の観点で可能な限り高い多孔度を有してよいが、発泡体は、あるレベル又はそれより高い機械的強度を有するように制御されてよい。具体例として、発泡体の多孔度(見かけの多孔度)は、体積の50から98%の範囲、好ましくは体積の70から90%の範囲であってよい。上述の範囲において、熱拡散が有効に防止され、熱電効率を著しく上昇させてよく、十分な機械的強度が提供され、熱電素子の寿命及び信頼性を向上させてよい。
本発明の一実施形態において、発泡体は、好ましくは、熱電素子が動作する環境を考慮して、広い温度範囲で柔軟な状態に保持され、そのために、発泡体のガラス遷移温度Tを制御することが好ましい。例えば、発泡体のガラス遷移温度は、−150かた0℃の範囲であってよく、好ましくは、ガラス遷移温度の最大温度は、柔軟性及び電極との接着強度を維持する観点で、−20℃又はそれ未満であってよい。
さらに、本発明の一実施形態において、発泡体は、好ましくは、高い物理的変形が加えられる場合の環境下でさえも、柔軟性及び機械的特性を維持し、そのために、発泡体のショア硬度A及び引張強度を制御することが好ましい。具体例として、発泡体の硬度は、より高い柔軟性を有するように、10から40の範囲、好ましくは20から35の範囲であってよい。さらに、具体例として、引張強度は、30から300kg/cmの範囲、好ましくは40から90kg/cmの範囲であってよい。
また、本発明の一実施形態において、発泡体は、熱電材料カラムアレイによって形成された空隙を発泡体前駆体によって充填し、発泡体前駆体材料を硬化及び発泡させることによって形成されてよい。空隙は微小空間なので、空隙が毛管現象を引き起こすことがあり、そのために、発泡体前駆体は、簡略化された態様で、液体材料を用いて空隙を均一に充填することができる。すなわち、非限定的な具体例として、発泡体前駆体は、液体材料であってよい。具体的には、発泡体前駆体は、溶媒に溶解した液相又は溶液相のポリマ又はプレポリマであってよい。このような液体発泡体前駆体は、毛管現象に起因して、空隙を均一かつ有効に充填することができ、硬化及び発泡の後、電極及び熱電材料と完全に十分に接着し、熱電素子の機械的及び物理特性をより良く向上させることができる。あるいは、ポリマ又はプレポリマが処理温度(例えば室温)において液相である場合、熱電材料カラムアレイの空隙は、溶媒を用いることなく毛管現象により充填可能であり、そのために、溶媒の揮発プロセスが必要とされなくてよい。すなわち、ポリマ又はプレポリマが液相である場合、乾燥が必要とされなくてよく、発泡体は、硬化及び発泡のみによって形成されてよい。具体的には、乾燥が省略可能であることによって、大きい領域の柔軟な熱電素子が製造される場合に、生産性及び品質が向上可能となる。
熱電材料カラムアレイによって形成された空隙を発泡体前駆体でより有効に充填するために、発泡体前駆体の粘度が、適切に制御されてよい。具体例として、発泡体前駆体は、1,000cps又はそれ未満、好ましくは100から1,000cpsの範囲、より好ましくは100から600cps、さらにより好ましくは200から500cpsの粘度を有してよい。この点で、発泡体前駆体は、所望の粘度を有するために、必要に応じて従来の粘度調節剤によって、粘度を制御されてよい。発泡体前駆体の粘度は、熱電素子の物理的サイズ又は形状に起因して毛管現象が減少する場合でさえも、発泡体前駆体が熱電材料カラムアレイによって形成された空隙を容易に充填可能であるような粘度であってよい。
さらに、本発明の一実施形態において、発泡体前駆体は、より効果的な毛管現象によって熱電材料カラムアレイの空隙を充填するために、適切な接触角を有してよい。充填材料と電極との間の接着強度を向上させるために、硬化によって充填材料を形成する発泡体前駆体は、電極により十分に湿ることが好ましい。電極は、領域が熱電材料ではなく充填材料と広く接触する構成を有するので、電極と発泡体前駆体との間の接触角が、より重要となることがある。熱電材料カラムアレイの空隙を発泡体前駆体で充填するために、発泡体前駆体は、電極ではなく熱電材料により十分に湿ることが好ましい。発泡体前駆体が十分に湿っていない場合、熱電材料カラムアレイの空隙が発泡体前駆体によって完全に充填されないという問題が発生することがある。電極と発泡体前駆体との間の接触角は、発泡体前駆体の液滴が平坦なプレート(又は膜)形態の電極上部に落下する場合、電極−液滴界面、電極−ガス界面、液滴−ガス界面における界面エネルギに起因する界面の引張バランスによって決定される接触角であってよい。具体例として、発泡体前駆体と電極との間の接触角は、90度より小さく、好ましくは0から60度の範囲であってよい。
次に、本発明の一実施形態に係る電極は、当該分野において一般に用いられている限り、特に限定されない。電極は、伝導性金属膜又は電極ペーストを用いて形成されてよく、その具体的な製造方法は、後述される熱電材料の製造方法において、詳細に説明される。
さらに、本発明の一実施形態において、熱電材料カラムアレイのP型熱電材料及びN型熱電材料は、従来の方法によって形成されてよく、単結晶又は多結晶バルクの熱電材料を用いて形成されてよい。その具体的な形成方法は、後述される柔軟な熱電材料の製造方法において、詳細に説明される。
より具体的には、図2に示されるように、本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子200は、互いから離間して配置された、少なくとも1つのN型熱電材料240及びP型熱電材料230を有する1つ又は複数の熱電材料カラムアレイと、1つ又は複数の熱電材料カラムアレイの熱電材料と電気的に接続するように構成される第1の電極220及び第2の電極220'と、1つ又は複数の熱電材料カラムアレイの少なくとも1つの空隙を充填するように構成される発泡体250と、を含む。
本発明の一実施形態によれば、熱電材料カラムアレイは、柔軟な熱電素子における電極及び熱電材料カラムアレイによって、熱的に並列に接続され、かつ、電気的に直列及び/又は並列に接続されてよい。
具体例として、柔軟な熱電素子200は、図2に示されるように、第1の電極220、第2の電極220'、及び熱電材料カラムアレイによって、熱的に並列に接続され、かつ、電気的に直列に接続されてよい。特に、具体例として、N型熱電材料240の一端は、第1の電極220の一面の一端に接続されてよく、第2の電極220'の一面の一端は、N型熱電材料240の他端に接続されてよい。連続的に、P型熱電材料230の一端は、第1の電極220の一面の他端に接続されてよく、P型熱電材料230の他端は、第1の電極220から離間した他の第1の電極220の一面の一端に接続されてよい。柔軟な熱電素子200は、前述の接続構成を繰り返し単位として有することによって構成されてよい。
本発明の一実施形態において、N型熱電材料及びP型熱電材料の各々のサイズ及び形状は、柔軟な熱電素子の柔軟性が低下しない限り、熱電素子の用途を考慮して適切に設計されてよい。具体例として、N型及びP型熱電材料は、同じ形状及びサイズを有してよく、又は互いに異なる形状及びサイズを有してよい。より具体的には、N型及びP型熱電材料は、別個にプレート又はカラム形態であってよく、N型及びP型熱電材料の各々は、円もしくは楕円のような湾曲した線を有する形状、又は厚さもしくは長さ方向に傾斜した形状の断面を有してよい。柔軟な熱電素子の柔軟性を低下させないように、N型又はP型熱電材料の厚さは、数十ナノメータオーダから数十ミリメートルオーダの範囲の厚さを有してよい。さらに、N型又はP型熱電カラムの断面積は、数百平方ナノメータオーダから数平方センチメートルオーダの範囲の面積を有してよい。実際の例として、N型又はP型熱電材料は、100nmから5cmの範囲の厚さを有してよく、熱電材料カラムの断面積は、0.1μmから10cmの範囲であってよいが、本発明は、熱電材料の物理的形状又はサイズによって限定されるものではない。上述されたように、熱電材料は、ナノメータオーダの厚さで製造されてよいので、本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子は、ナノメータオーダの厚さで製造されてもよく、柔軟な熱電素子の小型化及び一体化が可能である。さらに、柔軟な熱電素子は、熱電材料カラムの断面積がμmオーダ又はそれ未満で形成されるように製造されてよいので、所与の全素子面積内において非常に多数の熱電材料カラムを一体化させることが可能であることによって、出力電圧全体を上昇させるために有利となる。
本発明に係る柔軟な熱電素子の製造方法が後述される。この点で、発泡段階において用いられる発泡体前駆体は、上述のものと同一であり、そのため、その繰り返しの説明は省略される。
本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子の製造方法(I)は、a)第1の犠牲基板、第1の接触熱伝導層、第1の電極、及び第1の電極上の所定の領域に形成されたP型熱電材料が順に積層される第1の構造、ならびに第2の犠牲基板、第2の接触熱伝導層、第2の電極、及び第2の電極上の所定の領域に形成されたN型熱電材料が順に積層される第2の構造を形成する段階と、b)第1の構造と第2の構造とを物理的に接続することによって形成された熱電材料カラムアレイを有する基板を製造する段階と、c)基板の熱電材料カラムアレイの間の空隙に発泡体を形成する段階と、d)第1の犠牲基板及び第2の犠牲基板を除去する段階と、を含んでよい。
第1に、段階a)に係る第1の構造を形成する段階は、a−1)第1の犠牲基板上に第1の接触熱伝導層を形成する段階と、a−2)第1の接触熱伝導層上に第1の電極を形成する段階と、a−3)第1の電極上の所定の領域に、P型熱電材料を形成する段階と、を含む。第2の構造を形成する段階は、第2の電極上の所定の領域にN型熱電材料を形成する段階を除き、第1の構造を形成する段階と同じ態様で実行される。そのため、繰り返しの説明は省略される。
一実施形態に係る段階a−1)において、第1の犠牲基板は、柔軟な熱電素子の製造が完了するまで、柔軟な熱電素子の形状を維持するための支持として機能し、第1の犠牲基板は、第1の犠牲基板と第1の接触熱伝導層との間の接着強度の特性に従って、犠牲膜をさらに含んでよい。すなわち、第1の犠牲基板と第1の接触熱伝導層との間の接着強度が低い場合、犠牲膜は必要とされず、これらの間の接着強度が高い場合、第1の犠牲基板は、犠牲膜をさらに含んでよい。具体的には、犠牲膜が第1の犠牲基板に対する接着強度が低い金属薄膜又はポリマ層である場合、犠牲膜は、特段の制限なく用いられてよく、具体例として、金属薄膜は、ニッケル薄膜であってよい。ポリマ層は、ポリマ接着剤を基板上に加えることによって形成されてよく、具体例として、ポリマ接着剤は、グルー、デンプン、アセチルセルロース、ポリ酢酸ビニル、エポキシ、ウレタン、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、フェノール樹脂、ケイ酸系樹脂、アルミナセメント、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル/フェノール樹脂、及びエポキシ/フェノール系樹脂から選択される1つ又は複数からなる混合物又は化合物であってよい。この場合、当該分野において公知の任意の方法が、基板上に金属薄膜を形成可能である限り、犠牲膜を形成するための方法として用いられてよい。具体例として、犠牲膜は、スピンコーティング、スクリーン印刷技術、スパッタリング、加熱蒸着、化学気相成長、電着、又はスプレーコーティングによって形成されてよい。
任意のタイプの材料が、第1の接触熱伝導層又は犠牲膜に対する接着強度が低い限り、制限なく、第1の犠牲基板として用いられてよく、基板の材料、形状、サイズ等は、限定されるものではない。具体例として、第1の犠牲基板は、シリコーン、シリコーン酸化物、サファイア、アルミナ、雲母、ゲルマニウム、シリコーン炭化物、金、銀、及びポリマの中から選択されるいずれか1つを用いてよい。
第1の接触熱伝導層は、柔軟な熱電素子の熱損失を最小化可能な熱伝導層を形成するために用いられる。第1の接触熱伝導層は、好ましくは、高い熱伝導率を有する材料で形成されてよく、具体例として、窒化アルミニウム(AlN)、窒化シリコーン(Si)、アルミナ(Al)等が用いられてよいが、本発明はこれに限定されるものではない。任意の公知の方法が、基板上に第1の接触熱伝導体薄膜を形成可能である限り、第1の接触熱伝導体を形成する方法として用いられてよい。具体例として、犠牲膜は、スピンコーティング、スクリーン印刷技術、スパッタリング、加熱蒸着、化学気相成長、電着、又はスプレーコーティングによって形成されてよい。
一実施形態に係る段階a−2)は、第1の電極を形成する段階であり、任意の方法が、設計されたパターンに従って第1の電極を形成可能である限り、用いられてよい。例えば、第1の電極は、伝導性金属膜又は電極のペーストを用いて形成されてよい。電極ペーストが電極を形成するために用いられる場合、電極は、スクリーン印刷、スパッタリング、蒸発、化学気相成長、パターン転写、電着等によって形成されてよい。
電極の例として、伝導性金属膜が電極として用いられる場合、伝導性金属膜は、設計された電極のタイプ、熱伝導率、導電率、厚さ等を考慮して選択されてよい。例えば、伝導性金属膜は、第3族から第12族の遷移金属膜であってよい。具体例として、遷移金属は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、金(Au)、タングステン(W)、コバルト(Co)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、鉄(Fe)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、イリジウム(Ir)、及び銀(Ag)から選択される2つ又はそれより多くの1つ又は混合物であってよく、高導電率、充填材料に対する接着強度、及び低コストの観点で、銅(Cu)膜を用いることが好ましい。
さらに、電極が電極ペーストを用いて形成される場合、電極ペーストは、第1の伝導性材料を含んでよく、具体的には、第1の伝導性材料、第1の溶媒、及び第1のバインダを含有してよい。例えば、電極ペーストの各成分の組成及び含有量は、設計された電極のタイプ、熱伝導率、導電率、厚さ等を考慮して制御されてよい。具体例として、電極ペーストは、総重量中、第1の伝導性材料の10から90重量%、第1の溶媒の5から50重量%、及び第1のバインダの2から10重量%を含んでよい。
より具体的には、非限定的な例に係る第1の伝導性材料のタイプは、高い熱伝導率及び導電率を有する材料である限り、特に限定されず、例えば、高い導電率を有する金属材料又はカーボンナノチューブ及びカーボンナノワイヤが用いられてよい。熱伝導率及び導電特性が高く、充填材料に対する結合強度が高い金属材料を用いて、熱電素子の物理的強度を向上させることが好ましい。例えば、金属材料は、第3族から第12族の遷移金属膜であってよい。具体的には、遷移金属は、Ni、Cu、Pt、Ru、Rh、Au、W、Co、Pd、Ti、Ta、Fe、Mo、Hf、Ir、及びAgから選択される1つ又は複数であってよく、高い導電率、充填材料に対する結合強度、及び低コストの観点で、Cu膜を用いることが好ましい。第1の溶媒は、電極のペーストの流動性を制御するために用いられ、第1のバインダを溶解可能である限り、特に限定されない。具体例として、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、又はその混合溶媒が用いられてよい。第1のバインダは、印刷解像性を制御するために用いられ、具体例として、樹脂系材料が用いられてよい。
さらに、本発明の一実施形態において、電極と充填材料との間に高い接着強度が必要とされる場合、ガラス原料は、電極を製造するために、電極のペーストにさらに付加されてよい。
本発明の一実施形態において、第1の伝導性材料に対するガラス原料の相対含有量は、ガラス原料に起因する接着強度の向上及び導電率の低下を考慮して制御されてよい。具体例として、電極は、第1の伝導性材料100重量部に対して、0.1から20重量部の範囲でガラス原料を含有してよい。この点で、熱電素子の柔軟性を向上させるために、電極を可能な限り薄く実装することが好ましい。しかしながら、電極の厚さがより薄くなると、ガラス原料に起因して、導電率の低下が発生することがある。従って、第1の伝導性材料に対するガラス原料の相対含有量は、好ましくは、接着強度の効果向上を示すことができる最小含有量の範囲内である。この点で、電極は、0.5から10重量部の範囲で、具体的には、第1の伝導性材料100重量部に対して1から5重量部の範囲で、ガラス原料を含有してよい。
しかしながら、上述されたように、本発明に係る熱電素子は、発泡体を充填材料として用いた場合、電極と充填材料との間に高い接着強度を有することがあるので、ガラス原料を付加する必要がなく、そのために電極は、伝導性金属膜を用いた非常に簡略化されたプロセスによって製造されてよく、電極の熱伝導率及び導電率が向上し、熱電素子の熱電効率が向上するという利点が存在するように、ガラス原料は電極に付加されなくてよい。
一実施形態に係る段階a−3)は、熱電材料を形成する段階であり、具体的には、パターニングされた第1の電極上の所定の領域にP型熱電材料を形成する段階である。任意の方法が、第1の電極上の所定の領域において、設計されたとおりにP型熱電材料を形成可能である限り、段階a−3)として用いられてよい。例えば、P型熱電材料は、単結晶、多結晶バルク材料、又は熱電材料のペーストを用いて形成されてよい。具体的には、本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子は、電極と充填材料との間における接着強度の向上によって柔軟なメッシュを提供する必要がないので、単結晶が熱電材料として用いられてよい。
しかしながら、図2に示されるように、第1の構造及び第2の構造が互いに接続されている場合、第1の電極において形成されるP型熱電材料と第2の電極において形成されるN型熱電材料とは、事前に設計されたとおり、電極によって電気的に接続されるように、互いから離間して形成されなければならない。
具体例として、P型熱電材料がバルク材で形成される場合、アンチモン−テルル系化合物(SbTe1−x)又はビスマス−アンチモン−テルル系化合物(BiSb2−yTe)(xは0≦x≦1かつyは0≦y≦2)は、好適な形状を有するように、切断等のようなプロセスによって、設計された形状に形成されてよい。次に、P型熱電材料は、伝導性接着剤を用いて、第1の電極の上部に設計されたパターンで接着させられてよい。この場合、伝導性接着剤は、銀を含有する銀ペーストであってよい。具体例として、銀(Ag)ペースト、スズ−銀(Sn−Ag)ペースト、スズ−銀−銅(Sn−Ag−Cu)ペースト、又はスズ−アンチモン(Sn−Sb)ペーストが用いられてよいが、本発明は、これに限定されるものではない。
また、P型熱電材料が熱電材料ペーストを用いて厚膜形態で形成される場合、P型熱電材料は、スクリーン印刷によって形成されてよく、具体的には、P型熱電材料は、第1の電極の上部に設計されたパターンとして塗布されてよく、次に、熱処理を受けて熱電材料を形成してよい。
P型熱電材料ペーストは、第2の伝導性材料を含んでよく、より具体的には、第2の伝導性材料、第2の溶媒、及び第2のバインダを含有してよい。例えば、P型熱電材料ペーストの各成分の組成及び含有量は、設計された熱電材料のタイプ、熱伝導率、導電率、厚さ等を考慮して制御されてよい。
好ましくは第2の伝導性材料は、アンチモン−テルル系(SbTe1−x)化合物又はビスマス−アンチモン−テルル系(BiSb2−yTe)化合物(xは0≦x≦1かつyは0≦y≦2)を用いる。第2の溶媒は、P型熱電材料ペーストの流動性を制御するために用いられ、第2のバインダを溶解可能である限り、特に限定されない。具体例として、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、又はその混合溶媒が用いられてよい。第2のバインダは、印刷解像性を制御するために用いられ、具体例として、樹脂系材料が用いられてよい。
P型熱電材料ペーストの構成成分の含有量は、熱電材料カラムアレイが0.1K−1又はそれより大きい熱電性能指標ZTを有することが可能となるように、制御されることが好ましいことがある。具体例として、P型熱電材料ペーストは、総重量に対して、第2の伝導性材料の10から90重量%、第2の溶媒の5から50重量%、及び第2のバインダの2から10重量%を含んでよい。
一実施形態に係る段階a−3)において、P型熱電材料ペーストは、第1の電極の上部に設計されたパターンとして塗布されてよく、次に、熱処理を受け、P型熱電材料を形成してよい。熱処理は、当該分野において一般に用いられている方法によって実行されてよい。具体例として、アニールが、300から1000℃の範囲の温度で30から200分間実行され、P型熱電材料を形成してよい。好ましくは、アニールは、400から600℃の範囲の温度で60から120分間実行されてよい。
一方、第2の構造は、第2の電極が第1の構造と同じ方法によって形成され、次に、N型熱電材料が第2の電極上の所定の領域において形成可能となるように形成されてよい。この場合、N型熱電材料は、バルク材、又はN型熱電材料ペーストを用いてよい。
具体例として、N型熱電材料がバルク材で形成される場合、ビスマス−テルル系化合物(BiTe1−x)又はビスマス−テルルセレニウム系化合物(BiTe3−yTe)(xは0≦x≦1かつyは0≦y≦2)は、好適な形状を有するように切断等のようなプロセスによって設計された形状に形成されてよく、次に、N型熱電材料は、伝導性接着剤を用いて、第2の電極の上部に設計されたパターンで接着されてよい。この場合、伝導性接着剤は、銀を含有する銀ペーストであってよく、具体例として、Agペースト、Sn−Agペースト、Sn−Ag−Cuペースト、又はSn−Sbペーストが用いられてよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、N型熱電材料が熱電材料ペーストを用いて厚膜形態で形成される場合、N型熱電材料は、スクリーン印刷によって形成されてよく、具体的には、N型熱電材料は、第2の電極の上部に設計されたパターンとして塗布されてよく、次に、熱処理を受けて熱電材料を形成してよい。N型熱電材料ペーストは、第2の伝導性材料を除き、P型熱電材料ペーストと同じであってよい。具体的には、N型熱電材料ペーストは、好ましくは、ビスマス−テルル系(BiTe1−x)化合物又はビスマス−テロニウム−セレニウム(BiTe3−ySe)化合物(xは0≦x≦1かつyは0≦y≦2)を、第2の伝導性材料として用てよい。
この場合、P型又はN型熱電材料において、熱電材料がテルル(Te)を含有する場合、高温での熱処理中にテルル(Te)の蒸発を防止するために、熱処理は、テルル(Te)粉末を熱処理炉又は熱処理溶鉱炉に挿入することによって実行されてよい。
次に、第1の構造と第2の構造とを物理的に接続することによって形成された熱電材料カラムアレイを有する基板を製造する段階b)が、実行されてよい。上述されたように、第1の構造及び第2の構造は、熱電材料を互いから分離するように接続されてよく、図2に示されるように、第1及び第2の構造は、P型熱電材料及びN型熱電材料を交互に配置するように接続されてよい。例えば、上述の接続は、結合によって実行されてよい。結合は、電極と熱電材料とを結合可能である限り、特に限定されない。例えば、結合は、伝導性接着剤を用て実行されてよい。
例えば、伝導性接着剤は、銀を含有する銀ペーストであってよい。具体例として、銀(Ag)ペースト、スズ−銀(Sn−Ag)ペースト、スズ−銀−銅(Sn−Ag−Cu)ペースト、又はスズ−アンチモン(Sn−Sb)ペーストが用いられてよいが、本発明は、これに限定されるものではない。
次に、基板の熱電材料カラムアレイ間の空隙に発泡体を形成する段階c)が実行されてよい。すなわち、段階c)によって、熱電材料は、物理的に支持されてよく、熱電素子の機械的特性が確保されてよい。具体的には、段階c)は、c−1)発泡体前駆体を基板の熱電材料カラムアレイ間の空隙に充填することと、c−2)発泡体前駆体を硬化及び発泡させることによって、発泡体を形成することと、を含んでよい。さらに、充填材料である発泡体を形成した後の空隙を除き、不要な部分に残った発泡体を除去することが好ましい。
一実施形態に係る段階c−1)は、発泡体前駆体をN型熱電材料とP型熱電材料との間の間隙に充填可能である限り、限定されるものではない。例えば、液相発泡体前駆体は、毛管現象を用いて、電極及び熱電材料カラムアレイが形成される基板を充填してよい、又は、電極及び熱電材料カラムアレイが形成される基板を、液相発泡体前駆体で充填された水タンクに浸漬させることによって、基板を充填してよい。
一実施形態に係る段階c−2)は、発泡体を形成するために、熱電材料カラムアレイによって形成された空隙を充填する発泡体前駆体を硬化及び発泡させる段階である。この点で、発泡体前駆体は、ポリマ、プレポリマ、又は発泡剤を含有してよく、ポリマ又はプレポリマが液相である場合、乾燥は省略されてよいが、ポリマ又はプレポリマが溶媒に溶解した溶液相である場合、乾燥が、硬化及び発泡の前に、さらに実行されてよい。一実施形態に係る乾燥が、溶媒が予め定められた期間にわたって十分に吹き込まれ得る温度で実行されてよい。具体例として、プレポリマがウレタン系プレポリマである場合、乾燥温度は、室温から150℃の範囲であってよく、乾燥時間は、1分から24時間の範囲であってよい。
段階c−2)における硬化及び発泡は、ポリマ、プレポリマ、又は発泡剤のタイプ及び含有量に従って、変化させられてよい。この場合、ポリマ、プレポリマ、又は発泡剤は、柔軟な熱電素子において説明されたものと同じであってよい。
次に、第1の犠牲基板及び第2の犠牲基板を除去する段階d)が実行されてよい。一実施形態に係る段階d)において、犠牲膜が形成されていない犠牲基板が用いられる場合、除去は、犠牲基板を接触熱伝導層から剥離することのみによって実行されてよく、犠牲基板を接触熱伝導層から剥離可能である限り、制限なく、任意の方法が用いられてよい。例えば、犠牲基板は、空気又は水の中で物理的又は化学的に剥離されてよい。
他の実施形態に係る段階d)においてその上に形成された犠牲膜を有する犠牲基板の場合、犠牲基板の除去は、基板を犠牲基板から除去し、次に、犠牲膜を除去することによって実行されてよい。除去方法は、基板のみを犠牲膜から剥離可能である限り、特段の制限なく用いられてよい。例えば、基板は、空気又は水の中で物理的又は化学的に剥離されてよい。具体例として、その上に形成されたニッケル膜を有するシリコーン酸化物膜基板が犠牲膜として用いられる場合に、その中に形成された充填材料を有する、熱電素子の前段階材料が予め定められた期間、水浴に浸漬させられる場合、剥離は、シリコーン酸化物膜基板とニッケル膜との間の界面で発生する。犠牲膜の除去は、エッチングによって実行されてよく、エッチングの方法は、特に限定されない。犠牲膜は、ウェットエッチング及び/又は化学物理的研磨によって除去されてよい。好ましくは、犠牲膜は、ウェットエッチングによって除去されてよい。この場合、エッチング液の組成は、犠牲膜の金属薄膜のタイプに従って変化させられてよい。
本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子を製造する方法(II)は、A)第1の第1犠牲基板、第1の第1接触熱伝導体層、第1の電極が順に積層される第1の第1構造、ならびに第2の第1犠牲基板、第2の第1接触熱伝導体層、及び第2の第1電極が順に積層される第2の第1構造を形成する段階と、B)第3の第1犠牲基板上にP型熱電材料を形成し、第4の第1犠牲基板上にN型熱電材料を形成する段階と、C)P型熱電材料及びN型熱電材料の各々を第1の第1構造に移す段階と、D)P型熱電材料及びN型熱電材料が移された第2の第1構造と第1の第1構造とを物理的に接続することによって熱電材料カラムアレイが形成される基板を製造する段階と、E)熱電材料カラムアレイ間の空隙に発泡体を形成する段階と、F)第1の第1犠牲基板及び第2の第1犠牲基板を除去する段階と、を含んでよい。
柔軟な熱電素子を製造する方法(II)において、P型熱電材料及びN型熱電材料が第1の第1構造に移され、次に、第1の第1構造が第2の第1構造に接続されることを除き、全ての段階は、柔軟な熱電素子を製造する方法(I)において説明されたものと同じであってよい。すなわち、接触熱伝導体を犠牲基板上に形成する段階、電極を接触熱伝導体上に形成する段階、熱電材料を形成する段階(形成は、基下部ベース材料が異なること、及び第3の第1犠牲基板及び第4の第1犠牲基板が第1の犠牲基板に列挙される材料から選択されるいずれか1つであってよいこと、ならびに第3の第1犠牲基板及び第4の第1犠牲基板が同じ又は互いに異なってよいことを除き、同じである)、充填材料を形成する段階、及び犠牲基板を除去する段階は、柔軟な熱電素子を製造する方法(I)において説明されたものと同じであり、そのため、その詳細な説明は省略される。
一実施形態に係る段階c)は、P型熱電材料及びN型熱電材料の各々を第1の第1構造に移す段階であってよい。具体的には、第3の第1犠牲基板及び第4の第1犠牲基板の各々において形成されるP型熱電材料及びN型熱電材料は、第1の第1構造に移されてよい。移す方法は、当該分野において一般に用いられている限り、特段の制限なく用いられてよい。
次に、P型熱電材料及びN型熱電材料が移された第2の第1構造と第1の第1構造とを物理的に接続することによって熱電材料カラムアレイが形成される基板を製造する段階d)が実行されてよい。上述されたように、P型熱電材料及びN型熱電材料が移された第2の第1構造及び第1の第1構造は、熱電材料を互いから離間させるように接続されてよい。図2に示されるように、第2の第1構造及び第1の第1構造は、P型熱電材料及びN型熱電材料を交互に配置するように接続されてよい。例えば、上述の接続は、結合によって実行されてよい。結合方法は、電極と熱電材料とを結合可能である限り、特に限定されない。例えば、結合は、伝導性接着剤を用て実行されてよい。
例として、伝導性接着剤は、銀を含有する銀ペーストであってよい。具体例として、銀(Ag)ペースト、スズ−銀(Sn−Ag)ペースト、スズ−銀−銅(Sn−Ag−Cu)ペースト、又はスズ−アンチモン(Sn−Sb)ペーストが用いられてよいが、本発明は、これに限定されるものではない。
図6は、本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子が実生活におけるシチュエーションに適用されている例を示す写真である。柔軟な熱電素子は、様々な形状の物体に適用されてよい。図6を参照すると本発明に係る柔軟な熱電素子は、人体において生成される体熱を用いて発電可能である。例として、熱電生成は、人の腕に適用されることによって可能であってよい。
図7は、本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子が実生活におけるシチュエーションに適用されている他の例を示す写真である。図7を参照すると、本発明に係る柔軟な熱電素子は、自動車、船舶、風防ガラス、スマートフォン、航空機、又はパワープラントのような熱が存在する部分又は冷却が必要とされる場所に、適用されてよい。概して、物体は任意の形状を有するので、本発明に係る柔軟な熱電素子は、様々な形状の物体に適用可能であるという利点を有する。さらに、柔軟な熱電素子は適用部の形状に適合し、適用部に直接接触してよいので、熱伝導効率が向上可能であり、そのために、適用される物体に関して、熱電素子の性能を最大化することができる。さらに、柔軟な熱電素子は高い熱伝導率を有する薄い絶縁層を用いて製造されてよいので、従来のアルミナ(Al)基板を用いる場合と比較して、より高い熱電効率を実現することができる。
本発明に係る柔軟な熱電素子及びその製造方法が、以下の例を参照してより詳細に説明される。しかしながら、以下の例は単なる例示であり、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、様々な形態で実装されてよいことを理解されたい。別段の定義がない限り、全ての技術的及び科学用語は、本発明に関連する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において用いられる用語は、具体例を有効に説明することを単に意図しており、本発明を限定することを意図するものではない。さらに、本開示及び添付の特許請求において用いられる単数形は、文脈が別段の明示がない限り、複数形を含むことを意図する。さらに、添加剤の単位は、本開示において具体的が説明がない限り、wt%であってよい。
[例1] 充填材は、柔軟な熱電素子の銅電極及び熱電材料を支持する形態で製造されるべきなので、柔軟な熱電素子は、充填材なくしてその形状を維持することができない。従って、充填材の変化による熱電素子の熱電性能指標の変化を決定するために、基板を有する市販の素子を充填材で充填する前後の熱電性能指標が測定され、変化が決定された。この実験で用いられた市販の素子は、中国のShenzhen Eshinede Technology CompanyのSP1848−27145モデルである。熱電素子のZTairが、熱電素子を充填材料で充填する前に、ハーマン法を用いて測定され、ZTairの値は0.678K−1であった。
次に、充填材料であるポリウレタン発泡体を形成するために、Smooth−On,IncorporatedのFlexfoam−iT Xである硬化剤(A部)と主材(B)とが計量され、体積比1対1で混合された。この混合溶液は、室温で、市販の熱電素子を含有する金型に注入され、市販の熱電素子の内部を均一に充填した。約5分間充填した後で、ウレタン発泡体は、温度60℃の炉で10分間乾燥させられ、完全に硬化及び発泡させられた。次に、市販の熱電素子内を充填するポリウレタン発泡体を除く残りの部分が除去され、市販の熱電素子内部の充填を完了した。ポリウレタン発泡体で充填された市販の熱電素子のZTfillerが測定され、ZTfillerの値は0.633K−1であり、ZTの変化は、充填材料の充填前に行われた測定値と比較して、6.6%であった。
[例2] 例1のものと同じ市販の熱電素子が用いられ、市販の熱電素子の特性が、充填材料をシリコーン系発泡体に変更することによって評価された。この点で、シリコーン系発泡体を充填材料として形成するために、Smooth−On,IncorporatedのSoma Foama15である主材(A部)と硬化剤(B部)とが計量され、体積比2対1で混合された。
製造された熱電素子は、低いZT値及びシリコーン発泡体と電極との間に高い接着強度を有したが、シリコーン発泡体の物理的強度は僅かに低く、そのため、シリコーン発泡体に亀裂が入り得るという欠点が存在する。
[例3] ポリウレタン発泡体を充填材料として用いた柔軟な熱電素子の製造において、熱電材料は、スクリーン印刷によって形成され、熱電性能指標は、例1及び4の結果と比較することによって決定された。
その各々が犠牲基板として形成されたSi層を有する2つのシリコーン酸化物基板(4インチウェハ)が提供された。次に、約30μmの厚さを有する銅膜電極が、窒化アルミニウム膜が形成された2つの基板の各々の上に形成された。次に、P型熱電材料又はN型熱電材料が、電極が形成される2つの基板の各々の電極(以下説明の便宜上、P型熱電材料が形成される電極は第1の電極と称され、N型熱電材料が形成される電極は第2の電極と称される)上に形成された。
具体的には、P型熱電材料ペーストが、第1の電極の所定の領域にスクリーン印刷によって塗布され、熱処理を受け、P型熱電材料を形成した。この点で、P型熱電材料ペーストは、84.5wt%Bi0.3Sb1.7Te粉末、12.8wt%(バインダ+溶媒)(7SVB−45)、及び2.7wt%ガラス原料(Bi、Al、SiO、ZnO)を混合することによって調製された。熱処理の場合、溶媒が10分後に温度100℃で除去され、熱処理が温度250℃で30分間実行されてバインダを除去し、アニールが温度550℃で80分間実行された。
N型熱電材料ペーストが、第2の電極の所定の領域にスクリーン印刷によって塗布され、熱処理を受け、N型熱電材料を形成した。この点で、N型熱電材料ペーストは、84.5wt%BiTe1−x粉末、12.8wt%(バインダ+溶媒)(7SVB−45)、及び2.7wt%ガラス原料(Bi、Al、SiO、及びZnO)を混合することによって製造された。熱処理の場合、溶媒が10分後に温度100℃で除去され、熱処理が温度250℃で30分間実行されてバインダを除去し、アニールが温度510℃で90分間実行された。次に、図2に示されるように、P型熱電材料が形成された基板とN型熱電材料が形成された基板とが、銀ペーストを用いて結合され、熱電材料カラムアレイを有する基板を製造した。
続いて、ポリウレタン発泡体を充填材料として形成するために、Smooth−On,IncorporatedのFlexfoam−iT Xである主材(A部)と硬化剤(B部)とが計量され、体積比1対1で混合された。この混合物は、柔軟な熱電素子を含有する金型に注入され、熱電素子を均一に充填し、発泡及び硬化させられた。約5分間充填した後で、ウレタン発泡体は、温度60℃の炉で10分間乾燥させられ、完全に硬化及び発泡させられた。次に、熱電素子内を充填するポリウレタン発泡体を除く残りの部分が除去され、柔軟な熱電素子を形成した。
最後に、基板上に形成されたシリコーン薄膜がレーザ剥離を用いて剥離させられ、柔軟な熱電素子の外側に残ったSi/SiO層が、HNO、HO、及びHf(それぞれ、10体積%、75体積%、15体積%)の混合溶液で除去され、柔軟な熱電素子を製造した。
製造された柔軟な熱電素子の充填材料内部は、非常に低い熱伝導率を有しており、そのために、製造された柔軟な熱電素子は、スクリーン印刷によって製造された柔軟な熱電素子として、高い熱電効率を示した。ポリウレタン発泡体と電極との間の接着強度及び機械的安定性は高かった。
[例4] 柔軟な熱電素子が、市場で市販されていたバルク熱電材料及びポリウレタン発泡体を充填材料として用いて、製造された。柔軟な熱電素子構造において同様の熱電性能特性が示されたか否かは、結果を例1及び3の結果と比較することによって決定された。
第1の電極及び第2の電極は、例3のものと同じ方法によって形成された。P型バルク熱電材料及びN型バルク熱電材料は、銀ペーストを設計されたパターンとして用いて、それぞれ、第1の電極及び第2の電極に結合された。P型熱電材料が形成された基板とN型熱電材料が形成された基板とが互いに結合され、その中に形成された熱電材料カラムアレイを有する基板を製造した。
ポリウレタン発泡体形成の形成及び充填は、Smooth−On,IncorporatedのFlexfoam−iT Xであって主材(A部)と硬化剤(B部)とを計量し、体積比1対1で混合することによって実行された。混合溶液は、柔軟な熱電素子を含有する金型に室温で注入され、柔軟な熱電素子の内部を均一に充填した。約5分間充填し、ウレタン発泡体が炉で10分間乾燥させられ、完全に硬化させられた後で、熱電素子内を充填したポリウレタン発泡体を除く残りの部分が除去され、柔軟な熱電素子を形成した。柔軟な熱電素子を支持する基板が、充填材料の充填が完了する前に、物理的方法で除去され、これにより、柔軟な熱電素子を製造した。
[比較例1] 例1のものと同じ市販の熱電素子が用いられ、市販の熱電素子の特性が、充填材料をウレタン系ゴムに変更することによって評価された。この点で、ウレタン系ゴムを充填材料として形成するために、Smooth−On,IncorporatedのvytaFlex30である主材(A部)と硬化剤(B部)が計量され、体積比1対1で混合された。混合物は、熱電材料カラムアレイ間の空隙を充填し、硬化させられて充填材料を形成した。
製造された熱電素子は、充填材料の熱伝導率が高く、そのために熱電効率が低下したという問題を有していた。
[比較例2] 例1のものと同じ市販の熱電素子が用いられ、市販の熱電素子の特性が、充填材料をシリコーン系ゴムに変更することによって評価された。この点で、シリコーン系ゴムを充填材料として形成するために、Smooth−On,IncorporatedのEcoflex 0010である主材(A部)と硬化剤(B部)が計量され、体積比1対1で混合された。混合物は、熱電材料カラムアレイ間の空隙を充填し、硬化させられて充填材料を形成した。
製造された熱電素子の熱伝導率は僅かに高く、電極とシリコーン系ゴムとの間の接着強度は低かった。そのため、製造された熱電素子の機械的安定性が低下した。
[比較例3] 例1のものと同じ市販の熱電素子が用いられ、市販の熱電素子の特性が、充填材料をシリコーン系ゴムに変更することによって評価された。この場合、ポリジメチルシロキサン(Dow Corning CorporationのSylgard(登録商標)184)がシリコーン系ゴムの前駆体として用いられ、熱電材料カラムアレイ間の空隙を充填し、硬化させられて充填材料を形成した。
製造された熱電素子は高い接着強度を有したが、充填材料の熱伝導率は僅かに高く、柔軟性及び引張強度は低かった。
[比較例4] シリコーン系ゴムを充填材料として形成するために、Smooth−On,IncorporatedのEcofle0010であって主材(A部)と硬化剤(B部)とが計量され、体積比1対1で混合された。混合溶液は、体積比2対1でシリカエーロゲルと混合され、混合物は、熱電材料カラムアレイ間の空隙を充填し、硬化させられて充填材料を形成した。
製造された熱電素子の熱伝導率は僅かに低く、接着強度及び物理的強度は、シリカエーロゲルに起因して大幅に低下した。そのため、セラミック基板が除去された場合、熱電素子は、その形状を維持することができなかった。
[比較例5] P型熱電材料が形成された基板及びN型熱電材料が形成された基板は、例4のものと同じ方法で製造された。
次に、Smooth−On,IncorporatedのvytaFlex30であった主材(A部)と硬化剤(B部)とが計量され、体積比1対1で混合された。次に、混合物は、基板の各々の電極上で、コーティング及び硬化させられた。充填材料は、熱電材料カラムの高さの1/5倍の高さを有するように形成された。
充填材料が完全には充填されなかったので、製造された熱電素子は、低い熱伝導率を示した。充填材料は、完全には接続されておらず、電極と熱電材料の一部のみが充填材料によって結合された。そのため、接着強度及び物理的強度は大幅に低下したことによって、セラミック基板が除去された場合、熱電素子は、その形状を維持することができなかった。
[特性評価]
1)熱伝導率(W/m.K):これは、比熱×熱拡散係数×密度によって算出された。
比熱:ゼロにおいて、被験体と参照材料との間の温度差を維持するために必要とされるエネルギの入力差が、プログラムによって被験体及び参照材料の温度を変化させることによって、時間及び温度の関数で測定された(示差走査熱量測定)。
熱拡散性:これは、被験体の前面をレーザビームの瞬間的フラッシュを用いて均一に加熱しつつ(レーザフラッシュ法)、被験体の背面における時間による温度上昇を、赤外線検出器(IR検出器)によって検出することによって、測定された。
密度:これは、被験体の重量及び見かけの体積を測定し、重量を見かけの体積で割ることにって測定された。
2)熱電性能指標(ZT及びK−1):これは、(一般に用いられているハーマン法に従って)方形波電流を熱電素子に印加し、印加された電流に起因して熱電材料から生成された電圧を測定することによって、測定された。ZTairは、発泡体を充填する前の熱電性能指標であり。ZTfillerは、発泡体を形成した後の熱電性能指標である。
−ZTの変化(%)=(ZTair−ZTfiller)/ZTair×100
3)接着強度(MPa):接着界面に基づく両端に徐々に力を印加し、端部の両方を引きつつ、完全に剥離された界面の接着力が測定された(プルオフ試験)。
4)多孔度(体積%):これは、被験体の密度と比較することによって、材料内で測定された。(多孔度がより高くなると、被験体の密度が低下する。多孔度は、多孔度0%の被験体に基づいて算出されてよい。)
Figure 2019500757
表1に示されるように、本発明の一実施形態に従って熱電素子が製造された例1から4において、発泡させられた材料が充填材料として用いられた場合、熱伝導率は0.05W/m.K又はそれ未満であり、比較例1から4のものより著しく低かった。具体的には、例1の場合、低い熱伝導率を有するポリウレタン発泡体が充填材料として用いられ、そのため、充填材料を充填する前後の熱電性能指標の低下度は、6.6%を維持し、非常に高い熱電効率が示された。バルク材が熱電材料として用いられた例4の場合、熱電効率の低下度は、6.0%を維持し、そのため、高い熱電効率指標が示された。
一方で、比較例1から3の場合、発泡が実行されなかったので、ポリマ材料は熱電素子の全ての空隙を充填し、そのために熱伝導率が高かった。具体的には、比較例2において、シリコーン系ゴムが充填材料として用いられたので、電極とシリコーン系ゴムとの間の接着強度は良好ではなく、そのために熱電素子の機械的安定性が低下した。
比較例4の場合、熱伝導率は僅かに低く、接着強度及び物理的強度は、エーロゲルに起因して低下した。そのため、セラミック基板が除去された場合、熱電素子は、その形状を維持することができなかった。
比較例5の場合、充填材料が完全には充填されなかったので、空気が充填材料に導入され、低い熱伝導率を示した。充填材料は、完全には接続されず、電極及び熱電材料の一部に接着したことによって、接着強度及び物理的強度が低下し、セラミック基板が除去された場合、熱電素子は、その形状を維持することができなかった。
本発明の好適な実施形態が説明されたが、様々な変更、修正、及び均等物が本発明に適用されてよく、好適な実施形態は、適切に修正され、これらに適用されてよいことに留意されたい。従って、上述の説明は、添付の特許請求によって定義された本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
は、本発明の一実施形態に係る柔軟な熱電素子が実生活におけるシチュエーションに適用されている例を示す写真である。柔軟な熱電素子は、様々な形状の物体に適用されてよい。図を参照すると本発明に係る柔軟な熱電素子は、人体において生成される体熱を用いて発電可能である。例として、熱電生成は、人の腕に適用されることによって可能であってよい。
また、本発明に係る柔軟な熱電素子は、自動車、船舶、風防ガラス、スマートフォン、航空機、又はパワープラントのような熱が存在する部分又は冷却が必要とされる場所に、適用されてよい。概して、物体は任意の形状を有するので、本発明に係る柔軟な熱電素子は、様々な形状の物体に適用可能であるという利点を有する。さらに、柔軟な熱電素子は適用部の形状に適合し、適用部に直接接触してよいので、熱伝導効率が向上可能であり、そのために、適用される物体に関して、熱電素子の性能を最大化することができる。さらに、柔軟な熱電素子は高い熱伝導率を有する薄い絶縁層を用いて製造されてよいので、従来のアルミナ(Al)基板を用いる場合と比較して、より高い熱電効率を実現することができる。

Claims (11)

  1. 互いから離間する1つ又は複数のN型熱電材料及び1つ又は複数のP型熱電材料を含む熱電材料カラムアレイと、
    前記熱電材料カラムアレイの前記熱電材料を電気的に接続するように構成される電極と、
    前記熱電材料カラムアレイの少なくとも空隙を充填するように構成される発泡体と、
    を備える柔軟な熱電素子。
  2. 前記発泡体は、体積の50から98パーセントの範囲の多孔度を有する、請求項1に記載の柔軟な熱電素子。
  3. 前記発泡体は、0.1W/m.K又はそれ未満の熱伝導率を有する、請求項1に記載の柔軟な熱電素子。
  4. 前記発泡体は、ポリマ又はプレポリマを発泡させることによって形成される、請求項1に記載の柔軟な熱電素子。
  5. 前記発泡体は、ポリウレタン系発泡体、シリコーン系発泡体、又はポリオレフィン系発泡体を含む、請求項4に記載の柔軟な熱電素子。
  6. 前記電極は、ガラス原料を含む、請求項1に記載の柔軟な熱電素子。
  7. a)第1の犠牲基板、第1の接触熱伝導体層、第1の電極、及び前記第1の電極上の所定の領域に形成されたP型熱電材料が順に積層される第1の構造、ならびに第2の犠牲基板、第2の接触熱伝導体層、第2の電極、及び前記第2の電極上の所定の領域に形成されたN型熱電材料が順に積層される第2の構造を形成する段階と、
    b)前記第1の構造と前記第2の構造とを物理的に接続することによって形成された前記熱電材料カラムアレイを有する基板を製造する段階と、
    c)前記基板の前記熱電材料カラムアレイの間の空隙に発泡体を形成する段階と、
    d)前記第1の犠牲基板及び前記第2の犠牲基板を除去する段階と、
    を備える柔軟な熱電素子の製造方法。
  8. 段階c)は、
    c−1)前記基板の前記熱電材料カラムアレイの間で、前記空隙を発泡体前駆体で充填する段階と、
    c−2)前記発泡体前駆体を硬化及び発泡させ、前記発泡体を形成する段階と、
    を含む、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記発泡体前駆体は、ポリマ又はプレポリマ及び発泡剤を含有する、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記発泡剤は、炭化水素型化合物、ニトロソ型化合物、アゾ型化合物、アジド型化合物、無機系発泡剤、又は水を含む、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記発泡体は、ポリウレタン系発泡体、シリコーン系発泡体、又はポリオレフィン系発泡体を含む、請求項10に記載の製造方法。
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