JP2019192366A - Ledを用いた発光標示板 - Google Patents

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Abstract

【課題】緊急時に必要とされる情報を、昼夜・電力供給の生死を問わず視認性良く標示すること。【解決手段】電源の出力を受け波長360nm〜750nmのLED光を発するように構成されるLEDと、LED光により励起し燐光を発するように構成される蓄光体と、電源からの出力をLEDに与える入状態かまたは切断する切状態かを切り替えて制御するための制御手段と、LED光もしくは燐光によって視覚化または強調される情報標示手段とを含み、制御手段による切状態から入状態への切り替えが蓄光体の燐光が消光する前に行なわれるように構成される発光標示装置。【選択図】図1

Description

本発明は、LED(Light Emitting Diode)と蓄光体とを含むことにより、常時視認可能な情報標示を行う発光標示装置に関する。
情報を不特定多数へ伝えるための発光標示装置では、その情報の視認しやすさが重要である。特に非常口や消火器の所在といった非常時に活用されるべき情報については、昼夜問わず常時視認しやすいものでなければ防災上問題となってしまう。
従来の発光標示装置(誘導灯等)には、非常時の停電に備えて内部バッテリーから電力供給できるようになっているものもある。しかしそうした内部バッテリーでは寿命管理も必要であるし、また内部バッテリーに平常時に充電をするための電力インフラにも常時アクセス可能でなくてはならないという問題がある。
また自然光による励起燐光現象を利用する蓄光材標示板も商品化されているが、此れは蓄光するのに十分な光エネルギーを外部から得られる環境が限られてしまうという問題がある。
また、電源の供給が断たれた際にも高輝度の残光を発することができると謳い、LED光源と蓄光層と導光板を有する照明器具が特許文献1に開示されている。
特開2008-288183号公報
しかし上述した従来技術では、電力供給が断たれるような災害時や夜間、霧中などの視界が妨げられるような場面において、常に視認性の良い情報標示を提供することができないという問題があった。
このため、緊急時に必要とされる情報を、昼夜・電力供給の生死を問わず住民(本明細書においては通行人も含む)がすぐに発見できるような手段が、住民の安全に鑑みて求められてきている。
すなわち本発明の実施形態では、以下を提供できる。
[1] 電源の出力を受け、波長360nm〜750nmの範囲のLED光を発するように構成されるLEDと、
前記LED光により励起し、燐光を発するように構成される蓄光体と、
前記電源からの出力を、前記LEDに与える入状態か、または切断する切状態かを切り替えて制御するための制御手段と、
前記LED光もしくは前記燐光によって視覚化または強調される情報標示手段と
を含み、
前記制御手段による前記切状態から前記入状態への切り替えが、前記蓄光体の前記燐光が消光する前に行なわれるように構成される
ことを特徴とする、発光標示装置。
[2] 前記制御手段が、前記発光標示装置からの発光の輝度を測定するための内部輝度測定手段を含み、
前記内部輝度測定手段が前記蓄光体からの前記燐光の輝度が100mcd/m2以下となったことを検出したときに、前記制御手段が前記切状態から前記入状態への切り替えもしくは前記入状態から前記切状態への切り替えを行う
ことを特徴とする、[1]に記載の発光標示装置。
[3] 前記制御手段が、前記発光標示装置からの発光の輝度を測定するための内部輝度測定手段を含み、
前記内部輝度測定手段が前記発光標示装置全体からの発光の輝度が100mcd/m2以下となったことを検出したときに、前記制御手段が前記切状態から前記入状態への切り替えもしくは前記入状態から前記切状態への切り替えを行う
ことを特徴とする、[1]または[2]に記載の発光標示装置。
[4] 前記制御手段が、前記発光標示装置への入光の照度を検出するための入光検出手段を含み、
前記入光検出手段が入光の照度が1000lx以下となったことを検出したときに、前記制御手段が前記切状態から前記入状態への切り替えもしくは前記入状態から前記切状態への切り替えを行う
ことを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[5] 前記制御手段が計時手段を含み、
前記計時手段が前記切状態にある期間と前記入状態にある期間とを含んだサイクルを定め、前記切状態にある期間の長さが、前記蓄光体が励起されてから燐光消光するまでの期間の長さよりも短い
ことを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[6] 前記蓄光体からの前記燐光により励起し、蛍光を発するように構成される第一の蛍光体、および
前記LEDからの前記LED光により励起し、蛍光を発するように構成される第二の蛍光体
のうちの少なくとも一方をさらに含む、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[7] 前記蓄光体が、
前記第一の蛍光体を励起させる波長の燐光を発するように構成される第一の蓄光体と、
前記第一の蛍光体を励起させない波長の燐光を発するように構成される第二の蓄光体と
を含む、[6]に記載の発光標示装置。
[8] 前記LEDが、
前記蓄光体を励起させる波長のLED光を発するように構成される第一のLEDと、
前記蓄光体を励起させない波長のLED光を発するように構成される第二のLEDと
を含む、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[9] 前記電源からの出力供給を監視するための停電検出手段
をさらに含み、
前記停電検出手段が、前記電源から前記LEDに与えられる出力に不備がある状態であることを検出したときに、前記制御手段が前記入状態から前記切状態への切り替えを行う
ことを特徴とする、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[10] 前記LED光または前記燐光を前記情報標示手段の全体に供給するための導光手段をさらに含む、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[11] 前記LED光または前記燐光を前記情報標示手段の一部のみに供給するための導光手段をさらに含む、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[12] 前記蓄光体が前記導光手段中に含まれる、[10]または[11]に記載の発光標示装置。
[13] 前記導光手段が蓄光ガラスを含む、[10]〜[12]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[14] 前記情報標示手段が、文字、図形、もしくは記号の形状である印刷体を含み、前記印刷体が前記蓄光体を含む、[1]〜[13]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[15] 前記LED光または前記燐光を前記情報標示手段に供給するための導光手段をさらに含み、前記印刷体が前記導光手段上に直接印刷されるかまたは前記導光手段に隣接した層上に印刷される、[14]に記載の発光標示装置。
[16] 前記印刷体がさらに、
前記蓄光体からの前記燐光により励起し、蛍光を発するように構成される第一の蛍光体、
前記LEDからの前記LED光により励起し、蛍光を発するように構成される第二の蛍光体、および
顔料
のうちの少なくとも一種を含む、[14]または[15]に記載の発光標示装置。
[17] 前記蓄光体と前記LEDとが一体化された層を形成する、[1]〜[16]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
[18] 発光色が赤色もしくはカラーユニバーサルデザインの赤色(日塗工色票番号におけるG08-50V)であって、消火器標示を行う、[1]〜[17]のいずれか一項に記載の発光標示装置。
本発明の実施形態により提供される発光標示装置は、昼夜の別もしくは標示装置の周囲の明暗の別を問わず、視認性の良い情報標示を常時提示することができ、また電源供給が途絶えたとしても長時間に亘って情報標示を続けることができるという効果を奏する。
本発明の或る実施形態に係る発光標示装置 10 の断面を模式的に表した図である。 本発明の或る実施形態に係る制御手段 16 の動作の一例の概略を示す概念図である。 本発明の別の実施形態に係る発光標示装置 30 の模式図である。 本発明の或る実施形態に係る発光標示装置が、消火器の形状を模した情報標示を行う例を示す図である。(出願書類の制約上白黒で示しているが、灰色で示されている箇所は実際はカラーユニバーサルデザインの赤色である) 本発明の実施例5に係る発光標示装置を、LED点灯/消灯サイクルを約5秒とに設定して動作させた様子を連続撮影した画像である。
本明細書における数値範囲は、別段の断わりがない限りは上限値および下限値を含むものとする。
本発明の実施形態に係る発光標示装置 10 の断面図を図1に示す。発光標示装置 10 は、制御手段 16 によって制御されるLED 12 および蓄光体 14 によって、情報標示手段 18 に光を与えて発光標示を行うことができる。なお図1では、蓄光体 14 がLED 12 の上に部分的に載っておりLED 12 の発光を受けやすくなっている態様を描いているが、これはあくまで例示である。蓄光体 14 はLED 12 からの発光を受けられる場所であれば、発光標示装置 10 内のどこに配置してもよい。また図1では各部品を一個ずつ示しているが、これは例示であって各部品の個数は複数であってもよい。他の実施形態についても同様である。
LED 12 は、基板(不図示)の上に配され、電源(不図示)の出力を受けてLED光を発するように構成されている。LED 12 の発光波長は、360〜750nmの可視光領域(近紫外領域も含みうる)に含まれるものである。或る実施形態において当該発光波長は、主に夜間における光の視認性の観点から、青色を含む435nm以上の領域に含まれるものであるのが好ましく、435〜470nmの青色領域に含まれるものであることがさらに好ましい。また別の実施形態では当該発光波長は、蓄光体 14 の蓄光のしやすさという観点から、近紫外領域近傍の短波長領域(例えば400〜435nmの範囲)であることも好ましい。さらに別の実施形態では当該発光波長を、煙(火災で生じる煤煙など)の中での視認性を高めるという観点から、黄色〜赤色の領域(例えば570〜750nmの範囲)とすることもまた好ましい。
或る実施形態においては、発光標示装置 10 が、LED 12 に加えてさらに別のLEDを有していてもよく、その別のLEDは上述した可視光領域以外の波長での発光をするものであってもよい。例えば、その別のLEDが紫外〜近紫外領域の波長、例えば320〜360nmの波長での発光をし、そのような波長で励起するよう選択された蓄光体 14 を励起させるようにしてもよい。すなわちこの実施形態では、発光標示を行うLED光と、蓄光体 14 を励起させるLED光とを別にできるということになる。
LED 12 の種類は発光標示装置 10 の用途に応じて選択することができ、例えばGaP系、GaAsP系、AlGaAs系、AlGaInP系、InGaN系の発光ダイオードを、その発光色を考慮して使用することができる。LED 12 を構成する素子としては任意のものを使用でき、いわゆる砲弾型や、チップ型(SMD、COBなど)を適宜使用可能である。また別の実施形態では、LED 12 に代えて有機EL素子を使うこともできる。
好ましい実施形態においては、火災に関する情報の標示(例えば消火器の所在を示す情報や、避難経路を示す情報など)を行う場合には特に、カラーユニバーサルデザイン推奨配色 http://jfly.iam.u-tokyo.ac.jp/colorset/ においてアクセントカラーとして定められている色に対応するように、当該発光波長を定めることができる。例えば消火器の所在を示す情報を標示する場合、カラーユニバーサルデザインの赤色として定められているG08-5V(日塗工色票番号)に対応する発光波長とすることが好ましく、消火器の形状を模した情報標示、消火器を表す各種言語の情報標示、もしくはそれらの組み合わせを行うことが視認性に鑑みてより好ましい。このような構成を採ることで、現在は夜間に点灯表示されていない標識(消火器の所在を示す標識など)の視認性を高めることが可能になるとともに、住民が持つ視覚の多様性に対しての配慮も可能となる効果が奏される。
LED 12 への電力供給をする電源は、電力インフラを介した外部電源であってもよいし、発光標示装置の内部に格納された内部電源(蓄電池や太陽電池など)であってもよい。あるいは、外部電源と内部電源の双方は状況(停電など)に応じて適宜選択するようにしてもよい。
またLED 12 が二種類以上のLEDを含んでいてもよい。或る実施形態においては、後述する蓄光体 14 (が含む蓄光物質)を励起させる第一のLEDと、それを励起させない第二のLEDを含んでよく、好ましくはその第二のLEDが白色光・赤色光などの色味のいわゆるバックライトとして機能するものであってもよい。このような構成を採ることで、LEDの種類に縛られず、情報標示の視認性向上と効率的な蓄光の双方を実現することが可能である。別の実施形態においては、コスト軽減・装置内スペース確保を目的として、一種類のLEDが情報標示の照射と蓄光体の励起の双方を兼ねるようにすることもまた可能である。
LED 12 を複数個用いる場合の配列は、用途に応じて任意に設定でき、二次元的もしくは三次元的アレイを構成するようにしてもよい。LED 12 に二種以上のLEDが含まれる場合には、その区分も自由に設定でき、例えば等分に区分けしてもよいし、交互に並べて配置してもよいし、あるいは情報標示手段 18 が示す情報に応じた形状(文字や図形など)に沿った区分けを行ってもよい。
蓄光体 14 は、LED 12 の発するLED光により励起し燐光を発する物質(いわゆる残光蛍光体、本明細書では混乱を避けるため単に「蓄光物質」と呼ぶこともある)を含む。そうした残光蛍光体としては例えば、CaSrS:Bi(青色)、ZnS:Cu(黄緑色)、ZnS:Cu,Co(黄緑色)、CaS:Eu,Tm(赤色)、CaAl2O4:Eu,Nd(紫青色)、Sr4Al14O25:Eu,Dy(青緑色)、Sr4Al14BxO25:Eu,Dy(青系色)、SrAl2O4:Eu,Dy(黄緑色)、Sr3Si13Al3O2N21:Eu(緑色)、SrAl2-xBxO4:Eu,Dy(緑系色)、およびSrAl2O4:Eu(黄緑色)といったものが挙げられるがこれらに限定はされない。
また好ましい実施形態においては、蓄光体 14 は蓄光ガラスを含むこともできる。蓄光ガラスとは、ガラス中にテルビウム、ユーロピウム、プラセオジムなどの希土類元素を含有することにより、緑色、青色、赤色などで長時間発光する物質として知られる。或る実施形態では、蓄光体 14 として粉砕した蓄光ガラスを使用することが可能であり、あるいは後述する導光手段 28 が蓄光ガラスを含んでいてもよい。このような構成を採ることで、輝度の向上とLED 12 消灯後の長時間発光という効果を得ることができる。
好ましい実施形態においては、蓄光体 14 に、本件出願人による現在未公開の先願である特願2017-062949に記載の蓄光材料、すなわち自発光スペクトルのピーク波長が500nm以上530nm未満の波長範囲にあるアルカリ土類金属のアルミン酸塩である蓄光蛍光体と、450nmの励起光源による発光スペクトルのピーク波長が530nm以上595nm未満の波長範囲にある無機蛍光体とを混合して含む蓄光材料を用いることもできる。このような蓄光材料を使用することで、暗中での視認性に優れる黄緑色から黄色にかけての色を得ることができる。
当該燐光の波長(および当該燐光を発する蓄光物質の種類)は、上述したLED 12 の発光波長と同様に選択することができる。LED 12 の発光波長と蓄光体 14 の発光(燐光)波長は、発光標示装置 10 の用途に応じて、同じとしてもよいし、近いもの(近傍)としてもよいし、あるいは大きく異なるようにしてもかまわない。好ましくは、蓄光体 14 の燐光の輝度は、夜間における視認性に鑑みて1mcd/m2以上、より好ましくは10mcd/m2以上、さらに好ましくは100mcd/m2以上とすることができる。また蓄光体 14 が燐光を発することができる期間(例えば上述の輝度を上回っている期間)は、エネルギー節約および停電時の視認性の観点からできるだけ長いことが好ましく、例えば10分以上、30分以上、1時間以上、4時間以上、8時間以上、もしくは12時間以上とすることができる。なおこの期間の長さは、後述する制御手段 16 の動作にも関連することになる。
図1に示す態様では、蓄光体 14 はその直下にあるLED 12 からの発光を受けて蓄光し、燐光を発することができる。これにより、LED 12 が消灯している間にも情報標示を継続することが可能になっている。別の実施形態では、蓄光体 14 が、LED 12 からのLED光によって蓄光するだけではなく、それに加えて外光(外部から入射する太陽光や照明光など)によっても蓄光できるものであってもよい。
LED 12 の消灯時の輝度を補うために、蓄光体 14 が、別の蛍光体を含んでいてもよい。そうした別の蛍光体は、蓄光体 14 からの燐光により励起するものであってもよいし、もしくはLED 12 からのLED光により励起するものであってもよいし、またはその両方を含有していてもよい。また蓄光体 14 が二種以上の蓄光物質を含み、その一方の蓄光物質はそうした別の蛍光体を励起させるが、他方の蓄光物質はその別の蛍光体を励起させない波長で発光するようにしてもよい。
そうした別の蛍光体はまた、蓄光体 14 とは別の蛍光体含有部材(不図示)に含まれていてもよい。蛍光体含有部材は発光標示装置 10 内の任意の部品を兼ねるものであってもよく、例えばLED 12 の封止材の中にそうした蛍光体を含有していてもよい。そうした蛍光体としては発光特性に鑑みて無機蛍光体が好ましい。無機蛍光体としては例えば、いわゆるサイアロン蛍光体(α-SiAlON(黄色)やβ-SiAlON(緑色)など)、CASN蛍光体(赤色)、SCASN蛍光体(赤色)、γ-AlON蛍光体(緑色)、YAG蛍光体(黄緑色)、TAG蛍光体(黄色)、BOS蛍光体(黄色)、Sr10(PO4)6Cl2:Eu(青色)、(Ba,Sr,Mg)2SiO4:Eu,Mn(黄色)、(Ba,Sr,Mg)2SiO4:Eu,Mn(緑色)、La2O2S:Eu(赤色)、3(Ba,Mg)O・8Al2O3:Eu,Mn(緑色)、などを、得たい発光色に応じて選択し使用できる。なお上述の括弧内の発光色は代表的なものを付記したものであり、これ以外の領域に発光色をシフトした各蛍光体も含まれる。
また上記別の蛍光体としては、LED 12 からのLED光および/もしくは蓄光体 14 からの燐光で励起するものが好ましい。より好ましくは、励起光と合わさって白色光を発色できるように、当該蛍光体は青色励起するか、近紫外励起するか、またはその双方であることがより好ましく、例えば上述したうちでの白色LED用蛍光体として知られるものを好ましく使用することができる。
別の実施形態においては、そうした別の蛍光体が二種類以上含まれていてもよく、その一方が蓄光体 14 からの燐光によって励起し、他方がLED 12 からのLED光によって励起するものであってもよい。その実施形態の或る態様においては、LED 12 が、そうした別の蛍光体を励起させる波長のLED光を発するLEDと、別の蛍光体を励起させない波長のLED光を発するLEDとの組み合わせを含んでいてもよい。また別の態様では、蓄光体 14 が、そうした別の蛍光体を励起させる波長の燐光を発する蓄光体と、別の蛍光体を励起させない波長の燐光を発する蓄光体との組み合わせを含んでいてもかまわない。
好ましい実施形態においては、蓄光体 14 または別の蛍光体含有部材が含むことができる蛍光体として、組成比がCa0.25〜2Si0.01〜11.49Al0.51〜11.99O0.01〜11.49N4.51〜15.99:Eu0.001〜0.1の範囲であるα-SiAlON蛍光体、組成比がSr0.01〜1.2Ca0.8〜1.2Al0.8〜1.2Si0.8〜1.2N2.0〜4.0:Eu0.001〜0.1の範囲であるSCASN蛍光体、または組成比がCa0.8〜1.2Al0.8〜1.2Si0.8〜1.2N2.4〜3.6:Eu0.001〜0.15の範囲であるCASN蛍光体を使用することができる。
このように蓄光体 14 が含む蓄光物質(残光蛍光体)とは別の蛍光体を別途に設けることで、LED 12 が消灯しているときにも高輝度を以って情報を標示させ続けることが可能となる。
好ましい実施形態においては、赤色の標示(例えば、カラーユニバーサルデザインの赤色を用いた標示や、特には消火器の所在を示す標示や消火器の形状を示す標示など)を行うに際し、発光標示装置 10 が、赤色蓄光体と青色蓄光体と緑色蓄光体のうちの二種以上、赤色顔料、黄色蛍光体、ならびに赤色蛍光体の組み合わせを有するようにできる。さらに好ましくは、上記蛍光体が上記蓄光体の燐光で励起されるようにすることができ、このような構成とすることで、燐光の発光色が白色またはそれに近い色になるようにでき、発光標示装置全体としては赤色、特にカラーユニバーサルデザインの赤色を以って情報を強調・視覚化することができる。情報を標示する赤色を視認性の低くなりやすい環境下(夜間や暗所、煙中など)で外光の助けを借りずに目立たせることは従来困難であったが、本発明の実施形態ではこの課題を解決できるようになり、住民の安全・便宜に資する。
制御手段 16 は、発光標示装置 10 が全体として行う発光を伴う情報標示の制御を行う。すなわち、LED 12 の点灯中に情報標示をしつつ蓄光体 14 に十分に蓄光させた後に、LED 12 を消灯させて蓄光体 14 からの燐光(および別の蛍光体からの蛍光)により情報標示を継続し、そして燐光が経時減衰しきって(燐光消光して)情報標示の視認性が落ちてしまう前に、再びLED 12 を点灯させるというサイクルの維持を、制御手段 16 が行うことができる。
図2には制御手段 16 の動作の一例の概略を示す。制御手段 16 は、LED 12 の切状態(消灯している状態)と入状態(点灯している状態)の切り替えを、例えばLED 12 への給電の停止/再開(LED 12 と電源との導通の有効化/無効化)やパルス電圧の印加などによって行うことができる。このLED 12 の切状態の期間の長さは、蓄光体 14 の燐光サイクルの一周期の長さ(すなわち、燐光の輝度が最大の状態から消光に至るまで減衰するまでの期間の長さ)よりも短く設定することが好ましい。また制御手段 16 は、プリセットされた設定に基づいてこのような動作を行うこともできるし、あるいは後述する計時手段 24 (不図示)に基づいてこのような動作を行うこともできる。また制御手段 16 が計時手段 24 を使って、昼間にはLED 12 を消灯したままとし、夜間には上述したサイクル動作を行うようにもできる。なお図2に示す動作はあくまで例示であって、別の実施形態においては複数種類のサイクルの組み合わせによる動作や、ランダムな動作を行うことも可能である。
制御手段 16 としては、コンピュータやマイクロプロセッサや光センサーなどを用いることができる。制御手段 16 への給電も、LED 12 と同様に外部電源か内部電源により行うことができる。
情報標示手段 18 は、発光標示装置 10 が伝えたい種々の情報を含んだ標示であり、例えば避難経路の説明、消火器の所在、津波への警告と標高、落下物への注意喚起などといった主に緊急時に必要とされる情報を含めることができる。情報標示手段 18 は上述のLED光、燐光、もしくは蛍光によって照射されることで情報を視覚化または強調し、その視認性を高めることができる。なおここで情報の「視覚化」とは、光照射が無ければ見えなかった情報が可視化されることを言う。また情報の「強調」とは、光照射が無くとも見えはする情報の視認性をさらに向上することを言う。
情報標示手段 18 には、情報を提示するための印刷体、モニター、電光表示などを含めることができる。エネルギーコストの節約とLED 12 および蓄光体 14 の活用の観点から、情報標示手段 18 が印刷体を含むことが好ましい。なおここで「印刷体」とは、顔料(塗料)などを用いて成形される文字、図形、もしくは記号の形状を含むものとし、その顔料は上記したような種類の蓄光物質や蛍光体を含んでいてもよい。その顔料の色、または蓄光物質や蛍光体の発光色を適宜選択・混合・併用することで、所望の色を以って情報を標示することができる。
上述した顔料の例としては例えば、C.I. Pigment Red 122、177(赤色)、C.I. Pigment Blue 56:1、78(青色)、C.I. Pigment Yellow 138、139(黄色)や、その他の硫酸バリウム、硫酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、酸化クロムなどが挙げられる。これらを複数種併用してもよい。
図1に示す実施形態においては、LED 12 、蓄光体 14 、制御手段 16 、および情報標示手段 18 はそれぞれ独立した部品となっている。別の実施形態では、各部品のいずれか同士が一体化していてもよい。例えば、蓄光体 14 が文字、図形、もしくは記号の形状を以って印刷されることで、情報標示手段 18 を兼ねる働きをすることも可能である。このようにすることで、発光標示装置 10 の小型化やコスト削減を図ることができる。なおそうした印刷には既知のスクリーン印刷、メタル印刷などの手法を用いることができ、その際に適切な溶剤を用いて顔料などの材料を希釈して用いることもできる。また別の実施形態においては、蓄光体 14 がLED 12 と一体化していてもよく、例えばLED 12 の封止材に蓄光体 14 を含めるようにしてもよく、その封止材にさらに別の蛍光体が含まれている構成も可能である。
別の実施形態においては、情報標示手段 18 が、コンパウンド法によって形成されていてもよい。コンパウンド法の具体的な手順としては例えば、材料(顔料など、態様に依っては蓄光体や蛍光体を含めてもよい)を透明樹脂に練り込みシート化し、真空熱プレスを行い所望の厚さとし、サイズを調整するといったものが挙げられる。各材料の練り込み量は用途に応じて任意に設定できるが、例えば透明樹脂の量に対して20〜30体積%ずつとすることが可能である。
或る実施形態においては、発光標示装置 10 がさらに、発光標示装置 10 からの発光の輝度を測定するための内部輝度測定手段 20 (不図示)を含んでよい。制御手段 16 は、内部輝度測定手段 20 の出力に応じて、制御手段 16 がLED 12 点灯/消灯を切り替えるトリガーを得るようにしてもよい。内部輝度測定手段 20 は、蓄光体 14 からの燐光の輝度を計測するものであってもよいし、あるいは発光標示装置 10 全体からの発光(すなわち蓄光体 14 とLED 12 とその他の蛍光体などからの発光の総計)の輝度を計測するものであってもよい。内部輝度測定手段 20 としては例えば、当該技術分野で知られる任意の光センサーを使用できる。
或る実施形態においては、内部輝度測定手段 20 が測定する輝度が所定の閾値以下となったことを検出したときに、制御手段 16 はLED 12 を切状態から入状態へと切り替えることができる。このようにすることで、蓄光体 14 からの光が減衰して情報標示手段 18 の提示する情報の視認性が過度に落ちてしまう前に、LED 12 を点灯して蓄光体 14 の蓄光の再開と情報標示手段 18 の情報の視認性向上を併せて行うことが可能になる。そうした閾値としては、100mcd/m2以下、50mcd/m2以下、25mcd/m2以下(夜間に見えやすさが相当落ちる程度)、10mcd/m2以下(夜間に見えにくくなる程度)、もしくは5mcd/m2以下(夜間にほとんど見えなくなる程度)などを設定することができるが、これらに限定はされない。
なお別の実施形態においては、内部輝度測定手段 20 が測定する輝度が所定の閾値以上へと上昇したことを検出したときに、制御手段 16 がLED 12 を切状態から入状態へと切り替えるようにして、発光標示装置 10 全体としての輝度をさらに高めるようにすることもまた可能である。
或る実施形態においては、発光標示装置 10 がさらに、発光標示装置 10 へ外部から入射する光(入光)の照度を測定するための入光検出手段 22 (不図示)を有していてもよい。そうした入光としては太陽光や照明からの光などが考えられ、その照度が所定の閾値以下となったことを入光検出手段 22 が検出したときに、制御手段 16 はLED 12 を入状態から切状態へと切り替えることができる。このようにすることで、発光標示装置 10 の周囲環境の照度が低くなったときに、LED 12 を消灯して蓄光体 14 の燐光で情報標示手段 18 を照射して情報の提示を行い、暗い中で燐光の色を以って目立たせることが可能になる。また内部電源を使用している場合はその消耗を抑えることも可能である。そうした閾値としては、1000lx(ルクス)以下、100lx以下(夜間の街灯程度の照度)、10lx以下(薄明の照度)、1lx以下(月明かりの照度)などを設定することができるが、これらに限定はされない。入光検出手段 22 としては例えば、当該技術分野で知られる任意の照度計や光センサーを使用できる。
さらに別の実施形態においては、暗がりでのLED光による情報の視覚化または強調を目的として、入光検出手段 22 が入光の照度が上述したような所定の閾値以下となったことを検出したときに、制御手段 16 がLED 12 を切状態から入状態へと切り替えるようにしてもよい。このようにすることで、暗い周囲環境において、LED 12 からのLED光で情報標示手段 18 を照射して情報の提示を行い、視認性を好ましく確保することができる。
さらに別の実施形態においては、入光の照度が高いときにLED光を以って周囲環境とのコントラストをつけて情報標示の視認性を上げることを目的として、入光検出手段 22 が入光の照度が上述したような所定の閾値以上になったことを検出したときに、制御手段 16 がLED 12 を切状態から入状態へと切り替えるようにしてもよい。このように明るい周囲環境下でのLED光の使用をすることも可能である。
上述した内部輝度測定手段 20 と入光検出手段 22 は共存していてもよい。また同一の装置(光センサーなど)が内部輝度測定手段 20 と入光検出手段 22 の双方を兼ねる働きを果たしてもよい。また内部輝度測定手段 20 と入光検出手段 22 のもたらすトリガーのどちらを優先するかは、制御手段 16 において任意に設定可能である。
或る実施形態においては、発光標示装置 10 がさらに、時刻または時間を計測するための計時手段 24 (不図示)を有していてもよい。制御手段 16 は計時手段 24 の出力に基づき、LED 12 の入状態/切状態の時間依存的な切り替えを行ったり、昼夜や季節の判別とそれに応じた動作を行うことが可能となる。計時手段 24 としては、当該技術分野で知られる任意の時計、電波時計、発振子、タイマーなどを使用できる。
或る実施形態においては、発光標示装置 10 がさらに、LED 12 への電源からの出力供給を監視し、不備な状態(すなわち、給電ができない状態もしくは不十分な状態)であることを検出するための停電検出手段 26 (不図示)を含んでいてもよい。制御手段 16 は停電検出手段 26 の出力に基づき、LED 12 を入状態から切状態に切り替え、LED 12 が不安定な動作をしないようにするとともに、蓄光体 14 による情報標示手段 18 への照射に切り替えることができる。このような構成とすることで、上述した制御手段 16 の通常動作に優先させて、停電時への特別な対応を行わせることが可能となる。停電検出手段 26 としては例えば、当該技術分野で知られる任意の検電器や電圧テスターなどを使用できる。別の実施形態においては、停電検出手段 26 の機能を、上述した内部輝度測定手段 20 が代替するようにしてもよい。この場合、内部輝度測定手段 20 が測定する輝度が上述の所定の閾値以下となったことを検出したときに、停電状態であると推測し、制御手段 16 がLED 12 を入状態から切状態へと切り替えるようにしてもよい。
或る実施形態においては、発光標示装置 10 がさらに、LED 12 からのLED光や蓄光体 14 からの燐光や蛍光を、情報標示手段 18 へと供給するための導光手段 28 を含んでいてもよい。導光手段 28 の構成によって、それらの光を情報標示手段 18 の全体もしくは一部のみへと供給することができる。また或る実施形態では、制御手段 16 がLED 12 の発光する部分の大きさと形状を制御し、導光手段 28 と協働することで、情報標示手段 18 のうちの必要な箇所のみに光照射が行われるようにすることもでき、その箇所が経時で移動するようにもできる。このようにすることで、状況に応じて必要な情報の視覚化/強調だけが行われるようにすることができるし、あるいは状況に応じて色が変化するように情報の視覚化/強調を行うこともできるし、あるいはアニメーションとしての情報の標示も可能となる。
導光手段 28 は、樹脂(好ましくは熱可塑性透明樹脂)のフィルムもしくはシート、ガラス、蓄光ガラスなどから作成することが可能である。
或る実施形態においては、蓄光体、顔料(本明細書においては染料、塗料も含む概念とする)、蛍光体のうちのいずれかを適宜混練したインキを使い、導光手段 28 に直接印刷を行うことで、情報標示手段 18 を形成することも可能である。すなわちこの場合は、導光手段 28 と情報標示手段 18 が一体化しているか、導光手段 28 と蓄光体 14 と情報標示手段 18 が一体化している構成を採ることができるということである。また別の実施形態では、導光手段 28 の上に別の印刷体層を設けて、導光手段 28 と情報標示手段 18 が隣接するようにしてもよい。
図3は、本発明の別の実施形態に係る発光標示装置 30 であって、第一のLED 32 と、第二のLED 34 と、第一の蓄光体 36 と、第二の蓄光体 38 とを含むものを示す断面図である。この実施形態においては、情報標示手段は第一の蓄光体 36 および第二の蓄光体 38 と一体化した構成を採っている。また発光標示装置 30 は発光標示装置 10 と同じく制御手段 16 を含み、その他の部品(不図示)も発光標示装置 10 と同様に含むことが可能である。
第一の蓄光体 36 は、蓄光物質とは別の第一の蛍光体を含む。また第二の蓄光体 38 も同様に第二の蛍光体を含む。
図3中の点線矢印は励起させる関係性を示している。すなわちまず第一のLED 32 からのLED光は、第一の蓄光体 36 が有する蓄光物質を励起し、第一の燐光が発生する。この第一の燐光は、第二の蓄光体 38 が含む第二の蛍光体を励起させ、第二の蛍光が発生する。一方、第二のLED 34 からのLED光は、第二の蓄光体 38 が有する蓄光物質を励起し、第二の燐光が発生する。この第二の燐光は、第一の蓄光体 36 が含む第一の蛍光体を励起させ、第一の蛍光が発生する。このような構成とすることで、発光標示装置 30 全体としての輝度を高めることが可能になる。上述した第一の蛍光または第二の蛍光がさらに、蓄光体・蛍光体のいずれかを励起させるようにしてもよい。また発光標示装置 30 が、さらに別のLEDを含んでいて、例えばその別のLEDからのLED光によって第一の蓄光体 36 と第二の蓄光体 38 の双方が励起するようにしてもよいし、第一の蛍光体と第二の蛍光体の双方が励起するようにしてもよいし、あるいはいずれも励起させない(単独で光るだけ)ということにしてもよい。
本発明を以下に示す実施例によってさらに詳しく説明する。
実施例では、以下の材料・部品を用いた。
- 蓄光体:
CaS:Eu,Tm(赤色)
Sr4Al14BxO25:Eu,Dy(青色)
SrAl12-xBxO4:Eu,Dy(緑色)
- 蛍光体:
α-SiAlON: デンカ社製蛍光体、商品名YL-595B
SCASN: デンカ社製蛍光体、商品名RE-414M
CASN: デンカ社製蛍光体、商品名650YMDB
- 顔料:
酸化鉄(III)赤色顔料(ベンガラ)、林純薬工業社製
- LED:
日亜化学工業社製「NSSU123」、発光ピーク波長360nm(近紫外)
日亜化学工業社製「NESB146A-N3」、発光ピーク波長465nm(青色)
- 電源:
共立プロダクツ社製WonderKitマルチタイマー2(型番GMTM-12)、出力DC電圧12V、タイマー設定0〜1200秒
- 導光板
アクリル板、サイズ15cmx15cm、厚み3〜5mm(LEDサイズに対応)
下記表に示す組み合わせで上記蓄光体、蛍光体、および顔料を混合した。配合重量比は、まず蓄光体もしくは蛍光体のうちの一種を71%、アクリル樹脂を6%、溶剤としてのプロピレングリコールモノエチルエーテルを23%とし、攪拌混合してそれぞれ蓄光体もしくは蛍光体のうちの一種を含む塗料をそれぞれ得た。得られた各塗料を下記表に示す組み合わせに従って配合し、再撹拌して一液塗料とした。この一液塗料を、導光板上に直接メタル版印刷することで、情報標示手段兼導光手段兼蓄光体(蛍光体を含む)となる部品を形成した。印刷した図形(消火器の形状)を図4に示す。消火器の形状の中は透明(導光板がそのまま見えている状態)、形状の外はカラーユニバーサルデザインの赤色とした。
上記青色LEDおよび近紫外LEDを基板上交互に配列し、上記導光板の四角形形状をなぞるようにアレイを形成した。LEDを搭載した基板の上に上記導光板を設置し、電源に接続してパルス発光を行った。パルス周期は5秒間、5分間、10分間、20分間とした。
註: 表中の各成分の値は、一液塗料を得るために使用した成分の質量部を示し、「-」は使用しなかったことを示す。すなわち、例えば実施例1であれば赤色蓄光体:蛍光体:赤色顔料 = 2:2:1で混合して一液塗料を得たということを意味している。
蓄光体として赤色蓄光体のみを使った実施例1の場合、燐光の輝度が不十分であり、LEDを点灯していなくてはならない時間が長く、発光標示装置としての評価としてはもうひとつであった。
赤色蓄光体と青色蓄光体の二種を用いた実施例2では、青色燐光を使った蛍光体の励起が起こり、十分な情報標示を行うことができた。
青色蓄光体のみを用いた実施例3でも、当初は赤色顔料の量を実施例1、2と同じにしたところ青色燐光を使った蛍光体の励起が起こったが、燐光の発色が不足するため、さらに色調の調整が必要であると考えられた。そこで赤色顔料の濃度を実施例1、2に比べて2倍にしたところ、十分な情報標示を行うことができた。(上記表に示したのは赤色顔料の量を2倍にした後のものである)
緑色蓄光体のみを用いた実施例4でも、当初に赤色顔料の量が実施例1、2と同じにしたところ当初の実施例3と同様の問題が発生したが、調整後の実施例3と同様に赤色顔料の濃度を2倍にしたところ、十分な情報標示を行うことができた。(上記表に示したのは赤色顔料の量を2倍にした後のものである)
赤色蓄光体と青色蓄光体と緑色蓄光体の三種を用いた実施例5では、白色燐光が発生し、かつそれにより蛍光体の励起が起こり、非常に優れた情報標示を行うことができた。実施例5の動作画像を図5に示す。
10 発光標示装置
12 LED
14 蓄光体
16 制御手段
18 情報標示手段
20 内部輝度測定手段
22 入光検出手段
24 計時手段
26 停電検出手段
28 導光手段
30 発光標示装置
32 第一のLED
34 第二のLED
36 第一の蛍光体を含む第一の蓄光体
38 第二の蛍光体を含む第二の蓄光体

Claims (18)

  1. 電源の出力を受け、波長360nm〜750nmの範囲のLED光を発するように構成されるLEDと、
    前記LED光により励起し、燐光を発するように構成される蓄光体と、
    前記電源からの出力を、前記LEDに与える入状態か、または切断する切状態かを切り替えて制御するための制御手段と、
    前記LED光もしくは前記燐光によって視覚化または強調される情報標示手段と
    を含み、
    前記制御手段による前記切状態から前記入状態への切り替えが、前記蓄光体の前記燐光が消光する前に行なわれるように構成される
    ことを特徴とする、発光標示装置。
  2. 前記制御手段が、前記発光標示装置からの発光の輝度を測定するための内部輝度測定手段を含み、
    前記内部輝度測定手段が前記蓄光体からの前記燐光の輝度が100mcd/m2以下となったことを検出したときに、前記制御手段が前記切状態から前記入状態への切り替えもしくは前記入状態から前記切状態への切り替えを行う
    ことを特徴とする、請求項1に記載の発光標示装置。
  3. 前記制御手段が、前記発光標示装置からの発光の輝度を測定するための内部輝度測定手段を含み、
    前記内部輝度測定手段が前記発光標示装置全体からの発光の輝度が100mcd/m2以下となったことを検出したときに、前記制御手段が前記切状態から前記入状態への切り替えもしくは前記入状態から前記切状態への切り替えを行う
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の発光標示装置。
  4. 前記制御手段が、前記発光標示装置への入光の照度を検出するための入光検出手段を含み、
    前記入光検出手段が入光の照度が1000lx以下となったことを検出したときに、前記制御手段が前記切状態から前記入状態への切り替えもしくは前記入状態から前記切状態への切り替えを行う
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  5. 前記制御手段が計時手段を含み、
    前記計時手段が前記切状態にある期間と前記入状態にある期間とを含んだサイクルを定め、前記切状態にある期間の長さが、前記蓄光体が励起されてから燐光消光するまでの期間の長さよりも短い
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  6. 前記蓄光体からの前記燐光により励起し、蛍光を発するように構成される第一の蛍光体、および
    前記LEDからの前記LED光により励起し、蛍光を発するように構成される第二の蛍光体
    のうちの少なくとも一方をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  7. 前記蓄光体が、
    前記第一の蛍光体を励起させる波長の燐光を発するように構成される第一の蓄光体と、
    前記第一の蛍光体を励起させない波長の燐光を発するように構成される第二の蓄光体と
    を含む、請求項6に記載の発光標示装置。
  8. 前記LEDが、
    前記蓄光体を励起させる波長のLED光を発するように構成される第一のLEDと、
    前記蓄光体を励起させない波長のLED光を発するように構成される第二のLEDと
    を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  9. 前記電源からの出力供給を監視するための停電検出手段
    をさらに含み、
    前記停電検出手段が、前記電源から前記LEDに与えられる出力に不備がある状態であることを検出したときに、前記制御手段が前記入状態から前記切状態への切り替えを行う
    ことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  10. 前記LED光または前記燐光を前記情報標示手段の全体に供給するための導光手段をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  11. 前記LED光または前記燐光を前記情報標示手段の一部のみに供給するための導光手段をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  12. 前記蓄光体が前記導光手段中に含まれる、請求項10または11に記載の発光標示装置。
  13. 前記導光手段が蓄光ガラスを含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  14. 前記情報標示手段が、文字、図形、もしくは記号の形状である印刷体を含み、前記印刷体が前記蓄光体を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  15. 前記LED光または前記燐光を前記情報標示手段に供給するための導光手段をさらに含み、前記印刷体が前記導光手段上に直接印刷されるかまたは前記導光手段に隣接した層上に印刷される、請求項14に記載の発光標示装置。
  16. 前記印刷体がさらに、
    前記蓄光体からの前記燐光により励起し、蛍光を発するように構成される第一の蛍光体、
    前記LEDからの前記LED光により励起し、蛍光を発するように構成される第二の蛍光体、および
    顔料
    のうちの少なくとも一種を含む、請求項14または15に記載の発光標示装置。
  17. 前記蓄光体と前記LEDとが一体化された層を形成する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の発光標示装置。
  18. 発光色が赤色もしくはカラーユニバーサルデザインの赤色(日塗工色票番号におけるG08-50V)であって、消火器標示を行う、請求項1〜17のいずれか一項に記載の発光標示装置。
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