JP2019204123A - 導光部材、ライトガイド及び虚像表示装置 - Google Patents

導光部材、ライトガイド及び虚像表示装置 Download PDF

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【課題】虚像表示装置用のライトガイドをコンパクトに実現する。【解決手段】ライトガイド50は、画像光が入射される光線入射部101と画像光を外部に射出するための光線射出部104とを備えた導光部材100と、導光部材に一体的に設けられる光学部材200と、を有する。導光部材は、光線入射部101に対して傾斜し光線入射部101で入射した画像光をライトガイド内部に導光させる反射部102と、光線射出部104に対して傾斜する第1面103aと光線射出部104に平行な第2面とが交互に配置され画像光を第1面103aから光線射出部104に導光して取り出す画像取り出し部103を備える。光学部材は、光線射出部104に平行な平行面210と、平行面210に対して傾斜し画像取り出し部103に接合される傾斜部203を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、ライトガイド及びこのライトガイドを用いた虚像表示装置に関する。
2次元の画像を虚像光学系により拡大し、拡大された虚像を観察者に観察させるように表示する装置として、ライトガイドを用いた虚像表示装置が知られている。かかる虚像表示装置で用いられるライトガイドの一形態として、近年、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、以下「HMD」と称する。)が普及し始めている。HMDは、シースルーである透過型と非透過型に分類される。透過型のHMDは、例えばGoogle LTD.(米国)のGoogleglass(商標登録)がある。
透過型のHMDは、情報端末と組み合わせて使用したりAR(Augmented Reality:拡張現実)等の提供用として使用するため、小型で携帯性が良いものが望まれている。非透過型のHMDは、映画鑑賞やゲームやVR(Virtual Reality:仮想現実)等の提供用として使用するため、没入感が得られる広視野角であることが望まれている。
近年、透過型のものにおいても、ユーザーニーズから、薄肉化、小型化、かつ、広視野角であることが要請されるようになり、かかる要請を考慮したものとして、例えば特許文献1乃至3が知られている。
特許文献1の装置は、ある特定の反射率のコートを施した幾つものライトガイドを重ね合わせ、光線の入射角度によって、光線の反射と透過を振り分けて、画像を取り出す方式としている。
特許文献2の装置は、全反射を利用して、ライトガイドを通じて画像光を導くと共に、ライトガイドの画像取り出し側において、ライトガイドの主面に平行な外光透過面を設けることで、画像光に外光と重ね合わせて観察可能にする透過機能を持たせている。
特許文献3の装置は、対向して延びる全反射部と、傾斜するように延びる複数の第一要素面と、その第一要素面に対して、鈍角をなして延びる複数の第二要素面とを交互して配置してなる導光板を組み合わせた方式としている。
これらの方式では、透過性と広い視野角を達成しようとすると数多くのライトガイドが必要であり、シースルー性を保つために平面の導光板部分が必要であり、視野角を広くするためにライトガイドの長さを長くする必要性がある。
本発明は、虚像表示装置用のライトガイドをコンパクトに実現することを主たる目的とする。
本発明は、画像表示素子からの画像光を導光して虚像を表示するために射出する虚像表示装置用のライトガイドであって、前記画像光が入射される光線入射部と前記画像光を外部に射出するための光線射出部とを備えた導光部材と、前記導光部材に一体的に設けられる光学部材と、を有し、前記導光部材は、前記光線入射部に対して傾斜し前記光線入射部で入射した画像光をライトガイド内部に導光させる反射部と、前記光線射出部に対して傾斜する第1面と、該第1面に続き前記光線射出部に平行な第2面と、該第2面に続き前記光線射出部に対して前記第1面の前記光線射出部に対する傾斜の向きとは異なる向きに傾斜する第3面と、該第3面に続く第4面と、からなる鋸歯形状が繰り返し配置され前記画像光を前記第1面から前記光線射出部に導光して取り出す画像取り出し部を備え、前記光学部材は、前記光線射出部に平行な平行面と、前記平行面に対して傾斜し前記画像取り出し部に接合される傾斜部とを有する。
本発明によれば、虚像表示装置用のライトガイドをコンパクトにすることができる。
本発明に係るライトガイドの実施形態を示す平面図である。 図1のライトガイドの斜視図である。 ライトガイドを用いた虚像表示装置の平面図である。 ライトガイドの導光部材における光線入射部と反射部を説明するための部分拡大平面図である。 ライトガイドの導光部材における画像取り出し部を説明するための部分拡大平面図である。 ライトガイドから画像光を射出する際の光線のむらを表した図である。 導光部材と光学部材を接着剤で接合した状態を示すライトガイドの部分拡大平面図である。 光学部材の有無による効果の違いを説明する図であり、(a)は光学部材を設けないライトガイドにおける光の進行を、(b)は光学部材を設けたライトガイドにおける光の進行を、それぞれ示す。 導光部材の他の実施形態を説明する部分拡大平面図であり、(a)は画像取り出し部を拡大して示す図、(b)は画像取り出し部をさらに拡大して示す図である。 光学部材の他の構成例を説明するためのライトガイドの部分拡大平面図であり、導光部材と光学部材の接合箇所を拡大して示す図である。 実施形態のライトガイドを眼鏡型のHMDに適用した例を表す模式図であり、(a)はライトガイドを両眼一体型とした場合、(b)及び(c)は、ライトガイドを単眼型とし、左右の目に各々適用した場合及び片方の目に適用した場合を示す。 実施形態のライトガイドを用いた虚像表示装置の実施例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態を説明する。以下の実施形態は、透過型のライトガイド及びこれを用いた虚像表示装置に関する。
図1及び図2に、本実施形態のライトガイド50を示し、かかるライトガイド50を虚像表示光学系の光路上に配置した虚像表示装置の構成を図3に示す。図3では、虚像表示装置における虚像表示光学系の光路を矢印で示すとともに、装置のユーザすなわち虚像観察者の目を模式的に描いている。以下、ライトガイド50の面に関し、観察者から見て手前側(図3において下側)の面を「後面」とし、奥側(図3において上側)の面を「前面」として説明する。
ライトガイド50は、画像表示素子からの画像光を内部に入射及び導光して虚像表示のために射出する素子であり、本実施形態では、導光部材100と光学部材200とが一体的に設けられることで、全体が略角柱状、平面視で非対称な台形の外形を呈する。
ライトガイド50の導光部材100は、画像表示素子からの画像光を内部に取り込んで導光し、虚像表示のために外部に射出する役割を有する。このため、導光部材100は、画像光を内部に入射する光線入射部101、入射した画像光を反射して内部に導光させるための反射部102、導光した画像光を取り出して外部に射出させるための画像取り出し部103及び光線射出部104を備える。
シースルー性を良好にするために、導光部材100は、光線射出部104が設けられた後面と、奥側(図1において上側)の前面105は、それぞれ平面であり、互いに平行に形成されている。
光線入射部101及び光線射出部104は、いずれも導光部材100の後面に設けられている。したがって、光線入射部101と光線射出部104とは、同一面上に配置されている。このように光線入射部101及び光線射出部104を同一面上に配置することで、導光部材100さらにはライトガイド50の生産性を向上させ、また、導光部材100及びライトガイド50全体をシンプルな構成にすることができる。
導光部材100の画像取り出し部103は、内部に導光される画像光を光線射出部104に向けて反射させる役割を有し、光線射出部104は、画像取り出し部103から導かれた画像光を虚像観察者の目に向けて外部に射出させる役割を有する。
他方、光学部材200は、平面視でテーパー状の外形を有し、導光部材100の画像取り出し部103に対向して設けられることで、主に光線射出部104及び画像取り出し部103の光線透過性すなわちシースルー性を確保する役割を有する。
光学部材200は、導光部材100の光線射出部104に平行な平行面としての前面210と、かかる前面210に対して傾斜し、導光部材100の画像取り出し部103に対向配置される傾斜部203を有する。光学部材200の傾斜部203は、導光部材100の画像取り出し部103に対して近接設置される部位であり、かかる部位の詳細については後述する。
以下、ライトガイド50を用いた虚像表示装置について説明する。図3に示す本実施形態の虚像表示装置は、表示画像の画像光を出力する画像表示素子10と、画像表示素子10からの画像光をコリメートして射出するコリメート光学系300と、上述したライトガイド50とを虚像表示光学系として備える。
画像表示素子10は、ライトガイド50を通じて表示する虚像の基となる表示画像の画像光を出力するデバイスである。画像表示素子10は、有機ELD(OLED:Organic Light Emitting Diode)や液晶表示素子が好適であるが、他にも種々の表示方式のものが適用できる。例えば、画像表示素子10として、DMD(Digital Micromirror Device)が適用可能である。また、画像表示素子10として、TFT(Thin Film Transistor)やLCOS(Liquid Crystal On Silicon)が適用可能である。さらに、画像表示素子10として、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)が適用可能である。
図3では、画像表示素子10として、光源を必要とするLCOSやDMDなどを用いた例を示しており、画像表示素子10を照明するための光源LSを加えている。光源LSは、種々のものが適用でき、例えばLED(Light Emitting Diode)、半導体レーザ(Laser Diode:LD)、放電ランプなどを用いることができる。
コリメート光学系300は、複数の光学レンズや絞りなどから構成され、画像表示素子10から出力される画像光を拡大し平行光として射出する。
かかる虚像表示装置によれば、光源LSで照明された画像表示素子10の画像光は、コリメート光学系300で拡大されてライトガイド50に入射する。すなわち、コリメート光学系300で拡大された画像光は、ライトガイド50における導光部材100の光線入射部101から入射し、反射部102で反射されて導光部材100の内部に導光される。導光された画像光は、画像取り出し部103で反射され、光線射出部104からユーザの両目に向けて画像情報として射出される。ユーザは、導光部材100の光線射出部104及び光学部材200を通して前方を覗くことで、画像光の虚像を視認することができる。
次に、図4以下を参照して、ライトガイド50の構成を更に詳細に説明する。
導光部材100の材質は、シースルー性を考慮すると透過性の高い材質が好ましく、さらに、後述する画像取り出し部103の加工を考慮すると、樹脂で成形することが好ましい。
導光部材100の光線入射部101及び反射部102は、コリメート光学系300で拡大された画像光を光線束として入射及び反射する。したがって、光線入射部101及び反射部102は、かかる光線束の大きさ以上のサイズで形成される。
反射部102は、光線入射部101で入射した画像光を反射してライトガイド50の内部に導光させるために、図4に示すように、光線入射部101に対して角度θ0で傾斜している。かかる傾斜角θ0は、光線入射部101から入射された画像光を全反射する角度であり、ライトガイド内部に画像光を良好に導光するために、15度から75度までの角度とすることが望ましい。さらに、後述する画像取り出し部103の第1面103aと光線射出部104とのなす角度θaの好適範囲を考慮すると、傾斜角θ0は、20度から35度までの範囲に設定することがより好ましい。
また、反射部102には任意のコート材によるコーティングを施すことができる。ライトガイド50の内部に画像情報を導光させるためには、反射部102は、アルミニウムや銀、誘電コートなどの反射率が高いミラーコートを施すことが望ましい。
画像取り出し部103は、図5に示すように、光線射出部104に対してθaの角度を有する第1面103aと、光線射出部104に対してθbの角度を有する第2面103bとが、交互に配置されており、略階段状の形状をなしている。図5中、光線射出部104と平行な仮想面を点線で表し、第2面103bの幅をwで表している。
画像取り出し部103の第1面103aは、導光部材100の内部に入射及び導光された画像光を光線射出部104に導いて光線射出部104から射出させる役割を担う面であり、光線射出部104に対して傾斜する平面となっている。ここで、光線射出部104に対する第1面103aの傾斜の向きは、光線入射部101に対する反射部102の傾斜の向きと逆である。
第1面103aが光線射出部104に対して傾斜する角度θaの値は、導光部材100の材質の屈折率にもよるが、20度から35度までの範囲に設定することが好ましい。また、角度θaの値は、上述した光線入射部101に対する反射部102の傾斜角θ0の値と同一に設定することがより好ましく、かかる設定とすることで、コリメート光学系300の配置の調整等が容易になる。
他方、第2面103bは、入射された画像光を導光部材100の内部に導光させる反射面としての役割を担う面であり、光線射出部104と平行な平面となっている。したがって、角度θb=0°である。さらに、第2面103bは、シースルー性を確保するため、ライトガイド50の前面及び後面からの外部の光を入射させる透過面としての役割も担っている。
画像取り出し部103すなわち第1面103a及び第2面103bには、任意のコーティングを施すことができる。ここで、ライトガイド50にシースルー性を持たせることを考慮すると、画像取り出し部103には、ある程度透過率を確保したハーフミラーなどのコーティングを施すことが望ましい。
図6に示すように、光線射出部104から射出される画像光は、反射部102からの距離が長くなるほど、すなわち図6における右方向に進むほど、光線の間隔がまばらになる。この現象は、観察位置すなわち光線射出部104に対する観察者の目の位置によって画像光の輝度が変わることを意味し、輝度むらの原因となる。
かかる輝度むらの発生という課題に対処するため、画像取り出し部103を以下のような構成とすることが好ましい。
第1の構成として、画像取り出し部103は、反射部102からの距離が長くなるに従って、画像取り出し部103内の第1面103aの幅を大きくする設定とする。ここで、第1面103aの幅は、導光部材100の長手方向に沿った方向すなわち入射された画像光の進行方向に沿った方向における第1面103aの長さである。かかる設定とすることにより、反射部102から遠くなるに従って、第1面103aの面積が大きくなり、反射される画像光の光量がより多くなるので、上述した観察位置による輝度むらを低減させることができる。
第2の構成として、画像取り出し部103は、反射部102からの距離が長くなるに従って、第1面103a及び第2面103bの反射率を順次高くする設定とする。かかる設定とすることにより、反射部102から遠くなるに従って、反射される画像光の光量がより多くなるので、上述した輝度むらを低減させることができる。第1面103a及び第2面103bの反射率を順次高くするために、例えば、反射率の異なる種々のコート材を用い、反射部102からの距離が長くなるに従って反射率が高くなるようにコート材を選択して画像取り出し部103をコーティングすればよい。
図7は、導光部材100と光学部材200との結合状態を示す。光学部材200は、導光部材100の画像取り出し部103に対して接着剤150で接着されており、かかる接着状態において、前面210が導光部材100の光線射出部104と平行に保持されている。
ライトガイド50のシースルー性を確保するために、導光部材100と光学部材200とは、同一或いは出来るだけ近い屈折率の材質を使用することが好ましい。同様の観点から、接着剤150は、導光部材100及び光学部材200の材質と同一或いは出来るだけ近い屈折率のものを使用することが望ましい。導光部材100及び光学部材200を樹脂で成形することを前提とすると、屈折率1.4〜1.9の接着剤150を使用することが望ましい。
本実施形態では、導光部材100と光学部材200は、接着剤150によって、接合部位に空気層が出来ないように接合される。この場合、画像取り出し部103内の第2面103bでは全反射しなくなるため、反射特性を有するコートを画像取り出し部103に施すようにする。かかる構成とすることで、画像光を画像取り出し部103で反射させて導光部材100内を導光させることができる。
図8は、ライトガイド50で光学部材200を設けない参考例を(а)に、光学部材200を導光部材100に接合した本実施形態を(b)にそれぞれ示し、観察者が外界方向を観察した場合の光線の屈折の様子を比較して示している。
図8(a)に示すように、光学部材200を設けないで導光部材100のみとした場合には、光線射出部104を通しての観察者の観察方向の光線が、画像取り出し部103の部位で屈折する。この場合、観察者が見ている方向と外界の実像の方向が一致しないため、シースルー性が悪くなる。これに対して、本実施形態のライトガイド50は、導光部材100に光学部材200を接合する構成としたので、図8(b)に示すように、光線射出部104を通しての観察者の観察方向の光線が屈折しない。したがって、本実施形態のライトガイド50では、観察者が見ている方向と外界の実像の方向が一致し、シースルー性が良好となる。
また、図7に示した導光部材100の光線射出部104と光学部材200の前面210が平行な面でない場合、光線射出部104を通しての観察者の観察方向の光線が前面210で屈折し、シースルー性が悪くなる。これに対して、本実施形態のライトガイド50は、光線射出部104と光学部材200の前面210とが互いに平行な平面となるように導光部材100と光学部材200とを接合する構成としたので、シースルー性を高めることが可能になる。
上述のように、光線射出部104の位置による射出光の輝度むらを低減するために、反射部102からの距離が長くなるに従って、画像取り出し部103内の第1面103aの幅を大きくする或いは画像取り出し部103の反射率を高くすることができる。このような構成とする場合、導光部材100の反射部102からの距離が長くなるに従って、光学部材200の前面210の透過率が順次高くなるように設定することが、より好ましい。かかる設定とすることにより、観察者が導光部材100の光線射出部104を通して外界の景色を眺めた場合に、かかる外界の景色の輝度むらも低減させることができる。光学部材200の前面210の透過率を順次高くするため、例えば、透過率の異なる種々のコート材を用い、反射部102からの距離が長くなるに従って透過率が高くなるようにコート材を選択して画像取り出し部103をコーティングすればよい。
(導光部材の変形例)
導光部材100の他の構成例について、図9及び図10を参照して説明する。
上述した図5に示す実施形態では、画像取り出し部103は、第1面103a及び第2面103bの2つの平面で構成されている。すなわち、画像取り出し部103は、光線射出部104に対してθaの角度を有する第1面103aと、光線射出部104に対してθbの角度を有する第2面103bとが交互に配置された、略階段状の形状をなすものである。
これに対し、図9に示す変形例では、画像取り出し部103は、4つの平面で構成しており、鋸歯状の形状をなしている。具体的には、画像取り出し部103は、光線射出部104に対してθaの角度を有する第1面103aと、θbの角度を有する第2面103bと、θcの角度を有する傾斜面103cと、θdの角度を有する平面103dが、この順で配された形状となっている。画像取り出し部103において、第1面103aと傾斜面103cとは、いずれも光線射出部104に平行な基準面から立ち上がって傾斜しているが、傾斜の方向すなわち立ち上がりの向きが互いに異なっている。
上記の4つの面の内、第1面103aと第2面103bの機能等は、上述した実施形態と同様であり、詳述を省略する。
傾斜面103cは、第1面103aの面積を広く確保する役割、及び導光部材100の曲げ強度を向上させる役割を有する。
光線射出部104に対する傾斜面103cの角度θcは、0°よりも大きく90°以下の範囲とされる。角度θcが0°になると、傾斜面103cは、第2面103bと同一面すなわち第2面103bの一部になるため、上述した実施形態と同じ構成になる。また、角度θcは、生産性を考慮すると45°から90°の範囲とすることが望ましい。さらには、傾斜面103cは、画像表示素子10からの画像光が当たると乱反射等の現象が生じるため、出来るだけ画像表示素子10からの画像光が当たらないような角度範囲とすることが好ましい。
平面103dは、主にシースルー性を保持するための部位であり、光線射出部104に対する角度θd=0°とする、すなわち光線射出部104と平行とすることが望ましい。角度θd=0°とする場合には、第2面103bと同様に、画像表示素子10からの画像光を平面103dで反射させる構成とすることもできる。
さらに、図9に示す形態のさらなる変形例として、第1面103a及び傾斜面103cを図の上方向に伸ばすことで、画像取り出し部103を、第1面103aと傾斜面103cとが接している3平面構成としてもよい。この場合、画像取り出し部103は、第1面103aと、第2面103bと、傾斜面103cと、がこの順で連続して配置される。
このように、画像取り出し部103を3平面構成や4平面構成とすることで、図5に示す実施形態と比較して複雑な形状となるが、第1面103aの面積を相対的に広く取ることができる。したがって、光線射出部104から射出される画像光の光量を相対的に多く確保することが可能となる。また、かかる形状とすることで、曲げ強度の向上を図ることができ、特に導光部材100が樹脂製の場合に有利になる。すなわち、導光部材100を樹脂で形成する場合、導光部材100の厚みが薄くなる先端側で曲げ強度が弱くなるが、傾斜面103cを追加することによって、曲げ強度を向上させることができる。
図10に、画像取り出し部103を4平面構成とした場合の導光部材100と光学部材200の境界面を拡大して示す。この例でも、光学部材200の傾斜部203は、導光部材100の画像取り出し部103に接着剤150を介して接合することができる。
傾斜面103cや平面103dを追加して画像取り出し部103を3平面構成や4平面構成とする変形例は、画像取り出し部103の全体に施す構成に限られず、画像取り出し部103の一部に施してもよい。すなわち、第1面103aと第2面103bとが交互に配置される図5に示す画像取り出し部103の構成を基本としつつ、光量を確保したい部位や曲げ強度を確保したい部位に傾斜面103cさらには平面103dを個別に追加することができる。
このように、上述した種々の実施形態によれば、光量むらがなく、コンパクトで40度以上の広視野角のライトガイドを得ることができる。
上述の図1から図10に示す実施形態では、虚像観察者の左側に導光部材100の光線入射部101を配置して、画像光を虚像観察者の左側から入射する例について説明した。かかる配置を左右逆にする場合、すなわち虚像観察者の右側に導光部材100の光線入射部101を配置して、画像光を虚像観察者の右側から入射する場合も、上述と同一の効果が得られる。
上述したライトガイド50を眼鏡型の虚像表示装置すなわちHMDに適用した場合を図11(a)、(b)及び(c)に例示する。
図11(a)に示す例は、一つのライトガイド50を両眼用のHMDに適用した場合であり、導光部材100の光線入射部101を虚像観察者すなわちユーザの右側に配置している。ライトガイド50は、ユーザの耳に掛けられるツルとしての役割を担うフレーム部400に固定される。図11ではフレーム部を簡略化して表しているが、フレーム部400は、ライトガイド50の両端側のみならず、上側縁や下側縁を覆う形状とすることができる。
他方、図11(b)及び(c)に示す例は、一つのライトガイド50を小型化して単眼用のHMDに適用した場合である。図11(b)に示す例は、二つのライトガイド50,50をユーザの左右各々の目の位置に対応させて配置した場合であり、各ライトガイドの光線入射部101は、左右外側に配置される。
なお、図11では虚像光学系や光源の図示を省略したが、これらはフレーム部400に取り付けることができる。すなわち、図11(a)及び(c)に示す例では光源SL、画像表示素子10及びコリメート光学系300を右目側のフレーム部に、図11(b)に示す例ではこれらを左右両方のフレーム部に取り付ければよい。
上述した実施形態では、ライトガイド50を眼鏡型のHMDに適用している。上述したライトガイド50は、他の種類のHMDにも適用可能であり、さらには、ヘッドアップディスプレイ(HUD)にも適用できる。ライトガイド50は、特に、微小デバイスにより光変調された光束によって形成される原画像を虚像表示するのに適している。
(虚像表示装置の実施例)
図1乃至図8で上述したライトガイド50を用いて製作した虚像表示装置の具体的な実施例を、図12を参照して説明する。図12では、実施例の虚像表示装置でのライトガイド50の画像光の光路の状態及び観察者の目を模式的に表しており、光源LSの図示は省略している。また、以下に示す各角度は絶対値表示である。
虚像として確認できる視野の幅を「アイボックス」と称し、虚像が確認できる光線射出部104から眼球までの距離を「アイレリーフ」と称する。図12に示す実施例では、ライトガイドの厚み(肉厚)t=4mm、長手方向の長さL=50mm、幅=30mm、角度θ0=30度、ライトガイドの屈折率(Nd)=1.53(材質:プラスチック)とした。また、ライトガイドの水平視野角=45度、アイボックス5mm以上、アイレリーフ15mm以上に設定し、片目用の虚像表示装置を製作した。
かかる実施例では、光線射出部104から射出される画像光の輝度が全体的に均一になり、虚像が良好に確認できた。
以上のように、上述した実施形態及び実施例によれば、小型で40度以上の広い視野角を有する透過型のライトガイド及びかかるライトガイドを用いた輝度むらの少ない虚像表示装置を提供することができる。
10 画像表示素子
300 コリメート光学系
LS 光源
50 ライトガイド
100 導光部材
101 光線入射部
103 画像取り出し部
103a 第1面
103b 第2面
103c 傾斜面
103d 平面
104 光線射出部
150 接着剤
200 光学部材
210 前面(平行面)
203 傾斜部
特許4508655号 特許5421285号 特許5703875号
本発明は、導光部材、ライトガイド、及び虚像表示装置に関する。
本発明は、画像表示素子からの画像光を導光して虚像を表示するために射出する虚像表示装置用のライトガイドに用いられる導光部材であって、前記画像光が入射される光線入射部と前記画像光を外部に射出する線射出部と、前記光線入射部に対して傾斜し前記光線入射部で入射した画像光をライトガイド内部に導光させる反射部と、前記光線射出部に対して傾斜する第1面と、該第1面に続き前記光線射出部に平行な第2面と、該第2面に続き前記光線射出部に対して前記第1面の前記光線射出部に対する傾斜の向きとは異なる向きに傾斜する第3面と、該第3面に続く第4面と、からなる鋸歯形状が繰り返し配置され前記画像光を前記第1面から前記光線射出部に導光して取り出す画像取り出し部と、を備える。

Claims (9)

  1. 画像表示素子からの画像光を導光して虚像を表示するために射出する虚像表示装置用のライトガイドであって、
    前記画像光が入射される光線入射部と前記画像光を外部に射出するための光線射出部とを備えた導光部材と、前記導光部材に一体的に設けられる光学部材と、を有し、
    前記導光部材は、前記光線入射部に対して傾斜し前記光線入射部で入射した画像光をライトガイド内部に導光させる反射部と、
    前記光線射出部に対して傾斜する第1面と、該第1面に続き前記光線射出部に平行な第2面と、該第2面に続き前記光線射出部に対して前記第1面の前記光線射出部に対する傾斜の向きとは異なる向きに傾斜する第3面と、該第3面に続く第4面と、からなる鋸歯形状が繰り返し配置され前記画像光を前記第1面から前記光線射出部に導光して取り出す画像取り出し部を備え、
    前記光学部材は、前記光線射出部に平行な平行面と、前記平行面に対して傾斜し前記画像取り出し部に接合される傾斜部とを有すること
    を特徴とするライトガイド。
  2. 前記光学部材は、前記導光部材と同一の材料で形成されている請求項1記載のライトガイド。
  3. 前記光学部材の前記傾斜部は、前記導光部材の画像取り出し部に屈折率1.4〜1.9の接着剤で接合されている請求項1又は2に記載のライトガイド。
  4. 前記導光部材の前記画像取り出し部は、前記反射部からの距離が長くなるほど前記第1面の幅が大きい請求項1乃至3のいずれかに記載のライトガイド。
  5. 前記導光部材の前記画像取り出し部における前記第1面には、前記画像光を反射するコートを有する請求項1乃至4のいずれかに記載のライトガイド。
  6. 前記画像取り出し部における前記第1面には、前記反射部からの距離が長くなるほど反射率が高くなるコートを有する請求項5記載のライトガイド。
  7. 前記光学部材の前記平行面は、前記反射部からの距離が長くなるほど透過率が高くなるコートを有する請求項1乃至6のいずれかに記載のライトガイド。
  8. 前記光線射出部に対する前記第1面の傾斜の向きは前記光線入射部に対する前記反射部の傾斜の向きと逆であり、
    前記光線射出部に対する前記第1面の傾斜角度と、前記光線入射部に対する前記反射部の傾斜角度とが等しい請求項1乃至7のいずれかに記載のライトガイド。
  9. 照明光を射出する光源と、
    前記光源からの照明光を受けて虚像表示のための表示画像の画像光を出力する画像表示素子と、
    前記画像表示素子からの画像光をコリメートして射出するコリメート光学系と、
    前記コリメート光学系からの画像光を導光して射出する請求項1乃至8のいずれかに記載のライトガイドと、
    を虚像表示光学系として備える虚像表示装置。
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