JP2019188681A - 練りゴムの熱入れ装置および熱入れ方法 - Google Patents

練りゴムの熱入れ装置および熱入れ方法 Download PDF

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努 川平
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Abstract

【課題】1台の熱入れ装置でありながらも、バギングとヤケゴムという相反する問題の発生を抑制して、練りゴムの配合に関係なく効率的な熱入れが可能で、高い生産性を発揮することができる練りゴムの熱入れ技術を提供する。【解決手段】回転する一対の熱入れロール間に練りゴムを投入し、熱入れロールの表面に練りゴムを巻きつけて、一対の熱入れロールの間を複数回通過させることにより練りゴムの熱入れを行う練りゴムの熱入れ装置であって、熱入れロールの各々の外周面に、熱入れロールの中心軸と平行に等間隔に設けられた複数の凸条と、複数の凸条の各々を熱入れロールの径方向に昇降させて、熱入れロールの外周面から突出させる昇降手段と、昇降手段による凸条の熱入れロールの外周面からの突出量を制御する突出量制御手段とを備えている練りゴムの熱入れ装置。【選択図】図2

Description

本発明は、一対の熱入れロールを用いて練りゴムを加熱する練りゴムの熱入れ装置、および、前記練りゴムの熱入れ装置を用いて行う練りゴムの熱入れ方法に関する。
空気入りタイヤの製造に際しては、従来より、熱入れロールと呼ばれる一対の熱入れロールが所定の隙間を設けて配置された練りゴムの熱入れ装置(以下、単に「熱入れ装置」ともいう)を使用して、加熱された熱入れロールの間に練りゴムを投入して通過させ、熱入れロールの表面に練りゴムを巻きつけて熱入れロールの間を複数回通過させることにより、練りゴムを加熱する熱入れ工程が設けられている。
具体的には、図5に模式的斜視図として示す熱入れ装置を用いて、加熱された一対の熱入れロール1、2の隙間に練りゴム3を投入し、熱入れロール1、2を中央方向に回転させることにより練りゴム3を熱入れロール1、2の間に食い込ませて、練りゴム3を熱入れロール1に巻き付く形で密着させると共に、熱入れロール2でせん断力を加えて、熱入れを行っている。
しかしながら、この熱入れ時、練りゴムの配合(配合種)によっては、例えば、硬くてロールへの密着性が乏しい練りゴムや粘度が高い練りゴムの場合、熱入れロール1の表面から練りゴム3が浮いてしまい、熱入れロール1へ密着させることが難しくなるバギングという現象が発生することがある。
このようなバギングが生じると、熱入れをスムーズに行うことができないだけでなく、熱入れロールを通過した練りゴムが落下することがある。練りゴムの落下が生じると、手作業で対応する必要があるため、作業の安全性の問題や、手作業での対応時間による作業効率の低下が生じる恐れがある。また、バギング発生時には、練りゴムの練り悪化、および次工程への供給ゴム切れによる重量ばらつきが起こり、その結果、トレッドなどのタイヤ部材の重量ばらつきを招いて、製品タイヤの重量ばらつきを招く恐れがある。
そこで、このようなバギングの発生を抑制するために、熱入れロールの表面に凹凸加工を施し、練りゴムの熱入れロールへの食い込みと熱入れロールによるせん断力とをアップさせる熱入れ技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−347023号公報
しかしながら、練りゴムの熱入れロールへの巻き付き易さは、熱入れロール間の隙間量(ギャップ量)や熱入れロール表面への凹凸加工などに大きく影響を受けるが、練りゴムの配合毎にこれらを調整することは容易ではない。
例えば、熱入れ加工を開始する前に練りゴムの配合に合わせた熱入れロール間の隙間量に調整することには時間が掛かるため、練りゴムの配合毎にこの調整を行うと生産性の大きな低下を招いてしまう。
また、凹凸加工は熱入れロール表面へ直接施されており一体物となっているため、練りゴムの配合に合わせて熱入れロール表面の凹凸加工を変更しようとしても、熱入れロールの変更でしか対応できない。このため、多種類の練りゴムの配合のそれぞれに合わせた多種類の熱入れロールを用意する必要があり、多大な熱入れロール作製費用や保管費用が発生する。
また、バギング対策として、隙間量と熱入れロール表面加工とを決定しても、練りゴムの配合によっては、練りゴムの摩擦熱によって必要以上に熱入れが進んで練りゴムの部分的な加硫が始まり、いわゆる「ヤケゴム」の発生という新たな問題が発生する恐れがある。
このように、従来の熱入れ技術においては、上記したバギングとヤケゴムという相反する問題の発生もあるため、配合によって適切な熱入れ条件が異なる練りゴムの全てを1台の熱入れ装置で行うことが難しく、熱入れ技術のさらなる改良が求められている。
そこで、本発明は、1台の熱入れ装置でありながらも、バギングとヤケゴムという相反する問題の発生を抑制して、練りゴムの配合に関係なく効率的な熱入れが可能で、高い生産性を発揮することができる練りゴムの熱入れ技術を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、以下に記載する発明により上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
回転する一対の熱入れロール間に練りゴムを投入し、熱入れロールの表面に練りゴムを巻きつけて、前記一対の熱入れロールの間を複数回通過させることにより前記練りゴムの熱入れを行う練りゴムの熱入れ装置であって、
前記熱入れロールの各々の外周面に、前記熱入れロールの中心軸と平行に等間隔に設けられた複数の凸条と、
前記複数の凸条の各々を前記熱入れロールの径方向に昇降させて、前記熱入れロールの外周面から突出させる昇降手段と、
前記昇降手段による前記凸条の前記熱入れロールの外周面からの突出量を制御する突出量制御手段とを備えていることを特徴とする練りゴムの熱入れ装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記複数の凸条の各々の幅が、5〜50mmであることを特徴とする請求項1に記載の練りゴムの熱入れ装置である。
請求項3に記載の発明は、
隣接する2つの凸条間の間隔が、5〜50mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の練りゴムの熱入れ装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記複数の凸条が、1つおきに設けられた第1の凸条と第2の凸条とから構成されており、
前記突出量制御手段が、前記第1の凸条、前記第2の凸条のいずれかの突出量を0mmに制御する突出量制御手段であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記第1の凸条同士、または、前記第2の凸条同士の間隔が、5〜25mmであることを特徴とする請求項4に記載の練りゴムの熱入れ装置である。
請求項6に記載の発明は、
前記突出量制御手段が、前記凸条を、前記熱入れロールの外周部表面より外方に、10〜20mm突出させるように前記突出量を制御する突出量制御手段であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置である。
請求項7に記載の発明は、
前記一対の熱入れロールが、熱入れロールの端から熱入れロールの中央に練りゴムを集めるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置である。
請求項8に記載の発明は、
前記一対の熱入れロールが、互いに対向する前記凸条間の間隔が、少なくとも5mmを超えるように配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置である。
請求項9に記載の発明は、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置を用いて行う練りゴムの熱入れ方法であって、
前記複数の凸条の各々を、前記熱入れロールの径方向に自在に昇降させて突出量を制御した後、前記一対の熱入れロールの回転を開始し、
回転する前記一対の熱入れロール間に練りゴムを投入し、
前記熱入れロールの表面に前記練りゴムを巻きつけて、前記一対の熱入れロールの間を複数回通過させることにより、前記練りゴムの熱入れを行うことを特徴とする練りゴムの熱入れ方法である。
請求項10に記載の発明は、
前記複数の凸条の各々の突出量を制御することにより、隣接する前記凸条同士の間隔を調整して、前記練りゴムの熱入れを行うことを特徴とする請求項9に記載の練りゴムの熱入れ方法である。
請求項11に記載の発明は、
突出している前記凸条の突出量を10〜20mmに制御して、前記練りゴムの熱入れを行うことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の練りゴムの熱入れ方法である。
本発明によれば、1台の熱入れ装置でありながらも、バギングとヤケゴムという相反する問題の発生を抑制して、練りゴムの配合に関係なく効率的な熱入れが可能で、高い生産性を発揮することができる練りゴムの熱入れ技術を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る練りゴムの熱入れ装置の熱入れロールに設けられた凸条を説明する模式的断面図である。 本発明の一実施の形態に係る練りゴムの熱入れ装置の熱入れロールにおいて凸条の突出量が調整された熱入れロールの一例を示す模式断面図である。 本発明の一実施の形態に係る練りゴムの熱入れ装置の熱入れロールにおいて凸条の突出量が調整された熱入れロールの他の一例を示す模式断面図である。 本発明の一実施の形態に係る練りゴムの熱入れ装置における一対の熱入れロールの配置を説明する模式断面図である。 従来の熱入れ装置の模式的斜視図である。
以下、実施の形態に基づき、図面を参照しながら本発明を具体的に説明する。
1.練りゴムの熱入れ装置
本実施の形態に係る練りゴムの熱入れ装置は、一対の熱入れロールを備えており、熱入れロールの表面が凹凸となっている点においては、従来の練りゴムの熱入れ装置と同様であるが、凹凸を構成する複数の凸条が熱入れロールの外周面から外方へ突出可能となっている点において異なっている。
図1は、本実施の形態に係る練りゴムの熱入れ装置の熱入れロールに設けられた凸条を説明する模式的断面図である。
本実施の形態においては、図1に示すように、熱入れロールの外周面4に、熱入れロールの中心軸と平行に等間隔に設けられた複数の凸条5が設けられており、この凸条5は双方向矢印6に示すように、熱入れロールの外周面4から外方に向けて昇降自在で突出可能であり、図示しない突出量制御手段によって突出量が自在に調整できるように制御されている。
このように外方へ突出可能な凸条を熱入れロールの外周面に複数設けて、それぞれの凸条の突出量を突出量制御手段により制御することにより、1台の熱入れ装置でありながらも、ロール表面の形状を様々な形状とすることができるため、種々の練りゴムの配合に合わせた最適な条件で熱入れすることが可能となり、バギングとヤケゴムという相反する問題の発生を抑制して、効率的な熱入れを生産性高く行うことができる。
それぞれの凸条の突出量が制御された熱入れロールの一例を図2に示す。なお、図2では、熱入れロールの外周面の一部を示しており、5つの凸条を記載している。なお、図2においては、5つの凸条を第1の凸条5−1と第2の凸条5−2で構成させており、前記した突出量制御手段によって、第1の凸条5−1が熱入れロールの外周面4から突出している一方、第2の凸条5−2は熱入れロールの外周面4から突出せず熱入れロール面と同一面に位置しており、突出している第1の凸条5−1と突出していない第2の凸条5−2とが交互に配置されている。
このように、突出量制御手段を用いて、隣り合った凸条の片方を熱入れロール表面と同じ位置にして突出している凸条間の間隔を大きくし、また、突出している凸条の突出量を変化させることにより、様々なバリエーションでロール表面の形状を変えることができる。
なお、本実施の形態において、凸条の幅としては5〜50mm程度が好ましく、これにより、練りゴムを適切に熱入れロールへ食い込ませることができる。
そして、図2に示すような熱入れロールにおいて、熱入れロールの外周面4から突出している第1の凸条5−1の突出量Aが小さ過ぎると、練りゴムの発熱が不十分となるため、練りゴムの配合によっては、熱入れロール間に練りゴムが食い込み難くなり、バギングが発生する恐れがある。一方、大き過ぎると、練りゴムの発熱が過剰となるため、練りゴムの配合によっては、バギングの発生はないものの、熱入れロール間を通過したゴムシートが千切れて熱入れロールから床面へ落下する恐れがある。このため、突出量Aとしては、10〜20mmであることが好ましい。
また、突出している第1の凸条5−1において、互いに隣接する2つの凸条間の間隔Bが狭過ぎると、練りゴムの発熱が過剰となり、ヤケゴムを発生する恐れがある。一方、広過ぎると、練りゴムの発熱が不十分となり、熱入れロール間に練りゴムが食い込み難くなり、バギングを発生する恐れがある。このため、間隔Bとしては、5〜25mmであることが好ましい。なお、ここで言う「間隔B」は、凸条の突出部の高さの1/2における凸条間の間隔である。
なお、上記においては、隣接する凸条において第2の凸条の突出量が0mmの場合を挙げて説明しているが、図3に示すように、第1の凸条、第2の凸条のいずれの凸条において突出量を異ならせる、または同じ突出量で突出させてもよく、このような態様とすることにより、熱入れロールの表面形状についてさらに多くのバリエーションを形成させることができ、より多くの種類の練りゴムの熱入れに適用することができる。
また、本実施の形態において、一対の熱入れロールは、熱入れロールの端から熱入れロールの中央に練りゴムを集める構造を有していることが好ましく、これにより、練りゴムを効率よく熱入れして、熱入れロールに十分に巻き付けることができる。具体的な構造としては、例えば、ロードロールやフィードロール、サージロールなどを挙げることができる。
そして、このとき、一対の熱入れロールにおいて、互いに対向する凸条間の間隔(隙間)は、凸条の先端部7同士の間隔で、少なくとも5mmを超えていることが好ましい。
図4は、本実施の形態に係る練りゴムの熱入れ装置における一対の熱入れロールの配置を説明する模式断面図である。一対の熱入れロール1、2の間隔8が狭過ぎると、熱入れロール1、2の間を練りゴムが通過できない。また、回転中に、熱入れロール1、2が互いに干渉してぶつかり、熱入れロール1、2が破損する恐れがある。このため、熱入れロール1、2の間隔8としては、互いに対向する凸条間の間隔として、少なくとも5mmを超えていることが好ましい。なお、熱入れロール1、2の間隔8は、熱入れロール1、2の間に熱入れゴムを通過させることを考慮すると、通常、20mm以下とすることが好ましい。
2.練りゴムの熱入れ方法
次に、上記した熱入れ装置を用いて行う練りゴムの熱入れ方法について説明する。
最初に、複数の凸条の各々を、熱入れロールの径方向に昇降させて、突出量制御手段によって突出した凸条間の間隔および突出量を適切に調整して、熱入れロールの表面を練りゴムの配合に対応した形状に設定する。なお、この凸条間の間隔および突出量については、過去の行った熱入れにおいて、熱入れロールごとに得られた知見を利用することができる。
次に、熱入れロールの回転を開始し、回転する一対の熱入れロール間に練りゴムを投入して、熱入れを開始する。
このとき、熱入れロールの表面は練りゴムの配合に対応した形状に設定されているため、練りゴムを熱入れロールの間に食い込ませて、通過した練りゴムを熱入れロールの表面に巻きつけることができる。そして、練りゴムを熱入れロールの間に複数回通過させることにより、バギングやヤケゴムを発生させることなく、適切に熱入れを行うことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、凸条の突出量と間隔を適切に制御して、熱入れロールの形状を練りゴムの配合に合わせて最適化することにより、1台の熱入れ装置を用いて、バギングとヤケゴムという相反する問題の発生を抑制して、効率的な熱入れを生産性高く行うことができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
1.実験1
ここでは、図2に示す練りゴムの熱入れ装置を用いて、同じ間隔に凸条を設ける一方、凸条の突出量Aを変量させて、それぞれ、配合が異なる10種類の練りゴムを熱入れし、バギングの発生およびヤケゴムの発生を評価した。
具体的には、まず、従来方法として、幅20mm、高さ5mmの凸条が10mm間隔で設けられた一対の熱入れロールが10mmの間隔で配置された従来の練りゴムの熱入れ装置を用いて、10種類の配合の練りゴムの熱入れを行った。
次に、上記で使用した従来の練りゴムの熱入れ装置を改造して、凸条の突出量Aが可変となるように突出量制御手段を設けて、突出量Aを表1に示すように変化させたこと以外は、上記と同様にして、10種類の配合の練りゴムの熱入れを行った。
評価は、バギングの発生回数、ヤケゴムの発生回数を測定し、それらの発生率を求めた。結果を表1に示す。配合種類は試験した10種類中、熱入れを行うことができた配合種数を表す。
Figure 2019188681
表1に示すように、従来方法では、10種類の練りゴム中、4種類の練りゴムにおいてバギングが発生し(発生率40%)、2種類の練りゴムにおいてヤケゴムが発生した(発生率20%)。
これに対して、突出量Aを3mmとした実験例1では、10種類の練りゴム中、5種類の練りゴムにおいてバギングが発生し(発生率50%)、バギングが発生する練りゴムが1種類増加する結果となった。そして、ヤケゴムが発生した練りゴムはなかった。
そして、突出量Aを10mmとした実験例2では、バギングが発生した練りゴムを1種類まで減少させることができ、ヤケゴムが発生した練りゴムはなかった。
また、突出量Aを20mmとした実験例3では、全ての練りゴムにおいて、バギングやヤケゴムが発生せず、適切な熱入れを行うことができた。
なお、突出量Aを25mmとした実験例4では、10種類の練りゴム中、4種類の練りゴムにおいては、熱入れロールを通過したシートが床面に落下したため、熱入れが行えなかった。しかし、それ以外の練りゴムにおいては、バギングの発生がなかった。これは、突出量Aが大き過ぎて練りゴムの発熱が多くなったためと推測される。
以上の結果より、凸条間の間隔が一定であっても、その凸条の突出量を変化させることにより、1台の熱入れ装置を用いても、適切に熱入れすることが可能なゴムの配合種が多くなることが分かる。そして、その際、熱入れロールの外周面からの突出している凸条の突出量Aは、10〜20mmに調整されていることが好ましいことが分かる。
2.実験2
ここでは、突出量Aを10mmに固定して凸条間の間隔Bを変量させたこと以外は、上記と同様にして、10種類の配合の練りゴムの熱入れを行い、同様に評価した。
併せて、実験1において好ましい数値範囲であることが確認された凸条間の間隔B5mmで、突出量Aを20mmとしたこと以外は、上記と同様にして、10種類の配合の練りゴムの熱入れを行い、同様に評価した。
結果を表2に示す。
Figure 2019188681
表2に示すように、凸条間の間隔Bを3mmとした実験例5では、10種類の練りゴム中、2種類の練りゴムにおいては、熱入れロールの隙間を練りゴムが通過しなくなり、熱入れが行えなかった。しかし、それ以外の練りゴムにおいては、バギングの発生がなかった。一方、熱入れロールの隙間を通過した8種類の練りゴム中、3種類の練りゴムにおいては、ヤケゴムが発生した。これは、凸条間の間隔Bが狭過ぎて練りゴムの発熱が大きくなったためと推測される。
そして、凸条間の間隔Bを25mmとした実験例6では、バギングが発生した練りゴムを1種類まで減少させることができ、ヤケゴムが発生した練りゴムはなかった。
なお、凸条間の間隔Bを30mmとした実験例7では、ヤケゴムが発生した練りゴムはなかったものの、10種類の練りゴム中、5種類の練りゴムにおいてバギングが発生した。これは、凸条間の間隔Bが広過ぎ、練りゴムの発熱が少なくなり、熱入れロール間に練りゴムが食い込んでいかなかったためと推測される。
また、凸条の突出量Aを20mm、凸条間の間隔Bを5mmとした実験例8では、バギングの発生はなかったが、1種類の練りゴムにおいてヤケゴムが発生した。
以上の結果より、凸条の突出量が一定であっても、凸条間の間隔を変化させることにより、1台の熱入れ装置を用いても、適切に熱入れすることが可能なゴムの配合種が多くなることが分かる。そして、その際、熱入れロールの外周面からの突出している凸条間の間隔Bは、5〜25mmが好ましいことが分かる。
3.実験3
実験1、2において、熱入れロールの凸条の間隔および突出量が、適切な熱入れと関係していることが確認できたため、ここでは、図3に示すように、隣接する凸条の突出量を変えて、練りゴムの熱入れを行った。
具体的には、隣接する第1の凸条と第2の凸条の突出量とその間隔、および、第1の凸条同士、および第2の凸条同士の間隔を、従来の熱入れにおいて得られている適切な突出量と間隔に調整しながら、対応する練りゴムを熱入れした。
その結果、様々な配合種の練りゴムであっても、従来のように、異なる熱入れロールの熱入れ装置を用いる必要がなく、1台の熱入れ装置だけで、バギングやヤケゴムの発生を招くことなく、適切な熱入れが可能であることが確認できた。
そして、この結果は、本実施の形態を適用することにより、1台の熱入れ装置でありながらも、バギングとヤケゴムという相反する問題の発生を抑制して、練りゴムの配合に関係なく効率的な熱入れが可能で、高い生産性を発揮できることを示している。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
1、2 熱入れロール
3 練りゴム
4 熱入れロールの外周面
5、5−1、5−2 凸条
6 双方向矢印
7 凸条の先端部
8 熱入れロールの間隔

Claims (11)

  1. 回転する一対の熱入れロール間に練りゴムを投入し、熱入れロールの表面に練りゴムを巻きつけて、前記一対の熱入れロールの間を複数回通過させることにより前記練りゴムの熱入れを行う練りゴムの熱入れ装置であって、
    前記熱入れロールの各々の外周面に、前記熱入れロールの中心軸と平行に等間隔に設けられた複数の凸条と、
    前記複数の凸条の各々を前記熱入れロールの径方向に昇降させて、前記熱入れロールの外周面から突出させる昇降手段と、
    前記昇降手段による前記凸条の前記熱入れロールの外周面からの突出量を制御する突出量制御手段とを備えていることを特徴とする練りゴムの熱入れ装置。
  2. 前記複数の凸条の各々の幅が、5〜50mmであることを特徴とする請求項1に記載の練りゴムの熱入れ装置。
  3. 隣接する2つの凸条間の間隔が、5〜50mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の練りゴムの熱入れ装置。
  4. 前記複数の凸条が、1つおきに設けられた第1の凸条と第2の凸条とから構成されており、
    前記突出量制御手段が、前記第1の凸条、前記第2の凸条のいずれかの突出量を0mmに制御する突出量制御手段であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置。
  5. 前記第1の凸条同士、または、前記第2の凸条同士の間隔が、5〜25mmであることを特徴とする請求項4に記載の練りゴムの熱入れ装置。
  6. 前記突出量制御手段が、前記凸条を、前記熱入れロールの外周部表面より外方に、10〜20mm突出させるように前記突出量を制御する突出量制御手段であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置。
  7. 前記一対の熱入れロールが、熱入れロールの端から熱入れロールの中央に練りゴムを集めるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置。
  8. 前記一対の熱入れロールが、互いに対向する前記凸条間の間隔が、少なくとも5mmを超えるように配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の練りゴムの熱入れ装置を用いて行う練りゴムの熱入れ方法であって、
    前記複数の凸条の各々を、前記熱入れロールの径方向に自在に昇降させて突出量を制御した後、前記一対の熱入れロールの回転を開始し、
    回転する前記一対の熱入れロール間に練りゴムを投入し、
    前記熱入れロールの表面に前記練りゴムを巻きつけて、前記一対の熱入れロールの間を複数回通過させることにより、前記練りゴムの熱入れを行うことを特徴とする練りゴムの熱入れ方法。
  10. 前記複数の凸条の各々の突出量を制御することにより、隣接する前記凸条同士の間隔を調整して、前記練りゴムの熱入れを行うことを特徴とする請求項9に記載の練りゴムの熱入れ方法。
  11. 突出している前記凸条の突出量を10〜20mmに制御して、前記練りゴムの熱入れを行うことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の練りゴムの熱入れ方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE112020005064T5 (de) 2019-10-15 2022-07-21 Santec Corporation Substratdreheinrichtung

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