JP2019212498A - リフロー実装構造およびこれを有するコネクタ - Google Patents
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Abstract
Description
(1)スルーホールを有する基板と、端子部を有する接続対象物とを具え、前記スルーホールに前記端子部を挿入した状態でのリフロー処理により、前記基板に前記接続対象物が実装されているリフロー実装構造において、前記端子部を、挿入先端から前記端子部の延在方向に3分割して、先端側挿入部分、中間挿入部分および基端側挿入部分とするとき、前記中間挿入部分は、前記スルーホールの内面に向かって迫り出している突出部を有し、前記基端側挿入部分は、前記突出部の上面との境界をなす一端から、前記端子部の挿入基端まで延在する特定外面を有し、前記基端側挿入部分の外面から前記スルーホールの対向する内面までの距離を測定したとき、前記特定外面は、前記距離が最も長い部分をもち、前記特定外面と、前記突出部の上面と、前記特定外面および前記突出部の上面を取り囲む前記スルーホールの内面とによって、半田溜まり空間を区画形成してなることを特徴とするリフロー実装構造。
(2)前記先端側挿入部分は、前記スルーホールの挿入側開口に対して挿入しやすい形状をもつ誘い部を有する、上記(1)に記載のリフロー実装構造。
(3)上記(1)または(2)に記載のリフロー実装構造を構成するコネクタであって、相手コネクタの端子と接触する第1接触部、および前記基板の前記スルーホールに挿入される前記端子部を有する前記接続対象物であるコンタクトと、該コンタクトが配列・保持されるハウジングとを具えるコネクタ。
(4)上記(1)または(2)に記載のリフロー実装構造を構成するコネクタであって、相手コネクタの端子と接触する第1接触部、および前記基板の前記スルーホールに挿入される第1接続部を有するコンタクトと、前記基板の前記スルーホールに挿入される前記端子部を有する前記接続対象物である固定具と、前記コンタクト及び前記固定具が配列・保持されるハウジングとを具えるコネクタ。
(5)前記コンタクトの前記第1接続部が、さらに前記端子部である、上記(4)に記載のコネクタ。
(6)上記(1)または(2)に記載のリフロー実装構造を構成する同軸コネクタであって、相手コネクタの端子と接触する第2接触部、および前記基板に実装される第2接続部を有する内部導体と、該内部導体が配列・保持されている絶縁体と、該絶縁体を覆うとともに前記相手コネクタと接触する第3接触部、および前記基板の前記スルーホールに挿入される前記端子部を有する前記接続対象物である外部導体とを具える同軸コネクタ。
(7)前記第2接続部は、挿入先端側部分が、前記基板の前記スルーホールの孔径よりも細い、上記(6)に記載の同軸コネクタ。
(8)前記第2接続部は、挿入先端に向かってテーパー形状を有する、上記(6)または(7)に記載の同軸コネクタ。
(9)上記(1)または(2)に記載のリフロー実装構造を構成する同軸コネクタであって、相手コネクタの端子と接触する第2接触部、および前記基板に実装される前記接続対象物である端子部を有する内部導体と、該内部導体が配列・保持されている絶縁体と、該絶縁体を覆うとともに前記相手コネクタと接触する第3接触部、および前記基板の前記スルーホールに挿入される第3接続部を有する外部導体とを具える同軸コネクタ。
(10)前記第3接続部は、挿入先端側部分が、前記基板の前記スルーホールの孔径よりも細い、上記(9)に記載の同軸コネクタ。
(11)前記第3接続部は、挿入先端に向かってテーパー形状を有する、上記(9)または(10)に記載の同軸コネクタ。
(12)前記第3接続部が、さらに前記端子部である、上記(9)に記載の同軸コネクタ。
図1〜図8は、本発明に従う実施形態のリフロー実装構造を有する同軸コネクタを示したものであって、図1は、本発明に従うリフロー実装構造を説明するための斜視図、図2は、図1に示す同軸コネクタを構成する1つの端子部を、スルーホール内に挿入された状態を拡大して示した斜視図、図3は、図1に示す同軸コネクタを構成する1つの端子部を、スルーホール内に挿入し、リフロー処理した後に、スルーホール内の半田溜まり空間に半田が充填された状態を拡大して示した斜視図、図4(a)、(b)、(c)は、図1に示すリフロー実装構造に用いた同軸コネクタを示した図、図5(a)、(b)は、図4に示す同軸コネクタを構成する内部導体を示した図、図6(a)、(b)は、図4に示す同軸コネクタを構成する絶縁体を示した図、図7(a)、(b)、(c)は、図4に示す同軸コネクタを構成する外部導体を示した図、そして、図8(a)、(b)、(c)は、図1に示すリフロー実装構造を製造するための主要工程を説明するための図である。
基板100は、ガラスエポキシ樹脂などの公知の絶縁材料で形成された絶縁基板であって、基板100には、同軸コネクタ10を構成する、後述の外部導体の端子部(または第3接続部)や、内部導体の第2接続部(または端子部)に対応して、略円形断面形状のスルーホール102が貫設されている。また、スルーホール102の内周面には全面にわたって、図示しない銅めっき等の表面処理が施されていると共に、基板100の表面側および裏面側においてスルーホール102の開口部の周囲には、フランジ状のランド部104が設けられている。さらに、スルーホール102の内面に施されためっき層は、ランド部104を介して基板100の表面に形成されているプリント配線(図示せず)と相互に接続されるように形成されている。加えて、スルーホール102の内面に施されためっき層の表面には、クリーム半田(半田粉末と液体のフラックスを適当な粘度になるように混合してクリーム状にしたもの)が塗布(ペースト)されている。(図8参照)
同軸コネクタ10は、図1に示す第1実施形態のリフロー実装構造を構成する同軸コネクタであって、図4〜図7に示すように、内部導体30と絶縁体50と外部導体70とで主に構成されている。なお、本実施形態では、同軸コネクタ1を、ジャックコネクタとして構成した場合を示しているが、プラグコネクタとして構成してもよい。
内部導体30は、相手コネクタ(図示せず)の端子と接触する第2接触部32、および基板100に実装される第2接続部34を有している。また、図5に示す内部導体30は、第2接触部32が略円筒状をなし、第2接続部34が略円柱状または略円錐状をなしている。内部導体30は、金属製であり、公知技術のプレス加工や切削加工によって製作されている。内部導体30の材質としては、バネ性や導電性や寸法安定性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。本実施形態では、内部導体30に、絶縁体50の内部に位置決め固定される保持部36をさらに有している。
絶縁体50は、電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形や切削加工によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や、これらの合成材料を挙げることができる。本実施形態では、切削加工によって製作した場合を示している。
外部導体70は、絶縁体50を覆うとともに相手コネクタと接触する第3接触部72と、基板100のスルーホール102に挿入される端子部74を有し、本実施形態では、第3接触部72と端子部74とが、同一材料で一体に形成されている場合を示しているが、第3接触部72と端子部74とを、異なる材料からなる部材を連結して一体的に構成することもできる。外部導体70は、本発明では、導電性を有していれば、ばね弾性力を必ずしも有している必要はなく、剛体であってもよいことから、外部導体70としては、黄銅、ベリリウム銅、リン青銅、ステンレス鋼、アルミニウム系材料などのあらゆる金属材料や、導電性カーボン材料、導電性プラスチック材料、導電性セラミックス材料などの導電性材料を用いることも可能である。
ところで、接続対象物、例えば同軸コネクタは、その端子部を基板のスルーホールに挿入した後にリフロー処理することにより、基板に同軸コネクタを実装することができるが、従来のリフロー実装構造では、基板のスルーホールに挿入される接続対象物の端子部が、一定の太さ(径)寸法で形成されたストレート形状(円柱状)を有する場合が一般的であるため、端子部をスルーホール内に強固に半田付けすることはできなかった。
次に、本発明の同軸コネクタを基板に、リフロー処理によって挿入実装した代表的なリフロー実装構造の製造方法の例を説明する。
本発明品のリフロー実装構造は、同軸コネクタとしては、型番:MCX型であり、図1に示す形状の端子部を有する同軸コネクタを使用し、また、基板としては、スルーホールのサイズがφ1.4mm、厚み1.6mmであるプリント配線基板を使用した。端子部の外形寸法と、スルーホールの径寸法の関係は、端子部の長さ寸法が2.0〜2.5mm、端子部の特定外面から測定したスルーホールの内面までの距離dが0.3〜0.8mm、端子部の突出部82の先端面82bから測定したスルーホールの内面までの距離d1が0〜0.5mmとなるように設定し、前記距離dと前記距離d1の差d−d1は、少なくとも0.2mm以上となるようにした。
従来品のリフロー実装構造は、同軸コネクタの端子部が一定の太さ寸法をもつ四角柱状を有し、端子部の寸法が0.8mm×0.8mm×長さ2.0〜2.5mm、スルーホール径を1.4mmとしたことを除いては、本発明品と同様の同軸コネクタと基板を使用した。
端子部の接続強度は、リフローにて挿入実装した本発明品および従来品を各5個ずつ用意し、引張試験機により測定し、平均値および標準偏差σを算出した。評価結果を表1に示す。
10 同軸コネクタ
11 多極コネクタ
12 コンタクト
14 ハウジング
16 固定具
30 内部導体
32 第2接触部
34 第2接続部
36 保持部
50 絶縁体
52 凹部
54 挿入孔
56 円筒状先端部分
58 円筒状後端部分
70、70A、70B、70C 外部導体
72 第3接触部
74、74A、74B、74C 端子部(または第3接続部)
74D 端子部(または第1接続部)
74E 端子部
76、76A、76B、76C 先端側挿入部分
78 中間挿入部分
80 基端側挿入部分
82、82A、82B、82C、82D,82E 突出部
82a 突出部の上面
84 特定外面
86、86A、86B、86C 誘い部
100 基板
102 スルーホール
104 ランド部
106 スルーホールの挿入側開口
110 同軸コネクタ
174 端子部
d 基端側挿入部分80の外面からスルーホール100の対向する内面までの距離
T 端子部の挿入先端
S 半田溜まり空間
W 半田
Claims (12)
- スルーホールを有する基板と、端子部を有する接続対象物とを具え、前記スルーホールに前記端子部を挿入した状態でのリフロー処理により、前記基板に前記接続対象物が実装されているリフロー実装構造において、
前記端子部を、挿入先端から前記端子部の延在方向に3分割して、先端側挿入部分、中間挿入部分および基端側挿入部分とするとき、
前記中間挿入部分は、前記スルーホールの内面に向かって迫り出している突出部を有し、
前記基端側挿入部分は、前記突出部の上面との境界をなす一端から、前記端子部の挿入基端まで延在する特定外面を有し、前記基端側挿入部分の外面から前記スルーホールの対向する内面までの距離を測定したとき、前記特定外面は、前記距離が最も長い部分をもち、
前記特定外面と、前記突出部の上面と、前記特定外面および前記突出部の上面を取り囲む前記スルーホールの内面とによって、半田溜まり空間を区画形成してなることを特徴とするリフロー実装構造。 - 前記先端側挿入部分は、前記スルーホールの挿入側開口に対して挿入しやすい形状をもつ誘い部を有する、請求項1に記載のリフロー実装構造。
- 請求項1または2に記載のリフロー実装構造を構成するコネクタであって、
相手コネクタの端子と接触する第1接触部、および前記基板の前記スルーホールに挿入される前記端子部を有する前記接続対象物であるコンタクトと、
該コンタクトが配列・保持されるハウジングと
を具えるコネクタ。 - 請求項1または2に記載のリフロー実装構造を構成するコネクタであって、
相手コネクタの端子と接触する第1接触部、および前記基板の前記スルーホールに挿入される第1接続部を有するコンタクトと、
前記基板の前記スルーホールに挿入される前記端子部を有する前記接続対象物である固定具と、
前記コンタクト及び前記固定具が配列・保持されるハウジングと
を具えるコネクタ。 - 前記コンタクトの前記第1接続部が、さらに前記端子部である、請求項4に記載のコネクタ。
- 請求項1または2に記載のリフロー実装構造を構成する同軸コネクタであって、
相手コネクタの端子と接触する第2接触部、および前記基板に実装される第2接続部を有する内部導体と、
該内部導体が配列・保持されている絶縁体と、
該絶縁体を覆うとともに前記相手コネクタと接触する第3接触部、および前記基板の前記スルーホールに挿入される前記端子部を有する前記接続対象物である外部導体と、
を具える同軸コネクタ。 - 前記第2接続部は、挿入先端側部分が、前記基板の前記スルーホールの孔径よりも細い、請求項6に記載の同軸コネクタ。
- 前記第2接続部は、挿入先端に向かってテーパー形状を有する、請求項6または7に記載の同軸コネクタ。
- 請求項1または2に記載のリフロー実装構造を構成する同軸コネクタであって、
相手コネクタの端子と接触する第2接触部、および前記基板に実装される前記接続対象物である端子部を有する内部導体と、
該内部導体が配列・保持されている絶縁体と、
該絶縁体を覆うとともに前記相手コネクタと接触する第3接触部、および前記基板の前記スルーホールに挿入される第3接続部を有する外部導体と、
を具える同軸コネクタ。 - 前記第3接続部は、挿入先端側部分が、前記基板の前記スルーホールの孔径よりも細い、請求項9に記載の同軸コネクタ。
- 前記第3接続部は、挿入先端に向かってテーパー形状を有する、請求項9または10に記載の同軸コネクタ。
- 前記第3接続部が、さらに前記端子部である、請求項9に記載の同軸コネクタ。
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