JP2019189692A - 液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い上限温度、低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、光に対する高い安定性、熱に対する高い安定性のような特性において、少なくとも1つの特性を充足する、または少なくとも2つの特性に関して適切なバランスを有する液晶組成物、およびこの組成物を含むAM素子を提供する。【解決手段】 第一添加物として式(1)で表される化合物、および第一成分として正に大きな誘電率異方性を有する特定の液晶性化合物を含有し、第二成分として高い上限温度または小さな粘度を有する特定の液晶性化合物、第三成分として正の誘電率異方性を有する特定の液晶性化合物、および第四成分として負の誘電率異方性を有する特定の液晶性化合物を含有してもよい液晶組成物である。【選択図】 なし

Description

本発明は、ピペリジン誘導体を含有する液晶組成物、この組成物を含有する液晶表示素子などに関する。特に、誘電率異方性が正の液晶組成物、およびこの組成物を含有し、TN、ECB、OCB、IPS、FFS、またはFPAのモードを有するAM(active matrix)素子に関する。
液晶表示素子において、液晶分子の動作モードに基づいた分類は、PC(phase change)、TN(twisted nematic)、STN(super twisted nematic)、ECB(electrically controlled birefringence)、OCB(optically compensated bend)、IPS(in-plane switching)、VA(vertical alignment)、FFS(fringe field switching)、FPA(field-induced photo-reactive alignment)などのモードである。素子の駆動方式に基づいた分類は、PM(passive matrix)とAM(active matrix)である。PMは、スタティック(static)、マルチプレックス(multiplex)などに分類され、AMは、TFT(thin film transistor)、MIM(metal insulator metal)などに分類される。TFTの分類は非晶質シリコン(amorphous silicon)および多結晶シリコン(polycrystal silicon)である。後者は製造工程によって高温型と低温型とに分類される。光源に基づいた分類は、自然光を利用する反射型、バックライトを利用する透過型、そして自然光とバックライトの両方を利用する半透過型である。
液晶表示素子はネマチック相を有する液晶組成物を含有する。この組成物は適切な特性を有する。この組成物の特性を向上させることによって、良好な特性を有するAM素子を得ることができる。これらの特性における関連を下記の表1にまとめる。組成物の特性を市販されているAM素子に基づいてさらに説明する。ネマチック相の温度範囲は、素子の使用できる温度範囲に関連する。ネマチック相の好ましい上限温度は約70℃以上であり、そしてネマチック相の好ましい下限温度は約−10℃以下である。組成物の粘度は素子の応答時間に関連する。素子で動画を表示するためには短い応答時間が好ましい。1ミリ秒でもより短い応答時間が望ましい。したがって、組成物における小さな粘度が好ましい。低い温度における小さな粘度はさらに好ましい。組成物の弾性定数は素子のコントラストに関連する。素子においてコントラストを上げるためには、組成物における大きな弾性定数がより好ましい。
Figure 2019189692
組成物の光学異方性は、素子のコントラスト比に関連する。素子のモードに応じて、大きな光学異方性または小さな光学異方性、すなわち適切な光学異方性が必要である。組成物の光学異方性(Δn)と素子のセルギャップ(d)との積(Δn×d)は、コントラスト比を最大にするように設計される。積の適切な値は動作モードの種類に依存する。TNのようなモードの素子では、適切な値は約0.45μmである。この場合、小さなセルギャップの素子には大きな光学異方性を有する組成物が好ましい。組成物における大きな誘電率異方性は、素子における低いしきい値電圧、小さな消費電力と大きなコントラスト比に寄与する。したがって、大きな誘電率異方性が好ましい。組成物における大きな比抵抗は、素子における大きな電圧保持率と大きなコントラスト比に寄与する。したがって、初期段階において室温だけでなくネマチック相の上限温度に近い温度でも大きな比抵抗を有する組成物が好ましい。長時間使用したあと、室温だけでなくネマチック相の上限温度に近い温度でも大きな比抵抗を有する組成物が好ましい。紫外線および熱に対する組成物の安定性は、液晶表示素子の寿命に関連する。これらの安定性が高いとき、この素子の寿命は長い。このような特性は、液晶モニター、液晶テレビなどに用いるAM素子に好ましい。
TNモードを有するAM素子においては正の誘電率異方性を有する組成物が用いられる。VAモードを有するAM素子においては負の誘電率異方性を有する組成物が用いられる。IPSモードまたはFFSモードを有するAM素子においては正または負の誘電率異方性を有する組成物が用いられる。高分子支持配向(PSA;polymer sustained alignment)型のAM素子においては正または負の誘電率異方性を有する組成物が用いられる。本発明の化合物(1)に類似する化合物を含有する組成物は、特許文献1および2に開示されている。
国際公開第2015/079797号 国際公開第2015/076077号
本発明の課題は、液晶組成物に対する高い溶解性を有し、液晶表示素子の表示不良を抑制する効果を有する化合物を選択することである。別の課題は、ネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、正に大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、光に対する高い安定性、熱に対する高い安定性、大きな弾性定数のような特性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を提供することである。別の課題は、これらの特性の少なくとも2つのあいだで適切なバランスを有する液晶組成物を提供することである。別の課題は、このような組成物を含有する液晶表示素子を提供することである。別の課題は、短い応答時間、大きな電圧保持率、低いしきい値電圧、大きなコントラスト比、わずかな表示不良、長い寿命のような特性を有するAM素子を提供することである。
本発明は、第一添加物として式(1)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物、および第一成分として式(2)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有し、正の誘電率異方性を有する液晶組成物。
Figure 2019189692

式(1)および式(2)において、RおよびRは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;Rは、水素、ヒドロキシ、オキシラジカル、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、炭素に結合した少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;環A、環B、および環Cは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2,5−ジイル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−3,6−ジイル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,7−ジイルであり、これらの環において、環上の少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、シアノ、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルコキシで置き換えられてもよく;環Dおよび環Eは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり;ZおよびZは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH2−は、−O−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;Zは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH2−は、−O−、−NH−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;ZおよびZは、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、カルボニルオキシ、またはジフルオロメチレンオキシであり;XおよびXは、水素またはフッ素であり;Yは、フッ素、塩素、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルオキシであり;aおよびbは、0または1であり;cは、1、2、3、または4であり;dは、0、1、2、または3であり、そしてcおよびdの和は4以下である。
本発明の長所は、液晶組成物に対する高い溶解性を有し、液晶表示素子の表示不良を抑制する効果を有する化合物を選択することである。別の長所は、ネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、正に大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、光に対する高い安定性、熱に対する高い安定性、大きな弾性定数のような特性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を提供することである。別の長所は、これらの特性の少なくとも2つのあいだで適切なバランスを有する液晶組成物を提供することである。別の長所は、このような組成物を含有する液晶表示素子を提供することである。別の長所は、短い応答時間、大きな電圧保持率、低いしきい値電圧、大きなコントラスト比、わずかな表示不良、長い寿命のような特性を有するAM素子を提供することである。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。「液晶組成物」および「液晶表示素子」の用語をそれぞれ「組成物」および「素子」と略すことがある。「液晶表示素子」は液晶表示パネルおよび液晶表示モジュールの総称である。「液晶性化合物」は、ネマチック相、スメクチック相のような液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが、ネマチック相の温度範囲、粘度、誘電率異方性のような特性を調節する目的で組成物に混合される化合物の総称である。この化合物は、例えば1,4−シクロヘキシレンや1,4−フェニレンのような六員環を有し、その分子(液晶分子)は棒状(rod like)である。「重合性化合物」は、組成物中に重合体を生成させる目的で添加する化合物である。アルケニルを有する液晶性化合物は、その意味では重合性化合物に分類されない。
液晶組成物は、複数の液晶性化合物を混合することによって調製される。この液晶組成物に、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消光剤、色素、消泡剤、重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、極性化合物のような添加物が必要に応じて添加される。液晶性化合物の割合は、添加物を添加した場合であっても、添加物を含まない液晶組成物の質量に基づいた質量百分率(質量%)で表される。添加物の割合は、添加物を含まない液晶組成物の質量に基づいた質量百分率(質量%)で表される。すなわち、液晶性化合物や添加物の割合は、液晶性化合物の全質量に基づいて算出される。質量百万分率(ppm)が用いられることがある。重合開始剤および重合禁止剤の割合は、例外的に重合性化合物の質量に基づいて表される。
「ネマチック相の上限温度」を「上限温度」と略すことがある。「ネマチック相の下限温度」を「下限温度」と略すことがある。「誘電率異方性を上げる」の表現は、誘電率異方性が正である組成物のときは、その値が正に増加することを意味し、誘電率異方性が負である組成物のときは、その値が負に増加することを意味する。「比抵抗が大きい」は、組成物が初期段階において大きな比抵抗を有し、そして長時間使用したあと、大きな比抵抗を有することを意味する。「電圧保持率が大きい」は、素子が初期段階において室温だけでなく上限温度に近い温度でも大きな電圧保持率を有し、そして長時間使用したあと室温だけでなく上限温度に近い温度でも大きな電圧保持率を有することを意味する。組成物や素子の特性が経時変化試験によって検討されることがある。
Figure 2019189692

上記の化合物(1z)を例にして説明する。式(1z)において、六角形で囲んだαおよびβの記号はそれぞれ環αおよび環βに対応し、六員環、縮合環のような環を表す。添え字‘x’が2のとき、2つの環αが存在する。2つの環αが表す2つの基は、同一であってもよく、または異なってもよい。このルールは、添え字‘x’が2より大きいとき、任意の2つの環αに適用される。このルールは、結合基Zのような、他の記号にも適用される。環βの一辺を横切る斜線は、環β上の任意の水素が置換基(−Sp−P)で置き換えられてもよいことを表す。添え字‘y’は置き換えられた置換基の数を示す。添え字‘y’が0のとき、そのような置き換えはない。添え字‘y’が2以上のとき、環β上には複数の置換基(−Sp−P)が存在する。この場合にも、「同一であってもよく、または異なってもよい」のルールが適用される。なお、このルールは、Raの記号を複数の化合物に用いた場合にも適用される。
式(1z)において、例えば、「RaおよびRbは、アルキル、アルコキシ、またはアルケニルである」の表現は、RaおよびRbが独立して、アルキル、アルコキシ、およびアルケニルの群から選択されることを意味する。すなわち、Raによって表される基とRbによって表される基が同一であってもよく、または異なってもよい。
式(1z)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を「化合物(1z)」と略すことがある。「化合物(1z)」は、式(1z)で表される1つの化合物、2つの化合物の混合物、または3つ以上の化合物の混合物を意味する。他の式で表される化合物についても同様である。「式(1z)および式(2z)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物」の表現は、化合物(1z)および化合物(2z)の群から選択された少なくとも1つの化合物を意味する。
「少なくとも1つの‘A’」の表現は、‘A’の数は任意であることを意味する。「少なくとも1つの‘A’は、‘B’で置き換えられてもよい」の表現は、‘A’の数が1つのとき、‘A’の位置は任意であり、‘A’の数が2つ以上のときも、それらの位置は制限なく選択できる。「少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよい」の表現が使われることがある。この場合、−CH−CH−CH−は、隣接しない−CH−が−O−で置き換えられることによって−O−CH−O−に変換されてもよい。しかしながら、隣接した−CH−が−O−で置き換えられることはない。この置き換えでは−O−O−CH−(ペルオキシド)が生成するからである。
例えば、式(1z)のRaおよびRbにおいて、アルキルは、直鎖状または分岐状であり、環状アルキルを含まない。直鎖状アルキルは、分岐状アルキルよりも好ましい。これらのことは、アルコキシ、アルケニルのような末端基についても同様である。
1,4−シクロヘキシレンに関する立体配置は、上限温度を上げるためにシスよりもトランスが好ましい。2−フルオロ−1,4−フェニレンは左右非対称であるから、左向き(L)および右向き(R)が存在する。

Figure 2019189692

テトラヒドロピラン−2,5−ジイルのような二価基においても同様である。カルボニルオキシのような結合基(−COO−または−OCO−)も同様である。
本発明は、下記の項などである。
項1. 第一添加物として式(1)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物、および第一成分として式(2)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有し、正の誘電率異方性を有する液晶組成物。
Figure 2019189692

式(1)および式(2)において、RおよびRは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;Rは、水素、ヒドロキシ、オキシラジカル、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、炭素に結合した少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;環A、環B、および環Cは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2,5−ジイル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−3,6−ジイル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,7−ジイルであり、これらの環において、環上の少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、シアノ、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルコキシで置き換えられてもよく;環Dおよび環Eは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり;ZおよびZは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH2−は、−O−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;Zは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH2−は、−O−、−NH−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;ZおよびZは、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、カルボニルオキシ、またはジフルオロメチレンオキシであり;XおよびXは、水素またはフッ素であり;Yは、フッ素、塩素、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルオキシであり;aおよびbは、0または1であり;cは、1、2、3、または4であり;dは、0、1、2、または3であり、そしてcおよびdの和は4以下である。
項2. 第一添加物として式(1−1)から式(1−14)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項1に記載の液晶組成物。
Figure 2019189692

Figure 2019189692

式(1−1)から式(1−14)において、Rは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;Rは、水素、ヒドロキシ、オキシラジカル、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、炭素に結合した少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;X1、X、X、X、X、およびX6は、水素またはフッ素である。
項3. 第一成分として式(2−1)から式(2−14)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項1または2に記載の液晶組成物。
Figure 2019189692

Figure 2019189692

式(2−1)から式(2−14)において、Rは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり;X、X、X、X、X、X、X、X、X、X10、X11、X12、X13、およびX14は、水素またはフッ素であり;Yは、フッ素、塩素、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルオキシである。
項4. 第一添加物の割合が0.005質量%から1質量%の範囲であり、第一成分の割合が5質量%から55質量%の範囲である、項1から3のいずれか1項に記載の液晶組成物。
項5. 第二成分として式(3)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項1から4のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2019189692

式(3)において、RおよびRは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルであり;環Fおよび環Gは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり;Zは、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;eは、1、2、または3である。
項6. 第二成分として式(3−1)から式(3−13)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項1から5のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2019189692

式(3−1)から式(3−13)において、RおよびRは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルである。
項7. 第二成分の割合が10質量%から85質量%の範囲である、項5または6に記載の液晶組成物。
項8. 第三成分として式(4)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項1から7のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2019189692

式(4)において、Rは炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり;環Iは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり;Zは、単結合、エチレン、ビニレン、またはカルボニルオキシであり;X15およびX16は、水素またはフッ素であり;Yは、フッ素、塩素、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルオキシであり;fは、1、2、3、または4である。
項9. 第三成分として式(4−1)から式(4−16)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項1から8のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2019189692

Figure 2019189692

式(4−1)から式(4−16)において、Rは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルである。
項10. 第三成分の割合が5質量%から50質量%の範囲である、項8または9に記載の液晶組成物。
項11. 第四成分として式(5)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項1から10のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2019189692

式(5)において、RおよびRは、水素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または炭素数2から12のアルケニルオキシであり;環Jおよび環Lは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイル、クロマン−2,6−ジイル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたクロマン−2,6−ジイルであり;環Kは、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−クロロ−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−5−メチル−1,4−フェニレン、3,4,5−トリフルオロナフタレン−2,6−ジイル、7,8−ジフルオロクロマン−2,6−ジイル、3,4,5,6−テトラフルオロフルオレン−2,7−ジイル、4,6−ジフルオロジベンゾフラン−3,7−ジイル、4,6−ジフルオロジベンゾチオフェン−3,7−ジイル、または1,1,6,7−テトラフルオロインダン−2,5−ジイルであり;ZおよびZは、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;gは、0、1、2、または3であり、hは、0または1であり、そしてgとhとの和は3以下である。
項12. 第四成分として式(5−1)から式(5−35)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項1から11のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2019189692

Figure 2019189692

Figure 2019189692

Figure 2019189692

式(5−1)から式(5−35)において、RおよびRは、水素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または炭素数2から12のアルケニルオキシである。
項13. 第四成分の割合が3質量%から45質量%の範囲である、項11または12に記載の液晶組成物。
項14. ネマチック相の上限温度が70℃以上であり、波長589nmにおける光学異方性(25℃で測定)が0.07以上であり、そして周波数1kHzにおける誘電率異方性(25℃で測定)が2以上である、項1から13のいずれか1項に記載の液晶組成物。
項15. 項1から14のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
項16. 液晶表示素子の動作モードが、TNモード、ECBモード、OCBモード、IPSモード、FFSモード、またはFPAモードであり、液晶表示素子の駆動方式がアクティブマトリックス方式である、項15に記載の液晶表示素子。
項17. 項1から14のいずれか1項に記載の液晶組成物の、液晶表示素子における使用。
本発明は、次の項も含む。(a)光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消光剤、色素、消泡剤、重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、極性化合物のような添加物から選択された1つの化合物、2つの化合物、または3つ以上の化合物を含有する上記の組成物。(b)上記の組成物を含有するAM素子。(c)重合性化合物をさらに含有する上記の組成物、およびこの組成物を含有する高分子支持配向(PSA)型のAM素子。(d)上記の組成物を含有し、この組成物中の重合性化合物が重合している、高分子支持配向(PSA)型のAM素子。(e)上記の組成物を含有し、そしてPC、TN、STN、ECB、OCB、IPS、VA、FFS、またはFPAのモードを有する素子。(f)上記の組成物を含有する透過型の素子。(g)ネマチック相を有する組成物として、上記組成物の使用。(h)上記の組成物に光学活性化合物を添加することによって得られる光学活性な組成物の使用。
本発明の組成物は、化合物(1)を含有する。この化合物は、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニルを有し、液晶組成物に対する高い溶解性を有する。これは分子構造が棒状に設計されたからであろう。この化合物は、>N−の部分構造を有するので、極性化合物に分類される。この化合物は、比較例および実施例で示すように素子の表示不良を抑制するのに有効であることが分かった。しかし、表示不良の原因は複雑であり、充分には解明されていない。さらに、この化合物が表示不良に及ぼす効果についても現段階では明確ではない。このような状況であるが、次の段落に記載したような説明が可能である。
素子を長時間使用した場合、輝度が部分的に低下することがある。一例は、線残像であり、隣り合った2つの電極に異なった電圧が繰り返し印加されることによって電極の間の輝度がすじ状に低下する現象である。この現象は、液晶組成物に含まれたイオン性不純物が電極付近の配向膜上に蓄積することに起因する。したがって、線残像を抑制するためには、イオン性不純物が配向膜上に局在化することを防ぐのが効果的である。この目的で、配向膜の表面を極性化合物のような添加物で被覆し、この添加物にイオン性不純物を吸着させる。この結果、表示不良が抑制されることになる。
液晶組成物は、減圧下で素子に注入口から注入される。通常は、組成物がその成分の割合を変化させることなく素子に充填される。しかし、極性化合物のような添加物は、配向膜に吸着されることがある。吸着の速度が大きいとき、添加物が素子の奥まで届かないことがある。添加物が取り残されるのは、注入の速度よりも吸着の速度の方が大きいからである。この現象を防ぐには、配向膜に対して適切な吸着性を有する添加物が好ましい。したがって、適切な極性を有する添加物を選択することも重要である。化合物(1)は、この目的に適している。
液晶滴下法では、基板上に配置された配向膜に液晶組成物が滴下される。この際に、滴下痕という表示不良が発生する。この現象は、一般には配向膜が液晶組成物を垂直に配向させる能力が充分でなく、液晶組成物の滴下を行った際に何らかの作用により一部の液晶分子が配向膜に固着して、正常な移動度を有しないことになったためと考えられている(特開2012-113132、段落0020を参照)。化合物(1)は、この滴下痕を防止するにも有効である。
本発明の組成物を次の順で説明する。第一に、組成物における成分化合物の構成を説明する。第二に、成分化合物の主要な特性、およびこの化合物が組成物に及ぼす主要な効果を説明する。第三に、組成物における成分の組合せ、成分の好ましい割合およびその根拠を説明する。第四に、成分化合物の好ましい形態を説明する。第五に、好ましい成分化合物を示す。第六に、組成物に添加してもよい添加物を説明する。第七に、成分化合物の合成法を説明する。最後に、組成物の用途を説明する。
第一に、組成物の構成を説明する。この組成物は、複数の液晶性化合物を含有する。この組成物は、添加物を含有してもよい。添加物は、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消光剤、色素、消泡剤、重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、極性化合物などである。この組成物は、液晶性化合物の観点から組成物Aと組成物Bに分類される。組成物Aは、化合物(2)、化合物(3)、化合物(4)、および化合物(5)から選択された液晶性化合物の他に、その他の液晶性化合物、添加物などをさらに含有してもよい。「その他の液晶性化合物」は、化合物(2)、化合物(3)、化合物(4)、および化合物(5)とは異なる液晶性化合物である。このような化合物は、特性をさらに調整する目的で組成物に混合される。
組成物Bは、実質的に化合物(2)、化合物(3)、化合物(4)、および化合物(5)から選択された液晶性化合物のみからなる。「実質的に」は、組成物Bが添加物を含有してもよいが、その他の液晶性化合物を含有しないことを意味する。組成物Bは組成物Aに比較して成分の数が少ない。コストを下げるという観点から、組成物Bは組成物Aよりも好ましい。その他の液晶性化合物を混合することによって特性をさらに調整できるという観点から、組成物Aは組成物Bよりも好ましい。
第二に、成分化合物の主要な特性、およびこの化合物が組成物や素子に及ぼす主要な効果を説明する。成分化合物の主要な特性を本発明の効果に基づいて表2にまとめる。表2の記号において、Lは大きいまたは高い、Mは中程度の、Sは小さいまたは低い、を意味する。記号L、M、Sは、成分化合物のあいだの定性的な比較に基づいた分類であり、0(ゼロ)は、Sよりも小さいことを意味する。
Figure 2019189692
成分化合物の主要な効果は次のとおりである。化合物(1)は、残像や滴下痕のような表示不良の抑制に寄与する。化合物(1)は、添加量が極めて少量であるので、多くの場合において、上限温度、光学異方性、および誘電率異方性のような特性には影響しない。化合物(2)は誘電率異方性を上げる。化合物(3)は、粘度を下げる、または上限温度を上げる。化合物(4)は誘電率異方性を上げ、そして下限温度を下げる。化合物(5)は、短軸方向における誘電率を上げる。
化合物(1)は、ピペリジン環を有することを特徴とする。この化合物は、ヒンダードアミン系の光安定剤として有用である。化合物(1)のピペリジン環は、液晶性化合物の光反応によって生成した分解生成物をトラップするのに適している。この化合物は、液晶性化合物の混合物、すなわち液晶組成物に添加することができる。この化合物は、液晶組成物への高い溶解度を有するからである。
液晶表示素子を長時間使用すると、液晶性化合物は、光で分解して分解生成物を生成する傾向がある。この生成物は不純物であるから素子にとっては好ましくない。この不純物は、コントラスト比の低下、表示むらの発生、画像の焼き付きのような現象を引き起こすからである。この現象は、目視で容易に識別できるうえ、その程度がわずかであっても非常に目立つ。したがって、従来の光安定剤より、1%でも不純物の生成量を少なく抑えることのできる光安定剤が好ましい。化合物(1)は、そのような光安定剤である。
第三に、組成物における成分化合物の組合せ、好ましい割合、およびその根拠を説明する。組成物における成分化合物の好ましい組合せは、化合物(1)+化合物(2)、化合物(1)+化合物(2)+化合物(3)、化合物(1)+化合物(2)+化合物(4)、化合物(1)+化合物(2)+化合物(5)、化合物(1)+化合物(2)+化合物(3)+化合物(4)、化合物(1)+化合物(2)+化合物(3)+化合物(5)、または化合物(1)+化合物(2)+化合物(3)+化合物(4)+化合物(5)である。さらに好ましい組合せは、化合物(1)+化合物(2)+化合物(3)または化合物(1)+化合物(2)+化合物(3)+化合物(4)である。
化合物(1)の好ましい割合は、素子の表示不良を抑制するために約0.005質量%以上であり、下限温度を下げるために約1質量%以下である。さらに好ましい割合は約0.01質量%から約0.5質量%の範囲である。特に好ましい割合は約0.05質量%から約0.3質量%の範囲である。
化合物(2)の好ましい割合は、誘電率異方性を上げるために約5質量%以上であり、粘度を下げるために約55質量%以下である。さらに好ましい割合は約10質量%から約50質量%の範囲である。特に好ましい割合は約10質量%から約45質量%の範囲である。
化合物(3)の好ましい割合は、上限温度を上げるために、または粘度を下げるために約10質量%以上であり、誘電率異方性を上げるために約85質量%以下である。さらに好ましい割合は約20質量%から約80質量%の範囲である。特に好ましい割合は約30質量%から約70質量%の範囲である。
化合物(4)の好ましい割合は、誘電率異方性を上げるために約5質量%以上であり、下限温度を下げるために約50質量%以下である。さらに好ましい割合は約10質量%から約40質量%の範囲である。特に好ましい割合は約10質量%から約35質量%の範囲である。
化合物(5)の好ましい割合は、短軸方向における誘電率を上げるために約3質量%以上であり、下限温度を下げるために約45質量%以下である。さらに好ましい割合は約5質量%から約40質量%の範囲である。特に好ましい割合は約5質量%から約35質量%の範囲である。
第四に、成分化合物の好ましい形態を説明する。第一添加物(ピペリジン誘導体)と液晶性化合物をまとめて説明する。
式(1)、式(2)、式(3)、式(4)、および式(5)において、Rは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよい。好ましいRは、紫外線や熱に対する安定性を上げるために炭素数1から12のアルキルである。Rは、水素、ヒドロキシ、オキシラジカル、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、炭素に結合した少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。ヒドロキシは−OHであり、オキシラジカルは、窒素に結合している酸素遊離基(>N−O・)である。好ましいRは、水素、ヒドロキシ、オキシラジカル、炭素数1から3のアルキル、または炭素数1から3のアルコキシである。さらに好ましいRは、水素、ヒドロキシ、オキシラジカル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、またはエトキシである。特に好ましいRは、水素、ヒドロキシ、オキシラジカル、メチル、またはメトキシである。
およびRは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルである。好ましいRまたはRは、安定性を上げるために炭素数1から12のアルキルである。RおよびRは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルである。好ましいRまたはRは、粘度を下げるために炭素数2から12のアルケニルであり、安定性を上げるために炭素数1から12のアルキルである。RおよびRは、水素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または炭素数2から12のアルケニルオキシである。好ましいRまたはRは、安定性を上げるために炭素数1から12のアルキルであり、短軸方向における誘電率を上げるために炭素数1から12のアルコキシである。
好ましいアルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、またはオクチルである。さらに好ましいアルキルは、粘度を下げるためにメチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである。
好ましいアルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、またはヘプチルオキシである。粘度を下げるために、さらに好ましいアルコキシは、メトキシまたはエトキシである。
好ましいアルケニルは、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、または5−ヘキセニルである。さらに好ましいアルケニルは、粘度を下げるためにビニル、1−プロペニル、3−ブテニル、または3−ペンテニルである。これらのアルケニルにおける−CH=CH−の好ましい立体配置は、二重結合の位置に依存する。粘度を下げるためなどから1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ペンテニル、3−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはトランスが好ましい。2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはシスが好ましい。
好ましいアルケニルオキシは、ビニルオキシ、アリルオキシ、3−ブテニルオキシ、3−ペンテニルオキシ、または4−ペンテニルオキシである。粘度を下げるために、さらに好ましいアルケニルオキシは、アリルオキシまたは3−ブテニルオキシである。
少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたアルキルの好ましい例は、フルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシル、7−フルオロヘプチル、または8−フルオロオクチルである。さらに好ましい例は、誘電率異方性を上げるために2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、または5−フルオロペンチルである。
少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたアルケニルの好ましい例は、2,2−ジフルオロビニル、3,3−ジフルオロ−2−プロペニル、4,4−ジフルオロ−3−ブテニル、5,5−ジフルオロ−4−ペンテニル、または6,6−ジフルオロ−5−ヘキセニルである。さらに好ましい例は、粘度を下げるために2,2−ジフルオロビニルまたは4,4−ジフルオロ−3−ブテニルである。
環A、環B、および環Cは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2,5−ジイル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−3,6−ジイル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,7−ジイルであり、これらの環において、環上の少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、シアノ、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルコキシで置き換えられてもよい。好ましい環A、環B、または環Cは、1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンである。
環D、環E、および環Iは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルである。好ましい環D、環E、または環Iは、上限温度を上げるために1,4−シクロヘキシレンであり、光学異方性を上げるために1,4−フェニレンであり、誘電率異方性を上げるために2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである。テトラヒドロピラン−2,5−ジイルは、
Figure 2019189692

または
Figure 2019189692

であり、好ましくは
Figure 2019189692

である。
環Fおよび環Gは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンである。好ましい環Fまたは環Gは、粘度を下げるために、または上限温度を上げるために、1,4-シクロヘキシレンであり、下限温度を下げるために1,4−フェニレンである。
環Jおよび環Lは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイル、クロマン−2,6−ジイル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたクロマン−2,6−ジイルである。「少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン」の好ましい例は、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンまたは2−クロロ−3−フルオロ−1,4−フェニレンである。好ましい環Jまたは環Lは、粘度を下げるために1,4−シクロヘキシレンであり、誘電率異方性を上げるためにテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり、光学異方性を上げるために1,4−フェニレンである。
環Kは、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−クロロ−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−5−メチル−1,4−フェニレン、3,4,5−トリフルオロナフタレン−2,6−ジイル、7,8−ジフルオロクロマン−2,6−ジイル、3,4,5,6−テトラフルオロフルオレン−2,7−ジイル(FLF4)、4,6−ジフルオロジベンゾフラン−3,7−ジイル(DBFF2)、4,6−ジフルオロジベンゾチオフェン−3,7−ジイル(DBTF2)、または1,1,6,7−テトラフルオロインダン−2,5−ジイル(InF4)である。
Figure 2019189692

好ましい環Kは、粘度を下げるために2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、光学異方性を下げるために2−クロロ−3−フルオロ−1,4−フェニレンであり、誘電率異方性を上げるために7,8−ジフルオロクロマン−2,6−ジイルである。
およびZは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH2−は、−O−、−NH−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。好ましいZまたはZは、単結合、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、または−CH=CH−である。Zは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH2−は、−O−、−NH−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。好ましいZは、単結合、−CHCH−、−O−、−COO−、または−OCO−である。さらに好ましいZは、単結合である。ZおよびZは、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、カルボニルオキシ、またはジフルオロメチレンオキシである。好ましいZまたはZは、粘度を下げるために単結合である。
は、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシである。好ましいZは、粘度を下げるために単結合である。Zは、単結合、エチレン、ビニレン、またはカルボニルオキシである。好ましいZは、粘度を下げるために単結合である。ZおよびZは、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシである。好ましいZまたはZは、粘度を下げるために単結合であり、下限温度を下げるためにエチレンであり、誘電率異方性を上げるためにメチレンオキシである。
、X、X、X、X、X、X、X、X、X10、X11、X12、X13、X14、X15、およびX16は、水素またはフッ素である。好ましいXからX15、またはX16は、誘電率異方性を上げるためにフッ素である。
およびYは、フッ素、塩素、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルオキシである。好ましいYまたはYは、下限温度を下げるためにフッ素である。少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたアルキルの好ましい例は、トリフルオロメチルである。少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたアルコキシの好ましい例は、トリフルオロメトキシである。少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたアルケニルオキシの好ましい例は、トリフルオロビニルオキシである。
aおよびbは、0または1である。cは、1、2、3、または4であり、dは、0、1、2、または3であり、そしてcおよびdの和は4以下である。好ましいcは、誘電率異方性を上げるために2または3である。好ましいdは、下限温度を下げるために0または1である。eは、1、2、または3である。好ましいeは、粘度を下げるために1であり、上限温度を上げるために2または3である。fは、1、2、3、または4である。好ましいfは、誘電率異方性を上げるために2または3である。gは、0、1、2、または3であり、hは、0または1であり、そしてgとhとの和は3以下である。好ましいgは、粘度を下げるために1であり、上限温度を上げるために2または3である。好ましいhは、粘度を下げるために0であり、下限温度を下げるために1である。
第五に、好ましい成分化合物を示す。好ましい化合物(1)は、項2に記載の化合物(1−1)から化合物(1−14)である。さらに好ましい化合物(1)は、化合物(1−2)、化合物(1−3)、化合物(1−9)、または化合物(1−10)である。
好ましい化合物(2)は、項3に記載の化合物(2−1)から化合物(2−14)である。これらの化合物において、第一成分の少なくとも1つが、化合物(2−3)、化合物(2−4)、化合物(2−7)、化合物(2−9)、化合物(2−10)、または化合物(2−12)であることが好ましい。第一成分の少なくとも2つが、化合物(2−3)および化合物(2−4)、化合物(2−3)および化合物(2−7)、化合物(2−3)および化合物(2−10)、化合物(2−7)および化合物(2−10)、または化合物(2−9)および化合物(2−10)の組合せであることが好ましい。
好ましい化合物(3)は、項6に記載の化合物(3−1)から化合物(3−13)である。これらの化合物において、第二成分の少なくとも1つが、化合物(3−1)、化合物(3−3)、化合物(3−5)、化合物(3−6)、化合物(3−8)、または化合物(3−9)であることが好ましい。第二成分の少なくとも2つが、化合物(3−1)および化合物(3−3)、化合物(3−1)および化合物(3−5)、または化合物(3−1)および化合物(3−6)の組合せであることが好ましい。
好ましい化合物(4)は、項9に記載の化合物(4−1)から化合物(4−16)である。これらの化合物において、第三成分の少なくとも1つが、化合物(4−4)、化合物(4−8)、化合物(4−9)、化合物(4−11)、化合物(4−12)、化合物(4−13)、または化合物(4−16)であることが好ましい。第三成分の少なくとも2つが、化合物(4−9)および化合物(4−12)、化合物(4−11)および化合物(4−12)、化合物(4−12)および化合物(4−13)、または化合物(4−12)および化合物(4−16)の組合せであることが好ましい。
好ましい化合物(5)は、項12に記載の化合物(5−1)から化合物(5−35)である。これらの化合物において、第四成分の少なくとも1つが、化合物(5−1)、化合物(5−3)、化合物(5−4)、化合物(5−6)、化合物(5−8)、または化合物(5−10)であることが好ましい。第四成分の少なくとも2つが、化合物(5−1)および化合物(5−6)、化合物(5−1)および化合物(5−10)、化合物(5−3)および化合物(5−6)、化合物(5−3)および化合物(5−10)、化合物(5−4)および化合物(5−6)、または化合物(5−4)および化合物(5−8)の組合せであることが好ましい。
第六に、組成物に添加してもよい添加物を説明する。このような添加物は、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消光剤、色素、消泡剤、重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、極性化合物などである。液晶分子のらせん構造を誘起してねじれ角を与える目的で光学活性化合物が組成物に添加される。このような化合物の例は、化合物(6−1)から化合物(6−5)である。光学活性化合物の好ましい割合は約5質量%以下である。さらに好ましい割合は約0.01質量%から約2質量%の範囲である。
Figure 2019189692
大気中での加熱による比抵抗の低下を防止するために、または素子を長時間使用したあと、室温だけではなく上限温度に近い温度でも大きな電圧保持率を維持するために、化合物(7−1)から化合物(7−3)のような酸化防止剤を組成物にさらに添加してもよい。
Figure 2019189692
化合物(7−2)は、揮発性が小さいので、素子を長時間使用したあと、室温だけではなく上限温度に近い温度でも大きな電圧保持率を維持するのに有効である。酸化防止剤の好ましい割合は、その効果を得るために約50ppm以上であり、上限温度を下げないように、または下限温度を上げないように約600ppm以下である。さらに好ましい割合は、約100ppmから約300ppmの範囲である。
紫外線吸収剤の好ましい例は、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾエート誘導体、トリアゾール誘導体などである。立体障害のあるアミンのような光安定剤もまた好ましい。光安定剤の好ましい例は、化合物(8−1)から化合物(8−16)などである。これらの吸収剤や安定剤における好ましい割合は、その効果を得るために約50ppm以上であり、上限温度を下げないように、または下限温度を上げないために約10000ppm以下である。さらに好ましい割合は約100ppmから約10000ppmの範囲である。
Figure 2019189692

Figure 2019189692
消光剤は、液晶化合物が吸収した光エネルギーを受容し、熱エネルギーに変換することにより、液晶化合物の分解を防止する化合物である。消光剤の好ましい例は、化合物(9−1)から化合物(9−7)などである。これらの消光剤における好ましい割合は、その効果を得るために約50ppm以上であり、下限温度を上げないために約20000ppm以下である。さらに好ましい割合は約100ppmから約10000ppmの範囲である。
Figure 2019189692
GH(guest host)モードの素子に適合させるために、アゾ系色素、アントラキノン系色素などのような二色性色素(dichroic dye)が組成物に添加される。色素の好ましい割合は、約0.01質量%から約10質量%の範囲である。泡立ちを防ぐために、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどの消泡剤が組成物に添加される。消泡剤の好ましい割合は、その効果を得るために約1ppm以上であり、表示不良を防ぐために約1000ppm以下である。さらに好ましい割合は、約1ppmから約500ppmの範囲である。
高分子支持配向(PSA)型の素子に適合させるために重合性化合物が用いられる。このような重合性化合物の好ましい例は、アクリレート、メタクリレート、ビニル化合物、ビニルオキシ化合物、プロペニルエーテル、エポキシ化合物(オキシラン、オキセタン)、ビニルケトンなどの化合物である。さらに好ましい例は、アクリレートまたはメタクリレートの誘導体である。好ましい割合は、重合性化合物の全質量に基づいて10質量%以上である。さらに好ましい割合は、50質量%以上である。特に好ましい割合は、80質量%以上である。最も好ましい割合は、100質量%である。
重合性化合物を保管するとき、重合を防止するために重合禁止剤を添加してもよい。重合性化合物は、通常は重合禁止剤を除去しないまま組成物に添加される。重合禁止剤の例は、ヒドロキノン、メチルヒドロキノンのようなヒドロキノン誘導体、4-tert-ブチルカテコール、4-メトキシフェノール、フェノチアジンなどである。
極性化合物は、極性をもつ有機化合物である。ここでは、イオン結合を有する化合物は含まれない。酸素、硫黄、および窒素のような原子は、より電気的に陰性であり、部分的な負電荷をもつ傾向にある。炭素および水素は中性であるか、または部分的な正電荷をもつ傾向がある。極性は、化合物中の別種の原子間で部分電荷が均等に分布しないことから生じる。例えば、極性化合物は、−OH、−COOH、−SH、−NH、>NH、>N−のような部分構造の少なくとも1つを有する。
第七に、成分化合物の合成法を説明する。これらの化合物は既知の方法によって合成できる。合成法を例示する。化合物(1)の合成法は、実施例の項に記載する。化合物(2−2)は、特開平10−204016に記載された方法で合成する。化合物(3−1)は、特開昭59−176221号公報に記載された方法で合成する。化合物(4−8)は、特開平2−233626に記載された方法で合成する。化合物(5−1)および化合物(5−8)は、特表平2−503441号公報に掲載された方法で合成する。酸化防止剤は市販されている。化合物(7−1)は、アルドリッチ(Sigma-Aldrich Corporation)から入手できる。化合物(7−2)などは、米国特許3660505号明細書に記載された方法によって合成する。
合成法を記載しなかった化合物は、オーガニック・シンセシス(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載された方法によって合成できる。組成物は、このようにして得た化合物から公知の方法によって調製される。例えば、成分化合物を混合し、そして加熱によって互いに溶解させる。
最後に、組成物の用途を説明する。この組成物は主として、約−10℃以下の下限温度、約70℃以上の上限温度、そして約0.07から約0.20の範囲の光学異方性を有する。成分化合物の割合を制御することによって、またはその他の液晶性化合物を混合することによって、約0.08から約0.25の範囲の光学異方性を有する組成物を調製してもよい。試行錯誤によって、約0.10から約0.30の範囲の光学異方性を有する組成物を調製してもよい。この組成物を含有する素子は大きな電圧保持率を有する。この組成物はAM素子に適する。この組成物は透過型のAM素子に特に適する。この組成物は、ネマチック相を有する組成物としての使用、光学活性化合物を添加することによって光学活性な組成物としての使用が可能である。
この組成物はAM素子への使用が可能である。さらにPM素子への使用も可能である。この組成物は、PC、TN、STN、ECB、OCB、IPS、FFS、VA、FPAなどのモードを有するAM素子およびPM素子への使用が可能である。TN、OCB、IPSモードまたはFFSモードを有するAM素子への使用は特に好ましい。IPSモードまたはFFSモードを有するAM素子において、電圧が無印加のとき、液晶分子の配列がガラス基板に対して並行であってもよく、または垂直であってもよい。これらの素子が反射型、透過型または半透過型であってもよい。透過型の素子への使用は好ましい。非結晶シリコン−TFT素子または多結晶シリコン−TFT素子への使用も可能である。この組成物をマイクロカプセル化して作製したNCAP(nematic curvilinear aligned phase)型の素子や、組成物中に三次元の網目状高分子を形成させたPD(polymer dispersed)型の素子にも使用できる。
実施例により本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例によっては制限されない。本発明は、実施例1の組成物と実施例2の組成物との混合物を含む。本発明は、実施例の組成物の少なくとも2つを混合した混合物をも含む。合成した化合物は、NMR分析などの方法により同定した。化合物、組成物、および素子の特性は、下記に記載した方法により測定した。
NMR分析:測定には、ブルカーバイオスピン社製のDRX−500を用いた。H−NMRの測定では、試料をCDClなどの重水素化溶媒に溶解させ、測定は、室温で、500MHz、積算回数16回の条件で行った。テトラメチルシランを内部標準として用いた。19F−NMRの測定では、CFClを内部標準として用い、積算回数24回で行った。核磁気共鳴スペクトルの説明において、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、quinはクインテット、sexはセクステット、mはマルチプレット、brはブロードであることを意味する。
ガスクロマト分析:測定には島津製作所製のGC−14B型ガスクロマトグラフを用いた。キャリアーガスはヘリウム(2mL/分)である。試料気化室を280℃に、検出器(FID)を300℃に設定した。成分化合物の分離には、Agilent Technologies Inc.製のキャピラリカラムDB−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm;固定液相はジメチルポリシロキサン;無極性)を用いた。このカラムは、200℃で2分間保持したあと、5℃/分の割合で280℃まで昇温した。試料はアセトン溶液(0.1質量%)に調製したあと、その1μLを試料気化室に注入した。記録計は島津製作所製のC−R5A型Chromatopac、またはその同等品である。得られたガスクロマトグラムは、成分化合物に対応するピークの保持時間およびピークの面積を示した。
試料を希釈するための溶媒は、クロロホルム、ヘキサンなどを用いてもよい。成分化合物を分離するために、次のキャピラリカラムを用いてもよい。Agilent Technologies Inc.製のHP−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)、Restek Corporation製のRtx−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)、SGE International Pty. Ltd製のBP−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)。化合物ピークの重なりを防ぐ目的で島津製作所製のキャピラリカラムCBP1−M50−025(長さ50m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)を用いてもよい。
組成物に含有される液晶性化合物の割合は、次のような方法で算出してよい。液晶性化合物の混合物をガスクロマトグラフィー(FID)で分析する。ガスクロマトグラムにおけるピークの面積比は液晶性化合物の割合に相当する。上に記載したキャピラリカラムを用いたときは、各々の液晶性化合物の補正係数を1とみなしてよい。したがって、液晶性化合物の割合(質量%)は、ピークの面積比から算出することができる。
測定試料:組成物または素子の特性を測定するときは、組成物をそのまま試料として用いた。化合物の特性を測定するときは、この化合物(15質量%)を母液晶(85質量%)に混合することによって測定用の試料を調製した。測定によって得られた値から外挿法によって化合物の特性値を算出した。(外挿値)={(試料の測定値)−0.85×(母液晶の測定値)}/0.15。この割合でスメクチック相(または結晶)が25℃で析出するときは、化合物と母液晶の割合を10質量%:90質量%、5質量%:95質量%、1質量%:99質量%の順に変更した。この外挿法によって化合物に関する上限温度、光学異方性、粘度、および誘電率異方性の値を求めた。
下記の母液晶を用いた。成分化合物の割合は質量%で示した。
Figure 2019189692
測定方法:特性の測定は下記の方法で行った。これらの多くは、社団法人電子情報技術産業協会(Japan Electronics and Information Technology Industries Association;JEITAという)で審議制定されるJEITA規格(JEITA・ED−2521B)に記載された方法、またはこれを修飾した方法であった。測定に用いたTN素子には、薄膜トランジスター(TFT)を取り付けなかった。
(1)ネマチック相の上限温度(NI;℃):偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略すことがある。
(2)ネマチック相の下限温度(T;℃):ネマチック相を有する試料をガラス瓶に入れ、0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管したあと、液晶相を観察した。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶またはスメクチック相に変化したとき、Tを<−20℃と記載した。ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。
(3)粘度(バルク粘度;η;20℃で測定;mPa・s):測定には東京計器株式会社製のE型回転粘度計を用いた。
(4)粘度(回転粘度;γ1;25℃で測定;mPa・s):測定は、M. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995)に記載された方法に従った。ツイスト角が0°であり、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5μmであるTN素子に試料を入れた。この素子に16Vから19.5Vの範囲で0.5V毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加のあと、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM. Imaiらの論文中の40頁記載の計算式(10)とから回転粘度の値を得た。この計算で必要な誘電率異方性の値は、この回転粘度を測定した素子を用い、下に記載した方法で求めた。
(5)光学異方性(屈折率異方性;Δn;25℃で測定):測定は、波長589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により行なった。主プリズムの表面を一方向にラビングしたあと、試料を主プリズムに滴下した。屈折率n‖は偏光の方向がラビングの方向と平行であるときに測定した。屈折率n⊥は偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときに測定した。光学異方性の値は、Δn=n‖−n⊥、の式から計算した。
(6)誘電率異方性(Δε;25℃で測定):2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が9μmであり、そしてツイスト角が80度であるTN素子に試料を入れた。この素子にサイン波(10V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
(7)しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V):測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が0.45/Δn(μm)であり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に印加する電圧(32Hz、矩形波)は0Vから10Vまで0.02Vずつ段階的に増加させた。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%である電圧−透過率曲線を作成した。しきい値電圧は透過率が90%になったときの電圧で表した。
(8)電圧保持率(VHR−9;25℃で測定;%):測定に用いたTN素子はポリイミド配向膜を有し、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)は5μmであった。この素子は試料を入れたあと紫外線で硬化する接着剤で密閉した。このTN素子にパルス電圧(1Vで60マイクロ秒)を印加して充電した。減衰する電圧を高速電圧計で166.7ミリ秒のあいだ測定し、単位周期における電圧曲線と横軸との間の面積Aを求めた。面積Bは減衰しなかったときの面積であった。電圧保持率は面積Bに対する面積Aの百分率で表した。
(9)電圧保持率(VHR−10;60℃で測定;%):25℃の代わりに、60℃で測定した以外は、上記と同じ手順で電圧保持率を測定した。得られた値をVHR−10で表した。
(10)電圧保持率(VHR−11;60℃で測定;%):紫外線を照射したあと、電圧保持率を測定し、紫外線に対する安定性を評価した。測定に用いたTN素子はポリイミド配向膜を有し、そしてセルギャップは5μmであった。この素子に試料を注入し、5mW/cmの紫外線を167分間照射した。光源はアイグラフィックス株式会社製ブラックライト、F40T10/BL(ピーク波長369nm)であり、素子と光源の間隔は5mmであった。VHR−11の測定では、166.7ミリ秒のあいだ、減衰する電圧を測定した。大きなVHR−11を有する組成物は紫外線に対して大きな安定性を有する。
(11)電圧保持率(VHR−12;60℃で測定;%):試料を注入したTN素子を120℃の恒温槽内で20時間加熱したあと、電圧保持率を測定し、熱に対する安定性を評価した。VHR−12の測定では、166.7ミリ秒のあいだ減衰する電圧を測定した。大きなVHR−12を有する組成物は熱に対して大きな安定性を有する。
(12)応答時間(τ;25℃で測定;ms):測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。ローパス・フィルター(Low-pass filter)は5kHzに設定した。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5.0μmであり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に矩形波(60Hz、5V、0.5秒)を印加した。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%であるとみなした。立ち上がり時間(τr:rise time;ミリ秒)は、透過率が90%から10%に変化するのに要した時間である。立ち下がり時間(τf:fall time;ミリ秒)は透過率10%から90%に変化するのに要した時間である。応答時間は、このようにして求めた立ち上がり時間と立ち下がり時間との和で表した。
(13)弾性定数(K;25℃で測定;pN):測定には横河・ヒューレットパッカード株式会社製のHP4284A型LCRメータを用いた。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmである水平配向素子に試料を入れた。この素子に0ボルトから20ボルト電荷を印加し、静電容量および印加電圧を測定した。測定した静電容量(C)と印加電圧(V)の値を「液晶デバイスハンドブック」(日刊工業新聞社)、75頁にある式(2.98)、式(2.101)を用いてフィッティングし、式(2.99)からK11およびK33の値を得た。次に同171頁にある式(3.18)に、先ほど求めたK11およびK33の値を用いてK22を算出した。弾性定数は、このようにして求めたK11、K22、およびK33の平均値で表した。
(14)比抵抗(ρ;25℃で測定;Ωcm):電極を備えた容器に試料1.0mLを注入した。この容器に直流電圧(10V)を印加し、10秒後の直流電流を測定した。比抵抗は次の式から算出した。(比抵抗)={(電圧)×(容器の電気容量)}/{(直流電流)×(真空の誘電率)}。
(15)らせんピッチ(P;室温で測定;μm):らせんピッチはくさび法にて測定した。「液晶便覧」、196頁(2000年発行、丸善)を参照。試料をくさび形セルに注入し、室温で2時間静置した後、ディスクリネーションラインの間隔(d2−d1)を偏光顕微鏡(ニコン(株)、商品名MM40/60シリーズ)によって観察した。らせんピッチ(P)は、くさびセルの角度をθと表した次の式から算出した。P=2×(d2−d1)×tanθ。
(16)短軸方向における誘電率(ε⊥;25℃で測定):2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が9μmであり、そしてツイスト角が80度であるTN素子に試料を入れた。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。
(17)線残像(Line Image Sticking Parameter;LISP;%):液晶表示素子に電気的なストレスを与えることによって線残像を発生させた。線残像のある領域の輝度と残りの領域の輝度を測定した。線残像によって輝度が低下した割合を算出し、この割合によって線残像の大きさを表した。
17a)輝度の測定:イメージング色彩輝度計(Radiant Zemax社製、PM-1433F-0)を用いて素子の画像を撮影した。この画像をソフトウエア(Prometric 9.1、Radiant Imaging社製)を用いて解析することによって素子の各領域の輝度を算出した。光源は平均輝度 3500 cd/mのLEDバックライトを用いた。
17b)ストレス電圧の設定:セルギャップが3.5μmであり、マトリクス構造を有するFFS素子(縦4セル×横4セルの16セル)に試料を入れ、この素子を紫外線で硬化する接着剤を用いて密閉した。偏光軸が直交するように、この素子の上面と下面にそれぞれ偏光板を配置した。この素子に光を照射し、電圧(矩形波、60Hz)を印加した。電圧は、0Vから7.5Vの範囲で0.1V毎に段階的に増加させ、各電圧での透過光の輝度を測定した。輝度が極大になったときの電圧をV255と略した。輝度がV255の21.6%になったとき(すなわち、127階調)の電圧をV127と略した。
17c)ストレスの条件:素子に、60℃、23時間の条件でV255(矩形波、30Hz)と0.5V(矩形波、30Hz)を印加し、チェッカーパターンを表示させた。次に、V127(矩形波、0.25Hz)を印加し、露光時間4000ミリ秒の条件で輝度を測定した。
17d)線残像の算出:16セルのうち、中央部の4セル(縦2セル×横2セル)を算出に用いた。この4セルを25領域(縦5セル×横5セル)に分割した。四隅にある4領域(縦2セル×横2セル)の平均輝度を輝度Aと略した。25領域から四隅の領域を除いた領域は、十字形であった。この十字形の領域から中央の交差領域を除いた4領域において、輝度の最小値を輝度Bと略した。線残像は次の式から算出した。(線残像)=(輝度A−輝度B)/輝度A×100.
(18)拡がり性:添加物の拡がり性は、素子に電圧を印加し、輝度を測定することによって定性的に評価した。輝度の測定は、上記の項14aと同様に行った。電圧(V127)の設定は、上記の項14bと同様に行った。ただし、FFS素子の代わりにVA素子を用いた。輝度は次のように測定した。まず、素子に直流電圧(2V)を2分間印加した。次に、V127(矩形波、0.05Hz)を印加し、露光時間4000ミリ秒の条件で輝度を測定した。この結果から拡がり性を評価した。
[合成例1]
化合物(1−2−1)は、下記に記載の方法で合成した。
Figure 2019189692
第一工程:
300mlの3つ口フラスコに2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン(15.0g,96.6mmol)、ベンジルブロミド(BnBr)(19.83g,116.0mmol)、炭酸カリウム(26.71g,193.3mmol)、ヨウ化カリウム(1.49g,8.99mmol)、およびアセトニトリル(120ml)を入れて、80℃から85℃で24時間撹拌した。反応液を室温に戻してから水に注ぎ、トルエン(100ml)で3回抽出した。抽出液をpH7になるまで水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣に石油エーテル(24ml)を加えて−25℃で2時間、続いてエタノール(24ml)を加えて−25℃で1時間再結晶することで化合物(T−1)(10.8g,収率45.6%)を得た。
第二工程:
200mlの3つ口フラスコにマグネシウム(1.67g,72.7mmol)、テトラヒドロフラン(THF)(20ml)を入れ、化合物(T−2)(18.6g,66.1mmol)を55℃から65℃の間で滴下し1時間撹拌した。化合物(T−1)(10.8g,44.1mmol)をTHF(30ml)に溶かした溶液を滴下し1時間撹拌した。氷浴で冷却した反応液に希塩酸を滴下し、pH4からpH5に調整した。次に、飽和重曹水を滴下し、pH8からpH9に調整した。この溶液をトルエン(50ml)で3回抽出した。pH7になるまで抽出液を水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮することで化合物(T−3)(29.6g,収率100%)を得た。
第三工程:
化合物(T−3)(29.6g,44.1mmol)をトルエン(150ml)に溶かした後、p−トルエンスルホン酸一水和物(p−TsOH・HO)(2.96g)を加えて、75℃から110℃で2時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、飽和重曹水を滴下し、pH8からpH9に調整した。この溶液をpH7になるまで水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をトルエン(15ml)とヘプタン(30ml)の混合溶媒から再結晶することで、化合物(T−4)(15.2g,収率80.2%)を得た。
第四工程:
化合物(T−4)(15.2g,35.4mmol)をトルエン(90ml)とエタノール(30ml)の混合溶媒に溶かした後、パラジウム炭素(0.75g,0.05wt%)を加えて、水素雰囲気下、55℃から60℃で24時間撹拌した。不溶物をろ過して、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した。エタノール(20ml)とヘプタン(40ml)の混合溶媒から再結晶することで、化合物(1−2−1)(6.09g,収率50.4%)を得た。
H−NMR(ppm;CDCl3):δ7.17−7.13(m,4H)、2.99(tt,J=10.1Hz,J=3.1Hz,1H)、2.44(tt,J=12.1Hz,J=3.1Hz,1H)、1.90−1.83(m,4H)、1.77(dd,J=13.3Hz,J=3.2Hz,2H)、1.59(brs、1H)1.48−1.18(m,16H)1.14(s,6H)、0.90(t,J=7.2Hz,3H).
組成物の実施例を以下に示す。成分化合物は、下記の表3の定義に基づいて記号によって表した。表3において、1,4−シクロヘキシレンに関する立体配置はトランスである。記号化された化合物の後にあるかっこ内の番号は、化合物が属する化学式を表す。(−)の記号はその他の液晶性化合物を意味する。液晶性化合物の割合(百分率)は、液晶組成物の質量に基づいた質量百分率(質量%)である。最後に、組成物の特性値をまとめた。
Figure 2019189692
[比較例1]
3−HHXB(F,F)−CF3 (2−2) 12%
3−GB(F,F)XB(F,F)−F (2−3) 8%
3−HBBXB(F,F)−F (2−7) 3%
4−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 5%
5−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 5%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 12%
3−HH−V (3−1) 23%
3−HH−V1 (3−1) 10%
1V2−HH−3 (3−1) 9%
V2−HHB−1 (3−5) 8%
3−GB(F)B(F,F)−F (4−11) 3%
4−GB(F)B(F,F)−F (4−11) 2%
NI=89.0℃;Tc<−20℃;Δn=0.101;Δε=13.4;Vth=1.34V;η=15.9mPa・s;γ1=123.7mPa・s;LISP=4.4%.
[比較例2]
比較例1の組成物に比較化合物(A)を0.15質量%の割合で添加した。
下限温度(Tc)は、<0℃であった。
Figure 2019189692
[比較例3]
比較例1の組成物に比較化合物(B)を0.15質量%の割合で添加した。
下限温度(Tc)は、<0℃であった。
Figure 2019189692
[実施例1]
比較例1の組成物に化合物(1−2−1)を0.15質量%の割合で添加した。
NI=89.0℃;Tc<−20℃;Δn=0.101;Δε=13.4;Vth=1.34V;η=15.9mPa・s;γ1=123.7mPa・s;LISP=1.1%.
Figure 2019189692
[実施例2]
比較例1の組成物に化合物(1−3−1)を0.15質量%の割合で添加した。
NI=89.0℃;Tc<−20℃;Δn=0.101;Δε=13.4;Vth=1.34V;η=15.9mPa・s;γ1=123.7mPa・s;LISP=1.9%.
Figure 2019189692
[実施例3]
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (2−4) 16%
3−HH−V (3−1) 13%
5−HB−O2 (3−2) 2%
V−HHB−1 (3−5) 10%
3−HHB−1 (3−5) 5%
3−HHB−O1 (3−5) 3.5%
2−BB(F)B−2V (3−8) 4%
3−BB(F)B−2V (3−8) 4%
2−HHB(F,F)−F (4−4) 10%
3−HHB(F,F)−F (4−4) 12%
3−HBB(F,F)−F (4−8) 8%
3−BB(F)B(F,F)−F (4−12) 8.5%
3−HHBB(F,F)−F (4−14) 4%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.10質量%の割合で添加した。
NI=83.8℃;Tc<−20℃;Δn=0.120;Δε=8.4;Vth=1.54V;η=19.2mPa・s;γ1=110.6mPa・s;LISP=1.2%.
Figure 2019189692
[実施例4]
3−HHXB(F,F)−CF3 (2−2) 12%
3−HBBXB(F,F)−F (2−7) 4%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 10%
3−HH−V (3−1) 16%
3−HH−V1 (3−1) 6%
1V2−HH−1 (3−1) 9%
1V2−HH−3 (3−1) 8%
V−HHB−1 (3−5) 12%
V2−HHB−1 (3−5) 13%
2−BB(F)B−2V (3−8) 4%
3−BB(F)B−2V (3−8) 2%
3−BB(F)B(F,F)−CF3 (4−13) 4%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.07質量%の割合で添加した。
NI=103.0℃;Tc<−20℃;Δn=0.110;Δε=4.86;Vth=2.41V;η=14.8mPa・s;γ1=90.6mPa・s;LISP=1.5%.
Figure 2019189692
[実施例5]
3−HBBXB(F,F)−F (2−7) 7%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 5%
3−HH−V (3−1) 49%
V2−BB−1 (3−3) 8%
1−BB(F)B−2V (3−8) 8%
2−BB(F)B−2V (3−8) 10%
3−BB(F)B−2V (3−8) 7%
3−BB(F)B(F,F)−F (4−12) 6%
この組成物に化合物(1−3−1)を0.009質量%の割合で添加した。
NI=75.3℃;Tc<−20℃;Δn=0.135;Δε=2.7;Vth=2.80V;η=13.4mPa・s;γ1=33.0mPa・s;LISP=2.1%.
Figure 2019189692
[実施例6]
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (2−4) 11%
3−HH−V (3−1) 40%
3−HH−4 (3−1) 3%
2−BB(F)B−3 (3−8) 4%
2−HBB−F (4) 5%
3−HBB−F (4) 5%
3−HHB(F,F)−F (4−4) 4%
3−HBB(F,F)−F (4−8) 15%
2−HHBB(F,F)−F (4−14) 5%
3−HHBB(F,F)−F (4−14) 4%
4−HHBB(F,F)−F (4−14) 4%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.07質量%の割合で添加した。
NI=75.0℃;Tc<−30℃;Δn=0.100;Δε=5.1;Vth=1.70V;η=15.6mPa・s;γ1=52.0mPa・s;LISP=2.0%.
Figure 2019189692
[実施例7]
3−HHXB(F,F)−CF3 (2−2) 5%
4−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 4%
5−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 4%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 6%
3−HH−V (3−1) 18%
3−HH−V1 (3−1) 6%
1V2−HH−1 (3−1) 6%
1V2−HH−3 (3−1) 7%
3−HH−4 (3−1) 4%
3−HB−O2 (3−2) 6%
V−HHB−1 (3−5) 9%
V2−HHB−1 (3−5) 12%
2−BB(F)B−2V (3−8) 6%
3−BB(F)B−2V (3−8) 5%
4−GBB(F)B(F,F)−F (4−16) 2%
この組成物に化合物(1−3−1)を0.10質量%の割合で添加した。
NI=96.8℃;Tc<−20℃;Δn=0.111;Δε=4.2;Vth=2.35V;η=12.8mPa・s;γ1=79.7mPa・s;LISP=1.5%.
Figure 2019189692
[実施例8]
3−HHXB(F,F)−CF3 (2−2) 6%
3−HBBXB(F,F)−F (2−7) 4%
4−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 2%
5−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 2%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 4.5%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 6%
3−HH−V (3−1) 18%
3−HH−V1 (3−1) 2%
1V2−HH−1 (3−1) 9%
1V2−HH−3 (3−1) 8%
3−HB−O2 (3−2) 8%
V−HHB−1 (3−5) 11%
V2−HHB−1 (3−5) 11.5%
2−BB(F)B−2V (3−8) 5%
3−BB(F)B−2V (3−8) 3%
この組成物に化合物(1−3−1)を0.07質量%の割合で添加した。
NI=95.7℃;Tc<−20℃;Δn=0.111;Δε=4.2;Vth=2.32V;η=13.2mPa・s;γ1=88.1mPa・s;LISP=2.1%.
Figure 2019189692
[実施例9]
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 4.5%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 11%
2−HH−3 (3−1) 25%
3−HH−4 (3−1) 2.5%
3−HB−O2 (3−2) 5%
5−HB−O2 (3−2) 5%
1V2−HHB−1 (3−5) 2%
V−HHB−1 (3−5) 12%
V2−HHB−1 (3−5) 11%
3−HBB−F (4) 5%
5−HBB−F (4) 5%
2−HHBB(F,F)−F (4−14) 5%
3−HHBB(F,F)−F (4−14) 7%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.10質量%の割合で添加した。
NI=109.6℃;Tc<−20℃;Δn=0.109;Δε=5.4;Vth=2.32V;η=16.2mPa・s;γ1=107.1mPa・s;LISP=1.9%.
Figure 2019189692
[実施例10]
3−HBBXB(F,F)−F (2−7) 3%
3−HBB(F,F)XB(F,F)−F (2−7) 5%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 4%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 5%
3−HH−V (3−1) 30%
3−HH−V1 (3−1) 4%
V−HH−V1 (3−1) 7%
V−HHB−1 (3−5) 14%
V2−HHB−1 (3−5) 14%
1−BB(F)B−2V (3−8) 2%
2−BB(F)B−2V (3−8) 6%
3−BB(F)B−2V (3−8) 6%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.005質量%の割合で添加した。
NI=105.7℃;Tc<−30℃;Δn=0.119;Δε=3.0;Vth=2.74V;η=12.5mPa・s;γ1=46mPa・s;LISP=2.0%.
Figure 2019189692
[実施例11]
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (2−4) 2%
3−HBB(F,F)XB(F,F)−F (2−7) 7%
4−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 3%
5−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 3%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 3%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 5%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 2.5%
3−HH−V (3−1) 22%
3−HH−V1 (3−1) 7%
1V2−HH−3 (3−1) 6%
1V2−HHB−1 (3−5) 9%
V2−HHB−1 (3−5) 12%
1−BB(F)B−2V (3−8) 3%
2−BB(F)B−2V (3−8) 7%
3−BB(F)B(F,F)−CF3 (4−13) 5%
3−HHBB(F,F)−F (4−14) 3.5%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.15質量%の割合で添加した。
NI=111.2℃;Tc<−30℃;Δn=0.131;Δε=7.94;Vth=2.10V;η=20.3mPa・s;γ1=93.0mPa・s;LISP=1.6%.
Figure 2019189692
[実施例12]
5−HXB(F,F)−F (2−1) 3%
3−HHXB(F,F)−F (2−2) 6%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (2−4) 6%
3−BB(2F,3F)XB(F,F)−F (2−4) 4%
3−HHB(F,F)XB(F,F)−F (2−5) 4%
3−HBB(2F,3F)XB(F,F)−F (2−7) 5%
5−BB(F)B(F,F)XB(F)B(F,F)−F (2−14) 2%
3−HH−V (3−1) 22%
3−HH−V1 (3−1) 10%
5−HB−O2 (3−2) 5%
3−HHEH−3 (3−4) 3%
3−HBB−2 (3−6) 7%
5−B(F)BB−3 (3−7) 3%
3−HB−CL (4−1) 3%
3−HHB−OCF3 (4−3) 3%
3−HGB(F,F)−F (4−6) 3%
3−HB(F)B(F,F)−F (4−9) 5%
3−HHBB(F,F)−F (4−14) 6%
この組成物に化合物(1−3−1)を0.15質量%の割合で添加した。
NI=77.2℃;Tc<−20℃;Δn=0.101;Δε=5.8;Vth=1.88V;η=13.7mPa・s;γ1=61.3mPa・s;LISP=2.2%.
Figure 2019189692
[実施例13]
5−HXB(F,F)−F (2−1) 6%
3−HHXB(F,F)−F (2−2) 6%
2−BB(F)B(F,F)XB(F)−F (2−10) 3%
3−BB(F)B(F,F)XB(F)−F (2−10) 3%
4−BB(F)B(F,F)XB(F)−F (2−10) 4%
2−HH−5 (3−1) 8%
3−HH−V (3−1) 10%
3−HH−V1 (3−1) 7%
4−HH−V (3−1) 10%
4−HH−V1 (3−1) 8%
5−HB−O2 (3−2) 7%
4−HHEH−3 (3−4) 3%
V2−BB(F)B−1 (3−8) 3%
5−HB−CL (4−1) 5%
V−HB(F)B(F,F)−F (4−9) 5%
3−HHB(F)B(F,F)−F (4−15) 7%
1O1−HBBH−3 (−) 5%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.10質量%の割合で添加した。
NI=78.5℃;Tc<−20℃;Δn=0.095;Δε=3.4;Vth=1.50V;η=8.4mPa・s;γ1=54.2mPa・s;LISP=1.9%.
Figure 2019189692
[実施例14]
3−HHXB(F,F)−F (2−2) 7%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (2−4) 10%
5−HHB(F,F)XB(F,F)−F (2−5) 6%
3−HBB(2F,3F)XB(F,F)−F (2−7) 5%
2−HH−3 (3−1) 8%
3−HH−V (3−1) 20%
3−HH−V1 (3−1) 7%
4−HH−V (3−1) 6%
5−HB−O2 (3−2) 5%
V2−B2BB−1 (3−9) 3%
3−HHEBH−3 (3−11) 5%
3−HHEBH−5 (3−11) 5%
3−HHEB(F,F)−F (4−5) 5%
5−HBEB(F,F)−F (4−10) 5%
2−HHB(F)B(F,F)−F (4−15) 3%
この組成物に化合物(1−3−1)を0.01質量%の割合で添加した。
NI=90.3℃;Tc<−20℃;Δn=0.088;Δε=5.4;Vth=1.69V;η=13.7mPa・s;γ1=60.6mPa・s;LISP=2.0%.
Figure 2019189692
[実施例15]
3−GB(F,F)XB(F,F)−F (2−3) 5%
3−HGB(F,F)XB(F,F)−F (2−6) 5%
2−dhBB(F,F)XB(F,F)−F (2−8) 4%
3−dhB(F,F)B(F,F)XB(F)B(F,F)−F (2−13) 3%
3−BB(2F,5F)B−3 (3) 3%
2−HH−3 (3−1) 14%
2−HH−5 (3−1) 4%
3−HH−V (3−1) 26%
1V2−HH−3 (3−1) 5%
1V2−BB−1 (3−3) 3%
3−HB(F)HH−2 (3−10) 4%
5−HBB(F)B−2 (3−13) 6%
7−HB(F,F)−F (4−2) 3%
3−HGB(F,F)−F (4−6) 3%
5−GHB(F,F)−F (4−7) 4%
3−BB(F)B(F,F)−CF3 (4−13) 2%
3−HHBB(F,F)−F (4−14) 4%
3−GBB(F)B(F,F)−F (4−16) 2%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.03質量%の割合で添加した。
NI=78.3℃;Tc<−20℃;Δn=0.094;Δε=5.9;Vth=1.25V;η=12.8mPa・s;γ1=61.9mPa・s;LISP=2.2%.
Figure 2019189692
[実施例16]
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (2−4) 10%
3−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 6%
5−GB(F,F)XB(F)B(F,F)−F (2−11) 5%
5−HBBH−3 (3) 5%
3−HH−V (3−1) 30%
3−HH−V1 (3−1) 10%
1V2−HH−3 (3−1) 8%
3−HH−VFF (3−1) 8%
V2−BB−1 (3−3) 2%
5−HB(F)BH−3 (3−12) 5%
3−HHB(F,F)−F (4−4) 8%
3−GB(F)B(F,F)−F (4−11) 3%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.01質量%の割合で添加した。
NI=76.6℃;Tc<−20℃;Δn=0.088;Δε=5.5;Vth=1.81V;η=12.1mPa・s;γ1=60.2mPa・s;LISP=2.1%.
Figure 2019189692
[実施例17]
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (2−4) 14%
3−dhB(F,F)B(F,F)XB(F)B(F,F)−F (2−13) 7%
3−BB(2F,5F)B−3 (3) 3%
2−HH−5 (3−1) 5%
3−HH−V (3−1) 30%
3−HH−V1 (3−1) 3%
3−HH−VFF (3−1) 10%
3−HHB−1 (3−5) 4%
3−HHB−3 (3−5) 5%
3−HHB−O1 (3−5) 3%
3−HHEBH−3 (3−11) 3%
3−HHEBH−4 (3−11) 4%
3−HHEBH−5 (3−11) 3%
7−HB(F,F)−F (4−2) 6%
この組成物に化合物(1−3−1)を0.03質量%の割合で添加した。
NI=82.7℃;Tc<−20℃;Δn=0.085;Δε=5.1;Vth=1.70V;η=8.0mPa・s;γ1=53.9mPa・s;LISP=2.0%.
Figure 2019189692
[実施例18]
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 3%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 5%
3−BB(F,F)XB(F)B(F,F)−F (2−12) 3%
5−BB(F)B(F,F)XB(F)B(F,F)−F (2−14) 4%
2−HH−5 (3−1) 8%
3−HH−V (3−1) 28%
4−HH−V1 (3−1) 7%
5−HB−O2 (3−2) 2%
7−HB−1 (3−2) 5%
VFF−HHB−O1 (3−5) 8%
VFF−HHB−1 (3−5) 3%
3−HH2BB(F,F)−F (4) 3%
4−HH2BB(F,F)−F (4) 3%
3−HBB(F,F)−F (4−8) 5%
5−HBB(F,F)−F (4−8) 4%
3−BB(F)B(F,F)−F (4−12) 3%
3−HBB(2F,3F)−O2 (5−14) 2%
2−BB(2F,3F)B−3 (5−19) 4%
この組成物に化合物(1−3−1)を0.05質量%の割合で添加した。
NI=81.9℃;Tc<−20℃;Δn=0.109;Δε=4.8;Vth=1.75V;η=13.3mPa・s;γ1=57.4mPa・s;LISP=2.1%.
Figure 2019189692
[実施例19]
5−HHB(F,F)XB(F,F)−F (2−5) 3%
3−HGB(F,F)XB(F,F)−F (2−6) 4%
3−HBBXB(F,F)−F (2−7) 6%
3−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 5%
4−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−9) 5%
3−HH−5 (3−1) 4%
3−HH−V (3−1) 21%
3−HH−V1 (3−1) 3%
4−HH−V (3−1) 4%
1V2−HH−3 (3−1) 6%
5−B(F)BB−2 (3−7) 3%
5−B(F)BB−3 (3−7) 2%
5−HEB(F,F)−F (4) 3%
5−HB−CL (4−1) 2%
3−HHB−OCF3 (4−3) 4%
3−HHEB(F,F)−F (4−5) 4%
3−HBEB(F,F)−F (4−10) 3%
5−HBEB(F,F)−F (4−10) 3%
3−BB(F)B(F,F)−F (4−12) 3%
3−HB(2F,3F)−O2 (5−1) 3%
3−BB(2F,3F)−O2 (5−6) 2%
3−HHB(2F,3F)−O2 (5−8) 4%
F3−HH−V (−) 3%
この組成物に化合物(1−2−1)を0.05質量%の割合で添加した。
NI=78.1℃;Tc<−20℃;Δn=0.100;Δε=6.6;Vth=1.50V;η=16.2mPa・s;γ1=61.8mPa・s;LISP=1.5%.
Figure 2019189692
[実施例20]
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (2−4) 4%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 5%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (2−10) 5%
V−HH−V (3−1) 10%
V−HH−2V (3−1) 20%
1V−HH−V (3−1) 10%
3−HH−V (3−1) 15%
V2−BB−1 (3−3) 4%
1−BB(F)B−2V (3−8) 7%
2−BB(F)B−2V (3−8) 8%
3−HHEB(F,F)−F (4−5) 3%
3−HBEB(F,F)−F (4−10) 3%
3−HHB(F)B(F,F)−F (4−15) 3%
1O1−HBBH−5 (−) 3%
この組成物に化合物(1−3−1)を0.10質量%の割合で添加した。
NI=74.3℃;Tc<−20℃;Δn=0.111;Δε=3.0;Vth=2.39V;η=11.0mPa・s;γ1=44.5mPa・s;LISP=2.2%.
Figure 2019189692
比較例1の組成物の線残像(LISP)は4.4%であった。一方、実施例1から20の組成物の線残像は、1.1%から2.2%の範囲であった。したがって、第一添加物は、線残像を抑制する効果があるといえる。
実施例1、2および比較例2、3の下限温度の結果を表4にまとめた。表4から、第一添加物は、類似の比較化合物に比べて下限温度、すなわち低温における溶解性、の点で優れているといえる。よって、本発明の組成物は優れた特性を有すると結論される。
Figure 2019189692
本発明の液晶組成物は、液晶モニター、液晶テレビなどに用いることができる。

Claims (17)

  1. 第一添加物として式(1)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物、および第一成分として式(2)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有し、正の誘電率異方性を有する液晶組成物。
    Figure 2019189692

    式(1)および式(2)において、RおよびRは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;Rは、水素、ヒドロキシ、オキシラジカル、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、炭素に結合した少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;環A、環B、および環Cは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2,5−ジイル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−3,6−ジイル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,7−ジイルであり、これらの環において、環上の少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、シアノ、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルコキシで置き換えられてもよく;環Dおよび環Eは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり;ZおよびZは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH2−は、−O−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;Zは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH2−は、−O−、−NH−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;ZおよびZは、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、カルボニルオキシ、またはジフルオロメチレンオキシであり;XおよびXは、水素またはフッ素であり;Yは、フッ素、塩素、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルオキシであり;aおよびbは、0または1であり;cは、1、2、3、または4であり;dは、0、1、2、または3であり、そしてcおよびdの和は4以下である。
  2. 第一添加物として式(1−1)から式(1−14)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1に記載の液晶組成物。
    Figure 2019189692

    Figure 2019189692

    式(1−1)から式(1−14)において、Rは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;Rは、水素、ヒドロキシ、オキシラジカル、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり、これらの基において、炭素に結合した少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;X1、X、X、X、X、およびX6は、水素またはフッ素である。
  3. 第一成分として式(2−1)から式(2−14)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1または2に記載の液晶組成物。
    Figure 2019189692

    Figure 2019189692

    式(2−1)から式(2−14)において、Rは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり;X、X、X、X、X、X、X、X、X、X10、X11、X12、X13、およびX14は、水素またはフッ素であり;Yは、フッ素、塩素、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルオキシである。
  4. 第一添加物の割合が0.005質量%から1質量%の範囲であり、第一成分の割合が5質量%から55質量%の範囲である、請求項1から3のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  5. 第二成分として式(3)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2019189692

    式(3)において、RおよびRは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルであり;環Fおよび環Gは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり;Zは、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;eは、1、2、または3である。
  6. 第二成分として式(3−1)から式(3−13)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2019189692

    式(3−1)から式(3−13)において、RおよびRは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルである。
  7. 第二成分の割合が10質量%から85質量%の範囲である、請求項5または6に記載の液晶組成物。
  8. 第三成分として式(4)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1から7のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2019189692

    式(4)において、Rは炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルであり;環Iは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり;Zは、単結合、エチレン、ビニレン、またはカルボニルオキシであり;X15およびX16は、水素またはフッ素であり;Yは、フッ素、塩素、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルオキシであり;fは、1、2、3、または4である。
  9. 第三成分として式(4−1)から式(4−16)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1から8のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2019189692

    Figure 2019189692

    式(4−1)から式(4−16)において、Rは、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または炭素数2から12のアルケニルである。
  10. 第三成分の割合が5質量%から50質量%の範囲である、請求項8または9に記載の液晶組成物。
  11. 第四成分として式(5)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1から10のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2019189692

    式(5)において、RおよびRは、水素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または炭素数2から12のアルケニルオキシであり;環Jおよび環Lは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたナフタレン−2,6−ジイル、クロマン−2,6−ジイル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられたクロマン−2,6−ジイルであり;環Kは、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−クロロ−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−5−メチル−1,4−フェニレン、3,4,5−トリフルオロナフタレン−2,6−ジイル、7,8−ジフルオロクロマン−2,6−ジイル、3,4,5,6−テトラフルオロフルオレン−2,7−ジイル、4,6−ジフルオロジベンゾフラン−3,7−ジイル、4,6−ジフルオロジベンゾチオフェン−3,7−ジイル、または1,1,6,7−テトラフルオロインダン−2,5−ジイルであり;ZおよびZは、単結合、エチレン、ビニレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;gは、0、1、2、または3であり、hは、0または1であり、そしてgとhとの和は3以下である。
  12. 第四成分として式(5−1)から式(5−35)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1から11のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2019189692

    Figure 2019189692

    Figure 2019189692

    Figure 2019189692

    式(5−1)から式(5−35)において、RおよびRは、水素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または炭素数2から12のアルケニルオキシである。
  13. 第四成分の割合が3質量%から45質量%の範囲である、請求項11または12に記載の液晶組成物。
  14. ネマチック相の上限温度が70℃以上であり、波長589nmにおける光学異方性(25℃で測定)が0.07以上であり、そして周波数1kHzにおける誘電率異方性(25℃で測定)が2以上である、請求項1から13のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
  16. 液晶表示素子の動作モードが、TNモード、ECBモード、OCBモード、IPSモード、FFSモード、またはFPAモードであり、液晶表示素子の駆動方式がアクティブマトリックス方式である、請求項15に記載の液晶表示素子。
  17. 請求項1から14のいずれか1項に記載の液晶組成物の、液晶表示素子における使用。
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