JP2019199694A - 鉄骨柱の合成被覆耐火構造及びその施工方法 - Google Patents

鉄骨柱の合成被覆耐火構造及びその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便かつ廉価でありながら耐火性能を向上させることのできる合成被覆耐火構造を提供する。【解決手段】合成被覆耐火構造10は、耐火性の壁材12と、壁材12から離間して立設された鉄骨柱14と、壁材12に対して縦方向に固定された耐火バックアップ材16と、鉄骨柱14に対して力骨26を介して支持され、側面視で鉄骨柱14との重なる部分を有しながら鉄骨柱14と壁材12との隙間を覆う下地材のメタルラス18と、耐火バックアップ材16および壁材12の表面に設けられたセメント層20と、セメントを含みメタルラス18に吹付けられて鉄骨柱14の側面から壁材12まで延設されメタルラス18を覆いながら一部がメタルラス18の網目を通ってセメント層20まで達している被覆材延長部22aとを有する。被覆材延長部22aは耐火バックアップ材16および壁材12とセメント層20で固定されている。【選択図】図3

Description

本発明は、鉄骨柱の耐火構造に関し、耐火性の壁材を耐火被覆の一部に活用する合成被覆耐火構造及びその施工方法に関する。
建築物は、建築基準法及びその関連法令によって、用途、部位に応じて要求耐火時間が定められている。鉄骨造では、鋼材は加熱によって耐力が低下するため、その要求耐火時間で一定の耐力を発揮できるように、吹付けロックウールに代表される耐火被覆を行い、鋼材温度の上昇を抑制する。
既往の耐火構造認定では要求耐火時間ごとに吹付けロックウールの被覆厚さが異なり、例えば、非特許文献1が示すように1時間耐火では25mm、非特許文献2が示すように2時間耐火では45mmとなっている。
半乾式吹付けロックウールは、水とセメントを攪拌装置のあるスラリー槽で混合し、吹付け施工器具で、圧送されたロックウールをノズル先端部で噴霧化されたセメントスラリーと混合しながら均一に吹付けて施工する。
鉄骨柱の合成被覆耐火構造は、例えば、鉄骨柱と壁が近接し、通常の耐火被覆工事が困難な場合に採用されるもので、一定の耐火性能を有するALC(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)板、プレキャストコンクリート板、押出成形セメント板などによる壁が、鉄骨柱の耐火被覆の一部として活用される。壁材と鉄骨柱の間隔が、概ね200mm以下で多用され、当該間隙部について、鉄骨柱の側面から壁材に耐火被覆を延長して配設し、その間隙部内への耐火被覆施工を省略するものである。
非特許文献3は、ALC板を用いた、ALC壁パネル・吹付けロックウール合成被覆鉄骨柱であり、鉄骨柱の一面において、ALC板を耐火被覆として活用するものである。鉄骨柱とALC板との間隙部は、鉄筋を力骨として鉄骨柱と壁材の間に掛け渡し、次いで、吹き付けロックウールの下地材となるメタルラスを取り付けている。また、必要に応じてロックウールからなる耐火バックアップ材をALC板に固定配置している。
これらの非特許文献1〜3で示されるような耐火構造は、性能評価機関において、所定の条件に基づいて試験を実施し、性能を確認したうえで国土交通大臣の認定を取得するものである。例えばALC板を用いた合成被覆耐火構造柱の耐火認定試験においては、四面加熱炉内に試験体を設置し、柱の長期荷重を載荷したうえで、ISO834による所定の加熱が行なわれ、構造安全性が検証される。
一方、特許文献1に記載の発明では、鉄骨の表面に取付けられたロックウールブランケットまたは成形板表面に噴霧によりセメントスラリーを吹付け塗布、あるいは注入により含浸させ、ロックウールの耐火性能を向上せしめることが示されている。つまり、耐火被覆表面の耐火性を向上させるために保護層としてセメント層を活用している。
この発明では、耐火被覆材に巻付け施工容易なロックウールブランケット等を用いて耐火被覆工事を容易にするとともに、ロックウールの耐熱性不足を補う目的でセメントスラリーを注入あるいは噴霧し固化するものであり、吹付けロックウールの代替技術として提案されている。この発明において耐火性能をより一層向上させるためには、一度固化させたセメント層の上にロックウールブランケットを二重、三重に積層させることも提案されている。積層するセメント層は1mm程度とされている。
特開平7−189359号公報
認定番号FP060CN−9460 [平成29年9月22日検索]、インターネット<URL:http://www.rwa.gr.jp/download/data/taikahikaku.pdf> 認定番号FP120CN−9463 [平成29年9月22日検索]、インターネット<URL:http://www.rwa.gr.jp/download/data/taikahikaku.pdf> 認定番号FP060CN−9458 [平成29年9月22日検索]、インターネット<URL:http://www.rwa.gr.jp/download/data/taikahikaku.pdf>
上記のALC板を用いた合成被覆耐火構造柱の試験において、ALC板を上下の支点のみで保持した縦張構造とした場合には、加熱時にALC板の変形が生じやすく、吹付けロックウールとの間に隙間が生じ、当該部分からの火炎や熱気の流入によって鋼材温度が上昇し、耐力が低下する場合がある。
図8は、厚さ75mmのALC板500を縦張にした非特許文献3の1時間耐火仕様に準じた試験体について、鋼材温度600℃に到達するまで載荷加熱を継続した試験終了後の状態を示す写真である。ALC板500は加熱側に凸に変形し、吹付けロックウール502との間に隙間504が生じていることがわかる。
この現象の原因は、ALC板500内の鉄筋の熱膨張差に起因すると考えられる。すなわち、ALC板500の内部は表裏の2層配筋になっており、加熱表面側の鉄筋温度と加熱裏面側の鉄筋温度の差によって生じる材長変化の差によって加熱側に凸の反りが生じるものと考えられる。
この現象への対処として、非特許文献3では加熱時間が長く変形が大きくなる3時間耐火仕様において、当該部分にロックウールによる耐火バックアップ材を配することが示されているが、ロックウールは温度が700〜800℃になると急激に体積収縮してしまい、隙間を長時間塞ぐことは困難であると想定される。
一方、特許文献1に記載の発明に基づき本願発明者が、密度80kg/mのロックウールボード表面に、水とセメントの重量配合比が標準配合で2:1のセメントスラリーを表層から吹付けたところ内部には含浸せずに流れてしまい、厚さ1mm程度のセメント層を構成するには、セメント濃度を相当に上げるか、吹付け乾燥工程を何度も繰り返す必要があった。
また、この発明では耐火被覆材の表面の耐火性能向上を目的としており、表層に固化したセメント層を設けるか、あるいは注入により内部にセメントを含浸させるものであり、耐火被覆材の内側に耐火バックアップ材として配置することは示されていない。仮にこの発明を耐火バックアップ材に適用し配置する場合には、あらかじめ固化セメント層が設けられたロックウールを準備するか、別途セメント濃度を高めたスラリーを製造する必要があり大きなコストアップになる。
なお、本願発明者がこの発明を非特許文献3の耐火バックアップ材に適用して試験をしたところ、耐火バックアップ材の耐熱温度向上には寄与するが、合成耐火被覆構造の問題点である壁材の反り変形にともなう壁材と耐火被覆材に発生する隙間そのものを抑制することはできないことが確認された。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、通常の半乾式吹付けロックウール工事の材料と機材をそのまま用いて、簡便かつ廉価でありながら耐火性能を向上させることのできる鉄骨柱の合成被覆耐火構造及びその施工方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造は、耐火性の壁材と、前記壁材から離間して配置された鉄骨柱と、前記鉄骨柱の延在方向と平行で、前記壁材に対して固定された耐火バックアップ材と、前記耐火バックアップ材の側面に設けられたセメント層と、セメントを含み、前記鉄骨柱の前面を覆うとともに側面から前記壁材まで延設されている耐火被覆材と、を備え、前記耐火バックアップ材と前記耐火被覆材は前記セメント層によって固定されていることを特徴とする。
前記鉄骨柱に対して支持部材を介して支持され、側面視で前記鉄骨柱との重なる部分を有しながら前記鉄骨柱と前記壁材との隙間を覆う下地網体を備え、前記耐火被覆材は前記下地網体を内包して前記セメント層まで達しているとよい。ここで、下地網体は広義であって、吹付けられる耐火被覆材が通過できる多数の孔が設けられた比較的薄い部材である。
前記セメント層は前記壁材にも設けられて該壁材と前記耐火被覆材とを固定するとよい。
前記支持部材は、前記鉄骨柱から前記壁材に向かって延在し、前記下地網体は、前記支持部材に沿って伸長および摺動可能に支持されているとよい。
また、本発明にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造の施工方法は、前記耐火バックアップ材の側面にセメントスラリーを吹付けて前記セメント層を形成するステップと、前記セメントスラリーの表面が湿潤状態で、前記鉄骨柱の側面から前記耐火バックアップ材および前記壁材まで前記耐火被覆材を吹付けるステップと、を備え、前記セメントスラリーを前記耐火被覆材に含浸させることを特徴とする。
本発明にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造及びその施工方法によれば、耐火バックアップ材の側面にセメント層を設け、該セメント層により耐火バックアップ材と耐火被覆材が強固に固定されて一体化しており、長時間の加熱においても壁材の変形を抑制し、かつ壁材と耐火被覆材が離間しにくくなり、耐火性能が向上する。
支持部材は、鉄骨柱から壁材に向かって延在し、下地網体は、支持部材に対して摺動可能に支持され、かつ摺動する方向に対して伸長可能な向きに配設することにより、加熱によって壁材の反り変形が大きくなった場合にも下地網体が摺動及び伸長し、耐火被覆材も追従変形して壁材と鉄骨柱との間に隙間が生じにくい。
また、通常の半乾式吹付けロックウール工事の材料と機材をそのまま用いることができ、特殊な材料や工程を必要としない簡便で廉価な構造・施工である。
図1は、第1の実施形態にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造を示す一部断面斜視図である。 図2は、第1の実施形態にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造の水平断面図である。 図3は、第1の実施形態にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造の拡大一部断面斜視図である。 図4は、第2の実施形態にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造の水平断面図である。 図5は、第3の実施形態にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造の水平断面図である。 図6は、第4の実施形態にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造の水平断面図である。 図7は、第5の実施形態にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造の水平断面図である。 図8は、従来技術にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造に対して耐火試験を行った結果を示す写真である。
以下に、本発明にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造及びその施工方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1及び図2に示すように、第1の実施形態にかかる鉄骨柱の合成被覆耐火構造(以下、単に合成被覆耐火構造という)10は、耐火性の壁材12と、鉄骨柱14が離隔して配置され、間隙部24を形成している。ここで、鉄骨柱14において、壁材12に対向する面を裏面、その反対側を前面、壁材12に直交する二面を側面と呼ぶ。間隙部24の両側を間隙側方24a、耐火被覆材22のうち、間隙側方24aを塞いでいる部分を被覆材延長部22aと呼ぶ。
被覆材延長部22aは、壁材12に対して柱高さ方向(鉄骨柱14の延在方向と平行)に連続して配置固定された耐火バックアップ材16と、耐火被覆下地材となるメタルラス(下地網体)18と、耐火被覆材22とで構成されている。
また、耐火バックアップ材16の表面及び壁材12の耐火被覆材22が接合される表面にはセメント層20が設けられており、耐火被覆材22と固定されている。
さらに、力骨(支持部材)26は、鉄骨柱14から壁材12に向かって延在し、メタルラス18は、力骨26に対して摺動可能に支持され、かつ摺動する方向に対して伸長可能な向きに配設することにより、加熱によって壁材12の反り変形が大きくなった場合にもメタルラス18が摺動及び伸長し、耐火被覆材も追従変形して壁材12と鉄骨柱14との間に隙間が生じにくい。
壁材12は、上下の梁にロッキング工法により縦張固定している。壁材12は、ALC板のほか、PC板、押出成型セメント板、けい酸カルシウム板など、耐火性板材の全てに適用することができる。壁材12の突合せ部にはシーリング材12a、目地耐火バックアップ材12b、耐火目地材12cが必要に応じて設けられる。
壁材12は、加熱時に加熱表面側と加熱裏面側の温度差によって生じる熱膨張の差により加熱側に凸に変形する傾向があり、特にALC板の内部の鉄筋12dは厚さ方向に二層配筋になっており、大きく変形する。合成被覆耐火構造10ではこの凸変形を抑制するとともに、凸変形した場合においても耐火被覆材22の剥離を防止するもので、以下、施工方法とリンクさせながら説明する。ここでは、鉄骨柱14の外形550mm×550mmで厚さ16mmの角形鋼管柱とし、壁材12は、厚さ75mm以上、望ましくは厚さ100mmのALC板とし、鉄骨柱14に対して100mm離間して配設されている。鉄骨柱14との離間距離は500mm以下、好ましくは200mm以下がよい。
まず、耐火バックアップ材16を壁材12の接着面16a(図3のハッチング部参照)に対して無機系耐火ボンドで接着して取り付けて間隙側方24aを塞ぐ。耐火バックアップ材16は厚さ50mm、幅100mm、密度80kg/mのロックウール保温板である。耐火バックアップ材16は柱高さ方向に連続して配置し、100mm幅の側面が鉄骨柱14の側面と面一状となるように配置する。耐火バックアップ材16は鉄骨柱14とは接合しない。なお、耐火バックアップ材の寸法は、1時間耐火構造であれば、厚さ50mm、幅50mm以上の寸法であれば、壁材12の加熱変形が生じても、耐火被覆材22の端部と壁材12との一体性が確保できる。
また、耐火バックアップ材16の寸法と配置の関係については、ロックウール保温板の積層方向を厚さ側とし、積層断面側を壁材12との接着面とする。これにより、壁材12の変形時に耐火バックアップ材16が層剥離することがなくなり、強度が向上し好ましい。
次に、複数の力骨(支持部材)26を鉄骨柱14の側面に対して柱高さ方向に所定間隔(たとえば450mm)で溶接により取り付ける。力骨26は鉄骨柱14から壁材12に向かって延在する向きとし、ほぼ壁材12の表面まで達する長さにする。力骨26はメタルラス18の支持部材であり、鉄筋コンクリート用棒鋼の外径9mmの丸鋼である。なお、この工程は、耐火バックアップ材16の取付け前に行っていても良い。
さらに、メタルラス18を力骨26に対してなまし鉄線28により結束する。メタルラス18は耐火被覆材22の吹付けをする耐火被覆下地材であり適度な強度を有する。メタルラス18は、鉄骨柱14に対して複数の力骨26を介して支持され、側面視で鉄骨柱14との重なり部分を有しながら該鉄骨柱14と壁材12との間の間隙側方24aを覆う。メタルラス18は力骨26に沿って伸長および摺動可能とするため、なまし鉄線28による結束は過度に強固にする必要はない。また、力骨26に沿って伸長可能となるように、網目の長菱型が柱高さ方向に縦長となるように配置すると望ましい。メタルラス18は力骨26に支持されることから耐火バックアップ材16及び鉄骨柱14の側面に対しては力骨26の外径幅の隙間が確保される。メタルラス18は複数枚継ぎ足して用いてもよい。
次いで、セメントスラリー吹付によるセメント層20の形成に先立ち、図3に示すように、壁材12において被覆材延長部22aの吹付け厚さ分だけ避けた位置にマスキングテープ30を貼り付けて養生するとよい。被覆材延長部22aの吹付け厚さ(仕上げ厚さ)分には、被覆材延長部22aと壁材12との剥離を防止するために次工程でセメントスラリーが塗付されるが、マスキングテープの貼り付けにより不要部分へのセメントスラリーの吹付けが防止されるとともに、被覆材延長部22aの吹付け施工厚さも容易に管理できるようになる。
次に、セメントスラリーを耐火バックアップ材16、壁材12に対して吹付けてセメント層20を形成する。耐火バックアップ材16に対しては側面の全面に吹付け、壁材12に対してはマスキングテープ30に覆われていない箇所に吹付ける。セメント層20は耐火バックアップ材16および壁材12の表面に設けられ、図3ではドットパターンで示している。
セメントスラリーは水とセメントの重量配合比が標準配合で2:1とし、少なくとも表層に均一に色がつく程度に吹付ければよい。この工程におけるセメントスラリーの吹付けは、次工程で使用される半乾式吹付けロックウールの施工器具を用い、別の器具を準備する必要はない。具体的には、半乾式吹付けロックウールは、ノズル先端部で噴霧化されたセメントスラリーとロックウールを混合しながら吹付けることによって行われるが、この工程では、ロックウールの吹き出しを止めた状態でセメントスラリーのバルブを開けて吹付を行う。
次いで、吹付けられたセメントスラリーの表面が湿潤状態である間に、半乾式工法によって鉄骨柱14の前面、側面および間隙側方24aに対してロックウールを吹付け、耐火被覆材22および被覆材延長部22aを形成する。耐火被覆材22および被覆材延長部22aの吹付けは、圧密時に規定の密度(例えば、0.28g/cm)となるように、吹付けたままの状態で、規定値よりも40%程度厚くしておく。
メタルラス18の部分の吹付厚さは、その表面から、規定の厚さが確保できるように吹付を行っても、鉄骨柱14の側面から、規定の厚さが確保できるように吹付を行ってもよい。吹付けロックウールは、吹付けにより、メタルラス18の網目を通過させて、鉄骨柱14の側面部分に充填するとともに、耐火バックアップ材16のセメント層20まで到達させ被覆材延長部22aを形成してもよいが、吹付後に一旦治具板により押圧して、その裏面側を高密度化するとより望ましい。メタルラス18は耐火被覆下地材として被覆材延長部22aの中に含まれることになり、被覆材延長部22aの強度が向上する。また、メタルラス18が鉄骨柱14の側面部で摺動、伸長した場合でも、その裏面に圧密充填された耐火被覆材22が存置されるため、貫通亀裂を生じない。
また、このように先吹きしたセメントスラリーが湿潤状態である間に吹付けロックウールを施工することにより、セメントスラリーは毛細管現象によって吹付けロックウールに含浸され、耐火被覆材22と耐火バックアップ材16の境界部が高密度、高耐熱化する。さらに、セメントスラリーが含浸された状態で押圧することで、さらに高密度化し、セメントの硬化により相互を強固に固定する。壁材12におけるセメント層20においても同様に、吹付けロックウールにセメントスラリーが含浸され、耐火被覆材22は壁材12と強固に固定される。
被覆材延長部22aの部分において、押圧により耐火被覆材22はセメント層20を介して耐火バックアップ材16と一層強固に固着されるため、加熱時の壁材12の変形を抑制することができる。長時間の加熱により、加熱時に壁材12の変形が生じても、その変形量は小さく抑制される。また、メタルラス18は力骨26に対して伸長および摺動可能となっているため、被覆材延長部22aは微小クラックを発生しながら延伸して変形に追従するようになり、被覆材延長部22aは壁材12と固着した状態を維持し、熱気が直接侵入可能な開口を生じることがない。
この後、耐火被覆材22の表面の強度を高めるためにセメントスラリーを薄く吹付けてもよい。さらに、耐火被覆材22及びセメント層20が十分に固化した後にマスキングテープ30を取り外し、施工後検査を行う。
このように施工される合成被覆耐火構造10によれば、被覆材延長部22aには耐火被覆下地材としてのメタルラス18が内包されており、しかも側面視で鉄骨柱14との重なり部分を有して力骨26に支持されている。このため、被覆材延長部22aは、鉄骨柱14に対して高強度に固定される。また、耐火バックアップ材16と耐火被覆材22がセメント層20によって強固に固定されて一体化することから、長時間加熱によっても剥離することなく耐火性能が向上する。さらに、被覆材延長部22aは壁材12に対してもセメント層20によって強固に固定されるため、壁材12の加熱変形を抑制し、かつ壁材12と被覆材延長部22aが離間しにくくなるため間隙部24に熱気が侵入することがなく、鉄骨柱14の温度上昇を抑制することができる。
さらにまた、耐火被覆下地材のメタルラス18は、鉄骨柱14に支持された力骨26を介して鉄骨柱14と離間して配されるとともに、力骨26に沿って摺動・伸長可能に支持されている。このような構成によれば、壁材12が加熱側に凸の反り変形をしても、耐火被覆材22は適正に変形追従することができて壁材12と剥離が生じにくい。特に、メタルラス18は網体であって自由な伸長が可能であり、壁材12が凸変形したとしてもこれに追従することができる。
また、この合成被覆耐火構造10の施工方法では、一般的な半乾式吹付けロックウール施工で用いる材料や施工器具がそのまま利用でき、専用具や専用材を別途準備する必要がなく、施工手順も大きく変わらないため、手間の増大やコスト上昇が殆どない。
なお、耐火バックアップ材16の寸法は、1時間耐火構造であれば、厚さ50mm、幅50mm以上の寸法であれば、壁材12の加熱変形が生じても耐火被覆材22と壁材12との一体性が確保できることが、本願発明者の実験により確認されている。
耐火被覆材22は上記の半乾式吹付けロックウール以外にも耐火性を有するスラリーを用いた吹付け耐火被覆全般にも適用できる。耐火被覆材22および被覆材延長部22aの被覆厚さは、吹付けロックウールの場合、鉄骨柱14およびメタルラス18の表面を基準として、1時間耐火構造では25mm、2時間耐火構造では45mmが基準となるが、条件に応じて必要な被覆厚さを適用することができる。
次に、合成被覆耐火構造10の他の実施形態について説明する。以下、合成被覆耐火構造10と同じ構成要素については同符号を付してその詳細な説明は省略する。
図4に示すように、第2の実施形態にかかる合成被覆耐火構造10aは、合成被覆耐火構造10からメタルラス18及び力骨26を省略したものである。耐火バックアップ材16は間隙側方24aを閉塞していて、かつ側面にセメント層20が設けられていれば、被覆材延長部22aの下地材としての機能を兼ねることができ、メタルラス18を省略することもできる。これにより、合成被覆耐火構造10は一層簡便な構成となり、施工も簡便となる。
メタルラス18を省略した部分については、被覆材延長部22aを高密度化することにより強度を高めるとよい。具体的には、この部分については吹付け時のセメントスラリー量を増加しておくとともに外縁位置を厚めに形成しておきその後に側方から治具板で押圧して規定の被覆厚さに仕上げるとよい。密度の目安としては、被覆材延長部22aの部分で0.28g/cm以上とし、耐火被覆材22におけるそれ以外の部分で0.20g/cm以上とするとよい。なお、以下に説明する合成被覆耐火構造10b、10c、10dにおいても同様の施工を行い、メタルラス18を省略する場合には被覆材延長部22aを高密度化して強度を高めるとよい。
図5に示すように、第3の実施形態にかかる合成被覆耐火構造10bでは、前述の耐火バックアップ材16に代えて幅の狭い(例えば50mmの)耐火バックアップ材34が用いられており、鉄骨柱14との間に隙間が確保されている。耐火バックアップ材34の側面に加えて、鉄骨柱14に面する面にもセメントスラリーを吹き付けて、セメント層20を形成するとより望ましい。耐火バックアップ材34の厚みは耐火バックアップ材16と同じ50mmである。メタルラス18、セメント層20及び耐火被覆材22の取り付け及び施工は上記の合成被覆耐火構造10と同様である。
合成被覆耐火構造10bでは間隙部24に後述する間隙部充填材32を充填してもよい。この場合、まず左右両側の耐火バックアップ材34を壁材12に対して接着固定しておき、その後、耐火バックアップ材34と鉄骨柱14との隙間から間隙部24に間隙部充填材32を充填するとよい。
図6に示すように、第4の実施形態にかかる合成被覆耐火構造10cでは、間隙部24に間隙部充填材32が充填されている。この部分は耐火被覆材22と同じ材質であるが充填箇所が異なることから他の部分と区別して間隙部充填材32と呼ぶ。
この場合、まず、左右いずれか一方の間隙側方24aに耐火バックアップ材16を固定して塞いだ後、間隙部24内に間隙部充填材32の吹付け充填処理を行う。このとき開口側における接着面16aにはマスキングテープ30を貼っておく。間隙部24内に基準容量の間隙部充填材32を充填した後に、吹付側の面を整え、マスキングテープ30を剥がして接着面16aを露出させた後に耐火バックアップ材16を接着固定する。その後のメタルラス18、セメント層20及び耐火被覆材22の取り付け及び施工は上記の合成被覆耐火構造10と同様である。
間隙部充填材32は、その密度は被覆材延長部22aよりも低く設定してよく、例えば0.20g/cm以上とするとよい。少なくとも壁材12側の充填を密にすることで、鉄骨柱14側に隙間が生じていても耐火性能が向上するが、間隙部24内を隙間なく充填するのが最も望ましい形態である。鉄骨柱14の裏面側は基本的には壁材12で保護されており、間隙部24内を隙間なく充填されれば熱気が鉄骨柱14に直接到達することはない。
合成被覆耐火構造10cにおいては、メタルラス18は間隙部充填材32の充填処理に支障のないように部分施工してもよいし、省略してもよい。間隙部充填材32と壁材12との接触する面にはセメント層20を設けてもよい。セメント層20が湿潤状態のスラリー状であるときに間隙部充填材32の吹付けを行うと壁材12に対して強固に一体化できる。
図7に示すように、第5の実施形態にかかる合成被覆耐火構造10dでは、耐火バックアップ材16及びメタルラス18が省略されており、間隙部24には間隙部充填材(バックアップ材)32が充填されている。この場合、まず、間隙側方24aの一方を仮の閉塞板で塞いでおき、他方から間隙部24内に間隙部充填材32を吹付充填した後に、吹付側の面を整える。間隙部24内の間隙部充填材32が形成された後に仮の閉塞板を取り除き、被覆材延長部22aを含む耐火被覆材22の吹付け施工をする。このとき被覆材延長部22aの部分については上記した高密度化施工を行う。また、少なくとも間隙部充填材(バックアップ材)32または壁材12との接触面についてはセメント層20を設けておく。合成被覆耐火構造10dでは間隙側方24aに相当する間隙部充填材32の側面部が耐火バックアップ材16の機能を兼ねることができる。
合成被覆耐火構造10c,10dによれば、鉄骨柱14の裏面が間隙部充填材32で覆われることになり、耐火性能が一層向上する。また、壁材12と被覆材延長部22aが剥離した場合でも、鉄骨柱14は間隙部充填材32で覆われているため、所定の耐火性能を確保することができる。
合成被覆耐火構造10a〜10dは、上記の合成被覆耐火構造10と同様に簡便で廉価な構造でありながら高い耐火性を有する。合成被覆耐火構造10,10a〜10dでは、鉄骨柱14として角形鋼管柱を例示したが、これに限らず、例えば円形鋼管やH型鋼でもよい。
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10,10a,10b,10c,10d 合成被覆耐火構造、 12 壁材、 14 鉄骨柱、 16,34 耐火バックアップ材、 16a 接着面、 18 メタルラス(下地網体)、 20 セメント層、 22 耐火被覆材、 22a 被覆材延長部、 24 間隙部、 24a 間隙側方、 26 力骨(支持部材)、 28 なまし鉄線、 30 マスキングテープ、 32 間隙部充填材(耐火被覆材、バックアップ材)。

Claims (5)

  1. 耐火性の壁材と、
    前記壁材から離間して配置された鉄骨柱と、
    前記鉄骨柱の延在方向と平行で、前記壁材に対して固定された耐火バックアップ材と、
    前記耐火バックアップ材の側面に設けられたセメント層と、
    セメントを含み、前記鉄骨柱の前面を覆うとともに側面から前記壁材まで延設されている耐火被覆材と、
    を備え、
    前記耐火バックアップ材と前記耐火被覆材は前記セメント層によって固定されていることを特徴とする鉄骨柱の合成被覆耐火構造。
  2. 請求項1に記載の鉄骨柱の合成被覆耐火構造において、
    前記鉄骨柱に対して支持部材を介して支持され、側面視で前記鉄骨柱との重なる部分を有しながら前記鉄骨柱と前記壁材との隙間を覆う下地網体を備え、
    前記耐火被覆材は前記下地網体を内包して前記セメント層まで達していることを特徴とする鉄骨柱の合成被覆耐火構造。
  3. 請求項2に記載の鉄骨柱の合成被覆耐火構造において、
    前記セメント層は前記壁材にも設けられて該壁材と前記耐火被覆材とを固定していることを特徴とする鉄骨柱の合成被覆耐火構造。
  4. 請求項3に記載の鉄骨柱の合成被覆耐火構造において、
    前記支持部材は、前記鉄骨柱から前記壁材に向かって延在し、
    前記下地網体は、前記支持部材に沿って伸長および摺動可能に支持されていることを特徴とする鉄骨柱の合成被覆耐火構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄骨柱の合成被覆耐火構造の施工方法において、
    前記耐火バックアップ材の側面にセメントスラリーを吹付けて前記セメント層を形成するステップと、
    前記セメントスラリーの表面が湿潤状態で、前記鉄骨柱の側面から前記耐火バックアップ材および前記壁材まで前記耐火被覆材を吹付けるステップと、
    を備え、
    前記セメントスラリーを前記耐火被覆材に含浸させることを特徴とする鉄骨柱の合成被覆耐火構造の施工方法。
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