JP2019192773A - シリコン単結晶基板の選別方法及びシリコン単結晶基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 再結合ライフタイムの制御によってテール電流を抑制することができるシリコン単結晶基板の選別方法を提供する。【解決手段】 シリコン単結晶基板の選別方法であって、候補となるシリコン単結晶基板をインゴットから作製して準備する準備工程と、粒子線照射工程と、回復熱処理工程と、過剰キャリア減衰曲線を測定する測定工程と、過剰キャリア減衰曲線において、過剰キャリア濃度が1/eに減衰するまでの時間LTと、過剰キャリア濃度がX%(1≦X≦10)に減衰するまでの時間tTail(X)から、ΔtTail(X)=tTail(X)−[−LT×ln(X/100)]を算出し、ΔtTail(X)が予め定められた判定値以下である場合に、合格であると判定する判定工程と、合格と判定されたシリコン単結晶基板を作製したインゴットから作製したシリコン単結晶基板を選別する選別工程とを有するシリコン単結晶基板の選別方法。【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン単結晶基板の選別方法及びシリコン単結晶基板に関する。
近年、エネルギー効率の改善と温室効果ガスの削減が強く求められており、電力用半導体装置であるインバータの需要が拡大している。インバータ装置の高効率化や小型化のために、半導体素子の高周波化が望まれており、そのためには、半導体素子の電力損失を低く抑える必要がある。
インバータを構成する主要な半導体素子として、IGBT(Insulated Gate Bipolor Transistor、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)とFWD(Free Wheeling Diode、還流ダイオード)がある。
IGBTでは、スイッチング動作においてオン状態からオフ状態へターンオフする際に、ドリフト層内に蓄積されたキャリアが再結合して消滅するまでに流れるテール電流が発生するため、高周波化にともない、ターンオフ時の電力損失(ターンオフ損失)が増大するという問題がある。
FWDの場合は、電流が流れている状態から遮断された際に、内部に存在する多量のキャリアが逆方向に流れ、逆方向電流が最大値まで増加した後に減少し始めることにより、テール電流が流れる期間がある。そのテール電流が大きいと、逆回復時の電力損失(逆回復損失)が増大するという問題がある。
このように、IGBTのターンオフ時のテール電流と、FWDの逆回復時のテール電流を低減して、全体の電力損失を低減することが、インバータの高周波化や効率向上にとって重要である。
IGBTのターンオフ損失やFWDの逆回復損失を低減するために、粒子線等の照射によりキャリアの再結合ライフタイムの短い領域を形成する方法がある(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。これらの方法では、所定の領域のキャリアの再結合ライフタイムを短くすることによって、IGBTのターンオフ時のテール電流や、FWDの逆回復時のテール電流を効果的に低減でき、結果として、全体の電力損失を低減することができる。
また、パワーデバイスの耐圧特性には、シリコン単結晶基板の抵抗率の僅かなばらつき要因となるシリコン単結晶基板中の酸素ドナーの形成が問題になるため、高性能のデバイスには、酸素をほとんど含まないFZ(Floating Zone)シリコン単結晶基板やCZ(Czochralski)法に磁場を印加したMCZ法で極低酸素濃度としたシリコン単結晶基板が多く用いられる。
キャリアの再結合ライフタイムを測定する方法として、マイクロ波光導電減衰法(Microwave Photo Conductive Decay method:μ−PCD法)が広く用いられている。このμ―PCD法では、先ずシリコン単結晶のバンドギャップよりも大きなエネルギーの光パルスを照射し、シリコン単結晶基板中に過剰キャリアを発生させる(すなわち、過剰キャリアを注入する)。発生した過剰キャリアによりウェーハの導電率が増加するが、その後、時間経過に伴い過剰キャリアが再結合によって消滅することで導電率が減少する。この変化を反射マイクロ波パワーの時間変化(過剰キャリア減衰曲線)として検出し、解析することにより再結合ライフタイムを求めることができる。なお、シリコン単結晶基板に粒子線を照射すると、禁制帯中に再結合中心となる準位を形成する欠陥が発生し、再結合ライフタイムが短くなる。
再結合ライフタイムは、過剰キャリアの濃度が、再結合により1/e(=約0.368)に減衰するまでの時間として定義され(非特許文献1)、反射マイクロ波パワーの指数関数と見なせる減衰部分(一次モード)から求めた減衰の時定数を一次モードライフタイム、反射マイクロ波パワーが光パルス照射時の1/eに減衰するまでの時間を1/eライフタイムと呼ぶ。何れの定義の再結合ライフタイムの場合も、過剰キャリア減衰曲線において、過剰キャリア濃度が注入時の数十%程度となる比較的高い部分を解析することによって求められる。
特開平10−074959号公報 特開2014−056881号公報 特開平06−021358号公報
前述のように、パワーデバイスの製造工程において、粒子線照射を用いてキャリアの再結合ライフタイムを制御することにより、テール電流を抑制する技術が用いられている。しかしながら、比較的高い濃度の過剰キャリアの減衰を対象とした再結合ライフタイムの特性が、比較的低い濃度の過剰キャリアの減衰が問題となるテール電流の特性を必ずしも反映しないという問題があった。
また、一般的には、再結合ライフタイムが短ければ(すなわち、高濃度の過剰キャリアの減衰が速ければ)、テール電流が抑制される(すなわち、低濃度の過剰キャリアの減衰も速くなる)と認識されているが、必ずしもそうではなく、再結合ライフタイムが短くても低濃度の過剰キャリアの減衰が遅い場合があるという問題があった。
また、スイッチングデバイスの高速化と低電力損失化をさらに進展させるためには、より確実にテール電流を抑制できるシリコン単結晶基板が望まれる。すなわち、再結合ライフタイムの制御によってテール電流をより確実に抑制することができるシリコン単結晶基板が望まれるが、そのようなシリコン単結晶基板を選別する方法がなかった。
本発明は、前述のような問題に鑑みてなされたものであって、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を抑制することができるシリコン単結晶基板を選別する方法を提供することを目的とする。また、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を抑制することができるシリコン単結晶基板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板の選別方法であって、前記シリコン単結晶基板の候補となるシリコン単結晶基板をシリコン単結晶インゴットから作製して準備する準備工程と、前記準備したシリコン単結晶基板に粒子線を照射する粒子線照射工程と、前記粒子線照射工程後の前記シリコン単結晶基板に熱処理を施す回復熱処理工程と、前記回復熱処理工程後の前記シリコン単結晶基板において、過剰キャリアを注入し、前記過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線である過剰キャリア減衰曲線を測定する測定工程と、前記測定した過剰キャリア減衰曲線において、前記過剰キャリア濃度が1/eに減衰するまでの時間LTと、前記過剰キャリア濃度がX%(1≦X≦10)に減衰するまでの時間tTail(X)を求めた後、下記式1を用いて、前記tTail(X)と前記過剰キャリア濃度がX%に減衰するまでの理想的な減衰時間[−LT×ln(X/100)]の差であるΔtTail(X)を算出し、該ΔtTail(X)の値が予め定められた判定値以下である場合に、前記シリコン単結晶基板が合格であると判定する判定工程と、前記判定により合格と判定されたシリコン単結晶基板を作製した前記シリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴットから作製したシリコン単結晶基板を、前記キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として選別する選別工程とを有することを特徴とするシリコン単結晶基板の選別方法を提供する。
ΔtTail(X)=tTail(X)−[−LT×ln(X/100)]・・・(1)
このような選別方法によりシリコン単結晶基板を選別することで、再結合ライフタイムの制御によってテール電流がより確実に抑制されたシリコン単結晶基板を選別することができる。また、このように選別したシリコン単結晶基板を用いてデバイス作製をすることにより、粒子線照射とその後の回復熱処理によりキャリアの再結合ライフタイムを制御してテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を抑制することができ、これにより、電力損失を低減することができる。
このとき、前記測定工程において、前記減衰曲線を測定する方法としてマイクロ波光導電減衰法(μ−PCD法)を用いることが好ましい。
このように、μ−PCD法を用いることにより、過剰キャリア減衰曲線を極めて簡便に短時間で測定することができる。
また、前記判定工程において、過剰キャリア濃度が注入時の前記過剰キャリア濃度のX%(1≦X≦10)に減衰したときの前記ΔtTail(X)の値が2μsec以下である場合に、前記シリコン単結晶基板が合格であると判定することが好ましい。
このような判定条件で判定すれば、再結合ライフタイムの制御によってテール電流をより確実に抑制できるシリコン単結晶基板を選別することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板であって、前記シリコン単結晶基板に対して、粒子線照射と回復熱処理を施した後、過剰キャリアを注入し、前記過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線である過剰キャリア減衰曲線を測定した場合に、前記過剰キャリア減衰曲線において、前記過剰キャリア濃度が1/eに減衰するまでの時間LTと、前記過剰キャリア濃度がX%(1≦X≦10)に減衰するまでの時間tTail(X)を求めた後、下記式1を用いて、前記tTail(X)と前記過剰キャリア濃度がX%に減衰するまでの理想的な減衰時間[−LT×ln(X/100)]の差であるΔtTail(X)を算出したときの該ΔtTail(X)の値が2μsec以下となるものであることを特徴とするシリコン単結晶基板を提供する。
ΔtTail(X)=tTail(X)−[−LT×ln(X/100)]・・・(1)
このようなシリコン単結晶基板であれば、キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイス等において、低濃度の過剰キャリアの減衰が速くなるので、微弱なテール電流を抑制することができるものとなり、これにより、電力損失を低減することができるものとなる。
本発明のシリコン単結晶基板の選別方法によれば、粒子線照射とその後の回復熱処理によりキャリアの再結合ライフタイムを制御した際に、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制できるシリコン単結晶基板を選別できる。そのため、キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイス等において、電力損失を確実に低減することができる。また、本発明のシリコン単結晶基板であれば、キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制できるので、電力損失を確実に低減することができる。
本発明のシリコン単結晶基板の選別方法のフローを示す図である。 実験例において測定した過剰キャリア減衰曲線の例を示す図である。 過剰キャリア減衰曲線におけるLT、tTail(X)、及びΔtTail(X)の定義を示す図である。 実験例において測定したLTの回復熱処理による変化を示す図である。 実験例において測定したtTail(X)の回復熱処理による変化を示す図である。 実験例において測定した各サンプルの過剰キャリア減衰曲線におけるΔtTail(X)の回復熱処理による変化を示す図である。(a)はX=10、(b)はX=5、(c)はX=3、(d)はX=1の場合である。 実験例において測定した各サンプルの過剰キャリア減衰曲線におけるΔtTail(X)と軽元素濃度との関係を示す図である。(a)は酸素濃度、(b)は窒素濃度、(c)は炭素濃度、(d)はリン濃度との関係を示す図である。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
前述したように、パワーデバイスの製造工程において、粒子線照射を用いてキャリアの再結合ライフタイムを制御することにより、テール電流を抑制する技術が用いられているが、比較的高い濃度の過剰キャリアの減衰を対象とした再結合ライフタイムの特性が、比較的低い濃度の過剰キャリアの減衰が問題となるテール電流の特性を必ずしも反映しないという問題があった。また、スイッチングデバイスの高速化と低電力損失化をさらに進展させるためには、より微弱なテール電流を抑制できるシリコン単結晶基板が望まれる。すなわち、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制できるシリコン単結晶基板が望まれるが、そのようなシリコン単結晶基板を選別する方法がなかった。
そこで、本発明者は鋭意検討を重ねたところ、シリコン単結晶基板に粒子線照射と回復熱処理を施した後、過剰キャリアを注入して、その後の経過時間に対するキャリア濃度の減衰を測定した場合、低濃度の過剰キャリアの減衰(以下、「テール減衰特性」と呼ぶ場合がある)が、高濃度の過剰キャリアの減衰から求められる再結合ライフタイムから予測される減衰(以下、「理想的テール減衰特性」と呼ぶ場合がある)とは異なる場合があり、その異なる度合は、シリコン単結晶基板を作製するシリコン単結晶インゴットにより異なることを見出した。また、ほぼ理想的なテール減衰特性を有するシリコン単結晶インゴットを見出した。さらに、そのようなほぼ理想的なテール減衰特性を有するシリコン単結晶基板は、シリコン単結晶インゴットの一般的な仕様では高い精度で選別することは難しいことを見出し、本発明を完成させた。
以下、図1を参照して、本発明のシリコン単結晶基板の選別方法を説明する。本発明は、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板の選別方法である。
まず、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板の候補となるシリコン単結晶基板をシリコン単結晶インゴットから作製して準備する準備工程を行う(図1のS11)。ここで準備するシリコン単結晶基板の仕様(直径、抵抗率など)は、特に限定されないが、デバイス側からの要求に見合うようにするのが好ましい。
また、このシリコン単結晶基板を準備する方法は、本発明において特に限定されない。例えば、シリコン単結晶インゴットからシリコンウェーハを切り出し、切断ダメージを取り除くためにシリコンウェーハに化学的エッチング処理を行った後、化学的機械的研磨を行うことによりシリコン単結晶基板を準備できる。
次に、粒子線照射工程(図1のS12)及び回復熱処理工程(図1のS13)を行う。この粒子線照射工程及び回復熱処理工程の条件は、いかなる条件でも構わず、従来行われていた条件を本発明に適用することができる。
上記のようにシリコン単結晶基板を準備した後は、まず、準備したシリコン単結晶基板に粒子線を照射する粒子線照射工程を行う(図1のS12)。この粒子線照射工程の条件は、特に限定されないが、パワーデバイスの再結合ライフタイム制御工程で用いられる条件とすることができる。例えば、粒子線として電子線を、0.5〜2MVの加速電圧で、1×1014/cm以上1×1016/cm以下の照射線量で照射することができる。また、粒子線としてプロトンを、2〜8MVの加速電圧で、1×1011/cm以上1×1013/cm以下のドーズ量で照射することができる。また、電子線やプロトン以外の荷電粒子、例えばヘリウムイオンなどを選択して使用してもよい。
次に、粒子線照射工程後のシリコン単結晶基板に熱処理を施す回復熱処理工程を行う(図1のS13)。この回復熱処理工程の条件は、特に限定されないが、パワーデバイスの再結合ライフタイム制御工程で用いられる条件とすることができる。例えば、温度を300℃以上400℃以下、時間を10分以上120分以下、雰囲気を窒素、酸素、あるいは水素などとすることができる。
次に、回復熱処理工程後のシリコン単結晶基板において、過剰キャリアを注入し、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線である過剰キャリア減衰曲線を測定する測定工程を行う(図1のS14)。この測定工程において、減衰曲線を測定する方法としては、例えば、マイクロ波光導電減衰法(μ−PCD法)を用いることができる。μ−PCD法における測定条件は、一般的に用いられている条件で良く、例えば、非特許文献1「JEIDA−53−1997“シリコンウェーハの反射マイクロ波光導電減衰法による再結合ライフタイム測定方法”」に記載された条件等により測定することができる。また、測定装置は市販されているものを用いることができる。このように、μ−PCD法を用いることにより、過剰キャリア減衰曲線を極めて簡便に短時間で測定することができる。
過剰キャリア減衰曲線は、シリコン単結晶基板に生成された再結合中心の他に、シリコン単結晶基板の表面における表面再結合の影響も受ける。過剰キャリア減衰曲線の測定において、シリコン単結晶基板の表面再結合が問題になる場合は、表面再結合を抑制する処理を行う。この表面再結合を抑制する処理として、熱酸化処理(酸化膜パシベーション)や電解溶液処理(ケミカルパシベーション)が一般的に用いられている。
酸化膜パシベーションを用いる場合は、粒子線照射工程の前に、シリコン単結晶基板の表面に酸化膜を形成することが好ましい。粒子線照射工程の前に酸化膜パシベーションを行えば、表面再結合が抑制され、粒子線照射により生成された再結合中心が消滅してしまう恐れがない。酸化膜は、例えば、酸化性雰囲気の熱処理により形成することができる。酸化膜形成熱処理の条件は、例えば、温度を900℃以上1100℃以下、時間を10分以上60分以下とすることができる。ケミカルパシベーションを用いる場合は、パシベーション効果の経時変化の影響を避けるため、過剰キャリア減衰曲線を測定する直前にケミカルパシベーションを行うことが好ましい。
次に、上記で測定した過剰キャリア減衰曲線に基づいて、シリコン単結晶基板が合格であるか否かを判定する判定工程を行う(図1のS15)。この判定工程は、具体的には以下のようにして行う。まず、測定した過剰キャリア減衰曲線において、過剰キャリア濃度が1/eに減衰するまでの時間LTと、過剰キャリア濃度がX%(1≦X≦10)に減衰するまでの時間tTail(X)を求める。その後、下記式1を用いて、tTail(X)と過剰キャリア濃度がX%に減衰するまでの理想的な(理論上の)減衰時間[−LT×ln(X/100)]の差であるΔtTail(X)を算出する。
ΔtTail(X)=tTail(X)−[−LT×ln(X/100)]・・・(1)
このように算出したΔtTail(X)の値が予め定められた判定値以下である場合に、シリコン単結晶基板が合格であると判定する。
この判定工程における過剰キャリア濃度の割合X%を10%以下とすることにより、シリコン単結晶インゴットに起因したΔtTail(X)の差を高感度に評価することができ、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制することができるシリコン単結晶基板をより確実に選別することができる。また、上記の判定工程における過剰キャリア濃度の割合X%を1%以上とすることにより、過剰キャリア濃度が低くなりすぎて精度良く測定できなくなることを防止できる。
また、ΔtTail(X)は、粒子線照射工程及び回復熱処理工程の条件に係わらずゼロが最も好ましいが、現状の製造技術では困難である。従って、ΔtTail(X)の判定値は、現状の製造技術で製造可能なシリコン単結晶インゴットにおいて、製造コストとデバイス特性改善の効果とのバランスを考慮した範囲の中で、ΔtTail(X)ができる限り短くなるように決定することが望ましい。
例えば、判定工程において、残存する過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度のX%(1≦X≦10)に減衰したときのΔtTail(X)の値が2μsec以下である場合に、シリコン単結晶基板が合格であると判定することができる。このような判定条件で判定すれば、再結合ライフタイムの制御によってテール電流をより確実に抑制できるシリコン単結晶基板を選別することができる。
このような判定値以下を満たすシリコン単結晶基板は、粒子線照射とその後の回復熱処理によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイスにおいて、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制することができるシリコン単結晶基板となる。
過剰キャリア減衰曲線において、テール減衰特性がシリコン単結晶インゴットに起因して理想的テール減衰特性からずれる理由は、次のようなことが考えられる。
過剰キャリア減衰曲線において、過剰キャリア濃度が低くなったテール部では、過剰少数キャリア(シリコン基板の導電型がN型の場合は正孔)の減衰が支配的になる。過剰キャリアの減衰は、外力が働いていない場合、過剰な電子と正孔の再結合により進行するので、キャリア再結合中心となる欠陥の濃度が高くなると、過剰キャリアの減衰が促進される。一方、キャリア再結合中心にはならないが、キャリアトラップとなる欠陥が存在すると、キャリアの捕獲と放出を繰り返すことにより、キャリアの再結合が抑制されて、過剰キャリアの減衰が抑制される場合がある。このことから、シリコン単結晶インゴットの何らかの要因により少数キャリアトラップとなる欠陥の濃度が高くなり、過剰少数キャリアの減衰が抑制されることにより、テール減衰特性がシリコン単結晶インゴットに起因して理想的テール減衰特性からずれると考えられる。
高濃度の過剰キャリアの減衰に影響を及ぼす欠陥は、主としてキャリア再結合中心であるが、低濃度の過剰キャリアの減衰に影響を及ぼす欠陥は、キャリア再結合中心と少数キャリアトラップの両方である。従って、少数キャリアトラップが存在しなければ、再結合ライフタイムは低濃度の過剰キャリアの減衰時間を反映するが、少数キャリアトラップが存在する場合は、再結合ライフタイムは低濃度の過剰キャリアの減衰時間を反映しなくなる。
少数キャリアトラップの実態は明らかではないが、粒子線照射により生成される点欠陥(原子空孔と格子間シリコン)と、シリコン単結晶に含まれる軽元素不純物(ドーパント、炭素、酸素、窒素など)との複合体であると考えられる。従って、軽元素不純物の濃度がほぼ均一となる同一のシリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコン単結晶基板であれば、テール減衰特性はほぼ同じになる。但し、少数キャリアトラップの濃度は、軽元素不純物の絶対濃度と濃度バランスにより異なるため、何れかの軽元素不純物の濃度のみで選別することは困難である。
上記の判定工程の後、次に、判定により合格と判定されたシリコン単結晶基板を作製したシリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴットから作製したシリコン単結晶基板を、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として選別する選別工程を行う(図1のS16)。このようにシリコン単結晶基板を選別すれば、粒子線照射とその後の回復熱処理によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイスにおいて、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制することができるシリコン単結晶基板を確実に選別することができる。
判定工程において合格と判定されたシリコン単結晶基板を作製したシリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴットからシリコン単結晶基板を作製するのは、図1のS11〜S15に示す工程を終えてからでもよいが、S11のシリコン単結晶インゴットから候補となるシリコン単結晶基板を作製する際に、同時に複数のシリコン単結晶基板を作製しておいてもよい。
このようにして、本発明に係るシリコン単結晶基板の選別方法によって選別されたシリコン単結晶基板は、粒子線照射とその後の回復熱処理によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイスにおいて、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制することができるシリコン単結晶基板となり、電力損失を確実に低減することができる。従って、粒子線照射とその後の回復熱処理によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイス用のシリコン単結晶基板として好適なシリコン単結晶基板を選別することができる。
続いて、本発明のシリコン単結晶基板について説明する。
本発明者は、粒子線照射と回復熱処理を施したシリコン単結晶基板において、ほぼ理想的なテール減衰特性を有するシリコン単結晶基板を見出すことに成功した。さらに、ほぼ理想的なテール減衰特性を有するシリコン単結晶基板は、シリコン単結晶インゴットの一般的な仕様では高い精度で選別することが難しいことを見出し、本発明のシリコン単結晶基板を完成させた。
本発明のシリコン単結晶基板は、キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板であって、シリコン単結晶基板に対して、粒子線照射と回復熱処理を施した後、過剰キャリアを注入し、過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線(過剰キャリア減衰曲線)を測定した場合に、前記過剰キャリア減衰曲線において、残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度のX%(1≦X≦10)に減衰した時のΔtTail(X)が2μsec以下となるものであるシリコン単結晶基板である。ΔtTail(X)の算出は、上述したシリコン単結晶基板の選別方法と同様に行う。すなわち、まず、過剰キャリア減衰曲線において、過剰キャリア濃度が1/eに減衰するまでの時間LTと、過剰キャリア濃度がX%(1≦X≦10)に減衰するまでの時間tTail(X)を求める。その後、下記式1を用いて、tTail(X)と過剰キャリア濃度がX%に減衰するまでの理想的な減衰時間[−LT×ln(X/100)]の差であるΔtTail(X)を算出する。
ΔtTail(X)=tTail(X)−[−LT×ln(X/100)]・・・(1)
本発明のシリコン単結晶基板は、式1においてΔtTail(X)の値が2μsec以下となるものである。
このようなシリコン単結晶基板であれば、キャリアの再結合ライフタイムを制御することでテール電流を抑制するパワーデバイスにおいて、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制することができるので、電力損失を確実に低減することができるものとなる。
本発明のシリコン単結晶基板は、粒子線照射とその後の回復熱処理によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するパワーデバイス用のシリコン単結晶基板として好適である。再結合ライフタイムの制御においては、粒子線として、電子線、プロトン、ヘリウムイオンなどが使われる場合があるが、本発明のシリコン単結晶基板は、何れの粒子線照射を用いた制御を行う場合でも、上述のような再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制することができるシリコン単結晶基板となる。
本発明において、粒子線照射とその後の回復熱処理によりキャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として、テール電流を確実に抑制するために、上述のようなシリコン単結晶基板の選別方法を用いる理由は、以下のような実験により得られた知見による。
(実験例)
FZ法及びMCZ法で製造された複数のシリコン単結晶インゴットの各々から切り出された複数のシリコン単結晶基板を用意した。複数のシリコン単結晶基板のドーパント種、ドーパント濃度、酸素濃度、炭素濃度、窒素濃度、直径、結晶面方位は、以下の通りである。
ドーパント種/濃度:リン/6.1×1013〜5.6×1014atoms/cm
酸素濃度:0.1ppma未満〜11.0ppma、
炭素濃度:0.01〜0.07ppma、
窒素濃度:0〜5.0×1015atoms/cm
直径:200mm、150mm、
結晶面方位:(100)。
酸素濃度は赤外吸収法により測定し(換算係数:JEIDA)、炭素濃度及び窒素濃度は二次イオン質量分析法(SIMS)により測定した。
次に、用意した複数のシリコン単結晶基板に、酸化膜パシベーションを行った。このとき、酸化膜パシベーションは、酸化熱処理により酸化膜を形成することにより行った。なお、熱処理温度は1000℃とし、時間は60分、雰囲気は酸素とした。
次に、酸化膜形成後の複数のシリコン単結晶基板に電子線を照射した。このとき、電子線の照射線量は1×1015/cmとし、電子線の加速電圧は2MVとした。
次に、電子線照射した複数のシリコン単結晶基板に回復熱処理を施した。熱処理の温度は360℃とし、雰囲気は窒素、時間は0〜45分の範囲で振った。
次に、回復熱処理を施した複数のシリコン単結晶基板において、過剰キャリア減衰曲線を測定した。
過剰キャリア減衰曲線の測定には、マイクロ波光導電減衰法(Microwave Photo Conductive Decay method:μ−PCD法)を用いた。このμ―PCD法では、先ずシリコン単結晶のバンドギャップよりも大きなエネルギーの光パルスを照射し、シリコン単結晶基板中に過剰キャリアを発生させる。発生した過剰キャリアによりシリコン単結晶基板の導電率が増加するが、その後、時間経過に伴い過剰キャリアが再結合によって消滅することで導電率が減少する。この変化を反射マイクロ波パワーの時間変化として検出することにより、過剰キャリア減衰曲線を測定できる。
測定された過剰キャリア減衰曲線の例を図2に示す。図2の縦軸のキャリア濃度は、キャリア注入時のピーク濃度を1として規格化してある。電子線照射後の回復熱処理の時間は30分である。図2において、線の太さはシリコン単結晶インゴットの違いを示しており、細線はFZ法、太線はMCZ法の場合を示している。
このように、過剰キャリア減衰曲線は、何れのシリコン単結晶基板の場合も、減衰速度が速い前半部分と、減衰速度が遅い後半部分(テール部)に大まかに分けることができ、再結合ライフタイムが求められる過剰キャリア濃度が比較的高い部分と、過剰キャリア濃度が比較的低いテール部とでは、挙動が異なることがわかる。
次に、測定した過剰キャリア減衰曲線において、残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度の1/eになるのに要する減衰時間を再結合ライフタイム(LT)として求め、残存過剰キャリア濃度が注入時の過剰キャリア濃度のX%になるのに要する減衰時間をtTail(X)として求めた。
次に、前記求められたLTとtTail(X)の値を用いて、式1によりΔtTail(X)を算出した。
過剰キャリア減衰曲線におけるLT、tTail(X)、及びΔtTail(X)の定義を図3に図示する。時間LTは、過剰キャリア濃度が1/e(=約0.368、すなわち約36.8%)に減衰するまでの時間である。時間tTail(X)は、過剰キャリア濃度がX%(1≦X≦10)に減衰するまでの時間である。図3中に示したように、過剰キャリア濃度X%は、時間tに対して、式X(%)=exp(−t/LT)×100に従って減少する。ここでtは経過時間である。この式を変形すると、t=[−LT×ln(X/100)]である。図3中の点線の斜線で示したように、理想的には、理想的テール減衰特性[−LT×ln(X/100)]のようになる。ΔtTail(X)により、テール減衰特性の理想的テール減衰特性[−LT×ln(X/100)]からのずれを表わすことができる。
次に、LT及びtTail(X=1)の回復熱処理による変化の例をそれぞれ図4及び図5に示す。各図中の印の違いはシリコン単結晶インゴットの違いを示しており、記号○はFZ法、記号△はMCZ法の場合を示している。
図4、5の結果から、LT、tTail(X)ともに回復熱処理時間が長くなるほど長くなる傾向があるが、その変化の度合はシリコン単結晶インゴットにより異なることがわかる。これは、テール減衰特性が再結合ライフタイムに基づく理想的なテール減衰特性からずれてしまい、また、そのずれの度合がシリコン単結晶インゴットにより異なることに起因している。このように、シリコン単結晶インゴットによってLTとtTail(X)の回復熱処理による変化が異なると、再結合ライフタイムの違いによってテール減衰時間を高精度で制御できない。
次に、ΔtTail(X)の回復熱処理による変化を図6に示す。図6において、X%の値は、(a)が10%、(b)が5%、(c)が3%、(d)が1%である。図中の印の違いはシリコン単結晶インゴットの違いを示しており、○はFZ法、△はMCZ法の場合を示している。
この結果から、1≦X≦10の範囲において、シリコン単結晶インゴットに起因したΔtTail(X)を高感度に評価することができることがわかる。また、回復熱処理の時間が長くなるほどシリコン単結晶インゴットに起因したΔtTail(X)が大きくなる傾向があることがわかる。
前述したように、ΔtTail(X)は、少数キャリアトラップの濃度が増加すると大きくなると考えられる。このことから、図6において、ΔtTail(X)が回復熱処理の時間とともに大きくなるのは、少数キャリアトラップの濃度が回復熱処理の時間とともに増加するためと考えられる。また、ΔtTail(X)が回復熱処理の時間とともに小さくなる場合もあり、これは、少数キャリアトラップの濃度が回復熱処理の時間とともに減少するためと考えられる。
ΔtTail(X)は、いかなる再結合ライフタイム制御条件(粒子線照射条件及び回復熱処理条件)においてもゼロが理想であることから、図6の結果から、ほぼ理想的なテール減衰特性を有するシリコン単結晶基板が存在することがわかる。
このとき、例えば、図6の条件において、ΔtTail(X)の判定値を2μsecとすることにより、過剰キャリア減衰曲線においてほぼ理想的なテール減衰特性を有するシリコン単結晶基板を選別することができるので、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制することができる。
この場合、ΔtTail(X)のX%を、1%以上10%以下の範囲において何%とするかは、デバイス特性において過剰キャリア濃度が何%まで減衰する時間を制御する必要があるかを考慮して決定する。例えば、デバイス特性において、過剰キャリア濃度が1%まで減衰する時間を制御する必要がある場合は、X%を1%とする。
また、この場合、回復熱処理の条件は、デバイス特性において再結合ライフタイムを制御するために行う回復熱処理の条件を考慮して決定する。
図6の結果から、例えば、X=10、回復熱処理時間を15分とした場合には、合格となるシリコン単結晶基板が多くなる。また、X=1、回復熱処理時間を45分とした場合には、合格となるシリコン単結晶基板が少なくなる。すなわち、Xが大きく回復熱処理の時間が短いほどシリコン単結晶基板の合格率が高くなり、Xが小さく回復熱処理の時間が長いほどシリコン単結晶基板の合格率が低くなる。
次に、ΔtTailの軽元素濃度依存性を図7に示す。図7において、X%は1%とし、(a)が酸素濃度依存性、(b)が窒素濃度依存性、(c)が炭素濃度依存性、(d)がリン濃度依存性である。図中の印の違いはシリコン単結晶インゴットの違いを示しており、○はFZ法、△はMCZ法の場合を示している。
図7の結果から、ΔtTailが小さくなるシリコン単結晶基板は、シリコン単結晶基板に含まれる酸素、窒素、炭素、及びリンの何れかの濃度では選別できないことがわかる。
上記のように、過剰キャリア減衰曲線においてほぼ理想的なテール減衰特性を有するシリコン単結晶基板を、そのシリコン単結晶基板に含まれる酸素、窒素、炭素、あるいはリンの何れかの濃度だけでは選別できない理由は、以下のように考えられる。
シリコン単結晶基板に対して、高エネルギーの粒子線を照射すると、格子位置のシリコン原子が弾き出されて、格子間シリコン(以下、Iと称する)とその抜け殻である空孔(以下、Vと称する)が生成される。過剰に生成されたIやVは、単体では不安定なため、再結合したり(V+I→0)、I同士やV同士がクラスタリングしたり、シリコン単結晶基板中に含まれる軽元素不純物と反応して複合体を形成する。そして、IやVのクラスターや、IやVと軽元素不純物の複合体は、シリコンのバンドギャップ中に深い準位を形成して、キャリアの再結合中心として働き、再結合ライフタイムを低下させる。また、一部の複合体は少数キャリアトラップとして働き、過剰少数キャリアの再結合を抑制させる。
空孔Vに関連する欠陥として、Vと置換型リンPsが反応してVPが形成される(V+Ps→VP)ことが知られている。また、Vと格子間酸素Oiが反応してVOが形成され(V+Oi→VO)、更に、VとVOが反応してVO(V+VO→VO)が形成される場合もある。また、V同士が反応してVVも形成される(V+V→VV)。窒素が存在する場合には、VとNが反応してVNも形成されることになる(V+N→VN)。VとP、O、あるいはNとの反応はそれぞれ競合するため、窒素濃度が高い場合にVNが形成されやすくなるとすると、Vが関連した他の複合体が形成されにくくなる可能性がある。
一方、格子間シリコンIが関連する欠陥として、Iと置換型ボロンBsが反応して格子間ボロンBiが形成され(I+Bs→Bi)、更に、BiとOiが反応してBiOiが形成される(Bi+Oi→BiOi)ことが知られている。また、炭素が存在する場合、Iと置換型炭素Csが反応して格子間炭素Ciが形成され(I+Cs→Ci)、更に、CiとOi、CiとCsが反応してCiOi、CiCsが形成される(Ci+Oi→CiOi、Ci+Cs→CiCs)。また、I同士が反応してIクラスターも形成される(I+I+…→In)。窒素が存在する場合には、VとNが反応することにより、VとIの再結合が抑制され、その結果として、Iが関連した複合体が形成されやすくなる可能性がある。
IやVと軽元素不純物との反応は、それぞれの絶対濃度と濃度バランスに依存するため、極めて複雑であり、どの複合体が優勢になるか推定することは難しい。粒子線照射後に回復熱処理が施された場合はさらに複雑になる。このことから、少数キャリアトラップとして働く複合体の濃度が、シリコン単結晶基板に含まれる酸素、窒素、炭素、あるいはリンの何れかの濃度だけには依存しないことになると考えられる。
そこで本発明のように、シリコン単結晶基板に粒子線照射と回復熱処理を施した後、測定した過剰キャリア減衰曲線におけるΔtTail(X)を求めて、該値が予め定められた判定値以下となるシリコン単結晶基板を選別することにより、ほぼ理想的なテール減衰特性を有するシリコン単結晶基板を選別することができるので、再結合ライフタイムの制御によってテール電流を確実に抑制することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
実施例では2種類のシリコン単結晶インゴット(インゴット1及び2)から作製したシリコン単結晶基板について、本発明の選別方法に従って、各シリコン単結晶インゴットから作製されたシリコン単結晶基板の合否を判定し、選別を行った。
(インゴット1)
まず、FZ法により、リン濃度が7×1013atoms/cmのシリコン単結晶インゴット(インゴット1)を育成した。直径は200mm、結晶軸方位は<100>であった。酸素濃度は0.1ppma未満、炭素濃度は0.01ppmaであった。酸素濃度は赤外吸収法により測定し(換算係数:JEIDA)、炭素濃度は二次イオン質量分析法(SIMS)により測定した。そして、そのシリコン単結晶インゴットから、標準的なウェーハ加工プロセスにより、鏡面研磨仕上げのシリコン単結晶基板を作製した。
次に、作製したシリコン単結晶基板に、酸化熱処理により酸化膜を形成した(酸化膜パシベーション)。酸化熱処理温度は1000℃とし、時間は60分、雰囲気は酸素とした。次に、酸化膜を形成したシリコン単結晶基板に電子線を照射した。電子線の照射量は1×1015/cmとし、電子線の加速電圧は2MVとした。次に、電子線を照射したシリコン単結晶基板に回復熱処理を施した。熱処理の温度は360℃とし、雰囲気は窒素、時間は30分とした。
そして、回復熱処理を施したシリコン単結晶基板において、μ−PCD法により過剰キャリア減衰曲線を測定し、LT及びtTail(X=1)を求めた。その結果、LTは1.7μsecとなり、tTail(X=1)は8.0μsecとなった。次に、数式1を用いてΔtTail(X=1)を算出した。その結果、ΔtTail(X=1)は0.2μsecとなり、合否判定の基準となる判定値の2.0μsecよりも短かったため、再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として合格と判定した。判定値を2.0μsecとすることにより、シリコン単結晶インゴットのなかで、ほぼ理想的なテール減衰特性を有するシリコン単結晶基板を選別することができた。
次に、合格としたシリコン単結晶基板を作製したシリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴット(インゴット1)から作製したシリコン単結晶基板を、再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として選別した。
次に、選別したシリコン単結晶基板を用いてデバイスを作製し、ターンオフ時のテール電流を評価した結果、テール電流は低く抑制されていることを確認した。
(インゴット2)
まず、FZ法により、リン濃度が8×1013atoms/cmのシリコン単結晶インゴット(インゴット2)を育成した。直径は200mm、結晶軸方位は<100>であった。酸素濃度は0.2ppma、炭素濃度は0.02ppmaであった。酸素濃度は赤外吸収法により測定し(換算係数:JEIDA)、炭素濃度は二次イオン質量分析法(SIMS)により測定した。そして、そのシリコン単結晶インゴットから、標準的なウェーハ加工プロセスにより、鏡面研磨仕上げのシリコン単結晶基板を作製した。
次に、作製したシリコン単結晶基板に、酸化熱処理により酸化膜を形成した(酸化膜パシベーション)。酸化熱処理温度は1000℃とし、時間は60分、雰囲気は酸素とした。次に、酸化膜を形成したシリコン単結晶基板に電子線を照射した。電子線の照射量は1×1015/cmとし、電子線の加速電圧は2MVとした。次に、電子線を照射したシリコン単結晶基板に回復熱処理を施した。熱処理の温度は360℃とし、雰囲気は窒素、時間は30分とした。
そして、回復熱処理を施したシリコン単結晶基板において、μ−PCD法により過剰キャリア減衰曲線を測定し、LT及びtTail(X=1)を求めた。その結果、LTは0.8μsecとなり、tTail(X=1)は8.7μsecとなった。次に、数式1を用いてΔtTail(X=1)を算出した。その結果、ΔtTail(X=1)は5.0μsecとなり、合否判定の基準となる判定値の2.0μsecよりも長かったため、再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として不合格と判定した。そして、不合格としたシリコン単結晶基板を作製したシリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴット(インゴット2)から作製したシリコン単結晶基板を、再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として用いないことにした。
このように、本発明の選別方法であれば、再結合ライフタイムの制御によりテール減衰時間を確実に制御できるので、粒子線照射とその後の回復熱処理を用いて再結合ライフタイムを制御するパワーデバイスにおいて、再結合ライフタイムの制御によりテール電流を確実に抑制できるシリコン単結晶基板を確実に選別できることが確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
次に、酸化膜形成後の複数のシリコン単結晶基板に電子線を照射した。このとき、電子線の照射線量は1×1015 cmとし、電子線の加速電圧は2MVとした。

Claims (4)

  1. キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板の選別方法であって、
    前記シリコン単結晶基板の候補となるシリコン単結晶基板をシリコン単結晶インゴットから作製して準備する準備工程と、
    前記準備したシリコン単結晶基板に粒子線を照射する粒子線照射工程と、
    前記粒子線照射工程後の前記シリコン単結晶基板に熱処理を施す回復熱処理工程と、
    前記回復熱処理工程後の前記シリコン単結晶基板において、過剰キャリアを注入し、前記過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線である過剰キャリア減衰曲線を測定する測定工程と、
    前記測定した過剰キャリア減衰曲線において、前記過剰キャリア濃度が1/eに減衰するまでの時間LTと、前記過剰キャリア濃度がX%(1≦X≦10)に減衰するまでの時間tTail(X)を求めた後、下記式1を用いて、前記tTail(X)と前記過剰キャリア濃度がX%に減衰するまでの理想的な減衰時間[−LT×ln(X/100)]の差であるΔtTail(X)を算出し、該ΔtTail(X)の値が予め定められた判定値以下である場合に、前記シリコン単結晶基板が合格であると判定する判定工程と、
    前記判定により合格と判定されたシリコン単結晶基板を作製した前記シリコン単結晶インゴットと同一のシリコン単結晶インゴットから作製したシリコン単結晶基板を、前記キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板として選別する選別工程と
    を有することを特徴とするシリコン単結晶基板の選別方法。
    ΔtTail(X)=tTail(X)−[−LT×ln(X/100)]・・・(1)
  2. 前記測定工程において、前記減衰曲線を測定する方法としてマイクロ波光導電減衰法を用いることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶基板の選別方法。
  3. 前記判定工程において、過剰キャリア濃度が注入時の前記過剰キャリア濃度のX%(1≦X≦10)に減衰したときの前記ΔtTail(X)の値が2μsec以下である場合に、前記シリコン単結晶基板が合格であると判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶基板の選別方法。
  4. キャリアの再結合ライフタイムを制御するシリコン単結晶基板であって、
    前記シリコン単結晶基板に対して、粒子線照射と回復熱処理を施した後、過剰キャリアを注入し、前記過剰キャリアを注入した後の経過時間に対する過剰キャリア濃度の減衰曲線である過剰キャリア減衰曲線を測定した場合に、
    前記過剰キャリア減衰曲線において、前記過剰キャリア濃度が1/eに減衰するまでの時間LTと、前記過剰キャリア濃度がX%(1≦X≦10)に減衰するまでの時間tTail(X)を求めた後、下記式1を用いて、前記tTail(X)と前記過剰キャリア濃度がX%に減衰するまでの理想的な減衰時間[−LT×ln(X/100)]の差であるΔtTail(X)を算出したときの該ΔtTail(X)の値が2μsec以下となるものであることを特徴とするシリコン単結晶基板。
    ΔtTail(X)=tTail(X)−[−LT×ln(X/100)]・・・(1)
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