JP2019219868A - 運転支援方法及び運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対向車とのすれ違いに減速を要する狭幅区間でのすれ違いによる交通流の乱れを軽減する。【解決手段】運転支援方法では、自車60の進路前方の対向車61a〜61cを検出し、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに減速を要する狭幅区間が自車の進路前方に存在するか否かを判定し、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わるまで狭幅区間の手前の待機エリア64で自車60を待機させる第1運転支援、及び対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わる前に自車60を狭幅区間に進入させる第2運転支援のうち何れを実行するかを、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に応じて判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、運転支援方法及び運転支援装置に関する。
特許文献1には、自車が対向車と道幅方向にゆとりを持って安全かつスムーズにすれ違うことができる走行支援制御を行なう車両用走行支援装置が記載されている。
車両用走行支援装置は、対向車と自車とのすれ違い位置を予測し、予測すれ違い位置における道幅から対向車の幅を減じた第1道幅残量を算出する。予測すれ違い位置より自車側で道幅から対向車の幅を減じた第2道幅残量が自車と対向車とがゆとりを持ってすれ違うことができるゆとり幅以上の予備すれ違い位置を検出する。第1道幅残量が自車と前記対向車とがすれ違う際に注意が必要な注意幅より小さく且つ予備すれ違い位置が予備すれ違い位置検出手段により検出された場合、該予備すれ違い位置ですれ違うように第2走行支援制御を行なう。
特開2006−273000号公報
特許文献1に記載の車両用走行支援装置は、対向車とのすれ違いの際に減速が必要であっても、第1道幅残量が注意幅より大きければ予測すれ違い位置ですれ違うことを選択する。
しかしながら、このような位置ですれ違う際には自車と対向車とが互いに減速する必要がある。このため、すれ違いに要する所要時間が長い場合(例えば、複数台の対向車とすれ違う場合)には、低速走行を強いられる時間が伸びて交通流が乱れるという問題があった。
本発明は、対向車とのすれ違いに減速を要する狭幅区間でのすれ違いによる交通流の乱れを軽減することを目的とする。
本発明の一態様に係る運転支援方法では、自車の進路前方の対向車を検出し、自車と対向車とのすれ違いに減速を要する狭幅区間が自車の進路前方に存在するか否かを判定し、対向車が狭幅区間を通過し終わるまで狭幅区間の手前の待機エリアで自車を待機させる第1運転支援、及び対向車が狭幅区間を通過し終わる前に自車を狭幅区間に進入させる第2運転支援のうち何れを実行するかを、自車と対向車とのすれ違いに要する所要時間に応じて判定する。
本発明によれば狭幅区間での対向車とのすれ違いによる交通流の乱れを軽減できる。
実施形態の走行軌道生成装置を備える運転支援装置の概略構成例を示す図である。 図1の運転支援装置より実行される第1運転支援による自車の走行軌道の一例の説明図である。 図1の運転支援装置より実行される第2運転支援による自車の走行軌道の一例の説明図である。 狭幅区間の他の一例の説明図である。 狭幅区間の更なる他の一例の説明図である。 図1のコントローラの機能構成の一例を示すブロック図である。 第2運転支援を実行する場合の一例の説明図である。 第2運転支援を実行する場合の他の一例の説明図である。 第1運転支援を実行する場合の一例の説明図である。 実施形態の運転支援方法の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
図1を参照する。運転支援装置1は、運転支援装置1を搭載する車両(以下、「自車」と表記する)の周囲の走行環境に基づいて、運転者が関与せずに自車を自動で運転する自動運転制御や、運転者による自車の運転を支援する運転支援制御を行う。
運転支援制御には、自動操舵や自動ブレーキなどの走行制御のほか、運転者に操舵操作や減速操作を促すメッセージを出力することを含んでよい。
運転支援装置1は、周囲環境センサ群10と、ナビゲーションシステム20と、車両センサ群30と、コントローラ40と、走行制御コントローラ50と、車両制御アクチュエータ群51を備える。
周囲環境センサ群10は、自車の周囲環境、例えば自車の周囲の物体を検出するセンサ群である。周囲環境センサ群10は、測距装置11とカメラ12を含んでよい。測距装置11とカメラ12は、自車周囲に存在する物体、自車と物体との相対位置、自車と物体との距離等の自車の周囲環境を検出する。
測距装置11は、例えば、レーザレンジファインダ(LRF:Laser Range-Finder)やレーダであってよい。
カメラ12は、例えばステレオカメラであってよい。カメラ12は、単眼カメラであってもよく、単眼カメラにより複数の視点で同一の物体を撮影して、物体までの距離を計算してもよい。
測距装置11とカメラ12は、検出した周囲環境の情報である周囲環境情報をコントローラ40へ出力する。
ナビゲーションシステム20は、自車の現在位置と、その現在位置における道路地図情報を認識する。ナビゲーションシステム20は、乗員が入力した目的地までの走行経路を設定し、この走行経路に従って乗員に経路案内を行う。さらにナビゲーションシステム20は、設定した走行経路の情報をコントローラ40へ出力する。
自車の走行状態が自動運転モードである場合、コントローラ40は、ナビゲーションシステム20が設定した走行経路に沿って走行するように自車を自動で運転する。
ナビゲーションシステム20は、ナビコントローラ21と、測位装置22と、地図データベース23と、表示部24と、操作部25と、音声出力部26と、通信部27を備える。なお、図1において地図データベースを地図DBと表記する。
ナビコントローラ21は、ナビゲーションシステム20の情報処理動作を制御する電子制御ユニットである。ナビコントローラ21は、プロセッサとその周辺部品とを含む。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)、やMPU(Micro-Processing Unit)であってよい。
周辺部品には記憶装置等が含まれる。記憶装置は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
測位装置22は、自車の現在位置を測定する。測位装置22は、例えばGPS(Global Positioning System)受信器であってよい。また測位装置22は、GLONASS(Global Navigation Satellite System)等の他の衛星測位システムの衛星信号に基づいて自車の現在位置を測定してもよい。また測位装置22は、慣性航法装置であってもよい。
地図データベース23は、道路地図データを記憶している。道路地図データは、道路線種、道路形状、勾配、車線数、法定速度(制限速度)、道幅、優先道路を指定する優先規制、一時停止などを指定する停止規制、合流地点の有無等に関する情報を含む。道路線種には、例えば一般道路と高速道路が含まれる。
表示部24は、ナビゲーションシステム20において様々な視覚的情報を出力する。例えば、表示部24には、自車周囲の地図画面や推奨経路の案内を表示してよい。また、表示部24には、運転支援装置1による運転支援制御で生成されるメッセージ(例えば、運転者に操舵操作や減速操作を促すメッセージ)を表示してよい。
操作部25は、ナビゲーションシステム20において乗員の操作を受け付ける。操作部25は、例えばボタン、ダイヤル、スライダなどであってよく、表示部24に設けられたタッチパネルであってもよい。例えば操作部25は、乗員による目的地の入力操作や、表示部24の表示画面の切り替え操作を受け付けてよい。
音声出力部26は、ナビゲーションシステム20において様々な音声情報を出力する。音声出力部26は、設定した走行経路に基づく運転案内や、自車周囲の道路地図データに基づく道路案内情報を出力してよい。また、音声出力部26は、運転支援装置1による運転支援制御で生成されるメッセージ(例えば、運転者に操舵操作や減速操作を促すメッセージ)を出力してよい。
通信部27は、自車の外部の通信装置との間で無線通信を行う。通信部27による通信方式は、例えば公衆携帯電話網による無線通信や、車車間通信、路車間通信、又は衛星通信であってよい。ナビゲーションシステム20は、通信部27によって外部装置から道路地図データを取得してもよい。
車両センサ群30は、自車の走行状態を検出するセンサと、運転者により行われた運転操作を検出するセンサとを含む。
自車の走行状態を検出するセンサには、車速センサ31と、加速度センサ32と、ジャイロセンサ33が含まれる。
運転操作を検出するセンサには、操舵角センサ34と、アクセルセンサ35と、ブレーキセンサ36が含まれる。
車速センサ31は、自車の車輪速を検出し、車輪速に基づいて自車の速度を算出する。
加速度センサ32は、自車の前後方向の加速度、車幅方向の加速度及び上下方向の加速度を検出する。
ジャイロセンサ33は、ロール軸、ピッチ軸及びヨー軸を含む3軸回りの自車の回転角度の角速度を検出する。
操舵角センサ34は、操舵操作子であるステアリングホイールの現在の回転角度(操舵操作量)である現在操舵角を検出する。
アクセルセンサ35は、自車のアクセル開度を検出する。例えばアクセルセンサ35は、自車のアクセルペダルの踏み込み量をアクセル開度として検出する。
ブレーキセンサ36は、運転者によるブレーキ操作量を検出する。例えばブレーキセンサ36は、自車のブレーキペダルの踏み込み量をブレーキ操作量として検出する。
車両センサ群30の各センサが検出した自車の速度、加速度、角速度、操舵角、アクセル開度、ブレーキ操作量の情報を総称して「センサ情報」と表記する。車両センサ群30はセンサ情報をコントローラ40へ出力する。
コントローラ40は、自車の運転支援を行う電子制御ユニットである。コントローラ40は、プロセッサ41と、記憶装置42等の周辺部品とを含む。プロセッサ41は、例えばCPUやMPUであってよい。
記憶装置42は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置42は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM及びRAM等のメモリを含んでよい。
なお、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路でコントローラ40を実現してもよい。例えば、コントローラ40はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
コントローラ40は、周囲環境センサ群10から入力した周囲環境情報と、車両センサ群30から入力したセンサ情報とに基づいて、ナビゲーションシステム20により設定された走行経路を自車に走行させる走行軌道を生成する。
コントローラ40は、生成した走行軌道を走行制御コントローラ50へ出力する。
周囲環境センサ群10と、ナビゲーションシステム20と、車両センサ群30と、コントローラ40は、自車に走行させる走行軌道を生成する走行軌道生成装置2を形成する。
走行制御コントローラ50は、自車の走行制御を行う電子制御ユニットである。走行制御コントローラ50は、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含む。プロセッサは、例えばCPUやMPUであってよい。
記憶装置は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM及びRAM等のメモリを含んでよい。
なお、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路で走行制御コントローラ50を実現してもよい。例えば、走行制御コントローラ50はFPGA等のPLD等を有していてもよい。
走行制御コントローラ50は、コントローラ40が生成した走行軌道を自車が走行するように車両制御アクチュエータ群51を駆動して自動的に自車を走行させる。
車両制御アクチュエータ群51は、コントローラ40からの制御信号に応じて、自車のステアリングホイール、アクセル開度及びブレーキ装置を操作して、自車の車両挙動を発生させる。車両制御アクチュエータ群51は、ステアリングアクチュエータ52と、アクセル開度アクチュエータ53と、ブレーキ制御アクチュエータ54を備える。
ステアリングアクチュエータ52は、自車のステアリングの操舵方向及び操舵量を制御する。
アクセル開度アクチュエータ53は、自車のアクセル開度を制御する。
ブレーキ制御アクチュエータ54は、自車のブレーキ装置の制動動作を制御する。
次に、自車の進路前方に対向車が存在する場合に運転支援装置1が行う運転支援について説明する。
図2を参照する。運転支援装置1は、周囲環境センサ群10から出力される周囲環境情報に基づいて、自車60の進路前方に存在する複数の対向車61a〜61cを検出する。運転支援装置1は、通信部27の車車間通信や路車間通信により車外の装置から得られる情報に基づいて対向車61a〜61cを検出してもよい。
運転支援装置1は、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに減速を要する狭幅区間が自車60の進路前方に存在するか否かを判定する。
ここで「狭幅区間」とは、自車60の進行方向に伸びる区間であって、車両が通行可能な空間の車幅方向の長さ(すなわち、車両が通行可能な空間の横幅)が小さく、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いは可能であるが、すれ違いに減速を要する区間を意味する。以下、自車60の進行方向に伸びる区間において車両が通行可能な空間の車幅方向の長さを「通行可能幅」と表記する。
図2に例示する狭幅区間は、道路に駐車している駐車車両62a〜62lの車列のために、車両が通行可能な空間の通行可能幅W0が小さくなり、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに減速を要する区間である。例えば通行可能幅W0は、道路の左側に駐車している駐車車両と右側に駐車している駐車車両との間の間隔の長さとなる。
このとき運転支援装置1は、例えば対向車61a〜61cの車幅W1と通行可能幅W0に基づいて、狭幅区間で自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いが可能であるか否かを判定してよい。また、運転支援装置1は、狭幅区間で車幅W1と通行可能幅W0に基づいてすれ違いに減速を要するか否かを判定してよい。
運転支援装置1は、自車60の進路前方に対向車61a〜61cと狭幅区間とを検出すると、第1運転支援及び第2運転支援のいずれかを実行する。
第1運転支援は、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わるまで、矢印63が示すように狭幅区間の手前の待機エリア64で自車60を待機させることを目的とする運転支援である。
待機エリア64は、例えば、対向車61a〜61cが減速せずに自車60とすれ違えるほど通行可能幅が十分広い区間の道端の領域であってよい。
例えば、第1運転支援は、矢印63に示すような走行軌道で、運転者の関与なしで自車60を自律走行させて自車60を待機エリア64に停止させる自動運転制御であってよい。または、自車60を待機エリア64に停止させるための自動操舵及び自動ブレーキを行う走行制御であってよい。または、待機エリア64で待機することを運転者に促すメッセージを出力する運転支援であってもよい。
一方で、第2運転支援は、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わる前に、図3の矢印65が示すように自車60を狭幅区間に進入させて、狭幅区間内で対向車61a〜61cとすれ違うことを目的とする運転支援である。
例えば、第2運転支援は、矢印65に示すような走行軌道で、運転者の関与なしで自車60を自律走行させて、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わる前に自車60を狭幅区間に進入させる自動運転制御であってよい。
または、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わる前に自車60を狭幅区間に進入させる自動操舵や加減速制御であってよい。または、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わるのを待たずに、狭幅区間に進入することを促すメッセージを出力する運転支援であってもよい。
運転支援装置1は、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に応じて、第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定する。
狭幅区間では自車60も対向車61a〜61cも互いに減速してすれ違う必要がある。このため、すれ違いに要する所要時間が長い場合には、低速走行を強いられる時間が長くなって狭幅区間の通過に要する時間が延び、かえって対向車61a〜61cをやり過ごした方がより早く狭幅区間を通過できる。
また、対向車61a〜61cに低速走行を強いる時間が長くなるため交通流を乱すこととなる。
このため運転支援装置1は、所要時間が比較的長い場合に第1運転支援を実行し、所要時間が比較的短い場合に第2運転支援を実行する。
例えば、対向車61a〜61cの台数が多いほど、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。このため、例えば運転支援装置1は、対向車61a〜61cの台数に応じて第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定してよい。
図2及び図3は、幅員が十分広く本来は狭幅区間でない道路が、道路の左側及び右側に駐車している駐車車両62a〜62lの車列のために狭幅区間となる例を示すが、狭幅区間はこのような例に限定されない。
例えば図4に示すように、幅員が十分広く本来は狭幅区間でない道路が、道路の左側及び右側のいずれか一方に駐車している駐車車両62a〜62fの車列のために狭幅区間となってもよい。
また例えば図5に示すように、道路形状によって狭幅区間が形成されてもよい。すなわち、狭幅区間は、幅員が小さく自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いは可能であるが、すれ違いに減速を要する区間であってよい。
図6を参照して、第1実施形態におけるコントローラ40の機能構成の一例を説明する。コントローラ40は、車両信号取得部70と、軌道生成部71と、駐車車両検出部72と、対向車検出部73と、待機エリア検出部74と、通行可能幅検出部75と、区間長検出部76と、すれ違い位置判定部77と、すれ違い困難度判定部78と、待機判定部79を備える。
車両信号取得部70、軌道生成部71、駐車車両検出部72、対向車検出部73、待機エリア検出部74、通行可能幅検出部75、区間長検出部76、すれ違い位置判定部77、すれ違い困難度判定部78、及び待機判定部79の機能は、例えばコントローラ40のプロセッサ41が、記憶装置42に格納されたコンピュータプログラムを実行することによって実現されてよい。
車両信号取得部70は、車両センサ群30から出力されるセンサ情報と、ナビゲーションシステム20から提供される自車60の現在位置情報から、自車60の情報である車両信号を取得する。車両信号は、例えば自車60の速度及び現在位置を示す信号であってよい。車両信号取得部70は、車両信号を軌道生成部71へ出力する。
軌道生成部71は、周囲環境センサ群10から出力される周囲環境情報と、ナビゲーションシステム20から提供される道路地図データと、ナビゲーションシステム20により設定された走行経路と、車両信号とに基づいて、自車に走行させる走行軌道を生成する。
駐車車両検出部72は、周囲環境センサ群10から出力される周囲環境情報に基づいて、自車60の進路前方の道路に駐車する駐車車両62a〜62lを検出する。駐車車両検出部72は、検出した駐車車両の台数及び位置などの駐車車両情報を、通行可能幅検出部75、区間長検出部76及びすれ違い位置判定部77へ出力する。
対向車検出部73は、周囲環境センサ群10から出力される周囲環境情報に基づいて、自車の進路前方の複数の対向車61a〜61cを検出する。対向車検出部73は、通信部27の車車間通信や路車間通信により車外の装置から得られる情報に基づいて対向車61a〜61cを検出してもよい。
対向車検出部73は、検出した対向車61a〜61cの台数、位置、車幅及び速度などの対向車情報を、すれ違い位置判定部77、すれ違い困難度判定部78、及び待機判定部79へ出力する。
待機エリア検出部74は、周囲環境センサ群10から出力される周囲環境情報に基づいて、自車の進路前方でかつ駐車車両62a〜62lの車列の手前にある待機エリア64を検出する。待機エリア検出部74は、ナビゲーションシステム20から提供される道路地図データに基づいて、待機エリア64を検出してもよい。待機エリア検出部74は、待機エリア64の有無及び位置などの待機エリア情報を待機判定部79及び軌道生成部71へ出力する。
通行可能幅検出部75は、駐車車両検出部72からの駐車車両情報に基づいて自車の進路前方の区間の通行可能幅W0を検出する。また、通行可能幅検出部75は、ナビゲーションシステム20から提供される道路地図データに基づいて、自車の進路前方の区間の通行可能幅W0を検出してもよい。
通行可能幅検出部75は、すれ違い困難度判定部78へ通行可能幅W0の情報を出力する。
区間長検出部76は、周囲環境センサ群10から出力される周囲環境情報に基づいて、通行可能幅W0を有する自車の進路前方の区間の区間長を検出する。また、区間長検出部76は、ナビゲーションシステム20から提供される道路地図データに基づいて、通行可能幅W0を有する自車の進路前方の区間の区間長を検出してもよい。区間長検出部76は、検出した区間長の情報を待機判定部79へ出力する。
すれ違い位置判定部77は、対向車検出部73からの対向車情報と、自車60の車両信号に基づいて、自車60と対向車61a〜61cとがすれ違う位置(以下「すれ違い位置」と表記する)を判定する。すれ違い位置判定部77は、すれ違い位置の情報をすれ違い困難度判定部78へ出力する。
すれ違い困難度判定部78は、すれ違い位置判定部77が判定したすれ違い位置における自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いがどの程度困難であるかを判定する。以下、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いの困難度を「すれ違い困難度」と表記する。
すれ違い困難度判定部78は、例えば通行可能幅検出部75が検出した通行可能幅W0と対向車検出部73が検出した対向車61a〜61の車幅W1に基づいて、すれ違い困難度を判定してよい。
例えばすれ違い困難度判定部78は、通行可能幅W0から車幅W1を減じた差分である道幅残量(W0−W1)が所定の第1道幅残量閾値d0未満の場合、すなわち(W0−W1)<d0の場合に、自車60と対向車61a〜61cとが物理的にすれ違いできないと判定してよい。第1道幅残量閾値d0は、例えば自車60の車幅に応じて設定してよい。
また例えば、すれ違い困難度判定部78は、道幅残量(W0−W1)が第1道幅残量閾値d0以上で所定の第2道幅残量閾値d1未満の場合、すなわちd0≦(W0−W1)<d1の場合に、自車60と対向車61a〜61cとが物理的にすれ違いできるがすれ違いに減速を要すると判定してよい。
また例えば、すれ違い困難度判定部78は、道幅残量(W0−W1)が第2道幅残量閾値d1以上の場合、すなわちd1≦(W0−W1)の場合に、自車60と対向車61a〜61cとが減速せずにすれ違いできると判定してよい。
すれ違い困難度判定部78は、すれ違い困難度の判定結果を待機判定部79に出力する。
待機判定部79は、すれ違い困難度判定部78によるすれ違い困難度の判定結果に基づいて、自車60の進路前方に存在する狭幅区間を検出する。
例えば、待機判定部79は、自車60の進路前方の通行可能幅W0を有する区間において、自車60と対向車61a〜61cとが物理的にすれ違いできるがすれ違いに減速を要すると判定された場合、通行可能幅W0を有する区間を狭幅区間と判定する。
狭幅区間が検出され且つ待機エリア64が検出された場合、待機判定部79は、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に応じて、第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定する。
例えば待機判定部79は、所要時間が比較的長い場合に第1運転支援を実行することを決定し、所要時間が比較的短い場合に第2運転支援を実行することを決定する。
例えば、対向車61a〜61cの台数が多いほど、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。このため、例えば待機判定部79は、対向車61a〜61cの台数Nに応じて第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定してよい。
例えば待機判定部79は、対向車61a〜61cの台数Nが第1台数閾値TN1以上の場合に第1運転支援を実行することを決定し、台数Nが第1台数閾値TN1未満の場合に第2運転支援を実行することを決定してよい。例えば、対向車61a〜61cが複数の場合に第1運転支援を実行することを決定してよい。
ただし、対向車61a〜61cの台数Nが多すぎる場合には、自車60が待機エリア64で待機する時間が長くなり過ぎる。このため、第1台数閾値TN1より大きな第2台数閾値TN2よりも対向車61a〜61cの台数Nが大きい場合に、待機判定部79は、第2運転支援を実行することを決定してもよい。
同様に、対向車61a〜61cの先頭車両61aの前端部から最後尾車両61cの後端部までの距離が長いほど、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。以下、先頭車両61aの前端部から最後尾車両61cの後端部までの距離を「車列長」と表記する。
例えば待機判定部79は、対向車61a〜61cの車列長LSに応じて第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定してよい。
例えば待機判定部79は、車列長LSが第1車列長閾値TLS1以上の場合に第1運転支援を実行することを決定し、車列長LSが第1車列長閾値TLS1未満の場合に第2運転支援を実行することを決定してよい。
ただし、車列長LSが長すぎる場合には、自車60が待機エリア64で待機する時間が長くなり過ぎる。このため、第1車列長閾値TLS1より長い第2車列長閾値TLS2よりも車列長LSが長い場合に、待機判定部79は、第2運転支援を実行することを決定してもよい。
また例えば、対向車61a〜61cの車長が長いほど、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。
このため、例えば待機判定部79は、対向車61a〜61cのうち少なくともいずれか1つの車長LVに応じて第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定してよい。
例えば待機判定部79は、車長LVが車長閾値TLV以上の場合に第1運転支援を実行することを決定し、車長LVが車長閾値TLV未満の場合に第2運転支援を実行することを決定してよい。
また例えば、対向車61a〜61cの車幅が広いほどすれ違いが難しくなり、自車60及び対向車61a〜61cの減速度合いが大きくなるため、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。
このため、例えば待機判定部79は、対向車61a〜61cのうち少なくともいずれか1つの車幅W1(例えば最大の車幅)に応じて第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定してよい。
例えば待機判定部79は、車幅W1が車幅閾値TW1以上の場合に第1運転支援を実行することを決定し、車幅W1が車幅閾値TW1未満の場合に第2運転支援を実行することを決定してよい。
また例えば、対向車61a〜61cの速度が遅いほど、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。
このため、例えば待機判定部79は、対向車61a〜61cの速度VOに応じて第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定してよい。
例えば待機判定部79は、速度VOが速度閾値TVO以下の場合に第1運転支援を実行することを決定し、速度VOが速度閾値TVOより大きい場合に第2運転支援を実行することを決定してよい。
また例えば、待機判定部79は、すれ違いに要する所要時間に影響するこれらの変数(台数N、車列長LS、車幅W1、車長LV、速度VO)の重み付け評価に応じて、第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定してよい。
例えば、次式(1)又は(2)により、上記変数に重みw1〜w4を乗じて点数をそれぞれ求め、これらの点数の合計値Sを算出する。
S=w1×N+w2×W1+w3×LV+w4/VO …(1)
(又は、S=w1×LS+w2×W1+w3×LV+w4/VO) …(2)
待機判定部79は、合計値Sに応じて、第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定してよい。例えば待機判定部79は、合計値Sが閾値TS以上の場合に第1運転支援を実行することを決定し、合計値Sが閾値TS未満の場合に第2運転支援を実行することを決定してよい。
待機判定部79は、台数N、車列長LS、車幅W1、車長LV及び速度VOなどの変数の全て又は一部に基づいて、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間T自体を予測してよい。待機判定部79は、所要時間T自体に応じて第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定してよい。
例えば、対向車61a〜61cの車幅W1が大きくなるほど小さくなるように、自車60の速度VH=α×(W0−W1)を設定する。待機判定部79は、自車60と対向車61a〜61cとの相対速度(VH+VO)と車列長LSに基づいて、所要時間T=LS/(VH+VO)を算出してもよい。また、自車60の速度VHと同様に、対向車61a〜61cの車幅W1が大きくなるほど、すれ違い時の対向車61a〜61cの速度VOも低下することが考えられる。このため、所要時間T=LS/(VH+VO)を算出する際の対向車61a〜61cの速度VOも自車60の速度VHと同様に、例えば対向車61a〜61cの速度VO=β×(W0−W1)として、対向車61a〜61cの車幅W1が大きくなるほど小さくなるように設定しても良い。 なお、上記α及びβは例えば通行可能幅W0に応じて予め設定された値である。
例えば待機判定部79は、所要時間Tが閾値TT以上の場合に第1運転支援を実行することを決定し、所要時間Tが閾値TT未満の場合に第2運転支援を実行することを決定してよい。
さらに、狭幅区間の区間長が短ければ、狭幅区間において対向車61a〜61cのいずれかとすれ違っても、すれ違いのための減速による交通流の乱れは小さい。このため、狭幅区間の区間長が区間長閾値以下の場合には、待機判定部79は、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に関わらず第2運転支援を実行することを決定してよい。
また、自車60と対向車61a〜61cとの距離が長すぎる場合には、自車60が待機エリア64で待機する時間が長くなり過ぎる。このため、自車60と対向車61a〜61cとの距離が距離閾値よりも長い場合に、待機判定部79は、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に関わらず第2運転支援を実行することを決定してよい。
図7を参照する。例えば、複数の対向車61a〜61bの先頭車両61aと自車60との距離D1が距離閾値よりも長い場合に、待機判定部79は、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に関わらず第2運転支援を実行することを決定してよい。
また例えば、先頭車両61aとの距離D1が距離閾値以下であっても後続車両61bと自車60との距離D2が長くなることがある。例えば、先頭車両61aと後続車両61bとの間隔が長い場合に後続車両61bと自車60との距離D2が長くなることがある。
待機判定部79は、後続車両61bと自車60との距離D2が距離閾値よりも長い場合に、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に関わらず第2運転支援を実行することを決定してよい。
図8を参照する。対向車61a〜61cの台数Nが第1台数閾値TN1以上であっても、車幅W1が小さく、狭幅区間における自車60と対向車61a〜61cのすれ違いに要する減速度合いが小さい場合、待機判定部79は、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に関わらず第2運転支援を実行することを決定してよい。
図9を参照する。対向車61a〜61cとのすれ違い後に自車60が停止する必要がある場合がある。例えば、自車60の進路前方であって狭幅区間よりも自車60から遠い地点に、自車60の停止が必要な交差点がある場合や、対向車61a〜61cの後方に自車60の停止が必要な交差点がある場合がある。図9は、一時停止線66を有する交差点が存在する場合を例示している。自車60の停止を要する地点は、例えば、自車60の走行道路の信号現示が赤信号である地点であってもよい。
このような場合には、対向車61a〜61cとすれ違った後に停止することになるので、急いで狭幅区間に進入する必要がない。このため、待機判定部79は、対向車61a〜61cとのすれ違い後に自車60が停止する必要がある場合には、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に関わらず第2運転支援を実行することを決定してよい。
待機判定部79は、第1運転支援及び第2運転支援のいずれを実行するかを判定した判定結果を軌道生成部71へ出力する。
待機判定部79が第1運転支援を実行すると判定した場合、軌道生成部71は、第1運転支援を実行するための走行軌道を生成する。軌道生成部71は、待機エリア64に自車60を停止させる走行軌道を生成して走行制御コントローラ50へ出力する。
走行制御コントローラ50は、軌道生成部71が生成した走行軌道を自車60が走行して待機エリア64で停止するように、車両制御アクチュエータ群51を駆動する。その後、コントローラ40は、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わるまで自車60を待機エリア64で停車させる。
対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わるのを検出すると、軌道生成部71は、待機エリア64から発車して狭幅区間を通過する走行軌道を生成する。
対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わったか否かは、周囲環境センサ群10から入力した周囲環境情報又は通信部27の車車間通信や路車間通信により検出してよい。
走行制御コントローラ50は、軌道生成部71が生成した走行軌道を自車60が自動的に走行して自車60が狭幅区間を通過するように、車両制御アクチュエータ群51を駆動する。
一方で、待機判定部79が第2運転支援を実行すると判定した場合、軌道生成部71は、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わるのを待たずに、狭幅区間を通過する走行軌道を生成する。
走行制御コントローラ50は、軌道生成部71が生成した走行軌道を自車60が走行して狭幅区間を通過するように、車両制御アクチュエータ群51を駆動する。この結果、自車60は、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わる前に狭幅区間に進入する。
(動作)
次に、図10を参照して実施形態における運転支援装置1の動作の一例を説明する。
ステップS1において、図6に示す駐車車両検出部72は、自車60の進路前方の道路に駐車する駐車車両62a〜62lを検出する。駐車車両検出部72は、検出した駐車車両の台数及び位置などの駐車車両情報を出力する。
ステップS2において通行可能幅検出部75は、駐車車両検出部72からの駐車車両情報に基づいて自車の進路前方の区間の通行可能幅W0を検出する。通行可能幅検出部75は、ナビゲーションシステム20から提供される道路地図データに基づいて、自車の進路前方の区間の通行可能幅W0を検出してもよい。
ステップS3において待機エリア検出部74は、自車の進路前方でかつ駐車車両62a〜62lの車列の手前にある待機エリア64を検出する。
ステップS4において対向車検出部73は、自車の進路前方の対向車61a〜61cを検出する。対向車検出部73は、対向車61a〜61cの台数、位置、車幅及び速度などの対向車情報を出力する。
ステップS5において待機判定部79は、自車の進路前方の対向車61a〜61cが存在するか否かを判定する。対向車61a〜61cが存在する場合(ステップS5:Y)に、処理はステップS7へ進む。対向車61a〜61cが存在しない場合(ステップS5:N)に、処理はステップS6へ進む。
ステップS6において待機判定部79は、自車60を待機エリア64で待機させずに自車60を進行させる第2運転支援を実行することを決定する。第2運転支援において軌道生成部71は、待機エリア64で自車60を停止させずに走行を続ける走行軌道を生成する。走行制御コントローラ50は、軌道生成部71が生成した走行軌道に従って自車60の走行を続行する。その後に処理は終了する。
一方で、対向車61a〜61cが存在する場合(ステップS5:Y)には、ステップS7においてすれ違い困難度判定部78は、駐車車両62a〜62lの車列が形成されている区間において自車60と対向車61a〜61cがすれ違いできるか否かを判定する。
自車60と対向車61a〜61cがすれ違いできる場合(ステップS7:Y)に、処理はステップS9へ進む。自車60と対向車61a〜61cがすれ違いできない場合(ステップS7:N)に、処理はステップS8へ進む。
ステップS8において待機判定部79は、駐車車両62a〜62lの車列が形成された区間を対向車61a〜61cが通過し終わるまで、待機エリア64で自車60を待機させる第1運転支援を実行することを決定する。
第1運転支援において軌道生成部71は、待機エリア64に自車60を停止させる走行軌道を生成して走行制御コントローラ50へ出力する。
走行制御コントローラ50は、軌道生成部71が生成した走行軌道に従って、待機エリア64で自車60が自動的に停止するように、車両制御アクチュエータ群51を駆動する。
その後、コントローラ40は、対向車61a〜61cの通過が完了するまで自車60を待機エリア64で停車させる。
対向車61a〜61cの通過が完了すると、軌道生成部71は、待機エリア64から発車して、駐車車両62a〜62lの車列が形成された区間を通過する走行軌道を生成する。走行制御コントローラ50は、軌道生成部71が生成した走行軌道に従って自車60を走行させる。その後に処理は終了する。
一方で、自車60と対向車61a〜61cがすれ違いできる場合(ステップS7:Y)には、ステップS9においてすれ違い困難度判定部78は、駐車車両62a〜62lの車列が形成された区間における自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに減速が必要か否かを判定する。
すれ違いに減速を要する場合(ステップS9:Y)に待機判定部79は、駐車車両62a〜62lの車列が形成された区間を狭幅区間と判定する。その後に処理はステップS10へ進む。
すれ違いに減速を要しない場合(ステップS9:N)に処理はステップS6へ進む。ステップS6では第2運転支援が実行され、その後に処理は終了する。
ステップS10において待機判定部79は、狭幅区間の区間長が区間長閾値より長いか否かを判定する。狭幅区間の区間長が区間長閾値より長い場合(ステップS10:Y)に、処理はステップS11へ進む。
狭幅区間の区間長が区間長閾値以下の場合(ステップS10:N)、処理はステップS6へ進む。ステップS6では、自車60を待機エリア64で待機させずに、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わる前に自車60を狭幅区間に進入させる第2運転支援を実行する。その後に処理は終了する。
ステップS11において待機判定部79は、自車60と対向車61a〜61cとの距離が距離閾値より長いか否かを判定する。自車60と対向車61a〜61cとの距離が距離閾値より長い場合(ステップS11:Y)に、処理はステップS6へ進む。ステップS6では、自車60を待機エリア64で待機させずに、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わる前に自車60を狭幅区間に進入させる第2運転支援を実行する。その後に処理は終了する。
自車60と対向車61a〜61cとの距離が距離閾値以下の場合(ステップS11:N)に、処理はステップS12へ進む。
ステップS12において待機判定部79は、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間Tが閾値TT以上か否かを判定する。所要時間Tが閾値TT以上の場合(ステップS12:Y)に処理はステップS8へ進む。
ステップS8では、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わるまで狭幅区間の手前の待機エリア64で自車60を待機させる第1運転支援を実行する。その後に処理は終了する。
所要時間Tが閾値TT未満の場合(ステップS12:N)に、処理はステップS6へ進む。
ステップS6では、自車60を待機エリア64で待機させずに、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わる前に自車60を狭幅区間に進入させる第2運転支援を実行する。その後に処理は終了する。
(実施形態の効果)
(1)対向車検出部73は、自車60の進路前方の対向車61a〜61cを検出する。待機判定部79は、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに減速を要する狭幅区間が自車60の進路前方に存在するか否かを判定する。待機判定部79は、対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わるまで狭幅区間の手前の待機エリアで自車60を待機させる第1運転支援、及び対向車61a〜61cが狭幅区間を通過し終わる前に自車60を狭幅区間に進入させる第2運転支援のうち何れを実行するかを、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間に応じて判定する。
これにより、狭幅区間における自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる交通流の乱れを軽減できる。
また、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる運転者の負担や、自車60と対向車61a〜61cとの接触のリスクを低減できる。
(2)待機判定部79は、対向車61a〜61cの台数Nに応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定する。
対向車61a〜61cの台数が多いほど、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。すなわち、台数Nに応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することにより、すれ違いに要する所要時間に応じて判定することができる。
このため、対向車61a〜61cの台数Nに応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することにより、狭幅区間における自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる交通流の乱れを軽減できる。自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる運転者の負担や、自車60と対向車61a〜61cとの接触のリスクを低減できる。
(3)待機判定部79は、対向車61a〜61cの車幅W1に応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定する。
対向車61a〜61cの車幅W1が広いほどすれ違いが難しくなり、自車60及び対向車61a〜61cの減速度合いが大きくなるため、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。すなわち、車幅W1に応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することにより、すれ違いに要する所要時間に応じて判定することができる。
このため、対向車61a〜61cの車幅W1に応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することにより、狭幅区間における自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる交通流の乱れを軽減できる。自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる運転者の負担や、自車60と対向車61a〜61cとの接触のリスクを低減できる。
(4)待機判定部79は、対向車61a〜61cの車長LVに応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定する。
対向車61a〜61cの車長LVが長いほど、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。すなわち、車長LVに応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することにより、すれ違いに要する所要時間に応じて判定することができる。
このため、対向車61a〜61cの車長LVに応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することにより、狭幅区間における自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる交通流の乱れを軽減できる。自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる運転者の負担や、自車60と対向車61a〜61cとの接触のリスクを低減できる。
(5)待機判定部79は、対向車61a〜61cの速度VOに応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定する。
対向車61a〜61cの速度VOが遅いほど、自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに要する所要時間が長くなる。すなわち、速度VOに応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することにより、すれ違いに要する所要時間に応じて判定することができる。
このため、対向車61a〜61cの速度VOに応じて第1運転支援及び第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することにより、狭幅区間における自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる交通流の乱れを軽減できる。自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いによる運転者の負担や、自車60と対向車61a〜61cとの接触のリスクを低減できる。
(6)待機判定部79は、狭幅区間の通行可能幅W0と対向車61a〜61cの車幅W1に基づいて狭幅区間内で対向車61a〜61cとすれ違いできるか否かを判定する。
これにより、狭幅区間において自車60と対向車61a〜61cとが物理的にすれ違いできるか否かを適切に判断できる。
(7)待機判定部79は、狭幅区間の通行可能幅W0と対向車61a〜61cの車幅W1に基づいて、狭幅区間内での対向車61a〜61cとのすれ違いに減速を要するか否かを判定する。
これにより、狭幅区間における自車60と対向車61a〜61cとのすれ違いに減速を要するか否かを適切に判断できる。
(8)待機判定部79は、狭幅区間の区間長が区間長閾値以下の場合に、第2運転支援を実行することを決定する。
これにより、狭幅区間の区間長が短く、すれ違いのための交通流の乱れや、運転者の負担や、自車60と対向車61a〜61cとの接触のリスクが小さい場合には、速やかに狭幅区間を通過できる。
(9)待機判定部79は、対向車61a〜61cと自車60との間の距離が距離閾値より長い場合に、第2運転支援を実行することを決定する。
例えば、待機判定部79は、複数の対向車61a〜61cのうち先頭車両と自車60との間の距離が距離閾値より長い場合に、第2運転支援を実行することを決定する。
例えば、待機判定部79は、複数の対向車61a〜61cのうち後続車両と自車60との間の距離が距離閾値より長い場合に、第2運転支援を実行することを決定する。
対向車61a〜61cと自車60との間の距離が長く、対向車61a〜61cの通過待ち時間が長くなる場合には、待機エリア64で待機すると時間効率が悪化し、待機することの負担感が大きくなる。
このため、このような場合には、対向車61a〜61cを待たずに進行することにより時間効率を向上し、運転者の負担感を軽減できる。
(10)待機判定部79は、対向車61a〜61cとのすれ違い後に自車60が停止する必要がある場合に第1運転支援を実行することを決定する。
これにより、狭幅区間における対向車61a〜61cとのすれ違いを避けることができるので、運転者の負担や、自車60と対向車61a〜61cとの接触のリスクを低減できる。
1…運転支援装置,2…走行軌道生成装置,10…周囲環境センサ群,11…測距装置,12…カメラ,20…ナビゲーションシステム,21…ナビコントローラ,22…測位装置,23…地図データベース,24…表示部,25…操作部,26…音声出力部,27…通信部,30…車両センサ群,31…車速センサ,32…加速度センサ,33…ジャイロセンサ,34…操舵角センサ,35…アクセルセンサ,36…ブレーキセンサ,40…コントローラ,41…プロセッサ,42…記憶装置,50…走行制御コントローラ,51…車両制御アクチュエータ群,52…ステアリングアクチュエータ,53…アクセル開度アクチュエータ,54…ブレーキ制御アクチュエータ,70…車両信号取得部,71…軌道生成部,72…駐車車両検出部,73…対向車検出部,74…待機エリア検出部,75…通行可能幅検出部,76…区間長検出部,77…すれ違い位置判定部,78…すれ違い困難度判定部,79…待機判定部

Claims (13)

  1. 自車の進路前方の対向車を検出し、
    前記自車と前記対向車とのすれ違いに減速を要する狭幅区間が前記自車の進路前方に存在するか否かを判定し、
    前記対向車が前記狭幅区間を通過し終わるまで前記狭幅区間の手前の待機エリアで前記自車を待機させる第1運転支援、及び前記対向車が前記狭幅区間を通過し終わる前に前記自車を前記狭幅区間に進入させる第2運転支援のうち何れを実行するかを、前記自車と前記対向車とのすれ違いに要する所要時間に応じて判定する、
    ことを特徴とする運転支援方法。
  2. 前記対向車の台数に応じて前記第1運転支援及び前記第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することを特徴とする請求項1に記載の運転支援方法。
  3. 前記対向車の車幅に応じて前記第1運転支援及び前記第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の運転支援方法。
  4. 前記対向車の車長に応じて前記第1運転支援及び前記第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の運転支援方法。
  5. 前記対向車の速度に応じて前記第1運転支援及び前記第2運転支援のうち何れを実行するかを判定することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の運転支援方法。
  6. 前記狭幅区間の横幅と前記対向車の車幅に基づいて、前記狭幅区間内で前記自車が前記対向車とすれ違いできるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の運転支援方法。
  7. 前記狭幅区間の横幅と前記対向車の車幅に基づいて、前記狭幅区間内での前記自車と前記対向車とのすれ違いに減速を要するか否かを判定することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の運転支援方法。
  8. 前記狭幅区間の区間長が区間長閾値以下の場合に、前記第2運転支援を実行することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の運転支援方法。
  9. 前記対向車と前記自車との間の距離が距離閾値より長い場合に、前記第2運転支援を実行することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の運転支援方法。
  10. 複数の前記対向車のうち先頭車両と前記自車との間の距離が前記距離閾値より長い場合に、前記第2運転支援を実行することを特徴とする請求項9に記載の運転支援方法。
  11. 複数の前記対向車のうち後続車両と前記自車との間の距離が前記距離閾値より長い場合に、前記第2運転支援を実行することを特徴とする請求項9に記載の運転支援方法。
  12. 前記対向車とのすれ違い後に前記自車が停止する必要がある場合に、前記第1運転支援を実行することを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の運転支援方法。
  13. 自車の進路前方の対向車を検出するセンサと、
    前記自車と前記対向車とのすれ違いに減速を要する狭幅区間が前記自車の進路前方に存在するか否かを判定し、前記対向車が前記狭幅区間を通過するまで前記狭幅区間の手前の待機エリアで前記自車を待機させる第1運転支援、及び前記対向車が前記狭幅区間を通過し終わる前に前記自車を前記狭幅区間に進入させる第2運転支援のうちいずれを実行するかを前記自車と前記対向車とのすれ違いに要する所要時間に応じて判定するコントローラと、
    を備えることを特徴とする運転支援装置。
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