JP2019198317A - 起泡性水中油型乳化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】流動性を有する食品及び/又は粉状食品とブレンドしてエスプーマにより起泡させる用途に適した起泡性水中油型乳化物を提供する【解決手段】植物油脂と、乳化剤と、安定剤と、を含有する、起泡性水中油型乳化物であって、起泡性水中油型乳化物の全脂肪分が、25質量%以上43質量%以下であり、植物油脂の含有量は全脂肪分に対して80質量%以上100質量%以下であり、無脂乳固形分の含有量が3質量%以下であり、起泡性水中油型乳化物が糖類を含有し、無脂乳固形分由来の乳糖を除く糖の含有量が5質量%以上20質量%以下であり、起泡性水中油型乳化物と、流動性を有する食品及び/又は粉状食品と、を専用ボトルに投入し、専用ボトル内に亜酸化窒素ガスを封入し、専用ボトルを手で振ることで起泡させる際に使用される、起泡性水中油型乳化物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、流動性を有する食品及び/又は粉状食品とブレンドしてエスプーマにより起泡させる用途に適した起泡性水中油型乳化物に関する。
主に製菓、製パン領域で使用されるクリーム、特にホイップ用途のクリームとして用いられる起泡性水中油型乳化物としては、従来、生乳から乳脂肪を分離して製造される天然の生クリームが用いられてきた。しかしながら、生クリームは、風味の点では非常に優れているものの、ホイップの作業性(ホイップ性)やホイップする際の起泡性が悪く、価格、ホイップ性、起泡性という観点において十分ではなかった。このため、生クリームよりも低価格で、ホイップ性及び起泡性が良好な起泡性水中油型乳化物として、乳脂肪の一部を植物油脂に置き換えたコンパウンドタイプの起泡性水中油型乳化物(いわゆるコンパウンドクリーム)や乳脂肪の全てを植物油脂に置き換えた純植物性タイプの起泡性水中油型乳化物が検討されてきた。
ホイップ性及び起泡性について検討された起泡性水中油型乳化物として、例えば、特許文献1には、起泡性水中油型乳化物全体中、糖アルコール及び溶融塩を実質的に含有せず、カゼインナトリウム含量が0.01重量%以下で、乳蛋白質を2重量%以上4重量%以下且つホエー蛋白質を0.3重量%以上0.9重量%以下含有し、更にカゼインカリウムを0.1重量%以上1重量%以下含有することを特徴とする起泡性水中油型乳化物が開示されている。
特開2016−7153号公報
ここで、製菓、製パン領域において起泡性水中油型乳化物を起泡させる方法は、用途や規模に応じて様々であるが、卓上型ミキサーや大型ミキサー等のいわゆる縦型のミキサーを使用することが一般的である。一方で、近年、喫茶店やレストラン等の飲食店においては、起泡性水中油型乳化物を専用ボトルに投入し、亜酸化窒素ガスを専用ボトル内に封入し、手で振ることで起泡させる、いわゆるエスプーマにより起泡させる方法も広まりつつある。エスプーマにより起泡させる方法は、上記の縦型のミキサーで起泡させる方法と比較して、失敗しづらい、短時間で起泡させることができる、等のメリットを有する。
しかしながら、ホイップ性及び起泡性について検討された特許文献1の起泡性水中油型乳化物は、実施例の記載から把握できるように、あくまで縦型のミキサーにおけるホイップ性及び起泡性について検討されたものであり、特許文献1に記載の起泡性水中油型乳化物をエスプーマで起泡させると、起泡物の硬度が出づらくなる等の起泡性に問題が生じる場合があった。
また、起泡性水中油型乳化物を起泡させる際には、果汁等の流動性を有する食品や粉状食品とブレンドして起泡させる場合もある。その際に、従来の起泡性水中油型乳化物では、起泡性水中油型乳化物自体の風味が強く、ブレンドの対象となる流動性を有する食品等の風味を活かせていない場合があった。また、起泡性水中油型乳化物を、流動性を有する食品等とブレンドしてエスプーマにより起泡させると、さらに所望の硬度が得られず起泡性が十分でない場合があった。
したがって、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、流動性を有する食品及び/又は粉状食品とブレンドしてエスプーマにより起泡させる用途に適した起泡性水中油型乳化物を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、植物油脂と、乳化剤と、安定剤とを含有させ、全脂肪分及び植物油脂の含有量、無脂乳固形分の含有量、無脂乳固形分由来の乳糖を除く糖の含有量を調整することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、植物油脂と、乳化剤と、安定剤と、を含有する、起泡性水中油型乳化物であって、前記起泡性水中油型乳化物の全脂肪分が、25質量%以上43質量%以下であり、前記植物油脂の含有量は前記全脂肪分に対して80質量%以上100質量%以下であり、無脂乳固形分の含有量が3質量%以下であり、前記起泡性水中油型乳化物が糖類を含有し、無脂乳固形分由来の乳糖を除く糖の含有量が5質量%以上20質量%以下であり、前記起泡性水中油型乳化物と、流動性を有する食品及び/又は粉状食品と、を専用ボトルに投入し、前記専用ボトル内に亜酸化窒素ガスを封入し、前記専用ボトルを手で振ることで起泡させる際に使用される、起泡性水中油型乳化物である。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の起泡性水中油型乳化物であって、前記植物油脂がラウリン系油脂を60%以上100%以下含有し、前記植物油脂の10℃における固体脂含量が50%以上80%以下、15℃における固体脂含量が35%以上70%以下、30℃における固体脂含量が8%以下であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載の起泡性水中油型乳化物であって、前記起泡性水中油型乳化物と前記流動性を有する食品とを、8:2から4:6の比で前記専用ボトルに投入し、前記専用ボトル内に亜酸化窒素ガスを封入し、前記専用ボトルを手で振ることで起泡させる際に使用されることを特徴とするものである。
本発明の起泡性水中油型乳化物において、全脂肪分が25質量%以上43質量%以下であり、植物油脂の含有量が全脂肪分に対して80質量%以上100質量%以下であり、無脂乳固形分の含有量が3.0質量%以下であり、起泡性水中油型乳化物が糖類を含有し、無脂乳固形分由来の乳糖を除く糖の含有量が5質量%以上20質量%以下であるため、流動性を有する食品及び/又は粉状食品とブレンドしてエスプーマにより起泡させる用途に適した起泡性水中油型乳化物を提供することができる。
本明細書の説明において、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(以下、「乳等省令」という)において、生乳、牛乳または特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したものであり、乳脂肪分が18質量%以上のものと定義されている種類別クリームのことを「生クリーム」という。また、乳等省令において、名称:乳等を主要原料とする食品のうち、乳脂肪と植物油脂を混合したものを「コンパウンドクリーム」といい、脂肪分が全て植物油脂由来であるものを「純植脂クリーム」という。なお、本発明の起泡性水中油型乳化物は、上記のコンパウンドクリーム又は純植脂クリームに分類されるものである。
<起泡性水中油型乳化物の用途>
本発明の起泡性水中油型乳化物は、起泡性水中油型乳化物と、流動性を有する食品及び/又は粉状食品と、を専用ボトルに投入し、専用ボトル内に亜酸化窒素ガスを封入し、専用ボトルを手で振ることで起泡させる、いわゆるエスプーマにより起泡させる用途に適している(以下、この方法をエスプーマと称する場合がある)。
専用ボトルとしては、エスプーマアドバンス(登録商標、日本炭酸瓦斯株式会社製)が入手しやすく好適に用いることができる。エスプーマアドバンス(登録商標)としては、MサイズやLサイズなどの各サイズが上市されており、起泡性水中油型乳化物の使用量や目的に応じて使い分けることができる。専用ボトルに投入する起泡性水中油型乳化物と、流動性を有する食品及び/又は粉状食品の合計量は、例えば、専用ボトルがエスプーマアドバンス(登録商標)のMサイズである場合には、作業効率、起泡性及び起泡後の保型性の観点から200g以上300g以下であることが好ましい。
また、起泡性水中油型乳化物のブレンドの対象となる、流動性を有する食品としては、特に限定されないが、リンゴジュース、コーヒー、マンゴジュース、オレンジジュース、牛乳、豆乳、乳飲料、等の各種飲料、マンゴーピューレ等のピューレ素材、チョコレートペースト等が挙げられる。これらの中でも、風味の観点から、リンゴジュース、マンゴジュース、オレンジジュース等の果汁飲料が好ましく、リンゴジュース(100%ストレート果汁又は濃縮還元100%)が特に好ましい。なお、本明細書において、流動性を有する食品には、それ自体がクリームのように起泡する、脂肪分が15質量%以上50質量%以下の起泡性水中油型乳化物は含まないものとする。また、起泡性水中油型乳化物と流動性を有する食品を専用ボトルに投入する場合、起泡性水中油型乳化物と流動性を有する食品との比は、8:2から4:6であることが好ましい。起泡性水中油型乳化物の割合が高すぎると、流動性を有する食品の風味が活かされず、起泡性水中油型乳化物の割合が低すぎると、所望の硬度が出づらくなり、起泡後の保型性も低下しやすい。そのため、起泡性水中油型乳化物と流動性を有する食品との比は上記の範囲にすることが好ましい。また、起泡性水中油型乳化物と流動性を有する食品との比は、流動性を有する食品の風味、起泡性、起泡後の保型性のバランスの観点から、6:4から4:6であることがより好ましい。
また、粉状食品としては、特に限定されないが、抹茶粉末、チョコレート粉末、粉末果汁、粉末チーズ、粉末野菜等が挙げられる。また、専用ボトルに投入する際の起泡性水中油型乳化物と粉状食品との比は、9.5:0.5から9:1であることが好ましい。粉状食品は、上記の流動性を有する食品と比較して、水分含量が必然的に低い傾向にあるため、粉状食品を、流動性を有する食品と同じ割合で起泡性水中油型乳化物とブレンドすると、粉状食品の風味が強く出すぎて起泡した際の風味のバランスが悪くなり、また、起泡性水中油型乳化物に上手く馴染まず、上手く起泡できないという問題が生じやすくなる。そのため、起泡性水中油型乳化物と粉状食品との比は、上記の範囲にすることが好ましい。
また、起泡性水中油型乳化物と、流動性を有する食品と、粉状食品と、を専用ボトルに投入する場合、起泡性水中油型乳化物と、流動性を有する食品と、粉状食品との比は、5:4:1から5:4.5:0.5であることが好ましい。
上記の専用ボトルを用いて起泡させる方法について、エスプーマアドバンス(登録商標)を用いた場合を例に説明する。専用ボトルに適量の起泡性水中油型乳化物と、流動性を有する食品及び/又は粉状食品とを投入し、ヘッドをボトルに取り付けしめる。その後、亜酸化窒素ガスが充填されたガスボンベのジョイントをヘッドのねじ部にねじ込み、ボトル内に亜酸化窒素ガスを封入し、両手でボトルを上下に振ることで、亜酸化窒素ガスが起泡性水中油型乳化物の内部に分散し、起泡させることができる。その後、ボトルを逆さまにして、レバーを握ることで容器内との圧力差から亜酸化窒素ガスが膨張し、ノズルから起泡物を吐出させることができる。
[起泡性水中油型乳化物]
本発明の起泡性水中油型乳化物は、植物油脂と、乳化剤と、安定剤と、を含有する。また、起泡性水中油型乳化物の全脂肪分は、25質量%以上43質量%以下である。上記のとおり、本発明の起泡性水中油型乳化物は、流動性を有する食品及び/又は粉状食品とブレンドして専用ボトルにより起泡させるものであるため、起泡性水中油型乳化物の全脂肪分が低すぎると起泡物の硬度が出づらくなる等の起泡性に問題が生じ、専用容器から吐出された後の起泡物の保型性も低下する。また、起泡性水中油型乳化物の全脂肪分が高すぎると、起泡性水中油型乳化物の液状の乳化安定性を確保し難くなる。特に、本発明では、起泡性水中油型乳化物の無脂乳固形分の含有量を低く設定しているため、乳化が不安定になりやすい。そのため、本発明では起泡性水中油型乳化物の全脂肪分を上記の範囲とした。乳化安定性、起泡性、起泡後の保型性のバランスを更によくするために、起泡性水中油型乳化物の全脂肪分は、30質量%以上43質量%以下であることがより好ましく、35質量%以上43質量%以下であることが更に好ましい。なお、B型粘度計で測定した起泡性水中油型乳化物の粘度(液温10℃)は、100cP以上300cP以下であることが好ましい。
[植物油脂]
植物油脂の含有量は、起泡性水中油型乳化物の全脂肪分に対して、80質量%以上100質量%以下である。ここで、植物油脂の含有量が、起泡性水中油型乳化物の全脂肪分に対して、100質量%である場合には、起泡性水中油型乳化物は、上記の純植脂クリームとなる。一方で、植物油脂の含有量が、起泡性水中油型乳化物の全脂肪分に対して、100質量%未満である場合には、起泡性水中油型乳化物は、上記のコンパウンドクリームになる。ここで起泡性水中油型乳化物に含まれる乳脂肪分が多いと、乳脂肪の風味が強く出てしまい、ブレンドの対象となる流動性を有する食品や粉状食品の風味が弱くなる傾向にあり、かつ、コストも上昇するため、植物油脂の含有量は、起泡性水中油型乳化物の全脂肪分に対して、90質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、100質量%であることが更に好ましい。
植物油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、大豆油、菜種油、綿実油、ヒマワリ油等の植物油脂、これらの分別油、硬化油、エステル交換油等が挙げられる。なお、上記の植物油脂を組み合わせて用いてもよい。さらに、植物油脂がラウリン系油脂を60%以上100%以下含有し、上記植物油脂の10℃における固体脂含量が50%以上80%以下、15℃における固体脂含量が35%以上70%以下、30℃における固体脂含量が8%以下であることが好ましい。この特徴を有する植物油脂は、口どけがよいことからブレンドの対象となる流動性を有する食品や粉状食品の風味をより活かすことができ、かつ、低温帯での固体脂含量が高いため、起泡物の所望の硬度が得られやすく起泡性に優れ、専用容器から吐出された後の起泡物の保型性も良好となる。
(乳脂肪分)
上記のとおり、起泡性水中油型乳化物が、コンパウンドクリームである場合には、乳脂肪分を含有する。起泡性水中油型乳化物に、生クリーム、バター、チーズ等を配合することにより、起泡性水中油型乳化物に乳脂肪を含有させることができる。
[無脂乳固形分]
本発明の起泡性水中油型乳化物の無脂乳固形分は3質量%以下である。一般的な起泡性水中油型乳化物の無脂乳固形分の含有量は、4質量%から6質量%程度であるので、本発明の起泡性水中油型乳化物の無脂乳固形分の含有量は低い傾向にある。ここで、無脂乳固形分は、タンパク質、乳糖、ミネラル等から構成され、乳の独特の風味に寄与する成分である。本発明においては、できるだけ乳の風味を抑え、ブレンドの対象となる流動性を有する食品や粉状食品の風味を活かすために、無脂乳固形分の含有量を上記の範囲とした。また、より流動性を有する食品等の風味を活かすために、起泡性水中油型乳化物の無脂乳固形分の含有量は、2質量%以下であることが好ましく、1.5質量%以下であることがより好ましく、0質量%(無脂乳固形分を実質的に含まない)であることが更に好ましい。本発明の起泡性水中油型乳化物が純植脂クリームである場合に、無脂乳固形分を含まなければ、乳アレルゲンを含有せず、乳に対してアレルギー症状を有する消費者も本発明の起泡性水中油型乳化物を食することができる。
無脂乳固形分は、牛乳、無脂肪牛乳、低脂肪牛乳、成分調整牛乳、加工乳、脱脂乳、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳、クリーム等の各種乳製品に含まれており、これらの乳製品を配合することにより、本発明の起泡性水中油型乳化物に所定量の無脂乳固形分を含有させることができる。なお、本発明の起泡性水中油型乳化物が純植脂クリームである場合には、無脂肪牛乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳等の乳脂肪分を実質的に含有しない乳製品を配合する必要がある。
[乳化剤]
本発明の起泡性水中油型乳化物は、乳化剤を含有し、乳化剤として、安定系乳化剤及び解乳化系乳化剤を用いることが好ましい。乳化剤はその分子内に親油基と親水基を併せ持っており、本発明において乳化剤は乳化、解乳化、起泡等の機能を発揮する。なお、起泡性水中油型乳化物は、乳化剤を0.3質量%以上1.0質量%以下含有することが好ましい。親油基は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸で構成され、乳化剤1分子中に1個以上の脂肪酸を有する。飽和脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸を挙げることができ、不飽和脂肪酸としては、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エルカ酸が挙げられる。親水基構造としては、ショ糖、グリセリン、ポリグリセリン、ソルビタン、ソルビタンポリオキシエチレン、プロピレングリコール等が挙げられる。
本発明の起泡性水中油型乳化物に使用することができる安定系乳化剤は、親油基において、全構成脂肪酸中の95重量%以上が飽和脂肪酸であり、ショ糖飽和脂肪酸エステル、モノグリセリン飽和脂肪酸エステル、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル、ソルビタン飽和脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル、プロピレングリコール飽和脂肪酸エステル及び有機酸飽和脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種の乳化剤である。これらの中でも、水相には、安定系乳化剤として、HLB11以上HLB13以下のショ糖飽和脂肪酸エステルとポリグリセリン飽和脂肪酸エステルを、油相には、HLB3以上HLB7以下のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル、HLB3以上HLB7以下のソルビタン飽和脂肪酸エステルを、併用することが好ましい。
本発明の起泡性水中油型乳化物に使用することができる解乳化系乳化剤は、親油基において、全構成脂肪酸中の60重量%以上が不飽和脂肪酸であり、モノグリセリン不飽和脂肪酸エステル、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル、ソルビタン不飽和脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン不飽和脂肪酸エステル、プロピレングリコール不飽和脂肪酸エステル、有機酸不飽和脂肪酸エステル、大豆レシチン及び卵黄レシチンから選択される少なくとも1種の乳化剤である。これらの中でも、水相には、HLB13以上HLB15以下のポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルとHLB13以上HLB15以下のポリオキシエチレンソルビタン不飽和脂肪酸エステル、油相には、大豆レシチンを用いることが好ましい。
本発明の起泡性水中油型乳化物において、乳化剤全量を基準として、安定系乳化剤を0.3質量%以上0.8質量%以下、解乳化系乳化剤を0.05質量%以上0.2質量%以下、含有することが好ましい。安定系乳化剤と解乳化系乳化剤を上記の範囲に調整することにより、起泡性水中油型乳化物の液状の乳化安定性を確保することができ、流動性を有する食品や粉状食品とブレンドして起泡させても良好な起泡性及び起泡後の保型性を得ることができる。
[安定剤]
本発明の起泡性水中油型乳化物は、安定剤を含有する。安定剤は、起泡性水中油型乳化物に対して、適度な粘度を持たせることで、液保存時の乳しょう分離を抑制することができ、さらに、起泡させる際の起泡性を向上させ、起泡させた後の起泡物の保型性を良好にすることができる。この機能を発揮するために、起泡性水中油型乳化物の安定剤の含有量は、0.1質量%以上0.4質量%以下であることが好ましい。このような機能を有する安定剤としては、特に限定されないが、グァーガム、ジェランガム、カラギナン、キサンタンガム、アラビアガム、ペクチン、ローストビーンガム、カルボメチルセルロース、醗酵セルロース、タマリンドシードガム、大豆多糖類、加工澱粉等を用いることができ、液保存時の乳しょう分離をより効果的に抑制できるグァーガム及び/又はジェランガムを用いることが好ましい。
[糖類]
起泡性水中油型乳化物は、さらに、糖類を含有する。特にブレンドの対象が流動性を有する食品である場合には、起泡性水中油型乳化物に糖類を含有させることで、起泡性水中油型乳化物とブレンドした際に、風味全体にボディ感を与え、流動性を有する食品の風味の低下を抑えることができる。ブレンドの対象となる流動性を有する食品によっては、起泡性水中油型乳化物とブレンドする際に、風味全体が薄くなり、流動性を有する食品の風味も薄くなってしまうため、そのような場合には、起泡性水中油型乳化物に糖を含有させることは特に有効である。なお、本明細書において、上記の糖類には、無脂乳固形分由来の乳糖は含まれないものとする。
糖類としては、上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、異性化液糖、蔗糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、還元水飴、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、マルトトリオース等が挙げられる。本発明では、これらの中から選ばれた1種又は2種以上の糖類を用いることができる。これらの中でも、上白糖及びマルトトリオースを併用することが好ましい。
起泡性水中油型乳化物中の無脂乳固形分由来の乳糖を除く糖の含有量が5質量%以上20質量%以下であり、5質量%以上15質量%以下であることが好ましく、8質量%以上12質量%以下であることがより好ましい。ここで、本明細書において糖の含有量とは、上記した糖類に由来する糖の固形分量とする。
また、起泡性水中油型乳化物の甘味度は2以上18以下であることが好ましく、8以上10以下であることがより好ましい。糖量や甘味度を上記の範囲に調整することにより、流動性を有する食品又は粉状食品の風味を活かすことができる。
[その他の原料]
さらに、本発明の起泡性水中油型乳化物には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分の他に、香料、着色料、保存料を配合することができる。なお、ブレンドの対象となる流動性を有する食品や粉状食品の風味を活かすために、香料を配合しないことが好ましい。また、メタリン酸ナトリウム、クエン酸三ナトリウム等の塩類を配合することで、起泡性水中油型乳化物の液保存時の乳化安定性を高めることができる。メタリン酸ナトリウムやクエン酸三ナトリウム等の塩類を配合する場合、その含有量は0.05質量%以上0.3質量%以下であることが好ましく、0.075質量%以上0.15質量%以下であることがより好ましい。
[起泡性水中油型乳化物の製造方法]
上記植物油脂、乳化剤、安定剤、糖類、必要により、乳脂肪やその他の成分を含有させた混合物を乳化して本発明の乳化物を得る方法は特に限定されず、従来公知の方法、例えば、予備乳化、殺菌、均質化、冷却、エージングを順次行う方法が挙げられる。なお、均質化については、殺菌前に行う前均質であっても、殺菌の後に行う後均質であってもよく、また、前均質及び後均質の両者を組み合わせた二段均質であってもよい。なお、殺菌の方法については、直接加熱殺菌(インジェクション式、インフュージョン式)、間接加熱殺菌(プレート式、チューブラー式、シェル&チューブ式、バッチ式)等の従来公知の殺菌方法を用いることができ、殺菌のレベルとしては超高温殺菌(UHT)や高温短時間殺菌法(HTST)等を適宜選択すればよい。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<試験例1>
[原料]
(植物油脂)
ラウリン系油脂を80%含有し、10℃における固体脂含量が61%、15℃における固体脂含量が48%、30℃における固体脂含量が2%である、日清オイリオグループ株式会社製の植物油脂を用いた。
(乳化剤)
水相の乳化剤として、HLB11のショ糖飽和脂肪酸エステル、HLB13のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル、HLB15のポリオキシエチレンソルビタン不飽和脂肪酸エステルを併用した。
油相の乳化剤として、大豆レシチン、HLB4のグリセリン飽和脂肪酸エステル、HLB4のポリグリセリン脂肪酸エステル、HLB6のソルビタン飽和脂肪酸エステル、HLB4のソルビタン飽和脂肪酸エステルを併用した。
(安定剤)
安定剤として、グァーガム、醗酵セルロース、ジェランガムを併用した。
(糖類)
糖類として、上白糖、水飴を用いた。
(その他)
メタリン酸ナトリウムを用いた。
[起泡性水中油型乳化物の調製]
最終的に表1に記載の無脂乳固形分となるように、水、脱脂粉乳、水相の乳化剤、安定剤、糖類、メタリン酸ナトリウムをバッチ方式で攪拌しながら分散混合し、水相を調整した。なお、植物油脂に、対油換算で、上記の油相の乳化剤を1.15質量%溶解し、油相を調製した。水相を攪拌しながら60℃まで昇温させたものに油相を加え、68℃〜72℃で15分程度予備乳化した。その後、8.5MPaの圧力下で均質化し、85℃達温までバッチ殺菌した後、約10℃まで冷却し、更に5℃の冷蔵庫で約18時間エージングし、実施例1から7、比較例1から2の起泡性水中油型乳化物を得た。
なお、起泡性水中油型乳化物の、水相の乳化剤の含有量(合計量)は0.17質量%、安定剤の含有量は0.26質量%、メタリン酸ナトリウムの含有量は0.1質量%、となるように配合量を調製し、実施例1から7及び比較例1から2において、各起泡性水中油型乳化物中のこれらの材料の含有量を統一した。また、各実施例及び各比較例において、脱脂粉乳、水、植物油脂、糖類、の配合量を調整し、表1に記載の脂肪分、無脂乳固形分、無脂乳固形分由来の乳糖を除く糖の含有量とした。なお、表1に記載の「糖の含有量」は、無脂乳固形分由来の乳糖を除く糖の含有量(配合した糖類に由来する糖の固形分量)を示す。なお、表中の無脂乳固形分の含有量の数値は脱脂粉乳中の無脂乳固形分を95%として算出したものであり、甘味度については、上白糖の甘味度を100、水飴の甘味度を30として、上白糖及び水飴の各配合量から算出したものである。
[官能試験]
各実施例及び各比較例の起泡性水中油型乳化物150g(品温5℃)、市販の濃縮還元100%リンゴジュース150g(品温5℃)を、専用ボトル(Mサイズのエスプーマアドバンス:登録商標)に投入し、ヘッドをボトルに取り付けしめる。その後、亜酸化窒素ガスが充填されたガスボンベのジョイントをヘッドのねじ部にねじ込み、ボトル内に亜酸化窒素ガスを封入し、両手でボトルを上下に10往復して振り起泡させ、その後、ボトルを逆さまにして、レバーを握ることでノズルから起泡物を吐出させた。
このようにして得た各起泡物について、11名のパネラーに比較しながら食してもらい、リンゴジュースの風味の感じ方について、7段階評価で点数をつけてもらった。点数が高いほど(7に近いほど)、リンゴジュースの風味を強く感じ、点数が低いほど(1に近いほど)、リンゴジュースの風味を感じにくいことを示している。表1に各モニターの点数の平均値を示し、以下の基準で評価し、◎、〇、△のいずれかであれば合格とした。
◎:平均点が5.5点より大きく7点以下である場合
○:平均点が4.0点より大きく5.5点以下である場合
△:平均点が2.5点より大きく4.0点以下である場合
×:平均点が1点以上2.5点以下である場合
Figure 2019198317
(無脂乳固形分の含有量による比較)
表1に示すように、実施例1、実施例2、実施例3、比較例1は、全脂肪分及び糖の含有量は共通しており、無脂乳固形分の含有量がそれぞれ異なる。結果について、分析ソフトJNP10(SAS Inst.)を用い、分散分析(ANOVA)を行ったところ、比較例1と実施例1、比較例1と実施例2、比較例1と実施例3で、それぞれ有意水準0.1%で有意差が認められた。
(糖の含有量による比較)
表1に示すように、実施例2、実施例4、実施例6、比較例2は、全脂肪分及び無脂乳固形分の含有量は共通しており、糖の含有量がそれぞれ異なる。結果について、分析ソフトJNP10(SAS Inst.)を用い、分散分析(ANOVA)を行ったところ、比較例2と実施例2で有意水準0.1%、比較例2と実施例4で有意水準5%、比較例2と実施例6で有意水準0.1%、において、それぞれ有意差が認められた。
表1の結果から、本発明によれば、流動性を有する食品の風味を活かしやすいことが分かる。
<試験例2>
[原料]
(植物油脂)
試験例1で用いた日清オイリオグループ株式会社製の植物油脂を用いた。
(乳化剤)
水相の乳化剤として、HLB11のショ糖飽和脂肪酸エステル、HLB13のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル、HLB15のポリオキシエチレンソルビタン不飽和脂肪酸エステルを併用した。
油相の乳化剤として、大豆レシチン、HLB4のグリセリン飽和脂肪酸エステル、HLB4のポリグリセリン脂肪酸エステル、HLB6のソルビタン飽和脂肪酸エステル、HLB4のソルビタン飽和脂肪酸エステルを併用した。
(安定剤)
安定剤として、グァーガム、醗酵セルロース、ジェランガムを併用した。
(糖類)
糖類として、上白糖、水飴を用いた。
(その他)
メタリン酸ナトリウムを用いた。
[起泡性水中油型乳化物の調製]
最終的に起泡性水中油型乳化物に含まれる無脂乳固形分の含有量が1.5質量%となるように、水、脱脂粉乳、水相の乳化剤、安定剤、糖類、メタリン酸ナトリウムをバッチ方式で攪拌しながら分散混合し、水相を調整した。そのあと、あらかじめ油相の乳化剤を含有させた。なお、植物油脂に、対油換算で、上記の油相の乳化剤を1.15質量%溶解し、油相を調製した。水相を攪拌しながら60℃まで昇温させたものに油相を加え、68℃〜72℃で15分程度予備乳化した。その後、8.5MPaの圧力下で均質化し、85℃達温までバッチ殺菌した後、約10℃まで冷却し、更に5℃の冷蔵庫で約18時間エージングし、実施例8から11、比較例3から5の起泡性水中油型乳化物を得た。
なお、各実施例及び各比較例の起泡性水中油型乳化物の、水相の乳化剤の含有量は0.17質量%、安定剤の含有量は0.26質量%、無脂乳固形分由来の乳糖を除く糖の含有量は10質量%、メタリン酸ナトリウムの含有量は0.1質量%、となるように配合量を調製し、起泡性水中油型乳化物中のこれらの材料の含有量は全ての実施例及び比較例で統一した。また、各実施例及び各比較例において、植物油脂の含有量を調整し、表2に記載の脂肪分の含有量とした。
[物性試験]
このようにして得た各実施例及び各比較例の起泡性水中油型乳化物について、以下の物性試験を行い、結果を表2に記載した。
(液状の乳化安定性試験)
ビーカー(容量100ml)に5℃に調整した各起泡性水中油型乳化物を60g計量し、20度の気温下で2時間静置した後、スリーワンモーターにて四枚羽根のプロペラを160rpmで回転させ、各起泡性水中油型乳化物が凝固・増粘する(ボテる)までの時間を測定した。各起泡性水中油型乳化物が凝固・増粘するまでの時間が長いほど、乳化安定性が高いことを示す。各クリームが凝固・増粘するまでの時間は、通常、600秒以上であることが必要条件であり、1200秒以上であれば好ましいとされる。600秒より短いと、例えば、輸送中の凝固・増粘や、冷蔵保管中の増粘が発生しやすくなるため、好ましくない。
(粘度)
200mlの滅菌カップ(栄研化学株式会社製)に200mlの各起泡性水中油型乳化組成物を200g投入し、10℃の気温下で3時間静置したあとに、B型粘度計(東機産業株式会社製)で粘度を測定した。
(起泡性:硬度)
各実施例及び各比較例の起泡性水中油型乳化物120g(品温5℃)、市販の濃縮還元100%リンゴジュース180g(品温5℃)を、専用ボトル(Mサイズのエスプーマアドバンス:登録商標)に投入し、ヘッドをボトルに取り付けしめる。その後、亜酸化窒素ガスが充填されたガスボンベのジョイントをヘッドのねじ部にねじ込み、ボトル内に亜酸化窒素ガスを封入し、両手でボトルを上下に10往復して振り起泡させ、その後、ボトルを逆さまにして、レバーを握ることでノズルから起泡物を吐出させた。起泡物を100mlの容器に採取し、オーバーランと硬度(FUDOH社製レオメーターを使用 進入速度6cm/分、進入距離3.5cm、使用アダプター φ20mm)を測定した。硬度の数値が大きいほど、吐出直後の起泡物の状態が安定しており、起泡性が良好であることを示す。硬度が20gf以上であれば、起泡性が良好である。
(起泡性:オーバーラン)
各起泡物について、以下に示す式から、起泡性水中油型乳化物の増加体積の割合(オーバーラン(%))を算出した。オーバーランの値が大きいほど、起泡性が良好であることを示す。オーバーラン(%)が200以上であれば良好である。
[式1]
オーバーラン(%)=[(定容積の起泡前の起泡性水中油型乳化物の質量―定容積の起泡後の起泡物の質量)/(定容積の起泡後の起泡物の質量)]×100
Figure 2019198317
全脂肪分が15%である比較例3及び全脂肪分が20%である比較例4では、試験を3600秒間続けても外観上の変化がなく、乳化安定性は非常に良好であったが、硬度が低く起泡性がよくないことが分かる。また、全脂肪分が45%である比較例5では、硬度が高く起泡性が良好であるが、粘度も著しく高くなり、乳化安定性が著しく低いことが分かる。
一方、全脂肪分が25%である実施例8、全脂肪分が30%である実施例9、全脂肪分が40%である実施例10、全脂肪分が42%である実施例11では、乳化安定性も良好であり、かつ、起泡物の硬度が出ており起泡性が良好であることが分かる。
Figure 2019198317
Figure 2019198317

Claims (3)

  1. 植物油脂と、乳化剤と、安定剤と、を含有する、起泡性水中油型乳化物であって、
    前記起泡性水中油型乳化物の全脂肪分が、25質量%以上43質量%以下であり、
    前記植物油脂の含有量は前記全脂肪分に対して80質量%以上100質量%以下であり、
    無脂乳固形分の含有量が3質量%以下であり、
    前記起泡性水中油型乳化物が糖類を含有し、無脂乳固形分由来の乳糖を除く糖の含有量が5質量%以上20質量%以下であり、
    前記起泡性水中油型乳化物と、流動性を有する食品及び/又は粉状食品と、を専用ボトルに投入し、前記専用ボトル内に亜酸化窒素ガスを封入し、前記専用ボトルを手で振ることで起泡させる際に使用される、起泡性水中油型乳化物。
  2. 前記植物油脂がラウリン系油脂を60%以上100%以下含有し、
    前記植物油脂の10℃における固体脂含量が50%以上80%以下、15℃における固体脂含量が35%以上70%以下、30℃における固体脂含量が8%以下である、請求項1に記載の起泡性水中油型乳化物。
  3. 前記起泡性水中油型乳化物と前記流動性を有する食品とを、8:2から4:6の比で前記専用ボトルに投入し、前記専用ボトル内に亜酸化窒素ガスを封入し、前記専用ボトルを手で振ることで起泡させる際に使用される、請求項1又は2に記載の起泡性水中油型乳化物。
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