JP2019215965A - 二次電池 - Google Patents

二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2019215965A
JP2019215965A JP2018111182A JP2018111182A JP2019215965A JP 2019215965 A JP2019215965 A JP 2019215965A JP 2018111182 A JP2018111182 A JP 2018111182A JP 2018111182 A JP2018111182 A JP 2018111182A JP 2019215965 A JP2019215965 A JP 2019215965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
current collector
electrode group
positive electrode
inner diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018111182A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7128666B2 (ja
Inventor
祐輔 福田
Yusuke Fukuda
祐輔 福田
浩行 柴岡
Hiroyuki Shibaoka
浩行 柴岡
勲 麦間
Isao Mugima
勲 麦間
中村友美
Tomomi Nakamura
友美 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FDK Corp filed Critical FDK Corp
Priority to JP2018111182A priority Critical patent/JP7128666B2/ja
Priority to US16/428,934 priority patent/US11296388B2/en
Priority to EP19178672.2A priority patent/EP3582285A1/en
Priority to CN201910497737.1A priority patent/CN110581235B/zh
Publication of JP2019215965A publication Critical patent/JP2019215965A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7128666B2 publication Critical patent/JP7128666B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/30Arrangements for facilitating escape of gases
    • H01M50/342Non-re-sealable arrangements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/04Construction or manufacture in general
    • H01M10/0431Cells with wound or folded electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/24Alkaline accumulators
    • H01M10/28Construction or manufacture
    • H01M10/286Cells or batteries with wound or folded electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/24Alkaline accumulators
    • H01M10/30Nickel accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings; Jackets or wrappings
    • H01M50/147Lids or covers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings; Jackets or wrappings
    • H01M50/147Lids or covers
    • H01M50/148Lids or covers characterised by their shape
    • H01M50/152Lids or covers characterised by their shape for cells having curved cross-section, e.g. round or elliptic
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/30Arrangements for facilitating escape of gases
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M2200/00Safety devices for primary or secondary batteries
    • H01M2200/20Pressure-sensitive devices
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)

Abstract

【課題】従来よりも安全性が高い二次電池を提供する。【解決手段】本発明の二次電池102は、外装缶2と、外装缶2の開口3を密閉している封口体14と、外装缶2の内部に電解液とともに収容されている電極群104と、電極群104と封口体14との間に配設された正極集電体28であって、電極群104の電極群貫通孔9と向かい合わせになる位置に設けられた集電体中央貫通孔29を有している正極集電体28とを備えており、封口体14は、中央に排気孔19を有する蓋板16と、蓋板16の外側から排気孔19を塞ぐ位置に配設された弁体20と、蓋板16に電気的に接続されており、弁体20を蓋板16へ向かって押圧した状態で内部に収容している正極端子22と、を含み、正極集電体28の集電体中央貫通孔29の内径寸法DCが排気孔19の内径寸法DL以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、二次電池に関し、詳しくは、電池内で発生したガスを排出する安全弁を備えている二次電池に関する。
二次電池においては、用途が拡大し、様々なタイプの電池が開発されている。このような電池の一つとして、例えば、以下に示すような密閉型のアルカリ二次電池が知られている。
密閉型のアルカリ二次電池は、有底円筒形状の外装缶と、この外装缶内にアルカリ電解液とともに収容された電極群と、当該外装缶の開口部を封止する封口体とを備えている。なお、この封口体には、正極端子が含まれている。
上記した密閉型のアルカリ二次電池の製造の手順を以下に説明する。
まず、正極及び負極を準備する。正極は、正極活物質、正極添加剤、樹脂製の結着剤等を含む正極合剤が正極基材に保持されて形成される。負極は、負極活物質、負極添加剤、樹脂製の結着剤等を含む負極合剤が負極芯体に保持されて形成される。準備された正極及び負極は、樹脂製のセパレータを間に挟んだ状態で重ね合わせられ、巻芯に巻き付けられて渦巻き状に巻回される(巻回工程)。その後、渦巻き状の中心部分から当該巻芯は引き抜かれ、当該巻芯が抜き去られた部分は貫通孔となる。このようにして、中心に貫通孔(以下、電極群貫通孔という)が形成されており、全体としてはほぼ円柱形状である電極群が得られる。なお、電極群の正極には、導電性材料により形成された帯状の集電リボンが電気的に接続されている。
得られた電極群は、有底円筒形状の外装缶に収容される。次いで当該外装缶の中には、アルカリ電解液が注入される。ここで、外装缶内にアルカリ電解液を注入する注入工程では、電極群貫通孔を介してアルカリ電解液が注入される。これにより、電極群内にアルカリ電解液が浸透していく。
その後、封口体に集電リボンの先端が溶接される。そして、当該封口体は、外装缶の上端の開口の部分にかしめ固定される。これにより、外装缶の開口部が封口体により封止された密閉型のアルカリ二次電池が得られる。
ところで、アルカリ二次電池においては、より高率での充放電ができる高率充放電タイプが開発されている。この高率充放電タイプの電池としては、例えば、集電板を備えている電池、集電板に加えて集電リードを備えている電池等が知られている。
ここで、まず、集電板を備えている電池について説明する。
集電板を備えている電池においては、電極群の製造過程において、正極及び負極が、巻回工程で、互いに、電極群の軸線に沿う方向に僅かにずれた状態となるように配置されるとともに、これら正極及び負極の間には、所定サイズのセパレータが所定位置に配置される。そして、この状態で、正極、セパレータ及び負極は巻回される。その結果、電極群の一端面側から正極の端縁部が渦巻き状に突出し、電極群の他端面側から負極の端縁部が渦巻き状に突出する。
突出した正極の端縁部には、金属製の板材で形成された正極集電体が溶接される。一方、突出した負極の端縁部には、金属製の板材で形成された負極集電体が溶接される。これにより、正極は正極集電体と広い範囲で電気的に接続され、負極は負極集電体と広い範囲で電気的に接続されるので、集電効率が高められる。その結果、上記したような集電体を備えた電池においては高率での充放電が可能となる。
また、集電板に加えて集電リードを備えている電池について説明する。このような集電体と集電リードとを含む電池としては、例えば、特許文献1に示すような、電池が一般的に知られている。
集電リードは、断面形状が矩形状あるいは長円形状である金属製の筒状体であり、正極側の集電体(以下、正極集電体という)と、封口体との間に配設され、封口体と正極集電体との間をつなぐ。その結果、封口体の正極端子と電極群の正極とが電気的に接続される。
ここで、集電リードの態様について、より具体的に説明する。かかる集電リードは、周壁の部分が、正極集電体及び封口体にそれぞれ溶接されている。ここで、筒状体の周壁のうち、正極集電体に溶接されている部分を底壁、封口体に溶接されている部分を頂壁、底壁と頂壁との間に延びている部分を側壁とする。これら底壁と頂壁との間の距離をなるべく短くする、つまり、側壁における、電池の軸線に沿った方向の長さをなるべく短くすることにより、電池の内部における通電経路を短縮することができる。また、この集電リードは上記した集電リボンよりも厚さが厚い金属製の板材により形成されている。以上のことから、電池の内部抵抗はより低くなり、より高率での充放電が可能となる。
上記した集電板及び集電リードにおいては、外装缶内にアルカリ電解液を注入する注入工程の際に、アルカリ電解液がスムーズに電極群の電極群貫通孔に導入されるように、電極群貫通孔の軸線と同軸となる位置にそれぞれ貫通孔が設けられている。ここで、正極集電体に設けられている貫通孔を集電体中央貫通孔とし、集電リードの頂壁に設けられている貫通孔を頂壁貫通孔、集電リードの底壁に設けられている貫通孔を底壁貫通孔とする。
ところで、密閉型のアルカリ二次電池においては、正極と負極とを誤って充電してしまった場合(誤充電)、過充電してしまった場合、外部短絡させてしまった場合、誤って火中に投下してしまった場合などに、電池内にガスが異常発生して電池内の圧力が上昇してしまい、それにともない外装缶が変形して電池が破裂するおそれがある。そこで、このような電池の破裂を防止するために、密閉型のアルカリ二次電池においては、電池内で発生したガスの圧力が一定の値を超えた場合に開いて当該ガスを外部に放出する安全弁が設けられている。
このような安全弁は、通常、封口体に配設されている。ここで、安全弁を有する封口体の構造は、例えば、以下の通りである。
封口体は、排気孔を有する蓋板であって、外装缶の開口に嵌め合わされる蓋板と、前記排気孔を塞ぐように配置された弁体と、この弁体を収容する正極端子とを備えている。
蓋板は、外装缶の開口部に合致する金属製の円板である。排気孔は、蓋板の中央部分に設けられている。
正極端子は、例えば、円筒状の周壁と、この周壁の一方端に位置付けられた開口と、この開口の周縁に設けられたフランジと、前記開口の反対側の他方端に位置付けられた端壁と、を有している。この正極端子は、内部に弁体を収容した状態でフランジの部分が蓋板に溶接される。なお、正極端子の周壁にはガス抜き孔が設けられている。
上記した弁体は、弾性材料、例えば、ゴム系材料により形成されており、その形状は、例えば、円柱形状である。この弁体は、正極端子の内部に収容され、正極端子の端壁と、上記した蓋板との間で圧縮された状態にあり、所定の圧力まで排気孔の開口端を閉塞し、電池の密閉性を保つ。
上記した弁体は、電池内にガスが異常発生し、電池内のガスの圧力が上昇して、所定の圧力を超えると、そのガスの圧力により弁体が弾性変形し、蓋板の排気孔を開く。これにより、電池内のガスは排気孔及び正極端子のガス抜き孔を介して外部に放出され、電池の破裂は防止される。その後、電池内のガスの圧力の低下にともない弁体は元の形状に戻り蓋板の排気孔を閉塞し、電池は再度密閉状態となる。
ここで、上記したような集電リードは、頂壁が封口体の蓋板に溶接される。この頂壁に設けられている頂壁貫通孔は、蓋板の排気孔と向かい合う部分に位置付けられるので、弁体が蓋板の排気孔を開いた時に、当該排気孔を通るガスの流れを阻害しない働きもする。
特開2001−143684号公報
ところで、密閉型のアルカリ二次電池を、誤充電してしまった場合、過充電してしまった場合、外部短絡させてしまった場合、誤って火中に投下してしまった場合などには、電池内でガスが異常発生するとともに、電池が高温になる。ここで、電池の温度が、樹脂が溶融してしまうほどの高温になると、樹脂製のセパレータが溶融してしまったり、正極合剤及び負極合剤に含まれている樹脂成分が溶融してしまう。このように樹脂が溶融してしまうと樹脂の溶融物が形成され、かかる溶融物は、電極群から分離して破片になることがある。このような溶融物の破片は、主に、電極群の電極群貫通孔内に生じ易い。電極群貫通孔内に生じた溶融物の破片は、電池の内圧が上昇し、弁体が変形して安全弁が開きかけると、放出されるガスとともに蓋板の排気孔の部分に吸い寄せられる。つまり、安全弁が開きかけることにより、高圧状態の電池の内部から、電池の内部よりも低圧状態である電池の外部へガスの流れが生じ、その流れにともない、電極群の電極群貫通孔内の溶融物の破片は、電極群貫通孔内を移動し、電極群貫通孔から飛び出して蓋板の排気孔の部分に集まる。その結果、この溶融物の破片は、蓋板の排気孔を塞ぐおそれがある。排気孔が塞がれてしまうと安全弁は機能しなくなるので、電池の内圧が上昇してもガスを外部に排出することができなくなる。その結果、電池が破裂するおそれがある。
このため、電池が高温となり内部の樹脂成分が溶融して溶融物が形成されたとしても、安全弁の作動が阻害されず、確実にガスを外部に放出できる安全性の高い二次電池の開発が望まれている。
本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、従来よりも安全性が高い二次電池を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、一方極の端子を兼ねており、開口を有している外装缶と、前記外装缶の開口を密閉している封口体と、前記外装缶の内部に電解液とともに収容されている内部収容部品と、を備えている二次電池において、前記封口体は、前記開口に嵌め合わされている蓋板であって、中央に排気孔を有する蓋板と、前記蓋板の外側から前記排気孔を塞ぐ位置に配設された弁体と、他方極の端子を兼ねており前記蓋板に電気的に接続されているキャップ部材であって、前記弁体を前記蓋板へ向かって押圧した状態で内部に収容しているキャップ部材とを含み、前記内部収容部品は、前記排気孔と向かい合わせになる位置に前記排気孔の内径寸法以下の内径寸法を有する特定貫通孔を含んでいる、二次電池が提供される。
前記内部収容部品は、前記一方極及び前記他方極がセパレータを介して重ね合わされて渦巻き状に巻回され、当該渦巻き状の巻回中心部を貫く電極群貫通孔を含んでいる全体として円柱形状をしている電極群を含み、前記特定貫通孔は、前記電極群貫通孔である構成とすることが好ましい。
前記内部収容部品は、前記一方極及び前記他方極がセパレータを介して重ね合わされて渦巻き状に巻回され、当該渦巻き状の巻回中心部を貫く電極群貫通孔を含んでいる全体として円柱形状をしている電極群と、前記電極群と前記封口体との間に配設された集電体であって、前記電極群の前記電極群貫通孔と対応する位置に設けられた集電体中央貫通孔を有している集電体と、を含み、前記特定貫通孔は、少なくとも、前記電極群貫通孔及び前記集電体中央貫通孔の何れかである構成とすることが好ましい。
前記内部収容部品は、前記一方極及び前記他方極がセパレータを介して重ね合わされて渦巻き状に巻回され、当該渦巻き状の巻回中心部を貫く電極群貫通孔を含んでいる全体として円柱形状をしている電極群と、前記電極群の上部に配設された集電体であって、前記電極群の前記電極群貫通孔と向かい合わせとなる位置に設けられた集電体中央貫通孔を有している集電体と、前記集電体と前記封口体との間に配設された集電リードとを含み、前記集電リードは、前記封口体の側に位置する頂壁と、前記頂壁に対向し、前記集電体の側に位置する底壁と、前記頂壁の側縁と前記底壁の側縁との間に延びており、互いに対向している一対の側壁とを有しており、前記頂壁は、前記排気孔と向かい合わせとなる位置に設けられた頂壁貫通孔を含み、前記底壁は、前記集電体中央貫通孔と向かい合わせとなる位置に設けられた底壁貫通孔を含み、前記特定貫通孔は、少なくとも、前記電極群貫通孔、前記集電体中央貫通孔、前記頂壁貫通孔及び前記底壁貫通孔の何れかである構成とすることが好ましい。
また、前記特定貫通孔を前記集電体中央貫通孔とし、前記排気孔の内径寸法をDLとし、前記集電体中央貫通孔の内径寸法をDCとした場合に、DL≧DCの関係を満たしている構成とすることが好ましい。
また、前記特定貫通孔を前記集電体中央貫通孔とし、前記排気孔の内径寸法をDLとし、前記頂壁貫通孔の内径寸法をDTとし、前記底壁貫通孔の内径寸法をDBとし、前記集電体中央貫通孔の内径寸法をDCとした場合に、DL≧DT≧DB≧DCの関係を満たしている構成とすることが好ましい。
本発明に係る二次電池は、一方極の端子を兼ねており、開口を有している外装缶と、前記外装缶の開口を密閉している封口体と、前記外装缶の内部に電解液とともに収容されている内部収容部品と、を備えている二次電池において、前記封口体は、前記開口に嵌め合わされている蓋板であって、中央に排気孔を有する蓋板と、前記蓋板の外側から前記排気孔を塞ぐ位置に配設された弁体と、他方極の端子を兼ねており前記蓋板に電気的に接続されているキャップ部材であって、前記弁体を前記蓋板へ向かって押圧した状態で内部に収容しているキャップ部材とを含み、前記内部収容部品は、前記排気孔と向かい合わせになる位置に前記排気孔の内径寸法以下の内径寸法を有する特定貫通孔を含んでいる。このような本発明に係る二次電池が高温状態になることにより、溶融物が生じ、当該溶融物の破片が内部収容部品の特定貫通孔内から蓋板の排気孔に向かって移動したとしても、特定貫通孔は、排気孔と同等かそれよりも小さいので、溶融物の破片が排気孔の範囲よりも広がることは抑制され、排気孔を完全に塞ぐまでには至らない。その結果、安全弁の作動を阻害することは抑制され、電池が破裂してしまうことを防止することができる。このため、本発明によれば、従来よりも安全性が高い二次電池を得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係るニッケル水素二次電池を示した部分断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るニッケル水素二次電池を示した部分断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る正極集電体を示した平面図である。 本発明の第3の実施形態に係るニッケル水素二次電池を示した部分断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る正極集電体を示した平面図である。 底壁側を上にした状態の集電リードを示した斜視図である。 頂壁側を上にした状態の集電リードを示した斜視図である。 集電リードの中間製品を示した平面図である。
[第1の実施形態]
本発明に係る二次電池として、FAサイズの円筒形のニッケル水素二次電池(以下、電池という)101を例に、図面を参照して、以下に説明する。
電池101は、上端が開口した有底円筒形状をなす外装缶2を備え、外装缶2は導電性を有し、その底壁は負極端子として機能する。外装缶2の中には、所定量のアルカリ電解液(図示せず)とともに内部収容部品の一部を構成する電極群4が収容されている。
図1に示すように、外装缶2の開口3は封口体14によって閉塞されている。封口体14は、導電性を有する円板形状の蓋板16、この蓋板16上に配設された弁体20及び同じく蓋板16上に配設された正極端子(キャップ部材)22を含んでいる。
蓋板16の外周部には、この蓋板16を囲むようにリング形状の絶縁ガスケット18が配置され、絶縁ガスケット18及び蓋板16は外装缶2の開口縁17をかしめ加工することにより外装缶2の開口縁17に固定されている。即ち、蓋板16及び絶縁ガスケット18は互いに協働して外装缶2の開口3を封止している。
ここで、蓋板16は、中央に排気孔19を有している。そして、蓋板16の外面16aの上には、排気孔19を塞ぐ位置にゴム製の弁体20が配設されている。更に、蓋板16の外面16aの上には弁体20を覆うように正極端子22が電気的に接続されている。
この正極端子22は、円筒状の周壁24と、この周壁24の一方端に位置付けられた開口25と、この開口25の周縁に設けられたフランジ26と、開口25の反対側の他方端に位置付けられた端壁27と、を有している。この正極端子22は弁体20を蓋板16に向けて押圧している。また、この正極端子22は、周壁24にガス抜き孔23を有している。
通常時、排気孔19は弁体20によって気密に閉じられている。一方、外装缶2の内部にガスが発生し、ガスの圧力が高まれば、弁体20はガスの圧力によって圧縮され、排気孔19が開かれる。その結果、外装缶2内から排気孔19及び正極端子22のガス抜き孔23を介して外部にガスが放出される。つまり、排気孔19、弁体20及び正極端子22のガス抜き孔23は電池101のための安全弁を形成している。
電極群4は、それぞれ帯状の正極6、負極8及びセパレータ10を含み、これらは正極6と負極8との間にセパレータ10が挟み込まれた状態で渦巻状に巻回されている。即ち、セパレータ10を介して正極6及び負極8が互いに重ね合わされている。このような電極群4は、全体としては円柱形状をなしている。電極群4の最外周は負極8の一部(最外周部)により形成され、外装缶2の内周壁と接触している。即ち、負極8と外装缶2とは互いに電気的に接続されている。
また、外装缶2内には、電極群4の一部と蓋板16との間に集電リボン33が配置されている。詳しくは、集電リボン33は、その一端が正極6に接続され、その他端が蓋板16に接続されている。従って、正極端子22と正極6とは、集電リボン33及び蓋板16を介して互いに電気的に接続されている。
負極8は、帯状をなす導電性の負極芯体を有し、この負極芯体に負極合剤が保持されている。
負極芯体は、帯状の金属材であり、その厚さ方向に貫通する貫通孔(図示せず)が多数設けられている。このような負極芯体としては、例えば、パンチングメタルシートを用いることができる。
負極合剤は、負極芯体の貫通孔内に充填されるばかりでなく、負極芯体の両面上にも層状にして保持されている。
負極合剤は、水素吸蔵合金の粒子、導電材、結着剤等を含む。ここで、水素吸蔵合金は、負極活物質である水素を吸蔵及び放出することが可能な合金であり、ニッケル水素二次電池に一般的に用いられている水素吸蔵合金が好適に用いられる。上記した結着剤は水素吸蔵合金の粒子及び導電材を互いに結着させるとともに負極合剤を負極芯体に結着させる働きをする。ここで、導電材としては、ニッケル水素二次電池に一般的に用いられているものが好適に用いられる。また、結着剤としては、ニッケル水素二次電池の負極に一般的に用いられているものであれば特に限定されないが、例えば、樹脂系材料が用いられる。具体的には、親水性のポリマー、疎水性のポリマー、カルボキシメチルセルロースなどの樹脂系材料を用いることができる。
負極8は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、水素吸蔵合金粒子の集合体である水素吸蔵合金粉末、導電材、結着剤及び水を混練して負極合剤のペーストを調製する。得られた負極合剤のペーストは負極芯体に塗着され、乾燥させられる。乾燥後、水素吸蔵合金粒子等を含む負極合剤が付着した負極芯体はロール圧延を施されて水素吸蔵合金の充填密度を高められた後、所定形状に裁断される。これにより負極8が得られる。
次に、正極6について説明する。
正極6は、導電性の正極基材と、この正極基材に保持された正極合剤とを含む。詳しくは、正極基材は、多数の空孔を有する多孔質構造をなしており、正極合剤は、前記した空孔内及び正極基材の表面に保持されている。
正極基材としては、例えば、発泡ニッケルを用いることができる。
正極合剤は、正極活物質粒子としての水酸化ニッケル粒子、導電材としてのコバルト化合物、結着剤等を含んでいる。上記した結着剤は、水酸化ニッケル粒子及び導電材を互いに結着させるとともに水酸化ニッケル粒子及び導電材を正極基材に結着させる働きをする。ここで、結着剤としては、ニッケル水素二次電池の正極に一般的に用いられているものであれば特に限定されないが、例えば、樹脂系の材料を用いることができる。具体的には、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)ディスパージョン、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)ディスパージョンなどの樹脂系材料を用いることができる。
正極6は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、正極活物質粒子(水酸化ニッケル粒子)の集合体である正極活物質粉末、導電材、水及び結着剤を含む正極合剤スラリーを調製する。得られた正極合剤スラリーは、例えば、発泡ニッケルに充填され、乾燥させられる。その後、水酸化ニッケル粒子等が充填された発泡ニッケルには、ロール圧延及び裁断が施される。これにより、正極合剤を保持した正極6が得られる。なお、得られた正極6の所定位置には、集電リボン33が溶接される。
次に、セパレータ10としては、樹脂材料により形成された帯状体を用いることができ、例えば、ポリアミド繊維製不織布に親水性官能基を付与したもの、あるいは、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与したものの帯状体を用いることができる。
以上のようにして製造された正極6及び負極8は、上記したセパレータ10を介在させた状態で、渦巻き状に巻回される。これにより電極群4が形成される。
なお、電極群4は、上記した正極6、負極8及びセパレータ10が、所定の外径寸法を有する巻芯により巻回されて形成され、巻回作業後は、この巻芯が抜き取られるので、電極群4の中央部には、この中央部を貫く電極群貫通孔9が形成されている。
得られた電極群4は、外装缶2内に収容される。引き続き、当該外装缶2内にはアルカリ電解液が所定量注入される。このアルカリ電解液は、電極群4に含浸され、正極6と負極8との間での充放電反応を進行させる。このアルカリ電解液としては、KOH、NaOH及びLiOHのうちの少なくとも一種を溶質として含むアルカリ電解液を用いることが好ましい。
次に、集電リボン33の他端が蓋板16の所定位置に溶接された後、電極群4及びアルカリ電解液を収容した外装缶2の上端開口部に、蓋板16の外周縁に絶縁ガスケット18を配設した状態の封口体14を配置する。その後、外装缶2の開口縁17をかしめ加工することにより、外装缶2の開口3を封止する。このようにして、正極端子22を備えた蓋板16により封口された第1の実施形態に係る電池101が得られる。
第1の実施形態に係る電池101においては、図1に示すように、外装缶2内に内部収容部品の一部を構成する電極群4が収容されており、この電極群4は、封口体14の排気孔19と向かい合わせになる位置に特定貫通孔としての電極群貫通孔9を有している。そして、この電極群貫通孔9の内径寸法(DG)は、排気孔19の内径寸法(DL)以下に設定されている(DL≧DG)。つまり、電極群貫通孔9は、排気孔19と同じかそれよりも小さい内径寸法を有している。
ここで、得られた電池101が、過充電等されてしまった場合、外部短絡されてしまった場合、誤って火中に投下されてしまった場合などには、電池101内にガスが異常発生するとともに電池101が高温になってしまう。すると、電極群4に含まれる樹脂成分が溶融して樹脂成分の溶融物が生じることがある。この溶融物は、主に電極群4の電極群貫通孔9内で生じる。また、このような状況の電池においては、安全弁の作動にともない排気孔19が開きかけることにより、高圧状態の電池の内部から、電池の内部よりも低圧である電池の外部へのガスの流れが生じる。溶融物の破片は、そのガスの流れに乗り、電極群貫通孔9内を移動し、電極群貫通孔9から飛び出して、蓋板16の排気孔19に向かう。そうすると、溶融物の破片は、排気孔19の部分に付着し、排気孔19を塞いでしまい、安全弁を作動できなくしてしまうおそれがある。しかし、上記のような第1の実施形態に係る電池101は、内部収容部品の一部を構成する電極群4における特定貫通孔としての電極群貫通孔9の内径が排気孔19の内径以下の大きさであるので、電極群貫通孔9を通過する溶融物の破片は、電極群貫通孔9の内径よりも広い範囲に広がることは抑制される。このため、溶融物の破片が排気孔19の全体を覆うことは抑制される。つまり、溶融物の破片で排気孔19が塞がれることは防止される。その結果、安全弁が作動しなくなることは避けられ、電池101の安全性の向上を図ることができる。
以上のように、本発明の第1の実施形態の電池は、従来よりも安全性が高い二次電池であるといえる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る電池102について、図2及び図3を参照して説明する。なお、第2の実施形態に係る電池102を説明するに当たり、既に説明した第1の実施形態に係る電池101と同じ構成については、第1の実施形態に係る電池101と同じ参照符号を付してその詳細な説明は省略し、第1の実施形態に係る電池101と異なる部分について詳しく説明する。
電池102に含まれる電極群104においては、一方の端面から正極6の端縁部が渦巻状に露出しており、他方の端面から負極8の端縁部が渦巻状に露出している。ここで、露出している正極6の端縁部を正極接続端縁部32とし、露出している負極8の端縁部を負極接続端縁部(図示せず)とする。これら露出している正極接続端縁部32及び負極接続端縁部には、後述する内部収容部品の一部を構成する正極集電体28及び同じく内部収容部品の一部を構成する負極集電体(図示せず)がそれぞれ溶接される。
負極108は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、水素吸蔵合金粒子の集合体である水素吸蔵合金粉末、導電材、結着剤及び水を混練して負極合剤のペーストを調製する。得られた負極合剤のペーストは負極芯体に塗着され、乾燥させられる。乾燥後、水素吸蔵合金粒子等を含む負極合剤が付着した負極芯体にはロール圧延及び裁断が施される。これにより、負極の中間製品が得られる。この負極の中間製品は、全体として長方形状をなしている。そして、この負極の中間製品における負極接続端縁部となるべき所定の端縁部については、負極合剤の除去が行われる。これにより、所定の端縁部は、負極芯体がむき出しの状態とされた負極接続端縁部となる。このようにして、負極接続端縁部を有する負極108が得られる。ここで、負極合剤の除去方法としては、特に限定はされないが、例えば、超音波振動を与えることにより除去することが好適に行われる。なお、負極接続端縁部以外の領域には、負極合剤が保持されたままの状態である。
正極106は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、正極活物質粒子(水酸化ニッケル粒子)の集合体である正極活物質粉末、導電材、水及び結着剤を含む正極合剤スラリーを調製する。得られた正極合剤スラリーは、例えば、発泡ニッケルに充填され、乾燥させられる。その後、水酸化ニッケル粒子等が充填された発泡ニッケルには、ロール圧延及び裁断が施される。これにより、正極の中間製品が得られる。この正極の中間製品は、全体として長方形状をなしている。そして、この正極の中間製品における正極接続端縁部32となるべき所定の端縁部については、正極合剤の除去が行われ、正極基材がむき出しの状態とされる。次いで、正極合剤が除去された端縁部は、正極の中間製品の厚さ方向に圧縮加工され正極接続端縁部32となる。このように圧縮加工されることにより、正極基材は、稠密な状態となるので、この正極接続端縁部32は溶接がし易い状態となる。また、正極接続端縁部32にNiめっき鋼の薄板を接合することにより、正極接続端縁部32を更に溶接し易くする場合もある。このようにして、正極接続端縁部32を有する正極106が得られる。ここで、正極合剤の除去方法としては、特に限定はされないが、例えば、超音波振動を与えることにより除去する方法が好適に用いられる。なお、正極接続端縁部32以外の領域には、正極合剤が充填されたままの状態である。
以上のようにして製造された正極106及び負極108は、セパレータ10を介在させた状態で、渦巻き状に巻回され、これにより電極群104が形成される。詳しくは、巻回の際、正極106及び負極108は、互いに、電極群104の軸線方向に沿う方向に僅かにずれた状態となるように配置されるとともに、これら正極106及び負極108の間には、所定サイズのセパレータ10が所定位置に配置され、この状態で巻回作業が行われる。その結果、円柱形状の電極群104が得られる。得られた電極群104の態様としては、電極群104の一端側においては、正極106の正極接続端縁部32が、セパレータ10を介して隣り合っている負極108よりも突出した状態となっており、電極群104の他端側においては、負極108の負極接続端縁部が、セパレータ10を介して隣り合っている正極106よりも突出した状態となっている。
電極群104は、全体として、電極群貫通孔9を有する円柱形状をなしている。そして、電極群104においては、当該電極群104の円柱形状における一方の端部を形成する正極接続端縁部32に正極集電体28が接続され、当該電極群4の円柱形状における他方の端部を形成する負極接続端縁部に負極集電体が接続される。
上記した負極集電体については、特に限定されるものではなく、例えば、従来から用いられている円板形状の金属板を用いることが好ましい。準備した負極集電体は、電極群104の他端側の負極接続端縁部に溶接される。
次に、正極集電体28について説明する。
正極集電体28は、導電性材料で形成された板状体であり、平面視形状は特に限定されるものではなく、円板形状、多角形状等任意の形状のものを採用することができる。また、正極集電体28の大きさは、電極群4の外径寸法よりも小さく、且つ、電極群104の一端側から突出している正極106の正極接続端縁部32をカバーできる大きさに設定される。
本実施形態においては、図3に示すように、平面視形状が十角形状の板材が用いられる。詳しくは、正極集電体28は、全体として十角形状のNiめっき鋼製の薄板であり、中央に円形の集電体中央貫通孔29と、この集電体中央貫通孔29を囲むように放射状に延びる6個のスリット30とを含んでいる。スリット30は、打ち抜き加工で形成し、スリット30のエッジの部分に下方(電極群104側)へ延びる突起(バリ)を生じさせることが好ましい。
電池102においては、図2に示すように、正極集電体28と封口体14との間に集電タブ35が介在し、この集電タブ35が、電極群104の正極106に接続されている正極集電体28と、正極端子22を有する封口体14とを電気的に接続する。
本実施形態において用いられる集電タブ35は、金属製の薄板により形成されており、一端が封口体14の蓋板16に接続されており、他端が正極集電体28に接続されている。
次に、電池102の組み立て手順の一例について説明する。
まず、上記したような電極群104を準備する。そして、電極群104の他方端側に負極集電体を接合した後、当該電極群104を外装缶2の中に収容する。そして、外装缶2の底壁に負極集電体を抵抗溶接する。
次いで、電極群104の一方端側に正極集電体28が載置され、電極群104における正極接続端縁部32と正極集電体28とが抵抗溶接される。このとき、正極集電体28のスリット30のバリと正極接続端縁部32とが接触する部分に電流が集中して溶接部が形成され、正極106の正極接続端縁部32と正極集電体28とが溶接される。
次に、封口体14の蓋板16の内面16bと集電タブ35の一端とを抵抗溶接した後、集電タブ35の他端を正極集電体28の所定位置に抵抗溶接する。
次に、外装缶2内にアルカリ電解液を所定量注入した後、蓋板16の外周縁に絶縁ガスケット18を配設した状態の封口体14を外装缶2の上端開口部に配置する。その後、外装缶2の開口縁17をかしめ加工することにより、外装缶2の開口3を封止する。このようにして、電池102が形成される。
第2の実施形態に係る電池102においては、図2に示すように、外装缶2内に内部収容部品の一部を構成する正極集電体28が収容されており、この正極集電体28は、封口体14の排気孔19と向かい合わせになる位置に特定貫通孔としての集電体中央貫通孔29を有している。そして、この集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)は、排気孔19の内径寸法(DL)以下に設定されている(DL≧DC)。つまり、集電体中央貫通孔29は、排気孔19と同じかそれよりも小さい内径寸法を有している。
なお、第2の実施形態に係る電池102においては、特定貫通孔ではない電極群104の電極群貫通孔9の内径寸法(DG)の大きさは特に限定されない。
ここで、得られた電池102が、過充電等されてしまった場合、外部短絡されてしまった場合、誤って火中に投下されてしまった場合などには、電池102内にガスが異常発生するとともに電池102が高温になってしまう。すると、電極群104に含まれる樹脂成分が溶融して樹脂成分の溶融物が生じることがある。この溶融物は、主に電極群104の電極群貫通孔9内で生じる。また、このような状況の電池においては、安全弁の作動にともない排気孔19が開きかけることにより、高圧状態の電池の内部から、電池の内部よりも低圧である電池の外部へのガスの流れが生じる。溶融物の破片は、そのガスの流れに乗り、電極群貫通孔9内を移動し、電極群貫通孔9から飛び出して、蓋板16の排気孔19に向かう。そうすると、溶融物の破片は、排気孔19の部分に付着し、排気孔19を塞いでしまい、安全弁を作動できなくしてしまうおそれがある。しかし、上記のような第2の実施形態に係る電池102は、内部収容部品の一部を構成する正極集電体28における特定貫通孔としての集電体中央貫通孔29の内径が排気孔19の内径以下の大きさであるので、集電体中央貫通孔29を通過する溶融物の破片は、集電体中央貫通孔29の内径よりも広い範囲に広がることは抑制される。このため、溶融物の破片が排気孔19の全体を覆うことは抑制される。つまり、溶融物の破片で排気孔19が塞がれることは防止される。その結果、安全弁が作動しなくなることは避けられ、電池102の安全性の向上を図ることができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態の電池は、従来よりも安全性が高い二次電池であるといえる。
なお、第2の実施形態に係る電池102においては、電極群104の電極群貫通孔9を特定貫通孔としても構わない。この場合、排気孔19の内径寸法(DL)と、集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)と、電極群貫通孔9の内径寸法(DG)との関係は、DL≧DC≧DGとすることが好ましい。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る電池103について、図4〜図8を参照して説明する。なお、第3の実施形態に係る電池103を説明するに当たり、既に説明した第1の実施形態に係る電池101及び第2の実施形態に係る電池102と同じ構成については、第1の実施形態に係る電池101及び第2の実施形態に係る電池102と同じ参照符号を付してその詳細な説明は省略し、第1の実施形態に係る電池101及び第2の実施形態に係る電池102と異なる部分について詳しく説明する。
まず、正極集電体128について説明する。
本実施形態の正極集電体128は、図5に示すように、集電体中央貫通孔29の周囲の所定位置には、パンチプレス加工により、電極群104側とは反対側に突出する集電体突起部31を設けられていることを除いて、第2の実施形態における正極集電体28と同じ態様である。この集電体突起部31の個数は特に限定されないが、例えば、図5に示すように4個設けることが好ましい。
電池103においては、図4に示すように、正極集電体128と封口体14との間に集電リード34が介在し、この集電リード34が、電極群104の正極106に接続されている正極集電体128と、正極端子22を有する封口体14とを電気的に接続する。
本実施形態において用いられる集電リード34は、図4から明らかなように、封口体14の蓋板16に接続されている頂壁50と、正極集電体128に接続されている底壁36と、頂壁50の両側の端縁46、48及び底壁36の両側の端縁38、40の間にそれぞれ存在する一対の側壁42、44とを有している。
この集電リード34について、図6、7を参照して説明する。なお、図6においては、底壁36が上側に、頂壁50が下側になる状態で示しており、図7においては、底壁36が下側に、頂壁50が上側になる状態で示している。
底壁36は、図6から明らかなように、矩形状をなしており、中央に円形の底壁貫通孔51が設けられている。この底壁貫通孔51は、アルカリ電解液が底壁36上に溜まることを避け、電極群104へアルカリ電解液がスムーズに行き渡るようにするために設けられている。ここで、参照符号56で示された仮想円は、抵抗溶接が行われた場合に溶接部となる溶接予定箇所を示している。本実施形態では、底壁36における溶接予定箇所(底壁溶接予定部)56は、4箇所であり、底壁貫通孔51を囲むように、底壁36における4つのコーナー部付近にそれぞれ位置付けられる。
頂壁50は、図7から明らかなように、底壁36と対向する位置に位置付けられており、全体として長方形状をなしている。詳しくは、頂壁50は、その短辺方向の中央において長辺方向に沿って延びる連結部53により連結されている2つの部分により形成されている。つまり、頂壁50は、分割された一方の第1半体部52と、分割された他方の第2半体部54とが突き合わされて形成されている。
これら第1半体部52及び第2半体部54は、詳しくは、底壁36と対向する対向部52c、54cと、この対向部52c、54cから頂壁50の長手方向に延びる延出部52a、52b、54a、54bとを有している。
第1半体部52の対向部52cにおける中央には、上記した連結部53に臨む半円形の第1半円切欠55が設けられている。また、第2半体部54の対向部54cにおける中央には、上記した連結部53に臨む半円形の第2半円切欠57が設けられている。これら第1半円切欠55及び第2半円切欠57は、互いに対向する位置に位置付けられており、全体として、円形の頂壁貫通孔59を形成している。この頂壁貫通孔59は、集電リード34が封口体14に接合された際に、蓋板16の排気孔19と向かい合わせの状態となる。
延出部52a、52b、54a、54bには、封口体14の側に向かって突出したリード突起部58が設けられている(図7参照)。このリード突起部58は、抵抗溶接を行う際に、溶接電流を集中させる部分として利用される。つまり、抵抗溶接では、このリード突起部58を加圧し、その状態でリード突起部58に大電流を集中して流すことにより生じる熱でリード突起部58を溶かし、部材同士の溶接が行われる。このリード突起部58は、頂壁50における溶接予定箇所(頂壁溶接予定部)68となる。
このリード突起部58は、例えば、パンチプレス加工により形成される。なお、図6における参照符号60は、延出部52a、52b、54a、54bにリード突起部58を設ける際にリード突起部58の裏側に生じた凹部を示す。
これら延出部52a、52b、54a、54bは、底壁36と対向する対向部52c、54cから外側に延びており、底壁36と重なることを避けている。このため、集電リード34を封口体14に抵抗溶接する際に、底壁36と干渉することなく抵抗溶接機の電極棒を延出部52a、52b、54a、54bに当接させることができる。また、延出部52a、52b、54a、54bが、底壁36と対向する対向部52c、54cから外側に延びていることで、集電リード34が封口体14に接合された際に集電リード34の安定性を高める働きをする。
側壁42、44は、図6に示すように、底壁36の両側の端縁38、40から頂壁50の両側の端縁46、48へ延びている。側壁42、44の平面視形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、矩形状、台形状等任意の形状を採用することができる。
上記した集電リード34は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、金属製の薄板を加工することにより、図8に示すような、平面視形状がほぼH形の薄板で形成された集電リード34の中間製品62を準備する。この中間製品62において、両側部に位置付けられた長尺部分が、第1半体部52となる第1半体部予定領域70及び第2半体部54となる第2半体部予定領域72である。第1半体部予定領域70及び第2半体部予定領域72の内側に連なる領域は、側壁42、44となる側壁予定領域74、76である。そして、側壁予定領域74と側壁予定領域76との間に挟まれた領域が、底壁36となる底壁予定領域78である。
この中間製品62においては、パンチプレス加工により、第1半体部予定領域70及び第2半体部予定領域72のそれぞれの両端部における所定位置にリード突起部58が設けられている。このリード突起部58の部分は、抵抗溶接により溶融し、溶接部となる。
また、中間製品62においては、打ち抜き加工により、第1半体部予定領域70及び第2半体部予定領域72の側縁の中央に第1半円切欠55及び第2半円切欠57が設けられている。
更に、中間製品62においては、底壁予定領域78の中央に円形の底壁貫通孔51が設けられている。
底壁予定領域78における底壁貫通孔51の周りには、正極集電体128の集電体突起部31と当接し、抵抗溶接により溶接部が形成される予定の底壁溶接予定部56が4箇所想定され、この底壁溶接予定部56は仮想円で表されている。
上記したようなプレス加工及び打ち抜き加工を施すことによって得られた中間製品62においては、第1半体部予定領域70と側壁予定領域76との間に想定される折曲げ仮想線80、側壁予定領域76と底壁予定領域78との間に想定される折曲げ仮想線82、底壁予定領域78と側壁予定領域74との間に想定される折曲げ仮想線84、側壁予定領域74と第2半体部予定領域72との間に想定される折曲げ仮想線86の部分を折り曲げることにより、図6、7に示すような集電リード34を形成する。なお、側壁予定領域74、76については、湾曲形状に加工することが好ましい。また、第1半体部52と、第2半体部54とは、互いの先端部分が突き合わされて連結され、頂壁貫通孔59を含む頂壁50が形成される。
次に、電池103の組み立て手順の一例について説明する。
まず、上記したような電極群104を準備する。そして、電極群104の他方端側に負極集電体を接合した後、当該電極群104を外装缶2の中に収容する。そして、外装缶2の底壁に負極集電体を抵抗溶接する。
次いで、電極群104の一方端側に正極集電体128が載置され、電極群104における正極接続端縁部32と正極集電体128とが抵抗溶接される。このとき、正極集電体128のスリット30のバリと正極接続端縁部32とが接触する部分に電流が集中して溶接部が形成され、正極6の正極接続端縁部32と正極集電体128とが溶接される。
次いで、外装缶2内にアルカリ電解液を所定量注入する。外装缶2内に注入されたアルカリ電解液は、電極群104に保持され、その大部分はセパレータ10に保持される。このアルカリ電解液は、正極6と負極8との間での充放電の際の電気化学反応(充放電反応)を進行させる。このアルカリ電解液としては、KOH、NaOH及びLiOHのうちの少なくとも一種を溶質として含む水溶液を用いることが好ましい。
一方、別工程において、封口体14の蓋板16の内面16bと集電リード34の頂壁50とを抵抗溶接し、封口体14と集電リード34との複合体を形成しておく。詳しくは、集電リード34の頂壁50としての第1半体部52及び第2半体部54におけるリード突起部58と封口体14の蓋板16の内面16bとが接触する部分に電流が集中して溶接部が形成され、これにより封口体14と集電リード34とが溶接された複合体が得られる。
次いで、上記した複合体を正極集電体28の上部へ載置する。このとき、集電リード34の底壁36における底壁溶接予定部56と、正極集電体28の集電体突起部31とが接触するように、正極集電体28のスリット30を基準にして複合体は位置合わせされる。また、封口体14の蓋板16の外周縁には、絶縁ガスケット18が配設されており、蓋板16は、この絶縁ガスケット18を介して、外装缶2の上端開口部に位置付けられる。
その後、電池103の正極端子22と負極端子との間に加圧しながら電流を流し、抵抗溶接(プロジェクション溶接)を行う。このとき、正極集電体128の集電体突起部31と集電リード34の底壁36における底壁溶接予定部56とが接触する部分に電流が集中して溶接部が形成され、正極集電体128と集電リード34の底壁36とが溶接される。
上記のような溶接が完了した後、外装缶2の開口縁17をかしめ加工することにより、外装缶2の開口3を封止する。このようにして、電池103が形成される。
第3の実施形態に係る電池103においては、図4に示すように、内部収容部品の構成要素としての電極群104、正極集電体128及び集電リード34が、外装缶2内に収容されている。これら電極群104、正極集電体128及び集電リード34には、それぞれ、封口体14の排気孔19と向かい合わせになる位置に位置付けられる貫通孔が設けられている。具体的には、頂壁貫通孔59、底壁貫通孔51、集電体中央貫通孔29及び電極群貫通孔9である。本実施形態においては、これら貫通孔のうち集電体中央貫通孔29を特定貫通孔に設定している。そして、特定貫通孔としての集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)は、排気孔19の内径寸法(DL)以下に設定している(DL≧DC)。つまり、集電体中央貫通孔29は、排気孔19と同じかそれよりも小さい内径寸法を有している。
また、特定貫通孔としての集電体中央貫通孔29を除いた、頂壁貫通孔59、底壁貫通孔51及び電極群貫通孔9の内径寸法については、特には限定されない。本実施形態においては、電極群貫通孔9の内径寸法(DG)、頂壁貫通孔59の内径寸法(DT)及び底壁貫通孔51の内径寸法(DB)は、集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)よりも大きい値に設定した。
ここで、得られた電池103が、過充電等されてしまった場合、外部短絡されてしまった場合、誤って火中に投下されてしまった場合などには、電池103内にガスが異常発生するとともに電池103が高温になってしまう。すると、電極群104に含まれる樹脂成分が溶融して樹脂成分の溶融物が生じることがある。この溶融物は、主に電極群104の電極群貫通孔9内で生じる。また、このような状況の電池においては、安全弁の作動にともない排気孔19が開きかけることにより、高圧状態の電池の内部から、電池の内部よりも低圧である電池の外部へのガスの流れが生じる。溶融物の破片は、そのガスの流れに乗り、電極群貫通孔9内を移動し、電極群貫通孔9から飛び出して、蓋板16の排気孔19に向かう。そうすると、溶融物の破片は、排気孔19の部分に付着し、排気孔19を塞いでしまい、安全弁が作動しなくなるおそれがある。しかし、上記のような第3の実施形態に係る電池103は、内部収容部品の一部を構成する正極集電体128における特定貫通孔としての集電体中央貫通孔29の内径が排気孔19の内径以下の大きさであるので、集電体中央貫通孔29を通過する溶融物の破片は、集電体中央貫通孔29の内径よりも広い範囲に広がることは抑制される。このため、溶融物の破片が排気孔19の全体を覆うことは抑制される。つまり、溶融物の破片で排気孔19が塞がれることは防止される。その結果、安全弁が作動しなくなることは避けられ、電池103の安全性の向上を図ることができる。
以上のように、本発明の第3の実施形態の電池は、従来よりも安全性が高い二次電池であるといえる。
本発明の第3の実施形態においては、内部収容部品に含まれる構成部品の貫通孔のうち少なくとも一つが特定貫通孔に設定される。そして、当該特定貫通孔の内径を排気孔19の内径以下の大きさに設定する。電池内に樹脂成分の溶融物が生じ、その破片が特定貫通孔から飛び出して排気孔19に向かったとしても、特定貫通孔の内径以上の範囲には広がらないので、当該破片が排気孔19に到達しても、排気孔19の全体を覆うまでには至らない。このため、安全弁の作動が阻害されることは防止され、電池が破裂することは抑制される。
好ましい態様としては、排気孔19の内径寸法をDL、頂壁貫通孔59の内径寸法をDT、底壁貫通孔51の内径寸法をDB、集電体中央貫通孔29の内径寸法をDCとした場合に、DL≧DT≧DB≧DCの関係を満たすようにする。
なお、第3の実施形態に係る電池103においては、電極群104の電極群貫通孔9を特定貫通孔としても構わない。この場合、排気孔19の内径寸法(DL)と、頂壁貫通孔59の内径寸法(DT)と、底壁貫通孔51の内径寸法(DB)と、集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)と、電極群貫通孔9の内径寸法(DG)との関係は、DL≧DT≧DB≧DC≧DGとすることが好ましい。
ここで、近年、各種機器の小型化が進んでおり、小型の機器についても高率での充放電が要求されている。このような状況にともない、小型の機器に使用される、FA形、AA形やAAA形といった小型の電池についてもより高率での充放電が要求されている。
これら小型の電池においては、D形やC形といった、外径が19mm以上の大型の電池の場合に比べ、構成部品をより小型化しなければならない。構成部品の小型化にともない、溶融物によって排気孔がより閉塞され易くなっている。排気孔が閉塞されると、安全弁が正常に作動しなくなるので、電池の破裂がより発生し易くなっている。
このような状況に対し、本発明は、溶融物が生じ、当該溶融物が排気孔に到達したとしても、完全に排気孔を覆うことを抑制し、それにより安全弁が作動しなくなることを防止することができるので、特に、高率での充放電特性に優れる小型の電池、具体的には、直径19mm未満の電池の破裂を抑えることに有効である。
[実施例]
1.正極集電体に集電タブを接続したタイプの電池の製造
(1)製造手順
実施例1
(i)正極集電体の製造
まず、いわゆるSPCC(冷間圧延鋼板)に相当する鋼の薄板に厚さが2μmのNiめっきが施されたNiめっき鋼板を準備した。このNiめっき鋼板の厚さは0.40mmである。そして、このNiめっき鋼板に打ち抜き加工及びパンチプレス加工を施すことにより、図3に示すような、全体として十角形状をなしており、中央に設けられた集電体中央貫通孔29と、集電体中央貫通孔29を囲むように放射状に延びる6個のスリット30とを含んでいるFAサイズ用の正極集電体28を製造した。ここで、正極集電体28の外接円の直径は15.0mmであり、集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)は3.0mmである。
(ii)電極群の製造
次に、一般的なニッケル水素二次電池に用いられる正極106、負極108及びセパレータ10を準備した。これら正極106、負極108及びセパレータ10はそれぞれ帯状をなしている。準備した正極106及び負極108の間にセパレータ10を介在させた状態で、巻芯に巻き付けて渦巻き状に巻回し、FAサイズ用の電極群104を形成した。巻回の際、正極106及び負極108を、互いに、電極群4の軸線方向に沿う方向に僅かにずれた状態となるように配置するとともに、これら正極106及び負極108の間の所定位置にセパレータ10を配置し、この状態で巻回作業を行い、円柱形状の電極群104を得た。得られた電極群104は、電極群104の一端側において正極106の正極接続端縁部32が、セパレータ10を介して隣り合っている負極108よりも突出した状態となっており、電極群104の他端側において負極108の負極接続端縁部が、セパレータ10を介して隣り合っている正極106よりも突出した状態となっている。また、電極群104の中心には、巻芯を抜き取ったことにより生じた電極群貫通孔9が形成されている。
ここで、得られた電極群4は、全体として、外径が17.0mm、高さが61.5mm、電極群貫通孔9の内径寸法(DG)が3.4mmである。
(iii)電池の組立
次に、直径16.0mmの円板形状をなし、厚さが0.4mmのNiめっき鋼の薄板で形成されたFAサイズ用の負極集電体を準備した。この負極集電体は、電極群104の負極接続端縁部に溶接した。
次に、負極集電体が溶接された電極群104を有底円筒形状の外装缶2の中に収容した。そして、外装缶2の底壁の内面と負極集電体とを溶接した。
次に、電極群104の上端部に正極集電体28を載置し、電極群104における正極接続端縁部32と正極集電体28とを抵抗溶接した。
更に、正極集電体28の電極群104とは反対側の表面の所定位置に、金属製の帯状体により形成された集電タブ35の他端を抵抗溶接した。
次に、外装缶2内にKOHを溶質として含むアルカリ電解液を所定量注入した。
その後、封口体14の蓋板16の内面16bの所定位置に集電タブ35の一端を抵抗溶接した。ここで、封口体14に含まれる蓋板16の排気孔19は円形状をなし、その内径寸法(DL)は3.0mmとした。
次いで、蓋板16の外周縁には、絶縁ガスケット18を配設した状態の封口体14を外装缶2の上端開口部に配設した。そして、外装缶2の開口縁17をかしめ加工することにより、外装缶2の開口3を封止した。このようにして、図2に示すようなFAサイズの電池102を組み立てた。ここで、電池102の公称容量は3750mAhであり、電池102のサイズは、全高が66.5mm、外径が17.6mmである。
以上のような手順を繰り返すことにより、電池102を5個製造した。
ここで、集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)に対する排気孔19の内径寸法(DL)の比率を求めた。その結果を貫通孔内径比率として表1に示した。なお、この貫通孔内径比率の値が100%の場合、集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)と排気孔19の内径寸法(DL)とは同じであり、100%未満の場合、集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)の方が排気孔19の内径寸法(DL)よりも大きく、100%を超えている場合、集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)の方が排気孔19の内径寸法(DL)よりも小さいことを表している。
(iv)初期活性化処理
得られた電池102に対し、温度25℃の環境下にて、0.1Itの充電電流で16時間の充電を行った後、0.2Itの放電電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させる充放電作業を1サイクルとする充放電サイクルを3回繰り返した。このようにして初期活性化処理を行い、電池102を使用可能状態とした。
実施例2〜9、比較例1〜4
排気孔19の内径寸法(DL)を表1に示すように設定したことを除き、実施例1と同様にして電池を5個ずつ製造し、当該電池を使用可能状態とした。なお、実施例9については、封口体を形成することができず、電池を製造することができなかった。
(2)電池の評価
(i)バーナー燃焼試験
初期活性化処理済みの実施例1〜8、比較例1〜4の各条件の電池に対し、充電操作を行い、満充電状態とした。
満充電状態の実施例1〜8、比較例1〜4の各電池をそれぞれ5個準備し、これら電池に対し、外装缶の周壁面にガスバーナーの炎を当て、60秒間保持して加熱することにより燃焼試験を行った。その後、各電池を室温(25℃)まで自然冷却した。
自然冷却後の各電池につき、破裂しているか否かの確認を行った。破裂が発生した電池の個数を数え、各条件の電池5個中の破裂発生電池の個数を表1に示した。
Figure 2019215965
(ii)考察
比較例1〜4の電池においては、破裂が発生している。これは、ガスバーナーの炎の熱で電池内の樹脂成分が溶融されて発生した溶融物の破片が排気孔の全体を覆ってしまったために安全弁が正常に作動せず、それにより破裂が生じたものと考えられる。詳しくは、ガスバーナーの炎の熱は、電池内のガス圧の上昇も引き起こし、それにともない安全弁が開きかけたところにガスの流れが生じる。このガスの流れに乗って溶融物の破片が電極群104の電極群貫通孔から飛び出し、正極集電体の集電体中央貫通孔を通って排気孔に向かう。比較例1〜4の電池では、正極集電体の集電体中央貫通孔の内径寸法は、排気孔の内径寸法よりも大きいので、集電体中央貫通孔から飛び出した溶融物の破片は、排気孔よりも広い範囲に広がる。このため、排気孔の全体が溶融物の破片で覆われる。その結果、安全弁は作動せず、電池の破裂に至ったものと考えられる。
これに対し、実施例1〜8の電池においては、破裂は発生していない。溶融物の破片は、比較例1〜4と同様に排気孔に向かうと考えられる。しかし、実施例1〜8の電池では、正極集電体の集電体中央貫通孔の内径寸法は、排気孔の内径寸法以下であるので、集電体中央貫通孔から飛び出した溶融物の破片は、排気孔よりも狭い範囲にしか広がらない。このため、排気孔の全体が溶融物の破片で覆われることは抑制される。その結果、安全弁が正常に作動し電池の破裂は防止されたものと考えられる。
以上より、正極集電体の集電体中央貫通孔の内径寸法を電池の蓋板の排気孔の内径寸法以下とすることは、二次電池の安全性の向上に貢献するといえる。
ここで、実施例9については、封口体の排気孔の内径寸法を5.4mmとしたが、封口体を作製することができなかった。このことから、排気孔の内径寸法は5.4mm未満とすることが好ましいといえる。
2.正極集電体に集電リードを接続したタイプの電池の製造
(1)製造手順
実施例10
(i)正極集電体の製造
まず、いわゆるSPCC(冷間圧延鋼板)に相当する鋼の薄板に厚さが2μmのNiめっきが施されたNiめっき鋼板を準備した。このNiめっき鋼板の厚さは0.40mmである。そして、このNiめっき鋼板に打ち抜き加工及びパンチプレス加工を施すことにより、図5に示すような、全体として十角形状をなしており、中央に設けられた集電体中央貫通孔29と、集電体中央貫通孔29を囲むように放射状に延びる6個のスリット30と、4個の集電体突起部31とを含んでいるFAサイズ用の正極集電体128を製造した。ここで、正極集電体128の外接円の直径は15.0mmであり、集電体中央貫通孔29の内径寸法(DC)は3.0mmである。
(ii)集電リードの製造
次に、いわゆるSPCC(冷間圧延鋼板)に相当する鋼の薄板に厚さが2μmのNiめっきが施されたNiめっき鋼板を準備した。このNiめっき鋼板の厚さは0.30mmである。そして、このNiめっき鋼板に打ち抜き加工及びパンチプレス加工を施すことにより、図8に示すような、ほぼH形の集電リードの中間製品62を製造した。この中間製品62においては、その中央に円形の底壁貫通孔51が設けられており、両側の第1半体部予定領域70及び第2半体部予定領域72の所定位置に第1半円切欠55及び第2半円切欠57が設けられている。また、第1半体部予定領域70及び第2半体部予定領域72の所定位置には、リード突起部58が形成されている。
ここで、図8を参照し、中間製品62の各部の寸法を以下に記載する。
側壁最大幅W1は8.0mmであり、側壁長さL1は3.5mmであり、底壁貫通孔51の内径寸法DBは3.0mmである。そして、底壁予定領域78の矢印Xで示す方向の長さL3が6.5mmであり、第1半体部予定領域70及び第2半体部予定領域72における矢印Xで示す方向の長さL4が3.25mmであり、底壁予定領域78の矢印Yで示す方向の長さW2が7.5mmであり、第1半体部予定領域70及び第2半体部予定領域72における矢印Yで示す方向の長さW3が12.5mmである。第1半円切欠55及び第2半円切欠57の半径は1.5mmである。つまり、頂壁貫通孔59の内径寸法DTは3.0mmとなる。
次に、中間製品62について、折曲げ仮想線80、82、84、86の部分を折り曲げることにより、図6、7に示すような集電リード34を形成した。
(iii)電極群の製造
次に、一般的なニッケル水素二次電池に用いられる正極106、負極108及びセパレータ10を準備した。これら正極106、負極108及びセパレータ10はそれぞれ帯状をなしている。準備した正極106及び負極108の間にセパレータ10を介在させた状態で、巻芯に巻き付けて渦巻き状に巻回し、FAサイズ用の電極群104を形成した。巻回の際、正極106及び負極108を、互いに、電極群104の軸線方向に沿う方向に僅かにずれた状態となるように配置するとともに、これら正極106及び負極108の間の所定位置にセパレータ10を配置し、この状態で巻回作業を行い、円柱形状の電極群104を得た。得られた電極群104は、電極群104の一端側において正極106の正極接続端縁部32が、セパレータ10を介して隣り合っている負極108よりも突出した状態となっており、電極群104の他端側において負極108の負極接続端縁部が、セパレータ10を介して隣り合っている正極106よりも突出した状態となっている。また、電極群104の中心には、巻芯を抜き取ったことにより生じた電極群貫通孔9が形成されている。
ここで、得られた電極群104は、全体として、外径が17.0mm、高さが61.5mm、電極群貫通孔9の内径寸法(DG)が3.4mmである。
(iv)電池の組立
次に、直径16.0mmの円板形状をなし、厚さが0.4mmのNiめっき鋼の薄板で形成されたFAサイズ用の負極集電体を準備した。この負極集電体は、電極群4の負極接続端縁部に溶接した。
次に、負極集電体が溶接された電極群4を有底円筒形状の外装缶2の中に収容した。そして、外装缶2の底壁の内面と負極集電体とを溶接した。
次に、電極群104の上端部に正極集電体128を載置し、電極群104における正極接続端縁部32と正極集電体128とを抵抗溶接した。
次に、外装缶2内にKOHを溶質として含むアルカリ電解液を所定量注入した。
次に、上記のようにして製造した集電リード34を封口体14に抵抗溶接し、封口体14と集電リード34との複合体を形成した。詳しくは、集電リード34の頂壁50としての第1半体部52及び第2半体部54におけるリード突起部58と封口体14の蓋板16の内面16bとが接触する部分に電流が集中して溶接部が形成され、これにより封口体14と集電リード34とが溶接された複合体を得た。ここで、封口体14に含まれる蓋板16の排気孔19は円形状をなし、その内径寸法(DL)は3.0mmとした。
得られた複合体を正極集電体128の上部へ載置した。このとき、集電リード34の底壁36における底壁溶接予定部56と、正極集電体128の集電体突起部31とが接触するように、正極集電体128のスリット30を基準にして複合体を位置合わせした。また、封口体14の蓋板16の外周縁には、絶縁ガスケット18を配設した。これにより、蓋板16は、この絶縁ガスケット18を介して、外装缶2の上端開口部に位置付けられた状態となる。
その後、封口体14の正極端子22と負極端子との間に加圧しながら電流を流し、抵抗溶接(プロジェクション溶接)を行った。このとき、正極集電体128の集電体突起部31と集電リード34の底壁36における底壁溶接予定部56とが接触する部分に電流が集中して溶接部が形成され、正極集電体128と集電リード34の底壁36とが溶接された。
上記のような溶接が完了した後、外装缶2の開口縁17をかしめ加工することにより、外装缶2の開口3を封止した。このようにして、公称容量が3750mAhのFAサイズの電池103を組み立てた。
以上のような手順を繰り返すことにより、電池103を5個製造した。
(v)初期活性化処理
得られた電池103に対し、温度25℃の環境下にて、0.1Itの充電電流で16時間の充電を行った後、0.2Itの放電電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させる充放電作業を1サイクルとする充放電サイクルを3回繰り返した。このようにして初期活性化処理を行い、電池103を使用可能状態とした。
実施例11〜20、比較例5
排気孔19の内径寸法(DL)、頂壁貫通孔の内径寸法(DT)、底壁貫通孔の内径寸法(DB)、集電体中央貫通孔の内径寸法(DC)を表2に示すように設定したことを除き、実施例10と同様にして電池を5個ずつ製造し、当該電池を使用可能状態とした。なお、実施例18については、封口体を形成することができず、電池を製造することができなかった。
(2)電池の評価
(i)バーナー燃焼試験
初期活性化処理済みの実施例10〜17、19、20、比較例5の電池に対し、充電操作を行い、満充電状態とした。
満充電状態の実施例10〜17、19、20、比較例5の各電池をそれぞれ5個準備し、これら電池に対し、外装缶の周壁面にガスバーナーの炎を当て、60秒間保持して加熱することにより燃焼試験を行った。その後、各電池を室温(25℃)まで自然冷却した。
自然冷却後の各電池につき、破裂しているか否か、及び変形しているか否かの確認を行った。破裂が発生した電池の個数を数え、各条件の電池5個中の破裂発生電池の個数を表2に示した。また、変形が発生した電池の個数を数え、各条件の電池5個中の変形発生電池の個数を表2に示した。
Figure 2019215965
(ii)考察
比較例5の電池は、破裂及び変形が発生している。これは、ガスバーナーの炎の熱で電池内の樹脂成分が溶融されて発生した溶融物の破片が排気孔の全体を覆ってしまったために安全弁が正常に作動せず、それにより電池の破裂及び変形が生じたものと考えられる。この比較例5の電池は、排気孔の内径寸法(DL)が、集電体中央貫通孔の内径寸法(DC)よりも小さくなっている。このことから、排気孔の内径寸法(DL)が集電体中央貫通孔の内径寸法(DC)よりも小さいと、樹脂成分の溶融物の破片が排気孔の全体を覆ってしまい安全弁の動作を阻害するといえる。
一方、排気孔の内径寸法(DL)が、集電体中央貫通孔の内径寸法(DC)以上である実施例10〜17、19、20の電池は、破裂が発生していない。
以上より、まずもって、排気孔の内径寸法(DL)は、集電体中央貫通孔の内径寸法(DC)以上とすることが、電池の破裂の抑制には有効であるといえる。
次に、実施例10〜16の電池についてより詳しく見ると、これらの電池は、破裂は起こしていないが、変形はしている。これら実施例10〜16の電池は、集電体中央貫通孔の内径寸法(DC)と排気孔の内径寸法(DL)とが同じである。しかも集電リードの頂壁貫通孔の内径寸法(DT)及び底壁貫通孔の内径寸法(DB)も集電体中央貫通孔の内径寸法(DC)と同じである。つまり、DL=DT=DB=DCの関係にある。
一方、実施例19及び実施例20の電池は、破裂が発生していないとともに変形も発生していない。これら実施例19及び実施例20の電池は、集電体中央貫通孔の内径寸法(DC)よりも底壁貫通孔の内径寸法(DB)が大きく、底壁貫通孔の内径寸法(DB)よりも頂壁貫通孔の内径寸法(DT)が大きく、頂壁貫通孔の内径寸法(DT)よりも排気孔の内径寸法(DL)が大きい。つまりDL>DT>DB>DCの関係にある。
以上より、集電体中央貫通孔、集電リードの底壁貫通孔、集電リードの頂壁貫通孔及び封口体の排気孔について、溶融物の破片が排気孔へ向かう経路に沿って徐々に大きくなる態様とすると電池の破裂だけでなく変形も抑制でき、電池の安全性の向上により有効であり、好ましいといえる。
また、実施例18については、封口体の排気孔の内径寸法を5.4mmとしたが、封口体を作製することができなかった。このことから、排気孔の内径寸法、ひいては集電体中央貫通孔の内径寸法は5.4mm未満とすることが好ましいといえる。
なお、本発明は上記した実施形態及び実施例に限定されることはなく、種々の変形が可能である。例えば、電池の種類は、ニッケル水素二次電池に限定されず、ニッケル−カドミウム二次電池、リチウムイオン二次電池等であってもよい。
<本発明の態様>
本発明の第1の態様は、一方極の端子を兼ねており、開口を有している外装缶と、前記外装缶の開口を密閉している封口体と、前記外装缶の内部に電解液とともに収容されている内部収容部品と、を備えている二次電池において、前記封口体は、前記開口に嵌め合わされている蓋板であって、中央に排気孔を有する蓋板と、前記蓋板の外側から前記排気孔を塞ぐ位置に配設された弁体と、他方極の端子を兼ねており前記蓋板に電気的に接続されているキャップ部材であって、前記弁体を前記蓋板へ向かって押圧した状態で内部に収容しているキャップ部材とを含み、前記内部収容部品は、前記排気孔と向かい合わせになる位置に前記排気孔の内径寸法以下の内径寸法を有する特定貫通孔を含んでいる、二次電池である。
本発明の第2の態様は、上記した本発明の第1の態様において、前記内部収容部品は、前記一方極及び前記他方極がセパレータを介して重ね合わされて渦巻き状に巻回され、当該渦巻き状の巻回中心部を貫く電極群貫通孔を含んでいる全体として円柱形状をしている電極群を含み、前記特定貫通孔は、前記電極群貫通孔である、二次電池である。
本発明の第3の態様は、上記した本発明の第1の態様において、前記内部収容部品は、前記一方極及び前記他方極がセパレータを介して重ね合わされて渦巻き状に巻回され、当該渦巻き状の巻回中心部を貫く電極群貫通孔を含んでいる全体として円柱形状をしている電極群と、前記電極群と前記封口体との間に配設された集電体であって、前記電極群の前記電極群貫通孔と対応する位置に設けられた集電体中央貫通孔を有している集電体と、を含み、前記特定貫通孔は、少なくとも、前記電極群貫通孔及び前記集電体中央貫通孔の何れかである、二次電池である。
本発明の第4の態様は、上記した本発明の第1の態様において、前記内部収容部品は、前記一方極及び前記他方極がセパレータを介して重ね合わされて渦巻き状に巻回され、当該渦巻き状の巻回中心部を貫く電極群貫通孔を含んでいる全体として円柱形状をしている電極群と、前記電極群の上部に配設された集電体であって、前記電極群の前記電極群貫通孔と向かい合わせとなる位置に設けられた集電体中央貫通孔を有している集電体と、前記集電体と前記封口体との間に配設された集電リードとを含み、前記集電リードは、前記封口体の側に位置する頂壁と、前記頂壁に対向し、前記集電体の側に位置する底壁と、前記頂壁の側縁と前記底壁の側縁との間に延びており、互いに対向している一対の側壁とを有しており、前記頂壁は、前記排気孔と向かい合わせとなる位置に設けられた頂壁貫通孔を含み、前記底壁は、前記集電体中央貫通孔と向かい合わせとなる位置に設けられた底壁貫通孔を含み、前記特定貫通孔は、少なくとも、前記電極群貫通孔、前記集電体中央貫通孔、前記頂壁貫通孔及び前記底壁貫通孔の何れかである、二次電池である。
本発明の第5の態様は、上記した本発明の第3の態様において、前記特定貫通孔を前記集電体中央貫通孔とし、前記排気孔の内径寸法をDLとし、前記集電体中央貫通孔の内径寸法をDCとした場合に、DL≧DCの関係を満たしている、二次電池である。
本発明の第6の態様は、上記した本発明の第4の態様において、前記特定貫通孔を前記集電体中央貫通孔とし、前記排気孔の内径寸法をDLとし、前記頂壁貫通孔の内径寸法をDTとし、前記底壁貫通孔の内径寸法をDBとし、前記集電体中央貫通孔の内径寸法をDCとした場合に、DL≧DT≧DB≧DCの関係を満たしている、二次電池である。
2 外装缶
4 電極群
6 正極
8 負極
10 セパレータ
14 封口体
18 絶縁ガスケット
22 正極端子
28 正極集電体
32 正極接続端縁部
34 集電リード
36 底壁
50 頂壁
51 底壁貫通孔
59 頂壁貫通孔
101 ニッケル水素二次電池(電池)
102 ニッケル水素二次電池(電池)
103 ニッケル水素二次電池(電池)
104 電極群
128 正極集電体

Claims (6)

  1. 一方極の端子を兼ねており、開口を有している外装缶と、
    前記外装缶の開口を密閉している封口体と、
    前記外装缶の内部に電解液とともに収容されている内部収容部品と、を備えている二次電池において、
    前記封口体は、前記開口に嵌め合わされている蓋板であって、中央に排気孔を有する蓋板と、前記蓋板の外側から前記排気孔を塞ぐ位置に配設された弁体と、他方極の端子を兼ねており前記蓋板に電気的に接続されているキャップ部材であって、前記弁体を前記蓋板へ向かって押圧した状態で内部に収容しているキャップ部材とを含み、
    前記内部収容部品は、前記排気孔と向かい合わせになる位置に前記排気孔の内径寸法以下の内径寸法を有する特定貫通孔を含んでいる、二次電池。
  2. 前記内部収容部品は、前記一方極及び前記他方極がセパレータを介して重ね合わされて渦巻き状に巻回され、当該渦巻き状の巻回中心部を貫く電極群貫通孔を含んでいる全体として円柱形状をしている電極群を含み、
    前記特定貫通孔は、前記電極群貫通孔である、請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記内部収容部品は、前記一方極及び前記他方極がセパレータを介して重ね合わされて渦巻き状に巻回され、当該渦巻き状の巻回中心部を貫く電極群貫通孔を含んでいる全体として円柱形状をしている電極群と、前記電極群と前記封口体との間に配設された集電体であって、前記電極群の前記電極群貫通孔と対応する位置に設けられた集電体中央貫通孔を有している集電体と、を含み、
    前記特定貫通孔は、少なくとも、前記電極群貫通孔及び前記集電体中央貫通孔の何れかである、請求項1に記載の二次電池。
  4. 前記内部収容部品は、前記一方極及び前記他方極がセパレータを介して重ね合わされて渦巻き状に巻回され、当該渦巻き状の巻回中心部を貫く電極群貫通孔を含んでいる全体として円柱形状をしている電極群と、前記電極群の上部に配設された集電体であって、前記電極群の前記電極群貫通孔と向かい合わせとなる位置に設けられた集電体中央貫通孔を有している集電体と、前記集電体と前記封口体との間に配設された集電リードとを含み、
    前記集電リードは、前記封口体の側に位置する頂壁と、前記頂壁に対向し、前記集電体の側に位置する底壁と、前記頂壁の側縁と前記底壁の側縁との間に延びており、互いに対向している一対の側壁とを有しており、
    前記頂壁は、前記排気孔と向かい合わせとなる位置に設けられた頂壁貫通孔を含み、
    前記底壁は、前記集電体中央貫通孔と向かい合わせとなる位置に設けられた底壁貫通孔を含み、
    前記特定貫通孔は、少なくとも、前記電極群貫通孔、前記集電体中央貫通孔、前記頂壁貫通孔及び前記底壁貫通孔の何れかである、請求項1に記載の二次電池。
  5. 前記特定貫通孔を前記集電体中央貫通孔とし、前記排気孔の内径寸法をDLとし、前記集電体中央貫通孔の内径寸法をDCとした場合に、DL≧DCの関係を満たしている、請求項3に記載の二次電池。
  6. 前記特定貫通孔を前記集電体中央貫通孔とし、前記排気孔の内径寸法をDLとし、前記頂壁貫通孔の内径寸法をDTとし、前記底壁貫通孔の内径寸法をDBとし、前記集電体中央貫通孔の内径寸法をDCとした場合に、DL≧DT≧DB≧DCの関係を満たしている、請求項4に記載の二次電池。
JP2018111182A 2018-06-11 2018-06-11 二次電池 Active JP7128666B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018111182A JP7128666B2 (ja) 2018-06-11 2018-06-11 二次電池
US16/428,934 US11296388B2 (en) 2018-06-11 2019-05-31 Secondary battery
EP19178672.2A EP3582285A1 (en) 2018-06-11 2019-06-06 Secondary battery
CN201910497737.1A CN110581235B (zh) 2018-06-11 2019-06-10 二次电池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018111182A JP7128666B2 (ja) 2018-06-11 2018-06-11 二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019215965A true JP2019215965A (ja) 2019-12-19
JP7128666B2 JP7128666B2 (ja) 2022-08-31

Family

ID=66776179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018111182A Active JP7128666B2 (ja) 2018-06-11 2018-06-11 二次電池

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11296388B2 (ja)
EP (1) EP3582285A1 (ja)
JP (1) JP7128666B2 (ja)
CN (1) CN110581235B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102308759B1 (ko) * 2021-05-20 2021-10-05 주식회사 해찬 배터리 커버
WO2023184422A1 (zh) * 2022-03-31 2023-10-05 宁德时代新能源科技股份有限公司 电池单体、电池及用电设备
WO2024019545A1 (ko) * 2022-07-19 2024-01-25 주식회사 엘지에너지솔루션 배터리, 그리고 이를 포함하는 배터리 팩 및 자동차

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114824413A (zh) 2021-01-19 2022-07-29 株式会社Lg新能源 电池及应用于电池的集电体、包括集电体的电池组及汽车
WO2023141879A1 (zh) * 2022-01-27 2023-08-03 宁德时代新能源科技股份有限公司 电池单体及其制造方法和制造设备、电池以及用电装置
CN116031586B (zh) * 2023-02-09 2023-06-27 深圳海润新能源科技有限公司 储能装置和用电设备

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10162801A (ja) * 1996-11-29 1998-06-19 Nissan Motor Co Ltd 二次電池
JP2002157992A (ja) * 2000-11-20 2002-05-31 Sanyo Electric Co Ltd 二次電池
JP2014186912A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Fdk Twicell Co Ltd 円筒形電池
JP2018045994A (ja) * 2016-09-08 2018-03-22 Fdk株式会社 円筒形アルカリ二次電池
JP2018055812A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 Fdk株式会社 集電リード、この集電リードを含むアルカリ二次電池の製造方法及びこの製造方法により製造したアルカリ二次電池

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4039792B2 (ja) 1999-08-27 2008-01-30 三洋電機株式会社 蓄電池およびその製造方法
KR100591421B1 (ko) * 2004-09-07 2006-06-21 삼성에스디아이 주식회사 형상기억 안전벤트를 갖는 리튬 이온 이차 전지
WO2008035495A1 (fr) 2006-09-20 2008-03-27 Panasonic Corporation Pile secondaire et procédé pour fabriquer une pile secondaire
JP2009110751A (ja) 2007-10-29 2009-05-21 Panasonic Corp 二次電池
JP5449959B2 (ja) * 2008-10-31 2014-03-19 三洋電機株式会社 円筒型二次電池
JP2011043684A (ja) 2009-08-21 2011-03-03 Shin Etsu Polymer Co Ltd 弾性ローラ、現像装置及び画像形成装置
JP5812421B2 (ja) * 2012-01-12 2015-11-11 Fdk株式会社 円筒形電池、蓋構造体
WO2014084203A1 (ja) * 2012-11-30 2014-06-05 Fdkトワイセル株式会社 正極リード、アルカリ二次電池
KR102260828B1 (ko) * 2016-09-02 2021-06-03 삼성에스디아이 주식회사 이차 전지
CN107808962B (zh) * 2016-09-08 2021-04-13 Fdk株式会社 圆筒形碱性二次电池

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10162801A (ja) * 1996-11-29 1998-06-19 Nissan Motor Co Ltd 二次電池
JP2002157992A (ja) * 2000-11-20 2002-05-31 Sanyo Electric Co Ltd 二次電池
JP2014186912A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Fdk Twicell Co Ltd 円筒形電池
JP2018045994A (ja) * 2016-09-08 2018-03-22 Fdk株式会社 円筒形アルカリ二次電池
JP2018055812A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 Fdk株式会社 集電リード、この集電リードを含むアルカリ二次電池の製造方法及びこの製造方法により製造したアルカリ二次電池

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102308759B1 (ko) * 2021-05-20 2021-10-05 주식회사 해찬 배터리 커버
WO2023184422A1 (zh) * 2022-03-31 2023-10-05 宁德时代新能源科技股份有限公司 电池单体、电池及用电设备
WO2024019545A1 (ko) * 2022-07-19 2024-01-25 주식회사 엘지에너지솔루션 배터리, 그리고 이를 포함하는 배터리 팩 및 자동차

Also Published As

Publication number Publication date
JP7128666B2 (ja) 2022-08-31
CN110581235B (zh) 2022-11-01
EP3582285A1 (en) 2019-12-18
US11296388B2 (en) 2022-04-05
US20190379019A1 (en) 2019-12-12
CN110581235A (zh) 2019-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7128666B2 (ja) 二次電池
JP5011664B2 (ja) 密閉型二次電池
JP2006351512A (ja) 密閉型二次電池およびその製造方法
JPWO2006035980A1 (ja) 密閉形電池、密閉形電池用リード、及び密閉形電池の複数個で構成した組電池
JP2009218013A (ja) 密閉型電池
JP2018045994A (ja) 円筒形アルカリ二次電池
JP4179943B2 (ja) 円筒型アルカリ蓄電池
CN114730957A (zh) 密闭电池
JP7095987B2 (ja) 集電リード及びこの集電リードを備えている二次電池
JP2018055812A (ja) 集電リード、この集電リードを含むアルカリ二次電池の製造方法及びこの製造方法により製造したアルカリ二次電池
JP2008243811A (ja) 電池
JP2019117690A (ja) 集電体及びこの集電体を備えている二次電池
JP2015220118A (ja) アルカリ二次電池
JP6835451B2 (ja) 集電リード、この集電リードを含む二次電池の製造方法及び二次電池
JP7161373B2 (ja) 二次電池
JP2018125089A (ja) 集電リード及びこの集電リードを含む二次電池の製造方法
JP2000251871A (ja) アルカリ二次電池
JP2001160388A (ja) 蓄電池およびその製造方法
JP2016149300A (ja) アルカリ二次電池
CN110931698B (zh) 二次电池及该二次电池的制造方法
JP3588249B2 (ja) アルカリ蓄電池およびその製造方法
JP7093199B2 (ja) 封口体及び電池
JP2004259624A (ja) 電池
JP2006092828A (ja) 組電池
JP4112854B2 (ja) 角型電池及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190312

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220817

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7128666

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150