JP2008248679A - 壁下地材および塗壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】調湿作用を果たすだけでなく、壁部全体の重量を従来よりも軽減できる壁下地材および壁下地材を用いた塗壁を提供する。
【解決手段】壁下地材10は、下地材12と、下地材12の一面側に配置され、所定の厚みからなる長板状に加工した竹板または木板を用いて縦横の格子状に組み込んで形成した小舞部16と、下地材12と小舞部16とを接着する接着部14とを有する。塗壁は、タイル状に配置した複数の壁下地材10について、隣り合う壁下地材10を連結して固定するためのメッシュ部材17を有し、メッシュ部材17によって連結して固定した後に、荒塗り22、中塗り24および仕上げ塗り26のうち少なくとも一以上の塗りを行って形成する。厚みを増やしても小舞部16の重量はベニヤ合板と比べて大幅に少ないので、壁下地材10を用いて形成した壁部全体の重量を従来よりも軽減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、壁の下地材に用いられる壁下地材と、その壁下地材を用いた塗壁に関する。
木造建築物の壁部(例えば内壁や外壁)の下地材として竹や細木を縦横の格子状(「井桁状」とも呼ぶ。以下同じ。)に組み込んだ小舞(「木舞」とも呼ぶ。以下同じ。)が用いられており、特に土塗壁の下地材として用いられる。小舞を用いて施した土塗壁は、当該小舞に上塗りした壁材が調湿作用(すなわち湿度に応じて水分を吸収したり放出する作用)を果たしている。
ところが、竹や細木を縦横の格子状に組み込む作業や、小舞に対してコテ塗りによって荒塗り・中塗り・仕上げ塗りを行う作業には、熟練した職人の手作業に頼っているために手間と時間を要する。この問題を解決するため、小舞の代わりに多数個の円形小孔が穿設されたベニヤ合板を用いて土塗壁を施す技術が開示されている(例えば特許文献1を参照)。当該ベニヤ合板を用いて施した土塗壁でも、小舞を用いて施した土塗壁のような調湿作用を果たすことは可能である。
特開平9−235852号公報
しかし、調湿作用を果たせたとしても、要求されている壁部の厚みが大きい場合にはベニヤ合板自体を厚く形成しなければならない。ベニヤ合板は圧縮加工により形成されるので、このベニヤ合板を用いた壁部全体の重量が大幅に増すという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、調湿作用を果たすだけでなく、壁部の厚みが大きい場合でも壁部全体の重量を従来よりも軽減できる壁下地材および塗壁を提供することを目的とする。
(1)課題を解決するための手段(以下では単に「解決手段」と呼ぶ。)1は、壁下地材であって、下地材と、前記下地材の一面側に配置され、所定の厚みからなる長板状に加工した竹板または木板を用いて縦横の格子状に組み込んで形成した小舞部と、前記下地材と前記小舞部とを接着する接着部とを有することを要旨とする。
解決手段1によれば、要求されている壁部の厚みが大きい場合には小舞部の厚み(所定の厚み)を変えればよい。小舞部の厚みを増して増加する重量は、竹板または木板を用いて縦横の格子状(この格子の交差角は任意であって、ほぼ直交してもよく、斜交してもよい)に組み込んで形成した構造であるので、上記特許文献1におけるベニヤ合板の重量増加と比べると大幅に少ない。したがって、当該壁下地材を用いて形成した壁部全体の重量を従来よりも軽減することができる。
(2)解決手段2は、解決手段1に記載した壁下地材であって、小舞部は、縦横の格子状に組み込む竹板または木板のうち、縦よりも横に配置する竹板または木板の厚みを厚く構成したことを要旨とする。
解決手段2によれば、小舞部は横(水平側)に配置する竹板または木板の厚みを縦(垂直側)よりも厚くして格子状に組み込む。横に配置された竹板や木板は自身の厚みによって凸状になるので、塗り作業(すなわち後述する荒塗り,中塗り,仕上げ塗り,一回塗り等)を行う場合には盛りやすくなる。したがって、塗り作業を簡単かつ短時間で行える。なお、縦・横のいずれを問わず、竹板または木板の厚みを変えれば壁下地材全体の厚みを調整することができる。
(3)解決手段3は、解決手段1または2に記載した壁下地材であって、下地材として断熱材を用いるか、または下地材の他面側に断熱材を有することを要旨とする。
解決手段3によれば、下地材として断熱材を用いたり、下地材の他面側(すなわち小舞部を接着する面とは反対側の面)に断熱材を備えると、断熱効果が得られる。壁下地材と別個に断熱材を備えて塗壁を形成する場合に比べて、作業の手間が減って作業時間を短縮することができる。
なお、断熱材には断熱作用がある任意の素材を適用することができる。例えば、発泡スチレン(不燃性のほうが望ましい),発泡スチロール,ウール(グラスウールやロックウール等を含む),軽量気泡コンクリート(ALC)などが該当する。
(4)解決手段4は、解決手段1から3のいずれか一項に記載した壁下地材であって、接着部は、接着剤と難燃性素材とを混合した混合物を用いることを要旨とする。
解決手段4によれば、接着部としての混合物に難燃性素材が含まれるので、延焼を防止することができる。なお、難燃性素材は難燃性の素材であれば任意であって、例えば不燃性発泡スチレン,ウール(グラスウールやロックウール等を含む),漆喰,炭(木炭,竹炭,セラミック活性炭や液状炭等を含む),硅藻土,硅藻頁岩などが該当する。
(5)解決手段5は、解決手段1から4のいずれか一項に記載した壁下地材を複数用いた塗壁であって、タイル状に配置した前記複数の壁下地材について、隣り合う壁下地材を連結して固定するための固定部材を有し、前記固定部材によって固定した後に、荒塗り、中塗りおよび仕上げ塗りのうちで一以上の塗りを行って形成したことを要旨とする。
なお「荒塗り、中塗りおよび仕上げ塗りのうちで一以上の塗り」には、化粧用壁材を用いて1回だけ塗って仕上げる「一回塗り」を含む。
隣り合う壁下地材の間(すなわち接触部や境界部等)は、何ら措置を施さなければ面の垂直方向から加わる力に対する剛性が低いので、塗壁として形成した後にクラックが生じやすい。解決手段5によれば、隣り合う壁下地材の間で対向する双方の端部を覆うようにメッシュ部材で固定するので、垂直方向から加わる力に対して剛性が高まる。こうして隣り合う壁下地材の間で一体化されるので、塗壁におけるクラックが生じ難くなる。なおメッシュ部材の材質や素材は任意であるが、合成樹脂(例えばビニロン),金属,炭素繊維,繊維強化プラスチック(FRP)等のように引張力の高いものが望ましい。
また、要求されている壁部の厚みに合わせて小舞部の厚みを変えた壁下地材を用いているので、所望の壁部の厚さに形成することができる。壁材を用いて荒塗りを行えば小舞部の隙間に埋まり、さらに中塗りおよび仕上げ塗りを行って塗壁を形成しても、壁部全体の重量を従来よりも軽減することができる。一回塗りを行う場合も同様である。壁材には使用可能な任意の素材を用いてもよいが、調湿作用を高めるために例えば硅藻頁岩,木炭,竹炭,硅藻土等を用いるのが望ましい。
本発明によれば、調湿作用を果たすだけでなく、壁部の厚みが大きい場合でも壁部全体の重量を従来よりも軽減することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図7を参照しながら説明する。
まず図1を参照しながら、壁下地材の構成例を説明する。図1に表す壁下地材10は、断熱材11,下地材12,小舞部16等を有する。断熱材11は、断熱作用がある任意の素材を適用することができる。例えば、発泡スチレン(不燃性のほうが望ましい),発泡スチロール,ウール(グラスウールやロックウール等を含む),軽量気泡コンクリート(ALC)などが該当する。断熱材11は、下地材12の他面側(すなわち後述する小舞部16を接着する面とは反対側の面)に備える。
下地材12の一面側には、接着部14によって小舞部16を接着する。この下地材12には壁の基板として適用可能な任意の素材を用いることができるが、耐火性や耐熱性を有するものが望ましい。例えば、ベニヤ板,合板,石膏ボード,ケイ酸カルシウム板,パーティクルボード,レンガ,コンクリート等が該当する。小舞部16は、厚みd1からなる長板状に加工した縦竹板16aと、厚みd2(本例ではd2>d1とする)からなる長板状に加工した横竹板16bとを用いて格子状に組み込んで形成する(図2を参照)。図2の例では縦竹板16aと横竹板16bをほぼ直交させているが、斜交させてもよい。厚みd1,d2はそれぞれ「所定の厚み」に相当する。格子状に組み込んだ小舞部16を一部拡大すると図2に表すようになる。縦竹板16aおよび横竹板16bは、蒸気を用いて脱脂させることで防虫作用を持たせたものを用いるのが望ましい。縦竹板16aおよび横竹板16bについて竹の外周面にあたる部位は、接着部14側に配置して塗りを行い易くするのが望ましい。接着部14は小舞部16を壁下地材10に接着させるものであれば任意の接着剤を用いることができる。例えば、米糊,ユリア樹脂系,フェノール樹脂系,ユリア・メラミン共縮合樹脂系等の接着剤が該当する。
上述のように下地材12と小舞部16を接着部14で接着した後の完成状態、すなわち壁下地材10を断面図で図3,図4に表す。図3と図4の違いは、縦竹板16aの厚みd1と横竹板16bの厚みd2である。小舞部16の厚さは、厚みd1が薄い場合は図3に表すように高さH2にとどまり、厚みd1が厚い場合は図4に表すように高さH4(ただしH4>H2である)になる。他の部位(下地材12や後述する図7に表す荒塗り22,中塗り24,仕上げ塗り26)の厚さが変わらないと仮定すれば、壁部20全体の厚みは縦竹板16aの厚みd1および横竹板16bの厚みd2のうちで一方または双方を変えることで容易に調整することができる。
図5には、複数の壁下地材10をタイル状に配置して構成する例を平面図で表す。すなわち上述のように構成した壁下地材10を複数用いてタイル状に配置し(すなわち壁下地材10の平面方向に敷き詰めて)、一方または双方の面をメッシュ部材17で連結して固定する。具体的には、隣り合う壁下地材10の間で対向する双方の端部を覆うようにメッシュ部材17で連結して固定する。図5に表す例では、図面縦方向にメッシュ部材17aで連結して固定するとともに、図面横方向にメッシュ部材17bで連結して固定している。メッシュ部材17,メッシュ部材17a,メッシュ部材17bは、いずれも固定部材に相当する。
なお、メッシュ部材17の材質や素材は任意であるが、合成樹脂(例えばビニロン),金属,炭素繊維,繊維強化プラスチック(FRP)等のように引張力の高いものが望ましい。また固定方法も任意であって、予めメッシュ部材17に接着剤を染み込ませてそのまま接着する方法や、小舞部16を下地材12に接着するのと同様にメッシュ部材17を接着部14で接着する方法、固定部材(例えばネジ,ボルト,ビス,鋲,ホッチキス等)を用いて固定する方法などが該当する。
図6には、上述した固定部材の一例としてネジを用い、隣り合う壁下地材を連結して固定する例を表す。図6(A)に表す壁下地材10Aおよび壁下地材10Bは、いずれも上述した壁下地材10に相当する。壁下地材10Aおよび壁下地材10Bの各端部は互い違いに形成する。本例では、壁下地材10Aが断熱材11を突出させ、壁下地材10Bが下地材12および小舞部16を突出させている。端部(互い違いの部位)における壁下地材10Aには部分穴28aを設け、同じく端部(互い違いの部位)における壁下地材10Bには部分穴28bを設ける。これらの部分穴28a,28bは、図6(B)に表すように壁下地材10Aと壁下地材10Bを組み付けることで一体となって一つの固定用穴28を構成し、ネジ30によって両壁下地材を固定する。こうして隣り合う壁下地材10Aと壁下地材10Bを固定した状態を図6(C)に表す。
次に図7を参照しながら、壁部の構成例を説明する。図7に表す壁部20は「塗壁」に相当し、上述した壁下地材10の他に、荒塗り22,中塗り24,仕上げ塗り26を有する。図示するように、壁部20は柱材18の相互間に固定される。この壁部20は、壁下地材10の片面(または両面)に対してほぼ一定厚の荒塗り22を行う。このとき、荒塗り22用の壁材が縦横の格子状に組み込まれた縦竹板16aおよび横竹板16bの隙間に入り込む。そして、各工程毎に乾燥作業を介在させながら中塗り24を行い、最後に仕上げ塗り26を施して壁部20が完成される。本例では荒塗り22,中塗り24,仕上げ塗り26を全て行って完成させたが、これらのうちで一以上の塗りを行って完成させてもよく、一回塗りを行って完成させてもよい。塗り作業で用いる壁材には、使用可能な任意の素材を用いてもよいが、調湿作用を高めるために例えば硅藻頁岩,木炭,竹炭,硅藻土等を用いるのが望ましい。
上述した実施の形態によれば、以下に表す各効果を得ることができる。
(1)壁下地材10は、下地材12と小舞部16と接着部14で接着して構成した(図1を参照)。要求されている壁部20の厚みが大きい場合には小舞部16の厚み(言い換えれば縦竹板16aの厚みd1や横竹板16bの厚みd2のうちで一方または双方)を変えればよい。小舞部16の厚みを増して増加する重量は、ベニヤ合板の重量増加と比べると大幅に少ない。したがって、壁下地材10を用いて形成した壁部20全体の重量を従来よりも軽減することができる。なお、接着部14に代えて(あるいは加えて)、上述した固定部材を用いて小舞部16を下地材12に固定してもよい。
(2)下地材12の他面側(すなわち小舞部16を接着する面とは反対側の面)に断熱材11を備えたので(図1を参照)、断熱効果が得られる。壁下地材10とは別個に断熱材11を備えて壁部20を形成する場合に比べて、作業の手間が減って作業時間を短縮することができる。
(3)小舞部16は、横竹板16bの厚みd2を縦竹板16aの厚みd1よりも厚くして格子状に組み込む構成とした(図2を参照)。横竹板16bは自身の厚みによって凸状になるので、塗り作業(すなわち荒塗り22,中塗り24,仕上げ塗り26,一回塗り等)を行う場合には盛りやすくなる。したがって、塗り作業を簡単かつ短時間で行える。
なお、縦・横のいずれを問わず、各竹板の厚みを変えれば壁下地材10全体の厚みを調整することができる。また、横竹板16bの厚みd2は必ずしも同一にする必要はなく、小舞部16を構成する複数の横竹板16bのうちで一以上が他の厚み(例えば厚みd2より厚くしたり、厚みd1とほぼ同じ厚みする等)であっても同様の効果が得られる。
(4)タイル状に配置した複数の壁下地材10は、隣り合う壁下地材10をメッシュ部材17やネジ30などの固定部材で固定した(図5,図6を参照)。隣り合う壁下地材10の相互間を固定部材で連結して固定したので、何ら措置を施さない場合よりも面の垂直方向から加わる力に対する剛性が高まる。こうして隣り合う壁下地材10の間で一体化されるので、壁部20におけるクラックが生じ難くなる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
(1)上述した実施の形態では、接着部14として接着剤単体を適用した(図1等を参照)。この形態に代えて、接着剤と難燃性素材とを混合した混合物を接着部14として適用してもよい。難燃性素材としては、不燃性発泡スチレン,ウール(グラスウールやロックウール等を含む),漆喰,炭(木炭,竹炭,セラミック活性炭や液状炭等を含む),硅藻土,硅藻頁岩などが該当する。このように混合物を接着部14として用いれば、難燃性素材が含まれるので、延焼を防止することができる。
(2)上述した実施の形態では、小舞部16は従来の小舞に倣って厚みd1,d2からなる長板状に加工した縦竹板16aおよび横竹板16bを用いて縦横の格子状に組み込んで平面状に形成した(図2を参照)。この形態に代えて、厚みd1,d2等からなる長板状に加工した木板を用いて縦横の格子状に組み込んで平面状に形成してもよい。木板を用いた小舞部16であっても、上述した実施の形態と同様の作用効果を奏する。
なお、調湿作用を必要としない部位の壁部20に用いる壁下地材10には、厚みd1,d2等のような所定の厚みからなる長板状に加工した合成樹脂板,金属板,繊維強化プラスチック(FRP)板等のうちで一以上を用い、縦横の格子状に組み込んで平面状に形成した小舞部16を用いてもよい。このような小舞部16を用いた壁下地材10であっても、従来技術のベニヤ合板よりは軽量化することができる。
(3)上述した実施の形態では、断熱材11は下地材12とは別個に備える構成とした(図1を参照)。この形態に代えて、下地材12を無くして断熱材11のみを備える構成としてもよい。図1の例では下地材12を無くしたうえで、断熱材11の一面側に接着部14を介して小舞部16を接着する。すなわち断熱材11が下地材と同様の剛性や耐久性等を有する場合には、断熱材11が下地材を兼ねてもよい。この形態によれば断熱効果が得られるだけでなく、下地材12が不要になるのでコストを安く抑えたり、同等の機能を有しながらも壁部20全体の厚みを薄くすることができる。
(4)上述した実施の形態では、小舞部16は板材(竹板や木板等)を用いて縦横の格子状に組み込んで形成した(竹板の例は図2を参照)。この形態に代えて、板材の間隔(等間隔であるか否か問わない)を空けて横側のみを配置した小舞部を形成してもよい。すなわち図2を例にすると、縦竹板16aを無くし、横竹板16bのみで構成する。横竹板16bの相互間は線状部材(例えば針金や紐等)で結合すればよい。このように縦側の板材を無くして構成した場合でも、塗り作業で用いる壁材の盛り易さは維持されるだけでなく、板材の使用枚数を少なく抑えることができる。
また、合成樹脂や羽毛等からなる多数の毛状部材を絡ませて構成した通気性樹脂ネットを用いて小舞部を形成したり、多数の毛状部材を絡ませたり編み合わせて構成した立体メッシュを用いて小舞部を形成したり、多数の毛状部材を編み合わせて絨毯や羽毛製品等のような小舞部を形成したり、多数の毛状部材を板材に植毛または接着して毛ブラシ等のような小舞部を形成してもよい。いずれの小舞部に対して塗り作業を行っても、小舞部内に空気層が形成されて断熱作用が生じるので、小舞部が断熱材の機能を兼用できる。したがって、断熱材11が不要となる点でコストを安く抑えることができる。
(5)上述した実施の形態では、荒塗り22,中塗り24,仕上げ塗り26のように複数回の塗りを行って壁部20を完成させた(図7を参照)。この形態に代えて、一回塗りを行って壁部20を完成させる構成としてもよく、その一例を図8,図9にそれぞれ断面図で表す。図8に表す構成例は、下地材12(例えばレンガやコンクリート等),断熱材11,小舞部16からなる壁下地材10に対して、調湿作用がある壁材(例えば硅藻頁岩や硅藻土等)を用いて仕上げ塗り26を行って壁部20を完成させる。図示しないが、断熱材11の端部や端面にはコーキング材を注入して気密性を確保するのが望ましい。
図9に表す構成例は、図8と同様に構成する。ただし、断熱材11と小舞部16との間に角材32を介在させて、通気を行うための空間34を確保した点が図8と異なる。なお図9に表す壁下地材10は、下地材12,断熱材11,角材32,小舞部16で構成する。角材32に用いる素材は任意であるが、例えば竹や木等が望ましい。
以上のように図8,図9に表す壁部20であっても、壁下地材10を用いて形成した点では同じであるので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
壁下地材の構成例を表す分解斜視図である。 平面状に網んだ小舞部を一部拡大した斜視図である。 図1のIII−III線断面図であって、壁下地材の構成例を表す。 図1のIII−III線断面図であって、壁下地材の構成例を表す。 複数の壁下地材をタイル状に配置して構成する例を表す平面図である。 隣り合う壁下地材を連結して固定する例を説明する図である。 壁部の構成例を表す一部破断斜視図である。 壁部の構成例を表す断面図である。 壁部の構成例を表す断面図である。
符号の説明
10(10A,10B) 壁下地材
11 断熱材
12 下地材
14 接着部
16 小舞部
16a 縦竹板
16b 横竹板
17(17a,17b) メッシュ部材(固定部材)
18 柱材
20 壁部(塗壁)
22 荒塗り
24 中塗り
26 仕上げ塗り
28 固定用穴
28a,28b 部分穴
30 ネジ(固定部材)
32 角材
34 空間

Claims (5)

  1. 下地材と、
    前記下地材の一面側に配置され、所定の厚みからなる長板状に加工した竹板または木板を用いて縦横の格子状に組み込んで形成した小舞部と、
    前記下地材と前記小舞部とを接着する接着部とを有する壁下地材。
  2. 請求項1に記載した壁下地材であって、
    小舞部は、縦横の格子状に組み込む竹板または木板のうち、縦よりも横に配置する竹板または木板の厚みを厚くする壁下地材。
  3. 請求項1または2に記載した壁下地材であって、
    下地材として断熱材を用いるか、または下地材の他面側に断熱材を有する壁下地材。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載した壁下地材であって、
    接着部は、接着剤と難燃性素材とを混合した混合物を用いる壁下地材。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載した壁下地材を複数用い、
    タイル状に配置した前記複数の壁下地材について、隣り合う壁下地材を連結して固定するための固定部材を有し、
    前記固定部材によって固定した後に、荒塗り、中塗りおよび仕上げ塗りのうちで一以上の塗りを行って形成した塗壁。
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JP2013044127A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Tatsuo Saito 植物質基板及びそれを利用した土壁パネル

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