JP2019187401A - 刈払機の防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作棹の一端にエンジンを他端にカッターを備えた刈払機の振動を低減すること。【解決手段】刈払機において、エンジンの重心より前方のクラッチケースにクランク軸から重心までの距離と略同一高さの位置にエンジン支持部を設けて、前記操作棹から弾性材を介して揺動可能に取り付けた防振レバーよって前記エンジン支持部を支持するとともに前記クラッチケース前端と前記操作棹後端とを防振部材を介して支持し、エンジンの慣性力を上下方向に発生させるようにした。【選択図】図2

Description

発明の詳細な説明
本発明は、エンジンを備えてカッターを回転させながらハンドルを左右に操作して雑草を刈る刈払機の防振装置に関する。
エンジンを備えてカッターを回転させて雑草を刈る刈払機は、刈払機の質量を保持しつつ操作桿に備えたハンドルを操作して作業するので、エンジンの振動に伴う作業者の疲労を軽減することが求められている。
そのため、エンジンとハンドル支持ケースの間に防振コイルバネと防振ゴムからなる第1〜第3の防振部材を備えて、第1及び第2の防振部材は駆動軸を中心とする上部に左右対称に配置し第3の防振部材は駆動軸を挟んで下部に配置し、駆動軸からの上部の距離が下部の距離より大きくしてハンドル支持ケースに伝わるエンジンの振動を低減するようにしたものとして下記特許文献1がある。(名称は文献に記載された通り)
また、操作棹の後端にマウントフレームを固定し、マウントフレームにエンジンを防振的に支持する弾性部材を介して搭載するようにして、操作棹にエンジンの振動が伝わりにくくしたものとして下記特許文献2がある。(名称は文献に記載された通り)
更に、エンジン全体を取り囲むカバーを設けてカバーとエンジンの間を複数の防振装置によって保持するようにして、メインパイプにエンジンの振動が伝わりにくくしたものとして下記特許文献3がある。(名称は文献に記載された通り)
特許第4338469号公報 特開2015−130831号公報 特開2013−21979号公報
上記特許文献1は、エンジンとハンドル支持ケースの間に備えた防振部材によってハンドル支持ケースに伝わる振動を低減するという考え方であるが、ハンドル取り付けのためのハンドル挟持部からエンジン部までをハンドル支持ケースでつないでいるため装置が大型化して質量が増加し、更に防振コイルバネと防振ゴムの取り付けも複雑なものとなっているため組立作業性の低下やコストの増加などを招いている。
上記特許文献2は、エンジンをマウントフレームとの間で揺動自在に支持して操作棹に伝わる振動を低減するという考え方であるが、エンジンを搭載する大型のマウントフレームが必要であり、マウントフレーム自体の剛性も必要となるため、質量増加やコスト増加の問題があった。
上記特許文献3は、エンジンをカバーとの間でスプリングによって保持して振動によるエンジンの振れを受け止めるようにしたものであるが、そのために必要となるカバーの剛性やカバー設置に伴う大きさの増大及びそのためのコスト増加や質量増加などの問題があった。
また、上記いずれの先行技術文献も振動によるエンジンの振れを緩衝するために支持ケースやマウントフレーム、カバーを用いて緩衝部材をどのように配置するかという思想であるが、加振力方向を考慮せずに単に緩衝部材を配置しただけでは新たな振動モードが発生するために、別の方向に振れる新たな振動によって効果的な振動低減効果が得られないという問題があるが、そのための技術思想は示されていない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、刈払機の操作棹に伝わるエンジンの振動を簡単な構成で効果的に低減させる技術を提供することによって、エンジンの振動に伴う作業者の疲労を軽減することである。
上記課題を達成するために、本願請求項1記載の発明による刈払機の防振装置は、操作棹の途中に作業者が操作するハンドルと操作棹の後端に備えたエンジンと操作棹の前端にエンジンによって駆動されるカッターを備えた刈払機において、エンジンの重心より前方のクラッチケースにクランク軸から重心までの距離と略同一高さの位置にエンジン支持部を設けて、前記操作棹から弾性材を介して揺動可能に取り付けた防振レバーよって前記エンジン支持部を支持するとともに前記クラッチケース前端と前記操作棹後端とを防振部材を介して支持し、エンジンの慣性力を上下方向に発生させるようにしたことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、前記エンジン支持部のクランク軸からの距離と前記防振レバーの揺動中心のクランク軸からの距離を略同一としたことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、前記エンジン内に備えたクラッチと前記操作棹内に備えた駆動軸とを前記エンジン支持部近傍のクラッチケース内に備えたダンパーを介して接続したことを特徴としている。
請求項4に係る発明は、前記防振レバーの弾性材は円筒ゴムブッシュであることを特徴としている。
請求項5に係る発明は、前記防振レバーの弾性材は圧縮ムであることを特徴としている。
上記請求項1の発明によると、エンジンの慣性力によって発生する振動を上下方向にのみ発生させたうえで慣性力による加振力が最も小さくなる位置でエンジンを支持し、その位置を操作棹から弾性支持した防振レバーで支持するので、新たな振動モードが発生することなく操作棹に伝わる振動を効果的に低減できる。そのため、ハンドルなどの振動による作業者の疲労が軽減される。
上記請求項2の発明によると、振動による防振レバーの上下方向揺動が前後方向などの拘束なく行えるので、操作棹に伝わる振動を最も効果的に低減できる。
上記請求項3の発明によると、振動によるエンジンと駆動軸との間の角度ズレや芯ズレを最も小さくすることができるために駆動ダンパーを小型化できる。
上記請求項4の発明によると、円筒防振ゴムの構造的特性から得られる上下と左右の作動方向によるバネ定数の違いを用いたので、上下方向の振動を低減しながら左右方向に高い剛性の確保が最も簡単な構成で実現できる。
上記請求項5の発明によると、上下方向の防振ゴムバネ定数を設計的な自由度を持たせて設定できるので、振動低減が効果的に実現できる。
以下、本発明の第1実施例における実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明にかかる刈払機1の外観斜視図である。刈払機1は前後方向に延びる操作棹2の前端にカッター3と後端にエンジン4を備えて、途中に作業者が操作するハンドル5を備える。6は角度を変えるためのハウジングである。なお、図中に示すように、操作する際の作業者の向きを基準として、前後方向、左右方向、上下方向を定義する。
図2にエンジン4の縦断面図を示す。シリンダ11内に配置されたピストン12が上下に往復動してクランク軸13から動力を発生する。クランク軸13の後端にはリコイル式始動装置14が、前端には冷却ファンを兼ねるフライホイールマグネトウ15を備えている。シリンダ11を取り付けたクランクケース16は冷却ファンケースを兼ねて、前方にクラッチケース17を固着している。フライホイールマグネトウ15には遠心クラッチのシュー18が取り付けられ、クランク軸13と同軸上に遠心クラッチのクラッチドラム19がベアリング20によって支承されており、所定の回転数でシュー18からクラッチドラム19にクランク軸13の動力を伝達する。また、クランクケース16の下方には燃料タンク21が一体に取り付けられている。
III−III断面図である図3に示したように、クラッチドラム19は内径側に向けた突起19aを有し、ゴムなどによる駆動ダンパー22を介してクランク軸13の動力をジョイント23に伝達する。ジョイント23の内径部はスプラインとなっており、操作棹2の内側に設けた図示しない軸受に支持された駆動軸24を駆動する。そして、駆動軸24の前端から操作棹2の前端のハウジング6内のベベルギヤを介してカッター3を回転させる。
クラッチケース17には上部の左右にエンジン支持部25を一体に備えて、IV−IV断面図である図4に示したように、端面に凹部25aが設けられている。
エンジン支持部25の端面にはカラー26が取り付けられ、図5に示すようにカラー26には凸部26aが設けられており、凹部25aに収容されてボルト27によって固着されている。
図3に示したように、カラー26外径との間で回動自在な金属や樹脂などの軸受材からなるブッシュ28を圧入した防振レバー29は両端面がワッシャ30によってカラー26及び防振レバー29との間に左右の僅かな隙間が保持されて取り付けられている。そのため、エンジン4がエンジン支持部25中心に防振レバー29との間で揺動したとき、カラー26はボルト27の締付摩擦力と凸部26aによる回り止めによってブッシュ28との摩擦で回動することなく、従ってボルト27が緩むことがない。
防振レバー29の前方にはVI−VI断面図である図6に示したように、円筒ゴムブッシュ31の外筒が圧入されており、内筒がブラケット32を左右に貫通するボルト33に支持されて両端のストッパ34を介して取り付けられている。
ストッパ34は先端部に溶接などで一体に固着したピン35をブラケット32の穴に挿入して回り止めし、VII−VII断面図である図7に示したように、円筒ゴムブッシュ31の内筒の凸部31aを収容しながら端面をボルト33とナット36で締め付けている。そのため、防振レバー29が上下に揺動しても円筒ゴムブッシュ31の内筒はボルト33の締付摩擦力と凸部31aの回り止めによって回動することなく、従ってボルト33がつれ回って緩むことがない。円筒ゴムブッシュ31は防振レバー29に対して角度位置を決めて圧入される。
なお、凸部31aを廃止してボルト33とナット36の締付摩擦力だけで固定するようにしても構わない。
円筒ゴムブッシュ31は金属の外筒と内筒の間にゴムを焼き付けた構成で、ゴムの捩りによって荷重を受ける一般的な構成であり、そのため、図6及び図2のVIII視である防振レバー29まわりの平面図の図8に示したように、円筒ゴムブッシュ31外筒が圧入された防振レバー29の端面とストッパ34及び防振レバー29の端面とブラケット32との間には隙間を有している。
図6及び図2に示したように、ブラケット32はキャップ37を介してボルト38の締め付けによって操作棹2に取り付けられるが、操作棹2との間にベアリングホルダー39を挟んでおり、この前方にキャップ37の長さに渡ってスリット40が設けられているので容易に馴染んで変形し、密着してブラケット32が強固に固着される。
図2に示すように、ベアリングホルダー39は後端にジョイント23を支承するベアリング41を取り付けて、内径部の段部42を操作棹2の後端部に当てて取り付けられ、前方に設けた穴にブラケット32の位置決め凸部43が収まるようになっている。これによってブラケット32の前後方向の取り付け位置が規制される。
ベアリングホルダー39にはブラケット32との前後間にゴムなどの防振部材44が取り付けられている。クラッチケース17の前端を防振部材44の外径に挿入しながらジョイント23に取り付けた駆動ダンパー22にクラッチドラム19の突起19aを組み合わせることで、エンジン4が取り付けられ支持される。図3に示したように駆動ダンパー22は4つの緩衝部が一体となっており、そのためクラッチドラムの突起19aが組み付けしやすくなっている。その後、防振レバー29に圧入されたブッシュ28の内径にカラー26を通してボルト27を締め付けることでエンジン4が取り付けられる。
防振部材44はIX−IX断面図である図9に示したように外周が菊型となっているので、小さなバネ定数でクラッチケース17から操作棹2に伝わる振動を柔らかく緩衝する。
次に、上記構成の防振装置の作用について説明する。
エンジンはピストンやコンロッドの往復質量部分などの慣性力が加振源となって振動を発生させるのであるが、その動きについて一部省略した側面図である図10によって説明すると、ピストン12などの往復質量による慣性力によって加振力Fが上向きの矢印方向に作用した時、2点鎖線で示したようにエンジンは瞬間回転中心Pを中心として上方に動く。これは加振力Fによる加振方向への並進運動とエンジンの重心Gを中心としたモーメントMによる回転運動が合わさった運動の合成である。瞬間回転中心Pは加振力Fによる上向きの並進加速度αとモーメントMによる下向きの回転加速度−αとが等しくなる点であり、従って瞬間回転中心Pの加速度は0になる。往復質量の上下動による逆方向の慣性力−Fによる下向きの加振力が加わった場合は上記と逆に瞬間回転中心Pを中心として下方に動くことは勿論である。従って、瞬間回転中心Pでエンジンを支持すれば最も振動が小さくできる。
往復質量によって発生するエンジンの慣性力は、クランクバランスによってベクトル方向を設定できることは公知である。そのため、慣性力を上下方向にのみ発生するようにすると加振力Fは上下方向にしか発生しない。そして瞬間回転中心Pであるクラッチケース17の左右にエンジン支持部25を設けているので、エンジンの質量を支持しながら振動が最も小さくなる取り付けができる。具体的には、クランク軸13中心から重心Gまでの距離Hと略同一高さの位置に瞬間回転中心Pの位置となるエンジン支持部25を設けて、操作棹2に取り付けたブラケット32の防振レバー29の揺動中心Qの高さもHと略同一としている。即ち、エンジンの重心Gと瞬間回転中心P及び防振レバーの揺動中心Qとがクランク軸と平行に一直線に配置されているので、これによって、防振レバー29には円筒ゴムブッシュ31を捩る動きのみが作用するため、防振レバー29エンジン支持部の上下揺動に伴う前後方向の分力が発生することがない。また加振力は上下方向のみなので、防振レバー29が新たな振動モードを発生することもない。
このように、瞬間回転中心Pでエンジン4を支持する防振レバー29を揺動中心の円筒ゴムブッシュ31の捩りトルクで支えた構成であるので、運転するエンジンの回転数や負荷に関わらず操作棹2に伝わる振動を常に最も小さくすることができる。
なお、瞬間回転中心Pから離れたクラッチケース17の前端に上下方向に発生する振れは柔らかな防振部材44で緩衝されるので、ここから操作棹2に伝わる振動は問題なくなる。
ところで、エンジンには燃料タンク21が一体で取り付けられているので、燃料の量によってエンジンの重心Gの位置が前後及び上下方向に少し変化する。そのため、瞬間回転中心Pの位置も変化することになる。しかしながら防振レバー29は前後に長さを有しているので、瞬間回転中心Pの位置変化によって円筒ゴムブッシュ31の揺動角度が大きく変化するわけでないため、実質的に操作棹2に伝わる振動が大きく変化することはない。即ち、燃料量が変化しても防振レバー29によって最も振動の少ない取り付けができるので、エンジンの振動に伴う作業者の疲労を軽減できる。
エンジンを瞬間回転中心Pで防振レバー29によって支持するのでクランク軸13と駆動軸24との間に角度ズレや芯ズレが発生する。そのため、駆動ダンパー22を設けてクラッチドラム19とジョイント23とを接続するようにして駆動軸24やベアリング41などに過大な負荷がかからないようにしているが、駆動ダンパー22の前後方向の配置位置をエンジン支持部25近傍にしてある。これによってクラッチドラム19とジョイント23との角度ズレや芯ズレを最も小さくできるので、ズレによって発生する摩擦発熱を最小に抑えられるため駆動ダンパー22を小型化できる。
また、駆動ダンパー22によってトルク変動を緩衝できるので、カッター3による断続的な切削抵抗によって発生する駆動軸24の捩り振動でハンドル5に発生する振動や、2サイクルエンジンの減速時の不整燃焼によるハンドルの振れ、あるいは4サイクルエンジンを用いた場合の回転変動に伴うハンドル振動も低減できる。
なお、駆動ダンパーはエンジン4と駆動軸24との間に角度ズレや芯ズレを吸収して動力を伝達できれば、他の形式の接手であって構わない。
以上説明したように、本発明は往復質量の慣性力が加振源となって発生させるエンジン振動の加速度が最も小さくなる位置でエンジンを支持した防振レバーを円筒ゴムブッシュで支持するようにしたので、簡単な構成で組み付け作業性低下や大きなコスト増加などを生じることなく操作棹に伝わる振動を低減することができ、エンジンの振動に伴う作業者の疲労を軽減できる。防振レバーはアルミ合金や樹脂を用いることができるので質量増加も抑えられる。
なお、クランク軸から重心Gまでの距離Hと略同一高さの位置に瞬間回転中心Pの位置となるエンジン支持部を設けて、操作棹に取り付けたブラケットの防振レバーの取り付け位置QもHと略同一高さとするのが望ましいが、エンジン支持部とブラケットの防振レバーの取り付け高さの両方またはどちらかがクランク軸から重心Gまでの距離Hと必ずしも略同一高さに設定できなくても本発明と技術思想を異にするものでなく、本発明の効果が損なわれるものではない。
実用においては、市場の要求に応じてリコイル式始動装置14を蓄力式などに変更したり、数ミリリットルの小さな排気量変更などのバリエーションが発生する場合があるが、それによってエンジン質量や重心位置が少し変化するが、防振レバーの揺動が大きく変化するわけでなく、従ってその都度厳密に瞬間回転中心を設定し直さなくても本発明の効果が損なわれるわけではないので、クラッチケースを共通使用して可である。
また、クランクバランスはエンジンの加振力をエンジンの上下方向のみに発生させるように設定するのが望ましいが、エンジンの共通化や部品管理上などの理由から100%上下方向に発生させたものでなくても本発明の効果がないわけではなく、技術思想を異にするものではない。
操作棹に伝わる振動が効果的に低減できるので、従来のように操作棹にハンドルをラバーを介して柔らかく取り付ける必要がなく、そのため剛性感を持ってハンドル操作ができる。更に、図1に示したような左右のハンドル長さの異なる非対称ハンドルとした場合でも左右で振動の大きさが異なることがない。
これまでの図及び説明では2サイクルエンジンを用いて示しているが、4サイクルエンジンであっても同様に適用可能なことは勿論である。
次に本発明の第2実施例における実施形態を図面に基づいて説明する。
一部省略した側面図である図11に示したように、ブラケット50の防振レバー取り付け位置Qを前方に配置することによって、防振レバー51の長さを延長している。取り付け高さはエンジン重心Gのクランク軸からの距離Hと同一である。
エンジン4の内部の構成は第1実施例と同じであり、エンジン4の防振レバーへの取り付けについても第1実施例と同構造である。
XII−XII断面図である図12に示したように、防振レバー51には円筒ゴムブッシュ52の外筒が圧入されており、内筒がブラケット50を左右に貫通するボルト53に支持されてストッパ34を介してナット54との締め付けによって固着されている。
ブラケット50下側にスリット55が設けられており、ボルト56の締め付けによって操作棹2に取り付けられるが、操作棹2との間にベアリングホルダー38を挟んでおり、ここにブラケット50の長さに渡ってスリット40が設けられているので容易に変形し、密着してブラケット50が操作棹2に強固に固着される。
次に第2実施例の作用について説明する。
円筒ゴムブッシュを備えた防振レバーの捩りバネ定数について、
防振レバーの回動中心である円筒ゴムブッシュ揺動中心Qから瞬間回転中心Pまでの距離をL、円筒ゴムブッシュの捩りバネ定数をKθ、並進運動のバネ定数をKyとすると
θ=Ky×L
となる。これはLを長くするとKyはそのままでKθが大きくなるので、硬い円筒ゴムブッシュを設定することができることを示している。
そのため、硬い円筒ゴムブッシュ52を用いながら瞬間回転中心Pでの上下方向のバネ定数を柔らかくできるので、円筒ゴムブッシュ揺動中心Qにおいて上下方向の振動を低減しながら左右方向に高い剛性が確保でき、前後方向や左右方向の外力が加わった場合でもエンジン4の振れを小さくでき、刈払機の操作において節度感が得られる。
また、図12に示したように、ブラケット50の円筒ゴムブッシュ52を取り付ける箇所の左右方向長さを短縮でき、そのため防振レバー51取り付けの左右方向長さも短縮できるので、草刈作業時に防振レバー51取り付け部が作業者の身体に触れる心配がなく作業ができる。
次に本発明の第3実施例における実施形態を図面に基づいて説明する。
図13にエンジン4の縦断面図を示す。エンジン4の内部の構成は第1実施例と同じであり、クラッチケース17には上部の左右にエンジン支持部を備えてカラー26外径との間で回動自在な金属や樹脂などからなる軸素材のブッシュ28を圧入した防振レバー70に取り付けられている構成も第1実施例と同じである。
XIV−XIV断面図である図14に示したように、ブラケット71はキャップ73を介してボルト74の締め付けによって取り付けられるが、操作棹2との間にベアリングホルダー75を挟んでおり、ここにキャップ73の長さに渡ってスリット76が設けられているのでベアリンクホルダー75は容易に変形し密着して、ブラケット71は操作棹2に強固に固定される。
ブラケット71には左右に貫通するボルト77とナット78によって左右のカラー79がワッシャ80を介して締め付け固定されている。
カラー79外径には金属や樹脂などの軸受材からなるブッシュ81を圧入した防振レバー70の両端面がワッシャ80との間に左右の僅かな隙間が保持されて取り付けられている。そのため、防振レバー70とブッシュ81はブラケット71とカラー79との間で円滑に回動する。
図13に示したように、ブラケット71は後部に受け部82を有して、ボルト83によってキャップ84を介して防振レバー70を上下から挟んだ円筒状の圧縮ゴム85を載せて取り付けており、86のスペーサによって圧縮ゴム85の締め代を与えて初期荷重を設定している。
一部省略した側面図である図15に示したように、クランク軸から重心Gまでの距離Hと略同一高さの位置に瞬間回転中心Pの位置となるエンジン支持部を設けて、操作棹2に取り付けたブラケット71の防振レバー70の揺動中心Qの高さもHと略同一としている。即ち、エンジンの重心Gと瞬間回転中心P及び防振レバーの揺動中心Qとがクランク軸と平行に一直線に配置されている。
作動について、加振力によってPである防振レバー70のエンジン支持部が上下動するが圧縮ゴム85によってブラケット71はエンジンの慣性力は上下方向のみに発生する防振レバー70の回動を支えるだけなので、上下振動が伝わることがない。防振レバー70エンジン支持部の上下動に伴う前後方向の分力が発生することがない。また加振力は上下方向のみなので新たな振動モードを発生することもない。
このため、運転するエンジンの回転数や負荷に関わらず操作棹2に伝わる振動を常に最も小さくすることができる。
圧縮ゴム85は上下方向の荷重に対応すればよいだけなので、上下面を波型にしたりしてバネ特性を非線形にするなどの設計的な自由度が得られる。また、形状として圧縮ゴム85は平面視で楕円や多角形など円でない形状であっても構わない。
ブッシュ81は軸受け機能としての長さであればよいので短くてよく、前後方向や左右方向の外力が加わった場合でもエンジン4の振れを生じることがなく、防振レバー70周りの平面図である図16に示したように、防振レバー70取り付けの左右方向長さが短縮できるので、草刈作業時に作業者の身体に触れる心配がない。
以上説明したように、本発明はエンジンを備えてカッターによって草刈作業する刈払機の振動軽減について有用である。
本発明にかかる刈払機1の外観斜視図 第1実施例におけるエンジンの縦断面図 図2におけるIII−III線断面図 図3におけるIV−IV線断面図 カラーの説明図 図2におけるVI−VI線側面図 図6におけるVII−VII線断面図 図2におけるVIII視図 図2におけるIX−IX線断面図 一部省略したエンジンの側面図 第2実施例における一部省略したエンジンの側面図 図11におけるXII−XII線断面図 第3実施例におけるエンジンの縦断面図 図13におけるXIV−XIV線断面図 第3実施例における一部省略したエンジンの側面図 図13におけるXVI視図
1 刈払機 2 操作棹
4 エンジン 5 ハンドル
12 ピストン 13 クランク軸
17 クラッチケース 19 クラッチドラム
22 駆動ダンパー 24 駆動軸
25 エンジン支持部 26 カラー
28 ブッシュ 29 防振レバー
31 円筒ゴムブッシュ 32 ブラケット
34 ストッパ 39 ベアリンクホルダー
44 防振部材 F 加振力
G 重心 P 瞬間回転中心
H クランク軸から重心までの距離 Q 防振レバーの揺動中心
50 ブラケット 51 防振レバー
52 円筒ゴムブッシュ
L 防振レバーの揺動中心Qから瞬間回転中心Pまでの距離
70 防止レバー 71 ブラケット
85 圧縮ゴム

Claims (5)

  1. 操作棹の途中に作業者が操作するハンドルと操作棹の後端に備えたエンジンと操作棹の前端にエンジンによって駆動されるカッターを備えた刈払機において、エンジンの重心より前方のクラッチケースにクランク軸から重心までの距離と略同一高さの位置にエンジン支持部を設けて、前記操作棹から弾性材を介して揺動可能に取り付けた防振レバーよって前記エンジン支持部を支持するとともに前記クラッチケース前端と前記操作棹後端とを防振部材を介して支持し、エンジンの慣性力を上下方向に発生させるようにしたことを特徴とする刈払機の防振装置。
  2. 前記エンジン支持部のクランク軸からの距離と前記防振レバーの揺動中心のクランク軸からの距離を略同一とした請求項1の刈払機の防振装置。
  3. 前記エンジン内に備えたクラッチと前記操作棹内に備えた駆動軸とを前記エンジン支持部近傍のクラッチケース内に備えたダンパーを介して接続した請求項1の刈払機の防振装置。
  4. 前記防振レバーの弾性材は円筒ゴムブッシュである請求項1の刈払機の防振装置。
  5. 前記防振レバーの弾性材は圧縮ゴムである請求項1の刈払機の防振装置。
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